特許第5748772号(P5748772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5748772ポータブル端末で近距離無線ネットワークの自動接続の方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5748772
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】ポータブル端末で近距離無線ネットワークの自動接続の方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20150625BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20150625BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20150625BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20150625BHJP
【FI】
   H04W52/02 110
   H04W48/16 134
   H04W64/00 171
   H04W84/10 110
【請求項の数】19
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-548883(P2012-548883)
(86)(22)【出願日】2011年1月12日
(65)【公表番号】特表2013-516938(P2013-516938A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】KR2011000210
(87)【国際公開番号】WO2011087267
(87)【国際公開日】20110721
【審査請求日】2012年7月11日
【審判番号】不服2014-9447(P2014-9447/J1)
【審判請求日】2014年5月21日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0002561
(32)【優先日】2010年1月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジ−ウーン・チュン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン−チャン・チャン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョ−スン・シム
【合議体】
【審判長】 佐藤 聡史
【審判官】 近藤 聡
【審判官】 加藤 恵一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−278313(JP,A)
【文献】 特開2007−82106(JP,A)
【文献】 特開2006−135929(JP,A)
【文献】 特開2002−186009(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/102479(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル端末における近距離無線ネットワークの自動接続の方法であって、
アクセスポイント(AP)登録時、前記APの位置情報を保存する過程と、
前記端末の位置情報を獲得する過程と、
前記端末の位置情報と前記APの位置情報を比べる過程と、
前記両位置情報を比べた結果及び前記端末のモーションに基づいて、通信部のアクティベーション周期を制御する過程と、
前記通信部がアクティベートされる時、前記APを検索する過程と、
を有し、
前記アクティベーション周期を制御する過程が、前記両位置情報を比べた結果および前記端末のモーションに基づき、前記通信部の電源のオンまたはオフを決定する過程を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ポータブル端末における近距離無線ネットワークの自動接続の装置であって、
アクセスポイント(AP)登録時、前記APの位置情報を保存する保存部と、
前記端末の位置情報を獲得する位置情報獲得部と、
前記端末の位置情報と前記APの位置情報を比べ、前記両位置情報を比べた結果及び前記端末のモーションに基づいて通信部のアクティベーション周期を制御する制御部と、
前記通信部がアクティベートされる時、APを検索する通信部と、
を備え
前記アクティベーション周期を制御することが、前記両位置情報を比べた結果および前記端末のモーションに基づき、前記通信部の電源のオンまたはオフを決定することを含むことを特徴とする装置。
【請求項3】
前記通信部のアクティベーション周期を制御する過程は、
前記端末とAPの間の距離をしきい距離と比べる過程と、
前記端末とAPの間の距離がしきい距離より大きい場合、前記通信部を非アクティベートせる過程と、
前記端末とAPの間の距離がしきい距離より小さい又は等しい場合、前記通信部をアアクティベートさせる過程と、を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末とAPの間の距離に応じて通信部のスキャン周期を制御する過程を有し、
前記スキャン周期は、前記端末とAPの間の距離が短いほど、スキャン区間を長く設定して非スキャン区間を短く設定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末のモーションを測定する過程と、
前記端末のモーションによって前記通信部のスキャン周期を制御する過程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記端末のモーションによって前記通信部のアクティベーション周期を制御する過程は、前記端末のモーションの程度をしきい値と比べる過程と、前記端末のモーションの程度がしきい値より小さい又は等しい場合、前記通信部を非アクティベーションさせる過程と、前記端末のモーションの程度がしきい値より大きい場合、前記通信部をアクティベーションさせる過程とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記端末の前記モーションの程度によって通信部のスキャン周期を制御する過程は、前記端末のモーションの程度が小さいほど、スキャン区間を短く設定して非スキャン区間を長く設定する過程を有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記端末とAPの間の距離及び端末のモーションの中で少なくとも一つを利用して前記端末の位置情報を獲得する周期と端末のモーションを測定する周期の中で少なくとも一つを制御する過程を有することを特徴とする請求項1項に記載の方法。
【請求項9】
前記位置情報は、位置座標及びセル識別子の中でいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、登録されたAPが検索される時、検索されたAPとの接続の手順を実行する過程と、前記APに対応する前記登録されたイベントを実行する過程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記端末のモーションを測定する慣性センサーを備えたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記端末とAPの間の距離をしきい距離と比べて前記端末とAPの間の距離がしきい距離より大きい場合、前記通信部を非アクティベートさせて、前記端末とAPの間の距離がしきい距離より小さい又は等しい場合、前記通信部をアクティベートさせることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記端末とAPの間の距離に応じて通信部のスキャン周期を制御して、前記端末とAPの間の距離が短いほど、スキャン区間を長く設定して非スキャン区間を短く設定することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項14】
前記端末のモーションを測定する慣性センサーを備え、
前記制御部は、前記端末のモーションによって前記通信部のスキャン周期を制御することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項15】
前記端末のモーションによる前記通信部のアクティベーション周期の制御は、前記端末のモーションの程度をしきい値と比べ、前記端末のモーションの程度がしきい値より小さい又は等しい場合、前記通信部を非アクティベーションさせ、前記端末のモーションの程度がしきい値より大きい場合、前記通信部をアクティベーションさせ、
前記制御部は前記端末のモーションの程度をしきい値と比べて、前記端末のモーションの程度がしきい値段より小さい又は等しい場合、前記通信部を非アクティベートさせ、
前記端末のモーションの程度がしきい値より大きい場合、前記通信部をアクティベートさせることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記端末のモーションの程度が小さいほど、スキャン区間を短く設定して非スキャン区間を長く設定することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項17】
前記制御部は、前記端末とAPの間の距離及び端末のモーションの程度の中で少なくとも一つを利用して前記位置情報獲得部の位置情報獲得周期と慣性センサーのモーション測定周期の中で少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記位置情報は、位置座標及びセル識別子の中でいずれか一つであることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項19】
前記通信部は、登録されたAPが検索される時、検索されたAPとの接続の手順を実行して、前記制御部は、前記APに対応する前記登録されたイベントを実行することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は近距離無線ネットワークをサポートするポータブル端末に関する。特に、ユーザーの操作なしに近距離無線ネットワークを自動的に接続する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年にホームネットワークに対する関心が急増し、セルラーネットワークと近距離無線ネットワークの利用を可能にするポータブル端末が研究開発されている。前記近距離無線通信技術では無線LANと無線PANを例にあげることができる。
【0003】
一般的に、セルラーネットワークと前記近距離無線ネットワークをサポートするポータブル端末は前記近距離無線ネットワークのAP(Access Point)に自分を登録する手順を実行することで、前記セルラーネットワークで提供するサービスと等しいサービスの提供を受けることができる。
【0004】
従来のポータブル端末では前記近距離無線ネットワークをサポートする通信モジュールの電源がオンになると、接続しようとするサービスセットID(SSID)に対応するAPが検索されるまで周辺APから送信されるビーコン信号を受信して、前記接続しようとするAPが検索されると、該当のAPとの接続の手順を実行してサービスの提供を受ける。すなわち、前記近距離無線ネットワークをサポートする通信モジュールの電源がオン(ON)になっている状態で該当のAPが検索されなければ、前記ポータブル端末は該当APを検索するための動作を継続的に実行するようになる。このような動作は周辺に該当APが存在しない場合には、前記ポータブル端末の電力を浪費する原因になる。したがって、従来ではAP接続の必要によってユーザーが前記近距離無線ネットワークをサポートする通信モジュールをオン/オフ(ON/OFF)できるようにしている。
【0005】
しかし、このようなユーザーの直接操作の方法はユーザーの不便をもたらすだけでなく、前記ユーザーの不注意によって前記近距離通信モジュールのオン/オフを制御しない場合、必要なサービスの提供を受けることができなくなるとか電力が無駄使いされる問題点が発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、前述のような問題点を鑑みて、本発明の目的はポータブル端末でユーザーの操作なしに、近距離無線ネットワークを自動的に接続する方法及び装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、ポータブル端末で位置情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフを制御する方法及び装置を提供することにある。
【0008】
本発明のさらなる他の目的は、ポータブル端末でモーション情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフを制御する方法及び装置を提供することにある。
【0009】
本発明のさらなる他の目的は、ポータブル端末で位置情報を利用して近距離無線ネットワークの検索周期を制御する方法及び装置を提供することにある。
【0010】
本発明のさらなる他の目的は、ポータブル端末でモーション情報を利用して近距離無線ネットワークの検索周期を制御する方法及び装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらなる他の目的は、ポータブル端末で近距離無線ネットワークを自動的に接続して、あらかじめ設定されたイベントを実行するための方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するための本発明の第1見地によると、ポータブル端末で近距離無線ネットワークの自動接続の方法は、アクセスポイント(AP:Access Point)登録時、前記APの位置情報を保存する過程と、前記端末の位置情報を獲得する過程と、前記端末の位置情報と前記APの位置情報を比べて通信部のアクティベーション周期を制御する過程と、前記通信部がアクティベートされる時、前記APを検索する過程とを有することを特徴とする。
【0013】
前述の目的を達成するための本発明の第2見地によると、ポータブル端末で近距離無線ネットワークの自動接続の装置は、AP登録時、前記APの位置情報を保存する保存部と、前記端末の位置情報を獲得する位置情報獲得部と、前記端末の位置情報と前記APの位置情報を比べて通信部のアクティベーション周期を制御する制御部と、前記通信部がアクティベートされる時、APを検索する通信部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明によるポータブル端末のAP検索周期を図示する図面である。
図2】本発明の実施形態によるポータブル端末で位置に応じてAP検索の実行の可否を示す図面である。
図3】本発明によるポータブル端末のブロック構成を図示する図面である。
図4】本発明の実施形態によるポータブル端末で初期のAP登録手順を図示する図面である。
図5】本発明の実施形態によるポータブル端末でAP検索手順を図示する図面である。
図6】本発明の実施形態によるポータブル端末で位置情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御する手順を図示する図面である。
図7】本発明の実施形態によるポータブル端末でモーション情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御する手順を図示する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面を参照して説明する。また本発明を説明することにおいて、関連する公知機能あるいは構成に対する具体的な説明が本発明の趣旨を不明瞭にする可能性があると判断された場合、その詳細な説明は略する。
【0016】
以下、本発明ではポータブル端末で位置情報及びモーション情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御するための技術について説明する。以下、本発明で近距離無線ネットワークは無線LAN(WLAN:Wireless Local Area Network)を例に説明して、無線PAN(WPAN:Wireless Personal Area Network)にも等しい方式で適用することができる。
【0017】
図1(a)及び1(b)は本発明の実施形態によるポータブル端末のAP検索周期を図示している。
【0018】
前記図1(a)及び1(b)を参照すると、まず近距離無線ネットワークのAP100は周期的にビーコン信号を送信する(110段階)。
【0019】
前記端末102は周期的に位置情報やモーション情報を利用して無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決定し、自分が登録されたAP100の周辺に位置するかどうかを検査する。前記端末102は前記AP100の周辺に位置するようになると、前記無線LANモジュールの電源をオンさせて前記決定されたAP検索周期によってスリープ(Sleep)状態とリスン(Listen)状態を周期的に繰り返す。ここで、AP検索周期は前記スリープ状態とリスン状態を維持あるいは転換する時間区間を意味して、前記スリープ状態は前記近距離無線ネットワークサポートモジュール(以下、‘無線LANモジュール’と称する)が一定量以下の電力を使用することで、信号の送受信が不可能な状態を意味し、前記リスン状態は前記無線LANモジュールが一定量以上の電力を使用することで、信号の送受信が可能な状態を意味する。
【0020】
以後、前記端末102は前記AP100のサービス領域内に位置するようになると、前記リスン状態で前記AP100のビーコン信号を受信し(112段階)、前記AP100との接続の手順を実行する(114段階)。以後、前記端末102は無線LANをベースに前記設定されたイベントを検索した後、検索されたイベントに対応する機能を自動的に実行することができる。
【0021】
図2(a)及び2(b)は本発明の実施形態によるポータブル端末で、位置に応じてAP検索の実行の可否を示している。
【0022】
前記図2(a)及び2(b)の図示のように、端末200はGPSシステム210から自分の位置情報212を獲得して前記登録されたAP220、222との距離を測定し、測定された距離に応じて無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決めることができる。
【0023】
前記端末200は図2Aの図示のように、前記登録されたAP220、222との距離がしきい距離以上に測定された場合には無線LANモジュールの電源をオフさせる。
【0024】
また、前記端末200は図2bの図示のように、前記登録されたAP220、222の中で少なくとも一つのAP220との距離がしきい距離以下に測定された場合には無線LANモジュールの電源をオンさせて、AP検索周期を決定してAP検索を実行する。この時、前記端末200は前記AP220との測定距離が短いほど、スリープ状態で動作する時間を短く設定し、リスン状態で動作する時間を長く設定する。反対に、前記AP220との測定距離が長いほど、スリープ状態で動作する時間を長く設定し、リスン状態で動作する時間を短く設定することができる。勿論、ここにおいて前記リスン状態で動作する時間区間はAPのビーコンを逃さないように、ビーコン送信周期の数倍に設定することもできる。
【0025】
また、前記端末200は前記リスン状態で前記AP220、222の中でしきい距離よりも内側に位置していると判断されたAP220のアドレスやIDに対してだけスキャンを試みることができる。
【0026】
また、前記端末200は前記AP220との距離がしきい距離以下の場合、モーションの程度を考慮して前記無線LANモジュールの電源オン/オフとAP検索周期を決めることもできる。例えば、前記端末200は前記AP220との距離がしきい距離以下の場合でも、前記端末200のモーションがない間にはビーコンをスキャンしないように前記無線LANモジュールの電源をオフさせたりスリープ状態で動作することができる。
【0027】
それでは、前述した説明を基づいて下記で図3ないし図7を参照して前記ポータブル端末の構成及び詳細な動作について説明する。
【0028】
図3は本発明によるポータブル端末のブロック構成を図示している。
【0029】
前記図3を参照すると、前記ポータブル端末は制御部300、GPS(Global Positioning System:衛星位置確認システム)受信機310、モーション感知センサー320、通信モジュール330及び保存部340を備るように構成されて、前記制御部300は無線LANモジュール制御部302を備え、前記通信モジュール330はセルラーモジュール332と無線LANモジュール334を備えるように構成される。
【0030】
前記制御部300は前記ポータブル端末の全般的な動作を制御及び処理し、本発明に基づき前記無線LANモジュール制御部302を備えることにより、位置情報及びモーション情報を利用して無線LANに自動的に接続するための機能を制御及び処理する。
【0031】
前記無線LANモジュール制御部302はAP初期登録時、前記APのMACアドレスを前記保存部340に保存して、初期登録時の位置情報を前記APの位置情報として決定して前記保存部340に保存する。
【0032】
前記無線LANモジュール制御部302は、前記GPS受信機310から周期的に現在の位置情報を獲得した後、現在の位置情報と前記APの位置情報を利用して前記端末と前記登録されたAPとの距離を測定し、測定された距離に応じて前記無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決める。この時、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末とAPとの測定された距離がしきい距離以上の場合、前記無線LANモジュール334の電源オフを決定し、しきい距離以下の場合、前記無線LANモジュール334の電源のオンを決定ことができる。また、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末とAPとの測定された距離がしきい距離以下の場合、測定された距離が短いほど前記無線LANモジュール334のスリープ区間を短く決定し、リスン区間を長く決めることができるし、反対に、測定された距離が長いほど前記無線LANモジュール334のスリープ区間を長く決定し、リスン区間を短く決めることができる。
【0033】
また、前記無線LANモジュール制御部302は前記モーション感知センサー320から獲得される端末のモーション情報によって前記無線LANモジュール334の電源オン/オフ及びAP検索周期を決める。すなわち、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末のモーションがない間には前記無線LANモジュール334が電源オフされるなどスリープ状態を維持するように決めることができる。例えば、机の上に置かれている端末のようにモーションがない端末の場合、周期的にAP検索を実行する必要がないので、無線LANモジュール334の電源をオフさせるなどスリープ状態に維持することができる。また、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末のモーションがある場合、前記無線LANモジュール334の電源オンを決める。この時、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末のモーションの程度がしきい値以上の場合、スリープ区間を短く決定してリスン区間を長く決定し、反対に、前記端末のモーションの程度がしきい値以下の場合、前記無線LANモジュール334のスリープ区間を長く決定してリスン区間を短く決めることができる。
【0034】
前記無線LANモジュール制御部302は事業者やユーザーの設定によって前記位置情報とモーション情報を考慮して前記無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決めることもできるし、前記位置情報とモーション情報の中でいずれかのみを考慮して前記無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決めることもできる。
【0035】
また、前記無線LANモジュール制御部302は前記端末の位置情報やモーション情報によって前記位置情報やモーション情報を獲得する周期を変更することができる。
【0036】
前記GPS受信機310はGPS衛星から送信された電波を受信して前記ポータブル端末の位置を示す位置座標を獲得する。前記GPS受信機310は前記制御部300の制御によって所定の周期ごとに前記位置情報を獲得して前記制御部300に提供する。
【0037】
前記モーション感知センサー320は前記端末の慣性力を検出して加速度、移動速度、移動方向及び移動距離などのようなモーション情報を提供する。ここで、前記モーション感知センサー320は慣性センサーを含んでいる意味で、加速度計(Accelerometer)と角速度計(Gyroscope)を例にあげることができる。
【0038】
前記通信モジュール330は、セルラーモジュール332と無線LANモジュール334を含んでセルラーネットワーク及び無線LANネットワークと送受信される信号を処理する。特に、前記通信モジュール330は前記制御部300の制御によって前記無線LANモジュール334を通じて前記無線LANネットワークのAPからビーコン信号をスキャンする。前記無線LANモジュール334は、前記制御部300の制御によって電源がオン/オフされてアクティブあるいは非アクティブになって、電源オンの時にAP検索周期によってスリープ状態とリスン状態を転換して前記登録されたAPのビーコン信号をスキャンするための機能を実行する。ここで、前記セルラーモジュール332は前記無線LANモジュール334の電源オンの間にスリープ状態で動作する。
【0039】
前記保存部340は前記ポータブル端末の全般的な動作のための各種プログラム及びデータを保存して、本発明によってAPのMACアドレス及び位置情報を保存する。また、前記保存部340は位置情報やモーション情報によるAP検索周期を示すテーブルを保存することができる。
【0040】
図4は本発明の実施形態によるポータブル端末で初期AP登録の手順を図示している。
【0041】
前記図4を参照すると、前記端末は401段階で初期AP登録の手順が実行されるのかを検査する。前記初期AP登録の手順が実行されると、前記端末は403段階で前記APからMACアドレスを獲得して保存し、405段階で現在の位置情報を獲得する。
【0042】
以後、前記端末は407段階で前記獲得された現在の位置情報を前記APの位置情報として決定して保存し、本発明によるアルゴリズムを終了する。
【0043】
図5は本発明の実施形態によるポータブル端末でAP検索手順を図示している。
【0044】
前記図5を参照すると、前記端末は501段階で位置情報やモーション情報を利用して無線LANモジュールの電源オン/オフ及びスリープ/リスン区間を示すAP検索周期を決める。ここで、前記位置情報やモーション情報を利用して無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決める過程は下記の図6及び図7で詳しく説明する。
【0045】
前記端末は503段階で前記の決定された無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期によって無線LANモジュールを動作中に前記無線LANモジュールがリスン状態になるのかを検査する。
【0046】
前記無線LANモジュールがリスン状態になると、前記端末は505段階に進行して周辺APから送信されたビーコンをスキャンしてAPを検索し、507段階で検索されたAPのMACアドレスと前記保存されたAPのMACアドレスが等しいかの可否を比べる。前記検索されたAPのMACアドレスと前記保存されたAPのMACアドレスが同一でない場合、前記端末は前記検索されたAPに接続できないことを判断して前記501段階に戻る。
【0047】
前記検索されたAPのMACアドレスと前記保存されたAPのMACアドレスが等しい場合、前記端末は509段階に進行して前記検索されたAPとの接続の手順を実行する。
【0048】
以後、前記端末は511段階であらかじめ設定されたイベントを検索して実行し、513段階に進行して前記APとの接続が終了されるのかを検査する。前記APとの接続を終了しない時、前記端末は511段階に戻って、以下の段階を再実行する。ここで、前記APを通じて通信を実行することは当然である。
【0049】
一方、前記APとの接続が終了される時、前記501段階に戻って、以下の段階を再実行する。ここで、前記APとの接続終了はユーザーの操作による接続終了と前記APから端末の距離が遠くなって接続が自動的に終了される場合を含む意味である。
【0050】
図6は本発明の実施形態によるポータブル端末で位置情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御する手順を図示している。
【0051】
前記図6を参照すると、前記端末は601段階で前記端末の現在の位置情報を獲得し、603段階に進行して前記現在の位置情報と前記保存されたAPの位置情報を比べる。以後、前記端末は605段階で、前記の比較結果、前記端末とAPの間の距離がしきい距離より小さいか等しいかの可否を検査する。
【0052】
もし、前記端末とAPの間の距離がしきい距離より小さい又は等しい場合、前記端末は607段階に進行して端末とAPの間の距離に応じてスリープ/リスン区間を示すAP検索周期を決定し、611段階で無線LANモジュールの電源オンを決めた後、下記613段階に進行する。例えば、前記端末は前記端末とAPの間の距離が短いほど、前記無線LANモジュールのスリープ区間を短くリスン区間を長く決定し、反対に、前記端末とAPの間の距離が長いほど、前記無線LANモジュールのスリープ区間を長くリスン区間を短く決めることができる。
【0053】
一方、前記端末とAPの間の距離がしきい距離より大きい場合、609段階に進行して無線LANモジュールの電源オフを決定し、下記613段階に進行する。
【0054】
その後、前記端末は613段階で前記端末とAPの間の距離に応じて位置情報獲得タイマーを設定する。例えば、前記端末とAPの間の距離が長いほど前記位置情報獲得タイマーを長く設定し、前記端末とAPの間の距離が短いほど前記位置情報獲得タイマーを短く設定することができる。
【0055】
その後、前記端末は615段階で前記設定された位置情報獲得タイマーを動作させて満了するのかの可否を検査する。前記タイマーが満了する時、前記端末は前記601段階に戻って以下の段階を再実行する。
【0056】
図7は本発明の実施形態によるポータブル端末でモーション情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御する手順を図示している。
【0057】
前記図7を参照すると、前記端末は701段階でモーション感知センサーを利用して前記端末のモーションを感知し、703段階で前記端末のモーションの程度をしきい値と比べてしきい値より大きいか等しいかの可否を検査する。
【0058】
もし、前記端末のモーションの程度がしきい値より大きい又は等しい場合、前記端末は705段階に進行して無線LANモジュールの電源オンを決定し、AP検索周期を決めた後、下記709段階に進行する。この時、前記端末は前記端末のモーションの程度が大きいほどスリープ区間を短くリスン区間を長く決定し、反対に前記端末のモーションの程度が小さいほどスリープ区間を長くリスン区間を短く決めることができる。
【0059】
一方、前記端末のモーションの程度がしきい値より小さい場合、前記端末は707段階に進行して無線LANモジュールの電源オフやスリープ状態維持を決めた後、下記709段階に進行する。これは、机の上に置かれている端末のようにモーションがない端末の場合、周期的にAP検索を実行する必要がないからである。
【0060】
その後、前記端末は709段階で前記端末のモーションの程度によってモーション感知タイマーを設定する。例えば、前記端末が動く場合は前記モーション感知タイマーを短く設定し、前記端末が動かない場合は前記モーション感知タイマーを長く設定することができる。
【0061】
その後、前記端末は711段階で前記設定されたモーション感知タイマーを動作させて満了するのかの可否を検査する。前記タイマーが満了する時、前記端末は前記701段階に戻って以下の段階を再実行する。
【0062】
前述の説明では、端末がGPSシステムから位置情報を獲得してAPとの距離を判断したが、セルラーネットワークの基地局からセルIDを獲得して前記APとの距離を判断するなどAPに接続可能な位置なのかの可否を判断して前記無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を設定することもできる。例えば、前記登録されたAPに対応するセルIDがA、Bの場合、前記端末はセルラーネットワークの基地局からAあるいはBというセルIDが獲得された場合に前記APに接続可能な位置と判断して前記無線LANモジュールの電源をオンさせて、それによるAP検索周期を決めることができる。
【0063】
また、前述の説明で、前記端末の位置情報を所定の周期ごとに獲得するための位置獲得タイマーは前記モーション感知センサーによって測定されたモーションの程度によって再設定することもできる。例えば、前記端末が動かない又はゆっくりと動く場合、前記位置獲得タイマーを長く設定することができる。反対に、前述の説明で位置情報によって前記モーション感知タイマーを再設定することもできる。例えば、前記端末とAPの間の距離がしきい距離以上の場合、前記モーション感知タイマーを長く設定することができる。これによって、前記端末でGPS受信機やモーション感知センサーがオン/オフされるなど動作することによって消耗する電源を節約することができる。
【0064】
また、前述の説明では端末の位置情報及びモーション情報を利用して無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を決めているが、前記無線LANモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期の決定の時、前記端末の電圧の残量を考慮することもできる。
【0065】
また、本発明では前述のように端末が無線LANに自動的に接続することで、前記無線LANをベースに、あらかじめ設定されたイベントを実行して多様なサービスを提供することができる。例えば、ユーザーが家や会社の近くに位置した場合、前記端末は前記無線LANを自動的に接続して前記端末の内部に記録されているSMS、写真、通話記録、GPS移動経路などのような記録を周辺機器へ送ってバックアップすることができるし、RSSを自動的に収集することができるし、VoIPへの自動転換を実行することができる。ここで、前記RSSはニュースやブログサイトで用いるコンテンツを意味する。また、ユーザーが家や会社近くに位置するようになると、前記端末が前記無線LANに自動的に接続を実行して前記家や会社内の電子機器(例: ボイラー、エアコン、電灯、コンピューター及びTV)が前記設定された動作(例:電源オン)を実行して、前記ユーザーが家や会社で遠く離れた所に位置するようになると、前記端末と無線LANの接続が解除されて前記電子機器(例:ボイラー、エアコン、電灯、コンピューター及びTV)が前記設定された動作(例:電源オフ)を実行することもできる。
【0066】
また、前述のように無線LANの自動接続機能を通じて前記端末が位置する場所のコンピューターやTVでメッセンジャーを自動ログインしたり電話を受信するようにできるし、前記コンピューターやTVで前記端末への電話や文字の受信可否を知らせてくれる、又は前記端末のバッテリーの状態を知らせてくれることもできる。また、前記端末が無線LANに自動接続すると、前記端末を通じて周辺の電子機器に対応するリモコンの通知音を発生させてユーザーが前記リモコン簡単に見つけることができるようにできるし、前記端末が周辺にある場合にだけ、インターネット金融決済ができるようにしてセキュリティを強化させることもできる。
【0067】
本発明では、ポータブル端末で位置情報及びモーション情報を利用して近距離無線ネットワークサポートモジュールの電源オン/オフ及びAP検索周期を制御することで、登録されたAPから遠く離れた所に位置している場合は無線LANを検索しないで、前記登録されたAPの周辺に位置している場合には無線LANを自動的に接続して無線LANモジュールを直接オン/オフさせなければならない不便さを無くすことができる。これによりユーザーはいつも前記APに接続しているかのように感じる效果を得ることができる。
【0068】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲から脱しない限度内でさまざまな変形が可能である。だから本発明の範囲は説明された実施形態に限って決まってはならず、後述する特許請求の範囲と、当該特許請求の範囲と均等なものとよって決まらなければならない。
【符号の説明】
【0069】
100 アクセスポイント
102 端末
200 端末210 GPSシステム
220 アクセスポイント
222 アクセスポイント
300 制御部
302 無線LANモジュール制御部
310 GPS受信機
320 通信モジュール
330 モーション感知センサ
332 セルラーモジュール
334 無線LANモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7