(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5747268
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】ステンレス鋼製プラント、機器類等の応力腐食割れ予防保全ないしは延命処理方法
(51)【国際特許分類】
C25D 11/34 20060101AFI20150618BHJP
G21D 1/00 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
C25D11/34 301
G21D1/00 X
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2009-194787(P2009-194787)
(22)【出願日】2009年8月3日
(65)【公開番号】特開2011-32571(P2011-32571A)
(43)【公開日】2011年2月17日
【審査請求日】2012年8月1日
【審判番号】不服2014-2426(P2014-2426/J1)
【審判請求日】2014年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】591120837
【氏名又は名称】株式会社ケミカル山本
(72)【発明者】
【氏名】山本 正登
(72)【発明者】
【氏名】後藤 卓弘
(72)【発明者】
【氏名】常吉 紀久士
【合議体】
【審判長】
鈴木 正紀
【審判官】
木村 孔一
【審判官】
松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−2695(JP,A)
【文献】
特開2003−82495(JP,A)
【文献】
特開2001−194482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D11/34
C25D11/00
G21D1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的あるいは熱的応力に伴って応力腐食割れが発生する箇所に対し、少なくとも年1回実施される定期検査時や非定期検査時にステンレス鋼の表層部に対し、ホウ素又はホウ素とフッ素若しくはこれらと酸素とをイオン状で拡散、浸透させることにより、含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらの酸素系被膜を形成させる表面改質を施すステンレス鋼製プラント、機器類等の応力腐食割れの予防保全ないしは延命処理方法であって、ステンレス鋼を直流の陽極に又は交流の一極に、若しくは直流に交流を重ね合わせた交直重畳電流の陽極側に接続し、他の導電性対極との間にホウ酸水溶液単独又はホウ酸にフッ酸を加えた混合水溶液又は有機酸あるいは無機酸若しくはそれらの水溶性塩類にホウ酸又はホウ酸とフッ酸若しくはそのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩の一種若しくは二種以上を配合添加した溶液を電解液とし、ステンレス鋼を電解処理することによりステンレス鋼表層部に含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらの酸素系被膜層を形成させる表面改質を施すことを特徴とするステンレス鋼製プラント、機器類の応力腐食割れの予防保全ないしは延命処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステンレス鋼製の原子力発電プラント、化学プラント、機器類等に使用されるステンレス鋼の応力腐食割れの発生を抑制し、予防保全ないしは延命する処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステンレス鋼、特にオーステナイト系ステンレス鋼製の化学プラント装置や食品業界向け熱交換器や配管、塔槽類、リアクター等の単体機器類に於いて多発している応力腐食割れ(以下SCCと称す)と名付けられている腐食事故は、使用されているステンレス、主としてオーステナイト系素材の曲げ、引張りなどの物理的応力や、あるいは溶接などに伴う熱的応力がかかった個所に限定して、該プラント、配管、塔槽類やリアクター内の溶接時や運転中に塩化ナトリウムを始めとする塩化物が存在したり、あるいはその外部に対しても海塩粒子などに起因する塩分が降りかかることにより、一年ないしは数年更には何年間という長い期間中に上記の残留応力の残存する個所を中心に割れや腐食などの現象、つまり一般にSCCと称せられている腐食が、経年変化的に徐々に発生、しかもそれは一度に同時に発生するものではなく忘れた頃に発生し、特徴としては上記のような機械的か熱的な応力がかかった局部のみで、一般の部位にはなく予想される個所のみに限られるという特徴がある。
【0003】
このため、SCCの発生を防ぐ手段としては、材料の耐食性向上、プラント運転水質の管理や改善、あるいは材料、腐食環境の改善が図られてきた。
また特許文献1は、SCCの発生を抑制する原子力プラント構造物の予防保全方法として、原子力プラント構造物の応力分布、強度分布のいずれか一方またはその両方を評価し、この評価に基づいて構造物のSCC対策が必要な領域を判定し、判定された領域の腐食環境に接する領域を除去することでSCC発生を予防保全する手法が提案され、その領域の除去を構造物の製作、現地据付け、運転開始後の検査のうち、いずれかの終了後に行うものである。
【0004】
更に特許文献2には、プラント機器の損傷発生の可能性を示す損傷発生可能性指標と、機器の損傷発生がプラントの安全性に及ぼす影響を示す機器重要度指標とにより、保全を適用すべきプラント機器の優先度を順位付けし、保全対策のコストと難易度とを示す経済性評価指標と損傷発生可能性指標とから、適用すべき保全対策の優先度とを順位付けし、更に対策の前後での亀裂の発生、進展挙動の比較により、対策による改善効果と対応までの時間的裕度を定量評価し定期検査スケジュールとの整合をとって、安全性と経済性の高いプラント機器の予防保全方法が提案されている。
そして、SCCの亀裂発生までの時間と、損傷発生可能性指標との相関により、SCCの予防保全工法の候補として表面改質が摘出され、表面改質が有効であることが示されている。
【0005】
【特許文献1】 特開2007−178157号公報
【特許文献2】 特開平09−33684号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、原子力プラント構造物のSCC対策が必要な領域を判定し、腐食領域に接する領域を機械的切断、溶断、化学的切断などにより除去するものであり、除去工事が大掛かりなものとなるという問題がある。
【0007】
特許文献2は、亀裂の発生可能性の評価手法及び亀裂の発生、進展挙動を予測して機器の寿命を評価する手法を確立し、プラントの機器の損傷発生防止に最適な予防保全計画を立案するものであるが、工程が複雑且つ高価となる課題がある。
また前述の通りSCC予防保全工法の候補として、表面改質が摘出され有効であることが開示されているが、表面改質についての具体的な手段等については全く開示されていない。
【0008】
一方出願人は、長年ステンレス鋼表面の溶接部の焼け取りや清浄化、耐食性向上などについて研究開発を実施し、最適な電解処理方法を開示してきた。その一つとして、ステンレス鋼表面に含弗素酸素系被膜層を形成させて塩素による耐孔食性をより向上させる表面改質処理方法を提案している(特許4218000号参照)。
また、原子力発電プラントや化学プラントの反応塔や配管に使用されているステンレス鋼のSCCを解決するものとして、ステンレス鋼の表層部に対し、ホウ素又はホウ素とフッ素若しくはこれらと酸素とをイオン状で拡散浸透させることにより、含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらとの酸素系被膜を形成させ、耐食性特にSCCを防止せしめる表面改質ステンレス鋼及び表面改質処理方法(特願2008−336144号)について提案した経緯がある。
【0009】
本発明は係る経緯のもとになされたもので、ステンレス鋼を使用した原子力発電プラント、化学プラントの配管や機器類など機械的あるいは熱的応力に伴ってSCCが発生する個所に対し、少なくとも毎年一回は実施される定期検査あるいは非定期検査などの機会に該個所に対し、上記記載の発明に基づいて電解処理を施し、これを繰り返すことにより、SCCの発生を抑制し、予防保全ないしは延命が可能となるのではないかと思慮し、更に研究開発を行ってきた。
【0010】
そこで、予備試験としてJIS規格に準じてU字曲げ試験片を作製し、引っ張り応力が付加された状態で、硫酸ナトリウム等の無機酸、ホウ酸及びフッ化ナトリウムの混合水溶液からなる電解液を用いて、U字曲げ試験片について上記電解液により引張り応力のかかった個所を電解処理し、表面改質した場合と全く未処理の場合とについて比較した。電解処理後38%の塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬した後、該試験片を引き上げ再度電解処理を施し、再び塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬、更に引き上げて電解処理を施すという工程を繰り返し行った。電解液の濃度を変えて実施した結果は、以下の通りであった。
(1)SUS304材のU字曲げ試験片(以下試験片はSUS304材を使用した)について、未処理の場合は2時間後に腐食割れの兆候が見られ、4時間経過後では明確な割れが確認できた(
図7参照)。
(2)無機酸0.02〜1.0Wt%、ホウ酸0.02〜0.1Wt%、フッ化ナトリウム0.02〜0.1Wt%の混合水溶液からなる電解液(A電解液)を用いて電解処理を施した後、塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬、再度引き上げて電解処理を施し、再び塩化マグネシウムに浸漬するという工程を繰り返し行った結果では、4時間後に若干の腐食割れが発生した(
図8参照)。
(3)無機酸0.05〜2.0Wt%、ホウ酸0.1〜1.0Wt%フッ化ナトリウム0.1〜2.0Wt%混合水溶液からなる電解液(B電解液)を用いて、上記(2)と同様の処理を繰り返した。9時間経過後において、ほとんど割れは発生しなかった(
図9参照)。
(4)無機酸0.05〜2.0Wt%、ホウ酸1.5〜2.5Wt%の電解液(C電解液)により、上記(2)と同様の処理を行った結果ではSCCは全く発生しなかった。
【0011】
本発明は、係る経緯のもとになされたもので、ステンレス鋼製の原子力発電プラント、化学プラントや機器類など機械的応力あるいは熱的応力に伴ってSCCが発生し易い個所に対し、少なくとも毎年一回は実施される定期検査あるいは非定期検査などの機会に該個所に対し、上記の様に電解処理を施し、これを繰り返すことによってSCCの発生を抑制し、ステンレス鋼製プラント、機器類の予防保全ないしは延命を図る表面改質処理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
機械的あるいは熱的応力に伴って応力腐食割れが発生する箇所に対し、少なくとも年1回実施される定期検査時や非定期検査時にステンレス鋼の表層部に対し、ホウ素又はホウ素とフッ素若しくはこれらと酸素とをイオン状で拡散、浸透させることにより、含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらの酸素系被膜を形成させる表面改質を施すステンレス鋼製プラント、機器類等の応力腐食割れの予防保全ないしは延命処理方法であって、ステンレス鋼を直流の陽極に又は交流の一極に、若しくは直流に交流を重ね合わせた交直重畳電流の陽極側に接続し、他の導電性対極との間にホウ酸水溶液単独又はホウ酸にフッ酸を加えた混合水溶液又は有機酸あるいは無機酸若しくはそれらの水溶性塩類にホウ酸又はホウ酸とフッ酸若しくはそのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩の一種若しくは二種以上を配合添加した溶液を電解液とし、ステンレス鋼を電解処理することによりステンレス鋼表層部に含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらの酸素系被膜層を形成させる表面改質を施すことを特徴とするステンレス鋼製プラント、機器類の応力腐食割れの予防保全ないしは延命処理方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ステンレス鋼製プラントや機器類などにおいて、SCCの発生が予想される領域に対し、本出願人が開発した電解液を用い、プラントの定期検査時などプラントや機器類の操業を停止する時期を狙って、電解処理を施すので、プラントなどの運転に支障をきたすこともなく、且つ確実にプラントや機器類のSCC発生の抑制、予防保全ないしは延命策を講ずることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
プラントや機器類のSCCの発生し易い個所は、上述したように使用されるステンレス鋼の曲げや引張りなどの物理的応力のかかる個所あるいは溶接など熱的応力がかかった個所において、プラント、機器類等溶接時や運転中に塩化物が存在するか、あるいはその外部に対しても海塩粒子などの塩分が降りかかる個所に限定され、それらの箇所は経験的、現場的に予想され得るものである。そして、これらのプラント、機器類は1年に一度あるいは非定期的に検査されるのが通常で
あるから、これらの検査時において、SCCの発生し易い領域にホウ酸水溶液の単独又はホウ酸にフッ酸を加えた混合水溶液又は有機酸あるいは無機酸若しくはその水溶性塩類にホウ酸又はホウ酸とフッ酸若しくはそのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩類の一種若しくは二種以上を配合した溶液を電解液とし、処理すべきステンレス鋼を直流の陽極に又は直流に交流を重ね合わせた交直重畳電流の陽極側か若しくは交流電源の一極側に接続した状態で、上記電解液中に浸漬し、ステンレス鋼か黒鉛あるいはタングステン、モリブデン材などの難溶性電極を対極として対抗せしめた状態で通電する浸漬電解法を行うか又は他の一方法として、処理すべきステンレス鋼を電源の一極に接続すると共に同ステンレス鋼の表面上において対極との間に、天然又は合成、人造繊維よりなる織布若しくは不織布よりなる含水性物質(以下「モップ」という。)を介在させ、同モップに上記の電解液を含浸せしめた状態で、対極を用いてステンレス鋼の表面上で摺動しながら移動し電解処理を行うか、更に他の方法としては、直流の陽極又は直流に交流を重ね合わせた交直重畳電流の陽極側か若しくは交流電源の一極側に接続した処理すべきステンレス鋼の上面に上記電解液を浸した状態のモップを被せ、その上に対極を載置し電解処理を行うことにより、ステンレス鋼表層部にホウ素又はホウ素とフッ素若しくはこれらと酸素とをイオン状で拡散、浸透させるものであり、ホウ素又はホウ素とフッ素として表層から数十Å程度の内部にまで浸透させ、ステンレス鋼のSCC防止に優れた表面改質処理を行うものである。
【0015】
上記電解液は、ホウ酸水溶液は0.01Wt%から飽和濃度まで効果があるものの実用的には0.05から2.0Wt%程度が好ましい。フッ化ナトリウムについては0.01Wt%以上飽和濃度まで効果があり、好ましくは0.05から2.0Wt%程度が良い。
【0016】
そして、定期検査スケジュールや非定期検査スケジュールなど操業停止の日時に合せ、電源器、電極、モップ類及び電解液を用意しSCCの発生し易い個所を対象に浸漬電解処理を行うか、若しくは電極を被せ電解液を浸したモップを用いて該対象個所を軽く撫でるように摺動させ電解処理を行い表面改質を行うことにより、プラントや機器類についてSCCの発生を抑制し、予防保全ないしは延命策を講じる。
【実施例1】
【0017】
SCCの発生し易い個所、SUS304配管について、0.05から2.0Wt%濃度のホウ酸水溶液に0.05から2.0Wt%濃度のフッ化ナトリウム水溶液を加えた混合液からなる電解液を用いて、配管の内側に棒状電極を配置すると共に電解液を投入し、SUS304配管を電源器の陽極側に棒状電極を陰極側に接続し、浸漬電解処理を行った。
また、配管の外側については電極にモップを被せ上記電解液を浸した状態で、配管の周囲を摺動させることで表面改質処理を施した。
【0018】
表面改質の効果を確認するため、電解処理の前後について市販の不動態化度測定装置(商品名 ステンチェッカー)により、不動態化度を測定したところ、
図1に示すように電解処理前では電位0.45Vあるものの、保持時間が8秒と不動態度が低く、電解処理後では、
図2に示す通り不動態化電位0.5V、保持時間36秒であり、一般に不動態被膜が形成されていると称される0.2V以上の不動態化電位及びその保持時間は長く、有効な表面改質処理であることが分かり、SUS304配管のSCCの発生が抑制され、予防保全ないしは延命に寄与することが確認された。
【実施例2】
【0019】
0.01から5.0Wt%に濃度に調整したホウ酸水溶液からなる電解液を使用して、化学プラントSUS304機器について、交直重畳電源に接続して機器表面をモップに電解液を浸した上で機器表面を撫でるように摺動し電解処理を施した。
電解処理前後のSUS304機器類の不動態化度を上述のステンチェッカーを用いて測定したところ、
図3、
図4に示すように電解処理前は電位0.34V、保持時間12秒(0.2V以上)程度であったものが、電解処理後は電位0.45V、保持時間34秒(0.2V以上)と不動態被膜が形成されていることが分かった。
【実施例3】
【0020】
有機酸と無機酸の混合水溶性塩類に0.05から2.0Wt%濃度のホウフッ酸塩を配合した電解液を使用して、SUS304配管を交直重畳電源の陽極側に、配管内に配設した棒状電極を陰極側にそれぞれ接続し、配管内に該電解液を流入して電解処理を施した。先ず未処理のものは
図5に示すように不動態化度が小さいが、
図6に示すように電解処理を施した配管は0.63V、保持時間32秒(0.2V以上)と不動態化被膜が形成されていることが確認できた。
【0021】
以上の通り、ステンレス鋼製プラントや機器類でSCCの発生し易い個所について、電解処理による表面改質を施すことにより、一般に不動態化被膜の存在の判断基準とされる不動態化電位0.2V以上について、高い電位と長い保持時間を有することが確認できた。そして、プラントや機器類の定期検査時あるいは非定期検査時に電解処理による表面改質を繰り返すことにより、SCCの発生を抑制し、予防保全ないしは延命を図ることができ、プラント、機器類の寿命を大幅に引き延ばすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
少なくとも毎年一回は実施される定期検査あるいは非定期検査などの機会にSCCの発生し易い個所に対して、電解処理による表面改質を行うことによって、ステンレス鋼製プラントや機器類のSCCの予防保全ないしは延命策に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施例1に係るSUS304配管について、電解処理を施す前の未処理の場合の不動態化度測定結果を示す図。
【
図2】本発明の実施例1に係るSUS304配管について、電解処理後の不動態化度測定結果を示す図。
【
図3】本発明の実施例2に係るSUS304機器類について、電解処理を施す前の未処理の場合の不動態化度測定結果を示す図。
【
図4】本発明の実施例2に係るSUS304機器類について、電解処理後の不動態化度測定結果を示す図。
【
図5】本発明の実施例3に係るSUS304配管について、電解処理を施す前の未処理の場合の不動態化度測定結果を示す図。
【
図6】本発明の実施例3に係るSUS304配管について、電解処理後の不動態化度測定結果を示す図。
【
図7】SUS304のU字曲げ、電解未処理の試験片について、塩化マグネシウム溶液に浸漬、4時間経過後のSCC発生の状態を示す顕微鏡写真。
【
図8】SUS304のU字曲げ試験片について、A電解液を用いて電解処理後塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬し、引き上げ再度電解処理を施し、再び浸漬を繰り返した場合の4時間後のSCCの状態を示す顕微鏡写真。
【
図9】SUS304のU字曲げ試験片について、B電解液を用いて電解処理後塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬し、引き上げ再度電解処理を施し、再び浸漬を繰り返した場合の9時間後のSCCの状態を示す顕微鏡写真。
【
図10】SUS304のU字曲げ試験片について、C電解液を用いて電解処理後塩化マグネシウム溶液に1時間浸漬し、引き上げ再度電解処理を施し、再び浸漬を繰り返した場合の9時間後のSCCの状態を示す顕微鏡写真。