特許第5746461号(P5746461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746461
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/14 20060101AFI20150618BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20150618BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
   G09G3/14 L
   G09F9/33
   G09F9/302 Z
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2009-171872(P2009-171872)
(22)【出願日】2009年7月23日
(65)【公開番号】特開2011-27882(P2011-27882A)
(43)【公開日】2011年2月10日
【審査請求日】2012年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100108017
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 貞男
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(72)【発明者】
【氏名】増田 光志
(72)【発明者】
【氏名】古屋 嘉之
(72)【発明者】
【氏名】蔭山 英明
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−275973(JP,A)
【文献】 実開昭59−55784(JP,U)
【文献】 特開平10−26541(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 3/38
G09F 9/302
G09F 9/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一列に並べて設けられた複数の第1発光素子から構成された第1発光素子群と、前記複数の第1発光素子のうち並び方向の一端に配置された第1発光素子から表示すべき表示レベルに対応する数の第1発光素子を発光させて前記表示レベルを表示する発光制御手段と、を備えた表示装置において、
前記第1発光素子群の正面に設けられた拡散板をさらに備え、
前記発光制御手段が、前記表示レベルに対応する数が所定数よりも大きい場合、前記発光している第1発光素子のうち並び方向の他端から前記所定数までの第1発光素子を他端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させ、残りを同じ輝度で発光させ、
前記他端から前記所定数目に当たる第1発光素子の輝度よりも前記残りの第1発光素子の輝度が高くなるように発光させる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1発光素子群と並列に一列に並べて設けられた、前記第1発光素子とは異なる発光色の複数の第2発光素子から構成された第2発光素子群をさらに備え、
前記発光制御手段が、前記複数の第2発光素子の並び方向の他端に配置された第2発光素子から前記他端に向かうに従って輝度が低くなるように発光されている第1発光素子と重なる位置に配置された第2発光素子まで発光させると共に、前記発光している第2発光素子のうち並び方向の一端から所定数までの第2発光素子を一端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
規定の表示レベルに対応する位置に前記第1発光素子群及び前記第2発光素子群と並べて配置された、前記第1発光素子及び前記発光素子とは異なる発光色の第3発光素子をさらに備え、
前記発光制御手段が、前記表示すべき表示レベルが前記規定の表示レベルになったとき前記第3発光素子を発光させる
ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
規定の表示レベルに対応する位置に前記第1発光素子群及び前記第2発光素子群と並べて配置された、前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは異なる発光色の第3発光素子をさらに備え、
前記発光制御手段が、前記表示すべき表示レベルが前記規定の表示レベルに近づくに従って前記第3発光素子の輝度が高くなるように発光させる
ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に、一列に並べて設けられた複数の第1発光素子から構成された第1発光素子群と、前記第1発光素子群の並び方向の一端から表示すべき表示レベルに対応する位置までの前記第1発光素子を発光させて前記表示レベルを表示する発光制御手段と、を備えた表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述した表示レベルを表示する表示装置としては、例えば液晶表示器を用いてバーグラフを表示するものが知られている。液晶表示器は、意匠性に優れたバーグラフの表示を行うことができるが、高コストとなってしまう。そこで、図10に示すように、複数のLEDを用いてバーグラフを表示する表示装置が提案されている(例えば特許文献1、2)。
【0003】
図10(B)に示すように、表示装置1は、第1LED群2(第1発光素子群)と、表示板10と、ケース4と、を備えている。上記第1LED群2は、基板6上に一列に並べて設けられた複数のLED21〜25(第1発光素子)から構成されている。このLED21〜25の発光は、図示しないマイコンによって制御されている。上記表示板10は、上記複数のLED21〜25の正面側に配置されていて、各LED21〜25に対向する光透過性の複数のセグメントバー11〜15(図10(A)参照)が設けられている。上記ケース4は、表示板10とLED21〜25との間に配置されていて、正面及び背面に開口を有する四角筒状に設けられている。
【0004】
次に、上述した構成の表示装置1の動作について以下説明する。例えば表示すべき表示レベルが「3」の場合、マイコン5は、図10(B)に示すように、第1LED群2の並び方向の左端のLED21から表示レベル「3」に対応する位置にある左から3つ目のLED23までを発光させる。LED21〜23からの光は、対向するセグメントバー11〜13を透過して正面に射出される。これにより、同図10(A)に示すように、左から3つ目までのセグメントバー11〜13が点灯して視認され、表示レベルを表示させることができる。
【0005】
しかしながら、上述したLEDを用いた表示装置では、液晶表示器を用いた場合に比べて意匠性に乏しいという問題があった。また、表示すべき表示レベルが「2」から「3」、「3」から「2」などに短時間で切り替わった場合、図11に示すように表示レベル「3」に対応するセグメントバー13が消灯から点灯してまたすぐに消灯するため、チカチカした表示になってしまう、という問題が生じている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭60−93193号公報
【特許文献2】特開昭63−186294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、表示レベルが切り替わったときのチカチカ感をなくして意匠性を高めた表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、一列に並べて設けられた複数の第1発光素子から構成された第1発光素子群と、前記複数の第1発光素子のうち並び方向の一端に配置された第1発光素子から表示すべき表示レベルに対応する数の第1発光素子を発光させて前記表示レベルを表示する発光制御手段と、を備えた表示装置において、前記第1発光素子群の正面に設けられた拡散板をさらに備え、前記発光制御手段が、前記表示レベルに対応する数が所定数よりも大きい場合、前記発光している第1発光素子のうち並び方向の他端から前記所定数までの第1発光素子を他端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させ、残りを同じ輝度で発光させ、前記他端から前記所定数目に当たる第1発光素子の輝度よりも前記残りの第1発光素子の輝度が高くなるように発光させることを特徴とする表示装置に存する。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記第1発光素子群と並列に一列に並べて設けられた、前記第1発光素子とは異なる発光色の複数の第2発光素子から構成された第2発光素子群をさらに備え、前記発光制御手段が、前記複数の第2発光素子の並び方向の他端に配置された第2発光素子から前記他端に向かうに従って輝度が低くなるように発光されている第1発光素子と重なる位置に配置された第2発光素子まで発光させると共に、前記発光している第2発光素子のうち並び方向の一端から所定数までの第2発光素子を一端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置に存する。
【0010】
請求項3記載の発明は、規定の表示レベルに対応する位置に前記第1発光素子群及び前記第2発光素子群と並べて配置された、前記第1発光素子及び前記発光素子とは異なる発光色の第3発光素子をさらに備え、前記発光制御手段が、前記表示すべき表示レベルが前記規定の表示レベルになったとき前記第3発光素子を発光させることを特徴とする請求項2に記載の表示装置に存する。
【0011】
請求項4記載の発明は、規定の表示レベルに対応する位置に前記第1発光素子群及び前記第2発光素子群と並べて配置された、前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは異なる発光色の第3発光素子をさらに備え、前記発光制御手段が、前記表示すべき表示レベルが前記規定の表示レベルに近づくに従って前記第3発光素子の輝度が高くなるように発光させることを特徴とする請求項2に記載の表示装置に存する。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、第1発光素子からの光が拡散板に入射される。これにより、拡散板は、発光している第1発光素子の数、即ち表示レベルに応じた発光長で発光する。このとき、発光している第1発光素子のうち並び方向の他端から所定数までの第1発光素子を他端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させているので、拡散板の発光している部分は、他端に向かうに従って輝度が緩やかに低くなる。これにより、見栄えが良くなると共に表示レベルが切り替わったときのチカチカ感がなくなり意匠性を高めることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、表示レベルを2色の混合色に表示することができ、より一層意匠性を高めることができる。
【0014】
請求項3及び4記載の発明によれば、表示レベルが規定の表示レベルに達したことを明確に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態における本発明の表示装置を示す分解斜視図である。
図2図1に示す表示装置の電気構成図を示す回路図である。
図3】(A)は第1実施形態における本発明の表示装置を示す分解斜視図であり、(B)は(A)に示す表示装置の正面図である。
図4】(A)は第2実施形態における本発明の表示装置を示す分解斜視図であり、(B)は(A)に示す表示装置の正面図である。
図5】(A)は第3実施形態における本発明の表示装置を示す分解斜視図であり、(B)は(A)に示す表示装置の正面図である。
図6】(A)〜(C)はそれぞれ図5に示す表示装置の表示例を示す図である。
図7】(A)はエコモニターとして用いた場合の第3実施形態に示す表示装置の正面図であり、(B)はフューエルゲージとして用いた場合の第3実施形態に示す表示装置の正面図である。
図8】メータ表示の一部として用いた場合の第1〜第3実施形態に示す表示装置を正面図である。
図9】(A)インストルメントパネル上に配置した場合の第1〜第3実施形態に示す表示装置を示す正面図であり、(B)は(A)のI−I線断面図である。
図10】(A)は従来の表示装置の一例を示す正面図であり、(B)は(A)に示す表示装置の分解斜視図である。
図11】従来の問題点を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図1図3を参照して説明する。図1及び図2に示すように、表示装置1は、第1発光素子群としての第1LED群2と、拡散板3(図1)と、ケース4(図1)と、マイコン5(図2)と、を備えている。第1LED群2は、基板6上に一列に並べて設けられた複数の第1発光素子としての第1LED21〜25から構成されている。これら第1LED21〜25は、図2に示すように、一端が12V電源に接続され、他端がトランジスタTr1〜Tr5を介してグランドに接続されている。そして、これらトランジスタTr1〜Tr5をオンすると、第1LED21〜25に12V電源が供給されて第1LED21〜25は、互いに同一の発光色(A色)で発光する。
【0017】
上記拡散板3は、図1に示すように、第1LED群2の正面側に配置されていて、第1LED21〜25の並び方向に沿って長尺状に形成されている。この拡散板3は、例えば乳白色の半透明性ポリカーボネート板などから構成されていて、内部に分散された結晶によって光を拡散するものである。また、上記ケース4は、第1LED群2と拡散板3との間に配置されていて、正面及び背面に開口を有する四角筒状に設けられている。このケース4の内壁には、第1LED21〜25からの光を反射する白色処理が施されている。このようにケース4の内壁に白色処理を施すことにより、第1LED21〜25からの光を効率的に正面に導くことができる。
【0018】
また、上記マイコン5は、周知のCPU、ROM、RAMからなり表示装置1全体の制御を司る。このマイコン5には、図2に示すように、上記トランジスタTr1〜Tr5のベースと、図示しないセンサと、が接続されている。そして、マイコン5は、上記トランジスタTr1〜Tr5のオンオフを制御することにより、第1LED21〜25のうち並び方向の左端(一端)に配置された第1LED21からセンサの検出値(表示すべき表示レベル)に対応する数の第1LED21〜25を発光させてセンサの検出値を表示する。なお、図3に示す実施形態では、マイコン5は、第1LED21〜24まで発光させ、第1LED25は消灯させている。
【0019】
これら第1LED21〜24が発光すると、第1LED21〜24から拡散板3に直接入射される光や、ケース4の内壁で反射された後に拡散板3に入射される光が、拡散板3内で拡散する。この結果、図3(B)に示すように、拡散板3において発光している第1LED21〜24のうち左端の第1LED21に対向する位置から発光している第1LED21〜24のうち右端の第1LED24に対向する位置までがA色に発光して見える。即ち、拡散板3は、発光している第1LED21〜24の数、即ちセンサの検出値に応じた発光長で発光して、検出値を表示する。
【0020】
また、上記マイコン5は、発光している第1LED21〜24のうち右端(他端)から例えば2つ目(所定数)までの第1LED23及び24を右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させる。具体的には、マイコン5は、トランジスタTr1及びTr2を常時オン(デューティ100%)して第1LED21及び22を点灯させる。また、マイコン5は、トランジスタTr3のデューティがトランジスタTr4のデューティより大きくなるようにトランジスタTr3及びTr4をオンオフ制御する。これにより、図3(A)に示すように、第1LED23及び24を右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させることができる。この結果、図3(B)に示すように、拡散板3の発光している部分は、右端に向かうに従って輝度が緩やかに低くなる。
【0021】
上述した実施形態によれば、第1LED群2の正面に拡散板3を設け、さらに、マイコン5が、発光している第1LED21〜24までのうち右端側に配置されている2つの第1LED23及び24を右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させている。これにより、拡散板3の発光している部分は、右端に向かうに従って輝度が緩やかに低くなり、見栄えが良くなる。また、センサの検出値が切り替わったときのチカチカ感がなくなり、意匠性を高めることができる。
【0022】
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について図4に基づいて説明する。同図において、図1図3について上述した第1実施形態で説明した表示装置1と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。第1実施形態と第2実施形態とで大きく異なる点は、第1LED群2を構成する第1LED21〜27の数と、表示装置1が第2LED群(第2発光素子群)7をさらに備えている点である。第1実施形態においては第1LED群2は、5つの第1LED21〜25で構成されていたが、第2実施形態においては第1LED群2は、7つの第1LED21〜27で構成されている。また、上記第2LED群7は、基板6上に第1LED群2と並列に一列に並べて設けられた複数の第2LED71〜77から構成されている。
【0023】
これら第2LED71〜77は、第1LED21〜27と同様に、一端が12V電源に接続され、他端がそれぞれトランジスタ(図示せず)を介してグランドに接続されている。そして、これらトランジスタがオンすると、第2LED71〜77に12V電源が供給されて第2LED71〜77は、互いに同一の発光色(B色)で発光する。なお、上記第1LED21〜27と、第2LED71〜77とは、互いに異なる発光色で発光するように設けられている。
【0024】
上記マイコン5は、第1LED21〜27については第1実施形態と同様に、第1LED21〜25のうち並び方向の左端に配置された第1LED21からセンサの検出値に対応する数の第1LED21〜27を発光させる。なお、図4に示す実施例では、マイコン5は、第1LED21〜24まで発光させている。さらに、マイコン5は、発光している第1LED21〜24のうち右端から例えば2つ目までの第1LED23及び24を右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させる。
【0025】
また、マイコン5は、複数の第2LED71〜77の右端に配置された第2LED77から右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光されている第1LED23及び24と重なる位置に配置された第2LED73まで発光させる。さらに、マイコン5は、発光している第2LED73〜77のうち並び方向の左端から2つ目(所定数)までの第2LED73及び74を左端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させる。この輝度の調整は、第1実施形態と同様に、第2LED73及び74に対応して設けられたトランジスタのオンオフデューティを制御することにより行われる。
【0026】
これにより、図4(B)に示すように、拡散板3において発光している第1LED21〜24のうち発光している第2LED73〜77と重ならない位置に配置された第1LED21〜22に対向する部分がA色に発光して見える。また、図4(B)の点線で囲んだように、拡散板3において発光している第1LED21〜24と発光している第2LED73〜74とが重なっている部分に対向する位置がA色とB色との混合色に発光して見える。
【0027】
なお、この点線で囲んだ混合色で発光する領域においては、右に向かうほど徐々にB色が強くなり、左に向かうほど徐々にA色が強くなる。さらに、拡散板3において発光している第2LED73〜77のうち発光している第1LED21〜24と重ならない位置に配置された第2LED76及び77に対向する部分がB色に発光して見える。即ち、拡散板3は、混合色で発光する位置がセンサの検出値に応じて変わる。また、第1実施形態と同様に、拡散板3のA色で発光している部分は、右端に向かうに従ってA色の輝度が緩やかに低くなり、B色で発光している部分は、左端に向かうに従ってB色の輝度が緩やかに低くなり、見栄えが良く成る。また、検出値が切り替わったときのチカチカ感が無くなり、意匠性を高めることができる。また、センサの検出値を2色の混合色で表示することができ、より一層意匠性を高めることができる。
【0028】
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について図5に基づいて説明する。同図において、図4について上述した第2実施形態で説明した表示装置1と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。第2実施形態と第3実施形態とで大きく異なる点は、表示装置1が、第3LED8を備えている点である。上記第3LED8は、規定の検出値(規定の表示レベル)に対応する位置に第1LED群2及び第2LED群7と並べて配置されている。本実施形態では、第1LED21〜27及び第2LED71〜77の並び方向中央に第3LED8が配置されている。
【0029】
上記第3LED8は、第1LED21〜27、第2LED71〜77と同様に、一端が12V電源に接続され、他端がそれぞれトランジスタ(図示せず)を介してグランドに接続されている。そして、このトランジスタがオンすると、第3LED8に12V電源が供給されて第3LED8がC色で発光する。なお、上記第3LED8は、上述した第1LED21〜27及び第2LED71〜77とは異なる発光色(C色)で発光するように設けられている。
【0030】
マイコン5は、第1LED21〜27については第1及び第2実施形態と同様に、第1LED21〜27の並び方向の左端に配置された第1LED21からセンサの検出値に対応する数の第1LED21〜27を発光させる。なお、図5に示す実施例では、マイコン5は、第1LED21〜24まで発光させている。さらに、マイコン5は、発光している第1LED21〜24のうち右端から2つ目までの第1LED23及び24を右端に向かうに従って輝度が低くなるように発光させる。
【0031】
また、マイコン5は、第2実施形態では第1LED21〜24が発光しているとき第2LED73〜77を発光させていたが、第3実施形態では第1LED21〜24が発光しているとき第2LED74〜77を発光させている。即ち、第2実施形態では発光している第1LED21〜24の右から2つ目までと、発光している第2LED73〜77の左から2つ目までと、が重なるように第2LED73〜77を発光させていたが、第3実施形態では発光している第1LED21〜24の右から1つ目までと、発光している第2LED74〜77の左から1つ目までと、が重なるように第2LED74〜77を発光させる。
【0032】
また、マイコン5は、センサからの検出値が規定の検出値になったときに第3LED8を発光させる。このとき、マイコン5は、第3LED8に接続されたトランジスタを常時オンさせて、第1LED23及び24や第2LED74及び75よりも高い輝度で発光させる。これにより、図5(B)に示すように、拡散板3において発光している第1LED21〜24のうち発光している第2LED74〜77と重ならない位置に配置された第1LED21〜23に対向する部分がA色に発光して見える。
【0033】
また、拡散板3において発光している第2LED74〜77のうち発光している第1LED21〜24と重ならない位置に配置された第2LED75〜77に対向する部分がB色に発光して見える。さらに、拡散板3において発光している第1LED21〜24と発光している第2LED73〜74と第3LED8とが重なる部分がA色、B色、C色の混合色に発光して見える。なお、本実施形態では、C色の輝度はA色、B色の輝度よりもかなり高くしているので、拡散板3の第3LED8に対向する部分はほぼC色に発光して見える。そして、拡散板3においてほぼC色で発光している部分から右に向かうほど徐々にB色が強くなり、左に向かうほど徐々にA色が強くなる。
【0034】
このように、センサの検出値が規定の検出値になったときは図5(B)や図6(B)に示すように、拡散板3の規定の検出値に対応する部分がC色に発光して見える。これにより、検出値が規定の検出値に達したことを明確に表示することができる。なお、センサの検出値が規定の検出値でないときは、図6(A)及び(C)に示すように、第2実施形態と同様に、センサの検出値がA色とB色の混合色で表示される。
【0035】
なお、上述した第3実施形態では、センサの検出値が規定の検出値になったときに第3LED8を発光させていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、センサの検出値が規定の検出値に近づくに従って第3LED8の輝度が大きくなるようにマイコン5で第3LED8の発光を制御させてもよい。
【0036】
また、上述した第1〜第3実施形態は、車両のエコモニターとして用いることが考えられる。図7(A)は第3実施形態に示す表示装置1をエコモニターとして使用したときの正面図である。図7(A)に示すエコモニターは、図中CHGに近づくほどアクセル開度が小さくバッテリを充電していることを示す。また、図中PWRに近づくほどアクセル開度が大きく燃費の悪い運転をしていることを示す。また、CHGとPWRの中間が燃費の良い運転をしていることを示す。このとき、マイコン5は、アクセル開度などから最も燃費の良い運転が行われていることを検出したときに第3LED8を発光させて、その旨を明確に表示する。
【0037】
また、上述した第1〜第3実施形態は、車両のフューエルゲージとして用いることが考えられる。図7(B)は第3実施形態に示す表示装置1をフューエルゲージとして使用したときの正面図である。図中Fに近づくほどガソリン残量が多いことを示し、図中Eに近づくほどガソリン残量が少ないことを示す。マイコン5は、ガソリン残量が規定の残量になったときに第3LED8を発光させて、ガソリン残量が少ないことを明確に表示する。
【0038】
また、上述した第1〜第3実施形態は、例えば、図8に示すように、メータ表示の一部として用いてもよい。また、図9に示すように、FPC上に第1LED21〜27、第2LED71〜77、第3LED8を配置させて、車両のインパネ部分などの曲面に3次元的に配置することも考えられる。
【0039】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 表示装置
2 第1LED群(第1発光素子群)
3 拡散板
7 第2LED群(第2発光素子群)
8 第3LED(第3発光素子)
21〜27 第1LED(第1発光素子)
71〜77 第2LED(第2発光素子)
図1
図2
図9
図10
図11
図3
図4
図5
図6
図7
図8