特許第5747089号(P5747089)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5747089-車両内電子デバイス使用ブロッカー 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5747089
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】車両内電子デバイス使用ブロッカー
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20150618BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   H04M11/00 302
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-550609(P2013-550609)
(86)(22)【出願日】2012年1月20日
(65)【公表番号】特表2014-506081(P2014-506081A)
(43)【公表日】2014年3月6日
(86)【国際出願番号】US2012021995
(87)【国際公開番号】WO2012100141
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2013年9月17日
(31)【優先権主張番号】61/435,069
(32)【優先日】2011年1月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598147400
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Johnson Controls Technology Company
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】ゼインストラ、 マーク エル.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンダーウォール、 フィリップ ジェイ.
【審査官】 宮田 繁仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−102058(JP,A)
【文献】 特開2001−103547(JP,A)
【文献】 特開平10−226281(JP,A)
【文献】 特開平10−256979(JP,A)
【文献】 特開2006−217228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00、 1/24− 3/00、 3/16− 3/20、
3/38− 3/58、 7/00− 7/16、
11/00−11/10、99/00
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの操作性を制御するための方法であって、
電子デバイスが車両内に位置しており車両のオペレーターに近接しているかどうかを車両の外側に位置しネットワーク接続を通して車両と通信している指向性センサーを使って決定するステップと、
少なくとも1つの使用禁止条件が存在するかどうかを決定するステップと、
電子デバイスが車両のオペレーターに近接して位置していることに応答し、更に決定された禁止条件に応答して、電子デバイスの機能性の少なくとも一部を不能にするステップと、
電子デバイスがオペレーターに近接して位置していないと決定することに応答して、電子デバイスの機能性の少なくとも一部を可能にし、電子デバイスが車両のオペレーターに近接して位置していることに応答して、もし禁止条件が存在しなければ、電子デバイスの機能性を可能にするステップと、
を含む方法。
【請求項2】
電子デバイスの機能性の少なくと一部が不能にされる制約ゾーンと、電子デバイスの機能性の少なくとも一部が可能にされる安全ゾーンを規定するステップを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
電子デバイスが安全ドッキングステーション中に留まる限り電子デバイスの機能性の少なくとも一部を可能にするための制約ゾーン内の安全ドッキングステーションを規定するステップを更に含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
安全ドッキングステーションを規定するステップは更に、安全ドッキングステーションを規定するためと、電子デバイスが安全ドッキングステーションに近接して留まる限り電子デバイスの機能性の少なくとも一部を可能にするための安全ドッキングステーションに近接した電子デバイスの存在を検出するための無線近接センサーを車両内に配置することとして規定される、請求項3記載の方法。
【請求項5】
安全ドッキングステーションを規定するステップは更に、電子デバイスが安全ドッキングステーション中に留まる限り電子デバイスのハンズフリー通話機能を可能にするための制約ゾーン内の安全ドッキングステーションを規定することとして規定される、請求項3記載の方法。
【請求項6】
ネットワーク接続は、インターネット、LAN、WANまたは衛星ネットワーク接続の1つである、請求項記載の方法。
【請求項7】
使用禁止条件が存在するかどうか決定するステップは更に、車両が動いているかどうか決定することとして規定される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
使用禁止条件は、車両の状態、車両の速度、デバイスがハンズフリー通話システムに接続されていること、または緊急事態状況の少なくとも1つを決定することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
電子デバイスの操作性を制御するための方法であって、
電子デバイスが車両のオペレーター座席に近接して位置しているかを車両の外側に位置しネットワーク接続を通して車両と通信している指向性センサーを使って決定することと、
電子デバイスの禁止条件を決定することと、
電子デバイスが車両のオペレーター座席に近接して位置していることに応答し、更に決定された禁止条件に応答して、電子デバイス上の送信機を不能にすることと、
電子デバイスが制約ゾーン中に位置していないと決定することに応答して、電子デバイス上の送信機を可能にし、電子デバイスが車両のオペレーター座席に近接して位置していることに応答して、もし禁止条件が制約が必要であることを指し示していなければ、送信機を可能にすることと、
を含む方法。
【請求項10】
電子デバイス上の送信機を不能にすることは更に、決定された制約条件が制約が必要であることを指し示していることに応答して送信機を不能にすることを含む、請求項記載の方法。
【請求項11】
制約条件を決定することは、車両が動いているかどうか決定することを含む、請求項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[先願へのクロスリファレンス]このPCT特許出願は、2011年1月21日に出願され、“In-Vehicle Electronic Device Usage Blocker”と題された、米国仮特許出願シリアル番号61/435,069の恩恵を主張し、その出願の開示全体はこの出願の開示の一部と考えられており、ここで引用によって組み込まれる。
【0002】
この発明は、全体的に車両中での電子デバイスの使用を禁止するシステムと方法に関し、特に、その動作中に車両中の運転手の移動電子デバイスの機能性を禁止または制限するシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0003】
移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDAs)、デジタル音楽プレーヤー、電子ゲームデバイス、DVDプレーヤー、ビデオ娯楽システム等のパーソナル電子デバイスは、車両内での使用のために益々一体化されるようになってきている。これらの様々なデバイスの一体化は、典型的には車両内の中央プロセッサによって取り扱われる。例えば、ハンズフリー電話システム(HFT)は、運転手のまたは搭乗者の移動電話のハンズフリー使用を許容する車両のために開発された。HFTの使用は電話を使っている運転手の注意散漫を大いに低下させたが、運転手が通話する、テキストメッセージするまたはウェブをサーフィンする等のためにさもなければ電話を握ることを阻止はしない。The Johnson Controls, Inc.のBlueConnect(登録商標)システムは、手をハンドル上に保ち目を道路上に保ちながら電話の呼出をするために音声認識を使用することを運転手に許容することによって、この問題を解決するのを助ける。BlueConnect(登録商標)システムがあっても、運転手は依然として電話の呼出をする、テキストメッセージ(SMS)をチェックする、電子メールを読む等のために電話を「扱う」ことができる。故に、車両を操作している間の運転手の注意散漫についての相当な潜在性が残っており、その注意散漫はしばしば事故や死亡に繋がる。最近、米国上院は、車両内テキストメッセージの全国的禁止令の法制化を開始することを公示した。
【発明の概要】
【0004】
この発明は、全体的に車両中での電子デバイスの使用を禁止するシステムと方法に関し、特に、搭乗者に彼らそれぞれの移動デバイスを使用することを許容しながら、その動作中に車両中の運転手の電話のような移動電子デバイスの使用を禁止するシステムと方法に関する。
【0005】
電子デバイス検出システムで電子デバイスの操作性を制御するための例示的方法は、電子デバイスが車両内に位置しており車両のオペレーターに近接しているかどうかを決定することによって始まる。電子デバイス検出システムは、電子デバイスの使用が部分的にかまたは完全に禁止されるかまたは不能にされる制約ゾーンと、電子デバイスの機能性の全てかまたはいくつかが可能にされる安全ゾーンを規定するのに使われることができる。一旦電子デバイスが使用中であり車両のオペレーターに近接した位置内、即ち制約ゾーン内であると決定されると、使用禁止条件のいずれかが満たされるかどうかについての決定がなされる。禁止条件は、車両の状態(オン/オフ、動いている、停止しているかまたは駐車している)、車両の速度、デバイスがハンズフリー通話システムに接続されているかどうか、緊急事態状況が存在する、または様々な要求および制限に合致するために設定され得るあらゆるその他の条件またはパラメータを含んでいても良い。もし使用禁止条件が満たされれば、電子デバイスの特定の機能が不能にされても良い。もし禁止条件が合致されなければ、電子デバイスは完全に可能にされても良く、或る機能を許容するように部分的に可能にされても良く、あるいは電子デバイスは決して不能にされない。
【0006】
本発明は、電子デバイスの状況的制御を許容する。つまり、電子デバイスは、それが操作可能であることが安全であるか合法である時に使用のために可能にされ得て、それが違法であるか安全でない時に、完全にかまたは部分的に、使用のために不能にされ得る。
【0007】
この発明のこれらおよびその他の特徴と利点は、好ましい実施形態の詳細な記載から当業者により明らかとなるであろう。
【0008】
本発明のその他の利点は、付随する図面との関係で考慮された時に以下の詳細な記載を参照することによってそれがより良く理解されるようになるにつれて、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、発明に従った指向性センサーを使った例示的実施形態の上面図を描く。
図2図2は、発明に従った画像処理を使った例示的実施形態の上面図を描く。
図3図3は、ネットワークに接続されたシステムの例示的実施形態を描く。
図4図4は、発明に従った方法の例示的フロー図を描く。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照すると、そこではいくつかの図を通して同様の番号が対応する部分を指し示しており、車両10中での電子デバイス52の使用を禁止するシステムと方法、より特定には、搭乗者が彼らそれぞれの移動搭乗者電子デバイス20を使用することを許容しながら、その動作中に車両10中の運転手の移動オペレーター電子デバイス35の機能性を禁止または制限するシステムと方法、が全体的に示されている。
【0011】
例示的実施形態では、本発明の電子デバイス52が移動電話について記載されるが、システムと方法は、有線接続された電話、コンピューター、メディアプレーヤー、PDAs等のような非移動デバイスに適用されても良いことが理解される。加えて、システムと方法はまた、無線で接続されたあらゆるその他の移動電子デバイス52に適用されても良い。例示的実施形態では、電子デバイス52は、車両10内の搭乗者によって使われる搭乗者電子デバイス20と、車両10のオペレーター/運転手によって使われるオペレーター電子デバイス35を含んでいても良い。電子デバイス52、例えば搭乗者電子デバイス20とオペレーター電子デバイス35は、携帯電話、PDA,テキストメッセンジャー、または車両内または車両外ネットワーク上で無線的に通信が可能なあらゆるその他の携帯電子デバイス52のような、あらゆるデバイスであり得る。
【0012】
主題の発明による電子デバイス52は、複数の機能を行うことが可能である。例えば、移動電話の機能は、キーボード、無線送信機、無線受信機、テキストメッセ−ジング、呼出音の制御、電子メーリング、ウェブサーフィング、およびハンズフリー通話の使用を含んでいても良い。これらの機能は単なる例示に過ぎず、更なる機能を含んでいても良く、利用される電子デバイス52に基づいて機能が変動しても良い。
【0013】
車両10は、自動車、トラック、バス、飛行機、列車、トラクター、または動作中にオペレーターが集中することを要求するあらゆるその他の車両10のような、あらゆる車両10であり得る。図1と2を参照すると、車両10は、4つの座席15、30、40、即ち後部搭乗者座席15のペアと、車両オペレーター座席30と、前部搭乗者座席40、を含んでいても良い。座席構成は、技術分野で既知のあらゆる座席構成であっても良く、本発明のシステムが適用される車両10のタイプに基づいて変動しても良い。
【0014】
図1は、発明に従った例示的実施形態の上面図を描く。描かれた例示的実施形態では、車両10の搭乗者コンパートメントが、1つ以上の電子デバイス52の使用と位置を検出するための電子デバイス検出システム65を備えて全体的に示されている。電子デバイス検出システム65は、制約ゾーン25と禁止条件を規定し、その入力に基づいて電子デバイス52の機能性を制御することが可能な制御システムであっても良い。図1と2では、電子デバイス検出システム65は全体的に車両10内に位置しており、移動電話のような電子デバイス52の使用を検出して禁止するための検出デバイス50と禁止デバイス60を含む。検出デバイス50と禁止デバイス60は、図3を参照して以下でより詳細に記載される。その他の実施形態では、電子デバイス検出システム65は、車両10から遠隔に位置していて、例えば、以下で更に詳細に記載されるネットワーク55(図3)によって、接続されている。
【0015】
電子デバイス検出システム65で電子デバイスの操作性を制御するための例示的方法は、電子デバイス52が車両10内に位置しており車両10のオペレーターに近接しているかどうかを決定することによって始まる。電子デバイス検出システム65は、電子デバイスの使用が部分的にかまたは完全に禁止されるかまたは不能にされる制約ゾーン25と、電子デバイス52の機能性の全てかまたはいくつかが可能にされる安全ゾーン26を規定するのに使われることができる。一旦電子デバイス52が使用中であり車両10のオペレーターに近接した位置内、即ち制約ゾーン25内であると決定されると、使用禁止条件のいずれかが満たされるかどうかについての決定がなされる。禁止条件は、車両10の状態(オン/オフ、動いている、停止しているかまたは駐車している)、車両10の速度、デバイスがハンズフリー通話システム(HFT)に接続されているかどうか、緊急事態状況が存在する、または様々な要求および制限に合致するために設定され得るあらゆるその他の条件またはパラメータを含んでいても良い。もし使用禁止条件が満たされれば、電子デバイス52の特定の機能が不能にされても良い。もし禁止条件が合致されなければ、電子デバイス52は完全に可能にされても良く、或る機能を許容するように部分的に可能にされても良く、あるいは電子デバイス52は決して不能にされない。
【0016】
緊急事態がいつ起きたかの決定は、いくつかのやり方でなされても良い。一実施形態では、車両10の電子デバイス検出システム65は、電子デバイス52と緊急事態情報を通信するように構成されていても良い。例えば、もしエアバッグ展開が車両10によって検出されれば、電子デバイス52が、緊急事態が起こったことを電子デバイス検出システム65を介して警告されても良く、緊急事態状況を適切な当局に通知するためにオペレーターが制約ゾーン25内でオペレーター電子デバイス35を使い得るように、電子デバイス52の不能化が無効にされても良い。
【0017】
電子デバイス検出システム65は、予め決められた制約ゾーン25と安全ゾーン26を車両10内に規定するのに使われても良い。制約ゾーン25は、車両10のオペレーター/運転手に近接するエリアとして一般的に規定される。制約ゾーン25は、その中でオペレーターが電子デバイス52へのアクセスを有することが可能であろうが、そうであるのでオペレーターが電子デバイス52ではなく運転に集中し得るように制約ゾーン25中で電子デバイス52の機能性を制限することが望ましいであろうような車両10の一部である。
【0018】
加えて、センサーを介した電子デバイス検出システム65が、安全ゾーン26を規定するのに使われても良い。安全ゾーン26は、予め決められた制約ゾーン25の外側のあらゆるエリアであることができる。安全ゾーン26内では、電子デバイス52は、完全なかまたは部分的な機能性を有し得る。加えて、安全ゾーン26は、制約ゾーン25内の安全ドッキングステーション27であることができる。安全ドッキングシステムは、グローブ置き場またはセンターコンソール内に配置された無線近接センサーを含んでいても良く、それはグローブ置き場またはセンターコンソールに近接した電子デバイス52の存在を検出し、よってデバイスが安全ドッキングステーション27中に留まる限り或る機能性を可能にして電子デバイス52に戻す。
【0019】
例えば、近距離無線通信(Near Field Communication;NFC)または技術分野で容易に理解されるようなその他の無線近接センサーが、制約ゾーン25内の安全ドッキングステーション27を規定し、デバイスがそのような位置(即ち、グローブコンパートメント、フロアコンソール、センターコンソール等)に格納されていることを検出するのに使われることができる。一旦デバイスが安全ドッキングステーション27中に置かれると、制約ゾーン25内でのオペレーター電子デバイス35の存在によりそうでなければ不能にされたであろう、テキストメッセ−ジング、電子メーリング、およびキーボード能力のような機能を依然として制約しながら、音声認識やハンズフリー呼出のような特定のデバイス機能が可能にされても良い。電子デバイス52が安全ドッキングステーション27中に留まる限り、特定の機能は可能にされるが、もし安全ドッキングステーション27から取り出されたが制約ゾーン25内に留まれば、不能にされても良い。
【0020】
NFCは、直感的で、単純で、安全な電子デバイス52間の通信を提供する。2つのNFC適合デバイス間の通信は、それらがお互いとの短距離内にもたらされた時に起こる。典型的には、短距離は約10センチメートル未満の範囲内である。例えば、カードリーダーを過ぎるNFCが可能にされたカードの単純な読み取りが、NFC接続を確立することができる。NFCはまた、携帯電話またはNFCが可能にされたカードのようなその他の電子デバイス52中に一体化されることができる。
【0021】
電子デバイス52を制約ゾーン25中に置くことのような特定の条件に応答して、電子デバイス52は不能にされても良く、またはデバイスのあらゆる数の機能が制約されても良い。つまり、電子デバイス検出システム65の検出デバイス50によって検出されている特定の条件に応答して、例えば車両10が動いている間に制約ゾーン25中に置くことは、制約ゾーン25中のユーザが、キーボード機能、テキストメッセージ、インターネット特徴等を使って、発信呼出をするために電子デバイス52を使うことを禁止するために、電子デバイス検出システム65の禁止デバイス60を介して、電子デバイス52が妨害されること、例えばRF妨害されること、または電子デバイス52の機能が不能にされること、に結果としてなり得る。電子デバイス52は、電子デバイス検出システム65と通信しているソフトウェアおよび/またはハードウェアを含んでいても良く、それは電子デバイス52の動作と機能を定期的に監視し、電子デバイス検出システム65によって観察された状況に従って設定を自動的に調節するであろう。
【0022】
一実施形態では、図1に示されるように、電子デバイス検出システム65は、電子デバイス52が車両10中にある間に使われているかを決定するために、指向性センサー45を含んでいても良い。指向性センサー45は、レーダー、ソナー、レーザー、圧力、GPS、カメラ、画像検出、三角測量、または電子デバイス52を使っている人の位置を決定することをセンサー45に許容するあらゆるその他の技術を含んでいても良い。
【0023】
指向性センサー45は更に、電子デバイス52が制約ゾーン25の外側に置かれた搭乗者電子デバイス20であるか制約ゾーン25内に配置されたオペレーター電子デバイス35であるかを決定しても良い。これらの変形に対処する必要のため、指向性センサー45は、制約決定をなすのに使うために、車両10、または特定には電子デバイス52の正確な位置を決定するのを助けることが可能であっても良い。従って、車両10の搭乗者は、車両10内に位置している間の搭乗者電子デバイス20の使用について制限されていなくても良い。
【0024】
指向性センサー45、例えばアンテナが、車両10中の3つの場所に位置しているように示されている。但し、それらは、例えば座席15、30、40またはトリムコンポーネンツ上を含んだ、車両10内のあらゆる場所に位置していても良いことが理解される。しかも、指向性センサー45の数は3つに限定はされず、要求された位置決定をなすために要求される通りより多くかまたはより少なくを含んでいても良い。方向性センサー45は、電子デバイス検出システム65の検出デバイス50との関係で、車両10内の電子デバイス52の位置を決定するのに使われる。車両10内の電子デバイス52の位置、例えば制約ゾーン25、安全ゾーン26、または安全ドッキングステーション27と、あらゆるその他の既存の禁止条件に基づいて、電子デバイス52の特定の機能が可能にされるかまたは不能にされても良い。
【0025】
一実施形態では、システムは、車両10中にある間に電話が使われているかを決定するために、Bluetooth(登録商標)(またはセルラー信号)と車両の速度10を使った無線三角測量を使う。もし車両10が使用中(例えば、動いている)の間にオペレーター/運転手が電子デバイス52を扱っていることを電子デバイス検出システム65が検出すると、電話の中(または車両10の中または車両10から遠隔の)ソフトウェアは、例えば、ディスプレイをブランクにする、ボタン/キーボードの使用を阻止する、無線接続を阻止する等、デバイスの使用を禁止するか機能性を制限することができる。
【0026】
図2に示されるように、画像処理がまた、オペレーターが体の近くに電子デバイス52を有しているかどうかを決定するのに使われても良い。例えば、電子デバイス検出システム65と通信している画像センサー46が、車両10の頭上コンソール、ミラー等に設けられ、オペレーター座席30の方に向けられている。画像検出がそれから、必要に応じて特定の機能が可能にされるか不能にされ得るように、電子デバイス52がオペレーター制約ゾーン25内でオペレーターの体の近くであるかどうかを決定するのに使われる。つまり、電子デバイス52の特定の機能は、オペレーターの体の近くで検出された時に使用を禁止され、そうでなければ許容されることができる。例えば、もしオペレーター電子デバイス35のような電子デバイス52が、オペレーターの頭または耳の近くであるかまたは単に予め規定された制約ゾーン25内であれば、機能性が禁止される。一方で、もし電子デバイス52が、安全ゾーン26または安全ドッキングステーション27中に置かれてそこにあるものと認識されたオペレーター電子デバイス35であれば、電子デバイス52の使用またはハンズフリー呼出のような特定の機能が可能にされても良い。画像センサー46はオペレーターの座席においてだけでなく、車両10中のあらゆる位置において電子デバイス52を検出するように設定されても良いことが理解される。しかも、電子デバイス52の使用を禁止することは、オペレーターの頭または耳の近くでの検出に限定されず、あらゆる位置に設定されても良い。
【0027】
電子デバイス52との関係で、アプリケーション(APP)が使われても良く、それは禁止されていると設定された位置においてシステムによって検出された時にデバイスが可能にされたり不能にされたりすることを許容するであろうことにも注意されたい。APPは、無線三角測量、画像検出等のようなあらゆる形の検出と共に働くことができる。
【0028】
検出はまた、車両10の外側から起こっても良い。例えば、車両10は、車両10または複数の車両10を監視するためのソフトウェアにアクセスするネットワーク55に接続されていても良い。
【0029】
図3は、ネットワーク55に接続されたシステムの例示的実施形態を描く。描かれた実施形態では、システムは、少なくとも1つの電子デバイス52と、ネットワーク55と、検出デバイス50と禁止デバイス60を含んだ電子デバイス検出システム65を含む。ここで、電子デバイス52は、車両10のオペレーターを含んだ搭乗者と共に位置している。電子デバイス検出システム65は、デバイスの使用を検出して禁止するようなやり方で、車両10と、従って電子デバイス52と、遠隔的に接続されている。これは、システムが遠隔的にではなく車両10内に位置している(それは無線的に接続されていても良いが)図1と2の実施形態とは対照的である。ネットワーク55は、インターネット、LAN,WAN、衛星、またはあらゆるその他のタイプの無線通信ネットワーク55のような、あらゆるタイプのネットワーク55であっても良い。指向性センサー45または画像センサー46を含んでいてもいなくても良い検出デバイス50は、電子デバイス52が車両10中に位置しているかどうかと、車両10そのもの内のどこに電子デバイス52が位置しているかを検出する能力を、電子デバイス検出システム65に提供する。例えば、複数の位置(指向性センサー45)において存在するRFパワー信号の信号強度を監視することによって、検出デバイス50は、車両10中でいつRF送信デバイスが使われたかを決定することが可能であり、更に使用中のRF送信電子デバイス52のおよその位置を決定することが可能である。もし電子デバイス52が制約ゾーン25中に位置している車両10のオペレーターによって使われていることが決定されれば、禁止デバイス60が、電子デバイス52の使用またはオペレーター電子デバイス35と関連付けられた特定の機能を阻止する。例えば、車両内インターフェースに安全に接続されているかまたは安全ゾーン26か安全ドッキングステーション27中に格納されているのでない限り、電子デバイス52の使用を無線的に「妨害」するためにRF妨害が使われることができる。ボタン/キーボードの使用の部分的阻止、スピーカーおよびマイクロフォン能力を切ること、スクリーンデバイスをブランクにすること等のような、その他の技術が使われても良い。
【0030】
図4は、発明に従った方法の例示的フロー図を描く。図は電子デバイス検出システム65で電子デバイスの操作性を制御するための例示的プロセスを描く。ステップ70において、電子デバイス52が車両10内に位置しており車両10のオペレーターに近接しているかどうかについての決定がなされる。一旦電子デバイス52が使用中であり車両10のオペレーターに近接した位置内であることが決定されると、ステップ80において、使用禁止条件のいずれかが満たされるかどうかについての決定がなされる。禁止条件は、車両10の状態(オン/オフ)、車両10の速度、時間、デバイスがHFTに接続されているかどうか、車が停止しているかまたは駐車している、緊急事態状況が存在する、または様々な要求および制限に合致するために設定され得るあらゆるその他の条件またはパラメータを含んでいても良い。もし使用禁止条件が満たされれば、ステップ90において電子デバイス52は不能にされる。そうでなければ、ステップ95において電子デバイス52は可能にされる(あるいは不能にされない)。
【0031】
前述した発明は、関係する法的基準に従って記載されており、よって記載は限定的ではなく例示的な性質のものである。開示された実施形態への変更および変形が、当業者には明らかとなっても良く、発明の範囲内に入る。従って、この発明によって供される法的保護の範囲は、以下の請求項を研究することによってのみ決定されることができる。
図1
図2
図3
図4