特許第5750010号(P5750010)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社京都製作所の特許一覧

<>
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000002
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000003
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000004
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000005
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000006
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000007
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000008
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000009
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000010
  • 特許5750010-カートン用印字装置 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750010
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】カートン用印字装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/26 20060101AFI20150625BHJP
   B65B 35/24 20060101ALI20150625BHJP
【FI】
   B65B61/26
   B65B35/24
【請求項の数】13
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2011-180256(P2011-180256)
(22)【出願日】2011年8月22日
(65)【公開番号】特開2013-43647(P2013-43647A)
(43)【公開日】2013年3月4日
【審査請求日】2014年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000141886
【氏名又は名称】株式会社京都製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114764
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正樹
(72)【発明者】
【氏名】安積 昌明
【審査官】 八木 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−157245(JP,A)
【文献】 特開平10−077013(JP,A)
【文献】 特開平06−255642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B59/00−65/08、35/00−35/58
B65C 1/00−11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートンの側面に印字するカートン用印字装置であって、
カートンを搬送する搬送部と、
前記搬送部に隣接して設けられ、搬送中のカートンの一方の側面に印字する印字部と、
カートンの搬送経路を介して前記印字部の反対側に設けられ、搬送中のカートンの他方の側面を搬送経路に沿って前記印字部側に押圧する押圧部と、
前記印字部の近傍に固定され、前記押圧部によって押圧されたカートンの一方の側面を搬送経路に沿って所定位置で支持する支持部とを備えており、
前記押圧部によって搬送中のカートンの他方の側面を搬送経路に沿って前記印字部側に押圧することにより、前記支持部によって該搬送中のカートンの一方の側面を搬送経路に沿って所定位置で支持しながら、前記印字部によって該搬送中のカートンの一方の側面に印字し、
前記押圧部は、少なくともカートンの一方の側面が前記印字部の印字位置の前を通過し始める直前から前記印字部の印字位置の前を通過し終わった直後までの範囲において、カートンの側面を押圧する長さに形成されていることを特徴とするカートン用印字装置。
【請求項2】
前記押圧部は、カートンの搬送経路の側方で直交する回転軸を備えた複数の押圧ローラを搬送経路に沿って直列に有しており、該複数の押圧ローラによってカートンの他方の側面を前記印字部側に押圧する請求項1に記載のカートン用印字装置。
【請求項3】
前記押圧部は、搬送方向に平行な面を備えた押圧板部材を搬送経路に沿って有しており、該押圧板部材によってカートンの他方の側面を前記印字部側に押圧する請求項1に記載のカートン用印字装置。
【請求項4】
前記押圧板部材は、搬送方向の後方端部が搬送経路の外側に広がるように形成されている請求項3に記載のカートン用印字装置。
【請求項5】
前記押圧部は、付勢部材により前記印字部側に付勢されることにより、カートンの他方の側面を搬送経路に沿って前記印字部側に押圧する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項6】
前記押圧部は、順次搬送されてくる各カートンの間隔より短い長さに形成されている請求項1ないし請求項のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項7】
前記支持部は、0.8mm〜1.0mmの厚さに形成されている請求項1ないし請求項のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項8】
前記支持部は、前記印字部の印字位置に対応する部分に印字用窓が形成されている請求項1ないし請求項のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項9】
カートンの搬送経路を介して前記搬送部に対向する態様で設けられ、カートンの上面を前記搬送部側に押圧する第2の押圧部を有する請求項1ないし請求項のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項10】
前記第2の押圧部は、カートンの搬送経路の上方を横切る回転軸を備えた複数の第2の押圧ローラを搬送経路に沿って直列に有しており、該複数の第2の押圧ローラによってカートンの上面を前記搬送部側に押圧する請求項に記載のカートン用印字装置。
【請求項11】
前記搬送部は、搬送方向において中央に配置され、カートンの前面を支持する第1支持片を有する第1搬送ベルトと、該第1搬送ベルトの両側に配置され、カートンの後面を支持する第2支持片を有する第2搬送ベルトとを備える請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のカートン用印字装置。
【請求項12】
前記搬送部は、カートンが移載される位置に回転可能に設けられ、前記第1搬送ベルトおよび前記第2搬送ベルトを巻架させて回転することにより、前記第1搬送ベルトおよび前記第2搬送ベルトを他の方向から搬送方向に折り返す折返回転部材を有しており、前記折返回転部材によって前記第1搬送ベルトが折り返した直後の前記第1支持片にカートンの前面を支持させながら移載した後、続けて前記第2搬送ベルトが折り返した直後の第2支持片にカートンの後面を支持させる請求項11に記載のカートン用印字装置。
【請求項13】
前記搬送部は、前記第1搬送ベルトおよび前記第2搬送ベルトの搬送速度が個別に調整可能であり、カートンの搬送中に前記第1支持片および前記第2支持片の間隔をカートンの長さまで次第に狭めるように前記第1搬送ベルトおよび前記第2搬送ベルトの搬送速度を調整する請求項11に記載のカートン用印字装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートンの側面にバーコード等を印字するカートン用印字装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のカートンが多岐の分野に亘って用いられ、インクジェットプリンタあるいはレーザプリンタなどによってカートンにバーコード等の印字を行うカートン用印字装置が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1に開示されるバーコード印字装置は、上下に配置された一対の第1、第2コンベアによって筺体状の物品(カートン)を上下から挟持した状態で搬送し、カートンが基準位置に到達することを検知センサによって検知する。検知センサが検知した位置から印字機が印字する印字位置にカートンを搬送するため、第1、第2コンベアのサーボモータを所定位相だけ回転させる。該所定位相だけサーボモータを回転させたときに該サーボモータを停止することによって第1、第2コンベアを停止すると共に、印字機が作動して、停止中のカートンにバーコードを印字する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−91040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、コンベアによって搬送されるカートンは、コンベアに載置される際あるいはコンベアによって搬送される過程などにおいて、カートンが搬送方向に対して横ずれしてしまう場合がある。また、カートンの印字面となる側面がフラップ部であると、該側面が膨らんで外側に湾曲している場合がある。このような場合、印字を行う印字ヘッドとカートンの側面(印字面)との間隔が一定でなくなるため、カートンの側面に精度良く印字することができないという問題があった。特に、医療分野あるいは医薬分野においては、それらの分野の特性上、カートンの印字について高い精度を要求されるため、無視できない問題であった。
【0006】
もとより、カートンの印字精度を向上させるべく、カートンに印字する際にカートンの搬送をその都度停止させてカートの位置を調整することも考えられるが、それではカートンに高速で印字することができず、印字するカートンの数によっては多大な時間がかかってしまう。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、カートンに精度良くかつ高速で印字することができるカートン用印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的に鑑みてなされたものであって、カートンの側面に印字するカートン用印字装置に関するものであって、カートンを搬送する搬送部と、搬送部に隣接して設けられ、搬送中のカートンの一方の側面に印字する印字部と、カートンの搬送経路を介して印字部の反対側に設けられ、搬送中のカートンの他方の側面を搬送経路に沿って印字部側に押圧する押圧部と、印字部の近傍に固定され、押圧部によって押圧されたカートンの一方の側面を搬送経路に沿って所定位置で支持する支持部とを備えており、押圧部によって搬送中のカートンの他方の側面を搬送経路に沿って印字部側に押圧することにより、支持部によって該搬送中のカートンの一方の側面を搬送経路に沿って所定位置で支持しながら、印字部によって該搬送中のカートンの一方の側面に印字することを特徴とする。
【0009】
これによれば、カートンが搬送中に横ずれした場合や、カートンの一方の側面が湾曲している場合でも、印字部とカートンの一方の側面との間隔を一定にし得るとともに、カートンの搬送を停止して調整する必要がなくなるため、カートンに精度良くかつ高速に印字することができる。
【0010】
また、押圧部は、カートンの搬送経路の側方で直交する回転軸を備えた複数の押圧ローラを搬送経路に沿って直列に有しており、該複数の押圧ローラによってカートンの他方の側面を印字部側に押圧するのが好ましい。これによれば、押圧部とカートンの他方の側面との間の摩擦が軽減されるため、カートンを円滑に搬送しながらカートンの他方の側面を押圧することができる。
【0011】
また、押圧部は、搬送方向に平行な面を備えた押圧板部材を搬送経路に沿って有しており、該押圧板部材によってカートンの他方の側面を印字部側に押圧するようにしてもよい。これによれば、簡易な構成でカートンの他方の側面を押圧することができる。
【0012】
また、押圧板部材は、搬送方向の後方端部が搬送経路の外側に広がるように形成されているのが好ましい。これによれば、押圧板部材における搬送方向の後方端部が搬送されてくるカートンを押圧部と支持部の間に誘導するため、カートンを押圧部と支持部の間に確実に導き入れることができる。
【0013】
また、押圧部は、付勢部材により印字部側に付勢されることにより、カートンの他方の側面を搬送経路に沿って印字部側に押圧するのが好ましい。これによれば簡易な構成で押圧部によりカートンの他方の側面を押圧することができる。
【0014】
また、押圧部は、少なくともカートンの一方の側面が印字部の印字位置の前を通過し始める直前から印字部の印字位置の前を通過し終わった直後までの範囲において、カートンの側面を押圧する長さに形成されているが好ましい。これによれば、印字部の印字位置の前後における範囲でカートンの他方の側面を継続的に押圧することによって、少なくとも印字の直前から印字直後までカートンの一方の側面を安定的に支持するため、カートンの一方の側面に安定的に印字することができる。
【0015】
また、押圧部は、順次搬送されてくる各カートンの間隔より短い長さに形成されているのが好ましい。これによれば、押圧部と支持部の間に複数のカートンが同時に入ることを防止するため、各カートンを個別に安定して押圧することができる。
【0016】
また、支持部は、0.8mm〜1.0mmの厚さに形成されているのが好ましい。これによれば、支持部が大きく撓むことにより印字ヘッドがカートンの一方の側面に接触することを防止するとともに、印字ヘッドとカートンの一方の側面とを適切な間隔に設定することができる。
【0017】
また、支持部は、印字部の印字位置に対応する部分に印字用窓が形成されているのが好ましい。これによれば、印字用窓を介してカートンの一方の側面に印字するとともに、印字用窓以外の部分でカートンの一方の側面を支持するため、印字に支障をきたすことなく、カートンの一方の側面をより広い範囲で支持することができる。
【0018】
また、カートンの搬送経路を介して搬送部に対向する態様で設けられ、カートンの上面を搬送部側に押圧する第2の押圧部を有するのが好ましい。これによれば、カートンの上下方向における位置を安定させるため、カートンの一方の側面により精度良く印字することができる。
【0019】
また、第2の押圧部は、カートンの搬送経路の上方を横切る回転軸を備えた複数の第2の押圧ローラを搬送経路に沿って直列に有しており、該複数の第2の押圧ローラによってカートンの上面を搬送部側に押圧するのが好ましい。これによれば、第2の押圧部とカートンの上面との間の摩擦が軽減されるため、カートンを円滑に搬送しながらカートンの上面を押圧することができる。
【0020】
また、搬送部は、搬送方向において中央に配置され、カートンの前面を支持する第1支持片を有する第1搬送ベルトと、該第1搬送ベルトの両側に配置され、カートンの後面を支持する第2支持片を有する第2搬送ベルトとを備えるのが好ましい。これによれば、カートンの大きさに応じて、第1搬送ベルトの第1支持片がカートンの前面を主に中央部で支持するとともに、第2搬送ベルトの第2支持片がカートンの後面を主に両側部の2点で支持してカートンを搬送するため、搬送方向においてカートンを簡単かつ確実に位置決めすることができる。
【0021】
また、搬送部は、カートンが移載される位置に回転可能に設けられ、第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトを巻架させて回転することにより、第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトを他の方向から搬送方向に折り返す折返回転部材を有しており、折返回転部材によって第1搬送ベルトが折り返した直後の第1支持片にカートンの前面を支持させながら移載した後、続けて第2搬送ベルトが折り返した直後の第2支持片にカートンの後面を支持させるのが好ましい。これによれば、カートンを移載する段階においては第1支持片のみが搬送経路にあるため、カートンを搬送部に移載し易くなる。また、第1支持片に支持させながらカートンを移載した後、第2支持片が他の方向から搬送方向に折り返されて自動的にカートンの後面を支持するため、搬送方向においてカートンを容易に位置決めすることができる。
【0022】
また、搬送部は、第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトの搬送速度が個別に調整可能であり、カートンの搬送中に第1支持片および第2支持片の間隔をカートンの長さまで次第に狭めるように第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトの搬送速度を調整するようにしてもよい。これによれば、第1支持片と第2支持片が搬送中のカートンの前後を次第に支持していくため、カートンを移載する段階で位置や向きを精密に設定せずとも、搬送方向においてカートンの位置決めをすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、前記押圧部によって搬送中のカートンの他方の側面を搬送経路に沿って前記印字部側に押圧することにより、前記支持部によって該搬送中のカートンの一方の側面を搬送経路に沿って所定位置で支持しながら、前記印字部によって該搬送中のカートンの一方の側面に印字する。このため、カートンが搬送中に横ずれしたり、あるいはカートンの一方の側面が湾曲した場合でも、印字部とカートンの一方の側面との間隔を一定にし得るとともに、カートンの搬送を停止して調整する必要がなくなるため、カートンに精度良くかつ高速に印字することができる。従って、カートンに1次元または2次元のバーコード等を精度良く印字することができるため、目視では判別できない高精度のバーコード等の印字が実現可能となり、特に医療分野あるいは医薬分野におけるカートンの印字に多大な効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1実施形態に係るカートン用印字装置の平面図である。
図2】押圧部における(a)拡大平面図と(b)拡大正面図である。
図3】支持部における(a)拡大正面図と(b)拡大側面図である。
図4】カートン用印字装置におけるカートンの搬送過程を示す図である。
図5】第2実施形態に係るカートン用印字装置の平面図である。
図6】第3実施形態に係るカートン用印字装置の押圧部付近の(a)拡大正面図と(b)拡大側面図である。
図7】第4実施形態に係るカートン用印字装置の押圧部付近の(a)拡大正面図と(b)拡大側面図である。
図8】第5実施形態に係るカートン用印字装置の押圧部付近の斜視図である。
図9】第5実施形態に係るカートン用印字装置の移載過程を示す正面図である。
図10】第6実施形態に係るカートン用印字装置のカートンの搬送過程を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第1の実施形態について図1図4を参照しつつ説明する。
【0026】
この実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)1は、図1に示すように、カートンCを搬送する搬送部10と、カートンCに印字を施す印字部20と、カートンCを押圧する押圧部30と、カートンCを所定位置で支持する支持部40と、搬送されてくるカートンCを検知する検知センサ50とを備えている。
【0027】
なお、本実施形態に用いられるカートンCは、縦50mm×横50mm×高さ25mmの紙箱であり、搬送方向の両側面がフラップ部となっている。また、説明の便宜上、一つのカートンCを印字する場合について説明するが、実際にはカートンCが連続的に搬送れてきて随時印字することができる。
【0028】
前記搬送部10は、図1に示すように、カートンCを載置させる搬送ベルト11を有しており、図示略の駆動モータが複数の駆動プーリを介して搬送ベルト11を無端状に回転駆動するようになっている。該搬送ベルト11は、カートンCの幅とほぼ同程度の幅に形成され、裏面が複数の駆動プーリと嵌合する歯型を備えた歯型ベルトである。この搬送部10は、該搬送ベルト11上にカートンCを載置した状態で摩擦力をもって搬送する。なお、以下ではカートンCを搬送する方向を「搬送方向A」、カートンCを搬送する経路を「搬送経路」という。
【0029】
前記印字部20は、インクジェットプリンタであり、図1に示すように、搬送部10に隣接して設けられており、カートンCの搬送経路に向かってインクを吐出する印字ヘッド21を有している。従って、印字部20は、印字ヘッド21が搬送部10によって搬送されてくるカートンCの側方から搬送経路に向かう方向(図1中において破線Bで示す方向)にインクを吐出し、カートンCの一方の側面Caに印字する。この印字ヘッド21は、文字、図形あるいはバーコード等を印字することができる。なお、以下では印字ヘッド21が印字する方向を「印字方向B」、印字ヘッド21がカートンCの一方の側面Caに印字する位置を「印字位置R」という。また、印字部20の印字ヘッド21とカートンCの一方の側面Caの距離は0.5mm〜1.5mmの範囲に設定される場合が多い。
【0030】
前記押圧部30は、図1に示すように、カートンCの搬送経路を介して印字部20の反対側に設けられ、図2(a)に示すように、搬送経路の側方で直交する回転軸311を備えた複数の押圧ローラ31を搬送経路に沿って直列に有し、押圧ローラ31の搬送経路側における外周面が搬送されてくるカートンCの他方の側面Cbに接触する位置に配置されている。
【0031】
この各押圧ローラ31は、固定部材F1に設けられた回動部32によって回動可能に固定されている。この回動部32は、固定部材F1に固定された回動軸322と、該回動軸322と押圧ローラ31を連結するリンク部材321と、押圧ローラ31を搬送経路側に付勢する付勢部材323とを備えてなる。
【0032】
この付勢部材323は、本実施形態ではバネ部材となされ、隣接する2つの回動部32において、一方の回動部32のリンク部材321と他方の回動部32の回動軸322との間に設けられている。このことによって、押圧ローラ31が搬送されてきたカートンCの他方の側面Cbより力を受けて搬送経路の外側に回動した場合、該付勢部材323によって押圧ローラ31を搬送経路側に付勢し、押圧ローラ31がカートンCの他方の側面Cbを印字部20側に回転しながら押圧することができる。
【0033】
また、各リンク部材321には開口部321aが形成されており、該開口部321aに隣接する回動部32の回動軸322が挿通されるとともに、隣接する各回動部32ごとにリンク部材321を上下交互に備えている。このことによって、隣接する回動部32同士を近接配置することができるため、各押圧ローラ31間を狭められて、印字部20側に細かい間隔でカートンCの他方の側面Cbを押圧することが可能になる。
【0034】
前記支持部40は、図1に示すように、印字部20の近傍であって印字部20とカートンCの搬送経路との間に介在するように固定されており、図3(a)および図3(b)に示すように、印字ヘッド21の印字位置Rの近傍に位置する第1支持部材41と、第1支持部材41の上方および下方に位置する第2支持部材42および第3支持部材43とを備えている。
【0035】
前記第1支持部材41は、図3(a)に示すように、印字位置Rである印字ヘッド21の正面より搬送方向Aの後方側において搬送方向Aと平行に延在し、固定部材F2によって固定されている。この第1支持部材41は、図3(b)に示すように、カートンCの搬送経路側において印字ヘッド21が印字可能な面と平行な第1支持面41aを有しており、該第1支持面41aと印字ヘッド21との位置関係が一定に維持されている。
【0036】
前記第2支持部材42は、図3(a)に示すように、第1支持部材41の上方において第1支持部材41と平行に設けられ、印字部20の前を横切る態様で第1支持部材41よりさらに搬送方向Aの前方側まで延在し、両端部が固定部材F2、F3に固定されている。また、第2支持部材42は、図3(b)に示すように、カートンCの搬送経路側において第1支持部材面41の第1支持面41aと同一平面を形成する第2支持面42aを有している。この第2支持面42aも、印字ヘッド21との位置関係が一定に維持されている。
【0037】
第3支持部材43は、図3(a)に示すように、第1支持部材41の下方において第1支持部材41と平行に設けられ、印字部20の前を横切る態様で第1支持部材41よりさらに搬送方向Aの前方側まで延在し、両端部が固定部材F2、F3に固定されている。また、第3支持部材43は、図3(b)に示すように、カートンCの搬送経路側において第1支持部材面41の第1支持面41aと同一平面を形成する第3支持面43aを有している。この第3支持面43aも、印字ヘッド21との位置関係が一定に維持されている。
【0038】
このように、支持部40は、印字部20とカートンCの搬送経路との間に壁状に固定された部材となされ、該支持部40において第1支持部材41が印字位置Rに存在していないことより、印字部20の印字位置Rに対応する印字用窓44が形成されることになる。これにより、印字用窓44を介してカートンCの一方の側面Caに印字し得るとともに、印字用窓44以外の部分でカートンCの一方の側面Caを支持するため、印字ヘッド21の印字に支障をきたすことなく、カートンCの一方の側面Caをより広い範囲で支持することができる。
【0039】
また、本実施形態において、支持部40の第1支持部材41〜第3支持部材43は厚みが0.8mm〜1.0mmに設定されている。このように0.8mm以上としたのは、0.8mm未満であると第1支持部材41〜第3支持部材43が押圧されるカートンCによって大きく撓んでしまい、印字ヘッド21がカートンCの一方の側面Caに接触する虞があるからである。また、1.0mm以下としたのは、1.0mmより大きいと、印字ヘッド21とカートンCの一方側の側面Caの距離が遠くなり精度良く印字できないおそれがあるからである。而して、支持部40の第1支持部材41〜第3支持部材43の厚みを0.8mm〜1.0mmに設定することにより、押圧されるカートンCによって第1支持部材41〜第3支持部材43が大きく撓むことにより印字ヘッド21がカートンCに接触することを防止するとともに、印字ヘッド21とカートンCの一方の側面Caとを適切な間隔にすることができる。
【0040】
ここで、押圧部30と支持部40の配置関係について説明する。押圧部30と支持部40の距離は、カートンCの幅(搬送経路の両側方向の長さ)と同程度か、やや小さい距離に設定されている。このためカートンCが押圧部30と支持部40の間に入ると、押圧部30が付勢部材323に抗して外側に押される態様となり、それに伴って当該付勢部材323の付勢力により押圧部30がカートンCの他方の側面Cbを押圧する。また、押圧部30により押圧されたカートンCは支持部40により支持されているため、結果としてカートンCは支持部40の支持面41a〜43aを基準位置としながら搬送方向Aに搬送されていくことになる。
【0041】
また、図2(a)に示すように、押圧部30は、カートンCの一方の側面Caが印字部20の印字位置Rの前を通過し始める直前から印字部20の印字位置Rの前を通過し終わった直後までの範囲Lにおいて、カートンCの他方の側面Cbを継続的に押圧する長さに形成されている。特に本実施形態では当該長さはカートンCの長さの2倍以上となされている。また、支持部40は押圧部30の長さよりも長く形成されている。これにより、印字部20の印字位置Rの前後における範囲LでカートンCの他方の側面Cbを継続的に押圧することによって、少なくとも印字直前から印字直後までカートンCの一方の側面Caを安定的に支持するため、カートンCの一方の側面Caに安定的に印字することができる。
【0042】
また、押圧部30は、順次搬送されてくる各カートンCの間隔より短い長さに形成されている。一般に複数のカートンCが押圧部30と支持部40の間に同時に入ってくると、各カートンCの微妙な幅サイズの違いから、各カートンCを適正に押圧することができない場合がある。しかしながら、押圧部30および支持部40が対向し合う範囲Lが順次搬送されてくる各カートンCの間隔より短い長さで形成されていることによって、押圧部30と支持部40の間の範囲Lに複数のカートンCが同時に入ることを防止できるため、各カートンCを個別に安定して押圧することができる。
【0043】
前記検知センサ50は、図1に示すように、印字部20の搬送方向Aの後方側に設けられ、搬送されてくるカートンCを検知するものであって、ここでは光学式センサが用いられている。この検知センサ50が搬送されてきたカートンCの検知結果を図示略の制御装置に送信することにより、該制御装置が検知センサ50の検知位置に基づいて、印字ヘッド21に印字させるタイミングについての信号を印字部20に送信する。これにより、カートンCの一方の側面Caにタイミング良く印字することができる。
【0044】
次に、本装置1によるカートンCの印字方法について説明する。
【0045】
まず、図4(a)に示すように、搬送部10によってカートンCが搬送されてくると、検知センサ50によってカートンCが検知され、制御装置にカートンCを検知した旨の検知結果が送信される。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、さらにカートンCが搬送されることによって、カートンCが押圧部30と支持部40の間に搬送される。すると、搬送方向Aの後方側の押圧ローラ31から順にカートンCの他方の側面Cbより力を受けて搬送経路の外側方向に回動し、各回動部32の付勢部材323によって各押圧ローラ31が搬送経路側に付勢され、押圧ローラ32が搬送中のカートンCの他方の側面Cbを印字部20側に押圧する。このことによって、搬送中のカートンCが印字部20側に押されて、支持部40の第1支持面41a〜第3支持面43aによって該搬送中のカートンCの一方の側面Caが支持される。
【0047】
ここにおいて、支持部40の第1支持面41a〜第3支持面43aは同一平面を形成していることより、印字ヘッド21から第1支持面41a〜第3支持面43aの形成する平面までの間隔が一定に維持されているため、搬送中のカートンCの一方の側面Caと印字部20の印字ヘッド21との間隔を一定にすることができる。
【0048】
次に、図4(c)に示すように、印字部20の印字ヘッド21と搬送中のカートンCの一方の側面Caとの間隔を一定に支持しながら、カートンCの一方の側面Caが印字部20の印字位置Rの前を通過し始める直前まで搬送される。ここにおいて、カートンCは押圧部30と支持部40が対向する範囲L内に位置しているため、カートンCの他方の側面Cbが継続的に押圧されることによって、カートンCの一方の側面Caが安定的に支持される。
【0049】
次に、図4(d)に示すように、カートンCが一方の側面Caを安定的に支持された状態で印字ヘッド21の前まで搬送されると、検知センサ50の検知結果に基づいたタイミングで印字ヘッド21が搬送中のカートンCの一方の側面Caに印字する。このとき、印字部20とカートンCの一方の側面Caとの間隔が一定であるため、カートンCの一方の側面Caに精度良く印字することができる。
【0050】
次に、図4(e)に示すように、印字ヘッド21によって印字位置Rで印字されたカートンCはさらに搬送方向Aに搬送されるが、印字部20の印字位置Rの前を通過し終わった直後である範囲L内では、押圧部30と支持部40によってカートンCの他方の側面Cbが継続的に押圧されることによってカートンCの一方の側面Caが安定して支持される。
【0051】
而して、本装置1によれば、押圧部30によって搬送中のカートンCの他方の側面Cbを搬送経路に沿って印字部20側に押圧することにより、支持部40によって該搬送中のカートンCの一方の側面Caを搬送経路に沿って所定位置で支持するため、カートンCが搬送中に横ずれした場合や、あるいはカートンCの一方の側面Caが湾曲した場合でも、印字部20とカートンCの一方の側面Caとの間隔を一定にし得るとともに、カートンCの搬送を停止して調整する必要がなくなるため、カートンCに精度良くかつ高速に印字することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、付勢部材323がバネ部材である場合について説明したが、その他の付勢部材であってもよい。
【0053】
また、押圧部30は、押圧ローラ31が回動部32によって回動する場合について説明したが、押圧ローラ31が直線的に移動するようにしてもよい。
【0054】
また、押圧部30は、カートンCの一方の側面Caが印字部20の印字位置Rの前を通過し始める直前から印字部20の印字位置Rの前を通過し終わった直後までの範囲Lにおいて、カートンCの他方の側面Cbを押圧する長さに形成されている場合について説明したが、該長さより大きくてもあるいは小さくてもよい。
【0055】
また、押圧部30は、順次搬送されてくる各カートンCの間隔より短い長さに形成されている場合について説明したが、順次搬送される各カートンCの間隔より短くなくてもよい。
【0056】
また、支持部40は、第1支持部材41、第2支持部材42および第3支持部材43からなる場合について説明したが、単数の部材から構成されてもよいし、3つ以外の複数の部材から構成されてもよい。
【0057】
また、印字部20が印字するために吐出するインクは、水性インク、油性インク、UV硬化インク、ソリッドインクなど、いずれのインクを用いてもよい。
【0058】
また、印字部20がインクジェットプリンタである場合について説明したが、その他の方式のプリンタであってもよい。
【0059】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第2の実施形態について図5を参照しつつ説明する。
【0060】
本実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)2は、押圧部が上記の実施形態と異なるものである。なお、以下の説明において、上記実施形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については説明を省略し、同一の符号を付すこととする。
【0061】
本実施形態に係る押圧部130は、図5に示すように、支持部40の支持面(第1支持面41a〜第3支持面43a)と平行な押圧板部材131と、該押圧板部材131を印字部20側に付勢する付勢部材132とを有している。
【0062】
前記押圧板部材131は、カートンCの搬送経路を介して印字部20の反対側に設けられ、搬送方向Aに平行な面を搬送経路に沿って備えている。また、この押圧板部材131は、搬送方向Aの後方端部131aが搬送経路の外側に広がるように形成され、該後方端部131aが搬送されてきたカートンCを押圧部130と支持部40の間に誘導するため、カートンCを支持部40と押圧部130の間に確実に導き入れることができる。
【0063】
前記付勢部材132は、一端部が前記固定部材F1に接続されるとともに、他端部が押圧板部材131に接続され、押圧板部材131を印字部20側に付勢するものとなされている。これにより押圧板部材131が、搬送されてきたカートンCから力を受けて搬送経路の外側方向に押された場合、該付勢部材132によって押圧板部材131を搬送経路側に付勢して、カートンCの他方の側面Cbを印字部20側に押圧することができる。
【0064】
上述のように本装置2を構成することによって、簡易な構成でカートンCの他方の側面Cbを押圧することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、押圧板部材131は搬送方向Aの後方端部131aが搬送経路の外側に広がるように形成されている場合について説明したが、後方端部131aが搬送経路の外側に広がっていなくてもよい。
【0066】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第3の実施形態について図6を参照しつつ説明する。
【0067】
本実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)3は、搬送されるカートンCの上方からカートンCの上面Ceを押圧する上方押圧部(第2の押圧部)を備える。なお、以下の説明において、上記の各実施形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については説明を省略し、同一の符号を付すこととする。
【0068】
前記上方押圧部60は、図6(a)および図6(b)に示すように、押圧部30および支持部40の斜め上方であって、カートンCの搬送経路を介して搬送部10に対向する態様で設けられている。この上方押圧部60は、搬送部10の搬送ベルト11に平行な面を有する板状に形成されており、搬送されてきたカートンCの上面Ceを搬送部10側に押圧するようになっている。これにより簡易な構成でカートンCの上面Ceを押圧してカートンCの上下方向における位置を安定させるため、カートンCの一方の側面Caにより精度良く印字することができる。
【0069】
また、前記上方押圧部60には押圧解除機構70が設けられている。この押圧解除機構70は、上方押圧板部材61と連結するL字状の連結部材71と、連結部材71を保持するアーム部材72と、アーム部材72を搬送方向Aについて直交する方向に回動可能に支持する回動軸73とを備えている。この押圧解除機構70において、回動軸73を中心にしてアーム部材72を介して連結部材71を回動させると、カートンCの上方が開放されるため、本装置3の修理やメンテナンスなどの作業を容易に行うことができる。
【0070】
なお、本実施形態では、押圧解除機構70を設ける場合について説明したが、押圧解除機構70を設けなくてもよい。
【0071】
<第4の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第4の実施形態について図7を参照しつつ説明する。
【0072】
本実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)4は、上方押圧部が第3の実施形態と異なるものである。なお、以下の説明において、上記の各実施形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については説明を省略し、同一の符号を付すこととする。
【0073】
本実施形態に係る上方押圧部160は、図7(a)および図7(b)に示すように、押圧部30および支持部40の斜め上方であって、カートンCの搬送経路を介して搬送部10に対向する態様で設けられている。この上方押圧部160は、搬送経路を横切る回転軸162を備えた複数の上方押圧ローラ(第2の押圧ローラ)161を搬送経路に沿って直列に有しており、該複数の上方押圧ローラ161が回転しながらカートンCの上面Ceを搬送部10側に押圧する。
【0074】
これにより上方押圧部160とカートンCの上面Ceとの間の摩擦が軽減されるため、カートンCを円滑に搬送しながらカートンCの上面Ceを押圧することができる。
【0075】
なお、上方押圧部160が、第3実施形態と同様、押圧解除機構70を有するようにしてもよい。
【0076】
<第5の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第5の実施形態について図8を参照しつつ説明する。
【0077】
本実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)5は、搬送部が上記の各実施形態と異なるものである。なお、以下の説明において、上記の各実施形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については説明を省略し、同一の符号を付すこととする。
【0078】
本実施形態に係る搬送部110は、図8に示すように、搬送方向Aにおいて中央に配置され、所定位置にカートンCの前面Ccを支持する第1支持片111aを有する第1搬送ベルト111と、該第1搬送ベルト111の両側に配置され、第1支持片111aより搬送方向Aの後方側にカートンCの後面Cdを支持する第2支持片112aを有する第2搬送ベルト112とを備えている。
【0079】
この第1支持片111aと第2支持片112aは、カートンCの搬送方向Aの長さとほぼ同じ間隔をもって前後に位置するように調整されている。これにより、カートンCの大きさに応じて、第1搬送ベルト111の第1支持片111aがカートンCの前面Ccの中央部を支持するとともに、第2搬送ベルト112の第2支持片112aがカートンCの後面Cdの両端部を2点で支持してカートンCを搬送するため、搬送方向AについてカートンCを簡単かつ確実に位置決めすることができる。
【0080】
また、前記搬送部110は、図9に示すように、折返回転部材115がカートンCが移載される位置に回転可能に設けられている。この折返回転部材115は、第1搬送ベルト111および第2搬送ベルト112を巻架させて回転することにより、カートンCを搬送し終わって下方から戻ってきた第1搬送ベルト111および第2搬送ベルト112を搬送方向Aに折り返す。
【0081】
この搬送部110は、折返回転部材115によって第1搬送ベルト111が折り返した直後の第1支持片111aにカートンCの前面Ccを支持させながら移載した後、続けて第2搬送ベルト112の第2支持片112aがカートンの後面Cdを支持するようになされている。
【0082】
これにより、カートンCを移載する段階においては、第1支持片111aのみが搬送経路にあるため、カートンCを移載し易くなる。また、第1支持片111aに支持させながらカートンCが移載された後、第2支持片112aが搬送方向Aに折り返されることによって自動的にカートンCの後面Cdを支持するため、搬送方向AにおいてカートンCを容易に位置決めすることができる。
【0083】
<第6の実施形態>
次に、本発明に係るカートン用印字装置の第6の実施形態について図10を参照しつつ説明する。
【0084】
本実施形態に係るカートン用印字装置(以下「本装置」という)6は、第5の実施形態の搬送部の変形例である。なお、以下の説明において、上記の各実施形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については説明を省略し、同一の符号を付すこととする。
【0085】
本実施形態における搬送部210は、図10(a)〜図10(c)に示すように、第5実施形態の第1搬送ベルト111および第2搬送ベルト112を備え、第1搬送ベルト111および第2搬送ベルトの搬送速度が個別に調整可能である。
【0086】
搬送部210の動作について説明すると、まず第1支持片111aと第2支持片112aとがカートンCの搬送方向Aの長さより広い間隔をもって前後に位置することより、カートンCが移載される際、前方あるいは後方にゆとりをもった状態で第1支持片111aと第2支持片112aの間にカートンCが移載される。そして、カートンCが移載された後、第1搬送ベルト111と第2搬送ベルト112の搬送速度を調整することにより、第1支持片111aと第2支持片112aの間隔をカートンCの長さ(搬送方向Aにおける一方の側面Caの長さ)まで次第に狭めていく。
【0087】
これにより、第1支持片111aと第2支持片112aが搬送中のカートンCの前後を次第に支持していくため、カートンCを移載する段階で位置や向きを精密に設定せずとも、搬送方向においてカートンCの位置決めをすることができる。
【0088】
なお、第1搬送ベルト111と第2搬送ベルト112の各搬送速度の調整方法は、第1搬送ベルト111の搬送速度を同速度のままで第2搬送速度112を増加させる方法、第2搬送ベルト112の搬送速度を同速度のままで第1搬送ベルト111の搬送速度を減少させる方法、あるいは第1搬送ベルト111の搬送速度を減少させてかつ第2搬送ベルト112の搬送速度を増加させる方法などがある。
【0089】
ここで、例えば、第1搬送ベルト111の搬送速度を同速度のままで第2搬送ベルト112の搬送速度を増加する方法を例に挙げて、カートンCの搬送方向Aにおける位置決めを行う具体例について説明する。
【0090】
まず、図10(a)に示すように、カートンCを前方あるいは後方にゆとりをもった状態で第1支持片111aと第2支持片112aの間に移載する。
【0091】
そして、図10(b)に示すように、第1搬送ベルト111の搬送速度を同速度のままにして第2搬送ベルト112の搬送速度を増加させる。すると、第1支持片111aと第2支持片112aの間隔が狭まっていき、第2支持片112bによりカートンCの後面Cdが支持される。
【0092】
そして、図10(c)に示すように、第1搬送ベルト111の搬送速度を同速度のままにして第2搬送ベルト112の搬送速度を増加させる。すると、第2支持片112bによりカートンCの後面Cdが支持されたまま、第1支持片111aと第2支持片112aの間隔がさらに狭まっていき、第1支持片111aによりカートンCの前面Ccも支持される。
【0093】
なお、本実施形態では、搬送部210にカートンCを移載したあとに第1搬送ベルト111や第2搬送ベルト112の搬送速度を調整したが、第1搬送ベルト111よりも第2搬送ベルト112の搬送速度が早い状態となるように事前に調整してもよい。
【0094】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1〜5…カートン用印字装置(本装置)
10、110、210…搬送部
11…搬送ベルト
111…第搬送ベルト
112…第2搬送ベルト
115…折返回転部材
20…印字部
21…印字ヘッド
30…押圧部
31…押圧ローラ
311…回転軸
32…回動部
321…リンク部材
322…回動軸
323…付勢部材
40…支持部
41…第1支持部材
42…第2支持部材
43…第3支持部材
44…印字用窓
50…検知センサ
60、160…上方押圧部
70…押圧解除機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10