特許第5746033号(P5746033)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746033
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】配送荷物を受け取るシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20150618BHJP
【FI】
   B65G1/137 A
【請求項の数】12
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2011-529347(P2011-529347)
(86)(22)【出願日】2009年9月29日
(65)【公表番号】特表2012-504085(P2012-504085A)
(43)【公表日】2012年2月16日
(86)【国際出願番号】US2009058771
(87)【国際公開番号】WO2010039702
(87)【国際公開日】20100408
【審査請求日】2012年8月6日
(31)【優先権主張番号】12/329,927
(32)【優先日】2008年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/241,475
(32)【優先日】2008年9月30日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515004599
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ミシュラ、デベシュ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ゾンイ
(72)【発明者】
【氏名】シャー、サミーア、ビノド
(72)【発明者】
【氏名】ヤング、エリック、シー.
(72)【発明者】
【氏名】ティエン、ティモシー、ジェシー
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ、ジュン
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−264914(JP,A)
【文献】 特開平10−034088(JP,A)
【文献】 特開2003−065974(JP,A)
【文献】 特開2007−304866(JP,A)
【文献】 特開平10−231005(JP,A)
【文献】 特開2002−087532(JP,A)
【文献】 特開昭59−087081(JP,A)
【文献】 特開2000−140771(JP,A)
【文献】 特開平8−5563(JP,A)
【文献】 特開昭63−34523(JP,A)
【文献】 特表2000−503401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物監視システムであって、
トンネルと、
前記トンネルを通って配送荷物を移動するように構成されている搬送システムと、
前記配送荷物を感知するように構成されているセンサと、
カメラと、
前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、該配送荷物の画像を前記カメラが取得するように、前記センサにもとづいて、該カメラを制御するように構成されている手段と、
を備え、
前記手段は、さらに、前記配送荷物の識別子と前記画像とを関連付けるように構成され、
前記手段は、さらに、前記配送荷物の発注番号の画像をサーチし、前記配送荷物の例外を検出するように構成され、
前記例外は、前記発注番号を発見できないことを示す、
荷物監視システム。
【請求項2】
複数のカメラをさらに備え、
前記手段は、前記カメラおよび前記複数のカメラが前記配送荷物の面の各々の画像を取得するように、該複数のカメラを制御するように構成されている、
請求項1に記載の荷物監視システム。
【請求項3】
前記搬送システムは、
前記トンネルの中へ延びる第一の搬送ベルトと、
前記トンネルの中へ延びる第二の搬送ベルトと、
前記第一の搬送ベルトおよび第二の搬送ベルトの間の透明経路部分と、
を備え、
前記カメラは、前記透明経路部分を介して前記画像を取得するように、配置されている
請求項1に記載の荷物監視システム。
【請求項4】
前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に、該配送荷物のX線画像を取得するように構成されているX線システムをさらに備え、
前記手段は、前記識別子と前記X線画像とを関連付けるように構成されている、
請求項1に記載の荷物監視システム。
【請求項5】
前記手段は、前記画像にもとづいて、前記配送荷物に付着されているラベルによって示される荷物パラメータを判断するように構成されている、請求項1に記載の荷物監視システム。
【請求項6】
荷物監視方法であって、
トンネルを通るように配送荷物を移動し、
前記配送荷物を感知し、
前記トンネルの中に前記配送荷物がある間に、該配送荷物の感知にもとづいて、該配送荷物の画像を自動的に取得し、
前記画像を保存し、
前記配送荷物の識別子と前記画像とを自動的に関連付け、
前記配送荷物の発注番号をサーチするために前記画像を自動的に処理し、前記画像にもとづいて前記配送荷物の例外を自動的に検出し、
前記例外は前記発注番号を発見できないことを示す、
荷物監視方法。
【請求項7】
前記配送荷物に含まれているアイテムの数を自動的に判断し、
前記配送荷物に含まれているアイテムの数が期待される数と適合するか否かを判断する、
ことをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
荷物受け取りシステムであって、
第一の経路に沿って配送荷物を移動するように構成されている搬送システムと、
前記配送荷物の画像を取得するように構成されているカメラと、
取得した前記画像を分析し、取得した該画像の発注番号をサーチするように構成されている手段と、
を備え、
前記手段は、さらに、前記配送荷物の例外を検出し、該例外の検出に応じて、該配送荷物が前記第一の経路から第二の経路に向けられるように、前記搬送システムを制御するように構成され、
前記例外は前記発注番号を発見できないことを示す、
荷物受け取りシステム。
【請求項9】
前記第一の経路は、該第一の経路から受け取られる配送荷物が開封される受け取り位置に延び、
前記第二の経路は、該第二の経路から受け取られる荷物が蓄積される例外ビンに延びる、
請求項に記載の荷物受け取りシステム。
【請求項10】
前記配送荷物のベンダーに関連付けられている連絡情報を保存するように構成されている記憶手段をさらに備え、
前記手段は、前記連絡情報を取り出し、前記連絡情報にもとづいて、前記ベンダーに取得された前記画像を定義する画像データを送信するように構成されている、
請求項に記載の荷物受け取りシステム。
【請求項11】
荷物受け取り方法であって、
搬送システムの第一の経路に沿って配送荷物を移動し、
前記配送荷物の画像を取得し、
前記配送荷物の発注番号の画像をサーチし、
前記サーチすることにもとづいて例外を検出し、
前記例外は前記発注番号が発見できないことを示し、
前記例外の検出に応じて前記搬送システムの第二の経路に沿って前記配送荷物を移動する、
荷物受け取り方法。
【請求項12】
前記第二の経路に沿って前記配送荷物を移動する前に、前記例外の解消を試みる、
請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送荷物を受け取るシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製品流通センターもしくはフルフィルメント・センター(通信販売で受注した商品の発送センター)などのマテリアル・ハンドリング・ファシリティ(施設)は、大量の商品を処理し、そのような施設で配送荷物を受け取ることは、大きな負担であり、関連する費用も大きい。この点に関して、受け取る荷物の各々について、たとえば、発注番号、配送業者ID、ベンダーID、および/もしくは、その他の情報などの、追跡情報をユーザが入力することはよくある。追跡情報は、マテリアル・ハンドリング・ファシリティにおける配送もしくは保管のために荷物を追跡するために、よく使用される。しかしながら、異なるベンダーおよび配送業者は、異なるフォーマット、異なる出荷手順、異なる追跡情報を使用することがよくある。さらに、例外は、マテリアル・ハンドリング・ファシリティにおいて配送荷物を受け取るプロセスをさらに複雑にするかもしれない。一般的な例外には、包装もしくは製品の損傷などの荷物の不備、異常、不正確、紛失、もしくは、判読不能な発注書もしくはベンダー情報などの追跡情報の不備、もしくは、その他の配送ミスである。マテリアル・ハンドリング・ファシリティが入荷のために適切な情報を取得することを確実にし、上記のような荷物の例外的処理を行うためには、たいへん負荷がかかり、費用もかかる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(1)荷物監視システムであって、トンネルと、前記トンネルを通って延びる搬送ベルトと、透明経路部分と、前記搬送ベルトから該透明経路部分へ配送荷物が移動するように配置され、前記搬送ベルトが該配送荷物を動かしているとき、該配送荷物を感知するように構成されているセンサと、前記透明経路部分は、前記透明経路部分を通って、前記配送荷物の画像を取得するように配置されているカメラと、前記配送荷物が前記トンネルの中にあり、かつ、前記透明経路部分の上にある間、前記透明経路部分を通って、前記カメラが前記配送荷物の画像を取得するように、前記センサにもとづいて該カメラを制御するように構成されている手段(論理)と、を備え、前記配送ベルトは、前記トンネルの中へ配送荷物を移動するように動作することができ、前記画像を保存し、前記配送荷物の識別子と該画像とを関連付けるように、前記手段は構成されており、前記配送荷物に付着されているラベルによって示されている配送パラメータを判断するために前記画像を分析するように、前記手段は構成されており、前記手段は、さらに、前記配送パラメータにもとづいて、前記配送荷物の例外を自動的に検出するように構成されている。
【0004】
(2)(1)の荷物監視システムであって、前記配送パラメータは前記配送荷物の発注番号である。
【0005】
(3)荷物監視システムであって、トンネルと、前記トンネルを通って配送荷物を移動するように構成されている搬送システムと、前記配送荷物を感知するように構成されているセンサと、カメラと、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、該配送荷物の画像を前記カメラが取得するように、前記センサにもとづいて、該カメラを制御するように構成されている手段と、を備え、前記手段は、さらに、前記配送荷物の識別子と前記画像とを関連付けるように構成されている。
【0006】
(4)(3)の荷物監視システムであって、前記手段は、前記画像を分析し、該画像にもとづいて、前記配送荷物の例外を検出するように構成されている。
【0007】
(5)(3)の荷物監視システムであって、前記搬送システムは、経路に沿って前記配送荷物を移動するように構成されており、前記経路は透明経路部分を有し、前記カメラは前記透明経路部分を通る前記画像を取得するように配置されている。
【0008】
(6)(3)の荷物監視システムであって、前記手段は、前記センサにもとづいて、前記カメラを移動するように構成されている。
【0009】
(7)(3)の荷物監視システムであって、さらに、光源を有し、該光源は、前記カメラによって前記配送荷物の画像が取得されるときに、該光源からの光が前記配送荷物を照射するように配置されており、前記手段は、前記光源を制御するように構成されている。
【0010】
(8)(3)の荷物監視システムであって、複数のカメラをさらに備え、前記手段は、前記カメラおよび前記複数のカメラが前記配送荷物の面の各々の画像を取得するように、該複数のカメラを制御するように構成されている。
【0011】
(9)(3)の荷物監視システムであって、前記搬送システムは、前記トンネルの中へ延びる第一の搬送ベルトと、前記トンネルの中へ延びる第二の搬送ベルトと、前記第一の搬送ベルトおよび第二の搬送ベルトの間の透明経路部分と、を備え、前記カメラは、前記透明経路部分を通して、前記画像を取得するように、配置されている。
【0012】
(10)(3)の荷物監視システムであって、前記トンネルに結合されているカーテンと、前記配送荷物の位置にもとづいて、前記カーテンを移動するように構成されているカーテン・アクチュエータと、を、さらに、備える。
【0013】
(11)(3)の荷物監視システムであって、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、前記配送荷物を感知するように構成されている音波探知(ソナー)トランシーバを、さらに、備える。
【0014】
(12)(3)の荷物監視システムであって、前記トンネルに結合されている受信手段をさらに備え、前記受信手段は、前記配送荷物からワイヤレス信号を受信するように構成されている。
【0015】
(13)(3)の荷物監視システムであって、 前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に、該配送荷物のX線画像を取得するように構成されているX線システムをさらに備え、 前記手段は、前記識別子と前記X線画像とを関連付けるように構成されている。
【0016】
(14)(13)の荷物監視システムであって、前記手段は、前記X線画像にもとづいて、前記配送荷物に含まれているアイテムの数を数えるように構成されている。
【0017】
(15)(3)の荷物監視システムであって、前記手段は、前記画像にもとづいて、前記配送荷物に付着されているラベルによって示される配送パラメータを判断するように、構成されている。
【0018】
(16)(15)の荷物監視システムであって、前記配送パラメータは前記配送荷物の発注番号である。
【0019】
(17)荷物監視システムであって、搬送システムと、前記搬送システムが配送荷物を動かしているとき、該配送荷物を感知するように構成されているセンサと、カメラと、前記配送荷物の画像を前記カメラが取得するように、前記センサにもとづいて該カメラを制御するように構成されている手段と、を備え、前記手段は、前記配送荷物に付着されているラベルによって示される配送パラメータを判断するために前記画像を分析するように構成されており、前記手段は、さらに、前記配送パラメータにもとづいて前記配送荷物の例外を自動的に検出するように構成されている。
【0020】
(18)(17)の荷物監視システムであって、さらにトンネルを備え、前記配送システムは、前記トンネルを通って前記配送荷物を動かすように、前記配送システムは構成されており、前記手段は、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に、該配送荷物の画像を前記カメラが取得するように、該カメラを制御するように構成されている。
【0021】
(19)荷物監視方法であって、トンネルを通って配送荷物を移動し、前記配送荷物を感知し、前記トンネルの中に前記配送荷物がある間に、該配送荷物の感知にもとづいて、該配送荷物の画像を自動的に取得し、前記画像を保存し、前記配送荷物の識別子と前記画像とを自動的に関連付ける。
【0022】
(20)(19)の方法であって、前記画像を自動的に分析し、前記画像の分析にもとづいて、前記配送荷物の例外を自動的に検出する、ことをさらに含む。
【0023】
(21)(19)の方法であって、前記配送荷物の感知にもとづいて、前記カメラを移動する、ことをさらに含む。
【0024】
(22)(19)の方法であって、前記配送荷物を移動することは、透明経路部分に前記配送荷物を移動することを含み、前記画像を取得することは、前記透明経路部分を通って、前記配送荷物の画像を取得することを含む。
【0025】
(23)(19)の方法であって、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、前記配送荷物のX線画像を取得する、ことをさらに含む。
【0026】
(24)(19)の方法であって、前記配送荷物に含まれているアイテムの数を自動的に判断し、前記数にもとづいて前記配送荷物の例外を自動的に検出する。
【0027】
(25)(19)の方法であって、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、音波探知によって前記配送荷物を感知する、ことをさらに含む。
【0028】
(26)(19)の方法であって、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間、前記配送荷物から送信されるワイヤレス信号を受信する、ことをさらに含む。
【0029】
(27)荷物受け取りシステムであって、配送荷物の第一の経路および第二の経路を含む搬送システムと、配送荷物の画像を取得するように構成されているカメラと、取得された前記画像を分析し、取得された前記画像から前記配送荷物の追跡情報を読み取るように構成されている手段と、を備え、前記第一の経路は受け取り位置に延び、前記第二の経路は例外ビンに延び、前記追跡情報にもとづいて、前記配送荷物が複数の例外のいずれかと関連付けられているか否か判断するように、前記手段は、さらに、構成されており、前記手段が、前記配送荷物が前記複数の例外のいずれとも関連付けられていないと判断した場合、前記第二の経路に沿って前記例外ビンに移動するのではなく、前記第一のビンに沿って前記受け取り位置に前記配送荷物を移動するように、前記搬送システムを制御するように前記手段は構成されており、前記手段が、前記配送荷物が複数の前記例外の少なくとも一つと関連付けられていると判断した場合、前記第一の経路に沿って前記受け取り位置に移動するのではなく、前記第二の経路に沿って前記例外ビンに前記配送荷物を移動するように、前記搬送システムを制御するように、前記手段は構成されている。
【0030】
(28)(27)の荷物受け取りシステムであって、トンネルをさらに備え、前記カメラは、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に、該配送荷物の画像を取得するように配置されている。
【0031】
(29)(27)の荷物受け取りシステムであって、前記手段は、前記配送荷物のベンダーを識別するベンダー識別子と取得された前記画像を定義する画像データを関連付けるように構成されている。
【0032】
(30)荷物受け取りシステムであって、第一の経路に沿って配送荷物を移動するように構成されている搬送システムと、前記配送荷物の画像を取得するように構成されているカメラと、取得した前記画像を分析し、取得した該画像から前記配送荷物の追跡情報を読み取るように構成されている手段と、を備え、前記手段は、さらに、前記追跡情報にもとづいて前記配送荷物の例外を検出し、該例外の検出に応じて、該配送荷物が前記第一の経路から第二の経路に向けられるように、前記搬送システムを制御するように構成されている。
【0033】
(31)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記第一の経路は、該第一の経路から受け取られる配送荷物が開封される受け取り位置に延び、前記第二の経路は、該第二の経路から受け取られる荷物が蓄積される例外ビンに延びる。
【0034】
(32)(30)の荷物受け取りシステムであって、記憶手段をさらに備え、前記手段は、前記記憶手段に、取得した前記画像を定義する画像データを保存し、該画像データと荷物識別子とを関連付けるように構成されており、前記荷物識別子は前記配送荷物を識別する荷物識別子を識別する。
【0035】
(33)(30)の荷物受け取りシステムであって、ネットワークと、前記ネットワークを介して、前記荷物識別子にもとづいて、前記画像データにアクセスするように構成されているクライアントと、を備え、前記例外を解消するためのユーザ入力を受信し、前記ネットワークを介して前記ユーザ入力を示すデータを送信するように、前記クライアントは構成されている。
【0036】
(34)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記配送荷物のベンダーに関連付けられている連絡情報を保存するように構成されている記憶手段をさらに備え、前記手段は、前記連絡情報を取り出し、前記連絡情報にもとづいて、取得された前記画像を定義する画像データを前記ベンダーに送信するように構成されている。
【0037】
(35)(34)の荷物受け取りシステムであって、前記手段は、前記例外の検出に応じて、前記ベンダーに前記画像データを送信するように構成されている。
【0038】
(36)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記手段は、ベンダー識別子および例外識別子と前記配送荷物とを関連付けるように構成されており、前記手段は、前記例外識別子およびベンダー識別子にもとづいて、前記例外を自動的に解消するように構成されている。
【0039】
(37)(36)の荷物受け取りシステムであって、前記手段は、前記ベンダー識別子および前記例外識別子にもとづいて、前記例外を解消するためにベンダー固有規則を実行するように構成されている。
【0040】
(38)(30)の荷物受け取りシステムであって、受け取り指標を含むベンダー固有データを保存するように構成されている記憶手段をさらに備え、前記手段は、前記配送荷物のベンダーを識別するベンダー識別子と前記例外を識別する例外識別子とにもとづいて、前記受け取り指標にアクセスするように構成されており、前記手段は、さらに、前記受け取り指標にもとづいて、前記第二の経路に前記配送荷物が向かったか否かを判断するように構成されている。
【0041】
(39)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記例外がどのように解消されるかを示すデータを保存するように構成されている記憶手段をさらに備え、前記データは、前記配送荷物のベンダーを識別するベンダー識別子と関連付けられており、前記手段は、前記ベンダー識別子にもとづいて前記データにアクセスし、前記データにもとづいて前記例外を解消するように構成されている。
【0042】
(40)(30)の荷物受け取りシステムであって、トンネルをさらに備え、前記カメラは前記トンネルの中に配置されている。
【0043】
(41)(30)の荷物受け取りシステムであって、トンネルをさらに備え、前記搬送システムは、前記トンネルを通って前記配送荷物を移動するように構成されており、前記カメラは、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に、前記配送荷物の画像を取得するように構成されている。
【0044】
(42)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記配送荷物を感知するように構成されているセンサをさらに備え、前記手段は、前記センサにもとづいて前記カメラを制御するように構成されている。
【0045】
(43)(30)の荷物受け取りシステムであって、前記配送荷物を感知するように構成されているセンサと、光源と、をさらに備え、前記配送荷物の画像が前記カメラによって取得されるときに、前記光源からの光が前記配送荷物を照射するように前記光源が配置されており、前記手段が前記センサにもとづいて前記光源を制御するように構成されている。
【0046】
(44)荷物受け取り方法であって、搬送システムの第一の経路に沿って配送荷物を移動し、前記配送荷物の画像を取得し、取得された前記画像から、前記配送荷物の追跡情報を読み取り、前記追跡情報の読み取りによって読み取られる前記追跡情報にもとづいて例外を検出し、前記例外の検出に応じて前記搬送システムの第二の経路に沿って前記配送荷物を移動する。
【0047】
(45)(44)の方法であって、取得された前記画像を定義する画像データを保存し、前記配送荷物を識別する荷物識別子と前記画像データとを関連付ける。
【0048】
(46)(45)の方法であって、ネットワークを介して前記画像データにアクセスし、前記ネットワークを介してアクセスされる前記画像データにもとづいて前記例外を解消し、前記ネットワークを介して前記例外の解消を示す情報を送信する。
【0049】
(47)(44)の方法であって、取得された前記画像を定義する画像データを前記配送荷物のベンダーに送信する、ことをさらに含む。
【0050】
(48)(47)の方法であって、前記ベンダーに関連付けられている連絡情報を保存する、ことをさらに含み、前記連絡情報にもとづいて、前記画像データの送信を行う。
【0051】
(49)(47)の方法であって、前記画像データの送信は、前記例外の検出に応じて実行される。
(50)(44)の方法であって、ベンダー識別子および例外識別子と前記配送荷物とを関連付け、前記ベンダー識別子および例外識別子にもとづいて、例外を自動的に解消する。
【0052】
(51)(44)の方法であって、トンネルを通って前記配送荷物を移動することをさらに含み、前記画像を取得することは、前記配送荷物が前記トンネルの中にある間に実行される。
【0053】
(52)(44)の方法であって、前記配送荷物を感知し、前記配送荷物の感知にもとづいて、前記カメラを自動的に制御する。
【0054】
(53)(44)の方法であって、前記配送荷物を感知し、前記画像を取得する間、光源からの光によって前記配送荷物を照射し、前記荷物の感知にもとづいて前記光源を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】荷物受け取りシステムの例示的な実施形態を示すブロック図である。
図2図1に示される撮像トンネルの例示的な実施形態を示す図である。
図3図2に示される撮像トンネルを示す図である。
図4図1に示される荷物監視システムの例示的実施形態を示すブロック図である。
図5図1に示されるマテリアル・ハンドリング・ファシリティを通って配送荷物の例示的な流れを示す図である。
図6図1に示される撮像トンネルの例示的実施形態を示す図である。
図7】撮像トンネルの入口にあるカーテンが閉位置に移動した後の図6の撮像トンネルを示す図である。
図8図6の撮像トンネルを他の視点から示す図である。
図9】撮像トンネルの出口にあるカーテンが開位置に移動した後の図8の撮像トンネルを示す図である。
図10図6に示される撮像トンネルの断面図である。
図11図10によって示される撮像トンネルの断面図である。
図12】荷物が撮像トンネルのガイド・レールに到達する前の図6の撮像トンネルを示す図である。
図13】可動アームが経路部分から荷物を移動する実施形態についての図6に示される撮像トンネルの断面図である。
図14】経路部分から荷物を移動するように該経路部分が傾斜している実施形態についての図6に示される撮像トンネルの断面図である。
図15図6に示される撮像トンネルの断面図である。
図16図1に示されるマテリアル・ハンドリング・ファシリティの配送荷物を受け取る例示的な方法を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図面を参照して説明される多くの態様を含む開示は、よく理解されることができるだろう。図面の構成要素は原寸に比例する必要はなく、むしろ、開示の原理を明確に例示するために、強調がされる。さらに、図面において、同様の参照符号は、複数の図面にわたって、対応する構成要素を示す。
【0057】
本開示は、一般に、マテリアル・ハンドリング・ファシリティにおいて配送荷物を受け取るシステムおよび方法に関する。荷物を受け取るシステムの例示的な実施形態の一つは撮像トンネルを備え、マテリアル・ハンドリング・ファシリティにおいて受け取られた配送荷物は該撮像トンネルを通過させられる。配送荷物が撮像トンネルを通過させられている間に、カメラは該荷物の少なくとも1つの画像を取得する。荷物の画像は電子的に様々な追跡情報(たとえば、発注書、配送業者、ベンダー情報など)を検出するために分析される。荷物の画像は、様々なタイプの例外(たとえば、荷物の損傷、追跡情報の不備など)を検出するためにも分析される。例外は他の技術を用いることによって(たとえば、荷物のサイズや重さを感知することなどによって)自動的に検出されてもよい。さらに、取得された画像は、受け取り時の荷物の可視記録を生成するために蓄積される。この記録は、様々な方法で(たとえば、例外を解消したり、追跡したり、ベンダーや配送業者へのフィードバックを提供したりするために、)使用されることができる。したがって、荷物を受け取る全体的なプロセスは促進され、例外ビンに向けられる荷物の割合は減少されるかもしれない。
【0058】
図1は、例示的な実施形態の荷物受け取りシステム20を示す。図1に示す荷物受け取りシステム20は、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24(たとえば、倉庫、流通センター、クロス・ドッキング(入荷してきた商品を在庫することなく仕分して出荷する)施設、注文フルフィルメント・センター(フルフィルメント施設)、梱包施設、出荷施設、荷物(在庫)を扱う一つ以上の機能を実行するその他の施設、など)にある荷物監視システム22を含む。荷物監視システム22は、以下でより詳細に記載される搬送システム23および撮像トンネル25を備える。マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24に配送された荷物は撮像トンネル25を通過させられ、撮像トンネル25を通過している荷物についての情報が荷物監視システム22によって取得される。
【0059】
図1に示される実施形態において、荷物監視システム22によって取得された情報はネットワーク29を介してサーバ26にアップロードされる。ネットワーク29は様々なタイプの通信ネットワーク(たとえば、インターネット、イントラネット、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線ネットワーク、その他の適切なネットワーク、前記ネットワークの2つ以上を組み合わせたネットワークなど)を含む。クライアント27はネットワーク29とインタフェースによって接続されており、ネットワーク29を介してサーバ26に記憶されている情報にアクセスする。クライアント27は該情報を分析し、所望されるならば、該情報の少なくとも部分をユーザに表示する。実施形態のいくつかにおいて、荷物監視システム22およびクライアント27は同一の場所に(たとえば、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24に)配置され、リソースを共有してもよい(たとえば、同一のコンピュータで稼働するソフトウェアを有してもよい)。その他の実施形態においては、図1に示されるように、クライアント27が荷物監視システム22から離れた場所に配置されてもよく、この場合、ネットワーク29を介してクライアント27と荷物監視システム22と通信する。
【0060】
図2および図3は、図1の撮像トンネル25の例示的な実施形態を示す。撮像トンネル25は筐体41を備え、筐体41の一方の側面には入り口開口43があり、筐体41の該一方の側面の反対側にある側面には出口開口44がある。開口43および44は筐体41を通って延びる経路46の端である。図2および図3に示す例示的な実施形態において、搬送システム23は搬送ベルト48を備え、搬送ベルト48は、搬送システム23の(図示しない)モータによってx方向に移動させられる。搬送ベルト48がx方向に移動するにつれて、該搬送ベルト48に置かれた荷物49が経路46を通って移動するように、搬送ベルト48は経路46を通って延びている。荷物49は少なくとも一つのアイテムを配送するための箱もしくはその他のタイプの包装荷物を含んでよい。
【0061】
上記された例示的な搬送システム23は可動の搬送ベルト48を備え、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24を荷物49が移動するために、該荷物49が搬送ベルト48に置かれる。その他の実施形態において、その他のタイプの搬送システム23が使用されてもよい。たとえば、搬送システム23は、荷物49が移動するように、該荷物49を導くシュート(滑り落とすための装置)を備えていてもよい。搬送システム・モータを必要としないように、搬送システム23は重力送りであってよいし、図2および図3に示される搬送システム23と同様な搬送ベルト48もしくはその他のタイプのラインを使用してもよい。さらにその他の実施形態において、その他のタイプの搬送システム23が使用されてもよい。
【0062】
図4は、例示的な実施形態の荷物監視システム22を示す。荷物監視システム22は荷物監視手段(ロジック)52を備え、荷物監視手段52は、通常、荷物監視システム22のオペレーションおよび機能を制御する。荷物監視手段52は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、もしくは、これらの任意の組み合わせによって実装されることができ、図4に例示される実施形態においては、荷物監視手段52はソフトウェアによって実装され、荷物監視システム22の記憶手段55に記憶されている。
【0063】
図4に示される例示的な実施形態の荷物監視システム22は、少なくとも一つの一般的な処理手段57(たとえば、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、中央処理装置(CPU)など)を備える。処理手段57は、インタフェース59(たとえば、導電接続(たとえば、バス)、無線チャネル、および/もしくは、ネットワーク(たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN))など)を介して、荷物監視システム22の中のその他の構成要素と通信し、該構成要素を駆動する。荷物監視手段52が部分的にソフトウェアで実装されるならば、処理手段57は既知の技術を用いて、荷物監視手段52の命令を取り出し、実行する。
【0064】
荷物監視手段52はデータ(荷物データ)60を維持するように構成される。荷物データ60は、荷物監視システム22によって扱われる荷物49(についての情報)を示す。荷物監視手段52は荷物49の各々に固有の識別子(荷物識別子)を割り当て、該識別子を荷物データ60の一部として記憶手段55に保存する。以下でより詳細に記載するように、荷物49を示す様々なタイプの情報が記憶手段55に保存され、荷物識別子と関連付けられる。荷物49に割り当てられた識別子と、荷物49を示す情報と、を関連付けるために、様々な技術を使用してよい。たとえば、荷物監視手段52は記憶手段55の様々なエントリ(レコード)を定義してもよく、荷物49の識別子および識別された荷物49に付随する情報をエントリの各々に記憶してもよい。すなわち、同一のエントリの中の情報は、同一のエントリに記憶されている荷物識別子と関連付けられる。その他の実施形態において、識別された荷物49に付随する情報を荷物識別子に関連付けるために、その他のタイプの技術を使用してもよい。
【0065】
例示的な実施形態の一つにおいては、割り当てられた荷物識別子は荷物49から直接的に読み取ることができる。たとえば、荷物監視システム22は、荷物49に付着されている発注番号、出荷番号、その他のタイプの文字列を読み取り、これらを荷物識別子として使用するように構成されていてもよい。代替的に、荷物監視手段52は、ランダムに、異なる荷物49に異なる識別子を生成してもよいし、さもなくば、提供してもよい。
【0066】
荷物49と別の荷物49との間を識別する際にユーザを支援するために、荷物49に割り当てられた識別子が荷物49に付着されることが好ましい。識別子が荷物49から読み取られた場合、荷物49はすでに該荷物49に付着されている識別子を有しているので、荷物監視システム22による追加的なアクションは必要とされない。しかしながら、荷物49に割り当てられている識別子が該荷物49に付着されていないならば、識別子ディスペンサ(付着手段)61が荷物49に識別子を付着するように構成されている。その際、荷物監視手段52はディスペンサ61に荷物識別子を定義するデータを送信し、ディスペンサ61は一方の面に付着力を有するラベル62(図3)に(該データによって定義される)識別子を印字する。次いで、ディスペンサ61は、荷物49にラベル62を付着するために、該ラベル62の付着力を有する面が荷物49に接するように、該ラベル62を位置付ける。
【0067】
図4において、荷物監視システム22とネットワーク29(図1)との通信を可能にするために、荷物監視システム22は通信インタフェース63(たとえば、モデムなど)をさらに含む。例示的な実施形態の一つにおいて、通信インタフェース63は、インターネット・プロトコル(IP)を介してデータの通信を行ってもよいし、その他の実施形態において、その他のタイプの通信プロトコルを使用してもよい。
【0068】
荷物監視システム22は撮像トンネル25を通過する荷物49の重量を計測する重量センサ66を備えている。例示的な実施形態の一つにおいて、重量センサ66は搬送ベルト48の下に配置されている。これにより、荷物49が搬送ベルト48によって重量センサ66の上を移動させられると、重量センサ66は荷物49の重量を自動的に感知する。重量が計測された荷物49の各々について、重量センサ66は荷物の重量を示すデータを荷物監視手段52に送信する。荷物監視手段52は示される重量にもとづいて荷物データ60を更新する。その際、荷物監視手段52は、計測された重量を示すデータを含ませるように荷物データ60を更新し、荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と更新された荷物データ60とを関連付ける。
【0069】
さらに、荷物監視システム22は、荷物監視システム22によって扱われている荷物49に付随する少なくとも一つのパラメータを感知するための少なくとも一つのセンサ71を備える。たとえば、センサ71は荷物49のサイズもしくは位置を感知するように構成されていてもよい。様々なタイプおよび数のセンサ71が、様々な荷物パラメータを感知するために使用されてもよい。例示的な実施形態の一つにおいて、センサ71は筐体41に装着されていてもよく、筐体41の内部に位置するように配置されてもよい。しかしながら、その他の実施形態において、センサ71は異なる態様で装着され、および/もしくは、異なる場所に位置するように配置されてもよい。
【0070】
例示的な実施形態の一つにおいて、荷物49が撮像トンネル25を通って移動する際に、該荷物49の周囲の様々な場所に配置される(図示しない)複数の赤外線センサをセンサ71は含んでいてもよい。該センサ71の各々は、(図示しない)赤外線送信手段および(図示しない)赤外線受信手段を備える。赤外線送信手段は赤外線受信手段によって検出される赤外線放射を出射する。実施形態の一つにおいて、該赤外線放射は荷物49の表面で反射され、赤外線送信手段から赤外線受信手段まで該赤外線放射が移動する時間が、センサ71から荷物までの距離を示す。センサ71によって感知された情報は、荷物監視手段52に送信され、該荷物監視手段52は様々な目的のために該情報を使用する。
【0071】
たとえば、少なくとも一つの実施形態において、荷物監視手段52は、荷物の大きさを判断するために、センサ71からの情報(たとえば、複数のセンサ71から荷物への距離など)を使用する。ほかの例では、荷物監視手段52は、搬送ベルト48もしくは荷物監視システム22のその他の構成要素に対する荷物の位置を判断するためにセンサ71からの情報を使用する。センサ71からの情報を使用する例示的な技術は、以下でより詳細に記載される。センサ71からの情報、および/もしくは、センサ71から導かれる情報(たとえば、荷物のサイズ、位置など)は荷物データ60の一部として記憶手段55に保存される。特定の荷物49に付随する情報は荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と関連付けられる。
【0072】
図4に示すように、荷物監視システム22は少なくとも一つのカメラ72を含み、該カメラ72は、撮像トンネル25を通過する荷物49のデジタル画像を取得するように構成されている。例示的な実施形態の一つにおいて、カメラ72は筐体41に装着されており、筐体41の内部に配置されている。さらに、カメラ72は、筐体41を荷物49が通過している間に荷物49の画像を取得する。筐体41は、画像を取得しているとき、少なくとも周辺光のいくらかから荷物49を遮断する。周辺光から荷物49を遮断することによって、荷物監視システム22は画像を取得しているとき荷物49への照明特性をよりよく制御することができる。これにより、カメラ72によって取得される画像の質を向上させることができる。取得された画像を定義するデータ(画像データ)77は記憶手段55に保存され、撮像された荷物49に割り当てられた荷物識別子と関連付けられる。このように、荷物の識別子を使用することによって、記憶手段55に保存されている識別された荷物49の画像を自動的に検出し、取り出すことができる。
【0073】
例示的な実施形態の一つにおいて、光源75は筐体41に装着され、筐体41の内部に配置される。光源75は光を発生し、画像を取得するとき、該光は荷物49を照射する。
【0074】
荷物49との相対的な位置、および/もしくは、輝度などの光源75の特性、および、荷物49との相対的な位置、および/もしくは、レンズの焦点などのカメラ72の特性は、荷物49の高品質画像を提供するために自動的に選択され、制御されてもよい。さらに、図4に示される実施形態において、カメラ72はモータ82に接続されており、光源75はモータ85に接続されている。モータ82はカメラ72を移動させ、モータ85は光源75を移動させる。
【0075】
荷物監視手段52は、撮像トンネル25を通過する荷物49のために、荷物49のサイズ、搬送ベルト48における荷物49の位置など、いくつかのパラメータにもとづいて、カメラ72の特性を変更するために、モータ82を制御するように構成されている。たとえば、少なくとも一つの実施形態において、荷物監視手段52は、画像が取得されるときに、カメラ72が荷物49から特定の距離にあるように、モータ82を制御するように構成されている。単なる例示として、荷物監視手段52は、画像が取得されるときに、カメラ72が荷物49から所定の距離にあるように、センサ71からの情報にもとづいて、カメラ72を位置付けするように構成されている。代替的に、荷物監視手段52は荷物49のサイズもしくはその他のパラメータに依存して、荷物49に対するカメラ位置を動的に選択してもよい。さらに、例示的な実施形態の一つにおいて、荷物監視手段52は、荷物49のサイズもしくは位置などのパラメータにもとづいて、画像が取得されるときに、カメラ72の焦点を制御するために、モータ82を使用するように構成される。
【0076】
同様に、荷物監視手段52は、撮像トンネル25を通過する荷物49のために、荷物49のサイズもしくは搬送ベルト48における荷物49の位置などのパラメータにもとづいて、光源75の特性を変更するために、モータ85を制御するように構成される。たとえば、少なくとも一つの実施形態において、荷物監視手段52は、画像が撮影されるときに、光源75が荷物49から特定の距離にあるように、モータ85を制御するように構成されている。単なる例示として、荷物監視手段52は、画像が取得されるとき、光源75が荷物49から所定の距離にあるように、センサ71からの情報にもとづいて光源75を位置付けるように構成されている。代替的に、荷物監視手段52は、荷物49のサイズもしくはその他のパラメータに依存して、荷物49に対する光源の相対的な位置を動的に選択するようにしてもよい。さらに、例示的な実施形態の一つにおいて、荷物監視手段52は、荷物49のサイズもしくは位置などのパラメータにもとづいて、画像が取得されるときに、光源75の輝度を制御するように構成される。
【0077】
単なる例示として、画像が取得されるとき、荷物49から3.0インチの位置に光源75があることが好ましく、画像が取得されるとき、荷物49から2.0インチの位置にカメラ72があることが好ましいと仮定する。さらに、センサ71にもとづいて、画像が取得されるとき、荷物49が光源75から3.5インチの位置にあり、カメラ72から2.5インチの位置にあるであろうことを荷物監視手段52が判断すると仮定する。このような例において、荷物監視手段52は、画像が取得されるときに、荷物49から光源が3.0インチの位置に、カメラ72が2.0インチの位置にあるように、光源75を動かすためにモータ85を制御し、カメラ72を動かすためにモータ82を制御するように構成される。センサ71にもとづいてカメラ72、および/もしくは、光源75の特性を制御するその他の様々な技術がその他の実施形態において使用されてもよい。
【0078】
図4によって示されるように、荷物監視システム22はカーテン・アクチュエータ86、X線システム87、ソナー(音波探知)・システム88、RF(無線周波数)識別システム89をさらに含む。X線システム87は、筐体41の中の荷物49のX線画像を取得するように構成されている。実施形態の一つにおいて、異なる視点からの複数のX線画像が取得される。荷物監視手段52は、取得されたX線画像を分析し、該X線画像にもとづいて荷物49の中のアイテム(たとえば、製品)の数を数えるように、構成されている。荷物監視手段52は荷物データ60の一部として計数結果を保存し、荷物監視手段52は画像データ77の一部としてX線画像を保存する。例として、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24に到着したときに、荷物49が適切な数のアイテムを含んでいなかったことを、ベンダーに示すために、X線画像が使用されてもよい。アイテムの計数およびX線画像が荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と関連付けられる。上記したように、撮像トンネル25がX線システム87を有する場合、撮像トンネル25のごく近くにいるユーザを保護するために、電磁放射を阻む、もしくは、緩衝する傾向を有するコンクリートや鉛などの材料を筐体41が含んでいてもよい。
【0079】
ソナー・システム88は、荷物49から反射され、ソナー・システム88によって検出されるソナー信号を放射するように構成されている。反射された信号にもとづいて、ソナー・システム88は、荷物49の大きさを判断し、荷物監視手段52は荷物データ60の一部として該大きさを示す値を保存するように構成されている。荷物監視手段52は、荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と該大きさを示す値とを関連付ける。ここで記載されるように、実施形態のいくつかにおいて、大きさはその他の技術を用いて(たとえば、カメラ72によって取得された画像を分析することなどによって)、判断されてもよい。
【0080】
例示的な実施形態において、荷物49のベンダーもしくは荷送人は、たとえば、RF集積回路(IC)チップなどのRF回路を荷物49に結合し、その後、荷物は、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24で受け取られる。たとえば、製品番号、発注番号、出荷番号、その他のタイプの識別子、もしくは、荷物49に含まれるアイテムについての情報(たとえば、アイテムの数、アイテムの記述、アイテムの識別子、など)などの荷物49に付随するデータがRF回路に保存され、該RF回路はRF信号によって該データを無線送信する。RF回路が必要とする電力を低く抑えるために、RF信号の範囲は限定される(たとえば、数フィートなど)。
【0081】
RF識別(ID)システム89は、荷物のRF回路によって送信されたRF信号を受信するように構成される。RF識別システム89は、RF信号によって搬送される情報を復元し、該データを荷物監視手段52に提供するように構成される。荷物監視手段52は荷物データ60の一部として該情報を保存する。荷物監視手段52は、荷物監視手段52によって荷物に割り当てられた識別子と該情報とを関連付ける。
【0082】
図4に示されるように、荷物監視システム22は、荷物監視システム22によって扱われている荷物49からのある情報を読み取るように構成されているスキャナ93をさらに備えている。たとえば、ベンダーもしくは荷送人は、製品番号、発注番号、出荷番号、もしくは、その他のタイプの識別子などのある情報を含むバー・コードを付着してもよく、スキャナ93は該情報を読み取るように構成されている。読み込み情報を示すデータは荷物監視手段52に送信される。荷物監視手段52は、荷物データ60の一部として該情報を記憶手段55に保存する。荷物監視手段52は、荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と、荷物49から読み取られた情報と、を関連付ける。
【0083】
荷物監視手段52と通信する荷物監視システム22の構成要素のいずれかは伝導可能にインタフェース59と結合される。代替的に、該構成要素のいずれかは、物理的接続が必要でない無線信号を伝達するように構成されてもよい。たとえば、スキャナ93は無線で通信するように構成されているハンド・ヘルド・デバイスであってもよい。同様に、カメラ72は無線で通信するように構成されているハンド・ヘルド・デバイスであってもよい。例示的な実施形態の一つにおいて、スキャナ93およびカメラ72は、荷物監視手段52と無線で通信する単一のハンド・ヘルド・デバイスとなるように、結合されていてもよい。さらに、少なくとも一つのネットワーク(たとえば、LAN、WANなど)が、荷物監視手段52と通信するために、荷物監視システム22の構成要素のいずれかによって使用されてもよい。
【0084】
発注データ125が荷物監視システム22の記憶手段55に保存される。発注データ125はベンダーに送信された荷物の発注に関する情報を含む。たとえば、該発注の各々について、発注データ125は発注されたアイテムの量および種類、発注年月日、および/もしくは、予定出荷年月日、予定配送年月日を示していてもよい。発注データ125は発注を履行するために期待される荷物49のおおよそのサイズ、および/もしくは、重量を示してもよい。発注についてのその他の情報が発注データ125によって示されてもよい。
【0085】
荷物監視手段52は、様々な情報および検出例外を取得するために、荷物データ60、および/もしくは、画像データ77を分析するように構成される。たとえば、少なくとも一つの実施形態において、たとえば、発注番号などの発注情報、もしくは、発注ラベル127(図2)からのその他の出荷パラメータ(たとえば、荷物の大きさ、荷物の重量、アイテムの個数、アイテムの記述、出荷番号、ベンダー識別子、および、出荷荷物に付随するその他の情報)を取得し、荷物データ60の一部として記憶手段55に該情報を保存するように、荷物監視手段52が構成されている。発注情報はスキャナ93を介して受信されてもよい。しかしながら、発注ラベル127のいくつかはスキャナ93によって読み取ることができない発注情報を有しているかもしれない。発注情報がスキャナ93から受信されない場合、荷物監視手段52は所望される発注情報を検出するために、画像データ77をサーチするように構成されている。
【0086】
例として、特定の荷物49の発注番号がスキャナ93から受信されないと仮定すると、荷物監視手段52は発注番号の荷物画像データ77をサーチする。その際、荷物監視手段52は、記憶手段55において荷物の識別子と関連付けられている画像データ77によって定義される画像の中のバー・コードもしくは英数字を検出しようと試みる。荷物監視手段52は、画像からの発注情報を検出し、読み取ろうとする試みにおいて、既知の光学式文字認識(OCR)アルゴリズムを使用してもよい。
【0087】
その他の例において、荷物監視手段52は、荷物49を出荷したベンダーのベンダー識別子を発見する。ベンダー識別子は、発注番号を発見するための上記技術と同様に、スキャナ93によって、もしくは、画像データ77を分析することによって、発注ラベル127上で検出され、発見されてもよい。さらに、ベンダー識別子は、発注データ125に含まれていてもよく、荷物49と関連付けられている発注データ125のエントリが検出されると、荷物監視手段52は発注データ125からベンダー識別子を発見してもよい。さらに、荷物49から発注番号が検出できない場合、もしくは、部分的にしか読み取れない場合、荷物49から読み取るならば、ベンダー識別子が発注データ125の適切なエントリを検出する際に有用であるかもしれない。
【0088】
実施形態のいくつかにおいて、荷物監視手段52は、記憶手段55に保存されている所定の発注データ125と検出された文字列とを比較するように構成されている。検出された文字列が発注データ125によって示される発注番号の一つに適合するならば、荷物監視手段52は検出された文字列を発注番号として識別する。
【0089】
荷物監視手段52が画像データ77の発注番号を検出するために使用することができるのであれば、荷物監視手段52は荷物データ60の該数値を保存する。しかしながら、荷物監視手段52が発注番号を発見できない場合、荷物監視手段52は例外を検出する。該検出に応じて、荷物監視手段52は、例外発生を記録しておくために、記憶手段55に保存されている例外データ131を更新する。例外の扱いについては、以下に、さらに記載する。
【0090】
荷物の発注番号が検出され、かつ、該発注番号が発注データの発注番号と一致した場合、荷物監視手段52は一致した発注番号に関連付けられているその他の発注情報を発注データ125から取り出す。たとえば、取り出した発注情報は、荷物49の期待されるサイズもしくは重量の範囲を示してもよい。荷物監視手段52は、例外を検出するために、荷物監視システム22によって感知された情報と取り出した情報とを比較する。たとえば、実施形態の一つにおいて、荷物監視手段52は、発注データ125によって荷物49のために示されている期待される重量の範囲と、重量センサ66によって感知された荷物の重量とを比較する。感知された重量が期待される重量の範囲外である場合、ベンダーが、発注に対し、誤ったアイテムもしくは誤った数量のアイテムを送付した可能性がある。このようにして、荷物監視手段52は、感知された重量が期待された重量の範囲外であるならば、例外を検出する。
【0091】
その他の例において、荷物監視手段52は、少なくとも一つのセンサ71によって計測された荷物49の少なくとも一つの大きさ(たとえば、長さ、幅、高さ)と、荷物49のための発注データ125によって示される期待される大きさの範囲と、を比較する。計測された大きさが期待された範囲の外である場合、発注に対して、ベンダーが誤ったアイテム、もしくは、誤った数量のアイテムを送った可能性がある。計測された大きさが期待された範囲の外であるならば、荷物監視手段52は例外を検出する。
【0092】
計測される大きさは、センサ71ではなく、画像データ77から導出されてもよい。荷物49のエッジを検出するために、荷物監視手段52は既知のエッジ検出技術を使用してもよい。カメラ72から荷物49までの距離が既知である場合、荷物監視手段52は荷物のあるエッジから他のエッジまでの実際の距離を計算することができる。その他の実施形態において、画像データ77にもとづいて荷物49の大きさを判断する他の技術を使用してもよい。
【0093】
その他の例においては、例外のその他のタイプが、荷物監視手段52によって自動的に検出されてもよい。たとえば、配送中に、荷物49の側面が損壊しているか、もしくは、変形している場合、画像データ77もしくはセンサ71からのデータを分析することにより、荷物監視手段52は該変形を検出し、これに応じて、例外の記録をとっておいてもよい。
【0094】
上記されているように、例外が検出されると、荷物監視手段52は例外データ131に例外の記録をとる。詳細には、荷物監視手段52は、例外データ131に例外についての情報を保存する。たとえば、荷物監視手段52は例外発生時刻および検出された例外のタイプに関する情報を保存する。その際、例外タイプがコード化され、荷物監視手段52は例外データ131に検出された例外のコードを保存する。例として、発注番号が見つからない場合の例外コードは「12」であってよい。この例において、荷物監視手段52が、発注番号を検出することができないという判断に応じて、例外の記録をとっている場合、荷物監視手段52は例外データ131にコードの値「12」を保存する。すなわち、例外データ131は、例外発生の回数および時刻だけでなく、発生した例外のタイプも判断するために分析されることができる。
【0095】
例外の各々について、荷物監視手段52は荷物データ60からの情報も保存する。たとえば、荷物のサイズもしくは重量を示すデータは、検出された例外の例外データ131に含まれていてもよい。ベンダーの識別子が既知であれば(スキャナ93から受信されているか、画像データ77もしくは発注データ125の分析によって判断されているか、荷物監視手段52によって発見されていれば)、該識別子は例外データ131に含まれている。荷物49の発注番号が発見されていれば、発注番号が例外データ131に含まれる。例外が付随する荷物49についての様々なその他の情報のタイプは例外データ131に保存されてもよい。したがって、例外データ131を維持することによって、荷物監視手段52は効率的に例外を追跡する。以下でより詳細に記載するように、例外データ131は、荷物監視システム22によって検出される例外について様々な統計および情報を発見するために分析されてもよい。
【0096】
例外を検出する際に、荷物監視手段52は、例外を扱い、解決を試みるために、例外を扱う手段(ロジック)142を呼び出すか、もしくは、起動する。例外を扱う手段142はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくは、これらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。図4によって示されるように、例示的な実施形態の一つにおいて、例外を扱う手段142はソフトウェアによって実装されてもよく、この場合、例外を扱う手段142は、所望されるのであれば、荷物監視手段52から離れた場所に保存されてもよいが、荷物監視システム22の記憶手段55に保存されてもよい。
【0097】
一般に、荷物監視手段52が例外を検出しないならば、もしくは、例外を扱う手段142が例外をタイムリーに解決することができるならば、図5に示されるように、荷物49は撮像トンネル25を通過し、受け取り位置(ステーション)163まで移動する。搬送ベルト48は荷物経路(受け取り経路)146を定義する。搬送ベルト48は、受け取り位置163まで受け取り経路146にそって荷物49を移動させる。マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24(図1)において、受け取り位置163において、荷物49が開封され、荷物のアイテムが受け取られ、アイテムが開封され、保存のために処理される。しかしながら、荷物監視手段52が例外を扱う手段142などによってタイムリーに解決されない例外を検出するならば、荷物49は受け取り経路164から経路(例外経路)165に向けられる。荷物監視手段52は、例外経路165にそって例外ビン166に荷物移動させる。図5に示される実施形態において、搬送ベルト167は例外経路165にそって荷物49を搬送する。
【0098】
その際、図4および図5に示されるように、搬送システム23は、可動アームなどのアクチュエータ171を有し、荷物監視手段52が、荷物49がアクチュエータ171に到達するときまでに解決されない例外を検出すると、荷物監視手段52によってアクチュエータ171は起動される。起動されると、アクチュエータ171は未解決の例外に関連する荷物49を例外経路165に押し出す。例外経路165は、受け取り位置163ではなく、例外ビン166に荷物を導く。荷物49が例外ビン166に到達すると、荷物49は、一般的に、ユーザが例外を手動で調査することができるようになるまで例外ビン166に留まる。一般的に、例外ビン166に向けられる荷物49の例外を手動で調査し、対処するスタッフに関連する処理費用を低減するために、例外ビン166に向けられる荷物49の数は低減されることが望ましい。
【0099】
様々な技術を、荷物監視手段52によって検出される例外を解消するために使用することができる。例外のいくつかは、例外を扱う手段142によって自動的に解消されてもよい。いくつかのケースにおいて、荷物データ60もしくは画像データ77のような、荷物監視システム22によって収集されるデータは、ベンダーもしくは他のユーザが例外の解消を支援することができるように、荷物49のベンダーもしくは他のユーザに伝達されてもよい。例外を解消する例示的な技術は、参照によってここに援用され、本願と同一の譲受人を有する米国特許出願第12/241,475号に記載されている。
【0100】
図6は、撮像トンネル25の例示的な実施形態を示している。図6に示される撮像トンネル25は、図2および図3に示された筐体41と同様に、入り口としての開口43および(図6には図示しない)出口としての開口を筐体41は備えている。図6において、筐体41は床に延びる脚を有するベース202の上にある。他の実施形態において、筐体41は、床に置かれていてもよいし、他のタイプのベースもしくはオブジェクトの上にあってもよい。例示的な実施形態において、筐体41は多孔質コンクリートからなり、x、y、z方向に約2mの長さを有する。しかしながら、他の実施形態において、材質および大きさは変更されてもよい。
【0101】
図6に示す実施形態において、筐体41はその開口43にカーテン206を有する。図6において、搬送ベルト48’上の荷物がカーテン206からの干渉なしに開口43を通過することができるように、カーテン206は開位置に(開いている状態で)示されている。荷物49が筐体41の中に入ると、センサ71(図4)もしくはその他のコンポーネントによって示されるように、カーテン・アクチュエータ86(図4)は、図7に示すように、カーテン206を閉める。これにより、カーテン206によって開口43は覆われる。
【0102】
図8に示されるように、撮像トンネルの開口44はカーテン207によって覆われている。荷物49が撮像トンネル25の中にある間、図8に示すように、カーテン207は閉位置にある(閉じられている)。すなわち、荷物49が撮像トンネル25の中にある間、開口43はカーテン206によって、開口44はカーテン207によって覆われている。開口43および44を覆うことは、撮像トンネル25の中のコンポーネントを周囲のノイズおよび光から遮蔽する支援となる。上記したように、筐体41は、分析されている荷物49を含む内部のコンポーネントを、周囲のノイズ(たとえば、RFエネルギー)および光から遮蔽する。このことは、正確性、および/もしくは、取得されるデータ、および/もしくは、画像の質を向上することを支援する。例示的な実施形態において、筐体41は、開口43および44以外の内部のコンポーネントおよび分析されている荷物を完全に包み込んでいる。開口43および44は、荷物49が撮像トンネル25の中にある間カーテン206および207によって覆われている。
【0103】
荷物監視手段52が荷物49に付随するデータを収集し、荷物49が筐体41から出ようとすると、カーテン・アクチュエータ86(図4)は、図9に示すように、カーテン207を開位置に移動し(開き)、カーテン207の干渉を受けずに、荷物49は開口44を通って、筐体41から出ることができる。
【0104】
カーテン・アクチュエータ86によってカーテン206もしくは207が動く必要はない。たとえば、カーテン・アクチュエータ86によってカーテン206および207を移動することなく、荷物49が筐体41に入り、筐体41から出て行ってもよい。このような例では、荷物49は、カーテン206もしくは207に接触し、カーテン206もしくは207が荷物49の上を滑るように、移動し続けてもよい。所望されるならば、カーテン206もしくは207を通り抜ける荷物49の移動を容易にするために、カーテン206もしくは207に(垂直方向に、もしくは、その他の方向に)切り込みが入れられていてもよい。これにより、荷物49はカーテン206もしくは207の(切り込みによって構成された)部分の間をすり抜けることができるようになる。他の実施形態において、荷物49が筐体41の中にある間、開口43および44が覆われないように、撮像トンネル25はカーテン206および207を有さないように、実装されてもよい。
【0105】
例示的な実施形態の一つにおいて、図10および図11に示すように、筐体41の中に6台のカメラ211〜216が装着される。カメラ211〜216の各々は、荷物49の側面の各々の画像を取得する。すなわち、6個の側面を有する荷物49の側面の各々の画像を、カメラ211〜216によって取得することができる。詳細には、カメラ211は、荷物49の開口43に対面する側面の画像を取得し、カメラ213は、荷物49の開口44に対面する側面の画像を取得する。さらに、カメラ214は筐体41の壁の一つに対面する荷物の側面の画像を取得し、カメラ216はカメラ214によって撮像された側面の反対側にある荷物49の側面の画像を取得する。さらに、カメラ212は筐体41の荷物49の天井に対面する側面の画像を取得し、カメラ215は搬送ベルト48’に対面する荷物49の側面の画像を取得する。
【0106】
図6に示すように、ガイド・レール218が筐体41の側面から延びている。動きの方向(すなわち、x方向)と実質的に直交する荷物49の少なくとも一つの側面がないような向きで荷物49が置かれると、荷物49が少なくとも一つのガイド・レール218に接触するようにガイド・レール218が位置付けられる。たとえば、荷物49が図12に示されるように置かれると仮定する。荷物49が撮像トンネル25に向かって移動すると、荷物49はガイド・レール218に接触し、図6に示すように、荷物49が実質的にx方向に直交するように、荷物49とガイド・レール218との間の相対的な動きが、ある方向へ荷物49を押す力を生成する。ガイド・レール218は、荷物49の側面が開口43に直接対面するように、ある方向へ荷物49を導く。すなわち、荷物49の少なくとも一の側面が実質的にx方向に直交すると仮定し、荷物49の側面の各々が直接的にかつ完全にカメラ211〜216の少なくとも一つにさらされるように、カメラ211〜216は筐体41の中で固定的に配置されることができる。荷物49の側面の各々の画像が、荷物の向きに関係なく、カメラ211〜216の少なくとも一つによって取得されるように、センサ71もしくはソナー・システム88(図4)などのコンポーネントによって感知される荷物49の向き、および、カメラ211〜216が、荷物監視手段52の制御によって、自動的に移動させられてもよい。
【0107】
図10および図11によって描写される実施形態において、カメラ211〜216の各々は、筐体41から延びるアーム221〜226の各々に装着されている。実施形態の一つにおいて、カメラ211〜216の各々の位置は固定されている。その他の実施形態において、アーム221〜226は、カメラ211〜216のいずれかの位置が、荷物監視手段52の指示および制御によって変更されてもよいように、動くことができる。たとえば、アーム221〜226の各々は、任意の方向に移動、および/もしくは、回転が可能であるロボット・アームであってもよい。
【0108】
例示的な実施形態において、荷物監視手段52は荷物49の感知位置にもとづいてカメラ位置を制御する。例として、カメラ211は、荷物49の移動経路外に配置されてもよい。荷物49がカメラ211を通過すると、開口49に対面する荷物49の側面の画像を取得するために、荷物監視手段52は荷物49のすぐ背後にカメラ211を移動してもよい。さらに、荷物監視手段52は、荷物のサイズにもとづいて、カメラ211〜216を移動してもよい。たとえば、荷物監視手段52は、荷物49がより大きい場合のカメラ211〜216の位置に比べて、荷物49がより小さい場合、カメラ211〜216を荷物49により近く移動するようにしてもよい。その他の実施形態において、カメラ211〜216を移動するための様々なその他の技術およびアルゴリズムを使用することができる。
【0109】
6台のカメラ211〜216に加えて、図10および図11の撮像トンネル25は筐体41の中にある荷物49を照射する6台の光源231〜236を有する。光源231〜236の各々は、光を放射する発光ダイオード(LED)などの少なくとも一つのデバイスを含む。さらに、光源231〜236の各々は、筐体41から延びるアーム241〜246の各々に装着される。光源231〜236の各々は、荷物49の側面の各々を直接的に照射するように配置される。6台の光源231〜236は六面の荷物の側面の各々を照射するために使用されてもよい。
【0110】
実施形態の一つにおいて、光源231〜236の各々の位置は固定され、その他の実施形態においては、アーム241〜246は、光源231〜236のいずれかの位置が荷物監視手段52の指示および制御によって変更されることができるように、動くことができる。たとえば、アーム241〜246の各々は、任意の方向に移動、および/もしくは、回転が可能なロボット・アームであってよい。
【0111】
荷物監視手段52は光源231〜236の各々の明るさを制御するように構成されている。例として、複数のセンサ71は、筐体41を通って移動する荷物49の位置を感知するように構成されていてもよいし、荷物監視手段52は、荷物の現在の位置にもとづいて、光源231〜236のいずれかの明るさ、および/もしくは、位置を調整するようにしてもよい。その他の例において、荷物監視手段52は、カメラ211〜216が画像を取得するときに、光源231〜236が高輝度で光を放射する、すなわち、フラッシュをたくように、光源231〜236を制御してもよい。光源231〜236を制御するその他の様々な技術が、その他の例において可能である。
【0112】
図10および図11に示すように、透明経路部分252が2つの搬送ベルト48’および48’’の間に配置されている。搬送ベルト48’は開口43を通って延び、搬送ベルト48’’は開口44を通って延びる。搬送ベルト48’によって荷物49が筐体41に入ると、荷物49は透明経路部分252に向かって移動し、荷物49の勢いが透明経路部分252に向かって荷物49を動かす。実施形態の一つにおいて、透明経路部分252はプレキシグラス(アクリル樹脂)もしくはガラスから構成されているが、その他の実施形態においては、透明経路部分252がその他の透明な材質から構成されていてもよい。透明経路部分252上に荷物49がある間に、透明経路部分252を通る荷物49の少なくとも一つの画像をカメラ215は取得する。
【0113】
実施形態の一つにおいて、搬送ベルト48’から透明経路部分252に移動する際の荷物49の勢いは、搬送ベルト48’’に荷物49を到達させることができるほど十分である。荷物49が搬送ベルト48’’に到達すると、搬送ベルト48’’は開口44を通して筐体41の外に荷物49を搬送する。しかしながら、その他の実施形態においては、荷物49は透明経路部分252の上で停止する。たとえば、カメラ211〜216によって取得される画像の質を向上するために、荷物監視手段52は、カメラ211〜216の各々が、荷物49が透明経路部分252の上で停止した後、荷物49の画像を取得するように、カメラ211〜216を制御してもよい。画像が取得されると、荷物49は搬送ベルト48’’に移動してもよい。
【0114】
例として、図13は、荷物監視手段52の指示および制御によって操作される可動アーム263が透明経路部分252から搬送ベルト48’’に荷物49を押し出す例示的な実施形態を示す。荷物監視手段52は、カメラ211〜216が荷物49の画像を撮影した後、アーム263が荷物49に接触し、荷物49を押し出すように、アーム263を制御するようにしてもよい。
【0115】
図14は、重力が透明経路252から搬送ベルト48’’へ荷物49を滑らせるように透明経路部分252が傾斜している実施形態を示す。透明経路部分252は複数の脚269を有する。脚269の少なくとも一つは、荷物監視手段52の指示および制御によって操作されるモータ272に結合されている。図14に示すように、カメラ211〜216が荷物49の画像を取得した後、荷物監視手段52は、透明経路部分252の少なくとも一つの脚269を上昇させ、透明経路部分252を傾斜させるように、モータ272を稼働する。重力は荷物49を搬送ベルト48’’上に引き寄せ、搬送ベルト48’’は筐体の開口44を通じて荷物を搬送する。
【0116】
図15は、x方向への荷物49の長さが、透明経路部分252より長く、搬送ベルト48’から搬送ベルト48’’への距離よりも長い、実施形態を示す。このような実施形態においては、荷物49は搬送ベルト48’を離れる前に搬送ベルト48’’に到達するので、搬送ベルト48’および48’’が継続的に動いていると仮定すると、荷物49は透明経路部分252上で継続的に移動する。この実施形態では、撮像トンネル25は透明経路部分252なしで実装されてもよい。
【0117】
図15によって示される実施形態において、カメラ215は、荷物49が透明経路部分252上を通過しているとき、荷物49の複数の画像を取得するように構成されていてもよい。画像の各々において、荷物の底面の少なくとも部分が搬送ベルト48’、48’’の少なくとも一方によって隠れるので、画像の各々は荷物49の底部を完全に含む画像ではない。荷物監視手段52は、荷物49の底面を完全に示す合成画像を生成するために、複数の画像の部分を組み合わせるように構成されている。従来の画像を縫い合わせる技術が、合成画像を生成する際に、荷物監視手段52によって使用されてもよい。荷物監視手段52は、画像データ77の部分として合成画像を保存し、荷物監視手段52によって荷物49に割り当てられた識別子と該合成画像とを関連付けるように構成されている。
【0118】
その他の実施形態においては、搬送ベルト48’および48’’の間の間隙を越えて荷物49を移動させるための他の技術を使用してもよい。さらに、このような間隙を越えて荷物49を移動させることなく、荷物49のすべての面の画像を取得することも可能である。たとえば、荷物49が筐体41を通って移動している間に、荷物49の向きを変更するように(図示しない)ロボット・アームが構成されていてもよい。
【0119】
図10および11に示すように、ソナー・トランシーバ281が筐体41の内壁に装着されている。ソナー・トランシーバ281の各々は音波を放射し、音波を検出する。上記したように、ソナー・トランシーバ281からのデータを使用することによって、荷物監視手段52は筐体41を通過する荷物に付随する情報を判断することができる。たとえば、荷物監視手段52は荷物49の向き、および/もしくは、大きさを判断するために音波探知手段(ソナー)を使用することができる。さらに、荷物監視手段52は、荷物49の中のアイテムの数を数えるために、三次元音波探知手段(ソナー)を使用することも可能である。
【0120】
さらに、RF ID受信手段288が筐体41の内壁に装着される。RF ID受信手段288は、撮像トンネル25を通過する荷物49に結合されているRF回路から出射されてもよい任意のRF信号を受信する。その際、RF回路などを備えた荷物49について、RF ID受信手段288はRF回路からのRFタグを受信する。RFタグは、荷物の発注番号などの荷物49についての様々な情報を示し、荷物監視手段52は、荷物データ60の部分としてRFタグからの情報を保存する(図4)。
【0121】
図10に示すように、X線出射手段291は筐体41の内壁に装着され、X線受信手段292はX線出射手段291によって出射された電磁放射線を受信する。X線受信手段292は、X線出射手段291から出射され、荷物49を通過する電磁放射線によって変更される写真材料を有する。荷物監視手段52は、センサ71もしくは他の手段にもとづいて、荷物49の位置を監視し、荷物49がX線出射手段291とX線受信手段292との間にあるときに、X線出射手段291を稼働する。X線受信手段292は、写真材料上のX線画像をデジタル画像に変換し、荷物監視手段52に該デジタル画像を送信するように構成される。荷物監視手段52は画像データ77の部分として該デジタル画像を保存する。
【0122】
さらに、図10および11に示すように、その他のX線出射手段295が筐体41の内壁に装着され、X線出射手段295によって出射される電磁放射線がX線受信手段296によって受信される。荷物監視手段52は、センサ71もしくはその他の手段にもとづいて荷物49の位置を監視し、荷物49がX線出射手段295とX線受信手段296との間にあるときに、X線出射手段295を稼働する。X線受信手段296はX線出射手段295から出射される電磁放射線によって変更される写真材料を有する。X線受信手段296は写真材料上のX線画像をデジタル画像に変換し、荷物監視手段52にデジタル画像を変換するように構成されている。荷物監視手段52は画像データ77の部分としてデジタル画像を保存する。
【0123】
例示的に実施形態の一つにおいて、X線出射手段291から出射される放射線が移動する方向は、X線出射手段295から出射される放射線が移動する方向に直交する。したがって、X線受信手段292、296のX線画像の分析は、アイテムが相互に上に積み重ねられていたとしても、荷物49の中のアイテムの数を明らかにすることができる。たとえば、X線受信手段292からのX線画像は荷物49の中のアイテムの列の数を明らかにすることができ、X線受信手段296からのX線画像は各列の中の行の数を明らかにすることができる。例示的な実施形態の一つでは、荷物監視手段52は、デジタルX線画像にもとづいて、荷物49の中のアイテムの数を数え、荷物データ60の中にアイテムの数を記憶するように構成されてもよい。このようにアイテムの数を数えることは、例外を検出するために使用されることができる。たとえば、荷物監視手段52は、X線画像にもとづいて数えられたアイテムの数が、発注データ125によって荷物49のために示される期待されるアイテムの数と異なる、という判断に応じて、例外を検出するように構成されてもよい。
【0124】
図10に示すように、透明経路部分252の脚269は重量センサ66に結合されている。荷物49が透明経路部分252に移動すると、重量センサ66は荷物49の重量を感知し、感知した重量を示す値を荷物監視手段52に送信する。荷物監視手段52は荷物データ60の部分として該値を保存する。さらに、重量値は例外を検知するために使用されることができる。たとえば、荷物監視手段52は、発注データ125(図4)によって、荷物49のために示される期待される重量と重量センサ66によって感知された重量とが異なるという判断に応じて、例外を検出するように構成されてもよい。他の実施形態において、重量センサ66は他の位置にあってもよい。たとえば、重量センサ66は、荷物49が搬送ベルト48’もしくは48’’の上にある間、荷物49の重量を感知するように、搬送ベルト48’もしくは48’’の下に配置されてもよい。
【0125】
図4に示す荷物監視システム22のコンポーネントのいずれかが、所望されるならば、撮像トンネル25の外側にあってもよい。たとえば、スキャナ93は、荷物49が撮像トンネル25の中に入る前か、もしくは、撮像トンネル25から出た後に、荷物49の情報を走査してもよい。さらに、重量センサ66は、荷物49が撮像トンネル25に入る前か、もしくは、荷物49が撮像トンネル25から出た後に、荷物49の重量を感知してもよい。荷物監視システム22によって収集される他の情報は、荷物49が撮像トンネル25に入る前か、もしくは、荷物49が撮像トンネル25から出た後に、感知されてもよいし、さもなくば、判断されてもよい。
【0126】
さらに、図10および11に示されるコンポーネントの数は例示である。たとえば、図10および11によって示される実施形態において、6台のカメラ211〜216および6台の光源231〜236が使用されるが、他の実施形態においては、カメラの台数および光源の台数は6台に限定されるものではない。同様に、たとえば、RF ID受信手段288、X線出射手段291、295、X線受信手段292、296、ソナー・トランシーバ281など、他のコンポーネントの数も変更することができる。
【0127】
荷物監視システム22の例示的なオペレーションおよび使用は、図16を参照して、以下で詳細に記載される。図16は、荷物監視システム22のオペレーションの一つの例を提供するフローチャートを示す。代替的に、図16のフローチャートは、荷物監視システム22に実装される例示的な方法のステップを示す。図16に示すブロックの順番は、所望されるならば、ブロックが他のつながりで実行されるように、配置し直されてもよい。
【0128】
発注データ125(図4)は、4個のアイテムを含む特定の荷物49が期待されることを示す。発注データ125は、荷物49の固有の発注番号を示し、発注データ125は荷物の期待される重量および大きさを示す。荷物49がマテリアル・ハンドリング・ファシリティ24に到着すると、荷物49は該荷物を撮像トンネル25に移動する搬送ベルト48’の上に置かれる。荷物49が筐体41に入ると、センサ71は荷物49の存在を検出する。図16のブロック321および325に示すように、該検出に応じて、荷物49の荷物データ60および画像データ77が取得されるように、荷物監視手段52は荷物監視システム22を制御する。
【0129】
荷物監視手段52は、荷物49の発注番号、荷物49の重量、荷物49に含まれているアイテムの数、荷物49の大きさを判断する。該情報(「荷物情報」)は、様々な技術によって判断されてもよい。たとえば、少なくともいくつかの荷物情報はRF信号によって通信されてもよい。RF信号は荷物49に結合されているRF回路から送信され、RF ID受信手段288の少なくとも一つによって受信される。さらに、荷物監視手段52は、荷物49の画像がカメラ211〜216によって取得されるように、カメラ211〜216を制御してもよい。荷物監視手段52は発注ラベル127の画像を検出するために該画像を分析してもよい。荷物監視手段52は、次に、発注ラベル127の画像から荷物情報の少なくともいくつかを発見するためにOCRもしくは他の画像分析技術を使用してもよい。
【0130】
荷物49のX線画像が取得されるように、荷物監視手段52は、X線出射手段291および295を、X線受信手段292および296と同様に、制御してもよい。荷物監視手段52は、荷物49に含まれるアイテムの数を判断するために、該X線画像を分析してもよい。さらに、荷物監視手段52が、ソナー・トランシーバ281にもとづいて荷物49の大きさを判断してもよく、荷物監視手段52が、重量センサ66にもとづいて荷物49の重量を判断してもよい。
【0131】
ブロック328に示すように、荷物監視手段52が荷物データ60として取得された荷物情報を記憶手段55に保存し、荷物監視手段52はカメラ211〜216によって取得された画像および取得されたX線画像を画像データ77として保存する。保存された荷物データ60および画像データ77は、もしあれば、例外を解消するために、その後使用されてもよい。
【0132】
ブロック333に示すように、例外を検出するために、荷物監視手段52は、荷物49から取得される荷物データ60と発注データ125とを比較する。たとえば、荷物監視手段52は、荷物データ60(たとえば、RF ID受信手段288によって受信される、もしくは発注ラベル127から読み取られる発注番号)によって示される荷物の発注番号と、発注データ125によって示される発注番号と、を比較する。適合しない場合、荷物監視手段52は例外を検出する。
【0133】
荷物監視手段52は荷物の期待される重量と荷物データ60(たとえば、重量センサ66によって感知される、RF ID受信手段288によって受信される、もしくは、発注ラベル127から読み取られる重量)によって示される荷物の実際の重量とを比較する。期待される重量と実際の重量とが許容可能な誤差の範囲内で適合しないならば、荷物監視手段52は例外を検出する。
【0134】
荷物監視手段52は荷物データ60(たとえば、RF ID受信手段288によって受信される、発注ラベル127から読み取られる、もしくは、X線画像にもとづいて荷物監視手段52によって判断されるアイテムの数)によって示される荷物の実際のアイテムの数と荷物の期待されるアイテムの数とを比較する。期待されるアイテムの数と実際のアイテムの数とが適合しないならば、荷物監視手段52は例外を検出する。
【0135】
荷物監視手段52が荷物の期待される大きさと荷物データ60(たとえば、センサ71によって感知される、ソナー・トランシーバ281によって感知される、RF ID受信手段288によって受信される、もしくは、発注ラベル127から読み取られる大きさ)とを比較する。期待される大きさおよび実際の大きさが、許容可能な誤差の範囲内で適合しないならば、荷物監視手段52は例外を検出する。
【0136】
他の例において、様々な他のタイプの例外が荷物監視手段52によって検出されてもよい。
【0137】
図16のブロック336に示されるように、荷物監視手段52が例外を検出した場合、図16のブロック342で示されるように、荷物監視手段52は、例外を扱う手段142を呼び出す。例外を扱うために呼び出されると、例外を扱う手段142は例外を解消しようと試みる。本願の譲受人に譲受されている米国特許出願第12/241,475号は、例外を解消する、もしくは、扱うために使用されることができる例示的な記述を記載しており、参照によって、ここに援用される。
【0138】
荷物49について例外が検出されないならば、もしくは、荷物49がアクチュエータ171(図5)に到達する前に、荷物について検出された例外が解消されるならば、アクチュエータ171は、荷物49が受け取り位置163に進むことができるように、制御される。しかしながら、例外が検出され、荷物49がアクチュエータ171に到達する前に例外が解消されないならば、例外を扱う手段142は、荷物49が例外ビン166に向けられるように、アクチュエータ171を制御する。例外を解消する試みは、荷物49が例外ビン166に向けられた後にも継続されてよい。
【0139】
したがって、上記技術を実行することにより、荷物監視システム22(図1)は、例外を自動的に検出し、該例外を解消するために使用されることができるデータを取得する。荷物監視システム22は例外の記録を提供してもよい。例外の記録は、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24(図1)における受け取り時の荷物49の画像を含む。該記録は、例外がベンダーの問題によるものであり、マテリアル・ハンドリング・ファシリティ24のスタッフもしくは機器の問題によるものではないことを示すために、その後、使用されてもよい。
【0140】
複数のソフトウェア・コンポーネントが記憶手段55(図4)に保存され、処理手段57(図4)によって実行されることが可能(実行可能)である。用語「実行可能」であるとは、処理手段57によって最終的に駆動されることができる一形態を有するプログラム・ファイルであることを示す。実行可能なプログラムの例は、たとえば、記憶手段55のランダム・アクセス部分にロードされ、処理手段57によって実行されることができるフォーマットのマシン・コードに変換されることができる翻訳されたプログラム、もしくは、記憶手段55のランダム・アクセス部分にロードされ、処理手段57によって実行されることができるオブジェクト・コードなどの適切なフォーマットで表現されることができるソース・コードであってよい。実行可能なプログラムは、たとえば、ランダム・アクセス・メモリ、リード・オンリー・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ、コンパクト・ディスク(CD)、フロッピ・ディスク、もしくは、その他のメモリ・コンポーネントを含む記憶手段55の任意の部分もしくは要素に保存されてもよい。
【0141】
記憶手段55は揮発性および不揮発性の記憶手段およびデータ保存手段として定義される。揮発性コンポーネントは、電源を失うとデータ値を維持しない。不揮発性コンポーネントは、電源を失ってもデータを維持する。このように、記憶手段55は、たとえば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、ハード・ディスク・ドライブ、関連するフロッピ・ディスク・ドライブによってアクセスされるフロッピ・ディスク、コンパクト・ディスク・ドライブによってアクセスされるコンパクト・ディスク・ドライブ、適切なテープ・ドライブによってアクセスされる磁気テープ、および/もしくは、その他の記憶手段、もしくは、これらの記憶手段のうち二つ以上を任意に組み合わせたものを含むことができる。さらに、RAMは、たとえば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、もしくは、磁気ランダム・アクセス・メモリ(MRAM)およびその他のデバイスを含むことができる。ROMは、たとえば、プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(PROM)、イレーザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EPROM)、もしくはその他のメモリ・デバイスを含むことができる。
【0142】
本開示の上記実施形態は可能な実装の単なる例示であり、開示の原理の理解を明解にするための記載に過ぎない。本開示の思想および原理から実質的に乖離することなく、多くの変更を上記実施形態に行うことができる。このような変更のすべては、開示の範囲に含まれ、特許請求の範囲によって保護されるように意図されている。
【0143】
「関連出願のクロス・リファレンス」
本出願は、米国特許出願第12/241,475号(「配送荷物を受け取るシステムおよび方法」、2008年9月30日出願)、米国特許出願第12/329,927号(「配送荷物を受け取るシステムおよび方法」、2008年12月8日出願)を基礎として優先権を主張する。両出願の内容は、参照により本明細書に援用される。
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