(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の部分の前記クラッディングは光子結晶クラッディングあり、前記第2の部分の前記クラッディングは光子結晶クラッディングである、請求項1に記載の光学フィルタ。
前記第1の部分の前記クラッディングは、1600ナノメートル付近を中心とされ、約1520ナノメートルから約1680ナノメートルに、3dB損失帯域幅を伴って延びる光子バンドギャップを支持する、請求項1に記載の光学フィルタ。
前記光学フィルタは、選択された波長範囲に伝送スペクトルを有し、前記伝送スペクトルは変調周期を約0.5ナノメートルと約3.3ナノメートルとの間の範囲に有する変調を有する、請求項1に記載の光学フィルタ。
前記第2の部分の前記中空コアは試料を受けるよう構成され、前記試料は1つ以上の化学薬品または生体材料を含み、前記中空コアファイバの伝送スペクトルは前記試料における予め定められた分子または分子種の存在を示す、請求項1に記載の光学フィルタ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好ましい実施例の詳細な説明
ここに記載されるある実施例に従って中空コア(例えば、空心)のファイバにテーパに基いた技術を適用することは、有利な結果を与え得る。ある実施例では、テーパ状の空心
のファイバは従来のテーパ状のファイバから利用可能であるのとは異なる光学的性質(例えばフィルタ線幅、結合の波長依存、および偏光依存)を有する光学構成要素を形成するために用いられる。さらに、ある実施例におけるテーパ状の空心のファイバを利用する構成要素の利用可能性は、センサのような空心のファイバシステムを組立てるために従来のソリッドコアファイバ構成要素を空心のファイバにスプライスするといった現在の必要をなくす。例えば、エイチ・ケイ・キム(H. K. Kim)、ヴイ・ダングイ(V. Dangui)、エム・ディゴネット(M. Digonnet)、およびジー・キノ(G. Kino)、「空心の光子バンドギャップファイバを用いるファイバ―光ジャイロスコープ("Fiber-optic gyroscope using an air-core photonic bandgap fiber")」、光ファイバセンサに関する第17回国際会議(17th International Conference on Optical Fiber Sensors)、ブリュージュ(Bruges)、ベルギー(Belgium)、2005年5月、Proc. of SPIE, Vol. 5855 part I, pp. 198-201参照。そのようなスプライスは作るのが困難であり、そして、それらは実質的なバック反射(例えば約4%)を導入し得、それはいくつかのシステム、特に増幅器および干渉計測定センサに強く害のある影響があり得る。ソリッドコア微細構造ファイバにおけるバイテーパについていくつかの研究があった(たとえば、ジェイ・ケイ・シャンダリアら(J. K. Chandalia et al.)、「テーパ状の空気シリカ微細構造光ファイバにおける断熱結合("Adiabatic coupling in tapered air-silica microstructured optical fiber")」、IEEE Photon. Technol. Lett., 2001 , Vol. 13, pp. 52-54;ジー・イー・タウン(G. E. Town)およびジェイ・ティー・リツィアー(J. T. Lizier)、「スポットサイズおよび開口数変換用のテーパ状有孔ファイバ("Tapered holey fibers for spot size and numerical aperture conversion")」、IEEE Photon. Technol. Lett., 2001 , Vol.
26, pp. 1042-1044;ならびに、イー・シー・マギ(E. C. Magi)、ピー・スタインヴァルツェル(P. Steinvurzel)およびビー・ジェイ・エグルトン(B. J. Eggleton)、「テーパ状光子結晶ファイバ("Tapered photonic crystal fibers")」、Opt. Expr., 2004,
Vol. 12, pp. 776-784参照)。しかしながら、より充分に下に記載されるように、テーパ状の空心のファイバ(例えばテーパ状の空心の光子バンドギャップファイバ(PBF))およびそのようなテーパ状の空心のファイバを利用する光学装置は、有益な特性、たとえば、比較的高い伝送を(比較的弱いテーパに対して)有し、伝送スペクトルにおける迅速な振動およびこれらの振動の大きな振幅を比較的弱いテーパに対してさえ有し、ならびに劇的に低減された3次光学非線形性を有する。ある実施例では、これらの結合した特性を有する中空コアファイバに製作されたテーパおよびバイテーパは、様々な用途で使用するのに有利である。
【0013】
ここに記載されるある実施例は、空心のファイバにおけるバイテーパ、そのようなバイテーパ状の空心のファイバを利用する光学装置、ならびにその製造および特徴付けを含む。ここに記載されるある実施例に従うバイテーパ状の空心の光子バンドギャップファイバ(PBF)の伝送スペクトルの試験的な測定のスペクトルは、共振結合が起こっていること、および共振結合がほとんど1つの支配的なクラッディングモードに対してであることを示し、従来のバイテーパと同様の疑似正弦曲線変調を示す。しかしながら、比較可能な長さの従来のバイテーパにおいてとは違い、ここに記載されるある実施例の変調周期は非常に短く(例えば0.5−3.3ナノメートル)、それは結合が非常に高次のクラッディングモードに起こることを示唆する。従来のテーパと異なり、そのような結合は、空心のファイバがテーパ状に高度に敏感であることを示して、比較的弱いバイテーパ(例えば約2%未満と低い直径低減)を利用するある実施例においてでさえ観察される。ある実施例における弱いテーパの伝送損失は、小さい(例えば約0.3dB未満)と観察され、それは、高分解能のインラインフィルタとしてこの単純な技術の用途を容易にする。
【0014】
図1Aは、ここに記載されるある実施例に従って例示的光学フィルタ100を概略的に示す。光学フィルタ100は、第1の部分120および第2の部分130を含む中空コアファイバ110を含む。第1の部分120は、第1の直径(D
core-1)を有する中空コア
122、および第2の直径(D
clad-1)を有するクラッディング124を含む。第2の部分130は、第1の直径より小さな第3の直径(D
core-2)を有する中空コア132、および第2の直径より小さな第4の直径(D
clad-2)を有するクラッディング134を含む。ある実施例では、中空コア122、クラッディング124、中空コア132およびクラッディング134は各々、一般に円形の断面を有する。ある他の実施例では、コア122、132の1つ以上および/またはクラッディング124、134の1つ以上は、概ね非円形の断面を有する。たとえばより充分に下に記載されるような光子バンドギャップファイバを利用するある実施例のコア122、132、クラッディング124、134は、丸い角を備えた概ね六角形の断面を有し得、およびさまざまな不規則な点を含み得る。さらに、光子バンドギャップファイバのコアの孔および/またはクラッディングは、丸い角を有し得、さまざまな不規則な点を含み得る。
【0015】
ここに用いられるとおりでは、用語「直径」はその最も広い意味の中で用いられる。たとえば、概ね非円形の断面について、用語「直径」は、断面の中央を概ね通ってある線に沿って断面を横切る最大の距離、断面の中央を概ね通って複数の線に沿って断面を横切る平均距離、または、断面の中央を概ね通ってある線に沿って断面を横切る特徴的な距離を指し得る。概ね円形の断面については、用語「直径」のこれらの使い方の各々は概ね互いと等しい。
【0016】
ある実施例では、中空コアファイバ110は中空コア光子バンドギャップファイバ(PBF)を含む。PBFは、それ自体は典型的には外側クラッディングに囲まれる、光子結晶クラッディングに囲まれた中空コアを含む。その光子結晶クラッディングは、
図2の写真にたとえば示されるように、周期的なパターンに配置された中空の孔の2次元配列を含む。周期的なパターンの孔の例は三角形およびカゴメ(Kagome)含むが、それらに限定はされない。孔の大きさ、孔を囲みかつ孔の間の薄い膜の厚み、および光子結晶クラッディングの中実部分を形成する材料の設計は、PBFの選択された用途について、対象の波長領域で、PBFが光子バンドギャップを支持するように行われる。このバンドギャップ内では、どのようなモードもPBFの軸に沿って伝搬することはできない。コアの存在(それは欠陥を構成する)は、クラッディングの対称を破り、そして、そうすることにおいて、それは、バンドギャップ内において伝搬し得る新たなモードを導入する。ある実施例では、PBFは、シリカのマトリクスに製作された名目上円形の孔の三角形のパターンを含み、コアは、クラッディングの周期的な構造の中央から7つのセルを取除くことにより形成される(
図2のファイバの場合であるように)。
【0017】
たとえば、ある実施例では、中空コアファイバ110はブレイズフォトニクス中空コアPBF HC−1550−02である。
図2は、ここに記載されるある実施例と互換性をもつそのような例示的中空コアPBFの断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。
図2に示される中空コアのPBFは、空気、別の気体、気体の別の組み合せまたは真空で満たされたコア160を有し、10.9ミクロンの直径を有し、空気、別の気体、気体の別の組み合せまたは真空で満たされ3.8ミクロンの周期をともなう孔172からなる三角形の格子で作られる光子結晶クラッディング170に囲まれる。ある実施例では、中空コアのPBFは、光子結晶クラッディング170を囲む外側クラッディング180をさらに含む。クラッディング170は、約1600ナノメートルを中心とされ、約1520ナノメートルから約1680ナノメートル(損失がそれより3dB高い波長は最低の損失波長にあり、それはバンドギャップの中央に近い)まで延在する光子バンドギャップを支持する。ここに記載されるある実施例は、他のコア直径、光子結晶クラッディングパターンまたは周期性、およびバンドギャップ波長範囲を有する中空コアのPBFを利用する。
【0018】
ある実施例では、中空コアファイバ110は中空コアブラッグファイバを含む。中空コアのブラッグファイバでは、コアは、固体材料(例えばシリカ)で作られたクラッディン
グに囲まれた名目上円形の形状(他の形状も可能である)を有する。ある実施例では、誘導が、クラッディングの内表面上(例えばコアとクラッディングとの間の界面)に堆積した、一連の多層のコーティングによって与えられる。コーティングの数、それらの厚み(典型的には波長の何分の一か)、およびそれらの屈折率(典型的には、高率から低率に交互する)の適切な選択で、この多層コーティングは、ある波長でコア内において光を導く反射器の役割をする。
【0019】
中空コアファイバ110のコアは、それが中空コアのPBFまたは中空コアのブラッグファイバでも、さまざまな非固体の材料で満たすことができる。たとえば、コアは、空気で、任意の他の気体または気体の組み合せで、(より高い屈折率がファイバの導波特性に否定的に影響するかもしれない液体が存在する状態で機能するようにファイバ構造が設計されるとして)液体で満たすことができる。さらに、コアは、排気されるか、または真空下に置かれ得る。
【0020】
ある実施例では、第1の部分120および第2の部分130は、部分136に沿って変動する直径を備えた中空コア137、および、テーパ状の部分136の長さに沿って変動する直径を備えたクラッディング138を有する、テーパ状の部分136によってともに結合される。ある実施例では、中空コア137の直径はテーパ状の部分136の長さに沿って単調に変動し、クラッディング138の直径はテーパ状の部分136の長さに沿って単調に変動する。ある他の実施例では、中空コア137の直径およびクラッディング138の直径の少なくとも1つは、テーパ状の部分136の長さに沿って非単調に変動する。
【0021】
図1Bは、ここに記載されるある実施例に従って別の例示的光学フィルタ100を概略的に示す。光ファイバ110は、第3の直径より大きな第5の直径(D
core-3)を有する中空コア142および第4の直径より大きな第6の直径(D
clad-3)を有するクラッディング144を有する第3の部分140をさらに含む。ある実施例では、
図1Cおよび
図1Dによって概略的に示されるように、第5の直径は第1の直径と実質的に等しく、第6の直径は第2の直径と実質的に等しい。
【0022】
ある実施例では、第3の部分140および第2の部分130は、テーパ状の部分146に沿って変動する直径を備えた中空コア147、および、テーパ状の部分146の長さに沿って変動する直径を備えたクラッディング148を有する、テーパ状の部分146によってともに結合される。ある実施例では、中空コア147の直径は、テーパ状の部分146の長さに沿って単調に変動し、クラッディング148の直径は、テーパ状の部分146の長さに沿って単調に変動する。ある他の実施例では、中空コア147の直径およびクラッディング148の直径の少なくとも1つは、テーパ状の部分146の長さに沿って非単調に変動する。
【0023】
ここに用いられるとおりでは、「テーパ状のファイバ」または「ファイバテーパ」または「テーパ」という語はそれらの最も広い意味の中で用いられ、変動する直径を有する部分によってつながれた、異なる直径を有するファイバ部分の対を有するファイバ(例えば
図1Aによって概略的に示される)、および変動する直径を有する対応する部分によってつながれた、異なる直径を有する3つ以上のファイバ部分を有するファイバ(例えば
図1B、1Cおよび1Dによって概略的に示される)を含むが、これらに限定はされない。ここに用いられるとおりでは、「バイテーパ状ファイバ」または「ファイババイテーパ」または「バイテーパ」という語はそれらの最も広い意味の中で用いられ、変動する直径を有する対応する部分によってつながれた、異なる直径を有する3つ以上のファイバ部分を有するファイバ(例えば
図1B、1Cおよび1Dによって概略的に示される)を含むが、これらに限定はされない。
【0024】
ある実施例では、
図1A−1Dによって概略的に示されるように、中空コア137、147、およびクラッディング138、148の直径と同様にファイバ部分136、146の直径も、ファイバ部分136、146の長さに沿って単調に変動する。たとえば、コア137の直径は、ファイバ部分136の長さに交差して、第1の直径(D
core-1)から第3の直径(D
core-2)まで単調に変動する。同様に、クラッディング138の直径は、ファイバ部分136の長さに交差して、第2の直径(D
clad-1)から第4の直径(D
clad-2)まで単調に変動する。さらに、ファイバ部分136、146の長さに沿ったこれらの直径の他の変動も、ここに記載されたさまざまな実施例と互換性をもつ。
【0025】
中空コアファイバ110は、ここに記載されるある実施例に従って
図3に示されるセットアップを用いてテーパ状にされ得る。
図4は、ここに記載されるある実施例に従って光学フィルタ100を形成する、例示的方法200のフローチャートである。
図4の動作ブロック210に示されるように、方法200は中空コアファイバ110を与えるステップを含む。中空コアファイバ110は、軸、第1の部分、第2の部分および第3の部分を有する。第3の部分は、軸に沿って、第1の部分と第2の部分の間で位置決めされる。第3の部分は第1の直径を有する。
【0026】
方法200はさらに、
図4の動作ブロック220に示されるように、中空コアファイバ110の少なくとも第3の部分を、第3の部分が塑性変形可能な温度に加熱するステップを含む。方法200はさらに、
図4の動作ブロック230に示されるように、第1の部分と第2の部分との間の距離が増加するよう、第1の部分および第2の部分の少なくとも1つを軸に沿って引くステップを含む。このように引くことにより、第3の部分は、第1の直径未満の第2の直径を有するように伸ばされ塑性変形する。
【0027】
ある実施例では、第1の部分および第2の部分の少なくとも1つを引くステップは、第1の部分または第2の部分のいずれかのみを、第1および第2部分の他方が固定され続ける一方で、引くステップを含む。ある他の実施例では、第1の部分および第2の部分の少なくとも1つを引くステップは、第1の部分および第2の部分の両方を反対方向に引くステップを含む。ある実施例では、中空コアファイバ110は、中空コア、中空コアを囲むクラッディング、およびクラッディングを囲むジャケットを含む。ある実施例では、方法200はさらに少なくとも第3の部分を加熱するより前に中空コアファイバ110からジャケットを取除くステップを含む。
【0028】
ある実施例では、中空コアファイバ110からポリマージャケットを取除いた後、中空コアファイバ110は、小型の水素トーチの炎の上に位置決めされ、2つのコンピュータ制御される電動のマイクロポジショナを用いて、両側から引かれ得る。代替的には、他の実施例では、中空コアファイバ110は、反対側が固定されたまま、一方側から引かれ得る。たとえば、他のタイプのトーチ、電気的なコイル、電気アーク、CO
2レーザ、COレーザまたは他のレーザでのような他の熱源も、中空コアファイバ110を柔らかくするために用いることができる。加熱の量はコアまたはクラッディングのいずれかの空気孔を壊す危険を減らすためにある実施例では最小限にすることができる。ある実施例における引く速度は毎秒約100ミクロンである。ある実施例では、
図3に示されるように、テーパプロセスは、顕微鏡対物レンズを備えた電荷結合素子(CCD)カメラ上に加熱した領域を結像することにより視覚的に監視することができる。さらに、さまざまな他のテーパ手順も、(例えば、他の引く速度、時間的な加熱パターン、空間的な加熱パターンを用いて、)ここに記載されるある実施例と互換性をもつ。
【0029】
ある実施例では、非対称のバイテーパは、上記のように、中空コアファイバにバイテーパを作り、次に、熱を加えてファイバを引くことにより第1および第3の部分のうちの1つの直径を減じ、そして、熱源を移動させて実質的な長さ(例えば2−4mm)にわたり
一定の直径低減を与えることにより製作できる。ある他の実施例では、非対称のバイテーパは、第1および第3の部分のうちの1つの直径をまず減じて、次に、バイテーパをその間に形成することにより製作することができる。ある実施例では、重複する、ステップ状、または連結されたテーパを、ここに記載されるある実施例に従ってさまざまな技術を用いて形成することができる。
【0030】
光子バンドギャップファイバの短い数片(1−10センチメートル)が、異なる直径低減とともに、上に記載されるようにテーパされて、ここに記載される測定がなされたテーパ状の空心のPBFを製造した。テーパの強さは、テーパ比ΔD/Dによって特徴づけられ、ここで、Dはテーパ前のPBF外径(例えば120ミクロン)であり、ΔDは、(例えばテーパ状の領域の最も小さな直径での)テーパのネック部のファイバ直径の低減である。ある実施例では、第1の部分120におけるコア直径およびクラッディング直径の比は、第2の部分130におけるコア直径およびクラッディング直径の比と実質的に等しい。
【0031】
より高い倍率下では、比較的強いバイテーパ(ΔD/D>25%)においてでさえ、孔の多くがテーパプロセスを生き延びたように見えたが、SEMでのテーパ断面のより注意深い検査は、バイテーパの結晶格子の整合性を評価するのに有用である。
【0032】
図5は、ここに記載されるある実施例に従って光学信号をフィルタ処理する、例示的方法300のフローチャートである。方法300は、
図5の動作ブロック310に示されるように、第1の部分120および第2の部分130を含む中空コアファイバ110を与えるステップを含む。第1の部分120は、第1の直径を有する中空コア122、および第2の直径を有するクラッディング124を含む。第2の部分130は、第1の直径未満の第3の直径を有する中空コア132、および第2の直径未満の第4の直径を有するクラッディング134を含む。
図5の動作ブロック320に示されるように、方法300はさらに、中空コアファイバ110の第1の部分120を通して、中空コアファイバ110の第2の部分130に、光学信号を伝送するステップを含む。波長の第1の範囲を有する光学信号の第1の部分は、中空コアファイバ110の第2の部分130を通して伝送される。波長の第2の範囲を有する光学信号の第2の部分は、中空コアファイバ110の第2の部分130を通して伝送されない。
【0033】
ある実施例では、中空コアファイバ110は、第3の直径より大きな第5の直径を有する中空コア142と、第4の直径より大きな第6の直径を有するクラッディング144とを有する第3の部分140をさらに含む。あるそのような実施例では、方法300はさらに、中空コアファイバ110の第3の部分130を通して光学信号の第2の部分の或る部分を伝送するステップを含み、そこにおいては光学信号の第2の部分のその部分は波長の第3の範囲を有する。
【0034】
例示的測定では、バイテーパ状の中空コアPBFの伝送スペクトルは、バイテーパ状の中空コアPBFの劈開された入力端に突合せ結合された単一モードファイバ(例えばコーニング(Corning)のSMF28ファイバ)に広帯域のErドープされた超蛍光放射ファイバ光源からの光を送り出すことにより測定された。次いで、バイテーパからの出力光は、伝送スペクトル測定のための光学スペクトル分析器に接続された短いもう1片のSMF28ファイバに突合せ結合された。第2のSMF28ファイバを用いて、中空コアのPBFのクラッディングモードをフィルタ処理し、そうして中空コアのバイテーパのみの基本モードのスペクトルを測定した。次いで、各スペクトルは、同じ態様で励起された、テーパ状でない中空コアPBFの、測定されたスペクトルに正規化された。突合せ結合する整列中に、顕微鏡を用いて、結合されたファイバを2つの側から見て、モード干渉からのスペクトルにおける大きいランダムな変動のような誤った結果を生じさせたであろう、PB
Fのクラッディングモードへの結合を最小限にするよう、コアが対面したことを確実にした。この整列での残った不正確さは、測定ごとに、測定された伝送スペクトルにおける、小さいが有限の変動となる結果となった。これらの変動は、ファイババンドギャップにわたって波長におおよそ依存せず、かつ多くとも約2dBと等しい、と実験的に判断された。
【0035】
図6は、ここに記載されるある実施例に従って、約2%未満(「<2%バイテーパ状PBF」)、約17%(「17%バイテーパ状PBF」)および約33%(「33%バイテーパ状PBF」)のテーパ比ΔD/Dをともなう、3例のバイテーパ状の空心のPBFの、測定された伝送スペクトルを示す。幾何学的な視点から見て、これらのバイテーパはすべて断熱的であり、例えば、λが光の波長で、δnが、コアモードと結合されるクラッディングモードとの間の有効屈折率差である場合、それらの長さLはL
a=λΔD/D/δnよりはるかに大きい。たとえば、33%バイテーパ状PBFの場合、δnは約0.8と等しく(下記の議論を参照)、したがって、L
aは
【数1】
であり、一方、バイテーパ長さは約6ミリメートルだった。17%バイテーパ状PBFのスペクトルは、約3.3ナノメートルの周期でほとんど正弦曲線の変調を示す。ソリッドコアバイテーパ(例えば、ディー・ティー・キャシディー、ディー・シー・ジョンソンおよびケイ・オー・ヒル、「単モード光ファイバテーパの波長依存の伝送」、Appl. Opt., 1985, Vol. 24, pp. 945-950参照)におけるように、この正弦曲線の挙動は、干渉がHE
11コアモードと単一のクラッディングモードとの間にあることを明らかに示す。他の2つの例示的バイテーパ状中空コアPBFからのスペクトルでは、振動の振幅における観察された変動は、1つの支配的なクラッディングモードへの結合を、1つ以上の二次的なクラッディングモードへのより弱い結合とならんで示唆する。
【0036】
それらの同様の振動する挙動にもかかわらず、ここに記載されるある実施例の空心のファイババイテーパの伝送スペクトルは、さまざまな点で従来のバイテーパのものと異なる。ある実施例では、
図6の例示的バイテーパの3つすべてに対して示されるように、たとえテーパ比が小さくても、振動は相当大きい。たとえば、変調は、2%未満のテーパ比に対して可視である。比較のため、断熱性のソリッドコアバイテーパファイバで、ΔD/Dが約80%を超過するまで、伝送スペクトルの目立った正弦曲線の変調は生じない。例えば、ディー・ティー・キャシディー、ディー・シー・ジョンソンおよびケイ・オー・ヒル、「単モード光ファイバテーパの波長依存の伝送」、Appl. Opt., 1985, Vol. 24, pp. 945-950;ジェイ・ディー・ラブら、「テーパ状単一モードファイバおよび装置、第I部」、IEEE Proc, 1991, Vol. 138, pp. 343-354;アール・ジェイ・ブラックら、「テーパ状単一モードファイバおよび装置、第II部」、IEEE Proc, 1991, Vol. 138, pp. 355-364参照。換言すれば、中空コアファイバテーパは、従来のファイバテーパより、テーパ状に対してはるかにより敏感である。従来のファイバテーパと異なり、ここに記載したある実施例では、伝送フィルタを、中空コアファイバを用いて、最小限の物理的な変形をその中空コアファイバに適用することにより、したがって、その機械的安定性の劣化がほとんどまたはまったく無く、有利に製作することができる。
【0037】
ここに記載されるある実施例と従来のファイババイテーパとの間の別の差は、中空コアファイババイテーパに対する振動の周期が、従来のファイババイテーパよりもはるかに短いということである。この特性は、結合されるモード間の有効屈折率差δnが、中空コアファイバテーパに関して、従来のSMFテーパのHE
11モードとHE
12モードとの間の有効屈折率差より、はるかに高いことを暗示する。非断熱の結合については、伝送スペクトルにおける2つの隣接した伝送ピーク間の波長間隔(Δλ)と結合されたモード間の有効
屈折率差δnとの関係は、次のように書くことができる:
【0039】
式中、λは、2つのピーク波長の相乗平均であり、Lはバイテーパ長さである。
図6の3つの例示的断熱性バイテーパについて、この式は充分であり、なぜならば、断熱性は、ほとんど結合の強さに影響し、ピークの周期性にははるかに弱い影響を持つ、と予想されるからである。
【0040】
表1は、
図6の各例示的ファイババイテーパの測定された振動周期Δλ、Δλから計算されたδn値、および等式1を用いるバイテーパ長さLをリストに記載する。ある実施例では、バイテーパ長さ(テーパ状の部分を含む、その軸に沿った中空コアファイバの変形した領域の長さ)を測定し得る。代替的には、バイテーパ長さは正確に測定するのが困難なある他の実施例では、バイテーパ長さは、表1におけるバイテーパ長さの値を与えるために行われたように、質量保存、および製造の間にバイテーパに適用された伸びの既知量から決定することができる。δnのすべての推測された値は高い(表1を参照)。対照的に、NA=0.1を備えたファイバに製作された従来のバイテーパに対しては、HE
11およびHE
12モードに対するδnは典型的に0.001−0.003である(例えば、ディー・ティー・キャシディー、ディー・シー・ジョンソンおよびケイ・オー・ヒル、「単モード光ファイバテーパの波長依存の伝送」、Appl. Opt., 1985, Vol. 24, pp. 945-950参照。この観察は、ある実施例では、中空コアファイババイテーパははるかにより高次のクラッディングモード、すなわち、ファイバ軸にほぼ90°で伝搬するモードに結合することを示す。さらに、結合されるモード間の離調は、17%のバイテーパ状PBFに対してのほうが、他の2つのバイテーパ状PBFに対してよりも、はるかに弱い。33%バイテーパ状PBFの伝送スペクトルは、より複雑な挙動(
図6を参照)、すなわちより強いピークの疑似周期的な連なりを示す。ここに指摘されるように、この非正弦曲線の挙動は複数のクラッディングモードへの結合を示す。従来のバイテーパでのように、これらのピークは、ほとんど(またはすべて)の結合されるモードが同相である波長の近辺で生じる。複数のランダムなクラッディングモードへの結合のような、より複雑な(かつ恐らくより現実的な)モデル仮定は、表1にリスト化されたδnの推測された値を評価できるほど変更しないことが強調されるべきである。
【0041】
表1。バイテーパ寸法、測定された伝送ピーク間隔、およびHE
11モードと結合されるクラッディングモードとの間の推測されるΔn。
【0043】
ある実施例では、従来のバイテーパと比較して、中空コアファイババイテーパは非常に抑えられた3次非線形性を示す。ある実施例におけるこの特性は、特に、非常に減じられた四波混合およびカー効果に変わり、空心のファイバの基本モードは、大抵、シリカより
もはるかに低い3次非線形性を有する空気中を伝わるという事実からきている。(例えば、2007年、Measurement Science and Technologyにおいて公開物に関して受け入れられた、マイケル・ディゴネット(Michel Digonnet)、ステファン・ブリン(Stephane Blin)、ヒャン・キュン・キム(Hyang Kyun Kim)、ヴィナヤック・ダングイ(Vinayak Dangui)およびゴードン・キノ(Gordon Kino)、「空心ファイバ光ジャイロスコープの感度および安定度("Sensitivity and stability of an air-core fiber-optic gyroscope")」参照)。ある実施例では、3次非線形性は従来のバイテーパと比較した中空コアファイババイテーパにおいて2桁を越える大きさ分を減じられる。大きなコアの中空コアファイバを有するある他の実施例では、従来のバイテーパと比較して、3次非線形性は4桁を越える大きさ分を減じられる。
【0044】
ある実施例では、
図7に示されるように、中空コアファイババイテーパは、低いテーパ比にさえ、相当に高い損失を示す。この損失は、ある実施例において少なくとも2つの寄与を有し得る。ある実施例における1つの寄与はバイテーパの或る部分に沿った誘導の損失である。バイテーパの長さに沿って、ファイバ断面のすべての特徴的寸法は、結晶周期、ならびにPBFのためのコアおよびクラッディングの孔の直径を含んで、均質的にスケールダウンされる。PBFは光子バンドギャップ導波管であり続けるが、バンドギャップ端の波長はバイテーパの一方端からバイテーパのネック部まで、結晶周期に比例するので、バンドギャップはより短い波長に向かって連続的にシフトする。たとえば、17%バイテーパ状PBFにおいては、バンドギャップは、中空コアPBFの落ち着いた部分における約1520−1680ナノメートルから、中空コアPBFバイテーパのネック部における約1260−1395ナノメートルまでシフトする。これら2つの波長範囲の間には重なりはないため、この中空コアPBFバイテーパを通して連続的に誘導される波長はない。このバイテーパをプローブするために用いられる信号(1530−1575ナノメートル)は中空コアPBFの落ち着いた領域において十分に誘導されるが、ネック部の付近では、それらは、バンドギャップの長波長端上に落ち、ネック領域中を単に回折する。ネック部を通過すると、そこでは、ファイバコアは基本モードを再び支持するのに十分大きくなり、コアモードと空間的に重複する回折されたモードの部分のみが捕捉され、バイテーパ出力に誘導されて出される。その測定された伝送スペクトルから推測されるブレイズフォトニクスファイバのバンド端に対して計算される、基本モードがちょうどネック部のところではもはや誘導されない臨界テーパ比は、約10%である。ある実施例では、テーパ比は10%未満である。バイテーパがこの値よりも大きなテーパ比を有するある実施例に対しては、そのバイテーパの中央部分に沿って、基本モードは存在せず、信号は誘導されない。17%バイテーパ状PBFに対して上で論じられたこの誘導の損失のメカニズムは、33%バイテーパ状中空コアPBFにも当てはまり、なぜならば、そこにおいては、さらにより大きな光の損失があるからである。しかしながら、誘導の損失は<2%バイテーパ状中空コアPBFについては損失に評価できるほど寄与しはしない。<2%バイテーパ状中空コアPBFのネック部においては、バンドギャップは約1490ナノメートルから1650ナノメートルに延び、したがって、
図7において用いられるプローブ波長はこのバイテーパ中に十分に誘導される。
【0045】
中空コアPBFを利用するある実施例の別の損失メカニズムは、クラッディングモードは漏洩性があり、なぜならば、光子結晶クラッディングは純粋なシリカによって取囲まれ(たとえば
図2を参照)、純粋なシリカはクラッディングモードよりも高い屈折率を有するからである、という事実に関係する。したがって、コアモードが結合されるクラッディングモードは減衰され、それは、コアモードに対して損失メカニズムを表わす。この損失メカニズムは、空気中において、従来のファイババイテーパにおいて、損失に寄与せず、なぜならば、そこでは、クラッディングモード(大抵HE
12)は(テーパネックが波長のオーダの直径に引下げられなければ)強力に誘導され、損失にほとんど悩まされないからである(例えば、ディー・ティー・キャシディー、ディー・シー・ジョンソンおよびケイ
・オー・ヒル、「単モード光ファイバテーパの波長依存の伝送」、Appl. Opt., 1985, Vol. 24, pp. 945-950参照))。一方、この状況はクラッディングモードの屈折率よりも大きな屈折率の媒体に浸漬される従来のファイババイテーパと類似しており、この場合、クラッディングモードは漏洩性になり、バイテーパ損失は増大する。一般に、結合されたクラッディングモードの有効な屈折率が低いほど、つまり、伝送スペクトルにおける振動周期が短いほど、損失はより高くなることになる。10%より下のテーパ比を有するある実施例では、損失は約6dB未満である。より弱いテーパ比(たとえば2%未満)を有するある実施例では、損失は0.3dB未満であり、その一方で、依然として、約1dBピークからピークの伝送スペクトルにおいて振動を与える。そのようなファイバテーパは光フィルタとして有利に用いられ得る。ここに記載されるある実施例に従う他のファイバテーパも、光フィルタとして用いられるよう、十分に低い損失および振動に、十分に高い振幅変動を与え得る。
【0046】
これらの損失メカニズムは実験的な観察と整合する。
図7は、測定されたバイテーパ損失が増大するテーパ比とともに増大することを示す。損失は、(
図7において約10%における垂直な線として示される)このファイバに対して計算される臨界テーパ比と整合する、2%より上でありかつ17%より下である比に対して劇的に増大する。より弱いバイテーパはほんの小さな損失を呈し(0.3dB未満)、これは、非常に小さな量でシフトするそのバンドギャップ端と整合する(1600ナノメートルの約2%未満、つまり32ナノメートル未満)。この例示的バイテーパにおいては、基本モードは、すべてのプローブされる波長において、テーパ中を誘導されるままである。ある実施例では、ある狭い範囲の波長のみがテーパ内に結合され、強いテーパは、基本モードがテーパを通してその狭い範囲の波長をわたって誘導される状態で用いられ得る。ある実施例では、広い範囲の波長を含む信号が、フィルタ処理されるようテーパ内に結合される。あるそのような実施例(たとえば、波長において接近して間隔を取られた2つの信号であって、一方の信号はフィルタ処理され、他方の信号は透過される)に対しては、比較的強いテーパ(たとえば10%近く)が用いられ得、なぜならば、基本モードは両方の波長でテーパ中を誘導されることになるからである。ある実施例(たとえば、2つの信号が、元の空心ファイババンドギャップの大きな何分の1かだけ波長において間隔を取られる)の場合、相対的に弱いテーパ(たとえば2%未満)が用いられ得る。
【0047】
弱いバイテーパの低い損失(約0.3dB下、
図7参照)は、その短い振動周期と組合されて、興味ある用途を示唆し、それは、ファイバレーザおよび他の光システムにおける波長フィルタとして含む。バイテーパのクラッディングを取囲むシリカの外側クラッディングの存在のため、ある実施例における空心ファイババイテーパの伝送スペクトルは、それが接触する外部の媒体の屈折率に精々弱く依存する。それは、実用的な、パッケージングされた空心ファイババイテーパ装置を形成することは、空中に懸架して屈折率誘導の損失を導くことを回避しなければならない従来のバイテーパよりも非常に容易であるはずだ、ということになる。
【0048】
図8は、ここに記載されるある実施例に従ってレーザにおける周波数フィルタとしての中空ファイババイテーパ200の例示的適用例を概略的に示す。この例示的適用例は、ファブリ−ペロー型レーザキャビティのある特定の例として記載されるが、同様の記載および恩恵は他の種類のレーザ共振器(たとえばリング共振器など)にも同様に適用可能である。
図8において、空心ファイバ200の一方端は従来の手段(図示せず)によって利得媒体210(たとえばバルク利得媒体、導波利得媒体、またはファイバ利得媒体など)に接続される。バルク利得媒体については、レンズなどのような光学素子を用いて光をファイバ200からバルク媒体210内に結合しそして戻すことができる。利得媒体210の他方端は第1の光反射器220と光通信状態にある(たとえば光学的結合される)。利得媒体210におけるレーザ集団は(たとえば光学ポンプまたは電流によって)反転されて
、利得媒体210内に利得を形成する。バイテーパ状ファイバ200の他方端は第2の光反射器230と光通信状態にある。第1および第2の反射器220、230の少なくとも1つは、利得媒体210によって支持されるレーザ波長で部分的に透過して光出力を与える。バイテーパ状ファイバ200は周波数フィルタとして働き、その伝送は利得スペクトルの中央近くにあるレーザキャビティの共振周波数に当たる周波数に対して高い。ある実施例では、フィルタはレーザをその周波数においてのみ振動させ、したがって、単一周波数レーザを形成する。ある他の実施例では、中空コアバイテーパをフィルタとして多くの他の態様で(たとえばモードの数を低減し、レーザの出力周波数を安定させ、または振動を、基本モードスペクトル、ある特定の周波数、もしくは複数の周波数において振動させるよう)利用し得る。
【0049】
ある実施例では、名目上同一または異なる伝送スペクトルを伴う中空コアバイテーパファイバも連結して、より複雑な伝送スペクトルを伴うフィルタを生成し得る。1つの例は、ある所与の範囲の波長(たとえば50nm)にわたる高い損失によって包囲される単一の伝送ピークを呈するスペクトルである。別の例は、ある所与の範囲の波長にわたる周波数領域において均等または不均等に間隔を取られる一連のピークである。
【0050】
図9はここに記載されるある実施例に従ってフィルタとしての中空ファイババイテーパ200の別の例示的適用例を概略的に示す。
図9のフィルタは、フィルタ上に入射する異なる周波数を伴う複数の信号の1つを除くすべてを減衰するよう働く。ある実施例では、フィルタの入力端は、入力信号240を運んでくる入力ファイバと光通信状態にスプライスされるかまたはそうでなければその状態に置かれ、その出力端は、同様に、フィルタ処理された信号250を運び去る出力ファイバと光通信状態にスプライスされるかまたはそうでなければその状態に置かれる。入力および/または出力信号240、250は、たとえば光学レンズなどの従来の手段を用いて中空コアファイババイテーパ内に結合されおよびそれから出る空間ビームでもあり得る。ある実施例のフィルタは、多くの入射信号波長の1つのみを透過するか、または1つを除くすべてもしくは間の任意の数の波長を透過する。より一般的には、ここに記載されるある実施例は、入力信号のうちの任意の選択された波長を、選択された最大値(たとえば100%以下)と選択された最小値(たとえば0以上)との間の伝送で、伝送する。この機能は、ある実施例では、光通信学における多くの用途に対して役立つ。
【0051】
1つ以上の中空コアファイバテーパまたはバイテーパを利用することにより、ここに記載されるある実施例は従来のファイバテーパを超える1つ以上の恩恵を与える。ある実施例では、最小限のテーパを伴う中空コアファイババイテーパは、典型的にはより多くのテーパを用い、それに対応してより脆弱である従来のすべてのソリッドファイバまたはソリッドコアを伴う有孔ファイバにおいて形成されるバイテーパと比較して増大した機械的強度を有利に与える。ある実施例では、中空コアファイババイテーパのスペクトルは、ファイバクラッディングの外側部分と接触する外部の媒体の屈折率に対して一般に感度を有さず、したがって、中空ファイババイテーパのパッケージングを従来のバイテーパに対してよりも容易にする。大きな機械的強度を、外部の屈折率に対して感度がないことと組合せたある実施例は、テーパ状の中空コアファイバを利用する商用装置の製造およびパッケージングをより簡易にするという利点を与える。加えて、テーパ状中空コアファイバの機械的強度は、テーパ状中空コアファイバを伴う他の機械的なフィルタ処理機能(たとえば中空コアファイババイテーパ上における機械的に誘導される長周期ファイバグレーティング(LPFG)など)の使用を容易にする。
【0052】
ある実施例では、中空コアファイババイテーパは高速の振動を伝送スペクトルにおいて波長の関数として有利に与える。従来の単一モードファイバ(SMF)バイテーパを用いる比較できるほど高速な振動を発生させるためには、SMFバイテーパは中空コアファイ
ババイテーパよりも長くかつ薄くあることが必要であろう。加えて、同様の幾何学的テーパ寸法の下では、テーパ状中空コアファイバは従来のSMFバイテーパよりも高速の伝送スペクトル振動を与えるであろう。
【0053】
ある実施例では、中空コアファイババイテーパは、従来のバイテーパと比較して、大きく抑制された第三次非線形性を有利に呈する。ある実施例における中空コアファイババイテーパの第三次非線形性は、従来のバイテーパと比較して、3以上のオーダの大きさ分低減される。ある他の実施例(たとえば、
図2に示されるファイバの場合におけるように、大抵の中空コアPBFの場合において7つのセルを取除く代わりに、19のセルを取除くことによりコアを形成することにより得られる大きなコアの中空コアファイバなど)では、第三次非線形性は従来のバイテーパと比較して4桁を超える大きさだけ低減される。
【0054】
ある実施例では、テーパ状ファイバの中空コアは分析されるべき試料(たとえば1つ以上の化学薬品または生体材料を含む)を受けるよう構成される。光がテーパ状ファイバ内に結合され、光スペクトルの選択が、その光スペクトルの少なくとも一部が試料の吸収スペクトルと重複するように行なわれる。テーパ状ファイバの出力において、検出器によって、テーパ状ファイバにより伝送された光の出力が測定され、および/または、分光光度計によって、テーパ状ファイバにより伝送された光のスペクトルを測定する。光検出器からの出力信号は、コンピュータまたは他の電子装置に入力されることにより分析され、試料に関する情報を記録、記憶、および/または表示する。測定された、伝送された出力、および/またはテーパの伝送スペクトルは、コアの内側表面に結合される特定の分子または分子種の存在に感度を有するので、あるそのような実施例は化学または生物学的センサとして有利に利用され得る。ある実施例では、伝送スペクトルは特定の分子または分子種の量または濃度も示す。あるそのような実施例では、中空コアの内側表面は1つ以上の特定の分子または分子種を結合するよう活性化され得る。内側表面のそのような活性化は、以前に、テーパ状でない中空コアファイバに対して示されていた。ある実施例におけるテーパ状ファイバの伝送スペクトルにおける振動はテーパ状ファイバの内側表面に対する試薬の結合で修正される。テーパ状中空コアファイバにより伝送される光の大きな部分はコア内にあるので、テーパ状中空コアファイバの伝送スペクトルの応答は、相対的に弱いテーパでさえ、試薬の存在に対して非常に感度を有し得る。対照的に、従来のSMFテーパの場合、検出されるべき種はファイバの外側表面に取付けられることしかできない。SMFテーパを通って伝わる光と検出されるべき種との間における十分な空間的重なりを得るためには、従来のSMFテーパはかなり強くあることを必要とされ(典型的には、バイテーパのネック部において、直径が、いくつかの波長のオーダのものである)、その結果、非常に薄く、機械的に見て脆弱な装置をもたらす結果となる。しかしながら、この構成においてでさえ、従来のSMFテーパにおける光モードと種との間における空間的重なりは、テーパ状中空コアファイバに対してよりも非常に弱い。テーパ状でない中空コアファイバに対抗するものとしてのテーパ状中空コアファイバを利用してセンシングを行なうことの1つの利点は、テーパ状中空コアファイバでは、検出されるべき種の存在は伝送スペクトルの微細構造(たとえば振動の周期および周波数領域の伝送山または谷の位置など)に影響するということである。対照的に、テーパ状でない中空コアファイバの場合、同じ種は、伝送スペクトルの大きさにおいて、全体的な変更のみ、および/または主として全体的な変更を誘導するであろう。テーパ状中空コアファイバを用いることは、したがって、種を測定することに対し、特に、他の態様ではテーパ状でない中空コアファイバを用いては検出されないかもしれない濃度における微量の化学種または生体種の存在を検出することに対して、より感度のある技術である。
【0055】
この発明のさまざまな実施例を上に記載した。この発明はこれらの具体的な実施例に言及して記載されたが、それらの記載は、この発明を例示するものとして意図され、この発明を限定するものとしては意図されない。さまざまな修正例および変形例が、当業者に対
して、特許請求の範囲に規定されるこの発明の真の精神および範囲から逸脱することなく生ずることもある。