(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746315
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】LED照明モジュール及びこれを用いた照明ランプ
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20060101AFI20150618BHJP
F21V 29/00 20150101ALI20150618BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20150618BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20150618BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150618BHJP
【FI】
F21S2/00 222
F21V29/00 111
F21V29/00 113
F21V29/00 130
F21V23/00 113
F21V23/04 500
F21Y101:02
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-501191(P2013-501191)
(86)(22)【出願日】2011年3月24日
(65)【公表番号】特表2013-524412(P2013-524412A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】KR2011002020
(87)【国際公開番号】WO2011118992
(87)【国際公開日】20110929
【審査請求日】2014年3月24日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0024773
(32)【優先日】2011年3月21日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0027582
(32)【優先日】2010年3月26日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511051591
【氏名又は名称】ソーラーコー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】512249179
【氏名又は名称】キム,ヒョン−ミン
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン−ミン
【審査官】
柿崎 拓
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3151288(JP,U)
【文献】
特開2009−283140(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/035203(WO,A1)
【文献】
登録実用新案第3139851(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
F21V 23/04
F21V 29/00
F21Y 101/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の側に電源接続用のコネクターが備えられた回路基板に多数のLED素子が配設されて面発光体からなるLEDモジュールと、
前記LEDモジュールの上部を半円筒状に覆蓋するが、左右側面にそれぞれ1以上の突出型羽根が形成された光拡散カバーと、
前記光拡散カバーの下端に固定された放熱板と、
が一体型モジュールとして組み合わせられて、
前記LEDモジュールに配設された多数のLED素子は、前記光拡散カバーの半円筒状の内部曲面に光源を投射する垂直投射型に設けられるが、前記LEDモジュールの一方の側には、前記光拡散カバーの下側面に投射される側面投射型LED素子が1以上設けられている、
ことを特徴とするLED照明モジュール。
【請求項2】
前記光拡散カバーの内側面に支持されて前記LEDモジュールを覆蓋するが、前記LEDモジュールに配設されたLED素子の発光面に対応する面が透明窓となり、残りの下地面は反射処理されるか、あるいは、反射板における前記透明窓部分が穿孔されたモジュール反射板がさらに含まれることを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュール。
【請求項3】
前記光拡散カバーは、照明用途に応じて、透明、半透明又は乳白色の材質から成形されるが、前記光拡散カバーの内側曲面にはLED素子の光源を広く拡散させるために拡散レンズが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュール。
【請求項4】
前記放熱板の外表面には、熱エネルギーを輻射エネルギーに切り替える放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングするか、あるいは、多数の放熱フィンを形成し、その上に前記放熱素材を塗布して放熱能をさらに向上させることを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュール。
【請求項5】
前記放熱板としては熱伝導性に優れた金属製薄板を用いるが、金属製薄板の一方の面には熱伝導性接着剤を塗布し、他方の面には放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングまたは塗布した熱放射シートを設けて、照明モジュールの製造に際してこれを前記光拡散カバーの縁部と前記LEDモジュールの下面に同時に貼り付けて照明モジュールの内部を密閉させながら放熱材として用いられることを特徴とする請求項4に記載のLED照明モジュール。
【請求項6】
一方の側に電源接続ベースが固定される電源モジュールハウジングと、
前記電源モジュールハウジングの内部に設けられる電源モジュールと、
前記電源モジュールの下部を覆蓋し、前記電源モジュールハウジングに固定されるが、周縁に多数のコネクター用の孔が形成された円形遮蔽板と、
前記円形遮蔽板を覆蓋し、前記電源モジュールハウジングに固定されるが、縁部と下端周縁に多数の通風孔が形成され、底面に照明モジュール差込口が2以上形成されたハウジングカバーと、
前記ハウジングカバーのモジュール差込口に差し込まれ、前記電源モジュールとコネクターにより連結されて電源が接続されるが、前記ハウジングカバーのモジュール差込口に2以上の照明モジュールが差し込まれて多角形構造のランプ状発光部をなす請求項1から4のいずれかに記載のLED照明モジュールと、
前記LED照明モジュールを組み合わせて円筒状の発光部をなすと、前記LED照明モジュールの左右側面に形成された羽根同士が当接して各照明モジュールの左右側角部に形成された多数の放熱用の通風孔と、
前記LED照明モジュールの下側に係合された発光部を支持するが、底面には1以上の放熱用の通風孔が形成された下端のカバーと、
を備えて広い配光と四方への対流放熱が行われるようになっていることを特徴とするLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【請求項7】
前記下端のカバーの代わりに下端のカバーの中央に格子状の通風孔が形成されたドーナツ状の下端のカバーを設けるが、ドーナツ状の下端のカバーの内側に、下方に照明光源が投射されるドーナツ状のLED照明モジュールが備えられた下端のカバーを備えることを特徴とする請求項6に記載のLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【請求項8】
前記円形遮蔽板の中央には、前記照明ランプの発光部の内側から前記円形遮蔽板へと上がってくる輻射熱を遮断し、前記ハウジングカバーの側面の通風孔側に放出熱の方向を切り替える熱遮断カバーがさらに備えられていることを特徴とする請求項6に記載のLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【請求項9】
照明ランプの円筒状発光部に取り付けられた前記各LED照明モジュールは照明ランプの側面周縁を照らすが、前記各LED照明モジュールの一方の側に設けられた前記側面投射型LED素子の発光光源によって照明ランプの下方にも照明光源が投射されて広い配光が行われることを特徴とする請求項6に記載のLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【請求項10】
前記下端のカバーには照度が自動的に調節される制御用の光センサーが備えられ、光センサーを介してリモコンの操作によって照明照度と演色性が可変となることを特徴とする請求項6に記載のLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【請求項11】
前記LED照明モジュールは、前記ハウジングカバーと前記下端のカバーの脱着によって容易に取り替え可能であることを特徴とする請求項6に記載のLED照明モジュールを用いた照明ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光ダイオード(LED:Light−Emitting Diode)素子を発光体として用いたLED照明モジュールと、これを用いた照明ランプに係り、さらに詳しくは、一体型に組み合わせられたLED照明モジュールにおいて[発光−光拡散−放熱]作用が効率よく行われるLED照明モジュールと、これを組み合わせて多角形の照明ランプを構成すれば、多数の照明モジュールを介して180°四方に広い配光が行われ、各照明モジュールの左右側面に形成された突出型羽根によって照明モジュールの左右側面に多数の放熱用の通風口が形成されて四方に対流放熱がスムーズに行われることにより、ランプの使用方向とは無関係に光効率と寿命が数万時間以上に安定低に維持されて経済性に富んだLED照明モジュール及びこれを用いた照明ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
LED照明ランプはエネルギー効率が高くて寿命が長いというメリットにより、蛍光灯、白熱灯などの従来の光源を用いる照明器具がLED照明ランプに次から次へと取って代わられる傾向にある。
【0003】
LED照明ランプに用いられるLED素子は、従来の照明光源に比べて発熱量が少なく、少ない消費電力と長寿命、耐衝撃性などのメリットを有している。また、製造過程で蛍光灯などのように水銀や放電用ガスを用いないことから、環境汚染を引き起こさないという長所がある。
【0004】
LED素子は、適切な電源供給と放熱手段を提供する場合に、10万時間以上用いても燒損なしに点灯状態を維持することができる。あらゆる光源は経時的に光出力が減少するが、初期光度の80%までは人間が感じ難いため、これを基準として評価する場合に、LED素子の照明用の寿命は現在約4万〜5万時間以上であることが予想されている。このため、白熱電球の1、500時間、蛍光灯の1万余時間に比べてLED素子は寿命が非常に長い長寿命の光源であるといえる。
【0005】
しかしながら、高輝度・高出力の経済的な照明用の光源を得るためにLED素子の駆動電流を増やすと、LED素子の電力ロスが増大されてほとんどの電気エネルギーが熱に変換され、LED素子の接合部分が高温の状態となる。LED素子は、流れる電流が一定であるとしても、接合部分の温度が高くなると光出力と光効率が低下するだけではなく、動作寿命も短くなるという特性がある。このため、照明性能と動作寿命を向上させるためには、LED素子の接合部分で発生する熱を最大限に速やかに外部に放出しなければならない。
【0006】
一般に、コンパクトで且つ狭い内部空間を有する電球状のLED照明ランプは、他のタイプの照明灯よりもLED素子から放出された熱を外部に発散させることが構造的に不利である。このため、電球状やコンパクト状の照明ランプに多量のLED素子を実装して光出力を増大させることは、実装面積と放熱面積において限界を有するため、高輝度の照明光源が得られ難いだけではなく、照明灯器具などに取り付けるときにランプの内部に熱が蓄積され易くて光源となるLED素子の光が変わり、寿命が短縮されるという問題が発生する。
【0007】
また、通常のLED照明ランプは、多数の冷却フィン付き放熱フレームの前面に高輝度LED素子を配設して発光部を構成し、眩しさを低減するために乳白色の拡散カバーを発光部に覆い被せて照明ランプを製作していた。しかしながら、このような方式は、発光部の配光が全方向に広く行われて照明時に照度差が激しいだけではなく、濃い乳白色の拡散カバーによる光ロスが多くて照度が落ち、拡散カバーの内部でも熱蓄積が起きてLED素子の使用寿命を短縮させるという不都合があった。
【0008】
また、放熱フレームの前面にLED素子が多数配設された回路基板を取り付けることにより、実装面積が限定されて多くの数量のLED素子を配置することができないため、限られた数量で多くの光量を得るためには、高価な高輝度LED素子を用いるか、あるいは、放熱フレームをさらに大きくしなければならないため、照明ランプが重くなり、体積が嵩む他、製造コストが高くついて高価化が招かれるため普及し難いという不都合があった。
【0009】
このため、既存の白熱灯及びコンパクトな蛍光ランプの代わりに、節電可能であり、しかも、環境にやさしいLED照明ランプを広く普及させるためには、LED照明ランプの光効率を向上させ、眩しさのない広い配光条件が得られると共に、より軽量で且つ効率的であり、しかも、経済性に富んだ放熱手段が設けられる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、一方の側に電源接続用のコネクターが備えられた回路基板に多数のLED素子が配設されて面発光体からなるLEDモジュールと、前記LEDモジュールの上部を半円筒状に覆蓋するが、左右側面にそれぞれ1以上の突出型羽根が形成された光拡散カバーと、前記LEDモジュールの下部を覆蓋するように結合されるが、前記光拡散カバーの下端縁にその周縁が嵌め込まれて前記光拡散カバーの下端に固定された金属製の放熱板と、が一体型モジュールとして組み合わせられてなるLED照明モジュールを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、一方の側に電源接続ベースが固定される電源モジュールハウジングと、前記電源モジュールハウジングの内部に設けられる電源モジュールと、前記電源モジュールの下部を覆蓋し、前記電源モジュールハウジングに固定されるが、周縁に多数のコネクター用の孔が形成された円形遮蔽板と、前記円形遮蔽板を覆蓋し、前記電源モジュールハウジングに固定されるが、縁部と下端周縁に多数の通風孔が形成され、底面に照明モジュール差込口が2以上形成されたハウジングカバーと、前記ハウジングカバーのモジュール差込口に差し込まれ、前記電源モジュールとコネクターにより連結されて電源が接続されるが、前記ハウジングカバーのモジュール差込口に2以上の照明モジュールが差し込まれて多角形構造のランプ状発光部をなす請求項1から5のいずれかに記載のLED照明モジュールと、前記LED照明モジュールを組み合わせて円筒状の発光部をなすと、前記LED照明モジュールの左右側面に形成された突出型羽根同士が当接して各照明モジュールの左右側角部に形成された多数の放熱用の通風孔と、前記LED照明モジュールの下側に脱着自在に係合された発光部を支持するが、底面には1以上の放熱用の通風孔が形成された下端のカバーと、を備えて180°の配光と四方への対流放熱が行われるようになっているLED照明モジュールを用いた照明ランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態は、一方の側に電源接続用のコネクターが備えられた回路基板に多数のLED素子が配設されて面発光体からなるLEDモジュールと、LEDモジュールの上部を半円筒状に覆蓋するが、左右側面にそれぞれ1以上の突出型羽根が形成された光拡散カバーと、LEDモジュールの下部を覆蓋するように結合されるが、光拡散カバーの下端縁にその周縁が嵌め込まれて光拡散カバーの下端に固定された放熱板と、が一体型モジュールとして組み合わせられてLED照明ランプ用の発光モジュールをなすLED照明モジュールを提供する。
【0013】
上記の本発明の実施形態において、LEDモジュールに配設された多数のLED素子は上部に光源を投射するように設けるが、LEDモジュールの一方の側に光拡散カバーの一方の側面に投射される側面投射型LED素子を1以上設けると、本発明に係る照明ランプの構成に際して発光部の周縁はもとより、発光部の下方にも多くの光源が投射されて光死角地帯のない180°の広い配光が行われることが好ましい。
【0014】
上記の本発明の実施形態において、光拡散カバーの内側面に支持されてLEDモジュールを覆蓋するが、LEDモジュールに配設されたLED素子の発光面に対応する面が透明窓となり、残りの下地面は反射処理されるか、又は、反射板に前記透明窓部分が穿孔されたモジュール反射板がさらに備えられることが、光拡散作用に役立つので好ましい。
【0015】
上記の本発明の実施形態において、光拡散カバーは、照明用途に応じて、透明、半透明又は乳白色材質から成形されるが、光拡散カバーの内側曲面にはLED素子の光源を広く拡散させるために拡散レンズが形成されていることが好ましい。
【0016】
上記の本発明の実施形態において、放熱板の外表面には熱エネルギーを輻射エネルギーに切り替える放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングして放熱能を向上させることが、同様に光出力が行われる照明ランプにおいて軽量化が図れると共に、より安価に放熱板を製作することができるので好ましい。
【0017】
また、前記放熱板としては熱伝導性に優れた金属製薄板を用いるが、金属製薄板の一方の面には熱伝導性接着剤を塗布し、他方の面には放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングまたは塗布した熱放射シートを設けて、照明モジュールの製造に際してこれを前記光拡散カバーの縁部と前記LEDモジュールの下面に同時に貼り付けて照明モジュールの内部を密閉させながら放熱材として用いられることも、生産コストを節減することができるので好ましい。
【0018】
本発明に係る前記LED照明モジュールを用いた照明ランプの一実施形態は、一方の側に電源接続ベースが固定される電源モジュールハウジングと、電源モジュールハウジングの内部に設けられる電源モジュールと、電源モジュールの下部を覆蓋し、電源モジュールハウジングに固定されるが、周縁に多数のコネクター用の孔が形成された円形遮蔽板と、円形遮蔽板を覆蓋し、電源モジュールハウジングに固定されるが、縁部と下端周縁に多数の通風孔が形成され、底面に照明モジュール差込口が2以上形成されたハウジングカバーと、ハウジングカバーのモジュール差込口に差し込まれ、電源モジュールとコネクターにより連結されて電源が接続されるが、ハウジングカバーのモジュール差込口に2以上の照明モジュールが差し込まれて多角形構造のランプ状発光部をなすが、発光部を円筒状に組み合わせるときにそれぞれの前記LED照明モジュールの左右側面に形成された突出型羽根同士が当接して各照明モジュールの左右側角部に形成された多数の放熱用の通風孔と、前記LED照明モジュールの下側に脱着自在に係合された発光部を支持するが、底面には1以上の放熱用の通風孔が形成された下端のカバーと、を備えて180°の配光と四方への対流放熱が行われる照明ランプを提供する。
【0019】
上記の本発明に係る照明ランプの実施形態において、下端のカバーの代わりに下端のカバーの中央に格子状の通風孔が形成されたドーナツ状の下端のカバーを設けるが、ドーナツ状の下端のカバーの内側に、下方に照明光源が投射されるドーナツ状のLED照明モジュールが備えられた下端のカバーを照明ランプに取り付けることが、照明ランプの下方に照明光源をさらに多く投射することができるので好ましい。
【0020】
上記の本発明に係る照明ランプの実施形態において、円形遮蔽板の中央には、照明ランプの発光部の内側から円形遮蔽板へと上がってくる輻射熱を遮断し、前記ハウジングカバーの側面の通風孔側に放出熱の方向を切り替える熱遮断カバーがさらに備えられていることが好ましい。
【0021】
上記の本発明に係る照明ランプの実施形態において、
照明ランプの円筒状発光部に取り付けられた各LED照明モジュールは照明ランプの側面周縁を照らすが、各LED照明モジュールの一方の側に設けられた側面投射型LED素子の発光光源によって照明ランプの下方にも照明光源が投射されて180°の配光が行われることが好ましい。
【0022】
上記の本発明に係る照明ランプの実施形態において、下端のカバーには照度制御用の光センサーが備えられ、光センサーを介してリモコンの操作によって照明照度と演色性が可変となることが、 照明ランプの活用に役立つ。
【0023】
上記の本発明に係る照明ランプの実施形態において、LED照明モジュールは使用寿命が尽きた場合にハウジングカバーと下端のカバーの脱着によって容易に取り替え可能であることから、廃棄物を減らし、資源の節減と地球環境の側面で有用である。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るLED照明モジュールは、[発光−光拡散−放熱]の作用が効率よく行われる一体型の発光モジュールであって、光出力と光拡散及び放熱能を最適化させた照明モジュールを標準化して設けることができるので、照明用途に応じて組み立てられる照明ランプの製造が容易であるだけではなく、照明ランプを軽量化させ、製造コストを大幅に節減することができるという経済的な効果を有する。
【0025】
本発明のLED照明モジュールを用いた照明ランプは、本発明に係るLED照明モジュールを円筒状に多数組み合わせて180°の広い配光が得られるので、眩しさがほとんどなく、発光部の側面と下部に形成された多数の通風孔を介して四方に速やかに対流放熱される構造であるため、照明ランプの使用方向とは無関係に光源となるLED素子の光効率と寿命が安定的に維持されて照明ランプを半永久的に用いることができるという経済的な効果を有する。
【0026】
本発明のLED照明モジュールを用いた照明ランプは、多数の照明モジュールが組み合わせられた構造であって、寿命が尽きた照明モジュールを容易に取り替えることができるので、照明ランプのハウジングとパーツを再使用することができる結果、ごみを減らし、資源節約に寄与できる環境的な効果を有する。
【0027】
本発明のLED照明モジュールを用いた照明ランプは、眩しさの少ない広い配光と半永久的な寿命によって既存の白熱灯及びコンパクトな蛍光ランプを代替することができるので、電気及び資源が節約され、しかも、地球環境が改善されるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態に係るLED照明モジュールを示す斜視図である。
【
図2】
図1の構成部分を繰り広げて示す展開図である。
【
図3】
図1に示す各LED素子における発光状態を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す全体LED素子の上にモジュール反射板が覆蓋されて発光と反射が行われる状態を示す斜視図である。
【
図5】
図1におけるLED照明モジュール4個を組み合わせてLED照明ランプを構成することを示す部分展開図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る照明ランプを示す斜視図である。
【
図7】
図6における照明ランプが四方に発光される状態を示す斜視図である。
【
図8】
図6における照明ランプが各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。
【
図9】
図6における照明ランプがソケットに上方に取り付けられる場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。
【
図10】
図6における照明ランプがソケットに水平方向に取り付けられる場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の他の実施形態に係る照明ランプを示す斜視図である。
【
図12】
図11における照明ランプが四方に発光される状態を示す斜視図である。
【
図13】
図11における照明ランプが各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。
【
図14】
図6及び
図11における照明ランプの電源モジュールの下端を遮蔽する円形遮蔽板を示す平面図である。
【
図15】
図14に示す円形遮蔽板の中央部に備えられた熱遮断カバーの断面を示す円形遮蔽板の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るLED照明モジュールを示す斜視図であり、
図2は、
図1の構成部分を繰り広げて示す展開図であり、
図3は、
図1に示す各LED素子における発光状態を示す斜視図であり、
図4は、
図1に示す全体LED素子の上にモジュール反射板が覆蓋されて発光と反射が行われる状態を示す斜視図である。
【0030】
本発明の好適な実施形態に係るLED照明モジュール10は、
図1乃至
図2に示すように、放熱回路基板に多数の垂直投射型LED素子12と側面投射型LED素子13とが配設され、一方の側にコネクター14を有するLEDモジュール11、光拡散カバー15、放熱板19が組み合わせられて一体型照明モジュールをなすものであり、照明用途に合わせてモジュール単位で構成要素を最適化させ、これを標準化させて[発光−光拡散−放熱]作用が効率よく行われるようにしたものである。
【0031】
以下、本発明に係るLED照明モジュールの構成と作用を詳述すると、一方の側に電源接続用のコネクター14が備えられた放熱回路基板に多数の垂直投射型LED素子12と側面投射型LED素子13とが配設されて面発光体からなるLEDモジュール11と、LEDモジュール11の上部を半円筒状に覆蓋するが左右側面にそれぞれ1以上の突出型羽根16が形成された光拡散カバー15と、LEDモジュール11の下部を覆蓋するように結合されるが、光拡散カバー15の下端縁にその周縁が嵌め込まれて光拡散カバー15の下端に固定された放熱板19が一体型に組み合わせられて照明ランプ用の照明モジュールをなす。
【0032】
前記本発明の実施形態において、LEDモジュール11に光拡散カバー15を覆蓋するときにLEDモジュール11の縁部が光拡散カバー15の内側下端縁に隙間なく嵌め込まれて外部空気が光拡散カバー15の内側空間に流れ込まないので、長時間の使用時にも発光部が汚れることがなく、さらに、LEDモジュール11の下面に熱伝導性テープ(TIM TAPE)によって放熱板19が貼り付けられることにより、その縁部が光拡散カバー15の下端縁に隙間なく嵌め込まれるので、LEDモジュール11は上下から密着・保護されて湿気や埃が発光部の内側に流れ込むことなく、電気的に外部と絶縁されて照明モジュールが安定的に保護され、電気的な絶縁性において人体にも安全である。
【0033】
前記本発明の実施形態において、金属製の放熱板19の外表面には熱エネルギーを輻射エネルギーに切り替える放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングして放熱能を向上させることが、照明ランプ放熱素材を軽量化させ、製造コストを節減することができるので好ましく、放熱板19の外表面に多数の放熱フィンを形成し、その上に前記放熱素材を塗布することも、放熱能を向上させることができるので好ましい。
【0034】
また、前記本発明の実施形態において、金属製の放熱板19は、熱伝導性に優れた銅、アルミニウムなどをまるで紙のように薄く圧延してなる金属製の薄板を用いるが、一方の面には熱伝導性接着剤を塗布し、他方の面には放熱セラミック、カーボン又はその他の放熱素材をコーティングまたは塗布した熱放射シートを設けて、照明モジュールの製造に際してこれを前記光拡散カバーの縁部と前記LEDモジュールの下面に同時に貼り付けて照明モジュールの内部を密閉させる放熱材として用いると、本発明のLED照明モジュール10をより一層経済的に製造して放熱効果対比の照明ランプのコスト節減に役立つ。
【0035】
特に、本発明のLED照明モジュール10は、光出力単位で標準化したモジュールを予め製作しておいて、照明用途に応じて照明ランプの電源モジュールハウジングカバーに組み付けるので、モジュールの製作に際して構成要素の結合性と密閉性を十分に満たし、量産可能であるので、照明モジュールの効率性が高く、照明ランプの製造コストを節減することができるので非常に経済的である。
【0036】
図3は、
図1に示す各LED素子における発光状態を示す斜視図であり、LEDモジュール11に配設された多数の垂直投射型LED素子12は半円筒状の光拡散カバー15の上部に光源を投射し、LEDモジュール11の一方の側面に配設された側面投射型LED素子13は光拡散カバー15の先端部に光源を投射するものであり、このLED照明モジュールを多数組み合わせて照明ランプを構成すると、多数の垂直投射型LED素子12は照明ランプの側面周縁に発光され、側面投射型LED素子13は照明ランプの下方に発光されて光死角地帯なしに180°の広い配光が行われるのである。図中、点線の矢印は投射される光源を示す。
【0037】
特に、本発明のLED照明モジュール10は、
図3乃至
図4に示すように、半円筒状の光拡散カバー15の左右側面に1以上の突出型羽根16が形成されたことが、照明ランプの放熱はもちろん、光死角地帯を低減するのに役立つので、光拡散カバー15の内側の内部反射によって光拡散カバー15の左右側面に投射される光源が突出型羽根16の先端部まで導かれるので、多数のLED照明モジュール10を円筒状に組み合わせて照明ランプを構成すると、LED照明モジュール10の左右側面に形成された突出型羽根16同士が当接して突出型羽根16の上下に通風孔が形成されるだけではなく、各通風孔と突出型羽根16の周縁に光拡散カバー15の側面反射光が導かれて照明ランプの各側面に多数の通風孔があるにも拘わらず、発光部の全体的に光死角地帯なしに光源が広く拡散されるという有用な効果が得られる。
【0038】
図4は、
図1に示す全体のLED素子の上にモジュール反射板が覆蓋されて発光と反射が行われる状態を示す斜視図であり、
図3に示すLED照明モジュール10の光拡散作用を一層増大させるために、LEDモジュール11の上にモジュール反射板を覆蓋している。
【0039】
前記本発明の実施形態において、モジュール反射板17は、半円筒状の光拡散カバー15の両端に支持されてLEDモジュール11を覆蓋するが、LEDモジュール11に配設されたLED素子12の発光体に対応する面が透明窓となり、残りの下地面は反射処理されるか、あるいは、前記透明窓部分が穿孔されたスルーホール18が形成されてモジュール反射板17をなすものであり、各LED素子12から投射された光源がスルーホール18を通過して半円筒状の光拡散カバー15の内側面に投射されるときに、半円筒状曲面のレンズ作用によって一部の光は直進し、一部の光は曲面に反射されて反射効率に優れたモジュール反射板17によって再反射される過程により光ロスを極力抑え、均一な光拡散効果が得られるので、LED照明モジュール10へのモジュール反射板17の適用が好適である。
【0040】
前記本発明の実施形態において、光拡散カバー15は、照明用途に応じて、透明、半透明又は乳白色材質から形成されるが、光拡散カバー15の内側面にはLED素子12、13の光源を広く拡散させるために鋸歯状のレンズやレンチキュラーレンズ又は凸レンズなどの拡散レンズを多数形成することも、光ロスを極力抑え、均一な光拡散効果が得られるので好ましい。
【0041】
図5は、
図1におけるLED照明モジュール4個を組み合わせてLED照明ランプを構成することを示す部分展開図であり、
図6は、本発明の一実施形態に係る照明ランプを示す斜視図であり、
図7は、
図6における照明ランプが四方に発光される状態を示す斜視図である。
【0042】
本発明の実施形態に係るLED照明モジュールを用いた照明ランプ20は、
図5及び
図6に示すように、電源接続ベース21が一方の側に固定された電源モジュールハウジング22と、前記
図1乃至
図4に示す4つのLED照明モジュール10、10−1〜10−4と、下端のカバー23とが一つに組み合わせられて照明ランプをなしている。
【0043】
以下、本発明に係るLED照明モジュールを用いた照明ランプ20の構成及び作用を詳述すると、一方の側に電源接続ベースが固定される電源モジュールハウジング22と、電源モジュールハウジング22の内部に設けられる電源モジュールと、電源モジュールの下部を覆蓋し、電源モジュールハウジング22に固定されるが、周縁に多数のコネクター用の孔が形成された円形遮蔽板28と、円形遮蔽板28を覆蓋し、電源モジュールハウジング22に固定されるが、縁部と下端周縁に多数の通風孔25が形成され、底面の周縁にモジュール差込口が2以上形成されたハウジングカバー22−1と、ハウジングカバー22−1のモジュール差込口に差し込まれ、電源モジュールとコネクターにより連結されて電源が接続されるが、前記
図1乃至
図4に示すLED照明モジュール10、10−1〜10−4と、ハウジングカバー22−1のモジュール差込口に2以上のLED照明モジュール10、10−1〜10−4が差し込まれて多角形構造のランプ状発光部をなすが、発光部の組み合わせ時にそれぞれのLED照明モジュール10、10−1〜10−4の左右側面に形成された突出型羽根同士が互いに当接して各側面の接合面に形成された多数の放熱用の通風孔26と、LED照明モジュール10、10−1〜10−4の下側に脱着自在に係合されたランプ状発光部を支持するが、底面には1以上の放熱用の通風孔27が形成された下端のカバーを備えて、180°の配光と四方への対流放熱が行われる照明ランプが得られる。
【0044】
前記本発明の実施形態において、
図5に示すように、ハウジングカバー22−1の下端に4つのLED照明モジュール10−1〜10−4を円筒状に組み合わせ、照明モジュールの下端に下端のカバー23を取り付けると、
図6に示す照明ランプ20が完成される。各LED照明モジュール10−1〜10−4に左右側面に形成された突出型羽根16によって各側面の角部に多数の通風孔26が長く形成されて、上端のハウジングカバー22−1の通風孔25と下端のカバー23に形成された通風孔27によって照明ランプの内側に空気通路が形成されて、各LED照明モジュール10−1〜10−4の発光時に発熱される輻射熱が各通風孔を介して速やかに対流放熱されて照明ランプの光効率と寿命が安定的に長時間維持されるのである。照明ランプの使用方向とは無関係に各通風孔を介して対流放熱される放熱作用は、
図8乃至
図10に基づいて後述する。
【0045】
前記本発明の実施形態において、
図7は、照明ランプが四方に発光される状態を示すものであり、各LED照明モジュール10−1〜10−4の内部に配設された多数の垂直投射型LED素子12は照明ランプ20の各側面方向に光源を投射し、各側面の投射型LED素子13は照明ランプ20の下方に光源を投射して下端部に別設される発光体がなくても180°の広い配光が行われる照明効果が得られるので好ましい。なお、下端のカバー23は、LED照明モジュール10−1〜10−4の発光光源が導かれて陰影が発生しないように光拡散カバー15に用いられた材質と同じ材質の光拡散素材から成形して製造することが好ましい。
【0046】
また、照明用途に応じて、側面投射光と下方投射光を適切に配分して標準化させたLED照明モジュール10−1〜10−4を製作し、これを照明用途に合わせて選択して適切な配光曲線を有する照明ランプを製造することができ、これによる側面投射型LED素子13は、多数のLED素子が組み合わせられて様々な光出力を有する一体型パッケージとして設けられてLED照明モジュール10に備えられることが好ましい。
【0047】
図8は、
図6における照明ランプが各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図であり、
図9は、
図6における照明ランプがソケットに上方に取り付けられる場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図であり、
図10は、
図6における照明ランプがソケットに水平方向に取り付けられる場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。図中、中空の矢印は、対流される空気の流れを示す。
【0048】
前記本発明の実施形態において、
図8乃至
図10に示すように、既存の白熱電球やコンパクトな蛍光ランプのようにいずれの方向に本発明の照明ランプを取り付けて用いても放熱がスムーズに行われて、照明ランプの寿命が低下することを防いだところに特徴がある。このような目的を達成するために、本発明に係る照明ランプ20は、発光部の各側面の角部に多数の通風孔26を、上端のハウジングカバーに多数の通風孔25を、そして下端のカバーに多数の通風孔27を形成し、照明ランプ20の発光時に各LED照明モジュール10−1〜10−4の発熱によって加熱された内部空気が温度差によって対流作用を引き起こして多数の通風孔を介して速やかに放出されるようにしている。
【0049】
このため、本発明に係る照明ランプ20は、LED照明モジュール10−1〜10−4の発熱量を解消するために、従来の肥大で且つ重量のアルミニウム材質のヒートシンクを用いることなく、少量の放熱素材がコーティングされた薄型・軽量の放熱板19により熱エネルギーを輻射熱エネルギーに切り替えて多数の通風孔25〜27を介して対流放熱させるので、照明ランプをより軽量に且つ安価に製造することができ、経済性に富んでいる。
【0050】
前記本発明の実施形態において、
図8は、照明ランプ20を天井の電源ソケットに取り付けた場合に各通風孔を介して対流放熱される状態を示すものであり、LED照明モジュール10−1〜10−4の発光時に発光部の内部空気が加熱されると、軽くなった空気が上端のハウジングカバーの通風孔25を介して排出されるときに周りの空気が照明ランプ20の各側面の角部の通風孔26と下端のカバーの通風孔27を介して流れ込むので、対流放熱作用が速やかに行われて照明ランプの放熱問題が解消されるのである。
【0051】
図9は、電源ソケットに照明ランプ20を上方に取り付けた場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示すものであり、
図8とは逆に、照明ランプ20の各側面の角部に形成された通風孔26と下側のハウジングカバーに形成された通風孔25を介して流れ込んだ外部空気が対流作用によってランプの下端のカバーに形成された通風孔27を介して排出されることを示している。
【0052】
図10は、壁面に設けられる場合のように、電源ソケットに照明ランプ20を水平方向に取り付けた場合に、各通風孔を介して対流放熱される状態を示すものであり、照明ランプ20の各側面の角部に形成された通風孔26と、下端のカバーに形成された通風孔27及びハウジングカバーに形成された通風孔25の各下側の通風孔を介して流れ込んだ外部空気が上端の各通風孔を介して排出されることを示している。
【0053】
図11は、本発明の他の実施形態に係る照明ランプを示す斜視図であり、
図12は、
図11における照明ランプが四方に発光される状態を示す斜視図であり、
図13は、
図11における照明ランプが各通風孔を介して対流放熱される状態を示す斜視図である。
【0054】
本発明の他の実施形態に係るLED照明モジュールを用いた照明ランプ30は、
図11乃至
図13に示すように、電源接続ベース21が一方の側に固定された電源モジュールハウジング22と、前記
図1乃至
図4に示す4つのLED照明モジュール10、10−1〜10−4と、ドーナツ状の照明モジュール付き下端のカバー31とが一つに組み合わせられてなるものである。
【0055】
前記本発明の他の実施形態において、
図11乃至
図13に示す照明ランプ30は、前記
図5乃至
図10に示す照明ランプ20と構成及び作用がほとんど同様であり、相違点は、自体発光機能を有さない前記照明ランプ20の下端のカバー23を発光機能を有するドーナツ状の照明モジュール付き下端のカバー31に取り替えて照明ランプ30の下方に投射される照明光量を大幅に向上させている点である。
【0056】
このため、前記照明ランプ20と構成及び作用が重複する部分の詳細な説明を省き、5面に発光される照明ランプ30の下端に取り付けられるドーナツ状の照明モジュール付き下端のカバー31の構成と作用を詳述すると、下端のカバーの中央に格子状の通風孔が形成されて照明ランプ30の使用方向によって外部空気が流れ込んだり内部空気が排出され、ドーナツ状の下端のカバーの内側に、下方に照明光源が投射されるドーナツ状のLED照明モジュールを備えて、側面発光部に設けられた4つのLED照明モジュール10−1〜10−4と調和をなして、
図12に示すように、180°の均一な配光が行われる照明ランプ30を実現している。
【0057】
前記本発明の実施形態において、前記ドーナツ状のLED照明モジュールは、円盤状の放熱回路基板の中央部がドーナツ状に穿孔された回路基板に多数のLED素子が配設され、前記ドーナツ状の回路基板にドーナツ状の下端のカバーが覆蓋され、前記LED照明モジュール10−1〜10−4のLEDモジュールの先端に連結された電線に電源が供給され、LED照明モジュールが発光されて前記照明ランプ30の下方を照らすのである。
【0058】
前記本発明の実施形態において、
図13は、照明ランプ30の対流放熱状態を示すものであり、照明ランプ30の使用方向に応じて、各通風孔25〜27がそれぞれ外部空気流入口または内部空気排出口になり、使用方向による対流放熱作用は上記の
図8乃至
図10の場合と同様である。
【0059】
図14は、
図6及び
図11の照明ランプの電源モジュールの下端を遮蔽する円形遮蔽板を示す平面図であり、
図15は、
図14に示す円形遮蔽板の中央部に備えられた熱遮断カバーの断面を示す円形遮蔽板の縦断面図である。
【0060】
図5乃至
図13に示す本発明の実施形態において、電源モジュールハウジング22の下端部の内側縁部に固定され、内蔵された電源モジュールを電気的に遮蔽して外部誘導電圧から電源モジュールを保護する円形遮蔽板28の中央には照明ランプ20、30の発光部の内側から円形遮蔽板28へと上がってくる輻射熱を遮断し、ハウジングカバー22−1の側面通風孔に向かって放出熱の方向を速やかに切り替える熱遮断カバー28−1がさらに備えられることが好ましい。
前記本発明の実施形態において、円形遮蔽板28に形成されたコネクターホール29は、電源モジュールに接続されたコネクターを円形遮蔽板28の各コネクターホール29を介して各照明モジュール10−1〜10−4のコネクターに容易に接続するためのものである。
【0061】
図5乃至
図13に示す本発明の実施形態において、前記下端のカバー23、31には照明制御用の光センサー24が備えられて外部光量に応じて照明照度が自動的に制御され、光センサーによって光量が検知されて電源モジュールを介して照度を自動的に調節することは周知の回路技術であるため、これについての詳細な説明を省く。なお、前記光センサー24は通常のリモコンの受信センサーとしても活用可能であり、この場合には、ユーザーがリモコンを操作して照明照度と演色性をマニュアルにて変えることができて、本発明の照明ランプの活用性の向上に好適であり、これもまた周知の回路技術であるため、その詳細な駆動回路とこれについての説明は省く。
【0062】
上述した本発明の実施形態において、照明ランプ20、30の円筒状の発光部に取り付けられた各LED照明モジュール10、10−1〜10−4は、照明ランプ20、30の側面周縁を照らすが、各LED照明モジュール10、10−1〜10−4の一方の側に設けられた側面投射型LED素子13の発光光源によって照明ランプ20、30の下方にも照明光源が投射されて180°の配光が行われるので、発光部に光死角地帯がなくて有用である。
【0063】
上述した本発明の実施形態において、前記LED照明モジュール10、10−1〜10−4は使用寿命が尽きた場合に、前記ハウジングカバー22−1と前記下端のカバー23、31の脱着によって容易に取り替え可能であるため、本発明の照明ランプ20、30に本体に用いられた照明ランプハウジングとパーツを半永久的に再使用することができて廃棄物を減らし、資源を節約することができて有用である。
【0064】
本発明は特許請求の範囲において請求する請求の要旨を逸脱することなく、当該技術分野において通常の知識を持った者によって種々に変形して実施可能であるため、本発明の技術的な保護範囲は上述した特定の好適な実施形態に何ら限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、既存の白熱電球及び蛍光ランプを代替可能なコンパクトなLED照明ランプであり、水銀灯の公害物質を使用しない半導体のLED素子を発光体として用いて画期的な節電効果が得られるとともに、半永久的に使える長寿命の照明ランプであって、廃棄物を減らし、資源を節約することができて産業的に広く使用可能である。