(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5748056
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】カムシャフトの潤滑構造
(51)【国際特許分類】
F01M 9/10 20060101AFI20150625BHJP
F01L 1/04 20060101ALI20150625BHJP
F01M 1/06 20060101ALI20150625BHJP
【FI】
F01M9/10 B
F01L1/04 D
F01M1/06 F
F01M1/06 K
F01M9/10 K
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-155752(P2011-155752)
(22)【出願日】2011年7月14日
(65)【公開番号】特開2013-19403(P2013-19403A)
(43)【公開日】2013年1月31日
【審査請求日】2013年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174366
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 史郎
(72)【発明者】
【氏名】木戸 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】吉原 昭
【審査官】
津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭61−70510(JP,U)
【文献】
特開2010−151295(JP,A)
【文献】
実開平5−42616(JP,U)
【文献】
特開2008−57742(JP,A)
【文献】
特開2008−57740(JP,A)
【文献】
特開2001−82122(JP,A)
【文献】
特開2010−84531(JP,A)
【文献】
特開2010−168948(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01M 9/10
F01L 1/04
F01M 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト部材の外周面に、バルブを駆動するカムローブを有し、同カムローブと隣接した外周面にカムジャーナル部を有したカムシャフトと、
外周側に筒状の外装部材を有し、内周側に前記カムジャーナル部に当接する複数のころ部材を有する転がり軸受と、
同転がり軸受の外装部材を周囲から囲んでシリンダヘッドに保持する筒状のホルダ部とを有し、
潤滑油を前記転がり軸受内へ供給させることによって転がり軸受を潤滑するカムシャフトの潤滑構造であって、
前記転がり軸受の外装部材に設けられ、前記転がり軸受内に供給された潤滑油を前記ホルダ部との間へ導く抜き孔と、
前記転がり軸受の外装部材と前記ホルダ部との間に沿って設けられ、前記抜き孔からの潤滑油を前記カムローブ側へ導出させる導出路とを具備し、
前記転がり軸受の外装部材と前記ホルダ部とは、両者間に隙間が存するようにルーズな構造で組み合わさり、
前記導出路は、前記外装部材と前記ホルダ部間に存する隙間を流用して形成され、
前記転がり軸受は、軸方向の動きが、隣接した両側のカムローブにて規制される
ことを特徴とするカムシャフトの潤滑構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受でシリンダヘッドに回転自在に支持されるカムシャフトに潤滑を施すカムシャフトの潤滑構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に搭載されるレシプロ式エンジンは、クランクの軸出力で駆動されるカムシャフトを用いて、各気筒の吸気バルブ、排気バルブを開閉させている。
こうしたカムシャフトでは、摺動抵抗の低減化により、滑り軸受でなく、転がり軸受を用いて、カムジャーナル部を回転自在に支持する構造が用いられつつある。同構造には、カムシャフトのカムジャーナル部に、転がり軸受を組み付け、同転がり軸受の外装部材を、筒状のホルダ部を介してシリンダヘッドに保持させる構造が考えられている。
【0003】
転がり軸受も、滑り軸受と同様、潤滑油による潤滑が求められる。そのため、転がり軸受でも、滑り軸受と同様、クランクシャフトの内部の送油路から転がり軸受内へ潤滑油を供給して、カムジャーナル部と当接する複数のころ部材など各部摺動面を潤滑することが考えられている。
ところで、転がり軸受の近くに配置されているカムローブの外周面(カム面)も、タペットなどバルブ端と摺接するために潤滑が求められる。
【0004】
そこで、双方を潤滑するため、特許文献1のような転がり軸受とカムローブとのシャフト部分(クランクシャフト)の外周面にスリーブを遊嵌し、スリーブ下のシャフト部分に給油孔を設けて、クランクシャフト内からの潤滑油を、スリーブ下で開口する給油孔、シャフト外周面とスリーブ内周面との間を通じ両側へ分けて、カムローブや転がり軸受内へ導き、カムローブや転がり軸受の双方を潤滑する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009− 24644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、同構造は、別体部品のスリーブを用いるため、構造が複雑で、コスト的にも高価になる問題がある。しかも、カムシャフトは、エンジンのコンパクト化の求めにより、転がり軸受とカムローブとが隣合い、転がり軸受とカムローブとの間が短くなる傾向にあるが、特許文献1のような転がり軸受とカムローブとの間にスリーブを配置する構造だと、スリーブを組み付けるスペースの確保が困難で、転がり軸受やカムローブへの潤滑油の供給ができない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、簡単な構造、かつコストを抑えた構造で、隣合う転がり軸受とカムローブとの双方の潤滑を可能にしたカムシャフトの潤滑構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、
シャフト部材の外周面に、バルブを駆動するカムローブを有し、同カムローブと隣接した外周面にカムジャーナル部を有したカムシャフトと、外周側に筒状の外装部材を有し、内周側に前記カムジャーナル部に当接する複数のころ部材を有する転がり軸受と、同転がり軸受の外装部材を周囲から囲んでシリンダヘッドに保持する筒状のホルダ部とを有し、潤滑油を前記転がり軸受内へ供給させることによって転がり軸受を潤滑するカムシャフトの潤滑構造であって、前記転がり軸受の外装部材に設けられ、前記転がり軸受内に供給された潤滑油を前記ホルダ部との間へ導く抜き孔と、前記転がり軸受の外装部材と前記ホルダ部との間に沿って設けられ、前記抜き孔からの潤滑油を前記カムローブ側へ導出させる導出路とを具備し、前記転がり軸受の外装部材と前記ホルダ部とは、両者間に隙間が存するようにルーズな構造で組み合わさり、前記導出路は、前記外装部材と前記ホルダ部間に存する隙間を流用して形成され、 前記転がり軸受は、軸方向の動きが、隣接した両側のカムローブにて規制される構成とした。
同構成によると、転がり軸受内へ供給された潤滑油で、同転がり軸受内のころ部材など各部摺動面は潤滑される。さらに転がり軸受内の潤滑油が、抜き孔を通じて、ホルダ部との間に有る導出路に至ることにより、潤滑油がホルダ部と隣り合うカムローブへ導出され、カムローブを潤滑する。これにより、別体部品を必要とせず、転がり軸受の外装部材に抜き孔を設け、同外装部材とホルダ部との間に導出路を形成するという、簡単、かつ安価な構造で、転がり軸受、カムローブの双方の潤滑が行える。しかも、転がり軸受やホルダ部側に孔や通路を配置する構造なので、転がり軸受とカムローブとが隣接していても、十分に双方の潤滑が果たせる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、別体部品を必要とせず、転がり軸受の外装部材に抜き孔を設け、同外装部材とホルダ部との間に導出路を形成するという、簡単、かつ安価な構造で、転がり軸受、カムローブの双方の潤滑を行うことができる。しかも、転がり軸受やホルダ部側にだけに抜き孔や導出路を配置するので、隣接した転がり軸受、カムローブを十分に潤滑することができる。
【0011】
さらに既存の転がり軸受の保持構造を流用して、カムローブの潤滑を行うことができ、一層、簡単、かつ安価な構造ですむ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係るカムシャフトの一部を、同シャフトを搭載したエンジンの一部と共に示す平面図。
【
図2】
図1中のA−A線に沿う転がり軸受廻りの断面図。
【
図3】
図2中のB部の転がり軸受の潤滑構造を拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を
図1〜
図3に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1はレシプロ式エンジン(内燃機関:以下、単にエンジンという)の平面を示し、
図2は
図1中のA−A線に沿う断面を示し、
図3は
図2中のB部を拡大した断面を示している。
図1および2中1は例えばアルミ合金製のシリンダヘッド、2は例えばアルミ合金製のシリンダブロック(
図2に図示)、3はシリンダブロック2に形成されたシリンダ(
図2に図示)、4は同シリンダ3内に往復可能に収められたピストン(
図2に図示)を示している。シリンダ3は、エンジンの前後方向に沿って複数、配置されている。
【0014】
シリンダヘッド1の上部には、シリンダ3を挟んだ両側に吸気用のカムシャフト6、排気用のカムシャフト(図示しない)が配置されている。いずれのカムシャフト6も、組立式構造が用いられている。具体的には、吸気側のカムシャフト6は、例えば
図2にも示されるように中空の鋼製のシャフト7(本願のシャフト部材に相当)の外周面に、シリンダ毎、一対(二個)の円板形の吸気用カムローブ9を圧入によって組み付け、吸気用カムローブ9間と両端側とにそれぞれカムジャーナル部11を形成した構造が用いられている。図示しない排気用のカムシャフトも、同様に、中空の鋼製のシャフト部材の外周面に、シリンダ毎、一対(二個)の排気用カムローブを組み付け、排気用カムローブ間と両端側とにカムジャーナル部を形成した構造が用いられる。
【0015】
吸気用のカムシャフト6のカムジャーナル部11、図示しない排気用のカムシャフトのカムジャーナル部には、いずれも
図2に示されるように転がり軸受13が嵌め込まれている。転がり軸受13は、いずれも外周側に配置される例えば筒形の外装シース15(本願の外装部材に相当)内に、多数(複数)のころ部材14を環状に回転自在に収めて構成される。この内周側に配置されたころ部材14群の中央がカムジャーナル部11の外周面に回転自在に嵌め込まれ、多数のころ部材14
をジャーナル部11の外周面を囲むように配置させ、カムジャーナル部11に当接させている。外装シース15は、それらころ部材14の周囲に配置される。これで、吸気用カムローブ9、排気用カムローブ(図示しない)と隣接した地点に転がり軸受13を組み付けている。
【0016】
図2に示されるようにシリンダヘッド1の上部の各カムジャーナル部11と対応した地点には、シリンダヘッド1と一体な半円形状のハウジング17と、同ハウジング7と組み合う半円形状のアルミ合金製のキャップ18(別体)とで形成されるホルダ部19が形成されている。吸気用のカムシャフト6、排気用のカムシャフトは、いずれもハウジング17とキャップ18とで、それぞれ転がり軸受13の外装シース15を両側から挟み、両者をボルト部材20(締結部材:
図1)で締結することによって回転自在に支持されている。
【0017】
同支持には、転がり軸受13の外装シース15(鋼製)とシリンダヘッド1(アルミ合金製)やアルミ合金製のキャップ18との熱膨張の違いを許容するため、ハウジング17およびキャップ18の内面と、外装シース15の外周面との間をルーズにする構造が用いられている。具体的には、外装シース15に対してホルダ部20を遊嵌させ、両者間に僅かなクリアランス(隙間)が形成されるよう組み合わせてある。このため、転がり軸受13は、軸方向の動きが、隣接した両側の吸気用カムローブ9、排気用カムローブ(図示しない)にて規制される構造としてある。
【0018】
図2に示されるように吸気用のカムシャフト6のカムローブ9は、図示しないシリンダ9の頭部に形成された燃焼室(図示しない)からシリンダヘッド上方へ延びる吸気バルブ22の端、ここでは同端に装着されているタペット22aと転接し、排気用のカムシャフトのカムローブは、同じく燃焼室(図示しない)からシリンダヘッド上方へ延びる排気バルブ(図示しない)の端、ここでは同端に装着されているタペット(図示しない)と転接している。
【0019】
さらに
図1に示されるように吸気用のカムシャフト6、排気用のカムシャフト(図示しない)は、タイミングスプロケット24、タイミングチェーン(図示しない)を介して、ピストン4の連結されるクランクシャフト(図示しない)に接続され、ピストン4の往復動で得られるクランクシャフトの軸出力で、吸気用のカムシャフト6、排気用のカムシャフト(図示しない)を回転させて、吸気バルブ22、排気バルブ(図示しない)を開閉させる構造となっている。吸気側のカムシャフト6端には、カム位相変更機構25が設けてある。
【0020】
図2に示されるように吸気用のカムシャフト6、排気用のカムシャフト(図示しない)の内部には、いずれも中空部を活用した軸方向に延びる送油路27が形成されている。送油路27の端は、例えばシリンダヘッド1やシリンダブロック2に形成されたオイルギャラリ(図示しない)と連通していて、オイルポンプから圧送されるオイルパン(いずれも図示しない)からの潤滑油の供給を受ける構造となっている。
【0021】
吸気用のカムシャフト6を支持する転がり軸受13、排気用のカムシャフトを支持する転がり軸受(図示しない)は、いずれもカムシャフト内部(送油路27)から、それぞれ転がり軸受13へ潤滑油を導くことにより、潤滑される。
このうち例えばシリンダ3を挟んだ両側の転がり軸受13の潤滑(両端の転がり軸受を除く)に、本発明の要部となる潤滑構造が用いられている。同転がり軸受13の潤滑構造は、いずれも同じ構造が採用されている。
図2には、そのうち吸気用のカムシャフト6の2番気筒と隣り合う、吸気用のカムシャフト転がり軸受13の潤滑構造が示され、同構造の要部が
図3に拡大して示されている。
【0022】
図2および
図3を参照して、転がり軸受13の潤滑構造を説明すると、同転がり軸受13が組み付くカムジャーナル部11の周壁には、直径方向に延びる給油孔30が穿設されている。これで、給油孔30は、シャフト7内部の送油路27と連通され、送油路27からの潤滑油を、給油孔30内を通じて、転がり軸受13の内部、具体的にはころ部材14や外装シール14の各部へ導けるようにしている。
【0023】
また転がり軸受13の外装を構成する外装シース15の周壁(背面)には、
図3に拡大して示されるように直径方向に貫通する孔部32が形成されている。つまり。孔部32を抜き孔として、転がり軸受13内に供給された潤滑油の一部を抜き、その周囲に配置されているホルダ部19、具体的にはハウジング17やキャップ18との間へ導ける構造となっている。
【0024】
転がり軸受13の外装シース15と、ハウジング17,キャップ18との間には、軸方向に延びる導出路34が形成されている。この導出路34は、外装シース13とハウジングキャップ13とのルーズ構造で生ずる僅かなクリアランス(隙間)をそのまま流用してなる。この導出路34の形成により、上記転がり軸受13内の潤滑油を、転がり軸受13とホルダ部19との間を通じて、側方の隣接する吸気用カムローブ9へ導出させる。この導出した潤滑油が飛散して、吸気用カムローブ9のカム面9a(外周面)と吸気バルブ22のタペット22aとの摺動部などを潤滑させる構造としている。
【0025】
こうした転がり軸受13の潤滑構造によると、エンジンの運転に伴い、エンジンのオイルギャラリ(図示しない)から潤滑油が、回転する吸気用のカムシャフト6の送油路27へ圧送される。
図2および
図3に示されるように送油路27に圧送された潤滑油の一部は、
図2および
図3に示されるようにシャフト7の給油孔30を通じて、それぞれ転がり軸受13の内部へ導かれる。この導入された潤滑油により、転がり軸受13の各部摺動面、すなわち、ころ部材14とシャフト7との摺動部、ころ部材14と外装シース15との摺動部などが潤滑される。
【0026】
さらに転がり軸受13を潤滑する潤滑油は、最外側の外装シース15の周壁に形成した孔部32(抜き孔)を通じて、外装シース15とホルダ部19との間の導出路34へ進入する。この潤滑油が、外装シース15端およびホルダ部19端(導出路34端)から、隣接する左右の吸気用カムローブ9へ向かって導出される。潤滑油の吸気用カムローブ9と衝突することによる飛散、吸気用カムローブ9へ向う途中での飛散により、潤滑油は、吸気用カムローブ9のカム面9aと吸気バルブ22のタペット22aとの間の摺接部分を潤滑する。
【0027】
このように転がり軸受13、吸気用カムローブ9の双方の潤滑は、別体部品を必要とせず、転がり軸受13の外装シース15に孔部32を形成し、外装シース15とホルダ部19との間に導出路34を形成するといった、簡単、かつ安価な構造で行える。しかも、転がり軸受13やホルダ部9側だけに孔部32や導出路34を形成するので、転がり軸受13と吸気用カムローブ9とが隣接していても、十分に双方を潤滑することができる。
【0028】
特に導出路15は、転がり軸受13の既存の支持構造、すなわち外装シース15とホルダ部19とをルーズに組み合わせることで生ずる隙間をそのまま流用しているので、一層、構造的に簡単になるうえ、コスト的に安価ですむ。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、カムジャーナル部に給油孔に設けた給油孔から、潤滑油を直接、転がり軸受内へ供給したが、これに限らず、他の経路、例えばカムローブが組み付くシャフト部分に給油孔を設け、同カムローブとシャフト部分との間に溝を形成して、給油孔から溝を経由して間接的に転がり軸受内へ潤滑油を供給してもよく、潤滑油の供給構造には限定されるものではない。また一実施形態では、吸気側と排気側とに分かれたDOHC式エンジンの吸気用のカムシャフトに本発明を適用した例を挙げたが、これに限らず、排気用のカムシャフトや吸気バルブと排気バルブとが1つのシャフトに有するSOHC式のエンジンのカムシャフトに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 シリンダヘッド
6 カムシャフト
9 カムローブ
11 カムジャーナル部
13 転がり軸受
14 ころ部材
15 外装シース(外装部材)
19 ホルダ部
27 送油路
30 給油孔
32 孔部(抜き孔)
34 導出路