(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746027
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】断続的に位置を報告するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
G01S 19/14 20100101AFI20150618BHJP
H04W 4/04 20090101ALI20150618BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20150618BHJP
【FI】
G01S19/14
H04W4/04 170
H04W64/00 120
H04W64/00 171
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-521204(P2011-521204)
(86)(22)【出願日】2009年7月23日
(65)【公表番号】特表2011-530066(P2011-530066A)
(43)【公表日】2011年12月15日
(86)【国際出願番号】US2009051551
(87)【国際公開番号】WO2010014493
(87)【国際公開日】20100204
【審査請求日】2012年7月2日
(31)【優先権主張番号】12/183,964
(32)【優先日】2008年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100107696
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 文俊
(72)【発明者】
【氏名】アミディ,ソルーシュ
【審査官】
中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−214955(JP,A)
【文献】
特開2004−302951(JP,A)
【文献】
米国特許第06327533(US,B1)
【文献】
特開2006−025253(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00− 5/14
G01S19/00−19/55
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置検出装置(LDD)の現在の地理的位置を読み取るステップであって、前記LDDは、地理的に離れた複数の処理施設を結合している1または複数の経路に沿って移動するように構成された資産に取り付けられている、ステップと、
無線ノードを通じた位置監視アプリケーション(LMA)との通信が可能であるか否かを決定するステップであって、前記無線ノードは、前記処理施設の1つに関連付けられ、WiFiノードとWiMAXノードのうちの1つを含む、ステップと、
前記LMAとの通信が可能ではない場合、前記現在の地理的位置および前記LDDが前記現在の地理的位置にある関連時間を記憶するステップと、
前記資産が前記1または複数の経路にそって移動するにつれて前記読み取るステップ、前記決定するステップ、および前記記憶するステップを複数回繰り返すステップであって、複数の読み取られた地理的位置と関連時間は、前記資産がとった時間的なルートを構成する、ステップと、
前記LMAとの通信が可能である場合、前記LDDが以前の地理的位置から所定の距離を移動した時に、記憶されたいずれかの地理的位置とその関連時間、および前記現在の地理的位置と前記関連時間を前記LMAに送信するステップと、
を含み、
前記現在の地理的位置の読み取りは、前記LMAとの通信が可能ではない場合は前記現在の地理的位置があらかじめ定義された距離を移動したときまたはある地理的領域から別の地理的領域へ移動したときに、前記LMAとの通信が可能である場合にはあらかじめ定義された時間間隔で、繰り返され、
前記LDDが前記LMAと通信できない間の前記資産の位置を決定するために、前記ルート中の前記地理的位置および関連時間が前記LMAによって読み取り可能であり、
前記LMAは、前記LDDの前記地理的位置と、前記LDDが前記処理施設のうちの特定の1つのあらかじめ定義されたエリアに入ったことを示す情報とを、前記特定の処理施設に関連付けられ前記情報に応答して処理制御機能を実施するように構成された処理制御システムへ送信するように構成される、
方法。
【請求項2】
現在の地理的位置が以前の地理的位置から変わるまで前記現在の地理的位置を読み取るステップが繰り返され、前記現在の地理的位置の変化が検出されるまで前記決定するステップ、前記記憶するステップ、及び前記送信するステップが行われない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
GPSの受信機と、
WiFiのトランシーバおよびWiMAXのトランシーバのうちの1つを含むトランシーバと、
コントローラと、を含む装置であって、
前記装置は、地理的に離れた複数の処理施設を結合している1または複数の経路に沿って移動するように構成された資産に取り付けられるように構成され、
前記コントローラは、
前記装置の現在の地理的位置を読み取り、
前記処理施設の1つに関連付けられWiFiノードとWiMAXノードのうちの1つを含む無線ノードを通じた、位置監視アプリケーション(LMA)との通信が可能であるか否かを決定し、
前記LMAとの通信が可能ではない場合、前記現在の地理的位置および前記装置が前記現在の地理的位置にある関連時間を記憶し、
前記資産が前記1または複数の経路にそって移動するにつれて前記読み取り動作、前記決定動作、および前記記憶動作を複数回繰り返し、複数の読み取られた地理的位置と関連時間は、前記資産がとった時間的なルートを構成し、
前記LMAとの通信が可能である場合、前記装置が以前の地理的位置から所定の距離を移動した時に、記憶されたいずれかの地理的位置とその関連時間、および前記現在の地理的位置と前記関連時間を前記LMAに送信する、ように構成され、
前記コントローラは、前記LMAとの通信が可能ではない場合は前記現在の地理的位置があらかじめ定義された距離を移動したときまたはある地理的領域から別の地理的領域へ移動したときに、前記LMAとの通信が可能である場合にはあらかじめ定義された時間間隔で、前記現在の地理的位置の読み取りを繰り返すように構成され、
前記装置が前記LMAと通信できない間の前記装置の位置を決定するために、前記ルート中の前記地理的位置および関連時間が前記LMAによって読み取り可能であり、
前記LMAは、前記装置の前記地理的位置と、前記装置が前記処理施設のうちの特定の1つのあらかじめ定義されたエリアに入ったことを示す情報とを、前記特定の処理施設に関連付けられ前記情報に応答して処理制御機能を実施するように構成された処理制御システムへ送信するように構成される、
装置。
【請求項4】
位置監視アプリケーション(LMA)と、
位置検出装置(LDD)と、を含むシステムであって、
前記LDDは、
GPSの受信機と、
WiFiのトランシーバおよびWiMAXのトランシーバのうちの1つを含むトランシーバと、
コントローラと、を備え、
前記LDDは、地理的に離れた複数の処理施設を結合している1または複数の経路に沿って移動するように構成された資産に取り付けられるように構成され、
前記コントローラは、
前記LDDの現在の地理的位置を読み取り、
前記処理施設の1つに関連付けられWiFiノードとWiMAXノードのうちの1つを含む無線ノードを通じた、前記LMAとの通信が可能であるか否かを決定し、
前記LMAとの通信が可能ではない場合、前記現在の地理的位置および前記LDDが前記現在の地理的位置にある関連時間を記憶し、
前記資産が前記1または複数の経路にそって移動するにつれて前記読み取り動作、前記決定動作、および前記記憶動作を複数回繰り返し、複数の読み取られた地理的位置と関連時間は、前記資産がとった時間的なルートを構成し、
前記LMAとの通信が可能である場合、前記LDDが以前の地理的位置から所定の距離を移動した時に、記憶されたいずれかの地理的位置とその関連時間、および前記現在の地理的位置と前記関連時間を前記LMAに送信する、ように構成され、
前記コントローラは、前記LMAとの通信が可能ではない場合は前記現在の地理的位置があらかじめ定義された距離を移動したときまたはある地理的領域から別の地理的領域へ移動したときに、前記LMAとの通信が可能である場合にはあらかじめ定義された時間間隔で、前記現在の地理的位置の読み取りを繰り返すように構成され、
前記LDDが前記LMAと通信できない間の前記資産の位置を決定するために、前記ルート中の前記地理的位置および関連時間が前記LMAによって読み取り可能であり、
前記LMAは、前記LDDの前記地理的位置と、前記LDDが前記処理施設のうちの特定の1つのあらかじめ定義されたエリアに入ったことを示す情報とを、前記特定の処理施設に関連付けられ前記情報に応答して処理制御機能を実施するように構成された処理制御システムへ送信するように構成される、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して位置検出装置に関し、より詳細には断続的に位置を報告するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]処理施設は、多くの場合、処理制御システムを使用して管理される。処理施設の例には、製造プラント、化学プラント、原油精製所、鉱石処理プラント、および石炭もしくは他のタイプの鉱山が含まれる。会社または他の企業体は、地理的に離れたいくつかの処理施設を有することができ、この施設間で資産が移動される。
【0003】
[0003]資産追跡システムを使用して、処理施設内の資産の位置を追跡することができる。これらのシステムは、処理制御システムまたは安全システムの一部として日常的に使用され、資産がいつあらかじめ決められたエリアに入るか、または資産がいつその指定された位置へ移動されるか、もしくはその位置から移動されるかをシステムが識別できるようにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本開示は、断続的に位置を報告するための方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]第1の実施形態では、本方法は、位置検出装置(LDD)の現在の地理的位置を読み取るステップ、および位置監視アプリケーション(LMA)との通信が可能であるか否かを決定するステップを含む。この方法はまた、LMAとの通信が可能ではない場合、現在の地理的位置を記憶するステップを含む。この方法はさらに、LMAとの通信が可能である場合、記憶されたいずれかの地理的位置および現在の地理的位置をLMAに送信するステップを含む。
【0006】
[0006]第2の実施形態では、装置が、全地球測位システム(GPS)の受信機、トランシーバ、およびコントローラを含む。トランシーバは、WiFiまたはWiMAXのトランシーバを含むことを含む。コントローラは、装置の現在の地理的位置を読み取る、および位置監視アプリケーション(LMA)との通信が可能であるか否かを決定するように構成される。またコントローラは、LMAとの通信が可能ではない場合、現在の地理的位置を記憶するように構成される。さらにコントローラは、LMAとの通信が可能である場合、記憶されたいずれかの地理的位置および現在の地理的位置をLMAに送信するように構成される。
【0007】
[0007]第3の実施形態では、本システムは、位置監視アプリケーション(LMA)、ネットワーク、および位置検出装置(LDD)を含む。LDDは、全地球測位システム(GPS)の受信機、WiFiもしくはWiMAXのトランシーバを含むトランシーバ、およびコントローラを含む。コントローラは、LDDの現在の地理的位置を読み取る、および位置監視アプリケーション(LMA)との通信が可能であるか否かを決定するように構成される。またコントローラは、LMAとの通信が可能ではない場合、現在の地理的位置を記憶するように構成される。さらにコントローラは、LMAとの通信が可能である場合、記憶されたいずれかの地理的位置および現在の地理的位置をLMAに送信するように構成される。
【0008】
[0008]他の技術的特徴は、次の図、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に分かるであろう。
[0009]本開示をさらに完全に理解するために、次に、添付の図面と併せて以下の説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示による処理施設のシステムおよび位置検出装置を上から見た概略図である。
【
図2】本開示による位置検出装置のブロック図である。
【
図3】本開示による位置監視装置のブロック図である。
【
図4】本開示による位置検出のためのプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0014]以下に述べる
図1から4、およびこの特許文書において本発明の趣旨を説明するために使用される様々な実施形態は、単に例示のためであって、いかなる方法でも本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。本発明の趣旨は、いかなるタイプの好ましく配置された装置またはシステムにも実装可能であることを、当業者は理解するであろう。
【0011】
[0015]
図1は、本開示による処理施設のシステム100および位置検出装置(LDD)102を上から見た概略的な図を表している。LDD102は、処理施設104に置かれている資産に取り付けられる。処理施設104は、線路110のシステムによって、操車場106および処理施設108と結合される。
【0012】
[0016]処理施設104および108は、それぞれカバレッジエリア112および114を有する無線ネットワークを配備されている。無線ネットワーク112および114は、位置監視アプリケーション(LMA)(
図1では示さず)と通信可能に結合される。1つの実施形態では、LDD102は、IEEE802.11規格(「WiFi規格」とも呼ばれる)を使用して無線ネットワーク112および114と無線で通信する。他の実施形態では、LDD102は、IEEE802.16規格(「WiMAX規格」とも呼ばれる)を使用して無線ネットワーク112および114と無線で通信する。
【0013】
[0017]LDD102は、LDD102の地理的位置を読み取るために使用される、全地球測位システム(GPS)の受信機を装備する。LDD102が、処理施設104でカバレッジエリア112内に位置しているとき、資産が処理施設104を方々に移動すると、LDDの地理的位置を所定の時間間隔でLMAに報告することが可能である。しかし、LDD102がカバレッジエリア112の外に移動すると、もはやLMAと通信できない、またLDDの地理的位置をLMAに報告できないと決定する。
【0014】
[0018]しかしながらLDD102は、線路110に沿って移動されるとき、そのGPSの受信機から読み取られるように、LDDの地理的位置を読み取り、記憶し続ける。各地理的位置と共に、LDD102は、位置と関連するタイムスタンプを記憶する。LDD102は処理施設108に到着してカバレッジエリア114に入ると、無線ノード114との通信が可能であることを確認する。LDD102は次に、無線ノード114がLMAと結合されていること、およびLDD102がLMAと再び通信できることを確認する。この確認を行うと、LDD102はその現在の地理的位置、ならびにLDD102がカバレッジエリア112を出て以来蓄積した、記憶された地理的位置およびタイムスタンプをLMAに報告する。
【0015】
[0019]このようにして、LMAは、LDD102が取り付けられた資産を処理施設104から処理施設108まで運ぶ際にどのルートをとったかを確認することができる。例えば、処理施設108へのLDD102の到着が予定より遅い場合、LMAは、資産が処理施設108に持ち込まれる前にある期間の間操車場106に運ばれたと決定することができる。
【0016】
[0020]LDD102はカバレッジエリア116を通過するとき、無線ノード116との通信が可能であることを確認する。しかしながら、LDD102はこのとき、この無線ノード116がLMAと結合されていないと決定し、LDDの現在の地理的位置および記憶された地理的位置ならびにタイムスタンプをLMAに報告しようとしない。
【0017】
[0021]処理施設104および108のうちの1つの中を移動していようと、線路110に沿って移動していようと、LDD102はいくつかの可能なルールのいずれかに従ってその地理的位置を報告または記憶することができる。報告または記憶は、あらかじめ定義された時間間隔で、または位置があらかじめ定義された距離を移動したときに行われることが可能である。LDD102は、地理的領域のデータベースを記憶し、ある領域から別の領域へ移動したと決定するとき、その位置を報告または記憶することができる。LDD102は、その位置をLMAに伝えることができるときにはあるルールを使用し、その位置をLMAに伝えることができないときには別のルールを使用することができる。LDD102は、LMAによって選択されたルール、またはLMAによってLDD102に送信されたルールを使用することができる。
【0018】
[0022]
図1には関連する無線ノードを有するわずか2つの処理施設が示されているが、他の実施形態では、関連する処理施設における任意の数の無線ノードもLMAと結合可能であることを理解されるであろう。処理施設104および108は、それぞれただ1つの無線ノードおよび関連するカバレッジエリアと共に示しているが、他の実施形態では、処理施設は関連するカバレッジエリアを有する複数の無線ネットワークを含むことができることを理解されるであろう。このような処理施設では、LDD102はあるカバレッジエリアから別のカバレッジエリアへ移動したことを確認すると、その位置を報告または記憶することができる。
【0019】
[0023]
図2は、本開示による位置検出装置(LDD)102のブロック図を示す。LDD102は、全地球測位システム(GPS)の受信機202を含み、この受信機202はGPSのアンテナ204と結合される。LDD202はまた、アンテナ208と結合されたトランシーバ206を含む。一部の実施形態では、トランシーバ206はWiFiのトランシーバであり、他の実施形態ではトランシーバ206はWiMAXのトランシーバである。
【0020】
[0024]コントローラ212は、GPS受信機202およびトランシーバ206と結合される。GPSの受信機202から受信される情報に基づいて、コントローラ112はLDD102の現在の地理的位置を測定する。またほぼ同時に、コントローラは、GPSの受信機202から受信されたばかりの地理的位置と関連するタイムスタンプを、クロック220から読み取ることができる。
【0021】
[0025]またコントローラ212はトランシーバ206と結合され、トランシーバ206を介して近くのWiFiまたはWiMAXノードと無線で通信することができる。無線ノードが位置監視アプリケーション(LMA)(
図2では示さず)と結合される場合、コントローラ212はさらにトランシーバ206および無線ノードを介してLMAと通信することができる。
【0022】
[0026]コントローラ212がトランシーバ206を介してLMAと通信することができるとき、コントローラ212はトランシーバ206を介してLMAに、現在の地理的位置および関連するタイムスタンプを送信する。
図1に関して説明されたように、コントローラ212は、あらかじめ定義されたルールによりこの情報をLMAに送信することができる。
【0023】
[0027]一部の実施形態では、コントローラ212は、LMAと通信することができる間でも、現在の地理的位置および関連するタイムスタンプをメモリ218に記憶する。ルールに従って、コントローラ212はあらかじめ定義された時間間隔で、インターバル中に記憶されたいずれかの位置およびタイムスタンプを、トランシーバ206を介してLMAに送信する。
【0024】
[0028]コントローラ212がトランシーバ206を介してLMAと通信できないとき、コントローラ212はLMAへの送信の延期に関して、GPSの受信機202から受信した地理的位置およびクロック220から読み取られた関連するタイムスタンプをメモリ218に記憶する。コントローラ212がトランシーバ206を介してLMAと再び通信することができるとき、コントローラ212は記憶したいずれかの位置およびタイムスタンプを、トランシーバ206を介してLMAに送信する。
【0025】
[0029]一部の実施形態ではLDD102は、GPSの受信機202およびコントローラ212と結合された位置検出器214を含む。コントローラ212は、位置検出器214を使用して、GPSの受信機202によって収集された位置データからLDD102の地理的位置を計算する。コントローラ212は、位置検出器214によって計算された地理的位置を、トランシーバ206を介してLMAに送信する。
【0026】
[0030]電源216が、必要に応じてLDD102の他の要素に、
図2には示していない電気接続部を介して電力を供給する。
図2において別個のエンティティとして示されるある構成要素は、一体化された構成要素に結合されることが可能であることは理解されるであろう。特定の例として、メモリ218およびコントローラ212は、単一の処理要素として構成されることが可能である。
【0027】
[0031]他の実施形態では、LDD102の現在の地理的位置を測定するために、3つ以上の異なる無線ノードまたはビーコンからトランシーバ206によって受信される無線信号による三角測量のような、別の技術が使用されることが可能である。
【0028】
[0032]
図3は、本開示による位置監視システム300のブロック図を示す。位置検出装置(LDD)302およびLDD304は、トランシーバ306と無線通信している。トランシーバ306は、WiFiのトランシーバまたはWiMAXのトランシーバであることが可能である。LDD316およびLDD318は、やはりWiFiのトランシーバまたはWiMAXのトランシーバであることが可能であるトランシーバ314と無線通信している。
【0029】
[0033]ネットワーク308は、トランシーバ306およびトランシーバ314を位置監視アプリケーション(LMA)312と通信可能に結合する。ネットワーク308は、無線ネットワークまたは有線ネットワークであることが可能である。ネットワーク308のタイプにかかわらず、トランシーバ306、トランシーバ314も、LMA312も、有線または無線によってネットワーク308と結合することが可能である。LDD302およびLDD304は、トランシーバ306およびネットワーク308を介してLMA312に位置データを送信する。LDD316およびLDD318は、トランシーバ314およびネットワーク308を介してLMA312に位置データを送信する。
【0030】
[0034](
図2に示すように)LDD302が位置検出器214を含む実施形態では、LDD302がその地理的位置をLMA312に送信する。LDD304が位置検出器214を含まない実施形態では、システム300は、ネットワーク308およびLMA312に結合された位置検出器310を含む。位置検出器310は、LDD304によって送信された位置データを受信し、LDD304の1つまたは複数の地理的位置を計算する。位置検出器310は、LDD304の(1つまたは複数の)計算した地理的位置をLMA312に送信する。
【0031】
[0035]このようにしてLMA312は、LDD302およびLDD304の地理的位置に関する情報を受信する。さらにLMA312は、LDD302およびLDD304を識別する情報を受信する。LMA312は、関連するタイムスタンプと共に位置および識別情報をアーカイブし、LMA312と通信できない間にLDDはどこにあったか、LDDはどこに位置していたか、すなわちどの処理施設に、いつ、どのくらいの期間位置していたかなど、その後の問い合わせを可能にすることができる。他の実施形態では、処理制御システム(
図3では示さず)が、LMA312から資産の地理的位置情報を受信し、LMA312と通信できない間は、資産が処理施設のあらかじめ定義されたエリアに入ること、またはあらかじめ定義された地理的領域外に運ばれることに反応して、アラームを起動する、または他の処理制御機能を行う。
【0032】
[0036]位置検出器310およびLMA312は、システム300の別個の構成要素として示しているが、他の実施形態では単一の構成要素に一体化されることが可能であると理解されるであろう。さらに他の実施形態では、トランシーバ306およびトランシーバ314のうちの1つまたは両方、位置検出器310、ならびにLMA312は、単一の構成要素に一体化されることが可能である。またさらに他の実施形態では、位置検出器310は、ネットワーク308を介してLMA312に結合されることが可能である。
図3ではわずか2つのトランシーバを示しているが、いかなる数のトランシーバもLDDをLMA312につなぐことができることを理解されるであろう。
【0033】
[0037]
図4は、本開示による位置検出のためのプロセス400のフローチャートを示す。位置検出装置(LDD)は、ステップ402において現在の地理的位置を読み取る。ステップ404では、LDDはその位置を位置監視アプリケーション(LMA)に報告する頻度を決定するルールがトリガされたか否か、例えばLDDの現在の位置が変わったか否かを決定する。トリガされていない場合、LDDはステップ402に戻り、別の位置の読み取りを行う。
【0034】
[0038]ステップ404において位置変更または他のルールのトリガが見つけられる場合、LDDはステップ406においてLMAとの通信が可能であるか否かを決定する。通信が可能ではない場合、LDDはその現在の位置およびいずれかの関連するタイムスタンプを記憶し、ステップ402に戻る。
【0035】
[0039]LMAとの通信が可能である場合は、ステップ410においてLDDは、LMAへの送信を延期するためにいずれかの位置およびタイムスタンプが記憶されるか否かを決定する。記憶されない場合、LDDは現在の位置およびいずれかのタイムスタンプをLMAに送信する。送信を延期するために位置および/タイムスタンプが記憶される場合、LDDは、ステップ412において、記憶された位置およびタイムスタンプをLMAに送信し、ステップ414において、現在の位置およびいずれかのタイムスタンプをLMAに送信する。
【0036】
[0040]本特許文書を通して使用される一定の用語および語句の定義を示すことが有利である可能性がある。「結合する(couple)」という用語およびその派生語は、2つ以上の要素が互いに物理的に接触しているか否かにかかわらず、これらの要素間のいかなる直接的または間接的な通信も指す。「上に(over)」、「上方に(above)」、などの用語は、特定の方向における2つ以上の要素の相対位置を示し、要素間で直接に接触している必要はない。「包含する(include)」および「含む(comprise)」という用語、ならびにその派生語は、制限することなく含むことを意味する。「または」という用語は包括的であり、および/または、を意味する。
【0037】
[0041]「と関連する」および「それと関連する」という語句、ならびにその派生語は、包含する、包含される、相互に連結する、含有する、含有される、接続する、結合する、通信可能である、協働する、インターリーブする、並置する、近接している、拘束される、有する、特性を有するなどを意味することができる。「コントローラ」という用語は、少なくとも1つの動作を制御する装置、システム、またはその一部を意味する。コントローラは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または同様のものの少なくとも2つのなんらかの組合せに実装されることが可能である。いずれか特定のコントローラと関連する機能は、ローカルであろうとリモートであろうと、集中化される、または分散されることが可能である。
【0038】
[0042]本開示は、ある一定の実施形態および一般に関連する方法について説明したが、これらの実施形態および方法の代替物および置換物は、当業者には明らかであろう。したがって、上述の例示的実施形態の説明は、本開示を定義または制約しない。他の変形物、代用物、代替物もまた、以下の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく考えられる。