技術分野
構造物の表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成する目荒らし装置
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】構造物の表面から内部に向かって延びる所定深さの複数の目荒らしを一度の動作で形成することができる目荒らし装置を提供する。
【解決手段】目荒らし装置10Aは、ハウジング11の第1〜第4側壁16、17,19の前端縁に囲繞された前端開口32から前方へそれら目荒らしビット13の先端部54が露出し、電気ドリル12の駆動軸47の回転にともなって従動軸51とともにそれら目荒らしビット13が回転する。目荒らし装置10Aでは、ハウジング11とともにそれら目荒らしビット13を構造物の表面に押し当て、それら目荒らしビット13によって構造物をその表面から内部に向かって切削することで、一度の動作で構造物に複数の目荒らしを形成する。
【選択図】図4
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
前記特許文献1に開示の目荒らし装置は、目荒らしビットを利用して削孔された孔の壁面を切削し、壁面に目荒らしを形成することはできるが、一つの動作で建造物に複数の目荒らしを形成することはできない。また、この目荒らし装置は、回転する円盤状の目荒らしビットによって壁面を切断するが、壁面の切断中に不快かつ大きな音圧レベルの切断音が発生し、その切断音を小さくする手段を備えておらず、周辺に騒音をまき散らし、騒音公害の原因になる場合がある。
本発明の目的は、構造物の表面から内部に向かって延びる所定深さの複数の目荒らしを一度の動作で形成することができる目荒らし装置を提供することにある。本発明の他の目的は、目荒らしの形成中に発生する不快かつ大きな切削音の音圧レベルを小さくすることができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物に複数の目荒らしを形成することができる目荒らし装置を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するための本発明の前提は、構造物の表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成する目荒らし装置である。
【発明の効果】
前記第1の特徴を有する本発明の目荒らし装置によれば、それら支持壁に回転可能に支持された駆動軸を有する電気ドリルと、それら支持壁に回転可能に支持された従動軸を有する複数の目荒らしビットとを有し、電気ドリルの駆動軸の回転にともなって従動軸とともにそれら目荒らしビットが回転し、それら目荒らしビットによって構造物をその表面から内部に向かって切削するから、構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの複数の目荒らしを一度の動作で同時に形成することができ、目荒らしを一つずつ形成する場合と比較し、その手間と時間とを大幅に短縮することができる。
この目荒らし装置は、ハウジングが第1および第2支持壁の上端部から後方へ延びる連接壁と連接壁の後端部に取り付けられて電気ドリルの先端部が着脱可能に固定される固定座とを有するから、電気ドリルの先端部をハウジングの固定座に固定し、先端部から延びる電気ドリルの駆動軸をハウジングの第1および第2支持壁に回転可能に支持させることで、電気ドリルをハウジングに強固に固定することができ、電気ドリルの駆動軸のトルクをそれら目荒らしビットの従動軸に確実に伝えることができるとともに、それら目荒らしビットの刃先によって構造物をその表面から内部に向かって切削することができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置によれば、それら支持壁に回転可能に支持された駆動軸を有する電気ドリルと、それら支持壁に回転可能に支持された従動軸を有する複数の目荒らしビットとを有し、電気ドリルの駆動軸の回転にともなって従動軸とともにそれら目荒らしビットが回転し、それら目荒らしビットによって構造物をその表面から内部に向かって切削するから、構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの複数の目荒らしを一度の動作で同時に形成することができ、目荒らしを一つずつ形成する場合と比較し、その手間と時間とを大幅に短縮することができる。この目荒らし装置は、第1〜第4側壁の前端縁に取り付けられて前後方向へ伸縮可能な蛇腹部材と、第2スペースから空気を吸引するバキューム手段とを含み、構造物に所定深さの目荒らしを形成するときに、バキューム手段によってハウジングの第2スペースから空気が吸引されてスペースが負圧になり、蛇腹部材が前後方向へ縮んで構造物の表面に吸い付き、蛇腹部材によってハウジングの各側壁と構造物の表面との間隙が塞がれるから、目荒らしビットによって構造物の表面を所定深さに切削するときに発生する切削音が第2スペースの外側に漏れることはなく、構造物の切削中における不快かつ大きな切削音の発生を防ぐことができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成することができる。この目荒らし装置は、バキューム手段によって第2スペースから空気が吸引されることにより、構造物の切削中に発生した塵埃を空気とともにバキューム手段に吸引させることができ、構造物の切削中における塵埃のまき散らしを防ぐことができる。また、構造物の切削中に発生した塵埃をバキューム手段に吸引させることで、ハウジングの第2スペースに塵埃が残存することはなく、第2スペースに塵埃が残存することによるその塵埃の防音部材への付着を防ぐことができ、防音部材の防音性能の低下を防ぐことができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、ハウジングが第1および第2支持壁の上端部から後方へ延びる連接壁と連接壁の後端部に取り付けられて電気ドリルの先端部が着脱可能に固定される固定座とを含む目荒らし装置は、電気ドリルの先端部をハウジングの固定座に固定し、先端部から延びる電気ドリルの駆動軸をハウジングの第1および第2支持壁に回転可能に支持させることで、電気ドリルをハウジングに強固に固定することができ、電気ドリルの駆動軸のトルクをそれら目荒らしビットの従動軸に確実に伝えることができるとともに、それら目荒らしビットの刃先によって構造物をその表面から内部に向かって切削することができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、蛇腹部材がそれら側壁の前端縁に取り付けられて前後方向へ蛇腹折りされた伸縮部と伸縮部の前端縁につながって構造物の表面に当接する所定面積の当接部とを有し、伸縮部と当接部とが前端開口を取り囲んでいる目荒らし装置は、バキューム手段によってハウジングの第2スペースから空気が吸引されて第2スペースが負圧になったときに、蛇腹部材の伸縮部が前後方向へ縮んで蛇腹部材の当接部が構造物の表面に吸い付き、前端開口を取り囲む蛇腹部材の当接部によってハウジングの各側壁と構造物の表面との間隙が塞がれるから、目荒らしビットによって構造物の表面を所定深さに切削するときに発生する切削音が第2スペースの外側に漏れることはなく、構造物の切削中における不快かつ大きな切削音の発生を防ぐことができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成することができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、バキューム手段が第1〜第4側壁のいずれかに連結された吸引ホースとハウジングの外側に配置されて吸引ホースに連結された吸引装置とから形成され、吸引装置の風量が1.5〜4.5m3/minの範囲にあり、吸引装置の吸引仕事率が150〜400Wの範囲にある目荒らし装置は、風量が前記範囲にあるとともに吸引仕事率が前記範囲にある吸引装置によってハウジングの第2スペースから空気が吸引されてスペースが確実に負圧になり、蛇腹部材が前後方向へ縮んで構造物の表面に吸い付き、蛇腹部材によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれるから、目荒らしビットによって構造物の表面を所定深さに切削するときに発生する切削音が第2スペースの外側に漏れることはなく、構造物の切削中における不快かつ大きな切削音の発生を防ぐことができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成することができる。目荒らし装置は、風量や吸引仕事率が前記範囲にある吸引装置によってハウジングの第2スペースから空気が吸引されることにより、構造物の表面の切削中に発生した塵埃を空気とともに吸引装置に吸引させることができ、構造物の切削中における塵埃のまき散らしを防ぐことができる。また、構造物の切削中に発生した塵埃を吸引装置に吸引させることで、ハウジングの第2スペースに塵埃が残存することはなく、第2スペースに塵埃が残存することによるその塵埃の防音部材への付着を防ぐことができ、防音部材の防音性能の低下を防ぐことができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、電気ドリルが稼働すると同時に吸引装置が稼働し、または、電気ドリルが稼働してから0.3〜1.5秒経過後に吸引装置が稼働し、電気ドリルの稼働が停止すると同時に吸引装置の稼働が停止する目荒らし装置は、吸引装置が常時稼働していると、ハウジングの第2スペースが常時負圧になり、蛇腹部材を構造物の表面に当接させたときに蛇腹部材が構造物の表面に吸い付き、構造物の表面に対する目荒らし装置の位置決めが困難になるが、電気ドリルの稼働前に吸引装置が稼働することはなく、ハウジングの第2スペースが負圧になる前に蛇腹部材を構造物の表面に当接させることができ、構造物の表面に対する目荒らし装置の位置決めが容易になり、構造物の所望の位置に目荒らしを形成することができる。目荒らし装置は、電気ドリルの稼働が停止すると同時に吸引装置の稼働が停止するから、構造物に目荒らしを形成した後、構造物の表面から蛇腹部材を容易に離間させることができ、構造物に次の目荒らしを短時間で次々と形成することができる。また、電気ドリルの停止と同時に吸引装置を停止させるから、吸引装置を常時稼働させる場合と比較し、吸引装置の消費電力を少なくすることができ、目荒らし装置における省エネを図ることができる。
前記第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、第2スペースに空気を給気する給気弁機構を有し、給気弁機構において構造物に目荒らしを形成したと略同時に第2スペースに空気を給気する目荒らし装置は、バキューム手段によって第2スペースから空気を吸引し、第2スペースを負圧にしたときに、蛇腹部材が構造物の表面に吸着する場合があるが、目荒らしを形成したと略同時に給気弁機構を利用して第2スペースに空気が給気されるから、目荒らしを形成した後、第2スペースの負圧状態が解除され、蛇腹部材を構造物の表面から容易に引き離すことができ、次の目荒らしの形成作業にスムースに移ることができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、それら目荒らしビットの従動軸が電気ドリルの駆動軸を中心として駆動軸の径方向外方に位置しつつ周り方向へ等間隔離間して並んでいる目荒らし装置は、電気ドリルの駆動軸の回転にともなって駆動軸の周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の従動軸が回転し、駆動軸の周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の目荒らしビットの刃先によって構造物をその表面から内部に向かって切削することができ、駆動軸の周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の目荒らしを一度の動作で形成することができ、電気ドリルの駆動軸を中心として整然と並ぶ複数の目荒らしを構造物に形成することができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、第1〜第4側壁の内面に取り付けられた防音部材を含む目荒らし装置は、ハウジングの第2スペースに伝播した切削音の音圧レベルをそれら側壁に取り付けられた防音部材によって減衰させることができ、目荒らしの形成中に発生した切断音を小さくすることができる。目荒らし装置は、防音部材によって切削音の音圧レベルを減衰させることができるから、目荒らしの形成中に発生する不快かつ大きな切削音の音圧レベルを小さくすることができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物に複数の目荒らしを形成することができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、防音部材が第2支持壁と前端開口との間の第2スペースに取り付けられている目荒らし装置は、それら側壁に取り付けられた防音部材や第2支持壁と前端開口との間の第2スペースに取り付けられた防音部材によってハウジングの第2スペースに伝播した切削音の音圧レベルを減衰させることができ、目荒らしの形成中に発生した切断音を小さくすることができる。目荒らし装置は、防音部材によって切削音の音圧レベルを減衰させることができるから、目荒らしの形成中に発生する不快かつ大きな切削音の音圧レベルを小さくすることができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物に複数の目荒らしを形成することができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、防音部材が1〜6cmの厚みを有するマット状のフェルト、ロックウール、グラスウール、ゴムシート、塩ビシートのうちのいずれかである目荒らし装置は、防音部材が前記厚みを有するフェルトやロックウール、グラスウールの互いに絡み合う繊維で形成されるから、防音部材を多孔質構造にすることができ、多孔質構造によって作られた繊維間の多数の空間によって切削音の音圧レベルを確実に減衰させることができるとともに、目荒らしの形成中に発生した切削音を確実に小さくすることができる。また、防音部材が前記厚みを有するゴムシート、塩ビシートで形成されるから、ゴムシートやビシートによって切削音の音圧レベルを確実に減衰させることができ、目荒らしの形成中に発生した切削音を確実に小さくすることができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、伝達手段が電気ドリルの駆動軸に取り付けられた駆動ギアとそれら目荒らしビットの従動軸に取り付けられた従動ギアとを含み、駆動ギアと従動ギアとのギア比が、従動ギアを1とした場合に駆動ギアが1.2以上、または、駆動ギアを1とした場合に従動ギアが1.2以上である目荒らし装置は、それらギアのギア比を従動ギア1:駆動ギア1.2以上とした場合、電気ドリルの駆動軸の回転速度に対して目荒らしビットの従動軸の回転速度が速くなり、駆動軸のトルクを大きくした状態で、直径の小さい目荒らしビットを速く回転させることができ、その目荒らしビットを利用して構造物に複数の目荒らしを素早く形成することができる。また、それらギアのギア比を駆動ギア1:従動ギア1.2以上とした場合、電気ドリルの駆動軸の回転速度に対して目荒らしビットの従動軸の回転速度が遅くなり、従動軸のトルクを大きくした状態で、直径の大きい目荒らしビットをゆっくりと回転させることができ、その目荒らしビットを利用して構造物に複数の目荒らしを確実に形成することができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、目荒らしビットがツイストドリルとコアドリルとのうちのいずれかである目荒らし装置は、目荒らしビットがツイストドリルである場合、ツイストビットを利用して構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの穴状の複数の目荒らしを形成することができ、目荒らしビットがコアドリルである場合、コアドリルを利用して構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さのコア抜き状の複数の目荒らしを形成することができる。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の目荒らし装置において、構造物の表面の目荒らし形成時に発生する切削音の音圧レベルが50〜70dBの範囲にある目荒らし装置は、吸引装置によってハウジングの第2スペースから空気が吸引されてスペースが負圧になり、蛇腹部材が前後方向へ縮んで構造物の表面に吸い付き、蛇腹部材によってハウジングの各側壁と構造物の表面との間隙が塞がれるとともに、防音部材によって切断中に発生する切削音の音圧レベルを減衰することで、目荒らし装置において発生する切削音の音圧レベルを前記範囲にすることができ、切削音を抑制した静かな状態で構造物にその表面から内部に向かって延びる所定深さの目荒らしを形成することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】後方から示す目荒らし装置の斜視図。
【図2】各側壁を分離して示す目荒らし装置の斜視図。
【図3】目荒らし装置の正面図。
【図4】側壁を省略して示す目荒らし装置の側面図。
【図5】第1および第2固定キーを分離して示す固定座の斜視図。
【図6】建築物の内壁面に目荒らしを形成する手順を説明する図。
【図7】内壁面に形成された目荒らしの一例を示す図。
【図8】後方から示す他の一例の目荒らし装置の斜視図。
【図9】各側壁を分離して示す目荒らし装置の斜視図。
【図10】目荒らし装置の正面図。
【図11】側壁を省略して示す目荒らし装置の側面図。
【図12】蛇腹部材の斜視図。
【図13】図12のD−D線端面図。
【図14】建築物の内壁面に目荒らしを形成する手順を説明する図。
【図15】側壁を省略して示す他の一例の目荒らし装置の側面図。
【図16】目荒らし装置の側壁の斜視図。
【図17】側壁を省略して示す他の一例の目荒らし装置の側面図。
【図18】建築物の内壁面に目荒らしを形成する手順を説明する図。
【図19】側壁を省略して示す他の一例の目荒らし装置の側面図。
【図20】側壁を省略して示す他の一例の目荒らし装置の側面図。
【図21】目荒らし装置に設置された複合ドリルの側面図。
10A 目荒らし装置
10B 目荒らし装置
10C 目荒らし装置
10D 目荒らし装置
10E 目荒らし装置
10F 目荒らし装置
11 ハウジング
12 電気ドリル
13 ツイストドリル(目荒らしビット)
14 第1支持壁
15 第2支持壁
16 第1側壁
17 第2側壁
18 第3側壁
19 第4側壁
20 連接壁
21 固定座
30 第1スペース
32 第2スペース
37 第1固定キー
38 第2固定キー
41 第1固定溝
44 第2固定溝
46 軸受け
47 駆動軸
48 トリガー
50 駆動ギア(伝達手段)
51 従動軸
54 先端部
55 従動ギア(伝達手段)
56 内壁面
57 目荒らし
58 防音部材
59 蛇腹部材
60 バキューム手段
62 伸縮部
63 当接部
64 吸引ホース
65 吸引装置
67 給気弁機構
68 給気口
69 給気口
70 金属棒
71 コイルバネ
72 蓋
73 受け
74 先端部
75 コアドリル(目荒らしビット)
76 複合ドリル(目荒らしビット)
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