特許第5749522号(P5749522)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5749522消色装置、画像形成装置及び記録媒体識別方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5749522
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】消色装置、画像形成装置及び記録媒体識別方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20150625BHJP
【FI】
   G03G21/00 574
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2011-49018(P2011-49018)
(22)【出願日】2011年3月7日
(65)【公開番号】特開2011-209711(P2011-209711A)
(43)【公開日】2011年10月20日
【審査請求日】2013年3月1日
(31)【優先権主張番号】61/318,235
(32)【優先日】2010年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/038,333
(32)【優先日】2011年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 佐助
【審査官】 野口 聖彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−119672(JP,A)
【文献】 特開2000−081816(JP,A)
【文献】 特開平06−099644(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
B41J 29/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、
前記記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱装置と、
前記加熱装置の記録媒体搬送方向下流に設けられ、前記記録媒体が反射する反射光を検知するセンサと、
前記センサの記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構と、
前記センサの出力に基づいて前記記録媒体上の反射光の強度が第1閾値を下回ったピクセルの数と、前記記録媒体についてのピクセルの総数との比が、第2の閾値を超えている場合に前記記録媒体再利用不可能であると判定し、前記記録媒体が再利用不可能である場合には前記切り替え機構を制御して前記記録媒体を分別する制御部と、
を備える消色装置。
【請求項2】
録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、前記記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱装置と、前記加熱装置の記録媒体搬送方向下流に設けられ、前記記録媒体が反射する反射光を検知するセンサと、前記センサの記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構と、前記センサの出力に基づいて前記記録媒体上の反射光の強度が第1閾値を下回ったピクセルの数と、前記記録媒体についてのピクセルの総数との比が、第2の閾値を超えている場合に前記記録媒体再利用不可能であると判定し、前記記録媒体が再利用不可能である場合には前記切り替え機構を制御して前記記録媒体を分別する制御部と、を備える消色装置が再利用可能として分別した記録媒体を受け取る受け取りローラと、
前記受け取りローラによって受け取られた前記記録媒体に画像形成する画像形成部と、
前記受け取りローラから、前記画像形成部に前記記録媒体を搬送する第2の記録媒体搬送機構と、
を備える画像形成装置。
【請求項3】
消色された後に、搬送される記録媒体によって反射された反射光を検出するセンサの出力値を記録し、記録した出力値に基づいて、前記記録媒体上の反射光の強度が第1閾値を下回ったピクセルの数と、前記記録媒体についてのピクセルの総数との比が、第2の閾値を超えている場合に前記記録媒体再利用不可能であると判定し、
前記記録媒体が再利用不可能である場合には切り替え機構を制御して前記記録媒体を、利用可能な前記記録媒体と分別する消色装置の記録媒体識別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、消色装置、画像形成装置及び記録媒体識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
資源の節約のため、消色可能な現像材を使用して画像形成を行うことがある。消色可能な現像材としては熱によって色が消えるトナー、インクなどがある。この消色可能な現像材によって画像形成された記録媒体は、消色装置によって加熱され、消色されたのちに再利用される。
【0003】
しかし、記録媒体は何回も再利用を重ねたり、記録媒体の広範な部位に高密度に画像形成されたりすると再利用に適さなくなる。すなわち、画像形成される画像の品質が低下することがある。また、記録媒体の厚みが重ねて画像形成される現像材の分だけ厚くなるため、感光体ドラム、転写ローラなどの部品の寿命が短くなる。
【0004】
従来の記録媒体識別装置は、消色操作後に現像材が消色されているかを検知するものであり、消色可能な現像材によって画像形成され、消色された記録媒体が再利用に適するかを判定することは不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−88769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、消色可能な現像材によって画像形成され、消色された記録媒体が再利用に適するかを判定することが可能な消色装置、画像形成装置及び記録媒体識別方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態は、記録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱装置と、加熱装置の記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体が反射する反射光を検知するセンサと、センサの記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構と、センサの出力に基づいて記録媒体上の反射光の強度が第1閾値を下回ったピクセルの数と、記録媒体についてのピクセルの総数との比が、第2の閾値を超えている場合に記録媒体再利用不可能であると判定し、記録媒体が再利用不可能である場合には切り替え機構を制御して記録媒体を分別する制御部と、を備える消色装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態の消色装置の側面図である。
図2】第1の実施形態の消色装置の構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態の消色装置の動作を示すフローチャートである。
図4】第2の実施形態の消色装置の側面図である。
図5】第2の実施形態の消色装置の構成を示すブロック図である。
図6】第2の実施形態の消色装置の動作を示すフローチャートである。
図7】第3の実施形態の記録媒体識別装置を含む消色装置の側面図である。
図8】消色機構を備える画像形成装置の例を示す図である。
図9】画像形成装置の他の例を示す図である。
図10】第3の実施形態の画像処理装置及び消色装置の構成を示すブロック図である。
図11】第3の実施形態の画像形成装置及び消色装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、消色装置、画像形成装置及び記録媒体識別方法の一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。ここで、画像形成装置はコピー機、MFP(Multifunction Peripheral:多機能周辺装置)、プリンタを含む。
【0010】
本実施形態の消色装置は、記録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱ローラと、加熱ローラの記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体が反射する反射光を検知するセンサと、センサの記録媒体搬送方向下流に設けられ、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構と、センサの出力に基づいて記録媒体上の消色された画像を検知し、記録媒体が再利用不可能かどうかを判定し、記録媒体が再利用不可能である場合には切り替え機構を制御して記録媒体を分別する制御部と、を備える。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の記録媒体識別装置を含む消色装置10の側面図である。図1に示すように、消色装置10は、消色する記録媒体を載置する入口トレイ101と、入口トレイ101に載置された記録媒体を一枚ずつ取り出すピックアップローラ102と、記録媒体を搬送する搬送装置が有する搬送ローラ103と、記録媒体の現像材を消色する消色機構が有する加熱装置である加熱ローラ104と、記録媒体を識別する識別装置が有し、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置されるセンサ105と、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構106と、再利用可能な記録媒体を蓄積する再利用ボックス107と、再利用不可能と判定された記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、を備える。
【0012】
消色機構は、加熱ローラ104を発熱させて記録媒体上の消色可能な現像材を消色温度以上に加熱して記録媒体を消色する。
【0013】
加熱装置である加熱ローラ104は金属によって形成され、内部にヒータを有する。加熱ローラ104は記録媒体上の消色可能な現像材を消色温度以上に加熱して記録媒体を消色する。
【0014】
加熱装置は記録媒体を消色温度以上に加熱できればよく、熱源は問わない。加熱装置は例えば、サーマルヘッド、ハロゲンヒーター、グラファイトヒーター、IH(Induction Heater)、発熱ランプを内蔵した熱伝導性材料によって形成されるローラなど、を採用できる。
【0015】
加熱装置は記録媒体に接触せずに加熱する熱源を採用できる。
【0016】
消色可能な現像材は、呈色性化合物、顕色剤、消色剤を含む。呈色性化合物は、例えばロイコ染料が挙げられる。顕色剤は、例えばフェノール類が挙げられる。消色剤は、加熱されると呈色性化合物と相溶し、顕色剤と親和性を有さない物質が挙げられる。
【0017】
消色可能な現像材は、呈色性化合物と顕色剤との相互作用により発色し、消色温度以上の加熱により呈色性化合物と顕色剤との相互作用が絶たれるため、消色する。
【0018】
識別装置は、センサ105を含む。センサ105は、識別装置が備える発光素子から発光される光の記録媒体による反射光を受光する。センサ105としては、ラインセンサが挙げられるが、これに限定されるわけではない。センサ105はCMOSセンサでもよい。また、センサ105はモノクロセンサでもカラーセンサでもよい。
【0019】
切り替え機構106は、再利用ボックス107に至る記録媒体搬送路と廃棄ボックス108に至る記録媒体搬送路とを切り替える。
【0020】
図2は、第1の実施形態の消色装置10の構成を示すブロック図である。図2に示すように、消色装置10は、消色装置10を制御する制御部であるメインCPU201と、表示装置であるコントロールパネル202と、記憶装置であるROM・RAM203と、消色機構の加熱ローラ104と、センサ105と、センサ105のアナログ出力をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ205と、記録媒体搬送装置208が有し、搬送される記録媒体のサイズを検知するサイズセンサ207と、を備える。
【0021】
メインCPU201は記録媒体搬送装置208を制御する。すなわち、メインCPU201は、記録媒体搬送機構の記録媒体搬送動作を制御するとともに、切り替え機構106の切り替え動作を制御する。メインCPU201は加熱ローラ104の加熱動作を制御する。
【0022】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路に設置され、通過する記録媒体の大きさに応じて信号を出力する。サイズセンサ207は例えば赤外線センサ又はアクチュエータを含んでよい。
【0023】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路の記録媒体の大きさに応じた部位に設置される。例えば、A4の大きさを判定するためのサイズセンサ207はA4の記録媒体の幅の両端に設置される。
【0024】
メインCPU201は、サイズセンサ207とA/Dコンバータ205の出力信号を受け取る。この出力信号は記憶装置に格納される。メインCPU201は、センサ105の出力に基づいてA/Dコンバータ205がディジタル信号に変換したディジタル信号に基づいて記録媒体が再利用可能かを判定する。
【0025】
具体的には、まず、メインCPU201はサイズセンサ207の出力に基づいて記録媒体の大きさを判定する。
【0026】
次に、メインCPU201は、記憶装置から記録媒体の大きさに応じた印字不可能領域の位置を読み出す。印字不可能領域とは、記録媒体の辺縁部の画像形成が不可能な領域を言う。
【0027】
次に、メインCPU201は、この印字不可能領域に対応するA/Dコンバータ205からの出力信号を基準値に設定する。
【0028】
次に、メインCPU201は、閾値幅を記憶装置から読み出す。メインCPU201は基準値から閾値幅を減算し、印字閾値とする。この閾値幅は、消色後の消色可能な現像材が発光素子の光を反射する反射強度に対応して定められる。
【0029】
次に、メインCPU201は、記憶装置に格納したA/Dコンバータ205の出力信号を順次読みだす。メインCPU201は、読み出した値のうち印字閾値を下回る値の数をカウントする。すなわち、一度画像形成され、その後消色された部分のピクセルの反射強度は印字閾値を下回る。従って、この印字閾値を下回る値の数をカウントすると画像形成されたピクセル数がカウントできる。
【0030】
なお、カラーセンサを使用する場合、A/Dコンバータ205の出力信号、閾値幅、及び印字閾値は、RGB信号により格納される。メインCPU201は、出力信号のRGB信号のR値、G値、B値のうち、いずれか一つの値でもR値、G値、B値に対応する印字閾値を下回る場合、印字閾値を下回るものとしてカウントする。
【0031】
次に、メインCPU201は、印字率を算出する。印字率は次の(1)式を用いることができる。
【0032】
(印字率)=(反射強度が閾値を下回るピクセル数)/(記録媒体の総ピクセル数)・・・(1)
この印字率は、記録媒体の表面のうちどの程度が画像形成されているかを表す。
【0033】
次に、メインCPU201は、印字率の閾値を記憶装置から読み出す。メインCPU201は、印字率が印字率の閾値を超えている場合、その記録媒体が再利用不可能であると判定する。
【0034】
図3は、第1の実施形態の消色装置10の動作を示すフローチャートである。図3に示すように、動作301において、消色装置10は記録媒体を搬送する。
【0035】
動作302において、消色装置10は記録媒体のサイズを検知する。
【0036】
動作303において、消色装置10は消色機構の加熱ローラ104を発熱させて消色可能な現像材を消色する。
【0037】
動作304において、消色装置10はセンサ105により発光素子の光の記録媒体による反射光を検知する。
【0038】
動作305において、消色装置10は印字率を算出する。
【0039】
動作306において、消色装置10は印字率が閾値を上回っているかを判定する。消色装置10は、印字率が閾値以下であると判定した場合、動作307に進み、印字率が閾値を上回っていると判定した場合、動作308に進む。
【0040】
動作307において、消色装置10は、切り替え装置106を制御して記録媒体を再利用ボックス107に蓄積する。
【0041】
動作308において、消色装置10は、切り替え装置106を制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0042】
以上のべたように、第1の実施形態の記録媒体識別装置は、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置され、記録媒体の反射光を検知するセンサ105と、記録媒体の印字率を算出し、記録媒体の印字率が閾値以上であるとき、その記録媒体は再利用不可能であると判定する制御部と、を備える。
【0043】
第1の実施形態の消色装置10は、記録媒体識別装置と、記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱ローラ104と、記録媒体の搬送路を切り替える切り替え機構106と、再利用不可能な記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、を備え、制御部は、記録媒体が再利用不可能であると判定したとき、切り替え機構106を制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0044】
従って、消色装置10は、再利用不可能な記録媒体を正確に分別できるという効果がある。
【0045】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態の記録媒体識別装置を含む消色装置10の側面図である。図4に示すように、消色装置10は、消色する記録媒体を載置する入口トレイ101と、入口トレイ101に載置された記録媒体を一枚ずつ取り出すピックアップローラ102と、記録媒体を搬送する搬送装置が有する搬送ローラ103と、記録媒体の現像材を消色する消色機構が有する加熱ローラ104と、記録媒体を識別する識別装置が有し、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向上流に設置される第1のセンサ105Aと、記録媒体を識別する識別装置が有し、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置される第2のセンサ105Bと、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向上流に設置され、記録媒体搬送路を切り替える第1の切り替え機構106Aと、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置され、記録媒体搬送路を切り替える第2の切り替え機構106Bと、再利用可能な記録媒体を蓄積する再利用ボックス107と、再利用不可能と判定された記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、を備える。
【0046】
消色機構は、加熱ローラ104を発熱させて記録媒体上の消色可能な現像材を消色温度以上に加熱して記録媒体を消色する。
【0047】
識別装置は、第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bを含む。第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bは、識別装置が備える発光素子から発光される光の記録媒体による反射光を受光する。第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bとしては、ラインセンサが挙げられるが、これに限定されるわけではない。第1のセンサ105A及び第2のセンサ105BはCMOSセンサでもよい。また、第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bはモノクロセンサでもカラーセンサでもよい。
【0048】
第1の切り替え機構106Aは、加熱ローラ104に至る記録媒体搬送路と廃棄ボックス108に至る記録媒体搬送路とを切り替える。
【0049】
第2の切り替え機構106Bは、再利用ボックス107に至る記録媒体搬送路と廃棄ボックス108に至る記録媒体搬送路とを切り替える。
【0050】
図5は、第2の実施形態の消色装置10の構成を示すブロック図である。図5に示すように、消色装置10は、消色装置10を制御する制御部であるメインCPU201と、表示装置であるコントロールパネル202と、記憶装置であるROM・RAM203と、消色機構の加熱ローラ104と、第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bと、第1のセンサ105Aのアナログ出力をディジタル信号に変換する第1のA/Dコンバータ205Aと、第2のセンサ105Bのアナログ出力をディジタル信号に変換する第2のA/Dコンバータ205Bと、記録媒体搬送装置208が有し、搬送される記録媒体のサイズを検知するサイズセンサ207と、を備える。
【0051】
メインCPU201は記録媒体搬送装置208を制御する。すなわち、メインCPU201は、記録媒体搬送機構の記録媒体搬送動作を制御するとともに、第1の切り替え機構106A及び第2の切り替え機構106Bの切り替え動作を制御する。メインCPU201は加熱ローラ104の加熱動作を制御する。
【0052】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路に設置され、通過する記録媒体の大きさに応じて信号を出力する。サイズセンサ207は例えば赤外線センサ又はアクチュエータを含んでよい。
【0053】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路の記録媒体の大きさに応じた部位に設置される。例えば、A4の大きさを判定するためのサイズセンサ207はA4の記録媒体の幅の両端に設置される。
【0054】
メインCPU201は、サイズセンサ207と第1のA/Dコンバータ205A及び第2のA/Dコンバータ205Bの出力信号を受け取る。この出力信号は記憶装置に格納される。メインCPU201は、第1のセンサ105A及び第2のセンサ105Bの出力に基づいて第1のA/Dコンバータ205A及び第2のA/Dコンバータ205Bがディジタル信号に変換したディジタル信号に基づいて記録媒体が再利用可能かを判定する。
【0055】
具体的には、まず、メインCPU201はサイズセンサ207の出力に基づいて記録媒体の大きさを判定する。
【0056】
次に、メインCPU201は、記憶装置から記録媒体の大きさに応じた印字不可能領域の位置を読み出す。印字不可能領域とは、記録媒体の辺縁部の画像形成が不可能な領域を言う。
【0057】
次に、メインCPU201は、この印字不可能領域に対応する第1のA/Dコンバータ205Aからの出力信号を基準値に設定する。
【0058】
次に、メインCPU201は、閾値幅を記憶装置から読み出す。メインCPU201は基準値から閾値幅を減算し、印字閾値とする。この閾値幅は、消色後の消色可能な現像材が発光素子の光を反射する反射強度に対応して定められる。
【0059】
次に、メインCPU201は、記憶装置に格納した第1のA/Dコンバータ205Aの出力信号を順次読みだす。メインCPU201は、読み出した値のうち印字閾値を下回る値の数をカウントする。すなわち、一度画像形成され、その後消色された部分のピクセルの反射強度は印字閾値を下回る。従って、この印字閾値を下回る値の数をカウントすると画像形成されたピクセル数がカウントできる。
【0060】
なお、カラーセンサを使用する場合、第1のA/Dコンバータ205Aの出力信号、閾値幅、及び印字閾値は、RGB信号により格納される。メインCPU201は、出力信号のRGB信号のR値、G値、B値のうち、いずれか一つの値でもR値、G値、B値に対応する印字閾値を下回る場合、印字閾値を下回るものとしてカウントする。
【0061】
次に、メインCPU201は、印字率を算出する。印字率は(1)式を用いることができる。
【0062】
この印字率は、記録媒体の表面のうちどの程度が画像形成されているかを表す。
【0063】
次に、メインCPU201は、印字率の閾値を記憶装置から読み出す。メインCPU201は、印字率が印字率の閾値を超えている場合、その記録媒体が再利用不可能であると判定する。
【0064】
メインCPU201は、再利用可能であると判定した記録媒体を、第1の切り替え機構106Aを制御して加熱ローラ104に搬送し、加熱ローラ104によって加熱し、消色する。
【0065】
メインCPU201は、消色後の記録媒体について、第2のセンサ105B及び第2のA/Dコンバータ205Bを用いて再利用可能かを判定する。
【0066】
第2のセンサ105B及び第2のA/Dコンバータ205Bを用いる再利用可能であるかの判定方法及び動作は、第1のセンサ105A及び第1のA/Dコンバータ205Aを用いる再利用可能であるかの判定方法及び動作と同様である。
【0067】
図6は、第2の実施形態の消色装置10の動作を示すフローチャートである。図6に示すように、動作601において、消色装置10は記録媒体を搬送する。
【0068】
動作602において、消色装置10は記録媒体のサイズを検知する。
【0069】
動作603において、消色装置10は第1のセンサ105Aにより発光素子の光の記録媒体による反射光を検知する。
【0070】
動作604において、消色装置10は印字率を算出する。
【0071】
動作605において、消色装置10は印字率が閾値を上回っているかを判定する。消色装置10は、印字率が閾値以下であると判定した場合、動作606に進み、印字率が閾値を上回っていると判定した場合、動作611に進む。
【0072】
動作606において、消色装置10は消色機構の加熱ローラ104を発熱させて消色可能な現像材を消色する。
【0073】
動作607において、消色装置10は第2のセンサ105Bにより発光素子の光の記録媒体による反射光を検知する。
【0074】
動作608において、消色装置10は印字率を算出する。
【0075】
動作609において、消色装置10は印字率が閾値を下回っているかを判定する。消色装置10は、印字率が閾値を下回っていると判定した場合、動作610に進み、印字率が閾値以上であると判定した場合、動作611に進む。
【0076】
動作610において、消色装置10は、切り替え装置106を制御して記録媒体を再利用ボックス107に蓄積する。
【0077】
動作611において、消色装置10は、切り替え装置106を制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0078】
以上のべたように、第2の実施形態の記録媒体識別装置は、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向上流に設置され、記録媒体の反射光を検知する第1のセンサ105Aと、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置され、記録媒体の反射光を検知する第2のセンサ105Bと、記録媒体の印字率を算出し、記録媒体の印字率が閾値以上であるとき、その記録媒体は再利用不可能であると判定する制御部と、を備える。
【0079】
第2の実施形態の消色装置10は、記録媒体識別装置と、記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱ローラ104と、記録媒体の搬送路を切り替える第1の切り替え機構106A及び第2の切り替え機構106Bと、再利用不可能な記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、を備え、制御部は、記録媒体が再利用不可能であると判定したとき、第1の切り替え機構106A及び第2の切り替え機構106Bを制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0080】
従って、消色装置10は、再利用不可能な記録媒体をより正確かつ迅速に分別できるという効果がある。
【0081】
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態の記録媒体識別装置を含む消色装置10の側面図である。図7に示すように、消色装置10は、消色する記録媒体を載置する入口トレイ101と、入口トレイ101に載置された記録媒体を一枚ずつ取り出すピックアップローラ102と、記録媒体を搬送する搬送装置が有する搬送ローラ103と、記録媒体の現像材を消色する消色機構が有する加熱ローラ104と、記録媒体を識別する識別装置が有し、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置されるセンサ105と、記録媒体搬送路を切り替える切り替え機構106と、再利用可能な記録媒体を蓄積する再利用ボックス107と、再利用不可能と判定された記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、再利用ボックス107に設置される排出ローラ109と、を備える。
【0082】
消色機構は、加熱ローラ104を発熱させて記録媒体上の消色可能な現像材を消色温度以上に加熱して記録媒体を消色する。
【0083】
識別装置は、センサ105を含む。センサ105は、識別装置が備える発光素子から発光される光の記録媒体による反射光を受光する。センサ105としては、ラインセンサが挙げられるが、これに限定されるわけではない。センサ105はCMOSセンサでもよい。また、センサ105はモノクロセンサでもカラーセンサでもよい。
【0084】
切り替え機構106は、再利用ボックス107に至る記録媒体搬送路と廃棄ボックス108に至る記録媒体搬送路とを切り替える。
【0085】
消色装置10は画像形成装置1に隣接して設置される。画像形成装置1は、自動原稿送り装置11と、画像読取部12と、画像形成部13と、転写部14と、を含む。
【0086】
自動原稿送り装置11は、画像形成装置1のフレーム上部に開閉可能に設置される。自動原稿送り装置11は原稿を一枚ずつ取り出して画像読取部12に送る。
【0087】
画像読取部12は、原稿に露光する露光ランプと第1の反射ミラーを備えるキャリッジと、画像形成装置1の本体フレームに係止された複数の第2の反射ミラーと、レンズブロックと、画像読取センサのCCD(Charge Coupled Device)と、を備える。
【0088】
キャリッジは原稿読取部に静止して、あるいは原稿台の下を往復移動して、原稿が反射した露光ランプの光を第1の反射ミラーに反射する。複数の第2の反射ミラーは第1の反射ミラーの反射光をレンズブロックに反射させる。レンズブロックはこの反射光をCCDに出力する。CCDは入射光を電気信号に変換して画像信号として画像形成部13に出力する。
【0089】
画像形成部13は、静電潜像担持体である感光体ドラムと、帯電装置と、レーザー照射ユニットと、現像装置と、現像材供給装置と、を備える。
【0090】
帯電装置は感光体ドラムに電圧を印加して帯電させる。レーザー照射ユニットは画像信号に基づいて感光体ドラムにレーザー光を照射し、静電潜像担持体である感光体ドラム上に静電潜像を形成する。
【0091】
現像材供給装置は現像装置に新鮮な現像剤を供給する。現像装置は現像剤を感光体ドラムに供給し、静電潜像から現像剤像を形成する。
【0092】
記録媒体搬送機構は給紙ユニット側の最上流に記録媒体を一枚ずつ取り出すピックアップ機構を備える。
【0093】
また、記録媒体搬送機構は搬送路の転写部14の上流に消色装置10の排出ローラ109から再利用可能な記録媒体を受け取る受け取りローラ18を備える。
【0094】
ピックアップ機構は、給紙ユニット15から一枚ずつ記録媒体を取り出して記録媒体搬送機構に引き渡す。また、受け取りローラ18は受け取った記録媒体を記録媒体搬送機構に引き渡す。記録媒体搬送機構は記録媒体を、アライニングローラを介して転写部14に搬送する。
【0095】
転写ローラ14Aは電圧を印加して、または圧力を加えて感光体ドラムから転写ベルト14Bに転写された現像剤像を搬送されてきた記録媒体に転写する。定着ローラは、現像剤像を加熱及び加圧して記録媒体に定着させる。
【0096】
画像形成装置1は、定着ローラを通過した記録媒体を排紙口から排出する。排紙口から排出された記録媒体Pは排紙トレイ16の上に積載される。
【0097】
図8は、消色機構を備える画像形成装置1の例を示す図である。図8に示すように、画像形成装置1は消色機構を備えていてもよい。
【0098】
消色機構を備える画像形成装置1は、転写ローラ14Aの上流にセンサ105と、センサ105の上流に加熱ローラ104と、を備える。消色機構のセンサ105及び加熱ローラ104の機能と動作は消色装置10のセンサ105及び加熱ローラ104の機能と動作と同様である。
【0099】
画像形成装置1は、再利用不可能な記録媒体を蓄積する廃紙ボックス20を備えていてもよい。
【0100】
画像形成装置1の記録媒体搬送機構は再利用不可能と判定された記録媒体を逆走させて廃紙ボックス20に蓄積させる。
【0101】
図9は、画像形成装置1の他の例を示す図である。図9に示すように、画像形成装置1の画像形成部13は、上述した電子式画像形成装置の代わりに、インクジェット式画像形成装置13B、又はドットインパクト式画像形成装置13Bを用いることができる。
【0102】
インクジェット式画像形成装置13Bは、互いに極性の異なるピエゾ素子を櫛の歯状に配列し、この櫛の歯状のピエゾ素子の間隙に消色可能なインクを導入し、電圧を印可してピエゾ素子を変形させてインクをノズル穴から吐出することにより画像形成する。
【0103】
ドットインパクト式画像形成装置13Bは、消色可能なインクを浸潤させたインクリボンを複数のマトリクス状に配置されたドットピンにより記録媒体に当接させて画像形成する。
【0104】
インクジェット式画像形成装置13B、又はドットインパクト式画像形成装置13Bを用いる場合には、画像処理部13Aが画像データをインクジェット式画像形成装置13B、又はドットインパクト式画像形成装置13Bを駆動させる駆動信号に変換する。
【0105】
図10は、第3の実施形態の画像処理装置1及び消色装置10の構成を示すブロック図である。図10に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置1を統括制御する画像形成装置CPU1001と、表示装置であるコントロールパネル1002と、記憶装置であるROM・RAM1003と、画像データの処理を行う画像処理部1004と、画像形成装置CPU1001に接続するプリントCPU1005、スキャンCPU1008、駆動コントローラ1011、及びメインCPU201と、を備える。
【0106】
プリントCPU1005は、プリントエンジン1006とプロセスユニット1007とを制御する。
【0107】
スキャンCPU1008は、CCD1010を駆動するCCD駆動回路1009を制御する。CCD1010は出力信号を画像形成装置1に出力する。
【0108】
駆動コントローラ1011は、画像形成装置1の記録媒体搬送機構を制御する。
【0109】
消色装置10は、消色装置10を制御する制御部であるメインCPU201と、消色機構の加熱ローラ104と、センサ105と、センサ105のアナログ出力をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ205と、記録媒体搬送装置が有し、搬送される記録媒体のサイズを検知するサイズセンサ207と、を備える。
【0110】
メインCPU201は記録媒体搬送装置208を制御する。すなわち、メインCPU201は、記録媒体搬送機構の記録媒体搬送動作を制御するとともに、切り替え機構106の切り替え動作を制御する。メインCPU201は加熱ローラ104の加熱動作を制御する。
【0111】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路に設置され、通過する記録媒体の大きさに応じて信号を出力する。サイズセンサ207は例えば赤外線センサ又はアクチュエータを含んでよい。
【0112】
サイズセンサ207は、記録媒体搬送路の記録媒体の大きさに応じた部位に設置される。例えば、A4の大きさを判定するためのサイズセンサ207はA4の記録媒体の幅の両端に設置される。
【0113】
メインCPU201は、サイズセンサ207とA/Dコンバータ205の出力信号を受け取る。この出力信号は記憶装置に格納される。メインCPU201は、センサ105の出力に基づいてA/Dコンバータ205がディジタル信号に変換したディジタル信号に基づいて記録媒体が再利用可能かを判定する。
【0114】
具体的には、まず、メインCPU201はサイズセンサの出力に基づいて記録媒体の大きさを判定する。
【0115】
次に、メインCPU201は、記憶装置から記録媒体の大きさに応じた印字不可能領域の位置を読み出す。印字不可能領域とは、記録媒体の辺縁部の画像形成が不可能な領域を言う。
【0116】
次に、メインCPU201は、この印字不可能領域に対応するA/Dコンバータ205からの出力信号を基準値に設定する。
【0117】
次に、メインCPU201は、閾値幅を記憶装置から読み出す。メインCPU201は基準値から閾値幅を減算し、印字閾値とする。この閾値幅は、消色後の消色可能な現像材が発光素子の光を反射する反射強度に対応して定められる。
【0118】
次に、メインCPU201は、記憶装置に格納したA/Dコンバータ205の出力信号を順次読みだす。メインCPU201は、読み出した値のうち印字閾値を下回る値の数をカウントする。すなわち、一度画像形成され、その後消色された部分のピクセルの反射強度は印字閾値を下回る。従って、この印字閾値を下回る値の数をカウントすると画像形成されたピクセル数がカウントできる。
【0119】
なお、カラーセンサを使用する場合、A/Dコンバータ205の出力信号、閾値幅、及び印字閾値は、RGB信号により格納される。メインCPU201は、出力信号のRGB信号のR値、G値、B値のうち、いずれか一つの値でもR値、G値、B値に対応する印字閾値を下回る場合、印字閾値を下回るものとしてカウントする。
【0120】
次に、メインCPU201は、印字率を算出する。印字率は(1)式を用いることができる。
【0121】
この印字率は、記録媒体の表面のうちどの程度が画像形成されているかを表す。
【0122】
次に、メインCPU201は、印字率の閾値を記憶装置から読み出す。メインCPU201は、印字率が印字率の閾値を超えている場合、その記録媒体が再利用不可能であると判定する。
【0123】
図11は、第3の実施形態の画像形成装置1及び消色装置10の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、動作1101において画像形成装置1は再利用可能な記録媒体である再利用紙があるかを判定する。画像形成装置1は再利用紙がある場合は動作1102に進み、ない場合は動作1103に進む。
【0124】
動作1103において、画像形成装置1は未使用紙があるかを判定する。画像形成装置1は、未使用紙がある場合には動作1104に進み、ない場合には動作1105に進む。
【0125】
動作1102において、画像形成装置1は再利用紙を搬送する。動作1104において画像形成装置1は未使用紙を搬送する。動作1105において、画像形成装置1はコントロールパネル1002から用紙がないことを示すエンプティ通知を表示する。
【0126】
動作1106において、画像形成装置1は記録媒体のサイズを検知する。
【0127】
動作1107において、画像形成装置1は消色機構の加熱ローラ104を発熱させて消色可能な現像材を消色する。
【0128】
動作1108において、画像形成装置1はセンサ105により発光素子の光の記録媒体による反射光を検知する。
【0129】
動作1109において、画像形成装置1は印字率を算出する。
【0130】
動作1110において、画像形成装置1は印字率が閾値を上回っているかを判定する。画像形成装置1は、印字率が閾値以下であると判定した場合、動作1111に進み、印字率が閾値上回っていると判定した場合、動作1112に進む。
【0131】
動作1111において、画像形成装置1は、記録媒体に画像形成する。
【0132】
動作1112において、画像形成装置1は記録媒体搬送機構を逆走させて記録媒体を廃紙ボックス20に蓄積し、あるいは消色装置10は切り替え装置106を制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0133】
以上のべたように、第3の実施形態の記録媒体識別装置は、加熱ローラ104の記録媒体搬送方向下流に設置され、記録媒体の反射光を検知するセンサ105と、記録媒体の印字率を算出し、記録媒体の印字率が閾値以上であるとき、その記録媒体は再利用不可能であると判定する制御部と、を備える。
【0134】
第3の実施形態の消色装置10は、記録媒体識別装置と、記録媒体を消色温度以上に加熱する加熱ローラ104と、記録媒体の搬送路を切り替える切り替え機構106と、再利用不可能な記録媒体を蓄積する廃棄ボックス108と、を備え、制御部は、記録媒体が再利用不可能であると判定したとき、切り替え機構106を制御して記録媒体を廃棄ボックス108に蓄積する。
【0135】
第3の実施形態の画像形成装置1は、再利用不可能な記録媒体を廃紙ボックス20に蓄積する。
【0136】
従って、画像形成装置1は、再利用不可能な記録媒体を人手によって分別することなしに再利用可能な記録媒体のみに画像形成することができるという効果がある。
【0137】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0138】
104:加熱ローラ
105:センサ
106:切り替え機構
108:廃棄ボックス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11