(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御情報とともに、第1コンテンツに含まれる表示領域に表示される広告に係る複数の第2コンテンツであって、背面に配置されたコンテンツを透過させる透過領域を有する複数の第2コンテンツを端末装置に配信する配信部を備え、
前記制御情報は、
前記第1コンテンツとともに、前記表示領域内に複数の前記第2コンテンツを重ねたコンテンツを表示する表示手順と、
前記端末装置の物理的な状態を検知する検知手順と、
前記検知手順による検知結果に応じて、少なくともいずれか1つの前記第2コンテンツを移動させ、前面に配置された前記第2コンテンツの透過領域における表示態様を変更することで、前記表示領域に表示される前記コンテンツの表示態様を変更する変更手順と
を前記端末装置に実行させることを特徴とする配信装置。
前記変更手順は、前記検知手順による検知結果に応じて、他の第2コンテンツによって隠されている範囲が前記表示領域内に表示されるように、各第2コンテンツを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の配信装置。
前記変更手順は、前記第2コンテンツごとに、前記端末装置が傾いた角度に応じた距離だけ移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の配信装置。
前記変更手順は、前記検知手順が検知した加速度の値が所定の閾値よりも大きい場合は、前記表示領域内に表示されていた複数の第2コンテンツを異なる第2コンテンツに変更する
ことを特徴とする請求項6に記載の配信装置。
制御情報とともに、第1コンテンツに含まれる表示領域に表示される広告に係る複数の第2コンテンツであって、背面に配置されたコンテンツを透過させる透過領域を有する複数の第2コンテンツを配信する配信装置から、前記制御情報と複数の前記第2コンテンツとを受け付ける受付部を備え、
前記制御情報は、
前記第1コンテンツとともに、前記表示領域内に複数の前記第2コンテンツを重ねたコンテンツを表示する表示手順と、
端末装置の物理的な状態を検知する検知手順と、
前記検知手順による検知結果に応じて、少なくともいずれか1つの前記第2コンテンツを移動させ、前面に配置された前記第2コンテンツの透過領域における表示態様を変更することで、前記表示領域に表示される前記コンテンツの表示態様を変更する変更手順と
を前記端末装置に実行させることを特徴とする端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る配信装置、端末装置、配信方法および配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、端末装置、配信方法および配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.表示処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る表示処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。
図1では、端末装置100によって、ウェブページC10および複数の広告コンテンツC11a〜C11eが表示される例を示す。なお、以下の説明では、複数の広告コンテンツC11a〜C11eを広告コンテンツC11と記載する場合がある。
【0011】
図1に示した端末装置100は、スマートフォン等の携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100のユーザは、指や専用ペンで出力部130の表示面をタッチすることにより各種操作を行う。
【0012】
ここで、端末装置100は、端末装置100の状態を測定することができる物理センサ140を有する。例えば、端末装置100は、端末装置100にかかる各軸方向の傾きを測定することができるジャイロセンサを物理センサ140として有する。そして、端末装置100は、かかるジャイロセンサを用いて、端末装置100に対する各軸方向の傾きを測定することで、端末装置100の傾きを検知することができる。
【0013】
ウェブページC10は、例えば、ニュース等の各種情報が掲載されるポータルサイト用のコンテンツである。ここでは、ウェブページC10の縦方向の表示サイズが、端末装置100の出力部130における縦方向の表示サイズよりも長く、ウェブページC10の横方向の表示サイズが、出力部130における横方向の表示サイズと同じサイズであるものとする。
【0014】
このようなウェブページC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれる。例えば、ウェブページC10には、「新着ニュース」や、「ニュース一覧」といった表示の下に箇条書きで各ニューストピックが表示される。係るニューストピックは、他のウェブページへのリンクが張られているアンカーテキスト(anchor text)に該当する。
【0015】
また、ウェブページC10には、「オークション」、「スポーツ」、「Q&A」、「路線」等、リンクされているウェブページの内容が表示されたボタンまたは画像が表示される。以下の説明では、ウェブページC10の表示領域のうち、他のウェブページへのリンクが張られているアンカーテキストやボタンや画像等が表示される領域を「リンク領域」と表記する場合がある。
【0016】
また、ウェブページC10には、ウェブページC10とは別に配信される広告コンテンツを表示する表示領域である広告枠50が配置されている。端末装置100は、ウェブページC10の配信を受けると、広告コンテンツの配信を行う広告配信サーバ20に広告コンテンツの配信要求を送信する。そして、端末装置100は、広告配信サーバ20から広告コンテンツの配信を受けると、ウェブページC10を表示するとともに、配信された広告コンテンツを表示されたウェブページC10のうち、広告枠50が配置された範囲に表示する。
【0017】
広告コンテンツC11は、例えば、広告の一部となる静止画像や動画像であり、広告主によって提供される画像である。
図1に示す例では、広告コンテンツC11は、複数の広告コンテンツC11a〜C11eを含む広告コンテンツである。各広告コンテンツC11a〜C11eは、広告枠50と同じ大きさの画像であり、例えば、広告対象となる飲料の写真やイラストや、広告対象となる商品の名称等が配置された画像である。また、各広告コンテンツC11a〜C11eは、広告コンテンツC11aを最前面として、広告コンテンツC11a、広告コンテンツC11b、広告コンテンツC11c、広告コンテンツC11d、広告コンテンツC11eの順に重ねて表示される。
【0018】
具体例を説明すると、広告コンテンツC11aは、「SHINSEN」、「トマトジュース」といった広告対象の広告文が配置された画像である。また、広告コンテンツC11bは、トマトのヘタ部分が配置された画像である。また、広告コンテンツC11cは、半分に切断したトマトの手前側の画像が配置された画像である。また、広告コンテンツC11dは、半分に切断したトマトの奥側の画像が配置された画像である。また、広告コンテンツC11eは、各広告コンテンツC11a〜C11dの背景として表示される画像であり、例えば、波の画像が配置された画像である。
【0019】
ここで、各広告コンテンツC11a〜C11eの広告分や画像は、各広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて表示した場合、最前面から、広告文、切断されていないトマトの画像、波の画像の順に重なる広告画像が広告枠50内に表示されるよう配置されているものとする。また、各コンテンツC11a〜C11eのうち、広告文や画像が配置された領域以外の領域は、透明な領域であり、背面に配置された広告コンテンツが表示される領域であるものとする。
【0020】
また、本実施形態で説明する広告コンテンツC11a〜C11eは、あくまで一例であり、各広告コンテンツC11a〜C11eには、任意の画像や広告文等が配置されてもよい。また、広告コンテンツC11は、任意の数の広告コンテンツを含むことができる。例えば、広告コンテンツC11は、3つの広告コンテンツを重ねて表示するものであってもよい。
【0021】
ここで、端末装置100は、広告に対するユーザの関心を引き起こすため、以下の処理を行う。まず、端末装置100は、ウェブページC10のうち、広告枠50内に広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて配置し、ウェブページC10を画面全体に表示する。また、端末装置100は、端末装置100の物理的な状態を検知し、検知した状態に応じて、広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を変更する。
【0022】
例えば、端末装置100は、端末装置100の傾きを検知する。そして、端末装置100は、検知した傾きに応じて、広告枠50に表示された広告コンテンツC11a〜C11eを、それぞれ個別に移動させる。例えば、端末装置100は、検知した傾きに応じて、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の右方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の左方向に移動させる。また、かかる移動の際、端末装置100は、検知した傾きの角度に応じた距離だけ移動させる。
【0023】
この結果、端末装置100は、ウェブページC10が表示されている際に、利用者が端末装置100を傾けていない場合は、広告枠50内に、切断されていないトマトの画像を表示し、利用者が端末装置100を傾けた場合は、傾きに応じて、トマトの切断面が表示されるような広告を表示することができる。このため、端末装置100は、利用者に広告に対する関心を起こさせることができる。
【0024】
すなわち、端末装置100は、利用者が端末装置100を傾けた場合、広告枠50に表示される広告の表示形態を、傾きの角度に応じて変更する。このため、端末装置100は、広告の隠れた表示態様を表示させるため、端末装置100を傾けるといった行為を利用者に行わせることができる。この結果、端末装置100は、ウェブページ上に配置された広告に対する関心を利用者に起こさせることができる。
【0025】
以下、
図1を用いて、端末装置100が決定する各広告コンテンツC11の表示態様の一例について説明する。なお、以下の説明では、利用者の操作により、端末装置100が広告コンテンツC11の表示態様の変化の一例について、
図1の左から第1状態〜第3状態として説明する。また、以下の説明では、端末装置100が有する画面の左右方向をX軸、上下方向をY軸、奥方向および手前方向をZ軸とし、利用者が端末装置100をXY平面上で傾かせた際に実行する処理の一例を説明する。
【0026】
まず、端末装置100は、ウェブページC10および広告コンテンツC11a〜C11eを受信する。かかる場合、端末装置100は、第1状態に示すように、広告コンテンツC11a〜C11eをウェブページC10の広告枠50内に表示するとともに、ウェブページC10を画面全体に表示する。
【0027】
ここで、第2状態に示すように、利用者が端末装置100をXY平面上で、時計回りに傾かせた場合、端末装置100は、傾きの角度を検知する。そして、端末装置100は、検知した角度に応じた距離だけ広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の右方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の左方向に移動させる。この結果、端末装置100は、第2状態に示すように、隠されていたトマトの切断面が見える表示態様で広告コンテンツC11を表示する。また、端末装置100は、第2状態に示すように、背景画像となる広告コンテンツC11eを移動させた表示態様で、広告コンテンツC11を表示する。
【0028】
また、第3状態に示す例では、利用者が端末装置100を第2状態よりも大きく傾けている。かかる場合、端末装置100は、傾きの角度を検知し、検知した角度に応じた距離だけ各広告コンテンツC11a〜C11eをさらに移動させる。この結果、端末装置100は、第3状態に示すように、トマトの切断面がさらに明確に見える表示態様で広告コンテンツC11を表示する。また、端末装置100は、第3状態に示すように、背景画像となる広告コンテンツC11eをさらに移動させた表示態様で、広告コンテンツC11を表示する。
【0029】
また、端末装置100は、利用者が端末装置100の傾きを第3状態に示す角度から第2状態に示す角度へと戻した場合には、広告コンテンツC11の表示態様を、第3状態に示す表示態様から第2状態に示す表示態様へと戻し、その後、第1状態に示す表示態様に変更する。
【0030】
このように、端末装置100は、端末装置100の傾きを検知し、検知した傾きに応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更するので、利用者に対し、広告に対する関心を引き起こすことができる。
【0031】
なお、端末装置100は、広告コンテンツC11a〜C11eの一部に動画が配置されている場合は、かかる動画を再生しつつ、広告枠50内に表示する動画の領域を変更させてもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツC11a〜C11eの一部に動画が配置されている場合は、検知した傾きの角度が所定の閾値以上となる場合に、動画像の再生を開始してもよい。
【0032】
また、上述した説明では、端末装置100は、検知した傾きに応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eを広告枠50内で移動させたが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、検知した傾きに応じて、広告コンテンツC11a〜C11eを表示するか否かを個別に判定してもよい。また、端末装置100は、検知した傾きに応じて、広告コンテンツC11a〜C11eを表示する際の明度、彩度、色彩、透過度等を個別に判定してもよい。
【0033】
また、上述した説明では、端末装置100は、XY平面上の傾きを検知した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、XZ平面上またはZY平面上、すなわち、利用者から見て端末装置100の奥行き方向の傾きを検知し、検知した傾きの角度に応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更してもよい。また、端末装置100は、検知した傾きの方向や角度に応じて、異なる表示態様の変更を適用してもよい。
【0034】
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、広告コンテンツC11の配信と同時に、広告コンテンツC11の表示態様を制御する制御情報の配信を受け付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示処理を行う。このような制御情報については後述する。
【0035】
〔2.広告配信システムの構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る広告配信システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る広告配信システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、広告配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す広告配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
【0036】
端末装置100は、ウェブページを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。端末装置100は、ユーザによる操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページを取得し、取得したウェブページを表示する。また、端末装置100は、広告コンテンツとともに後述する広告取得命令が含まれる場合には、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツをウェブページとともに表示する。
【0037】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、広告コンテンツを広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、静止画像や、動画像や、テキストデータや、広告主が管理する広告主サーバによって配信される広告主ページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
【0038】
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0039】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100からアクセスされた場合に、広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、配信対象となる広告コンテンツの表示態様を指示する制御情報を広告コンテンツとともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
【0040】
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページを配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを配信する。
【0041】
コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)により記述されたHTMLファイルや、XML(Extensible Markup Language)により記述されたXMLファイル等により形成される。また、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページには、広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得する。
【0042】
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像等であるが、以下では、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データを「ウェブページ」と表記する場合がある。
【0043】
〔3.広告配信サーバの構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。
図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0044】
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0045】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
【0046】
ここで、
図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。
図4に示した例では、広告データベース24は、「広告主ID」、「広告コンテンツ」、「入札価格」、「CTR(Click Through Rate)」といった項目を有する。
【0047】
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを示す。
図4では「広告コンテンツ」に「C11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0048】
「入札価格」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に指定する広告料金を示す。例えば、「入札価格」は、広告コンテンツがウェブページに1回表示された際に広告主から広告配信者(例えば、広告配信サーバ20またはコンテンツ配信サーバ30の管理者)に支払われる単価に該当する。また、例えば、「入札価格」は、広告コンテンツがユーザに1回クリックされた際に広告主から広告配信者に支払われる単価に該当する。
【0049】
「CTR」は、広告コンテンツがクリックされた回数を広告コンテンツの表示回数によって除算した値を示す。なお、端末装置100に配信されたことがない広告コンテンツのCTRには、予め決められている固定値や、全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値や、同一の広告カテゴリ(例えば、車、旅行)に属する全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値などが記憶される。また、「CTR」には、CTRの予測モデル等から予測される予測CTRが記憶されてもよい。このような予測CTRは、例えば、広告コンテンツの種別や、広告コンテンツが表示されるウェブページの種別等によって予測される。
【0050】
すなわち、
図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、入札価格「100」を指定するとともに、広告コンテンツ「C11」を入稿した例を示している。また、
図4では、広告コンテンツ「C11」のCTRが「0.02」である例を示している。
【0051】
ここで、広告データベース24には、広告コンテンツとして、広告枠50に表示される広告コンテンツと、各広告コンテンツをどのように表示するかを指示する表示指示が登録される。例えば、
図4に示す例では、広告データベース24には、広告コンテンツC11として、
図1に例示した広告コンテンツC11a〜C11eが登録されている。また、広告データベース24には、広告コンテンツC11として、各広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を指示する表示指示が登録されているものとする。
【0052】
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0053】
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0054】
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部25は、入札価格の指定とともに広告コンテンツの入稿を受け付ける。そして、入稿受付部25は、入稿元の広告主に対応する広告主IDに対応付けて、受け付けた入札価格および広告コンテンツを記憶部22に格納する。
【0055】
ここで、入稿受付部25は、広告コンテンツの入稿とともに、広告コンテンツの表示態様の指示を受け付ける。例えば、入稿受付部25は、広告コンテンツC11a〜C11eを受信する。また、入稿受付部25は、ウェブページC10の広告枠50内に、最前面から広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて表示する旨の指示を受け付ける。
【0056】
また、入稿受付部25は、端末装置100が傾けられた際に、各広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様をどのように変更するかを示す指示を受け付ける。例えば、入稿受付部25は、端末装置100が反時計回りに傾けられた際に、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の右方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の左方向に移動させる旨の指示を受け付ける。また、入稿受付部25は、端末装置100が時計回りに傾けられた際に、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の左方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の右方向に移動させる旨の指示を受け付ける。
【0057】
その後、入稿受付部25は、指示された表示態様を示す表示指示を生成し、広告コンテンツC11a〜C11eとともに記憶部22に格納する。
【0058】
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0059】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、広告データベース24に登録されている広告コンテンツのうち、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツを優先して選択する。そして、広告選択部27は、選択した広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0060】
なお、広告選択部27は、広告コンテンツを選択する際、ウェブページに関連する広告コンテンツを抽出するコンテンツマッチングと呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ユーザの属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
【0061】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して表示処理を実行させる制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す表示態様で、広告コンテンツを表示させるための制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツに含まれる画像や動画像のデータとを端末装置100に対して配信する。
【0062】
例えば、配信部28は、広告コンテンツC11のデータを受信した場合、ウェブページC10の広告枠50内に、最前面から広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて表示させる制御情報を生成する。また、配信部28は、端末装置100が反時計回りに傾けられた際に、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の右方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の左方向に移動させる制御情報を生成する。また、配信部28は、端末装置100が時計回りに傾けられた際に、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の左方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の右方向に移動させる制御情報を生成する。そして、配信部28は、広告コンテンツC11a〜C11eと制御情報とを端末装置100に対して配信する。
【0063】
ここで、実施形態に係る制御情報は、例えば、表示手順と検知手順と変更手順とを端末装置100に実行させる。表示手順は、ウェブページC10の広告枠50内に、最前面から広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて表示させる処理手順である。また、検知手順は、端末の物理的な状態を検知する処理手順である。また、変更手順は、端末の物理的な状態に応じて、広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を変更する処理手順である。
【0064】
〔4.コンテンツ配信サーバ30の構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。
図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
【0065】
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0066】
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。なお、コンテンツ記憶部32に記憶されるウェブページには、広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれる。
【0067】
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0068】
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0069】
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0070】
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。上記の通り、コンテンツ記憶部32に記憶されているウェブページには広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれており、端末装置100は、広告配信サーバ20に対して、広告の配信要求を送信することとなる。
【0071】
〔5.端末装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
【0072】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0073】
入力部120は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。
【0074】
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
【0075】
制御部150は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0076】
図6に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0077】
要求部151は、操作制御部152からウェブページのURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページの取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページに広告取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
【0078】
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたユーザ操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、ユーザが入力部120に対してウェブページの表示操作を行った場合は、表示対象となるウェブページのURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたユーザ操作の内容を表示制御部153に出力する。また、操作制御部152は、表示制御部153が受信したウェブページに広告取得命令が含まれる場合は、要求部151に対して、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20へ送信するよう指示する。
【0079】
表示制御部153は、受信したウェブページおよび広告コンテンツを出力部130に表示する処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、
図6に示すように表示部154と検知部155と、変更部156として動作する。表示部154と変更部156とは、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。すなわち、表示部154は、上記した表示手順を実行し、検知部155は、上述した検知手順を実行し、変更部156は、上述した変更手順を実行する。
【0080】
表示部154は、ウェブページの背面に広告コンテンツを重ねて表示する。例えば、表示部154は、要求部151が要求したウェブページC10と広告コンテンツC11a〜C11eとを受信する。係る場合、表示部154は、出力部130の表示領域全体にウェブページC10を表示するとともに、広告枠50に広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて配置する。
【0081】
また、表示部154は、操作制御部152からユーザ操作の内容を受信した場合は、受信したユーザ操作にしたがって、出力部130の表示内容を制御する。例えば、表示部154は、出力部130の表示領域全体にウェブページC10を表示している際に、スクロール操作が行われた場合は、ウェブページC10をスクロールさせる。また、表示部154は、変更部156からの指示に従って、広告枠50に表示された各広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を変更する。
【0082】
検知部155は、端末装置100の物理的な状態を検知する。例えば、検知部155は、物理センサ140を用いて、端末装置100の傾きを検知し、検知した傾きを変更部156に通知する。具体例を挙げると、検知部155は、端末装置100が傾いた方向、および、端末装置100傾いた角度を検知し、検知した方向および角度を変更部156に通知する。
【0083】
なお、検知部155は、物理センサ140を用いて、端末装置100に対して加えられた衝撃を検知してもよい。例えば、検知部155は、物理センサ140を用いて、端末装置100に対して加えられた加速度を測定し、測定した加速度の変化量が所定の閾値よりも大きい場合には、端末装置100に対して衝撃が加えられたと判定してもよい。
【0084】
また、例えば、検知部155は、入力部120と物理センサ140とを用いて、利用者による所定の操作を検知してもよい。具体例を説明すると、検知部155は、物理センサ140により衝撃が検知されたと同時に、入力部120により利用者が画面上をタッチした旨が検知された場合は、利用者が画面上をノックしたと判定してもよい。
【0085】
変更部156は、検知部155による端末装置100の物理的な状態の検知結果に応じて、広告コンテンツC10の表示態様を変更する。例えば、変更部156は、検知された端末装置100の傾き方向に応じた方向へ、各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させるよう表示部154に指示する。また、例えば、変更部156は、端末装置100の傾いた角度に応じた距離だけ、各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させる。
【0086】
例えば、変更部156は、端末装置100が反時計回りに傾けられた場合は、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の右方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の左方向に移動させる。また、変更部156は、端末装置100が時計回りに傾けられた際に、広告コンテンツC11b、C11d、C11eを画面上の左方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の右方向に移動させる。
【0087】
また、変更部156は、検知された端末装置100の角度に応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eの移動量を算出し、算出した移動量だけ、各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させる。この結果、端末装置100は、
図1の第1状態〜第3状態に示したように、端末装置100の傾きに応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を変更する。
【0088】
すなわち、変更部156は、端末装置100の傾きに応じて、重ねて表示された各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させることで、例えば、広告コンテンツC11cによって隠されていた広告コンテンツC11dを表示させる。このため、端末装置100は、広告コンテンツC11cのうち、広告コンテンツC11dにより隠された範囲を見るために端末装置100を傾けるといった動作を利用者に実行させることができる。この結果、端末装置100は、利用者に広告に対する興味を抱かせることができる。
【0089】
なお、変更部156は、各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させるだけでなく、例えば、各広告コンテンツC11a〜C11eの明度、彩度、色彩、透過度等を個別に変更してもよい。かかる表示態様の変更処理においては、広告主が広告コンテンツC11を登録する際に指示した表示指示により、任意の変更を適用することができる。
【0090】
〔6.他の表示例〕
上記では、
図1に例示した表示態様を用いながら端末装置100による表示処理について説明した。具体的には、上記した例では、端末装置100は、XY平面上における傾きを検知し、検知した傾きに応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eを画面上の左右方向に移動させた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0091】
すなわち、端末装置100は、端末装置100の傾き以外にも、任意の物理的な状態を物理センサ140で検知し、検知した状態に応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更してもよい。かかる物理的な状態としては、例えば、端末装置100を振る等して加えられた加速度、端末装置100に対する衝撃、所定の操作、端末装置の周囲の温度、照度、音量等、端末装置100の物理センサ140が測定できる任意の状態を適用することができる。
【0092】
また、上述したように、端末装置100は、表示態様を変更する際に、各広告コンテンツC11a〜C11eの位置を移動させるだけでなく、各広告コンテンツC11a〜11eの表示する際の明度、彩度、色彩、透過度等を個別に変更してもよい。また、端末装置100は、所定の操作や状態が検知された場合、広告枠50に表示された広告コンテンツを広告コンテンツと入れ替えてもよい。
【0093】
すなわち、端末装置100は、任意の物理的な状態を検知し、検知した状態に応じて、広告コンテンツの表示態様を任意の態様に変更してもよい。以下、
図7〜9を用いて、端末装置が表示する広告コンテンツの表示態様を変更する処理の他の例について説明する。
【0094】
〔6−1.傾きの方向による表示態様の変更例〕
上述した端末装置100は、端末装置100のXY平面上の傾き、すなわち、端末装置100の画面に垂直なZ軸を中心とした傾きに応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではなく、例えば、端末装置100は、端末装置100の傾き方向に応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eを移動させる方向を変えてもよい。
【0095】
例えば、
図7は、実施形態に係る端末装置が表示形態を変更する処理の第1のバリエーションを説明する図である。なお、
図7に示す例では、端末装置100がYZ平面上で傾いた際、すなわち、利用者から見て奥行き方向に端末装置100を傾けた際に、端末装置100が広告コンテンツC11の表示態様を変更する例について、第1状態〜第3状態に分けて記載した。
【0096】
例えば、端末装置100は、第1状態に示すように、端末装置100が奥行き方向に傾いていない場合には、広告枠50内に、各広告コンテンツC11a〜C11eを重ねて表示する。ここで、第2状態に示すように、端末装置100が奥行き方向に傾いた場合、端末装置100は、広告コンテンツC11b、広告コンテンツC11dを画面上の上方向に所定の距離だけ移動させる。また、端末装置100は、広告コンテンツC11cを画面上の下方向に所定の距離だけ移動させ、広告コンテンツC11eを画面上の右方向に所定の距離だけ移動させる。
【0097】
また、第3状態に示すように、端末装置100が奥行き方向へさらに傾いた場合、端末装置100は、広告コンテンツC11b、広告コンテンツC11dを画面上の上方向へさらに移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の下方向へさらに移動させる。また、端末装置100は、広告コンテンツC11eを画面上の右方向へさらに移動させる。この結果、端末装置100は、広告コンテンツC11cによって隠されていた広告コンテンツC11dを広告枠50内に表示する。
【0098】
なお、端末装置100は、端末装置100が画面の手前方向に傾いた場合、広告コンテンツC11b、広告コンテンツC11dを画面上の下方向に移動させ、広告コンテンツC11cを画面上の上方向にさせ、広告コンテンツC11eを画面上の右方向に移動させてもよい。このように、端末装置100は、端末装置100の奥行き方向の傾きに応じて、各広告コンテンツC11a〜11eの表示態様を変更するので、広告に対する利用者の関心を引き起こすことができる。
【0099】
〔6−2.所定の操作による表示態様の変更例〕
上述した端末装置100は、端末装置100の傾きに応じて、広告コンテンツC11a〜C11eを移動させた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではなく、例えば、端末装置100は、所定の操作が検知された場合に、各広告コンテンツC11a〜C11eの表示態様を変更してもよい。例えば、端末装置100は、利用者が端末装置100を大きく振った場合に、広告枠50に、広告コンテンツC11a〜C11e以外の広告コンテンツを表示してもよい。
【0100】
例えば、
図8は、実施形態に係る端末装置が表示形態を変更する処理の第2のバリエーションを説明する図である。なお、
図8に示す例では、端末装置100がXY平面上で傾けられた後に、端末装置100が利用者によって大きく振られた場合に、新たな広告コンテンツC11fを表示する例について、第1状態〜第3状態に分けて記載した。
【0101】
例えば、端末装置100は、第1状態に示すように、端末装置100がXY平面上で傾けられた場合には、
図1の第3状態に示したように、各広告コンテンツC11a〜C11eを重ねるとともに、各広告コンテンツC11a〜C11eをずらして表示する。また、端末装置100は、端末装置100に加えられた加速度を検知し、検知した加速度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。例えば、第1状態に示す例では、端末装置100は、傾けられているだけであり、所定の閾値よりも大きな加速度が加えられているわけではないので、検知した加速度が所定の閾値よりも小さいと判定し、各広告コンテンツC11a〜C11eを表示する。
【0102】
ここで、第2状態に示すように、利用者が端末装置100をXY平面上で大きく振った場合には、端末装置100は、検知した加速度の値が所定の閾値よりも大きいと判定する。かかる場合、端末装置100は、第3状態に示すように、トマトの画像が配置されていた広告コンテンツC11b〜C11dを表示せず、広告コンテンツC11aと広告コンテンツC11eとの間に、トマトジュースの写真が配置された広告コンテンツC11fを新たに表示する。
【0103】
かかる処理を行った場合、例えば、端末装置100は、利用者が端末装置100を大きく振ることで、広告枠50に表示されたトマトがトマトジュースになったという印象を利用者に抱かせることができる。この結果、端末装置100は、広告に対する利用者の関心を引き起こすので、広告効果をさらに高めることができる。
【0104】
なお、上述した処理は、端末装置100が大きく振られた際に端末装置100が広告コンテンツC11の表示態様を変更する処理の一例であり、端末装置100は、他の表示態様の変更を適用してもよい。また、端末装置100は、例えば、新たな広告コンテンツC12を広告配信サーバ20から取得し、取得した広告コンテンツC12を広告コンテンツC11に変えて広告枠50に表示してもよい。
【0105】
〔6−3.入力部120と物理センサ140とを連動させた表示態様の変更例〕
上述した端末装置100は、物理センサ140を用いて検知した端末装置100の物理的な状態に応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、入力部120と物理センサ140とを連動させて所定の操作を検知し、検知した操作に応じて、広告コンテンツの表示態様を変更してもよい。
【0106】
例えば、
図9は、実施形態に係る端末装置が表示形態を変更する処理の第3のバリエーションを説明する図である。なお、
図9に示す例では、利用者が広告枠50をノックした際に、広告コンテンツの表示態様を変更する例について、第1状態〜第3状態に分けて記載した。
【0107】
例えば、端末装置100は、ドアの画像が配置された広告コンテンツC12aと、レストランの画像が配置された広告コンテンツC12bとを受信する。かかる場合、端末装置100は、広告コンテンツC12aの背面に広告コンテンツC12bを配置して、広告枠50に広告コンテンツC12を表示する。この結果、
図9の第1状態に示すように、端末装置100は、広告コンテンツC12aのみを広告枠50内に表示する。
【0108】
ここで、
図9の第2状態に示す例では、広告枠50が表示された領域を、利用者が2回ノックしたものとする。かかる場合、端末装置100は、物理センサ140を用いて、加速度の変化量を測定する。また、端末装置100は、測定した変化量が所定の閾値よりも大きい場合には、加速度の変化が測定されたタイミングと同時期に、入力部120が利用者の指F10のタッチを検出したか否かを判定する。そして、端末装置100は、加速度の変化が測定されたタイミングと同時期に、入力部120が利用者の指F10のタッチを検出していた場合には、利用者が端末装置100をノックしたと判定する。
【0109】
また、端末装置100は、利用者の指F10がタッチされた画面上の領域が、広告枠50が表示された領域内であるか否かを判定する。そして、端末装置100は、利用者の指F10がタッチされた画面上の領域が、広告枠50が表示された領域内である場合には、利用者が広告コンテンツC12aをノックしたと判定する。かかる場合、端末装置100は、
図9の第3状態に示すように、広告コンテンツC12aに変えて、広告コンテンツC12bを表示する。
【0110】
上述したように、端末装置100は、入力部120と物理センサ140とを用いて、利用者のノックを検出する。そして、端末装置100は、利用者のノックが検出された場合は、広告枠50に表示された広告コンテンツC12の表示態様を変更する。かかる処理を行った場合、端末装置100は、例えば、レストランのドアをノックすると、レストランの中に案内されたという印象を利用者に抱かせることができる。この結果、端末装置100は、広告に対する利用者の関心を引き起こすので、広告効果をさらに高めることができる。
【0111】
なお、上述した処理は、端末装置100がノックを検出した際に端末装置100が広告コンテンツC11、C12の表示態様を変更する処理の一例であり、端末装置100は、他の表示態様の変更を適用してもよい。また、端末装置100は、ノック操作以外にも、入力部120と物理センサ140とを用いて検知可能な操作であれば、任意の操作を検知し、検知結果に応じて、広告コンテンツの表示態様を変更することができる。
【0112】
〔7.広告配信システムの処理フロー〕
次に、
図10を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0113】
図10に示す例では、端末装置100は、ユーザの操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にウェブページC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたウェブページC10に広告取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対して配信要求を送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、広告コンテンツC11a〜C11eを受信したか否かを判定し(ステップS103)、受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
【0114】
また、端末装置100は、広告コンテンツC11a〜C11eを受信した場合は(ステップS103:Yes)、ウェブページを表示するとともに、受信した広告コンテンツC11a〜C11eを広告枠50に重ねて表示する(ステップS104)。次に、端末装置100は、物理センサ140を用いて、傾きが検出されたか否かを判定し(ステップS105)、傾きが検出された場合は(ステップS105:Yes)、傾き方向に応じて、各広告コンテンツC11a〜C11eの表示位置をずらす(ステップS106)。なお、端末装置100は、傾きが検出されなかった場合は(ステップS105:No)、ステップS106の実行をスキップする。
【0115】
続いて、端末装置100は、物理センサ140を用いて検知された加速度が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップS107)。そして、端末装置100は、加速度が所定の閾値以上である場合は(ステップS107:Yes)、広告枠に表示された広告コンテンツC11a〜C11eを異なる広告コンテンツに変更し(ステップS108)、処理を終了する。
【0116】
一方、端末装置100は、加速度が所定の閾値よりも小さい場合は(ステップS107:No)、入力部120と物理センサ140とを用いた検知結果から広告枠50がノックされたか否かを判定する(ステップS109)。そして、端末装置100は、広告枠がノックされたと判定した場合は(ステップS109:Yes)、ステップS108を実行する。一方、端末装置100は、広告枠50がノックされていない場合は(ステップS109:No)、処理を終了する。
【0117】
〔8.変形例〕
上記した実施形態に係る広告配信システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、広告配信システム1の他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する端末装置100は、広告コンテンツに含まれる制御情報にしたがって、広告コンテンツの表示処理を行う。
【0118】
〔8−1.表示態様について〕
上述した端末装置100は、傾きを検知すると、検知した傾きに応じた方向に、広告コンテンツC11a〜C11eを動かした。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、検知した傾きが所定の閾値以上となった場合に、広告コンテンツC11a〜C11eを傾いた方向へ加速度的に移動させる。そして、端末装置100は、広告コンテンツC11a〜C11eが広告枠50内に表示されなくなった場合は、検知される傾きが初期状態に戻っても、広告コンテンツC11a〜C11eの再度の表示を行わない。かかる処理を行った場合は、端末装置100は、端末装置100の傾きに応じて、広告枠50内に表示された画像等が広告枠50から零れ落ち、消え去ってしまうような印象を利用者に抱かせることができる。
【0119】
また、端末装置100は、検知した傾きに応じて、広告コンテンツC11a〜C11eを表示するか否かを個別に判定してもよい。例えば、端末装置100は、第1の広告コンテンツを広告枠50に表示するとともに、第2の広告コンテンツを第1の広告コンテンツの背面に配置する。そして、端末装置100は、所定の方向の傾きを検知した場合は、第1の広告コンテンツを消去し、第2の広告コンテンツのみを表示させてもよい。なお、端末装置100は、検知した傾きの方向や角度に応じて、広告コンテンツC11a〜C11eを表示する際の明度、彩度、色彩、透過度等を個別に変更してもよい。
【0120】
〔8−2.物理的状態について〕
上述した端末装置100は、端末装置100の傾きを検知した場合、端末装置100を大きく振った場合、ノックが検出された場合等に、広告コンテンツC11の表示態様を変更した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、物理センサ140を用いて、端末装置100に加えられた加速度、端末装置100に対する衝撃、所定の操作、端末装置の周囲の温度、照度、音量等、端末装置100の物理センサ140が測定できる任意の物理的な状態を測定する。そして、端末装置100は、測定結果に応じて、広告コンテンツC11の表示態様を変更すればよい。
【0121】
例えば、端末装置100は、端末装置の周囲の温度が所定の閾値よりも高い場合、照度が所定の閾値よりも明るい場合、音量が所定の閾値よりも大きい場合に、広告コンテンツC11の表示態様を変更してもよい。また、例えば、端末装置100は、温度、照度、音量等の値に応じて、広告コンテンツC11の明度、彩度、色彩、透過度等を変更してもよい。
【0122】
〔8−3.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20が広告コンテンツとともに配信する制御情報を用いて、上記した表示処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページとともに受信し、広告配信サーバ20から広告コンテンツとともに、表示態様を設定するための表示指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した表示指示にしたがって、広告コンテンツの表示態様を決定してもよい。
【0123】
〔8−4.ウェブページと広告コンテンツ〕
上記実施形態では、広告コンテンツがウェブページの広告枠に表示される例を示したが、広告コンテンツが表示されるのはウェブページに限られない。例えば、上記してきた広告コンテンツ等は、携帯電話ゲーム等の画面に表示されてもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツ以外にも、任意のコンテンツについて、上述した処理を実行してもよい。
【0124】
〔8−5.タッチ操作〕
また、上記実施形態では、物理センサ140と入力部120の検知結果に応じて、利用者が広告枠50をノックしたか否かを判定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、端末装置100は、物理センサ140の測定結果と入力部120への入力、時刻、地域等任意の情報を組み合わせて所定の物理的な状態を検知し、検知結果に応じて広告コンテンツの表示態様を変更すればよい。
【0125】
〔8−6.装置構成〕
また、上記実施形態では、広告配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、
図2に示した広告配信サーバ20は、例えば、
図5に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0126】
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100に広告コンテンツが配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30に広告コンテンツを配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得した広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0127】
〔8−7.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係る広告コンテンツが表示されているウェブページに対して、ユーザがどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、検知部155は、広告コンテンツが表示されているウェブページに対してユーザが行うスクロール操作や、ウェブページの拡大縮小操作、物理センサ140が測定した傾き等の端末装置100の物理的状態などを記録する。さらに、検知部155は、広告コンテンツに対するクリック操作や、ウェブページをリロードした回数や、広告コンテンツを特定する情報について端末装置からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、ユーザが端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、通信部110は、検知部155により記録された操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
【0128】
そして、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された端末装置100の操作履歴に関する情報を受信する。さらに、広告配信サーバ20は、受信した端末装置100の操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。具体的には、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツとかかる制御情報を伴わない広告コンテンツとについて、スクロール操作の回数や、利用者が端末装置100を傾けた回数や角度、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
【0129】
また、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信してもよい。ここで、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツが表示されるウェブページに対する操作履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツが表示されるウェブページにおいては、ユーザによって広告コンテンツ自体がクリックされることにより広告コンテンツ先のウェブページが表示されることのみならず、かかるウェブページに対してユーザがどれだけスクロール操作等を行ったか(つまり、ユーザがどれだけウェブページの表示態様を変化させたか)という操作履歴自体がユーザの広告コンテンツへの興味を示す指標といえる。例えば、広告配信サーバ20は、利用者が端末装置100を傾かせた回数、角度、時間等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツを表示した際に、広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係る広告コンテンツの表示されるウェブページに対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。
【0130】
これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツの表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
【0131】
〔8−8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0132】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図6に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。
【0133】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0134】
〔8−9.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。
図11は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1400、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0135】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0136】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1400は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0137】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0138】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0139】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、すなわち広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
【0140】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。
【0141】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
【0142】
〔9.効果〕
上記してきたように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、配信部28を有する。配信部28は、制御情報とともにウェブページ(第1コンテンツの一例)の広告枠50に表示される複数の広告コンテンツ(第2コンテンツの一例)を端末装置100に配信する。また、制御情報は、第1コンテンツとともに、複数の第2コンテンツを重ねて表示する表示手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、端末装置100の物理的な状態を検知する検知手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、検知結果に応じて、重ねて表示した各広告コンテンツの表示態様を変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0143】
また、制御情報は、端末装置100の傾きを検知する検知手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、端末装置100の傾きに応じて、広告コンテンツの表示態様を変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、利用者が広告を見ながら端末装置100を傾けるといった操作を行わせることができるので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0144】
また、制御情報は、検知結果に応じて、他の広告コンテンツによって隠されている範囲が表示されるように、各広告コンテンツを移動させる変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、端末装置100の傾きに応じて、隠されていた広告コンテンツを表示するので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0145】
また、制御情報は、検知された傾き方向に応じた方向へ、各広告コンテンツを移動させる変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、利用者が広告コンテンツを見ながら端末装置100を様々な方向に傾かせるといった操作を行わせるので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0146】
また、制御情報は、検知された傾き角度に応じた距離だけ、各広告コンテンツを移動させる変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、利用者が広告コンテンツを見ながら端末装置100を様々な角度で傾かせるといった操作を行わせるので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0147】
また、制御情報は、端末装置100にかかる加速度を検知する検知手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、検知された加速度の値に応じて、広告コンテンツの表示態様を変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、端末装置100に加わる加速度に応じて異なる表示態様の広告コンテンツを表示するので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0148】
また、制御情報は、検知された加速度の値が所定の閾値よりも大きい場合は、表示されていた広告コンテンツを異なる広告コンテンツに変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、例えば、端末装置100が大きく振られた場合に、新たな広告を表示するので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0149】
また、制御情報は、端末装置100に加えられた衝撃を検知する検知手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、衝撃が検知された場合は、広告コンテンツの表示態様を変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、ノックされた場合等に、端末装置100に加わる衝撃に応じて異なる表示態様の広告コンテンツを表示するので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0150】
また、制御情報は、端末装置100に加えられた衝撃と入力とを検知する検知手順を端末装置100に実行させる。また、制御情報は、入力と衝撃とが検知された場合は、表示されていた広告コンテンツを異なる広告コンテンツに変更する変更手順を端末装置100に実行させる。このため、広告配信サーバ20は、例えば、広告枠50がノックされた場合等に、表示中の広告コンテンツとは異なる広告コンテンツを表示するので、利用者の広告に対する関心を引き起こす結果、広告効果を向上させることができる。
【0151】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0152】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。
【解決手段】本願に係る配信装置は、制御情報とともに、第1コンテンツに含まれる表示領域に表示される複数の第2コンテンツを端末装置に配信する配信部を備え、前記制御情報は、前記第1コンテンツとともに、前記表示領域内に複数の前記第2コンテンツを重ねて表示する表示手順と、前記端末装置の物理的な状態を検知する検知手順と、前記検知手順による検知結果に応じて、前記表示領域内に重ねて表示した複数の前記第2コンテンツの表示態様を変更する変更手順とを前記端末装置に実行させることを特徴とする。