(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746314
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】統合された音響位相アレイ
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20150618BHJP
H04R 1/40 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04R3/00 320
H04R1/40 320A
H04R1/40 310
【請求項の数】26
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-264606(P2013-264606)
(22)【出願日】2013年12月20日
(65)【公開番号】特開2014-123952(P2014-123952A)
(43)【公開日】2014年7月3日
【審査請求日】2013年12月20日
(31)【優先権主張番号】13/725,773
(32)【優先日】2012年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】サシカント マニパトルニ
(72)【発明者】
【氏名】ケリン ジェイ.クーン
(72)【発明者】
【氏名】デーベンドラ マリク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン シー.ジョンソン
【審査官】
菊池 充
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第01551205(EP,A1)
【文献】
国際公開第2011/029103(WO,A1)
【文献】
特開2006−109340(JP,A)
【文献】
特表2003−509984(JP,A)
【文献】
特開2012−029094(JP,A)
【文献】
特開2010−062700(JP,A)
【文献】
特開2012−085340(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0056434(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0269062(US,A1)
【文献】
特開2010−124370(JP,A)
【文献】
特開2011−254242(JP,A)
【文献】
特表2004−506279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00− 3/14
H04R 1/20− 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、指向性音声通信を可能にする音響信号のためのアレイコンポーネントを有する、位相アレイと、
を備えたシステムであって、前記位相アレイは、
音声の指向送信を実行する送信コンポーネントと、
音声の指向受信を実行する受信コンポーネントと
を含み、前記受信コンポーネントを介して周囲の雑音を感知し、前記送信コンポーネントを用いて雑音を除去してノイズキャンセル環境を提供する、システム。
【請求項2】
前記送信コンポーネントは、
1つ又は複数の位相シフターと、
該1つ又は複数の位相シフターの各々に結合されるマイクロスピーカと
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各位相シフターは、送信すべき信号を受信し、位相伝播の方向の調整を作成する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記位相シフターは、調整可能なステアリング角を可能にする可変の構成を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
各マイクロスピーカは、個々の位相シフターから受信した電子音響信号に応答して可聴音声を作成する、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記マイクロスピーカによって作成される可聴音声は、ステアリングされた音響波面である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記受信コンポーネントは、
1つ又は複数の位相シフターと、
該1つ又は複数の位相シフターの各々に結合されるマイクロ受信機と
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
各位相シフターは、個々のマイクロ受信機から信号を受信する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記位相シフターは、調整可能なステアリング角を可能にする可変の構成を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記位相アレイの前記送信コンポーネントと前記受信コンポーネントは、ディスプレイデバイスに統合されて、音響信号の3次元の角制御のための2次元アレイを形成する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記位相アレイの前記送信コンポーネントと受信コンポーネントのディスプレイデバイスへの統合により、前記ノイズキャンセル環境が作られる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記位相アレイの前記送信コンポーネントと前記受信コンポーネントは、音声の指向送信/受信を可能にする衣服に統合される、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
音声の指向送信/受信は、混雑した部屋において1対1の通信を確立することを可能にする、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
指向音声通信を可能にする音波のためのアレイ導波路を作成する、1つ又は複数の位相シフターと、
音声の指向送信を実行する送信コンポーネントと、
音声の指向受信を実行する受信コンポーネントと
を備え、前記受信コンポーネントを介して周囲の雑音を感知し、前記送信コンポーネントを用いて雑音を除去してノイズキャンセル環境を提供する、位相アレイ。
【請求項15】
前記位相シフターは、調整可能なステアリング角を可能にする可変の構成を有する、請求項14に記載の位相アレイ。
【請求項16】
前記送信コンポーネントは、前記1つ又は複数の位相シフターの各々に結合されるマイクロスピーカを備える、請求項14に記載の位相アレイ。
【請求項17】
各位相シフターは、送信すべき信号を受信し、位相伝播の方向の調整を作成する、請求項16に記載の位相アレイ。
【請求項18】
前記受信コンポーネントは、前記1つ又は複数の位相シフターの各々に結合されるマイクロ受信機を備える、請求項14に記載の位相アレイ。
【請求項19】
各位相シフターは、個々のマイクロ受信機から信号を受信する、請求項18に記載の位相アレイ。
【請求項20】
前記位相シフターは、デジタル信号の電子機器、アナログ信号の電子機器又はデジタルとアナログの混合信号の電子機器のうちのいずれか1つを使用して実装される、請求項18に記載の位相アレイ。
【請求項21】
前記マイクロスピーカは、マイクロ電子又はマイクロ磁気技術のうちのいずれか1つで構成される、請求項16に記載の位相アレイ。
【請求項22】
1つ又は複数の位相シフターにおいて信号を受信するステップと、
指向性音声通信を可能にするために、音波のためのアレイ導波路を生成するステップと、
を含み、前記アレイ導波路は、音声の指向送信を実行する送信コンポーネントと、音声の指向受信を実行する受信コンポーネントとを含み、前記受信コンポーネントを介して周囲の雑音を感知し、前記送信コンポーネントを用いて雑音を除去してノイズキャンセル環境を提供する、方法。
【請求項23】
前記1つ又は複数の位相シフターは、2次元又は3次元の調整可能なステアリング角を可能にする可変の構成を有する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記1つ又は複数の位相シフターは、前記アレイ導波路を生成する前に、送信すべき信号を受信する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
各位相シフターからの信号をマイクロスピーカに送信し、ステアリングされた音響波面を生成する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ又は複数の位相シフターは、マイクロ受信機から信号を受信する、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、リモート音声通信を実装する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
雑音障害を補償する現在の方法及びシステムは、雑音の周囲の干渉を低減するという受動的な手段である。例えば、音声インタフェースは典型的に、混雑した環境では利用可能でない。これは、コンピュータの音声認識は、雑音の多い混雑した環境では動作することができないためである。さらに、1対1の個人の指向性音声通信機構は、電話接続の使用なしでは存在しない。
【発明の概要】
【0003】
本発明にかかるシステムは、プロセッサと、該プロセッサに結合され、指向音声通信を可能にする音波のためのアレイ導波路を有する位相アレイとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図3】ディスプレイデバイスの一実施形態を示す図である。
【
図4】装着可能な音響位相アレイの一実施形態を示す図である。
【
図5】複数の音声制御コンピュータシステムを用いる混雑した環境の一実施形態を示す図である。
【
図6】混雑した部屋/オフィス環境の一実施形態を示す図である。
【
図7】音響位相アレイを有する音声制御電子機器の一実施形態を示す図である。
【
図8】コンピュータシステムの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明では、様々な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を説明する。しかしながら、本発明の様々な実施形態を、これらの具体的な詳細を用いることなく実施することができる。他の例において、本発明の特定の実施形態を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素及び回路は詳細には説明しない。
【0006】
本明細書において「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、その実施形態との関連で説明される特定の特徴、構造又は特性が、少なくとも、ある実装に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施形態において」という語句の使用は、全て同じ実施形態に言及するものであっても、またそうでなくてもよい。
【0007】
図1は、音響システム100の一実施形態を図示している。システム100は、位相アレイ(phased array)120及びプロセッサ110を含む。一実施形態によると、プロセッサ110は、オペレーティングシステム環境において動作するアプリケーションをサポートするように設計されたアプリケーションプロセッサ(例えば、システムオンチップ(SoC))である。したがって、プロセッサ110は、音響アプリケーションをサポートするのに必要な全てのシステム機能、並びに他のコンピューティングアプリケーションのためのシステム機能(例えば、メモリ管理、グラフィクス処理及びマルチメディア復号化を含む)を配信する、自己完結型のオペレーティング環境を提供する。他の実施形態において、プロセッサ110が、特定用途向け集積回路(ASIC)によって実装されることがある。
【0008】
一実施形態によると、位相アレイ120は、指向的で強化された範囲の音声通信(directional and enhanced range sound communication)を可能にする、音波用のアレイ導波路(arrayed waveguide)を含む。したがって、位相アレイ120は、音声の指向送信を実行する送信コンポーネントを含む。
図2Aは、音声の指向送信用に実装される位相アレイ205の一実施形態を図示している。
【0009】
図2Aを参照すると、位相アレイ205は、可変の位相シフター(phase shifter)210及びマイクロスピーカ220を含む。一実施形態において、各位相シフター210は、送信すべき信号を受信し、位相伝播の方向の調整を作成し(例えば、波動伝播の方向は、波面(wavefront)によって設定される)、ここで、波面は、移動波における等価位相の点として定義される。位相シフター210による位相の制御は、指向性及びビームシフトの制御を可能にする。さらに、各位相シフター210に対する可変の構成は、調整可能なステアリング角を可能にする。一実施形態において、位相シフター210は、デジタルコンポーネントである。しかしながら、アナログコンポーネントを実装してもよい。
【0010】
マイクロスピーカ220は、各位相シフター210に結合され、個々の位相シフター210から受信される電子音響信号に応答して、可聴な音声を作成する。マイクロスピーカ220によって作成される音響の結果が、位相アレイ205において生成されるステアリング音響波面(steered acoustic wavefront)である。一実施形態において、マイクロスピーカ220は、電磁場が圧電応答(例えば、音声を作成する振動)を作成する、圧電性のスピーカである。別の実施形態において、マイクロスピーカ220は、他の技術(例えば、マイクロ磁気又はマイクロ電子機械システム(MEMS))により実装される。
【0011】
さらなる実施形態において、アレイ導波路は、ユーザ位置において周辺環境から雑音ソースを選択的に除去するように実装される、受信コンポーネントを備えることができる。
図2Bは、音声の指向受信のために実装される位相アレイ207の一実施形態を図示している。このような実施形態では、マイクロスピーカ220が、マイクロ受信機(マイクロフォン)230に置き換えられている。さらなる実施形態において、音声を受信するのに必要な電力は送信するよりも少ないので、マイクロ受信機230はマイクロスピーカ220よりも小さいものとすることができる。
【0012】
指向受信の実施形態において、マイクロ受信機230は、指向性及びビームシフトを制御する可変の位相シフター210によって制御され、調整可能なステアリング角を可能にする。上記でマイクロスピーカ220を参照して検討したように、マイクロ受信機230は、圧電性のマイクロ磁気又はMEMSコンポーネントを用いることができる。
【0013】
一実施形態によると、位相アレイ120(例えば、205及び/又は207)を、モニタ又はディスプレイデバイスに統合して、音響信号の3次元の角制御のための2次元アレイを形成することができる。
図3は、位相アレイ205及び207を組み込んでいるディスプレイデバイス300の一実施形態を図示している。
【0014】
位相アレイ120の電子ディスプレイへの統合は、ノイズキャンセル環境を作り出すこともできる。ノイズキャンセル環境は、コンピュータシステムとのより上質な音声インタフェースを提供する。そのような実施形態において、統合された位相アレイ120は、透過的な音響送信機及び透過的な音響受信機を含む。周辺の雑音が位相アレイ207を介して感知され、逆位相消去音声が位相アレイ205を用いて生成され、ノイズキャンセル環境が作られる。さらなる実施形態では、デジタルアルゴリズムを用いて、ローカルの音声を、リモートの雑音ソースと分離する。
【0015】
一実施形態において、ノイズキャンセル環境は、複数の音声制御コンピュータデバイスを有する混雑した環境の実装を可能にする。
図5は、複数の音声制御コンピュータシステムを有する、混雑した環境の一実施形態を図示している。
図5に示されるように、雑音消去環境は効果的に、仮想音響分離ボックス(virtual acoustic insulated box)を各ユーザに提供する。
【0016】
別の実施形態において、位相アレイ120をユーザの衣服に統合して、音声の指向送信/受信を可能にすることができる。
図4は、装着可能な音響位相アレイがシャツに統合されて、1対1の通信を可能にする、一実施形態を図示している。このような1対1の通信を、リモートのウィスパリングシステム(whispering system)において実装することができる。
【0017】
一実施形態において、リモートのウィスパリングシステムは、個人の指向的な音声通信方法を可能にし、この方法では、混雑した部屋における2人の人間の間、又は1人の人間とコンピュータシステムとの間の1対1の通信を、音声の受信及び送信用の位相アレイを用いて確立することができる。
図6は、位相アレイ120が使用される、混雑した部屋/オフィス環境の一実施形態を図示している。そのような実施形態において、送信側のシステム/ユーザは、信号を適切な位置に向ける。さらに、仮想又は電子的ホーニングシステムを使用して、音声を正しい位置にステアリングすることができる。この実施形態において、ホーニングシステムは、手動により制御されるか、ユーザによって操作されるポインタを使用する。
【0018】
位相アレイ120を、家庭環境に配置される複数の音声制御電子機器において使用することもできる。したがって、ユーザは、位相アレイ120を介して家庭用電化製品との直接的な個人の音声通信手段を有することができる。
図7は、音声位相アレイ120を用いる音声制御電子機器を有する上記家庭環境の一実施形態を図示している。
【0019】
本明細書では、具体的には説明されないが、位相アレイ120を、他のデバイスのタイプに組み込んで、音声の指向送信/受信を提供することができる。例えば、位相アレイ120を、タブレット、電話、全地球測位システム(GPS)などの小さいフォームファクタのモバイルコンピュータに含めることができる。
【0020】
上述の機構は、混雑した雑音の多い環境における、人と人との間の1対1の音声通信、又は人とコンピュータシステムとの間の1対1の音声通信を可能にする。この機構は、音声通信の範囲及びアドレス指定能力の増加、多くの数のユーザが、コンピュータ及び電子機器への音声インタフェースを使用することも可能にし、さらには、スケーラブルな雑音制御(周辺の雑音の除去による)環境を作成する。
【0021】
図8は、コンピュータシステム800の一実施形態を図示する。コンピュータシステム800は(電子システム800とも称される)は、図示されるように、音響システム100を具現化することができる。コンピュータシステム800は、ネットブックコンピュータなどのモバイルデバイスとすることができる。コンピュータシステム800は、ワイヤレススマートフォンなどのモバイルデバイスとすることもできる。コンピュータシステム800は、デスクトップコンピュータとすることもできる。コンピュータシステム800は、ハンドヘルドリーダとすることもできる。コンピュータシステム800は、サーバシステムとすることもできる。コンピュータシステム800は、スーパーコンピュータ又は高性能のコンピューティングシステムとすることもできる。
【0022】
実施形態において、電子システム800は、電子システム800の様々なコンポーネントを電気的に結合するシステムバス820を含むコンピュータシステムである。システムバス820は、様々な実施形態に応じて、単一のバス又は複数のバスの任意の組み合わせである。電子システム800は、電力を統合回路810に与える電源830を含む。一部の実施形態において、電源830は、システムバス820を介して電流を統合回路810に供給する。
【0023】
統合回路810は、システムバス820に電子的に結合され、実施形態に応じて任意の回路又は複数の回路の組み合わせを含む。ある実施形態において、統合回路810は、任意のタイプとすることができるプロセッサ812を含む。本明細書で使用されるとき、プロセッサ812は、これらには限られないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィクスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ又は別のプロセッサなどの任意のタイプの回路を意味することができる。ある実施形態において、プロセッサ812は、本明細書で開示されるプロセッサ110を含む。
【0024】
ある実施形態において、SRAMの実施形態はプロセッサのメモリキャッシュで見られる。統合回路810に含めることができる他のタイプの回路は、携帯電話、スマートフォン、ページャ、ポータブルコンピュータ、送受信兼用の無線機及び類似の電子装置などの無線デバイスにおいて使用するための通信回路814あるいはサーバ用の通信回路などの、カスタム回路又は特定用途向け集積回路(ASIC)である。ある実施形態において、統合回路810は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)などのオンダイメモリ816を含む。ある実施形態において、統合回路810は、組み込みの動的なランダムアクセスメモリ(eDRAM)などの組み込みオンダイメモリ816を含む。
【0025】
ある実施形態において、統合回路810は、二次的な統合回路811で補償される。有益な実施形態は、デュアルプロセッサ813、デュアル通信回路815及びSRAMなどのデュアルオンダイメモリ817を含む。ある実施形態において、デュアル統合回路810は、eDRAMなどの組み込みデュアルオンダイメモリ817を含む。
【0026】
ある実施形態において、電子システム800は外部メモリ840も含み、外部メモリ840は、特定のアプリケーションに適切な1つ又は複数のメモリ要素を含む。このようなメモリ要素には、RAMの形式のメインメモリ842、1つ又は複数のハードドライブ844、並びに/あるいは、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリドライブ及び当技術分野で公知の他の取り外し可能媒体などの取り外し可能媒体846を扱う1つ又は複数のドライブがある。外部メモリ840は、実施形態に応じて、組み込みTSVダイスタック内の第1のダイなどの組み込みメモリ848とすることもできる。
【0027】
ある実施形態において、電子システム800は、ディスプレイデバイス850、音響出力部860も含む。ある実施形態において、電子システム800は、コントローラ870などの入力デバイスを含み、コントローラ870は、キーボード、マウス、トラックボール、ゲームコントローラ、マイクロフォン、音声認識デバイス又は情報を電子システム800に入力する任意の他の入力デバイスとすることができる。ある実施形態において、入力デバイス870はカメラである。ある実施形態において、入力デバイス870はデジタル音声レコーダである。ある実施形態において、入力デバイス870はカメラ及びデジタル音声レコーダである。
【0028】
本明細書で示されるように、統合回路810は、音響システムを含む、複数の異なる実施形態において実装されうる。要素、材料、配置、次元及び操作の順序は全て、特定のI/O結合要件に合わせて変更することができ、そのようなI/O結合条件には、熱インタフェース部でパッケージされる、いくつかの開示された半導体のダイのいずれか又はその等価物にしたがって、基板を実装するプロセッサ内に組み込まれるマイクロ電子ダイに対する、アレイの接点カウント(array contact count)、アレイの接点構成(array contact configuration)が含まれる。
図8に破線で示されるように、基礎となる基板を含むことができる。同様に
図8に示されるように、受動装置を含むこともできる。
【0029】
本発明の諸実施形態を、構造的特徴及び/又は方法的動作に特有の言葉で説明してきたが、特許請求される主題は、説明される特有の特徴又は動作に限定されない。むしろ、特有の特徴又は動作は、特許請求される主題を実装するサンプルの形として開示される。