(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の施設検索装置を適用した一実施形態のナビゲーション装置について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、一実施形態のナビゲーション装置の構成を示す図である。
図1に示すナビゲーション装置は、ナビゲーションコントローラ1、地図データ記憶装置3、操作部4、車両位置検出部5、表示装置6、オーディオ部7、通信装置8を含んで構成されている。このナビゲーション装置は、車両に搭載されている。
【0018】
ナビゲーションコントローラ1は、CPU、ROM、RAM等を用いて所定の動作プログラムを実行することにより、自車位置周辺の地図画像表示動作や施設検索動作、経路探索・誘導動作などの各種機能を実現する。ナビゲーションコントローラ1の詳細構成については後述する。
【0019】
地図データ記憶装置3は、地図表示、施設検索、経路探索などに必要な地図データが格納されている記憶媒体およびその読み取り装置である。この地図データ記憶装置3には、経度および緯度で適当な大きさに区切られた矩形形状の図葉を単位とした地図データが格納されている。各図葉の地図データは、図葉番号を指定することにより特定され、読み出すことが可能となる。地図データ記憶装置3は、ハードディスク装置や半導体メモリによって、あるいは、DVDとその読み取り装置によって実現される。また、地図データ記憶装置3を通信装置に置き換えて、外部の地図配信サーバ(図示せず)から地図データを取得するようにしてもよい。
【0020】
操作部4は、利用者の指示(操作)を受け付けるためのものであり、各種の操作ボタンや操作つまみ類を備えている。また、操作部4は、表示装置6の画面に取り付けられたタッチパネルを含んでおり、画面上の一部を直接利用者が指等で指し示すことにより、操作指示を行うことができるようになっている。車両位置検出部5は、例えば、GPS受信機、方位センサ、距離センサなどを備えており、所定のタイミングで車両位置(経度、緯度)の検出を行い、検出結果を出力する。
【0021】
表示装置6は、例えばLCD(液晶表示装置)によって構成されており、ナビゲーションコントローラ1から出力される映像信号に基づいて自車位置周辺の地図画像や交差点案内画像、あるいは、施設検索によって得られた施設やその周辺駐車場が含まれる検索結果画像などを表示する。オーディオ部7は、ナビゲーションコントローラ1から入力される音声信号に基づいて生成した案内音声等を車室内に出力する。通信装置8は、駐車場の混雑状況等の各種情報を取得するためものであり、外部の情報センタ(図示せず)との間でデータ通信を行う。最も一般的には携帯電話や携帯端末装置が通信装置8として用いられるが、近距離通信モジュールや無線LANモジュールなどを通信装置8として用いるようにしてもよい。
【0022】
次に、ナビゲーションコントローラ1の詳細構成について説明する。
図1に示すナビゲーションコントローラ1は、地図バッファ10、地図読出制御部12、地図描画部14、車両位置計算部20、経路探索処理部22、経路誘導処理部24、施設検索部30、駐車場検索部32、施設情報描画部34、周辺駐車場描画部36、入力処理部40、表示処理部60を含んで構成されている。
【0023】
地図バッファ10は、地図データ記憶装置3から読み出された地図データを一時的に格納する。地図読出制御部12は、車両位置計算部20により算出される車両位置や利用者が操作部4を操作して指定した位置に応じて、所定範囲の地図データの読み出し要求を地図データ記憶装置3に出力する。地図描画部14は、地図バッファ10に格納された地図データに基づいて、表示装置6に地図画像を表示するために必要な描画処理を行って地図画像描画データを作成する。
【0024】
車両位置計算部20は、車両位置検出部5から出力される検出データに基づいて自車位置を計算するとともに、計算した自車位置が地図データの道路上にない場合には、自車位置を修正するマップマッチング処理を行う。
【0025】
経路探索処理部22は、出発地と目的地(あるいは経由地)との間を所定の探索条件にしたがって結ぶ走行経路(誘導経路)を探索する。経路誘導処理部24は、経路探索処理部22による探索処理によって得られた誘導経路を地図上に重ねて表示したり、右左折交差点の拡大図を表示するための誘導経路描画データを作成するとともに、誘導経路に沿って車両を誘導するために必要な交差点案内等の音声信号を生成する。
【0026】
施設検索部30は、利用者によって指定される検索条件を満足する施設を検索する。例えば、利用者によってガソリンスタンドやコンビニエンスストアが検索条件として指定されると、自車位置あるいは利用者によって指定された位置の周辺に存在するこれらの施設を抽出する検索処理が行われる。駐車場検索部32は、施設検索部30によって検索された施設の周辺の所定範囲に存在する駐車場を検索する。
【0027】
施設情報描画部34は、施設検索部30によって検索された施設を特定する施設特定情報(例えば施設の名称)や少なくとも各施設の周辺に存在する駐車場の有無が含まれる駐車場情報とをリスト形式で示す検索結果描画データや、さらにその中から選択された一の施設の詳細情報が含まれる施設情報描画データを作成する。
【0028】
周辺駐車場描画部36は、施設情報描画部34によって作成された検索結果描画データに基づいて検索結果が表示された後に、この表示に含まれるいずれかの施設に対応する駐車場情報の詳細表示が利用者によって指示された場合に、この詳細情報が含まれる周辺駐車場描画データを作成する。例えば、周辺駐車場が複数存在する場合には、これら複数の駐車場のそれぞれを示す駐車場特定情報を所定の順番でリスト形式で表示するための周辺駐車場描画データが作成される。
【0029】
入力処理部40は、操作部4から入力される各種の操作指示に対応する動作を行うための命令をナビゲーションコントローラ1内の各部に向けて出力する。
【0030】
表示処理部60は、地図描画部14によって作成される地図画像描画データが入力されており、この描画データに基づいて所定範囲の地図画像を表示装置6の画面に表示する。また、施設情報描画部34によって作成される検索結果描画データや施設情報描画データ、周辺駐車場描画部36によって作成される周辺駐車場描画データ、経路誘導処理部24によって作成される誘導経路描画データが入力されると、表示処理部60は、これらの描画データを地図画像に重ねて表示装置6の画面に表示する。
【0031】
上述した施設検索部30が施設検索手段に、駐車場検索部32が駐車場検索手段に、施設情報描画部34、表示処理部60が検索結果表示手段に、操作部4が操作手段に、周辺駐車場描画部36、表示処理部60が周辺駐車場表示手段にそれぞれ対応する。
【0032】
本実施形態のナビゲーション装置はこのような構成を有しており、次に、施設検索を行う動作について説明する。
図2は、施設検索の動作手順を示す流れ図である。施設検索が開始されると、まず、操作部4を用いて利用者による検索条件の指定が行われ、施設検索部30は検索条件を決定する(ステップ100)。例えば検索条件として施設のジャンルが指定される。ジャンルが複数階層を有する場合、例えば大分類の下に小分類がある場合には、それぞれの分類に含まれる複数の選択肢の中から利用者の指示に基づく選択が行われる。具体例としては、大分類として「飲食店」、小分類として「ラーメン店」が選択される場合などが考えられる。
【0033】
次に、施設検索部30は、決定した検索条件を満たす施設を検索する(ステップ102)。例えば、その時点で自車位置周辺の地図画像が表示されている場合には、自車位置を中心として検索条件を満たす施設検索が行われ、自車位置に近い順に所定個数の施設が抽出される。また、その時点で利用者によって指定された任意位置周辺の地図画像が表示されている場合には、指定された任意位置を中心として検索条件を満たす施設検索が行われ、任意位置に近い順に所定個数の施設が抽出される。
【0034】
次に、駐車場検索部32は、施設検索部30によって検索されて抽出された一の施設の周辺の所定範囲に存在する駐車場を検索する(ステップ104)。一の施設の周辺駐車場の検索が終了すると、駐車場検索部32は、周辺駐車場の検索が未終了の施設があるか否かを判定する(ステップ106)。周辺駐車場の検索が未終了の施設がある場合には肯定判断が行われ、ステップ104に戻って他の施設に対応する周辺駐車場の検索が行われる。
【0035】
一方、周辺駐車場の検索が全ての施設について終了するとステップ106の判定において否定判断が行われる。次に、施設情報描画部34は、施設検索部30によって検索された施設を特定する施設特定情報と、駐車場検索部32によって検索された各施設毎の周辺駐車場に関する駐車場情報とをリスト形式で示す施設情報描画データを作成し(ステップ108)、表示処理部60は、この施設情報描画データに対応する検索結果画像(検索結果画面)を表示装置6に表示する(ステップ110)。
【0036】
図3は、施設特定情報と駐車場情報が含まれる検索結果画面の表示例を示す図である。
図3に示す検索結果画面には、「名称」、「周辺駐車場」、「周辺地図」の各項目が含まれている。
【0037】
「名称」は、検索された各施設を特定する施設特定情報としての各施設の名称であり、リスト形式で複数個が一覧表示されている。なお、検索された施設の数がこの複数個に満たない場合には、検索された数(1あるいは0個の場合もありうる)の施設の名称が一覧表示される。
【0038】
「周辺駐車場」は、検索されたそれぞれの施設に対応する駐車場情報であり、各施設毎の周辺駐車場の件数が示される。施設を中心とした所定範囲に駐車場が一つもない場合には「なし」の表示が、所定範囲に駐車場が存在する場合にはその数を示す「○件」の表示が行われる。
【0039】
「周辺地図」は、仮選択された施設の位置を含む概略的な地図である。
図3に示す例では、「らーめんA」が仮選択されており(例えば、「らーめんA」の文字がハイライト表示されて仮選択された状態であることが強調されている)、地図上に「らーめんA」の店舗位置に対応して、ラーメン店であることを示す「ら」のアイコンが表示されている。
【0040】
次に、施設検索部30は、仮選択の対象となる施設が変更されたか否かを判定する(ステップ112)。施設の変更は、利用者が操作部4を用いて行うことができる。仮選択の施設が変更された場合には肯定判断が行われ、ステップ108に戻って、この変更後の施設に対応する施設情報描画データの作成が行われる。なお、この時点では、検索結果画面の内容は大幅には変更されず、施設の仮選択の位置と、変更後の施設に対応する周辺地図上のアイコンの位置とが変更された施設情報描画データが作成される。
【0041】
また、仮選択の施設が変更されない場合にはステップ112の判定において否定判断が行われる。次に、駐車場検索部32は、駐車場検索条件が変更されたか否かを判定する(ステップ114)。
図3に示す例では、領域Aを用いて駐車場検索条件を変更することができるようになっている。
【0042】
図4は、変更可能な駐車場検索条件の具体例を示す図である。駐車場検索条件として、「駐車場有」、「提携」、「100m」、「200m」、「300m」、「400m」の6種類があらかじめ用意されており、その中から利用者が選択できるようになっている。「駐車場有」は、デフォルトの検索条件であり、比較的広い範囲で利用可能な駐車場を探す場合であって、例えば徒歩で15分程度、距離にして1km程度の範囲を検索範囲とするように設定されている。「提携」は、対応する施設の提携駐車場のみを対象に駐車場を探す場合であり、多くの場合は料金の割引や、数時間までの利用が無料になるなどの特典が付属する。「100m」、「200m」、「300m」、「400m」のそれぞれは、施設から駐車場までの距離であり、その距離以内に存在する駐車場を探す場合である。なお、これらの距離は、施設と各駐車場との間の直線距離を示すものであるが、これらの間の歩行経路(あるいは車両の走行経路)に沿った距離であってもよい。歩行経路等に沿った距離の場合には、歩行経路等を経路探索によって決定してその距離を求める必要があり、この処理は例えば駐車場検索部32によって行われる。
【0043】
利用者は、操作部4を用いて、
図3に示す領域Aに含まれる文字列「駐車場有」を指し示すと、
図4に示す検索条件選択リストがプルダウン形式で表示されるようになっており、その中からいずれかの駐車場検索条件を選択することができる。
【0044】
なお、領域Aに含まれるボタンa1、a2を用いて駐車場検索条件を変更するようにしてもよい。例えば、ボタンa2を1回指し示す毎に、
図4に示した駐車場検索条件の選択対象が1つずつ下に移動し、ボタンa1を1回指し示す毎に、
図4に示した駐車場検索条件の選択対象が1つずつ上に移動するようになっている。
【0045】
また、
図4に示した駐車場検索条件は一例であって、以下に例示するようなその他の検索条件を選択対象としてもよい。
(1)駐車場と施設の間の歩行経路に沿って横断歩道がない。
(2)駐車場と施設の間の歩行経路に沿って信号がない。
(3)駐車場と施設の間を徒歩で移動中に雨に濡れない。
(4)駐車場と施設の間の歩行経路が舗装されている。
これらの検索条件は、
図4に示した検索条件の選択肢に追加する場合や、
図4に示した検索条件のいずれかを選択した後に追加の検索条件として用いる場合などが考えられる。
【0046】
利用者によって駐車場検索条件が変更されるとステップ114の判定において肯定判断が行われ、ステップ104に戻って、この変更後の検索条件を用いた駐車場検索以降の動作が繰り返される。
【0047】
また、駐車場検索条件が変更されない場合にはステップ114の判定において否定判断が行われる。次に、駐車場検索部32は、駐車場情報の詳細表示が指示されたか否かを判定する(ステップ116)。
図3に示す例では、各施設に対応する駐車場件数の横に表示された「>>」マークを利用者が操作部4を用いて指し示すことにより、この施設に対応する周辺駐車場の詳細表示を指示することができる。駐車場情報の詳細表示が指示されない場合にはステップ116の判定において否定判断が行われ、ステップ112に戻って仮選択の施設変更の有無判定以降の動作が繰り返される。一方、駐車場情報の詳細表示が指示された場合にはステップ116の判定において肯定判断が行われる。
【0048】
次に、周辺駐車場描画部36は、駐車場情報の詳細表示が指示された施設に対応する周辺駐車場描画データを作成し(ステップ118)、表示処理部60は、この周辺駐車場描画データに対応する周辺駐車場画像(周辺駐車場画面)を表示装置6に表示する(ステップ120)。
【0049】
図5は、周辺駐車場画面の表示例を示す図である。
図5に示す周辺駐車場画面は、一の施設に対応する複数の駐車場をリスト形式で示したものであり、これら複数の駐車場の「駐車場名」と、各駐車場の「混雑状況」と、施設から各駐車場までの「距離」と、複数の駐車場の位置を含む概略的な「周辺地図」とが含まれている。
【0050】
「混雑状況」は、各駐車場名の左側に「空」や「満」などの混雑状況を示すマークを表示することで示される。例えば、「空」、「混」、「満」の3種類の中からいずれかが選択されて表示される。「空」は、は駐車場が空き状態の場合であって、待ち時間なく入庫できる状況を示す。「混」は、満車に近い混雑した状態であって、今後の入庫状況次第では満車になることが予想される状況を示す。「満」は、満車状態を示す。また、これらの混雑状況に応じて異なる色が付されている。例えば、「空」は青色、「混」は黄色、「満」は赤色で表示される。なお、各駐車場の混雑状況は、通信装置8を介して外部の情報センタから取得したデータに基づいて判定される。また、これらの例示した混雑状況を示す3種類のマークを示す代わりに、各駐車場に車両を入れる際の待ち時間を表示するようにしてもよい。
【0051】
「距離」は、施設から各駐車場までの直線距離を示すものであるが、これらの間の歩行経路(あるいは車両の走行経路)に沿った距離であってもよい。歩行経路等に沿った距離の場合には、歩行経路等を経路探索によって決定してその距離を求める必要があり、この処理は例えば駐車場検索部32によって行われる。なお、距離「0m」とは、店舗自体に駐車場がある場合を示している。
【0052】
「周辺地図」は、周辺駐車場画面に含まれる複数の駐車場の位置を含む概略的な地図である。
図5に示す例では、周辺駐車場画面には3つの駐車場が含まれており、これら3つの駐車場の位置に対応して「P」のアイコンが示されている。また、3つの駐車場の中で一番上に配置された駐車場が仮選択されており(例えば、駐車場名がハイライト表示されて仮選択された状態であることが強調されている)、この仮選択された駐車場に対応する地図上のアイコンが他と識別可能な状態で表示されている。また、このアイコンは、上述した混雑状況と同じ色分けがなされている。すなわち、各駐車場の混雑状況に応じて、「空」は青色、「混」は黄色、「満」は赤色で表示される。
【0053】
利用者は、このような周辺駐車場画面が表示された状態で、(1)駐車場の順番変更指示、(2)一の駐車場の選択指示、(3)前画面に戻る指示のいずれかを行うことができる。
【0054】
次に、駐車場検索部32は、駐車場の順番変更指示がなされたか否かを判定する(ステップ122)。駐車場の順番変更指示とは、駐車場の順番を混雑状況を考慮して変更する指示であり、優先表示(画面上で上側に配置されるほど優先順位が高い)の対象となる混雑状況を指定することができる。
図5に示す例では、領域Bを用いて混雑状況を切り替えて順番変更を指示することができる。
【0055】
図6は、切り替え可能な順番変更指示の内容を示す図である。順番変更指示の内容として、「全て」、「空き」、「混雑」、「満車」の4種類が予め用意されており、その中から利用者が選択できるようになっている。
【0056】
「全て」は、デフォルトの順番変更指示であり、全ての混雑状況の駐車場を同等に扱って表示順番が設定されることを意味している。すなわち、混雑状況に関係なく、施設から近い順番に上から下に駐車場の順番が決定する。
【0057】
「空き」は、混雑状況が「空」の駐車場を優先させて表示順番が設定されることを意味している。
図5に示す例では、3つの駐車場の中で混雑状況が「空」の駐車場が2つあり、この中で施設に近い方が一番上に、遠い方が2番目に表示順番が設定される。混雑状況が「空」以外の駐車場は、その下に表示順番が設定される(複数ある場合には施設から近い順に配置される)。
【0058】
「混雑」は、混雑状況が「混」まで(「混」と「空」)の駐車場を優先させて表示順番が設定されることを意味している。この条件を満たす駐車場が複数ある場合には、施設からの距離が近いものが上側に配置される。
【0059】
「満車」は、混雑状況が「満」まで(「満」と「混」と「空」)の駐車場を優先させて表示順番が設定されることを意味している。この条件を満たす駐車場が複数ある場合には、施設からの距離が近いものが上側に配置される。なお、実際には、「満車」と「全て」は同じ内容を有しているため、いずれか一方を省略するようにしてもよい。
【0060】
利用者は、操作部4を用いて、
図5に示す領域Bに含まれる文字列「全て」を指し示すと、
図6に示す順番変更指示リストがプルダウン形式で表示されるようになっており、その中からいずれかを選択することができる。
【0061】
なお、領域Bに含まれるボタンb1、b2を用いて順番変更指示の内容を変更するようにしてもよい。例えば、ボタンb2を1回指し示す毎に、
図6に示したリストの選択対象が1つずつ下に移動し、ボタンb1を1回指し示す毎に、
図4に示したリストの選択対象が1つずつ上に移動するようになっている。
【0062】
駐車場の順番変更指示がなされた場合にはステップ122の判定において肯定判断が行われ、ステップ118に戻って駐車場の順番が変更された後の周辺駐車場描画データの作成が行われる。
【0063】
一方、駐車場の順番変更指示がなされない場合にはステップ122の判定において否定判断が行われる。次に、駐車場検索部32は、
図5に示した周辺駐車場画面が表示された状態において一の駐車場が選択されたか否かを判定する(ステップ124)。
図5に示す例では、各駐車場までの距離の横に表示された「>>」マークを利用者が操作部4を用いて指し示すことにより、この駐車場を選択することができる。一の駐車場が選択されない場合にはステップ124の判定において否定判断が行われ、駐車場検索部32は、前画面に戻るか否かを判定する(ステップ126)。例えば、
図5に示した周辺駐車場画面に含まれるボタンCを指し示すことにより、前画面に戻ることを指示することができる。前画面に戻る指示が行われた場合にはステップ126の判定において肯定判断が行われ、ステップ108に戻って検索結果画面(
図3)を表示するための施設情報描画データの作成が行われる。また、前画面に戻る指示が行われない場合にはステップ126の判定において否定判断が行われ、ステップ122に戻って駐車場順番変更の有無判定が繰り返される。
【0064】
一方、周辺駐車場画面(
図5)が表示された状態でその中に含まれる一の駐車場が選択された場合にはステップ124の判定において肯定判断が行われる。次に、周辺駐車場描画部36は、選択された駐車場の詳細情報が含まれる駐車場詳細情報描画データを作成する。表示処理部60は、この描画データに対応する駐車場詳細情報画像(画面)を表示装置6に表示する(ステップ128)。
図7は、駐車場詳細情報画面の具体例を示す図である。次に、駐車場検索部32は、前画面に戻るか否かを判定する(ステップ130)。例えば、
図7に示した駐車場詳細情報画面に含まれるボタンDを指し示すことにより、前画面に戻ることを指示することができる。前画面に戻る指示が行われた場合にはステップ130の判定において肯定判断が行われ、ステップ118に戻って周辺駐車場画面(
図5)を表示するための周辺駐車場描画データの作成が行われる。また、前画面に戻る指示が行われない場合にはステップ130の判定において否定判断が行われ、ステップ128に戻って駐車場詳細情報画面の表示が繰り返される。
【0065】
このように、本実施形態のナビゲーション装置では、検索条件を満たす施設を特定する施設特定情報(施設の名称)を表示する際に、同時に、この施設の周辺に存在する駐車場の有無を含む駐車場情報が表示されるため、周辺駐車場を考慮して施設を選択することができる。特に、施設を選択した後に周辺駐車場の確認を行う場合には、周辺駐車場がなかったことがわかった後に別の施設を選択して同様の確認を行う必要があるが、本実施形態のナビゲーション装置では、施設選択を行う際に周辺駐車場の有無がわかるため、駐車場の有無も含めて施設を選択する際の操作回数を大幅に低減することができる。
【0066】
特に、検索結果画面(
図3)には、複数の施設の名称と、これら複数の施設の名称のそれぞれに別々に対応する駐車場情報(駐車場の件数)が含まれており、複数の施設が検索された場合に、その中から周辺駐車場が存在する施設を選択することが容易となる。また、駐車場情報として駐車場の数を示すことにより、周辺駐車場の数が多く、駐車場に入るための待ち時間が少ないと思われる施設を優先的に選択することが可能となる。
【0067】
また、駐車場の検索条件を利用者の指示に応じて変更可能とすることにより、希望の条件に合った周辺駐車場が存在する施設を選択することが可能となる。特に、変更可能な駐車場の検索条件を、駐車場が存在する施設からの距離とすることにより、近くに駐車場がある施設を選択することが可能となる。また、変更可能な駐車場の検索条件を、施設と駐車場の間の歩行経路に沿った信号の有無、横断歩道の有無、舗装の有無、屋根の有無とすることにより、駐車場から施設までの歩きやすさを考慮して施設を選択することが可能となる。
【0068】
また、検索結果画面(
図3)においていずれかの施設に対応する駐車場情報が選択されたときに、複数の駐車場をリスト形式で表示する周辺駐車場画面(
図5)を表示することにより、施設の周辺に存在する複数の駐車場の中から利用者が所望の駐車場を選択することが可能となる。また、複数の駐車場をリスト表示する際に、各駐車場の混雑の程度を考慮した順番で、具体的には、利用者が指定した混雑の程度と同等、あるいは、指定された混雑の程度よりも混雑の程度が軽い駐車場を上位に配置して表示を行うことにより、待ち時間が少ない駐車場を優先的に表示させて選択することが容易となる。
【0069】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、車両に搭載されたナビゲーション装置について説明したが、パーソナルコンピュータやスマートフォンと称される携帯端末等で所定のアプリケーションソフトを実行することにより施設検索を行う場合にも本発明を適用することができる。