【文献】
ギアーズ オブ ウォー 3,週刊ファミ通,株式会社エンターブレイン,2011年6月16日,第26巻/第27号,p.48−51
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ゲーム条件管理手段は、前記グループ内における前記被投入物の投入量の多いユーザほど共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように管理する請求項1または2に記載のゲーム管理装置。
前記ゲーム条件管理手段は、前記グループ内のユーザが所有するゲーム内ポイントの消費を伴いながら、前記共有物において前記ゲーム内行動が行われる場合に、前記共有物のレベルが高いほど、前記ゲーム内ポイントの消費量が同じでも前記ゲーム内行動によるゲームの進行率が高くなるように、ゲームの条件を管理する請求項2に記載のゲーム管理装置。
前記共有物レベル変更手段は、所定期間中の各グループの前記累積量を、前記共有物のレベルが同一である全グループを対象として比較し、上位n番目(nは自然数)まで又は上位m%(0<m<100)に含まれるグループの前記共有物のレベルを向上させる請求項1ないし4の何れか1項に記載のゲーム管理装置。
コンピュータを請求項1ないし7の何れか1項に記載のゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置が備えている各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そして近年、人と人とのつながりを促進・サポートするコミュニティ型のサービスであるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに、前記ゲームシステムが組み込まれ、SNSのサービスの一つとして提供される、いわゆるソーシャルゲームが普及している。このようなソーシャルゲームにおいては、各ユーザはゲームサービスを利用している他のユーザと仲間になることができる。そして、仲間を作れば、例えば、ユーザが対戦を行うときに仲間の一人に対戦協力を要請できる等、ゲーム上有利になるシステムになっている。
【0005】
しかしながら、上記従来のゲームシステムにおいては、仲間の一人に対戦協力を要請できるにとどまり、ユーザが他のユーザと協力しながら遊戯するには限界がある。そこで、より多くのユーザ同士が積極的に協力しながら遊戯できるようなゲーム環境が望まれる。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のユーザが互いに積極的に協力しながら遊戯するような興趣性の高いゲームを実現できるゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、複数のユーザから構成されるグループを管理するグループ管理手段と、前記グループの共有物の情報を記憶装置に記憶する共有物情報記憶制御手段と、前記共有物に対して、前記グループ内の各ユーザによって仮想的に投入された被投入物の情報を記憶装置に記憶する投入情報記憶制御手段と、前記グループ内の各ユーザによって投入された前記被投入物の投入量を当該グループ内で累積する被投入物累積手段と、前記被投入物のグループ内の累積量に基づいて、前記共有物のレベルを変更する共有物レベル変更手段と、前記共有物のレベルが高いほど、前記グループ内のユーザが当該共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように管理するゲーム条件管理手段と、を備える。
【0008】
この構成のゲーム管理装置は、例えば各ユーザの端末装置と通信を行うことができるサーバなどの情報処理装置により構成することができ、各種ゲーム、例えばオンラインゲームやソーシャルゲーム等の管理を行うものとすることができる。
【0009】
本ゲーム管理装置は、複数のユーザから構成されるグループを管理するグループ管理手段を備えている。ここで、グループの例としては、野球等のスポーツゲームを例に挙げると、ゲーム内のチーム(野球チーム等)を共同で運営する複数のユーザをグループとすることができる。その他の例としては、戦闘ゲームにおいて、複数のユーザから構成されるコマンドチームをグループとすることができる。また、料理ゲームにおいて、ゲーム内の料理店で働く複数のユーザから構成されるコックチームをグループとすることができる。また、街作りゲームにおいて、複数のユーザから構成される街の運営チームをグループとすることができる。これらは一例であり、ゲームの種類や内容に応じて、様々なグループが適用され得る。
【0010】
そして、本構成では、グループに所属する各ユーザ(グループのメンバ)が共有する「共有物」が存在する。本ゲーム管理装置は、グループの共有物の情報を記憶装置に記憶する共有物情報記憶制御手段を備えている。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。共有物の例としては、野球ゲームを例に挙げると、グループとしての野球チームの「スタジアム」、「練習場」、「マスコットキャラクタ」などがある。また、戦闘ゲームでは、コマンドチームの「陣地」、「要塞」、「戦闘機」などを共有物とすることができる。また、料理ゲームでは、料理店の「厨房」、「鍋」などを共有物とすることができる。また、街作りゲームでは、グループが運営する街の中にある「神社」、「公園」などを共有物とすることができる。これらは一例であり、ゲームの種類や内容に応じて、ゲーム内の様々なアイテムまたはキャラクタを共有物とすることができる。
【0011】
また、ゲーム内の共有物に対して、各ユーザは、仮想的に被投入物(ゲーム内ポイントやアイテム)を投入することができる。投入情報記憶制御手段は、共有物に対して、各ユーザによって仮想的に投入された被投入物の情報を記憶装置に記憶する。野球ゲームを例に挙げると、グループの共有物である「スタジアム」に対して、各ユーザは、被投入物としての「運営ポイント」を投資(投入)することができる。
【0012】
また、被投入物累積手段は、グループ内の各ユーザによって投入された前記被投入物の投入量を当該グループ内で累積する。そして、共有物レベル変更手段は、被投入物のグループ内の累積量に基づいて、共有物のレベルを変更する。なお、レベルは、グレード、ランク、クラス、等級などの類似の別の表現を用いて表してもよい。ここで、共有物のレベルを変更する例としては、下記の(i)、(ii)等の形態がある。
【0013】
(i)被投入物のグループ内の累積量が基準量に達する毎に共有物のレベルを1ずつ向上させる。
【0014】
(ii)例えば、所定期間(例えば1週間)の被投入物のグループ内累積量を、共有物のレベルが同一の全グループを対象として比較し、例えば上位100グループ(又は上位10%のグループ)の共有物のレベルを向上させる(逆に下位100グループ(又は下位10%のグループ)の共有物のレベルを低下させる(後述する(3)または(4)の構成)。
【0015】
そして、ゲーム条件管理手段は、共有物のレベルが高いほど、グループ内のユーザが当該共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように、各ユーザのゲーム条件を管理する。ここで、共有物を適用する(使用する)とは、共有物が「スタジアム」の場合を例示すると、「スタジアム」で仮想的に練習したり試合したりすることである。また、共有物が「戦闘機」であった場合、その「戦闘機」を使用して対戦相手を攻撃することである。また、共有物が「厨房」であった場合、その「厨房」で料理をつくることである。また、共有物が「神社」であった場合、その「神社」でおみくじを引くことである。また、「共有物を適用したゲームの条件を有利にする」の例としては、グループ内のユーザが、共有物を用いてゲーム内行動を行ったときのゲーム進行等が有利になるというメリットが考えられる。
【0016】
例えば、グループの共有物である「スタジアム」のレベルが高いほど、その「スタジアム」でユーザのキャラクタが仮想的に練習(ゲーム内行動)をするときに、練習効率が向上する(その結果、効率的にキャラクタの能力アップが図れるようになる)というメリットが発生する。具体例として、ユーザが所有するゲーム内の行動ポイントを消費して、「スタジアム」でユーザのキャラクタが仮想的に練習するというゲーム内行動を行い、その練習をし終えることで、キャラクタが能力を獲得できるゲームを例示する。このゲームの場合、「スタジアム」のレベルが高いほど、その「スタジアム」で練習をする際の練習の進行率が高くなる(ゲーム条件が有利になる)というメリットを発生させる。すなわち、「スタジアム」のレベルが高いほど、練習をし終えるために必要な行動ポイントが少なくなるので、ユーザは、少ない行動ポイントで効率的にキャラクタの能力アップが図れるようになる。
【0017】
また、「共有物を適用したゲームの条件」を有利にする他の例としては、次のようなものもある。例えば、グループの共有物が「神社」の場合、ユーザが所有するゲーム内のポイントを消費して、「神社」でおみくじを引くというゲーム内行動を行い、そのおみくじの結果(抽選の結果)に応じたアイテムを獲得できるゲームを例示する。このゲームの場合、「神社」のレベルが高いほど、おみくじを引く際の消費ポイントが少なくなる(ゲーム条件が有利になる)というメリットを発生させる。例えば、「神社」のレベルが高くなるにつれて、200P→150P→100Pと消費ポイントが減少する。
【0018】
これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々なメリット(共有物のレベルが高いほど、当該共有物を用いたゲームの条件がより有利になるというメリット)をユーザに付与することができる。
【0019】
以上のように、本構成では、グループのメンバが協力して共有物のレベルを向上させることにより、メンバが共有物を適用したゲームを行う際に有利になる(ゲーム条件が向上する)というメリットがグループ全体に発生するというフィードバック構成を実現する。これにより、グループのメンバ同士が互いに積極的に協力してゲームをプレイするゲーム内環境が構築される。
【0020】
また、各メンバが共有物を適用することによるメリットを享受するためには、自分の努力以外に、他のメンバとの協力により共有物のレベルを向上させる必要があることから、各メンバは、互いにコミュニケーションをとる動機付けを与えられることになる。例えば、メンバ間で「共有物のレベルアップを目指そう!」のようなメッセージを送信し合うことが期待される。これにより、メンバ相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、メンバ同士のコミュニティが盛り上がる。
【0021】
このように、本ゲーム管理装置は、単にメリットを享受することの面白さをユーザに提供するにとどまらず、グループ内の他のユーザと積極的にコミュニケーションをとる動機付けを各ユーザに与え、これにより、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。この結果、各ユーザはゲーム内での他のユーザとのつながりや交流を強め、延いてはゲームに対する関心と興味をより強めることとなるので、ユーザにとって飽きのこない継続性を有する興趣性の高いゲームを実現できる。
【0022】
(2)上記の構成において、ゲーム管理装置は、前記被投入物の投入量の多いユーザほど大きな特典を付与する特典付与手段をさらに備えることが望ましい。これは、グループ内における個々のユーザの被投入物の投入量の違いを考慮した構成である。
【0023】
通常、グループ内のメンバによって共有物に投入する被投入物の量は異なっており、例えば1000運営ポイントを共有物としての「スタジアム」に投入したメンバと、100運営ポイントしか投入しなかったメンバとでは、グループ内の貢献度が大きく異なる。仮に、投入量の大小にかかわらずグループ内のメンバ全員が同じメリットを享受できるとなると、投入量の少ないメンバはよいが、投入量の多いメンバは不満を持つ可能性がある。そこで、本構成では、被投入物の投入量の多いユーザほど、より大きな特典を付与する特典付与手段を備えている。
【0024】
特典の例としては、被投入物の投入量に応じたゲーム内ポイントやアイテム(時間短縮アイテム等)をユーザに付与するという特典が考えられる。例えば、被投入物として1000運営ポイントを投入したメンバには、ゲーム内ポイントを100ポイントを付与し、100運営ポイントを投入したメンバには、ゲーム内ポイントを10ポイント付与する。
【0025】
その他の特典の例としては、共有物を適用したゲームの条件を有利にするという特典が考えられる。すなわち、グループ内における前記被投入物の投入量の多いユーザほど、前記共有物を適用したゲームの条件をより有利にする。
【0026】
一例として、共有物としての「スタジアム」で、行動ポイントを消費してユーザのキャラクタが練習するという前述のゲームについて説明する。練習の実行により消費された行動ポイントが時間経過に応じて回復するという仕様が採用されている場合、被投入物の投入量の多いユーザほど、行動ポイントの回復を速くする。
【0027】
また、共有物としての「神社」で、ゲーム内ポイントを消費しておみくじを引くという前述のゲームを例に挙げて説明する。この場合、被投入物の投入量の多いユーザほど、レアなおみくじを引く確率(希少度の高いアイテムを獲得できる確率)を上昇させる。
【0028】
これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典をユーザに付与することができる。
【0029】
以上のように、本構成では、被投入物の投入量の多いユーザほど、より大きな特典が獲得できるようにしているので、グループ内で相対的に被投入物の投入量の多いメンバが不満を持つような事態を効果的に解消することができる。
【0030】
(3)上記の(1)または(2)の構成において、前記共有物レベル変更手段は、所定期間中の各グループの前記累積量を、前記共有物のレベルが同一である全グループを対象として比較し、上位n番目(nは自然数)まで又は上位m%(0<m<100)に含まれるグループの前記共有物のレベルを向上させることが望ましい。
【0031】
この構成によれば、所定期間中(例えば1週間)の各グループの投入物の累積量を、共有物のレベルが同一である全グループを対象として比較する。その結果、上位n番目(例えば上位100番目)まで又は上位m%(例えば上位10%)に含まれるグループの共有物のレベルを向上させる。すなわち、共有物のレベルが同一である全グループの上位に入らなければ共有物のレベルが向上しないので、各グループのメンバは、所定期間中、自分のグループの順位を気にしながら、他のグループと投入物の累積量を競い合うという面白みのあるゲーム性を実現する。
【0032】
(4)上記の(3)の構成において、前記共有物レベル変更手段は、ゲーム内の各グループの前記共有物を予め定められた複数のレベルのうちのいずれかのレベルと対応付けて管理する。そして、共有物レベル変更手段は、前記所定期間中の各グループの前記累積量を、前記共有物のレベルが同一である全グループを対象として比較し、下位n番目まで又は下位m%に含まれるグループの前記共有物のレベルを低下させることが望ましい。
【0033】
この構成によれば、各グループの共有物のレベルは、予め定められた複数のレベル、例えばLv1〜Lv6のうちのいずれかのレベルと対応づけられて管理される。そして、所定期間中(例えば1週間)の各グループの投入物の累積量を、共有物のレベルが同一の全グループを対象として比較し、その順位によって共有物のレベルを向上させるだけではなく低下もさせる。すなわち、共有物のレベルが同一の全グループにおいて、上位n番目まで又は上位m%に含まれるグループの共有物のレベルを向上させると共に、下位n番目まで又は下位m%に含まれるグループの共有物のレベルを低下させる。例えば、共有物のレベルがLv1の全グループの中の上位10%と、共有物のレベルがLv2の全グループの中の下位10%とを入れ替える構成をとっている。
【0034】
これにより、各ユーザは、自分のグループの投入物の累積量が少なければ、共有物のレベルが低下するかもしれないという緊張感を持って、グループで協力しながらゲームをプレイすることになり、ゲーム性を向上させることができる。
【0035】
(5)上記の(4)の構成において、前記共有物レベル変更手段は、前記共有物のレベルが高くなるほど、前記nまたは前記mを大きくすることが望ましい。すなわち、共有物のレベルが同一の全グループの中の上位n番目まで又は上位m%に含まれるグループの共有物のレベルを向上させると共に、下位n番目まで又は下位m%に含まれるグループの共有物のレベルを低下させる構成において、共有物のレベルが高くなるほど、nまたはmを大きくする。
【0036】
例えば、共有物のレベルがLv1(最下位)の全グループの中の上位10%をLv2に昇格させ、共有物のレベルがLv2の全グループの中の下位10%をLv1に降格させる。一方、共有物のレベルがLv5まで高くなれば、全グループの中の上位50%をLv6に昇格させ、共有物のレベルがLv6(最上位)の全グループの中の下位50%をLv5に降格させる。
【0037】
このように、本構成では、共有物のレベルが高くなるほど、レベルの上下の入れ替えを激しくする。よって、共有物のレベルが高くなっても決して安泰ではなく、逆に共有物のレベルは低下し易くなる。従って、ユーザは共有物のレベルが高くなるほどより大きな緊張感を持って、グループで協力しながらゲームをプレイすることになり、ゲーム性をより向上させることができる。
【0038】
(6)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、複数のユーザから構成されるグループを管理するグループ管理手段、前記グループの共有物の情報を記憶装置に記憶する共有物情報記憶制御手段、前記共有物に対して、前記グループ内の各ユーザによって仮想的に投入された被投入物の情報を記憶装置に記憶する投入情報記憶制御手段、前記グループ内の各ユーザによって投入された前記被投入物の投入量を当該グループ内で累積する被投入物累積手段、前記被投入物のグループ内の累積量に基づいて、前記共有物のレベルを変更する共有物レベル変更手段、前記共有物のレベルが高いほど、前記グループ内のユーザが当該共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように管理するゲーム条件管理手段の各手段を、前記ゲーム管理装置又は前記端末装置のいずれか一方が備える構成である。
【0039】
(7)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、複数のユーザから構成されるグループを管理するグループ管理ステップと、コンピュータが、前記グループの共有物の情報を記憶装置に記憶する共有物情報記憶制御ステップと、コンピュータが、前記共有物に対して、前記グループ内の各ユーザによって仮想的に投入された被投入物の情報を記憶装置に記憶する投入情報記憶制御ステップと、コンピュータが、前記グループ内の各ユーザによって投入された前記被投入物の投入量を当該グループ内で累積する被投入物累積ステップと、コンピュータが、前記被投入物のグループ内の累積量に基づいて、前記共有物のレベルを変更する共有物レベル変更ステップと、コンピュータが、前記共有物のレベルが高いほど、前記グループ内のユーザが当該共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように管理するゲーム条件管理ステップと、を含む。
【0040】
(8)本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、ゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、複数のユーザから構成されるグループを管理するグループ管理手段、前記グループの共有物の情報を記憶装置に記憶する共有物情報記憶制御手段、前記共有物に対して、前記グループ内の各ユーザによって仮想的に投入された被投入物の情報を記憶装置に記憶する投入情報記憶制御手段、前記グループ内の各ユーザによって投入された前記被投入物の投入量を当該グループ内で累積する被投入物累積手段、前記被投入物のグループ内の累積量に基づいて、前記共有物のレベルを変更する共有物レベル変更手段、前記共有物のレベルが高いほど、前記グループ内のユーザが当該共有物を適用したゲームの条件がより有利になるように管理するゲーム条件管理手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、複数のユーザから構成されるグループのメンバ同士が、互いに積極的に協力しながら遊戯するような興趣性の高いゲームを実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
【0044】
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、
図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
【0045】
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
【0046】
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
【0047】
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
【0048】
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
【0049】
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータまたは通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
【0050】
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
【0051】
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1が野球ゲームを管理する例について、以下に説明する。
【0052】
本実施の形態の野球ゲームでは、複数のユーザ(例えば20名以内のユーザ)が1つの野球チームを仮想的に共同で運営することができるようになっている。ユーザは、自分の分身としてのオリジナル選手キャラクタ(以下、「マイ選手キャラクタ」と呼称する)になり、共同運営する野球チームに所属する。そして、ゲームサーバ1は、1つの野球チームを共同で運営する複数のユーザを1つのグループとして管理する。ゲーム内には複数の野球チーム(以下、単に「チーム」と呼称する)が存在し、ゲームサーバ1が各チームを管理している。
【0053】
また、本実施の形態のゲームでは、各チームには、共有物としての「スタジアム」が存在する。ユーザはゲーム内の所定のゲームモードで運営ポイントを獲得し、当該運営ポイントをスタジアムに投資(投入)することができる。ゲームサーバ1は、チーム内の各ユーザによって投資された運営ポイントをチーム内で累積し、その累積量に応じてスタジアムのレベルを変更する。すなわち、チーム内の各ユーザが協力して投資すれば、スタジアムのレベルを向上させる(仮想的にスタジアムを豪華にし、設備を充実させる)ことができるようになっている。
【0054】
そして、チームのスタジアムのレベルが向上すれば、チーム内のユーザ(メンバ)が当該スタジアムを適用したゲームの条件が有利になるというメリットが発生する。本実施の形態では、スタジアムのレベルが高いほど、そのスタジアムでユーザのマイ選手キャラクタが仮想的に練習をするときに、練習効率が向上する(その結果、効率的にキャラクタの能力アップが図れるようになる)というメリットが発生する。すなわち、チーム内のメンバが協力してスタジアムのレベルを向上させることにより、メンバがスタジアムで練習する場合のゲーム条件が向上するというメリットがチーム全体に発生するというフィードバック構成となっている。これにより、グループのメンバが互いに積極的に協力してゲームをプレイするゲーム環境が構築される。これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置等の構成の詳細を、以下に説明する。
【0055】
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。
図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
【0056】
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
【0057】
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
【0058】
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
【0059】
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
【0060】
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
【0061】
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
【0062】
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
【0063】
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
【0064】
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯端末と同様である。
【0065】
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(Smartphone)等とも呼称され、
図3にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
【0066】
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
【0067】
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
【0068】
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
【0069】
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
【0070】
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
【0071】
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
【0072】
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
【0073】
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
【0074】
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
図4は、端末装置3と通信するゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要機能ブロック図である。本実施の形態に係るゲーム管理装置は、主に、チーム管理手段51(グループ管理手段)、スタジアム情報記憶制御手段52(共有物情報記憶制御手段)、投資情報記憶制御手段53(投入情報記憶制御手段)、運営ポイント累積手段54(被投入物累積手段)、スタジアムレベル変更手段55(共有物レベル変更手段)およびゲーム条件管理手段56等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0075】
チーム管理手段51は、複数のユーザから構成されるチーム(グループ)を管理する機能を有する。
図5に、チーム管理手段51が管理しているチーム情報の一例を示す。このチーム情報は、チーム管理手段51が記憶装置50(データベースサーバ2等)の所定領域に記憶して管理されている。
図5は、チームID=“0001”の1つのチームに関するチーム情報である。
【0076】
ゲーム内のチームには、各チームを一意に識別するための識別情報としてチームIDが付与される。また、ユーザには、各ユーザを一意に識別するための識別情報としてユーザIDが付与される。そして、チーム管理手段51は、チームIDと対応づけて、チームに所属するユーザのユーザIDを記憶装置50に記憶する。
図5は、ユーザA(000001)、ユーザB(000023)、ユーザC(000153)、ユーザD(000372)、ユーザE(000386)の5人のユーザが、同一のチーム(0123)に所属している例である。
【0077】
1つのチームに所属できるユーザ数には上限を設けることができる。仮に上限を設けない場合、ユーザ数が突出して多いチームができてしまい、スタジアムレベルを容易に昇格できることにもなり、ゲーム性のバランスが崩れる可能性が生じる。この上限は任意に設定可能であり、例えば、20人とすることができる。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、1つのチームのユーザ数の上限を5名として以下に説明する。
【0078】
ここで、チームの構成方法(配属)の一例について説明する。ユーザのゲーム開始時においては、ゲームサーバ1が自動的にユーザの配属チームを決定する。例えば、ユーザはゲームサービスに登録してゲームを始めるとき、現実世界の日本のプロ野球12球団(またはMLBの30球団)の中から希望球団(お気に入り球団)を選択して登録する。そして、ゲームサーバ1は、希望球団が同じ複数のユーザが同一チームを構成するように、ランダムにチーム配属を決定する。
【0079】
なお、その後は、ユーザが自分の意思で任意のチームに移動することができるようにしてもよい。例えば、誰かが抜けて上限に満たないチームのユーザは、ゲーム内の掲示板等でメンバの募集をかけることができる。メンバを探しているチームがあれば、ユーザはいつでも現在のチームから別のチームに移ることができる。これにより、メンバの固定化を回避し、いくつものチームを移動しながらより多くのユーザと交流を図ることができるゲーム環境を構築できる。
【0080】
ところで、各ユーザは、ゲームサービスを受けている1人又は複数の他のユーザと「仲間」という特別な関係を構築できる。あるユーザが他のユーザと仲間関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両ユーザ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。チームのメンバは、必ずしも仲間である必要はないが、チームのメンバ同士で互いに仲間関係を構築してもよい。本実施の形態のゲームでは、チームのメンバが協力し合ってゲームをプレイするので、メンバ同士のつながりはかなり強くなる。よって、メンバ同士が仲間関係を構築しようとするのは自然の流れと考えられる。
【0081】
図6にチーム構成の一例を示す。チーム内には、希望球団が同じ複数のユーザのマイ選手キャラクタ(オリジナル選手キャラクタ)の他に、現実世界のプロ野球の実在選手(希望球団を同じ球団に所属する選手)を模写した実在選手キャラクタが所定数所属している。すなわち、ユーザは、ゲーム内で仮想的に、他のユーザおよび実在選手とともにチームを構成し、練習や試合を楽しむことができる。
【0082】
なお、データベースサーバ2には、実在選手キャラクタの選手名、背番号、ポジション、所属球団、能力(現実世界の実在選手の実績を反映)、画像データなどの各種情報が記憶された実在選手データベースが存在する。チーム内の実在選手キャラクタの情報は、この実在選手データベースから取得できるようになっている。
【0083】
次に、スタジアム情報記憶制御手段52について説明する。スタジアム情報記憶制御手段52は、チームの共有物であるスタジアムの情報を記憶装置50に記憶する機能を有する。
図7に示すように、スタジアム情報記憶制御手段52は、各チームのチームIDと対応づけて、チームの共有財産であるスタジアムのレベルを記憶している。このスタジアムのレベル情報は、
図5のチーム情報にも反映される。
【0084】
また、投資情報記憶制御手段53は、チームのスタジアムに対して、当該チームに所属する各ユーザによって仮想的に投資(投入)された運営ポイント(被投入物)の情報を記憶装置50に記憶する機能を有する。例えば、
図5に示すように、ユーザIDと対応づけて、当該ユーザが投資した運営ポイントを記憶する。
図5では、ユーザA、B、C、D、Eがそれぞれ、1000運営P、3000運営P、300運営P、1500運営P、500運営Pを投資した場合の例を示している。
【0085】
また、運営ポイント累積手段54は、チーム内の各ユーザによって投資された運営ポイントの投資量を当該チーム内で累積する(チーム内の運営ポイントの合計を算出する)機能を有する。運営ポイント累積手段54は、算出したチームの投資累積量(被投入物のグループ内の累積量)を、
図7に示すように、チームIDと対応づけて記憶装置50に記憶する。
【0086】
次に、スタジアムレベル変更手段55について説明する。スタジアムレベル変更手段55は、チームの投資累積量に基づいて、当該チームのスタジアムのレベルを変更する機能を有する。なお、ここで言うレベルは、グレード、ランク、クラス、等級などの類似の別の表現を用いて表してもよい。本実施の形態におけるスタジアムのレベルの高さは、スタジアムの豪華さ、設備の充実度を表す指標である。スタジアムのレベルが高いほど、設備の整った練習環境となり、練習の効率がアップするというゲーム仕様となっている。
【0087】
ここで、スタジアムのレベルを変更する例を説明する。例えば、チームの投資累積量が基準量(所定の閾値)に達する毎に、スタジアムのレベルを1ずつ向上させる。例えば、チームの投資累積量が10000運営P以上になれば、スタジアムのレベルがLv1からLv2に上昇する。この形態では、スタジアムのレベルが高くなる毎に、閾値も高くすることが望ましい。例えば、スタジアムのレベルが上がる毎に、閾値を、10000運営P→15000運営P→20000運営P、・・・というように高くし、レベルアップの難易度を上げる。また、この形態では、スタジアムのレベルに上限を設けることもできるし、上限なしとすることもできる。
【0088】
その他の例としては、所定期間(例えば1週間)のチームの投資累積量を、スタジアムのレベルが同一の全チームを対象として比較し、上位n番目まで又は上位m%(0<m<100)に含まれるチームのスタジアムのレベルを向上させる。例えば、上位100グループ(又は上位10%のグループ)のスタジアムのレベルを向上させる。この形態も、スタジアムのレベルに上限を設けることもできるし、上限なしとすることもできる。
【0089】
本実施の形態では、スタジアムレベル変更手段55が、スタジアムのレベルが同一の全チームの中で、投資累積量が上位10%に入っているチームのスタジアムレベルを向上させる場合を例に挙げて説明する。
【0090】
ここで、ユーザが運営ポイントを投資する場合の操作例について説明する。
図8に示すゲーム画面は、ユーザの端末装置3に表示されるメイン画面(ユーザのマイページ)である。このメイン画面には、ユーザのマイ選手キャラクタ81およびユーザのゲーム情報82(ユーザの名前(ニックネーム等)、ゲームレベル、ユーザが所有している各種ポイント、仲間の人数など)が表示される。また、メイン画面には、各種ゲームモードを選択するためのコマンドボタンが表示される。
【0091】
上記のメイン画面でユーザが「運営モード」ボタン84を選択すれば、
図9に示す運営モード画面に遷移する。この運営モード画面には、ユーザのチームのスタジアムのレベル100およびチームの順位101が表示される。ここで、チームの順位101とは、スタジアムのレベルが同一の全チームを対象とした、投資累積量に基づく順位である。
【0092】
また、運営モード画面内には、昇格圏表示領域102および残留圏表示領域103が設けられている。そしてユーザのチームの現在の順位が、昇格圏または残留圏のどの位置にあるのかを直観的に理解し易いように示すための現順位表示部105が表示される。
【0093】
さらに、運営モード画面内には、チームの投資累積量の情報111およびユーザ自身の投資累積量の情報112が表示される。そして、順位が確定するまでの残り時間の情報114も表示される。本実施の形態では、例えば毎週月曜日〜日曜日の1週間がランキングの集計期間となっており、毎週順位を確定させて、1週間毎にスタジアムのレベルを変更するか否かを決定する。ユーザは、この運営モード画面で、現時点でのチーム順位を確認し、順位が確定する期間終了までに、運営ポイントの投資を行うことになる。
【0094】
また、運営モード画面内には、現在ユーザが所持している運営ポイントの情報114が表示される。ユーザは、自分が所持している運営ポイントの範囲内で、投資量を指定して投資する操作を行う。本実施の形態では、投資量の指定は投資量指定部115で行うことができる。この投資量指定部115は、1の位〜万の位の数字を個々に指定できるようになっている。例えば、任意の位の指定部を選択すれば、0〜9の数字を選択するためのプルダウンメニューが表示される。そして、投資量指定部115で投資量を指定して「投資実行」ボタン116を押す操作を行えば、運営ポイントを投資することができる。この場合、ユーザの端末装置3における前記投資操作に関する情報に基づいて、ゲームサーバ1は、ユーザの投資を受け付け、ユーザのチームの投資累積量およびユーザの投資累積量を、投資された分だけ増加させる。
【0095】
また、運営モード画面内には、「確認」ボタン117が設けられている。ユーザがこの「確認」ボタン117を押すことによって、
図10の画面に遷移し、ユーザのチームの各メンバの投資情報118を確認することができる。また、「戻る」ボタン119を押せば、
図9の画面に戻ることができる。
図10の画面でチームの各メンバの投資情報118を確認したとき、投資量の少ないメンバがいた場合には、そのメンバに対して投資の協力を促すようなコミュニケーションをとることができる。例えば、「あと少しで昇格圏に入りそうだから、一緒に投資頑張ろう!」というようなメッセージを、そのメンバに対して送るという対応をとることができる。
【0096】
次に、ゲーム条件管理手段56について説明する。ゲーム条件管理手段56は、チームのスタジアムのレベルが高いほど、当該チーム内のユーザが当該スタジアムを適用したゲームの条件がより有利になるように管理する機能を有する。ここで、スタジアムを適用したゲームの一例としては、スタジアムでユーザのマイ選手キャラクタが仮想的に練習するゲームモード(育成モード)が挙げられる。この場合、ゲーム条件管理手段56は、スタジアムのレベルが高いほど、そのスタジアムでの練習効率が向上するように、育成モードでのゲーム条件を管理する。その結果、効率的にキャラクタの能力アップが図れるようになるというメリットが発生する。この場合の詳細については後述する。
【0097】
また、スタジアムを適用したゲームの他の例としては、自分のチームのスタジアムでユーザが対戦相手(他のユーザのチームまたはCPU)と仮想的に試合する対戦モードが挙げられる。この場合、ゲーム条件管理手段56は、ユーザのチームのスタジアムのレベルが高いほど、当該スタジアムでの対戦時のユーザの戦力が向上するように、対戦モードでのゲーム条件を管理する。例えば、スタジアムのレベルがLv1(最低)のときのチーム戦力をP0とする。そして、スタジアムのレベルがLv2、Lv3、Lv4、・・・と高くなれば、ゲーム条件管理手段56は、ユーザのチームの戦力を、P0×1.1、P0×1.2、P0×1.3、・・・とする。これにより、自分のチームのスタジアムでの対戦が、スタジアムのレベルが高いほど有利になるというメリットが発生する。
【0098】
本実施の形態では、ゲーム条件管理手段56が、スタジアムのレベルが高いほど、そのスタジアムでの練習効率が向上するように、育成モードでのゲーム条件を管理する場合を例に挙げて説明する。
【0099】
図11に示すように、ゲームサーバ1は、ゲーム情報記憶制御手段61およびゲーム進行手段62を備えている。ゲーム情報記憶制御手段61は、各ユーザのゲーム情報を記憶装置50としてのデータベースサーバ2に記憶する。ゲーム進行手段62は、育成モードをはじめとする各種ゲームモードのゲーム進行を管理する。
【0100】
ゲーム情報記憶制御手段61は、
図12に示すように、ユーザ情報記憶制御手段61a、マイ選手情報記憶制御手段61b、所有ポイント記憶制御手段61c、所有コイン記憶制御手段61d、所有アイテム記憶制御手段61e、練習チケット記憶制御手段61fおよび友情度記憶制御手段61gなどを備えている。
図13〜
図15には、ゲーム情報記憶制御手段61の各記憶制御手段がデータベースサーバ2に記憶する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
【0101】
図7に示すように、ユーザ情報記憶制御手段61aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、ゲームレベル、前述の希望球団等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名の情報は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。ゲームレベルは、ユーザがゲームを進行させて経験値を獲得することにより向上する。本野球ゲームでは、ユーザが育成モードで練習を実行することにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりレベルアップするようになっている。
【0102】
マイ選手情報記憶制御手段61bは、ユーザIDと対応付けて、ユーザの分身であるマイ選手キャラクタの情報をデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。マイ選手キャラクタの情報としては、
図13に示すように、所属しているチームのチームID、ポジション、能力に関する情報等である。なお、マイ選手キャラクタの識別情報は、ユーザIDと共通である。マイ選手キャラクタのポジション(守備位置)は、ユーザがゲームを開始するときに、希望のポジションを選択して指定する。
【0103】
本実施の形態では、マイ選手キャラクタ(野手)の能力として、「パワー」、「ミート」、「走力」、「守備」の4つの基礎能力のパラメータが設けられている。なお、キャラクタが投手の場合には、例えば、「球威」、「制球」、「変化球」、「スタミナ」を基礎能力のパラメータとすることができる。なお、これは一例であり、ゲーム内容に応じた任意の能力パラメータを、マイ選手キャラクタに設定することができる。マイ選手キャラクタの能力は、育成モードにおいて練習を実行することにより向上させることができる。
【0104】
また、マイ選手キャラクタは、上記の基礎能力の他に、育成モードにおける練習により、特殊能力を獲得することができる。特殊能力の一例としては、「アベレージヒッター」、「パワーヒッター」などがある。「アベレージヒッター」の特殊能力を有するマイ選手キャラクタは、対戦時においてミートの能力が向上し、ヒットを打つ確率が高まる。また、「パワーヒッター」の特殊能力を有するマイ選手キャラクタは、対戦時においてパワーの能力が向上し、本塁打を打つ確率が高まる。本実施の形態のゲームには、その他、様々な特殊能力が用意されている。この特殊能力は、マイ選手キャラクタが、特殊能力を有する実在選手キャラクタと一緒に練習をすることにより獲得できる(詳細は後述する)。また、同じ特殊能力を複数回獲得することにより、マイ選手キャラクタの特殊能力のレベルがアップするようになっている。
【0105】
次に、所有ポイント記憶制御手段61cについて説明する。所有ポイント記憶制御手段61cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
【0106】
図13に示すように、ポイントの例としては、経験値、運営ポイント、行動ポイント、買物ポイントなどがある。上述したように、経験値は育成モードをプレイすることにより獲得できる。
【0107】
また、運営ポイントは、他のユーザと対戦する対戦モードで獲得することができる。ユーザが対戦に勝利した場合、対戦に引き分け又は負けた場合よりも多くの運営ポイントを獲得できる。また、対戦スコアによっても獲得できる運営ポイントの量を変えてもよい(例えば、自分のチームの得点が大きいほど多くの運営ポイントを獲得できる)。
【0108】
行動ポイントは、育成モードで使用されるポイントであり、練習を実行することにより消費される。この行動ポイントは、マイ選手キャラクタの体力を表している。ゲーム中に消費されて減った行動ポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)。これは、時間が経てばマイ選手キャラクタの体力が回復することを意味する。なお、前記経験値が一定量に達してユーザのゲームレベルがアップすることにより、行動ポイントを一気に最大値まで回復するようにしてもよい。行動ポイントの最大値は、ユーザのゲームレベルの向上に伴って大きくなる。また、ユーザが仲間をつくることによっても行動ポイントの最大値を大きくすることができる。
【0109】
買物ポイントは、ゲーム内の仮想ショップで買物をする場合に使用するポイントである。ショップでは、買物ポイントを消費して、育成モードで使用する「練習チケット」を購入することができる。「練習チケット」には、複数の種類のチケットが存在し、例えば、買物ポイントを20P消費すれば、ゲームサーバ1が管理している全ての「練習チケット」の中から抽選で1枚の「練習チケット」が獲得できる。この買物ポイントは、運営モードで投資した運営ポイントに応じて獲得できる。
【0110】
所有コイン記憶制御手段61dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記ポイントとは別のゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
【0111】
所有アイテム記憶制御手段61eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
図13に示すように、アイテムの例としては、回復アイテムなどがある。この回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動ポイントを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。例えば、回復アイテムは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
【0112】
なお、ユーザがゲーム内で獲得して所有できるアイテムは、これらに限定されるものではなく、例えば、対戦に勝利したとき等に獲得できる宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、色々な効果・演出を発生させる魔法アイテムや特殊アイテム、その他の様々なアイテムを所有できるものとしてもよい。
【0113】
練習チケット記憶制御手段61fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手した練習チケットの情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
図14に、ユーザID=“000001”のユーザが所有している練習チケット情報を示す。練習チケットには、それを一意に識別するためのチケットIDが付与されており、練習チケット情報は、チケットIDに基づいて管理されている。練習チケット情報としては、練習名または特殊能力名、実在選手キャラクタの有無、必要練習量、消化した練習量などの情報が含まれる。以下に練習チケットの詳細を説明する。
【0114】
図16ないし
図18に練習チケットの一例を示す。練習チケットには、
図16に示す基礎の練習チケット201(実在選手キャラクタなし)、
図17に示す基礎の練習チケット202(実在選手キャラクタあり)、
図18に示す特殊能力の練習チケット203の3種類が存在する。ゲーム内でこの練習チケットを入手しなければ、育成モードでマイ選手キャラクタを練習させることができない。練習チケットは、買物ポイントまたはコインを消費してショップで購入できる。また、対戦モードでの対戦に勝利することによっても、練習チケットを獲得できる。
【0115】
図16に示す基礎の練習チケット201(実在選手キャラクタなし)は、打撃強化、走力強化、守備強化といった基礎能力を強化するためのアイテムである。この練習チケット201には練習名の情報211および必要練習量の情報212が記載されている。例えば、練習名が「走力強化」であり、必要練習量が「50」であれば、育成モードで行動ポイントを消費しながら練習を実行し、練習量「50」の練習をし終えることにより、マイ選手キャラクタの走力の能力値が、消化した練習量に応じて向上する。また、打撃強化の練習チケットを使用して必要練習量の練習をし終えることにより、パワーおよびミートの能力値が、消化した練習量に応じて向上する。同様に、守備強化の練習チケットを使用して必要練習量の練習をし終えることにより、守備の能力値が、消化した練習量に応じて向上する。
【0116】
ここで、練習チケット201に記載される必要練習量は「50」に限らず、「70」、「100」、「150」など様々である。必要練習量の大きい練習チケット201で練習をするほど、マイ選手キャラクタの基礎能力をより大きく向上させることができる。
【0117】
図17に示す基礎の練習チケット202(実在選手キャラクタあり)は、
図16の練習チケット201と同様に、基礎能力を強化するためのアイテムである。但し、練習チケット202には実在選手キャラクタの名前213および画像214が表示されており、この点が練習チケット201とは異なっている。実在選手キャラクタの名前213等が表示されている練習チケット202を使用して練習を実行すれば、当該実在選手キャラクタと一緒にマイ選手キャラクタを練習させることができる。そして、必要練習量の練習をし終えることにより、練習チケット202の練習名に応じた基礎能力を強化できると共に、当該実在選手キャラクタとの友情度(きずな)を向上させることができる。
【0118】
実在選手キャラクタとの友情度が高くなれば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するときに、友情度の高さに応じて実在選手キャラクタの能力が一時的に向上し、対戦が有利になる。
【0119】
また、
図18に示す特殊能力の練習チケット203は、特殊能力を獲得するためのアイテムである。このチケットには練習名の代わりに特殊能力名の情報215が記載されている。また、必要練習量の情報212、実在選手キャラクタの名前213および画像214も表示される。この練習チケット203に記載の特殊能力名は、当該チケット203に記載の実在選手キャラクタが有している特殊能力である。よって、特殊能力の練習チケット203には、必ず実在選手キャラクタの名前213等が記載されている。この特殊能力の練習チケット203を使用して練習を実行すれば、実在選手キャラクタと一緒にマイ選手キャラクタを練習させることができる。そして、必要練習量の練習をし終えることにより、練習チケット203に記載された特殊能力を獲得できると共に、実在選手キャラクタとの友情度を向上させることができる。また、前述したように、同じ特殊能力を複数回獲得することにより、マイ選手キャラクタの特殊能力のレベルをアップさせることができる。
【0120】
ここで、育成モードにおいて、練習チケットを使用した操作の具体例を示す。
図8に示すメイン画面でユーザが「育成モード」ボタン85を選択すれば、
図19に示す育成モード画面に遷移する。この育成モード画面には、ユーザのゲームステータス情報120およびマイ選手キャラクタの能力情報130が表示される。ゲームステータス情報120には、経験値の情報121および行動ポイントの情報122が含まれる。
【0121】
また、育成モード画面には、練習チケットをセットするためのスロット131が表示される。
図19では、第1〜第3のスロット131が設けられており、そのうちの第1および第2のスロットに練習チケット202・203がセットされている例を示している。なお、スロットの数は3つに限らず、任意に定めることができる。空きスロット131に新しい練習チケットをセットする場合、スロット131を選択(クリック等)すれば、ユーザが所有している練習チケットの一覧が表示されるので、その中から任意の練習チケットを選択することにより、スロット131に練習チケットをセットすることができる。
【0122】
スロット131に練習チケットがセットされることにより、「練習実行」ボタン132が表示され、練習の実行が可能となる。また、消化した練習量(練習の達成率)を示す表示領域133も表示される。
図19の第1のスロット131にセットされた練習チケット202に関し、表示領域133には「練習量:50/100」と表示されているが、これは必要練習量「100」のうち、既に半分の「50」の練習が終わっていることを示す。すなわち、練習の達成率(進行率)が50/100=50%であることを示している。また、第2のスロット131にセットされた練習チケット203に関しては、必要練習量「300」の全てが残っている。
【0123】
さらに、スロット131に練習チケットがセットされることにより、1回の「練習実行」ボタン132の操作によって消費される行動ポイントの情報134も表示される。第1のスロット131にセットされた練習チケット202に関しては、1回の「練習実行」ボタン132の操作によって行動ポイントが「5ポイント」消費される。また、第2のスロット131にセットされた練習チケット203に関しては、1回の「練習実行」ボタン132の操作によって行動ポイントが「10ポイント」消費される。このように、練習チケットの必要練習量によって、練習実行1回あたりの行動ポイントの消費量を異ならせても良い。
【0124】
ユーザの端末装置3にて「練習実行」ボタン132を押す操作が行われた場合、当該操作に応じて、ゲームサーバ1はユーザのマイ選手キャラクタがスタジアムで練習を行う処理を実行する。すなわち、ゲームサーバ1は、行動ポイントを「5ポイント」消費させるとともに、練習を進行させる。例えば、
図19の第1のスロット131にセットされた練習チケット202に対する「練習実行」ボタン132が押された場合、
図20に示すように、「練習消化(+5)」の情報141が表示される(スタジアムのレベルがLv1の場合)。これは、練習コマンドの実行によって練習量「5」の練習がLv1のスタジアムで行われたことを意味する。これにより、消化した練習量が「50」から「55」になる。
【0125】
ここで、ゲーム条件管理手段56は、スタジアムのレベルに応じて、練習実行1回あたりの練習消化量(すなわち練習の進行率)を異ならせるゲーム条件管理を行う。
図21に、スタジアムでの練習時のゲーム条件として、スタジアムのレベルと練習消化量との関係を示す。
図21のゲーム条件の情報は、ゲーム条件管理手段56が、予め記憶装置50に記憶している。同図に示すように、スタジアムのレベルがLv1(最低)の場合、練習実行1回あたりの練習消化量は「5」である。スタジアムのレベルがLv2にアップすれば、練習実行1回あたりの練習消化量は「6」に増加する。さらに、スタジアムのレベルがLv3、Lv4、Lv5、Lv6とアップすれば、練習実行1回あたりの練習消化量も、それぞれ「7」、「8」、「9」、「10」と増加する。なお、練習実行1回あたりの行動ポイントの消費量(マイ選手キャラクタの体力の消耗)は、スタジアムのレベルが何れの場合でも「5」である。
【0126】
これは、スタジアムのレベルがアップすれば設備が充実した練習環境が整うので、マイ選手キャラクタの体力の消耗度が変わらなくても、練習消化量(練習進行率)が大きくなって練習効率が向上することを意味する。
【0127】
図21のゲーム条件に従えば、例えば、
図19のゲーム画面でスタジアムのレベルがLv1ではなくLv6であった場合、「練習実行」ボタン132が押されることによって、
図22に示すように、ゲーム画面には「練習消化(+10)」の情報141が表示される。これにより、消化した練習量が「50」から「60」になる。スタジアムのレベルがLv1およびLv6の何れの場合でも、1回の練習実行操作につき行動ポイントが「5ポイント」消費されることに変わりはないが、スタジアムのレベルがLv1の場合に比べてLv6の場合は、練習消化量(練習の進行率)が2倍になる。
【0128】
このように、スタジアムのレベルが高いほど、そのスタジアムで練習をする際の練習の進行率が高くなる(ゲーム条件が有利になる)というメリットが発生する。
【0129】
育成モード画面で「練習実行」ボタン132が押される毎に、スタジアムでの練習が進行し、消化した練習量が増加して行く。練習チケット記憶制御手段61fは、消化した練習量が変動すれば、
図14に示す練習チケット情報における消化した練習量を更新する。
【0130】
次に、
図12に示す友情度記憶制御手段61gについて説明する。前述のように、練習チケットに表示された実在選手キャラクタとの練習をし終えることにより、ユーザは実在選手キャラクタとの友情度を向上させることができる。友情度記憶制御手段61gは、ユーザIDと対応づけて、ユーザが獲得した実在選手キャラクタとの友情度の情報をデータベースサーバ2に記憶する。
図15に、ユーザID=“000001”のユーザの友情度情報の一例を示す。実在選手キャラクタには、それを一意に識別する実在選手IDが付与されており、実在選手IDを用いて友情度の管理が行われる。
【0131】
上述のように、実在選手キャラクタとの友情度が高くなれば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するときに、実在選手キャラクタの能力が向上する。対戦は、マイ選手キャラクタおよびチーム内の実在選手キャラクタによるオーダーで対戦相手と戦う。よって、マイ選手キャラクタをスタジアムで練習させてその能力を強化するとともに、実在選手キャラクタと一緒に練習して友情度を高めることにより対戦を有利に進めることができるようになる。さらに、同じチームのメンバと協力してスタジアムのレベルを高めることにより、練習効率が高まり、少ない運営ポイントでも効率的にマイ選手キャラクタの能力アップが図れるようになる。よって、スタジアムのレベルアップは特に重要なゲーム要素となっている。
【0132】
次に、
図11に示すゲーム進行手段62について説明する。同図に示すように、ゲーム進行手段62は、機能的には、受信手段62a、ゲーム実行手段62b、画面生成手段62cおよび送信手段62d等を備えている。ゲーム進行手段62は、基本的に、ユーザによる端末装置3での操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる。
【0133】
このゲーム進行手段62は、前述した運営モード、育成モード、対戦モード等の各種ゲームモードのゲーム実行を管理する。よって、
図4に示すゲームサーバ1の各手段51〜56は、ゲーム進行手段62と協働して動作する、またはゲーム進行手段62の有する機能の一部として動作する。
【0134】
図11に示すように、ゲームサーバ1は、ゲーム情報記憶制御手段61およびゲーム進行手段62を備えている。ゲーム情報記憶制御手段61は、各ユーザのゲーム情報を記憶装置50としてのデータベースサーバ2に記憶する。
【0135】
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に関する操作情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記操作情報を受信手段62aが受信したとき、ゲーム実行手段62bが、当該操作情報に応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
【0136】
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段62bは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームのキャラクタ(試合に出場するキャラクタ)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段62bは、両チームのキャラクタの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームのキャラクタの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、能力値の合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。本実施の形態のゲーム実行手段62bは、両チームのキャラクタの基礎能力および特殊能力に基づいて野球の試合をシミュレーションし、単に勝敗を決定するだけではなく、各キャラクタの個人成績、対戦スコア、勝利投手のキャラクタ、敗戦投手のキャラクタ、本塁打を打ったキャラクタ等を決定している。
【0137】
画面生成手段62cは、ゲーム実行手段62bによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出されたキャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
【0138】
送信手段62dは、画面生成手段62cにより生成されたゲーム画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとしてユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
【0139】
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、
図23のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
図23は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
【0140】
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のゲームのトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
【0141】
図8に例示するように、メイン画面には、「ショップモード」ボタン83、「運営モード」ボタン84、「育成モード」ボタン85、「対戦モード」ボタン86等の各モードを選択するためのボタンが表示される。さらに、このメイン画面には、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しないボタン等のオブジェクトや様々な情報が表示されるようになっている。
【0142】
ここでユーザが、画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作をすると、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
【0143】
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
【0144】
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
【0145】
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段62は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行されたゲームの結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
【0146】
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、
図24等のフローチャートを参照しながら説明する。
図24は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
【0147】
図24に示すように、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード、または携帯電話端末の個体識別番号等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
【0148】
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくるユーザのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段52aは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
【0149】
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザまたはチームのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が運営ポイントをスタジアムに投資する操作であった場合、当該操作に応じた投資処理の実行の結果、ユーザおよびチームの投資累積量の情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が画面移動の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としてはユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出す等のデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
【0150】
その後、画面生成手段63cがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、送信手段53dが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
【0151】
次に、
図25のフローチャートを参照して、ゲームサーバ1による運営モードにおける処理の一例について説明する。
【0152】
ここでは、所定期間中(例えば、毎週月曜日〜日曜日の1週間)の各チームの運営ポイントの投資累積量に応じて、当該期間終了後に、各チームのスタジアムのレベルを変更するか否かを決定する処理例を説明する。
【0153】
ゲームサーバ1は、前記所定期間の開始時に、各ユーザおよび各チームの投資量に関する記憶情報を初期化する(S51)。すなわち、
図5に示すチーム情報内の各ユーザの投資情報および
図7に示すチーム毎の投資累積量の情報を初期化する。その後、ユーザは、いつでも、チームメンバで共有しているスタジアムに、ゲーム内の他のモード(対戦モード等)で獲得した運営ポイントを投資することができる。
【0154】
すなわち、
図8のメイン画面でユーザが「運営モード」ボタン84を選択すれば、
図9に示す運営モード画面に遷移する。この画面において、ユーザは、投資量指定部115で投資量を指定して「投資実行」ボタン116を押す操作を行えば、スタジアムへ運営ポイントを投資することができる。
【0155】
ゲームサーバ1は、運営ポイントをスタジアムに投資する操作に関する情報を端末装置3から受信した場合(S52でYES)、投資された運営ポイントに関する情報を記憶装置50に記憶する(S53)。すなわち、ゲームサーバ1は、ユーザの投資累積量およびユーザのチームの投資累積量を、投資された分だけ増加させて、
図5の投資情報および
図7の投資累積量の情報を更新する。
【0156】
前記のステップS52およびS53は、所定期間が終了するまで繰り返される。その後、所定期間が終了すれば(S54でYES)、ゲームサーバ1は、
図7に示す各チームの投資累積量の情報を取得する(S55)。そして、ゲームサーバ1は、チームの投資累積量に基づいて、当該チームのスタジアムのレベルを決定し(S56)、各ユーザの端末装置3にレベルの変動結果を報知する(S57)。
【0157】
ここで、ステップS56の処理(スタジアムのレベル決定処理)の一例について、
図26のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。同図は、ある1つのチームを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のチームに対して同様の処理が行われる。
【0158】
ゲームサーバ1は、スタジアムのレベルが同一の全チームを対象として、チームの投資累積量に基づいた順位(処理対象のチームの順位)を取得する(S61)。例えば、ゲームサーバ1は、
図7に示すチーム毎の投資累積量のデータを、スタジアムのレベル毎に、降順または昇順に並び替えることにより、各チームの順位を取得することができる。
【0159】
その後、ゲームサーバ1は、処理対象のチームの順位が、スタジアムのレベルが同一の全チームの中の上位10%以内に入っているかを判定する(S62)。ここで、処理対象のチームが上位10%以内に入っている場合(S62でYES)、当該チームのスタジアムのレベルを上昇させる(S63)。この場合、
図7のスタジアム情報に関し、処理対象のチームIDに対応づけられているスタジアムレベルが更新される。
【0160】
一方、処理対象のチームが上位10%以内に入っていない場合(S62でNO)、当該チームのスタジアムのレベルを維持する(S64)。
【0161】
次に、チームのスタジアムのレベルが高いほど、当該チーム内のユーザが当該スタジアムを適用したゲームの条件を有利にする処理の例について説明する。
図27には、ゲームサーバ1による育成モードにおける処理の流れを示している。
【0162】
図8に示すメイン画面でユーザが「育成モード」ボタン85を選択すれば、
図19に示す育成モード画面に遷移する。この育成モードで、ユーザは、ゲーム内の他のモード(対戦モード、ショップモード等)で獲得した練習チケットを使用し、チーム共有のスタジアムで、マイ選手キャラクタを練習させることができる。
【0163】
すなわち、ユーザは、育成モード画面内に設けられたスロット131に練習チケットをセットし、「練習実行」ボタン132を押す操作をすれば、所定量の行動ポイントを消費して、スタジアムでマイ選手キャラクタを練習させることができる。
【0164】
ユーザの端末装置3にて上記の練習実行操作が行われた場合(S71でYES)、ゲームサーバ1はその操作に関する情報に応じて、ユーザの行動ポイントを消費させるとともに(S72)、ステップS73〜S75の練習処理を実行する。すなわち、ゲームサーバ1は、ユーザのチームのスタジアムのレベルを取得し(S73)、当該レベルに応じて、練習実行1回あたりの練習消化量(練習の進行率)を決定する(S74)。ステップS74の処理は、
図21に例示するゲーム条件の情報に基づいて、スタジアムのレベルに対応した練習消化量を取得することにより行うことができる。
図21に示すように、スタジアムのレベルが高いほど、練習消化量が大きくなる(すなわち、練習実行時のゲーム条件が有利になる)。
【0165】
そして、ゲームサーバ1は、ステップS74で取得したゲーム条件(練習実行1回あたりの練習消化量)に基づいて、ユーザのマイ選手キャラクタをスタジアムで練習させる処理を実行する(S75)。これにより、例えばレベルLv1のスタジアムで練習した場合には、
図20に示すように、ゲーム画面には「練習消化(+5)」の情報141が表示される。また、例えばレベルLv6のスタジアムで練習した場合には、
図22に示すように、ゲーム画面には「練習消化(+10)」の情報141が表示される。
【0166】
その後、ゲームサーバ1は、練習チケットに表示されている必要練習量が全て消化されて練習が完了したかを判断する(S76)。このステップS76でNOの場合、ステップS71に戻る。一方、練習チケットの練習が完了した場合(S76でYES)、ゲームサーバ1は、その練習チケットに表示されている練習名または特殊能力名に応じた能力をユーザのマイ選手キャラクタに付与する(S77)。これにより、
図13に例示するユーザのマイ選手キャラクタの情報(能力に関する情報)が更新される。
【0167】
また、実在選手キャラクタが記載された練習チケットの練習が完了した場合においては、ゲームサーバ1が、ユーザ(ユーザのマイ選手キャラクタ)と当該実在選手キャラクタとの友情度を向上させる。この場合、
図15に示すユーザの友情度情報が更新される。
【0168】
なお、育成モード画面で練習実行以外の操作(例えばメイン画面に戻る操作等)が行われた場合(S78でYES)、ゲームサーバ1は、その操作に応じた処理を実行し(S79)、処理を終える。
【0169】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、チーム管理手段51、スタジアム情報記憶制御手段52、投資情報記憶制御手段53、運営ポイント累積手段54、スタジアムレベル変更手段55およびゲーム条件管理手段56を備えている構成である。本構成により、チームのメンバが協力してスタジアムのレベルを向上させることにより、メンバがスタジアムを適用したゲームを行う際に有利になる(ゲーム条件が向上する)というメリットがチーム全体に発生するというフィードバック構成を実現する。これにより、チームのメンバ同士が互いに積極的に協力してゲームをプレイするゲーム内環境が構築される。
【0170】
また、各メンバがスタジアムを適用する(スタジアムで練習する)ことによるメリットを享受するためには、自分の努力以外に、他のメンバとの協力によりスタジアムのレベルを向上させる必要があることから、各メンバは、互いにコミュニケーションをとる動機付けを与えられることになる。例えば、メンバ間で「スタジアムのレベルアップを目指そう!」のようなメッセージを送信し合うことが期待される。これにより、メンバ相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、メンバ同士のコミュニティが盛り上がる。
【0171】
このように、本実施の形態のゲーム管理装置は、単にメリットを享受することの面白さをユーザに提供するにとどまらず、チーム内の他のユーザと積極的にコミュニケーションをとる動機付けを各ユーザに与え、これにより、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。この結果、各ユーザはゲーム内での他のユーザとのつながりや交流を強め、延いてはゲームに対する関心と興味をより強めることとなるので、ユーザにとって飽きのこない継続性を有する興趣性の高いゲームを実現できる。
【0172】
また、本実施の形態のスタジアムレベル変更手段55は、所定期間中(例えば1週間)の各チームの投資累積量を、スタジアムのレベルが同一である全チームを対象として比較し、上位n番目(例えば上位100番目)まで又は上位m%(例えば上位10%)に含まれるチームのスタジアムのレベルを向上させる。この構成を採用すれば、スタジアムのレベルが同一である全チームの上位に入らなければ、スタジアムのレベルが向上しないので、各チームのメンバは、所定期間中、自分のチームの順位を気にしながら、他のチームと運営ポイントの累積量を競い合うという面白みのあるゲーム性を実現できる。
【0173】
次に、チーム内における個々のユーザの運営ポイントの投資(投入)量の違いを考慮した構成について、以下に説明する。
【0174】
通常、チーム内のメンバによって、スタジアムに投資される運営ポイントの量は異なっている。例えば、
図5に示すように、3000運営ポイントを投資したユーザBと、300運営ポイントしか投入しなかったユーザCとでは、チーム内の貢献度が大きく異なる。仮に、投資量の大小にかかわらずチームのメンバ全員が同じメリットを享受できるとなると、投資量の少ないメンバはよいが、投資量の多いメンバは不満を持つ可能性がある。
【0175】
そこで、本実施の形態のゲームサーバ1は、
図28に示すように、特典付与手段57をさらに備えている。この特典付与手段57は、スタジアムに対する運営ポイントの投資量の多いユーザほど大きな特典を付与する機能を有する。
【0176】
特典の例としては、運営ポイントの投資量に応じたゲーム内ポイントやアイテム(回復アイテム、練習チケット等)をユーザに付与するという特典が考えられる。一例として、特典付与手段57が、運営ポイントの投資量に応じた買物ポイントを、ユーザに付与する形態を以下に説明する。
【0177】
図29に示すように、チーム内のユーザA、B、C、D、Eが、チーム共有のスタジアムに、それぞれ「1000運営P」、「3000運営P」、「300運営P」、「1500運営P」、「500運営P」投資したとする。この場合、特典付与手段57は、ユーザA、B、C、D、Eに対して、それぞれ「100買物P」、「300買物P」、「30買物P」、「150買物P」、「50買物P」を付与する。すなわち、ユーザが投資した運営ポイントの10分の1の量の買物ポイントを、そのユーザに付与する。ユーザは、運営ポイントを投資して獲得した買物ポイントを使用して、ゲーム内のショップで練習カードを購入し、マイ選手キャラクタを育成できる。このように、ユーザはチーム共有のスタジアムに対して投資し、スタジアムのレベルを向上させることで、そのスタジアムにおける練習効率を上げることができるという間接的な投資効果が得られるだけでなく、投資した運営ポイントが買物ポイントに変換されるという直接的な投資効果も得られ、二重の特典を得ることができることから、投資に対するより強い動機づけが与えられる。
【0178】
また、特典付与手段57は、運営ポイントの投資量が大きいユーザほど、希少度の高い練習チケット(レアな特殊能力を獲得できる練習チケット)を付与してもよい。あるいは、ゲーム内のショップで練習チケットを抽選で獲得する場合に、運営ポイントの投資量が大きいユーザほど、希少度の高い練習チケットを獲得できる確率を高めてもよい。
【0179】
その他の特典の例としては、スタジアムを適用したゲームの条件を有利にするという特典が考えられる。すなわち、チーム内におけるスタジアムへの投資量の多いユーザほど、スタジアムを適用したゲームの条件をより有利にするのである。
【0180】
例えば、スタジアムへの投資量が多いユーザほど、当該スタジアムでの練習の実行により消費された行動ポイントの回復を速くする。具体例を、
図30に示す。同図は、運営ポイントの投資量と、行動ポイントの回復条件との関係を示す、スタジアムでの練習時のゲーム条件情報である。特典付与手段57は、このゲーム条件情報を、予め記憶装置50に記憶している。
【0181】
図30に示すように、所定期間中(例えば1週間)の運営ポイントの投資量が「0〜499」のユーザに対しては、行動ポイントを3分毎に1P回復させるゲーム条件を適用する(これは標準のゲーム条件である)。一方、所定期間中の運営ポイントの投資量が5000以上のユーザに対しては、行動ポイントを1分30秒毎に1P回復させるゲーム条件を適用する。すなわち、投資量が「0〜499」のユーザと比較して、投資量が5000以上のユーザは、スタジアムでの練習で消費した行動ポイント(マイ選手キャラクタの体力に相当)の回復速度が2倍になる。
【0182】
本構成の特典付与処理の一例について、
図31のフローチャートを参照しながら、次に説明する。特典付与手段57は、所定期間中(例えば1週間)のチームの投資累積量に応じてスタジアムのレベルを決定するタイミングで(S81でYES)、所定期間中のユーザの投資量(
図5の投資情報)を取得する(S82)。そして、特典付与手段57は、ユーザの投資量に応じた行動ポイントの回復条件を、
図30に例示するゲーム条件の情報に基づいて決定し、当該ユーザのゲーム条件として適用する(S83)。
【0183】
これにより、その後、ユーザがスタジアムで練習を実行した場合、ステップS83で決定された行動ポイントの回復条件が適用されるので、スタジアムへの投資量の多いユーザほど行動ポイントの回復が早くなる。
【0184】
ここで、行動ポイントの回復が早くなるという特典の継続時間(有利なゲーム条件の適用期間)は、次にスタジアムのレベルが決定されるまで継続されるものとしてもよいが、本実施の形態では、所定時間(例えば24時間)に限定している。すなわち、特典の開始から所定時間が経過した場合(S84でYES)、ゲームサーバ1は、行動ポイントの回復条件を標準に戻す(S85)。
【0185】
なお、ここで説明した特典はほんの一例であり、特典付与手段57は、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典をユーザに付与することができる。
【0186】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、チーム管理手段51、スタジアム情報記憶制御手段52、投資情報記憶制御手段53、運営ポイント累積手段54、スタジアムレベル変更手段55、ゲーム条件管理手段56に加えて、特典付与手段57を備えている構成である。本構成により、スタジアムに対する運営ポイントの投資量の多いユーザほど、より大きな特典が獲得できるので、チーム内で相対的に投資量の多いメンバが不満を持つような事態を効果的に解消することができる。
【0187】
次に、スタジアムのレベルを向上させるだけではなく低下もさせる(すなわち、スタジアムのレベルを入れ替える)構成について説明する。
【0188】
本実施の形態のスタジアムレベル変更手段55は、ゲーム内の各チームのスタジアムを、予め定められた複数のレベルのうちのいずれかのレベルと対応付けて管理する。ここでは、スタジアムのレベルをLv1(最低)〜Lv6(最高)の6段階とした例について、以下に説明する。
【0189】
スタジアムレベル変更手段55は、所定期間中(例えば1週間)の各チームの投資累積量を、スタジアムのレベルが同一である全チームを対象として比較し、上位n番目まで又は上位m%に含まれるチームのスタジアムのレベルを向上させると共に、下位n番目まで又は下位m%に含まれるチームのスタジアムのレベルを低下させる。例えば、スタジアムのレベルがLv1の全グループの中の上位10%と、スタジアムのレベルがLv2の全グループの中の下位10%とを入れ替える構成(近接レベル間での入れ替え構成)をとっている。
【0190】
本実施の形態の構成では、上記のメイン画面でユーザが「運営モード」ボタン84を選択すれば、
図32に示す運営モード画面に遷移する。この運営モード画面内には、昇格圏表示領域102および残留圏表示領域103だけではなく、降格圏表示領域104も設けられている。そして、現順位表示部105により、ユーザのチームの現在の順位が、昇格圏、残留圏または降格圏のどの位置にあるのかが分かり易く視覚化される。
【0191】
本実施の形態におけるスタジアムのレベル決定処理の一例について、
図33のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。同図は、ある1つのチームを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のチームに対して同様の処理が行われる。
【0192】
ゲームサーバ1は、スタジアムのレベルが同一の全チームを対象として、チームの投資累積量に基づいた順位(処理対象のチームの順位)を取得する(S91)。その後、ゲームサーバ1は、処理対象のチームの順位が、スタジアムのレベルが同一の全チームの中の上位10%以内に入っているかを判定する(S92)。ここで、処理対象のチームが上位10%以内に入っている場合(S92でYES)、当該チームのスタジアムのレベルを1つ上昇させる(S93)。この場合、
図7のスタジアム情報に関し、処理対象のチームIDに対応づけられているスタジアムレベルが更新される。ただし、既にスタジアムのレベルが最高レベル(Lv6)になっている場合は、それ以上のレベル上昇はない。
【0193】
また、処理対象のチームが上位10%以内に入っていない場合(S92でNO)、ゲームサーバ1は、処理対象のチームが下位10%以内に入っているかを判定する(S94)。ここで、処理対象のチームが下位10%以内に入っている場合(S94でYES)、当該チームのスタジアムのレベルを1つ低下させる(S95)。この場合も、
図7のスタジアム情報に関し、処理対象のチームIDに対応づけられているスタジアムレベルが更新される。ただし、スタジアムのレベルが最低レベル(Lv1)である場合は、それ以上のレベル低下はない。
【0194】
一方、処理対象のチームが下位10%にも入っていない場合(S94でNO)、当該チームのスタジアムのレベルを維持する(S96)。
【0195】
本実施の形態の構成により、各ユーザは、自分のチームの投資累積量が少なければ、スタジアムのレベルが低下するかもしれないという緊張感を持って、チームで協力しながらゲームをプレイすることになり、ゲーム性を向上させることができる。
【0196】
次に、スタジアムのレベルが高くなるほど、レベルの上下の入れ替えを激しくする構成について説明する。
【0197】
本実施の形態では、スタジアムのレベルが同一の全チームの中の上位n番目まで又は上位m%に含まれるチームのスタジアムのレベルを向上させると共に、下位n番目まで又は下位m%に含まれるチームのスタジアムのレベルを低下させる構成において、スタジアムのレベルが高くなるほど、nまたはmを大きくする。
【0198】
例えば、
図34に示すように、スタジアムのレベルがLv1(最下位)の全チーム中の上位10%をLv2に昇格させるとともに、スタジアムのレベルがLv2の全チーム中の下位10%をLv1に降格させることにより、レベルの入れ替えを行う。また、スタジアムのレベルがLv2の全チーム中の上位20%と、Lv3の全チーム中の下位20%とを入れ替える。また、スタジアムのレベルがLv3の全チーム中の上位30%と、Lv4の全チーム中の下位30%とを入れ替える。また、スタジアムのレベルがLv4の全チーム中の上位40%と、Lv5の全チーム中の下位40%とを入れ替える。また、スタジアムのレベルがLv5の全チーム中の上位50%と、Lv6の全チーム中の下位50%とを入れ替える。これは一例であり、これに限定されるものではない。
【0199】
このように、本構成では、スタジアムのレベルが高くなるほど、レベルの上下の入れ替えを激しくする。よって、スタジアムのレベルが高くなっても決して安泰ではなく、逆にスタジアムのレベルは低下し易くなる。従って、ユーザはスタジアムのレベルが高くなるほどより大きな緊張感を持って、チームで協力しながらゲームをプレイすることになり、ゲーム性をより向上させることができる。
【0200】
〔他の実施の形態〕
上述の実施の形態では、複数のユーザから構成される野球チームをグループとする例を示したが、これに限定されない。例えば、戦闘ゲームにおいて、複数のユーザから構成されるコマンドチームをグループとしたり、料理ゲームにおいて、ゲーム内の料理店で働く複数のユーザから構成されるコックチームをグループとしたり、街作りゲームにおいて、複数のユーザから構成される街の運営チームをグループとしたりできる。これらは一例であり、ゲームの種類や内容に応じて、様々なグループが適用され得る。
【0201】
また、上述の実施の形態では、ユーザが共有物としてのスタジアムに、被投入物としてのゲーム内ポイント(運営ポイント)を投入することができる構成について説明したが、被投入物はアイテムであってもよい。例えば、スタジアムの設備を充実させるアイテム(屋内練習場、ナイター設備、ピッチングマシン等)をスタジアムに投入できるようにしてもよい。
【0202】
また、ゲーム内ポイントとアイテムの両方を共有物に投入できるようにしてもよい。この場合、例えば屋内練習場(5000P相当)、ナイター設備(3000P相当)、ピッチングマシン(500P相当)といったように、アイテムをポイントに換算すれば、被投入物の投入量を求め易くなり、データ処理の複雑化を回避できる。
【0203】
また、上述の実施の形態では、「スタジアム」をグループの共有物とする例を示したが、これに限定されない。例えば、チームのマスコットキャラクタ(以下、「マスコット」と記載する)を共有物としてもよい。この場合、チームのメンバは、運営ポイントに代えて、例えば育成ポイントというゲーム内ポイントをマスコットに投入できるようにする。そして、育成ポイントのチーム内の累積量に基づいて、マスコットのレベルを変更する。そして、ユーザが他のユーザと対戦するとき、試合中にチームのマスコットを応援に呼ぶことができ、マスコットのレベルが高いほど、自分のチームの戦力がアップして、対戦を有利に運ぶことができるようにしてもよい。
【0204】
グループの共有物の他の例としては、戦闘ゲームでは、コマンドチームの「陣地」、「要塞」、「戦闘機」などを共有物とすることができる。また、料理ゲームでは、料理店の「厨房」、「鍋」などを共有物とすることができる。また、街作りゲームでは、グループが運営する街の中にある「神社」、「公園」などを共有物とすることができる。これらは一例であり、ゲームの種類や内容に応じて、ゲーム内の様々なアイテムまたはキャラクタを共有物とすることができる。
【0205】
ところで、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(スタジアム情報記憶制御手段52、投資情報記憶制御手段53など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
【0206】
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザおよびチームの運営ポイントの投資量等に関するゲーム情報を管理する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
【0207】
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
【0208】
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
【0209】
すなわち、ゲーム管理装置と端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、ゲーム管理装置又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。
【0210】
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置または端末装置のCPUにより実行される。また、プログラムをゲーム管理装置または端末装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。