(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
レジカウンターの天板の前端縁に、前記ロール状連続袋体収容部に対応して前記ロール状連続袋体用袋切取器が取り付けられている請求項2または3に記載のレジカウンター。
レジカウンターの天板に、その天板を貫通し、かつ前記ロール状連続袋体収容部に連通する取付口が形成され、その取付口に前記ロール状連続袋体用袋切取器が取り付けられている請求項2または3に記載のレジカウンター。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1はこの発明の実施形態であるレジカウンター5を示す斜視図、
図2は正面図、
図3は側面断面図である。
【0022】
これらの図に示すように、本実施形態のレジカウンター(キャッシュカウンター)5は、天板51の中間部下面側に引出52が出し入れ可能に取り付けられている。
【0023】
本実施形態において、この引出52は、
ロール状連続袋体6を収容できるようになっている。すなわち引出52の内部における両側には、
ロール状連続袋体6を支持するための支持側板53,53が設けられており、この支持側板53,53の上端部中間には、支持凹部54が設けられている。そして
ロール状連続袋体6に挿入された芯棒60の両端部を支持側板53,53の支持凹部54,54に支持できるようになっている。こうして
ロール状連続袋体6を支持することによって、
ロール状連続袋体6を引出52の内部において軸心回りに回転自在に収容できるようになっている。
【0024】
なお本実施形態において、引出52は、トレイとして単独で使用することができ、
ロール状連続袋体6を回転可能に収容した状態で、適当な箇所、例えばレジカウンター5の左右に設けられた棚等に設置することもできる。本実施形態においては、閉じられた引出52の内部空間が
ロール状連続袋体収容部として構成されている。
【0025】
ここで、本実施形態において用いられる
ロール状連続袋体6は、多数のポリ袋61がミシン目を介して連続して設けられた極薄シート状(帯状)の連続ポリ袋61が、ロール状に巻回されたものによって構成されている。またポリ袋61は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系の合成樹脂製の袋体である。
【0026】
レジカウンター5の天板51における前端縁の中央には、
ロール状連続袋体6が収容される引出52に対応して、本実施形態のポイントとなる
ロール状連続袋体用袋切取器1が取り付けられている。
【0027】
図4(a)〜(c)は
ロール状連続袋体用袋切取器1を示す図である。これらの図に示すように、本実施形態の
ロール状連続袋体用袋切取器1は、基板2と、リップ部材3とを備えている。なお
ロール状連続袋体用袋切取器1の構成を説明するに際しては、
図4(a)の紙面に向かって左右方向を横方向とし、上下方向を縦方向として説明する。なおここで言う横方向は、
ロール状連続袋体5の軸心方向に対応する方向となり、
ロール状連続袋体5から引き出される連続ポリ袋61の幅方向に対応する方向となる。さらに
図4(b)(c)の紙面に向かって左側が表面側(外面側)または袋引出側とし、右側が裏面側(内面側)または袋引込側として説明する。
【0028】
本実施形態において、基板2は、ステンレス等の金属板によって構成されており、中央には、基板2を貫通する開口21が形成されている。この開口21は、横方向に長い長円形状に形成されている。なお、開口21の形状やサイズ等の基板2における細部の構成については、後に詳述する。
【0029】
リップ部材3は、基板2の開口21を閉塞するようにして、基板2の裏面側(袋引込側)に取り付けられている。このリップ部材3は、矩形状(長方形)に形成されており、適度な弾性と適度な摩擦抵抗を有する合成ゴムによって構成されている。このリップ部材3の中央には、基板2の開口21内に対応して、横方向に延びるポリ袋取出用スリット31が形成されている。
【0030】
図4(b)(c)に示すように、スリット31の幅寸法(縦方向寸法)は、裏面側(同図の右側)の端部から表面側(同図の左側)の端部にかけて次第に狭くなるように、スリット31の内周側面32がテーパー状に形成されている。従って、スリット31は、裏面側(袋引込側)の端部の開口幅寸法(縦寸法)Waが、表面側(袋引出側)の端部の開口幅寸法(縦寸法)Wbよりも大きく形成されている。なおスリット31のサイズや、リップ部材3の素材等のリップ部材3における細部の構成については、後に詳述する。
【0031】
図1〜3に示すようにこの
ロール状連続袋体用袋切取器1がレジカウンター5の天板51の前端部裏面側にねじ等の固着具によって固定される。この場合、袋切取器1における基板の開口21の部分、つまりリップ部材3の部分が天板51の前端縁から手前側に突出するように配置されている。さらに袋切取器1は、その裏面側(袋引込側)が下方側に位置し、表面側(袋引出側)が上方側に位置するように配置されている。さらに袋切取器1は、開口21の長さ方向、つまりスリット31の長さ方向が、引出52内にセットされた
ロール状連続袋体6の軸心方向に対し平行となるように配置されている。
【0032】
図2,3に示すように、レジカウンター5の引出52内には、既述したように
ロール状連続袋体6が回転可能に収納されており、この
ロール状連続袋体6から巻き出されて端部に配置されたポリ袋61の先端が、引出52の前板上方に設けられた隙間から前方に引き出され、さらに袋切取器1のスリット31にその下側から挿通されて上側に引き出された状態に配置される。
【0033】
なお、閉じられた引出52の前板上方に隙間が存在しない場合には、引出52の前板に切欠や貫通口を形成して、そこからポリ袋61を引出前方に引き出せるようにしたり、あるいは引出52を半開き状態にして、その開放部からポリ袋61を引き出せるようにすれば良い。
【0034】
こうして
ロール状連続袋体6をセットした状態で、例えばレジ係(店員)は、袋切取器1の上方に引き出されたポリ袋61の先端を指で摘んで上方へ引き上げれば、ポリ袋61は、リップ部材3のスリット内周側面32との間に発生する摩擦抵抗力を受けながらスリット31を通過していき、端部のポリ袋61と後続のポリ袋61との間のミシン目がスリット31を通過した直後に、上記摩擦抵抗力によって、ミシン目の部分が切り裂かれて、端部のポリ袋61が後続のポリ袋61から切り離される。これにより、端部のポリ袋61だけを単独で切り取ることができる。その一方、後続のポリ袋61は、その先端がリップ部材3のスリット31から上方に引き出された状態に配置されて、巻き出し端部のポリ袋61となり、次に切り取られることとなる。
【0035】
このように本実施形態のレジカウンター5における
ロール状連続袋体用袋切取器1によれば、
ロール状連続袋体6から巻き出された端部のポリ袋61を引き出せば、端部のポリ袋61だけを確実に切り取ることができ、滞りなくスムーズにポリ袋61を使用することができる。このため、店員(レジ係)は、必要時には、
ロール状連続袋体6から直接、ポリ袋61を一袋ずつ切り取って難なく使用できるため、空き時間にポリ袋61を一袋ずつ取り分けておくような面倒な作業が必要なく、その分、作業負担を軽減することができる。
【0036】
特に本実施形態の
ロール状連続袋体用袋切取器1によれば、スリット内周側面32をテーパー状に形成し、スリット幅を袋引込側から袋引出側にかけて次第に狭くなるように形成しているため、スリット31を通過する間にポリ袋61に対し、適度な摩擦抵抗力を幅方向全域において均等に付与することができる。このため、端部のポリ袋61を引き出す際に、部分的に過度の摩擦抵抗力が作用することがなく、端部のポリ袋61が、不本意にも途中で引き裂かれてしまう等の不具合を確実に防止することができる。しかも、引き出される連続ポリ袋61に対し終始、適度な摩擦抵抗力を付与できるため、端部のポリ袋61がスリット31を抜け出した直後に、後続のポリ袋61に対しても十分な摩擦抵抗力を付与することができる。従って、端部のポリ袋61と後続のポリ袋61との間のミシン目の位置を確実に切断できて、端部のポリ袋61だけを、より一層確実に切り取ることができる。
【0037】
また本実施形態の
ロール状連続袋体用袋切取器1によれば、切り取られるポリ袋61がスリット31を通過する際に、リップ部材3からの摩擦抵抗力によって、ポリ袋61の表裏のシート同士が摺り合わされて、適度なシワが形成されるため、ポリ袋61を開口側端部において簡単かつスムーズに開封することができ、この点においても、ポリ袋61への袋詰め作業を、より一層スムーズに行うことができる。
【0038】
ここで、本実施形態においては、
ロール状連続袋体用袋切取器1の基板2における開口21の形状は、特に限定されるものではないが、
図4(a)に示すように横方向に長い長孔形状、特に長円形に形成するのが好ましい。そして開口21を長円形に形成する場合、開口21の縦寸法Hを15mm〜35mm、より好ましくは18mm〜33mmに設定するのが良い。さらに横寸法Sを25mm〜55mm、より好ましくは35mm〜45mmに設定するのが良い。
【0039】
すなわちこれらの寸法H,Sが小さ過ぎる場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し、リップ部材3による摩擦抵抗力が強くなり過ぎるため、端部のポリ袋61を引っ張り出した際に、後続のポリ袋61がスリット31に到達する前に、端部のポリ袋61が途中で破れて、切り裂かれてしまう場合がある。このようにミシン目で確実に切り裂くことができず、ポリ袋61の破断片のみが取り出されてしまうおそれがあり、好ましくない。逆に縦寸法Hおよび横寸法Sが大き過ぎる場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し、摩擦抵抗力を十分に与えることができないため、端部のポリ袋61を引っ張り出した際に、ミシン目が切り裂かれることなく、複数のポリ袋61が途切れずに連続して引き出されてしまったり、切り出されたポリ袋61に十分なシワが形成されず、開封作業が困難になるおそれがあり、好ましくない。
【0040】
以上のことから、縦横寸法H,Sを上記の特定の範囲に設定する場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し、適度な摩擦抵抗力を付与することができ、ミシン目の位置で確実に切り離すことができて、端部のポリ袋61のみを確実に取り出すことができるとともに、取り出したポリ袋61に適度なシワが形成されて、開封作業も容易に行うことができる。
【0041】
また本発明において、既述したように基板2の開口21の形状は、特に限定されるものではなく、例えば
図5に示すように真円形に形成しても良い。この場合、直径寸法Dを28mm〜38mm、より好ましくは30mm〜35mmに設定するのが良い。すなわち直径寸法Dが小さ過ぎる場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し、リップ部材3による摩擦抵抗力が強くなり過ぎるため、端部のポリ袋61が途中で切り裂かれて、ポリ袋61の破断片のみが取り出されてしまうおそれがある。逆に直径寸法Dが大き過ぎる場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し、摩擦抵抗力を十分に与えることができないため、ポリ袋61が途切れずに連続して複数引き出されてしまったり、切り出されたポリ袋61に十分なシワが形成されず、開封作業が困難になるおそれがあり、好ましくない。
【0042】
以上のことから、直径寸法Dを上記の特定の範囲に設定する場合には、ポリ袋61に適度な摩擦抵抗力を付与でき、端部のポリ袋61のみを確実に取り出すことができるとともに、取り出したポリ袋61に適度なシワを形成できて、開封作業も容易に行うことができる。
【0043】
なお本発明において、基板21の開口形状は、
図4(a)に示すように長円形に形成するのが好ましい。すなわちスリット31を通過するポリ袋61に対し、適度な摩擦抵抗力を付与するには、既述したように横方向の寸法Sを35mm〜45mmに設定するのが最も好ましい結果が得られている。このため基板21の開口形状を例えば真円形にする場合、横方向の寸法S(直径寸法D)を最適な35mm〜45mmに設定すると、縦方向の寸法H(直径寸法D)も同寸法に設定することになるが、そうすると、縦寸法が大きくなってしまい、結果的に、ポリ袋61に対し適度な摩擦抵抗力を付与できなくなることもある。従って本発明において、基板21の開口形状は、真円形のように縦横が同じ寸法のものよりも、長円形のように横寸法が縦寸法よりも長いものの方が好ましい。
【0044】
また本実施形態において、リップ部材3の素材としては、ゴム弾性を有するもの、例えば合成ゴム、天然ゴム、エラストマー等を挙げることができ、中でも特に、適度な弾性を備えた合成ゴムを用いるのが好ましい。すなわち、エラストマー等は、合成ゴムに比べて、柔軟性が高い上、摩擦も大きく、摩耗し易いため、本実施形態のリップ部材3の素材としては、少し見劣りする。その他、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂は、合成ゴムに比べて摩擦力や弾性力が小さく硬いため、ミシン目の部分で確実に切り離すことができなかったり、ポリ袋61がキズ付いたりするおそれがあり、好ましくない。
【0045】
またリップ部材3は、厚みが1.0mm〜4.0mm、好ましくは1.5mm〜3.5mm、より好ましくは2.0mm〜3.5mmのものを使用するのが良い。
【0046】
すなわちリップ部材3の厚みが薄過ぎる場合には、柔らかくなり過ぎて、ポリ袋61を確実に押さえ込むことができないため、ミシン目で確実に切断できずに、複数のポリ袋61が途切れずに連続して引き出されてしまうおそれがあり、好ましくない。逆にリップ部材3の厚みが厚過ぎる場合には、硬くなり過ぎて、ポリ袋61がキズ付いたり、途中で引き裂かれてしまうおそれがあり、好ましくない。
【0047】
以上のことから、リップ部材3の厚みを上記の特定の範囲に設定する場合には、ポリ袋61に対し、適度な摩擦抵抗力を付与することができ、ミシン目の位置で確実に切り離すことができて、ポリ袋61を一袋ずつ確実に取り出すことができる。
【0048】
また本発明において、リップ部材3のスリット形状は、直線状に形成するのが好ましい。例えば
図6(a)に示すように星形(米印形)のスリット31を形成したり、同図(b)に示すように櫛歯形のスリット31を形成した場合、そのスリット31をポリ袋61が通過する際に、リップ部材3におけるスリット31同士が交わる出隅(角)の部分がポリ袋61に当たって、ポリ袋61がキズ付いたり、途中で引き裂かれたりするおそれがあり、好ましくない。換言すると、リップ部材3のスリット形状を直線状に形成する場合、ポリ袋61の横方向全域に均等な摩擦抵抗力を付与できて、ポリ袋61がキズ付いたり、途中で引き裂かれたりするのを防止でき、ポリ袋61を一袋ずつ正確に切り出すことできるとともに、ポリ袋全体に均一なシワを形成できて、開封作業を容易に行うことができる。もっとも本発明においては、スリット31の形状は特に限定されるものではない。
【0049】
また本発明においては、スリット31を直線状に形成する場合、その長さLを25mm〜45mm、より好ましくは30mm〜40mmに設定するのが良い。すなわち、スリット31の長さが短過ぎる場合には、ポリ袋61に対する摩擦抵抗力が強くなり過ぎて、ポリ袋61が途中で引き裂かれてしまうおそれがある。逆にスリット長さLが長過ぎる場合には、ポリ袋61に対する摩擦抵抗力が弱くなり過ぎて、複数のポリ袋61が途切れずに連続して引き出されてしまったり、切り出されたポリ袋61に十分なシワが形成されず、開封作業が困難になるおそれがある。
【0050】
また本発明においては、
図4に示すように、スリット31の袋引出側端部の幅Wbは、設置される
ロール状連続袋体6の厚みに応じて適宜設定するのが良い。例えば従来広く用いられている厚さ6μm程度の標準タイプの
ロール状連続袋体を用いる場合には、スリット幅Wbを0.1mm〜1.5mm、より好ましくは0.3mm〜1.0mmに設定するのが良い。また近年普及しつつある厚さ3μm〜4μmの極薄タイプの
ロール状連続袋体を用いる場合には、スリット幅Wbを0.05mm〜0.8mm、より好ましくは0.08〜0.25mmに設定するのが良い。これらをまとめると、スリット幅Wbを、0.01mm〜1.5mmに設定するのが良い。
【0051】
なお、この幅Wbが狭過ぎる場合には、ポリ袋61に対する摩擦抵抗力が強くなり過ぎて、ポリ袋61が途中で引き裂かれてしまうおそれがある。逆にスリット長さLが長過ぎる場合には、ポリ袋61に対する摩擦抵抗力が弱くなり過ぎて、複数のポリ袋61が途切れずに連続して引き出されてしまったり、切り出されたポリ袋61に十分なシワが形成されず、開封作業が困難になるおそれがある。
【0052】
本発明においては、スリット31の内周側面32における片面のテーパー角度(中心線に対する角度)である傾斜角度θを15°〜70°、より好ましくは25°〜60°に設定するのが良い。すなわち傾斜角度θが上記の特定範囲を逸脱する場合には、スリット31を通過するポリ袋61に対し終始、適度な摩擦抵抗力をポリ袋全域にバランス良く均等に付与することが困難になり、ポリ袋61を一袋ずつ確実に切り出すことが困難になったり、取り出したポリ袋61に適度なシワを形成できず、開封作業が困難になるおそれがなる。以上のことから、スリット31の内周側面32における傾斜角度θを上記の特定範囲に設定する場合には、適度な摩擦抵抗力をポリ袋全域にバランス良く均等に付与できて、ポリ袋61を一袋ずつ確実に切り出すことができるとともに、開封作業も容易に行うことができる。
【0053】
また本発明においては、袋引込側端部の幅Waを2.0mm〜6.5mm、より好ましくは3.0mm〜6.0mmに設定するのが良い。すなわちこの幅W2が狭過ぎたり、広過ぎたりする場合は、スリット31の内周側面32に、実質的なテーパーを付けることができず、上記のテーパー面の形成による効果を得ることができないおそれがある。
【0054】
なお上記実施形態等においては、レジカウンター5の天板51の前端縁に本発明の
ロール状連続袋体用袋切取器を設置するようにしているが、本発明において、袋切取器の設置箇所は特に限定されるものではない。例えば
図7に示すように、レジカウンター5の天板51における前端部中央に、引出52にセットされる
ロール状連続袋体6に対応して、天板51を貫通し、かつ閉じられた引出52内の空間(
ロール状連続袋体収容部)に連通する取付口55を形成し、その取付口55に本発明の
ロール状連続袋体用袋切取器1を固定しても良い。この場合、
ロール状連続袋体6から巻き出されたポリ袋61の端部を、袋切取器1のスリットおよび取付口55を介して、天板1上に配置するものである。このレジカウンター5においては、
ロール状連続袋体用袋切取器1を内部に組み込むことができるため、袋切取器1が邪魔にならず、例えば袋切取器1が商品やレジ係の衣服等に接触するような不具合を防止でき、レジ打ち作業をより一層スムーズに行うことができる。
【0055】
また上記実施形態においては、
ロール状連続袋体6をレジカウンター5の引出52内に設置するようにしているが、本発明において、
ロール状連続袋体6の設置場所は限定されるものではない。例えば、レジカウンター5の適当な位置に
ロール状連続袋体ホルダー、
ロール状連続袋体収容ボックス、
ロール状連続袋体用トレイ(引出52に相当するもの)を設置し、そのホルダー、ボックス、トレイ等に
ロール状連続袋体をセットするようにしても良い。
【0056】
また上記実施形態においては、
ロール状連続袋体用袋切取器1におけるスリット31の内周側面31を、平面(断面形状において直線状)に形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、スリットの内周側面を例えば、湾曲面(断面形状において円弧状)に形成するようにしても良い。
【実施例】
【0057】
【表1】
【0058】
<実験例1>
図4に示す上記実施形態と同様な
ロール状連続袋体用袋切取器1を作製した。このとき、表1に示すように、基板2として、開口21が長円形でその開口寸法が縦20mm、横30mmのステンレス板製のものを準備した。またリップ部材3としては、厚さ1.0mmの合成ゴム製のものを準備した。さらにこのリップ部材3には、長さLが36mm、袋引出側端部(外面側端部)の幅Wbが0.5mmの直線状のスリット31が形成されている。さらにこのスリット31は、内周側面32の傾斜角度θが35°のテーパー面に構成されて、袋引込側端部から袋引出側端部にかけて次第に幅が狭くなるように調整されている。
【0059】
この
ロール状連続袋体用袋切取器1を、レジカウンターに見立てた試作用テーブルの天板の前端縁に、上記実施形態と同様に手前に突出するように取り付けた。さらに袋切取器1の下方側に、
ロール状連続袋体6を回転可能にセットしたトレイ(
図1〜
図3の引出52に相当するもの)を配置し、そのトレイ上の
ロール状連続袋体6から巻き出された連続ポリ袋61の端部を、
ロール状連続袋体用袋切取器1のスリット31にその下側から挿通配置して、ポリ袋61の先端部を上面側に配置した。なお、
ロール状連続袋体6としては、厚みが6μmの標準的なものを用いた。
【0060】
この状態から、端部のポリ袋61を上方に引き出して、連続するポリ袋61の切断性の善し悪し、切り取られたポリ袋61に形成されるシワの発生具合の善し悪しに関して評価した。その結果、表1における実験例1の開口寸法(20×30)の欄に示すように、「切断不良」の評価となった。ここで、切断不良とは、ポリ袋61を引き出した際に後続のポリ袋61がスムーズに切り離せないことが時折ある場合であり、ポリ袋61を一袋ずつ取り出すのに多少、困難性が伴うものである。
【0061】
またシワの発生具合については、「良好(シワ良好)」であった。ここで、シワ良好とは、切り取られたポリ袋61に適度なシワが形成されていて、開封作業を容易に行えるものである。
【0062】
さらに実験例1においては、基板2として、開口寸法が20mm×40mm、30mm×40mm、30×50mmのものを用い、それ以外は上記と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が20mm×40mm、30mm×40mmのものは、シワ良好、切断良好の評価が得られた。切断良好とは、端部のポリ袋61を引き出した際に後続のポリ袋61との間のミシン目の位置で正確に切断することができ、ポリ袋61を一袋ずつスムーズに切り取ることができる場合である。
【0063】
基板2として、開口寸法が30×50mmのものは、「シワ不良」「切断不良」の評価しか得られなかった。シワ不良とは、
ロール状連続袋体から切り取られたポリ袋61に十分なシワが形成されておらず、開封作業に多少手間取ったものである。
【0064】
<実験例2>
表1に示すように、リップ部材3のスリット31における内側面32が、テーパー面に形成されておらず、スリット31の開口軸と平行(傾斜角度θが0°)に形成されている。それ以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。つまり、スリット31の内周側面32を、テーパー面に形成しない場合には、良好な評価を得ることが困難である。
【0065】
<実験例3>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ2.0mmの合成ゴムを用いた以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、実験例1とほぼ同様な評価が得られた。
【0066】
<実験例4>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ2.0mmの合成ゴムを用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、実験例2とほぼ同様な評価となった。
【0067】
<実験例5>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ3.0mmの合成ゴムを用いた。さらにリップ部材3として、長さLが30mm、袋引出側端部(表面側端部)の幅Wbが1.0mmの直線状のスリット31が形成されているものを用いた。さらにこのスリット31は、内側面32の傾斜角度θが25°のテーパー面に形成されている。これ以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法にかかわらず、全て良好な評価を得ることができた。
【0068】
<実験例6>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ3.0mmの合成ゴムを用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合に関しては、全て良好な評価を得ることができたが、切断性に関しては、時折、破れが発生していた。表1において、「破れ発生」とは、切断不良に相当するもので、端部のポリ袋61を引き出した際に、後続のポリ袋61とのミシン目に達する前に、端部のポリ袋61が途中で引き裂かれてしまう場合である。
【0069】
<実験例7>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ4.0mmの合成ゴムを用いた。さらにリップ部材3として、長さLが40mm、袋引出側端部(表面側端部)の幅Wbが1.0mmの直線状のスリット31が形成されているものを用いた。さらにこのスリット31は、内側面32の傾斜角度θが55°のテーパー面に形成されている。これ以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法にかかわらず、全て良好な評価を得ることができた。
【0070】
<実験例8>
表1に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ4.0mmの合成ゴムを用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0071】
【表2】
【0072】
<実験例11>
表2に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ2.0mmのエラストマーを用いた以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が、20mm×40mmのものと、30mm×40mmのものとは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。また基板2の開口寸法が、20mm×30mmのものと、30mm×50mmのものとは、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0073】
<実験例12>
表2に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ1.0mmのエラストマーを用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断の具合のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0074】
<実験例13>
表2に示すように、リップ部材3の素材として、厚さ2.0mmのエラストマーを用いた以外は、上記実験例12と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0075】
【表3】
【0076】
<実験例21>
表3に示すように、スリット31の形状が
図6(a)に示すように星形(米印形)のリップ部材3を用いた以外は、上記実験例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が、30mm×40mmのものは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。また基板2の開口寸法が、20mm×30mmのものと、20mm×40mmのものと、30mm×50mmのものとは、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0077】
<実験例22>
表3に示すように、スリット31の形状が
図6(a)に示すように星形(米印形)のリップ部材3を用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0078】
<実験例23>
表3に示すように、スリット31の形状が
図6(b)に示すように櫛形のリップ部材3を用いた以外は、上記実験例3と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が、30mm×40mmのものは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。また基板2の開口寸法が、20mm×30mmのものと、20mm×40mmのものと、30mm×50mmのものとは、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0079】
<実験例24>
表3に示すように、スリット31の形状が
図6(b)に示すように櫛形のリップ部材3を用いた以外は、上記実験例4と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0080】
【表4】
【0081】
<実施例31>
表4に示すように、リップ部材3として、袋引出側端部(外側側端部)の幅Wbが0.05mmのスリット31が形成されているものを使用した。さらに
ロール状連続袋体6として、厚みが0.3ミクロンの極薄タイプのものを用いた。
【0082】
これ以外は、上記実施例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が20mm×30mm、20mm×40mmのものは切断性において不良であったものの、基板2の開口寸法が30mm×40mm、30mm×50mmのものはシワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。
【0083】
<実施例32>
表4に示すように、リップ部材3として、スリット幅Wbが0.1mmのものを使用した以外は、上記実施例31と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が30mm×50mm以外のものは全て、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。
【0084】
<実施例33>
表4に示すように、リップ部材3として、スリット幅Wbが0.2mmのものを使用した以外は、上記実施例31と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が20mm×30mm、30mm×50mmのものは切断性において不良であったものの、基板2の開口寸法が20mm×40mm、30mm×40mmのものはシワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができた。
【0085】
<実施例34>
表4に示すように、リップ部材3として、スリット幅Wbが0.3mmのものを使用した以外は、上記実施例31と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が30mm×40mmのものは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができたが、それ以外のものは、切断性において不良であった。
【0086】
<実施例35>
表4に示すように、リップ部材3として、スリット幅Wbが0.5mmのものを使用した以外は、上記実施例31と同様にして、同様の評価を行った。その結果、基板2の開口寸法が30mm×40mmのものは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価を得ることができたが、それ以外のものは、切断性において不良であった。
【0087】
<他の実施例>
表等には掲載していないが、リップ部材3として、スリット幅Wbが1.0mmのものを使用した以外は、上記実施例31と同様にして、同様の評価を行ったところ、切断性において良好な評価が得られなかった。この結果から、厚みが3μm〜4μmの極薄タイプの
ロール状連続袋体を使用する場合、厚みが6μm程度の標準タイプの
ロール状連続袋体を使用する場合と比べて、スリット幅Wbも小さくするのが良いことが判明した。
【0088】
さらにリップ部材3として、スリット内周側面32にテーパーが形成されていないものを用いた以外は、上記実施例33と同様にして、同様の評価を行ったところ、切断性において良好な評価が得られなかった。この結果から、厚みが3μm〜4μmの極薄タイプの
ロール状連続袋体を使用する場合であっても、リップ部材3におけるスリット31の内周側面にテーパーを付ける必要があると考えられる。
【0089】
【表5】
【0090】
<参考例1〜3>
表5に示すように、リップ部材3として、厚さ1.0mm、1.5mm、2.0mmのポリカーボネート製のものを用いた以外は、上記実験例2と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良と評価された。
【0091】
【表6】
【0092】
<参考例4>
表6に示すように、スリット31の形状が
図6(a)に示すように星形(米印形)のリップ部材3を用いた以外は、上記参考例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0093】
<参考例5>
表6に示すように、スリット31の形状が
図6(b)に示すように櫛形のリップ部材3を用いた以外は、上記参考例1と同様にして、同様の評価を行った。その結果、シワの発生具合、切断性のうち少なくともいずれか一方で不良の評価となった。
【0094】
以上の実験例、参考例から明らかなように、スリット31の内周側面32をテーパー状に形成したものでは、シワの発生具合および切断性共に良好な評価が得られ易いのに対し、スリット31の内周側面32をテーパー状に形成しないものでは、シワの発生具合および切断性のいずれかにおいて不良の評価となっていた。