(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1回以上薬物を患者の気道へ送達するための患者インタフェース部を持つ、薬物のソースを保持するためのハウジングと、薬物の前記ソースが前記ハウジングにより保持されたことを検知して起動信号を生成するための手段と、前記ハウジングに結合された音声トレーニング装置とを含む呼吸器系薬物送達装置であって、前記音声トレーニング装置は、前記呼吸器系薬物送達装置の適当な使用のための可聴指示のセットと関係するデータを格納する集積回路であって、前記起動信号に応答して、スピーカが前記可聴指示の前記セットを生成するための前記集積回路と前記スピーカとを有し、前記可聴指示の前記セットが、MDIを振る指示、前記MDIを作動させる指示、息を吸い込む指示、及び息を止める指示を含む、呼吸器系薬物送達装置。
薬物の前記ソースは、前記ハウジング内に少なくとも部分的に挿入され、薬物の前記ソースが前記ハウジングにより保持されるようにすることは、前記ハウジング内に少なくとも部分的に薬物の前記ソースを挿入することを有する、請求項1に記載の呼吸器系薬物送達装置。
前記呼吸器系薬物送達装置がMDIであり、前記ハウジングは容器ホルダを有し、前記患者インタフェース部が前記容器ホルダのアウトレットであり、薬物の前記ソースが前記薬物を保持する容器である、請求項1に記載の呼吸器系薬物送達装置。
前記呼吸器系薬物送達装置がバルブ付き保持チャンバを有し、前記患者インタフェース部がマウスピースであり、薬物の前記ソースがMDIである、請求項1に記載の呼吸器系薬物送達装置。
前記ハウジングがチャンバハウジングと、前記MDIを受けて保持するため前記チャンバハウジングの第1の端部に取り付けられたエンドキャップと、第1の端部と反対側の前記チャンバハウジングの第2の端部に取り付けられた前記マウスピースを含むマウスピースアセンブリとを含む、請求項5に記載の呼吸器系薬物送達装置。
前記呼吸器系薬物送達装置がバルブ付き保持チャンバを有し、前記患者インタフェース部がマウスピースであり、薬物の前記ソースがMDIであり、可聴指示の前記セットが特定の回数の呼吸をカウントすることに関係する指示を含む、請求項1に記載の呼吸器系薬物送達装置。
前記呼吸器系薬物送達装置がバルブ付き保持チャンバを有し、前記患者インタフェース部がマウスピースであり、薬物の前記ソースがMDIであり、可聴指示の前記セットが特定の時間吸い込むことに関係する指示を含む、請求項1に記載の呼吸器系薬物送達装置。
【背景技術】
【0003】
呼吸器系薬物送達装置を使用して、医学的状態を扱うために患者の呼吸器系に薬物投与を送達することは、良く知られている。例えば、急性喘息発作を患っている患者は、患者の呼吸器系に対して微細な霧の形で、アルブテロール(サルブタモール)のような、気管支拡張薬を送達するために、呼吸器系薬物送達装置を使用する。
【0004】
1つの既知の呼吸器系薬物送達装置は、メーターで測られる定量吸入器(MDI)とスペーサとを含む。(また、単に「吸入器」として既知の)MDIは、圧力下で薬物を含む容器又は噴霧器及び通常「L」字形状である容器ホルダを含む。患者が、容器ホルダのエアゾールを投与する脚部から直接患者の気道にエアロゾル化薬剤を受けるためマウスピースとして容器ホルダを使用することが一般的であるが、エアロゾル化薬剤が直接気道に注入されるので、この構成は空気と薬物との調合を最適化しない。空気と薬との適切な調合なしには、薬物は、効果的に患者の肺に吸入されず、所望の医薬の効果なしで、患者の口に置かれて嚥下される滴としての形になってしまう。
【0005】
空気と薬物との調合を強化するために、容器ホルダのエアゾール分配端に取付けるバルブ付き保持チャンバとも一般に呼ばれるスペーサを供給することは知られている。通常は下流側端部の一方向に弁を持つ小さな円筒体であるスペーサが、容器からエアゾールを受けて、それが患者の気道への吸入のための微細な霧を形成可能にする。オプションとして、マスクが、薬物を受けるために患者が口を通して呼吸できるように、MDIの反対側のスペーサの端部に供給される。従来のスペーサ及び関連する部品の例は、ノバキらによる米国特許第4,470,412号、第4,809,692号、第4,832,015号、フォーリーらによる米国特許第5,012,803号、フォーリーによる米国特許第5,042,467号、スミスによる米国特許第5,385,140号、フォーリーらによる米国特許第5,848,599号及びシュミットらによる米国特許第6,557,549号に示されている。他の既知の呼吸器系薬物送達装置は、ドライパウダー吸入器(DPI)及び噴霧器を含む。
【0006】
呼吸器系薬物送達装置のような医療装置の適正な使用は、特に患者が疾患状態を管理するために定期的に自分で治療することを必要とする状況で、欠かせない。これは、しばしば、患者が通常は呼吸器系薬物送達装置を具備し、呼吸器系薬物送達装置を使用している呼吸器疾患状態を自動管理するように期待される呼吸器疾患状況の場合である。通常、医療専門家は、適切に呼吸器系薬物を自動投与するために呼吸器系薬物送達装置を使用する方法に関して、最初の教育を患者に提供する。明らかなように、訓練のこの方法の効果は、主に、医療専門家が患者と過ごすことができる時間の量(これは、しばしば制限されてしまう)だけでなく、医療専門家の知識及び技術レベルに基づく。
【0007】
呼吸器系薬物送達の分野では、多くの評価が、MDI、又はバルブ付き保持チャンバを持つMDIのような呼吸器系薬物送達装置を使用する薬物の適当な投与についての医療専門家の知識レベルを定量化するために実行されてきた。残念なことに、斯様な評価は、うまくいかなかった。医療専門家を巻き込んだ1つの特定の調査では、MDI単独の使用のための適当なステップを正しく完了した参加者の割合が67.6%であり、スペーサを持つMDIの使用のための適当なステップを正しく完了した参加者の割合は49.9%であり、噴霧器の使用のための適当なステップを正しく完了した参加者の割合は38%であった。この調査は、Palliative Medicine第10巻、No.2、2007年のローラ ティー スカーパシ薬学博士による「Assessment of Hopice Nurses‘ Technique in the Use of Inhalers and Nebulizers」で報告された。MDI及びスペーサ使用に関する病院環境内の医療専門家に向けられた他の調査は、わずか5%しか完全にMDIを使用しなかったことを示した。これは、講義及びデモンストレーションの後で13%へ、集中的一対一のセッションの後で73%まで改善された。この調査は、Post Graduate Medical Journal、第79巻、ページ221―225、2003年のエム リー―ウォンによる「Results of a Programme to Improve House Staff Use of Metered Dose Inhalers and Spacers」で報告された。
【0008】
他の調査が、MDIを単独で使用する薬物の投与についての患者の知識レベルを定量化するために実行された。結果は、患者の28%―68%がMDIを効果的に使用していないことを示した。加えて、患者の読解レベルは、MDIを使用する際の不適当な技術と相関していた。特に、実行される正しいステップが3つ以下として特定される劣った技術は、第3学年レベルが読解できる患者で89%、高校レベルが読解できる患者で48%見つかった。この調査は、Respiratory Care、第50巻、No.10、2005年9月のジェームズ ビー フィンクによる「Problem with Inhaler Use: A Call for Improved Clinician and Patient Education」で報告された。
【0009】
その上、呼吸器系薬物送達装置のような医療装置は、通常は書込まれた指示セットを備える。しかしながら、斯様な指示は、多くの場合、装置の使用の間、患者により決して読み込まれることはなく、相談されず、及び/又は使われることはない(患者は、指示書を処分するか又は装置自体とは別に指示書を保存する)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よって、患者による装置の適正使用を促すことにより治療を強化する呼吸器系薬物送達装置のための長く望まれていたが、未解決のニーズがあることは、明白である。呼吸疾病管理のケースでよくあることだが、これは、医療専門家の監視から離れて自身が治療するように患者に要求する状況において、特に真実である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一つの実施例では、本発明は、1回以上薬物を患者の気道へ送達するための患者インタフェース部を持つ、薬物のソースを保持するためのハウジングと、起動信号に応答して、一つ以上の可聴指示を生成する、前記ハウジングに結合された音声生成器とを有する、呼吸器系薬物送達装置を提供する。前記起動信号は、患者により実施される手動動作に応答して生成される。斯様な場合、前記音声生成器は、好ましくは、手動アクチュエータと動作的に結合され、前記手動動作が前記手動アクチュエータの手動動作を有する。前記手動アクチュエータは、ユーザにより押されるボタンである。代わりに、前記装置は、ハウジングの一部に着脱可能に装着されるよう構成されるキャップを更に含み、前記手動動作が前記ハウジングからの前記キャップの取り外しを有する。斯様な実施例では、前記装置は、好ましくは、前記キャップが前記ハウジングから取り外されたことを検知するための圧力センサ又はスイッチのような手段を更に有し、当該取り外しに応答して、前記起動信号が生成される。また、他の実施例では、前記手動動作は、薬物の前記ソースが前記ハウジングにより保持されるようにすることを有する。例えば、薬物の前記ソースは、前記ハウジング内に少なくとも部分的に挿入され、この場合、薬物の前記ソースが前記ハウジングにより保持されるようにすることは、前記ハウジング内に少なくとも部分的に薬物の前記ソースを挿入することを有する。斯様な実施例では、前記装置は、好ましくは、薬物の前記ソースが前記ハウジングにより保持されるようにされたことを検知するための圧力センサ又はスイッチのような手段を含み、当該検知に応答して、前記起動信号が生成される。
【0012】
一つ以上の可聴指示が、前記呼吸器系薬物送達装置の適当な使用のための、ユーザの介護者の音声に存在する予め記録されていた指示のような、可聴指示のセットを有する。前記呼吸器系薬物送達装置がMDIである実施例では、可聴指示の前記セットは、MDIを振ること、MDIを作動させること、吸い込むこと、及び息を止めることに関係する指示を含む。前記呼吸器系薬物送達装置が前記MDIでの使用のためのバルブ付き保持チャンバを有する実施例では、可聴指示の前記セットは、患者にMDIを振ることを指示する指示、患者に前記MDIを作動させることを指示する指示、患者にゆっくり吸い込むことを指示する指示、及び患者に既定の時間息を止めることを指示する指示を含む。代わりに、可聴指示の前記セットは、MDIを振ること、MDIを作動させること、及び特定の回数の呼吸をカウントすることに関係する指示、又はMDIを振ること、MDIを作動させること、特定の時間吸い込むことに関係する指示を含む。
【0013】
他の特定の実施例では、呼吸器系薬物送達装置は、更に、前記呼吸器系薬物送達装置の動作に関係するイベントの発生を感知するためのセンサを含む。前記起動信号は、前記センサにより感知された前記イベントの発生に応じて生成される。この実施例では、前記一つ以上の可聴指示は、前記センサにより感知されたイベントに関係する前記呼吸器系薬物送達装置の適当な使用のための技術に関係する指示を有する。前記指示は、前記呼吸器系薬物送達装置の使用に関係する否定的な挙動を訂正又は防止するように向けられた命令、又は代わりに、前記呼吸器系薬物送達装置の使用に関係する肯定的な挙動を強化するように向けられた命令を有する。例えば、前記イベントは前記MDIの起動を有する(ここで、呼吸器系薬物送達装置は、MDIであるか、又は呼吸器系薬物送達装置は、バルブ付き保持チャンバである)。バルブ付き保持チャンバの場合では、イベントは、また、チャンバの吸入バルブを開けることを有する。何れの場合でも、前記指示は、適当な吸い込み技術、又は適当な呼吸保持技術に関係する。イベントは、また、吸入バルブを閉じることも有し、前記指示が適当な呼吸保持技術に関係する。更に他の代わりの実施例では、バルブ付き保持チャンバは、患者が適当に吸入していないことを示すためのノイズメーカーを有し、前記イベントは、前記ノイズメーカーが音声を作ることを有する。斯様な場合、前記指示は、好ましくは、適当な吸入技術に関係する。また、前記センサは、前記音声を検出するためのマイクロフォンを含む。
【0014】
好ましい実施例では、音声生成器は、電源及びスピーカを持つ
音声モジュールを有し、前記
音声モジュールが、動作のために3Vを超えない電圧を必要とし、前記スピーカは8オームを超えない抵抗の定格を持つ。前記
音声モジュールは、前記一つ以上の可聴指示と関係するデータを格納し、前記スピーカが前記一つ以上の可聴指示を生成するためのASICのような集積回路を含む。前記
音声モジュールの少なくとも一部が、またMEMS装置である。前記
音声モジュールは、前記呼吸器系薬物送達装置の適当な使用のための書き込まれた指示を含む第2のハウジング内に具備される。第2のハウジングは、前記ハウジングの周りを部分的にラップするように構成される第1及び第2のアームを含む。他の特定の実施例では、前記呼吸器系薬物送達装置が、チャンバハウジングと、前記ハウジングの端部に装着された前記マウスピースを含むマウスピースアセンブリとを持つバルブ付き保持チャンバであり、第2のハウジングが、前記マウスピースアセンブリと、第2のハウジングを前記ハウジングへ結合するための前記ハウジングの前記端部との間で受けられるように構成された第1のフランジ部を含む。代わりに、前記バルブ付き保持チャンバは、チャンバハウジングと、前記チャンバハウジングの端部に装着されたMDIアダプタとを含み、第2のハウジングが、前記MDIアダプタと、第2のハウジングを前記ハウジングへ結合するための前記ハウジングの前記端部との間で受けられるように構成された第1のフランジ部を含む。更に他の実施例では、前記呼吸器系薬物送達装置が、チャンバハウジングと、前記ハウジングの端部に装着されたマウスピースアセンブリとを持つバルブ付き保持チャンバであり、前記マウスピースアセンブリが、前記マウスピースと、第1及び第2の中空脚とを含み、第2のハウジングが、第2のハウジングを前記ハウジングへ結合するため、それぞれ第1及び第2の中空脚内に受けられるように構成された第1及び第2の突出部を含む。第2のハウジングは、更に、前記チャンバハウジングの周りをラップするように構成されている、第1及び第2の突出部と反対側にループ部分を含む。第2のハウジングは、また、第2のハウジングを前記ハウジングへ結合するための前記マウスピースアセンブリへスナップ式に止まるように構成されている。
【0015】
更に他の特定の実施例では、前記呼吸器系薬物送達装置は、MDIを受けるための穴を持つMDIアダプタを含み、第2のハウジングが前記穴に部分的に延在するタブ起動部材を含み、前記MDIが前記穴に挿入されるとき前記MDIにより前記タブ起動部材が押されることに応答して前記起動信号が生成される。代わりに、前記呼吸器系薬物送達装置は、前記マウスピースに装着される着脱可能なキャップを持つバルブ付き保持チャンバであり、第2のハウジングは前記キャップを受けて保持するように構成されたくぼみを含み、前記くぼみ内に前記キャップが受けられたことに応答して前記起動信号が生成される。更に他の代わりの実施例では、前記呼吸器系薬物送達装置は、前記マウスピースに装着される着脱可能なキャップと、前記キャップを第2のハウジングへ装着するつなぎ帯とを持つバルブ付き保持チャンバであり、前記マウスピースから前記キャップが取り外されたこと、及び第2のハウジングの一部から前記つなぎ帯の一部が外されたことに応答して前記起動信号が生成される。
【0016】
本発明は、また、呼吸器系薬物送達装置の適当な使用を促進する方法であって、所定の指示トリガーイベントが起こったことを、前記呼吸器系薬物送達装置上で検出するステップと、前記検出に応答して、前記呼吸器系薬物送達装置の適当な使用に関係する一つ以上の可聴指示を前記呼吸器系薬物送達装置から生成するステップとを有する、方法を提供する。当該方法は、上述の様々な装置の実施例で実行される。
【0017】
従って、本発明が実質的に上記全ての態様及び利点を達成することは、ここで明らかであろう。本発明の他の態様及び利点は、これ以降説明されるだろうし、一部は説明から明らかになるか又は本発明の実施により学習されるであろう。その上、本発明の態様及び利点は、特に請求項で指摘された手段及び組合せによって実現され、得られるであろう。
【0018】
添付の図面は、上述の説明及び以下の詳細な説明とともに本発明の好ましい本実施例を例示し、本発明の原理を説明するのに役に立つ。図面全体を通して示されるように、類似の参照符号は、同様の又は一致する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの平面図である。
【
図4】
図4は、ここで説明される様々な音声トレ−ニング装置の実施例で使用される
音声モジュールの一つの具体例のブロック線図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの平面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第3実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明の第3実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の第3実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図11】
図11は、本発明の第3実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの底面図である。
【
図12】
図12は、本発明の第4の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の第4の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図15】
図15は、本発明の第5の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明の第5の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図17】
図17は、本発明の第5の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの底面図である。
【
図19】
図19は、その実施例で使用されるマウスピースアセンブリの本体部の背立面図である。
【
図20】
図20は、本発明の第6の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図21】
図21は、本発明の第6の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図22】
図22は、本発明の第6の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの底面図である。
【
図24】
図24は、本発明の第7の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図25】
図25は、本発明の第8の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの斜視図である。
【
図26】
図26は、本発明の第8の実施例による結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの側面図である。
【
図27】
図27は、
音声モジュールが、ここで説明されている様々な実施例においてハウジング内にどのように収納されるかを示している概略図である。
【
図28】
図28は、バルブ付き保持チャンバにMDIを挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの実施例を示す。
【
図29】
図29は、バルブ付き保持チャンバにMDIを挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの実施例を示す。
【
図30】
図30は、マウスピースキャップを取り外しキャップに挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの2つの実施例を示す。
【
図31】
図31は、マウスピースキャップを取り外しキャップに挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの2つの実施例を示す。
【
図32】
図32は、マウスピースキャップを取り外しキャップに挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの2つの実施例を示す。
【
図33】
図33は、マウスピースキャップを取り外しキャップに挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの2つの実施例を示す。
【
図34】
図34は、マウスピースキャップを取り外しキャップに挿入する行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの2つの実施例を示す。
【
図35】
図35は、マウスピースキャップを取り外す行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの様々な実施例を示す。
【
図36】
図36は、マウスピースキャップを取り外す行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの様々な実施例を示す。
【
図37】
図37は、マウスピースキャップを取り外す行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの様々な実施例を示す。
【
図38】
図38は、マウスピースキャップを取り外す行為が一つ以上の聞き取れる指示の生成をトリガーする手動動作である、結合された音声トレ−ニング装置を持つバルブ付き保持チャンバの様々な実施例を示す。
【
図39】
図39は、特定の音声指示が、患者により呼吸器系薬物送達装置の使用の間に起こる特定のイベントに応答して患者に供給される本発明の態様による呼吸器系薬物送達装置の実施例のブロック線図である。
【
図40】
図40は、ジェット噴霧器に結合される音声トレ−ニング装置の実施例の側面図である。
【
図41】
図41は、ジェット噴霧器に結合される音声トレ−ニング装置の実施例の側面図である。
【
図42】
図42A及び
図42Bは、ドライパウダー吸入器に結合された音声トレ−ニング装置の実施例の平面図及び側面図である。
【
図43】
図43は、メーターで測られた定量吸入器に(保持チャンバなしで)結合された音声トレ−ニング装置の実施例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
例えば、限定されるわけではないが、上部、底部、左、右、上、下、前、後ろ及びそれらの派生語のようなここで使用される方向の用語は、図面に示される要素の方向に関していて、ここで明白に述べられない限り請求項について制限していない。
【0021】
ここで使用されるように、2つ以上のパーツ又はコンポーネントが共に「結合される」という文言は、パーツが、直接又は一つ以上の中間パーツ若しくはコンポーネントを介して接続されるか又は共に動作することを意味する。
【0022】
ここで使用されるように、用語「数」は、1より大きい整数(すなわち、複数)を意味する。
【0023】
本発明は、限定されるわけではないが、患者により呼吸器系薬物送達装置の適正使用を促進する一つ以上の聞き取れる指示を生成して供給するバルブ付き保持チャンバのような、呼吸器系薬物送達装置に選択的に結合される音声トレ−ニング装置の様々な実施例を提供する。
【0024】
図1、
図2及び
図3は、本発明の第1の実施例による結合された音声トレ−ニング装置4を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図、側面図及び平面図である。バルブ付き保持チャンバ2は、ここで説明されるようにメーターで測られる定量吸入器(MDI)6に関連して使用されるように構成される。バルブ付き保持チャンバ2は、通常は中に弾性バルブディスクのような一方向の吸入バルブを含む一般に円筒状の主チャンバハウジング8を含む。加えて、マウスピースアセンブリ10は、主チャンバハウジング8のフロント端に結合され、マウスピースアセンブリ10は、バルブ付き保持チャンバ2の使用の間、患者の口で受け取られるように構成されたマウスピース12と、動作的に結合された呼気バルブ素子14とを含む。バルブ付き保持チャンバ2は、更に、マウスピースアセンブリ10の反対側にある主チャンバハウジング8の端部に着脱自在に取付けられるように構成されるMDIアダプタ16を含む。MDIアダプタ16は、MDI6を受けて、保持するように構成されている。
【0025】
従来から知られているように、バルブ付き保持チャンバ2が患者により使用されるとき、患者は口にマウスピース12を挿入し、患者の肺から少なくとも部分的にガスを空にするために吐き出す(呼気する)。呼気されたガスは、呼気バルブ素子14の動作を通じて、呼気バルブ素子14によりカバーされる一つ以上の呼気ポートを通って周囲の大気へマウスピースアセンブリ10内から流れることができる。斯様なガスは、主チャンバハウジング8内に供給される一方向性の吸入バルブの動作の結果として、主チャンバハウジング8の内側に流入することが許されない。呼気の後、患者は、1回分の薬物が主チャンバハウジング8内に吹き付けられるようにMDI6に作用し、その後吸入し始める。吸入の間、薬物(主チャンバハウジング8内で空気と混合される)が患者の肺内に蓄積するように、主チャンバハウジング8内に供給される一方向の吸入バルブは、主チャンバハウジング8内からマウスピースアセンブリ10へ流れ、マウスピース12を通って出ていく流れを可能にする。このプロセスは、特定の患者のニーズに依存して、1回以上、繰り返される。
【0026】
図1、
図2及び
図3に示されるように、その実施例で、音声トレ−ニング装置4は、ストラップ機構18により主チャンバハウジング8に結合され、ストラップ機構18は、主チャンバハウジング8の外部の周辺にぴったりと適合するための大きさに設定されている単一の弾性ストラップか、又は限定されるものではないがベルクロ、スナップ又は接着剤のような適切な締め機構により主チャンバハウジング8に共に結合されるように構成される2つのストラップである。音声トレ−ニング装置4は、限定されるものではないが、シリコン、ゴム、熱可塑性エラストマ(TPE)、マイラー、プラスチック、紙、気泡ゴムのような可撓性の物質、又は他の物質では剛性物質でできているハウジング20を含む。ハウジング20は、本願明細書の他で説明されているように、患者によりバルブ付き保持チャンバ2の適正使用を促進する一つ以上の聞き取れる指示を生成するように構成される
音声モジュール22を収納する。
【0027】
図4は、
音声モジュール22の1つの具体例のブロック線図である。
音声モジュール22は、従来技術で知られているように、剛性又は可撓性の物質でできている印刷回路基板(PCB)24を含む。音声回路26は、PCB24に取り付けられ、本発明の一態様によると、(患者又は介護者により所望されるように記録される及び/又は製造時に予め記録される)患者に供給されるべき一つ以上の可聴指示を含む音声データを格納するメモリ及びコントローラを含む。例えば、音声回路26は、マイクロコントローラ又は同様の適切なプロセッサ並びに内部EEPROM及び/又はフラッシュメモリのような内部メモリを含む特定用途向け集積回路(ASIC)である。
図4でわかるように、音声モジュール22は、また、PCB24上に供給され音声回路26に動作的に結合されているスイッチ28と、当該スイッチ28に動作的に結合され、当該スイッチ28を通して音声回路に結合されるバッテリ又は太陽電池のような電源30と、音声回路26に動作的に結合されたスピーカ32とを含む。本願の別のところで詳細に説明されるようなスイッチ28の起動に応答して、音声回路26は、スピーカ32を駆動するために格納されている音声データを使用することにより、音声(一つ以上の可聴指示)を生成するために電源30により給電される。好ましい実施例では、音声モジュール22は、動作のために3Vを超えない電圧を必要とし、スピーカ32は8オームを超えない抵抗の定格を持つ。更にまた、音声モジュール22の一部又は全ては、MEM装置でもよい。
【0028】
上述のように、音声モジュール22は、音声トレーニング装置4のハウジング内に収容されてもよい。特に、
図1、
図2及び
図3に示される実施例では、音声モジュール22は、ハウジング20内に位置されるので、スイッチ28は、ボタン34又はハウジング20上に供給される同様の手動アクチュエータの起動を通じて選択的に起動される位置に配される。加えて、ハウジング20は、スピーカ32上に位置される複数の穴36を好ましくは具備するので、音声がスピーカ32によりハウジング20を通して自由に伝達される。
【0029】
図1、
図2及び
図3に示される実施例では、音声トレーニング装置4は、特に患者により使用される前に、バルブ付き保持チャンバ2の適当な使用のため総体的指示を供給するために利用される総体的な指示補助として使用されるように好ましくは適合される。特に、動作時、ボタン34が例えばバルブ付き保持チャンバ2を使用する前に患者により起動されるとき、次に、バルブ付き保持チャンバ2の適当な使用のため、格納された音声データに基づいて、指示のセットを生成するために、音声回路26がスピーカ32を駆動させるようにスイッチ28が起動される。斯様な指示は、限定するわけではないが、例えば、MDI6を振ること、MDI6を起動すること、MDI6の起動に続いて吸入すること、吸入に続いて呼吸保持することに関係する指示を含んでもよい。特に、可聴指示のセットは、限定するわけではないが、MDI6を振るように患者に指示する指示(MDI6をバルブ付き保持チャンバ2に挿入する前又は後に)、振ってバルブ付き保持チャンバ2に挿入した後で、MDI6を起動するように患者に指示する指示、ゆっくり例えば既定の時間にわたって吸入するように患者に指示する指示、及び既定の時間にわたって呼吸を保持するように患者に指示する指示を含む。他の実施例では、可聴指示のセットは、限定するわけではないが、MDI6を振るように患者に指示する指示(MDI6をバルブ付き保持チャンバ2に挿入する前又は後に)、振ってバルブ付き保持チャンバ2に挿入した後で、MDI6を起動するように患者に指示する指示、所定の回数呼吸(例えば5回の呼吸)をとってカウントするように患者に指示する指示を含む。更に他の実施例では、可聴指示のセットは、限定するわけではないが、MDI6を振るように患者に指示する指示(MDI6をバルブ付き保持チャンバ2に挿入する前又は後に)、振ってバルブ付き保持チャンバ2に挿入した後で、MDI6を起動するように患者に指示する指示、10秒のような所定の時間吸入するように患者に指示する指示を含む。
【0030】
図5、
図6及び
図7はそれぞれ、本発明の第2の実施例による音声トレ−ニング装置4’が結合されたバルブ付き保持チャンバ2の斜視図、側面図及び平面図である。音声トレ−ニング装置4’は、ハウジング20より大きなハウジング20’を含むことを除いて、音声トレ−ニング装置4と同様である。ハウジング20’は、ボタン34の起動を通じて選択的に起動される位置にスイッチ28が配置され、複数の穴36がスピーカ32上に配置される態様で、配置される音声回路22を収容する。加えて、ハウジング20’の上部面は部分38を含み、当該部分38上に、バルブ付き保持チャンバ2の適当な使用のため書き込まれている指示が、ボタン34の起動を通じて供給される一つ以上の指示を補強するように提供されている。
【0031】
図8及び
図9は、本発明の第3の実施例による結合される音声トレーニング装置40を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図であり、
図10及び
図11は、それぞれ側面図及び底面図である。音声トレーニング装置40は、そこから延在するアーム44及び46を持つハウジング42を含む。アーム44、46を含むハウジング42は、アーム44、46を含むハウジング42が、音声トレーニング装置40を主チャンバハウジング8にしっかりと好ましくは着脱可能に結合するために、一般に柱状の主チャンバハウジング8の周りをラップするように構成される、前面側で見たとき円形形状を持つ。ハウジング42は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるような)で作られていてもよく、主チャンバハウジング8のサイズに概して合うようなサイズであるので、マウスピースアセンブリ10又はMDIアダプタ16の何れかが主チャンバハウジング8から外れているとき、ハウジング42は主チャンバハウジング8上を滑る。加えて、ハウジング42全体又は単にアーム44及び46が弾性可撓物質で出来ている実施例では、音声トレーニング装置40は、アーム44及び46を引っ張ってスナップ止めされるか、又はアーム44及び46を主チャンバハウジングの周りにラップすることにより主チャンバハウジング8に結合され、その後アーム44及び46は、音声トレーニング装置40を正しい位置にしっかり保持するために元の形状に戻るだろう。ハウジング42は、アーム44及び46の反対側にあるハウジング42の端部に備えられるボタン48の起動を通じて選択的に起動される位置にスイッチ28が位置付けられるような態様であって、複数の穴50がスピーカ32上に位置付けられる態様で配置される音声回路22を収容する。この実施例では、音声モジュール22を収容する音声トレーニング装置40の主要部は、好ましくは、主チャンバハウジング8の下に位置される。よって、使用中、音声トレーニング装置40は、呼気バルブ素子14の患者及び/又は介護者の視野を隠さないだろう。
【0032】
図12及び
図13は、本発明の第4の実施例による結合された音声トレーニング装置52を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図である。
図14は、バルブ付き保持チャンバ2に結合された音声トレーニング装置52を示す概略図である。
図14に見られるように、音声トレーニング装置52は、第1の端部から延在する前面フランジ56及び第2の端部から延在する後面フランジ58を持つハウジング54を含む。前面フランジ56及び後面フランジ58は、音声トレーニング装置52をバルブ付き保持チャンバ2にしっかりと、好ましくは着脱可能に結合するために、マウスピースアセンブリ10と主チャンバハウジング8との間、MDIアダプタ16と主チャンバハウジング8との間に受けられるようにサイズ及び形状が適合されている。最も好ましくは、前面及び後面フランジ56、58は、ハウジング54の上面部から下がったステップを有するので、組み立てるとき、ハウジング54の上面部がマウスピースアセンブリ10及びMDIアダプタ16と同じ高さである。ハウジング54は、剛性物質又は可撓性の物質(本願の他のところで説明されるように)で作られている。ハウジング54は、ハウジング54の前面端部に隣接して設けられたボタン60の起動を通じて選択的に起動される位置にスイッチ28が位置付けられる態様で、複数の穴62がスピーカ32上に位置される態様で、配置される音声回路22を収容する。加えて、ハウジング54は、スピーカ32を収容するためハウジング54内に付加の部屋を供給するため、
図12乃至
図14に示される態様で、好ましくは外側に向かって広がる。
【0033】
図15、
図16及び
図17は、本発明の第5の実施例によって結合された音声トレーニング装置64を持つバルブ付き保持チャンバ2のそれぞれ斜視図、側面図、及び底面図である。
図18は、音声トレーニング装置64の斜視図であり、
図19は、この実施例で使用されるマウスピースアセンブリ10の本体の背面図である。
図19に見られるように、ここで示されるマウスピースアセンブリ10の実施例は、中空脚66を含み、この重要性は以下に説明される。音声トレーニング装置64は、背面端部に備えられる一般に円形のループ部72及びくぼんだ上面70を持つハウジング68を含む。加えて、ハウジング68の前面端部は、マウスピースアセンブリ10の中空脚66内にあって保持されるようにサイズ及び形状が適合された突出部74を含む。音声トレーニング装置64をバルブ付き保持チャンバ2に結合するために、MDIアダプタ16が取り外され、主チャンバハウジング8の背面端部がループ部72内に受けられるように、主チャンバハウジング8が、くぼんだ上面70内に位置付けられる。加えて、突出部74が、マウスピースアセンブリ10の脚66内に挿入される。その後、MDIアダプタが、主チャンバハウジング8の背面に装着される。結果として、音声トレーニング装置64は、バルブ付き保持チャンバ2にしっかりと、好ましくは着脱可能に結合される。
【0034】
ハウジング68は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるように)で作られている。他の実施例のように、ハウジング68は、ハウジング68の前面端部に隣接して設けられたボタン76の起動を通じて選択的に起動される位置にスイッチ28が位置づけられる態様で、また、複数の穴78がスピーカ32上に位置される態様で、配置される音声回路22を収容する。
【0035】
図20、
図21及び
図22はそれぞれ、本発明の第6の実施例による結合された音声トレーニング装置64’を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図、側面図及び底面図である。
図23は、音声トレーニング装置64’の斜視図である。音声トレーニング装置64’は、音声トレーニング装置64に含まれていたループ部72を含まないことを除いては、音声トレーニング装置64と同様である。音声トレーニング装置64’は、突出部74(ハウジング68から延在する)が
図19に示されるようにマウスピースアセンブリ10の脚66内に受け止められている結果として、バルブ付き保持チャンバ2としっかりと、好ましくは着脱可能に結合されている。加えて、
図20及び
図21に見られるように、音声トレーニング装置64は、より流線型形状を提供するために好ましくは、前から後ろに向かって先細りしている。
【0036】
図24は、本発明の第7の実施例による結合された音声トレーニング装置80を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図である。音声トレーニング装置80は、ハウジング82の前後の底面並びに対応するマウスピースアセンブリ10及びMDIアダプタ16に備えられた協働するスナップ機構を通じてバルブ付き保持チャンバ2にしっかりと、好ましくは着脱可能に結合されるハウジング82を持つ。加えて、音声トレーニング装置80は、より流線型形状を提供するために好ましくは、前から後ろに向かって先細りしている。ハウジング82は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるように)で作られている。他の実施例のように、ハウジング82は、ハウジング82の前面端部に隣接して設けられたボタン84(例えば患者の人差し指により)の起動を通じて選択的に起動される位置にスイッチ28が位置付けられる態様で、また、複数の穴86がスピーカ32上に位置される態様で、配置される音声回路22を収容する。
【0037】
図25及び
図26はそれぞれ、本発明の第8の実施例による結合された音声トレーニング装置94を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図及び側面図である。音声トレーニング装置94は、(ループ形式の)概して円形形状を持つハウジング96を含み、音声モジュール22を収容するための大きめの主要部98が底部側に位置されている。ハウジング96は、更に、この実施例に使用されるマウスピースアセンブリ10の中空脚66内に受けられて保持されるためにサイズ及び形状が適合される突出部74(
図18及び
図23)と同様の突出部を含む。音声トレーニング装置94をバルブ付き保持チャンバ2に結合するために、MDIアダプタ16が取り外され、主チャンバハウジング8が、ループされたハウジング96を通って挿入される。加えて、突出部は、マウスピースアセンブリ10の脚66内に挿入される。その後、MDIアダプタ16は、主チャンバハウジング8の背面に装着される。結果として、音声トレーニング装置94は、バルブ付き保持チャンバ2にしっかりと、好ましくは着脱可能に結合される。ハウジング96は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるように)で作られている。他の実施例のように、ハウジング96は、音声回路22を収容する。しかしながら、この実施例では、スイッチ28は、ボタン100(例えば患者の人差し指により)の起動を通じて選択的に起動される位置でハウジング96の上部付近に位置付けられる。スピーカ32は、ハウジング96の底部に備えられる複数の穴の下にあるように位置付けられる。
【0038】
図27は、音声モジュール22が、ここで説明される様々な実施例で、ハウジング内にどのように収容されるかを示す概略図である。特に、
図27は、音声トレーニング装置64’(
図23)の一つの特定の実施例の斜視図である。
図27に見られるように、この実施例では、ハウジング68’は、上部面なしでモールドされ、音声モジュール22が挿入されマウントされるキャビティ102を含む。それから、例えば接着背面部材の形式で上部面が、キャビティ上に供給され、音声モジュール22をカバーし保護するためにハウジング68’の残りに接着される。音声トレーニング装置64は、(音声モジュール22がハウジング内にどのように収容されるかを示すための)例示目的のために示され、同様の接着背面部材が、ここで説明された他の音声トレーニング装置の実施例に供給される音声モジュール22を収容するための同様のキャビティをカバーするために使用されてもよいことは、理解されるべきである。
【0039】
これまで説明された実施例では、スイッチ28を手動で起動するために使用される特定の手動アクチュエータが、ボタンであった(例えば、34、48、76、84及び100)。しかしながら、多くの代わりの手動アクチュエータも可能であることは理解されるだろう。例えば、
図28及び
図29は、MDI6をバルブ付き保持チャンバ2に挿入する行為が、一つ以上の可聴指示の生成をトリガーする手動の起動である実施例を示す。特に、
図28及び
図29は、本発明の第9の実施例による結合された音声トレーニング装置104を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図である。音声トレーニング装置104は、音声モジュール22を収容するための大きめの主要部108を備えた、(ループ形式の)概して円形内部を持つハウジング106を含む。ハウジング106の円形内部は、音声トレーニング装置104をバルブ付き保持チャンバ2にしっかりと結合するために、MDIアダプタ16の周りを固定的にラップするように構成されている。ハウジング106は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるように)で作られている。ハウジング106は、MDIアダプタ16の受け穴112上を部分的に延在するように構成されている主要部108から延在する、可撓性で弾性的なタブ起動部材110を含む。タブ起動部材110は、MDIアダプタ16に挿入されるとき、MDI6のアウトレット118の底のエッジ116を受けるように構成されるノッチ114を含む。斯様な行為の結果として、タブ起動部材110の先端が、MDIアダプタ16の面120に抗して下方に押されるだろう。この実施例では、音声モジュール22のスイッチ28は、正に説明されたようなタブ起動部材110の先端が面120に抗して下方に押されるとき起動される位置であって、MDIアダプタ16の面120付近に位置付けられていて、押されることにより可聴指示が生成される。スピーカ32は、ハウジング106の主要部108に備えられた複数の穴122の下にあるように位置付けられる。
【0040】
他の実施例として、
図30、
図31及び
図32は、マウスピースキャップを取り外しし、キャップ保持くぼみに挿入する行為が、一つ以上の可聴指示の生成をトリガーする手動の起動である実施例を示す。特に、
図30は、本発明の第10の実施例による結合された音声トレーニング装置124を持つバルブ付き保持チャンバ2の側面図であり、
図31及び
図32は斜視図である。音声トレーニング装置124は、音声モジュール22を収容するためのハウジング126を含む。ハウジング126は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他で説明されるように)で作られている。好ましくは、ハウジング126は、最大内部空間を提供するために主チャンバハウジング8の全長にわたって延在する。音声トレーニング装置124は、例えば、
図12乃至
図14に示される態様で、又は限定するわけではないが、ここで説明されるような他の実施例に示されている態様のような他の適当な態様で、例えばバルブ付き保持チャンバ2にしっかりと結合されている。バルブ付き保持チャンバ2は、マウスピース12をカバーし、マウスピースアセンブリ10のつなぎフック130とつなげられるつなぎキャップ128を含む。
図30に見られるように、キャップ128は、好ましくはマウスピースアセンブリ10の外郭をフォローする形状を持つ。ハウジング126は、
図31に示されるようなキャップ128を受けて保持するように構成されるくぼみ132を含む(好ましくは、キャップが、例えば固定スナップ適合によりその場所にロックされるように)。音声モジュール22のスイッチ28は、正に説明されたようなキャップ128が挿入されるとき起動される位置であって、くぼみ132の下に位置付けられ、挿入されることにより可聴指示が生成される。スピーカ32は、ハウジング126に備えられた複数の穴134の下にあるように位置付けられる。
図33及び
図34は、キャップ128上に備えられる指状タブ136を受けて固定的に保持する(例えば、固定スナップ適合により)ように構成される小さめのくぼみ132’を含む、124’で示された音声トレーニング装置124の代わりの実施例を示す。指状タブ136がくぼみ132’内に挿入されるとき、くぼみ132’の下に位置されるスイッチ28が起動され、可聴指示が生成されるだろう。
【0041】
図35乃至
図38は、マウスピースキャップの取り外しが、一つ以上の可聴指示の生成をトリガーする手動の起動である様々な実施例を示す。しかしながら、これらの実施例では、マウスピースキャップの取り外しは、音声モジュール22内の電気的接続を切るようにする。このとき、電気的接続の切断は、本願の他のところで説明されるように、音声モジュール22に一つ以上の可聴指示を生成させる。
【0042】
図35は、本発明の第11の実施例による、結合された音声トレーニング装置138を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図である。音声トレーニング装置138は、音声モジュール22を収容するためのハウジング140を含む。ハウジング126は、剛性物質又は可撓性物質(本願の他の所で説明されるような)で作られてもよい。音声トレーニング装置138は、例えば、
図20乃至
図23に示されるような態様で、又は代わりに、限定されるわけではないが、本願の他の実施例で示される態様で、例えばバルブ付き保持チャンバ2としっかり結合される。バルブ付き保持チャンバ2は、マウスピース12をカバーし、つなぎ帯146によりくぼみ144内のハウジング140に装着されるつなぎキャップ142を含む。つなぎ帯146がくぼみ142内に充分収容されるとき、音声モジュール22内の一時的電気接続が遂行されるようにする。例えば、限定されるわけではないが、つなぎ帯146は、音声モジュール22内の電気的接続を遂行するために、位置決めされている導体を含む。代わりに、くぼみ142内に充分収容されるとき、音声モジュール22内の電気的接続が遂行されるようにする圧力をハウジング140に付与する。キャップ142がマウスピース12から取り外されるとき、つなぎ帯146はくぼみ142内にもはや充分に収容されず、これにより音声モジュール22内の一時的電気的接続が切れるようにする。
図36乃至
図38は、マウスピースキャップの取り外しが音声モジュール22内の電気的接続を切るようにし、次に音声モジュール22が一つ以上の可聴指示を生成するようにする代替の実施例を示す。特に、
図36は、本発明の第12の実施例による結合された音声トレーニング装置148を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図である。音声トレーニング装置148は、くぼみ142を持つハウジング140を持つ代わりに、
図36に示されるようなマウスピースアセンブリ10からマウスピース12へ下がって延在するアーム152を持つハウジング150を持つことを除いて、音声トレーニング装置138と類似する。アーム152は、キャップ154のつなぎ帯156が接触するとき、本願の他で説明されるような一時的電気的接続を作るために使用される導体を含み、結果的に接触部を閉じるためつなぎ帯156により圧力が付与されるか、又は結果的に本願の他で説明されるような接続を遂行するつなぎ帯156の一部として供給される導体を含む。キャップ152がマウスピース12から取り外されるとき、つなぎ帯156はもはやアームと係合せず、音声モジュール内の電気的接続が切断され、これにより一つ以上の可聴指示の生成をトリガーする。
図37及び
図38はそれぞれ、本発明の第13の実施例による結合された音声トレーニング装置158を持つバルブ付き保持チャンバ2の斜視図及び平面図を示す。音声トレーニング装置158は、そこから延在する短いアーム152‘を持つハウジング150を持つことを除いて、音声トレーニング装置148と同様である。この実施例では、
図38に示されるようなキャップ154の取り外し、キャップ154及びつなぎ帯156を回転させる行為が、ハウジング150内に収容された音声モジュール22内の電気的接続を切断するようにし、これにより一つ以上の可聴指示の生成をトリガーする。
【0043】
本発明の他の態様によると、特定の可聴指示が、患者による呼吸器系薬物送達装置の使用の間に起こる特定のイベントに応答して、患者に提供される呼吸器系薬物送達装置が供給される。例えば、バルブ付き保持チャンバの場合、特定の可聴指示は、MDIが起動されること、吸入バルブが開き又は閉じること(吸入の開始及び終わりをそれぞれ示す)、又はホイッスルのようなノイズメーカーに応じて供給される。好ましくは、以下に詳細に説明されるように、供給される特定の可聴指示は、起こった特定のイベントに特に関係する呼吸器系薬物送達装置の適当な使用のための技術に関係する一つ以上の指示を含む。指示は、呼吸器系薬物送達装置の使用に関係する否定的挙動を訂正する又は防止することに向けられた命令であるか、代わりに、呼吸器系薬物送達装置の使用に関係する肯定的挙動を補強することに向けられた命令である。
【0044】
図39は、本発明のこの態様による呼吸器系薬物送達装置160の実施例のブロック線図である。
図39に見られるように、呼吸器系薬物送達装置160は、音声回路26が電源30から直接電力を受ける変形された音声モジュール22‘を収容するハウジング162を含む。加えて、ハウジング162は、上述の特定の音声指示の生成をトリガーするイベントの発生を検出するか又は感知するために供給される一つ以上のセンサ164も収容する(例えば、
図39に示されるように、バルブの開閉を感知するためにセンサ164の一つ以上が、吸入バルブのようなバルブと動作的に結合されてもよい)。特に、センサ164が既定のイベントの発生を感知するとき、センサは、音声回路26へ送られる起動信号を生成する。受信された特定の起動信号に応答して(すなわち、どのセンサが信号を生成したかに依存して、よってどの特定のイベントが検出されたかに依存して)、音声回路26は、起動信号に対応する内部メモリから、指示又は指示のセットに関係するデータを選択し、取り出されたデータに基づいて特定の可聴指示を生成させるスピーカ32を駆動する。指示又は指示のセットは、適当な吸入技術及び/又は呼吸保持技術に関係する。好ましい実施例では、音声モジュール22’は動作のため3Vを超えない電圧を必要とし、スピーカ32は8オームを超えない抵抗の定格を持つ。
【0045】
上述のように、感知されるイベントは、患者によるMDIの起動である。斯様な場合、センサ164の一つ以上は、ここで示されるように、バルブ付き保持チャンバ2の主チャンバハウジング8内で薬物の送達を感知するために使用される。これらセンサ164は、薬物の斯様なスプレイを光学的に感知するための光センサを構成し、斯様な目的のためフォトエミッタ及びフォト検出器を含んでもよい。代わりに、センサ164の一つ以上は、例えば、吸入バルブの開いた若しくは閉じた状態又は流れのレベルを感知することにより、吸入の開始及び/又は終わり及び/又は薬物のスプレイを感知するための流れセンサ又は圧力センサでもよい。
【0046】
加えて、従来技術で知られているように、バルブ付き保持チャンバのような呼吸器系薬物送達装置は、一体化されて形成される空気の流れで起動されるノイズメーカーを含んでもよい(
図39参照)。ノイズメーカーは、例えば、ホイッスル、又は空気の流れにより振動を起こす音笛を含む装置でもよい。ノイズメーカーは、例えば、患者の吸入の結果として呼吸器系薬物送達装置を通じた空気の流れがある所定のレベルを超えるとき、ノイズを生成するように構成された高い空気の流れの指標器であり、レベルを超える場合、ノイズメーカーは、患者があまりに速く吸入しているのでゆっくりにすべきであると患者に注意の指標を提供する。従って、センサ164の一つは、ノイズメーカーからのノイズが感知されるとき、患者に呼吸のペースをゆっくりするように指示する指示の生成をトリガーするマイクロフォンを有する。理解されるように、正に説明されたシナリオは、単なる例であり、他のタイプのセンサ164が、対象の様々なイベント発生を検出するために利用されてもよいことが理解されるだろう。
【0047】
図40及び
図41に見られるように、音声トレーニング装置184、184’は、バルブ付き保持チャンバよりもむしろジェット噴霧器182と結合される。
図40は、ジェット噴霧器182上を滑り下りるスカートとして音声トレーニング装置184を示す。
図41は、ジェット噴霧器182上を滑り上るシェルとして音声トレーニング装置184’を示す。もちろん、様々な他の構成が、本発明の要旨から逸脱することなく音声トレーニング装置をジェット噴霧器に結合するために使用されてもよい。前の実施例のように、これらの音声トレーニング装置184、184’は、ボタン186、186’により起動されるスピーカ32を含む。この実施例がボタン186、186’の使用を通じて手動で起動されるが、音声トレーニング装置184、184’が、代わりに、上述のように、図示はされていないセンサにより起動されてもよい。
【0048】
図42A及び
図42Bを参照すると、音声トレーニング装置194は、ドライパウダー吸入器196で使用される。ドライパウダー吸入器196はマウスピース198を含み、マウスピース198を通ってドライパウダーが吸入される。音声トレーニング装置194は、ボタン200により起動されるスピーカ32を含む。
図42A及び
図42Bに示されるように、音声トレーニング装置194は、ドライパウダー吸入器196に装着されてもよい。もちろん、様々な他の構成が、音声トレーニング装置194をドライパウダー吸入器196へ結合させるために使用されてもよい。この実施例は、ボタン200の使用を通じて手動で起動されるが、音声トレーニング装置194が代わりに、上述のように、図示はされていないセンサにより起動されてもよい。
【0049】
図43を参照すると、音声トレーニング装置204は、定量吸入器206で使用される。定量吸入器206は、ブーツ210内に適合される容器208を含む。ブーツ210はマウスピース212で終わり、マウスピース212を通ってエアゾールが吸入される。音声トレーニング装置204は、ボタン214により起動されるスピーカ32を含む。
図43に示されるように、音声トレーニング装置204は、ブーツ210上を滑る。もちろん、様々な他の構成が、音声トレーニング装置204をブーツに結合するために使用されてもよい。この実施例はボタン214の使用を通じて手動で起動されるが、代わりに、音声トレーニング装置204は、上述のように、示されていないが、センサにより自動的に起動されてもよい。
【0050】
ここで説明された様々な特定の実施例がバルブ付き保持チャンバ2、ジェット噴霧器182、ドライパウダー吸入器196、及び定量吸入器(バルブ付き保持チャンバなしに)を含んでいる一方、これは例示目的のためであることを意味し、他のタイプの呼吸器系薬物送達装置がここで説明された概念を利用してもよいことも理解されるべきである。理解されるように、斯様な装置は、ここで説明された音声生成器が結合される、薬物のソースを保持するためのあるタイプのハウジング、及び1回以上の薬物を患者の気道へ送達するためのマウスピース等のような患者インタフェース部を含むだろう。
【0051】
本発明の好ましい実施例が説明され上述のように例示されてきたが、これらは本発明の例示であって、限定するものとして考慮されないことは理解されるべきである。追加、削除、置換及び他の変形が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、可能である。従って、本発明は、上述の説明により限定されるものではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定されるべきである。