(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、車両を駐車させる横行昇降駐車装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る駐車空間である下部空間と下部空間より高い位置に位置する駐車空間である上部空間とに各々に車両を駐車させることをできる駐車装置であって、車両を搭載可能なパレットであって下部空間の中を昇降可能になった昇降パレットと、前記昇降パレットを下部空間の中で昇降させることをできる昇降機器と、上部空間を前後方向に挟んで左右方向に延びる前後1対の横行レールと、車両を搭載可能なパレットであって前後1対の前記横行レールに案内されて左右方向に横行可能な横行パレットと、前記横行パレットを左右方向に横行させることをできる横行機器と、を備え、前記昇降パレットが上から見て略四辺形の構造体であって車両のタイヤを転動可能に支持できる面をもつパレット構造と前記パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る梁構造とを有し、前記横行レールが固定される固定レールと可動できる可動レールとを有し、前記昇降機器が前記昇降パレットを昇降させるのに連動して前記横行レールの姿勢が前記固定レールのレール面と前記可動レールのレール面を段差無く繋ぐ姿勢である作動姿勢と前記梁構造と前記可動レールとの機械的干渉を避ける姿勢である退避姿勢との間で変化する、ものとした。
【0006】
上記本発明の構成により、駐車装置が、駐車空間である下部空間と下部空間より高い位置に位置する駐車空間である上部空間とに各々に車両を駐車させることをできる。昇降パレットが、車両を搭載可能なパレットであって、下部空間の中を昇降可能になる。昇降機器が、前記昇降パレットを下部空間の中で昇降させることをできる。前後1対の横行レールが、上部空間を前後方向に挟んで左右方向に延びる。横行パレットが、車両を搭載可能なパレットであって前後1対の前記横行レールに案内されて左右方向に横行可能である。
横行機器が、前記横行パレットを左右方向に横行させることをできる。前記昇降パレットが上から見て略四辺形の構造体であって車両のタイヤを転動可能に支持できる面をもつパレット構造と前記パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る梁構造とを有する。
前記横行レールが固定される固定レールと可動できる可動レールとを有する。前記昇降機器が前記昇降パレットを昇降させるのに連動して前記横行レールの姿勢が前記固定レールのレール面と前記可動レールのレール面を段差無く繋ぐ姿勢である作動姿勢と前記梁構造と前記可動レールとの機械的干渉を避ける姿勢である退避姿勢との間で変化する。
その結果、前記可動レールがない場合に比較して前記梁構造を前記パレット構造に対して高い位置に配置できる結果として前記昇降パレットの高さを低くすることが可能になる。
【0007】
以下に、本発明の実施形態に係る駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0008】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記昇降機器が前記昇降パレットを下降させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記横行レールの姿勢が前記退避姿勢から前記作動姿勢へ変化し、前記昇降機器が前記昇降パレットを上昇させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が上がって前記横行レールの姿勢が前記作動姿勢から前記退避姿勢へ変化する。
上記の実施形態の構成により、前記昇降機器が前記昇降パレットを下降させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記横行レールの姿勢が前記退避姿勢から前記作動姿勢へ変化する。前記昇降機器が前記昇降パレットを上昇させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が上がって前記横行レールの姿勢が前記作動姿勢から前記退避姿勢へ変化する。
その結果、前記昇降パレットの下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、前記昇降パレットの上昇に連動し前記梁構造と前記可動レールとの機械的干渉を避けることをできる。
【0009】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記昇降機器が前記昇降パレットを下降させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記横行レールの姿勢が前記退避姿勢から前記作動姿勢へ変化し、前記昇降機器が前記昇降パレットを上昇させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が前記昇降パレットに押し上げられて前記横行レールの姿勢が前記作動姿勢から前記退避姿勢へ変化する。
上記の実施形態の構成により、前記昇降機器が前記昇降パレットを下降させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記横行レールの姿勢が前記退避姿勢から前記作動姿勢へ変化する。前記昇降機器が前記昇降パレットを上昇させるのに連動して前記可動レールの少なくとも一部が前記昇降パレットに押し上げられて前記横行レールの姿勢が前記作動姿勢から前記退避姿勢へ変化する。
その結果、前記昇降パレットの下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、前記昇降パレットの上昇に連動し前記可動レールが押し上げられて前記梁構造と前記可動レールとの機械的干渉を避けることをできる。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る駐車空間である下部空間と下部空間より高い位置に位置する駐車空間である上部空間とに各々に車両を駐車させることをできる駐車装置であって、車両を搭載可能なパレットであって下部空間の中を昇降可能になった昇降パレットと、前記昇降パレットを下部空間の中で昇降させることをできる昇降機器と、上部空間を前後方向に挟んで左右方向に延びる前後1対の横行レールと、車両を搭載可能なパレットであって前後1対の前記横行レールに案内されて左右方向に横行可能な横行パレットと、前記横行パレットを左右方向に横行させることをできる横行機器と、を備え、前記昇降パレットが上から見て略四辺形の構造体であって車両のタイヤを転動可能に支持できる面をもつパレット構造と前記パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る梁構造とを有し、前記梁構造が横方向から見て上面にあって前記横行レールの前後方向の位置に一致する箇所に上向きに開放された凹みを設けられ、前記昇降機器が前記昇降パレットを下部空間の頂部へ上昇させると前記孝行レールが前記凹みに入り込み、前記昇降機器が前記昇降パレットを下部空間の頂部から下降させると前記横行レールが前記凹みから出る、ものとした。
【0011】
上記本発明の構成により、駐車装置が、駐車空間である下部空間と下部空間より高い位置に位置する駐車空間である上部空間とに各々に車両を駐車させることをできる。昇降パレットが、車両を搭載可能なパレットであって、下部空間の中を昇降可能になる。昇降機器が、前記昇降パレットを下部空間の中で昇降させることをできる。前後1対の横行レールが、上部空間を前後方向に挟んで左右方向に延びる。横行パレットが、車両を搭載可能なパレットであって前後1対の前記横行レールに案内されて左右方向に横行可能である。
横行機器が、前記横行パレットを左右方向に横行させることをできる。前記昇降パレットが上から見て略四辺形の構造体であって車両のタイヤを転動可能に支持できる面をもつパレット構造と前記パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る梁構造とを有する。
前記梁構造が横方向から見て上面にあって前記横行レールの前後方向の位置に一致する箇所に上向きに開放された凹みを設けられる。前記昇降機器が前記昇降パレットを下部空間の頂部へ上昇させると前記横行レールが前記凹みに入り込む。前記昇降機器が前記昇降パレットを下部空間の頂部から下降させると前記横行レールが前記凹みから出る。
その結果、前記凹みがない場合に比較して前記梁構造を前記パレット構造に対して高い位置に配置できる結果として前記昇降パレットの高さを低くすることが可能になる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
上部空間で前後1対に横行レールに案内される横行パレットを横行させ、下部空間の中で昇降パレットを昇降させる横行昇降駐車装置において、前記横行レールが前記固定レールと前記可動レールとで構成され、前記昇降パレットを昇降させるのに連動して前記固定レールのレール面と前記可動レールのレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、また前記昇降パレットと前記可動レールとの機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、前記可動レールがない場合に比較して前記梁構造をパレット構造に対して高い位置に配置できる結果として前記昇降パレットの高さを低くすることが可能になる。
また、前記昇降パレットが下降すると前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記固定レールのレール面と前記可動レールのレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、前記昇降パレットが上昇すると前記可動レールの少なくとも一部が上がって前記昇降パレットと前記可動レールとの機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、前記昇降パレットの下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、前記昇降パレットの上昇に連動し前記昇降パレットと前記可動レールとの機械的干渉を避けることをできる。
また、前記昇降パレットが下降すると前記可動レールの少なくとも一部が下がって前記固定レールのレール面と前記可動レールのレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、前記昇降パレットが上昇すると前記可動レールの少なくとも一部が前記昇降パレットに押し上げられて前記昇降パレットと前記可動レールとの機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、前記昇降パレットの下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、前記昇降パレットの上昇に連動し前記可動レールが押し上げられて前記昇降パレットと前記可動レールとの機械的干渉を避けることをできる。
また、前記昇降パレットを下部空間の頂部へ上昇させると前記横行レールが前記梁構造の凹みに入り込み、前記昇降パレットを下部空間の頂部から下降させると前記横行レールが前記梁構造の凹みから出る様にしたので、前記凹みがない場合に比較して前記梁構造を前記パレット構造に対して高い位置に配置できる結果として前記昇降パレットの高さを低くすることが可能になる。
従って、車両を駐車させる駐車装置を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置を説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
図2は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のA−A矢視図である。
図4は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のB−B矢視図である。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る昇降パレットの斜視図である。
図6は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のC−C矢視図その1である。
図7は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のC−C矢視図その2である。
図8は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のD−D矢視図である。
説明の便宜上、駐車する車両5の前後方向を駐車装置の前後方向とし、駐車する車両5の左右方向を駐車装置の左右方向として、説明する。
【0016】
本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置は、駐車空間である下部空間H1と下部空間H1より高い位置に位置する駐車空間である上部空間H2とに各々に車両を駐車させることをできる装置である。
例えば、本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置は、駐車空間である下部空間H1と下部空間H1の上方に位置する駐車空間である上部空間H2とに各々に車両を駐車させることをできる装置である。
第一の実施形態にかかる駐車装置は、駐車空間である下部空間H1と下部空間H1より高い位置に位置する駐車空間である上部空間H2と上部空間H2より高い位置に位置する駐車空間である上段空間H3とに各々に車両を駐車させることをできてもよい。
上部空間H2が下部空間H1の上方に位置する。
上段空間H3が上部空間H2の上方に位置する。
図1には、3個の下部空間H1と3個の上部空間H2と3個の上段空間H3とを持つ駐車装置が示される。
図1に示される駐車装置は、3個の昇降パレット10と2個の横行パレット40と3個の上段パレット60とを備える。
3個の昇降パレット10は、3個の下部空間H1の中を各々に昇降できる。
2個の横行パレット40は、3個の上部空間H2の中を各々に横行できる。
3個の上段パレット60は、3個の上部空間H2の中を各々に昇降できる。
下部空間H1はピットPの中に設けられることが多い。
【0017】
第一の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と主構造体80とで構成されてもよい。
第一の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と上段パレット60と上段昇降機器70と主構造体80で構成されてもよい。
【0018】
昇降パレット10は、車両5を搭載可能なパレットであって、下部空間H1の中を昇降可能になったものである。
昇降パレット10は、パレット構造11と梁構造12とバランスチェーン用スプロケット13と昇降チェーン用スプロケット14とで構成されてもよい。
パレット構造11は、上から見て略四辺形の構造体であって、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面をもつものである。
以下、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面を走行面Sと呼称する。
梁構造12は、パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る構造である。
例えば、左右1対の梁構造12がパレット構造11の左右の長辺に沿って固定される。
4個のバランスチェーン用スプロケット13が、2本の梁構造12の前方と後方とに各々に回転自在に固定される。
2個の昇降チェーン用スプロケット14が、2本の梁構造12の一方の端部に各々に回転自在に固定される。
【0019】
昇降機器20は、昇降パレット10を下部空間の中で昇降させることをできる機器である。
昇降機器20は、梁構造12を支点として昇降パレット10を支持してもよい。
昇降機器20は、バランスチェーン21と昇降チェーン22とチェーン巻上げ機器23とで構成されてもよい。
バランスチェーン21は、昇降パレット10が昇降する際に、走行面Sを水平に維持するための機器である。バランスチェーン21は、梁構造12の前後に回転可能に固定された前後1対のバランスチェーン用スプロケット13に巻きかけられ、前後のバランスチェーン用スプロケット13の内の一方のバランスチェーン用スプロケット13から上方へ延びて端部を固定され、前後のバランスチェーン用スプロケット13の内の他方のバランスチェーン用スプロケット13から下方へ延びて端部を固定される。
昇降チェーン22は、昇降パレット10を支持しチェーン巻上げ機器23に巻上げ、巻き下げされるチェーンである。
例えば、昇降チェーン22は、昇降チェーン用スプロケット14に巻かれて、一端を上方に延ばして固定され、他端を上方へ延ばしてチェーン巻上げ機器23に巻上げ、巻き下げされる。
昇降チェーン22が巻上げられると、昇降パレット10が上昇する。
昇降チェーン22が巻き下げられると、昇降パレット10が下降する。
【0020】
前後1対の横行レール30は、上部空間H2を前後方向に挟んで左右方向に延びるレールである。
前後1対の横行レール30は、後述する横行パレット40を左右方向に移動可能に案内する。
横行レール30は、固定レール31と可動レール32とで構成される。
固定レール31は、固定される。
例えば、固定レール31は、駐車装置の主構造体80に固定される。
可動レール32は、可動できる。
例えば、可動レール32は、駐車装置80に対して可動する。
昇降機器20が昇降パレット10を昇降させるのに連動して、横行レールの姿勢が作動姿勢と退避姿勢との間で変化する。
作動姿勢は、固定レール31のレール面と可動レール32のレール面を段差無く繋ぐ姿勢である
退避姿勢は、昇降パレット10と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢である。
例えば、退避姿勢は、梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢である。
可動レール32は、上から見て横行レール30の梁構造12に重なる箇所を含むレールである。
ここで、昇降パレット10と可動レール32との機械的干渉とは、昇降パレット10の一部と可動レール32の一部とが同一の機械的位置を占めようとして何方か一方が破損する恐れのある状態である。
【0021】
昇降機器20が昇降パレット10を下降させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が下がって横行レール30の姿勢が退避姿勢から作動姿勢へ変化し、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が上がって横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化してもよい。
図6は、横行レール30の姿勢が作動姿勢である状態を示している。
図7は、横行レール30の姿勢が退避姿勢である状態を示している。
【0022】
昇降機器20が昇降パレット10を下降させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が下がって横行レール30の姿勢が退避姿勢から作動姿勢へ変化し、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が昇降パレット10に押し上げられて横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化してもよい。
例えば、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が昇降パレット10の梁部材12に押し上げられて横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化する。
図7は、可動レール32が梁構造12に下から押し上げられて横行レール30の姿勢が退避姿勢にある状態を示す。
【0023】
可動レール32は、駐車装置を正面または背面から見て一端を上下方向に移動する様に揺動できてもよい。
例えば、可動レール32は、前後方向に延びる揺動軸のまわりに揺動し、一端が上下方向に移動する様に揺動する。
【0024】
横行パレット40は、車両を搭載可能なパレットであって、前後1対の横行レール30に案内されて左右方向に横行可能なものである。
横行パレット40は、パレット構造41と梁構造42と横行車輪43とで構成されてもよい。
横行パレット40は、パレット構造41と左右1対の梁構造42と4個の横行車輪43とで構成される。
パレット構造41は、上から見て略四辺形の構造体であって、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面をもつものである。
以下、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面を走行面Sと呼称する。
梁構造42は、パレット構造41の四隅から前後方向に各々に突き出る構造である。
例えば、左右1対の梁構造42がパレット構造41の左右の長辺に沿って固定される。
横行車輪43は、横行レール30のレール面を転動する機械要素である。
4個の横行レール43は、左右1対の梁構造42の前後の端部に各々に固定される。
【0025】
横行機器50は、横行パレット40を左右方向に横行させることをできる機器である。
横行機器50は、横行車輪43を回転駆動してもよい。
横行機器50が横行車輪43を回転駆動すると、横行パレット40が前後1対の横行レール30に案内されて横行する。
【0026】
上段パレット60は、車両5を搭載可能なパレットであって、上部空間H2の中を昇降可能になったものである。
上端パレット60は、パレット構造61と梁構造62とバランスチェーン用スプロケット63と昇降チェーン用スプロケット64とで構成されてもよい。
パレット構造61は、上から見て略四辺形の構造体であって車両のタイヤを転動可能に支持できる面をもつ構造体である。
梁構造62は、パレット構造61の四隅から前後方向に各々に突き出る構造体である。
4個のバランスチェーン用スプロケット63が、2本の梁構造12の前方と後方とに各々に回転自在に固定される。
2個の昇降チェーン用スプロケット64が、2本の梁構造12の一方の端部に各々に回転自在に固定される。
【0027】
上段昇降機器70は、上段パレット60を上部空間H2の中で昇降させる機器である。
上段昇降機器70は、上段バランスチェーン71と上段昇降チェーン72と上段巻上げ機器73とで構成されてもよい。
上段バランスチェーン61は、上段パレット60が昇降する際に、走行面Sを水平に維持するための機器である。上段バランスチェーン71は、梁構造62の前後に回転可能に固定された前後1対のバランスチェーン用スプロケット63に巻きかけられ、前後のバランスチェーン用スプロケット63の内の一方のバランスチェーン用スプロケット63から上方へ延びて端部を固定され、前後のバランスチェーン用スプロケット63の内の他方のバランスチェーン用スプロケット63から下方へ延びて端部を固定される。
上段昇降チェーン72は、上段パレット60を吊り下げて上段巻上げ機器73に巻上げ、巻き下げされるチェーンである。
例えば、上段昇降チェーン72は、昇降チェーン用スプロケット64に巻かれて、一端を上方に延ばして固定され、他端を上方へ延ばして上段巻上げ機器73に巻上げ、巻き下げされる。
上段昇降チェーン72が巻上げられると、上段パレット60が上昇する。
上段昇降チェーン72が巻き下げられると、上段パレット60が下降する。
【0028】
主構造体80は、駐車装置の主要な骨格を形成する構造体である。
固定プラットホーム81が、駐車装置の周囲の走行路と横行レール30との隙間に設けられる。車両10は、パレット構造11と横行レール30と固定プラットホーム81との上面を走行し、上部空間に入出庫する。
【0029】
以下に、第一の実施形態にかかる駐車装置の作用を説明する。
昇降パレット10が、下部空間H1の下方に位置する。
横行レール30の姿勢が作動姿勢であり、固定レール31のレール面と可動レール32のレール面とが段差無くに繋がる。
横行機器50が、横行レール30に案内される横行パレット40を横行させる。
上部空間がパレットの在席していない(いわゆる、空パレット)状態になる。
昇降機器20が、昇降パレット10を下部空間H1の下方から下部空間H1の上方へ上昇させる。
昇降パレット10が下部空間H1の上方へ位置すると、昇降パレット10の梁構造12が可動レール32の下面を押し上げて、可動レール32が揺動する。
昇降パレット10が下部空間H1の上部に停止すると、昇降パレット10の走行面Sのレベルと路面のレベルとが一致する。
この状態で、車両5が自走して昇降パレット10に乗り込み、または車両5が自走して昇降パレット10から降りる。
【0030】
昇降機器20が、昇降パレット10を下部空間H1の上方から下部空間H1の下方へ下降させる。
可動レール32が支えをうしなって揺動し、横行レール30の姿勢が退避姿勢から作動姿勢に変換する。
固定レール31のレール面と可動レール32のレール面とが段差無く繋がる。
昇降パレット10が下部空間H1の下方に位置して停止する。
この後、例えば、横行機器50が、横行レール30に案内され横行パレット40を横行させる。
【0031】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置を、図を基に説明する。
図9は、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
図10は、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置のE−E矢視図その1である。
図11は、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置のE−E矢視図その2である。
図12は、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置のF部拡大図である。
以下では、第一の実施形態にかかる駐車装置の構成と同じ点については、説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0032】
第二の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と主構造体80で構成される。
第二の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と上段パレット60と上段昇降機器70と主構造体80とで構成されてもよい。
【0033】
昇降パレット10と昇降機器20と横行パレット40と横行機器50と上段パレット60と上段昇降機器70と主構造体80の構造は、第一の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0034】
前後1対の横行レール30は、上部空間H2を前後方向に挟んで左右方向に延びるレールである。
前後1対の横行レール30は、後述する横行レール40を左右方向に移動可能に案内する。
横行レール30は、固定レール31と可動レール32とで構成される。
横行レール30は、固定レール31と可動レール32と可動レール揺動幹33とで構成されてもよい。
固定レール31は、固定される。
例えば、固定レール31は、駐車装置の主構造体に固定される。
可動レール32は、可動できる。
例えば、可動レール32は、駐車装置に対して可動する。
昇降機器20が昇降パレット10を昇降させるのに連動して、横行レールの姿勢が作動姿勢と退避姿勢との間で変化する。
作動姿勢は、固定レール31のレール面と可動レール32のレール面を段差無く繋ぐ姿勢である
退避姿勢は、昇降パレット10と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢である。
例えば、退避姿勢は、梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢である。
可動レール32は、上から見て横行レール30の梁構造12に重なる箇所を含むレールである。
【0035】
昇降機器20が昇降パレット10を下降させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が下がって横行レール30の姿勢が退避姿勢から作動姿勢へ変化し、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が上がって横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化してもよい。
図10は、横行レール30の姿勢が作動姿勢である状態を示している。
図11は、横行レール30の姿勢が退避姿勢である状態を示している。
【0036】
昇降機器20が昇降パレット10を下降させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が下がって横行レール30の姿勢が退避姿勢から作動姿勢へ変化し、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が昇降パレット10に押し上げられて横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化してもよい。
例えば、昇降機器20が昇降パレット10を上昇させるのに連動して、可動レール32の少なくとも一部が昇降パレット10の梁部材12に押し上げられて横行レール30の姿勢が作動姿勢から退避姿勢へ変化する。
図11は、可動レール32が梁構造12に下から押し上げられて横行レール30の姿勢が退避姿勢にある状態を示す。
【0037】
可動レール32は、駐車装置を側面から見て全体を上下方向に移動する様に揺動できてもよい。
例えば、可動レール32は、左右方向に延びる揺動軸のまわりに揺動し、全体が上下方向に移動する様に揺動する。
可動レール揺動幹33の一方の端部が左右方向に延びる揺動軸のまわりに揺動する。可動レール揺動幹33の他方の端部が可動レール32を支持する。
【0038】
以下に、第二の実施形態にかかる駐車装置の作用は、第一の実施形態に係る駐車装置の採用と同じなので、説明を省略する。
【0039】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置を、図を基に説明する。
図13は、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
図14は、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置のG−G矢視図その1である。
図15は、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置のG−G矢視図その2である。
図16は、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置のI部拡大図である。
以下では、第一乃至第二の実施形態にかかる駐車装置の構成と同じ点については、説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0040】
第三の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と主構造体80で構成される。
第三の実施形態にかかる駐車装置は、昇降パレット10と昇降機器20と前後1対の横行レール30と横行パレット40と横行機器50と上段パレット60と上段昇降機器70と主構造体80とで構成されてもよい。
【0041】
昇降パレット10は、車両5を搭載可能なパレットであって、下部空間H1の中を昇降可能になったものである。
昇降パレット10は、パレット構造11と梁構造12とバランスチェーン用スプロケット13と昇降チェーン用スプロケット14とで構成されてもよい。
パレット構造11は、上から見て略四辺形の構造体であって、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面をもつものである。
以下、車両5のタイヤを転動可能に支持できる面を走行面Sと呼称する。
梁構造12は、パレット構造の四隅から前後方向に各々に突き出る構造である。
例えば、左右1対の梁構造12がパレット構造11の左右の長辺に沿って固定される。
梁構造が横方向から見て上面にあって横行レールの前後方向の位置に一致する箇所に上向きに開放された凹みWを設けられる。
例えば、左右1対の梁構造12が横方向から見て上面にあって横行レールの前後方向の箇所に一致する位置に上向きに開放された凹みWを各々に設けられる。
4個のバランスチェーン用スプロケット13が、2本の梁構造12の前方と後方とに各々に回転自在に固定される。
2個の昇降チェーン用スプロケット14が、2本の梁構造12の一方の端部に各々に回転自在に固定される。
【0042】
昇降機器20の構造は、第一乃至第二の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0043】
前後1対の横行レール30は、上部空間H2を前後方向に挟んで左右方向に延びるレールである。
前後1対の横行レール30は、後述する横行パレット40を左右方向に移動可能に案内する。
例えば、横行レール30は、固定レール31で構成される。
固定レール31は、固定される。
例えば、固定レール31は、駐車装置の主構造体80に固定される。
【0044】
昇降機器20が昇降パレット10を下部空間の頂部へ上昇させると、横行レール30が凹みWに入り込む。
昇降機器20が昇降パレット10を下部空間の頂部から下降させると、横行レール30が凹みWから出る。
例えば、昇降機器20が昇降パレット10を下部空間の頂部へ上昇させると、固定レール31が凹みWに入り込む。
例えば、昇降機器20が昇降パレット10を下部空間の頂部から下降させると、固定レール31が凹みWから出る。
図14は、昇降パレット10が下部空間H1の底部に位置する様子を示す。
図15は、昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置する様子を示す。
【0045】
昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置するときに、横行レール30が凹みWに入り込む状態になる。
昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置しないときに、横行レール30が凹みWから出る状態になる。
例えば、昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置するときに、固定レール31が凹みWに入り込む状態になる。
例えば、昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置しないときに、固定レール31が凹みWから出る状態になる。
凹みWに入り込む固定レール31の部分を支える主構造体80が切り欠かれていれもよい。
図16は、昇降パレット10が下部空間H1の頂部に位置し、固定レール31が凹みWに入り込む様子を示す。
【0046】
横行機器50と上段パレット60と上段昇降機器70と主構造体80の構造は、第一乃至第二の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0047】
第三の実施形態にかかる駐車装置の作用の主要部は、第一の実施形態にかかる駐車装置の作用とおなしなので、説明を省略する。
【0048】
上述の通り、本発明の第一乃至第二の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
駐車装置が、上部空間で前後1対に横行レール30に案内される横行パレット40を横行させ、上部空間と下部空間との間で昇降パレット10を昇降させる横行昇降駐車装置であり、横行レール30が固定レール31と可動レール32とで構成され、昇降パレット10を昇降させるのに連動して固定レール31のレール面と可動レール32のレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、また梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、可動レール32がない場合に比較して梁構造12をパレット構造に対して高い位置に配置できる結果として昇降パレット10の全体高さを低くすることが可能になる。
また、昇降パレット10が下降すると可動レール32の少なくとも一部が下がって固定レール31のレール面と可動レール32のレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、昇降パレット10が上昇すると可動レール32の少なくとも一部が上がって梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、昇降パレット10の下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、昇降パレット10の上昇に連動し梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避けることをできる。
また、昇降パレット10が下降すると可動レール32の少なくとも一部が下がって固定レール31のレール面と可動レール32のレール面とが段差無く繋がる姿勢になり、昇降パレット10が上昇すると可動レール32の少なくとも一部が昇降パレット10に押し上げられて梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避ける姿勢になる様にしたので、昇降パレット10の下降に連動しレール面を段差無く繋げることをでき、昇降パレット10の上昇に連動し可動レール32が押し上げられて梁構造12と可動レール32との機械的干渉を避けることをできる。
また、下部空間がピット内に設けられる場合に、昇降パレット10の全体高さを従来よりも低くした場合、一定の深さのピットであれば、下部空間の高さを高くとることができ、従来よりも高さの高い車両を昇降パレット10に搭載できる。
また、昇降パレット10の全体高さを従来よりも低くした場合、一定の高さの車両を昇降パレット10に搭載する場合に、ピットの深さを低くできる。
【0049】
上述の通り、本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
昇降パレット10を下部空間H1の頂部へ上昇させると固定レール31が梁構造12の凹みWに入り込み、昇降パレット10を下部空間H1の頂部から下降させると固定レール21が梁構造12の凹みWから出る様にしたので、凹みWがない場合に比較して梁構造12をパレット構造11に対して高い位置に配置できる結果として昇降パレット10の全体高さを低くすることが可能になる。
また、下部空間H1がピット内に設けられる場合に、昇降パレット10の全体高さを従来よりも低くした場合、一定の深さのピットであれば、下部空間H1の高さを高くとることができ、従来よりも高さの高い車両を昇降パレット10に搭載できる。
また、昇降パレット10の全体高さを従来よりも低くした場合、一定の高さの車両を昇降パレット10に搭載する場合に、ピットの深さを低くできる。
【0050】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
第一乃至第三の実施形態にかかる横行レールと梁構造12との関係を別々に説明したが、これに限定されない。例えば、前後左右の梁構造12が一乃至第三の実施形態にかかる梁構造12を夫々に採用し、対応する横行レール12が梁構造12に対応須する構造を作用してもよい。例へば、第一乃至第二の実施形態にかかる横行レール30と第三の実施形態にかかる梁構造12とを組み合わせてもよい。