【実施例】
【0260】
一般合成図式
本発明の化合物は、図式IからXIIに示した合成的変換を用いて製造することができる。原料は市販されているか、本明細書に記載の手順、文献手順、または有機化学の当業者には公知であると考えられる手順によって製造することができる。本発明のピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン化合物を製造する方法を図式Iに示してある。図式1段階aにおいて、市販の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(Ark Pharm,Incからの5−ブロモ−4,7−ジアザインドールとも称される)を、製造番号1に記載の条件などの条件を用いるか、当業者には公知の方法によって(例えば、Larock,R.C.”Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd Edition″,1999,Wiley−VCHまたはGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscience)スルホンアミドとして保護する。別法として、ソノガシラクロスカップリング(図式1段階g)を介して市販の3,5−ジブロモピラジン−2−アミンから保護されたピロロ[2,3−b]ピラジン2を製造してアルキン9を得ることができ、それは当業者に公知の方法(例えば、製造番号7方法B)を用いて環化して(図式1段階h)、ピロロピラジン類2を得ることができる。図式I段階bにおいて、ブッフバルト・ハートウィッグアミノ化条件下にピロロピラジン類2と反応させることで置換されたヒドラジンを導入して(例えば、製造番号2またはAdvanced Synthesis&Catalysis 2004,346,1599−1626)、ピロロピラジン類3を得る。ピロロピラジン類3がヒドラジド(R″=−C(O)R′″)またはヒドラゾンを含むようにR″がなっている場合、その材料は、一般手順C、実施例番号1の最初の段階、一般手順Gに記載の条件などの条件を用いて、または当業者に公知の方法(例えば、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2007,17(12),3373−3377またはJournal of Medicinal Chemistry 1990,33(9),2326−34)によって直接環化して、ピロロトリアゾロピラジン類6とすることができる。。場合によって、ピロロトリアゾロピラジン類6をイン・サイツで反応させて、ピロロトリアゾロピラジン類7を得ることができる(例えば、実施例番号1または一般手順BおよびE)。一般手順DおよびFでわかるように、最初にピロロトリアゾロピラジン類6または7の単離を行わずに別の反応を行うこともできる。R″が保護基である場合、一般手順I、一般手順JまたはGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscienceに記載の条件などの条件を用いて、化合物3の脱保護によるヒドラジニルピロロピラジン類4の生成を行うことができる。例えば、製造番号3、一般手順Iに記載の条件などの条件を用いて、または当業者に公知の方法によって(例えば、上記で引用のLarock,R.C.またはGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.からの著作)、t−ブトキシカルボニル基などの保護基を酸を用いて脱離させることができる。別法として、上記のようなブッフバルト・ハートウィッグアミノ化条件下でのピロロピラジン類2のヒドラジンとの反応によって、ヒドラジニルピロロピラジン類4を直接得ることができる。ヒドラジニルピロロピラジン類4からのヒドラジド類5の形成(図式I段階d)は、実施例番号1、一般手順Aまたは上記で引用のLarock,R.C.の著作に記載のものなどの標準的なペプチドカップリング方法に記載の条件などのイン・サイツ条件等の当業者に公知の各種方法によって行うことができる。ヒドラジド類5を、実施例番号1、一般手順Cに記載の条件などの条件を用いて、または当業者に公知の方法(例えば、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2007,17(12),3373−3377またはJournal of Medicinal Chemistry 1990,33(9),2326−34)によって環化して、ピロロトリアゾロピラジン類6とすることができる。所望に応じて、当業者に公知の反応(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)を用いて、ピロロトリアゾロピラジン類6のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むピロロトリアゾロピラジン類6から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類を形成することができる(例えば、実施例3および4または一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載の条件などの条件を用いて、ピロロトリアゾロピラジン類6の脱保護を行うことができる。例えば、ベンジルオキシカルボニル基などの保護基を保護アミンから脱離させて、保護されていないアミンを得ることができ(例えば、実施例番号2)、次に、脱保護された化合物6を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。実施例番号1、一般手順Hに記載の条件などの条件を用いて、または当業者に公知の方法(例えば、上記で引用のLarock,R.C.またはGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.からの著作)によって、ピロロトリアゾロピラジン類6のスルホンアミド保護基の脱離を行って、ピロロトリアゾロピラジン類7を得ることができる(図式I、段階f)。所望に応じて、当業者に公知の反応(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)を用いて、ピロロトリアゾロピラジン類7におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″を有するピロロトリアゾロピラジン類7から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類を形成することができる(例えば、実施例3および4または一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載の条件などの条件を用いて、ピロロトリアゾロピラジン類7におけるR′″基の脱保護を行って、保護されていない化合物を得ることができる。例えば、保護されたアミンからベンジルオキシカルボニル基などの保護基を脱離させて、保護されていないアミンを得ることができ(例えば、実施例番号2または一般手順J)、次に、その保護されていない化合物7を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0261】
【化58】
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【0262】
ヒドラジニルピロロピラジン類4からのヒドラゾン類10の生成(図式II、段階a)を、一般手順Gに記載のものなどのイン・サイツ条件等の当業者に公知の各種方法によって行うことができる。一般手順Gに記載のものなどの条件を用い、または当業者に公知の方法によって、ヒドラゾンル類10を環化させて、ピロロトリアゾロピラジン類6とすることができる。所望に応じて、当業者に公知の反応(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)を用いて、ピロロトリアゾロピラジン類6のさらなる官能化を行うことができる。スルホンアミド加水分解などのピロロトリアゾロピラジン類6のさらなる官能化によるピロロトリアゾロピラジン類7の取得(図式I、段階f)については上記に記載されている。
【0263】
【化59】
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【0264】
本発明のイミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン化合物の製造方法を、図式IIIに示してある。段階aでは、ブッフバルト・ハートウィッグアミノ化条件下に(例えば、実施例番号8、段階A;製造番号2またはAdvanced Synthesis & Catalysis 2004,346,1599−1626)、ピロロピラジン類2をtert−ブチルカーバメートと反応させることでカーバメートを導入して、ピロロピラジン−2−イルカーバメート類11を得る。化合物11の脱保護による2−アミノピロロピラジンスルホンアミド類12の生成を、実施例番号8、段階B;一般手順IまたはGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition″,1999,Wiley−Interscienceに記載のものなどの条件を用いて行うことができる。7位で置換されたイミダゾピロロピラジン類13の形成を、当業者に公知の方法(例えば、Journal of Medicinal Chemistry,1987,30(11),2031−2046または実施例番号8段階C)によって2−アミノピロロピラジンスルホンアミド類12を適切に置換された2−ハロメチルケトン類と反応させることで行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用いて(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、イミダゾピロロピラジン類13のさらなる官能化を行うことができる。例えば、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を、1級もしくは2級アミンを含むイミダゾピロロピラジン類13から行うことができる(例えば、実施例3および4または一般手順L、M、NまたはO)。さらに、イミダゾピロロピラジン類13の脱保護を、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて行うことができ、次に、その脱保護化合物13を上記で記載の方法に従ってさらに反応させることができる。実施例番号8、段階D;一般手順Hに記載のものなどの条件を用い、または当業者に公知の方法(例えば、Larock,R.C.または上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.からの著作)によって、イミダゾピロロピラジン類13のスルホンアミド保護基の脱離を行って、イミダゾピロロピラジン類14を得ることができる。別法として、当業者に公知の方法(例えば、実施例番号9、段階A;Tetrahedron Letters,2006,47(34),6113−6115;またはJournal of Medicinal Chemistry 2005,48(14),4535−4546)によって、適切に置換された2−ハロメチルケトン類でピロロピラジン−2−イルカーバメート類11をアルキル化することで、ピロロピラジン類15を得る。ピロロピラジン類15のイミダゾピロロピラジン類16への環化を、当業者に公知の方法(例えば、実施例番号9、段階B;European Journal of Medicinal Chemistry2001、36(3)、255−264;またはBioorganic and Medicinal Chemistry Letters,2007、47(5)、1233−1237)によって行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用いて(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、イミダゾピロロピラジン類16におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級または2級アミンを含むR′″基を有するイミダゾピロロピラジン類16から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、実施例3および4または一般手順L、M、NもしくはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、イミダゾピロロピラジン類16におけるR′″基の脱保護による保護されていない化合物17の形成を行うことができ、次にその脱保護化合物17を上記で記載の方法に従って反応させることができる。実施例番号9、段階C;一般手順Hに記載のものなどの条件を用い、または当業者に公知の方法(例えば、Larock,R.C.または上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.からの著作)によって、イミダゾピロロピラジン類16のスルホンアミド保護基の脱離を行って、イミダゾピロロピラジン類17を得ることができる。
【0265】
【化60】
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【0266】
本発明のイミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン化合物の製造方法を、図式IVに示してある。段階aでは、スズキクロスカップリング条件下にピロロピラジン類2をボロン酸と反応させることで、ビニル基を導入する(例えば、実施例番号10、段階A)。アルケン18の酸化的開裂によってアルデヒド19を得る(例えば、実施例番号10、段階B)。最初にヒドロキシルアミンとの縮合を行い、次に亜鉛による還元を行うことで、相当する1級アミンへの変換を行って、アミン類21を得ることができる(例えば、実施例番号10、段階C)。別法として、アルデヒド類19の相当するアルコール類への還元(例えば、実施例番号13、段階D)、そのアルコールのクロライドへの変換、およびアジドによる置き換えによるアジド20の形成により、アミン類21を製造することができる(例えば、実施例番号13、段階E)。アジドの還元により、アミン類21を得る(例えば、実施例番号13、段階F)。別法として、ブロミド2の相当するニトリル25への変換(例えば、製造番号28)と、次にアミン21への還元(例えば、製造番号28)により、アミン類21を製造することができる。アミン類21の酸とのカップリングにより、アミド類22を得る(例えば、実施例番号10、段階C)。チオアミドへの変換と、次に活性化剤による処理(水銀塩、銀塩または銅塩など)によってアミド22の環化を行って、イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類23を得ることができる(例えば、実施例番号10、段階D)。Greene,T.W.およびWuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscience、一般手順Hまたは実施例番号10、段階Eに記載のものなどの条件を用い、化合物23の脱保護によるイミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類24の形成を行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類23またはイミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類24におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物23または24から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、化合物23または24におけるR′″の脱保護による保護されていない化合物の形成を行うことができ、次に、脱保護された化合物を、上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0267】
【化61】
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【0268】
本発明の3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン化合物の製造方法を図式Vに示してある。段階aにおいて、ホーナー−エモンズ条件下にアルデヒド19を反応させることで、α,β−不飽和ケトン26を得る(例えば、実施例番号11、段階A)。二重結合の還元によって、飽和ケトン27を得る(例えば、実施例番号11、段階B)。当業者に公知の方法によって27を活性化剤で処理することで(例えば、実施例番号11、段階C)、環化を行って三環化合物28を得ることができる。Greene,T.W.およびWuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscience;一般手順Hまたは実施例番号11、段階Dに記載のものなどの条件を用いて、化合物28の脱保護による3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン類29の形成を行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン類28または29におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物28または29から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用い、化合物28または29におけるR″基の脱保護による保護されていない化合物の形成を行うことができ、次に、その脱保護された化合物を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0269】
【化62】
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【0270】
本発明の化合物の製造で用いられる置換されたシクロペンチルカルボン酸類38の製造方法を、図式VIに示してある。段階aにおいて、β−ケトエステル類31を4−クロロアセト酢酸メチル30と縮合させて、環状β−ケトエステルエノレート塩32を得ることができる(例えば、一般手順BB)。当業者に公知の標準的な方法(例えば、一般手順CC)により、化合物32の脱炭酸によるα,β−不飽和ケトン類33の形成を行う。段階cで示したように、α,β−不飽和ケトン類33の水素化によって、飽和ケトン類34を得る(例えば、一般手順DD)。一般手順EEに記載のものなどの条件を用い、ジベンジルアミンによるケトン類34の還元的アミノ化によって化合物35を得る。一般手順FFに記載の水素化を介して、化合物35の脱ベンジル化を行って、アミン類36を得ることができる。例えば、Larock,R.C.′Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd edition″,1999,Wiley−VCHに記載の方法に従って、別の条件を用いて、ケトン類34からアミン類36を得ることができる。当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、アミン類36について、さらなる官能化を行うことができる。例えば、アミン類36からアミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことで(例えば、一般手順L、M、NまたはO)、化合物37を得ることができる。水系塩基もしくは酸条件下で化合物37のエステルを加水分解して、所望のカルボン酸類38を得ることができる(例えば、一般手順GGまたは上記で引用のLarock,R.C.)。所望に応じて、キラル分取HPLCなどの当業者に公知の方法を用いて、化合物33、34、35、36、37または38のキラル分離を行うことができる(例えば、一般手順II)。
【0271】
【化63】
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【0272】
本発明の4−置換ピペリジン−3−カルボン酸化合物の製造方法を、図式VIIに示してある。段階aにおいて、当業者に公知の方法を用いて、4−置換されたまたは置換されていないニコチン酸類39を完全飽和とすることができる(例えば、実施例番号13、段階G)。得られたピペリジンカルボン酸40を、Greene,T.W. and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition″,1999,Wiley−Interscience;Larock,R.C.″Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd edition″,1999,Wiley−VCH;または実施例番号13、段階Gに記載のものなどの好適なアミン保護基で保護することで、ピペリジンカルボン酸類41を得ることができる。
【0273】
【化64】
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【0274】
本発明のジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物の製造方法を、図式VIIIに示してある。段階aにおいて、当業者に公知の方法(例えば、実施例番号23、段階A)を用い、アルデヒド42のグリニャル試薬との反応によって、アルコール43を得る。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号23、段階B)により、アルコール類43を酸化剤で処理することで、ケトン類44の製造(段階b)を行うことができる。別法として、ヘテロアリールヨージド45のアルデヒド(段階c)との反応によってアルコール類43を得て(例えば、実施例番号24、段階A)、次に前述の方法に従って酸化することで、ケトン類44を製造することができる。当業者に公知の方法により(Heterocycles,2003,59(1),369−385など)、ヘテロアリールヨージド45を適切に置換された酸塩化物と反応させることで直接、ケトン類44の製造を行うことができる。次に、実施例番号24、段階Cに記載のものなどの条件を用い、ヒドラジンとの反応によってケトン類44をヒドラゾン類46に変換することができる。分子内ブッフバルト・ハートウィッグ環化(例えば、実施例番号24、段階BまたはOrganic Letters,2008,10(18),4109−4112)により、ヒドラゾン類46の環化によるジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類47の取得を行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類47におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物47から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、化合物47におけるR′″基の脱保護による保護されていない化合物の形成を行うことができ、次に、上記の方法に従って、脱保護化合物をさらに反応させることができる。
【0275】
【化65】
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【0276】
本発明のイソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物の製造方法を図式IXに記載している。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号28、段階A)により、ケトン類44をヒドロキシルアミン塩酸塩(段階a)と反応させて、オキシム類48を得ることができる。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号28、段階BまたはTetrahedron,2007,63(12),2695−2711)を用いて、オキシム48の環化による所望のイソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類49(段階b)の取得を行う。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、イソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類49におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物49から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、化合物49におけるR″基の脱保護による保護されていない化合物の生成を行うことができ、次に、その脱保護された化合物を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0277】
【化66】
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【0278】
本発明の1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物の製造方法を図式Xに記載している。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号27)により、市販の4−クロロ−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド50を適切に置換されたヒドラジンまたはヒドラジン塩酸塩(図式X、段階a)と反応させて、所望の1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類51を得る。さらに、製造番号1に記載のものなどの条件を用い、または当業者に公知の方法(例えば、Larock,R.C.″Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd edition″,1999,Wiley−VCHまたはGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscience)によって、1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類51を、スルホンアミド(図式X、段階b)として保護することができる。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号42、段階C)により、保護された化合物52をヨウ素化することができる。実施例番号42、段階Dに記載のものなどの条件を用い、ハロゲン化三環化合物53を、スズキクロスカップリング条件下に適切に置換されたボロン酸またはエステルと反応させ、次に脱保護を行って、ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類54を得る。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン類54におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物54から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用い、化合物54におけるR′″基の脱保護による保護されていない化合物の生成を行うことができ、次にその脱保護された化合物を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0279】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
本発明の1,6−ジヒドロジピロロ[2,3−b:2′,3′−d]ピリジン化合物の製造方法を図式XIに記載している。段階aで示したように、Larock,R.C.″Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd edition″,1999,Wiley−VCHに記載のものなどの方法を用いて、ヘテロアリールクロライド55を適切に置換されたアミンと反応させて、同時に脱保護を伴ったエステル56を得る。当業者に公知の方法(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)を用い、エステル56を相当するアルデヒド類57(段階b)に変換し、次に環化させて、所望の1,6−ジヒドロジピロロ[2,3−b:2′,3′−d]ピリジン類58を得ることができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、1,6−ジヒドロジピロロ[2,3−b:2′,3′−d]ピリジン類58におけるR′″基のさらなる環化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物58から、アミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、化合物58におけるR′″基の脱保護による保護されていない化合物の生成を行うことができ、次にその脱保護された化合物を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0281】
【化68】
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【0282】
本発明のイミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類66の製造方法を図式XIIに示してある。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号20、段階B)により、5−ブロモ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミン9を適切に官能化されたハライドと反応させて、置換されたアルキン類59を得ることができる(図式XII、段階a)。アルキン類59を塩基性条件下に反応させて、ピロロ[2,3−b]ピラジン類60を得ることができる(実施例番号20、段階Cと同様に)。当業者に公知の方法(例えば、Greene,T.W.およびWuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd Edition″,1999,Wiley−Interscienceまたは実施例番号20、段階D)により、ピロロ[2,3−b]ピラジン類60を(2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチルなどの適切な保護基で官能化することができる。スズキクロスカップリングによるアルケンの導入によって、ピロロ[2,3−b]ピラジン類61を相当するヒドロキシメチル誘導体62に変換し、次に当業者に公知の方法(例えば、Larock,R.C.″Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2
nd edition″,1999,Wiley−VCHまたは実施例番号20、段階E)を用いて、中間体アルデヒドの酸化的開裂および還元を行うことができる。当業者に公知の方法(例えば、上記で引用のLarock,R.C.または実施例番号20、段階G)を用いて、アジドへの変換(例えば、実施例番号20、段階F)と次にシュタウディンガー還元により、メタンアミン類63をヒドロキシルメチル化合物62(段階e)から製造することができる。当業者に公知の方法(例えば、実施例番号20、段階H)を用い、メタンアミン類63を適切に官能化されたアミド類64に変換することができる。当業者に公知の方法(例えば、上記で引用のGreene,T.W.およびWutsまたは実施例番号20、段階I)を用いてアミド類64を脱保護して、官能化ピロロ[2,3−b]ピラジン類65を得ることができる(段階g)。図式XII段階hにおいて、チオアミドへの変換と次に活性化剤による処理によって、アミド類65の環化を行って、イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類66(例えば、実施例番号20、段階J)を得ることができる。別法として、上記の条件(図式XII、段階i)(例えば、実施例番号22、段階B)を用いてアミド類64の環化を行い、次に当業者に公知の方法(例えば、上記で引用のGreene,T.W.およびWutsまたは実施例番号22、段階C)を用いてイミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類67(図式XII、段階j)の脱保護を行うことができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用い(例えば、上記で引用のLarock,R.C.)、イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン類66または67におけるR′″基のさらなる官能化を行うことができる。例えば、1級もしくは2級アミンを含むR′″基を有する化合物66または67からアミド類、尿素類、スルホンアミド類、アリールアミン類またはヘテロアリールアミン類の形成を行うことができる(例えば、一般手順L、M、NまたはO)。さらに、上記で引用のGreene,T.W. and Wuts,P.G.M.または一般手順IもしくはJに記載のものなどの条件を用いて、化合物66または67におけるR″基の脱保護による保護されていない化合物の生成を行うことができ、次にその脱保護された化合物を上記の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0283】
【化69】
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【0284】
一般手順および実施例
本願に開示の化合物の大半を構築するのに用いた一般合成図式を、下記において図式1から39に記載している。これらの図式は例示のみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0285】
図式1.カルボン酸からのヒドラジドの形成(一般手順A)
【0286】
【化70】
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【0287】
図式2.酸塩化物からのヒドラジドの形成と、次に環化およびスルホンアミド加水分解(一般手順B)
【0288】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
図式3.ヒドラジドの環化(一般手順C)
【0290】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
図式4.ヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解およびBoc−脱保護(一般手順D)
【0292】
【化73】
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【0293】
図式5.ヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解(一般手順E)
【0294】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
図式6.Boc保護基の脱離を伴うヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解(一般手順F)
【0296】
【化75】
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【0297】
図式7.ヒドラゾンの形成と、次に環化およびスルホンアミド加水分解(一般手順G)
【0298】
【化76】
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【0299】
図式8.スルホンアミドの加水分解(一般手順H)
【0300】
【化77】
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【0301】
図式9.Boc保護アミンの酸性開裂(一般手順I)
【0302】
【化78】
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【0303】
図式10.Cbz保護アミンの脱保護(一般手順J)
【0304】
【化79】
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【0305】
図式11.活性化酸およびアミンからのアミドの形成(一般手順K)
【0306】
【化80】
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【0307】
図式12.カルボン酸およびアミンからアミドの形成(一般手順L)
【0308】
【化81】
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【0309】
図式13.アミンおよびカルバモイルクロライドからの尿素の形成(一般手順M)
【0310】
【化82】
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【0311】
図式14.アミンからのスルホンアミドの形成(一般手順N)
【0312】
【化83】
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【0313】
図式15.アミンによるアリールまたはヘテロアリールハライドの置換(一般手順OおよびO.1)
【0314】
【化84】
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【0315】
図式16.アミンのBoc保護(一般手順P)
【0316】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
図式17.アミンのCbz保護(一般手順Q)
【0318】
【化86】
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【0319】
図式18.ピリジンの還元(一般手順R)
【0320】
【化87】
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【0321】
図式19.エステルの還元によるアルコールの形成(一般手順S)
【0322】
【化88】
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【0323】
図式20.アルコールの酸化によるアルデヒドの形成(一般手順T)
【0324】
【化89】
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【0325】
図式21.セミカルバジドの形成(一般手順U)
【0326】
【化90】
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【0327】
図式22.セミカルバジドの環化(一般手順V)
【0328】
【化91】
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【0329】
図式23.酸塩化物の形成(一般手順W)
【0330】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
図式24.CDIを用いる尿素化合物の形成(一般手順X)
【0332】
【化93】
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【0333】
図式25.カルボン酸からのエステルの形成(一般手順Y)
【0334】
【化94】
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【0335】
図式26.アルキルハライドまたはα−ハロケトンを用いるN−アルキル化(一般手順Z)
【0336】
【化95】
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【0337】
図式27:ジチアホスフェタン試薬を用いるアミドの環化(一般手順AA)
【0338】
【化96】
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【0339】
図式28:クネーフェナーゲル縮合による置換シクロペンタジエンの形成(一般手順BB)
【0340】
【化97】
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【0341】
図式29:β−ケトエステルエノレートの脱炭酸(一般手順CC)
【0342】
【化98】
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【0343】
図式30:アルケンの水素化(一般手順DD)
【0344】
【化99】
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【0345】
図式31:ケトンまたはアルデヒドの還元的アミノ化(一般手順EE)
【0346】
【化100】
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【0347】
図式32:アミンの脱ベンジル化(一般手順FF)
【0348】
【化101】
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【0349】
図式33:エステルの加水分解によるカルボン酸形成(一般手順GG)
【0350】
【化102】
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【0351】
図式34:アミドの脱水によるニトリル形成(一般手順HH)
【0352】
【化103】
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【0353】
図式35:立体異性体のキラル分取HPLC分離(一般手順II)
【0354】
【化104】
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【0355】
図式36:アセチル保護アミンの酸性加水分解(一般手順JJ)
【0356】
【化105】
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【0357】
図式37:クロロヨードメタンを用いるシクロプロパン化(一般手順KK)
【0358】
【化106】
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【0359】
図式38:塩化物からのブロモメチルケトンの形成(一般手順LL)
【0360】
【化107】
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【0361】
図式39:α,β−不飽和ケトンの還元によるアリルアルコール形成(一般手順MM)
【0362】
【化108】
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【0363】
一般手順のリスト
図式A:カルボン酸からのヒドラジドの形成
図式B:酸塩化物からのヒドラジドの形成と、次に環化およびスルホンアミド加水分解
図式C:ヒドラジドの環化
図式D:ヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解およびBoc−脱保護
図式E:ヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解
図式F:Boc保護基の脱離を伴うヒドラジドの環化と、次にスルホンアミド加水分解
図式G:ヒドラゾンの形成と、次に環化およびスルホンアミド加水分解
図式H:スルホンアミドの加水分解
図式I:Boc保護アミンの酸性開裂
図式J:Cbz保護アミンの脱保護
図式K:活性化酸およびアミンからのアミドの形成
図式L:カルボン酸およびアミンからアミドの形成
図式M:アミンおよびカルバモイルクロライドからの尿素の形成
図式N:アミンからのスルホンアミドの形成
図式O:アミンによるアリールまたはヘテロアリールハライドの置換
図式P:アミンのBoc保護
図式Q:アミンのCbz保護
図式R:ピリジンの還元
図式S:エステルの還元によるアルコールの形成
図式T:アルコールの酸化によるアルデヒドの形成
図式U:セミカルバジドの形成
図式V:セミカルバジドの環化
図式W:酸塩化物の形成
図式X:CDIを用いる尿素化合物の形成
図式Y:カルボン酸からのエステルの形成
図式Z:アルキルハライドまたはα−ハロケトンを用いるN−アルキル化
図式AA:ジチアホスフェタン試薬を用いるアミドの環化
図式BB:クネーフェナーゲル縮合による置換シクロペンタジエンの形成
図式CC:β−ケトエステルエノレートの脱炭酸
図式DD:アルケンの水素化
図式EE:ケトンまたはアルデヒドの還元的アミノ化
図式FF:アミンの脱ベンジル化
図式GG:エステルの加水分解によるカルボン酸形成
図式HH:アミドの脱水によるニトリル形成
図式II:立体異性体のキラル分取HPLC分離
図式JJ:アセチル保護アミンの酸性加水分解
図式KK:クロロヨードメタンを用いるシクロプロパン化
図式LL:酸塩化物からのブロモメチルケトンの形成
図式MM:α,β−不飽和ケトンの還元によるアリルアルコール形成。
【0364】
製造において使用される最終一般手順に従って、下記の実施例を並べている。名称の後の括弧に一般手順(文字コード)を順次挙げ、適宜に追加の反応物および試薬を挙げることで、新規中間体に至る合成経路を詳細に説明する。非限定的例示としての実施例番号H.1.1を用いて、このプロトコールの作業例を下記に示す。実施例番号H.1.1は、N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)−3−クロロベンゼンスルホンアミドであり、それは図式Aに示した一般手順Hを用いて3−クロロ−N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)ベンゼンスルホンアミドから製造した。
【0365】
【化109】
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【0366】
実施例番号H.1.1への前駆体である3−クロロ−N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)ベンゼンスルホンアミドを、図式Bに示した方法に従って製造した。2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(製造番号9)および4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸を、一般手順Aに示した条件に従って反応させて、tert−ブチル4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートを得る。このヒドラジドを一般手順Cで示した条件を用いて環化させることで、tert−ブチル4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートを得る。このカーバメートを一般手順Iを用いて脱保護して、4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミンを得る。一般手順Nに記載の条件を用いて、このアミンをスルホニル化して、実施例番号H.1.1への前駆体を得る。上記で詳細に説明した反応の順序を、製造および実施例セクションで、「製造番号9および4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸[Prime Organics]からA、TEAを用いるC、I、3−クロロベンゼンスルホニルクロライドからNを用いて」と言い換えている。
【0367】
【化110】
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【0368】
分析方法
分析データを、下記の手順内、一般手順の説明、または実施例の表に含めてある。別段の断りがない限り、全ての
1H NMRデータはバリアン(Varian)のマーキュリー・プラス(Mercury Plus)400MHzまたはバリアンのイノバ(Inova)600MHz装置で収集し、化学シフトは百万分率(ppm)で引用している。LC/MSおよびHPLCデータでは、表2で示した小文字の方法文字を用いて、LC/MSおよびHPLC条件の表について言及している。
【0369】
【表2】
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【0370】
【表3】
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【0371】
製造および実施例
各一般手順で用いた一般合成方法を下記に示すが、それには指定の一般手順を用いて合
成した化合物の説明を含めている。本明細書で記載されている具体的な条件および試薬で本発明の範囲を限定するものと解釈すべきものはなく、それらは例示のみを目的として提供されるものである。化学名の後に別段の断りがない限り、全ての原料がシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)(フルカ(Fluka)およびディスカバリー(Discovery)CPRを含む)から市販されたものである。示した試薬/反応物の名称は、市販の瓶上に名称を記載されているか、IUPAC会議、CambridgeSoft(登録商標)ケムドロー・ウルトラ(Chemdraw Ultra)9.0.7またはオートノム(AutoNom)2000によって作成されたものである。塩(例えば、塩酸塩、酢酸塩)と表される化合物は、その塩の複数当量を含んでいても良い。
【0372】
製造番号1:2−ブロモ−5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0373】
【化111】
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【0374】
2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5.00g、25.2mmol、Ark Pharm)のDMF(150mL)中溶液を氷浴で冷却して約0℃とし、NaH(鉱油中60%分散品、1.21g、30.3mmol)を加えた。約15分後、4−tert−ブチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(6.46g、27.8mmol)を加えた。反応液を約0から10℃に2時間維持した。次に、反応液水(200mL)で希釈して、黄色懸濁液を得た。固体を、追加の水(100mL)で洗浄しながら真空濾過によって回収し、約70℃の真空乾燥機で乾燥させて、2−ブロモ−5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(9.05g、91%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.05分;MSm/z:394/396(M+H)
+。
【0375】
製造番号2:2−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【0376】
【化112】
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【0377】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(5.06g、5.53mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピル−ビフェニル−2−イル)−ホスファン(4.70g、11.06mmol)および1,4−ジオキサン(350mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)で脱気し、約80℃で約10分間加熱した。反応混合物を油良くから短時間取り出し、2−ブロモ−5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(21.8g、55.3mmol、製造番号1)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(36.5g、276mmol)およびNaOt−Bu(7.97g、83mmol)を加えた。さらに真空/窒素パージを行った後、反応液を約80℃で約5.5時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAc(500mL)で洗浄しながらセライト(登録商標)で濾過した。濾液を飽和NH
4Cl水溶液(500mLで3回)、飽和NaHCO
3水溶液(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、粗褐色油状物約55gを得た。その褐色油状物をシリカに吸着させ、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(4.51g、収率18%)および2−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物4.68gを得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.68分;MSm/z:446(M+H)
+[主要位置異性体];R
t=2.77分;MSm/z:446(M+H)
+[少量位置異性体]。
【0378】
製造番号3:5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0379】
【化113】
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【0380】
2−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(11.24g、25.2mmol、製造番号2)の1,4−ジオキサン(125mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、125mL、500mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約1時間加熱し、反応混合物を冷却して環境温度とした。混合物を、Et
2O(150mL)で洗浄しながら濾過し、固体をEtOAc(500mL)と飽和NaHCO
3水溶液(500mL)との間で分配した。層を分離し、有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブライン(各200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、約70℃の真空乾燥機で乾燥させて、5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを黄褐色固体として得た(7.54g、87%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.20分;MSm/z:346(M+H)
+。
【0381】
製造番号4:2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド
【0382】
【化114】
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【0383】
2−メチルシクロヘキサンカルボン酸(6.00mL、42.6mmol、シスおよびトランスの混合物)のDCM(60mL)中溶液に、オキサリルクロライド(4.80mL、55.3mmol)と次にDMF(0.03mL、0.4mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で4時間撹拌してから、それを減圧下に濃縮して恒量とすることで、2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド(ジアステレオマーの混合物)を黄色油状物として得た(7.0g、97%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ2.98−2.94(m、1H)、2.39−2.35(m、1H)、1.91−1.82(m、1H)、1.79−1.72(m、1H)、1.69−1.60(m、2H)、1.57−1.47(m、2H)、1.42−1.36(m、1H)、1.34−1.26(m、1H)、1.04−0.96(m、3H)。
【0384】
製造番号5:4−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【0385】
【化115】
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【0386】
段階A:1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸
【0387】
【化116】
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【0388】
ピペリジン−4−カルボン酸(10.0g、77.4mmol)およびNa
2CO
3(8.21g、77.4mmol)の水(100mL)中溶液に、炭酸ベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イル(19.3g、77.4mmol)のMeCN(100mL)中溶液を加えた。反応液を環境温度で約16時間撹拌し、減圧下に濃縮した。得られた水溶液をNH
4Clで反応停止し、EtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機抽出液を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮して、1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸を白色固体として得た(4.56g、22%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.93分;MSm/z:262(M−H)
−。
【0389】
段階B:4−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【0390】
【化117】
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【0391】
1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸(4.50g、17.1mmol、製造番号5、段階A)のDCM(40mL)中溶液に環境温度で、オキサリルクロライド(3.00mL、34.2mmol)と次にDMF(0.10mL、1.3mmol)を加えた。約3時間後、反応液を減圧下に濃縮して恒量として、4−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを黄色油状物として得た(3.88g、81%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.44−7.35(m、5H)、5.16(s、2H)、4.20−4.10(m、2H)、3.03−2.89(m、3H)、2.15−2.05(m、2H)、1.81−1.76(m、2H)。
【0392】
製造番号6:2−シアノ酢酸パーフルオロフェニル
【0393】
【化118】
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【0394】
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノール(1.08g、5.88mmol)および2−シアノ酢酸(0.50g、5.9mmol)のDCM(20mL)中溶液に、DCC(1.21g、5.88mmol)を加えた。約4時間環境温度で撹拌後、反応液を減圧下に濃縮し、溶離液としてDCMを用いるシリカゲル(20g)で精製して、2−シアノ酢酸パーフルオロフェニルを白色固体として得た(1.39g、94%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ3.85(s、2H)。
【0395】
製造番号7:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(方法A)
【0396】
【化119】
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【0397】
2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を、NaH(12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌したものに約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約30分間約0から5℃で撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を、約0から5℃で約60分間かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間にわたり撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次に2.5N NaOH水溶液(50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、約55℃の真空乾燥機で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0398】
製造番号7:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(方法B)
段階A:5−ブロモ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミン
【0399】
【化120】
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【0400】
3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(40.0g、158mmol)、TEA(66.1mL、475mmol)およびヨウ化銅(I)(0.301g、1.58mmol)のTHF(1172mL)中溶液に、PdCl
2(PPh
3)
2(1.11g、1.58mmol)を加えた。反応混合物を約0℃で冷却し、(トリメチルシリル)アセチレン(20.8mL、150mmol)のTHF(146mL)中溶液を滴下した。反応混合物を約0から10℃で約7時間撹拌し、減圧下に濃縮した。暗褐色残留物をDCM(600mL)に溶かし、DCM(300mL)で溶離しながらセライト(登録商標)層(高さ3cm×直径9cm)で濾過した。濾液を水(500mLで2回)およびブライン(500mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、DCM/MeOH(9:1、200mL)で洗浄しながらフロリジル(Florisil)(登録商標)層(高さ1cm×直径9cm)で濾過し、減圧下に濃縮して褐色固体を得た。固体を、温石油エーテル(沸点:30から60℃、250mL)で磨砕および超音波処理し、冷却し、回収し、石油エーテルで洗浄し(沸点:30から60℃;100mLで2回)、約70℃の真空乾燥機で乾燥させて、5−ブロモ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミンを得た(34.6g、70%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.59分;MSm/z:272(M+H)
+。
【0401】
段階B:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0402】
【化121】
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【0403】
5−ブロモ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミン(3.00g、11.1mmol)のDMF(60mL)中溶液に約0℃で、NaH(鉱油中60%分散品、0.577g、14.4mmol)を3回に分けて加えた。約15分後、p−トルエンスルホニルクロライド(2.75g、14.4mmol)を加え、反応液をゆっくり昇温させて環境温度とした。約16時間後、反応混合物を氷冷水(120mL)に投入し、沈澱を真空濾過によって回収した。粗固体をDCM(15mL)に溶かし、DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む分画を減圧下に濃縮して、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(2.16g、52%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0404】
製造番号8:2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【0405】
【化122】
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【0406】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(3.90g、4.26mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスファン(3.62g、8.52mmol)および脱水1,4−ジオキサン(453mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。反応混合物を油浴から外し、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(30.0g、85mmol、製造番号7)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(16.9g、128mmol)およびNaOt−Bu(12.28g、128mmol)を加えた。さらに真空/窒素パージを行った後、反応液を約80℃で加熱した。約50分後、反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAcで洗浄しながら(150mLで3回)、セライト(登録商標)(高さ1cm×直径6cm)を頂部に乗せたシリカゲル層(高さ6cm×直径6cm)で濾過した。水(300mL)を濾液に加え、有機層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機抽出液を飽和NH
4Cl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し(それぞれ400mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、暗褐色油状物を得た(45g)。褐色油状物をDCM(250mL)に溶かし、シリカゲル(200g)を加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、25%から65%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物(18.8g、50%)を得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:404(M+H)
+。
【0407】
製造番号9:2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0408】
【化123】
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【0409】
2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(18.8g、46.6mmol、製造番号8)の1,4−ジオキサン(239mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、86mL、345mmol)を加えた。反応液を約60℃で約1時間加熱し、冷却して約15から20℃とした。固体を真空濾過によって回収し、冷1,4−ジオキサンで洗浄し(20mLで2回)、飽和NaHCO
3溶液および水(1:1、150mL)で撹拌した。約1時間後、発泡が停止しており、固体を真空濾過によって回収し、氷冷水で洗浄し(20mLで3回)、真空乾燥機で恒量になるまで乾燥して、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを明黄色様褐色固体として得た(8.01g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.28分;MSm/z:304(M+H)
+。
【0410】
製造番号10:(R)−tert−ブチル1−(クロロカルボニル)ピロリジン−3−イルカーバメート
【0411】
【化124】
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【0412】
フラスコに、DCM(15mL)中の(R)−tert−ブチルピロリジン−3−イルカーバメート(1.0g、5.4mmol、Lancaster)を入れて無色溶液を得た。ピリジン(0.89mL、10.8mmol)を加え、溶液を冷却して約0℃とし、次にトリホスゲン(0.64g、2.1mmol)を加えた。混合物を約1時間撹拌しながら、ゆっくり昇温させて環境温度とした。反応溶液にDCM(50mL)を加え、溶液を水(20mL)およびHCl(IN、10mL)で洗浄した。有機部分を分離し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、(R)−tert−ブチル1−(クロロカルボニル)ピロリジン−3−イルカーバメート(1.3g、98%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.28(s、1H)、4.03(m、1H)、3.73−3.20(m、4H)、2.05(m、1H)、1.81(m、1H)、1.39(s、9H)。
【0413】
製造番号11:(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸および(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸
【0414】
【化125】
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【0415】
段階A:(1R,2S,4R,5S)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル
【0416】
【化126】
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【0417】
シス−4−ヒドロキシ−2−メチルシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(0.96g、5.64mmol、製造番号MM.1)およびクロロヨードメタン(4.97g、28.2mmol)を一般手順KKに従って反応させて、30%から60%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによる精製後に、(1R,2S,4R,5S)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.59g、57%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ4.60−4.51(m、1H)、4.23−4.10(m、2H)、2.74(dd、J=8.0、10.9Hz、1H)、2.13(m、1H)、1.51(m、1H)、1.46−1.40(m、1H)、1.35−1.29(m、1H)、1.28(m、6H)、1.09−1.04(m、1H)、0.37(dd、J=5.7、7.9Hz、1H)。
【0418】
段階B:(1R,2S,5S)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,5R)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル
【0419】
【化127】
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【0420】
(1R,2S,4R,5S)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−ヒドロキシ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.59g、3.2mmol)の混合物について一般手順Tを行って、20%から50%EtOAc/ペンタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによる精製後に(1R,2S,5S)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,5R)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.38g、65%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ4.35−4.15(m、2H)、3.12(t、J=9.3Hz、1H)、2.60(dd、J=9.2、18.3Hz、1H)、2.37−2.23(m、1H)、1.68(dd、J=3.4、9.2Hz、1H)、1.48(s、3H)、1.41(dd、J=3.4、5.2Hz、1H)、1.34(t、J=7.1Hz、3H)、1.14(dd、J=5.3、9.2Hz、1H)。
【0421】
段階C:(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル
【0422】
【化128】
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【0423】
(1R,2S,5S)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,5R)−1−メチル−4−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.305g、1.67mmol)の入ったバイアルに、アンモニアの溶液(2NのEtOH中溶液)と次にチタン(IV)イソプロポキシド(0.54mL、1.8mmol)を加えた。バイアルにキャップを施し、反応液を室温で終夜撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(0.095g、2.5mmol)を加え、反応混合物を約5時間撹拌した。濃NH
4OH(5mL)を加え、得られた混合物を約5分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキをEtOAc(60mL)で洗浄した。濾液を分配し、水層をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、(1R,2S,4R,5S)−4−アミノ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−アミノ−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.21g、69%)を得た。一般手順Nを用いて、このアミン(0.212g、1.16mmol)をシクロプロパンスルホニルクロライド(0.244g、1.74mmol)と反応させて、(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.11g、33%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.06分;MSm/z:286(M−H)
−。
【0424】
段階D:(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸および(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸
【0425】
【化129】
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【0426】
一般手順GGを用いて(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルおよび(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチル(0.109g、0.379mmol)の混合物を加水分解して、(1R,2S,4R,5S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸および(1S,2R,4S,5R)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸(0.113g、100%):LC/MS(表2、方法a)を得た。R
t=1.57分;MSm/z:258(M−H)
−。
【0427】
製造番号12:(1R,2R,4S)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸
【0428】
【化130】
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【0429】
段階A:(2R,4S)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0430】
【化131】
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【0431】
LDAの溶液(1.8MのTHF中溶液、3.04mL、5.47mmol)およびTHF(40mL)に約−78℃で、THF(4mL)中の4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(1.0g、2.7mmol、製造番号EE.1)を加えた。反応混合物を約−78℃で約1時間撹拌した。MeI(2.57mL、41.0mmol)を加え、反応混合物を約−78℃で約1時間撹拌し、昇温させて約−40℃とした。DCM(150mL)と、次に飽和NH
4Cl水溶液(50mL)を加えた。層を分離し、水層をDCMで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物を0%から10%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(2R,4S)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(0.864g、84%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.25分;MSm/z:380(M+H)
+。
【0432】
段階B:(2R,4S)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0433】
【化132】
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【0434】
一般手順FFを用いて(2R,4S)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−(ジベンジルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルの混合物(0.864g、2.28mmol)を脱ベンジル化して、(2R,4S)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルを得た(0.45g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.55分;MSm/z:200(M+H)
+。
【0435】
段階C:(1S,2R,4S)および(1R,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル、(1R,2R,4S)および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0436】
【化133】
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【0437】
(2R,4S)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルおよび(2S,4R)−4−アミノ−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルの混合物(0.454g、2.28mmol)を一般手順Pを用いて保護した。粗反応混合物を、0%から25%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1S,2R,4S)および(1R,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(0.180g、26%):
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ4.46(s、1H)、4.12(q、J=7.1Hz、2H)、4.07−3.93(m、1H)、2.65(dd、J=9.2、13.8Hz、1H)、2.36(s、1H)、2.24−2.08(m、1H)、1.57(m、1H)、1.54−1.39(m、10H)、1.34−1.17(m、4H)、1.17−1.05(m、4H)、0.87(t、J=7.4Hz、3H)、(1R,2R,4S)および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(0.430g、63%):
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.18(s、1H)、4.24−4.04(m、3H)、2.46−2.33(m、1H)、1.97(m、2H)、1.63−1.50(m、2H)、1.48−1.34(m、9H)、1.3−1.17(m、7H)、1.04−0.92(m、1H)、0.89(t、J=7.1Hz、3H)を得た。
【0438】
段階D:(1R,2R,4S)および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸
【0439】
【化134】
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【0440】
一般手順GGに従って(1R,2R,4S)および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルの混合物(0.430g、1.44mmol)を加水分解して、(1R,2R,4S)および(1S,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸を得た(0.256g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.22分;MSm/z:270(M−H)
−。
【0441】
製造番号13:(1S,2R,4S)および(1R,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸
【0442】
【化135】
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【0443】
一般手順GGに従って(1S,2R,4S)および(1R,2S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロペンタンカルボン酸エチルの混合物(0.180g、0.600mmol)を加水分解して、(1S,2R,4S)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチルシクロ−ペンタンカルボン酸および(1S,2R,4S)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチル−1−メチル−シクロペンタンカルボン酸(0.083g、51%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.23分;MSm/z:270(M−H)
−。
【0444】
製造番号14:(1R,2S,4R,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−(トリメチルシリル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸
【0445】
【化136】
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【0446】
段階A:(1R,4S)−3−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸tert−ブチル
【0447】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
(1R,4S)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン(1.50g、13.7mmol)のTHF(100mL)中溶液に、TEA(1.90mL、13.7mmol)およびDMAP(0.27g、2.2mmol)を加えた。混合物を約0℃で約5分間撹拌し、次にTHF(15mL)中のジ−tert−ブチルジカーボネート(3.40mL、14.4mmol)を加えた。反応液を環境温度で約24時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗残留物をDCM(50mL)に取り、水(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、0%から30%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1R,4S)−3−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸tert−ブチルを白色固体として得た(2.7g、93%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ7.26−6.86(dd、1H)、6.86−6.64(m、1H)、5.08−4.78(d、1H)、3.52−3.21(dd、1H)、2.32−2.24(d、1H)、2.09−2.02(d、1H)、1.05−1.36(s、9H)。
【0449】
段階B:(1S,2R,4R,5R)−7−オキソ−3−トリメチルシラニル−6−アザ−トリシクロ[3.2.1.0(2,4)]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0450】
【化138】
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【0451】
(1R,4S)−3−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸tert−ブチル(1.3g、6.2mmol)および酢酸パラジウム(II)(0.070g、0.31mmol)のEt
2O(62mL)中溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(2Mのヘキサン中溶液、3.00mL、11.5mmol)を環境温度で1時間かけて滴下した。混合物を環境温度で約18時間撹拌し、セライト(登録商標)で濾過した。セライト(登録商標)層をEt
2O(50mL)で洗浄し、濾液を減圧下に濃縮した。粗取得物を、0%から30%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(1S,2R,4R,5R)−7−オキソ−3−トリメチルシラニル−6−アザ−トリシクロ[3.2.1.0(2,4)]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.7g、92%)を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ4.37(s、1H)、2.70(s、1H)、1.45(m、10H)、1.23(t、1H)、0.76(t、1H)、0.10(s、2H)、−0.03(s、9H)。
【0452】
段階C:(1R,2S,4R,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−(トリメチルシリル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸
【0453】
【化139】
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【0454】
(1S,2R,4R,5R)−7−オキソ−3−トリメチルシラニル−6−アザ−トリシクロ[3.2.1.0(2,4)]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.7g、5.7mmol)およびフッ化カリウム/アルミナ(2.10g、14.1mmol)のTHF(38mL)中混合物を加熱して約60℃として約18時間経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、セライト(登録商標)で濾過した。セライト(登録商標)層をEtOAc(50mL)で洗い、濾液を減圧下に濃縮して、(1R,2S,4R,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−(トリメチルシリル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸を得た(1.82g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.62分;MSm/z:312(M−H)
−。
【0455】
製造番号15:(1R,2R,4S,5S)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン
【0456】
【化140】
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【0457】
tert−ブチル(1R,2R,4S,5S)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)−6−(トリメチルシリル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イルカーバメート(0.780g、1.34mmol、HATUを用いる製造番号9および製造番号14からA、TEAを用いるCを用いて製造)のDCM(20mL)中溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸(0.48mL、5.4mmol)を加えた。環境温度で約18時間撹拌後、追加のトリフルオロメタンスルホン酸(0.48mL、5.4mmol)を加え、混合物をさらに約18時間撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、氷水のスラリー(30mL)を高撹拌したものにゆっくり注いだ。約5分後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で中和した。層を分離し、水層をDCM(40mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(1R,2R,4S,5S)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミンを明褐色固体として得た(0.55g、87%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.75分;MSm/z:409(M+H)
+。
【0458】
製造番号16:(R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−1−メチルピペラジン−2−カルボン酸リチウム
【0459】
【化141】
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【0460】
段階A:(R)−4−メチルピペラジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチル
【0461】
【化142】
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【0462】
MeCNおよびMeOH(1:1、100mL)中の(R)−3−メチルピペラジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル(1.2g、4.9mmol、ASW Med Chem Inc)に、ホルムアルデヒド(37%水溶液、13.2mL、177mmol)を加え、次に水素化ホウ素ナトリウムトリアセトキシ(5.20g、24.5mmol)を加えた。混合物を環境温度で約15分間撹拌した。AcOH(5.6mL、98mmol)を滴下し、混合物を約1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をDCM(100mL)に溶かし、2N NaOH水溶液を用いて中和した。飽和NaHCO
3水溶液(50mL)を加え、層を分離した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、20%から80%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)−4−メチルピペラジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチルを得た(1.1g、85%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.91分;MSm/z:259(M+H)
+。
【0463】
段階B:(R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−1−メチルピペラジン−2−カルボン酸リチウム
【0464】
【化143】
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【0465】
(R)−4−メチルピペラジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチル(1.2g、4.6mmol)の1,4−ジオキサン(18mL)および水(18mL)中溶液に、LiOH−H
2O(0.290g、6.91mmol)を加えた。約80℃で約1時間加熱した後、反応混合物を冷却して室温とし、溶媒を減圧下に除去した。固体を約65℃の真空乾燥機で約18時間乾燥させて、(R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−1−メチルピペラジン−2−カルボン酸リチウムを得た(1.46g、定量的)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.17分;MSm/z:245(M+H)
+。
【0466】
製造番号17:(1S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタ−2−エンカルボン酸
【0467】
【化144】
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【0468】
(1R,4S)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン(5.0g、46mmol)の水(30.5mL)中溶液に、HCl水溶液(2M、23.0mL、46.0mmol)を加えた。約80℃で約2時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。固体を約70℃の真空乾燥機で乾燥させ、精製せずに用いた。(1S,4R)−4−アミノシクロペンタ−2−エンカルボン酸塩酸塩(9.20g、45.8mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)および水(18.3mL)中溶液に約0℃で、DIEA(32.0mL、183mmol)を加えた。約5分間撹拌後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(11.7mL、50.4mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)中溶液を加えた。反応混合物を昇温させて環境温度とし、約18時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗油状物を約65℃の真空乾燥機で約3時間乾燥させた。粗生成物を、80%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタ−2−エンカルボン酸を得た(5.2g、2段階で50%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.81分;MSm/z:226(M−H)
−。
【0469】
製造番号18:(1S,2R,4S,5R)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン
【0470】
【化145】
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【0471】
エチル(1S,2R,4S,5R)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イルカーバメート(0.16g、0.34mmol、製造番号KK.1からGG、HATUおよびTEAを用いる製造番号9からA、TEAを用いるCを用いて製造)のDCM(2.3mL)中溶液に、トリメチルシリルヨージド(0.11mL、0.75mmol)を加えた。環境温度で約24時間撹拌後、追加のトリメチルシリルヨージド(0.11mL、0.75mmol)を加え、反応混合物を加熱して約40℃として約4日間経過させた。反応混合物を冷却して環境温度とし、次に飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を加えた。混合物を約5分間撹拌し、層を分離した。水層をさらにDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、1モル当量のDCMを含む(1S,2R,4S,5R)−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミンを得た(0.17g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.76分;MSm/z:409(M+H)
+。
【0472】
製造番号19:4−メチル−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル
【0473】
【化146】
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【0474】
3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(0.627g、0.836mmol、製造番号20からW、LL、実施例番号8段階AからZを用いて製造)のDCM(10mL)中溶液に、TFA(1.50mL、19.5mmol)を加え、得られた混合物を環境温度で窒素下に約1時間撹拌した。その溶液を濃縮し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液(25mL)とEtOAc(25mL)との間で分配した。有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗4−メチル−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルアミノ)アセチル)−ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチルを非晶質褐色固体として得た。粗取得物を1,4−ジオキサン(5mL)に加え、ローソン試薬(0.203g、0.502mmol)を加え、得られた懸濁液を約80℃で約20分間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を0%から1.5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−メチル−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチルをオフホワイト固体として得た(0.21g、40%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.68分;MSm/z:632(M+H)
+。
【0475】
製造番号20:1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸
【0476】
【化147】
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【0477】
1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸(1.50g、6.17mmol、実施例番号13、段階G)の1,4−ジオキサン(10mL)中溶液に、HCl水溶液(4Nの1,4−ジオキサン中溶液;4.62mL、18.5mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約16時間加熱してから、放冷して環境温度とした。その混合物に、NaHCO
3(2.07g、24.7mmol)および水(10.0mL)を加え、次に炭酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル2,5−ジオキソピロリジン−1−イル(4.16g、12.3mmol)を加えた。反応液を約25℃で約16時間撹拌した。反応液を1N HCl水溶液でpH約1の酸性とし、EtOAc(75mL)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を、1%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(40gカラム)によって精製して、1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸(0.72g、31%)を透明油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.44分;MSm/z:366(M+H)
+。
【0478】
製造番号21:5−シアノ−N−((1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブチル)ピリジン−2−スルホンアミド
【0479】
【化148】
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【0480】
5−ブロモ−N−(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブチル)ピリジン−2−スルホンアミド(0.69g、1.1mmol、(1S,3R)−3−アセトアミド−2,2−ジメチルシクロブタンカルボン酸[Tetrahedron:Asymmetry 2008,19,302−308]からAおよびEDCを用いる製造番号9、DIEAを用いるC、JJ、5−ブロモピリジン−2−スルホニルクロライド[Chem Impex]からNを用いて製造)の脱気DMF(1.5mL)中溶液に、ジシアノ亜鉛(0.321g、2.74mmol)と次にPd(Ph
3P)
4(0.063g、0.055mmol、Strem)を加えた。反応液を窒素雰囲気下に約80℃で約16時間加熱した。反応混合物を放冷して環境温度としてから、それをNaOH水溶液(1N、10mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を1%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(12g)によって精製して、5−シアノ−N−((1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブチル)ピリジン−2−スルホンアミド(0.09g、14%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.14分;MSm/z:577(M+H)
+。
【0481】
製造番号22:2−アセチルアミノ−5−カルボキシアダマンタン
【0482】
【化149】
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【0483】
1,4−ジオキサン(15mL)中のE−2−アミノ−5−カルボキシアダマンタンメチルエステル塩酸塩(1.0g、4.1mmol、Org.Process Res.Dev.,2008,12(6),1114−1118で製造)およびDIEA(2.13mL、12.2mmol)に、Ac
2O(0.576mL、6.10mmol)を加えた。反応液を約25℃で約3時間撹拌してから、NaOH水溶液(2N、8.14mL、16.3mmol)を加えた。反応液を約25℃で約16時間撹拌してから、それをEtOAc(100mL)と1N HCl水溶液(50mL)との間で分配した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2−アセチルアミノ−5−カルボキシアダマンタン(0.47g、49%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.43分;MSm/z:236(M−H)
−。
【0484】
製造番号23:6−フルオロ−4−メチルニコチンアミド
【0485】
【化150】
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【0486】
丸底フラスコに6−フルオロ−4−メチルニコチン酸(1.13g、7.28mmol、Frontier)およびDCM(73mL)を入れて透明溶液を得た。塩化チオニル(5.32mL、72.8mmol)を滴下し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して乾固させ、残留物をEtOAc(10mL)に溶かし、EtOAc(40mL)、濃NH
4OH水溶液(36.9mL、947mmol)の混合物を高撹拌したものに滴下した。混合物を約1時間撹拌し、層を分離した。水層をさらにEtOAc(50mL)で抽出し、合わせた抽出液をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、6−フルオロ−4−メチルニコチンアミド(0.69g、61%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.03分;MSm/z153(M−H)
−。
【0487】
製造番号24:1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタンアミン塩酸塩
【0488】
【化151】
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【0489】
段階A:1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタノール
【0490】
【化152】
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【0491】
メチルマグネシウムクロライド(0.232mL、0.697mmol)のTHF(10mL)中溶液に約−78℃で、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(0.210g、0.697mmol、実施例番号10、段階B)のDCM(10.0mL)中溶液を加えた。約10分後、飽和NH
4Cl水溶液を反応混合物に加えた。昇温させて室温とした後、EtOAc(30mL)を反応混合物に加え、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、20%から80%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタノール(0.050g、23%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.04分;MSm/z:318(M+H)
+。
【0492】
段階B:2−(1−アジドエチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0493】
【化153】
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【0494】
1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタノール(0.600g、1.89mmol)のDCM(10mL)中溶液に、環境温度でSOCl
2(0.690mL、9.45mmol)を加えた。約4時間後、反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、反応混合物に飽和NaHCO
3水溶液(50mL)を加えた。ガス発生が停止した後、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をDMF(10mL)に溶かし、アジ化ナトリウム(0.615g、9.45mmol)を反応混合物に加えた。約15時間後、EtOAc(50mL)および水(50mL)を反応混合物に加えた。有機層を分離し、減圧下に濃縮し、20%から80%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(1−アジドエチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.65g、100%)を無色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.67分;MSm/z:343(M+H)
+。
【0495】
段階C:1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタンアミン塩酸塩
【0496】
【化154】
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【0497】
2−(1−アジドエチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.65g、1.9mmol)のTHF(10mL)および水(5mL)中溶液に、トリフェニルホスフィン(0.598g、2.28mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約45℃とし、約12時間後、反応混合物を冷却して室温とし、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc(40mL)に溶かし、pHが1となるまでHClガスを溶液に吹き込んだ。Et
2O(40mL)をゆっくり加え、得られた固体から溶媒を傾斜法によって除去した。固体を真空乾燥して、1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)エタンアミン塩酸塩(0.65g、97%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.56分;MSm/z:317(M+H)
+。
【0498】
製造番号25:2,2−ジメチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸
【0499】
【化155】
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【0500】
4,4−ジメチルシクロペンタ−2−エンオン(2.0g、18mmol)のEtOH(50mL)、水(7.5mL)およびAcOH(1.5mL)中溶液に、シアン化カリウム(2.36g、36.3mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約40℃とし、約15時間後、反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をHCl水溶液(6N、50mL)に溶かし、加熱還流させた。約3日後、反応混合物を冷却して室温とし、減圧下に濃縮して、2,2−ジメチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸(3.7g、90%、
1H NMRにより純度約70%)を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.30分;MSm/z:155(M−H)
−。
【0501】
製造番号26:4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸
【0502】
【化156】
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【0503】
段階A:4−(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸
【0504】
【化157】
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【0505】
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1,4−ジカルボン酸ジメチル(2.00g、9.44mmol、Aust.J.Chem.,1985,38,1705−18の方法で製造)のMeOH(47mL)中溶液に、KOH(0.475g、8.46mmol)および水(2.5mL)を加えた。反応液を約16時間還流攪拌し、冷却して室温とし、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物に水(25mL)を加え、混合物をEt
2Oで抽出した(25mLで2回)。水層を6N HCl水溶液を用いてpH約4の酸性とし、DCMで抽出した(20mLで3回)。合わせたDCM抽出液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、4−(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸をオフホワイト固体として得た(1.19g、71%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.19(s、1H)、3.61(s、3H)、1.92(d、J=6.6Hz、4H)、1.76(s、2H)、1.65−1.54(m、4H)。
【0506】
段階B:4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸メチル
【0507】
【化158】
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【0508】
4−(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸(2.01g、10.1mmol)のトルエン(30mL)中溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(2.20mL、10.2mmol)およびTEA(1.60mL、11.5mmol)を加えた。混合物を室温で約1時間撹拌し、次に約50℃で約3時間加熱し、約70℃でさらに約2時間加熱した。反応液を冷却して室温とし、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をtert−ブタノール(10.0mL、105mmol)で希釈し、混合物を約80℃で約16時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、Et
2O(50mL)に溶かした。有機層を水、1M NaOH水溶液、水およびブラインで洗浄した(各25mL)。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン−1−カルボン酸メチルをオフホワイト固体として得た(2.22g、81%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ7.03(s、1H)、3.59(s、3H)、1.95−1.74(m、6H)、1.60(s、4H)、1.37(s、9H)。
【0509】
段階C:4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸
【0510】
【化159】
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【0511】
4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸メチル(2.21g、8.20mmol)のTHF(27mL)およびMeOH(14mL)中溶液に、NaOH水溶液(1N、20.0mL、20.0mmol)を加えた。混合物を室温で約16時間撹拌し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物に水(25mL)を加え、混合物をEt
2Oで抽出し(25mLで2回)、Et
2O抽出液を廃棄した。6N HCl水溶液を用いて水層をpH約4の酸性とし、Et
2Oで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸をオフホワイト固体として得た(1.69g、81%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.07(s、1H)、7.00(s、1H)、2.00−1.69(m、6H)、1.67−1.45(m、4H)、1.37(s、9H)。
【0512】
製造番号27:6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
【0513】
【化160】
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【0514】
6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチン酸(1.0g、4.4mmol、Oakwood)をDCM(44mL)に溶かして透明溶液を得た。SOCl
2(3.2mL、44mmol)を滴下し、反応混合物を室温で終夜撹拌し、約16時間還流させた。混合物を減圧下に濃縮して黄色油状物を得て、それをEtOAc(10mL)に溶かした。EtOAc(20mL)、濃NH
4OH水溶液(22mL、580mmol)の混合物を高撹拌したものに、その溶液を滴下した。得られた濁った混合物を約2時間撹拌し、分離した。水層をさらにEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド(0.85g、85%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.62分;MSm/z:223(M+H)
+。
【0515】
製造番号28:(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩
【0516】
【化161】
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【0517】
5リットルリアクターに、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(98.8g、281mmol、製造番号7)、亜鉛末(3.50g、53.3mmol)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)(4.0g、12mmol)およびラセミ体の2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1′−ビナフチル(9.8g、24.7mmol)を入れた。フラスコに粉末添加装置を取り付け、その中に後段階で加えるシアン化亜鉛(10.0g、157mmol)を入れた。容器を約30分以内にわたりアルゴンでパージし、リアクターにアルゴンを吹き込んだDMA(2リットル)を加えた。混合物を撹拌し、アルゴン吹き込みを維持しながら加熱して約50℃とした。得られた暗褐色溶液をさらに加熱して約95℃とし、その間に粉末添加装置からシアン化亜鉛を約15分間かけて少量ずつ加えた。約95℃に達した時点で、褐色混合物をさらに16時間撹拌する。反応混合物を冷却して室温としたところ、塩の沈澱が生じた。混合物を、フィルター助剤の入ったブフナー漏斗で濾過し、フィルターケーキをDMA(20mL)で洗浄した。粗生成物のDMA中溶液を冷(<10℃)水(16リットル)に加え、約30分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキを再度水(1リットル)で洗った。得られた湿ケーキを約50℃の真空乾燥機で乾燥させた。粗固体をDCM(1.5リットル)に溶かし、無水MgSO
4でさらに脱水した。濾過後、溶液をシリカ層(140g)に通し、主に不純物のみが層から溶出しているのが検出されるまで追加の溶媒で洗浄した。溶媒を除去し、粗固体を環境温度にて約5時間にわたりMeOH/DCM(4:1、粗固体1g当たり10体積の溶媒)で磨砕した。固体を濾過し、MeOH(300mL)で洗浄した。生成物を真空乾燥機で乾燥して、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボニトリル(58.8g、70%)を無色固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.67(s、1H)、8.21(d、J=4.2Hz、1H)、8.07(d、J=8.4Hz、2H)、7.34(d、J=8.1Hz、2H)、6.89(d、J=4.2Hz、1H)、2.42(s、3H)。2リットルの316ステンレス圧力リアクターに5%Pd/C(63.6重量%含水物15.4g、乾燥基準で5.6g、Johnson Matthey A503032−5)、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−e]ピラジン−2−カルボニトリル(55g、184mmol)、THF(1.1リットル)、脱イオン水(165mL)、HCl水溶液、(37重量%、30mL、369mmol)およびキノリン(1.1mL、9.0mmol)を入れた。高圧貯留部から供給された水素で、容器をパージし、加圧し、約0.28MPa(40psi)に維持した。混合物を約25℃で高撹拌した。約5時間後、リアクターを排気し、窒素でパージして、ほとんどの溶存水素を除去し、反応混合物を濾過して触媒を除去した。リアクターおよび触媒ケーキをTHF:H
2Oで洗った(1:1、40mLで2回)。合わせた濾液および洗浄液を濃縮し、EtOH(500mL)を加えた。EtOHによる溶媒切り換えを2回行った後(500mLで2回)、粗残留物を濃縮して残留物(76g)を得て、それをEtOH(550mL)に懸濁させ、環境温度で約4時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、冷EtOH(50mL)で洗浄した。湿ったケーキを真空乾燥機で乾燥して、(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩(51.2g、82%)を無色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.44分;MSm/z:303(M+H)
+。
【0518】
一般手順A:カルボン酸からのヒドラジドの形成
2−ヒドラジニルピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)およびカルボン酸(1から2当量、好ましくは1.1から1.3当量)のDCMまたはTHF、好ましくはDCMなどの溶媒中の混合物に、TEAまたはDIEAなどの有機塩基(2から5当量、好ましくは3から4当量)の存在下または非存在下に、EDC・HClまたはHATUなどのカップリング剤(1.0から2.0当量、好ましくは1.2から1.6当量)を加える。約20から60℃(好ましくはほぼ室温)で約1から72時間(好ましくは2から6時間)後、下記の方法のうちのいずれかを用いて反応の後処理を行う。方法1:水を加え、層を分離する。適宜に、混合物をセライト(登録商標)で濾過してから、層の分離を行うことができる。次に、水層をEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で抽出する。合わせた有機層をブラインで洗浄しても良く、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法2:反応液をEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で希釈し、水もしくはブラインまたは両方で洗浄する。水層をさらに、EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒でさらに抽出しても良い。次に、有機層または合わせた有機層をブラインで洗浄しても良く、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法3:反応液をEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で希釈し、水を加える。層を分離し、有機層をクロマトグラフィーによって直接精製する。いずれの場合も、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒または複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得ても良い。
【0519】
一般手順Aの例示
製造番号A.1:tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート
【0520】
【化162】
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【0521】
2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(2.50g、8.24mmol、製造番号9)および(1R,3S)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタンカルボン酸(2.08g、9.07mmol、Peptech)のDCM(30mL)中混合物に、EDC・HCl(1.90g、9.89mmol)を加えた。環境温度で約4.5時間後、水(30mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(15mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をDCM(15mL)に溶かし、40%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメートを得た(4.20g、97%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.27分;MSm/z:515(M+H)
+。
【0522】
一般手順B:酸塩化物からのヒドラジドの形成とそれに続く環化およびスルホンアミド加水分解
5−スルホニル−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)およびTEAまたはDIEA(1から10当量、好ましくは4当量)の1,4−ジオキサン中溶液に約0から25℃(好ましくは環境温度)で、酸塩化物(1から1.5当量、好ましくは1当量)を加える。添加完了後、最初に冷却している場合は、反応液を昇温させて環境温度とする。約0.5から2時間(好ましくは約1時間)後、SOCl
2(1から10当量、好ましくは3当量)を加え、反応液を約60から100℃(好ましくは約80から90℃)で約0.25から8時間(好ましくは約1時間)加熱する。反応液を放冷して環境温度としてから、塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液またはNaOH水溶液など、好ましくはNaOH水溶液)を加え、次に適宜ではあるが好ましくはMeOH(反応体積の5から50%、好ましくは50%)を加える。反応液を約50から90℃で約1から96時間(好ましくは、NaOH水溶液を用いる場合は約60℃で約3時間、またはNa
2CO
3水溶液を用いる場合は約90℃で約3日間)加熱する。反応液を減圧下に濃縮し、次に有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど、好ましくはEtOAc)と水、飽和NaHCO
3水溶液および/またはブライン、好ましくは飽和NaHCO
3水溶液との間で分配する。有機層を分離し、適宜に水および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒または複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0523】
一般手順Bの例示
実施例番号B.1.1:1−(2−メチルシクロヘキシル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0524】
【化163】
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【0525】
5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.40g、1.2mmol、製造番号3)およびDIEA(0.20mL、1.2mmol)の1,4−ジオキサン(12mL)中溶液に約0℃で、2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド(0.19g、1.2mmol、製造番号4)を加えた。添加完了後、氷浴を外し、反応液を昇温させて環境温度とした。約1時間後、SOCl
2(0.42mL、5.8mmol)を加え、反応液を約90℃で約1時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、2M Na
2CO
3水溶液(2N、11.6mL、23.2mmol)およびMeOH(12mL)を加えた。反応液を約90℃で約3日間加熱した。反応液を減圧下に濃縮し、EtOAc(50mL)と飽和NaHCO
3水溶液(40mL)との間で分配した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に濃縮した。残留物を、溶離液としてEtOAcを用いるシリカゲル(12g)で精製し、次にRP−HPLC(表2、方法b)によってさらに精製した。合わせた生成物含有分画を減圧下に濃縮してMeCNを除去し、得られた沈澱を真空濾過によって回収して、1−(2−メチルシクロヘキシル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを白色固体として得た(0.10g、35%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.84分;MSm/z:256(M+H)
+。
【0526】
一般手順C:ヒドラジドの環化
2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)の有機溶媒(例えば1,4−ジオキサン)中溶液に、TEAまたはDIEA(1から5当量、好ましくは2から4当量)などの塩基およびSOCl
2(1から5当量、好ましくは1から2当量)を加える。混合物を約60から100℃(好ましくは約80℃)で約1から16時間(好ましくは約1から2時間)加熱する。反応混合物を冷却して環境温度とし、下記の方法のいずれかを用いて後処理する。方法1:有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)および水を加える。層を分離し、適宜に水層を追加の有機溶媒で抽出する。合わせた有機層を塩基水溶液(NaHCO
3など)および/またはブラインで洗浄しても良く、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮する。方法2:有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)を加え、適宜に有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法による分離を行い、減圧下に濃縮する。方法3:反応混合物を有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)と飽和NaHCO
3水溶液またはブラインとの間で分配し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0527】
一般手順Cの例示
製造番号C.1:tert−ブチル−(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート
【0528】
【化164】
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【0529】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(9.30g、18.1mmol、製造番号A.1)の1,4−ジオキサン(100mL)中溶液にTEA(10.0mL、72.3mmol)およびSOCl
2(2.11mL、28.9mmol)を加えた。混合物を約80℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAcおよび水(それぞれ200mL)を加え、層を分離した。水溶液をEtOAcで抽出し(100mLで2回)、合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した(各100mL)。有機抽出液を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、25%から100%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル−(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート(7.65g、85%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.37分;MSm/z:497(M+H)
+。
【0530】
一般手順D:ヒドラジドの環化とそれに続くスルホンアミド加水分解およびBoc−脱保護
丸底フラスコに5−スルホニル−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)、有機溶媒(1,4−ジオキサンまたはTHFなど、好ましくは1,4−ジオキサン)、SOCl
2(2から5当量、好ましくは2当量)およびDIEAまたはTEAなどの有機塩基(0から5当量、好ましくは3当量)を入れる。得られた混合物を約25から120℃(好ましくは約90℃)で約0.25から5時間(好ましくは約1時間)撹拌し、放冷して環境温度とする。その反応混合物に、塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液またはNaOH水溶液など、1から30当量、好ましくはNaOH水溶液の場合は1から2当量、好ましくはNa
2CO
3水溶液の場合は15から20当量)を加え、得られた混合物を約60から120℃(好ましくは約90℃)で約1から10時間(好ましくは約5時間)加熱し、放冷して環境温度とする。MeOH(反応体積の5から50%、好ましくは20から30%)を反応混合物に加え、得られた溶液を約60から120℃(好ましくは約90℃)で約5から24時間(好ましくは約16時間)加熱し、放冷して環境温度とする。層を分離し、有機溶媒を減圧下に濃縮する。残留物に有機溶媒(1,4−ジオキサンまたはTHFなど、好ましくは1,4−ジオキサン)と次になどの4M HCl/1,4−ジオキサンHClの溶液(20から40当量、好ましくは25当量)を加える。得られた懸濁液を約20から80℃(好ましくは約60℃)で約1から16時間(好ましくは約1時間)撹拌し、放冷して環境温度とする。固体を真空濾過によって回収し、有機溶媒(1,4−ジオキサン、EtOAcおよび/またはEt
2Oなど、好ましくは1,4−ジオキサンと次にEt
2O)で洗浄して、粗生成物をHCl塩として得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0531】
一般手順Dの例示
実施例番号D.1.1:シス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン塩酸塩およびシス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン
【0532】
【化165】
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【0533】
丸底フラスコにシス−tert−ブチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロヘキシルカーバメート(0.415g、0.785mmol、シス−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸[AMRI]および製造番号9からAを用いて製造)、1,4−ジオキサン(9mL)およびSOCl
2(0.115mL、1.57mmol)を入れた。得られた混合物を約90℃で約1時間加熱し、放冷して環境温度とした。反応混合物に、Na
2CO
3水溶液(5N、7.85mL、15.7mmol)を加え、反応混合物を約90℃で約5時間加熱した。MeOH(5mL)を反応混合物に加え、得られた混合物を約90℃で約16時間加熱し、放冷して環境温度とした。層を分離し、有機層を減圧下に濃縮した。残留物に、1,4−ジオキサン(10mL)次にHCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、5mL、20.0mmol)を加えた。得られた懸濁液を約60℃で約1時間加熱し、放冷して環境温度とした。固体を真空濾過によって回収し、最初に1,4−ジオキサン(1mL)で、次にEt
2O(50mL)で洗浄して、粗生成物シス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン塩酸塩(0.42g、98%、純度84%)を得た。粗HCl塩の一部(0.075g)を、RP−HPLC(表2、方法g)によってさらに精製して、賦形剤としての3当量のNH
4OAcとともにシス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン(0.044g)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.92分;MSm/z:257(M+H)
+。
【0534】
【表4】
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【0535】
一般手順E:ヒドラジドの環化とそれに続くスルホンアミド加水分解
5−スルホニル−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)の1,4−ジオキサンなどの溶媒中溶液に、SOCl
2(1から5当量、好ましくは1から2当量)を加える。適宜に、特にBoc保護基質の場合にはSOCl
2を加える前に、TEAまたはDIEAなどの有機塩基(1から5当量、好ましくは2から4当量)を加える。反応液を約60から100℃(好ましくは約80℃)で加熱する。約0.5から6時間(好ましくは約1から2時間)後、塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液またはNaOH水溶液など、1から90当量、好ましくはNa
2CO
3水溶液の場合には15から20当量またはNaOH水溶液の場合には1から2当量)を加え、加熱を約60から90℃(好ましくは約80℃)で再開して約1から72時間(好ましくは約1から16時間)経過させる。好ましくではなく適宜に、反応液を、一定期間(5分から72時間)にわたり冷却して環境温度とし、その間にMeOHおよび/または追加の塩基水溶液(飽和Na
2CO
3または1N NaOHなど)を加えることができ、適宜に加熱を約60から90℃(好ましくは約80℃)で再開して約1から72時間(好ましくは約1から16時間)経過させる。適宜に冷却して環境温度とし塩基を加えるこのサイクルを4回まで行うことができる。下記の方法のいずれかを用いて反応の後処理を行う。方法1:EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、適宜に水、ブラインまたは飽和NH
4Cl水溶液(好ましくは水)を加えて、層を分離する。適宜に、水層をEtOAcまたはDCMなどの追加の有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法2:反応混合物を傾斜法で分離し、不溶物をEtOAcなどの有機溶媒で洗浄する。合わせた有機層を減圧下に濃縮する。方法3:反応混合物を減圧下に濃縮して溶媒を除去する。水を加え、水層をEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法4:沈澱を含む反応混合物を濾過して標的化合物を回収することができ、その際に適宜に水で洗浄を行う。適宜に、濾液を濃縮し、精製することで、追加の標的化合物を得ることができる。方法5:好適な酸水溶液(HCl水溶液など)を加えることで反応混合物を中性のpHに調節してから、EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。いずれの場合も、適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0536】
一般手順Eの例示
実施例番号E.1:tert−ブチル(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート
【0537】
【化166】
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【0538】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(4.73g、9.19mmol、製造番号A.1)の1,4−ジオキサン(50mL)中溶液に、TEA(5.10mL、36.8mmol)およびSOCl
2(1.34mL、18.4mmol)を加えた。反応混合物を約80℃で加熱した。約1.5時間後、飽和Na
2CO
3水溶液(100mL)を加え、加熱を約80℃で再開して約6時間経過させた。反応液を冷却して環境温度として約3日間経過させ、約80℃で約16時間加熱した。水およびEtOAc(それぞれ100mL)を加え、層を分離した。次に、水層を追加のEtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗固体を石油エーテル(沸点:30から60℃;30mL)で磨砕し、真空濾過によって回収し、その際に追加の石油エーテル(沸点:30−60℃;20mL)で洗浄して、tert−ブチル(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメートを明褐色固体として得た(2.86g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.75分;MSm/z:343(M+H)
+。
【0539】
【表5】
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【0540】
一般手順F:Boc保護基の喪失を伴うヒドラジドの環化とそれに続くスルホンアミド加水分解
5−スルホニル−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)およびTEAまたはDIEA(0から6当量、好ましくは1当量)の1,4−ジオキサン中溶液にSOCl
2(2.0から6.0当量、好ましくは3当量)を加える。反応液を約60から120℃(好ましくは約80から90℃)で約1から8時間(好ましくは約1から4時間)加熱する。反応液を放冷して環境温度とし、好ましくではないが適宜に、反応体積の5%から50%(好ましくは50%)の量の共溶媒(MeOHまたはEtOHなど、好ましくはMeOH)で希釈する。塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液またはNaOH水溶液など、1から30当量、好ましくはNaOH水溶液の場合は1から2当量、好ましくはNa
2CO
3水溶液の場合は15から20当量)を加え、反応液を約40から90℃(好ましくは約60℃)で約1から24時間(好ましくは約2時間)加熱してから、それを減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、塩形成による沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0541】
一般手順Fの例示
実施例番号F.1.1:((1R,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)メタンアミン塩酸塩
【0542】
【化167】
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【0543】
tert−ブチル((1R,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチル)メチルカーバメート(0.60g、1.1mmol、(1R,3R)−3−((tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)シクロペンタンカルボン酸[AFID]および製造番号9からAを用いて製造)およびDIEA(0.79mL、4.5mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)中溶液に、SOCl
2(0.166mL、2.27mmol)を加えた。反応混合物を約80℃で約1時間加熱してから、それを放冷して環境温度とした。NaOH水溶液(2N、4mL、8mmol)を反応混合物に加え、約60℃で約2時間加熱した。反応混合物を放冷して環境温度としてから、それを減圧下に濃縮した。残留物に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液;20mL)を加えた。得られた沈澱から有機溶液を傾斜法によって除去して、((1R,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)メタンアミン塩酸塩を黄色固体として得た(0.11g、33%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.01分;MSm/z:257(M+H)
+。
【0544】
【表6】
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【0545】
一般手順G:ヒドラゾンの形成とそれに続く環化およびスルホンアミド加水分解
2−ヒドラジニル−5−スルホニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(好ましくは1当量)のMeOHまたはMeOH/DCM(好ましくはMeOH)などの有機溶媒または複数溶媒中溶液に、アルデヒド(1.0から1.3当量、好ましくは1.0当量)のDCMなどの有機溶媒中溶液を加える。反応混合物を約15から30℃(好ましくは環境温度)で約1から8時間(好ましくは約2時間)撹拌してから、ヨードベンゼンジアセテート(1から3当量、好ましくは1当量)を加える。反応液を約15から30℃(好ましくは環境温度)で約15から60分(好ましくは約30分)撹拌してから、それを濃縮して恒量とする。残留物に、1,4−ジオキサン、THF、MeOHまたはEtOH(好ましくは1,4−ジオキサン)などの有機溶媒を加え、次にNa
2CO
3水溶液またはNaOH(2から50当量)、好ましくはNaOH(2当量)などの塩基水溶液を加える。反応液を約40から80℃(好ましくは約60℃)で約1から24時間(好ましくは約2時間)加熱する。適宜に、粗生成物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0546】
一般手順Gの例示
実施例番号G.1.1:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0547】
【化168】
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【0548】
2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.100g、0.330mmol、製造番号9)のMeOH(2mL)中溶液に、DCM(1mL)中のテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボアルデヒド(0.038g、0.330mmol、J&W PharmLab)を加えた。反応混合物を環境温度で約2時間撹拌してから、ヨードベンゼンジアセテート(0.106g、0.330mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約15分間撹拌してから、それを濃縮して恒量とした。残留物に、MeOH(2mL)と次にNaOH水溶液(2N、0.330mL、0.659mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約1時間加熱した。粗反応混合物を、RP−HPLC(表2、方法f)によって精製した。合わせた生成物含有分画を減圧下に濃縮してMeCNを除去し、凍結乾燥して、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを白色固体として得た(0.028g、35%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.25分;MSm/z:244(M+H)
+。
【0549】
【表7】
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【0550】
一般手順H:スルホンアミドの加水分解
有機溶媒(1,4−ジオキサン、MeOHまたはTHF/MeOH、好ましくは1,4−ジオキサンなど)中のスルホンアミド、例えばスルホニル保護ピロール、(好ましくは1当量)が入ったフラスコに、塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液またはNaOH水溶液など、1から30当量、好ましくはNaOH水溶液の場合は1から2当量、好ましくはNa
2CO
3水溶液の場合は15から20当量)を加える。混合物を約25から100℃(好ましくは約60℃)で約1から72時間(好ましくは約1から16時間)撹拌する。TLC、LC/MSまたはHPLCによるモニタリングで反応の進行が完全でない場合、追加の塩基水溶液(Na
2CO
3水溶液など、10から20当量、好ましくは10当量、またはNaOH水溶液など、1から5当量、好ましくは1から2当量)を加え、反応を約25から100℃(好ましくは約60℃)で約0.25から3時間(好ましくは約1から2時間)継続する。下記の方法のうちのいずれかを用いて反応の後処理を行う。方法1:適宜に有機溶媒を減圧下に除去し、好適な酸水溶液(HCl水溶液など)を加えることで水溶液を中和する。好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)および水を加え、層を分離し、有機溶液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて標的化合物を得る。方法2:適宜に有機溶媒を減圧下に除去し、好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)および水を加え、層を分離し、有機溶液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて標的化合物を得る。方法3:反応混合物を濃縮し、直接、次の方法のいずれかによって精製する。適宜に、前記いずれかの方法から得られた粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0551】
一般手順Hの例示
実施例番号H.1.1:N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)−3−クロロベンゼンスルホンアミド
【0552】
【化169】
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【0553】
100mL丸底フラスコに、3−クロロ−N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)ベンゼンスルホンアミド(0.14g、0.22mmol、製造番号9および4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸[Prime Organics]からA、TEAを用いるC、Iおよび3−クロロベンゼンスルホニルクロライドからΝを用いて製造)および1,4−ジオキサン(5mL)を入れて黄褐色懸濁液を得て、NaOH水溶液(1N、0.45mL、0.45mmol、J.T.Baker)を加えた。懸濁液を約60℃で約3時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。NH
4OAc(50mM緩衝水溶液)を加えると固体が沈澱し、それを真空濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥させて、N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)−3−クロロベンゼンスルホンアミドを白色固体として得た(0.088g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.88分;MSm/z:457(M+H)
+。
【0554】
【表8】
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【0555】
一般手順I:Boc保護アミンの酸性開裂
Boc保護アミン(好ましくは1当量)の有機溶媒(DCM、1,4−ジオキサンまたはMeOHなど)中溶液に、TFAまたはHCl(好ましくは4N HClの1,4−ジオキサン中溶液、2から35当量、好ましくは2から15当量)を加える。反応液を約20から100℃(好ましくは環境温度から約60℃)で約1から24時間(好ましくは約1から6時間)撹拌する。適宜に、TLC、LC/MSまたはHPLCによるモニタリングで反応の進行が完結していない場合、追加のTFAまたはHCl(好ましくは4N HClの1,4−ジオキサン中溶液、2から35当量、好ましくは2から15当量)を反応混合物に加えることができる。次に、反応を環境温度で続けるか、適宜に加熱して約100℃(好ましくは約60℃で加熱)として約1から24時間(好ましくは約1から6時間)経過させる。反応混合物中に固体が存在する場合、反応混合物を濾過し、その固体を1,4−ジオキサンまたはEt
2Oなどの有機溶媒で洗浄することができる。適宜に、得られた固体を真空乾燥する。別法として、濾過した取得物を、有機溶媒(EtOAc、DCMまたは1,4−ジオキサンなど)と塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液または飽和Na
2CO
3水溶液など、好ましくは飽和NaHCO
3水溶液)との間で分配することができる。混合物を約1から5時間(好ましくは約1時間)撹拌する。不溶物を濾過によって回収し、好適な溶媒(冷水および/またはEt
2Oなど)で洗浄することができ、次に適宜に真空乾燥することができる。適宜に、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、傾斜法で分離するか濾過してから減圧下に濃縮して、標的化合物を得ることができる。あるいは、反応液を塩基性水溶液(Na
2CO
3、NaHCO
3またはNaOH、好ましくはNaOHなど)と有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)との間で分配する。次に、適宜に、水層をEtOAcまたはDCMなどの追加の有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮して標的化合物を得ることができる。適宜に、粗取得物をクロマトグラフィー、適切な溶媒による磨砕または1以上の溶媒からの結晶化によって精製して、標的化合物を得る。
【0556】
実施例番号I.1.1:(R)−1−(ピペリジン−3−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン塩酸塩
【0557】
【化170】
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【0558】
丸底フラスコに、(R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.92g、2.68mmol;製造番号9、(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸[CNH Technologies]、EDCおよびTEAからA、SOCl
2、TEAおよび飽和Na
2CO
3水溶液を用いるEを用いて製造)、HCl(4N 1,4−ジオキサン中溶液、2.9mL、11.5mmol)および1,4−ジオキサン(20mL)を入れた。反応混合物を約60℃で約3時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、減圧下に濾過し、Et
2O(35mL)で洗浄した。固体を加熱した真空乾燥機(約70℃)で約16時間乾燥させて、(R)−1−(ピペリジン−3−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン塩酸塩を褐色固体として得た(0.69g、82%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.45分;MSm/z243(M+H)
+。
【0559】
【表9】
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【0560】
一般手順J:Cbz保護アミンの脱保護
O−ベンジルカーバメート(好ましくは1当量)および10%Pd/炭素(0.05から0.30当量、好ましくは0.10当量)のプロトン性溶媒(MeOH、EtOH、AcOH、好ましくはEtOHなど)中混合物を、環境温度で約0.10から0.69MPa(約15から100psi)(好ましくは約0.41MPa(約60psi))の水素下に約4から48時間(好ましくは約4から16時間)振盪または撹拌する。反応液をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0561】
一般手順Jの例示
実施例番号J.1.1:1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0562】
【化171】
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【0563】
MeOH(30mL)中の4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.34g、0.90mmol、実施例番号2、段階A)および10%Pd/炭素(0.10g、0.09mmol)を、環境温度で約0.41MPa(約60psi)の水素下に約5時間振盪した。反応液をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して恒量として、1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを黄色固体として得た(0.18g、77%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.70分;MSm/z:243(M+H)
+。
【0564】
【表10】
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【0565】
一般手順K:活性化酸およびアミンからのアミドの形成
有機溶媒(DCM、DMFまたは1,4−ジオキサン、好ましくはDCMまたはDMFなど)中のアミンまたはアミン塩(好ましくは1当量)の入った丸底フラスコに、DIEAまたはTEAなどの有機塩基(0から5当量、好ましくは3当量)を加える。適宜に、加熱または超音波処理(好ましくは超音波処理)により、反応混合物を均一とする。反応混合物に、活性化酸(パーフルオロフェニルエステル誘導体または酸塩化物など)を加える。得られた混合物を環境温度で約1から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。反応混合物を、クロマトグラフィーによって直接精製することができる。別法として、溶媒を減圧下に濃縮するか、好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)を加え、溶液を水またはブラインで洗浄する。層を分離し、適宜に有機溶液を無水Na
2SO
4もしくはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0566】
一般手順Kの例示
実施例番号K.1.1:N−(シス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキシル)−2−シアノアセトアミド
【0567】
【化172】
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【0568】
シス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン塩酸塩(0.106g、0.206mmol、実施例番号D.1.1)のDCM(4mL)中懸濁液に、TEA(0.086mL、0.62mmol)を加えた。反応液が均質になるまで、反応混合物を超音波処理した。その反応溶液に、2−シアノ酢酸パーフルオロフェニル(0.078g、0.31mmol、製造番号6)を加えた。得られた溶液を環境温度で約16時間撹拌した。粗反応混合物を、0%から20%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(40g)によって精製し、RP−HPLC(表2、方法e)によってさらに精製して、賦形剤としての3当量のNH
4OAcを含むN−(シス−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキシル)−2−シアノアセトアミドを得た(0.025g、22%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.33分;MSm/z:324(M+H)
+。
【0569】
【表11】
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【0570】
一般手順L:カルボン酸およびアミンからのアミドの形成
カルボン酸(1から5当量、好ましくは1.5当量)およびアミン(1から5当量、好ましくは1当量)の有機溶媒(DCM、DCE、THFまたは1,4−ジオキサン、好ましくはDCMなど)中溶液または懸濁液に、ペプチドカップリング試薬(BOP−Cl、IBCF、HATUまたはEDC・HClなど、好ましくはEDC・HCl、1から10当量、好ましくは1から10当量)、塩基(TEA、DIEAまたはピリジンなど、好ましくはTEA、0から20当量、好ましくは2当量)およびHOBt(0から5当量、好ましくはEDC・HClを用いる場合、0から1当量)を加える。反応混合物を環境温度で約15分から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。下記の方法のいずれかを用いて、反応混合物の後処理を行う。方法1:反応混合物を水または飽和NaHCO
3水溶液で希釈する。層を分離する。適宜に、水層を追加のEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で抽出する。適宜に、有機層(または合わせた層)を水、飽和NaHCO
3水溶液および/またはブラインで洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法2:粗反応混合物をシリカゲル層で濾過し、好適な溶媒(EtOAc、MeOHまたはDCM、好ましくはMeOHなど)で洗浄し、減圧下に濃縮する。方法3:粗反応混合物を、後処理せずにクロマトグラフィーによって直接精製する。いずれの場合も、適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによってさらに精製して標的化合物を得る。
【0571】
一般手順Lの例示
実施例番号L.1.1:(R)−3−(3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【0572】
【化173】
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【0573】
(R)−1−(ピペリジン−3−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン塩酸塩(0.074g、0.265mmol;実施例番号1.1.1)および2−シアノ酢酸(0.034g、0.398mmol)のDMF(3mL)中懸濁液に、HOBt(0.041g、0.265mmol)、EDC・HCl(0.051g、0.265mmol)およびDIEA(0.093mL、0.531mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約16時間撹拌した。粗反応混合物をRP−HPLCによって精製した(表2、方法f)。適切な分画を減圧下に濃縮し、凍結乾燥して、(R)−3−(3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリルを白色固体として得た(0.052g、63%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.30分;MSm/z:310(M+H)
+。
【0574】
【表12】
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【0575】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0576】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
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【0577】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0579】
【表17】
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【0580】
一般手順M:アミンおよびカルバモイルクロライドからの尿素化合物の形成
有機溶媒(THFまたは1,4−ジオキサン、好ましくはTHFなど)中のアミンまたはアミン塩(1当量)の入ったフラスコに、塩基(DIEAまたはTEA、好ましくはTEA(3から5当量、好ましくは3当量)など)を加え、環境温度で約0から30分(好ましくは約5分)撹拌し、カルバモイルクロライド(0.5から2当量、好ましくは0.75当量)を加える。混合物を約0から90℃(好ましくは約60から65℃)で約2から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。反応混合物を環境温度に到達させる。適宜に、有機溶媒を減圧下に除去する。粗取得物を、有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)と水、塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液など)またはブラインとの間で分配することができる。層を分離し、適宜に有機層を水、塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液など)および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して標的化合物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0581】
一般手順Mの例示
実施例番号M.1.1:N−((1R,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)ピロリジン−1−カルボキサミド
【0582】
【化174】
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【0583】
丸底フラスコに、THF(5.7mL)中の(1R,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(0.150g、0.62mmol、実施例番号D.1.4)およびTEA(0.26mL、1.9mmol)を入れた。反応混合物を環境温度で約5分間撹拌してから、ピロリジン−1−カルボニルクロライド(0.052mL、0.46mmol)を加えた。反応液を約60℃で約16時間加熱し、冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗生成物をDCM(40mL)に溶かし、飽和NaHCO
3水溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。取得物をRP−HPLC(表2、方法i)によって精製した。適切な分画を合わせ、減圧下に溶媒をほぼ除去し、固体を濾過し、凍結乾燥させて、N−((1R,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)ピロリジン−1−カルボキサミド(0.018g、8%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.40分;MSm/z340(M+H)
+。
【0584】
【表18】
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【0585】
一般手順N:アミンからのスルホンアミドの形成
アミンまたはアミン塩(好ましくは1当量)のTHF、DCMまたはDMFなどの溶媒(好ましくはDMF)中の混合物または溶液(好ましくは溶液)に、TEAまたはDIEAなどの有機塩基(1から10当量、好ましくは2から4当量)または飽和NaHCO
3水溶液(5から20当量、好ましくは5から10当量)などの塩基水溶液(好ましくは有機塩基)およびスルホニルクロライド(0.85から3当量、好ましくは1から1.5当量)を加える。反応液を−10から80℃(好ましくは環境温度)で約0.5から72時間(好ましくは約1から2時間)撹拌する。適宜に、追加の塩基(1から10当量)および/またはスルホニルクロライド(0.4から2当量)を、反応時間のいずれかの時点で加えることができる。下記の方法のいずれかを用いて、反応の後処理を行う。方法1:反応液を水で希釈し、DCMまたはEtOAcなどの有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法2:粗反応混合物を、直接または最初に減圧下での混合物の濃縮を行ったりまたは行わずにMeOHまたはDMFなどの有機溶媒または50mM NH
4OAcなどの緩衝水溶液を加えた後に分取HPLCによって精製する。方法3:反応液をDCMまたはEtOAcなどの有機溶媒で希釈し、水および/またはブラインで洗浄する。適宜に、有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法4:反応液を水で希釈し、得られた固体を真空濾過によって回収する。いずれの場合も、適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0586】
一般手順Nの例示
実施例番号N.1.1:N−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0587】
【化175】
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【0588】
(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(0.300g、0.952mmol、実施例番号6、段階C)のDMF(9mL)中混合物に、TEA(0.462mL、3.33mmol)およびシクロプロパンスルホニルクロライド(0.097mL、0.95mmol)を加えた。環境温度で約1.5時間後、反応液を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(15mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物に、MeOH(約50mL)を加え、少量の不溶物(<0.01g)を濾過によって除去した。シリカゲル(2g)を濾液に加え、混合物を減圧下に濃縮した。混合物を、DCM/MeOH/NH
4OH990:9:1から980:18:2の段階的勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製してオフホワイト固体を得て、それを真空乾燥機で約70℃にて乾燥させた。固体を熱MeOHに溶かし、熱濾過して粒子を除去し、冷却下に濾液を超音波処理して微細懸濁液を得て、それを減圧下に濃縮し、真空乾燥機で約100℃にて乾燥させて、N−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパン−スルホンアミド(0.21g、64%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.51分;MSm/z:347(M+H)
+。
【0589】
【表19】
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【0590】
【表20】
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【0591】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0592】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
一般手順O:アミンによるアリールまたはヘテロアリールハライドの置換
マイクロ波容器に、アミンまたはアミン塩(好ましくは1当量)、アリールまたはヘテロアリールハライド(1から10当量、好ましくは1.5当量)、MeCN、n−PrOH、n−BuOH、トルエン、DMSOまたはEtOH(好ましくはEtOH)などの溶媒およびK
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEAまたはDIEAなどの塩基(1から5当量、好ましくは2から4当量)を加える。反応混合物について、約100から200℃(好ましくは約130から150℃)でのマイクロ波加熱を約0.5から8時間(好ましくは約1から2時間)行う。TLC、LC/MSまたはHPLCによるモニタリングで反応の進行が完結していなかった場合、反応液について、適宜に追加のアリールまたはヘテロアリールハライド(1から10当量、好ましくは1.5当量)および/またはK
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEAまたはDIEAなどの塩基(1から5当量、好ましくは2から4当量)を加えて、マイクロ波約120から200℃(好ましくは約130から150℃)でのマイクロ波処理を再度、さらに約1から8時間(好ましくは約1から2時間)行うことができる。反応がそれ以上進行しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。冷却して環境温度とした後、下記の方法のいずれかを用いて、反応の後処理を行う。方法1:反応液を減圧下に濃縮する。方法2:沈澱を含む反応混合物を濾過して標的化合物を回収し、Et
2O、DCMおよび/または石油エーテルなどの有機溶媒または複数溶媒で洗浄することができる。方法3:反応混合物をMeOHなどの有機溶媒で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下に濃縮して、クロマトグラフィーによる分離の準備を行う。方法4:反応混合物を減圧下に濃縮してから、EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、適宜に水および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法5:EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、水またはブラインを適宜に添加し、層を分離する。適宜に、追加のEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で水層を抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。いずれの場合も、適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0595】
一般手順Oの例示
実施例番号O.1.1:6−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル
【0596】
【化176】
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【0597】
マイクロ波容器に、(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(0.0979g、0.311mmol、実施例番号6、段階C)、EtOH(2mL)、6−クロロニコチノニトリル(0.057g、0.41mmol)およびTEA(0.130mL、0.932mmol)を加えた。反応混合物をCEM(商標名)マイクロ波装置中にて約130℃で約1時間(最大圧力250psi、最大傾斜5分、最大電力300ワット)加熱した。冷却して環境温度とした後、反応液を減圧下に濃縮し、DCM/MeOH/Et
2NH(970:27:3)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(0.027g、25%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.24分;MSm/z:345(M+H)
+。
【0598】
【表24】
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【0599】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0600】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0603】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0604】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
一般手順O.1:アミンによるアリールまたはヘテロアリールハライドの置換(加熱条件下)
丸底フラスコに、アミンまたはアミン塩(好ましくは1当量)、アリールまたはヘテロアリールハライド(1から10当量、好ましくは1.5当量)、MeCN、トルエン、DMSO、EtOHまたはDMF(好ましくはDMF)などの溶媒およびK
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEAまたはK
2CO
3などの塩基(1から5当量、好ましくは2から4当量)の混合物を入れる。反応混合物を約40から220℃(好ましくは約65℃)で約0.5から16時間(好ましくは約8.5時間)加熱する。TLC、LC/MSまたはHPLCによるモニタリングで反応の進行が完結していなかった場合、反応液について約40から220℃(好ましくは約65℃)での再加熱をさらに約1から12時間(好ましくは約1から2時間)行うことができ、適宜に追加のアリールまたはヘテロアリールハライド(1から10当量、好ましくは1.5当量)および/またはK
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEAまたはK
2CO
3などの塩基(1から5当量、好ましくは2から4当量)を加える。反応がそれ以上進行しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。冷却して環境温度とした後、反応混合物について下記の方法のいずれかを行う。方法1:反応液を減圧下に濃縮して乾固させる。方法2:沈澱を含む反応混合物を濾過して標的化合物を回収することができ、その際に適宜にEt
2O、DCMおよび/または石油エーテルなどの有機溶媒または複数溶媒による洗浄を行う。方法3:反応混合物を有機溶媒(MeOHなど)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下に濃縮して、クロマトグラフィーによる分離の準備を行う。方法4:反応混合物を減圧下に濃縮してから、EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、次に適宜に水および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。方法5:適宜に水またはブラインを加えて、EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、層を分離する。次に、適宜に水層を追加のEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄し、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。いずれの場合も、適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して標的化合物を得る。
【0607】
一般手順O.1の例示
製造番号O.1.1:N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン
【0608】
【化177】
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【0609】
ナシ型フラスコに、DMF(5.0mL)中の4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミン(0.20g、0.46mmol、実施例番号7、段階B)および2−クロロベンゾ[d]オキサゾール(0.18g、1.1mmol、TCI)を入れた。その懸濁液に、K
2CO
3(0.16g、1.1mmol)を加え、混合物を加熱して約65℃として約8.5時間経過させた。混合物を冷却して室温とし、溶媒を減圧下に除去した。残留物をEtOAc(25mL)に溶かし、水およびブラインで洗浄した(各25mL)。有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(0.26g、95%、ELSDにより純度95%)を得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.48分;MSm/z:554(M+H)
+。
【0610】
一般手順P:アミンのBoc保護
アミン(好ましくは1当量)の有機溶媒(例えばMeCN、1,4−ジオキサンまたはTHF、好ましくはTHF)中溶液に、適宜に、Na
2CO
3、NaOH、K
2CO
3またはNaHCO
3などの塩基水溶液(2から20当量、好ましくは10当量のNa
2CO
3)またはTEAまたはDIEAなどの有機塩基(1から5当量、好ましくは1から2当量)を加え、次にジ−tert−ブチルジカーボネート(1から1.5当量、好ましくは1.2当量)を加える。反応液を約10から40℃(好ましくは環境温度)で約2から24時間(好ましくは約2から6時間)撹拌し、下記の方法のうちのいずれかを用いて後処理を行う。方法1:有機溶媒(Et
2O、EtOAcまたはDCMなど)および水を加え、層を分離する。水層を追加の有機溶媒で抽出し、合わせた有機層を適宜にブラインで洗浄することができ、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、次に傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮する。方法2:反応混合物を有機溶媒(Et
2O、EtOAcまたはDCMなど)と酸水溶液(HClなど)との間で分配する。酸性層を追加の有機溶媒で抽出し、合わせた有機層を適宜にブラインで洗浄することができる。適宜に、有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、次に傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮する。方法3:有機溶媒(Et
2O、EtOAcまたはDCMなど)および水を加え、層を分離する。酸(AcOHなど)を用いて水層を酸性として沈澱を生成し、それを次に傾斜法で分離または濾過し、適宜に過剰の水で洗浄することができる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0611】
一般手順Pの例示
製造番号P.1:(1R,3S)−3−((tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)シクロペンタンカルボン酸
【0612】
【化178】
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【0613】
(1R,3S)−3−(アミノメチル)シクロペンタンカルボン酸(0.500g、3.49mmol、AFID)のTHF(4mL)および水(4mL)中溶液にNa
2CO
3(1.11g、10.5mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(0.915g、4.19mmol)を加えた。反応液を環境温度で約4時間撹拌した。EtOAc(15mL)およびHCl水溶液(1N、15mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAcで抽出し(10mLで2回)、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(1R,3S)−3−((tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)シクロペンタンカルボン酸を得た(0.300g、収率35%)。
1H NMR(DMSO−d
6)δ11.97(s、1H)、6.83(s、1H)、2.87(t、J=6.4、2H)、2.73−2.58(m、1H)、2.04−1.87(m、2H)、1.82−1.68(m、2H)、1.68−1.58(m、1H)、1.37(s、9H)、1.34−1.19(m、2H)。
【0614】
一般手順Q:アミンのCbz保護
アミン(好ましくは1当量)および塩基(例えば、Na
2CO
3、1から3当量、好ましくは3当量)の水または水系有機溶媒(例えば、水/MeCN)中溶液に、ベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イルカーボネート(1から2当量、好ましくは1.3当量)のMeCNなどの有機溶媒中溶液を加える。反応液を環境温度で約8から24時間(好ましくは約16時間)撹拌し、減圧下に濃縮する。NH
4Cl水溶液またはHClなどの酸を加えることで、得られた水溶液を酸性とし、有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)で抽出する。適宜に、合わせた有機抽出液を水および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過または傾斜法で分離し、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を、沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによってさらに精製して、標的化合物を得る。
【0615】
一般手順Qの例示
製造番号Q.1:1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸
【0616】
【化179】
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【0617】
ピペリジン−4−カルボン酸(10.0g、77.4mmol)およびNa
2CO
3(8.21g、77.4mmol)の水(100mL)中溶液に、炭酸ベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イル(19.3g、77.4mmol)のMeCN(100mL)中溶液を加えた。反応液を環境温度で約16時間撹拌し、減圧下に濃縮した。得られた水溶液をNH
4Cl水溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機抽出液を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸を白色固体として得た(4.56g、22%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.93分;MSm/z:262(M−H)
−。
【0618】
一般手順R:ピリジン化合物の還元
AcOH中の置換ピリジン(好ましくは1当量)および酸化白金(IV)(0.05から0.20当量、好ましくは0.09当量)を、約0.10から約0.62MPa(約15から90psi)(好ましくは約0.41MPa(約60psi))の水素下に約1から10日間(好ましくは約3から5日間)振盪する。反応液をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮し、適宜に沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによってさらに精製して標的化合物を得る。
【0619】
一般手順Rの例示
製造番号R.1:4−メチルピペリジン−3−カルボン酸・酢酸塩
【0620】
【化180】
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【0621】
AcOH(70mL)中の4−メチルニコチン酸(2.00g、14.6mmol)および酸化白金(IV)(0.30g、1.3mmol)を、約0.41MPa(約60psi)の水素下に約3日間振盪した。反応液をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して、4−メチルピペリジン−3−カルボン酸・酢酸塩を油状物として得た(2.9g、98%):LC/MS(表2、方法a)R
t=0.55分;MSm/z:144(M+H)
+。
【0622】
一般手順S:エステルの還元によるアルコールの形成
DIBAL−Hの溶液などの還元剤(2.0から2.5当量、好ましくは2.1当量)を、約0から25℃(好ましくは約0℃)でエステル(好ましくは1当量)の有機溶媒(THFまたはEt
2Oなど、好ましくはTHF)中溶液に滴下する。反応液を約1から3時間(好ましくは約1時間)撹拌してから、10%酒石酸カリウムナトリウム水溶液で反応停止する。反応液を約1時間撹拌してから、それを減圧下に濃縮する。残留物を有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど、好ましくはEtOAc)で分配し、ブラインで洗浄する。有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して恒量とする。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによってさらに精製して、標的化合物を得る。
【0623】
一般手順Sの例示
製造番号S.1:3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0624】
【化181】
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【0625】
DIBAL−H(1Mトルエン中溶液、27.3mL、27.3mmol)を、4−メチルピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチル(3.35g、13.02mmol、製造番号Y.1からRおよびPを用いて製造)のTHF(40mL)中溶液に約0℃で滴下した。反応混合物を約1時間撹拌してから、10%酒石酸カリウムナトリウム水溶液(50mL)によって反応停止した。反応混合物を約1時間撹拌してから、それを減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc(200mL)とブライン(100mLで3回)で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮して恒量として、3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを透明油状物として得た(2.58g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.10分;MSm/z:230(M+H)
+。
【0626】
一般手順T:アルコールの酸化によるアルデヒドの形成
アルコール(好ましくは1当量)のDCM中溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(1.0から1.5当量、好ましくは1.2当量)を加える。反応液を環境温度で約4から24時間(好ましくは約8から16時間)撹拌する。反応液をEtOAcまたはDCM(好ましくはEtOAc)などの有機溶媒と飽和NaHCO
3水溶液またはNa
2CO
3(好ましくはNa
2CO
3)などの塩基水溶液との間で分配する。有機層を分離し、セライト(登録商標)で濾過し、飽和NaHCO
3水溶液またはNa
2CO
3(好ましくはNa
2CO
3)などの塩基水溶液で洗浄する。有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、恒量になるまで減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0627】
一般手順Tの例示
製造番号T.1:3−ホルミル−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0628】
【化182】
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【0629】
3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.58g、11.2mmol、製造番号S.1)のDCM(50mL)中溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(5.73g、13.5mmol)を加えた。反応液を環境温度で約16時間撹拌してから、それをEtOAc(150mL)と飽和NaHCO
3水溶液(150mL)との間で分配した。有機層をセライト(登録商標)で濾過し、飽和Na
2CO
3水溶液で洗浄した(150mLで2回)。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、恒量になるまで減圧下に濃縮して、3−ホルミル−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを透明油状物として得た(1.49g、58%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.39分;MSm/z:228(M+H)
+。
【0630】
一般手順U:セミカルバジドの形成
有機溶媒(CHCl
3、THFまたはDCMなど、好ましくはCHCl
3)中のヒドラジン(好ましくは1当量)の入ったフラスコに、TEA、DIEA、NMMまたはピリジン(好ましくはTEA)などの有機塩基(1から3当量、好ましくは1当量)を加える。適宜に、反応混合物を冷却して約−10から10℃(好ましくは約0℃)とし、カルバモイルクロライド(無希釈または上記で挙げた好適な有機溶媒中の溶液として、好ましくは好適な有機溶媒中の溶液として)(1から2当量、好ましくは1.2当量)を加える。反応混合物を約0から60℃(好ましくは約45℃)で約1から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)を加え、溶液を水およびブラインで洗浄する。層を分配し、有機溶液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、標的化合物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによってさらに精製して、標的化合物を得る。
【0631】
一般手順Uの例示
製造番号U.1:N−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボヒドラジド
【0632】
【化183】
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【0633】
25mL丸底フラスコにCHCl
3(1.2mL)中の2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.075g、0.25mmol、製造番号9)およびTEA(0.041mL、0.29mmol)を入れて、褐色懸濁液を得た。ピペリジン−1−カルボニルクロライド(0.040g、0.27mmol)を加え、反応液を環境温度で約3時間撹拌した。反応混合物を加熱して約45℃として約16時間経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、DCM(25mL)を加え、溶液を水およびブラインで洗浄した(それぞれ約5mL)。層を分離し、有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、N′−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボヒドラジド(0.11g、100%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.09分;MSm/z:415(M+H)
+。
【0634】
一般手順V:セミカルバジドの環化
セミカルバジド(好ましくは1当量)の入ったフラスコに、POCl
3(10から100当量、好ましくは50当量)を加える。反応混合物を約25から120℃(好ましくは約70から100℃)で約1から10時間(好ましくは約2から4時間)撹拌する。適宜に、反応混合物を環境温度で約1から48時間(好ましくは約24から36時間)撹拌する。混合物を高温で加熱していた場合は、それを冷却して環境温度としてから、氷または氷水に投入する。好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)および塩基水溶液(Na
2CO
3、NaHCO
3またはNaOHなど)を混合物に加え、有機層を分離する。適宜に、その水溶液を好適な有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)でさらに抽出する。合わせた有機抽出液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、標的化合物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0635】
一般手順Vの例示
製造番号V.1:1−(ピペリジン−1−イル)−6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0636】
【化184】
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【0637】
フラスコにN−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボヒドラジド(0.18g、0.43mmol、製造番号U.1)を入れ、次にPOCl
3(2.0mL、21.5mmol)を加えた。混合物を加熱して約100℃として約2時間経過させた。反応混合物を冷却して環境温度とし、環境温度で約36時間撹拌した。混合物を氷(約15g)にゆっくり注ぎ、次に得られた懸濁液にDCM(50mL)および飽和Na
2CO
3水溶液(25mL)を加えた。層を分離し、有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、1−(ピペリジン−1−イル)−6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(0.11g、63%)を褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.36分;MSm/z:397(M+H)
+。
【0638】
一般手順W:酸塩化物の形成
カルボン酸(好ましくは1当量)の有機溶媒(好ましくはDCM)中溶液に、オキサリルクロライド(1.2から2.0当量、好ましくは2当量)と次にDMF(0.01から0.10当量、好ましくは約0.05当量)を加える。反応液を約0から40℃(好ましくは環境温度)で約3から6時間(好ましくは約4時間)撹拌してから、それを恒量になるまで減圧下に濃縮して、標的化合物を得る。
【0639】
一般手順Wの例示
製造番号W.1:2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド
【0640】
【化185】
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【0641】
2−メチルシクロヘキサンカルボン酸(6.00mL、42.6mmol、シスおよびトランスの混合物)のDCM(60mL)中溶液に、オキサリルクロライド(4.80mL、55.3mmol)と次にDMF(0.03mL、0.4mmol)を加えた。反応液を環境温度で約4時間撹拌してから、それを恒量になるまで減圧下に濃縮して、2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド(ジアステレオマーの混合物)を黄色油状物として得た(7.0g、97%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ2.98−2.94(m、1H)、2.39−2.35(m、1H)、1.91−1.82(m、1H)、1.79−1.72(m、1H)、1.69−1.60(m、2H)、1.57−1.47(m、2H)、1.42−1.36(m、1H)、1.34−1.26(m、1H)、1.04−0.96(m、3H)。
【0642】
一般手順X:CDIを用いる尿素の形成
アミンまたはアミン塩(好ましくは1当量)の入ったフラスコに、CDI(1から2当量、好ましくは1.10当量)および有機溶媒(1,4−ジオキサン、THF、DCM、DMFまたはピリジンなど、好ましくはピリジン)を加える。アミン塩を用いる場合、ピリジンを溶媒として用いる。反応混合物を環境温度で約2から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。第2のアミン(1から3当量、好ましくは1.10当量)を混合物に加え、それを環境温度で約2から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。適宜に、有機溶媒を減圧下に除去する。粗取得物を、有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)と水、塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液など)またはブラインとの間で分配することができる。層を分離し、有機溶液を適宜に水、塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液など)および/またはブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、標的化合物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0643】
一般手順Xの例示
実施例番号X.1.1:N−(シス−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
【0644】
【化186】
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【0645】
シス−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンアミン塩酸塩(0.050g、0.171mmol、実施例番号F.1.3)の入ったフラスコに、CDI(0.030g、0.188mmol)およびピリジン(2mL)を加えた。反応混合物を環境温度で約16時間撹拌した。反応混合物にピロリジン(0.016mL、0.188mmol)を加え、約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗取得物をRP−HPLC(表2、方法j)によって精製した。適切な分画を合わせ、溶媒を減圧下にほぼ除去し、固体を濾過し、凍結乾燥して、N−(シス−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド(0.010g、16%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.45分;MSm/z354(M+H)
+。
【0646】
一般手順Y:カルボン酸からのエステルの形成
カルボン酸(好ましくは1当量)および鉱酸(H
2SO
4またはHClなど、好ましくは0.2から3当量のH
2SO
4、好ましくは飽和HClのアルコール中溶液(MeOHまたはEtOHなど、好ましくはMeOH)の溶液を約0から80℃(好ましくはH
2SO
4を用いる場合は約60℃、または好ましくはHClを用いる場合は環境温度)で約8から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。反応液を減圧下に濃縮し、EtOAcまたはDCM(好ましくはEtOAc)と飽和NaHCO
3水溶液で分配する。有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、恒量になるまで減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0647】
一般手順Yの例示
製造番号Y.1:4−メチルニコチン酸メチル
【0648】
【化187】
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【0649】
4−メチルニコチン酸(2.00g、14.6mmol)、濃H
2SO
4(4.66mL、87.6mmol)のMeOH(50mL)中溶液を約60℃で約16時間加熱した。反応液を減圧下に濃縮し、EtOAc(150mL)と飽和NaHCO
3水溶液(200mL)で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、恒量になるまで減圧下に濃縮して、4−メチルニコチン酸メチルを透明液体として得た(2.30g、94%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.67分;MSm/z:152(M+H)
+。
【0650】
一般手順Z:アルキルハライドまたはα−ハロケトンを用いるN−アルキル化
丸底フラスコに、塩基(NaH、鉱油中60%分散品、K
2CO
3またはCs
2CO
3など、好ましくはNaH(鉱油中60%分散品)、1から1.5当量、好ましくは1.2当量)および有機溶媒(DMFまたはNMPなど、好ましくはDMF)を入れる。混合物を冷却して約−10から10℃(好ましくは約0℃)とし、適切に置換されたアミン(好ましくは1当量)の有機溶媒(DMFなど)中溶液を加える。反応混合物を約−10℃から環境温度(好ましくは約0℃)で約5から90分(好ましくは約15分間)撹拌し、次にアルキルハライドまたはα−ハロケトン(1から2当量、好ましくは1.5当量)を加える。反応混合物を約−10℃から環境温度(好ましくは約0℃)で約0.5から2時間(好ましくは約0.5時間)撹拌し、昇温させて室温とする(反応期間を通じて混合物を冷却していた場合)。反応混合物を室温で約1から20時間(好ましくは約2時間)撹拌する。有機溶媒を減圧下に除去し、混合物を下記の方法のいずれかによって精製することができる。方法1)混合物を水および有機溶媒(例えば、EtOAcまたはDCM)で希釈することができる。層を分離し、水溶液を有機溶媒(EtOAcおよび/またはDCMなど)で抽出する。適宜に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。方法2)適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0651】
一般手順Zの例示
製造番号Z.1:N−メチル−N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0652】
【化188】
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【0653】
丸底フラスコに水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、0.013g、0.33mmol)およびDMF(1mL)を入れて、白色懸濁液を得た。懸濁液を冷却して約0℃とし、次にN−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド(0.15g、0.27mmol、実施例番号7、段階C)のDMF(2mL)中溶液を加えた。反応混合物を約15分間撹拌し、ヨードメタン(0.06g、0.41mmol)を加えた。反応混合物を約0℃で約30分撹拌し、昇温させて室温とし、撹拌を約2時間続けた。溶媒を減圧下に除去した。残留物をDCM(5mL)に溶かし、溶離液としてEtOAcを用いるフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−メチル−N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド(0.068g、45%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=2.35分;LC/MSm/z555(M+H)
+。
【0654】
一般手順AA:ジチアジホスフェタン試薬を用いるアミドの環化
アミド(好ましくは1当量)の有機溶媒(好ましくは1,4−ジオキサン)中溶液に、ローソン試薬またはベロー試薬(2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド)(好ましくはローソン試薬)などのチオール化試薬(0.5から2.0当量、好ましくは0.6当量)を加える。反応液を約25から120℃(好ましくは約80℃)で約0.5から10時間(好ましくは約1時間)加熱する。反応混合物を放冷して環境温度とし、ジアセトキシ水銀、二塩化水銀、硝酸銀、臭化銅(好ましくはジアセトキシ水銀)などのルイス酸(1から3当量、好ましくは1当量)を加える。反応混合物を約20から60℃(好ましくは環境温度)で約0.5から4時間(好ましくは約1時間)撹拌する。適宜に、追加のルイス酸(好ましくはジアセトキシ水銀)(0.2から1.0当量、好ましくは0.5当量)を加え、反応を約10分から3時間(好ましくは約15分)続ける。反応混合物を有機溶媒(好ましくはEtOAc)に加え、好ましくはセライト(登録商標)の層で濾過する。濾液を減圧下に濃縮して、標的化合物を得る。適宜に、生成物を、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得ることができる。
【0655】
一般手順AAの例示
製造番号AA.1:4−メチル−3−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0656】
【化189】
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【0657】
4−メチル−3−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(44g、83mmol、実施例番号13、段階H)の1,4−ジオキサン(500mL)中溶液にローソン試薬(20.2g、50.0mmol)を加えた。反応液を約80℃で約1時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、次にジアセトキシ水銀(26.6g、83.0mmol)を加えた。約1時間後、追加のジアセトキシ水銀(13.3g、42.0mmol)を加えた。約15分後、反応液を撹拌したEtOAc(2リットル)に投入した。約15分後、反応液をセライト(登録商標)で濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残留物をEtOAc(500mL)で磨砕し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(330gカラム)によって精製して、4−メチル−3−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(19g、44%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.57分;MSm/z:510(M+H)
+。
【0658】
一般手順BB:クネーフェナーゲル縮合による置換シクロペンタジエンの形成
丸底フラスコに、有機溶媒(例えばTHFまたはジエチレングリコールジメチルエーテル;好ましくはTHF)を入れ、次に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品)(好ましくは1当量)を少量ずつ加える。適宜に、有機溶媒を加えることができる。反応混合物を冷却して約−10℃から0℃(好ましくは約0℃)とする。内部温度を約10℃以下に維持する速度でβ−ケトエステル(好ましくは1当量)を滴下する。得られた混合物を約0から25℃(好ましくは約25℃)で約0.5から2時間(好ましくは約0.5時間)撹拌し、次にα−ハロケトン(好ましくは0.45から0.55当量)を滴下する。得られた混合物を加熱して約40から80℃(好ましくは約50℃)として約3から24時間(好ましくは約19時間)経過させる。有機溶媒を減圧下に除去し、得られた粗取得物を水で処理し、氷浴に入れる。得られた懸濁液を約1から3時間(好ましくは約2時間)後に濾過し、フィルターケーキを水で洗浄し、約1から3時間(好ましくは約1時間)真空乾燥する。得られた固体を有機溶媒(好ましくはEt
2O)に懸濁させ、真空濾過によって回収し、有機溶媒(好ましくはEt
2O)で洗浄しおよび真空乾燥して、所望の生成物をエノレートのナトリウム塩として得る。
【0659】
一般手順BBの例示
製造番号BB.1:ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノレート
【0660】
【化190】
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【0661】
丸底フラスコにTHF(1.5リットル)を入れ、次に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、70.0g、1.75mol)を少量ずつ加えた。追加のTHF(500mL)を加え、得られた混合物を冷却して約−10°とし、プロピオニル酢酸エチル(250mL、1.80mol)を内部温度を約10℃以下に維持するように約1時間かけて滴下した。得られた混合物を環境温度で約0.5時間撹拌して、透明黄色溶液を得て、4−クロロアセト酢酸メチル(100mL、0.88mol)を約5分かけて滴下した。得られた混合物を約50℃で約19時間加熱して、赤色様橙赤色懸濁液を得た。反応混合物を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮し、得られた液体をビーカーに移し、水(350mL)で希釈した。混合物を撹拌し、氷浴に約2時間入れた。固体を真空濾過によって回収し、フィルターケーキを水(150mL)で洗い、約1時間真空乾燥した。固体をEt
2O(1.5リットル)に懸濁させ、濾過し、Et
2O(1.5リットル)で洗浄し、真空乾燥した。得られた固体をトルエン(1リットル)と共沸させて固体を得て、それをEt
2O(1リットル)に再懸濁させ、真空濾過によって回収した。フィルターケーキをEt
2O(500mL)で洗浄し、真空乾燥して、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノレート(204.2g、89%)をベージュ固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ3.94(q、J=7.1Hz、2H)、3.46(s、3H)、3.04(q、J=7.2Hz、2H)、2.66(s、2H)、1.13(t、J=7.1Hz、3H)、0.99(t、J=7.3Hz、3H)。
【0662】
一般手順CC:β−ケトエステルエノレートの脱炭酸
丸底フラスコに、適切なβ−ケトエステルまたはそれのナトリウムエノレート(好ましくは1当量)、有機溶媒(例えばジエチレングリコールジメチルエーテル)およびAcOH(2から5当量、好ましくは2.5当量)を入れる。得られた混合物に、ヨウ化ナトリウム(2から5当量、好ましくは3.5当量)を少量ずつ加える。反応液を約1から5時間(好ましくは約3時間)加熱還流させる。反応液を冷却して環境温度とし、氷および飽和重炭酸ナトリウム溶液の混合物に投入する。得られた混合物を有機溶媒(好ましくはEt
2O)で抽出する。合わせた有機層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を真空蒸留、沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0663】
一般手順CCの例示
製造番号CC1:2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル
【0664】
【化191】
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【0665】
丸底フラスコに、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノレート(250g、0.94mol、製造番号BB.1)およびジグライム(1.1リットル)を入れて緑色懸濁液を得て、次にAcOH(140mL、2.4mol)を加えた。得られた混合物に、ヨウ化ナトリウム(490g、3.3mol)を約5から10分かけて少量ずつ加えた。添加すると、温度が約16℃から約36℃まで上昇した。次に、反応混合物を約3時間加熱還流させ、冷却して室温とし、氷(2リットル)および飽和NaHCO
3水溶液(4リットル)の混合物に注いだ。取得物をEt
2O(1.2リットルで4回)で抽出し、合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下に除去して褐色液体(250mL)を得て、それを真空蒸留(80から92℃、0.3Torr)によって精製して、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(95.7g、56%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ6.04(m、1H)、4.26−4.15(m、2H)、3.76−3.69(m、1H)、2.75−2.57(m、2H)、2.56−2.44(m、2H)、1.32−1.26(m、3H)、1.23−1.18(m、3H)。
【0666】
一般手順DD:アルケンの水素化
丸底フラスコに、10%パラジウム/炭素(約0.02から0.05当量、好ましくは0.02当量)を入れる。フラスコを排気し、次に窒素で2から5回(好ましくは3回)流し、適宜に冷却して約−10から10℃(好ましくは約0℃)としてから、窒素雰囲気下に有機溶媒(好ましくはEtOAc)を加える。冷却浴を外し、その混合物に、アルケン(好ましくは1当量)を無希釈または適宜に有機溶媒(好ましくはEtOAc)中の溶液として加える。反応混合物に水素ガスを約5から20分(好ましくは約5分)吹き込み、混合物を水素雰囲気下に約12から60時間(好ましくは約48時間)撹拌する。TLC、LC/MSまたはHPLCによるモニタリングで反応の進行が完結してない場合、水素源を外し、反応混合物に窒素を約5から20分間(好ましくは約5分間)吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。粗取得物について、前記の反応条件を再度約2から20時間(好ましくは約5時間)にわたって行う。水素源を外し、混合物に窒素を約5から20分間(好ましくは約5分間)吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過する。フィルターケーキを有機溶媒(好ましくはEtOAc)で洗い、濾液を減圧下に濃縮して粗生成物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0667】
一般手順DDの例示
製造番号DD.1:2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル
【0668】
【化192】
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【0669】
丸底フラスコに10%パラジウム/炭素(10g、9.4mmol)を入れた。フラスコを冷却して約0℃とし、窒素雰囲気下にEtOAc(400mL)を加えた。冷却浴を外し、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(47.8g、263mmol、製造番号CC.1)を加えた。水素ガスを混合物に約5分間吹き込み、混合物を水素雰囲気下に約48時間撹拌した。水素源を外し、混合物に窒素を約5分間吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過した。フィルターケーキをEtOAc(400mL)で洗った。濾液を減圧下に濃縮して、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(シス:トランスの約9:1混合物)(48.0g、99%)を黄色液体として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.23−4.10(m、2H)、3.22(m、1H)、2.59−2.50(m、1H)、2.44−2.28(m、3H)、2.26−2.16(m、1H)、1.58−1.46(m、1H)、1.41−1.30(m、1H)、1.30−1.23(m、3H)、1.02−0.91(m、3H)。
【0670】
一般手順EE:ケトンまたはアルデヒドの還元的アミノ化
丸底フラスコに、ケトンまたはアルデヒド(1から40当量;好ましくは1当量)の有機溶媒(DCE、MeCN、MeOHまたはMeCN/MeOHなど;好ましくはDCE)を入れる。適宜に混合物を冷却して約−10から10℃(好ましくは約0℃)とし、AcOH(1から3当量;好ましくは1.5当量)およびアミン(1から3当量、好ましくは1当量)を滴下し、次に水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム、水素化ホウ素シアノナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、好ましくは水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムなどの好適な還元剤(1から6当量、好ましくは1.5当量)を少量ずつ加える。別法として、アミン(1から3当量、好ましくは1当量)の有機溶媒(DCE、MeCNまたはMeOHなど;好ましくはDCE)中溶液にケトンまたはアルデヒド(1から40当量;好ましくは1当量)を加え、次に水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム、水素化ホウ素シアノナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、好ましくは水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムなどの適切な還元剤(1から6当量、好ましくは1.5当量)を少量ずつ加える。混合物を約5から20分間(好ましくは約15分間)撹拌し、次にAcOHを滴下する(1から3当量;好ましくは1.5当量)。反応混合物が粘度が高くなりすぎて自由に撹拌されない場合、適宜に、追加の有機溶媒(DCE、MeCN、MeOHまたはMeCN/MeOH混合物など;好ましくはDCE)を加えて撹拌を助ける。反応混合物を室温で約1から48時間(好ましくは約20時間)撹拌する。反応混合物をゆっくり塩基水溶液(飽和NaHCO
3水溶液など)に投入し、次に、適宜にに固体NaHCO
3を加え、約0.5から3時間(好ましくは約2時間)撹拌する。層を分離し、有機溶液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0671】
一般手順EEの例示
製造番号EE.1:4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0672】
【化193】
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【0673】
丸底フラスコに、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(95.9g、521mmol、製造番号DD.1)およびDCE(1.8リットル)を入れた。その溶液を冷却して約0℃とし、AcOH(45mL、780mmol)およびジベンジルアミン(120mL、625mmol)を滴下したところ、粘稠懸濁液が生成した。反応混合物を昇温させて約10℃とし、追加のDCE(500mL)を加えた。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(166g、781mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で約20時間撹拌した。反応混合物を撹拌した飽和NaHCO
3水溶液(1.5リットル)にゆっくり投入し、次に固体重炭酸ナトリウム(175g)を少量ずつ加えた。混合物を約2時間撹拌し、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮して乾固させた。粗黄色油状物を、溶離液としてEtOAc/ヘプタン(0%から20%EtOAc/ヘプタン)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を減圧下に除去して、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(136.6g、72%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.26分;MSm/z:366(M+H)
+。
【0674】
一般手順FF:アミンの脱ベンジル化
パラジウム触媒(例えばPd(OH)
2−CまたはPd/C;好ましくはPd(OH)
2−C)(0.01から0.1当量、好ましくは0.02当量)の有機溶媒(好ましくはEtOH)中スラリーに、ジベンジルアミン化合物(好ましくは1当量)を加える。混合物を、約25から60℃(好ましくは約50℃)で約0.21から約0.41MPa(約30から60psi)H
2(好ましくは約0.21MPa(約30psi)H
2)にて約1から96時間(好ましくは約1.5時間)振盪または撹拌する。H
2源を外した後、混合物をセライト(登録商標)の層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して所望の生成物を得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0675】
一般手順FFの例示
製造番号FF.1:4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0676】
【化194】
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【0677】
20%Pd(OH)
2−C(12.9g、92.0mmol)のEtOH(1.0L)中スラリーの入った容器に、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(129g、352mmol、製造番号EE.1)を加えた。反応液を約0.21MPa(約30psi)のH
2下に約50℃で約90分間振盪した。H
2源を外した後、得られた混合物をセライト(登録商標)の層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(64.5g、99%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.03−3.88(m、2H)、3.17(m、1H)、2.68(m、1H)、2.09−2.02(m、2H)、2.02−1.94(m、2H)、1.84(m、1H)、1.58−1.48(m、1H)、1.32−1.18(m、1H)、1.09(m、3H)、1.03(m、2H)、0.78−0.69(m、3H)。
【0678】
一般手順GG:エステルのカルボン酸への加水分解
無希釈または有機溶媒(1,4−ジオキサン、MeOHまたはTHF/MeOHなど、好ましくは1,4−ジオキサン)中のエステル(好ましくは1当量)の入ったフラスコに、塩基水溶液(NaOHまたはLiOH水溶液など、1から10当量、好ましくは2から6当量)を加える。混合物を約0から100℃(好ましくは環境温度)で約1から12時間(好ましくは約4から8時間)撹拌する。好適な酸水溶液(HCl水溶液など)を加えることで反応混合物を酸性とする。層を分離し、適宜に水層を追加の有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど、好ましくはDCM)で抽出する。適宜に、有機層または複数の層を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて粗標的化合物を得る。別法として、反応混合物を減圧下に濃縮して、粗標的化合物をカルボン酸塩として得る。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0679】
一般手順GGの例示
製造番号GG.1:(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸
【0680】
【化195】
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【0681】
(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタン−カルボン酸エチル(11.1g、38.4mmol、実施例番号15、段階F)の入ったフラスコに、NaOH水溶液(1N、210mL、210mmol)を加えた。環境温度で約8時間撹拌後、6N HCl水溶液を用いて反応液を約pH1の酸性とし、DCMで抽出した(150mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、25モル%DCMを賦形剤として含む(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸を得た(10.7g、99%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.71分;MSm/z:260(M−H)
−。
【0682】
一般手順HH:アミドの脱水によるニトリル形成
ベンズアミド(好ましくは1当量)および脱水剤(好ましくはPOCl
3)(10から30当量;好ましくは20当量)の混合物を、撹拌しながら約30から80℃(好ましくは約60℃)で約1から3時間(好ましくは約1時間)加熱する。反応混合物を減圧下に濃縮して乾固させる。得られた粗生成物を有機溶媒(EtOAcなど)と飽和NaHCO
3水溶液との間で分配する。層を分離し、有機溶液をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0683】
一般手順HHの例示
製造番号HH.1:6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル
【0684】
【化196】
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【0685】
6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド(0.847g、3.77mmol、製造番号27)およびPOCl
3(7.03mL、75.0mmol)の混合物を約60℃で撹拌下に約1時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮して乾固させ、取得物を冷却した飽和NaHCO
3水溶液(30mL)とEtOAc(30mL)との間で分配した。層を分離し、有機溶液を飽和NaHCO
3水溶液(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて、6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(0.67g、86%)を褐色液体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.31分:
1H NMR(CDCl
3)δ8.87(s、1H)、7.75(s、1H)。
【0686】
一般手順II:キラル分取HPLC精製
バリアン(Varian)218LCポンプ、自動溶媒、カラムおよび温度制御のための切り換えバルブおよびヒーターを有するバリアンCVM500およびバリアン701フラクションコレクターを用いて、キラル精製を行う。検出方法では、バリアン210可変波長検出器、定量的旋光度(+/−)を測定するのに用いられるインライン旋光計(PDR−キラル高度レーザー旋光計、ALP2002型)および100:1分流を用いる蒸発光散乱検出器(ELSD)(PS−ELS2100(Polymer Laboratories))を用いる。ELSD設定は、蒸発器:46℃、噴霧器:24℃およびガス流量:1.1SLMである。
【0687】
【表32】
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【0688】
【表33】
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【0689】
一般手順JJ:アセチル保護アミンの酸性加水分解
N−アセトアミド(好ましくは1当量)の有機溶媒(1,4−ジオキサンなど)中溶液に、6N HCl水溶液などの酸(3から100当量、好ましくは40当量)を加える。反応混合物を約60から100℃(好ましくは約100℃)で約1から24時間(好ましくは約16時間)加熱する。反応混合物を放冷して環境温度としてから、それを有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)と塩基水溶液(NaHCO
3、Na
2CO
3またはNaOHなど、好ましくはNaHCO
3)との間で分配し、適宜に水層を追加の有機溶媒(EtOAcまたはDCMなど)で抽出する。有機層を無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0690】
一般手順JJの例示
製造番号JJ.1:(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブタンアミン
【0691】
【化197】
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【0692】
N−((1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブチル)アセトアミド(2.20g、4.86mmol、EDCとともに製造番号9および(1S,3R)−3−アセトアミド−2,2−ジメチルシクロブタンカルボン酸[Tetrahedron:Asymmetry 2008,19,302−308に記載の方法に従って製造]からA、DIEAを用いるCを用いて製造)の1,4−ジオキサン(30mL)中溶液に、6Ν HCl水溶液(32.4mL、194mmol)を加えた。反応液を約100℃で約16時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、EtOAc(500mL)とNaHCO
3水溶液(500mL)との間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロブタンアミン(1.56g、78%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.60分;MSm/z:411(M+H)
+。
【0693】
一般手順KK:クロロヨードメタンを用いるシクロプロパン化
有機溶媒(例えば、Et
2O、トルエンまたはDCM、好ましくはDCM)中のアルケン、シクロアルケンまたはα,β−不飽和ケトン(好ましくは1当量)に、ジエチル亜鉛(好ましくは1.1Mのトルエン中溶液、1から10当量、好ましくは5当量)を滴下する。反応混合物を環境温度で約10から40分間(好ましくは約10分間)撹拌する。反応混合物を冷却して約0℃とし、次にクロロヨードメタン(1から10当量、好ましくは5当量)の有機溶媒(例えば、Et
2O、トルエンまたはDCM、好ましくはDCM)中溶液を滴下する。反応混合物を昇温させて環境温度とし、約1から20時間(好ましくは約18時間)撹拌する。次に、反応混合物に飽和NH
4Cl水溶液を加え、約10から60分間(好ましくは約20分間)撹拌する。得られた混合物を有機溶媒(好ましくはDCM)で抽出する。適宜に、有機層を飽和NaHCO
3水溶液および/またはブラインで洗浄する。いずれの場合も、溶液を無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、次に傾斜法で分離するか濾過してから、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0694】
一般手順KKの例示
製造番号KK.1:(1R,2S,4R,5S)−4−(エトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル
【0695】
【化198】
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【0696】
DCM(170mL)中の(1S,4R)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタ−2−エンカルボン酸(2.70g、11.8mmol、製造番号17)に、ジエチル亜鉛(1.1Mのトルエン中溶液、54.0mL、59.4mmol)をゆっくり加えた。混合物を環境温度で約10分間撹拌し、冷却して約0℃とし、クロロヨードメタン(4.30mL、59.4mmol)のDCM(24mL)中溶液を滴下した。反応混合物を昇温させて室温とし、約18時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(10mL)を加え、混合物を約20分間撹拌した。層を分離し、水層をDCM(20mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、0%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1R,2S,4R,5S)−4−(エトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル(0.95g、35%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.88分;MSm/z:228(M+H)
+。
【0697】
一般手順LL.1:1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジンを用いる酸塩化物からのブロモメチルケトンの形成
塩基水溶液(45%KOHなど)(100から200当量、好ましくは125当量)および有機溶媒(Et
2Oなど)の混合物に約−20から20℃(好ましくは約0℃)で、1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン[TCI](5から20当量、好ましくは12当量)を少量ずつ加えて、CH
2N
2をイン・サイツで発生させる。約0.5から2.0時間(好ましくは約0.5時間)後、層を分離し、有機層を、適切に置換された酸塩化物(好ましくは1当量)の有機溶媒(THF、1,4−ジオキサンまたはEt
2Oなど、好ましくはTHF)中溶液に約−20から20℃(好ましくは約0℃)でゆっくり加える。反応混合物を約0.5から2.0時間(好ましくは約0.5時間)にわたり約−20から20℃(好ましくは約0℃)で撹拌してから、48%HBr水溶液(10から40当量、好ましくは14当量)を滴下する。約15から30分(好ましくは約15分)後、適宜に有機溶媒(EtOAcなど)を加えてから、反応混合物をブラインで洗浄する。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0698】
一般手順LL.1の例示
製造番号LL.1.1:(R)−3−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル
【0699】
【化199】
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【0700】
45%KOH水溶液(30mL、2.70mmol)およびEt
2O(100mL)の混合物に約0℃で、1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン(5.0g、34mmol、TCI)を少量ずつ加えた。約30分後、層を分離し、有機層を、ゆっくり(R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸(Fluka)からWを用いて製造した(R)−3−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(1.0g、2.7mmol)のTHF(10mL)中溶液に加えた。反応混合物を約0℃で約30分間ゆっくり撹拌してから、48%HBr水溶液(2.0mL、37mmol)を滴下した。約15分後、反応混合物をブラインで洗浄した(100mLで2回)。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(R)−3−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(1.10g、95%)を透明油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.59分;MSm/z:428/430(M+H)
+。
【0701】
一般手順LL.2:トリメチルシリルジアゾメタンを用いる酸塩化物からのブロモメチルケトンの形成
適切に置換された酸塩化物(好ましくは1当量)の有機溶媒(THF、MeCN、Et
2OまたはTHF/MeCNなど、好ましくはTHF/MeCN)中溶液を、約−20から20℃(好ましくは約0℃)の2.0Mトリメチルシリルジアゾメタン(2MのEt
2O中溶液)(2から10当量、好ましくは4当量)のTHF、MeCN、Et
2OまたはTHF/MeCNなどの好適な有機溶媒、好ましくはTHF/MeCN中溶液に加える。反応混合物を約−20から20℃(好ましくは約0℃)で約0.5から5時間(好ましくは約4時間)撹拌してから、48%HBr水溶液(5から40当量、好ましくは10当量)を滴下する。約0から30分(好ましくは約0分)後、反応混合物を濃縮して乾固させることで所望の生成物を得ることができ、適宜に有機溶媒(EtOAcなど)を加えてから、適宜にブラインで洗浄する。反応混合物について水系の後処理を行う場合は、有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化、および/または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕および/またはクロマトグラフィーによって精製して、標的化合物を得る。
【0702】
一般手順LL.2の例示
製造番号LL.2.1:(R)−3−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル
【0703】
【化200】
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【0704】
(R)−3−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(4.21g、11.4mmol、(R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸[Fluka]からWを用いて製造)をTHFおよびMeCNの混合液(1:1、16mL)に溶かし、トリメチルシリルジアゾメタン溶液(2MのEt
2O中溶液、22.8mL、45.5mmol)およびTHF/MeCN(1:1、16mL)に約0℃で加えた。得られた混合物を約0℃で約4時間撹拌してから、HBr(48%水溶液、6.2mL、114mmol)を滴下した。有機溶媒を除去し、沈澱を濾過によって回収し、風乾して、(R)−3−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(4.46g、92%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.59分;MSm/z:428/430(M+H)
+。
【0705】
一般手順MM:α,β−不飽和ケトンの還元によるアリルアルコールの形成
丸底フラスコに、α,β−不飽和ケトン(好ましくは1当量)、有機溶媒(MeOHまたはEtOHなど、好ましくはMeOH)および塩化セリウム(III)・7水和物(1から2当量、好ましくは1.25当量)を入れ、次に水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤(1から2当量、好ましくは1.25当量)を少量ずつ加える。得られた混合物を室温で約5から24時間(好ましくは約16時間)撹拌する。反応混合物を酸水溶液(飽和NH
4Cl水溶液など)で反応停止する。混合物を約5から30分間(好ましくは約10分間)撹拌し、次に有機溶媒(Et
2Oなど)を加える。層を分離し、水層を有機溶媒(Et
2Oなど)で抽出する。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。適宜に、粗取得物を沈澱、結晶化または適切な溶媒もしくは複数溶媒からの磨砕またはクロマトグラフィーによってさらに精製して、標的化合物を得る。
【0706】
一般手順MMの例示
製造番号MM.1:シスおよびトランス−4−ヒドロキシ−2−メチルシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル
【0707】
【化201】
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【0708】
丸底フラスコに、2−メチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(2.04g、12.1mmol、製造番号CC.1)、MeOH(30mL)および塩化セリウム(III)・7水和物(5.65g、15.2mmol)を入れ、次に水素化ホウ素ナトリウム(0.574g、15.2mmol)を少量ずつ加えた。懸濁液を室温で約16時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(50mL)を加えた。混合物を約10分間撹拌し、Et
2O(60mL)を加えた。層を分離し、水層をEt
2Oで抽出した(30mLで3回)。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物を、20%から60%EtOAc/ペンタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、シス−4−ヒドロキシ−2−メチルシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(0.96g、46%):
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.77−5.71(m、1H)、4.63(m、1H)、4.28−4.11(m、2H)、3.27−3.20(m、1H)、2.59(bs、1H)、2.41−2.30(m、1H)、2.00(d、J=14.2Hz、1H)、1.79(d、=1.2Hz、3H)、1.30(t、J=7.1Hz、3H)およびトランス−4−ヒドロキシ−2−メチルシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(0.69g、33%):
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.63(dd、J=1.8、3.4Hz、1H)、4.98(m、1H)、4.20−4.11(m、2H)、3.60−3.53(m、1H)、2.57(ddd、J=4.4、7.1、13.9Hz、1H)、1.98(ddd、J=3.5、8.4、13.9Hz、1H)、1.80(d、J=1.4、3H)、1.46(bs、1H)、1.27(t、J=7.1Hz、3H)を得た。
【0709】
実施例番号1:1−(2−メチルシクロヘキシル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0710】
【化202】
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【0711】
5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.40g、1.2mmol、製造番号3)およびDIEA(0.20mL、1.2mmol)の1,4−ジオキサン(12mL)中溶液に約0℃で、2−メチルシクロヘキサンカルボニルクロライド(0.19g、1.2mmol、製造番号4)を加えた。添加完了後、氷浴を外し、反応液を昇温させて環境温度とした。約1時間後、SOCl
2(0.42mL、5.8mmol)を加え、反応液を約90℃で約1時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、Na
2CO
3水溶液(2M、11.6mL、23.2mmol)およびMeOH(12mL)を加えた。反応液を約90℃で約3日間加熱した。反応液を減圧下に濃縮してMeOHを除去し、EtOAc(50mL)と飽和NaHCO
3水溶液(40mL)との間で分配した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、溶媒を減圧下に濃縮した。残留物を溶離液としてEtOAcを用いるシリカゲル(12g)で精製し、さらにRP−HPLC(表2、方法b)によって精製した。合わせた生成物含有分画を減圧下に濃縮してMeCNを除去し、得られた沈澱を真空濾過によって回収して、1−(2−メチルシクロヘキシル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを白色固体として得た(0.10g、35%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.84分;MSm/z:256(M+H)
+。
【0712】
実施例番号2:1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0713】
【化203】
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【0714】
段階A:4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【0715】
【化204】
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【0716】
5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.50g、1.4mmol、製造番号3)およびDIEA(0.25mL、1.4mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)中溶液に約0℃で、4−(クロロカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.41g、1.4mmol、製造番号5)を加えた。添加完了後、氷浴を外し、反応液を昇温させて環境温度とした。約1時間後、SOCl
2(0.53mL、7.2mmol)を加え、反応液を約90℃で約1時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、Na
2CO
3水溶液(2M、14.5mL、29.0mmol)を加え、反応液を約90℃で約3日間加熱した。反応をEtOAc(50mL)と飽和NaHCO
3水溶液(40mL)で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物を50%から100%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲル(12g)で精製して、4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを黄色固体として得た(0.34g、61%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.89分;MSm/z:311(M+H)
+。
【0717】
段階B:1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0718】
【化205】
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【0719】
MeOH(30mL)中の4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.34g、0.90mmol)および10%Pd/炭素(0.10g、0.09mmol)を水素下に約0.41Pa(約60psi)で約5時間振盪した。H
2源を外し、反応液をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して、1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを黄色固体として得た(0.18g、77%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.70分;MSm/z:243(M+H)
+。
【0720】
実施例番号3:3−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【0721】
【化206】
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【0722】
1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(0.090g、0.37mmol、実施例番号2)およびピリジン(0.12mL、1.5mmol)のDMF(5mL)中懸濁液に、2−シアノ酢酸パーフルオロフェニル(0.14g、0.56mmol、製造番号6)を加えた。環境温度で約3時間後、反応混合物をMeOH(0.5mL)で反応停止し、RP−HPLC(表2、方法b)によって精製した。適切な分画を濃縮し、凍結乾燥して、3−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリルを白色固体として得た(0.005g、4%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.24分;MSm/z:310(M+H)
+。
【0723】
実施例番号4:1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0724】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0725】
1−(ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(0.090g、0.37mmol、実施例番号2)およびピリジン(0.12mL、1.5mmol)のDMF(5mL)中懸濁液に、シクロプロパンスルホニルクロライド(0.060g、0.41mmol)を加えた。環境温度で約3時間後、反応混合物をMeOH(0.5mL)で反応停止し、RP−HPLC(表2、方法b)によって精製した。適切な分画を濃縮し、凍結乾燥して、1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを白色固体として得た(0.008g、6%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.52分;MSm/z:347(M+H)
+。
【0726】
実施例番号5:1−シクロヘキシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【0727】
【化208】
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【0728】
5−(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)−2−ヒドラジニル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.39g、1.1mmol;製造番号3)およびDIEA(0.20mL、1.1mmol)の1,4−ジオキサン(12mL)中溶液に約0℃で、シクロヘキサンカルボニルクロライド(0.17g、1.1mmol)を加えた。反応液を昇温させて環境温度として約1時間経過させた。SOCl
2(0.41mL、5.6mmol)を加え、反応液を加熱して約90℃として約1時間経過させた。反応液を冷却して環境温度とし、Na
2CO
3水溶液(2M、12mL、24mmol)をゆっくり加え、次に1,4−ジオキサン(5mL)を加えた。反応液を約60℃で約72時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗生成物EtOAc(40mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)およびブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を、0%から100%ヘプタン/EtOAc(12gカラム)の勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、約55℃の真空乾燥機で約18時間乾燥することで、1−シクロヘキシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを得た(0.109g、40%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.66分;MSm/z:242(M+H)
+。
【0729】
実施例番号6:N−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0730】
【化209】
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【0731】
段階A:tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート
【0732】
【化210】
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【0733】
2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(2.50g、8.24mmol、製造番号9)および(1R,3S)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタンカルボン酸(2.08g、9.07mmol、Peptech)のDCM(30mL)中混合物に、EDC・HCl(1.90g、9.89mmol)を加えた。約4.5時間後、水(30mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(15mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をDCM(15mL)に溶かし、40%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメートを得た(4.20g、97%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.27分;MSm/z:515(M+H)
+。
【0734】
段階B:tert−ブチル(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート
【0735】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0736】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(4.73g、9.19mmol)の1,4−ジオキサン(50mL)中溶液に、TEA(5.10mL、36.8mmol)およびSOCl
2(1.34mL、18.4mmol)を加えた。反応混合物を約80℃で加熱した。約1.5時間後、飽和Na
2CO
3水溶液(100mL)を加え、加熱を約80℃で約6時間再開した。反応混合物を冷却して環境温度として約3日間経過させ、約80℃で約16時間加熱した。水およびEtOAc(それぞれ100mL)を加え、層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗固体を石油エーテル(沸点:30から60℃;30mL)で磨砕し、真空濾過によって回収し、追加の石油エーテル(沸点:30から60℃;20mL)で洗浄して、tert−ブチル(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメートを明褐色固体として得た(2.86g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.75分;MSm/z:343(M+H)
+。
【0737】
段階C:(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩
【0738】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0739】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート(1.57g、4.59mmol)の1,4−ジオキサン(45mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、8.0mL、32.0mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で加熱した。約2時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、濾過し、Et
2O(50mL)で洗浄し、固体を真空乾燥機で終夜にわたり約60℃で乾燥させて、(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩を得た(1.38g、95%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.74分;MSm/z:243(M+H)
+。
【0740】
段階D:N−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0741】
【化213】
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【0742】
(1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(0.300g、0.952mmol)のDMF(9mL)中混合物に、TEA(0.462mL、3.33mmol)およびシクロプロパンスルホニルクロライド(0.097mL、0.95mmol)を加えた。環境温度で約1.5時間後、反応液を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(15mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物に、MeOH(約50mL)を加え、少量の不溶物(<0.01g)を濾過した。シリカゲル(2g)を濾液に加え、混合物を減圧下に濃縮した。シリカ混合物を、DCM/MeOH/NH
4OH990:9:1から980:18:2の段階的勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製してオフホワイト固体を得て、それを約70℃の真空乾燥機で乾燥させた。固体を熱MeOHに溶かした。取得物を熱濾過して粒子を除去した。濾液を超音波処理しながら冷却して微細懸濁液を得て、それを減圧下に濃縮し、約100℃の真空乾燥機で乾燥させて、N−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミドを得た(0.21g、64%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.51分;MSm/z:347(M+H)
+。
【0743】
実施例番号7:N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
段階A:tert−ブチル4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート
【0744】
【化214】
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【0745】
丸底フラスコに、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3.75g、11.1mmol、製造番号9)、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸(3.0g、11mmol、Prime Organics)、HATU(4.23g、11.1mmol)、TEA(6.2mL、44mmol)およびDCM(65mL)を入れた。反応混合物を環境温度で約16時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、層を分離した。反応混合物をセライト(登録商標)で濾過し、DCM(60mL)で洗浄した。有機層を水で洗浄し(50mLで3回)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、0%から100%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートを褐色非晶質固体として得た(5.38g、87%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.40分;MSm/z555(M+H)
+。
【0746】
段階B:4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミン
【0747】
【化215】
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【0748】
丸底フラスコに、tert−ブチル4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート(5.38g、9.40mmol)、SOCl
2(0.69mL、9.40mmol)、TEA(1.57mL、11.3mmol)および1,4−ジオキサン(72mL)を入れた。反応混合物を約80℃で約2時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(100mL)を加え、層を分離した。有機層を水で洗浄し(30mLで3回)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートと4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミンの粗混合物を褐色固体として得た(8.5g)。この粗混合物に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、12mL、48.0mmol)および1,4−ジオキサン(56mL)を加えた。反応混合物を約60℃で約4時間撹拌した。追加のHCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、12mL、48.0mmol)を加え、撹拌を約60℃で約3時間続けた。反応混合物を冷却して環境温度とした。沈澱を濾過し、Et
2O(約50mL)で洗浄した。固体をNaHCO
3(5%水溶液、15mL)とともに約2時間撹拌した。固体を濾過し、水で洗浄し、約60℃の真空乾燥機で約15時間乾燥させて、4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミンを黄褐色固体として得た(2.95g、2段階で72%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.57分;MSm/z437(M+H)
+。
【0749】
段階C:N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0750】
【化216】
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【0751】
丸底フラスコに、DCM(3mL)およびDMF(6mL)中の4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−アミン(0.40g、0.92mmol)、TEA(0.51mL、3.7mmol)を入れた。シクロプロパンスルホニルクロライド(0.16g、1.1mmol)を滴下し、得られた懸濁液を環境温度で約18時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、DCM(10mL)を加えた。粗取得物を、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミドを得た(0.27g、55%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.14分;MSm/z541(M+H)
+。
【0752】
段階D:N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0753】
【化217】
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【0754】
丸底フラスコに、N−(4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド(0.27g、0.50mmol)、NaOH水溶液(1N、1.0mL、1.0mmol)および1,4−ジオキサン(8mL)を入れた。反応混合物を約60℃で約2時間撹拌した。NH
4OAc(50mM緩衝水溶液、2mL)およびDMF(7mL)を加え、不溶物を濾過によって除去した。濾液をRP−HPLC(表2、方法c)によって精製した。適切な分画を合わせ、有機溶媒を減圧下に濃縮し、得られた固体を濾過によって回収し、水(20mL)で洗浄し、凍結乾燥して、N−(4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミドを固体として得た(0.11g、56%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.53分;MSm/z387(M+H)
+。
【0755】
実施例番号8:7−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0756】
【化218】
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【0757】
段階A:tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート
【0758】
【化219】
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【0759】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(1.3g、1.42mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピル−ビフェニル−2−イル)−ホスファン(1.21g、2.84mmol)および1,4−ジオキサン(75mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。次に、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5.0g、14.2mmol、製造番号7)、tert−ブチルカーバメート(2.5g、21.29mmol)およびNaOt−Bu(2.05g、21.29mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で約16時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAc(70mL)で希釈した。反応混合物を濾過し、濾液を水で洗浄した(20mLで3回)。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、赤色様褐色固体を得た。粗取得物を、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメートを黄色非晶質固体として得た(1.0g、18%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.63分;MSm/z:389(M+H)
+。
【0760】
段階B:5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン塩酸塩
【0761】
【化220】
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【0762】
tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート(1.00g、2.57mmol)について一般手順Iを行って、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン塩酸塩を得た(0.40g、54%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.94分;MSm/z:289(M+H)
+。
【0763】
段階C:7−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0764】
【化221】
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【0765】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン塩酸塩(0.10g、0.35mmol)および2−ブロモ−1−シクロヘキシルエタノン(0.078g、0.38mmol、3B Pharmachem)のn−BuOH(1.5mL)中懸濁液に、DIEA(0.067g、0.52mmol)を加え、得られた溶液をCEM(商標名)マイクロ波装置で約30分間にわたり、約170℃で加熱した。溶媒を減圧下に除去し、7−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを粗固体として得て、それをそれ以上精製せずに段階Dで用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.71分;MSm/z:395(M+H)
+。
【0766】
段階D:7−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0767】
【化222】
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【0768】
7−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.13g、0.33mmol)をに溶かし1,4−ジオキサン(5mL)およびNaOH水溶液(2N、0.5mL)を加えた。混合物を約30分間加熱還流した。有機溶媒を減圧下に除去した。水相を1N HCl水溶液で中和し、EtOAcで抽出した(25mLで2回)。合わせた有機抽出液をブライン(15mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物を、RP−HPLC(表2、方法h)によって精製して、7−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンをオフホワイト固体として得た(0.011g、14%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.06分;MSm/z:241(M+H)
+。
【0769】
実施例番号9:8−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0770】
【化223】
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【0771】
段階A:tert−ブチル2−シクロヘキシル−2−オキソエチル−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)カーバメート
【0772】
【化224】
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【0773】
NaH(鉱油中60%品、0.020g、0.49mmol)を脱水DMF(3mL)に加えた。懸濁液を冷却して約0℃とし、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート(0.19g、0.489mmol、実施例番号8、段階A)の脱水DMF(2mL)中溶液を滴下した。反応混合物を昇温させて環境温度とし、2−ブロモ−1−シクロヘキシルエタノン(0.10g、0.49mmol、3B PharmaChem)を加えた。反応混合物を約2時間撹拌し、減圧下に濃縮した。100%ヘプタンで10分間および20分かけての10%から20%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、tert−ブチル2−シクロヘキシル−2−オキソエチル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)カーバメートを黄色非晶質固体として得た(0.080g、32%)。LC/MS(表2、方法a)R
t3.13分;MSm/z:513(M+H)
+。
【0774】
段階B:8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0775】
【化225】
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【0776】
濃H
2SO
4(4mL)を2−シクロヘキシル−2−オキソエチル−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)カーバメート(0.07g、0.14mmol)に加え、反応混合物を環境温度で約30分間撹拌した。反応混合物を氷冷水(75mL)に投入し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濃縮して、8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを黄色油状物として得て、それをそれ以上精製せずに実施例番号9段階Cで用いた(0.051g、95%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.79分;MSm/z:395(M+H)
+。
【0777】
段階C:8−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0778】
【化226】
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【0779】
NaOH水溶液(2N、0.3mL)を、1,4−ジオキサン(3mL)中の8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.051g、0.13mmol)に加え、混合物を約1時間加熱還流した。有機溶媒を減圧下に除去し、水相を1N HCl水溶液で中和し、EtOAcで抽出した(15mLで2回)。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し(10mLで1回)、無水MgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物をMeCN(2mL)に懸濁させ、沈澱を濾過によって回収し、乾燥させて、8−シクロヘキシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを黄褐色固体として得た(0.006g、19%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.12分;MSm/z:241(M+H)
+。
【0780】
実施例番号10:1−シクロヘキシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0781】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0782】
段階A:(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0783】
【化228】
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【0784】
2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3.1g、8.8mmol、製造番号7)、PdCl
2(dppf)・DCM(0.719g、0.880mmol)および(E)−スチリルボロン酸(2.60g、17.6mmol)のTHF(3mL)および水(2mL)中溶液に、Na
2CO
3(2.33g、22.0mmol)を加えた。反応混合物をアルゴンで約5分間脱気した。反応混合物を加熱して約50℃とした。約24時間後、追加のPdCl
2(dppf)・DCM(0.719g、0.880mmol)、(E)−スチリルボロン酸(2.60g、17.6mmol)およびNa
2CO
3(2.33g、22.0mmol)を反応混合物に加えた。約50℃で約48時間加熱後、反応混合物を冷却して環境温度とし、DCM(200mL)および水(200mL)で希釈した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。5%DCMを含む20%から60%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製によって、(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを黄色固体として得た(1.2g、36%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.99分;MSm/z:376(M+H)
+。
【0785】
段階B:5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド
【0786】
【化229】
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【0787】
(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1.2g、3.2mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)および水(2.0mL)中溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(2.73g、12.8mmol)次に四酸化オスミウム(2.5%のt−BuOH中溶液、4.01mL、0.320mmol)を加えた。環境温度で約1日後、追加の過ヨウ素酸ナトリウム(2.73g、12.78mmol)および四酸化オスミウム(2.5%のt−BuOH中溶液、4.01mL、0.320mmol)を加えた。約2日後、Na
2S
2O
3水溶液(100mL)およびEtOAc(100mL)を加えた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた固体をヘプタンで磨砕してベンズアルデヒドを除去した。得られた固体を真空乾燥して、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒドを褐色固体として得た(0.77g、80%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.01分;MSm/z:334(M+H)
+。
【0788】
段階C:N−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【0789】
【化230】
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【0790】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(0.150g、0.498mmol)のMeOH(10mL)中溶液に、ヒドロキシルアミン(50%水溶液、0.061mL、1.0mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約45℃とした。約2時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮して、粗5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒドオキシムを黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.15分;MSm/z:317(M+H)
+。粗オキシムのTHF(20mL)中溶液に、AcOH(0.285mL、4.98mmol)と次に亜鉛末(<10ミクロン、0.130g、1.99mmol)を加えた。さらに2時間後、追加のAcOH(0.285mL、4.98mmol)および亜鉛末(<10ミクロン、0.130g、1.99mmol)を反応混合物に加えた。さらに約2時間後、追加のAcOH(0.285mL、4.98mmol)および亜鉛末(<10ミクロン、0.130g、1.99mmol)を反応混合物に加えた。約15時間後、反応混合物をDCM(約5mL)で希釈し、濾過した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、1mL)で処理し、減圧下に濃縮して、(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.64分;MSm/z:303(M+H)
+。粗アミン塩酸塩のDCM(10mL)中懸濁液に、TEA(0.208mL、1.49mmol)と次にシクロヘキサンカルボニルクロライド(0.101mL、0.747mmol)を加えた。約30分後、反応混合物DCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗アミドを、40%から80%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミドを黄褐色固体として得た(0.081g、2段階で39%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.40分;MSm/z:413(M+H)
+。
【0791】
段階D:1−シクロヘキシル−6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0792】
【化231】
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【0793】
N−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミド(0.081g、0.196mmol)のTHF(1mL)中溶液に環境温度で、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(0.104g、0.196mmol、TCI)を加えた。約15時間後、反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/DCM(1:1)に懸濁させ、EtOAc/DCM(1:1、約100mL)で溶離を行うシリカゲル層(5g)で濾過した。濾液を濃縮することで、粗N−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)シクロヘキサンカルボチオアミドを得た。粗チオアミドをTHF(1mL)に溶かし、ジアセトキシ水銀(0.0626g、0.196mmol)を加えた。環境温度で約30分後、追加のジアセトキシ水銀(0.0626g、0.196mmol)を加えた。約4時間後、反応混合物をEtOAcで希釈し、濾過し、減圧下に濃縮し、50%から95%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−シクロヘキシル−6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを黄色油状物として得た(0.020g、25%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.77分;MSm/z:395(M+H)
+。
【0794】
段階E:1−シクロヘキシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【0795】
【化232】
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【0796】
1−シクロヘキシル−6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.020g、0.051mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)中溶液に、NaOH水溶液(2N、0.380mL、0.760mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約90℃とした。約5時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(10mL)および飽和NH
4Cl水溶液(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水(10mL)と次にブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、1−シクロヘキシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを黄褐色固体として得た(0.011g、90%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.92分;MSm/z:241(M+H)
+。
【0797】
実施例番号11:8−シクロヘキシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン
【0798】
【化233】
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【0799】
段階A:(E)−1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0800】
【化234】
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【0801】
2−シクロヘキシル−2−オキソエチルホスホン酸ジエチル(0.609g、2.32mmol)のTHF(10mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散品、0.0664g、1.66mmol)を加えた。約30分後、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(0.20g、0.64mmol、実施例番号10、段階B)のTHF(10mL)中溶液を加えた。約2時間後、反応混合物にEtOAc(50mL)および飽和NH
4Cl水溶液(50mL)を加えた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をIPA(20mL)で磨砕して、(E)−1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オンを黄褐色固体として得た(0.20g、73%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.06分;MSm/z:410(M+H)
+。
【0802】
段階B:1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパン−1−オン
【0803】
【化235】
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【0804】
(E)−1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.050g、0.12mmol)のEtOAc(5mL)中溶液に、パラジウム(10%炭素担持品、0.0065g、0.0061mmol)を加えた。反応混合物を水素でパージし、水素雰囲気を風船を介して維持した。環境温度で約1時間後、反応混合物を濾過し、減圧下に濃縮して、1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパン−1−オンを油状物として得た(0.050g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.94分;MSm/z:412(M+H)
+。
【0805】
段階C:8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン
【0806】
【化236】
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【0807】
1−シクロヘキシル−3−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)プロパン−1−オン(0.050g、0.12mmol)のTHF(2mL)中溶液に、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(0.071g、0.13mmol、TCI)を加えた。環境温度で約6時間後、反応混合物をEtOAc(50mL)およびNaHCO
3(50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を、40%から90%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジンを黄褐色固体として得た(0.020g、42%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.39分;MSm/z:394(M+H)
+。
【0808】
段階D:8−シクロヘキシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン
【0809】
【化237】
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【0810】
8−シクロヘキシル−3−トシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジン(0.015g、0.038mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)中溶液に、NaOH水溶液(2N、0.29mL、0.57mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約90℃とした。約15時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(5mL)および飽和NH
4Cl水溶液(5mL)で希釈した。有機層を分離し、水(5mL)と次にブライン(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/ヘプタン(1:1、1mL)で磨砕した。得られた固体を濾過によって回収し、真空乾燥して、8−シクロヘキシル−3H−ジピロロ[1,2−a:2′,3′−e]ピラジンを黄褐色固体として得た(0.005g、55%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.78分;MSm/z:240(M+H)
+。
【0811】
実施例番号12:N−(4−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0812】
【化238】
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【0813】
段階A:tert−ブチル4−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート
【0814】
【化239】
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【0815】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(0.49g、1.6mmol、実施例番号10、段階B)のMeOH(10mL)中溶液に、ヒドロキシルアミン(50%水溶液、0.199mL、3.25mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約40℃とした。約2時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗オキシムのTHF(10mL)およびAcOH(0.93mL、16mmol)中溶液に、亜鉛末(<10ミクロン、0.425g、6.50mmol)を加えた。環境温度で約4時間後、反応混合物をDCMおよび飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、セライト(登録商標)で濾過した。層を分離し、有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、HCl(4N 1,4−ジオキサン中溶液、1mL)で処理し、減圧下に濃縮した。粗アミンのDCM(10mL)中溶液に、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸(0.48g、1.8mmol、Prime Organics)、TEA(0.23mL、1.6mmol)およびHATU(0.618g、1.63mmol)を加えた。環境温度で約4時間後、反応混合物をDCMおよび飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、セライト(登録商標)で濾過した。層を分離し、有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗アミドを、20%から80%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル−4−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートを黄褐色固体として得た(0.205g、23%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.52分。
【0816】
段階B:tert−ブチル4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート
【0817】
【化240】
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【0818】
tert−ブチル4−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート(0.205g、0.370mmol)のTHF(5mL)中溶液に、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(0.215g、0.407mmol、TCI America)を加えた。環境温度で約15時間後、ジアセトキシ水銀(0.295g、0.926mmol)を反応混合物に加えた。約2時間後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、セライト(登録商標)で濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、粗混合物を20%から80%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメートを黄褐色固体として得た(0.175g、84%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.84分;MSm/z:536(M+H)
+。
【0819】
段階C:N−(4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0820】
【化241】
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【0821】
tert−ブチル4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イルカーバメート(0.175g、0.327mmol)の入ったフラスコに、HClの溶液(4N 1,4−ジオキサン中溶液、5mL)を加えた。環境温度で約2時間後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗アミン塩酸塩をDCM(10mL)に溶かし、反応混合物にTEA(0.36mL、2.6mmol)を加え、次にシクロプロパンスルホニルクロライド(0.18g、1.3mmol)を加えた。環境温度で約2時間後、DMF(3mL)を加え、反応混合物を減圧下に濃縮してDCMを除去した。環境温度でさらに約4時間後、EtOAc(20mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を反応混合物に加えた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗反応混合物を、20%から80%EtOAc/DCMを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、N−(4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミドを黄褐色固体として得た(0.025g、14%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.34分;MSm/z:540(M+H)
+。
【0822】
段階D:N−(4−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0823】
【化242】
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【0824】
N−(4−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミド(0.025g、0.046mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)中溶液に、NaOH水溶液(2N、0.35mL、0.70mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約90℃とした。約6時間後、反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(3mL)および飽和NH
4Cl水溶液(1.5mL)を加えた。層を分離し、有機層を水(1.5mL)と次にブライン(1.5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、N−(4−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)シクロプロパンスルホンアミドを黄褐色固体として得た(0.012g、67%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.65分;MSm/z:386(M+H)
+。
【0825】
実施例番号13:3−((3R,4R)−3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【0826】
【化243】
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【0827】
段階A:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0828】
【化244】
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【0829】
NaH(鉱油中60%分散品、12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌したものに、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−e]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を約60分かけて約0から5℃で滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌してから、昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次にNaOH水溶液(2.5M、50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水(200mLで3回)とともに撹拌した。固体を濾過によって回収し、真空乾燥機にて約55℃で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン:(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0830】
段階B:(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0831】
【化245】
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【0832】
2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(75g、213mmol)、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2付加物(8.69g、10.6mmol)および(E)−スチリルボロン酸(39.4g、266mmol)のTHF(600mL)中溶液に、Na
2CO
3(27.1g、256mmol)および水(300mL)を加えた。反応混合物を窒素で約45分間脱気した。反応混合物を加熱して約65℃として約16時間経過させ、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2付加物(3.50g、4.29mmol)を加えた。約18時間後、反応液を冷却して環境温度とした。層を分離し、有機層を減圧下に濃縮した。残留物をEtOH(300mL)/DCM(100mL)中で磨砕し、濾過した。沈澱を熱EtOH(400mL)中で磨砕し、濾過し、EtOH(200mL)およびEt
2O(400mL)で洗浄した。濾液を再度合わせ、減圧下に濃縮し、得られた残留物をEtOH(300mL)/DCM(100mL)中で磨砕し、終夜撹拌しながらDCMをゆっくり蒸発させた。混合物を濾過し、EtOH(100mL)およびEt
2O(100mL)で洗浄して、第2の生成物塊を得た。合わせたフィルターケーキを真空乾燥して、(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(72.7g、91%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.66分;MSm/z:376(M+H)
+。
【0833】
段階C:5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド
【0834】
【化246】
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【0835】
(E)−2−スチリル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(72.3g、193mmol)の1,4−ジオキサン(1500mL)および水(300mL)中溶液に、NaIO
4(165g、770mmol)と次にOsO
4(5.00g、19.7mmol)を加えた。反応液を約25℃で約16時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、10%Na
2S
2O
3水溶液(1000mL)とDCM(1000mL)で分配した。有機層を水で洗浄し(500mLで2回)、層を濾過して溶けていない沈澱を除去し、分離した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、セライト(登録商標)で濾過し、濃縮した。残留物を0%から5%EtOAc/DCMで溶離を行うシリカゲル(1000g)層による濾過によって精製した。分画を濃縮し、固体をヘプタンで磨砕した。混合物を濾過し、フィルターケーキをヘプタンで洗浄した。この手順を回収した未溶解沈澱について繰り返した。回収した固体を2%EtOAc/DCMに溶かし、2%EtOAc/DCMで溶離を行うシリカゲル(100g)層に通した。濾液を減圧下に濃縮した。二つのバッチを合わせて、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(39.1g、67%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.17分;MSm/z:302(M+H)
+。
【0836】
段階D:(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノール
【0837】
【化247】
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【0838】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボアルデヒド(37.6g、125mmol)のEtOH(500mL)および1,4−ジオキサン(500mL)中溶液に、NaBH
4(4.72g、125mmol)を1回で加えた。約3時間後、HCl水溶液(1N、400mL)を反応混合物にゆっくり加えた。混合物を減圧下に濃縮して最初の体積の1/2とし、混合物にEtOAc(1000mL)および水(500mL)を加えた。層を分離し、水層をEtOAc(500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノール(35.9g、収率95%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.97分;MSm/z:304(M+H)
+。
【0839】
段階E:2−(アジドメチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0840】
【化248】
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【0841】
(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノール(35.8g、118mmol)のDCM(600mL)中溶液に、SOCl
2(21.5mL、295mmol)を加えた。室温で約4時間後、追加のSOCl
2(8.60mL、118mmol)を加えた。約16時間後、反応液を減圧下に濃縮し、飽和NaHCO
3水溶液(1000mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残留物をDCM(600mL)に溶かし、SOCl
2(21.51mL、295mmol)で再度処理した。環境温度で約16時間後、反応液を減圧下に濃縮し、次にDCM(500mL)および飽和NaHCO
3水溶液(500mL)を加えた。層を分離し、有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残留物に、DMF(500mL)と次にNaN
3(38.3g、589mmol)を加えた。環境温度で約16時間後、EtOAc(500mL)を加え、有機溶液を水:ブライン(1:1、2000mL)で洗浄した。層を分離し、水層をEtOAc(500mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mLで3回)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2−(アジドメチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(32.65g、収率82%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.31分;MSm/z:329(M+H)
+。
【0842】
段階F:(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩
【0843】
【化249】
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【0844】
2−(アジドメチル)−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(32.6g、99.0mmol)のTHF(100mL)および水(50mL)中溶液に、Ph
3P(31.3g、119mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約45℃として約16時間経過させた。混合物を放冷して環境温度とし、次に減圧下にTHFを除去した。混合物をEtOAc(500mL)とブライン(250mL)との間で分配し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過した。濾液をEtOAcで希釈して全体積を1リットルとした。高撹拌した溶液に、4N HCl(4Nのジオキサン中溶液、30.0mL、120mmol)を滴下すると、黄褐色沈澱が生成した。MeOH(10mL)を加え、約15分後に混合物を濾過した。沈澱をEt
2O(1000mL)で約10分間磨砕し、濾過し、Et
2O(500mL)で洗浄して、(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩(32.0g、90%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.44分;MSm/z:303(M+H)
+。
【0845】
段階G:1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸
【0846】
【化250】
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【0847】
4−メチルニコチン酸塩酸塩(5.00g、36.5mmol、ASDI)および酸化白金(IV)(0.35g、1.54mmol)を、AcOH(100mL)中にて約0.41MPa(約60psi)水素下に約72時間振盪した。反応混合物をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して、4−メチルピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩を得て(7.4g、残留AcOHを含有)、それをそれ以上精製せずに次に用いた。その酸(7.40g、36.4mmol)およびNaHCO
3(15.3g、182mmol)のMeCN(75mL)および水(125mL)中溶液に、Boc
2O(11.0mL、47.3mmol)を加えた。反応液を約25℃で約16時間撹拌した。反応混合物をEt
2O(100mL)で希釈し、4N HCl水溶液でpH1の酸性とした。層を分離し、有機溶液をブラインで洗浄し(100mLで2回)、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。白色固体が生成し、それをヘプタンで磨砕し、真空濾過によって回収して、1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸を得た(5.2g、2段階で58%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.01分;MSm/z:242(M−H)
−。
【0848】
段階H:4−メチル−3−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0849】
【化251】
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【0850】
(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩(29.6g、87.0mmol、段階F)、1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸(21.2g、87.0mmol、段階G)およびHATU(33.2g、87.0mmol)のDCM(400mL)中スラリーに、DIEA(46.0mL、263mmol)を加えた。環境温度で約18時間で撹拌後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(400mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、50%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(330gカラム)によって精製して、4−メチル−3−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(44g、95%)を黄褐色泡状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.38分;MSm/z:528(M+H)
+。
【0851】
段階I:4−メチル−3−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0852】
【化252】
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【0853】
4−メチル−3−((5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(44g、83mmol)の1,4−ジオキサン(500mL)中溶液に、ローソン試薬(20.2g、50.0mmol)を加えた。反応液を約80℃で約1時間加熱した。反応液を放冷して環境温度とし、次にジアセトキシ水銀(26.6g、83.0mmol)を加えた。約1時間後、追加のジアセトキシ水銀(13.3g、42.0mmol)を加えた。約15分後、撹拌したEtOAc(2リットル)に反応液を投入した。約15分後、反応液をセライト(登録商標)で濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残留物をEtOAc(500mL)で磨砕し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(330gカラム)によって精製して、4−メチル−3−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(19g、44%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.57分;MSm/z:510(M+H)
+。
【0854】
段階J:3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0855】
【化253】
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【0856】
4−メチル−3−(6−トシル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(19.0g、37.3mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)中溶液に、NaOH水溶液(1N、74.6mL、74.6mmol)を加えた。反応液を約60℃で約30分間加熱し、放冷して環境温度とし、次に10%AcOH水溶液(250mL)を加えた。混合物をEtOAcで抽出し(250mLで2回)、合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、10%から70%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(330g)によって精製して、3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(12.3g、93%)を白色泡状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.96分;MSm/z:356(M+H)
+。
【0857】
段階K:1−(4−メチルピペリジン−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン塩酸塩
【0858】
【化254】
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【0859】
3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(12.2g、34.3mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)中溶液に、4N HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、25.7mL、103mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約2時間加熱した。混合物を放冷して環境温度とし、Et
2O(100mL)で希釈した。混合物を磨砕し、濾過し、沈澱をEt
2O(100mL)で洗浄して、1−(4−メチルピペリジン−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン塩酸塩(10g、収率98%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.05分;MSm/z:256(M+H)
+。
【0860】
段階L:3−((3R,4R)−3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【0861】
【化255】
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【0862】
1−((3)−4−メチルピペリジン−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン塩酸塩(10.0g、34.3mmol)、DIEA(23.9mL、137mmol)および2−シアノ酢酸(4.37g、51.4mmol)のDMF(100mL)中溶液に、EDC(7.88g、41.1mmol)を加えた。反応混合物を約25℃で約16時間撹拌した。追加のEDC(7.88g、41.1mmol)を加え、約5時間後、水(30mL)で反応停止し、減圧下に濃縮した。残留物を、DCM(500mLで2回)とブライン(500mL)との間で分配した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(120gカラム)と次にキラルクロマトグラフィーによって精製して、3−((3R,4R)−3−(6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−1−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル[表3、方法9、R
t14.5分、旋光度=正](2.1g、24%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.05分;MSm/z:256(M+H)
+。
【0863】
実施例番号14:N−((1S,3R,4S)−3−メチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0864】
【化256】
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【0865】
段階A:ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−2−(メトキシカルボニル)−3−メチルシクロペンタ−1,3−ジエノラート
【0866】
【化257】
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【0867】
丸底フラスコにTHF(1リットル)を入れ、次に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、30.7g、0.77mol)を少量ずつ加えた。得られた混合物を冷却して約−10℃とし、3−オキソブタン酸エチル(97mL、0.77mol)を、内部温度を約10℃以下に保つように約1時間かけて滴下した。得られた混合物を環境温度で約1時間撹拌して、透明黄色溶液を得て、4−クロロアセト酢酸メチル(44.3mL、0.384mol)を約5分間かけて滴下した。得られた混合物を加熱して約50℃として約19時間経過させることで、黄色−橙赤色懸濁液を得た。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた固体をビーカーに移し、水(350mL)で希釈した。固体を真空濾過によって回収し、フィルターケーキを水(150mL)で洗い、約1時間真空乾燥した。固体をEt
2O(500mLに懸濁させ)、濾過し、Et
2O(500mL)で洗浄し、真空乾燥して、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−2−(メトキシカルボニル)−3−メチルシクロペンタ−1,3−ジエノラート(77.4g、81%)をベージュ固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ3.96(q、J=7.1Hz、2H)、3.33(s、3H)、2.72(d、J=2.2Hz、2H)、2.47(t、J=2.1Hz、3H)、1.15(t、J=7.1Hz、3H)。
【0868】
段階B:2−メチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル
【0869】
【化258】
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【0870】
丸底フラスコにナトリウム4−(エトキシカルボニル)−2−(メトキシカルボニル)−3−メチルシクロペンタ−1,3−ジエノラート(105g、0.420mol)およびジグライム(1リットル)を入れて、黄色懸濁液を得た。得られた混合物にAcOH(100mL、1.7mol)を加え、ヨウ化ナトリウム(280g、1.9mol)を約5から10分かけて少量ずつ加えた。反応混合物を約3時間加熱還流させ、冷却して室温とし、氷水(800mL)に注いだ。取得物をEt
2Oで抽出した(500mLで3回)。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し(500mLで2回)、無水MgSO
4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下に除去して褐色液体を得て、それを真空蒸留(80から85℃、0.3Torr)によって精製して、2−メチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(40.6g、57%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ6.06−5.98(m、1H)、4.30−4.11(m、2H)、3.72−3.65(m、1H)、2.77−2.66(m、1H)、2.66−2.57(m、1H)、2.17(s、3H)、1.30(t、J=7.1Hz、3H)。
【0871】
段階C:2−メチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル
【0872】
【化259】
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【0873】
丸底フラスコに10%パラジウム/炭素(7.6g、7.1mmol)を入れた。フラスコを冷却して約0℃とし、窒素雰囲気下にEtOAc(580mL)を加えた。冷却浴を外し、2−メチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(60.0g、357mmol)を加えた。水素ガスを混合物に約5分間吹き込み、混合物を水素雰囲気(1雰囲気)下に約48時間撹拌した。水素源を外し、混合物に窒素を約5分間吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過した。フィルターケーキをEtOAc(500mL)で洗った。濾液を減圧下に濃縮して、2−メチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(59.9g、99%)を黄色液体として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.23−4.14(m、2H)、3.18(ddd、J=5.6、6.8、8.1Hz、1H)、2.73−2.65(m、1H)、2.60(ddd、J=1.7、5.5、18.7Hz、1H)、2.42−2.29(m、2H)、2.15(ddd、J=1.7、7.9、18.3Hz、1H)、1.29(t、J=7.1Hz、3H)、1.07(d、J=7.0Hz、3H)。
【0874】
段階D:4−(ジベンジルアミノ)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0875】
【化260】
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【0876】
丸底フラスコに、2−メチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(10.0g、58.8mmol)およびDCE(180mL)を入れた。その溶液を冷却して約0℃とし、AcOH(5.7mL、100mmol)およびジベンジルアミン(11.3mL、58.8mmol)を滴下したところ、粘稠懸濁液が生成した。反応混合物を昇温させて約10℃とし、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(21.2g、100mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で約20時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(300mL)を撹拌したものにゆっくり投入して約20分間経過させた。層を分離し、水相をDCMで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し(100mLで2回)、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮して乾固させた。粗黄色油状物を、0%から30%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を減圧下に除去して、4−(ジベンジルアミノ)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(15.5g、75%)を無色油状物として得た。
1H NMR(ピリジン−d
5)δ7.53(dd、J=0.9、7.9Hz、4H)、7.43−7.35(m、4H)、7.33−7.25(m、2H)、4.22−4.06(m、2H)、3.79(d、J=14.2Hz、2H)、3.70(d、J=14.2Hz、2H)、3.34−3.22(m、1H)、2.76(dd、J=7.9、16.6Hz、1H)、2.25−2.13(m、1H)、2.09−1.94(m、2H)、1.88−1.79(m、1H)、1.52(dd、J=10.5、22.5Hz、1H)、1.16(t、J=7.1Hz、3H)、0.98(d、J=7.0Hz、3H)。
【0877】
段階E:4−アミノ−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0878】
【化261】
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【0879】
20%含水Pd(OH)
2−C(5.00g、35.6mmol)のEtOH(355mL)中スラリーの入った容器に、4−(ジベンジルアミノ)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(50.0g、142mmol)を加えた。反応液を、約0.21MPa(約30psi)のH
2下に約50℃で約60分間振盪した。得られた混合物をセライト(登録商標)の層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、4−アミノ−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(23.5g、96%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.24−4.02(m、2H)、3.41−3.27(m、1H)、2.81(dd、J=7.6、15.4Hz、1H)、2.36−2.20(m、1H)、2.21−2.02(m、4H)、1.81−1.69(m、1H)、1.33−1.15(m、4H)、0.98(d、J=7.0Hz、3H)。
【0880】
段階F:4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0881】
【化262】
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【0882】
4−アミノ−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(15.0g、88.0mmol)のDMF(210mL)中溶液を、氷浴にて冷却して約0℃とした。TEA(30.5mL、219mmol)を加え、約0℃で約15分間撹拌を続け、シクロプロパンスルホニルクロライド(12.3g、88.0mmol、Matrix)を滴下した。得られた溶液を約0℃で約2時間撹拌した。氷浴を外し、反応混合物の撹拌を環境温度で約3時間続けた。反応液を減圧下に濃縮し、EtOAc(200mL)および水(100mL)を加えた。層を分離し、有機層を飽和NaHCO
3水溶液(60mL)およびブライン(60mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、赤色様褐色油状物を得た。粗取得物を10%から30%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(21.3g、88%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ5.25(d、J=9.9Hz、1H)、4.23−4.06(m、2H)、4.03−3.90(m、1H)、2.80(td、J=3.1、7.5Hz、1H)、2.46−2.30(m、2H)、2.29−2.14(m、2H)、1.97(ddd、J=3.2、4.2、14.2Hz、1H)、1.42(ddd、J=7.5、11.5、13.1Hz、1H)、1.29(t、J=7.1Hz、3H)、1.20−1.14(m、2H)、1.02(d、J=6.9Hz、3H)、1.00−0.96(m、2H)。
【0883】
段階G:4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸
【0884】
【化263】
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【0885】
4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸エチル(7.5g、27.3mmol)の入ったフラスコに、NaOH水溶液(1N、150mL、150mmol)を加えた。環境温度で約5時間撹拌後、6N HCl水溶液により反応液をpH約1の酸性とし、DCMで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、約5mol%のDCMを含む粗4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸(6.6g、97%)を白色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ12.09(s、1H)、7.11(d、J=8.1Hz、1H)、3.66−3.53(m、1H)、2.78−2.68(m、1H)、2.50(tq、J=5.1、7.7Hz、1H)、2.29−2.17(m、1H)、2.17−2.01(m、2H)、1.82(dt、J=9.9、12.7Hz、1H)、1.24(dt、J=8.9、12.4Hz、1H)、0.98−0.85(m、7H)。
【0886】
段階H:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0887】
【化264】
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【0888】
NaH(鉱油中60%分散品、12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌しながら、それに2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−e]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を、約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を、約0から5℃で約60分かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次にNaOH水溶液(2.5M、50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、恒量になるまで真空乾燥機中にて約55℃で乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0889】
段階I:2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【0890】
【化265】
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【0891】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(3.90g、4.26mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスファン(3.62g、8.52mmol)および脱水1,4−ジオキサン(453mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)で脱気し、約80℃で約10分間加熱した。次に、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−e]ピラジン(30.0g、85mmol)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(16.9g、128mmol)およびNaOt−Bu(12.3g、128mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で加熱した。約50分後、反応混合物を冷却して環境温度とし、セライト(登録商標)を頂部に置いたシリカゲル層で濾過して、EtOAcによる洗浄を行った(150mLで3回)。水(300mL)を濾液に加え、有機層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機抽出液を飽和NH
4Cl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し(それぞれ400mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、暗褐色油状物を得た(45g)。褐色油状物をDCM(250mL)に溶かし、シリカゲル(200g)を加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、25%から65%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物を得た(18.8g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:404(M+H)
+。
【0892】
段階J:2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0893】
【化266】
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【0894】
2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルの(18.8g、46.6mmol)の1,4−ジオキサン(239mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、86mL、345mmol)を加えた。反応液を約60℃で約1時間加熱し、冷却して約15から20℃とした。固体を真空濾過によって回収し、冷1,4−ジオキサンで洗浄し(20mLで2回)、飽和NaHCO
3水溶液および水(1:1、150mL)とともに撹拌した。約1時間後、発泡は停止しており、固体を真空濾過によって回収し、氷冷水で洗浄し(20mLで3回)、真空乾燥機で恒量になるまで乾燥して、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを明黄色様褐色固体として得た(8.01g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.28分;MSm/z:304(M+H)
+。
【0895】
段階K:N−(3−メチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0896】
【化267】
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【0897】
4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−メチルシクロペンタンカルボン酸(15.3g、61.8mmol、段階G)のDCM(300mL)中溶液に、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(18.3g、57.2mmol、段階J)、HATU(22.9g、60.1mmol)およびTEA(32.0mL、229mmol)を加えた。環境温度で約1時間撹拌後、反応液を水(250mL)で希釈した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(200mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物DCMで希釈して、粘稠懸濁液を得た。ヘプタンをその懸濁液に加え、それを濾過してオフホワイト固体を得た。シリカゲル(25g)を濾液に加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、60%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮した。得られた黄褐色固体を前記で回収した沈澱に加え、真空ポンプで約14時間乾燥させることで、約50mol%のテトラメチル尿素を不純物として含む純度の低いN−(3−メチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミドを得た(25.2g)。低純度N−(3−メチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(25.2g、47.4mmol)の1,4−ジオキサン(395mL)中溶液に、TEA(26.5mL、189mmol)および塩化チオニル(3.5mL、48mmol)を加えた。反応液を約80℃で約1.5時間加熱したところ、その時点で反応混合物は固化していた。反応液を冷却して環境温度とし、固体をDCM(1リットル)に溶かした。有機層を水(500mLで2回)およびブライン(500mLで2回)で洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して半量とした。シリカゲル(75g)を加え、溶媒の残りを減圧下に除去した。得られた混合物を、0%から50%アセトン/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮したところ、その間に粘稠ゲルが生成し、それは後に固化して、N−(3−メチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(18.1g、62%)が明褐色固体として得られた。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.16分;MSm/z:515(M+H)
+。
【0898】
段階L:N−((1S,3R,4S)−3−メチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0899】
【化268】
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【0900】
N−(3−メチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(7.1g、13.9mmol)、1,4−ジオキサン(139mL)および1N NaOH水溶液(30.0mL、30.0mmol)の混合物を約60℃で約2時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水(150mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(150mLで3回)。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗混合物をEtOAc(50mL)で磨砕し、濾過して黄褐色固体を得て、それをキラル分取HPLCによって精製した(表3、方法3、R
t=18分、旋光度=負)。生成物含有分画を合わせ、濃縮して淡黄色固体を得た。その固体をDCM:MeOHの1:1混合物(約100mL)に溶かし、シリカゲル10gを加え、混合物を濃縮した。得られた混合物を、0%から100%DCM/MeOH/Et
2NH(990:9:1)からDCM/MeOH/Et
2NH(970:27:3)の勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して白色固体を得た。固体を沸騰EtOH(150mL)に溶かし、約1時間超音波処理した。溶媒を減圧下に除去し、固体を真空乾燥機にて約70℃で約72時間乾燥させた。水(12mL)およびEtOH(3mL)を加え、得られたスラリーを2時間還流した。スラリーを冷却して環境温度とし、次に氷浴にて約0℃でさらに冷却した。固体を濾過し、氷冷水(約3mL)で洗い、真空乾燥機で乾燥させて、0.5%EtOHを含むN−((1S,3R,4S)−3−メチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(0.5g、10.4%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.61分;MSm/z:361(M+H)
+。
【0901】
実施例番号15:N−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0902】
【化269】
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【0903】
段階A:ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート
【0904】
【化270】
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【0905】
丸底フラスコにTHF(1.5L)を入れ、次に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、70.0g、1.75mol)を少量ずつ加えた。追加のTHF(500mL)を加え、得られた混合物を冷却して約−10°とし、プロピオニル酢酸エチル(250mL、1.8mol)を、内部温度を約10℃以下に維持するように約1時間かけて滴下した。得られた混合物を環境温度で約0.5時間撹拌して透明黄色溶液を得て、4−クロロアセト酢酸メチル(100mL、0.88mol)を約5分かけて滴下した。得られた混合物を加熱して約50℃として約19時間経過させて、赤色様橙赤色懸濁液を得た。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた液体をビーカーに移し、水(350mL)で希釈した。混合物を撹拌し、氷浴に約2時間入れた。固体を真空濾過によって回収し、フィルターケーキを水(150mL)で洗い、真空乾燥した。その固体をEt
2O(1.5リットル)に懸濁させ、濾過し、Et
2O(1.5リットル)で洗浄し、真空乾燥した。得られた固体をトルエン(1リットル)と共沸させて固体を得て、それをEt
2O(1リットル)に再度懸濁させ、真空濾過によって回収した。フィルターケーキをEt
2O(500mL)で洗浄し、真空乾燥して、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート(204.2g、89%)をベージュ固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ3.94(q、J=7.1Hz、2H)、3.46(s、3H)、3.04(q、J=7.2Hz、2H)、2.66(s、2H)、1.13(t、J=7.1Hz、3H)、0.99(t、J=7.3Hz、3H)。
【0906】
段階B:2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル
【0907】
【化271】
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【0908】
丸底フラスコに、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート(250g、0.94mol)およびジグライム(1.1リットル)を入れて緑色懸濁液を得て、次にAcOH(140mL、2.4mol)を加えた。得られた混合物に、ヨウ化ナトリウム(490g、3.3mol)を約5から10分間かけて少量ずつ加えた。添加したら、温度が約16℃から約36℃まで上昇した。反応混合物を約3時間加熱還流させ、冷却して室温とし、氷(2リットル)および飽和NaHCO
3水溶液(4リットル)の混合物に注いだ。取得物をEt
2Oで抽出し(1.2リットルで4回)、合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下に除去して褐色液体(250mL)を得て、それを真空蒸留(80から92℃、0.3Torr)によって精製して、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(95.7g、56%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ6.04(m、1H)、4.26−4.15(m、2H)、3.76−3.69(m、1H)、2.75−2.57(m、2H)、2.56−2.44(m、2H)、1.32−1.26(m、3H)、1.23−1.18(m、3H)。
【0909】
段階C:2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル
【0910】
【化272】
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【0911】
丸底フラスコに、10%パラジウム/炭素(10g、9.4mmol)を入れた。フラスコを冷却して約0℃とし、EtOAc(400mL)を窒素雰囲気下に加えた。冷却浴を外し、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(47.8g、263mmol)を加えた。水素ガスを混合物に約5分間吹き込み、混合物を水素雰囲気下に約48時間撹拌した。水素源を外し、混合物に窒素を約5分間吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過した。フィルターケーキをEtOAc(400mL)で洗った。濾液を減圧下に濃縮して、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(48.0g、99%)を黄色液体として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.23−4.10(m、2H)、3.22(m、1H)、2.59−2.50(m、1H)、2.44−2.28(m、3H)、2.26−2.16(m、1H)、1.58−1.46(m、1H)、1.41−1.30(m、1H)、1.30−1.23(m、3H)、1.02−0.91(m、3H)。
【0912】
段階D:4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0913】
【化273】
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【0914】
丸底フラスコに、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(95.9g、521mmol)およびDCE(1.8リットル)を入れた。その溶液を冷却して約0℃とし、氷AcOH(45mL、780mmol)およびジベンジルアミン(120mL、625mmol)を滴下したところ、粘稠懸濁液が生じた。冷却浴を外すことで反応混合物を昇温させて約10℃とし、追加のDCE(500mL)を加えた。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(166g、781mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で約20時間撹拌した。反応混合物を撹拌した飽和NaHCO
3水溶液(1.5リットル)にゆっくり投入し、次に固体NaHCO
3(175g、2083mmol)を少量ずつ加えた。混合物を約2時間撹拌し、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮して乾固させた。粗黄色油状物を、0%から20%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を減圧下に除去して、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(136.6g、72%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.26分;MSm/z:366(M+H)
+。
【0915】
段階E:4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0916】
【化274】
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【0917】
20%含水Pd(OH)
2−C(12.9g、92.0mmol)のEtOH(1.0リットル)中スラリーの入った容器に、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(129g、352mmol)を加えた。反応液を約50℃で約0.21MPa(約30psi)のH
2下に約90分間振盪した。得られた混合物をナイロン膜で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(64.5g、99%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.03−3.88(m、2H)、3.17(m、1H)、2.68(m、1H)、2.09−2.02(m、2H)、2.02−1.94(m、2H)、1.84(m、1H)、1.58−1.48(m、1H)、1.32−1.18(m、1H)、1.09(m、3H)、1.03(m、2H)、0.78−0.69(m、3H)。
【0918】
段階F:(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0919】
【化275】
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【0920】
4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(20.5g、111mmol)のDMF(340mL)中溶液を、氷浴にて冷却して約0℃とした。TEA(38.6mL、277mmol)を加え、撹拌を約0℃で約15分間続け、次にシクロプロパンスルホニルクロライド(15.6g、111mmol、Matrix)を滴下した。得られた溶液を約0℃で約2時間撹拌した。氷浴を外し、反応混合物の撹拌を環境温度で約3時間続けた。反応液を減圧下に濃縮し、EtOAc(200mL)および水(60mL)を加えた。層を分離し、有機層を飽和NaHCO
3水溶液(60mL)およびブライン(60mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、赤色様褐色油状物を得た。粗取得物を、10%EtOAc/ヘプタンと次に15%EtOAc/ヘプタン、次に20%EtOAc/ヘプタンの段階的勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色油状物(27.3g)を得て、それをキラル分取HPLC(表3、方法9、R
t=9.5分、旋光度=負)によって精製して、(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(11.1g、35%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.25分;MSm/z:290(M+H)
+。
【0921】
段階G:(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸
【0922】
【化276】
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【0923】
(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタン−カルボン酸エチル(11.1g、38.4mmol)の入ったフラスコに、1N NaOH水溶液(210mL、210mmol)を加えた。環境温度で約8時間撹拌後、6N HCl水溶液を用いて反応液をpH約1の酸性とし、DCMで抽出した(150mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、約25mol%のDCMを含む粗(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸(10.7g、99%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.71分;MSm/z:260(M−H)
−。
【0924】
段階H:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0925】
【化277】
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【0926】
NaH(鉱油中60%分散品、12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌したものに、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を、約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を約0から5℃で約60分かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、昇温させて環境温度とし、約18時間撹拌した。反応混合物をゆっくり氷水(6リットル)に投入し、次にNaOH水溶液(2.5M、50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、真空乾燥機にて約55℃で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0927】
段階I:2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【0928】
【化278】
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【0929】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(3.90g、4.26mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスファン(3.62g、8.52mmol)および脱水1,4−ジオキサン(453mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。次に、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(30.0g、85mmol)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(16.9g、128mmol)およびNaOt−Bu(12.28g、128mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で加熱した。約50分後、反応混合物を冷却して環境温度とし、セライト(登録商標)(1cm高さ×6cm直径)を頂部に乗せたシリカゲル層(6cm高さ×6cm直径)で濾過し、EtOAcで洗浄した(150mLで3回)。水(300mL)を濾液に加え、有機層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機抽出液を飽和NH
4Cl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し(それぞれ400mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、暗褐色油状物を得た(45g)。褐色油状物をDCM(250mL)に溶かし、シリカゲル(200g)を加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、25から65%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物(18.8g、50%)を得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:404(M+H)
+。
【0930】
段階J:2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0931】
【化279】
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【0932】
2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(18.8g、46.6mmol)の1,4−ジオキサン(239mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、86mL、345mmol)を加えた。反応液を約60℃で約1時間加熱し、冷却して約15から20℃とした。固体を真空濾過によって回収し、冷1,4−ジオキサンで洗浄し(20mLで2回)、飽和NaHCO
3溶液および水(1:1、150mL)とともに撹拌した。約1時間後、発泡が停止しており、固体を真空濾過によって回収し、氷冷水で洗浄し(20mLで3回)、真空乾燥機で恒量になるまで乾燥して、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを明黄色様褐色固体として得た(8.01g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.28分;MSm/z:304(M+H)
+。
【0933】
段階K:N−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0934】
【化280】
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【0935】
(1S,2R,4S)−4−(シクロプロパンスルホンアミド)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸(8.43g、30.1mmol、段階G)のDCM(160mL)中混合物に、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(9.20g、28.8mmol、段階J)、HATU(11.5g、30.3mmol)およびTEA(16.0mL、115mmol)を加えた。環境温度で約1時間撹拌後、反応液を水(150mL)で希釈した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(150mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をDCMに溶かし、60%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、真空ポンプで乾燥させて、約50mol%のテトラメチル尿素および約35mol%のEtOAcを含むN−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(14.1g)を黄褐色泡状物として得た。低純度のN−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチル)−シクロプロパンスルホンアミド(14.0g、22.9mmol)の1,4−ジオキサン(125mL)中溶液に、TEA(13mL、93mmol)および塩化チオニル(2.5mL、34.3mmol)を加えた。反応液を約80℃で約2.5時間加熱した。次に、反応液を冷却して環境温度とし、水およびEtOAc(それぞれ150mL)を加えた。層を分離し、水層を追加のEtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、真空乾燥した。粗取得物を、330nmでモニタリングしながら60%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮して、明褐色固体を得た。その固体をEtOAc(60mL)とともに約10分間超音波処理し、環境温度で約5分間放置し、真空濾過によって回収し、追加のEtOAc(20mL)で洗浄し、真空乾燥機において約60℃で乾燥させて、約40mol%EtOAcを含むN−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミドを得た(8.08g、2段階で50%):LC/MS(表2、方法a)R
t=2.30分;MSm/z:529(M+H)
+。
【0936】
段階L:N−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【0937】
【化281】
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【0938】
N−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(8.00g、13.8mmol)、1,4−ジオキサン(80mL)および1Ν NaOH水溶液(30.0mL、30.0mmol)の混合物を約60℃で約2時間加熱した。次に、反応液を水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗混合物を、0%から100%DCM/MeOH/Et
2NH(970:27:3)/DCMの勾配と次にDCM/MeOH/Et
2NH(950:45:5)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、真空乾燥機において約70℃で約12時間乾燥させて固体を得た。その固体をEt
2Oで磨砕し、濾過し、追加のEt
2Oで洗浄し、熱MeOHに溶かした。その溶液を減圧下に濃縮して固体を得た。その固体を熱MeOH(200mL)に溶かし、冷却しながら懸濁液が生成するまで超音波処理し、減圧下に濃縮し、真空乾燥機において約50℃で乾燥させて、オフホワイト固体を得た。その固体に、EtOAc(30mL)を加えて懸濁液を得て、それをヒートガンで短時間加熱し、約15分間超音波処理した。環境温度で約15分間撹拌後、得られた白色固体を真空濾過によって回収し、追加のEtOAc(15mL)で洗浄し、真空乾燥機において約50℃で乾燥した。その固体を熱EtOH(約200mL)に溶かし、濾過して少量の不溶物(<10mg)を除去し、冷却しながら約10分間超音波処理して白色懸濁液を得て、それを減圧下に濃縮した。得られた白色固体を真空乾燥機において約60℃で乾燥して、N−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミドを得た(3.43g、67%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.67分;MSm/z:375(M+H)
+。
【0939】
実施例番号16:(R)−1−(3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボニル)シクロプロパンカルボニトリル
【0940】
【化282】
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【0941】
段階A:tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート
【0942】
【化283】
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【0943】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(1.3g、1.4mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピル−ビフェニル−2−イル)−ホスファン(1.21g、2.84mmol)および1,4−ジオキサン(75mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5.0g、14mmol、製造番号7)、tert−ブチルカーバメート(2.5g、21mmol)およびNaOt−Bu(2.05g、21.3mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で約16時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAc(70mL)で希釈した。反応混合物を濾過し、濾液を水で洗浄した(20mLで3回)。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、赤色様−褐色固体を得た。粗取得物を、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメートを黄色非晶質固体として得た(1.0g、18%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.63分;MSm/z:389(M+H)
+。
【0944】
段階B:(R)−3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル
【0945】
【化284】
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【0946】
NaH(鉱油中60%分散品、0.041g、1.0mmol)を脱水DMF(5mL)に加えた。懸濁液を冷却して約0℃とし、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート(0.40g、1.0mmol)の脱水DMF(5mL)中溶液を滴下した。反応混合物を昇温させて環境温度とし、(R)−3−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(0.441g、1.03mmol、製造番号LL.1)を加えた。反応混合物を約30分間撹拌してから、それをEtOAc(30mL)とブライン(100mLで2回)との間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(12gカラム)によって精製して、(R)−3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチルを透明油状物として得た(0.21g、26%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.16分;MSm/z:736(M+H)
+。
【0947】
段階C:(R)−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル
【0948】
【化285】
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【0949】
(R)−3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(0.20g、0.27mmol)、TFA(1.0mL、13mmol)およびTFAA(1.0mL、7.1mmol)の混合物を約25℃で約16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)と飽和NaHCO
3水溶液(50mLで2回)との間で分配した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(R)−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチルを透明油状物として得た(0.17g、99%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.68分;MSm/z:618(M+H)
+。
【0950】
段階D:(R)−1−(3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボニル)シクロプロパンカルボニトリル
【0951】
【化286】
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【0952】
(R)−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(9H−フルオレン−9−イル)メチル(0.20g、0.32mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)中溶液に、NaOH水溶液(2N、0.97mL、1.9mmol)を加えた。反応混合物を約100℃で約3時間加熱してから、それを放冷して環境温度とした。反応液を4N HCl/1,4−ジオキサン(0.5mL)で中和し、減圧下に濃縮した。残留物にMeCN(25mL)を加えてから、それを減圧下に濃縮した。この手順を繰り返してから、1−シアノシクロプロパンカルボン酸(0.072g、0.65mmol)、HATU(0.111g、0.291mmol)およびDMF(2mL)と次にDIEA(0.170mL、0.971mmol)を加えた。室温で約3時間撹拌後、反応液をEtOAc(50mLで2回)とNaHCO
3水溶液(50mL)との間で分配した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗反応を、RP−HPLC(表2、方法j)によって精製した。合わせた生成物含有分画を減圧下に濃縮してMeCNを除去し、凍結乾燥して、(R)−1−(3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボニル)シクロプロパンカルボニトリルを白色固体として得た(0.010g、9%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.67分;MSm/z:335(M+H)
+。
【0953】
実施例番号17:5−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル
【0954】
【化287】
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【0955】
段階A:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0956】
【化288】
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【0957】
2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を約60分間かけて、撹拌しNaH(12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液に約0から5℃で滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を約0から5℃で約60分かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次に2.5N NaOH水溶液(50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、約3日間かけて風乾し、最後に真空乾燥機中にて約55℃で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【0958】
段階B:2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【0959】
【化289】
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【0960】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(3.90g、4.26mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスファン(3.62g、8.52mmol)および脱水1,4−ジオキサン(453mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。次に、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(30.0g、85mmol製造番号7)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(16.9g、128mmol)およびNaOt−Bu(12.28g、128mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で加熱した。約50分後、反応混合物を冷却して環境温度とし、セライト(登録商標)(1cm高さ×6cm直径)を頂部に乗せたシリカゲル層(6cm高さ×6cm直径)で濾過し、EtOAcで洗浄した(150mLで3回)。濾液に水(300mL)を加え、有機層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機抽出液を飽和NH
4Cl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し(それぞれ400mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、暗褐色油状物を得た(45g)。褐色油状物をDCM(250mL)に溶かし、シリカゲル(200g)を加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、25%から65%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物(18.8g、50%)を得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:404(M+H)
+。
【0961】
段階C:2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【0962】
【化290】
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【0963】
2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(18.8g、46.6mmol)の1,4−ジオキサン(239mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、86mL、345mmol)を加えた。反応液を約60℃で約1時間加熱し、次に冷却して約15から20℃とした。固体を真空濾過によって回収し、冷1,4−ジオキサンで洗浄し(20mLで2回)、飽和NaHCO
3水溶液および水(1:1、150mL)とともに撹拌した。約1時間後、発泡が停止しており、固体を真空濾過によって回収し、氷冷水で洗浄し(20mLで3回)、真空乾燥機で乾燥して、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを明黄色様褐色固体として得た(8.01g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.28分;MSm/z:304(M+H)
+。
【0964】
段階D:tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート
【0965】
【化291】
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【0966】
2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(2.50g、8.24mmol)および(1R,3S)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロペンタンカルボン酸(2.08g、9.07mmol、Peptech)のDCM(30mL)中混合物に、EDC・HCl(1.90g、9.89mmol)を加えた。環境温度で約4.5時間撹拌後、水(30mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(15mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をDCM(15mL)に溶かし、40%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメートを得た(4.20g、97%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.27分;MSm/z:515(M+H)
+。
【0967】
段階E:tert−ブチル−(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート
【0968】
【化292】
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【0969】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(9.30g、18.1mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)中溶液に、TEA(10.0mL、72.3mmol)およびSOCl
2(2.11mL、28.9mmol)を加えた。混合物を約80℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAcおよび水を加え、層を分離した。水溶液をEtOAcで抽出し(100mLで2回)、合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した(それぞれ100mL)。有機抽出液を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を25%から100%EtOAc/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル−(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメートを得た(7.65g、85%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.37分;MSm/z:497(M+H)
+。
【0970】
段階F:(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩
【0971】
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
【0972】
tert−ブチル(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート(8.22g、16.6mmol)の1,4−ジオキサン(32mL)中溶液に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、16.6mL、66.2mmol)を加え、反応混合物を約60℃で約1.5時間加熱し、次に環境温度で終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、Et
2O(100mL)で洗った。フィルターケーキを真空乾燥して明褐色固体を得て、それを約50℃の真空乾燥機でさらに乾燥させて、(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(7.61g、93%)をベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.09分;MSm/z:397(M+H)
+。
【0973】
段階G:5−((1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル
【0974】
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
【0975】
マイクロ波容器に、(1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン塩酸塩(0.500g、1.06mmol)、n−プロパノール(10mL)、5−クロロピラジン−2−カルボニトリル(0.223g、1.60mmol)およびDIEA(0.837mL、4.79mmol)を加えた。得られた混合物をマイクロ波装置にて約150℃で約30分間加熱した。DCM(100mL)を加え、溶液を生成した。有機溶液を水およびブラインで洗浄し(それぞれ50mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して褐色固体を得た。残留物をDCM(30mL)に取り、シリカゲル(5g)に吸着させた。取得物を、無希釈EtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(80gカートリッジ)によって精製して、5−((1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチル−アミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(0.43g、80%)を明黄色固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.40分;MSm/z:500(M+H)
+。
【0976】
段階H:5−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル
【0977】
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
【0978】
5−((1S,3R)−3−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(0.426g、0.853mmol)およびNaOH水溶液(1N、1.71mL、1.71mmol)の1,4−ジオキサン(4.4mL)中混合物を約60℃で約80分間加熱した。混合物を冷却して環境温度とし、水(40mL)で希釈した。固体が沈澱し、それを真空濾過によって回収し、水で洗浄してオフホワイト固体を得た。その取得物を熱EtOHに溶かし、放冷して環境温度とした。沈澱を濾過によって回収し、真空乾燥してオフホワイト固体を得て、それを真空乾燥機において約70℃で乾燥して、オフホワイト固体を得た(0.199g)。取得物をEtOAc(10mL)に取り、約70℃で約1.5時間加熱した。固体を真空濾過によって回収し、EtOAcで洗った。この取得物を真空乾燥して、5−((1S,3R)−3−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(0.19g、64%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.55分;MSm/z:346(M+H)
+。
【0979】
実施例番号18:5−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリルおよび5−((1R,3S,4R)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル
【0980】
【化296】
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【0981】
段階A:ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート
【0982】
【化297】
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【0983】
丸底フラスコにTHF(1.5L)を入れ、次に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、70.0g、1.75mol)を少量ずつ加えた。追加のTHF(500mL)を加えた。得られた混合物を冷却して約−10°とし、プロピオニル酢酸エチル(250mL、1.8mol)を、内部温度を約10℃以下に維持するために約1時間かけて滴下した。得られた混合物を環境温度で約0.5時間撹拌して透明黄色溶液を得て、4−クロロアセト酢酸メチル(100mL、0.88mol)を約5分間かけて滴下した。得られた混合物を加熱してとして約50℃として約19時間経過させて、赤色様橙赤色懸濁液を得た。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた液体水(350mL)で希釈した。混合物を撹拌し、氷浴に約2時間入れた。固体を真空濾過によって回収し、フィルターケーキを水(150mL)で洗い、真空乾燥した。固体をEt
2O(1.5リットル)に懸濁させ、濾過し、Et
2O(1.5リットル)で洗浄し、真空乾燥した。得られた固体をトルエン(1リットル)と共沸させて固体を得て、それをEt
2O(1リットル)に再懸濁させ、真空濾過によって回収した。フィルターケーキをEt
2O(500mL)で洗浄し、真空乾燥して、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート(204.2g、89%)をベージュ固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ3.94(q、J=7.1Hz、2H)、3.46(s、3H)、3.04(q、J=7.2Hz、2H)、2.66(s、2H)、1.13(t、J=7.1Hz、3H)、0.99(t、J=7.3Hz、3H)。
【0984】
段階B:2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル
【0985】
【化298】
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【0986】
丸底フラスコに、ナトリウム4−(エトキシカルボニル)−3−エチル−2−(メトキシカルボニル)シクロペンタ−1,3−ジエノラート(250g、0.94mol)およびジグライム(1.1リットル)を入れて緑色懸濁液を得て、次にAcOH(140mL、2.4mol)を加えた。得られた混合物に、ヨウ化ナトリウム(490g、3.3mol)を約5から10分間かけて少量ずつ加えた。添加すると、温度が約16℃から約36℃まで上昇した。反応混合物を約3時間加熱還流させ、冷却して室温とし、氷(2リットル)および飽和NaHCO
3水溶液(4リットル)の混合物に注いだ。取得物をEt
2O(1.2リットルで4回)で抽出し、合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下に除去して褐色液体(250mL)を得て、それを真空蒸留(80から92℃、0.3Torr)によって精製して、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(95.7g、56%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ6.04(m、1H)、4.26−4.15(m、2H)、3.76−3.69(m、1H)、2.75−2.57(m、2H)、2.56−2.44(m、2H)、1.32−1.26(m、3H)、1.23−1.18(m、3H)。
【0987】
段階C:2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル
【0988】
【化299】
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【0989】
丸底フラスコに、10%パラジウム/炭素(10g、9.4mmol)を入れた。フラスコを冷却して約0℃とし、EtOAc(400mL)を窒素雰囲気下に加えた。冷却浴を外し、2−エチル−4−オキソシクロペンタ−2−エンカルボン酸エチル(47.8g、263mmol)を加えた。水素ガスを混合物に約5分間吹き込み、混合物を水素雰囲気下に環境温度で約48時間撹拌した。水素源を外し、混合物に窒素を約5分間吹き込み、セライト(登録商標)の層で濾過した。フィルターケーキをEtOAc(400mL)で洗った。濾液を減圧下に濃縮して、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(シス:トランスの約9:1混合物)(48.0g、99%)を黄色液体として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.23−4.10(m、2H)、3.22(m、1H)、2.59−2.50(m、1H)、2.44−2.28(m、3H)、2.26−2.16(m、1H)、1.58−1.46(m、1H)、1.41−1.30(m、1H)、1.30−1.23(m、3H)、1.02−0.91(m、3H)。
【0990】
段階D:4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0991】
【化300】
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【0992】
丸底フラスコに、2−エチル−4−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル(95.9g、521mmol)およびDCE(1.8リットル)を入れた。その溶液を冷却して約0℃とし、AcOH(45mL、780mmol)およびジベンジルアミン(120mL、625mmol)を滴下したところ、粘稠懸濁液が生成した。冷却浴を外すことで反応混合物を昇温させて約10℃とし、追加のDCE(500mL)を加えた。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(166g、781mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で約20時間撹拌した。反応混合物を、撹拌下に飽和NaHCO
3水溶液(1.5リットル)にゆっくり投入し、次に固体NaHCO
3(175g、2083mmol)を少量ずつ加えた。混合物を約2時間撹拌し、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮して乾固させた。粗黄色油状物を、溶離液としてEtOAc/ヘプタン(0%から20%EtOAc)を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(136.6g、72%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.26分;MSm/z:366(M+H)
+。
【0993】
段階E:4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0994】
【化301】
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【0995】
20%含水Pd(OH)
2−C(12.9g、92.0mmol)のEtOH(1.0L)中スラリーの入った容器に、4−(ジベンジルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(129g、352mmol)を加えた。反応液を約50℃で約0.21MPa(約30psi)のH
2下に約90分間振盪した。得られた混合物をセライト(登録商標)の層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(64.5g、99%)を黄色シロップとして得た。
1H NMR(CDCl
3)δ4.03−3.88(m、2H)、3.17(m、1H)、2.68(m、1H)、2.09−2.02(m、2H)、2.02−1.94(m、2H)、1.84(m、1H)、1.58−1.48(m、1H)、1.32−1.18(m、1H)、1.09(m、3H)、1.03(m、2H)、0.78−0.69(m、3H)。
【0996】
段階F:(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル
【0997】
【化302】
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【0998】
250mL丸底フラスコに4−アミノ−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(1.96g、10.6mmol)およびDCM(100mL)を入れて無色溶液を得た。その溶液を冷却して約10℃とし、TEA(3.70mL、26.5mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(2.77g、12.7mmol)を加えた。得られた溶液を約0℃で約1時間撹拌し、混合物をゆっくり昇温させて室温とし、約16時間撹拌した。ブライン(10mL)を加え、層を分配した。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、(4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(3.3g、NMRにより純度90%、98%)を濁った油状物として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ5.22−5.19(m、1H)、4.18−4.07(m、3H)、2.86−2.81(m、1H)、2.33−2.26(m、1H)、2.24−2.16(m、1H)、2.03−1.94(m、1H)、1.76−1.71(m、1H)、1.48−1.41(m、1H)、1.43(s、9H)、1.27(t、3H)、1.27−1.21(m、2H)、0.92(t、3H)。
【0999】
段階G:4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸
【1000】
【化303】
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【1001】
250mL丸底フラスコに、THF(96mL)中の4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸エチル(3.00g、10.5mmol)を入れて無色溶液を得た。NaOH水溶液(1N、16.0mL、16.0mmol)を加え、反応混合物を環境温度で約24時間撹拌した。追加のNaOH水溶液(1N、5.00mL、5.00mmol)を加え、撹拌を室温で約48時間続けた。反応混合物を加熱して約50℃として約24時間経過させた。溶媒を減圧下に除去した。pH5に達するまでAcOHを加えた。EtOAc(50mL)を加え、層を分配した。水層をEtOAcでさらに抽出した(30mLで2回)。合わせた有機抽出液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して黄色油状物を得た。その油状物を高真空下にさらに乾燥させて固体を生成させ、それをDCMに溶かし、濃縮乾固し、DCMに再懸濁させ、再濃縮して乾固させた。残留物をEt
2Oに懸濁させ、濃縮して乾固させ、さらに約3時間真空乾燥して、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸を得た(2.36g、87%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.09分;MSm/z:256(M−H)
−。
【1002】
段階H:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1003】
【化304】
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【1004】
NaH(12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌しながら、それに2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を約0から5℃で約60分かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、次に昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次に2.5N NaOH水溶液(50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、真空乾燥機において約55℃で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【1005】
段階I:2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【1006】
【化305】
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【1007】
フラスコに、Pd
2(dba)
3(3.90g、4.26mmol)、ジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスファン(3.62g、8.52mmol)および脱水1,4−ジオキサン(453mL)を加えた。触媒−配位子混合物を真空/窒素パージ(3回)によって脱気し、約80℃で約10分間加熱した。次に、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(30.0g、85mmol)、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(16.9g、128mmol)およびNaOt−Bu(12.28g、128mmol)を加えた。さらなる真空/窒素パージ後、反応液を約80℃で加熱した。約50分後、反応混合物を冷却して環境温度とし、セライト(登録商標)(1cm高さ×6cm直径)を頂部に乗せたシリカゲル層(6cm高さ×6cm直径)で濾過し、EtOAcで洗浄した(150mLで3回)。濾液に水(300mL)を加え、有機層を分離した。水層を追加のEtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機抽出液を飽和NH
4Cl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し(それぞれ400mL)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、暗褐色油状物を得た(45g)。褐色油状物をDCM(250mL)に溶かし、シリカゲル(200g)を加え、混合物を減圧下に濃縮した。得られたシリカ混合物を、25%から65%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[主要位置異性体]および1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル[少量位置異性体]の混合物を得た(18.8g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:404(M+H)
+。
【1008】
段階J:2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1009】
【化306】
[この文献は図面を表示できません]
【1010】
2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルおよび1−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(18.8g、46.6mmol)の1,4−ジオキサン(239mL)中混合物に、HCl(4Mの1,4−ジオキサン中溶液、86mL、345mmol)を加えた。反応液を約60℃で約1時間加熱し、冷却して約15から20℃とした。固体を真空濾過によって回収し、冷1,4−ジオキサン(20mLで2回)で洗浄し、飽和NaHCO
3溶液および水(1:1、150mL)とともに撹拌した。約1時間後、発泡は停止しており、固体を真空濾過によって回収し、氷冷水で洗浄し(20mLで3回)、真空乾燥機で恒量になるまで乾燥して、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを明黄色様褐色固体を得た(8.01g、50%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.28分;MSm/z:304(M+H)
+。
【1011】
段階K:tert−ブチル−3−エチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート
【1012】
【化307】
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【1013】
丸底フラスコに、2−ヒドラジニル−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(2.0g、6.6mmol、段階J)およびDCM(40mL)を入れて褐色懸濁液を得た。懸濁液に4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−エチルシクロペンタンカルボン酸(2.0g、7.8mmol、段階G)、HATU(2.51g、6.59mmol)およびTEA(4.59mL、33.0mmol)を加え、得られた混合物を環境温度で約24時間撹拌したところ、溶解が約2時間後に生じた。水(20mL)を加え、層を分配した。有機層を追加の水(15mLで2回)、ブライン(25mLで2回)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色残留物を得た。粗取得物を、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。回収した純度の低い取得物を0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって再精製した。二つのカラムからの生成物含有分画を合わせ、濃縮して、tert−ブチル−3−エチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(2.45、69%)を褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.47分;MSm/z:543(M+H)
+。
【1014】
段階L:tert−ブチル−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート
【1015】
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
【1016】
丸底フラスコに、tert−ブチル−3−エチル−4−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボニル)シクロペンチルカーバメート(2.45g、4.55mmol)および1,4−ジオキサン(24mL)を入れて褐色溶液を得た。TEA(2.54mL、18.2mmol)を加え、次にSOCl
2(0.50mL、6.8mmol)を加えた。反応混合物を約80℃で約5時間加熱した。混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(100mL)および水(30mL)を加えた。層を分配し、有機層を水(30mLで2回)およびブライン(30mLで2回)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色残留物を得た。粗取得物を、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して、tert−ブチル(1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメートを得た(1.7g、71%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.50分;MSm/z:525(M+H)
+。
【1017】
段階M:3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1018】
【化309】
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【1019】
丸底フラスコに、tert−ブチル−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルカーバメート(1.7g、3.2mmol)および1,4−ジオキサン(20mL)を入れて褐色溶液を得た。HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、4.05mL、16.2mmol)を加え、混合物を約40℃で約3時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去した。EtOAc(50mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を加えた。得られた固体を真空濾過によって回収し、凍結乾燥機で乾燥させて、灰色固体を得た(0.93g)。濾液の層を分配し、水層をEtOAcで抽出した(40mLで3回)。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色残留物を得た(0.52g)。取得物を合わせて、3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミンを得た(1.45g、UV純度80%、84%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.76分;MSm/z:425(M+H)
+。
【1020】
段階N:5−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリルおよび5−((1R,3S,4R)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル
【1021】
【化310】
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【1022】
5mLマイクロ波反応バイアルに、EtOH(2.0mL)中の3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.30g、0.71mmol)を入れて褐色懸濁液を得た。5−クロロピラジン−2−カルボニトリル(0.118g、0.848mmol、Ark Pharm)およびDIEA(0.49mL、2.8mmol)を加えた。得られた懸濁液をマイクロ波装置において約150℃で約1時間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、EtOAc(50mL)および水(20mL)を加えた。層を分配し、有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、粗5−(−3−エチル−4−(6−トシル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(0.24g、UV純度40%、0.18mmol)を得て、それを1,4−ジオキサン(10mL)に溶かして褐色溶液を得た。飽和Na
2CO
3水溶液(10mL、27mmol)を加え、反応混合物を約50℃で約96時間撹拌した。反応混合物を冷却して環境温度とし、反応混合物にEtOAc(50mL)を加えた。層を分離し、有機層を水(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄し、で脱水し無水MgSO
4、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、RP−HPLC(表2、方法m)によって精製して、5−((1S,3R,4S)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリルおよび5−((1R,3S,4R)−3−エチル−4−(6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ピラジン−2−カルボニトリルの1:1混合物(0.0025g、1.5%)を得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.81分;MSm/z:374(M+H)
+。
【1023】
実施例番号19:3−((3R,4R)−3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【1024】
【化311】
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【1025】
段階A:1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸
【1026】
【化312】
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【1027】
4−メチルニコチン酸塩酸塩(5.00g、36.5mmol、ASDI)および酸化白金(IV)(0.35g、1.54mmol)を、AcOH(100mL)中で、約0.41MPa(約60psi)の水素下に室温で約72時間振盪した。反応混合物をセライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮して、4−メチルピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(7.4g、残留AcOHを含有)を得て、それをさらなる精製を行わずに次に用いた。その酸の一部(1.0g、4.92mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)中溶液に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、4.0mL、16mmol)を加えた。混合物を約10分間撹拌してから、Et
2O(10mL)を加えた。沈澱を真空濾過によって回収し、Et
2O(5mL)で洗浄して、固体を得た(0.27g)。濾液に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、4.0mL、16mmol)を加え、得られた残留物にDCM(20mL)を加えながら混合物を減圧下に濃縮して恒量として、粘稠黄色油状物(0.56g)を得た。上記の二つの部分を合わせて、4−メチルピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(0.83g、93%)を得た。その酸(0.83g、4.6mmol)に、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)コハク酸イミド(1.27g、5.08mmol)、Na
2CO
3(1.71g、16.2mmol)および水:1,4−ジオキサン(1:1、20mL)を加えた。混合物を室温で約16時間撹拌し、有機溶媒を減圧下に除去した。水相を、1N HClの添加によって中和した。その溶液をEtOAcで抽出し(25mLで2回)、合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水した。その溶液を濾過し、減圧下に濃縮して、1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸を得た(1.28g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.97分;MSm/z:278(M+H)
+。
【1028】
段階B:3−(2−ブロモアセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【1029】
【化313】
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【1030】
1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルピペリジン−3−カルボン酸(1.28g、4.62mmol)のDCM(40mL)中溶液に、オキサリルクロライド(0.930mL、10.6mmol)を加え、次にDMF(0.072mL、0.92mmol)を滴下した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮して粗3−(クロロカルボニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(1.4g、4.7mmol)を得て、それをEt
2OおよびMeCNの混合物(1:1、16mL)に溶かし、冷却して約0℃としたトリメチルシリルジアゾメタン(2MのEt
2O中溶液、9.47mL、18.5mmol)のEt
2OおよびMeCN(1:1、16mL)中溶液に加えた。得られた混合物を約0℃で約4時間撹拌し、48%HBr水溶液を滴下することで反応停止した。有機溶媒を除去し、残留物を10%から40%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を減圧下に濃縮して、3−(2−ブロモアセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを得た(0.78g、47%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.50分;MSm/z:356(M+H)
+。
【1031】
段階C:2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1032】
【化314】
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【1033】
NaH(鉱油中60%分散品、12.8g、532mmol)の脱水DMF(543mL)中懸濁液を約0から5℃で撹拌しながら、それに2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(78.0g、394mmol、Ark Pharm)の脱水DMF(272mL)中溶液を約60分かけて滴下した。褐色反応溶液を約0から5℃で約30分間撹拌し、p−トルエンスルホニルクロライド(94.0g、492mmol)の脱水DMF(272mL)中溶液を約0から5℃で約60分かけて滴下した。反応混合物を約0から5℃で約1時間撹拌し、昇温させて環境温度とし、環境温度で約18時間撹拌した。反応混合物を氷水(6リットル)にゆっくり投入し、次に2.5N NaOH水溶液(50.0mL、125mmol)を加えた。沈澱を濾過によって回収し、冷水とともに撹拌した(200mLで3回)。固体を濾過によって回収し、真空乾燥機において約55℃で恒量になるまで乾燥させて、2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(134.6g、97%)を淡ベージュ固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.58分;MSm/z:352/354(M+H)
+。
【1034】
段階D:5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸メチル
【1035】
【化315】
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【1036】
2−ブロモ−5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5.00g、14.2mmol)のDMF(64mL)中溶液に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.60g、0.86mmol)、TEA(5.9mL、43mmol)およびMeOH(17mL、420mmol)を加えた。反応フラスコに、一酸化炭素を充填した風船を取り付けた。フラスコの排気と一酸化炭素による再充填を2回行い、混合物を約65℃で約3時間加熱した。追加のジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.60g、0.86mmol)を加え、フラスコの再排気および一酸化炭素による再充填を2回行った。反応混合物を、一酸化炭素雰囲気下に約95℃で約16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、氷水(350mL)に投入した。得られた懸濁液を約10分間撹拌し、濾過した。フィルターケーキを水で洗浄し、固体を約48時間凍結乾燥して、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸メチル(5.0g、UV純度90%、95%)を明褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.21分;MSm/z:332(M+H)
+。
【1037】
段階E:5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸塩酸塩
【1038】
【化316】
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【1039】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸メチル(2.5g、7.5mmol)の1,4−ジオキサン(50mL)中溶液に、6N HCl水溶液(50.0mL、1650mmol)を加え。反応混合物を約65℃で約5時間、室温で約72時間撹拌した。混合物を再加熱して約60℃として約3時間経過させ、室温で約48時間撹拌した。混合物を再加熱して約65℃として約2時間経過させ、冷却して室温とした。不溶の明黄色残留物を濾過によって除去し、有機溶媒を減圧下に除去して沈澱を得て、それを回収および乾燥させて、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸塩酸塩(1.92g、72%)を黄褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.48分;MSm/z:352(M−H)
−。
【1040】
段階F:tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート
【1041】
【化317】
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【1042】
5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸塩酸塩(1.92g、5.43mmol)のt−BuOH(50mL)中溶液に、TEA(1.67mL、11.9mmol)およびジフェニルホスホリルアジド(1.29mL、5.97mmol)を加えた。反応混合物を約70℃で約8時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、不溶残留物を濾過によって除去した。濾液をEtOAcに懸濁させ、濾過した。濾液を濃縮し、粗取得物を17%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメートを白色固体として得た(0.68g)。クロマトグラフィーにより、5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−カルボキサミド(0.39g、1.23mmol)も得られ、それをt−BuOH(25mL)中の四酢酸鉛(0.55g、1.2mmol)と室温で約72時間、次に還流下に約4時間反応させた。追加の四酢酸鉛(1.36g、3.07mmol)を加え、混合物を約2時間加熱還流した。不溶残留物を濾過によって除去し、濾液を減圧下に濃縮した。残留物を、上記のシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、追加量の所望の生成物を得た(0.18g)。二つの生成物塊を合わせてtert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメートを得た(0.86g、41%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.67分;MSm/z:389(M+H)
+。
【1043】
段階G:3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【1044】
【化318】
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【1045】
NaH(鉱油中60%分散品、0.088g、2.2mmol)のDMF(10mL)中懸濁液に約0℃で、tert−ブチル5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルカーバメート(0.86g、2.2mmol、段階F)のDMF(10mL)中溶液を加え、混合物を約0℃で約1時間撹拌した。3−(2−ブロモアセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.78g、2.2mmol、段階B)のDMF(5mL)中溶液を滴下し、得られた混合物を環境温度で約16時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をEtOAcと水との間で分配した(それぞれ40mL)。有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを得た(1.45g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.14分;MSm/z:662(M+H)
+。
【1046】
段階H:4−メチル−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルアミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【1047】
【化319】
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【1048】
3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(1.45g、2.2mmol)を環境温度で約90分間にわたり、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、0.55mL、2.2mmol)中で撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液で中和した。水相をEtOAcで抽出し(20mLで2回)、合わせた有機抽出液をブライン(16mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、4−メチル−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルアミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(1.23g、100%)を褐色非晶質固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.74分;MSm/z:562(M+H)
+。
【1049】
段階I:4−メチル−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【1050】
【化320】
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【1051】
4−メチル−3−(2−(5−トシル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イルアミノ)アセチル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(1.2g、2.2mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)中溶液に、ローソン試薬(0.44g、1.1mmol)を加え、混合物を約60℃で約90分間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を0%から1.5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−メチル−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.93g、78%)を黄色非晶質固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.49分;MSm/z:544(M+H)
+。
【1052】
段階J:3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【1053】
【化321】
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【1054】
4−メチル−3−(3−トシル−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.93g、1.7mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)中溶液に、NaOH水溶液(2N、1.0mL)を加え、得られた混合物を約90℃で約80分間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NH
4Cl水溶液(26mL)で処理し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物を褐色非晶質固体として得た。取得物を5%から100%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.55g、83%)を黄色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.94分;MSm/z:390(M+H)
+。
【1055】
段階K:8−(4−メチルピペリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1056】
【化322】
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【1057】
3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.55g、1.4mmol)およびパラジウム/炭素(10%、0.38g、0.36mmol)のEtOH(25mL)中混合物を、室温で大気圧の水素下に約20時間水素化した。触媒をセライト(登録商標)層による濾過によって除去し、濾液を減圧下に濃縮して、8−(4−メチルピペリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.30g、83%)を黄色非晶質固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.93分;MSm/z:256(M+H)
+。
【1058】
段階L:3−((3R,4R)−3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリル
【1059】
【化323】
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【1060】
8−(4−メチルピペリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.30g、1.2mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIEA(0.41mL、2.4mmol)およびEDC(0.68g、3.5mmol)を加えた。2−シアノ酢酸(0.20g、2.4mmol)を加え、混合物を環境温度で約14時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をDCMと水との間で分配した(それぞれ25mL)。有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。0%から8%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって、生成物を白色固体として得た(0.29g)。取得物のキラル分離(表3、方法10)によって取得物(R
t=22.5分、旋光度=正)を得て、それをさらに0%から8%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−((3R,4R)−3−(3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン−8−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−オキソプロパンニトリルを得た(0.04g、11%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.36分;MSm/z:323(M+H)
+。
【1061】
実施例番号20:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1062】
【化324】
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【1063】
段階A:3−ヨード−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール
【1064】
【化325】
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【1065】
DMF(100mL)中の5−メトキシ−1H−インドール(5.00g、34.0mmol)をKOH(2.00g、35.7mmol)とともに約15分間撹拌し、次にヨウ素(8.80g、34.7mmol)を加えた。混合物を約30間撹拌し、NaH(鉱油中60%分散品、1.63g、40.8mmol)を少量ずつ加えた。環境温度で約15分間撹拌後、ヨードメタン(2.34mL、37.4mmol)を加え、混合物を約2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、混合物を水(300mL)とともに約15分間撹拌した。スラリーをDCM(100mL)で処理し、層を分離した。水層をDCM(50mL)で抽出し、合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。取得物を、DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−ヨード−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドールを得た(9.48g、97%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6δ7.48(s、1H)、7.38(d、1H)、6.86(dd、1H)、6.72(d、1H)、3.79(s、3H)、3.76(s、3H);LC/MS(表2、方法a)R
t=2.50分間。
【1066】
段階B:5−ブロモ−3−((5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)エチニル)ピラジン−2−アミン
【1067】
【化326】
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【1068】
500mL丸底フラスコに、NMP(120mL)および3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(9.00g、35.6mmol)を入れた。混合物を窒素下に脱気し、Pd(Ph
3P)
4(3.29g、2.85mmol)を加えた。フラスコをアルミホイルで覆って、それを光から保護し、ヨウ化銅(I)(0.678g、3.56mmol)、TEA(29.8mL、214mmol)および(トリメチルシリル)アセチレン(3.84g、39.1mmol)を加えた。混合物を油浴で昇温させて約55℃として約1.5時間経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、3−ヨード−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール(9.76g、34.0mmol)、水(0.256mL、14.2mmol)、NMP(1mL)およびDBU(37.5mL、249mmol)を加えた。混合物を環境温度で約16時間撹拌した。混合物を濃縮して揮発分を除去し、混合物を水(800mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(300mLで4回)。合わせた有機層を水(600mL)で洗浄した。生成した乳濁液をセライト(登録商標)で濾過して不溶物を除去した。濾液層を分離し、有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して約25mLとし、EtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を濃縮して取得物を得て、それをEt
2O(50mL)で磨砕し、濾過し、Et
2Oで洗浄した(10mLで2回)。得られた固体を乾燥して、生成物2.94gを得た。上記で得られた濾液を濃縮して約6mLとし、EtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、豊富な取得物の第2の塊を得て、それをEt
2O(20mL)で磨砕し、濾過して、追加の生成物0.42gを得た。二つのバッチを合わせて、5−ブロモ−3−((5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)エチニル)ピラジン−2−アミンを得た(3.36g、26%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.46分;MSm/z:357(M+H)
+。
【1069】
段階C:2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1070】
【化327】
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【1071】
DMF(35mL)中の5−ブロモ−3−((5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)エチニル)ピラジン−2−アミン(3.25g、9.10mmol)をNaH(鉱油中60%分散品、0.36g、9.1mmol)で処理した。環境温度で約5時間後、混合物を追加のNaH(鉱油中60%分散品、0.036g、0.91mmol)で処理し、約16時間撹拌した。混合物を濃縮し、水(50mL)およびEtOAc(40mL)とともに撹拌した。混合物を濾過し、不溶物タールが残るまで固体を洗浄した。濾液層を分離し、有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。取得物を最少量の温DMFに溶かし、95:5DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(120gシリカゲルカラム)によって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して油状物を得て、それをEtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(120gシリカカラム)によって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して油状残留物を得て、それをEtOAc(20mL)で磨砕し、濾過して黄色固体を得た。取得物を乾燥させて、2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(1.48g、45%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.50分;MSm/z:357(M+H)
+。
【1072】
段階D:2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1073】
【化328】
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【1074】
DMF(15mL)中の2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.500g、1.40mmol)を冷却して約0℃とし、NaH(鉱油中60%分散品、0.112g、2.80mmol)で処理した。混合物を約15分間撹拌し、SEM−Cl(0.372mL、2.10mmol)を加え、混合物を昇温させて環境温度として約15分経過させた。混合物を濃縮し、DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカカラム)によって精製して、2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(0.61g、89%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.88分;MSm/z:489(M+H)
+。
【1075】
段階E:(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノール
【1076】
【化329】
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【1077】
1,4−ジオキサン(13mL)および水(6.5mL)中の2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.815g、1.67mmol)、(E)−スチリルボロン酸(0.272g、1.84mmol、Combiblocks)、Cs
2CO
3(1.36g、4.18mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.070g、0.10mmol)を加熱して約70℃として終夜経過させた。混合物を冷却し、溶媒を減圧下に濃縮した。取得物を水(50mL)とEtOAc(60mL)との間で分配し、有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して泡状物を得た(1.01g)。取得物を1,4−ジオキサン(15mL)および水(3mL)に溶かし、2.5重量%四酸化オスミウム/t−BuOH(0.84mL、0.067mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(1.43g、6.69mmol)を加えた。混合物を環境温度で約1時間撹拌し、2.5重量%の四酸化オスミウム/t−BuOH(0.84mL、0.067mmol)および水(3mL)を加えた。混合物を約3時間撹拌、水(50mL)で希釈した。混合物をEtOAcで抽出した(体積50mLおよび25mL)。合わせた有機溶液をブライン(30mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して油状物を得た(0.97g)。取得物を1,4−ジオキサン(10mL)およびEtOH(2mL)に溶かし、NaBH
4(0.063g、1.672mmol)で処理し、約30分間撹拌した。溶媒を留去し、取得物をEtOAc(50mL)、水(20mL)と飽和NaHCO
3水溶液(20mL)との間で分配した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機溶液をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。取得物をEtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノールを得た(0.63g、86%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.58分;MSm/z:439(M+H)
+。
【1078】
段階F:2−(アジドメチル)−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1079】
【化330】
[この文献は図面を表示できません]
【1080】
DCM(10mL)中の(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタノール(0.63g、1.4mmol)をSOCl
2(0.115mL、1.58mmol)で処理し、環境温度で約15分間撹拌した。溶媒を留去し、アジ化ナトリウム(0.280g、4.31mmol)およびDMF(5mL)を加えた。混合物を環境温度で終夜撹拌した。溶媒を留去し、残留物を水(30mL)とEtOAc(25mL)との間で分配した。水層をEtOAc(15mL)で洗浄し、合わせた有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、2−(アジドメチル)−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(0.58g、87%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.42分;MSm/z:464(M+H)
+。
【1081】
段階G:(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン
【1082】
【化331】
[この文献は図面を表示できません]
【1083】
THF(15mL)中の2−(アジドメチル)−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.58g、1.3mmol)を、トリフェニルホスフィン(0.335g、1.28mmol)および水(0.150mL、8.33mmol)で処理し、加熱して約70℃として約2時間経過させた。混合物を冷却し、減圧下に濃縮した。取得物を、2.5体積%の37重量%水酸化アンモニウム水溶液を含む9:1DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミンを得た(0.37g、68%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.11分;MSm/z:438(M+H)
+。
【1084】
段階H:N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミド
【1085】
【化332】
[この文献は図面を表示できません]
【1086】
THF(5mL)中の(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン(0.185g、0.423mmol)をピリジン(0.044mL、0.55mmol)および無水酢酸(0.044mL、0.47mmol)で処理した。混合物を環境温度で約5分間撹拌し、AcOH(0.024mL、0.42mmol)で処理した。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水(15mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミドを得た(0.202g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.63分;MSm/z:480(M+H)
+。
【1087】
段階I:N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミド
【1088】
【化333】
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【1089】
DMF(10mL)中のN−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミド(0.200g、0.417mmol)をエチレンジアミン(0.90mL、13mmol)およびTBAF(1MのTHF中溶液、1.7mL、1.7mmol)で処理した。混合物を加熱して約85℃として約90分経過させ、冷却し、減圧下に濃縮した。取得物を水(20mL)とともに約16時間撹拌し、Et
2O(10mL)を加え、撹拌を約15分間続けた。スラリーを濾過し、回収した固体を乾燥させた。濾液をEtOAcで抽出し(25mLで2回)、合わせた有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して取得物を得て、それを以前に回収した固体と合わせた。取得物をEtOAc(5mL)で磨砕し、濾過して固体を得た。濾液をDCM/MeOH(9:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、追加量の生成物を得て、それをEtOAc磨砕から得られた固体と合わせて、N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミドを得た(0.108g、74%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.91分;MSm/z:350.2(M+H)
+。
【1090】
段階J:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1091】
【化334】
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【1092】
1,4−ジオキサン(6mL)中のN−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)アセトアミド(0.108g、0.309mmol)をローソン試薬(0.075g、0.19mmol)で処理し、加熱して約85℃として約30分間経過させた。混合物を短時間冷却し、追加量のローソン試薬(0.075g、0.19mmol)を加えた。混合物を加熱して約85℃として約30分間経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、酢酸第二水銀(0.10g、0.31mmol)を加えた。約15分間後、追加量の酢酸第二水銀(0.10g、0.31mmol)を加えた。混合物を約15分間撹拌し、EtOAc(50mL)で希釈した。混合物を濾過し、ケーキをEtOAcで洗浄した(25mLで2回)。濾液を留去し(残留物は取り置く。)、固体を乾燥させ、DCM(20mL)で磨砕した。固体を濾過によって回収し、DCM(25mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、EtOAc濾過から得られた取り置き残留物と合わせた。フィルターケーキをDMF(1.2mL)に溶かし、95:5DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(10gカラム)によって精製した。生成物含有分画を、EtOAcおよびDCM磨砕からの濾液と合わせ、濃縮し、合わせた取得物を、95:5DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(10gカラム)によって精製した。生成物含有分画を合わせた。シリカカラムをDMFで流し(各回40mL)、全ての生成物含有分画を以前に回収したものと合わせ、溶媒を減圧下に除去した。残留物を約MeOH(5mL)で磨砕し、濾過した。フィルターケーキを水(40mL)および37重量%水酸化アンモニウム(3mL)で磨砕し、EtOAcで抽出した(50mLで5回)。有機抽出液を合わせ、ブライン(25mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して固体を得た(0.056g)。取得物をMeOH(5mL)で磨砕した。固体を濾過によって回収し、乾燥させて、5重量%のMeOH(0.037g、36%)を含む7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.94分;MSm/z:332(M+H)
+、
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.19(s、1H)、8.50(s、1H)、7.81(s、1H)、7.66(s、1H)、7.45(dd、J=14.8、5.52Hz、2H)、7.03(d、J=2.07Hz、1H)、6.92(dd、J=8.88、2.25Hz、1H)、3.87(s、3H)、3.83(s、3H)、2.95(s、3H)。
【1093】
実施例番号21:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1094】
【化335】
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【1095】
段階A:N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ホルムアミド
【1096】
【化336】
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【1097】
油浴にてギ酸エチル(4.4mL、54.0mmol)中の(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン(0.095g、0.22mmol、実施例番号20、段階G)を約60℃で約45分間加熱した。混合物を冷却し、溶媒留去して、N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ホルムアミドを得た(0.10g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.65分;MSm/z:466(M+H)
+。
【1098】
段階B:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1099】
【化337】
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【1100】
1,4−ジオキサン(4mL)中のN−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ホルムアミド(0.10g、0.22mmol)をローソン試薬(0.053g、0.13mmol)で処理し、油浴で加熱して約80℃として約15分間経過させた。混合物を冷却し、酢酸第二水銀(0.073g、0.23mmol、Fluka)を加えた。混合物を環境温度で約30分撹拌し、追加量の酢酸第二水銀(0.073g、0.228mmol、Fluka)を加え、撹拌を環境温度で約2時間続けた。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、濾過した。溶媒を減圧下に留去し、取得物をDCM/MeOH(95:5)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画の濃縮後に得られた取得物を、EtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを得た(0.048g、49%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.16分;MSm/z:448(M+H)
+。
【1101】
段階C:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1102】
【化338】
[この文献は図面を表示できません]
【1103】
DMF(4mL)中の7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.048g、0.11mmol)をエチレンジアミン(0.22mL、3.3mmol)で処理し、加熱して約85℃として約5分間経過させた。その溶液を冷却し、TBAF(1MのTHF中溶液、0.11mL、0.11mmol)を加えた。溶液を再加熱して約85℃として約30分経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、追加量のTBAF(1MのTHF中溶液、0.054mL、0.054mmol)を加え、加熱を約1.5時間続けた。その溶液を冷却し、取得物を分取RP−HPLC(表2、方法1)によって精製した。生成物含有分画を濃縮してMeCNを除去し、飽和NaHCO
3水溶液で塩基性とし、EtOAcで抽出した(10mLで2回)。合わせた有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。固体をヘプタン(5mL)で磨砕し、次に濾過によって回収して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを得た(0.028g、8%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.91分;MSm/z:318.1(M+H)
+。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6δ12.18(s、1H)、8.77(s、1H)、8.59(s、1H)、7.83(s、1H)、7.79(s、1H)、7.48(d、J=2.3Hz、1H)、7.43(d、J=8.9Hz、1H)、7.20(d、J=2.3Hz、1H)、6.92(dd、J=8.90、2.36Hz、1H)、3.88(s、3H)、3.82(s、3H)。
【1104】
実施例番号22:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−フェニル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1105】
【化339】
[この文献は図面を表示できません]
【1106】
段階A:N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ベンズアミド
【1107】
【化340】
[この文献は図面を表示できません]
【1108】
THF(5mL)中の(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メタンアミン(0.095g、0.28mmol、実施例番号20、段階G)をピリジン(0.026mL、0.33mmol)および塩化ベンゾイル(0.033mL、0.28mmol)で処理した。混合物を約60℃で約20分間撹拌し、冷却して環境温度とし、Na
2CO
3水溶液(15mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機溶液を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、N−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ベンズアミドを得た(0.118g、100%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.64分;MSm/z:542(M+H)
+。
【1109】
段階B:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1110】
【化341】
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【1111】
1,4−ジオキサン(3mL)中のN−((6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)メチル)ベンズアミド(0.118g、0.218mmol)をローソン試薬(0.070g、0.17mmol)で処理し、油浴で加熱して約80℃として約20分間経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、酢酸第二水銀(0.073g、0.23mmol)を加えた。混合物を環境温度で約60分間撹拌し、追加量の酢酸第二水銀(0.069g、0.22mmol)を加え、撹拌を環境温度で約20分続けた。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、取得物をEtOAcで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを得た(0.055g、48%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.91分;MSm/z:524(M+H)
+。
【1112】
段階C:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−フェニル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン
【1113】
【化342】
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【1114】
DMF(3mL)中の7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−フェニル−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジン(0.054g、0.103mmol)をエチレンジアミン(0.207mL、3.09mmol)およびTBAF(1MのTHF中溶液、0.412mL、0.412mmol)で処理した。その溶液を加熱して約90℃として約70分経過させた。混合物を冷却して環境温度とし、混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(6mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、黄色残留物を得た。残留物を、1%から6%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色固体を得た。固体をヘプタン(2mL)で磨砕して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−フェニル−6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジンを得た(0.004g、10%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.26分;MSm/z:394(M+H)
+。
【1115】
【表34】
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【1116】
製造番号29:(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1117】
【化343】
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【1118】
段階A:(3R)−3−(ジベンジルアミノ)−N−メトキシ−N−メチルシクロペンタンカルボキサミド
【1119】
【化344】
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【1120】
(1S,3R)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸(4.22g、32.7mmol、Peptech)のMeOH(15mL)中溶液に、塩化水素ガスを約5分間吹き込んだ。得られた混合物を約50℃で約6時間、次に室温で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をMeCN(30mL)に懸濁させた。沈澱を濾過によって回収し、真空乾燥して、(3R)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸メチル塩酸塩(3.1g、53%)を白色固体として得た。濾液にEt
2O(120mL)を加え、沈澱を真空濾過によって回収して、追加の(3R)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸メチル塩酸塩(1.1g、19%)を得て、それを上記の生成物と合わせて、(3R)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸メチル塩酸塩(4.2g、合計で72%)を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。このエステルの一部(3.05g、17.0mmol)をDMF(15mL)に溶かし、次に追加のベンジルブロミド(5.80g、34.0mmol)およびK
2CO
3(7.27g、52.6mmol)を加えた。混合物を室温で約16時間撹拌し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。粗生成物を、5%から35%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボン酸メチル(3.52g、64%)を無色油状物として得て、それを直接使用した。この取得物の一部(1.18g、3.65mmol)をTHF(40mL)中で約−25℃にてO,N−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.07g、10.9mmol)と合わせ、次にLHMDS(1MのTHF中溶液、14.6mL、14.6mmol)を滴下した。混合物を約0℃で約1時間撹拌した。混合物を再冷却して約−25℃とし、O,N−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.50g、5.1mmol)を加え、次に追加のLHMDS(1MのTHF溶液、14.6mL、14.6mmol)を滴下した。反応混合物を約0℃で約1時間撹拌し、水(10mL)を滴下することで反応停止した。有機溶媒を減圧下に除去した。DCM(60mL)を加え、層を分離した。有機相をブラインで洗浄し、減圧下に濃縮し、5%から35%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(3R)−3−(ジベンジルアミノ)−N−メトキシ−N−メチルシクロペンタンカルボキサミド(1.01g、79%)を無色油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.08分;MSm/z:353(M+H)
+。
【1121】
段階B:(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒド
【1122】
【化345】
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【1123】
(3R)−3−(ジベンジルアミノ)−N−メトキシ−N−メチルシクロペンタンカルボキサミド(3.34g、9.48mmol)のTHF(70mL)中溶液を冷却して約−78℃とし、次にDIBAL−H(1.0Mのヘキサン中溶液、9.48mL、9.48mmol)を滴下した。反応混合物を約−78℃で約1時間撹拌し、飽和酒石酸ナトリウムカリウム水溶液を滴下することで反応停止した。得られた混合物を室温で約1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、水層をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物を、0%から20%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行う中性アルミナでのクロマトグラフィーによって精製して、(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒド(1.63g、75%)を無色油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.03分;MSm/z:294(M+H)
+。
【1124】
段階C:(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノール
【1125】
【化346】
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【1126】
5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.23g、2.83mmol、Adesis)のTHF(10mL)中溶液を冷却して約−78℃とし、温度を約−70℃以下に維持しながら、n−BuLi(1.6Mのヘキサン中溶液、2.3mL、3.7mmol)を滴下した。混合物を約40分間撹拌し、(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒド(0.83g、2.8mmol、段階B)のTHF(3mL)中溶液を滴下し、得られた混合物を約−75℃で約2時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(20mL)の滴下によって、反応混合物を反応停止し、有機溶媒を減圧下に除去した。水系混合物をEtOAc(25mL)で抽出し、有機層をブライン(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。残留物を、0%から20%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノールを得た(1.14g、67%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.31分;MSm/z:602(M+H)
+。
【1127】
段階D:(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン
【1128】
【化347】
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【1129】
(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノール(1.14g、1.89mmol)のDCM(50mL)中溶液を冷却して約0℃とした。デス−マーチンペルヨージナン(2.41g、5.68mmol)を加え、反応混合物を約0から10℃で約3時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム水溶液(1M、20mL)を滴下することで混合物を反応停止し、有機溶媒を減圧下に除去した。水層をEtOAcで抽出し(25mLで2回)、合わせた有機抽出液をNaOH水溶液(1N、20mLで3回)、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を0%から20%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン(0.68g、60%)を黄色非晶質固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.65分;MSm/z:442(M+H)
+。
【1130】
段階E:(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1131】
【化348】
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【1132】
(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン(1.5g、2.5mmol)、ヒドラジン(0.24mL、7.5mmol)およびAcOH(0.14mL、2.5mmol)のEtOH(40mL)中混合物を加熱還流し約8時間、約90℃で約16時間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)とEtOAc(50mL)との間で分配した。有機相を分離し、ブライン(40mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(1.14g、100%)を黄色非晶質固体として得て、それを精製せずに用いた。そのヒドラゾン(1.14g、2.5mmol)のNMP(4mL)中溶液に、ナトリウムtert−ブトキシド(0.58g、6.0mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.0056g、0.025mmol)およびCyPFt−Bu(0.014g、0.025mmol)を加えた。混合物をマイクロ波装置にて約140℃で約15分間加熱し、溶媒を減圧下に除去した。残留物をEtOAc(25mL)と水(25mL)との間で分配し、有機溶液をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗(3R)−N,N−ジベンジル−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(1.05g、100%)を暗褐色固体として得て、それを精製せずに用いた。前記保護アミン(1.05g、2.5mmol)のMeOH(15mL)中溶液に、Pd(OH)
2(0.23g、1.6mmol)およびギ酸アンモニウム(1.58g、25.0mmol)を加えた。混合物を約65℃で約1時間加熱した。触媒を濾過によって除去し、濾液を減圧下に濃縮して、粗(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.60g、100%)を褐色固体として得て、それを精製せずに用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.12分;MSm/z:242(M+H)
+。
【1133】
製造番号30:(1S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1134】
【化349】
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【1135】
段階A:(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボン酸メチル
【1136】
【化350】
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【1137】
(1R,3S)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸(5.00g、38.7mmol、Peptech)のMeOH(100mL)中溶液に塩化水素ガスを約15分間吹き込み、黄褐色溶液を得て、反応混合物を環境温度で約24時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去して、(3S)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸メチル(5.5g、25.5mmol、66%)を得て、それをDMF(100mL)に溶かし、K
2CO
3(17.6g、127mmol)および(ブロモメチル)ベンゼン(6.05mL、50.9mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で終夜撹拌した。固体を濾過によって回収し、DMF(100mL)で洗浄した。濾液を高真空下に濃縮し、粗取得物を10%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボン酸メチル(7.3g、89%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.97分;MSm/z:324(M+H)
+。
【1138】
段階B:(3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒド
【1139】
【化351】
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【1140】
丸底フラスコに、THF(154mL)中の(3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボン酸メチル(7.3g、23mmol)を入れて無色溶液を得た。その溶液を冷却して約−25℃とし、次にN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(5.95g、61.0mmol)を加えた。LHMDS溶液(1MのTHF中溶液、84mL、84mmol)を滴下し、反応液を約0℃で約1時間撹拌した。反応混合物を再冷却して約−25℃とし、追加のN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.5g、5mmol)およびLHMDS10mL(1MのTHF中溶液、10mL、10mmol)を加えた。反応混合物を約0℃で約1時間撹拌した。反応混合物をLC/MSによって分析したところ、原料がまだ残っていることが示され、混合物を再冷却して約−25℃とし、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.0g、20mmol)およびLHMDS(1MのTHF中溶液、20mL、20mmol)を加えた。反応混合物を約0℃で約1時間撹拌した。この再冷却と添加の手順をさらに1回繰り返し、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.5g、15mmol)およびLHMDS(1MのTHF溶液、40mL、40mmol)を加えた。約0℃で約1時間撹拌後、水(50mL)を滴下した。有機溶媒を減圧下に除去し、EtOAc(200mL)を加えた。層を分配し、有機層を水(250mL)およびブライン(125mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色油状物を得た。粗生成物を、20%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(120gカラム)によって精製して、(3S)−3−(ジベンジルアミノ)−N−メトキシ−N−メチルシクロペンタンカルボキサミド(6.86g、19mmol、86%)を得て、それをTHF(100mL)に溶かし、冷却して約−78℃とした。その溶液に、DIBAL−H(1.0Mのヘキサン中溶液、21.2mL、21.2mmol)を約15分間かけて滴下した。反応溶液を約−78℃で約1時間撹拌した。飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液(25mL)を約−78℃で滴下し、反応混合物を環境温度で約1時間撹拌した。有機溶媒を減圧下に除去し、EtOAc(100mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAcで抽出した(25mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(50mLで3回)、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して黄色油状物を得た。粗取得物を、10%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒドを得た(5.6g、100%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.26分;MSm/z:294(M+H)
+。
【1141】
段階C:(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3R)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノール
【1142】
【化352】
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【1143】
丸底フラスコにTHF(161mL)中の5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(3.5g、8.05mmol、Adesis)を入れて無色溶液を得た。その溶液を冷却して約−78℃とし、n−BuLi(1.6Mのヘキサン中溶液、6.54mL、10.46mmol)を約15分間かけて滴下した。n−BuLi溶液の添加が完了した後、THF(10mL)中の(3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンタンカルボアルデヒド(2.48g、8.45mmol)を約5分間かけて滴下した。反応混合物を約−78℃で約4時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(40mL)をゆっくり加え、混合物を約5分間撹拌した。有機溶媒を減圧下に除去し、EtOAc(100mL)を加えた。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し(50mLで3回)、MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して黄色油状物を得て、それを5%から10%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して、(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノールを得た(3.5g、72%)。LC/MS(表2、方法n)R
t=2.97分;MSm/z:603(M+H)
+。
【1144】
段階D:(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン
【1145】
【化353】
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【1146】
丸底フラスコに、DCM(104mL)中の(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノール(3.51g、5.83mmol)を入れて黄色溶液を得た。その溶液を冷却して約0℃とした。デス−マーチンペルヨージナン(7.41g、17.48mmol)を加え、混合物を約0℃で約2時間、次に環境温度で約3時間撹拌した。反応混合物を再冷却して約0℃とし、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(50mL)をゆっくり加えた。有機溶媒を減圧下に除去した。EtOAc(100mL)を加え、層を分配した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液(20mLで2回)およびブライン(50mLで3回)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色油状物を得た。粗取得物を5%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。0%から100%EtOAc/ヘプタンの段階的勾配で溶離を行う中性アルミナクロマトグラフィーによる第2の精製によって、(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン(1.7g、50%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表2、方法n)R
t=3.90分;MSm/z:601(M+H)
+。
【1147】
段階E:(1S)−N,N−ジベンジル−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1148】
【化354】
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【1149】
丸底フラスコにn−ブタノール(44.4mL)中の(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)((3.S)−3−(ジベンジルアミノ)シクロペンチル)メタノン(1.65g、2.76mmol)を入れて黄色溶液を得た。ヒドラジン(0.259mL、8.27mmol)およびAcOH(0.16mL、2.8mmol)を加えた。反応混合物に、活性化された3Åモレキュラーシーブスおよびn−BuOHの入ったディーンスタークトラップを取り付けた。反応混合物を約140℃で約6時間加熱した。ヒドラジン(0.26mL、8.3mmol)およびAcOH(0.16mL、2.8mmol)を加え、反応混合物を約140℃で約6時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、溶媒を減圧下に除去した。EtOAc(50mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を加え、層を分離した。有機層を追加の飽和NaHCO
3水溶液(50mLで2回)およびブライン(50mLで3回)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して褐色シロップを得た。(1S)−N,N−ジベンジル−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(1.4g)を高真空下に約48時間乾燥させ、直接用いた。4個の5mLマイクロ波反応バイアルにそれぞれ、NMP(1.2mL)中の(1S)−N,N−ジベンジル−3−((5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(ヒドラゾノ)メチル)シクロペンタンアミン(0.35g、0.78mmol)を入れて橙赤色溶液を得た。KOt−Bu(0.18g、1.8mmol)を加え、次にPd(OAc)
2(0.008mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−フェロセニル]エチル−ジ−tert−ブチルホスフィン(0.008mmol)のNMP(各基質で0.1M、0.080mL)中原液を各バイアルに加えた。バイアルにキャップを施し、溶液をCEMマイクロ波装置にて約140℃で約15分間加熱した(約1.72MPa(250psi)最大圧力、1分間の傾斜、最大300ワット)。追加の触媒−配位子溶液(それぞれ0.0008mmol、0.080mL)を反応溶液に加え、混合物をマイクロ波装置にてさらに約30分間約140℃で加熱した。反応混合物を合わせ、溶媒を減圧下に除去した。残留物をEtOAcおよびMeOHに溶かし、セライト(登録商標)の層で濾過し、EtOAcおよびMeOHで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、残留物をDCM(100mL)に溶かし、飽和NH
4Cl水溶液(50mLで3回)およびブライン(50mLで2回)で洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、(1S)−N,N−ジベンジル−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(1.2g、73%)を褐色シロップとして得た。(表2、方法n)R
t=1.11分;MSm/z:422(M+H)
+。
【1150】
段階F:(1S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン
【1151】
【化355】
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【1152】
丸底フラスコに、MeOH(15.8mL)中の(1S)−N,N−ジベンジル−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(1.11g、2.65mmol)を入れて褐色溶液を得た。ギ酸アンモニウム(1.67g、26.5mmol)およびPd(OH)
2−C(0.93g、1.3mmol)を加えた。懸濁液を約65℃で約90分間加熱し、次にギ酸アンモニウム(0.84g、13.3mmol)を加えた。混合物を約65℃で約1時間撹拌した。追加のギ酸アンモニウム(1.67g、26.5mmol)を加え、混合物を約65℃で約1.5時間撹拌した。追加のPd(OH)
2−C(0.7g、1.0mmol)を加え、混合物を約65℃で約1時間撹拌した。混合物を冷却して約0℃とし、セライト(登録商標)の層で濾過し、MeOH(175mL)で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、残留物を水に溶かし、EtOAcで洗浄した。水層を減圧下に濃縮し、(1S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.46g、72%)を褐色シロップとして得た。(表2、方法a)R
t=1.07分;MSm/z:242(M+H)
+。
【1153】
製造番号31:5−メトキシ−1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール
【1154】
【化356】
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【1155】
DMF(100mL)中の5−メトキシ−1H−インドール(5.15g、35.0mmol)をKOH(2.06g、36.7mmol)とともに室温で約15分間撹拌し、ヨウ素(9.06g、35.7mmol)を加えた。混合物を室温で約30分間撹拌し、次にNaH(鉱油中60%分散品、1.67g、42.0mmol)を少量ずつ加えた。室温で約15分間撹拌後、ヨードメタン(2.40mL、38.5mmol)を加え、混合物を約15分間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、混合物を水(300mL)とともに約15分間撹拌した。スラリーをDCM(100mL)で処理し、層を分離した。水層をDCM(30mL)で抽出し、合わせた有機層を水(100mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、粗3−ヨード−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール(9.90g、34.5mmol、99%)を得て、それを直接用いた。丸底フラスコに、3−ヨード−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール(9.90g、34.5mmol)、PdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2付加物(1.408g、1.724mmol)、TEA(33.6mL、241mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(28.7g、224mmol)および1,4−ジオキサン(200mL)を入れた。反応混合物を約100℃で約40分間加熱し、冷却して室温とし、減圧下に濃縮した。取得物をEtOAc(300mL)とともに撹拌し、濾過し、フィルターケーキをEtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、残留物を25%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(120gカラム)によって精製して、5−メトキシ−1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドールを得た(3.70g、37%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.68分;MSm/z:288.2(M+H)
+。
【1156】
実施例番号23:1−シクロヘキシル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1157】
【化357】
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【1158】
段階A:(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノール
【1159】
【化358】
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【1160】
5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボアルデヒド(3.0g、16mmol、Adesis)のTHF(100mL)中溶液に約0℃で、シクロヘキシルマグネシウムクロライド(2MのEt
2O中溶液、22.8mL、45.7mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約2時間撹拌し、追加のシクロヘキシルマグネシウムクロライド(2MのEt
2O中溶液、8.3mL、16.6mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約16時間撹拌した。水(10mL)を加えて反応停止し、揮発分を減圧下に除去した。生成物をDCMで抽出し(20mLで3回)、合わせた有機相を無水MgSO
4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下に除去し、粗取得物を溶離液として10%から45%EtOAc/ヘプタンの勾配を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノールをオフホワイト固体として得た(1.97g、45%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.32分;MSm/z:265および267(M+H)
+。
【1161】
段階B:(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノン
【1162】
【化359】
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【1163】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノール(1.97g、7.44mmol)のDCM(39.4mL)中懸濁液に約0℃で、デス−マーチンペルヨージナン(9.47g、22.3mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約4時間撹拌し、飽和Na
2SO
3水溶液(125mL)を加えることで反応停止した。生じた発熱反応を制御するため、添加中は反応フラスコを氷浴で冷却した。生成物をDCMで抽出し(40mLで3回)、合わせた有機抽出液をNaOH水溶液(2N、100mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノンをオフホワイト固体として得た(1.75g、90%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.61分;MSm/z:263および265(M+H)
+。取得物を、それ以上精製せずに次の段階で直接用いた。
【1164】
段階C:5−クロロ−4−(シクロヘキシル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1165】
【化360】
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【1166】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノン(0.720g、2.74mmol)、無水ヒドラジン(0.430mL、13.7mmol)およびAcOH(0.025mL、0.44mmol)のEtOH(40mL)中混合物を約20時間加熱還流した。この間、ディーン−スタークトラップを用いることで反応混合物から水を除去した。反応混合物を冷却して環境温度とし、揮発分を減圧下に除去し、残留物を水(29mL)とEtOAc(30mL)との間で分配した。有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去した。粗取得物を、溶離液として10%から50%EtOAc/ヘプタンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、5−クロロ−4−(シクロヘキシル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをオフホワイト固体として得た(0.37g、48%)。LC/MS(表2、方法o)R
t=2.22分;MSm/z:277および279(M+H)
+。
【1167】
段階D:1−シクロヘキシル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1168】
【化361】
[この文献は図面を表示できません]
【1169】
CEM Discoverマイクロ波装置において、5−クロロ−4−(シクロヘキシル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.125g、0.452mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.104g、1.08mmol)、酢酸パラジウム(0.001g、0.0045mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン(0.0025g、0.0045mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリジノン(2mL)中にて約160℃で約30分間加熱した。不溶残留物を濾過によって除去し、濾液について分取RP−HPLC(表2、方法h)による精製を行って、1−シクロヘキシル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを白色固体として得た(0.036g、33%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.04分;MSm/z:241(M+H)
+。
【1170】
実施例番号24:1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1171】
【化362】
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【1172】
段階A:(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノール
【1173】
【化363】
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【1174】
添加時に反応液の内部温度を約−70℃以下に維持しながら、n−BuLi(1.6Mのヘキサン中溶液、5.17mL、8.28mmol)を、5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(3.0g、6.9mmol、Adesis)のTHF(120mL)中溶液に約−78℃で滴下した。約40分間撹拌後、1−ベンジルピペリジン−4−カルボアルデヒド(2.1g、10.3mmol)を滴下し、得られた混合物を約−75℃で約1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(60mL)の滴下により反応停止した。混合物を減圧下に濃縮し、残った水系部分をEtOAc(125mL)で抽出した。有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮して、粗(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノール(3.53g、定量的)を黄色油状物として得た。LC/MS(表2、方法n)R
t=1.82分;MSm/z:512および514(M+H)
+。粗取得物を、それ以上精製せずに次の段階に直接用いた。
【1175】
段階B:(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノン
【1176】
【化364】
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【1177】
(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノール(3.53g、6.9mmol)のDCM(120mL)中溶液に約0℃でデス−マーチンペルヨージナン(8.78g、20.7mmol)を加え、約16時間撹拌しながら、反応液を昇温させて環境温度とした。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)とEtOAc(200mL)との間で分配した。有機相をブライン(120mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。最初にヘプタン(1リットル)で溶離し、次に1:7EtOAc:ヘプタン(1リットル)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって、(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノンを白色固体として得た(1.85g、実施例番号24段階Aおよび段階Bで合わせた収率53%)。LC/MS(表2、方法n)R
t=2.81分;MSm/z:510および512(M+H)
+。
【1178】
段階C:4−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1179】
【化365】
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【1180】
(1−ベンジルピペリジン−4−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノン(1.85g、3.63mmol)、無水ヒドラジン(0.341mL、10.9mmol)およびAcOH(0.21mL、3.63mmol)の混合物をディーン−スタークトラップ中の3Åモレキュラーシーブス上で約48時間加熱還流した。反応混合物を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3(100mL)とEtOAc(100mL)との間で分配した。有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水MgSO
4上で真空乾燥し、濃縮した。残留物をEt
2O(15mL)に懸濁させ、得られた沈澱を濾過によって回収し、真空乾燥して、4−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.85g、64%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法n)R
t=1.48分;MSm/z:368および370(M+H)
+。
【1181】
段階D:1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1182】
【化366】
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【1183】
4−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−e]ピリジン(0.85g、2.44mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.565g、5.87mmol)、酢酸パラジウム(0.0055g、0.024mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン(0.0136g、0.0244mmol)の混合物を、CEM Discoverマイクロ波装置において約160℃て約30分間にわたり、NMP(10mL)中で加熱した。NMPを減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)とEtOAc(50mL)との間で分配した。有機相を分離し、ブライン(55mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物をMeCN(10mL)に懸濁させ、沈澱を濾過によって回収し、真空乾燥して、1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを黄褐色固体として得た(0.33g、40%)。LC/MS(表2、方法n)R
t=1.42分;MSm/z:332(M+H)
+。
【1184】
実施例番号25:1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1185】
【化367】
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【1186】
段階A:1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1187】
【化368】
[この文献は図面を表示できません]
【1188】
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.26g、0.791mmol、実施例番号24)のMeOH(20mL)中溶液に、ギ酸アンモニウム(0.50g、7.9mmol)およびパールマン触媒(0.56g、0.79mmol)を加えた。反応液を約65℃で約1時間加熱し、セライト(登録商標)で濾過し、減圧下に濃縮した。濾液を濃縮して、1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.161g、84%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.18分;MSm/z:242(M+H)
+、240(M−H)
−。粗生成物を、それ以上精製せずに以後の段階で直接用いた。
【1189】
段階B:1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1190】
【化369】
[この文献は図面を表示できません]
【1191】
1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.023g、0.095mmol)のピリジン(0.5mL)中溶液に、シクロプロパンスルホニルクロライド(0.015g、0.105mmol)を加えた。反応液を約25℃で約1時間撹拌した。MeOH(0.5mL)を加えて反応停止し、粗反応混合物をRP−HPLC(表2、方法p)によって精製して、1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを固体として得た(0.004g、6.5%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.74分;MSm/z:346(M+H)
+、344(M−H)
−。
【1192】
実施例番号26:1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1193】
【化370】
[この文献は図面を表示できません]
【1194】
段階A:(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノール
【1195】
【化371】
[この文献は図面を表示できません]
【1196】
温度を約−70℃以下に維持しながら、5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−e]ピリジン(5.00g、11.5mmol、Adesis)のTHF(135mL)中溶液に約−78℃で、n−BuLiの溶液(1.6Nのヘプタン中溶液、8.62mL、13.8mmol)を滴下した。約40分間撹拌後、1−ベンジルピペリジン−3−カルボアルデヒド(4.21g、20.7mmol)のTHF(15mL)中溶液を滴下し、得られた混合物を約−75℃で約2時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(100mL)を滴下することで反応停止し、THFを減圧下に除去した。水相をEtOAc(250mL)で抽出し、ブライン(200mL)で洗浄し、濃縮して、粗(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノール(5.88g、定量的)を黄色油状物として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階に直接用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.78分;MSm/z:512および514(M+H)
+。
【1197】
段階B:(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノン
【1198】
【化372】
[この文献は図面を表示できません]
【1199】
(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−e]ピリジン−4−イル)メタノール(5.89g、11.5mmol)のDCM(120mL)中溶液に約0℃で、デス−マーチンペルヨージナン(14.63g、34.5mmol)を加え、得られた混合物を約16時間撹拌しながら、昇温させて環境温度とした。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液(150mL)とEtOAc(200mL)との間で分配した。有機相をブライン(120mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。最初にヘプタン(1リットル)で溶離し、次に1:7EtOAc:ヘプタン(1リットル)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって、(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノン(1.45g、25%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=3.24分;MSm/z:511(M+H)
+。
【1200】
段階C:4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1201】
【化373】
[この文献は図面を表示できません]
【1202】
(1−ベンジルピペリジン−3−イル)(5−クロロ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)メタノン(1.45g、2.84mmol)、無水ヒドラジン(0.273g、8.53mmol)およびAcOH(0.163mL、2.84mmol)の混合物をEtOH(35mL)中で約16時間加熱還流した。反応混合物を冷却して室温とし、溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)とEtOAc(60mL)との間で分配した。有機相をブライン(40mL)で洗浄し、濃縮して、4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.04g、定量的)を褐色非晶質固体として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で直接用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.57分;MSm/z:368(M+H)
+。
【1203】
段階D:1−(1−ベンジルピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1204】
【化374】
[この文献は図面を表示できません]
【1205】
4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)(ヒドラゾノ)メチル)−5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.04g、2.84mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.652g、6.78mmol)、酢酸パラジウム(0.0064g、0.028mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチル−ジ−tert−ブチルホスフィン(0.016g、0.028mmol)のNMP(10mL)中混合物を、マイクロ波装置において約160℃で約30分間加熱した。追加の酢酸パラジウム(0.0064g、0.028mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチル−ジ−tert−ブチルホスフィン(0.016g、0.028mmol)を加え、混合物をマイクロ波装置において約160℃で約15分間加熱した。追加の酢酸パラジウム(0.003g、0.014mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチル−ジ−tert−ブチルホスフィン(0.008g、0.014mmol)を加え、混合物を再度約160℃で約8分間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を水(25mL)とEtOAc(25mL)との間で分配した。有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、活性炭で脱色し、濾過した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を、最初にDCM(1リットル)、98:1:1DCM:TEA:MeOHの混合液(1リットル)、次に97:1:2DCM:TEA:MeOHの混合液(1リットル)を溶離液とするシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(1−ベンジルピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.18g、0.54mmol、19%)を褐色固体として得た。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.36分;MSm/z:332(M+H)
+。
【1206】
段階E:1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1207】
【化375】
[この文献は図面を表示できません]
【1208】
1−(1−ベンジルピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.18g、0.54mmol)、パールマン触媒(0.05g、0.36mmol)およびギ酸アンモニウム(0.684g、10.8mmol)の混合物を、EtOH(20mL)中で約1時間加熱還流した。セライト(登録商標)層による濾過によって触媒を除去し、濾液を減圧下に濃縮して、1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.13g、0.543mmol、定量的)を黄色非晶質固体として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で直接用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.31分;MSm/z:242(M+H)
+。
【1209】
段階F:1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1210】
【化376】
[この文献は図面を表示できません]
【1211】
1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.13g、0.54mmol)のピリジン(5mL)中溶液にシクロプロパンスルホニルクロライド(0.076、0.54mmol)を加え、混合物を室温で約4時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をRP−HPLC(表2、方法q)によって精製して、1−(1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.019g、0.055mmol、10%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法n)R
t1.75分;m/z:346(M+H)
+。
【1212】
実施例番号27:1−シクロヘキシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1213】
【化377】
[この文献は図面を表示できません]
【1214】
t−BuOH(5mL)中の4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド(0.100g、0.554mmol、Adesis)、シクロヘキシルヒドラジン塩酸塩(0.125g、0.831mmol)およびDIEA(0.19mL、1.1mmol)を含む溶液を環境温度で約1時間撹拌し、約70℃で約1時間加熱し、次にバイオテージ(Biotage)マイクロ波装置において約200℃で約1時間加熱した。不溶残留物を濾過によって除去し、濾液について分取RP−HPLC(表2、方法p)による精製を行って、1−シクロヘキシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.045g、0.187mmol、34%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表2、方法d)R
t2.13分;m/z:241(M+H)
+、239(M−H)
−。
【1215】
実施例番号28:1−シクロヘキシル−6H−イソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1216】
【化378】
[この文献は図面を表示できません]
【1217】
段階A:(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノンオキシム
【1218】
【化379】
[この文献は図面を表示できません]
【1219】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノン(0.35g、1.33mmol;実施例番号23、段階B)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.46g、6.7mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.6mL、9.32mmol)およびAcOH(0.2mL、3.5mmol)のn−ブタノール(20mL)中混合物を約120℃で約18時間加熱した。混合物に追加のヒドロキシルアミン塩酸塩(0.185g、2.66mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.70mL、4.0mmol)およびAcOH(0.15mL、2.7mmol)を加え、反応液を約120℃で約18時間加熱した。追加量のヒドロキシルアミン塩酸塩(0.185g、2.66mmol)、DIEA(0.70mL、4.0mmol)およびAcOH(0.15mL、2.7mmol)を混合物に加え、反応液を約130℃で約3日間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(40mLで3回)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として0%から70%EtOAc/ヘプタン勾配)によって精製して、(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノンオキシムをオフホワイト固体として得た(0.193g、52%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.22分;m/z:276および278(M−H)
−。
【1220】
段階B:1−シクロヘキシル−6H−イソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1221】
【化380】
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【1222】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノンオキシム(0.19g、0.70mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(0.16g、1.4mmol)のDMSO(6mL)中混合物をバイオテージマイクロ波装置で約125℃にて約30分間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として0%から30%EtOAc/ヘプタン勾配)によって精製して、1−シクロヘキシル−6H−イソオキサゾロ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを白色固体として得た(0.076g、46%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.50分;m/z:242(M+H)
+。
【1223】
実施例番号29:1−シクロヘキシル−3−メチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1224】
【化381】
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【1225】
段階A:5−クロロ−4−(シクロヘキシル(2−メチルヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1226】
【化382】
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【1227】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロヘキシル)メタノン(0.383g、1.46mmol;実施例番号23、段階B)、メチルヒドラジン(0.24mL、4.56mmol)およびAcOH(0.084mL、1.47mmol)のn−ブタノール(10mL)中混合物を約135℃で約18時間加熱した。この間、ディーン−スタークトラップを用いることで、反応混合物から水を蒸留した。追加のメチルヒドラジン(0.24mL、4.6mmol)およびAcOH(0.084mL、1.5mmol)を加え、反応混合物を約2日間加熱還流した。反応液を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗生成物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として0%から35%EtOAc/ヘプタン勾配)によって精製して、5−クロロ−4−(シクロヘキシル(2−メチルヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.261g、62%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.53分;m/z:291および293(M+H)
+。
【1228】
段階B:1−シクロヘキシル−3−メチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1229】
【化383】
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【1230】
5−クロロ−4−(シクロヘキシル(2−メチルヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.241g、0.829mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.191g、1.99mmol)、酢酸パラジウム(0.001g、0.0083mmol)および(R)−1[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン(0.0046g、0.0083mmol)の混合物を、バイオテージマイクロ波装置でNMP(3mL)中にて約160℃で約15分間加熱した。追加の酢酸パラジウム(0.001g、0.0083mmol)および(R)−1[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン(0.0046g、0.0083mmol)を加え、反応混合物を約160℃で約30分間加熱した。不溶残留物を、セライト(登録商標)層での濾過によって除去し、濾液を分取RP−HPLC(表2、方法r)によって精製して、1−シクロヘキシル−3−メチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを白色固体として得た(0.121g、58%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.29分;m/z:255(M+H)
+。
【1231】
実施例番号30:1−シクロブチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1232】
【化384】
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【1233】
段階A:シクロブチルマグネシウムブロミド
【1234】
【化385】
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【1235】
乾燥フラスコ中窒素雰囲気下に、マグネシウム(4.63g、191mmol)を約120℃で約1分間加熱した。フラスコを冷却して約60℃とし、THF(56mL)、1,2−ジブロモエタン(0.055mL、0.64mmol)およびブロモシクロブタン(6mL、64mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約5時間撹拌し、次の段階で直接用いた。
【1236】
段階B:(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノール
【1237】
【化386】
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【1238】
5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボアルデヒド(0.908g、5.03mmol、Adesis)のTHF(30mL)中溶液に約0℃で、シクロブチルマグネシウムブロミドの溶液(0.28MのTHF溶液、56mL、63mmol)を加えた。反応混合物を撹拌し、昇温させて環境温度とし、反応混合物を約16時間撹拌した。水(10mL)を加え、揮発分を減圧下に除去した。生成物をDCMで抽出し(20mLで3回)、合わせた有機相を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去し、粗取得物を、溶離液として10%から45%勾配のEtOAc/ヘプタンを用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノールをオフホワイト固体として得た(0.42g、32%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.02分;m/z:237および239(M+H)
+。
【1239】
段階C:(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノン
【1240】
【化387】
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【1241】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノール(0.3g、1.2mmol)のDCM(7mL)中懸濁液に約0℃でデス−マーチンペルヨージナン(1.6g、3.8mmol)を加えた。反応混合物を環境温度で約4時間撹拌し、飽和Na
2SO
3水溶液(125mL)を加えることで反応停止した。生成物をDCMで抽出し(20mLで3回)、合わせた有機抽出液をNaOH水溶液(2N、20mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO
4で脱水し、溶媒を減圧下に除去して、(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノンをオフホワイト固体として得て(0.2g、67%)、それをそれ以上精製せずに次の段階で直接用いた。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.27分;m/z:235および237(M+H)
+。
【1242】
段階D:5−クロロ−4−(シクロブチル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1243】
【化388】
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【1244】
(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)(シクロブチル)メタノン(0.2g、0.85mmol)、無水ヒドラジン(0.13mL、4.26mmol)およびAcOH(0.008mL、0.142mmol)のエタノール(10mL)中混合物を約20時間加熱還流した。その間、ディーン−スタークトラップを用いることで、反応混合物から水を蒸留した。揮発分を減圧下に除去し、残留物を水(10mL)とEtOAc(20mL)との間で分配した。有機相を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去した。粗取得物を、溶離液として10%から50%勾配のEtOAc/ヘプタンを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、5−クロロ−4−(シクロブチル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをオフホワイト固体として得た(0.10g、49%)。LC/MS(表2、方法o)R
t=2.22分;m/z:249および251(M+H)
+。
【1245】
段階E:1−シクロブチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1246】
【化389】
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【1247】
5−クロロ−4−(シクロブチル(ヒドラゾノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−e]ピリジン(0.052g、0.21mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.048g、0.50mmol)、酢酸パラジウム(0.0005g、0.0025mmol)および(R)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン(0.0015g、0.0025mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリジノン(2mL)中で、CEM Discoverマイクロ波装置において約160℃で約30分間加熱した。不溶残留物を濾過によって除去し、濾液について分取RP−HPLCによる精製(表2、方法h)を行って、1−シクロブチル−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを白色固体として得た(0.002g、4%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.78分;m/z:213(M+H)
+。
【1248】
実施例番号31:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1249】
【化390】
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【1250】
THF(46mL)中の5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−e]ピリジン(1.0g、2.3mmol、Adesis)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボアルデヒド(0.47g、4.1mmol、Pharmacore)を、実施例番号24に記載の条件に従って反応させた。粗取得物をRP−HPLC(表2、方法s)によって精製して、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを黄褐色固体として得た(0.027g、4段階で4%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.51分;m/z:243(M+H)
+。
【1251】
実施例番号32:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1252】
【化391】
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【1253】
THF(46mL)中の5−クロロ−4−ヨード−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.0g、2.3mmol、Adesis)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボアルデヒド(0.47g、4.1mmol、JW Pharmlab)を、実施例番号24に記載の条件に従って反応させた。粗取得物をRP−HPLC(表2、方法s)によって精製して、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.0021g、4段階で0.4%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.53分;m/z:243(M+H)
+。
【1254】
実施例番号33:6−((1S,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(A−1134356.0)および6−((1S,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル
【1255】
【化392】
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【1256】
(1S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.20g、0.83mmol、製造番号30)、6−クロロニコチノニトリル(0.12g、0.83mmol)、DIEA(0.22mL、1.2mmol)およびEtOH(3mL)の混合物を、マイクロ波装置(約1.72MPa(250psi)最大圧力、1分間の傾斜、最大300ワット)において約120℃で約1時間加熱した。反応混合物を減圧下に濃縮し、RP−HPLC(表2、方法s)によって精製して、6−((1S,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(0.014g、5%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.75分;m/z:344(M+H)
+および6−((1S,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(0.020g、7%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.81分;m/z:344(M+H)
+を得た。
【1257】
実施例番号34:1−(1−(5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−6]ピリジン
【1258】
【化393】
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【1259】
DIEA(0.09mL、0.51mmol)を含む1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.16g、0.65mmol、実施例番号26、段階E)および2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.031g、0.17mmol)のEtOH(2mL)中混合物を、マイクロ波リアクター(約1.72MPa(250psi)最大圧力、1分間の傾斜、最大300ワット)において約130℃で約1時間加熱した。粗取得物を、5%から100%EtOAc/ヘプタン勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(1−(5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.016g、24%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=2.32分;m/z:387(M+H)
+。
【1260】
実施例番号35:6−(3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)ピリダジン−3−カルボニトリル
【1261】
【化394】
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【1262】
DIEA(0.37mL、2.12mmol)を含む1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.16g、0.65mmol、実施例番号26、段階E)および6−クロロピリダジン−3−カルボニトリル(0.090g、0.65mmol)のEtOH(3mL)中混合物を、マイクロ波リアクター(約1.72MPa(250psi)最大圧力、1分間の傾斜、最大300ワット)において約120℃で約15分間加熱した。粗取得物を、RP−HPLC(表2、方法h)によって精製して、6−(3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)ピリダジン−3−カルボニトリルを得た(0.016g、24%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.76分;m/z:345(M+H)
+。
【1263】
実施例番号36:6−(3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)ニコチノニトリル
【1264】
【化395】
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【1265】
DIEA(0.37mL、2.12mmol)を含む1−(ピペリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.16g、0.65mmol、実施例番号26、段階E)および6−クロロニコチノニトリル(0.090g、0.65mmol)のEtOH(3mL)中混合物をマイクロ波リアクターにおいて約120℃で約15分間加熱した。粗取得物をRP−HPLC(表2、方法h)によって精製して、6−(3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)ニコチノニトリルを得た(0.012g、6%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.96分;m/z:344(M+H)
+。
【1266】
実施例番号37:1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1267】
【化396】
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【1268】
1−ベンジルピペリジン−3−カルボアルデヒドを1−ベンジルピペリジン−4−カルボアルデヒドに置き換えることで実施例番号26段階AからEと同様にして、1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造した。RP−HPLC(表2、方法t)による精製によって、1−(ピペリジン−4−イル)−3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.038g、5段階で3%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=0.84分;m/z:242(M+H)
+。
【1269】
実施例番号38:6−((1R,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(A−1119778.0)および6−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル
【1270】
【化397】
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【1271】
(3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.12g、0.48mmol、製造番号29)、6−クロロニコチノニトリル(0.069g、0.48mmol)およびDIEA(0.13mL、0.75mmol)を、EtOH(3.0mL)中にて約80℃で約10時間加熱した。溶媒を減圧下に除去し、粗取得物をRP−HPLC(表2、方法h)によって精製して、6−((1R,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(0.007、4%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.86分;m/z:344(M+H)
+および6−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチルアミノ)ニコチノニトリル(0.009g、5%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.89分;m/z:344(M+H)
+を得た。
【1272】
実施例番号39:N−((1R,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(A−1119784.0)およびN−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド
【1273】
【化398】
[この文献は図面を表示できません]
【1274】
(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.12g、0.48mmol、製造番号29)、シクロプロパンスルホニルクロライド(0.070g、0.48mmol)、DIEA(0.11mL、0.60mmol)およびDMF(6.0mL)を室温で約2.5時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗取得物をRP−HPLCによって精製して(表2、方法q)、N−((1R,3R)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(0.008g、5%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.58分;m/z:346(M+H)
+およびN−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)シクロプロパンスルホンアミド(0.017g、10%):LC/MS(表2、方法a)R
t=1.71分;m/z:346(M+H)
+を得た。
【1275】
実施例番号40:2−シアノ−N−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)アセトアミド
【1276】
【化399】
[この文献は図面を表示できません]
【1277】
(3R)−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンタンアミン(0.12g、0.48mmol、製造番号29)および2−シアノ酢酸(0.042g、0.48mmol)を、DMF(6.0mL)中でEDC(0.12g、0.65mmol)およびHOBt(0.076g、0.48mmol)と合わせた。混合物を室温で約3時間撹拌した。2−シアノ酢酸パーフルオロフェニル(0.62g、2.5mmol、製造番号6)を加え、反応混合物を室温で約48時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗取得物をRP−HPLC(表2、方法q)によって精製して、2−シアノ−N−((1R,3S)−3−(3,6−ジヒドロピラゾロ[4,3−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)シクロペンチル)アセトアミドを得た(0.014g、9%)。LC/MS(表2、方法a)R
t=1.52分;m/z:307(M−H)
−。
【1278】
実施例番号41:1−メチル−7−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1279】
【化400】
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【1280】
段階A:1−メチル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1281】
【化401】
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【1282】
n−BuOH(7mL)中の4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド(1.37g、7.59mmol、Adesis)およびメチルヒドラジン(0.599mL、11.4mmol)を加熱して約95℃とした。約15分後、濃HCl(0.500mL、16.4mmol)を加え、反応混合物を加熱して約120℃とした。約4時間後、水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL)で抽出した。有機層を分離し、水層を飽和NaHCO
3水溶液で約pH8の塩基性とし、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、5%から60%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(40gカラム)によって精製して、1−メチル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.960g、74%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.40分;MSm/z:173(M+H)
+。
【1283】
段階B:1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1284】
【化402】
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【1285】
NaH(鉱油中60%分散品、0.209g、5.23mmol)のDMF(10mL)中溶液に約0℃で、1−メチル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.60g、3.5mmol)のDMF(5mL)中溶液を加えた。冷却浴を外し、約20分後に、p−トルエンスルホニルクロライド(0.996g、5.23mmol)を加えた。室温で約2時間後、水を加え(15mL)、混合物をEtOAcで抽出した(20mLで3回)。有機層を合わせ、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、5%から45%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.50g、44%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.20分;MSm/z:327(M+H)
+。
【1286】
段階C:7−ヨード−1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1287】
【化403】
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【1288】
THF(1.5mL)中のジイソプロピルアミン(0.20mL、1.5mmol)を冷却して約−74℃とした。n−BuLiの溶液(1.6Mのシクロヘキサン中溶液、1.03mL、1.65mmol)を約15分かけて滴下した。約20分後、溶液をTHF(10mL)中の1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.250g、0.766mmol)に約−74℃で約10分間かけて加えた。約−74℃で約1時間後、ヨウ素(0.226g、0.889mmol)のTHF(5mL)中溶液を約5分間かけて加えた。約−74℃で約2時間後、水(20mL)を加え、反応混合物をEtOAcで抽出した(20mLで3回)。有機層を合わせ、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、5%から40%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、7−ヨード−1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.27g、78%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=2.34分;MSm/z:453(M+H)
+。
【1289】
段階D:1−メチル−7−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1290】
【化404】
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【1291】
7−ヨード−1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.134g、0.296mmol)、3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(0.711g、0.356mmol、Combi−Blocks)、Pd(PPh
3)
4(0.24g、0.021mmol、Strem)、Na
2CO
3(0.790g、0.741mmol)の1,4−ジオキサン:水(3:1、10mL)中混合物を加熱して約90℃として約5時間経過させた。反応混合物をセライト(登録商標)層で濾過した。濾液を水(10mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、1−メチル−7−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.180g、0.375mmol)を得て、それをMeOH(3mL)に溶かし、NaOH水溶液(5N、0.75mL、3.8mmol)で処理した。反応容器を密閉し、CEMマイクロ波装置において約120℃で約20分間加熱した(約1.72MPa(250psi)最大圧力、2分間の傾斜時間、最大300ワット)。反応混合物を濾過し、MeOH(3mL)で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−メチル−7−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.65g、53%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.23分;MSm/z:327(M+H)
+。
【1292】
実施例番号42:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1293】
【化405】
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【1294】
フラスコに、1,4−ジオキサン:水(3:1、10mL)中の7−ヨード−1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.200g、0.442mmol、実施例番号41、段階C)、5−メトキシ−1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール(0.140g、0.486mmol、製造番号31)、Pd(PPh
3)
4(0.036g、0.031mmol、Strem)およびNa
2CO
3(0.117g、1.11mmol)を入れた。反応混合物を約85から90℃で約5時間加熱した。反応混合物を濾過し、減圧下に濃縮して乾固させて粗固体を得て、それをマイクロ波反応容器に加えた。MeOH(3mL)およびNaOH水溶液(5N、0.412mL、2.06mmol)を加え、容器を密閉し、マイクロ波装置において約120℃で約20分間加熱した(約1.72MPa(250psi)最大圧力、2分間の傾斜時間、最大300ワット)。反応混合物を濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、5%から68%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.015g、2段階で22%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.30分;MSm/z:332(M+H)
+。
【1295】
実施例番号43:1−メチル−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン
【1296】
【化406】
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【1297】
フラスコに、1,4−ジオキサン:水(3:1,10mL)中の7−ヨード−1−メチル−6−トシル−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.134g、0.296mmol、実施例番号41、段階C)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.074g、0.36mmol)、(PPh
3)
4(0.024g、0.021mmol、Strem)およびNa
2CO
3(0.079g、0.74mmol)を入れた。反応液を約80℃で約12時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して固体を得て、それを5mLマイクロ波反応バイアルに加えた。MeOH(3mL)およびNaOH水溶液(5N、0.77mL、3.8mmol)を加え、反応容器を密閉し、約120℃でマイクロ波装置において約20分間にわたり加熱した(約1.72MPa(250psi)最大圧力、2分間の傾斜時間、最大300ワット)。反応混合物を濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮し、MeOH/DCMに再度溶かし、0%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィー(12gカラム)によって精製した。生成物含有分画を合わせ、濃縮して、1−メチル−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンを得た(0.038g、2段階で39%)。LC/MS(表2、方法d)R
t=1.13分;MSm/z:253(M+H)
+。
【1298】
実施例番号44:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【1299】
【化407】
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【1300】
段階A:2−(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
【1301】
【化408】
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【1302】
丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(10mL)中のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.066g、0.072mmol)およびジ−tert−ブチル−(2′,4′,6′−トリイソプロピル−ビフェニル−2−イル)−ホスファン(0.061g、0.14mmol)を入れて黒色溶液を得て、真空/窒素パージによってそれを脱気した(3回)。混合物を加熱して約80℃として約10分間経過させた。その反応混合物に、2−ブロモ−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.35g、0.72mmol、実施例番号20、段階D)およびヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(0.142g、1.08mmol)を加え、次にナトリウムtert−ブトキシド(0.104g、1.08mmol)を加えた。混合物を約80℃で約20分間加熱した。反応混合物を冷却し、セライト(登録商標)で濾過した。フィルター層を、EtOAc(40mL)でさらに洗った。濾液を減圧下に濃縮し、0%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジン−カルボン酸tert−ブチルを得た(0.272g、70%)。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.78分;MSm/z:539(M+H)
+。
【1303】
段階B:2−ヒドラジニル−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
【1304】
【化409】
[この文献は図面を表示できません]
【1305】
丸底フラスコに、2−(6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(0.272g、0.505mmol)および1,4−ジオキサン(5mL)を加えた。その混合物に、HCl(4Nの1,4−ジオキサン中溶液、1.26mL、5.05mmol)を加え、反応混合物を加熱して約60℃として約1時間経過させた。反応混合物を冷却して室温とし、EtOAc(50mL)で希釈した。溶液を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2−ヒドラジニル−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを得た(0.19g、84%)。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.55分;MSm/z:439(M+H)
+。
【1306】
段階C:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【1307】
【化410】
[この文献は図面を表示できません]
【1308】
丸底フラスコに、2−ヒドラジニル−6−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(0.181g、0.413mmol)、DCM(5mL)およびアセトアルデヒド(10.0MのDCM中溶液、0.206mL、2.06mmol)を加えた。反応混合物を室温で約1時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、次にDMF(8mL)および塩化銅(II)(0.107g、0.796mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約90℃として約15分間経過させた。反応混合物を冷却して室温とし、10%アンモニア水(4.5mL)およびEtOAc(6mL)を加えた。反応混合物を加熱して約40℃として約30分間経過させた。反応混合物を冷却して環境温度とし、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。取得物を、0%から100%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを得た(0.040g、21%)。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.67分;MSm/z:463(M+H)
+。
【1309】
段階D:7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン
【1310】
【化411】
[この文献は図面を表示できません]
【1311】
丸底フラスコに、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(0.040g、0.086mmol)、DMF(0.865mL)、エチレンジアミン(0.088mL、2.6mmol)およびTBAF(1.0MのTHF溶液、0.346mL、0.173mmol)を加えた。反応混合物を加熱して約85℃として約4時間経過させた。その反応混合物に、エチレンジアミン(0.088mL、2.6mmol)およびTBAF(1.0MのTHF溶液、0.346mL、0.173mmol)を加えた。反応混合物を約85℃で約2時間加熱した。反応混合物冷却して室温とし、水(50mL)で希釈した。混合物をEtOAc(50mL)で抽出し、有機層を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、分取RP−HPLCによって精製した(表2、方法u)。取得物を、0%から10%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製して、7−(5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−メチル−6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンを得た(0.0024g、8.4%)。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.84分;MSm/z:333(M+H)
+。