(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記可動部材は、前記駆動手段により前記第2位置に移動した際に前記遊技領域にて前記可動部材の全体が露出し、前記第1位置に移動した際は前記遊技領域にて前記可動部材の一部が露出するように構成され、
前記駆動手段により前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置に移動させた際に、前記発光部材は、前記支持部材によって前記可動部材に対して平行な状態で保持されると共に前記発光手段を発光させることにより前記遊技領域にて露出した前記可動部材の全体に向けて照射し、
前記駆動手段により前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させた際に、前記発光部材は、前記支持部材によって前記可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持されると共に前記遊技領域にて露出した前記可動部材の一部に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
前記遊技盤内に固定されるとともに遊技領域に対して所定角度傾斜した誘導案内部が設けられ、前記駆動手段を介して前記支持部材と共に前記発光部材を誘導案内部に沿って誘導案内する誘導案内部材を備え、
前記駆動手段により前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置まで移動させる間に、前記発光部材は、前記誘導案内部材の誘導案内部により第1方向に誘導案内されつつ回動され、前記可動部材に対して平行な状態で保持され、
前記駆動手段により前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置まで移動させる間に、前記発光部材は、前記誘導案内部材の誘導案内部により前記第1方向とは逆の第2方向に誘導案内されつつ回動され、前記可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のパチンコ遊技機では可動体自体にLEDが配置され、可動体自体がLEDにより発光されて遊技の演出、装飾に利用されるものではあるが、LEDは、可動体の全体が遊技領域に露出される露出位置で発光され、可動体が遊技領域から見えなくなる格納位置で発光停止されるだけであり、可動体の移動に基づく可動体の遊技領域における露出状態に対応してLEDの発光制御が行われるものではない。
【0006】
これより、特許文献1のパチンコ遊技機では、可動体に配置されたLEDの照明能力を有効に利用しているとはいえず、LEDの照明能力を有効利用するについてはまだまだ不十分なものである。
【0007】
本発明は、前記従技術の問題点を解消するためになされたものであり、可動部材の移動に基づく可動部材の遊技領域における露出状態にフレキシブルに対応して可動部材を照射することを可能とし、照明装置の有効利用を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、遊技盤の遊技領域に配置された可動部材と、可動部材を第1位置と第2位置と
の間で移動させる駆動手段とを備える遊技機において、前記駆動手段により前記第1位置と第2位置との間を移動され、前記可動部材が固定される支持部材と、前記支持部材に回動可能に支持されるとともに、複数の発光手段が配設された発光部材と、を備え、前記駆動手段により前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置に移動させた際に、前記発光部材が前記可動部材を照射し、前記駆動手段により前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させた際は、前記遊技盤に対する前記可動部材の角度を維持させつつ前記可動部材に対する前記発光部材の角度を変化させ、前記発光部材が前記第2位置における照射方向とは異なる方向を照射
するように構成し、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置まで移動される間又は前記第2位置から前記第1位置まで移動される間、前記遊技領域における前記可動部材の露出状態は徐々に変化し、前記可動部材の露出状態に対応して、前記発光部材は徐々に回動されるとともに、各発光手段を発光させることにより遊技領域にて露出された可動部材を照射することを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る遊技機は、請求項1の遊技機において、前記可動部材は、前記駆動手段により前記第2位置に移動した際に前記遊技領域にて前記可動部材の全体が露出し、前記第1位置に移動した際は前記遊技領域にて前記可動部材の一部が露出するように構成され、前記駆動手段により前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置に移動させた際に、前記発光部材は、前記支持部材によって前記可動部材に対して平行な状態で保持されると共に前記発光手段を発光させることにより前記遊技領域にて露出した前記可動部材の全体に向けて照射し、前記駆動手段により前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させた際に、前記発光部材は、前記支持部材によって前記可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持されると共に前記遊技領域にて露出した前記可動部材の一部に向けて照射することを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記遊技盤内に固定されるとともに遊技領域に対して所定角度傾斜した誘導案内部が設けられ、前記駆動手段を介して前記支持部材と共に前記発光部材を誘導案内部に沿って誘導案内する誘導案内部材を備え、前記駆動手段により前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置まで移動させる間に、前記発光部材は、前記誘導案内部材の誘導案内部により第1方向に誘導案内されつつ回動され、前記可動部材に対して平行な状態で保持され、前記駆動手段により前記
可動部材を前記第2位置から前記第1位置まで移動させる間に、前記発光部材は、前記誘導案内部材の誘導案内部により前記第1方向とは逆の第2方向に誘導案内されつつ回動され、前記可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持されることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る遊技機では、駆動手段により可動部材を第1位置から第2位置まで移動させた際に発光部材が可動部材を照射するとともに、駆動手段により可動部材を第2位置から第1位置まで移動させた際は遊技盤に対する可動部材の角度を維持させつつ可動部材に対する発光部材の角度を変化させて発光部材が第2位置における照射方向とは異なる方向を照射するので、可動部材が第1位置に存在する場合と第2位置に存在する場合とで、発光部材による可動部材の照射状態を変化させることができる。
また、可動部材が第1位置から第2位置まで移動される間又は第2位置から第1位置まで移動される間、遊技領域における可動部材の露出状態は徐々に変化し、可動部材の露出状態に対応して発光部材は徐々に回動されるとともに各発光手段を発光させることにより遊技領域にて露出された可動部材を照射するので、可動部材が移動可能な第1位置と第2位置の間においても、可動部材の移動に基づく可動部材の遊技領域における露出状態にフレキシブルに対応して可動部材を照射することを可能とし、照明装置の有効利用を図ることができる。
【0013】
請求項2に係る遊技機では、駆動手段により可動部材を第1位置から第2位置に移動させた際に発光部材は支持部材によって可動部材に対して平行な状態で保持されると共に発光手段を発光させることにより遊技領域にて露出した可動部材の全体に向けて照射し、また、駆動手段により可動部材を第2位置から第1位置に移動させた際に発光部材は支持部材によって可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持されると共に遊技領域にて露出した可動部材の一部に向けて照射するので、第2位置では遊技領域に対して平行に保持された発光部材の各発光手段を介して、遊技領域で露出された可動部材の全体を効率的に照射することができ、また、第1位置では遊技領域に対して所定角度傾斜して保持された発光部材の各発光手段を介して、遊技領域で露出された可動部材の一部を効率的に照射することができる。
このように、第1位置及び第2位置のいずれにおいても、遊技領域における可動部材の露出状態にフレキシブルに対応して可動部材を照射することを可能とし、照明装置の有効利用を図ることができるものである。
【0014】
請求項3に係る遊技機では、可動部材の第1位置から第2位置への移動又は第2位置から第1位置への移動に対応して、発光部材を可動部材に対して平行な状態に保持し、また、発光部材を可動部材に対して所定角度傾斜した状態に保持するについて、遊技盤内に固定されるとともに遊技領域に対して所定角度傾斜した誘導案内部が設けられ、駆動手段を介して支持部材と共に発光部材を誘導案内部に沿って誘導案内する誘導案内部材を配設したので、支持部材に回動可能に支持された発光部材は、誘導案内部材の誘導案内部に沿って誘導案内されることにより回動されつつ、第1位置にて可動部材に対して所定角度傾斜した状態で保持され得、また、第2位置にて可動部材に対して平行な状態に保持され得る。
【0015】
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】パチンコ遊技機の遊技領域に配設されるセンター部材、可動部材及び発光部材を移動する駆動装置並びに前飾り部材の分解斜視図である。
【
図3】可動部材が第1位置(退避位置)に退避された状態を示すパチンコ遊技機における主要部の正面図である。
【
図4】可動部材が第1位置に退避された状態で、可動部材及び発光部材の駆動装置とセンター部材との関係を前飾り部材を除いて示す正面図である。
【
図5】可動部材が第1位置に退避された状態で、可動部材及び発光部材の駆動装置とセンター部材との関係を示す裏面図である。
【
図6】
図4に示す状態で、可動部材の内部に設けられる発光部材を示す正面図である。
【
図8】可動部材が第1位置に退避された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す正面図である。
【
図9】可動部材が第1位置に退避された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す斜視図である。
【
図10】可動部材が第1位置に退避された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を裏面側から模式的に示す斜視図である。
【
図11】可動部材が第1位置に退避された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を模式的に示す平面図である。
【
図12】可動部材が第1位置と第2位置との中間位置に移動された状態を示すパチンコ遊技機における主要部の正面図である。
【
図13】可動部材が第1位置と第2位置との中間位置に移動された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す正面図である。
【
図14】可動部材が第1位置と第2位置との中間位置に移動された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す斜視図である。
【
図15】可動部材が第1位置と第2位置との中間位置に移動された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を裏面側から模式的に示す斜視図である。
【
図16】可動部材が第1位置と第2位置との中間位置に移動された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を模式的に示す平面図である。
【
図17】可動部材が第2位置(露出位置)まで移動された状態を示すパチンコ遊技機における主要部の正面図である。
【
図18】可動部材が第2位置に移動された状態で、可動部材及び発光部材の駆動装置とセンター部材との関係を前飾り部材を除いて示す正面図である。
【
図19】可動部材が第2位置に移動された状態で、可動部材及び発光部材の駆動装置とセンター部材との関係を示す裏面図である。
【
図20】
図18に示す状態で、可動部材の内部に設けられる発光部材を示す正面図である。
【
図22】可動部材が第2位置に移動された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す正面図である。
【
図23】可動部材が第2位置に移動された状態における発光部材と駆動装置との関係を示す斜視図である。
【
図24】可動部材が第2位置に移動された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を裏面側から模式的に示す斜視図である。
【
図25】可動部材が第2位置に移動された状態で、発光部材と誘導案内部材との関係を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る可動装置の照明装置について、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤2には、ガイドレール3で囲まれたほぼ円形の遊技領域4が形成され、この遊技領域4の略中央部には前飾り部材5が配設されている。前飾り部材5の内側には、表示装置6が配設されている。
【0018】
表示装置6の左側辺とガイドレール3との間には、風車7が設けられている。表示装置6の下方には、始動入賞口8、下側入賞口8A、大入賞口9及び外れ球受け入れ口10が、間隔を開けて並べて設けられている。遊技領域4に配設された前飾り部材5の左側には、始動ゲート11が設けられている。さらに、遊技領域4全体に亘って、図示しない複数の障害釘が起立している。
【0019】
パチンコ遊技機1の遊技盤2より下方には、上皿12及び下皿13が上下2段にして設けられている。そして、下皿13の右端部に設けた操作ノブ14を操作することで、上皿12に収容された遊技球が遊技盤2に向けて弾き出される。また、遊技盤2の上方の両側位置には、スピーカ15、15が備えられている。
【0020】
次に所要の各部位について詳説する。
始動ゲート11は、門形構造をなしかつ検出スイッチを内蔵し、始動ゲート11を通過した遊技球が検出スイッチにて検出される。そして、その検出信号に基づいて、表示装置6に設けられた普通図柄表示領域の図柄が変動表示される。
【0021】
始動入賞口8は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、かかる始動入賞口8の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。
始動入賞口8に遊技球が入賞すると、始動入賞口8内に設けた検出スイッチが遊技球を検出し、その検出信号に基づいてカウンタから乱数が取得されるとともにその取得された乱数と大当たり抽選テーブルとを参照して大当たり抽選が行われる。かかる大当たり抽選の結果に基づいて表示装置6が図柄を変動表示する。なお、表示装置6が図柄を変動表示している間に、始動入賞口8に入賞した入賞球は、例えば、4個まで累積カウントされる。
【0022】
また同様に、遊技球が始動入賞口8に入賞した際には、別のカウンタから乱数が取得されるとともにその取得された乱数と確率変動(以下、確変と略記する)モード抽選テーブルとを参照して確変モード(高確率状態)に移行するかどうかの抽選が行われる。この抽選により確変モードへの移行を獲得すると、後述するように、確変モードへの移行が確定された後に、その旨が表示装置6に表示される。
【0023】
下側入賞口8Aは、遊技球が始動ゲート11を通過したことが検出された際に、図示しないソレノイドを介して開閉される。
【0024】
大入賞口9は、横長に形成されて、常には、可動扉9Aにて閉鎖されている。そして、前記のように大当たりが確定することによって、遊技盤2の裏に設けたソレノイドが駆動され、可動扉9Aが所定期間に亘って前側に倒れ、大当たり遊技が開始される(
図1の状態)。これにより、大入賞口9が開放され、可動扉9Aを案内にして、大入賞口9に多くの遊技球が入賞可能になる。ここで、可動扉9Aが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉9Aの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口9に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。尚、本実施形態では、1回の「大当たり遊技」は、最大で16ラウンドまで継続して行われる。また、本実施形態では、実行可能な残りのラウンド数は、表示装置6のラウンド表示部にて表示される。
【0025】
表示装置6は、前飾り部材5の後側で遊技盤2の裏面側に配置されるセンター部材20(
図2参照)に、図示しない液晶モジュール(詳細には、TFT−LCDモジュール)を組み付けてなる。
表示装置6には、通常は、左、中、右の3つの特別図柄が、横並びに表示されている。これら各特別図柄は、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄ごとに、所定の種類のものが、確定表示されている。そして、始動入賞口8に遊技球が入賞したときに、各特別図柄が、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左、中、右の順で各特別図柄が停止表示される。このとき、例えば、全ての特別図柄が同じ図柄、即ち、ぞろ目になった場合に、「大当たり遊技」が開始され、可動扉9Aが開かれる。
【0026】
特別図柄の表示領域の左下隅には、普通図柄表示領域が設けられている。この普通図柄表示領域は、始動ゲート11内に設けた検出スイッチが遊技球の通過を検出したときに、例えば、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、例えば、奇数の場合に、下側入賞口8Aが所定期間(例えば、0.4秒)に亘って横に倒される。また、普通図柄表示領域が変動表示している間に始動ゲート11を通過した遊技球は、例えば、4つまで累積カウントされ、例えば、図示しないLEDの点灯数で表示される。
【0027】
尚、
図1においては、恐竜の手の一部を模した可動部材21(後述する)の全体が、遊技領域4(表示装置6の表示領域にオーバーラップしている)に露出する第2位置(露出位置)まで移動された状態が示されている。
【0028】
続いて、
図2に基づき、遊技領域4に配設されるセンター部材20、可動部材21及び発光部材22(
図6等参照)を移動する駆動装置23並びに前飾り部材5の取付関係について説明する。
【0029】
図2示すように、センター部材20には、表示装置6が取り付けられる表示装置取付部24が設けられており、表示装置6は表示装置取付部24にネジ等により取り付けられる。表示装置取付部24の右側上部及び右側下部には、それぞれ上側取付部25A、下側取付部25Bが設けられている。上側取付部25Aには、駆動装置23の上側フレーム26が取り付けられ、また、下側取付部25Bには、駆動装置23のレール部材27が取り付けられる。また、前飾り部材5は表示窓28を有しており、前飾り部材5は、表示窓28が表示装置取付部24に取り付けられる表示装置6に合致するように遊技盤2の前面に取り付けられる。
【0030】
可動部材21の内部には発光部材22(後述する)が配設されており、可動部材21は、発光部材22と共に駆動装置23を介して、可動部材21の大部分が前飾り部材5の装飾部5Aに遮蔽されて可動部材21の一部が遊技領域4(表示装置6の表示領域)に露出する第1位置(退避位置)と可動部材21の全体が遊技領域4(表示装置6の表示領域)に露出する第2位置(露出位置)との間で、表示装置6の前面に沿って平行に移動可能に構成されている。
【0031】
次に、可動部材21及び発光部材22を第1位置と第2位置との間で移動させる構成について詳細に説明する。
先ず、可動部材21及び発光部材22が第1位置に保持される場合について、
図3乃至
図11に基づき説明する。
【0032】
可動部材21が第1位置に保持されている状態では、
図3乃至
図5に示すように、可動部材21を構成する恐竜の手の一部の爪部分が表示装置6の表示領域に露出されている。
【0033】
ここで、駆動装置23の構成、駆動装置23における可動部材21の取付構造、及び、可動部材21の内部に配設される発光部材22の取付構造について、
図6乃至
図11に基づき説明する。
駆動装置23は、上側フレーム26及びレール部材27を備えている。上側フレーム26にはレール案内部材30が水平に配設されており、また、レール案内部材30には、その案内部31に沿って水平方向に移動可能に取り付けられたラック部材32が設けられている。ラック部材32の上端部には、ラック歯32Aが形成されている。上側フレーム26の後面側には、駆動モータ33が固設されており、この駆動モータ33の駆動軸33Aには、上側フレーム26の前面に固定された固定部材34側にて駆動ギア35が固定されている。駆動ギア35は、固定部材34上で回動可能に軸支された被動ギア36に噛合されており、被動ギア36はラック部材32のラック歯32Aに噛合されている。
【0034】
ラック部材32には、上側支持部材37がネジ等によって固定されており、この上側支持部材37の下側には一対の固定用ボス38が形成されている。各固定用ボス38は、可動部材21の上側後面側をネジ止めするためのものである。また、上側支持部材37の左側下端部には軸支持部39が形成されており、かかる軸支持部39の一端からは支持軸40(
図9参照)が垂下されている。支持軸40は、後述するように発光部材22の上端を回動可能に支持する。
【0035】
上側支持部材37に対応する下方位置には下側支持部材41が配置されており、下側支持部材41には、一対の固定孔42が形成されており、この固定孔42は、可動部材21の下側後面側をネジするためのものである。
これより、可動部材21の上側後面側は上側支持部材37の各固定用ボス38にネジ止め固定され、また、可動部材21の下側後面側は下側支持部材41の各固定孔42にネジ止め固定される。この結果、ラック部材32、上側支持部材37、可動部材21及び下側支持部材41は、一体に構成されることとなる。
【0036】
下側支持部材41の上部には、軸支持部41A(
図10参照)が形成されており、かかる軸支持部41Aの一端からは支持軸41Bが立設されている。支持軸41Bは、後述するように発光部材22の下端を回動可能に支持する。
また、下側支持部材41の下端からは、一対の摺動軸43(
図8、
図9参照)が垂下されており、各摺動軸43は、レール部材27のレール溝44の内部に摺動可能に配置される。
【0037】
下側支持部材41の下方には、センター部材20の下側取付部25Bに取り付けられるレール部材27が配置されている。レール部材27は、その長尺方向に沿ってレール溝44を有しており、かかるレール溝44内には、前記したように、摺動軸43が摺動可能に配置される。
【0038】
発光部材22は、
図6等に示すように、逆E型に形成された基材45を有し、基材45には複数個のLED素子46が配置固定されている。
続いて、発光部材22の支持構造について説明すると、前記した上側支持部材37の軸支持部39から垂下された支持軸40は、発光部材22の上端面の中央位置で発光部材22を回動可能に支持し、また、前記した下側支持部材41の軸支持部41Aに立設された支持軸41Bは、発光部材22の下端面の中央位置で発光部材22を回動可能に支持する。これにより発光部材22は、上側支持部材37と下側支持部材41との間で回動可能に支持されることとなる。
【0039】
次に、駆動モータ33の駆動に基づくラック部材32の移動に従って、上側支持部材37、下側支持部材41及び可動部材21と共に発光部材22が移動する際に、遊技領域(表示装置6の表示面)に対する発光部材22の傾斜状態を変化させる構造について説明する。
【0040】
遊技盤2の裏面側に固定されるセンター部材20の右側取付部25C(
図2参照)において、その上側には上側誘導案内部材47が取り付けられ、また、その下側には下側誘導案内部材48が取り付けられている。
【0041】
上側誘導案内部材47は、
図6、
図8乃至
図11に示すように、基板部49、基板部49の上側両端部に形成された一対の固定用ボス50、及び、遊技領域4に向かって所定角度傾斜された誘導案内部51を一体に形成してなる。誘導案内部51には、その長手方向に沿って誘導案内路52が形成されている。かかる誘導案内路52の端部位置(
図6、
図8、
図9では右端部、
図11では左端部)には、発光部材22の端部(
図6、
図8、
図9では右端部、
図10では左端部)に立設された支持軸53(
図10参照)が挿通されるとともに、支持軸53の上端に軸止部材54が固定されている。
【0042】
また、下側誘導案内部材48は、前記上側誘導案内部材47と同様の構成を有しており、具体的に、
図6、
図8乃至
図11に示すように、基板部55、基板部55の上側両端部に形成された一対の固定用ボス56、及び、遊技領域4に向かって所定角度傾斜された誘導案内部57を一体に形成してなる。誘導案内部57には、その長手方向に沿って誘導案内路58が形成されている。かかる誘導案内路58の端部位置(
図6、
図8、
図9では右端部、
図11では左端部)には、発光部材22の端部(
図6、
図8、
図9では右端部、
図10では左端部)から垂下された支持軸(図示せず)が挿通されるとともに、支持軸の下端に軸止部材59が固定されている。
【0043】
前記の構成により、
図3等に示すように、可動部材21が第1位置に保持されている状態においては、発光部材22の端部に立設された支持軸53が上側誘導案内部材47における誘導案内部51の誘導案内路52の端部位置に配置されており、また、発光部材22の端部から垂下された支持軸は下側誘導案内部材48における誘導案内部57の誘導案内路58の端部位置に配置されており、更に、上側誘導案内部材47の誘導案内部51及び下側誘導案内部材48の誘導案内部57は、それぞれ遊技領域4に向かって所定角度傾斜されていることから、発光部材22は、
図7、
図9乃至
図11に示すように、基材45の基端部側(
図9における右端部側)が遊技領域4から遠くなり、基材45の先端側(
図9における左端部側)が遊技領域4に近接するように、傾斜された状態で保持される。
【0044】
この状態で発光部材22の各LED46を点灯させることにより遊技領域4にて露出された可動部材21の一部は集中的に照射されることとなり、可動部材21(遊技領域4)に対して所定角度傾斜して保持された発光部材22の各LED46を介して、遊技領域4で露出された可動部材21の一部を効率的に照射することができる。
このように、第1位置において、遊技領域4における可動部材21の露出状態にフレキシブルに対応して可動部材を照射することを可能とし、照明装置の有効利用を図ることができるものである。
【0045】
続いて、前記したように、可動部材21が、
図3乃至
図11に示す第1位置に保持されている状態から駆動モータ33を駆動し、可動部材21を第1位置と第2位置との中間位置まで移動させる場合について
図12乃至
図16に基づき説明する。
【0046】
先ず、
図8、
図9に示す状態で、駆動モータ33を時計方向に回転させると、駆動軸33Aに固定された駆動ギア35は時計方向に回転されるとともに、被動ギア36は反時計方向に回転される。これにより、被動ギア36は、ラック歯32Aに噛合していることに基づき、ラック部材32をレール案内部材30のレール案内部31に沿って
図8、
図9中左方向に移動させる。
【0047】
ここに、前記したように、ラック部材32と上側支持部材37、可動部材21及び下側支持部材41は一体に構成されていることから、ラック部材32が左方向に移動すると、可動部材21もラック部材32と共に左方向に移動し、その後、可動部材21は、
図12乃至
図16に示すように第1位置と第2位置との中間位置まで移動する。
【0048】
可動部材21が第1位置と第2位置との中間位置まで移動した状態では、
図12に示すように、恐竜の手を模した可動部材21全体の半分程度が遊技領域4(表示装置6の表示領域)から露出されている。
【0049】
また、発光部材22は、その上側で上側支持部材37の軸支持部39から垂下された支持軸40により回動可能に支持されるとともに、その下側で下側支持部材41の軸支持部41Aに立設された支持軸41Bにより回動可能に支持されていることから、前記のように第1位置から移動される可動部材21と共に、移動される。
【0050】
かかる発光部材22の移動に基づき、上側誘導案内部材47における誘導案内部51の誘導案内路52の端部位置に配置されていた発光部材22の支持軸53は、
図15、
図16に示すように、誘導案内路52に沿って誘導案内路52略中央位置まで移動され、同時に、下側誘導案内部材48における誘導案内部57の誘導案内路58の端部位置に配置されていた発光部材22の支持軸は、誘導案内路58に沿って誘導案内路58の略中央位置まで移動される。
【0051】
このとき、発光部材22は、前記のように、上側支持部材37と下側支持部材41との間で回動可能に支持されているので、上側支持軸53及び下側支持軸が誘導案内路52、58を移動している間に、
図14乃至
図16に示すように、基材45の基端部側(
図14における右端部側)が遊技領域4に若干近接し、基材45の先端側(
図14における左端部側)が遊技領域4から若干離間するように、回動される。この状態では、遊技領域4に対する発光部材22の傾斜角度は、
図9に示す状態と比較して、小さくなる。
【0052】
このように、可動部材21が第1位置と第2位置の中間位置まで移動される間、遊技領域4における可動部材21の露出状態は徐々に変化し、可動部材21の露出状態に対応して、発光部材22は、上側誘導案内部材47及び下側誘導案内部材48の各誘導案内部51、57における誘導案内路52、58により誘導案内されつつ徐々に回動されるとともに、各LED46を発光させることにより遊技領域4にて露出された可動部材21を照射するので、可動部材21が移動可能な第1位置と第2位置の間においても、可動部材21の移動に基づく可動部材21の遊技領域4における露出状態にフレキシブルに対応して可動部材21を照射することが可能となり、照明装置の有効利用を図ることができる。
【0053】
続いて、前記したように、可動部材21が、
図12乃至
図16に示す第1位置と第2位置との中間位置に保持されている状態から更に駆動モータ33を駆動し、可動部材21を第2位置まで移動させる場合について
図17乃至
図25に基づき説明する。
【0054】
先ず、
図13、
図14に示す状態で、駆動モータ33を更に時計方向に回転させると、駆動軸33Aに固定された駆動ギア35は時計方向に回転されるとともに、被動ギア36は反時計方向に回転される。これにより、被動ギア36は、ラック歯32Aに噛合していることに基づき、ラック部材32をレール案内部材30のレール案内部31に沿って
図13、
図14中左方向に移動させる。
【0055】
ここに、前記したように、ラック部材32と上側支持部材37、可動部材21及び下側支持部材41は一体に構成されていることから、ラック部材32が左方向に移動すると、可動部材21もラック部材32と共に左方向に移動し、その後、可動部材21は、
図17乃至
図25に示すように第2位置まで移動する。
【0056】
可動部材21が第2位置まで移動した状態では、
図17、
図18に示すように、恐竜の手を模した可動部材21の全体が遊技領域4(表示装置6の表示領域)から露出されている。
【0057】
また、発光部材22は、その上側で上側支持部材37の軸支持部39から垂下された支持軸40により回動可能に支持されるとともに、その下側で下側支持部材41の軸支持部41Aに立設された支持軸41Bにより回動可能に支持されていることから、前記のように第2位置まで移動される可動部材21と共に、移動される。
【0058】
かかる発光部材22の移動に基づき、上側誘導案内部材47における誘導案内部51の誘導案内路52の中間位置に配置されていた発光部材22の支持軸53は、
図24、
図25に示すように、誘導案内路52に沿って誘導案内路52の反対側端部まで移動され、同時に、下側誘導案内部材48における誘導案内部57の誘導案内路58の中間位置に配置されていた発光部材22の支持軸は、誘導案内路58に沿って誘導案内路58の反対側端部まで移動される。
【0059】
このとき、発光部材22は、前記のように、上側支持部材37と下側支持部材41との間で回動可能に支持されているので、上側支持軸53及び下側支持軸が誘導案内路52、58を移動している間に、
図23乃至
図25に示すように、基材45の基端部側(
図23における右端部側)が遊技領域4に若干近接し、基材45の先端側(
図23における左端部側)が遊技領域4から若干離間するように、回動される。この状態では、可動部材21(遊技領域4)に対して発光部材22は、略平行な状態となる。
【0060】
このように、可動部材21が中間位置から第2位置まで移動される間、各LED46は、上側誘導案内部材47及び下側誘導案内部材48の誘導案内部51、57における誘導案内路52、58により誘導案内されつつ回動され、遊技領域4に対して平行な状態で保持されるとともに各LED46を発光させることにより遊技領域4にて露出された可動部材21の全体を照射するので、可動部材21(遊技領域4)に対して平行に保持された発光部材22の各LED46を介して、遊技領域4で露出された可動部材21の全体を効率的に照射することができる。
このように、第2位置において、遊技領域4における可動部材21の露出状態にフレキシブルに対応して可動部材21を照射することを可能とし、照明装置の有効利用を図ることができるものである。
【0061】
前記実施形態の説明では、可動部材21が第1位置に保持された場合、可動部材21が第1位置から第2位置の中間位置まで移動される場合、及び、可動部材21が中間位置から第2位置まで移動される場合について説明したが、可動部材21がこれらとは逆の方向に移動される場合、即ち、可動部材21が第2位置から中間位置まで移動される場合、可動部材21が中間位置から第1位置まで移動される場合には、前記した動作と逆の動作が行われるだけであり、上記記載から理解が容易であることから、その説明を省略する。
【0062】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、可動部材21の内部に発光部材22を配置して可動部材21の移動に伴う遊技領域4からの露出状態に対応して、発光部材22のLED46により可動部材21の露出部分を効率的に照射するように構成したが、これに限らず、遊技領域4からの露出量が変化する各種の可動役物をその外部から又は内部から発光部材22により照射することや、可動部材21の内部から可動部材の周辺に配置された部材(例えば液晶モジュール)を照射するように構成することも可能である。
また、本実施形態では、駆動モータ33の駆動により可動部材21及び発光部材22の移動と発光部材22の回動を同時に行っているが、これに限らず、可動部材21の移動と発光部材22の移動、回動をそれぞれ別の駆動源を用いて行ってもよい。
更に、本実施形態では、駆動源として駆動モータ33を使用しているが、これに限らず、リニアモータ等により可動部材21と発光部材22の移動を行ってもよい。
また、発光部材22に配置される発光源としてLED46を使用しているが、これに限らず、通常の汎用ランプを使用してもよい。