(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記子局は、前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記タイミング信号に同期する疑似クロック信号を自局で生成し、前記疑似クロック信号に基づいて伝送アドレスをカウントする請求項1に記載の制御・監視信号伝送システム。
前記伝送データ信号は対応する伝送クロック信号を含み、前記チャネルの少なくとも一つを高速伝送チャネルとし、前記高速伝送チャネルに属する子局は、前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記伝送データ信号に基づいた伝送アドレスのカウントを開始し、前記スタート信号と次のスタート信号の間の1フレーム周期において、前記伝送データ信号の数に相当するアドレスカウント値より、小さい数を、最大アドレスカウント値とするアドレスカウンタを備え、前記1フレーム周期よりも短いフレーム周期で、前記親局との間でデータの授受を行う請求項1に記載の制御・監視信号伝送システム。
前記チャネルの少なくとも一つを高速伝送チャネルとし、前記高速伝送チャネルに属する子局は、前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記疑似クロック信号に基づいた伝送アドレスのカウントを開始し、前記スタート信号と次のスタート信号の間の1フレーム周期において、前記伝送データ信号の数に相当するアドレスカウント値より、小さい数を、最大アドレスカウント値とするアドレスカウンタを備え、前記1フレーム周期よりも短いフレーム周期で、前記親局との間でデータの授受を行う請求項2に記載の制御・監視信号伝送システム。
親局が接続され、前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、スタート信号の開始または終了の起点から開始される、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なり、前記1周期毎に、前記親局からの伝送送信信号である制御信号、または、前記親局が受ける伝送受信信号である監視信号のいずれか一方のみが伝送される半二重伝送として前記伝送データ信号が伝送される共通データ信号線に接続され、
自局の論理アドレスを設定するアドレス設定手段と、
前記論理アドレスに対応する前記伝送信号における絶対アドレスを算出する絶対アドレス生成テーブルと、
前記伝送データ信号の数をカウントし、前記自局アドレスのデータと一致するタイミングで、前記伝送データ信号に重畳された制御データを抽出する制御データ抽出処理と、前記一致するタイミングで入力部からの入力信号に応じた監視データを伝送受信信号として前記伝送信号に重畳する監視データ送信処理を行う子局入出力部、あるいは、前記制御データ抽出処理を行う子局出力部と前記監視データ送信処理を行う子局入力部のいずれか一方を備え、
前記アドレス設定手段は、前記伝送データ信号の複数を、前記伝送データ信号が複数連なる伝送信号の前記スタート信号と次の前記スタート信号の間の1フレーム周期に繰り返し出現する一単位として前記論理アドレスを設定することを特徴とするターミナル。
前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記タイミング信号に同期する疑似クロック信号を自局で生成し、前記疑似クロック信号に基づいて伝送アドレスをカウントする請求項5に記載のターミナル。
前記伝送データ信号は対応する伝送クロック信号を含み、前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記伝送データ信号に基づいた伝送アドレスのカウントを開始し、前記スタート信号と次のスタート信号の間の1フレーム周期において、前記伝送データ信号の数に相当するアドレスカウント値より、小さい数を、最大アドレスカウント値とするアドレスカウンタを備え、前記1フレーム周期よりも短いフレーム周期で、前記親局との間でデータの授受を行う請求項5に記載のターミナル。
前記スタート信号の開始または終了を起点として、前記疑似クロック信号に基づいた伝送アドレスのカウントを開始し、前記スタート信号と次のスタート信号の間の1フレーム周期において、前記伝送データ信号の数に相当するアドレスカウント値より、小さい数を、最大アドレスカウント値とするアドレスカウンタを備え、前記1フレーム周期よりも短いフレーム周期で、前記親局との間でデータの授受を行う請求項6に記載のターミナル。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜19を参照しながら、本発明に係る制御・監視信号伝送システムの実施例を説明する。
図1に示すように、この制御・監視信号伝送システムは、制御部1および共通データ信号線DP、DN(以下、伝送ラインということがある)に接続された単一の親局2と、前記共通データ信号線DP、DNに接続された第1CH入出力子局4a、第1CH出力子局6a、第2CH出力子局6b、第3CH出力子局6c、および第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cの複数で構成される。なお、
図1においては、図示の便宜上、各々の子局が一つずつ示されているが、共通データ信号線DP、DNに接続される子局の種類や数に制限は無い。
【0022】
第1CH入出力子局4a、第1CH出力子局6a、第2CH出力子局6b、第3CH出力子局6c、および第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cは、制御部1の出力指示に応じて動作する出力部8に対する信号出力処理と、制御部1への入力情報を取り入れる入力部9からの入力信号処理のいずれかまたは双方を行うものである。そして、使用目的に応じた伝送データにより3つの群に分類されている。具体的には、第1CH入出力子局4a、第1CH出力子局6a、および第1CH入力子局7aが低速データの伝送を行う低速データ伝送群に、第2CH出力子局6bおよび第2CH入力子局7bが高速データの伝送を行う高速データ伝送群に、第3CH出力子局6cおよび第3CH入力子局7cが複数ビットのワードデータの伝送を行うワードデータ伝送群に分類されている。なお、低速データ伝送群、高速データ伝送群、ワードデータ伝送群に割り当てられる伝送データ信号を、それぞれ第1チャネル(第1CH)、第2チャネル(第2CH)、第3チャネル(第3CH)と称するものとし、以下、これらの群に対応する部分には、それぞれ「第1CH」「第2CH」「第3CH」の表記を付すものとする。
【0023】
出力部8は、例えば、アクチュエータ、(ステッピング)モータ、ソレノイド、電磁弁、リレー、サイリスタ、ランプ等であり、入力部9は、例えば、リードスイッチ、マイクロスイッチ、押釦スイッチ、光電スイッチ、各種センサ等である。第1CH入出力子局4aは、出力部8と入力部9で構成される被制御装置5に接続され、第1CH出力子局6a、第2CH出力子局6b、第3CH出力子局6cは出力部8のみに接続され、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cは入力部9にのみ接続されている。また、第1CH出力子局6a、第2CH出力子局6b、第3CH出力子局6cは出力部8を内包するもの(出力部一体型子局80)であってもよく、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cは入力部9を内包するもの(入力部一体型子局90)であってもよい。
【0024】
制御部1は、例えばプログラマブルコントローラ、コンピュータ等であり、第1CH制御並列データ13a、第2CH制御並列データ13b、第3CH制御並列データ13cを送出する第1CH出力ユニット11a、第2CH出力ユニット11b、第3CH出力ユニット11cと、第1CH入出力子局4aおよび第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cからの監視信号から抽出される監視データに基づき得られた第1CH監視並列データ14a、第2CH監視並列データ14b、第3CH監視並列データ14cを受け取る第1CH入力ユニット12a、第2CH入力ユニット12b、第3CH入力ユニット12cを有する。そして、これら第1CH出力ユニット11a、第2CH出力ユニット11b、第3CH出力ユニット11c、第1CH入力ユニット12a、第2CH入力ユニット12b、第3CH入力ユニット12cが親局2に接続されている。
【0025】
親局2は、
図2に示すように、第1CH出力データ部21a、第2CH出力データ部21b、第3CH出力データ部21c、タイミング発生部23、親局出力部24、親局入力部25、第1CH入力データ部26a、第2CH入力データ部26b、第3CH入力データ部26cを備える。そして、共通データ信号線DP、DNに接続され、一連のパルス状信号である制御信号を共通データ信号線DP、DNに送出するとともに、第1CH入出力子局4a、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cから送出された監視信号から抽出された第1CH監視並列データ14a、第2CH監視並列データ14b、第3CH監視並列データ14cを制御部1の第1CH入力ユニット12a、第2CH入力ユニット12b、第3CH入力ユニット12cへ送出する。
【0026】
第1CH出力データ部21aは、制御部1の第1CH出力ユニット11aからの第1CH制御並列データ13aをシリアルデータとして親局出力部24へ引き渡す。第2CH出力データ部21bは、制御部1の第2CH出力ユニット11bからの第2CH制御並列データ13bをシリアルデータとして親局出力部24へ引き渡す。第3CH出力データ部21cは、制御部1の第3CH出力ユニット11cからの第3CH制御並列データ13cをシリアルデータとして親局出力部24へ引き渡す。
【0027】
タイミング発生部23は、発振回路(OSC)31とタイミング発生手段32からなり、発振回路(OSC)31を基にタイミング発生手段32が、このシステムのタイミングクロックを生成し親局出力部24、親局入力部25に引き渡す。
【0028】
親局出力部24は、制御データ発生手段33とラインドライバ34からなる。制御データ発生手段33が、第1CH出力データ部21a、第2CH出力データ部21b、第3CH出力データ部21cから受けたデータと、タイミング発生部23から受けたタイミングクロックに基づき、ラインドライバ34を介して共通データ信号線DP、DNに伝送信号を送出する。
【0029】
伝送信号は、伝送データ信号が複数連なって構成される。伝送データ信号は、伝送クロック信号の閾値Vst(この実施例では18V)より高い電位レベルエリア(本発明の、伝送データ信号に対応する伝送クロック信号に相当し、この実施例では+24V)と伝送クロック信号の閾値Vstよりも低い電位レベルエリアで構成される。また、伝送クロック信号の閾値Vstよりも低い電位レベルエリアは、制御信号または監視信号に相当し、論理データの閾値Vlt(この実施例では6V)よりも高い電位レベルエリア(この実施例では+12V)、または、論理データの閾値Vltよりも低い電位レベルエリア(この実施例では0V)のいずれかで構成される。そして、伝送クロック信号の閾値Vstよりも低い電位レベルエリアの電位レベルが前記閾値Vltよりも高いか低いかで制御信号の論理データ、または、監視信号の論理データを表すものとなっている。この実施例では、閾値Vltよりも低い電位レベル(この実施例では0V)が論理データ“1”、閾値Vltよりも高い電位レベル(この実施例では12V)が論理データ“0”を表す。ただし、各論理データを表す電位レベルは、制御部1から入力される第1CH制御並列データ13a、第2CH制御並列データ13b、第3CH制御並列データ13cの各データの値、または、第1CH入出力子局4a、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、および第3CH入力子局7cから送出される各監視信号のデータに応じたものであれば、その大きさに制限はなく適宜に決めればよい。更に、伝送信号は、伝送データ信号の時間幅より長く、伝送クロック信号の閾値Vstより高い電位レベルのスタート信号STを先頭に有している。
【0030】
なお、第1CH入出力子局4a、第1CH出力子局6a、第1CH入力子局7a、第2CH出力子局6b、第2CH入力子局7b、第3CH出力子局6c、第3CH入力子局7cは、いずれも、外部の共通電源VP、VNから電源を得るものとなっている。
【0031】
図18に示すように、1フレーム周期を構成する伝送データ信号の数は768であり、絶対アドレスは、開始アドレスが0であることから最終アドレスが767とされている。また、0から762までの6間隔の絶対アドレス(#0、#6、#12…)と1から763までの6間隔の絶対アドレス(#1、#7、#13…)の伝送データ信号が第1チャネルに、2から764までの6間隔の絶対アドレス(#2、#8、#14…)と3から765までの6間隔の絶対アドレス(#3、#9、#15…)の伝送データ信号が第2チャネルに、4から766までの6間隔の絶対アドレス(#4、#10、#16…)と5から767までの6間隔の絶対アドレス(#5、#11、#17…)の伝送データ信号が第3チャネルに、割り当てられている。そして、第1チャネルに割り当てられた伝送データ信号、第2チャネルに割り当てられた伝送データ信号、および第3チャネルに割り当てられた伝送データ信号の連続する複数(この実施例では6伝送データ信号)が本発明の一単位とされている。
【0032】
親局入力部25は監視信号検出手段35、第1CH監視データ抽出手段36a、第2CH監視データ抽出手段36b、および第3CH監視データ抽出手段36cで構成される。監視信号検出手段35は、共通データ信号線DP、DNを経由して第1CH入出力子局4a、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cから送出された監視信号を検出する。監視信号のデータは、既述のように論理データとして閾値Vltよりも低い電位レベルと高い電位レベルで表されており、スタート信号STが送信された後、第1CH入出力子局4a、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、第3CH入力子局7cの各々から監視信号を受け取るものとなっている。そして、監視信号検出手段35で検出された監視信号は、第1CH監視データ抽出手段36a、第2CH監視データ抽出手段36b、および第3CH監視データ抽出手段36cに引き渡される。
【0033】
第1CH監視データ抽出手段36aは、タイミング発生手段32からのタイミングに同期して、第1CH監視データを抽出し、直列の入力データとして第1CH入力データ部26aに送出する。
【0034】
第2CH監視データ抽出手段36bは、タイミング発生手段32からのタイミングに同期して、第2CH監視データを抽出し、直列の入力データとして第2CH入力データ部26bに送出する。
【0035】
第3CH監視データ抽出手段36cは、タイミング発生手段32からのタイミングに同期して、第3CH監視データを抽出し、直列の入力データとして第3CH入力データ部26cに送出する。
【0036】
第1CH入力データ部26aは、第1CH監視データ抽出手段36aから受け取った直列の入力データを並列(パラレル)データに変換し、第1CH監視並列データ14aとして制御部1の第1CH入力ユニット12aへ送出する。また、第2CH入力データ部26bは、第2CH監視データ抽出手段36bから受け取った直列の入力データを並列(パラレル)データに変換し、第2CH監視並列データ14bとして制御部1の第2CH入力ユニット12bへ送出する。更に、第3CH入力データ部26cは、第3CH監視データ抽出手段36cから受け取った直列の入力データを並列(パラレル)データに変換し、第3CH監視並列データ14cとして制御部1の第3CH入力ユニット12cへ送出する。
【0037】
第1CH入力子局7aは、
図3に示すように、伝送受信手段41、アドレス抽出手段43、第1CH監視データ送信手段45a、CH数設定手段47、第1CHアドレスデータ記憶手段51、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52、および入力手段71を有する第1CH子局入力部70aを備える。なお、この実施例の入力子局7aは、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第1CH子局入力部70aとして機能するものとなっている。処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるが、第1CH子局入力部70aを構成する上記各手段のそれぞれの処理におけるCPU、RAMおよびROMとの関係は、説明の便宜上、図示を省略するものとする。
【0038】
伝送受信手段41は、共通データ信号線DP、DNに伝送される伝送データ信号を、子局ラインレシーバ62を介して受け、これをアドレス抽出手段43に引き渡す。
【0039】
CH数設定手段47は、使用するチャネルの数を指定するもので、設定されたチャネル数はアドレス抽出手段43に引き渡される。
【0040】
第1CHアドレスデータ記憶手段51は、本発明のアドレス設定手段に相当し、第1チャネルの論理監視アドレスのデータ(
図15に示す1M#0、1M#1など)を指定するもので、設定された第1チャネルの論理監視アドレスのデータは、アドレス抽出手段43に引き渡される。なお、論理監視アドレスは、本発明の論理アドレスに相当し、後述の論理制御アドレスも、本発明の論理アドレスに相当する。
【0041】
第1CH最終アドレスデータ記憶手段52は、第1チャネルの論理監視アドレスのデータの最大値を設定するもので、設定された第1チャネルの論理監視アドレスのデータの最大値は、アドレス抽出手段43に引き渡される。
【0042】
アドレス抽出手段43は、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本実施例のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図4に示すように絶対アドレスが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図4に示すS1)。次に、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52の設定データ1M#127(論理監視アドレスの最大値)に基づき、論理監視アドレスが1M#0から1M#127まで展開される(
図4のS2)。そして、第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理監視アドレスのデータ)に一致する論理監視アドレスのデータに対応する所定の絶対監視アドレスを得る(
図4のS3)。
【0043】
例えば、
図4に示す実施例では、第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理監視アドレスのデータ)が1M#0なので絶対監視アドレス#0、#6、#12、#18までの6間隔のデータを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対監視アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に順次に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントする。そして、絶対アドレスカウンタ44は第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理監視アドレスのデータ)に対応する所定の絶対監視アドレスのデータ(
図4に示す実施例では#0、#6、#12、#18までの6間隔のデータ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送送信信号を第1CH監視データ送信手段45aに引き渡し、第1CH監視データ送信手段45aを有効にする。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた論理監視アドレス1M#0に対応する所定の複数の絶対監視アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対監視アドレスのデータ(
図4に示す実施例では#0)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対監視アドレスのデータ(
図4に示す実施例では#6)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対監視アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0044】
第一監視データ送信手段45aは、アドレス抽出手段43により有効とされた場合に、子局ラインドライバ72を介して共通データ信号線DP、DNに監視信号を出力する。
【0045】
入力手段71は、入力部9からの入力データに基づき、監視データを第一監視データ送信手段45aに引き渡す。
【0046】
第1CH出力子局6aは、
図5に示すように、伝送受信手段41、アドレス抽出手段43、第1CH制御データ抽出手段46a、CH数設定手段47、第1CHアドレスデータ記憶手段51、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52、および出力手段61を有する第1CH子局出力部60aを備える。第1CH出力子局6aも、第1CH入力子局7aと同様に内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えている。そして、このMCUが第1CH子局出力部60aとして機能するものとなっている。処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるが、第1CH子局出力部60aを構成する上記各手段のそれぞれの処理におけるCPU、RAMおよびROMとの関係は、説明の便宜上、図示を省略するものとする。また、
図5において、第1CH入力子局7aと実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0047】
第1CH出力子局6aのアドレス抽出手段43も、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本実施例のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図6に示すように絶対アドレスが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図6に示すS1)。次に、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52の設定データ1C#127(論理制御アドレスの最大値)に基づき、論理制御アドレスが1C#0から1C#127まで展開される(
図6のS2)。そして、第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に一致する論理制御アドレスのデータに対応する所定の絶対制御アドレスを得る(
図6のS3)。
【0048】
例えば、
図6に示す実施例では、第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理制御アドレスのデータ)が1C#0なので絶対制御アドレス#1、#7、#13、#19までの6間隔のデータを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対制御アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に順次に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントする。そして、絶対アドレスカウンタ44は第1CHアドレスデータ記憶手段51の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に対応する所定の絶対監視アドレスのデータ(
図6に示す実施例では#1、#7、#13、#19までの6間隔のデータ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送受信信号を第1CH制御データ抽出手段46aに引き渡す。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた1C#0に対応する所定の複数の絶対制御アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対制御アドレスのデータ(
図6に示す実施例では#1)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対監視アドレスのデータ(
図6に示す実施例では#7)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対監視アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0049】
第1CH制御データ抽出手段46aは、アドレス抽出手段43から引き渡された伝送受信信号から制御データを抽出する。そして、そのデータを第1CH制御データとして出力手段61に引き渡す。
【0050】
出力手段61は、第1CH制御データ抽出手段46aから引き渡された第1CH制御データをパラレルデータに変換し、出力部8に出力し、出力部8に所定の動作をさせる。
【0051】
第1CH入出力子局4aには、対応関係にある出力部8と入力部9の双方が接続されている。そして、第1CH入出力子局4aも、第1CH出力子局6aおよび第1CH入力子局7aと同様、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第1CH子局入出力部40aとして機能するものとなっている。そして、第1CH子局出力部60aのMCUおよび第1CH子局入力部70aのMCUと同様に、第1CH入出力子局4aの処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。第1CH子局入出力部40aは、第1CH子局出力部60aと第1CH子局入力部70aの双方をあわせた構成であり、各構成要素は、第1CH子局出力部60aまたは第1CH子局入力部70aの構成要素と同じであるため、説明を省略する。
【0052】
図7に示す第2CH入力子局7bも、第1CH入力子局7aと同様に、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第2CH子局入力部70bとして機能するものとなっている。そして、第1CH子局入力部70aのMCUと同様に、第2CH入力子局7bの処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。
【0053】
図7に示すように、第2CH子局入力部70bの機能構成は、
図3に示す第1CH子局入力部70aの第1CHアドレスデータ記憶手段51、および、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52を、それぞれ、第2CHアドレスデータ記憶手段53、および、第2CH最終アドレスデータ記憶手段54に置き換えたものであり、その他は第1CH子局入力部70aと同じである。そこで、
図6において、
図3に示す第1CH子局入力部70aと実質的に同じ部位には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。なお、第2CH監視データ送信手段45bは、第1CH監視データ送信手段45aと同じ機能であるため符号は同一とするが、図の説明の便宜上、名称は異なるものとする。
【0054】
第2CHアドレスデータ記憶手段53は、本発明のアドレス設定手段に相当し、第2チャネルの論理監視アドレス(2M#0、2M#1、2M#2、2M#3のいずれか)を指定するもので、設定された第2チャネルの論理監視アドレスのデータは、アドレス抽出手段43に引き渡される。
【0055】
第2CH最終アドレスデータ記憶手段54には、第2チャネルの論理監視アドレスの最大値として2M#3が設定されている。
【0056】
第2CH子局入力部70bのアドレス抽出手段43も、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本発明のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図8に示すように絶対アドレスが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図8に示すS1)。次に、第2CH最終アドレスデータ記憶手段54の設定データ2M#3(論理監視アドレスの最大値)に基づき、論理監視アドレスが2M#0から2M#3までが繰り返し展開される(
図8のS2)。そして、第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理監視アドレスのデータ)に一致する論理監視アドレスのデータに対応する所定の絶対監視アドレスを得る(
図8のS3)。
【0057】
例えば、
図8に示す実施例では、第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理監視アドレスのデータ)が2M#0なので絶対監視アドレス#2、#26、#50など、#2から#764まで24間隔の所定の各データを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に順次に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントする。そして、絶対アドレスカウンタ44は第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理監視アドレスのデータ)に対応する所定の絶対アドレスデータ(
図8に示す実施例では#2、#26、#50など、#2から#764まで24間隔の所定の各データ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送送信信号を第2CH監視データ送信手段45bに引き渡し、第2CH監視データ送信手段45bを有効にする。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた2M#0に対応する所定の複数絶対アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対アドレスのデータ(
図8に示す実施例では#2)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対アドレスのデータ(
図8に示す実施例では#26)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0058】
なお、第2CH最終アドレスデータ記憶手段54で設定される論理アドレスのデータが小さいほど、伝送応答は速いものとなる。
【0059】
第2CH出力子局6bも、第1出力子局6aと同様に、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第2CH子局出力部60bとして機能するものとなっている。そして、第1CH子局出力部60aのMCUと同様に、第2CH出力子局6bの処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。
【0060】
図9に示すように、第2CH子局出力部60bの機能構成は、
図5に示す第1CH子局出力部60aの第1CHアドレスデータ記憶手段51を、第2CHアドレスデータ記憶手段53に、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52を、第2CH最終アドレスデータ記憶手段54に置き換えたものであり、その他は第1CH子局出力部60aと同じである。従って、
図9において、第1CH出力子局6aと実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0061】
第2CH子局出力部60bのアドレス抽出手段43も、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本発明のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図10に示すように絶対アドレスが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図10に示すS1)。次に、第2CH最終アドレスデータ記憶手段54の設定データ2C#3(論理監視アドレスの最大値)に基づき、論理制御アドレスが2C#0から2C#3までが繰り返し展開される(
図10のS2)。そして、第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に一致する論理制御アドレスのデータに対応する所定の絶対アドレスを得る(
図10のS3)。
【0062】
例えば、
図10に示す実施例では、第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理制御アドレスのデータ)が2C#0なので絶対制御アドレス#3、#27、#51など、#3から#765まで24間隔の所定の各データを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に順次に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントする。そして、絶対アドレスカウンタ44は第2CHアドレスデータ記憶手段53の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に対応する所定の絶対アドレスデータ(
図10に示す実施例では#3、#27、#51など、#3から#765まで24間隔の所定のデータ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送受信信号を第2CH制御データ抽出手段46bに引き渡す。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた2C#0に対応する所定の複数絶対アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対アドレスのデータ(
図10に示す実施例では#3)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対アドレスのデータ(
図10に示す実施例では#27)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0063】
図11に示す第3CH入力子局7cも、第1CH入力子局7aと同様に、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第3CH子局入力部70cとして機能するものとなっている。そして、第1CH子局入力部70aのMCUと同様に、第3CH入力子局7cの処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。
【0064】
図11に示す第3CH子局入力部70cの機能構成も、
図3に示す第1CH子局入力部70aの、第1CHアドレスデータ記憶手段51、および、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52を、それぞれ、第3CHアドレスデータ記憶手段55、および、第3CH最終アドレスデータ記憶手段56に置き換えたものであり、その他は第1CH子局入力部70aと同じである。そこで、
図11において、第1CH子局入力部70aと実質的に同じ部位には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。なお、第3CH監視データ送信手段45cも、第1CH監視データ送信手段45aと同じ機能であるため符号は同一とするが、図の説明の便宜上、名称は異なるものとする。
【0065】
第3CHアドレスデータ記憶手段55は、本発明のアドレス設定手段に相当し、第3チャネルの論理監視アドレス(
図12に示す3M#0、3M#1など)を指定するもので、設定された第3チャネルの論理監視アドレスのデータは、アドレス抽出手段43に引き渡される。第3チャネルは、
図17、
図18に示すように、伝送信号の1フレーム周期を1周期Twcとして8ワードを伝送するためのものとなっている。そして、第3CHアドレスデータ記憶手段55には、授受するワードの先頭の論理監視アドレス、3M#0、3M#16などが設定される。
【0066】
第3CH最終アドレスデータ記憶手段56は、第3チャネルの論理監視アドレスのデータの最大値を設定するもので、設定された第3チャネルの論理監視アドレスのデータの最大値は、アドレス抽出手段43に引き渡される。
【0067】
第3CH子局入力部70cのアドレス抽出手段43も、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本発明のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図12に示すように絶対アドレスのデータが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図12に示すS1)。次に、第3CH最終アドレスデータ記憶手段56の設定データ3M#127(論理監視アドレスの最大値)に基づき、論理監視アドレスが3M#0から3M#127まで展開される(
図12のS2)。そして、第3CHアドレスデータ記憶手段55の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に一致する論理監視アドレスに対応する所定の絶対監視アドレスを得る(
図12のS3)。
【0068】
例えば、
図12に示す実施例では、第3CHアドレスデータ記憶手段55の設定データ(論理監視アドレスのデータ)が3M#0なので絶対アドレス#4、#10など、#4から#766まで6間隔のデータを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対監視アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は、伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントし、第3CH用アドレスデータ記憶手段55の設定データに対応する所定の絶対監視アドレスデータ(
図12に示す実施例では#4から#766まで6間隔のデータ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送送信信号を第3CH監視データ送信手段45cに引き渡し、第3CH監視データ送信手段45cを有効にする。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた3M#0に対応する所定の複数の絶対監視アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対監視アドレスのデータ(
図12に示す実施例では#4)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対アドレスのデータ(
図12に示す実施例では#10)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対監視アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0069】
第3CH出力子局6cも、第1出力子局6aと同様に、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが第3CH子局出力部60cとして機能するものとなっている。そして、第1CH子局出力部60aのMCUと同様に、第3CH出力子局6cの処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。
【0070】
図13に示すように、第3CH子局出力部60cの機能構成は、
図5に示す第1CH子局出力部60aの第1CHアドレスデータ記憶手段51を第3CHアドレスデータ記憶手段55に、第1CH最終アドレスデータ記憶手段52を第3CH最終アドレスデータ記憶手段56に置き換えたものであり、その他は第1CH子局出力部60aと同じである。従って、
図13において、第1CH出力子局6aと実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0071】
第3CH出力子局6cのアドレス抽出手段43も、絶対アドレス生成テーブル48を有し、本発明のシステム起動時にCH数設定手段47から得たデータ(この実施例では、チャネル数3)に基づき
図14に示すように絶対アドレスのデータが6列(チャネル数3で各チャネル2列)に展開される(
図14に示すS1)。次に、第3CH最終アドレスデータ記憶手段56の設定データ3C#127(論理制御アドレスの最大値)に基づき、論理制御アドレスが3C#0から3C#127まで展開される(
図14のS2)。そして、第3CHアドレスデータ記憶手段55の設定データ(論理制御アドレスのデータ)に一致する論理制御アドレスに対応する所定の絶対制御アドレスを得る(
図14のS3)。
【0072】
例えば、
図14に示す実施例では、第3CHアドレスデータ記憶手段55の設定データ(論理制御アドレスのデータ)が3C#0なので絶対アドレス#5、#11など、#5から#767まで6間隔のデータを得る。絶対アドレス生成テーブル48で得られた所定の絶対制御アドレスのデータは、絶対アドレスカウンタ44に引き渡される。絶対アドレスカウンタ44は、伝送信号の始まりを示すスタート信号STの終了を起点として伝送データ信号の数をカウントし、第3CH用アドレスデータ記憶手段55の設定データに対応する所定の絶対制御アドレスデータ(
図14に示す実施例では#5から#767まで6間隔のデータ)と一致するタイミングで、その都度、その周期の伝送受信信号を第3CH制御データ抽出手段46cに引き渡す。なお、絶対アドレス生成テーブル48で得られた3C#0に対応する所定の複数の絶対制御アドレスのデータは、まず最初に絶対アドレスカウンタに引き渡される絶対制御アドレスのデータ(
図14に示す実施例では#5)が絶対アドレスカウンタ44のデータと一致する出力タイミングで、次の絶対アドレスのデータ(
図14に示す実施例では#11)が絶対アドレスカウンタ44に引き渡され、以降の絶対制御アドレスのデータも同様に順次引き渡される。
【0073】
この制御・監視信号伝送システムでは、スタート信号の終了を起点とした一単位の伝送データ信号の第一番目と第二番目が第1チャネルに、第三番目と第四番目が第2チャネルに、第五番目と第六番目が第3チャネル割り振られている。また、第1チャネルに割り振られた伝送データ信号が先頭となる一単位(以下、第1CH一単位とする)に、第1CH論理監視アドレス1M#0から1M#127、または第1CH論理制御アドレス1C#0から1C#127が割り当てられる。更に、第2チャネルに割り振られた伝送データ信号が先頭となる一単位(以下、第2CH一単位とする)に、第2CH論理監視アドレス2M#0、2M#1,2M#2および2M#3、または第2CH論理監視アドレス2C#0、2C#1,2C#2および2C#3が割り当てられる。更にまた、第3チャネルに割り振られた伝送データ信号が先頭となる一単位(以下、第3CH一単位とする)に、第3CH論理監視アドレス3M#0から3M#127、または第3CH論理制御アドレス3M#0から3M#127が、ワードアドレスとして割り当てられる。
【0074】
第1チャネルに属する第1CH入出力子局4aには第1CH論理監視アドレス1M#0から1M#127のいずれかが、第1CH出力子局6aには第1CH論理制御アドレス1C#0から1C#127のいずれかが、第1CH入力子局7aには、第1CH入出力子局4aには第1CH論理監視アドレス1M#0から1M#127のいずれかと、第1CH論理制御アドレス1C#0から1C#127のいずれかが付与される。そして、自局に付与された第1CH論理監視アドレスが割り振られた第1CH一単位の最初の伝送データ信号を送信し、第1CH論理制御アドレスが割り振られた第1CH一単位の二番目の伝送データ信号を受信する。なお、
図15において、第1CH制御データは第1CH入出力子局4aまたは第1CH出力子局6aが親局から子局が受けるデータであり、第1CH監視データは、第1CH入出力子局4aまたは第1CH入力子局7aから親局が受けるデータである。
【0075】
第2チャネルに属する第2CH出力子局6bには、第2CH論理制御アドレス2C#0,2C#1、2C#2、2C#3のいずれかが付与され、第2CH入力子局7bには、第2CH論理監視アドレス2M#0,2M#1、2M#2、2M#3のいずれかが付与される。そして、自局に付与された第2CH論理監視アドレスが割り振られた第2CH一単位の最初の伝送データ信号を送信し、第2CH論理制御アドレスが割り振られた第2CH一単位の二番目の伝送データ信号を受信する。なお、第2チャネルの論理的なフレーム周期Thcは、伝送データ信号の1フレーム周期Tc(スタート信号から次のスタート信号までの周期)の中で32回繰り返される。これに対し、第1チャネルの論理的なフレーム周期は伝送データ信号の1フレーム周期Tcと等しくなっている。従って、第2チャネルの伝送応答速度は第1チャネルの伝送応答速度の32倍となる。
【0076】
第3チャネルに属する第3CH出力子局6cには、第3CH論理制御アドレス3C#0から3C#127のうちワードデータの先頭アドレス(3C#0、3C#16など)が付与され、第3CH入力子局7cには、第3CH論理監視アドレス3M#0から3M#127のうちワードデータの先頭アドレス(3M#0、3M#16など)が付与される。そして、自局に付与された第3CH論理アドレスが割り振られた第3CH一単位の最初の伝送データ信号を送信し、第3CH論理制御アドレスが割り振られた第3CH一単位の二番目の伝送データ信号を受信する。
【0077】
なお、各チャネルに割り当てられるスタート信号の終了を起点とした一単位の伝送データ信号の順番は、所定の任意の順番に(例えば、第一番目と第二番目に第3チャネル、第三番目と第四番目に第1チャネル、第五番目と第六番目に第2チャネル)割り振られても良い。
【0078】
また、伝送アドレスのカウントの開始は、スタート信号の開始を起点としてもよい。
【0079】
伝送データ信号による論理データ表現に制限は無く、使用状況に応じて適宜の表現手法を採用すればよい、例えば、
図20に示すように、1周期の前半の伝送クロック信号の閾値Vst(この実施例では18V)よりも低い電位レベルエリアにおいて、閾値Vlt(この実施例では6V)よりも低い電位レベルのパルス幅の長さにて、制御信号の論理データ、または、監視信号の論理データを表すものとしてもよい。この実施例では、伝送データ信号の1周期をt0とした時、閾値Vltよりも低い電位レベルのパルス幅の長さが(1/4)t0で論理データ“1”、(1/2)t0で論理データ“0”を表す。ただし、各論理データを表すパルス幅は、制御部1から入力される第1CH制御並列データ13a、第2CH制御並列データ13b、第3CH制御並列データ13cの各データの値、または、第1CH入出力子局4a、第1CH入力子局7a、第2CH入力子局7b、および第3CH入力子局7cから送出される各監視信号のデータに応じたものであれば、その長さに制限はなく適宜に決めればよい。
【0080】
また、
図21に示すように、伝送データ信号の1周期の電位レベルが制御信号の論理データ、または、監視信号の論理データを表すものとしてもよい。この実施例では、グランドレベル(OV)の伝送データ信号の1周期が論理データ“1”、12Vの伝送データ信号の1周期が論理データ“0”を表すものとなっている。ただし、この場合、伝送データ信号の1周期の中には電位の変化(立上りまたは立下り)の現れないものも存在するため、子局では、伝送データ信号の数をカウントして同期することができない。そのため、子局では、
図22、
図23に示すように、疑似タイミング発生部42を備え、伝送信号に含まれるスタート信号の終了を起点として、内部で発生させる疑似タイミング信号により同期をとるものとする。なお、
図22、
図23は、いずれも、第1CHに属する子局(第1CH入力子局7e、第1CH出力子局6e)であるが、第2CH、第3CHに属する子局も同様である。また、
図22において、第1CH子局出力部60eの構成で、
図5に示す第1CH子局出力部60aと実質的に同じものには同符号を付し、その説明を省略するものとする。
図23に示す第1CH子局出力部70eも同様に、
図3に示す第1CH子局出力部70aと実質的に同じものには同符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0081】
疑似タイミング発生部42は、親局2のタイミング発生部23と同様、図示しない発振回路(OSC)とタイミング発生手段からなり、伝送信号に含まれるスタート信号の終了を起点として、内部のOSCを基に、親局2のタイミング発生部23で生成されるタイミングクロックと同期する擬似タイミング信号を生成し、絶対アドレスカウンタ44に引き渡す。擬似タイミング信号においてパルス信号が立上るまたは立下がるタイミングは、親局2で生成されるタイミングクロックに同期している伝送データ信号の1周期の中の電位の変化と一致する。従って、子局は、擬似タイミング信号のパルスの立上りまたは立下りをカウントすることにより、伝送データ信号の数をカウントすることなく、伝送データ信号のアドレスを把握することができる。
【0082】
図21に示すようにNon Return to Zero方式の伝送信号を使用する場合、伝送データ信号の1周期は信号の授受に必要な時間とすればよく、
図19、
図20に示すようなReturn to Zero方式の伝送信号を使用する場合よりも伝送速度を高速にできる。例えば、
図21に示す伝送信号は、その伝送データ信号の1周期が、
図19、
図20に示す伝送信号の伝送データ信号の1周期の半分の長さとなるため、伝送速度は2倍となる。
【解決手段】本発明に係る制御・監視信号伝送システムでは、親局と複数の子局が共通データ信号線で接続され、前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、スタート信号の開始または終了の起点から開始される、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる、伝送信号が、前記共通データ信号線に伝送され、前記1周期毎に、前記親局からの伝送送信信号である制御信号、または、前記親局が受ける伝送受信信号である監視信号のいずれか一方のみが伝送される半二重伝送として前記伝送データ信号が伝送される。そして、前記伝送信号の所定数の連続する周期の複数を一単位とし、前記一単位の中の任意の前記伝送データ信号を所定のチャネルに割り当てる。