特許第5746700号(P5746700)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746700
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】離脱式電気コネクター
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20150618BHJP
【FI】
   H01R13/639 Z
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-528868(P2012-528868)
(86)(22)【出願日】2010年9月8日
(65)【公表番号】特表2013-504857(P2013-504857A)
(43)【公表日】2013年2月7日
(86)【国際出願番号】US2010048063
(87)【国際公開番号】WO2011031710
(87)【国際公開日】20110317
【審査請求日】2013年8月16日
(31)【優先権主張番号】12/557,011
(32)【優先日】2009年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506010806
【氏名又は名称】ヴォコレクト・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100147681
【弁理士】
【氏名又は名称】夫馬 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン・スリピー
(72)【発明者】
【氏名】ドナルド・イー・ハインズ
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ・アミュージス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ジェー・ダンザック
【審査官】 楠永 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第6910911(US,B2)
【文献】 特開平08−248267(JP,A)
【文献】 特開2001−186584(JP,A)
【文献】 特開2000−357560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/62〜13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクターであって、
プラグ部材、およびこのプラグ部材と係合するよう構成されたソケット部分であって、前記プラグ部材は、前記ソケット部分と関連する第1の相補的傾斜面と係合するよう配置された第1の傾斜面を有する第1の係合爪を含んでいる、プラグ部材およびソケット部分と、
前記プラグ部材に回動可能に設けられ、かつ、前記ソケット部分に対して前記プラグ部材を結合させる第1のポジションと、前記ソケット部分から前記プラグ部材を分離させるための第2のポジションとの間で動作可能なレバーアームであって、このレバーアームは、前記第1のポジションに前記レバーアームがあるときに、前記ソケット部分と関連する第2の相補的傾斜面と係合するよう構成された第2の傾斜面を有する第2の係合爪を含み、前記レバーアームは、凹状プロファイル部と、前記凹状プロファイル部の近位に隆起した後方レバー部分を有する第1の把持面を含レバーアームと、
前記第1の把持面と前記レバーアームと全体的に対向して前記プラグ部材に形成される第2の把持面であって、前記レバーアームが手動でうごかされるとき、ユーザーの指と係合するように少なくとも1つの凹状表面の後方に配置された隆起したグリップバンプと少なくとも1つの凹状面とを包含し、
前記第1の把持面凹状プロファイル部および第2の把持面凹状面が、前記プラグ部材が圧縮され、前記レバーアームが第2のポジションへと動作させられたとき、前記ソケット部分から離れるように前記プラグ部材を向けるように後方に向かう力を生み出すように協働する、ことを特徴とする第2の把持面と、
付勢力によって前記第1のポジションに向かって前記レバーアームを付勢するために前記プラグ部材と前記レバーアームとの間に配置された付勢部材と、を具備してなり、
前記プラグ部分は、前記付勢力に打ち勝つことによって前記ソケット部分と関連する前記第2の相補的傾斜面上で前記第2の傾斜面をスライドさせるための前記離脱力が前記プラグ部材に加えられたとき、前記ソケット部分から分離するよう更に構成されていることを特徴とするコネクター。
【請求項2】
前記プラグ部材は、前記第1の把持面と概ね対向する第2の把持面を備え、前記第2の把持面は、前記レバーアームが手動操作されたときに、ユーザーの指と係合するための少なくとも一つの凹状面を含むことを特徴とする請求項1に記載のコネクター。
【請求項3】
前記第2の把持面は、前記レバーアームが手動操作されたときに、ユーザーの指と係合するための複数の凹状面を含むことを特徴とする請求項2に記載のコネクター。
【請求項4】
前記第1の把持面および前記第2の把持面の少なくとも一方は、前記コネクターに対するユーザーのグリップを改善するよう構成された隆起バンプを含むことを特徴とする請求項2に記載のコネクター。
【請求項5】
前記プラグ部材は、前記レバーを収容するためのキャビティを備えたプラグハウジングを含み、前記隆起したリアレバー部分は、前レバーアームが前記第2のポジションにあるときに、前記プラグハウジング内の前記キャビティを越えて突出するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクター。
【請求項6】
前記第2の係合爪は、前記離脱力が前記コネクターに加えられたとき、前記ターミナルコネクター部分の前記第2の相補的傾斜面の上で前記第2の傾斜面がスライドすることを可能とするよう構成された傾斜面を備えた面取りされた側方縁部を含むことを特徴とする請求項1に記載のコネクター。
【請求項7】
前記コネクターは、前記離脱力の大きさが、前記周辺デバイスに対して接続される前記コードの定格破断荷重の少なくとも4%〜5%であるとき、前記ターミナルコネクター部分から分離するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクター。
【請求項8】
前記コネクターは、前記離脱力の大きさが約3ポンドないし約15ポンドの間である場合に、前記ターミナルコネクター部分から分離するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、コネクターに、さらに詳しくは、ウェアラブル、ポータブルおよび/またはモバイルコンピューターおよび周辺デバイスを伴う用途を持つ電気コネクターに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェアラブル、ポータブルおよび/またはモバイルコンピューターデバイスおよびターミナルは、さまざまな業務のために使用される。そうしたポータブルコンピューターは、それらに所望の計算およびデータ処理機能を付与しながら、それらを使用するワーカーが機動性を得ることを可能とする。さらに、さまざまなポータブルコンピューターは、より大型の、より集中化されたコンピューターシステムへの通信リンクを提供し、そして、絶えず数が増加するワーカーおよび通信業務のために実現されている。
【0003】
当業者にとっては自明であるように、本発明は広範な用途に適用性を有するが、ウェアラブルあるいはポータブルコンピューターのための特定の用途のある実例は、音声指示あるいは音声支援作業である。集中化された作業管理システムは、作業管理およびデータ管理および貯蔵のための中央コンピューターシステムと、中央システムと連係する複数のポータブルコンピューターと、ポータブルコンピューターおよび中央システムを使用しかつそれと連係するワーカーおよびその他の人々との組み合わせを含む。
【0004】
中央システムとユーザーとの間のインターフェースを提供するために、多数の作業を完遂するとき、ポータブルコンピューターがユーザーによって装着されかつ使用される。音声ベースシステムにおいて、ポータブルコンピューターは中央システムから直に情報を獲得し、そしてユーザーのための音声あるいはテキストコマンドへと情報を変換する。ワイヤレスリンクを介して、ユーザーへのコマンドおよびユーザーからの応答がシステムとポータブルコンピューターとの間でやり取りされる。音声ベースシステムにおける通信のために、たとえば、ユーザーはヘッドセット(これはユーザーのウェアラブルコンピューターに接続される)を装着する。ヘッドセットを介して、ユーザーは、音声指示を受け取り、質問を発し、仕事の進捗を報告し、作業状況を報告し、そしてその他のデータを提供しかつ獲得することができる。
【0005】
ヘッドセットに加えて、実行される作業に依存して、しばしば、別な周辺デバイスがポータブルコンピューターに接続される。たとえば、バーコードリーダー、RFIDリーダーおよびその他のスキャナーが、システムにおいて相互通信するために、単独で、あるいいはヘッドセットと組み合わせて使用される。音声ベースシステムの例を説明のために開示するが、本発明は音声ベース用途以外の適用範囲を有する。
【0006】
ヘッドセットなどの周辺デバイスは、しばしば、コードを用いてポータブルコンピューターに接続される。ヘッドセットに関して、コードは、概して、(たいていはベルトにあるいはユーザーのウエスト部分に装着される)コンピューターから、ヘッドセットが配置されるユーザーの頭部へと延在する。スキャナーあるいはリーダーなどの、その他の周辺デバイスに関して、コードはウエストにおけるポータブルコンピューターからユーザーの手元へと延在する。言うまでもなく、ユーザーは、自身の作業エリアあるいは施設の中で素早く動き回っており、そして、ある場合には、おそらく、フォークリフト、パレットローダーおよびその他の機器などの機器に飛び乗ったり飛び降りたりする。したがって、常に、コードが何らかの障害物に引っ掛かる可能性がある。これが生じると、コードは、周辺デバイスとの取り付けポイントから、あるいはポータブルコンピューターとの取り付けポイントから分離しようとする。概して、コードは、ヘッドセットなどの周辺器機に恒久的に取り付けられ、そして各ユーザーは自身のヘッドセットを所有する(たとえば個々の責任および/または衛生のため)。コードは、この場合、ポータブルコンピューターに差し込まれる。したがって、一般に、ポータブルコンピューターのプラグあるいはソケットにおいて分離が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,910,911号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
引っ掛かったコードおよびコード切り離しを適切に処理するための試みがなされた。だが、解決しなければならない競合問題が存在する。コードプラグがポータブルコンピューターソケットに強固に固定された場合、引っ掛かったコードは、実際、コンピューターハウジングからソケットを引き抜いてしまい、あるいは、さもなければ、ソケットおよびコンピューターにダメージを与えるであろう。これはコンピューターを動作不能とし、そして修理あるいは交換が必要となる。だが、ソケットにおけるアンカーポイントを強化すると、実際には、周辺デバイスに対する、その取り付け部から分離するようなコードによる引っ張りが生じ、これによって周辺デバイスが損傷する。
【0009】
こうした問題を相殺し、そしてさもなければ解決するための試みの一例は、米国特許第6,910,911号(これは本願の譲受人が所有する)のコネクターにおいて提示されている。だが、当該特許のコネクターを、さらに改善することが依然として望ましい。コードに対して、そしてプラグおよびソケットに関して離脱あるいは引っ張り力が、いかなる方向に作用するかに関係なく、コードによって接続されるデバイス間の分離問題を解決することがさらに望ましい。さらに、コードが、ある程度の決まったバイアスによって引っ張られかつ応力を受ける動的環境において使用するためにコネクターおよびコード装備の堅牢さを改善することが望ましい。
【0010】
図面(これは本明細書中に組み込まれかつその一部を構成する)は本発明の実施形態を示しており、以下の本発明の全般的な説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】コードおよび本発明に係るコネクターを用いて接続されたポータブルコンピューターデバイスおよび周辺デバイスを示す図である。
図2図1の円で囲んだ領域2の拡大図であり、本発明の一実施形態に基づくコネクターを示している。
図3図2のコネクターのプラグ部材の斜視図である。
図3A図2のコネクターのプラグ部材の側面図である。
図4図2のコネクターのプラグ部材の正面図である。
図5】概して図2の線5A‐5Aおよび5B‐5Bに沿って取ったコネクターの断面図であり、互いに完全に分離されたプラグ部材およびソケット部分を示している。
図6図5のコネクターの断面図であり、結合直前のプラグ部材およびソケット部分を示している。
図7図5のテンション部材の断面図であり、一つに結合されたプラグ部材およびソケット部分を示している。
図8図2のコネクターの緊張レリーフの斜視図である。
図9】ターミナルハウジング(断面)および係合爪(側面)の代表的寸法を示す図である。
図10】第2の係合爪の代表的寸法を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を特定の実施形態に関連付けて説明するが、本発明は、ある特定のタイプのポータブルあるいはウェアラブルコンピューター、あるいはある特定のタイプの周辺デバイスに関する実施に限定されるものではない。本発明の原理は、これに限定されるわけではないが、ウェアラブル、ポータブルおよび/またはモバイルコンピューターおよびヘッドセットおよびスキャナー/リーダーを含む、さまざまな電子デバイスを接続するために使用できる。本発明の説明は、特許請求の範囲の記載によって規定される本発明の趣旨および範囲内に包含されるであろうように、全ての代替例、変更および等価構成をカバーすることを意図している。特に、本明細書中で説明した本発明のコンポーネントは数多くの異なる様式で配置できることは当業者にとって明白である。
【0013】
図1を参照すると、本発明の離脱式(break-away)コネクター12を含むウェアラブルコンピューター10が示されている。ここではウェアラブルコンピューター10に関して説明するが、例証的コネクター12は、ワイヤあるいはコードによって互いに接続される電子デバイスに概ね適用可能であることは明らかである。ウェアラブルコンピューター10は、ベルト14あるいはその他のサポート上でワーカーによって装着可能であり、かつ、コード18によって、ボイスヘッドセットなどの周辺デバイス16に接続可能である。コード18はヘッドセット16に接続され、かつ、本発明の原理に基づいて離脱式コネクター12によってコンピューター10に対して接続される。ポータブルコンピューター10および周辺デバイス16は、ユーザーが、セントラルコンピューターシステムあるいはその他の情報システムと通信することを、そしてユーザーによって実施される活動に関する情報を送受信することを可能とする。
【0014】
特定の用途および環境において、二つのデバイス16,18を接続するコード18は引っ掛かったり、絡まったりすることがある。したがって、デバイス16とコード18とコンピューター10との間の確実な電気的接続を実現するが、特定の離脱力にて離脱し、コンピューター10、周辺デバイス16あるいはコード18に対する恒久的なダメージを抑止するためにコネクターがコンピューター10から分離した状態となるコネクター12を有することが好ましい。
【0015】
本明細書中で開示・説明するように、代表的実施形態はボイスヘッドセットとして周辺デバイスを示しているが、他の周辺デバイス16もまた本発明と共に同様に利用可能である。たとえば、コード18を介してコンピューター10に接続される、バーコードリーダー、スキャナー、プリンターおよびその他の周辺器機もまた、本発明の態様から利益を得るであろう。
【0016】
図2は、二つの要素、プラグ部材20およびソケット部分22を備える代表的コネクター12の細部を示している。プラグ部材20およびソケット部分22は、図2では、分かりやすくするために分離状態で示されている。有利なことに、プラグ部材20は、このプラグ部材20のたとえば導電性ピンなどの導電性電気コンタクト24およびソケット部分22の対応するコンタクト26を介して、周辺デバイス16とポータブルコンピューター10との間の電気的接続を実現するために、ソケット部分22に対して接続可能である。図示する実施形態では、ソケット部分22はコンピューター10のハウジング98の一部として示されている。だが、ソケット部分22は別な形態をとることができ、ハウジングの一部でなくてもよいが、依然として、それに対して連係可能に接続される。
【0017】
コンピューター10はシングルコネクター12のためのソケット部分22を有していてもよく、あるいは、図2に示すように、多重プラグ部分20の接続のための多重ソケット部分22を備えていてもよい。多重コネクター12が使用される場合、プラグ部材20およびソケット部分22は、適切なプラグ部材20がそのそれぞれのソケット部分22に確実に接続されるように、キー28および対応するキー溝あるいはキースロット30をそれぞれ備えてもよい。
【0018】
図3および図4は、目下の実施形態のプラグ部材20の外観の詳細を示している。プラグ部材20はプラグハウジング32を含むが、これは、一つ以上の電気コネクターを有するコードあるいはケーブル18の端部に対して取り付けられるよう構成される。緊張レリーフ34がプラグハウジング32の一端に設けられ、そしてまたコード18と結合する。緊張レリーフ34は、コネクターハウジング32を用いてコード18を保持するのを助け、そして、コード18がプラグハウジング32付近で、いかなる方向に曲げられた場合でも、コード18の端部に対するストレスダメージを抑えるための概して長尺な円錐形プロファイルを有する。プラグ部材20はさらに第1および第2の係合爪36,38を含むが、これは、本発明の原理に基づく離脱様式で、プラグ部材20をソケット部分22に対して固定するために使用される。爪36,38は、力面すなわち係合面60の対向側面すなわち端部に配置される。
【0019】
図3を参照すると、第1の係合爪36が、たとえば、ハウジング32と一体的に形成されることによって、プラグハウジング32の一部分に設けられている。第2の係合爪38はレバーアーム40に設けられているが、これは、ピン42あるいは別な軸によってプラグハウジング32と回動可能に設けられている。第2の係合爪38は、ハウジング32上で第1の係合爪36と実質的に向き合って配置されている。図4に最も分かりやすく示すように、第2の係合爪38は、以下で説明するように面取りされた側方縁部114を含む。レバーアーム40とプラグハウジング32との間に配置された付勢部材すなわちスプリング44は、それに結合された際にコネクター12のソケット部分22と係合するための第1のポジションに向かって一方向にレバーアーム40を付勢するために、付勢力を加える。レバーアーム40は、スプリング44の力に抗してピン42を中心としてアーム40を回転させるために、レバーアーム40を押し下げることによって、プラグ部材20およびソケット部分22を結合および分離させるための第2のポジションに向かって反対方向に回動させることができる。
【0020】
レバーアーム40はさらに、図3に示すように、輪郭取りされかつ概ね凹状プロファイル部分48および隆起した後方レバー部分50を含む上面46を含む。凹状プロファイル部分48および隆起した後方レバー部分50は、ユーザーの親指を受けるよう構成された「ボウル」の形態の第1の把持面52を協働で画定する。把持面52は、レバーアーム40が付勢力に抗して押し下げられるとき、ユーザーの親指のための望ましい輪郭を提供するよう構成される。図示する実施形態では、把持面52は、レバーアーム40に対するユーザーのグリップをさらに改善するために、複数の隆起したバンプ54などの隆起した表面特徴部を含む。
【0021】
図5ないし図7は、図2の代表的電気コネクター12のプラグ部材20およびソケット部分22のさらなる詳細を示す断面図である。多重導体コード18の個々の電気的導体56は、個々の電気的コンタクト24と電気的に結合されるように成端し、そしてプラグハウジング32内で分離させられている。図示する代表的プラグ部材20において、電気コンタクト24は、ポゴ(pogo)ピンコンタクトなどの圧縮可能なコンタクトである。コンタクト24は、プラグ部材20の係合面60に設けられた孔58を経て突出する。コンタクト24は、係合面60に向かう方向にピン24を付勢する個々の付勢部材すなわちスプリング62を有し、かつ、それはまた、プラグ部材20がソケット部分22と結合した際にコンタクト24が変位させられることを可能とする。これは、プラグ部材とソケット部分との間の堅固な電気的接触を保証する。
【0022】
各コンタクト24は、プラグハウジング32に設けられた対応するキャビティ66内に圧入された、ハンダカップなどのインサート64を備える。図示する実施形態では、プレート構造体63がハウジング32内に圧入される。プレート構造体63はキャビティ66を形成し、かつ、係合面60の少なくとも一部を形成する。各スプリング62はインサート内に収容され、かつ、係合面60に向かってコンタクトを付勢するために、インサート64と個々のコンタクト24との間で圧縮される。インサート64はまた、多重導体コード18の各導体56を、電気的コンタクト24の対応するものと電気的に結合する。インサート64はさらに、コンタクト24の周りで、関連するキャビティ66内に水分が浸み込むのを阻止するために、各導体56と対応するコンタクト24との間の接点を密封するように機能する。
【0023】
引き続き図5ないし図7を参照すると、プラグハウジング32は、付勢部材44およびレバーアーム40を収容するよう構成されたレバーキャビティ68を含む。プラグハウジング40の適所において付勢部材44を保持するのを助けるために、突起70がレバーアーム40の一端に形成されている。プラグ部材20をソケット部分22と係合させるかあるいは係合解除させるために、図5に示すようなポジションへと付勢部材に抗してレバーアーム40を回動させたとき、凹状プロファイル48の隆起した後方レバー部分50は、レバーキャビティ69の高さHの上に依然として突出する(図3A参照)。これは、ユーザーが、レバーアーム40の回転に伴う全ての位置において、第1の把持面52に対する良好なグリップを維持することを可能とする。
【0024】
把持面52の隆起したレバー部分50は、本発明のプラグ20に対して著しい利益をもたらす。隆起したレバー部分50は、プラグ部材に親指グリップを提供するための「ボウル」を形成するだけでなく、レバー部分50はまた、レバーアーム40の移動ならびにプラグの係合および離脱を通じてユーザーのための触感を提供する。レバーアームが完全に押し下げられたときでさえ、ユーザーの親指は、ソケット部分から離れるようプラグ部材20を引っ張るために、あるいはプラグ部材をソケット部分と係合させるために、把持面52と係合した状態のままでいることが可能である。
【0025】
図3および図5図7に示すように、プラグ部材20はまた、レバーアーム40および第1の把持面52と概ね対向する第2の把持面72を含む。図示する実施形態では、第2の把持面72は、プラグハウジング32に形成された凹状面74、および緊張レリーフ34に形成された別な凹状面76を含む輪郭取りされたプロファイルを有する。凹状面74,76は協働でグリップ「バンプ」77を形成する。凹状面74,76およびグリップバンプ77は、ユーザーの親指が第1の把持面52を押圧するとき、ユーザーの指と心地よく係合するよう構成されている。これは、レバーアーム40を押し下げるのに、そしてソケット部分22からプラグ部材20を分離させるかあるいは係合させるのに最も効率のよいポジションでユーザーの手を維持し、これによってコネクターは、より人間工学的に優れたものとなる。
【0026】
人間工学的設計は、コード18への離脱力によってプラグ部材20とソケット部分22との間の接続を断つ代わりに、プラグ部材20を取り外すかあるいは引き抜くためのレバーアーム40の手動操作を促進する。第2の把持面72はまた、グリップ摩擦を増大させ適切なグリップを保証するために、第1の把持面52のように隆起したバンプ54を含んでいてもよい。図示する実施形態は、緊張レリーフ34およびグリップバンプ77を形成するハウジング32を示しているが、グリップバンプ77はまた、完全にハウジング上に形成されてもよい。
【0027】
第1の把持面52を形成するレバーアーム40と、対向する第2の把持面72との独特の組み合わせは、プラグ部材20がソケット部分22から分離させられるか引き抜かれるときに、本発明のさらなる利益をもたらす。特に、レバーアームに形成された対向するボウルと、第2の把持面72に形成されたグリップバンプとは、レバーアーム40が押し下げられたときに、プラグ部材への後方に向かう力を生み出す。図3Aを参照すると、第2の部分に対してレバーアーム40を撓めるためにプラグ部材20を押し付けることによって、凹状部分48および隆起した後方レバー部分50において、そしてさらに凹状面74およびグリップバンプ77において力がもたらされ、これによって、ソケット部分22から離れるようにプラグ部材20を誘導するために図3Aにおける矢印75の方向の後ろ向きの力が生じる。これによって、より効率的なプラグ部材20の取り外しすなわち引き抜きがさらに促進される。プラグ部材20の効率的なグリップをさらに容易にするために、プラグハウジング32はまた、図3Aから分かるように、それ自身に形成された隆起部33を含む。
【0028】
図8と共に図5ないし図7を引き続き参照すると、緊張レリーフ34の細部が示されている。周辺デバイス16のコード18は、個々の導体56を取り囲みかつそれを収容する少なくとも一つの外側絶縁層78と、少なくとも一つのテンション部材80とを含んでいる。テンション部材80(これは、たとえば、ケブラー(商標)テンション部材であってもよい)は、導体56を保護するために、ケーブルあるいはコード18に掛かるテンションを吸収するよう構成されている。
【0029】
本発明のある態様によれば、テンション部材80はプラグ部材に組み込まれ、この結果、プラグ部材におけるコード18への過大なテンションはテンション部材80へと伝達される。特に、テンション部材80は、プラグ部材を用いて、特にプラグ部材の要素を用いて、コード18がプラグ部材20へと成端する端部において固定される。本発明の一実施形態において、テンション部材80の端部は、コード18のターミナル端部から、そして絶縁層80の端部から引き抜かれ、このターミナル端部に固定される。さらに、テンション部材80は、テンション部材が適切に緊張させられ、かつ、コード18へのテンション力を吸収することを保証するために、それがプラグ部材と接続されるときに付勢される。このために、テンション部材80は、コードを成端するとき、別個の導体と共に露出させられる。
【0030】
図8を参照すると、個々の導体56とプラグ部材20内の電気的コンタクト24との間の先に説明した接続部を形成するために、コード18の一端は絶縁層78が剥き取られる。絶縁増78は一つ以上の層であってもよく、層78は最外層として説明する。コード18の絶縁層は、導体56およびテンション部材80を露出させるために、コード18のターミナル端部において剥離させられる。たとえばコイルスプリング84などの緊張要素が、コードの端部82と係合するように配置されてもよく、これによって導体56およびテンション部材80は図8に示すようにそれを通って延在する。テンション部材80の露出端部86はコイルスプリング84を通って延在し、続いて反転させられてコード18に沿って引き戻され、部分的にコイルスプリング84を圧縮し、テンション部材18を緊張させる。予め緊張させられたテンション部材80が、コード18の端部82に続いて固定され、この結果、プラグ部材20のプレモールド部分90は、プラグ部材内のコードをさらに固定するために端部82に対してモールドされてもよい。固定要素88はテンション部材の端部を固定する。図8に示すような図示された実施形態において、リング88のようなクリンプ部材は、コード部材18の周囲に、そしてテンション部材80の露出させられた事前緊張セクションの上に堅固に結合される。好ましくは、リング88に対してかしめるか、さもなければコード端部82に対してテンション部材80の端部を固定する前に、スプリング84はテンション部材80への張力を維持するために圧縮される。プレモールド部分90が、続いて、図5ないし図7に示すように、テンション部材の端部上に、コイルスプリング84上に、クリンプ部材88上に、そしてコード18上にモールドされる。圧縮コイルスプリング84およびテンション部材80上のクリンプ部材88によって維持される張力によって、コード18が引き伸ばされるか、引っ張られるか、あるいは外部構造体に引っ掛かったとき、テンション部材80がコード18内で最初に緊張力を受ける部材となることが保証される。したがって、個々の導体56に対するダメージの可能性は、本発明のプラグ部材によって著しく低減される。
【0031】
コネクター12は、上述したように、緊張レリーフ要素34を含む。図示する実施形態では、緊張レリーフは、図5ないし図7に示すように、プラグハウジングの後方端部34においてコード18に対してオーバーモールドされている。特に、緊張レリーフ部分34は、プレモールド部分90の後部91と同様、ハウジングと係合するためにハウジング32の後方端部内へと延在するフランジセクション35を有する。このようにして、緊張レリーフ34は、プラグ部材20の一部として固定される。図示した実施形態では、緊張レリーフは、概して円錐形である。なぜなら、それはコード18へと次第に先細になっているからである。上述したように、図示した実施形態では、緊張レリーフ部分34は、第2の把持面72のセクションを形成するためにグリップバンプ77の一部を形成する。緊張レリーフ部分34はまた、その後方縁部において、レバーアーム40を収容するためのレバーキャビティ68の端部を閉塞する(図5ないし図7)。図3に示すように、緊張レリーフ部分34は、コード18がプラグ部材20に対して曲げられたとき、さまざまな方向に曲がることを可能とするための複数のスロット37を含む。
【0032】
第1および第2の係合爪36,38は傾斜面92,94,114を有するが、これは、ソケット部分22とのプラグ部材20の結合および分離を容易なものとする。
【0033】
本発明のある態様によれば、プラグ部材20は、係合爪38の後縁および爪38の側方縁部に沿って傾斜面を含む。たとえば、図9および図10を参照すると、レバーアーム40の係合爪部分38は、爪の後縁に沿って傾斜面94を含み、かつ、両側に傾斜面114を含む。協働縁部は、使用時に、ソケット部分22からのプラグ部材20の離脱に関して著しい利益をもたらす。以下でさらに説明するように、傾斜面94および側方傾斜面114の組み合わせは、図5ないし図7に示すように、概してコードの軸線79に沿って力が加えられたとき、あるいは、図3に矢印81で示すように、軸線79から傾斜したプラグ部材の側面から力が加えられたとき、プラグ部材20が適切に離脱する機能を助長する。使用時、大きな離脱力は、たいてい、明らかにコードの軸線79に沿ってはコード18およびプラグ部材20に加えられないことを本発明者は見出した。たいてい、そうした力は、プラグおよびコード軸線79に対して、ある角度で加えられる。さらに、本発明の方針に沿ったプラグのユーザーは、たいてい、ソケット部分からプラグ部材を離脱させるか、あるいはソケット部分からそれを「パチンと外す」ために、プラグ部材の側面に力を加える。以下で説明するように、側面114が続いて傾斜面112と係合しそれに載り上がるように配置されるが、これは本発明のコネクターのソケット部分22によって提供される。
【0034】
レバーアーム40上の第2の係合爪38は前縁96を有するが、これはプラグ部材20をソケット部分22と結合するのを容易にするために傾斜している。爪38の前縁傾斜面96とソケット部分22上の係合リップ108の傾斜面109との間の接触は、レバーアーム40を、スプリング44によってレバーアーム40に生じる逆向き付勢力に抗して、その最下方ポジションすなわち第1のポジションから、上方すなわち第2のポジションへと押し動かす。以下でさらに詳しく説明するように、傾斜面92,94,114は、特定の力がプラグ部材20に対して加えられたとき、プラグ部材20が、所望の「離脱(break-away)」様式で、ソケット部分22から分離状態となることを可能とする。
【0035】
引き続き図5ないし図7を参照すると、電気コネクター12のソケット部分22が、ソケット部分を固定するためのデバイスハウジング89の一部として示されている。説明するまでもなく、デバイスハウジング98は、接続様式でコード18およびプラグ部材20に結合された周辺デバイスと連係するパーソナルコンピューターの電子機器あるいは何らかのその他の電子デバイスを含んでいてもよい。ハウジング98は、そうしたデバイスのハウジングに接続されても、あるいはそれと一体に形成されてもよい。一つ以上の導体100が、プラグ部材20の対応する電気的コンタクト24と係合するよう構成された電気的コンタクト26に取り付けられるソケット部分22へと経路が決定されてもよい。これに代えて、フレックス回路101がコンタクト26に結合され、そして別なデバイス回路(図示せず)に接続されてもよい。それゆえ、コンタクト26は、図2から分かるように、概してコンタクト24と同じ様式で配置される。図示する代表的な電気的コネクター12において、ターミナルコンタクト26は、ソケット部分22の係合面102から僅かだけ突出する(だが概してそれと面一である)平坦な端部を有するが、これはプラグ部材20の係合面60に密着するよう構成されている。
【0036】
図6および図7に示すように、コンタクト26は、プラグ部材20がソケット部分22に対して結合されたとき、プラグ部材20のコンタクト24と係合するよう構成されている。水分浸透に対して導体‐コンタクトインターフェースを保護するべく、ハウジング98の内部をシールするために、Oリング104がハウジング98の中に配置されてもよい。代表的実施形態において示されるコンタクト24,26はポゴピンおよびポゴピンと係合するよう構成されたフラットコンタクトであるが、コンタクト24,26は、電気的コネクターに関する従来技術において公知の、さまざまなその他の形態のものであってもよい。
【0037】
図5ないし図7および図9に示すように、ハウジング98はさらに第1および第2の係合リップ106,108を含むが、これは、プラグ部材20がソケット部分22に対して結合されたとき、プラグ部材20の第1および第2の係合爪36,38と係合するよう構成されている。第1および第2の係合リップ106,108は傾斜面110,112,109を有する。傾斜面110,112は、それぞれ、第1および第2の係合爪36,38の傾斜面92,94に対応する。第1および第2の係合爪36,38と第1および第2の係合リップ106,108との間の接触は、図7に示すように、ソケット部分22内あるいはその上で、プラグ部材20を保持する。プラグ部材20ソケット部分22が互いに接合されたとき、プラグ部材20およびソケット部分22の係合面60,102は互いに密着し、プラグ部材20にコンタクト24およびソケット部分22のコンタクト26は完全な接触状態となる。
【0038】
図6および図9を参照すると、係合リップ108の前方に傾斜した面109はプラグ部材のソケット部分との結合を容易にする。プラグ部材が前方に押し込まれるとき、係合爪38の傾斜面96は傾斜面109に当接して案内される。プラグ部材の力に基づいて、傾斜面96は傾斜109に載り上がり、これによって付勢部材44のバイアスに抗してレバーアームが傾動する。レバーアームが十分に傾動させられたとき、係合爪38はリップ108の上をスライドし、係合爪38上の後方傾斜面94はリップ108の傾斜面112と係合する。
【0039】
有利なことには、第1および第2の係合爪36,38上の、そして対応する第1および第2の係合リップ106,108の傾斜面92,94,110,112,114は、特定の大きさの力がプラグ部材20に加えられたとき、プラグ部材20がソケット部分22から適切に離脱することを可能とするために、プラグ部材20の付勢部材44と協働で機能する。この力は、コード18が障害物あるいは装置に引っ掛かった場合などに、プラグハウジング32に接続されたコード18を介してプラグ部材20に加えられてもよく、あるいはプラグ部材のハウジング32に対して直接加えられてもよい。したがって、第1および第2の係合爪36,38上の、そして対応する第1および第2の係合リップ106,108の傾斜面92,94,110,112,114は、スプリングコンタクトあるいはスプリング付勢部材44などの所与の付勢力と協働して、所定の離脱力でソケット部分22からプラグ部材20が離脱することを可能とするよう選択可能である。先に述べたように、第2の係合爪38は、傾斜面94の側方において傾斜面114を形成する面取りされた側方縁部を含むが、これは、あらゆる方向に、たとえば係合面60に対して直交するように(図3および図4の矢印75)、係合面60に対して接線をなすように(図3および図4の矢印81)、あるいは概してその間の角度方向に、プラグ部材20に対して同じ離脱力が加えられることを可能とする。言い換えれば、面取りされた側方縁部の傾斜面114および傾斜面94は、離脱力の具体的な方向に関係なく、特定の離脱力において、第2の係合リップ108の傾斜面112に沿って滑り始めるように構成されている。
【0040】
これは、本発明に著しい利益をもたらす。たとえば、面94と組み合わされた傾斜側面114は、ソケット部分22からのプラグ部材20の完全な離脱を促進するために特定の方向にプラグが引っ張られることを可能とする。
【0041】
プラグ部材20に加えられる力が所定の離脱力値に達するとき、レバーアーム40は、第1のポジション(図7)から第2のポジション(図5および図6)に向かって、ピン42を中心として回動させられるかあるいは撓ませられ、これによって、プラグ部材20はソケット部分22から分離した状態となる。
【0042】
離脱力は、コンピューター10の通常動作中にはプラグ部材20がソケット部分22に対して接続された状態が維持されるように規定されるのが有利である。プラグ部材20に直接あるいはコード18を介して加えられる力が規定された離脱力に達したときプラグ部材20はソケット部分22から分離し、これによって電気的コネクター12へのダメージが抑止され、あるいはデバイス10のユーザーの障害となるのが抑止される。たとえば、傾斜面92,94,110,112,114の向きおよびバイアススプリング44のスプリング定数は、離脱力が、設計係数が掛けられた、コード18が持続ダメージを伴わずに機能すると評価される力と概ね等しくなるように選択可能である。
【0043】
概して、コード81が破断することなく機能し得る最大定格荷重すなわち力はコードの製造業者によって指定される。ディレーティングファクターは概して1未満の値を有し、そして、材料特性の変化、コードが受けるであろう荷重の数、コードの老化、そしてコードに関する正確な荷重定格の決定に対して不確実さを加えるその他の事情を考慮して、定格力に適用される。代表的実施形態においては、コード18は約100ポンドで破断し、ディレーティングファクターは約0.04ないし約0.08の範囲にわたるように選択され、これによって所望の離脱力は約5ポンドとなる。離脱力は、コードの定格破断荷重の少なくとも4%〜5%であってもよい。
【0044】
代表的実施形態に関する図9および図10を参照すると、第1の係合爪36はプラグ部材20の係合面60の平面から略46°傾いた傾斜面92を有するが、これは、係合面の平面に対して類似の角度である表面110に対応する。第2の係合爪38は、図9に仮想線で示すように、レバーアームが第1のポジションにあるときに、プラグ部材20の係合面60の平面から略25°傾いた傾斜面94を有する。表面94は、係合面の平面に対して類似の角度である表面112に対応する(図9)。代表的実施形態において、第2の係合爪38の表面94の25°の角度は、図9に示すように、レバーアーム40の長手方向軸線と平行である表面から略122°の角度に対応する。代表的実施形態のソケット部分22は、ソケット部分22の係合面102の平面から、それぞれ、約46°および25°傾いた傾斜面110,112を備えた第1および第2の係合リップ106,108を有する。リップ108の前縁の表面109は、図9に示す表面面102の平面から略45°の角度で向けられている。スプリング44のスプリング定数が79.5lb/in.である場合、代表的な電気的コネクター12の離脱力は、概ね8ないし12ポンドの、さらに具体的には4ないし6ポンドの範囲にある。もちろん、付勢部材44の付勢力あるいはスプリング力、あるいは係合爪36,38およびリップ106,108のそれそれの傾斜面92,94,110,112の角度を変更することによって、それ以外の選択された離脱力範囲を用いることもできる。概して、離脱力は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、約3ポンドないし約15ポンドの範囲に及んでもよい。代表的実施形態では、前縁傾斜面96は、図9に示すように、第2の係合爪38の傾斜面94の平面から略118°傾けられている。図10を参照すると、面取りされた側方縁部は、第2の係合爪38の側方縁部平面から略28°で傾けられた表面114を提供する。
【0045】
プラグハウジング32、ハウジング98、レバーアーム40および緊張レリーフは高分子素材から形成されてもよい。代表的実施形態においては、プラグハウジング32、ハウジング98およびレバーアーム40は、オハイオ州、Seven Hills、SABIC社から入手可能な熱可塑性樹脂、Xenoy 5220uから形成される。このポリマーは、コネクターが低い温度にさらされるときに有用な良好な低温特性を有する。代表的実施形態における緊張レリーフは、ポリウレタン樹脂(BFG Estane 58881)から形成される。
【0046】
図5ないし図7を参照して、ソケット部分22とのプラグ部材20の結合について説明する。使用時、本発明のコネクター12は、ヘッドセットなどの周辺機器16をポータブルコンピューター10あるいはその他のデバイスに接続するために使用できる。ユーザーは、第2のポジションに向かってアーム40を回動させあるいは撓ませるために把持面52においてレバーアーム40を押し下げ、そしてプラグ部材20の第1の係合爪36をソケット部分22の第1の係合リップ106と係合状態とさせる(図5および図6)。対応するキー28およびキー溝30は、適当なプラグ部材20が適当なソケット部分22に結合されることを保証する。ユーザーは、続いて、第2の係合爪38を第2の係合リップ108と係合状態とさせ、これによって、第2の係合爪38の傾斜面96は、第2の係合リップ108との爪38の係合を促進する(図6)。係合面60,102は実質的に当接関係とされ、そしてコンタクト24,26は互いに完全な接触状態である。プラグ部材20およびソケット部分22は完全に結合され、そしてユーザーは、その後、レバーアーム40を解放することができる(図7)。有利なことには、コネクター12は、ワーカーの通常の活動中は、コンピューター10に対して周辺機器16を確実に接続する。だが、コード18が障害物に引っ掛かるかあるいはプラグ部材20が押されるか引っ張られると、直接あるいはコード18を介してプラグ部材20に加えられる力が特定の離脱力に達したとき、プラグ部材20はソケット部分22から分離状態となる。これによって、ユーザーのために完全な離脱を可能としながら、コンピューター10、コネクター12あるいはコード18に対するダメージが抑止される。コネクター12は、その後、さらなる使用のために、容易にコンピューターと接続することが、すなわち再固定することができる。
【0047】
本発明についてその実施形態を用いて説明し、そして実施形態を詳細に説明してきたが、これは、特許請求の範囲を、そうした具体例に限定することを意図するものではない。さらなる利点および変形例は当業者にとって自明である。したがって、本発明は、そのより上位の態様においては、特定の具体例、代表的装置および方法、そして図示説明した例証的実施例には限定されない。したがって、発明の一般的概念の趣旨および範囲から逸脱することなく、そうした具体例からの展開がなされてもよい。
【符号の説明】
【0048】
10 ウェアラブルコンピューター
12 離脱式コネクター
14 ベルト
16 ヘッドセット
18 コード
20 プラグ部材
22 ソケット部分
24,26 コンタクト
28 キー
30 キー溝
32 プラグハウジング
34 緊張レリーフ
36,38 係合爪
40 レバーアーム
42 ピン
44 スプリング
46 上面
48 凹状プロファイル部分
50 隆起した後方レバー部分
52 把持面
54 バンプ
56 電気的導体
58 孔
60 係合面
62 スプリング
63 プレート構造体
64 インサート
66 キャビティ
68 レバーキャビティ
70 突起
72 把持面
74,76 凹状面
77 グリップバンプ
78 外側絶縁層
80 テンション部材
82 端部
84 コイルスプリング
86 露出端部
88 リング
90 プレモールド部分
94 傾斜面
98 デバイスハウジング
102 係合面
104 Oリング
106,108 係合リップ
109 傾斜面
110,112 傾斜面
114 傾斜面
図1
図2
図3
図3A
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10