特許第5748645号(P5748645)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5748645チルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5748645
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】チルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20150625BHJP
【FI】
   E01C19/48 A
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-274994(P2011-274994)
(22)【出願日】2011年12月15日
(65)【公開番号】特開2013-124517(P2013-124517A)
(43)【公開日】2013年6月24日
【審査請求日】2014年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】502246528
【氏名又は名称】住友建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100060575
【弁理士】
【氏名又は名称】林 孝吉
(72)【発明者】
【氏名】中村 啓介
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−037384(JP,A)
【文献】 特開平07−159193(JP,A)
【文献】 特開2005−111347(JP,A)
【文献】 特開2002−227121(JP,A)
【文献】 特開平10−317316(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/48
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタを含む所要の操作機器を集約装備し、アスファルトフィニッシャの機械本体上に傾倒可能に設けられたチルト式コントロールスタンドにおけるモニタ用ひさし構造であって、
前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りにヒンジ部を介して日除け用のひさしを傾動可能に取り付けると共に、
前記ヒンジ部は、前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りに固設したブラケットに前記ひさしの一端側を結合用ボルトの締め込みで支持させることにより構成したことを特徴とするチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造に関するものであり、特に、コントロールスタンドをチルトを下げた状態にしてもオペレータの目線を遮ることなくモニタの表示内容を明視することが可能なチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アスファルトフィニッシャ、特に小型アスファルトフィニッシャは、移動走行するときにはオペレータは車両上に乗って運転し、舗装施工時にはオペレータはスクリードステップ上に乗って運転する場合が多い。このため、移動走行時においても舗装施工時においても、共にオペレータが無理のない姿勢で運転できるように、ハンドル及びモニタを含む所要の操作機器をアスファルトフィニッシャの機械本体上で前後に移動させ、さらには該前後の位置で適宜にチルト(傾斜)させるようにした機構が求められている。
【0003】
これに対し、従来、例えば、次のようなアスファルトフィニッシャにおけるコントロールスタンドの前後移動装置が知られている。この従来技術は、ハンドル及びモニタを含む所要の操作機器を1個のコントロールスタンドに集約装備するとともに、該コントロールスタンドを、下部スタンドフレームと上部スタンドフレーム及びこれらを連結する前後2本ずつ計4本のリンク棒とで構成し、前記下部スタンドフレームは機体に取り付けた回転軸のまわりに上下動可能に軸支し、前記4本のリンク棒はそれぞれ下端を下部スタンドフレーム側に、上端を上部スタンドフレーム側に回動可能に軸支し、前記上部スタンドフレーム、下部スタンドフレーム及び4本のリンク棒で構成されるリンク機構を介して前記コントロールスタンドを機械本体の前後方向に移動可能としている。
【0004】
また、前記下部スタンドフレームは、機体側に一端を取り付けたガススプリングで上方に付勢するとともに、該ガススプリングはチルトロック装置により常時はその伸張をロックし、該チルトロック装置を解除することにより伸張して下部スタンドフレームを介して前記コントロールスタンドを上方にチルトさせるようにしている。
【0005】
そして、アスファルトフィニッシャの移動走行時にオペレータが車両上に乗って運転するときには、リンク機構によってコントロールスタンドを前方に移動させるとともにチルトを上げた状態とし、舗装施工時にオペレータがスクリードステップ上に乗って運転するときには、リンク機構によってコントロールスタンドを後方に移動させるとともにチルトを下げた状態として移動走行時においても舗装施工時においても、共にオペレータが無理のない姿勢で運転できるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−37384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の従来技術においては、ハンドル及びモニタを含む所要の操作機器を1個のコントロールスタンドに集約装備させ、アスファルトフィニッシャの移動走行時にオペレータが車両上に乗って運転するときには、コントロールスタンドを前方に移動させるとともにチルトを上げた状態とし、舗装施工時にオペレータがスクリードステップ上に乗って運転するときには、コントロールスタンドを後方に移動させるとともにチルトを下げた状態として移動走行時においても舗装施工時においても、共にオペレータが無理のない姿勢で運転できるようにしている。
【0008】
ところで、アスファルトフィニッシャの日中の稼働において、太陽の位置によってはモニタで日光が反射してモニタの表示内容が見え難い場合がある。このため、図5に示すように、固定式のコントロールスタンド12の場合は、モニタ13の周りに固定式のひさし14が取り付けられている。
【0009】
しかしながら、チルト式コントロールスタンドの場合に、固定式コントロールスタンドの場合と同じように、モニタ周りを固定式のひさしで覆ってしまうと、コントロールスタンドを後方に移動させてチルトを下げた状態としたときにオペレータの目線がひさしよりも上にくるため、ひさしが邪魔になってモニタが見えないという問題がある。したがってチルト式コントロールスタンドの場合は、モニタ周りに日除け用のひさしは取り付けられていない。そのため、太陽とモニタの位置によっては、モニタで日光が反射してしまいモニタの表示内容が見え難いという不具合があった。
【0010】
そこで、太陽の位置に関係なくモニタへの日光の入射を防ぐとともにコントロールスタンドをチルトを下げた状態にしてもオペレータの目線を遮ることなくモニタの表示内容を明視するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、モニタを含む所要の操作機器を集約装備し、アスファルトフィニッシャの機械本体上に傾倒可能に設けられたチルト式コントロールスタンドにおけるモニタ用ひさし構造であって、前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りにヒンジ部を介して日除け用のひさしを傾動可能に取り付けると共に、前記ヒンジ部は、前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りに固設したブラケットに前記ひさしの一端側を結合用ボルトの締め込みで支持させることにより構成したチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造を提供する。
【0012】
この構成によれば、アスファルトフィニッシャの移動走行時等においてチルト式コントロールスタンドが機械本体上の通常の運転席位置にある場合は、ヒンジ部を介してひさしを下げることでモニタへの日光の入射が防止されてモニタの表示内容を明視することが可能となる。一方、舗装施工時等においてチルト式コントロールスタンドが機械本体の後方に移動されるとともにチルトが下げられ、オペレータがスクリードステップ上に乗って運転する等の際には、ヒンジ部を介してひさしが適宜量上げられる。これによりモニタへの日光の入射が防止されるとともにオペレータの目線が遮られることなくモニタの表示内容を明視することが可能となる。
【0014】
また、モニタ面に対するひさしの所要の設定角度は、ヒンジ部におけるひさしの一端側とブラケットとの摩擦力によって保持される。また、ヒンジ部におけるひさしの一端側とブラケットとの摩擦力は、結合用ボルトの締め込み度合いで調整が可能である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明は、アスファルトフィニッシャの移動走行時等においてチルト式コントロールスタンドが機械本体上の通常の運転席位置にある場合はひさしを下げることで太陽の位置に関係なくモニタへの日光の入射が防止されてモニタの表示内容を明視することができる。また、舗装施工時等においてチルト式コントロールスタンドが機械本体の後方に移動されるとともにチルトが下げられた場合はひさしを適宜量上げることで太陽の位置に関係なくモニタへの日光の入射が防止されるとともにオペレータの目線が遮られることなくモニタの表示内容を明視することができるという利点がある。
【0016】
また、モニタ面に対するひさしの所要の設定角度をヒンジ部におけるひさしの一端側とブラケットとの摩擦力によって保持することができ、また、この摩擦力を結合用ボルトの締め込み度合いで調整することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例に係るチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造におけるモニタ周りにヒンジ部を介して傾動可能に取り付けられたひさし構造を示す図であり、(a)はチルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りに傾動可能に取り付けられたひさしを示す側面図、(b)はひさし部分を示す平面図及び各側面図、(c)はブラケット部分を示す平面図及び各側面図。
図2】本発明の実施例においてチルト式コントロールスタンドに集約装備されたハンドル及びモニタを含む所要の操作機器部分を示す図であり、(a)は平面図、(b)は所要の操作機器部分を示す正面図。
図3】本発明の実施例においてチルト式コントロールスタンドが通常の運転席位置にある場合にひさしを下げて使用している状態を示す側面図。
図4】本発明の実施例においてチルト式コントロールスタンドが機械本体の後方に移動されてチルトが下げられた場合にひさしを上げて使用している状態を示す側面図。
図5】従来の固定式コントロールスタンドにおけるモニタ周りに固定式ひさしが取り付けられている状態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、太陽の位置に関係なくモニタへの日光の入射を防ぐとともにコントロールスタンドをチルトを下げた状態にしてもオペレータの目線を遮ることなくモニタの表示内容を明視するという目的を達成するために、モニタを含む所要の操作機器を集約装備し、アスファルトフィニッシャの機械本体上に傾倒可能に設けられたチルト式コントロールスタンドにおけるモニタ用ひさし構造であって、前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りにヒンジ部を介して日除け用のひさしを傾動可能に取り付けると共に、前記ヒンジ部は、前記チルト式コントロールスタンドにおけるモニタ周りに固設したブラケットに前記ひさしの一端側を結合用ボルトの締め込みで支持させることにより構成したことにより実現した。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の好適な実施例を図1の(a)、(b)、(c)乃至図4を参照して説明する。まず、本実施例に係るチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造の構成を説明する。図1の(a)、(b)、(c)及び図2の(a)、(b)において、図示しないアスファルトフィニッシャの機械本体上に前後方向に移動可能で且つ、傾倒可能に設けられたチルト式コントロールスタンド1に、ハンドル2及びモニタ3を含む所要の操作機器4が集約装備されている。そして、前記モニタ3周りにヒンジ部5を介して日除け用のひさし6が傾動可能に取り付けられている。
【0020】
図1(b)に示すように、ひさし6は、上面が平面に形成され、その両側部に側板6a,6bが折曲形成されている。また、下面部のやや側板6b側寄りには、側板6aと共に後述する結合用ボルトが締め込まれる取付け板6cが下方に向けて突設されている。図1(c)は、結合用ボルトとともにヒンジ部5を構成するブラケット7を示している。該ブラケット7には、前記ひさし6における側板6a及び取付け板6cに対応した支持片7a,7bが立設されている。
【0021】
図2(a)に示すように、ヒンジ部5は、モニタ3周りにねじ止め固定したブラケット7における支持片7aとひさし6における側板6aとの間、及びブラケット7における支持片7bとひさし6における取付け板6cとの間にそれぞれ結合用ボルト8,8を締め込むことにより構成されている。このように構成されたヒンジ部5を介してひさし6がモニタ3周りに傾動可能に取り付けられている。
【0022】
モニタ3面に対するひさし6の所要の設定角度は、ヒンジ部5を構成しているブラケット7における支持片7aとひさし6における側板6aとの間、及びブラケット7における支持片7bとひさし6における取付け板6cとの間に生じる各摩擦力によって保持される。また、この摩擦力は、結合用ボルト8,8の締め込み度合いで調整が可能である。
【0023】
次に、上述のように構成されたチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造の作用を説明する。図3に示すように、アスファルトフィニッシャ9の移動走行時等においてチルト式コントロールスタンド1が機械本体10上の通常の運転席位置にある場合は、ヒンジ部5を介してひさし6を所要量下げることでモニタ3への日光の入射が防止されてオペレータMはモニタ3の表示内容を明視することが可能となる。
【0024】
一方、図4に示すように、舗装施工時等においてチルト式コントロールスタンド1が機械本体10の後方に移動されるとともにチルトが下げられ、オペレータMがスクリードステップ11上に乗って運転する際には、ヒンジ部5を介してひさし6が適宜量上げられる。これによりモニタ3への日光の入射が防止されるとともにひさし6でオペレータMの目線が遮られることなくモニタ3の表示内容を明視することが可能となる。
【0025】
上述したように、本実施例に係るチルト式コントロールスタンドのモニタ用ひさし構造においては、アスファルトフィニッシャ9の移動走行時等においてチルト式コントロールスタンド1が機械本体10上の通常の運転席位置にある場合はひさし6を所要量下げることで太陽の位置に関係なくモニタ3への日光の入射が防止されてモニタ3の表示内容を明視することができる。
【0026】
舗装施工時等においてチルト式コントロールスタンド1が機械本体10の後方に移動されるとともにチルトが下げられた場合はひさし6を適宜量上げることで太陽の位置に関係なくモニタ3への日光の入射が防止されるとともにオペレータMの目線が遮られることなくモニタ3の表示内容を明視することができる。
【0027】
モニタ面に対するひさしの所要の設定角度をブラケット7における支持片7aとひさし6における側板6aとの間、及びブラケット7における支持片7bとひさし6における取付け板6cとの間に生じる各摩擦力によって保持することができる。また、この摩擦力を結合用ボルト8,8の締め込み度合いで調整することができる。
【0028】
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
太陽の位置に関係なくモニタへの日光の入射を防ぐとともにコントロールスタンドをチルトを下げた状態にしてもオペレータの目線を遮ることなくモニタの表示内容を明視することが不可欠な道路舗装機械に広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 チルト式コントロールスタンド
2 ハンドル
3 モニタ
4 操作機器
5 ヒンジ部
6 ひさし
7 ブラケット
8 結合用ボルト
9 アスファルトフィニッシャ
10 機械本体
11 スクリードステップ
M オペレータ
図1
図2
図3
図4
図5