【実施例】
【0034】
(実施例1)
厚さ12.5μm、表裏間の静摩擦係数が0.4のポリイミドフィルムを製膜した。このポリイミドフィルムの膜厚差(膜厚の最大値と最小値との差)は、0.2μmであった。
得られたポリイミドフィルムを、23℃に保たれたクリーンルームで500mm幅にスリットし、弾性率220kgf/mm
2の巻取りコア(ABS製、直径:3インチ)に1000m巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸は0.6mmであった。
このポリイミドフィルムロールを、23℃、30%RH以下の環境下にて24時間保管した後、その全体を、アルミニウム蒸着シート(24時間あたりの透湿度が1g/m
2)で包装した後、ダンボールに入れ、23℃に保たれた倉庫に保管した。
1ヶ月保管した後のポリイミドフィルムロールの表面を観察したところ、皺は発生していなかった。
【0035】
(実施例2)
厚さ25μm、表裏間の静摩擦係数が0.9のポリイミドフィルムを製膜した。このポリイミドフィルムの膜厚差(膜厚の最大値と最小値との差)は、0.4μmであった。
得られたポリイミドフィルムを、23℃に保たれたクリーンルームで500mm幅にスリットし、弾性率220kgf/mm
2の巻取りコア(ABS製、直径:3インチ)に500m巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸は0.6mmであった。
このポリイミドフィルムロールを、23℃、30%RH以下の環境下にて24時間保管した後、その全体を、アルミニウム蒸着シート(24時間あたりの透湿度が1g/m
2)で包装した後、ダンボールに入れ、23℃に保たれた倉庫に保管した。
1ヶ月保管した後のポリイミドフィルムロールの表面を観察したところ、皺は発生していなかった。
【0036】
(比較例1)
厚さ12.5μm、表裏間の静摩擦係数が0.4のポリイミドフィルムを製膜した。このポリイミドフィルムの膜厚差(膜厚の最大値と最小値との差)は、0.3μmであった。
得られたポリイミドフィルムを、23℃に保たれたクリーンルームで500mm幅にスリットし、弾性率220kgf/mm
2の巻取りコア(ABS製、直径:3インチ)に1000m巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸は0.9mmであった。
このポリイミドフィルムロールを、23℃、30%RH以下の環境下にて24時間保管した後、その全体を、アルミニウム蒸着シート(24時間あたりの透湿度が1g/m
2)で包装した後、ダンボールに入れ、23℃に保たれた倉庫に保管した。
1ヶ月保管した後のポリイミドフィルムロールの表面を観察したところ、皺が発生していた。このように、ポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸が0.6mm以上であると、ポリイミドフィルムの表面に皺が生じた。
【0037】
(比較例2)
厚さ12.5μm、表裏間の静摩擦係数が0.4のポリイミドフィルムを製膜した。このポリイミドフィルムの膜厚差(膜厚の最大値と最小値との差)は、0.2μmであった。
得られたポリイミドフィルムを、23℃に保たれたクリーンルームで500mm幅にスリットし、弾性率220kgf/mm
2の巻取りコア(ABS製、直径:3インチ)に1000m巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸は、0.6mmであった。
その後直ちに、その全体を、アルミニウム蒸着シート(24時間あたりの透湿度が1g/m
2)で包装した後、ダンボールに入れ、23℃に保たれた倉庫に保管した。
1ヶ月保管した後のポリイミドフィルムロールの表面を観察したところ、皺が発生していた。このように、ポリイミドフィルムロールを、15〜30℃、40%RHの環境下で保管することなく、梱包材で包装すると、ポリイミドフィルムの表面に皺が生じた。
【0038】
(比較例3)
厚さ12.5μm、表裏間の静摩擦係数が0.4のポリイミドフィルムを製膜した。このポリイミドフィルムの膜厚差(膜厚の最大値と最小値との差)は、0.2μmであった。
得られたポリイミドフィルムを、23℃に保たれたクリーンルームで500mm幅にスリットし、弾性率220kgf/mm
2の巻取りコア(ABS製、直径:3インチ)に1000m巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムロール外周の表面凹凸は、0.61mmであった。
このポリイミドフィルムロールを、23℃、30%RH以下の環境下にて24時間保管した後、その全体を、ポリエチレンシート(24時間あたりの透湿度が10g/m
2)で包装した後、ダンボールに入れ、23℃に保たれた倉庫に保管した。
1ヶ月保管した後のポリイミドフィルムロールの表面を観察したところ、皺が発生していた。このように、ポリイミドフィルムロールを透湿度の高い梱包材で包装すると、ポリイミドフィルムの表面に皺が生じた。
【0039】
【表1】