特許第5750207号(P5750207)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社テクノシステムの特許一覧

<>
  • 特許5750207-飲料水製造装置 図000002
  • 特許5750207-飲料水製造装置 図000003
  • 特許5750207-飲料水製造装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750207
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月15日
(54)【発明の名称】飲料水製造装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/68 20060101AFI20150625BHJP
   C02F 1/32 20060101ALI20150625BHJP
   C02F 1/42 20060101ALI20150625BHJP
   C02F 1/44 20060101ALI20150625BHJP
   B01D 61/02 20060101ALI20150625BHJP
   B01D 61/04 20060101ALI20150625BHJP
   B01D 61/08 20060101ALI20150625BHJP
   B01D 61/58 20060101ALI20150625BHJP
   B01D 61/12 20060101ALI20150625BHJP
   C02F 9/00 20060101ALI20150625BHJP
   G21F 9/06 20060101ALI20150625BHJP
   G21F 9/12 20060101ALI20150625BHJP
【FI】
   C02F1/68 510B
   C02F1/68 520D
   C02F1/68 520B
   C02F1/68 530A
   C02F1/68 530K
   C02F1/68 530L
   C02F1/68 540A
   C02F1/68 540B
   C02F1/68 540Z
   C02F1/32
   C02F1/42 A
   C02F1/44 G
   B01D61/02 500
   B01D61/04
   B01D61/08
   B01D61/58
   B01D61/12
   C02F9/00 502D
   C02F9/00 502F
   C02F9/00 502J
   C02F9/00 502N
   C02F9/00 504B
   C02F9/00 504C
   C02F9/00 503A
   G21F9/06 511A
   G21F9/12 512B
   G21F9/06 521A
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-537288(P2013-537288)
(86)(22)【出願日】2011年10月3日
(86)【国際出願番号】JP2011072719
(87)【国際公開番号】WO2013051078
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2014年1月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】511080306
【氏名又は名称】株式会社テクノシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100080274
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 仁義
(72)【発明者】
【氏名】生田 尚之
【審査官】 片山 真紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−022147(JP,A)
【文献】 特開2011−025114(JP,A)
【文献】 特開平11−090429(JP,A)
【文献】 特開昭61−004510(JP,A)
【文献】 特開2005−118629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/00、32、42、44、68、9/00、
B01D 61/02
B01J 39/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水の前濾過装置と、該前濾過装置で濾過した海水を第1の逆浸透膜濾過装置に送って高圧で濾過する高圧ポンプと、前記第1の逆浸透膜濾過装置の濃縮水を、前記高圧ポンプで高圧で濾過する第2の逆浸透膜濾過装置と、両逆浸透膜濾過装置で濾過して淡水化した浄水を、ミネラル抽出容器を通過させて、ミネラル水として貯蔵するタンクとを具備し前記ミネラル抽出容器を通過させたミネラル水を、更に陽イオン交換樹脂を充填した容器を通過させることにより、硬水から軟水のミネラル水にすることを特徴とする飲料水製造装置。
【請求項2】
電源を入れると高圧ポンプが作動し、装置が運転状態となり、前記タンク液面に設けるレベル計が所定の水位を検知すると、前記高圧ポンプが停止して装置の運転が停止し、液面が所定の水位に下がると該レベル計がそれを検知して自動的に前記高圧ポンプが起動し、装置の運転が開始するように構成する請求項1記載の飲料水製造装置。
【請求項3】
前記タンク内の水を飲用に供する水吐出口に送るパイプと、該パイプに連結した移送ポンプと、該移送ポンプの水出口側に設けた圧力スイッチと、前記水吐出口を連結した飲料水取出弁とを具備し、前記飲料水取出弁を開けると圧力の低下を前記圧力スイッチが検知して前記移送ポンプが自動起動し、ミネラル水が前記水吐出口から流出し、前記飲料水取出弁を閉めると圧力が上がり、これを前記圧力スイッチが検知して前記移送ポンプが自動停止するように構成した請求項1又は2記載の飲料水製造装置。
【請求項4】
飲料水製造装置本体に呼び水器を設け、前記原水吸込口と該呼び水器との間のパイプに、呼び水器から水を流して、原水を吸込むように構成し、原水吸込口が装置本体より所定の距離以上低い場合でも原水を吸込むことができるように構成した請求項1〜のいずれかに記載の飲料水製造装置。
【請求項5】
前記タンクに貯蔵される水に、雑菌を繁殖させないため、タンク液面を照射する殺菌灯を設ける請求項1〜のいずれかに記載の飲料水製造装置。
【請求項6】
濃縮水を濾過する前記第2の逆浸透膜濾過装置の後方に、濃縮水の排出量を制御することによって、前記高圧ポンプの圧力を所定の値に制御する圧力調整弁を設ける請求項1〜のいずれかに記載の飲料水製造装置。
【請求項7】
前記前濾過装置の入口と出口との差圧を測定し、これが所定値を越えた場合に、交換の警報を発する差圧警報機を設ける請求項1〜のいずれかに記載の飲料水製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放射性物質、細菌、有機物、無機物等で汚染された海水から汚染物を除去し、美味しい飲料に適した軟水のミネラル水とすることができる超小型で安価な飲料水製造装置に関するものである。
背景技術
【背景技術】
【0002】
世界各地では、地球温暖化による気候変動、森林の乱開発、災害及び干ばつなどの影響による水不足が深刻化している。
国連の統計によると、不衛生な水が原因で毎年1800万人の子供達が死亡し、2025年までには、30億人の人が水不足に直面する恐れがあると言われている。
【0003】
従って、世界各地では、安全な飲料水をどう確保するかが大きな課題となっている。
地球の7割は海と言われているが、この海水から飲料水が製造できれば上記課題は解決されるが、従来の海水から飲料水を製造する装置は、これは大量の電力が必要な極めて大型の装置となっている。
そのため、装置自体極めて高価であることと、運転コストも掛かるので、中東、アジア等の貧困な地域には、全く普及していないのが実情である。
【0004】
本出願人は、少ない電力で駆動するポンプを開発し、トラックに積むことができる程度に小型化した飲料水製造装置の開発に成功し、先に特許出願した(特許文献1)。しかしながら、これでもまだ大型で、コスト高であったので、中東、アジア等の貧困な地域には、全く普及していない。更に安価で超小型の飲料水製造装置が強く求められている。
【0005】
海水から小型のポンプで1日2トン程度の飲料水を製造するには、RO膜(逆浸透膜)を通過する水量を多くする必要があるが、このようにするのは、極めて大きなRO膜と大きなポンプを必要とする。複数本RO膜を並列に設けても、やはり大型のポンプを使用しないと目的とする量の飲料水は製造できない。
【0006】
また、電源を入れれば、自動的に運転・停止を繰り返すように構成すれば、装置を海の近くに置いて、家の中で安心してミネラル飲料水を取り出すことができる。そればかりか、タンク内には、常時所定量のミネラル水を貯水しておくことができるので、必要時に常に必要量のミネラル水を供給できるので、必要量のミネラル水を自動的に製造することができる。結果として、1日2トン程度のミネラル水の製造が可能となる。
【0007】
また、海水から飲料水を製造するには、装置を海水の近くに置いて、家の中で飲料水を飲めるようにするのが好都合である。しかしながら、従来このような装置は、全く知られていない。
また、海水から軟水のミネラル水が製造できれば、洗濯や料理の水とし適しているので、家庭用に使用するの極めて好適であるが、従来海水から軟水のミネラル飲料水を作ることは、全く知られていない。
先行技術文献
特許文献
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−221147
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明のうち請求項1に記載の発明は、放射性物質、細菌等で汚染された海水から、飲料に適した軟水のミネラル水を大量に製造することができる一般家庭用の冷蔵庫程度の小型の安価な飲料水製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、上記目的に加えて、電源を入れれば、自動的に運転・停止を繰り返して、装置を海の近くに置いても、家の中で安心して軟水のミネラル飲料水を取り出すことができる飲料水製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、上記目的に加えて、装置を家から離れた
場所に置いても、支障なく飲料水を家の中でコップ等に取り出して飲むこと
ができる飲料水製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため本発明者は、鋭意研究の結果、RO膜の濃縮水を更にRO膜を通過させることによって、小型のRO膜と小型のポンプのままで、目的とする大量の飲料水が容易に得られることを見出し、本発明に到達した。
【0013】
即ち本発明のうち請求項1に記載の飲料水製造装置は、海水の前濾過装置と、該前濾過装置で濾過した海水を第1の逆浸透膜濾過装置に送って高圧で濾過する高圧ポンプと、前記第1の逆浸透膜濾過装置の濃縮水を、前記高圧ポンプで高圧で濾過する第2の逆浸透膜濾過装置と、両逆浸透膜濾過装置で濾過して淡水化した浄水を、ミネラル抽出容器を通過させて、ミネラル水として貯蔵するタンクとを具備し前記ミネラル抽出容器を通過させたミネラル水を、更に陽イオン交換樹脂を充填した容器を通過させることにより、硬水から軟水のミネラル水にすることを特徴とする
【0014】
電源を入れると高圧ポンプが作動し、装置が運転状態となり、前記タンク液面に設けるレベル計(電極)が所定の水位を検知すると、前記高圧ポンプが停止して装置の運転が停止し、液面が所定の水位に下がると該レベル計がそれを検知して自動的に前記高圧ポンプが起動し、装置の運転が開始するように構成することにより、電源を入れれば、自動的に装置の運転・停止を繰り返すことができ、全自動装置とすることができる(請求項2)。
【0015】
また、請求項3に記載の飲料水製造装置は、前記タンク内の水を飲用に供する水吐出口に送るパイプと、該パイプに連結した移送ポンプと、該移送ポンプの水出口側に設けた圧力スイッチと、前記水吐出口を連結した飲料水取出弁とを具備し、前記飲料水取出弁を開けると圧力の低下を前記圧力スイッチが検知して前記移送ポンプが自動起動し、ミネラル水が前記水吐出口から流出し、前記飲料水取出弁を閉めると圧力が上がり、これを前記圧力スイッチが検知して前記移送ポンプが自動停止するように構成したことを特徴とする。
【0017】
飲料水製造装置本体に呼び水器を設け、水吸込口と該呼び水器との間のパイプに、呼び水器から水を流して、原水を吸込むように構成し、原水吸込口が装置本体より所定の距離(5〜6m)以上低い場合でも支障なく原水を吸込むことができるようにするのが好ましい(請求項)。前記タンクに貯蔵される水に、雑菌を繁殖させないため、タンク液面を照射する殺菌灯を設けるのが好ましい(請求項)。
【0018】
濃縮水を濾過する前記第2の逆浸透膜濾過装置の後方に、濃縮水の排出量を制御することによって、前記高圧ポンプの圧力を所定の値に制御する圧力調整弁を設けるのが好ましい(請求項)。
前記前濾過装置の入口と出口との差圧を測定し、これが所定値を越えた場合
に、交換の警報を発する差圧警報機を設けるのが好ましい(請求項)。
【発明の効果】
【0019】
以上、述べた如く、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、安価で従来にない超小型の飲料水製造装置によって、海水から、美味しい飲料に適した軟水のミネラル水を大量に製造することができる。これは長い間世界的に強く求められていたものであるが、これを世界で初めて世に出すことに成功したものであるから、世界的な水不足を一挙に解決できるという絶大な効果を奏する。上記効果に加えて、海水から軟水化したミネラル水が得られるので、洗濯とか料理に好適に使用できるから家庭用に使用するのに極めて適している。
【0020】
本発明の効果の原因は、逆浸透膜濾過装置を2本並列にしても、同じ小型のポンプを使用したのでは、水量が増えないので、浄水はそれほど多くは得られないが、濃縮水を第2の逆浸透膜濾過装置で濾過することによって、同じ流量の小型ポンプで約2倍の浄水を得たことにある。このようにしたことによって、小型ポンプと小型の逆浸透膜濾過装置を使用して、大量の浄水が得られるので、装置を著しく超小型化したことに成功したものである。
【0021】
従来、海水の濃縮水を逆浸透膜濾過装置で濾過することは行われていないが、これは塩分濃度が高くなるので、大型のポンプを必要とすると考えられていたからである。しかしながら、実際には、少なくとも濃縮水を1回濾過するには、小型の高圧ポンプで支障なく行なうことができる。
【0022】
また、請求項2に記載の発明によれば、電源を入れれば、自動的に運転・停止を繰り返すので、装置を全自動とすることができ、装置を海の近くに置いて、家の中で飲料水を支障なく取り出すことができるほか、タンク内に常に必要量のミネラル水を満たすことができるから、必要量のミネラル水を確実に製造できる。
【0023】
また、請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、飲料水製造装置本体を海の近くに置いて、家の中で支障なく製造した飲料水をコップ等に取り出して飲むことができる。
タンクに蛇口を取り付けて飲料水を取り出すこともできるが、それでは、装置を海の近くに置いて、家の中で飲料水を取り出すことができない。
【0024】
また、請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、海水から軟水化したミネラル水が得られるので、洗濯とか料理に好適に使用できるから家庭用に使用するのに極めて適している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の飲料水製造装置の説明図である。
図2】本発明の飲料水製造装置の斜視図である。
図3図2の前扉を開いた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1・・・・・・海水吸込口
2・・・・・・呼び水器
3・・・・・・ポストフィルター(前濾過装置)
4・・・・・・25ミクロンフィルター(前濾過装置)
5・・・・・・差圧警報機
7・・・・・・高圧ポンプ
8・・・・・・第1の逆浸透膜(RO膜)濾過装置
9・・・・・・第2の逆浸透膜(RO膜)濾過装置
11・・・・・圧力調整弁
12・・・・・圧力指示計
13・・・・・ミネラル抽出容器
14・・・・・軟水化容器
15・・・・・レベル計(電極)
16・・・・・殺菌灯
17・・・・・ミネラル水貯蔵タンク
19・・・・・移送ポンプ
20・・・・・飲料水取出弁
26・・・・・制御装置
29・・・・・水吐出口
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図1は、本発明の飲料水製造装置の説明図であり、海水吸込口1から吸い込んだ海水は、粗ゴミを除去するポストフィルター(前濾過装置)3と微小のゴミを除去する25ミクロンフィルター(前濾過装置)4で濾過されて不溶物を除去する。
【0029】
装置本体より原水吸込口1が5〜6m以上低くなると高圧ポンプ7の吸込み能力がなくなるので、呼び水器2からパイプ10内に水を供給して、パイプ10内を水で満たし、高圧ポンプ7で容易に海水を吸い込むことができるようにしている。
【0030】
前記ポストフィルター3の入口と25ミクロンフィルター4の出口との差圧を測定し、これが所定値を越えた場合に、フィルターが目詰まりしたことを知らせる交換の警報を発する差圧警報機5が設けられている。このように作動することは、制御装置26によって制御されている。
【0031】
前濾過装置3,4で濾過された海水は、高圧ポンプ7に送られ、高圧ポンプ7で5.5Mpaの高圧を掛けて第1段の逆浸透膜濾過装置8で濾過する。逆浸透膜濾過装置8によって、放射性物質、細菌、有機物、無機物等の全ての不純物が除去される。本発明に使用する高圧ポンプは、少ない電力で駆動する公知の小型の高圧ポンプを使用している。
【0032】
高圧ポンプ7の圧力が5.5Mpa以上と高くなった場合に、安全弁6から自動的に圧力を逃すようになっている。従って、一般家庭で安心して使用できるようになっている。
第1の逆浸透膜濾過装置8と第2の逆浸透膜濾過装置9の内部圧力を5.5Mpaに維持するため、圧力指示計12を見ながら、手動で圧力調整弁11で濃縮水の排出量を制御することによって、高圧ポンプ7の圧力を所定の値(5.5Mpa)に制御している。
【0033】
第1段の逆浸透膜濾過装置8で濾過された水は、ミネラル抽出容器13を通過してミネラル水となり、25ミクロンフィルター14で濾過されてミネラル貯蔵タンク17内に流入する。尚、27は逆止弁であり、ミネラル水が逆浸透膜濾過装置8,9内に流入しないようにしている。
ミネラル抽出容器には、カルシウム、マグネシウム等のミネラル70項目を抽出させる素材と、その上層に活性炭を充填している。
【0034】
第1段の逆浸透膜濾過装置8を通過しなかった濃縮水は、第2段の逆浸透膜濾過装置9で濾過され、第1段の逆浸透膜濾過装置8で濾過された浄水と一緒にミネラル抽出容器13及び軟水化容器14を通過して、ミネラル貯蔵タンク17内に流入する。
逆浸透膜濾過装置8,9を通過した純水は、不純物を含んでいないので、人体に悪いと言われているが、ミネラル貯蔵タンク17を通過させてミネラル水とすることにより、この問題が解決される。
【0035】
軟水化容器14には、陽イオン交換樹脂が充填されている。ミネラル水がこの陽イオン交換樹脂を充填した軟水化容器を通過することにより、硬水のミネラル水から軟水のミネラル水に変化する。
【0036】
第2段の逆浸透膜濾過装置9を通過しなかった濃縮水は、圧力調整弁11を開いてドレンノズル24から排出される。尚、23は逆止弁であり、誤って、濃縮水がタンク17内に流入しないようにしている。
【0037】
家庭用100V電源を入れると、高圧ポンプ7が駆動し、装置の運転が開始する。
ミネラル貯蔵タンク17には、レベル計(電極)15が設けられ、レベル計15によって満タン(所定の水位)になったことを検知すると、高圧ポンプ7を自動停止させ、装置の運転が停止する。水位が所定の位置に下がれば、レベル計15によってこれを検知し、高圧ポンプ7を自動起動させ、装置の運転を再開する。電源が入っている限り、この運転・停止を繰り返す。このように作動することは、制御装置26によって制御されている。このように本発明の装置は、全自動とすることができるので、装置を海の近くに置いて、家の中でミネラル飲料水を安心して飲む事ができる。
【0038】
ミネラル貯蔵タンク17上端には、殺菌灯16が設けられ、1日程度放置しても、雑菌が繁殖しないようになっている。
ミネラル貯蔵タンク17下端には、貯蔵タンクドレン弁22が設けられ、タンク17内の水を廃棄する場合は、これを開いて、ドレンノズル24から排出するようになっている。
【0039】
タンク17内の水を容器21等に送るパイプ28には、貯蔵タンク出口弁18を介して移送ポンプ19が連結され、パイプ28先端には、ミネラル水取出弁20と逆U字状の水吐出口29が連結されている。ミネラル水取出弁20を開けると、圧力が低下し、移送ポンプ19の水出口側に設けた圧力スイッチ(図示せず)がこれを検知し、移送ポンプ19が自動起動し、水吐出口29から水が流出する。飲料水取出弁20を閉めると、圧力が上がるので、圧力スイッチがこれを検知し、移送ポンプ19が自動停止する。
従って、本発明の装置を海の近くに置いても、ホースに連結したミネラル水取出弁20と水吐出口29を家のなかに保持すれば、ミネラル水取出弁20を開けることにより、水吐出口29からミネラル水を取り出すことができる。
【0040】
図中、25は、電源供給端子であり、家庭用100V電源である。本発明においては、電源は特に限定されないが、本発明の装置は少ない電力で済む公知の高圧ポンプを使用しているので、太陽光、風力等の自然エネルギーを支障なく利用することができる。
【0041】
上記実施例では、逆浸透膜濾過装置を2段に連結したが、被処理水が海水以外の場合は、3段、4段と連結して、製造する飲料水の量を更に多くすることができる。しかしながら、原水が海水の場合は、3段、4段と多くすると濃縮水の塩分濃度が高くなり、大型のポンプを必要とするから、2段とするのが良い。
【0042】
上記実施例では、逆浸透膜濾過装置8,9に連結するパイプは、全てステンレス製のパイプを使用している。これは、高圧ポンプによる5.5Mpaの高圧に耐えられるようにするためである。
【0043】
図2は、本発明の装置の斜視図であり、図3は、前扉を開いた状態を示している。
図2から明らかなように、本発明の装置は、高さ1.2m、横幅50cm、奥行50cm、飲料水を取り出す容器載置部までの高さ90cmになっている。これより、この種従来の装置と比べて著しく超小型化したことがわかる。
【0044】
飲料水取出弁20及び水吐出口29は、一緒に取り外せるように形成されている。従って、装置本体を、海の近くに置いて、装置本体と飲料水取出弁20及び吐出口29とをホースで連結し、飲料水取出弁20及び吐出口29とを家のなかに保持すれば、家の中で飲料水を容易にコップ等に取り出すことができる。
【0045】
図2及び図3に示す本発明の装置のハウジングの材質は、防音機能を有する材質で形成されている。
本発明の装置は、海水だけでなく、放射性物質、細菌、有機物、無機物等で汚染された湖沼水、河川水及び水道水等、どのような汚染水にも適用でき、同様に美味しいミネラル水とすることができる。被処理水が湖沼水、河川水及び水道水の場合は、海水の2倍の約4トン程度のミネラル水を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
世界的に水不足が深刻化しているなかで、本発明の家庭用ミネラル飲料水製造装置は、家庭用100V電源、自然エネルギー等の電力を使用することができ、しかも安価な従来にない著しく超小型で汚染水を大量の軟水のミネラル飲料水とすることができるから、水不足に悩む地域の家庭に世界的に大量に普及することが期待される。
図1
図2
図3