(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パンチと該パンチに対向する側の側面が凹凸面とされたダイとを備えたしごき装置を用いて、平板状素材をしごき加工し、不等厚の平板状部材を作製するしごき加工工程を有し、
前記しごき加工工程では、前記平板状素材を前記ダイにセットし、前記しごき装置を作動させて前記パンチを前記ダイに対して相対動させ、前記ダイの凹凸面と前記パンチとによる前記平板状素材の板厚の変化を伴いつつ、前記平板状素材をしごき加工して前記不等厚の平板状部材を作製する、車両用ホイールリムの製造方法。
前記しごき加工工程の前に、前記平板状素材の一方向の一端部を折り曲げて前記平板状素材に折り曲げ部と該折り曲げ部より先端側の平板状素材のフランジ部を形成するフランジ部成形工程を有し、
前記しごき加工工程で、前記平板状素材を前記平板状素材のフランジ部にて前記ダイにひっかけ、ついで、前記しごき装置に組付けられる押さえ部材を前記ダイに対して相対動させて前記平板状素材のフランジ部を前記押さえ部材と前記ダイとで挟圧し、ついで、前記平板状素材の前記平板状素材のフランジ部以外の部分の少なくとも一部を前記パンチを前記ダイに対して相対動させてしごき加工し前記不等厚の平板状部材を作製し、
前記しごき加工工程の後に前記不等厚の平板状部材を車両用ホイールリム形状に成形する際、前記平板状素材のフランジ部の少なくとも一部が、車両用ホイールリムの一方のリムのフランジ部に成形される、請求項1記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記凹凸面は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向で、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面に、前記ダイと前記パンチの間隔を前記平板状素材の板厚より狭くする凸部が少なくとも1つ設けられることにより形成されている、請求項1または請求項2記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記凹凸面は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向と直交する方向で、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面に、前記ダイと前記パンチの間隔を前記平板状素材の板厚より狭くする凸部が少なくとも1つ設けられることにより形成されている、請求項1または請求項2記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記フランジ部成形工程および/または前記しごき加工工程の挟圧工程において、前記平板状素材のフランジ部の、前記平板状素材の前記一方向の中間部を、1箇所以上で折り曲げて前記平板状素材のフランジ部に1以上の中間折り曲げ部を形成する、請求項2記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記しごき加工工程では、前記平板状素材は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向先側端を排出板で押し受けながらしごき加工される、請求項1または請求項2記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記しごき加工工程の後に、前記不等厚の平板状部材を筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせて溶接し不等厚の筒状部材を作製する筒状部材成形工を有する、請求項1記載の車両用ホイールリムの製造方法。
前記筒状部材成形工程の後に、前記不等厚の筒状部材を車両用ホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有する、請求項8記載の車両用ホイールリムの製造方法。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1、2は、平板状素材から製造される不等厚の車両用ホイールリムの一例を開示している。
(a) 特許文献1の不等厚の車両用ホイールリムの製造方法では、加圧ロールと転圧ロールからなる一対のロールを複数段配置した転圧装置を用いて平板状素材から不等厚の平板状部材を作製し、該不等厚の平板状部材を円筒状に巻いて端部を溶接して不等厚の円筒状部材とし、該不等厚の円筒状部材をロール成形して車両用ホイールリム形状を出し、不等厚の車両用ホイールリムが製造される。
(b) 特許文献2の不等厚の車両用ホイールリムの製造方法では、平板状素材から円筒状素材を作製し、該円筒状素材をフローフォーミング(フローターニング、スピニング等)によって不等厚の円筒状部材とし、該不等厚の円筒状部材をロール成形して車両用ホイールリム形状を出し、不等厚の車両用ホイールリムが製造される。
【0003】
しかし、従来の車両用ホイールリムの製造方法にはつぎの問題点がある。
(a) 特許文献1
加圧ロールと転圧ロールからなる一対のロールを複数段配置した転圧装置を用いるため、設備が大型で、かつ高価である。
(b) 特許文献2
フローフォーミングは、それに用いる設備が高価となる。
フローフォーミングでは、マンドレルに対して円筒状素材を押しつけるロールを、素材軸方向と素材厚さ方向との2つの方向に移動させなければならないので、パンチの送り方向が一方向でよいプレス機などの設備に比べて、設備が、数倍、高価となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来に比べて低コストで、しかも、転圧装置、フローフォーミングによる不等厚化を用いずに平板状素材を不等厚化できる、不等厚の車両用ホイールリムの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) パンチと該パンチに対向する側の側面が凹凸面とされたダイとを備えたしごき装置を用いて、平板状素材をしごき加工し、不等厚の平板状部材を作製するしごき加工工程を有し、
前記しごき加工工程では、前記平板状素材を前記ダイにセットし、前記しごき装置を作動させて前記パンチを前記ダイに対して相対動させ、前記ダイの凹凸面と前記パンチとによる前記平板状素材の板厚の変化を伴いつつ、前記平板状素材をしごき加工して前記不等厚の平板状部材を作製する、車両用ホイールリムの製造方法。
(2) 前記しごき加工工程の前に、前記平板状素材の一方向の一端部を折り曲げて前記平板状素材に折り曲げ部と該折り曲げ部より先端側の平板状素材のフランジ部を形成するフランジ部成形工程を有し、
前記しごき加工工程で、前記平板状素材を前記平板状素材のフランジ部にて前記ダイにひっかけ、ついで、前記しごき装置に組付けられる押さえ部材を前記ダイに対して相対動させて前記平板状素材のフランジ部を前記押さえ部材と前記ダイとで挟圧し、ついで、前記平板状素材の前記平板状素材のフランジ部以外の部分の少なくとも一部を前記パンチを前記ダイに対して相対動させてしごき加工し前記不等厚の平板状部材を作製し、
前記しごき加工工程の後に前記不等厚の平板状部材を車両用ホイールリム形状に成形する際、前記平板状素材のフランジ部の少なくとも一部が、車両用ホイールリムの一方のリムのフランジ部に成形される、(1)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(3) 前記凹凸面は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向で、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面に、前記ダイと前記パンチの間隔を前記平板状素材の板厚より狭くする凸部が少なくとも1つ設けられることにより形成されている、(1)または(2)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(4) 前記凹凸面は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向と直交する方向で、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面に、前記ダイと前記パンチの間隔を前記平板状素材の板厚より狭くする凸部が少なくとも1つ設けられることにより形成されている、(1)または(2)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(5) 前記フランジ部成形工程および/または前記しごき加工工程の挟圧工程において、前記平板状素材のフランジ部の、前記平板状素材の前記一方向の中間部を、1箇所以上で折り曲げて前記平板状素材のフランジ部に1以上の中間折り曲げ部を形成する、(2)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(6) 前記中間折り曲げ部の少なくとも1つの折り曲げ方向と前記折り曲げ部の折り曲げ方向とは互いに逆である、(5)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(7) 前記しごき加工工程では、前記平板状素材は、前記ダイに対する前記パンチの移動方向先側端を排出板で押し受けながらしごき加工される、(1)または(2)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(8) 前記しごき加工工程の後に、前記不等厚の平板状部材を筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせて溶接し不等厚の筒状部材を作製する筒状部材成形工を有する、(1)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
(9) 前記筒状部材成形工程の後に、前記不等厚の筒状部材を車両用ホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有する、(8)記載の車両用ホイールリムの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
上記(1)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、平板状素材をしごき加工により不等厚の平板状部材に成形するため、従来の、転圧装置、フローフォーミングによる不等厚化を用いずに、平板状素材を不等厚化できる。また、従来の、転圧装置、フローフォーミングのための設備が、本発明では、しごきのダイ、パンチと、しごき装置にとって代わられ、転圧装置、フローフォーミングの設備費用に比べてしごきのダイ、パンチと、しごき装置の合計費用が低価であるため、従来に比べて設備費用を低減でき、従来に比べて低コストで不等厚の車両用ホイールリムを製造できる。
また、パンチをダイに対して相対動させ、平板状素材をしごき加工して不等厚の平板状部材を作製するので、従来のプレス機をパンチのダイに対する一方向ストローク動に使用できる。その結果、成形時間の短縮化、成形設備のコストダウンをはかることができる。
【0008】
上記(2)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、しごき加工工程で平板状素材のフランジ部をダイにひっかけてしごき加工を行うので、平板状素材がパンチによって引きずり込まれて成形中にダイに対して移動することが抑制され、高精度の成形が可能となる。
また、しごき加工工程では、平板状素材のフランジ部を押さえ部材とダイとで挟圧してから、平板状素材の平板状素材のフランジ部以外の部分の少なくとも一部をしごき加工するため、平板状素材のフランジ部を押さえ部材とダイとで挟圧しない場合に比べて、よりいっそう平板状素材がパンチによって引きずり込まれて成形中にダイに対して移動することが抑制される。
【0009】
上記(3)または(4)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、凹凸面は、ダイとパンチの間隔を平板状素材の板厚より狭くする凸部がダイに少なくとも1つ設けられることにより形成されているため、厚さが変化する平板状部材を作製できる。
【0010】
上記(5)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、フランジ部成形工程および/またはしごき加工工程の挟圧工程において、平板状素材のフランジ部に1以上の中間折り曲げ部を形成するため、平板状素材のフランジ部に中間折り曲げ部が形成されない場合に比べて平板状素材のフランジ部の変形抵抗が増し、よりいっそう平板状素材がパンチによって引きずり込まれて成形中にダイに対して移動することが抑制される。
【0011】
上記(6)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、中間折り曲げ部の少なくとも1つの折り曲げ方向と折り曲げ部の折り曲げ方向とが互いに逆であるため、中間折り曲げ部の全ての折り曲げ方向と折り曲げ部の折り曲げ方向とが同じである場合と異なり、折り曲げ方向が折り曲げ部の折り曲げ方向と逆になっている中間折り曲げ部より先端側の平板状素材のフランジ部が押さえ部材に引っ掛かる。そのため、中間折り曲げ部の全ての折り曲げ方向と折り曲げ部の折り曲げ方向とが同じである場合に比べて、よりいっそう平板状素材がパンチによって引きずり込まれて成形中にダイに対して移動することが抑制される。
【0012】
上記(7)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、しごき加工工程では、平板状素材が、ダイに対するパンチの移動方向先側端を排出板で押し受けながらしごき加工されるため、しごき加工時に、平板状素材がパンチによって引きずり込まれて成形中にダイに対して移動することが抑制される。
【0013】
上記(8)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、しごき加工工程の後に、不等厚の平板状部材を筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせて溶接し不等厚の筒状部材を作製する筒状部材成形工程を有するため、不等厚の筒状部材を作製できる。
【0014】
上記(9)の車両用ホイールリムの製造方法によれば、筒状部材成形工程の後に、不等厚の筒状部材を車両用ホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有するため、不等厚の、車両用ホイールリムを作製できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の車両用ホイールリムの製造方法を、図面を参照して説明する。
図中、
図1〜
図7は、本発明の実施例1に適用可能であり、
図8は、本発明の実施例2に適用可能である。ただし、
図1〜
図3、
図5、
図6は、本発明の実施例2にも適用可能であり、
図4は、しごき力を受けるバックアップの代わりに凹凸面を有するダイを設定し、パンチの両側で平板状素材をしごき加工できるようにすることで、本発明の実施例2にも適用可能である。
本発明の全実施例に共通な部分に対しては、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0017】
まず、本発明の全実施例に共通な部分を説明する。
本発明の車両用ホイールリム10Cの製造方法は、
図1〜
図3に示すように、平板状素材2から不等厚の車両用ホイールリム10Cを製造する方法である。平板状素材2の材料は金属であり、金属は、たとえば、鋼、非鉄金属(アルミニウム、マグネシウム、チタンおよびその合金を含む)などである。
車両用ホイールリム10Cは、
図1に示すように、平板状素材2をしごき加工することで表裏面の一方の面が凹凸面とされた、不等厚の平板状部材10Aとし、
図2に示すように、不等厚の平板上部材10Aを巻いて、軸芯と平行なストレート状の壁を有する不等厚の筒状部材10Bとし、
図3に示すように、不等厚の筒状部材10Bをさらにロール成形して軸直交方向に湾曲する壁を有する部材10Cである。不等厚の筒状部材10Bは、たとえば直円筒状不等厚筒状部材であり、不等厚の車両用ホイールリム10Cは、たとえば乗用車用、トラック・バス用、産業車両用のホイールリムである。
【0018】
本発明の車両用ホイールリム10Cの製造方法は、
図1(a)に示す平板状素材2を作製する平板状素材作製工程と、
図1(c)および
図5〜
図8に示すように、パンチ26と該パンチ26に対向する側の側面が凹凸面24とされたダイ22とを備えたしごき装置20を用いて、平板状素材2をしごき加工し、不等厚の平板状部材10Aを作製するしごき加工工程と、を有する。
【0019】
平板状素材作製工程では、
図1(a)に示すように、平板状素材(矩形素材)2は、たとえばコイル状に巻かれた帯状部材2aから、帯状部材2aを直線状に引き出して、所定寸法長さ毎に切断することにより、順次、作製される。また、平板状素材2は、平板状素材2よりも大きい面積を有する平板材を必要な大きさに切断して作製されていてもよい。
また、コイル状に巻かれた一定厚の帯状部材2aから、帯状部材2aを直線状に引き出して、切断しない状態でしごき加工を行い、1部材分の長さに切断して不等厚の平板状部材10Aとしてもよい。
平板状素材2は、全体が同一平面上にある壁のみで構成されていてもよいし、あるいは、
図1(b)に示すように、フランジ部成形工程を備え、平板状素材2の一方向(平板状素材2を不等厚の筒状部材10Bに成形したときに、不等厚の筒状部材10Bの長さ方向、中心軸方向になる方向、以下α方向という)の一端部を折り曲げて形成される、折り曲げ部8と折り曲げ部8より先端側の平板状素材のフランジ部9を有していてもよい。
平板状素材のフランジ部9の長さは、平板状素材2の厚さの6.5倍〜17倍とするのが望ましい。さらには7倍〜13倍とするのが望ましい。平板状素材2の厚さは2.0mm〜8.0mm程度が望ましい。更には2.3mmから6.0mmとするのが望ましい。ただし、平板状素材2の厚さは、上記範囲に限定されず、任意に設定できる。
平板状素材2の大きさには特段の制限はない。平板状素材2をしごき加工工程により不等厚の平板状部材10Aとし、さらに該不等厚の平板状部材10Aを筒状部材成形工程により不等厚の筒状部材10Bとし、さらに該不等厚の筒状部材10Bをロール成形工程により車両用ホイールリム(乗用車用ホイールリム、トラック用ホイールリム)として多用される寸法(大きさ)の車両用ホイールリム10Cを製造する場合、不等厚の筒状部材10Bの軸方向の長さは76mm〜265mmが望ましい。さらには150mm〜230mmとするのが望ましい。また不等厚の筒状部材10Bの外径は177mm〜600mmが望ましい。さらには280mm〜580mmとするのが望ましい。
なお、最初から平板状素材2に平板状素材のフランジ部9に相当するダイ22に掛止可能な形状がある場合には、フランジ部成形工程は不要である。
以下、本発明実施例では、平板状素材2が折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を有する場合を説明する。
【0020】
折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9は、しごき加工工程の前のフランジ部成形工程で形成される。
折り曲げ部8は、平板状素材2を90度以下あるいは90度以上の角度で折り曲げた(湾曲させた)折り曲げ部分(湾曲部分)である。平板状素材のフランジ部9は、しごき加工工程で、平板状素材2を平板状素材のフランジ部9にてダイ22に引っかけて位置決めし、しごき加工時に平板状素材2がダイ22に対してずれないようにすることに役立つ。折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9は、たとえば一対の型52a、52bで平板状素材2を挟圧して変形させることで形成される。
【0021】
平板状素材のフランジ部9には、
図6に示すように、1以上の中間折り曲げ部9aが形成されていてもよい。なお、
図6では、平板状素材のフランジ部9に中間折り曲げ部9aが1つのみ形成される場合を示している。中間折り曲げ部9aは、平板状素材のフランジ部9の、α方向の中間部を1箇所以上90度以下の角度で折り曲げて(湾曲させて)形成される。中間折り曲げ部9aは、フランジ部成形工程および/またはしごき加工工程の挟圧工程において形成される。中間折り曲げ部9aは、フランジ部成形工程でのみ形成されてもよく、しごき加工工程の挟圧工程でのみ形成されてもよく、フランジ部成形工程としごき加工工程の挟圧工程の両方で形成されてもよい。中間折り曲げ部9aがしごき加工工程の挟圧工程において形成される場合、中間折り曲げ部9aは、押さえ部材23とダイ22とで平板状素材のフランジ部9を挟圧する力で平板状素材のフランジ部9を変形させて形成される。
なお、図示例では中間折り曲げ部9aの少なくとも1つの折り曲げ方向と折り曲げ部8の折り曲げ方向とは互いに逆である場合を示しているが、同じ方向に折り曲げてもよい。折り曲げ部8の折り曲げ角度が大きい場合やしごき加工に必要な力が小さい場合は、中間折り曲げ部9aは無くてもよい。
折り曲げ部8および中間折り曲げ部9aの折り曲げる角度は90度以上であっても良いが、しごき加工工程の後に不等厚の平板状部材10Aのフランジ部を平らに戻す工程において、加工が困難となったり加工量が大きくなったりしてしまう。中間折り曲げ部9aを形成することで中間折り曲げ部9aおよび折り曲げ部8での折り曲げ角度が比較的小さくても(90度未満であっても)、しごき加工工程で平板状素材2がパンチ26に引きずられてしまう事が無く、さらに筒状部材成形工程で筒状部材成形をしやすくなる。
【0022】
しごき加工工程では、平板状素材2(折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9をもつ平板状素材2)を平板状素材のフランジ部9にてダイ22にひっかけてダイ22にセットする。
その後、しごき装置20を作動させて、パンチ26をダイ22に対して相対動させる。
押さえ部材23とパンチ26をダイ22に対して平板状素材2のα方向に相対動させると(接近させると)、押さえ部材23がダイ22にセットされた平板状素材2の、平板状素材のフランジ部9に当たり、押さえ部材23とダイ22とで平板状素材のフランジ部9を挟圧し(押さえ部材23で平板状素材のフランジ部9をダイ22に押し付け)、押さえ部材23は止まる。パンチ26がさらにダイ22に対して平板状素材2のα方向にのみ相対動し(接近し)、平板状素材2の平板状素材のフランジ部9以外の部分をダイ22の凹凸面24とパンチ26とによる平板状素材2の板厚の変化を伴いつつ、平板状素材2をしごき加工して、不等厚の平板状部材10Aを作製する。
しごき加工することで、加工硬化による硬度アップとそれに伴う抵抗力、疲労強度の改善がされる。平板状素材2の材料が鋼である場合、しごき率{(加工前板厚−加工後板厚)/加工前板厚×100}は60%以下であることが望ましい。60%より大であると、不等厚の平板状部材10Aにかじりや割れが発生しやすくなるからである。ただし、しごき率が60%以上の加工を行なってもよい。
なお、しごき加工に必要な力が小さい場合、押さえ部材23は無くてもよい。
しごき加工工程の前、あるいはしごき加工時に、平板状素材2に潤滑処理等(ボンデ処理、潤滑油)を行なうことが望ましい。不等厚の平板状部材10Aの焼き付き、疵の発生を抑えられるからである。ただし、潤滑処理を行なわずにしごき加工を行なってもよい。
【0023】
しごき装置20は、たとえば、
図4に示すようなプレス機30で構成される。
プレス機30は、架台32、架台32に取り付けられたラム駆動手段34、ラム駆動手段34により上下動されるラム36、ボルスター38、排出板40を上下動させる排出板駆動手段42を有する。
プレス機30には、ダイ22と、パンチ26と、押さえ部材23と、排出板40とが、組付けられる。ダイ22は、ボルスター38またはボルスター38に対して固定される部材に固定される。パンチ26は、ラム36またはラム36に固定される部材に固定される。押さえ部材23は、ラム36またはラム36に固定される部材に上下動可能に取付けられる。排出板40は、ボルスター38またはボルスター38に固定される部材に固定され、排出板駆動手段42により上下駆動可能に取付けられる。ダイ22の側面の上端部には、平板状素材2の平板状素材のフランジ部9をひっかける傾斜部または段差部22dが形成されている。平板状素材2は、平板状素材のフランジ部9を傾斜部または段差部22dに接触させ、ひっかけて、ダイ22にセットされる。
【0024】
ラム駆動手段34を作動させて(プレス機30を作動させて)ラム36を下降させると、押さえ部材23とパンチ26がダイ22に対して相対動(下降、接近)する。押さえ部材23とパンチ26がダイ22に対して相対動すると、押さえ部材23がダイ22にセットされた平板状素材2の平板状素材のフランジ部9に当たり、押さえ部材23とダイ22の段差部22dとで平板状素材のフランジ部9を挟圧し(押さえ部材23で平板状素材のフランジ部9をダイ22の段差部22dに押し付け)、押さえ部材23は止まる。パンチ26がさらにダイ22に対して相対動し、平板状素材2の平板状素材のフランジ部9以外の部分をダイ22の凹凸面24とパンチ26とによる平板状素材2の板厚の変化を伴いつつしごき加工する。
平板状素材2をしごき加工しているとき、パンチ26がダイ22に対して相対動する方向に、平板状素材2のα方向の長さは徐々に長くなる(伸びる)。
【0025】
排出板40は、平板状素材2のしごき加工工程で、平板状素材2がダイ22に対してずれないようにするために、ダイ22に対するパンチ26の移動方向と反対方向に平板状素材2を押す(支える)ようになっていてもよい。この場合、平板状素材2は、ダイ22に対するパンチ26の移動方向先側端(下端)を排出板40で押し受けながらしごき加工される。なお、平板状素材2をしごき加工しているときに平板状素材2のα方向の長さはパンチ26がダイ22に対して相対動する方向に徐々に長くなるが(伸びるが)、排出板40の位置は排出板駆動手段42により制御されており、平板状素材2の長さの変化に伴って排出板40が後退し、排出板40は一定荷重でまたは略一定荷重で平板状素材2をしごき加工中押し続けることができるようになっている。排出板40の移動は、排出板40に作用する荷重を制御してもよいし、α方向の変位量を制御してもよい。また、排出板40を所定位置に強固に保持することで平板状素材2のα方向の長さの変化を拘束し、α方向の長さを一定に保つことができる。
【0026】
図5に示すように、ダイ22の、パンチ26の突出部28に対向する側の側面が凹凸面24とされている。
凹凸面24は、パンチ26の突出部28との間隔(平板状素材2の板厚方向の間隔)が一様でなく異なる部分がある面である。ダイ22の凹凸面24は、パンチ26の突出部28に対向する側の側面とパンチ26の突出部28との間隔を平板状素材2の板厚より狭くするために、
図5に示すように、ダイ22に対するパンチ26の移動方向と平行または直交する方向で隣接する部分(凹部24b)に比べてパンチの突出部28側に凸となる凸部24aが少なくとも1つ設けられることにより形成されている。凸部24aの突出量は、不等厚の平板状部材10Aの各部分の目標板厚によって決定され、1つの凸部24aの中で、一定とされていてもよく異なっていてもよい。また、複数の凸部24aが設けられる場合、それぞれの凸部24aの突出量は不等厚の平板状部材10Aの各部分の目標板厚によって決定され、それぞれの凸部24aの突出量は同一であってもよく異なっていてもよい。凸部24aは、ダイ22のパンチ26に対向する側の側面の少なくとも一部に形成されていればよい。
パンチ26は、ダイ22に向かって移動された時の先端部近傍に、ダイ22に向かって突出する突出部28を有し、突出部28で平板状素材2をしごく。
【0027】
不等厚の平板状部材10Aにおける厚肉部(板厚を薄くしない部分)は、車両用ホイールリム10Cとして使用した状態で、大きな荷重(負荷、力)が生じる部分(曲がり部、リムのフランジ部)に対応しており、不等厚の平板状部材10Aにおける薄肉部(板厚を薄くした部分)は、車両用ホイールリム10Cとして使用した状態で、小さな荷重(負荷、力)が生じる部分(曲がり部やリムのフランジ部以外の部分)に対応している。これによって、最終製品状態で、必要な強度、剛性を維持しつつ、軽量化、材料の節約、コストダウンがはかられている。
【0028】
不等厚の平板状部材10Aは、後述する筒状部材成形工程を有する場合には、筒状に丸めるのが困難である場合、
図2に示すように、筒状部材成形工程を容易に行うことができるように、しごき加工工程と筒状部材成形工程との間に、不等厚の平板状部材10Aを折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を有しない平板状にする工程を有してもよい。この工程では、たとえば、一対の型53a、53bで、折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を有する不等厚の平板状部材10Aを挟圧して変形させることで、不等厚の平板状部材10Aを折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を有しない平板状にする。中間折り曲げ部9aを成形した場合、中間折り曲げ部9aを成形しない場合に比べて折り曲げ部8および中間折り曲げ部9aの折り曲げ角度を小さくできるので折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を有しない平板状にしやすい。
【0029】
本発明の車両用ホイールリム10Cの製造方法は、しごき加工工程の後に、不等厚の平板状部材10Aを筒状に巻いて巻きの両端部(α方向と直交する方向の両端部)を突き合わせて溶接し不等厚の筒状部材10Bを作製する筒状部材成形工程を有していてもよい。筒状部材成形工程では、不等厚の平板状部材10Aを筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせてフラッシュバット溶接、バット溶接、アーク溶接等で溶接し、溶接部6の盛り上がりとバリをトリミングして、不等厚の筒状部材10Bを作製する。不等厚の筒状部材10Bは内周面と外周面の一方が凹凸面とされ、他方の面が軸芯と平行に延びる直線状の壁のみで構成される。
【0030】
本発明の車両用ホイールリム10Cの製造方法は、さらに、筒状部材成形工程の後に、
図3に示すように、不等厚の筒状部材10Bを車両用ホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有していてもよい。
ロール成形工程は、不等厚の筒状部材10Bの軸方向両端部をフレア加工機44を用いてフレア加工して拡開した後に行なわれる、ロール成形工程では、下ロール46と上ロール47との間に不等厚の筒状部材10Bの壁を挟みロールを回転させながら下ロール46と上ロール47を接近させ、不等厚の筒状部材10Bを車両用ホイールリム形状に成形する。その後、エキスパンダーおよび/またはシュリンカー48を用いてサイジング加工(真円に近づける加工および車両用ホイールリム断面形状の整形加工)し、最終的な車両用ホイールリム形状にする。
平板状素材のフランジ部9は、その一部または全部が車両用ホイールリム10Cのリムのフランジ部10a(または10g)となっている。
【0031】
ロール成形工程後の不等厚の車両用ホイールリム10Cは、軸方向一端から他端に向かって順に、リムのフランジ部10a、ビードシート部10b、サイドウオール部10c、ドロップ部10d、サイドウオール部10e、ビードシート部10f、リムのフランジ部10gを有する。図示略の車両用ホイールディスクが車両用ホイールリム10Cに嵌入され、溶接されて、溶接タイプの車両用ホイールとなる。車両用ホイールリム10Cの各部の間には曲がり部がある。曲がり部とリムのフランジ部10a、10gは、それ以外の部分に比べて、通常使用時に発生する荷重(負荷、力)が大きく、厚肉であることが望ましい。
【0032】
ここで、本発明全実施例に共通する部分の作用を説明する。
本発明実施例では、平板状素材2をしごき加工により不等厚の平板状部材10Aに成形するため、従来の、転圧装置、フローフォーミングによる不等厚化を用いずに、平板状素材を不等厚化できる。また、従来の、転圧装置、フローフォーミングのための設備が、本発明では、しごきのダイ22、パンチ26と、プレス機30にとって代わられ、転圧装置、フローフォーミングの設備費用に比べてしごきのダイ22、パンチ26と、プレス機30の合計費用が低価であるため、従来に比べて設備費用を低減でき、従来に比べて低コストで不等厚の車両用ホイール10Cを製造できる。
また、従来の、フローフォーミングで素材を不等厚化する場合に比べて、平板状素材を不等厚化する時間を約1/3に短縮でき、生産性を向上できる。
また、フローフォーミングがパンチによるしごきにとって代わられるため、従来のフローフォーミングで素材を不等厚化する場合と異なり、不等厚の筒状部材10Bにフローフォーミングの成形ロールの成形痕が残らず、外観品質が維持される。
【0033】
パンチ26をダイ22に対して相対動させ、平板状素材2をしごき加工して不等厚の平板状部材10Aを作製するので、プレス機30をパンチ26のダイ22に対する一方向ストローク動に使用できる。その結果、成形時間の短縮化、成形設備のコストダウンをはかることができる。
【0034】
しごき加工工程で平板状素材のフランジ部9をダイ22にひっかけてしごき加工を行うので、平板状素材2がパンチ26によって引きずり込まれて成形中にダイ22に対して移動することが抑制され、高精度の成形が可能となる。
また、しごき加工工程では、平板状素材のフランジ部9を押さえ部材23とダイ22とで挟圧してから、平板状素材2の平板状素材のフランジ部9以外の部分の少なくとも一部をしごき加工するため、平板状素材のフランジ部9を押さえ部材23とダイ22とで挟圧しない場合に比べて、よりいっそう平板状素材2がパンチ26によって引きずり込まれて成形中にダイ22に対して移動することが抑制される。
平板状素材のフランジ部9は、折り曲げ部8の近傍を除きしごき加工されないため、しごき加工による薄肉化がされない。平板状素材のフランジ部9は、ロール成形工程によりリムのフランジ部10a(または10g)とその近傍になるため、車両用ホイールリム10Cに成形したときに、比較的厚肉にすることができ、車両用ホイールリムの耐久性が向上する。
【0035】
フランジ部成形工程および/またはしごき加工工程の挟圧工程において、平板状素材のフランジ部9に1以上の中間折り曲げ部9aを形成するため、平板状素材のフランジ部9に中間折り曲げ部9aが形成されない場合に比べて平板状素材のフランジ部9の変形抵抗が増し、よりいっそう平板状素材2がパンチ26によって引きずり込まれて成形中にダイ22に対して移動することが抑制される。また、中間折り曲げ部9aを形成することで、折り曲げ部8と中間折り曲げ部9aの折り曲げ角度を小さくできるため、筒状部材成形工程での成形が容易になる。
【0036】
中間折り曲げ部9aの少なくとも1つの折り曲げ方向と折り曲げ部8の折り曲げ方向とが互いに逆であるため、中間折り曲げ部9aの全ての折り曲げ方向と折り曲げ部8の折り曲げ方向とが同じである場合と異なり、折り曲げ方向が折り曲げ部8の折り曲げ方向と逆になっている中間折り曲げ部9aより先端側の平板状素材のフランジ9部分が押さえ部材23に引っ掛かる。そのため、中間折り曲げ部9aの全ての折り曲げ方向と折り曲げ部8の折り曲げ方向とが同じである場合に比べて、よりいっそう平板状素材2がパンチ26によって引きずり込まれて成形中にダイ22に対して移動することが抑制される。
【0037】
中間折り曲げ部9aがフランジ部成形工程においてのみ形成される場合、しごき加工工程の挟圧工程で中間折り曲げ部9aを形成する場合に比べて、平板状素材のフランジ部9を押さえ部材23とダイ22とで挟圧するときに、平板状素材2がダイ22に対して位置ずれすることを抑制できる。
中間折り曲げ部9aがしごき加工工程の挟圧工程においてのみ形成される場合、フランジ部成形工程で中間折り曲げ部9aを形成する必要がなく、フランジ部成形工程において折り曲げ部8と平板状素材のフランジ部9を容易に形成できる(フランジ部成形工程を簡素化できる)。
【0038】
平板状素材2が、ダイ22に対するパンチ26の移動方向先側端を排出板40で押し受けながらしごき加工されるため、しごき加工時に、平板状素材2がパンチ26によって引きずり込まれて成形中にダイ22に対して移動することが抑制される。またしごき加工による平板状素材2の伸び量の制御もしやすくなる。
【0039】
凹凸面24が、ダイ22に対するパンチ26の移動方向で、または、ダイ22に対するパンチ26の移動方向と直交する方向で、ダイ22とパンチ26の間隔を平板状素材2の板厚より狭くする凸部24aがダイ22に少なくとも1つ設けられることにより形成されているため、厚さが変化する不等厚の平板状部材10Aを作製できる。
【0040】
しごき加工工程の後に、不等厚の平板状部材10Aを筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせて溶接し不等厚の筒状部材10Bを作製する筒状部材成形工程を有するため、不等厚の筒状部材10Bを作製できる。
【0041】
筒状部材成形工程の後に、さらに、不等厚の筒状部材10Bを車両用ホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有するので、厚さが必要な車両用ホイールリムのフランジ部10a(または10g)の少なくとも一部を平板状素材のフランジ部9から成形することにより耐久性を向上させた不等厚の軽量な車両用ホイールリム10Cを作製できる。
また、しごき加工工程後の不等厚の平板状部材10Aをプレス加工することで、車両用ホイールディスクを作成することもできる。
【0042】
つぎに、本発明の各実施例に特有な構成を説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1の車両用ホイールリム10Cの製造方法では、
図4、
図7に示すように、パンチ26の、ダイ22と反対側に、バックアップ50が設けられている。
バックアップ50は、プレス機30の、ボルスター38またはボルスター38に対して固定される部材に固定される。バックアップ50の、パンチ26と対向する側面の上端部、および/またはパンチ26の、バックアップ50と対向する側面の下端部には、パンチ26がダイ22とバックアップ50との間に進入するときにパンチ26がバックアップ50に引っ掛かることを抑制する傾斜部56が形成されている。バックアップ50の傾斜部56は、上方かつダイ22から離れる方向に傾斜している。
【0043】
本発明の実施例1の車両用ホイールリム10Cの製造方法では、パンチ26の、ダイ22と反対側に、バックアップ50が設けられているため、しごき加工工程中にパンチ26がダイ22の凹凸面24から離れる方向に移動することを抑制し、確実に必要な厚さに変化した不等厚の平板状部材10Aを製造でき、該不等厚の平板状部材10Aを筒状部材成形工程で筒状に巻いて巻きの両端部を突き合わせてフラッシュバット溶接、バット溶接、アーク溶接等で溶接し、溶接部6の盛り上がりとバリをトリミングすることで不等厚の筒状部材10Bを製造でき、該不等厚の筒状部材10Bをロール成形して車両用ホイールリム10Cを製造することができる。
【0044】
[実施例2]
本発明の実施例2の車両用ホイールリム10Cの製造方法では、
図8に示すように、2つのダイ22がパンチ26を挟んだ両側に、凹凸面24をパンチ26に対向する側にして設けられており、パンチ26の突出部28がダイ22の凹凸面24に対向するように2つ設けられている。
【0045】
本発明の実施例2の車両用ホイールリム10Cの製造方法では、ダイ22がパンチ26の両側に設けられているため、パンチ26の両側に設けられるダイ22のそれぞれに平板状素材2をセットすることで、2つの平板状素材2を同時に不等厚化できる。