【実施例】
【0023】
図6は、本発明の実施例に係る抵抗変化型メモリの全体構成を示すブロック図である。本実施例の抵抗変化型メモリ100は、行列状に配列された複数のセルユニットが配置されたメモリアレイ110と、外部入出力端子I/Oに接続され、入出力データを保持する入出力バッファ120と、入出力バッファ120からのアドレスデータを受け取るアドレスレジスタ130と、入出力されるデータを保持するデータレジスタ140と、入出力バッファ120からのコマンドデータ等に基づき各部を制御するコントローラ150と、アドレスレジスタ130からの行アドレス情報Axをデコードしデコード結果に基づきワード線の選択および駆動を行うワード線選択回路160と、アドレスレジスタ130からの列アドレス情報Ayをデコードしデコード結果に基づきビット線の選択および駆動を行う列選択回路170と、列選択回路170によって選択されたセルユニットから読み出された信号を検出したり、選択されたセルユニットへの書込みデータを保持するセンス回路180と、データの読出しや書込みに必要な電圧を発生させ、これをワード線選択回路160および列選択回路170へ供給する電圧発生回路190とを含んで構成される。
【0024】
本実施例の抵抗変化型メモリ100は、従来とは異なるセルユニット構造にコンプリメンタリな状態を記憶するメモリアレイ110を含む。
図7に本実施例のメモリアレイの一部を示し、
図8に本実施例の1つのセルユニットを示す。本実施例のセルユニットCUは、ビット線BLと共通ソース線BSLとの間にアクセス用トランジスタT1と可変抵抗素子R1が直列に接続され、共通ソース線BSLとビット線BLbとの間にアクセス用トランジスタT2と可変抵抗素子R2が直列に接続される。可変抵抗素子R1、R2は、その極性が同じ方向または向きに接続され、可変抵抗素子R1と可変抵抗素子R2との接続ノードNに共通ソース線BSLが接続される。
【0025】
本実施例のセルユニットCUは、可変抵抗素子R1、R2の極性が同じ方向に整列され、共通ソース線BSLから見た可変抵抗素子R1、R2の極性の向きが反対となる。これに対し、
図3に示すバックトゥーバック接続のセルユニットでは、共通ソース線BSLから見た可変抵抗素子R1、R2の極性が同じ向きとなる。従って、本実施例のセルユニットCUでは、共通ソース線BSLに高電圧VHを印加し、ビット線BL、BLbに低電圧VLを印加したとき、あるいは共通ソース線BSLに低電圧VLを印加し、ビット線BL、BLbに高電圧BLbを印加したとき、一方の可変抵抗素子をセットさせ、同時に他方の可変抵抗素子をリセットさせることができる。
【0026】
次に、本実施例のセルユニットのフォーミングについて説明する。
図9(A)は、可変抵抗素子R1のフォーミング、
図9(B)は、可変抵抗素子R2のフォーミングを示している。
図9(A)に示すように、可変抵抗素子R1をフォーミングするとき、例えば、ビット線BL=3.8V、共通ソース線BSL=0V、ビット線BLb=0V、ワード線WL=5Vが印加される。これにより、可変抵抗素子R1には、ビット線BLから共通ソース線BSLに向けて電流が流れ、可変抵抗素子R1が高抵抗状態、すなわちセットされる。このとき、共通ソース線BSLとビット線BLb間には電位差が生じないので、可変抵抗素子R2には電流が流れない。
【0027】
次に、可変抵抗素子R2のフォーミングが行われる。
図9(B)に示すように、ビット線BL=3.8V、共通ソース線BSL=3.8V、ビット線BLb=0V、ワード線WL=5Vが印加される。これにより、可変抵抗素子R2には、共通ソース線BSLからビット線BLbに向けて電流が流れ、可変抵抗素子R2が高抵抗状態、すなわちセットされる。このとき、ビット線BLと共通ソース線BSL間には電位差が生じないので、可変抵抗素子R1には電流が流れない。フォーミングに要する電圧は、可変抵抗素子R1、R2の書込み電圧(セット、リセットするときのバイアス電圧)よりも幾分大きい値が用いられる。また、ワード線WLに印加される電圧は、トランジスタT1、T2がオンするのに十分な大きさであればよい。ここに示す電圧の値は例示であり、これ以外の電圧値であってもよいことに留意すべきである。フォーミングは、工場出荷前に行われる工程であるから、仮に抵抗変化型メモリで用いられる単一電源よりも大きな電圧が必要とされたとしても、抵抗変化型メモリに昇圧回路を設けることを要しない。
【0028】
次に、本実施例のセルユニットの基本的な書込み動作について
図10を参照して説明する。可変抵抗素子R1にリセットを設定するには、
図10(A)に示すように、ビット線BL=0V、共通ソース線BSL=2V、ビット線BLb=2V、ワード線WL=4Vを印加する。これにより、可変抵抗素子R1には、共通ソース線BSLからビット線BLに向けて電流が流れ、可変抵抗素子R1が低抵抗状態、すなわちリセットされる。
【0029】
可変抵抗素子R1がリセット、可変抵抗素子R2がセットのときをデータ「0」としたとき、データ「0」からデータ「1」への書換えは、
図10(B)に示すようなバイアス電圧を印加することにより行われる。つまり、ビット線BL=2V、ビット線BLb=0V、共通ソース線BSL=2V、ワード線WL=4Vが印加される。可変抵抗素子R1には、ビット線BLから共通ソース線BSLに向けて電流が流れ、可変抵抗素子R1がセットされ、可変抵抗素子R2には、ビット線BLbから共通ソース線BSLに向けて電流が流れるので、可変抵抗素子R2がリセットされる。
【0030】
データ「1」をデータ「0」に書き換える場合には、
図10(C)に示すようなバイアス電圧を印加することにより行われる。つまり、ビット線BL=0V、ビット線BLb=0V、共通ソース線BSL=2V、ワード線WL=4Vが印加される。
【0031】
図10(D)は、データ「0」、データ「1」を書込む場合のバイアス条件を示したテーブルである。ビット線BL、BLbの電圧、共通ソース線BSLの電圧を反転させることで、簡単にデータ「0」または「1」の書込みを行うことができる。
【0032】
このように本実施例のセルユニットでは、ビット線BL、BLb、共通ソース線BSLに所望のバイアス電圧を1回印加するだけで、可変抵抗素子R1、R2を同時にセット、リセットさせることができ、コンプリメンタリなセルユニットのデータの書込みを短時間で容易に行うことができる。
【0033】
また、可変抵抗素子R1、R2をフォーミングするときの極性は、
図11(A)に示すように、
図8と反対であってもよい。この場合、
図8のセルユニットにデータを書込むときのバイアス条件は反転され、
図11(B)に示すようなバイアス条件になる。
【0034】
次に、本実施例の抵抗変化型メモリのセルユニットの読出し動作を説明する。コントローラ150は、外部端子に入力された信号等に応答して読出しを開始し、各部の動作を制御する。また、入出力バッファ120からアドレスデータが受け取られ、行アドレスAxがワード線選択回路160へ提供され、列アドレスAyが列選択回路170へ提供される。また、電圧発生回路190は、コントローラ150からの指示に従い、読出しに必要な電圧をワード線選択回路160やセンス回路180等に供給する。
【0035】
センス回路180は、列選択回路170のデコード結果に基づき選択されたセルユニットの共通ソース線BSLを、例えば2.0Vにプリチャージする。次いで、センス回路180は、選択されたセルユニットのビット線BL、BLbに1.8Vを印加する。共通ソース線BSLとビット線BL、BLb間の電位差を大きくしすぎると、可変抵抗素子に大きな電流が流れてしまう。このため、電位差は、例えば0.2V程度にできるだけ小さいことが望ましく、他方、センス回路180によって差信号を検出することができる大きさである必要がある。次に、ワード線選択回路160は、行アドレスAxに基づき選択されたワード線WLに読出し電圧、例えば3Vを印加する。
【0036】
図10(B)に示すように、可変抵抗素子R1がセット、可変抵抗素子R2がリセットであるとき、トランジスタT1がオフし、トランジスタT2がオンする。従って、ビット線BLには電流が流れず、その電位は変化しないが、ビット線BLbには共通ソース線BSLから電流が流れ、その電位が変化する。センス回路180は、ビット線BLとBLs間の電位差、または電流差に基づきデータ「0」を感知する。
【0037】
また、
図10(C)に示すように、可変抵抗素子R1がリセット、可変抵抗素子R2がセットであるとき、トランジスタT1がオンし、トランジスタT2がオフする。従って、ビット線BLbには電流が流れず、その電位は変化しないが、ビット線BLには共通ソース線BSLから電流が流れ、その電位が変化する。センス回路180は、ビット線BLとBLs間の電位差、または電流差に基づきデータ「1」を感知する。センス回路180によって感知されたデータは、データレジスタ140、入出力バッファ120を介して外部へ出力される。
【0038】
次に、セルユニットへの書込みについて説明する。コントローラ150は、外部端子に入力された信号等に応答して書込みを開始し、各部の動作を制御する。入出力バッファ120で受け取られた行アドレスAxがワード線選択回路160へ提供され、列アドレスAyが列選択回路170へ提供される。また、書込みデータは、データレジスタ140を介してセンス回路180によって保持される。さらに、電圧発生回路190は、コントローラ150からの指示に従い、書込みに必要な電圧をワード線選択回路160やセンス回路180等に供給する。
【0039】
センス回路180は、列選択回路170のデコード結果に基づき選択されたセルユニットのビット線BL、BLb、共通ソース線BSLに、データ「0」または「1」に対応する電圧を供給する。
【0040】
データ「1」の書込みを行うとき、例えば、ビット線BL、BLbに2.6Vが印加され、共通ソース線BSLに0Vが印加される。次に、ワード線選択回路160は、行アドレスAxに基づき選択されたワード線WLに書込み電圧、例えば4Vを印加する。これにより、ビット線BLと共通ソース線BSL間には、可変抵抗素子R1がリセット状態となるようなバイアス電圧が印加され、共通ソース線BSLとビット線BLb間には、可変抵抗素子R2がセット状態となるようなバイアス電圧が印加される。他方、データ「0」の書込みを行う場合には、ビット線BL、BLbに0Vが印加され、共通ビット線BSLに2.6Vが印加される。これにより、可変抵抗素子R1がセットされ、可変抵抗素子R2がリセットされる。
図12に、データ「1」、「0」を書込むときの各部の電圧波形のタイミングを示す。
【0041】
図13に、本実施例のセルユニットの他の構成例を示す。上記の例では、共通ソース線BSLに対して可変抵抗素子R1、R2が接続され、これに直列にトランジスタT1、T2が接続されたが、
図13(A)、(B)に示すように、共通ソース線BSLに対してトランジスタT1、T2が接続され、これに極性の向きが同じになるように可変抵抗素子R1、R2が直列に接続される構成であってもよい。
【0042】
本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。