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特許57483431つの機器の使用による、別の機器に表示するべきウェブサイトのコンテンツの構成およびエミュレート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5748343
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】1つの機器の使用による、別の機器に表示するべきウェブサイトのコンテンツの構成およびエミュレート
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/14 20060101AFI20150625BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20150625BHJP
【FI】
   G06F3/14 310C
   G09G5/00 510V
【請求項の数】45
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2011-191706(P2011-191706)
(22)【出願日】2011年9月2日
(62)【分割の表示】特願2001-562288(P2001-562288)の分割
【原出願日】2001年2月22日
(65)【公開番号】特開2012-27930(P2012-27930A)
(43)【公開日】2012年2月9日
【審査請求日】2011年9月2日
【審判番号】不服2014-8648(P2014-8648/J1)
【審判請求日】2014年5月9日
(31)【優先権主張番号】60/184,211
(32)【優先日】2000年2月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】09/773,982
(32)【優先日】2001年1月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
(74)【代理人】
【識別番号】100085132
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100083703
【弁理士】
【氏名又は名称】仲村 義平
(74)【代理人】
【識別番号】100096781
【弁理士】
【氏名又は名称】堀井 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100098316
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 久登
(72)【発明者】
【氏名】アブコビッツ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】チョウネイ,ジェレミィ
(72)【発明者】
【氏名】クリストフォート,ジェーコブ
(72)【発明者】
【氏名】エリソン,ローレンス・ジェイ
【合議体】
【審判長】 小曳 満昭
【審判官】 白石 圭吾
【審判官】 千葉 輝久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−175515(JP,A)
【文献】 特開平5−143217(JP,A)
【文献】 特開平6−54053(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の機器を用い、前記第1の機器とは異なる表示能力を有する第2の機器に表示されるべき情報を構成する方法であって、
前記第1の機器から第1の入力を受取るコンピュータ実施ステップを含み、前記第1の入力は前記第2の機器に表示されるべき情報を特定し、前記方法はさらに、
前記第1の機器に、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を生成させるコンピュータ実施ステップと、
前記第1の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータを記憶するコンピュータ実施ステップと、
前記データに基づき、前記データが特定する情報を、前記第2の機器に表示するため伝送するコンピュータ実施ステップと、
前記第1の機器に第2の映像表示を生成させるコンピュータ実施ステップとを含み、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、前記方法はさらに、
前記第1の機器からデータを受取るコンピュータ実施ステップを含み、前記データは前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して生成され、前記方法はさらに、
前記データに基づき、前記第1の機器に対し、前記第2の機器が前記ユーザの対話に応答してどのように動作するかを視覚的にエミュレートさせるコンピュータ実施ステップを含む、方法。
【請求項2】
第1の機器を用い、前記第1の機器とは異なる表示能力を有する第2の機器に表示されるべき情報を構成する方法であって、
前記第1の機器から第1の入力を受取るコンピュータ実施ステップを含み、前記第1の入力は前記第2の機器に表示されるべき情報を特定し、前記方法はさらに、
前記第1の機器に対し、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を生成させるコンピュータ実施ステップと、
前記第1の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータを記憶するコンピュータ実施ステップと、
前記データに基づき、前記データが特定する情報を、前記第2の機器に表示するため伝送するコンピュータ実施ステップと、
前記第1の機器に第2の映像表示を生成させるコンピュータ実施ステップとを含み、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、前記方法はさらに、
前記第1の機器からデータを受取るコンピュータ実施ステップを含み、前記データは前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して生成され、前記方法はさらに、
前記データに基づき、前記第1の機器に対し、前記ユーザの対話の結果として、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかを視覚的にエミュレートするように、変更された第1の映像表示を生成させるコンピュータ実施ステップを含む、方法。
【請求項3】
汎用コンピュータを用いて携帯機器に表示されるべきコンテンツを構成する方法であって、
前記汎用コンピュータで第1のユーザ入力を受取るコンピュータ実施ステップを含み、前記第1のユーザ入力は、前記携帯機器で表示されるべきコンテンツを特定し、前記方法はさらに、
前記汎用コンピュータに対し、コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第1のイメージを生成させるコンピュータ実施ステップと、
前記第1のユーザ入力に基づき、前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを特定するデータを記憶するコンピュータ実施ステップと、
前記データに基づき、前記データが特定するコンテンツを、前記携帯機器に表示するため伝送するコンピュータ実施ステップと、
前記汎用コンピュータに第2のイメージを生成させるコンピュータ実施ステップとを含み、前記第2のイメージは前記携帯機器を示し、前記携帯機器の物理的な制御装置のイメージを含んでおり、
前記物理的な制御装置のイメージを用いたユーザの対話に応答して、コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、前記第1のイメージと、前記携帯機器の前記第2のイメージとが組合されて第3のイメージを形成し、前記第3のイメージはコンテンツを表示する前記携帯機器を示す、方法。
【請求項4】
前記汎用コンピュータで第2のユーザ入力を受取るステップをさらに含み、前記第2のユーザ入力は、前記携帯機器で表示されるべきコンテンツを変更し、前記方法はさらに、
前記第2のユーザ入力に応答して、前記汎用コンピュータに対し、前記第2のユーザ入力によって変更されたコンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1のイメージを生成させるステップと、
前記第2のユーザ入力に基づき、前記携帯機器に表示されたコンテンツを変更するステップとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記汎用コンピュータで付加的データを受取るステップをさらに含み、前記付加的データは前記携帯機器の前記第2のイメージとのユーザの対話に応答して生成され、前記方法はさらに、
前記付加的データに基づき、前記携帯機器が前記ユーザの対話に応答してどのように動作するかをエミュレートするステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
コンテンツは、前記携帯機器に表示されるべき第1の組のデータを特定し、前記方法はさらに、
前記汎用コンピュータで第2のユーザ入力を受取るステップを含み、前記第2のユーザ入力は、前記携帯機器に表示されるべき第2の組のデータを特定する付加的コンテンツを特定し、前記第1の組のデータと前記第2の組のデータとは前記携帯機器に同時に表示されず、前記方法はさらに、
前記汎用コンピュータに対し、(a)コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1のイメージと、(b)付加的コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第2のイメージとを共に同時に表示させるステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
第2の機器の種類の第2の機器に表示するためのコンテンツを特定するための、第1の機器の種類の機器であって、
前記第2の機器に表示されるべきコンテンツを特定するユーザインターフェイスと、
コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を表示するディスプレイ領域とを含み、
第2の機器に表示されるコンテンツは、前記ユーザインターフェイスを介して受取られた第1の入力に基づき、
前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータは記憶され、
前記データに基づき、前記データが特定する情報は、前記第2の機器に表示するため伝送され、
前記ディスプレイ領域は、第2の映像表示を表示するよう構成され、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、
前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して、コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、前記第1の映像表示と、前記第2の機器の前記第2の映像表示とは組合されて第3の映像表示を形成し、
前記第3の映像表示は、情報を表示する前記第2の機器を示す、機器。
【請求項8】
前記ユーザインターフェイスは、前記第2の機器に表示されるべきコンテンツを変更する第2の入力を受取るよう構成され、
前記第2の入力に応答して、前記ディスプレイ領域は、前記第2の入力によって変更されたコンテンツが、前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を表示するよう構成され、
前記第2の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるコンテンツを変更する、請求項7に記載の機器。
【請求項9】
前記ユーザインターフェイスは、前記第2の機器にコンテンツを表示するためのフォーマットを特定する第2の入力を受取るよう構成され、
前記第2の入力に応答して、前記ディスプレイ領域は、前記フォーマットに基づき、コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を表示するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項10】
前記ユーザインターフェイスは、コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかを変更する第2の入力を受取るよう構成され、
前記第2の入力に応答して、前記ディスプレイ領域は、前記第2の入力によって変更されたコンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を表示するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項11】
ユーザインターフェイスは第3の機器にデータを送出するよう構成され、前記データは前記第2の機器に表示されるべきコンテンツを特定し、
前記第3の機器は前記データを記憶するよう構成され、
前記第3の機器は、前記第2の機器に表示するため、前記データが特定するコンテンツを伝送するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項12】
前記ディスプレイ領域は、コンテンツが第3の機器の種類の第3の機器に表示されるとどのように見えるかの、第3の映像表示を表示するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項13】
前記ディスプレイ領域は、前記第1の映像表示と前記第3の映像表示とを同時に表示するよう構成される、請求項12に記載の機器。
【請求項14】
コンテンツは、前記第2の機器に表示されるべき第1の組のデータを特定し、
前記ユーザインターフェイスは、付加的コンテンツを特定する入力を受取るよう構成され、前記付加的コンテンツは、前記第2の機器に表示されるべき第2の組のデータを特定し、前記第1の組のデータと前記第2の組のデータとは前記第2の機器に同時に表示されず、
前記ディスプレイ領域は、(a)コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1の映像表示および(b)付加的コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第2の映像表示を共に、同時に表示するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項15】
前記機器は汎用コンピュータである、請求項7に記載の機器。
【請求項16】
前記第2の機器は、ワイヤレス接続を介して通信するよう構成される、請求項7に記載の機器。
【請求項17】
前記第2の機器は携帯電話である、請求項16に記載の機器。
【請求項18】
ウェブページを示すウィンドウをさらに含み、前記ウィンドウは、
ユーザ入力を受取り、前記ユーザ入力を前記ユーザインターフェイスに送出するよう構成される第1のフレームと、
コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1の映像表示を表示する前記ディスプレイ領域を有する第2のフレームとを含む、請求項7に記載の機器。
【請求項19】
前記第2の機器に表示されるべきコンテンツは、サービスからの使用が可能なコンテンツの特定の部分である、請求項7に記載の機器。
【請求項20】
前記第2の機器に表示されるべきコンテンツは、サービスからの使用が可能なアプリケーションである、請求項7に記載の機器。
【請求項21】
第2の機器の種類の第2の機器に表示するためのコンテンツを特定するための、第1の機器の種類の機器であって、
前記第2の機器に表示されるべきコンテンツを特定するユーザインターフェイスと、
コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を表示するディスプレイ領域とを含み、
第2の機器に表示されるコンテンツは、前記ユーザインターフェイスを介して受取られた第1の入力に基づき、
前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータは記憶され、
前記データに基づき、前記データが特定する情報は、前記第2の機器に表示するために伝送され、
前記ディスプレイ領域は、第2の映像表示を表示するよう構成され、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、
前記ユーザインターフェイスは、前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して生成されたデータを受取るよう構成され、
前記ディスプレイ領域は、前記第2の機器が前記ユーザの対話に応答してどのように動作するかを視覚的にエミュレートするよう構成される、機器。
【請求項22】
第2の機器の種類の第2の機器に表示するためのコンテンツを特定するための、第1の機器の種類の機器であって、
前記第2の機器に表示されるべきコンテンツを特定するユーザインターフェイスと、
コンテンツが前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を表示するディスプレイ領域とを含み、
第2の機器に表示されるコンテンツは、前記ユーザインターフェイスを介して受取られた第1の入力に基づき、
前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータは記憶され、
前記データに基づき、前記データが特定する情報は、前記第2の機器に表示するために伝送され、
前記ディスプレイ領域は、第2の映像表示を表示するよう構成され、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、
前記ユーザインターフェイスは、前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して生成されたデータを受取るよう構成され、
前記ディスプレイ領域は、コンテンツが前記ユーザの対話の結果として前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、変更された第1の映像表示を表示するよう構成される、機器。
【請求項23】
携帯機器に表示するためのコンテンツを特定するための汎用コンピュータであって、
前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを特定する第1のユーザ入力を受取るよう構成されるユーザインターフェイスと、
コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第1のイメージを表示するディスプレイ領域とを含み、
前記携帯機器に表示されるコンテンツは、前記ユーザインターフェイスを介して受取られた前記第1のユーザ入力に基づき、
前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを特定するデータは記憶され、
前記データに基づき、前記データが特定するコンテンツは、前記携帯機器に表示するために伝送され、
前記ディスプレイ領域は、第2のイメージを表示するよう構成され、前記第2のイメージは前記携帯機器を示し、前記携帯機器の物理的な制御装置のイメージを含んでおり、
前記物理的な制御装置のイメージを用いたユーザの対話に応答して、コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、前記第1のイメージと、前記携帯機器の前記第2のイメージとは組合されて第3のイメージを形成し、前記第3のイメージは、コンテンツを表示する前記携帯機器を示す、汎用コンピュータ。
【請求項24】
前記ユーザインターフェイスは、前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを変更する第2のユーザ入力を受取るよう構成され、
前記第2のユーザ入力に応答して、前記ディスプレイ領域は、前記第2のユーザ入力によって変更されたコンテンツが、前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1のイメージを表示するよう構成され、
前記第2のユーザ入力に基づき、前記ディスプレイ領域は、前記携帯機器に表示されるコンテンツへの変更を表示するよう構成される、請求項23に記載の汎用コンピュータ。
【請求項25】
前記ユーザインターフェイスは、携帯機器の前記第2のイメージとのユーザの対話に応答して生成された付加的データを受取るよう構成され、
前記ディスプレイ領域は、前記付加的データに基づき、前記携帯機器が前記ユーザの対話に応答してどのように動作するかをエミュレートするよう構成される、請求項23に記載の汎用コンピュータ。
【請求項26】
コンテンツは、前記携帯機器に表示されるべき第1の組のデータを特定し、
前記ユーザインターフェイスは、前記携帯機器に表示されるべき第2の組のデータを特定する付加的コンテンツを特定する第2のユーザ入力を受取るよう構成され、
前記第1の組のデータと前記第2の組のデータとは前記携帯機器に同時に表示されず、
前記ディスプレイ領域は、(a)コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1のイメージおよび(b)付加的コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第2のイメージを共に、同時に表示するよう構成される、請求項23に記載の汎用コンピュータ。
【請求項27】
第1の機器を用い、前記第1の機器とは異なる表示能力を有する第2の機器に表示されるべき情報を構成するための命令の1つ以上のシーケンスを有する、コンピュータによる読出可能な媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第1の入力を受取るステップを実行させ、前記第1の入力は、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器に対し、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を生成させるステップと、
前記第1の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータを記憶するステップと、
前記データに基づき、前記データが特定する情報を、前記第2の機器に表示するために伝送するステップと、
前記第1の機器に第2の映像表示を生成させるステップとを実行させ、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して、前記第1の機器に第3の映像表示を生成させるステップを実行させ、前記第3の映像表示は、前記第1の映像表示と前記第2の映像表示との組合せであり、視覚的なエミュレーションとして前記第3の映像表示は情報を表示する前記第2の機器を示すようにする、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項28】
命令をさらに含み、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第2の入力を受取るステップを実行させ、前記第2の入力は、前記第2の機器に表示されるべき情報を変更し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第2の入力に応答して、前記第1の機器に対し、前記第2の入力によって変更された情報が、前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を生成させるステップと、
前記第2の入力に基づき、前記第2の機器に表示された情報を変更するステップとを実行させる、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項29】
命令をさらに含み、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第2の入力を受取るステップを実行させ、前記第2の入力は、前記第2の機器に情報を表示するためのフォーマットを特定し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第2の入力に応答して、前記第1の機器に対し、前記フォーマットに基づき、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を生成させるステップを実行させる、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項30】
命令をさらに含み、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第2の入力を受取るステップを実行させ、前記第2の入力は、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかを変更し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第2の入力に応答して、前記第1の機器に対し、前記第2の入力によって変更された情報が、前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1の映像表示を生成させるステップを実行させる、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項31】
情報は、前記第2の機器に表示されるべき第1の組のデータを特定し、前記コンピュータによる読出可能な媒体は命令をさらに含み、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第2の入力を受取るステップを実行させ、前記第2の入力は、前記第2の機器に表示されるべき第2の組のデータを特定する付加的情報を特定し、前記第1の組のデータと前記第2の組のデータとは、前記第2の機器に同時に表示されず、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器に対し、(a)情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1の映像表示および(b)付加的情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第2の映像表示を共に、同時に表示させるステップを実行させる、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項32】
前記第1の機器は汎用コンピュータである、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項33】
前記第2の機器は、ワイヤレス接続を介して通信するよう構成される、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項34】
前記第2の機器は携帯電話である、請求項33に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項35】
前記第1の機器からの前記第1の入力は、ウェブページを示すウィンドウの第1のフレームを介して受取られ、前記第1の映像表示は前記ウィンドウの第2のフレーム内に表示される、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項36】
前記第2の機器に表示されるべき情報は、サービスからの使用が可能なコンテンツの特定の部分である、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項37】
前記第2の機器に表示されるべき情報は、サービスからの使用が可能なアプリケーションである、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項38】
第1の機器を用い、前記第1の機器とは異なる表示能力を有する第2の機器に表示されるべき情報を構成するための命令の1つ以上のシーケンスを有する、コンピュータによる読出可能な媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第1の入力を受取るステップを実行させ、前記第1の入力は、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器に対し、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を生成させるステップと、
前記第1の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータを記憶するステップと、
前記データに基づき、前記第2の機器に表示するために、前記データが特定する情報を伝送するステップと、
前記第1の機器に第2の映像表示を生成させるステップとを実行させ、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器からデータを受取るステップを実行させ、前記データは、前記物理的な制御装置の映像表示を用いたユーザの対話に応答して生成され、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記データに基づき、前記第1の機器に対し、前記第2の機器が前記ユーザの対話に応答してどのように動作するかを視覚的にエミュレートさせるステップを実行させる、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項39】
第1の機器を用い、前記第1の機器とは異なる表示能力を有する第2の機器に表示されるべき情報を構成するための命令の1つ以上のシーケンスを有する、コンピュータによる読出可能な媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器から第1の入力を受取るステップを実行させ、前記第1の入力は、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器に対し、情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかの、第1の映像表示を生成させるステップと、
前記第1の入力に基づき、前記第2の機器に表示されるべき情報を特定するデータを記憶するステップと、
前記データに基づき、前記第2の機器に表示するために、前記データが特定する情報を伝送するステップと、
前記第1の機器に第2の映像表示を生成させるステップとを実行させ、前記第2の映像表示は前記第2の機器を示し、前記第2の機器の物理的な制御装置の映像表示を含んでおり、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第1の機器からデータを受取るステップを実行させ、前記データは、前記物理的な制御装置の映像表示を用いた、情報の前記第1の映像表示とのユーザの対話に応答して生成され、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記データに基づき、前記第1の機器に対し、前記ユーザの対話の結果として情報が前記第2の機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、変更された第1の映像表示を生成させるステップを実行させる、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項40】
命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
情報が第3の機器に表示されるとどのように見えるかの、第3の映像表示を前記第1の機器に生成させるステップを実行させ、前記第3の機器は、前記第1の機器または前記第2の機器のいずれかと異なる表示能力を有する、請求項27に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項41】
前記第1の映像表示と前記第3の映像表示とは前記第1の機器に同時に表示される、請求項40に記載の、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項42】
汎用コンピュータを用い、携帯機器に表示されるべきコンテンツを構成するための命令の1つ以上のシーケンスを有する、コンピュータによる読出可能な媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータで第1のユーザ入力を受取るステップを実行させ、前記第1のユーザ入力は、前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを特定し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータに対し、コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第1のイメージを生成させるステップと、
前記第1のユーザ入力に基づき、前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを特定するデータを記憶するステップと、
前記データに基づき、前記データが特定するコンテンツを前記携帯機器に表示するために伝送するステップと、
前記汎用コンピュータに第2のイメージを生成させるステップとを実行させ、前記第2のイメージは前記携帯機器を示し、前記携帯機器の物理的な制御装置のイメージを含んでおり、
前記物理的な制御装置のイメージを用いたユーザの対話に応答して、コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかをエミュレートするように、前記第1のイメージと、前記携帯機器の前記第2のイメージとが組合されて第3のイメージを形成し、前記第3のイメージはコンテンツを表示する前記携帯機器を示す、コンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項43】
命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータで第2のユーザ入力を受取るステップを実行させ、前記第2のユーザ入力は前記携帯機器に表示されるべきコンテンツを変更し、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記第2のユーザ入力に応答して、前記第2のユーザ入力により変更されたコンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、変更された第1のイメージを前記汎用コンピュータに生成させるステップと、
前記第2のユーザ入力に基づき、前記携帯機器に表示されるコンテンツを変更するステップとを実行させる、請求項42に記載のコンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項44】
命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータで付加的データを受取るステップを実行させ、前記付加的データは携帯機器の前記第2のイメージとのユーザの対話に応答して生成され、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記付加的データに基づき、前記ユーザの対話に応答して前記携帯機器がどのように動作するかをエミュレートするステップを実行させる、請求項42に記載のコンピュータによる読出可能な媒体。
【請求項45】
コンテンツは前記携帯機器に表示されるべき第1の組のデータを特定し、前記コンピュータによる読出可能な媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータで第2のユーザ入力を受取るステップを実行させ、前記第2のユーザ入力は、前記携帯機器に表示されるべき第2の組のデータを特定する付加的コンテンツを特定し、前記第1の組のデータおよび前記第2の組のデータは前記携帯機器に同時に表示されず、前記命令はさらに、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対し、
前記汎用コンピュータに対し、(a)コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、前記第1のイメージおよび(b)付加的コンテンツが前記携帯機器に表示されるとどのように見えるかの、第2のイメージを共に、同時に表示させるステップを実行させる、請求項42に記載のコンピュータによる読出可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
この出願は、2000年2月22日に出願の、先の米国仮出願連続番号第60/184,211号から国内優先権を請求し、そのすべての開示はこの明細書中に完全に述べられるように、この明細書に援用により引用される。
【0002】
この発明は、クライアントにサービスを提供することに関し、さらに特定的には、1つの機器を用いてウェブサイトのコンテンツを別の機器に表示するよう構成およびエミュレートすることに関する。
【背景技術】
【0003】
ワールドワイドウェブは、インターネット上にサーバのネットワークを含み、その各々は、1つ以上のHTML(ハイパーテキストマークアップ言語)ページと関連する。或るサーバと関連するHTMLページは、そのサーバおよび(通常は)他のサーバ上の他の文書に対し、情報およびハイパーテキストリンクを与える。サーバは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を用いることにより、クライアントと通信する。サーバは、サーバのHTMLページに対するクライアントからのリクエストを聞くので、「リスナー」と称されることが多い。
【0004】
ワールドワイドウェブのユーザは、ブラウザと称されるクライアントプログラムを用い、リスナーからの情報をリクエストし、デコードし、表示する。ブラウザのユーザがHTMLページ上のリンクを選択すると、このページを表示しているブラウザはインターネットを介し、リンク内で特定されたユニバーサルリソースロケーター(URL)と関連するリスナーに対してリクエストを送る。そのリクエストに応答して、リスナーはリクエストされた情報を、そのリクエストを発したブラウザに伝送する。ブラウザはこの情報を受取り、受取った情報をユーザに与え、次のユーザのリクエストを待つ。
【0005】
従来、リスナーに記憶される情報は、スタティックHTMLページの形をとる。スタティックHTMLページは、ウェブブラウザからのリクエストの前に、リスナー側で生成され、記憶される。リクエストに応答して、スタティックHTMLページは単純に記憶から読出され、リクエストするブラウザに伝送される。現在、ダイナミック動作を行なうことによってブラウザのリクエストに応答するリスナーを開発する動向がある。たとえば、リスナーは、データベースに対して照会(query)を発し、その照会の結果を含むウェブページをダイナミックに構築し、ダイナミックに構築されたそのHTMLページをリクエストするブラウザに伝送することにより、リクエストに応答してもよい。
【0006】
別の動向は、インターネットのアクセスを従来のコンピュータシステム以外の機器に拡大することである。たとえば、埋込まれたウェブブラウザを有する無線電話が開発されてきた。サイズおよびコストの制約のために、このような機器内に含まれる「マイクロブラウザ」は、成熟したコンピュータシステム用に開発されてきたブラウザに比べ、極めて限られた機能性しか有さない。しかしながら、埋込まれたマイクロブラウザを備えた機器は、従来のコンピュータシステムが使用できない環境下で用いることができる。
【0007】
ウェブコンテンツを表示することのできる機器の種類の数は、どのような形を取るにせよ、増大し続けている。このようなウェブ対応機器の種類の数が増大するにつれ、その機器の能力の多様性も増大する。たとえば、汎用コンピュータシステムは、大きなカラー画面、高度な音響出力、大きな処理能力、エルゴノミックなキーボード入力、およびマウス、トラックボール、またはトラックパッド等の使用しやすい任意選択機器を設けることにより、その不動性を補償する。反対に、小さな携帯機器は、画面サイズおよびユーザ入力の使用しやすさを犠牲にしてその携帯性を達成している。
【0008】
ワールドワイドウェブは、任意の所与の機器に表示できる数よりもはるかに多くのコンテンツを有する。したがって、ウェブ対応機器のユーザが、見たいコンテンツを特定することのできるメカニズムが提供されてきた。従来、ウェブ対応機器のユーザは、ウェブ対応機器のユーザ入力メカニズムを用い、ウェブ対応機器に表示されるべきコンテンツを特定する。このことは、ウェブ対応機器が、高度であって使用しやすい入力メカニズムを備えた汎用コンピュータシステムであるとうまく実行される。残念なことに、ウェブ対応機器がユーザの入力を受取るためのボタンをわずか数個備えただけの携帯電話である場合、コンテンツを特定するプロセスは、厄介な時間のかかるものとなる。
【0009】
携帯機器の入力メカニズムを用い、携帯機器用のウェブコンテンツを特定するという厄介なプロセスを避けるための1つのアプローチは、ソース、アプリケーション、またはサービスを特定して携帯機器からアクセスを行なうために汎用コンピュータを用いることが含まれる。ユーザが所望のコンテンツのソースおよびアプリケーションを選択するのに用いるユーザ入力を受取るため、コンピュータに設けられたインターフェイスは、それ自体が1つ以上のウェブページの形をとって設けられてよい。
【0010】
このアプローチは、携帯機器のユーザインターフェイスの使用に関連する困難を解消するが、他の問題を引き起こす。特に、携帯機器上の情報の最終的な見え方は、携帯機器に何を表示すべきかを決定する際の、典型的には主たる要因となる。携帯機器に何を表示すべきかを、その情報がどのような見え方をするのか考慮せずに決定する場合、その結果は完全に容認しがたいものとなるおそれがある。たとえば、或るユーザは、携帯機器に送出されたニュースページが音声と写真を含むよう指定するかもしれない。しかしながら、この機器の音声およびビデオ能力は、機器によって再生された音声が不明瞭であり、写真は黒いボックスとして機器上に現れるようなものかもしれない。
【0011】
情報の最終的な見え方が確実に容認可能なものとなるように、ユーザは、(1)汎用コンピュータを用いて携帯機器用のウェブコンテンツを特定し、(2)その携帯機器からコンテンツにアクセスし、(3)その携帯機器上のコンテンツの見え方に基づき、汎用コンピュータを用いて携帯機器用のウェブコンテンツを調整し、(4)携帯機器上の選択されたウェブコンテンツの見え方がユーザにとって容認可能なものとなるまでステップ(2)および(3)を繰返すプロセスを、反復して行なってよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
残念なことに、このような反復プロセスは、携帯機器のユーザインターフェイスを用いてウェブコンテンツを特定しようとすることと同様に、時間のかかるものとなるおそれがある。さらに、このプロセスは、ユーザが自ら所有する多数の携帯機器の各々に対してそのプロセスのすべてを行なう必要がある場合、特に面倒なものとなる。
【0013】
上で述べたことに基づき、比較的制限された表示および/または入力メカニズムを有するウェブ対応機器に表示されるべきウェブコンテンツを特定するための、改良された技術の提供が所望されるのは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
管理機器を用い、この管理機器と異なる表示能力を有するターゲット機器に表示されるべき情報を構成するための技術を提供する。この発明の一局面に従い、ユーザは管理機器を介してターゲット機器に表示されるべき情報を特定する。管理機器は、その情報がターゲット機器ではどのように見えるのか、イメージを表示する。たとえば、ユーザは汎用コンピュータを用い、ウェブベースのインターフェイスを介して、携帯機器に表示されるべき情報を選択してよい。コンピュータは、選択された情報が携帯機器の画面ではどのように見えるのか、イメージを表示する。ユーザは管理機器を用いて、携帯機器に表示されるべき情報、特定された情報を表示するためのフォーマット、またはその任意の組合せを変更してよい。
【0015】
別の局面では、管理機器はターゲット機器のイメージを表示してよく、そのイメージは、特定された情報がターゲット機器ではどのように見えるのかを示す。ユーザはまた、管理機器を介し、ターゲット機器のイメージを操作して実際のターゲット機器の使用をシミュレートしてもよく、そのイメージは、ユーザの操作に応答してターゲット機器の作用をエミュレートする。たとえば、コンピュータは地元のレストランのリストを示した携帯電話のイメージを表示するかもしれない。ユーザは次にマウスを用いてイメージ上の電話のボタンをクリックし、たとえば、実際の電話の上下矢印キーを押すことをシミュレートするとよい。コンピュータのディスプレイにおける電話のイメージは、次に、電話のイメージの画面上の表示をスクロールすることにより、ユーザによるマウスのクリックに応答するものとする。ユーザは、コンピュータの電話のイメージ上にある表示画面のコンテンツを操作することにより、電話に表示されるべき情報を操作することができる。
【0016】
この発明の他の局面には、ユーザの特定した情報が2つ以上の機器ではどのように見えるのかを同時に表示すること、特定のターゲット機器に対する多数の画面表示、またはその任意の組合せが含まれるが、これに限定されない。
【0017】
この発明は、添付の図面において、限定としてではなく例として示される。添付の図面において、同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】この発明の一実施例に従った、ウェブを介して設けられてよいターゲット機器選択ユーザインターフェイスの図およびウェブページのフレーム内に表示されるターゲット機器の図である。
図2】この発明の一実施例に従った、1つの機器を用いてウェブサイトのコンテンツを構成かつエミュレートして別の機器に表示するためのシステムの、高レベルの全体像を示すブロック図である。
図3】この発明の一実施例に従った、実際のターゲット機器が選択されたウェブコンテンツをどのように示すかをエミュレートするターゲット機器の、イメージを示す図である。
図4】この発明の一実施例に従い、ターゲット機器がブラウザ内のターゲット機器自体のウィンドウ内に表示されるのを示す図である。
図5】この発明の一実施例に従い、管理機器に示される制御機器内で表示されるメニューが、ターゲット機器のイメージ上に示されるメニューとどのように対応するかを示す図である。
図6】この発明の一実施例に従った、マルチ画面プレビューの図である。
図7】一実施例が実現化されてよいコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
第1の機器を用い、第1の機器と異なる表示能力を有する第2の機器でコンテンツの表示をエミュレートするための技術を説明する。これにより、第1の機器を用いて第2の機器用のコンテンツを特定する間に、第2の機器のコンテンツの最終的な見え方を考慮することが可能になる。以下の説明では、説明のために多くの特定的な詳細を述べ、この発明の完全な理解を図る。しかしながら、この発明をこれらの特定的な詳細なしに実施してもよいことは、当該技術の技術者にとっては明らかであろう。他の例では、周知の構造および機器がブロック図の形をとって示され、この発明を不必要に曖昧にすることを避ける。
【0020】
機能的全体像
1つの機器のユーザがターゲット機器に送出されるべきコンテンツを構成することのできる技術を提供する。コンテンツを選択するためのインターフェイスを設けるメカニズムは、ターゲット機器をエミュレートするイメージも設け、選択されたコンテンツがターゲット機器でどのように見えるのかを表示する。
【0021】
一組のターゲット機器の特定
一実施例に従い、多数の機器を有するユーザは、その機器の1つ(今後は「管理機器」と称する)を用い、1つ以上の他の機器に送られるべきコンテンツを特定する。管理機器および他の機器のいずれも「ウェブ対応」機器と称されてよく、それらがワールドワイドウェブからの情報を受渡しできることを意味する。このような情報は、典型的にはHTMLページの形をとるが、この明細書に示される実施例はHTMLページをやりとりする機器に限定されない。XML(拡張可能マークアップ言語)またはWML(ワイヤレスマークアップ言語)等の、他のフォーマットのページをやりとりしてもよい。
【0022】
さらに、この明細書で説明される技術は、ワールドワイドウェブが情報ソースである実施例を参照して説明されているが、ここで説明されている技術は、(1)ターゲット機器がソースから情報を表示することができ、(2)管理機器がその情報のコンテンツまたはフォーマットを特定することができる、いかなる環境にも適用することができる。
【0023】
汎用コンピュータで利用することのできる表示および入力メカニズムが高度であるために、典型的には汎用コンピュータを管理機器として選択するものとする。しかしながら、管理機器にするべく選択した機器は状況ごとに多様である可能性があり、この実施例は、管理機器の、特定の任意の種類の選択に限定されない。
【0024】
ユーザは管理機器にウェブサーバからデータを検索させる。一実施例に従うと、そのデータは管理機器のブラウザにユーザインターフェイス制御を表示させ、この制御は、ユーザに1つ以上の「ターゲット」機器からなる組を選択させる。このターゲット機器はウェブ対応機器であり、この機器に対して特定された組のウェブコンテンツが送出されるものとし、ユーザは管理機器を用いてこの特定された組のウェブコンテンツを選択する。
【0025】
図1は「ターゲット機器選択」ユーザインターフェイス110を示し、このインターフェイスを一実施例に従い、ウェブを介して管理機器に設けてよい。ターゲット機器選択ユーザインターフェイス110を用いてターゲット機器を選択することにより、ターゲット機器120の映像表示が管理機器に表示される。図1はまた、ターゲット機器120の映像表示がウェブページ100のフレーム130内に示される実施例を示し、このウェブページは別のフレーム内にユーザインターフェイス110を有する。
【0026】
図2はこの発明の一実施例に従って構成されるシステムを示す。このシステムは、ウェブサーバ200、管理機器250、およびターゲット機器252を含む。ウェブサーバ200は、コンテンツ選択ユニット204、1つ以上の仮想機器208をロードするための機器エミュレートユニット206、および1つ以上の変換ユニット210を有する変換エンジン212を含む。コンテンツ選択ユニット204は、ウェブページを管理機器250に伝送するよう構成される1つ以上のソフトウェアモジュール224を含む。伝送されたウェブページは、たとえば、図1に示されるウェブページ100を含んでよく、ウェブページ100は、ユーザインターフェイス制御150、152、154および156を含み、ユーザが1つ以上のターゲット機器を特定できるようにする。
【0027】
ユーザがターゲット機器を選択するのに応答して、選択された機器を特定する情報がウェブサーバ200に送り返される。この情報は、選択を行なったユーザ用のプロファイル内に記憶され、このプロファイルは他のユーザプロファイルとともに、ウェブサーバ200にアクセスすることのできる記憶素子のリポジトリ202内に常駐する。コンテンツ選択ユニット204は、ターゲット機器選択を示すデータを記憶することに加え、機器エミュレートユニット206にメッセージを送り、選択されたターゲット機器に対して仮想機器208がロードされるようにする。この例では、1つのターゲット機器が選択されたと仮定するものとする。したがって、1つの仮想機器208のみが管理機器250に対し、機器エミュレートユニット206によってロードされた。
【0028】
仮想機器208はソフトウェア構成要素であり、この構成要素は、特定のフォーマットでデータを受取り、仮想機器に対応するターゲット機器に表示されるのと同一の態様でデータを管理機器に表示させるコードを生成するよう構成される。示されたシステムでは、ウェブサーバ200はアプリケーションおよびサービス254からコンテンツを受取り、アプリケーションおよびサービスは次いでウェブ統合ユニット240からコンテンツを受取り、統合ユニットは最終的にHTMLソース214からコンテンツを受取る。一実施例に従い、アプリケーションおよびサービス254によって生成された出力は、XML(拡張可能マークアップ言語)フォーマットである。変換エンジン212は、仮想機器208を含む他の機器によって求められる入力フォーマットにXMLデータを変換するための変換ユニット210を含む。示されたシステムでは、管理機器250はブラウザを実行している汎用コンピュータであり、したがって、仮想機器208によって生成されたコードは、ウェブサーバ200によって管理機器250に送られたウェブページ内に組込まれるHTMLコードである。
【0029】
ウェブサーバ200の特定の構成要素は、アプリケーションおよびサービス254によって生成されるデータのフォーマット、仮想機器208によって求められるフォーマット、および管理機器250によって求められるフォーマットを含むさまざまな要因に依存して、実現化例ごとに異なるものである。たとえば、アプリケーションおよびサービス254はXMLよりはむしろ、HTMLコードを生成するかもしれない。加えて、仮想機器208はHTML入力、XML入力、またはWML(ワイヤレスマークアップ言語)等の、何らかの他の形の入力を受取るよう構成されるかもしれない。仮想機器208によって求められた入力フォーマットが、データがウェブサーバ200によって受取られるフォーマットと異なる場合、適切な変換ユニット210がコンテンツを処理した後、そのコンテンツを仮想機器208に与えなくてはらない。
【0030】
仮想機器208がロードされると、この仮想機器は自身の「ホームページ」用にデータをリクエストする。仮想機器208のホームページを構成するデータは、仮想機器208がロードされた、ユーザのユーザプロファイル内で特定される。示された実施例では、仮想機器208はホームページ用のデータを変換ユニット210から受取り、変換ユニットは次いで、そのデータをアプリケーションおよびサービス254から受取る。仮想機器208がデータを受取ると、仮想機器208はデータを解釈してそのデータを示すが、このデータ呈示は、管理機器250のブラウザによってデコードされると、同様のXMLがWML等の対応するターゲット機器用のマークアップに変換され、ターゲット機器上で観察される効果を完全に模倣する態様で行なわれる。
【0031】
有利にも、説明された実施例により、ユーザはデスクトップまたはラップトップのパーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ等の管理機器を用いることにより、携帯電話等のターゲット機器用のウェブコンテンツを構成し、エミュレートすることができる。この利点は、元のウェブコンテンツのフォーマット、またはターゲット機器への入力に必要なフォーマットに関係なく達成され得る。ユーザはまた、情報の構成と、その情報がターゲット機器ではどのように見えるかのチェックとを繰返し行なう必要がない。むしろ、ユーザは管理機器でターゲット機器用の情報を構成し、それが管理機器上のターゲット機器のエミュレートされたイメージではどのように見えるかを検討することができる。
【0032】
ウェブコンテンツの選択
1組のターゲット機器が選択されると、ユーザにはユーザインターフェイスが示され、ユーザはこれにより、ターゲット機器用のウェブコンテンツを選択することができる。一実施例に従い、ウェブコンテンツ選択ユーザインターフェイスがウェブページの1つのフレーム内に表示されるが、ターゲット機器のイメージも同時にそのウェブページの別のフレーム内に表示される。ターゲット機器のイメージはスタティックではない。むしろ、ターゲット機器のイメージは、現在選択されているウェブコンテンツが実際のターゲット機器に表示されるとどのように見えるのかを正確に示す。ユーザがコンテンツ選択ユーザインターフェイスを操作して、ターゲット機器に送られるべきコンテンツを変更すると、ターゲット機器のイメージは更新され、特定されたコンテンツ内でその変更を反映する。したがって、ユーザはコンテンツ選択プロセスの間、ターゲット機器が存在しないまま、ターゲット機器での選択されたコンテンツの最終的な見え方を即座に考えることができる。
【0033】
図3は、実際のターゲット機器が、図1のユーザインターフェイス110等のユーザインターフェイスのダイアログボックス310を用いて選択されたウェブコンテンツを示す方法を、ターゲット機器のイメージ320がどのようにエミュレートするのかを示す。イメージの最初の見え方は、上述のとおり生成される。ユーザは、チェックマークを解除するか、ユーザインターフェイスのダイアログボックス310内のオブジェクト330等のチェックマークをチェックすることによって新たな情報を加える等、ウェブコンテンツ選択を変更してよい。
【0034】
図2を参照すると、このような変更はリポジトリ202内のユーザの構成において反映される。リポジトリ202は、任意のユーザによって任意のときに選択される選択オーバーレイを記述する。図3およびダイアログボックス310に戻ると、ユーザが「変更する」オブジェクト340を押すとすぐにリポジトリ202が更新される。図2に戻ると、仮想機器208はユーザウェブコンテンツを再ロードするよう通知される。この通知に応答して、仮想機器208は改訂されたユーザ構成情報をリポジトリ202から読出し、対応するコンテンツを検索し、データを管理機器250に送る。管理機器250により、図3におけるターゲット機器のイメージ320の表示はそれに伴って調整され、行なわれた変更が即時にシミュレートされることが体験できる。
【0035】
上述の例はウェブページの1つのフレーム内のユーザインターフェイスと、ウェブページの別のフレーム内のターゲット機器のイメージとを示すが、ユーザインターフェイスおよびターゲット機器のイメージが、インターネットブラウザのそれら自体のウィンドウ内に存在し得ることが分かるだろう。たとえば、図4は、ユーザインターフェイスの他の特徴を含まないウィンドウ400内における、ターゲット機器のイメージ420を示す。
【0036】
エミュレートされたターゲット機器の作用
ターゲット機器用に特定されたウェブコンテンツは、情報の2つ以上のスタティックなページを有してよい。たとえば、ウェブコンテンツは、階層的にリンクされる一連のページを含んでよい。ウェブ対応機器の各々は、典型的には、この機器に対して送られるウェブコンテンツを通過するための何らかのメカニズムを有する。一実施例に従った、管理機器に表示されるターゲット機器のイメージの実現は、イメージ上に示された制御の操作が、実際の機器への対応する制御の操作が実際の機器に及ぼすのと同じ作用をイメージに及ぼすように行なわれる。実際の機器のこのようなエミュレートは、管理機器上に実際の機器の仮想機器を効果的に形成する。
【0037】
たとえば、ウェブは、ボタンを押す代わりにマウスでクリックする等の極めてさまざまなユーザインターフェイスメタファーを用いる。仮想機器は、実際の機器(携帯電話等)のイメージを「ダイナミック」にすることにより、実際の機器にせまる類似性を実現する。このことは、電話のボタンを示す領域がマウスのクリックに感応することを意味する。このようにしてユーザは、ウェブ上のバーチャルな指として本質的にマウスを用い、実際の世界であるように携帯電話を起動させる。仮想機器は実際の機器が行なうようにこれらの入力を解釈し、管理機器のディスプレイ内の携帯電話のイメージにおいて同じ動作で応答する。このことにより、ユーザは管理機器を介して電話を「用い」、実際の電話を用いる必要なしに、実際の世界において電話が実際にどのように働くかをシミュレートすることができる。
【0038】
フォーマット操作
一実施例に従い、ターゲット機器のイメージの実現は、選択されたウェブコンテンツのフォーマットがターゲット機器のイメージ上のウェブコンテンツの表示を操作することによって変更されるよう、行なわれる。たとえば、ユーザはターゲット機器に表示されるべき一連のメニュー項目を選択するかもしれない。この選択に応答して、ターゲット機器の映像イメージが更新され、メニュー項目がターゲット機器ではどのように見えるのかを表示する。表示されたイメージ上のメニュー項目のフォーマットは、そのメニュー項目が実際のターゲット機器上に有するものと同じフォーマットである。コンテンツのフォーマットは、たとえば、メニュー項目の順序、テキストのフォント、フォントサイズ、および(ターゲット機器の能力に依存して)テキストのカラーを含む。
【0039】
一実施例に従い、ターゲット機器のイメージの実現は、ターゲット機器のイメージ上の表示を直接操作することにより、ターゲット機器に送られるべきウェブコンテンツのフォーマットに対してユーザが影響を及ぼすことができるよう、行なわれる。たとえば、ユーザは管理機器に取付けられたマウスを動作させ、1つのメニュー項目を、ターゲット機器イメージの表示画面の或る位置から別の位置へと「ドラッグ」するかもしれない。それに応答して、ターゲット機器に送られるウェブコンテンツのフォーマットは、コンテンツが実際のターゲット機器に表示されると、メニュー項目が新しい位置に現れるように変更される。
【0040】
機器での情報の見え方を制御するために、管理機器のインターフェイスは、ターゲット機器を綿密に模倣した特定のメニューを有する。たとえば、図5は、管理機器のユーザインターフェイス510に示される制御540内に表示された1組のメニュー530が、ターゲット機器のイメージ520上に示された1組のメニュー550とどのように対応するかを示す。
【0041】
しかしながら、管理機器の機能性は、ターゲット機器の機能性に限定されない。したがって、コンテンツを選択するためのメニューは、ターゲット機器に同時に示され得る項目より多くの項目を含み、このメニューはウェブ様のユーザインターフェイスメタファーを利用することができる。たとえば、ユーザインターフェイス内の或るメニュー項目をクリックし、ユーザインターフェイス制御を操作することにより、ユーザは或る項目を選択し、次に、その項目の順序および見え方を変更することができる。ユーザ入力に応答して、変更は仮想機器によって即時に反映されるものとする。上述のとおり、機器イメージにおける即時の変更は、リポジトリ内の構成データを更新し、仮想機器に対して新しい構成データに基づきデータをリクエストおよび解釈させることによって達成される。
【0042】
ターゲット機器の組
上述のとおり、管理機器のユーザは1つのターゲット機器を選択することに制限されない。むしろ、ユーザは多数のターゲット機器を選択してもよい。管理機器を用いてウェブコンテンツの仕様を変更することにより、ユーザは組内の各ターゲット機器に送られるであろうウェブコンテンツに影響を及ぼす。管理機器の映像表示が十分に大きい場合、管理機器に送られたウェブコンテンツにより、管理機器はすべてのターゲット機器のイメージを同時に表示できる。そのイメージは、特定されたコンテンツが対応するターゲット機器で最終的にどのように見えるかを示すであろう。多数のターゲット機器が存在するか、管理機器のディスプレイが十分に大きくない状況では、すべてのターゲット機器よりも少ないイメージを表示して、どのターゲット機器のイメージを表示すべきか選択するためのユーザインターフェイス制御を設けることが望ましいかもしれない。
【0043】
マルチ画面プレビュー
この明細書で説明されるアプローチは、ユーザが対応するターゲット機器の画面を通過するのとちょうど同じように、仮想機器の画面レイアウトの多くの層を手動で通過する能力をもたらす。しかしながら、このような通過は多数のキーを押すことを必要とする場合が多い。このことを緩和するために、ユーザはより大きな組の情報が連続する「ミニスクリーン」に表示される、マルチ画面プレビューを選択することができ、各ミニスクリーンはターゲット機器の異なる画面の層の見え方を模倣する。同様に、ターゲット機器用の情報のうち、関連しない1つ以上の画面表示は、管理機器のマルチ画面プレビューに示され得る。
【0044】
図6はこの特徴を示す。ユーザインターフェイス610はミニスクリーン630、640、および650を示し、そのすべてはターゲット機器のイメージ620上に、すなわち、実際のターゲット機器自体に、ミニスクリーンのそれぞれのコンテンツがどのように見えるかを示す。
【0045】
このことは、選択された(1つまたは複数の)仮想機器の内部論理にユーザの好むコンテンツのすべてを速やかに通過させ、典型的なユーザ入力を自動的に与え、出力を記録することによって達成される。最終段階では、これらの出力のすべては、より大きな組のサービスを容易に概観し確認するためのプレビュー画面において照合される。
【0046】
ウェブコンテンツの細密細分性選択
一実施例に従い、汎用コンピュータ等の1つの機器のユーザが、携帯機器等の別の機器用のウェブコンテンツを細密に特定することのできるメカニズムを提供する。たとえば、このメカニズムを用いることにより、携帯機器の所有者は、汎用コンピュータを用い、携帯機器に送られる特定情報を決定するユーザプロファイルを構成してもよい。したがって、ユーザは情報の一般的なソース(ケーブルニュースネットワーク(CNN)または天気チャンネル等)を特定することに限定されず、これらのソースによってもたらされるコンテンツのサブセット(ナショナルフットボールリーグ(NFL)のスコア、または特定のNFLチームのスコア等)を特定してよく、それにより、携帯機器用のウェブコンテンツにより細かい細分性をもたらす。
【0047】
さまざまなソースにより、汎用コンピュータのユーザは、自らの汎用コンピュータに送出されたコンテンツに関し、コンピュータで行なわれるユーザの入力を介してこのレベルのカスタマイズを達成することができるようになった。しかしながら、この明細書で説明される技術により、汎用コンピュータのユーザは、自らの携帯機器に送出されたコンテンツに関し、コンピュータで行なわれるユーザ入力を介し、このレベルのカスタマイズを達成することができる。さらに、ユーザが汎用コンピュータを用い、1)どの情報をまたはどのアプリケーションを携帯機器にダウンロードするか特定し、その情報またはアプリケーションが特定のユーザに対してどのようにカスタマイズされるか特定し、2)ユーザが携帯機器からウェブコンテンツにアクセスする前に、ウェブサイト上で選択されたウェブコンテンツを直接プレビューすることを可能にする。
【0048】
ハードウェアの全体像
図7はコンピュータシステム700を示すブロック図であり、この発明の一実施例がこのシステムで実現化されてよい。コンピュータシステム700は、バス702または情報を通信するための他の通信メカニズムと、バス702に結合されて情報を処理するためのプロセッサ704とを含む。コンピュータシステム700はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミック記憶素子等のメインメモリ706を含み、メインメモリはバス702に結合され、情報およびプロセッサ704によって実行されるべき命令を記憶する。また、メインメモリ706を使用して、プロセッサ704によって実行されるべき命令が実行される間、一時的な変数または他の中間情報を記憶してもよい。コンピュータシステム700は、バス702に結合されてプロセッサ704に対するスタティックな情報および命令を記憶するための読出専用記憶素子(ROM)708または他のスタティック記憶素子をさらに含む。磁気ディスクまたは光学ディスク等の記憶素子710を設けてバス702に結合し、情報と命令とを記憶する。
【0049】
コンピュータシステム700を、バス702を介して陰極線管(CRT)等のディスプレイ712に結合し、情報をコンピュータのユーザに表示してよい。入力機器714は英数字およびその他のキーを含み、バス702に結合されて情報およびコマンド選択をプロセッサ704に通信する。別の種類のユーザ入力機器はカーソル制御716であり、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ704に通信し、ディスプレイ712上のカーソルの動作を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等である。この入力機器は、典型的には、2つの軸、すなわち第1の軸(x等)および第2の軸(y等)において2つの自由度を有し、それにより、この機器は平面における位置を特定することができる。
【0050】
この発明は、この明細書中で説明される技術を実現するためのコンピュータシステム700の使用に関する。この発明の一実施例に従い、その技術は、メインメモリ706内に保持された1つ以上の命令の、1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ704に応答して、コンピュータシステム700によって実現される。このような命令は、記憶素子710等の、コンピュータによる読出可能な別の媒体からメインメモリ706内に読出されてよい。メインメモリ706内に保持された命令のシーケンスを実行することにより、プロセッサ704はこの明細書に説明されるプロセスステップを実施する。代替的実施例では、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組合せて、ハード・ワイヤード回路を用いてこの発明を実現してよい。したがって、この発明の実施例は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の特定の組合せに限定されない。
【0051】
ここで用いられる用語「コンピュータによる読出可能な媒体」は、実行のためにプロセッサ704に命令を与えることに関わるあらゆる媒体を指す。このような媒体は多くの形をとってよく、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含むが、これに限定されない。不揮発性媒体は、たとえば、記憶素子710等の光学ディスクまたは磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ706等のダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含み、バス702を含むワイヤを含む。伝送媒体はまた、電波および赤外線データの通信中に生成される波等の音波または光波の形を取ることもできる。
【0052】
コンピュータによる読出可能な媒体の一般的な形は、たとえば、フロッピー(R)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または他の任意の磁気媒体、CD−ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔パターンを備えた他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、他の任意のメモリチップまたはカートリッジ、以下に説明する搬送波、またはコンピュータが読出すことのできる他の任意の媒体を含む。
【0053】
コンピュータによる読出可能な媒体のさまざまな形は、実行のための、プロセッサ704に対する1つ以上の命令の、1つ以上のシーケンスを収容することに関与してよい。たとえば、命令は、遠隔コンピュータの磁気ディスク上に最初に収容されてよい。遠隔コンピュータは、自身のダイナミックメモリにこの命令をロードし、モデムを用い、電話回線を介してこの命令を送ることができる。コンピュータシステム700にローカルなモデムは電話回線上のデータを受取り、赤外線送信機を用いてこのデータを赤外線信号へと変換することができる。赤外線検出器は、赤外線信号によって運ばれたデータを受取ることができ、適切な回路はこのデータをバス702上に置くことができる。バス702はこのデータをメインメモリ706に運び、ここからプロセッサ704は命令を検索して実行する。メインメモリ706によって受取られた命令は、プロセッサ704による実行の前または後のいずれかに、記憶素子710に選択的に記憶されてよい。
【0054】
コンピュータシステム700はまた、バス702に結合された通信インターフェイス718を含む。通信インターフェイス718はネットワークリンク720に結合する双方向データ通信をもたらし、このネットワークリンクはローカルネットワーク722に接続される。たとえば、通信インターフェイス718は、対応する種類の電話回線にデータ通信接続をもたらす、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カードまたはモデムであってよい。別の例として、通信インターフェイス718は、互換性のあるLANにデータ通信接続をもたらすローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってよい。ワイヤレスリンクを実現化してもよい。このような実現化例のいかなるものにおいても、通信インターフェイス718は、さまざまな種類の情報を表わすデジタルデータストリームを運ぶ、電気的、電磁的、または光学的信号を送りかつ受取る。
【0055】
ネットワークリンク720は典型的に、1つ以上のネットワークを介し、他のデータ機器にデータ通信をもたらす。たとえば、ネットワークリンク720はローカルネットワーク722を介し、ホストコンピュータ724またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)726によって動作されるデータ設備に対し、接続をもたらしてよい。次いで、ISP726は、現在一般的に「インターネット」728と称されるワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介し、データ通信サービスをもたらす。ローカルネットワーク722およびインターネット728のいずれも、デジタルデータストリームを運ぶ、電気的、電磁的、または光学的信号を用いる。さまざまなネットワークを介した信号、およびネットワークリンク720上の、通信インターフェイス718を介した信号は、コンピュータシステム700とデジタルデータの受渡しを行なうが、情報を運ぶ搬送波の例としての形である。
【0056】
コンピュータシステム700は、(1つまたは複数の)ネットワーク、ネットワークリンク720、および通信インターフェイス718を介してメッセージを送りかつデータを受取ることができ、その中にはプログラムコードも含まれる。インターネットの例では、サーバ730は、インターネット728、ISP726、ローカルネットワーク722、および通信インターフェイス718を介し、アプリケーションプログラム用にリクエストされたコードを伝送してよい。この発明に従い、このようにダウンロードされたアプリケーションの1つがこの明細書に説明される技術を実現化する。
【0057】
受取られたコードは、受取られるとプロセッサ704によって実行されてよく、および/または記憶素子710または他の不揮発性記憶に、後の実行のために記憶されてよい。このようにして、コンピュータシステム700はアプリケーションコードを搬送波の形で得てよい。
【0058】
上述の明細書において、この発明を、その特定の実施例を参照して説明してきた。しかしながら、この発明のより広い精神と範囲から逸脱することなく、この発明に対してさまざまな変形および変更が行なわれてもよいことは明らかであろう。したがって、この明細書および図面を制限的意味というよりはむしろ、例示的意味で考えるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7