(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
テープ切断装置は、メンテナンスのために脱着や交換が必要なものである。特許文献1に開示されているような場合、すなわち基台に設けられたテープフィーダ取付部に直接固定されるテープフィーダとは独立にテープ切断装置が基台に固定される場合は、交換作業性が悪いという問題があった。この理由は、基台の内部やテープフィーダの下方且つ奥側において、テープ切断装置が基台にボルトで固定されるからである。なお、この場合、テープ切断装置は、部品供給部の数と同数だけ基台に装備される。
【0007】
一方、特許文献2に記載されているような場合、すなわちテープ切断装置がテープフィーダ支持用の台車に固定されている場合には、電子部品実装装置から台車を取り外した後、台車にボルトで固定されたテープ切断装置を取り外してメンテナンスを行うことができる。この場合のテープ切断装置の数は、前記台車の数と同数になる。部品実装ができるとともに、効率的な段取り替えを可能とするために必要とされる前記台車の数は、電子部品実装装置の部品供給部の数と、少なくとも段取り替えをするために必要な台車の数とを加えた数になる。このため、この場合に必要とされるテープ切断装置の数は、前記部品供給部の数より多くしなければならないという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、テープ切断装置のメンテナンスのための脱着や交換性を向上するとともに、必要とされるテープ切断装置の数を少なくできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明に係る電子部品実装装置用テープ切断装置は、電子部品実装装置に取付けられたテープフィーダの下方に位置し
、前記テープフィーダから排出されたテープを切断するカッターと、前記カッターを支持した状態で前記電子部品実装装置の基台に着脱可能に取付けられる支持フレームと
、を備え、前記支持フレームが前記電子部品実装装置に取付けられた状態で
、前記カッターの動作が電子部品実装装置の制御装置によって制御される
ものであって、前記支持フレームは、前記基台の一端部に載せられた状態で前記基台の他端部側に向けて前進することによって取付位置に位置付けられるものであり、前記支持フレームの前端部には、前進方向に付勢されることにより前記基台の傾斜壁に押し付けられ、該支持フレームの前方向及び上下への移動が規制される第1のクランプ部が設けられ、前記支持フレームは、前進方向に付勢されない状態においては前記基台に対して着脱可能となるものである。
【0010】
本発明は、上記発明において、
前記支持フレームの後部には、操作子と、この操作子と連動する押圧子とを有する第2のクランプ部が設けられ、前記押圧子は、前記支持フレームが前記基台に対して着脱可能となる待避位置と、
前記支持フレームを前進方向に付勢して前記第1のクランプ部
を前記
基台の傾斜壁に押し付け
る押圧位置との間で移動するものであることを特徴とする。
本発明は、上記発明において、前記押圧子は、前記押圧位置のとき、前記第1のクランプ部が前記傾斜壁に押し付けられるように前記基台を後方に押すことを特徴とする。
【0011】
本発明に係るテープ切断装置脱着作業用治具は、上記発明の電子部品実装装置用テープ切断装置の前記支持フレームが載せられるアームと、前記テープ切断装置が前記アームに固定される状態と固定が解除される状態とを切替えるロック装置と、前記アームおよび前記ロック装置を上下方向に移動させる昇降装置と、これらのアーム、ロック装置および昇降装置を支持する脚部材と
、を備え、前記テープ切断装置を運搬する機能と収納保管する機能とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る電子部品実装装置は、基台と、この基台の上でプリント配線板を搬送するコンベア装置と、テープフィーダを含む電子部品供給装置が取付けられる部品供給部と、前記部品供給部に供給された電子部品を前記プリント配線板に実装する部品移動装置と、前記コンベア装置、前記部品供給部及び前記部品移動装置の少なくとも1つに設けられているアクチュエータと、前記アクチュエータの動作を制御する制御装置と、を備え、前記部品供給部には、前記テープフィーダから排出されたテープを切断する
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品実装装置用テープ切断装置が着脱可能に取付け
られ、前記制御装置は、前記支持フレームが前記基台に取り付けられた状態で、前記カッターの動作を制御することを特徴とする。
本発明は、上記発明において、前記電子部品実装装置用テープ切断装置に関わる空気通路用のテープ切断装置側コネクタ、及び、通電用のテープ切断装置側コネクタと、前記空気通路用のテープ切断装置側コネクタに着脱可能な空気通路用の電子部品実装装置側コネクタ、及び、通電用のテープ切断装置側コネクタに着脱可能な通電用の電子部品実装装置側コネクタと、をさらに備え、前記電子部品実装装置用テープ切断装置が前記電子部品実装装置の中央部に向けて前進することで、前記支持フレームの前記第1のクランプ部が前記基台の傾斜壁に押し付けられて、前記支持フレームの前方向および上下方向への移動が規制されるとともに、空気通路用のテープ切断装置側コネクタに対して空気通路用の電子部品実装装置側コネクタが、通電用の切断装置側コネクタに対して通電用の電子部品実装装置側コネクタが、それぞれ接続状態となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る電子部品実装装置用テープ切断装置は、電子部品実装装置の基台に対して着脱可能であるから、メンテナンスのための脱着や交換性を向上させることができる。また、本発明に係る電子部品実装装置用テープ切断装置は、テープフィーダ支持用台車に取付ける必要はないから、全てのテープフィーダ支持用台車にテープ切断装置を取付ける場合と較べると、必要とされるテープ切断装置の数を少なくすることができる。
【0014】
本発明に係るテープ切断装置脱着作業用治具は、テープ切断装置を支えて保持した状態で運搬できるものである。このため、テープ切断装置を電子部品実装装置に対して着脱させるときにこのテープ切断装置脱着作業用治具を使用することによって、脱着作業を容易に行うことができるようになり、作業者の負担を軽減することができる。
しかも、この治具は、テープ切断装置を収納保管する機能を有しているから、電子部品実装装置から取外したテープ切断装置をこの治具に保持させた状態で例えば保管庫などで保管することができる。このため、この治具を使用することによって、電子部品実装装置に対して着脱可能に構成されたテープ切断装置の取り扱いを容易に行うことができる。
【0015】
本発明に係る電子部品実装装置は、基台に対して着脱可能なテープ切断装置を備えているから、テープ切断装置のメンテナンスを簡単に行うことができるものとなる。また、テープフィーダ支持用台車にテープ切断装置を取付けておく必要はないから、全てのテープフィーダ支持用台車にテープ切断装置を取付ける場合と較べると、必要とされるテープ切断装置の数を少なくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る電子部品実装装置用テープ切断装置、テープ切断装置脱着作業用治具および電子部品実装装置の一実施の形態を
図1〜
図19によって詳細に説明する。
図1に示す電子部品実装装置1は、平面視において長方形に形成された基台2と、この基台2の長手方向の中央部に設けられたプリント配線板用搬送部3と、基台2の長手方向の両端部に設けられた部品供給部4,4と、基台2の上方に設けられた部品移動部5とを備えている。この明細書においては、基台2の前記長手方向をY方向または前後方向といい、この方向とは直交する水平方向をX方向または左右方向という。
【0018】
前記プリント配線板用搬送部3は、Y方向に並ぶ2台のコンベア装置6によって構成されている。これらのコンベア装置6は、プリント配線板7をそれぞれX方向に搬送するものである。これらのコンベア装置6の動作は、電子部品実装装置1の制御装置8(
図18参照)によって制御される。
前記部品供給部4,4は、後述する電子部品供給装置9を取付けるためのものである。前記基台2における部品供給部4が設けられるY方向の両端部には、平面視においてY方向の端部から中央に向かって延びる凹部11がそれぞれ形成されている。後述する電子部品供給装置9は、前後の各凹部11の中に挿入されて電子部品実装装置1に取付けられる。
【0019】
電子部品供給装置9は、複数のテープフィーダ12やトレイ式部品供給装置13(以下、単にトレイフィーダという)などによって構成されている。前記テープフィーダ12は、図示してはいないが、電子部品が収納されたテープを間欠的に繰り出して部品移動部5の吸着位置に送るものである。前記テープは、電子部品が吸着された後に下方に排出され、後述するテープ切断装置14(
図3および
図4参照)によって所定の長さに切断される。
【0020】
前記テープフィーダ12は、テープフィーダ支持用台車15(
図2参照)に着脱可能に支持され、この台車15を介して前記凹部11の中において後述するテープ切断装置14の後方となる前記部品供給部4に取付けられている(
図1参照)。4aは後述する基台立設部2aの凹部11側に設けられたテープフィーダ12やトレイフィーダの取付部である。 前記トレイフィーダ13は、図示してはいないが、複数の電子部品を収納したトレイを上下方向に並べて積層させたストッカと、前記トレイをY方向に移動させてストッカに対して出し入れする移動装置とを備えている。
【0021】
この実施の形態による前記部品供給部4は、前記テープフィーダ支持用台車15と後述するテープ切断装置14とが取外された状態でトレイフィーダ13を装着できるように形成されている。また、部品供給部4は、前記トレイフィーダ13やテープ切断装置14が着脱可能に接続される制御用コネクタ16〜18(
図18参照)を備えている。これらの内コネクタ16,17は、トレイフィーダ13や前記テープフィーダ支持用台車15などが部品供給部4に取付けられた状態で、これらの装置の制御系を電子部品実装装置1の制御装置8に接続するための通電用コネクタであり、制御装置8において電気信号を含む電力の接続、切断が行なわれる。コネクタ18はテープ切断装置14を空気圧源27に接続するための空気通路用コネクタと、テープ切断装置14の非常停止スイッチや可動刃の位置センサと制御装置を接続するための通電コネクタとの2種からなるものであり、コネクタ18の空気通路用コネクタと空気圧源27の間の空気通路の途中には制御装置8により動作制御される電動バルブ28が配置され、空気通路の接続、切断が行なわれる。
【0022】
前記基台2にはX方向両側に基台立設部2aが設けられており、前記部品移動部5は、
図1に示すように、両側の基台立設部2a上に設けられた一対のYレールユニット21と、これらのYレールユニット21にY方向に移動自在に支持された2台のXレールユニット22と、これらのXレールユニット22にそれぞれX方向に移動自在に支持されたヘッドユニット23などによって構成されている。ヘッドユニット23は、複数の吸着ヘッド(図示せず)を備えている。これらの吸着ヘッドは、前記電子部品を吸着ノズルによって吸着する機能と、吸着ノズルを上下方向に移動させる機能と、吸着ノズルを上下方向の軸線を中心として回転させる機能とを有している。この部品移動部5に用いられている各駆動装置の動作は、電子部品実装装置1の制御装置8によって制御される。部品移動部5に設けられている駆動装置としては、
図18に示すように、Xレールユニット22を駆動するXレールユニット用駆動装置24と、ヘッドユニット23を駆動するヘッドユニット移動用駆動装置25と、吸着ヘッドを駆動する吸着ヘッド用駆動装置26などがある。
【0023】
前記テープ切断装置14は、前記テープフィーダ12から排出されたテープを切断するカッター30(
図3参照)と、このカッター30を支持した状態で前記電子部品実装装置1の基台2(部品供給部4)に着脱可能に取付けられる支持フレーム31(
図3,4参照)とを備えている。
前記カッター30は、支持フレーム31にY方向に移動自在に支持された可動刃(図示せず)と、前記支持フレーム31に固定された固定刃(図示せず)と、前記可動刃をY方向に移動駆動するエアシリンダ32などによって構成されている。可動刃と固定刃は、それぞれX方向に細長く形成されており、テープフィーダ12から垂れ下がるテープを挟んで切断するものである。
【0024】
前記支持フレーム31は、複数の部材を組み合わせて上方から見て四角形状に形成されている。支持フレーム31の前部(Y方向の一端部であって、基台2の前記凹部11内に挿入される端部)には、テープガイド33が設けられている。このテープガイド33は、テープフィーダ12から下方に排出された空のテープをカッター30に導くためのものである。テープ切断装置14に関わる空気通路用コネクタと通電コネクタとからなる前記コネクタ18は、前記テープ切断装置14側のコネクタ18aと、電子部品実装装置1側のコネクタ18bが脱着可能に構成されたものであり、コネクタ18aが支持フレーム31の前部に配置され、基台2のY方向端部であって前記凹部11形成する部分の下側にコネクタ18bが対向する形で配置されている。コネクタ16,17も同様、それぞれテープ切断装置14側のコネクタ16a、17aと電子部品実装装置1側のコネクタ16b、17bからなり、コネクタ16a、17aはコネクタ18aの近傍、コネクタ16b、17bはコネクタ18bの近傍に配置され、支持フレーム31が電子部品実装装置1の中央部に向けて前進することによって各コネクタ16、17、18は接続状態になり、支持フレーム31が上記とは逆方向に後退することによって分断された状態になる。
【0025】
支持フレーム31の下部には、前記カッター30によって切断されたテープを下方の回収ボックス34(
図2参照)に落下させるための排出用ダクト35が設けられている。
支持フレーム31のX方向の両端部は、一対の支持部材36,36によって構成されている。これらの支持部材36は、前記部品供給部4に設けられた支持用レール37(
図5および
図7参照)の上に載せられるものである。
【0026】
この実施の形態による支持部材36は、
図7および
図8に示すように、Y方向に延びる載置部36aと、この載置部36aの上端部からX方向の外側に突出する支持板部36bとを備えている。この支持部材36は、
図9に示すように、前記支持用レール37の上に載せられた状態でY方向(前後方向)に滑って移動できるように形成されている。前記支持用レール37は、基台2におけるY方向の端部であって、前記凹部11のX方向両側の端部を形成する部分の上に設けられている。
前記支持フレーム31は、前記支持部材36が前記支持用レール37に載せられた状態で電子部品実装装置1のY方向中央に向けて前進することによって、所定の取付位置に位置付けられる。
【0027】
前記両支持部材36の前端部には、
図6に示すように、前進することにより基台2(前記支持用レール37)の傾斜壁38(
図5,6参照)に押し付けられて前方向および上下方向への移動が規制される第1のクランプ部41が設けられている。前記傾斜壁38は、前記支持用レール37に取付けられたストッパー39に形成されている。傾斜壁38の傾斜する方向は、支持フレーム31が前進するときの進行方向に向かうにしたがって次第に下に位置するような方向である。前記両支持部材36の前端部の第1のクランプ部41には、前記傾斜壁38に沿う傾斜面が形成されている。前記所定の取付位置は、第1のクランプ部41がそれ以上前進することができないような支持フレーム31の位置をいう。
【0028】
支持フレーム31の後部には、
図10に示すように、操作子42と、この操作子42と連動する押圧子43とを有する第2のクランプ部44が設けられている。この第2のクランプ部44は、支持フレーム31のX方向の両側に設けられている。
前記操作子42は、人為的に操作されるレバーによって構成されている。この操作子42は、支持フレーム31の後部に上下方向へ延びる軸線を中心として水平に前後方向に揺動できるように支持されている。この操作子42の中間部分には、リンク45とクランプレバー46とを介して前記押圧子43が連結されている。操作子42と、リンク45と、クランプレバー46は、いわゆるトグル機構を構成している。
【0029】
前記クランプレバー46は、支持フレーム31に前記操作子42の軸線と平行な軸線を中心として水平に回動できるように支持されている。このクランプレバー46の一端部には、前記操作子42が前記リンク45を介して連結され、他端部には前記押圧子43が設けられている。すなわち、操作子42を揺動させることによって、クランプレバー46が回動して押圧子43が移動する。操作子42が
図10中に実線で示すように後方に揺動されて解除位置に位置付けられている状態において、押圧子43は前方に回動し、前記支持用レール37からX方向に離間した退避位置に位置付けられる。この状態においては、支持フレーム31が前記基台2に対して着脱可能になる。
【0030】
また、前記押圧子43は、操作子42が
図10中に二点鎖線で示すように前方に揺動されてロック位置に位置付けられている状態において、支持用レール37の凹部47に挿入され、この凹部47の後壁47aを後方に押す押圧位置に位置付けられる。この状態においては、支持フレーム31が後壁47aからの反力により前進方向に付勢され、前記第1のクランプ部41が前記傾斜壁38に押し付けられる。また、操作子42が前記ロック位置に位置している状態においては、リンク45が操作子42の揺動軸42aより前方に位置するようになり、操作子42のロック解除方向への移動が規制される。この実施の形態による支持フレーム31には、前記クランプレバー46の遮光板46aを光学的に検出するセンサ48が設けられている。このセンサ48は、例えば操作子42がロック位置に位置しているときに検出信号を前記制御装置8に送るものを用いることができる。
【0031】
このテープ切断装置14を電子部品実装装置1に取付けたり取外す作業は、テープ切断装置14を専用の治具に支持させた状態で行われる。このテープ切断装置脱着作業用治具は、テープ切断装置14を保持することで、テープ切断装置14を運搬する機能と収納保管する機能とを有する台車51(
図11参照)によって構成されている。この実施の形態においては、この台車51によって、請求項3記載の発明でいう「テープ切断装置脱着作業用治具」が構成されている。
【0032】
この台車51の上端部には、
図11および
図12に示すように、操作者(図示せず)が把持するための把持用ハンドル51aと、把持用ハンドル51aが固定される上方部材51bと、上方部材51bが連結固定される一対の脚部材54と、テープ切断装置14を支持するための一対のアーム52が設けられている。これらのアーム52は、後述する昇降装置53を介して一対の脚部材54に支持されている。これらの脚部材54は、支持板55の上に固定されており、支持板55から上方に延びるように形成されている。前記支持板55には、複数のキャスター56が取付けられている。
【0033】
前記アーム52は、細長い帯板状に形成されている。このアーム52は、長手方向をY方向として幅方向が上下方向となるように立てた状態で昇降装置53に取付けられている。このアーム52は、
図9に示すように、前記支持用レール37の上に載せられたテープ切断装置14の支持部材36の支持板部36bと、基台2の上面2bとの間の隙間Sに挿入できるように形成されている。また、2本のアーム52,52どうしの間隔は、これらのアーム52によって基台2の二つの支持用レール37,37をX方向の両側から所定の隙間を介して挟むことができるような間隔に設定されている。
【0034】
アーム52を前記隙間Sに挿入するためには、アーム52の高さを後述する昇降装置53によって調整した後にアーム52の前端を隙間Sに入れ、その後、台車51を前進させることによって行う。台車51は、アーム52の前端が支持部材36のストッパー壁36c(
図7,8参照)に当たるまで前進させることできる。この状態でアーム52が後述する昇降装置53によって上に移動することにより、テープ切断装置14の重量をアーム52で受けることができるようになる。
【0035】
アーム52の後端部には、
図11に示すように、両アーム52の上側を連結する横架プレート52aが固定され、この横架プレート52aの上側にガイドストッパー57が設けられている。このガイドストッパー57は、前記アーム52が前記隙間S内を前進するときの停止位置を決めるためのもので、
図14に示すように、前記部品供給部4に設けられている上部ガイド部材58が停止位置で当たるように構成されている。上部ガイド部材58は、
図13および
図15に示すように、前記支持用レール37の上方に配置されている。
【0036】
前記一対のアーム52どうしの間には、
図11に示すように、横架プレート52aの下方にロック装置61が設けられている。このロック装置61は、テープ切断装置14が前記アーム52に固定される状態と固定が解除される状態とを切替えるためのものである。この実施の形態によるロック装置61は、
図16(横架プレート52aを省略して図示)に示すように、人為的に操作されるロックレバー62と、このロックレバー62にリンク63を介して連結された一対のフック64とを備えている。リンク63とフック64の間は枢軸となるピン64bで連結され、フック64は横架プレート52aに枢軸となるピン64c介して揺動可能に連結される。ロックレバー62と、リンク63と、フック64とは、いわゆるトグル機構を構成している。前記ロックレバー62は、
図11に示すように、上下方向に延びる状態で台車51の上端部に前後方向へ移動自在に支持されている。
【0037】
前記フック64は、テープ切断装置14の前後方向に延びる板状に形成され、後端部において台車51の上端部に水平に揺動自在に支持されている。このフック64が揺動するときのピン64cの軸線方向は上下方向である。フック64の前端部には、左右方向の外側に突出する爪64aが形成されている。フック64は、
図16中に実線で示すように、前記ロックレバー62が前側に移動させられることによって、長手方向が前方を指向するロック位置に位置付けられる。ピン64bと横架プレート52aから下方に延びるピン52cの間には引っ張りコイルばね65が掛け渡たされている。ロックレバー62と、リンク63と、フック64と、引っ張りコイルばね65とは、いわゆるトグル機構を構成する。ロックレバー62が前方(後述する昇降ハンドル75から遠ざかる方向)に位置する場合、フック64は、引っ張りコイルばね65のばね力によって前記ロック位置に向かう方向に付勢され、ロックレバー62が後方(昇降ハンドル75に近づく方向)に位置する場合、フック64は、引っ張りコイルばね65のばね力によって前記ロック位置から離間する方向に付勢される。
【0038】
ロック状態においては、前記支持部材36の内側部に形成されている凸部36dに爪64aが前側から重ねられる。すなわち、このロック状態では、テープ切断装置14が台車51に固定される。一方、フック64は、
図16中に二点鎖線で示すように、前記ロックレバー62が後側に移動させられることによって、爪64aが支持部材36から左右方向の内側に離間する方向に揺動してロック解除位置に位置付けられる。このロック解除状態においては、爪64aが前記支持部材36から離れるために、テープ切断装置14の固定が解除される。
【0039】
前記昇降装置53は、
図17に示すように、前記左右一対の脚部材54の上端部どうしを接続するクロスメンバ71と、このクロスメンバ71の上に左右一対のスライドガイド72を介して上下方向に移動自在に支持された可動プレート73と、この可動プレート73にねじ式の昇降機構74を介して接続された昇降ハンドル75などによって構成されている。前記アーム52は、前記可動プレート73に取付けられている。
【0040】
前記昇降機構74は、昇降ハンドル75が上端部に取付けられて上部支持板76に回転自在に支持されたねじ軸74aと、このねじ軸74aに螺合する状態で可動プレート73に固定されたナット74bとを有している。前記上部支持板76は、ブラケット77を介して前記クロスメンバ71に支持されている。すなわち、この昇降装置53においては、昇降ハンドル75が回されることにより可動プレート73がアーム52とともに上方または下方に移動する。前記上方部材51bは、これらのクロスメンバ71と、上部支持板76と、ブラケット77から構成されている。
前記可動プレート73の両端部と脚部材54との間には、アーム52に支持されたテープ切断装置14の重量を受けるためのガススプリング78が設けられている。
【0041】
次に、上述したように構成されたテープ切断装置14を電子部品実装装置1から取外す場合と取付ける場合の動作を
図19(A),(B)に示すフローチャートによって説明する。
図19(A)は、テープ切断装置14を取外すときの動作を示し、
図19(B)は、テープ切断装置14を取付けるときの動作を示している。
電子部品実装装置1に取付けられているテープ切断装置14を電子部品実装装置1から取外すためには、予めテープフィーダ12を電子部品実装装置1から取外しておく。そして、テープ切断装置14の第2のクランプ部44にある操作子42を後方の解除位置に揺動させる{
図19(A)のステップS1}。この操作により押圧子43が退避位置に移動し、テープ切断装置14を電子部品実装装置1から取外すことが可能な状態になる。
【0042】
次に、テープ切断装置14が取付けられていない空の台車51を電子部品実装装置1と隣接する位置に移動させ(ステップS2)、この台車51のアーム52の高さを調整する(ステップS3)。アーム52の高さは、アーム52が支持板部36bと基台2との間の隙間に入るように調整する。
このように台車51の準備が整った後、台車51のロックレバー62を後側に移動させてロック装置61をロック解除状態とし、台車51を電子部品実装装置1に向けて前進させる(ステップS4)。
【0043】
台車51は、
図14に示すように、ガイドストッパー57が上部ガイド部材58に当接するまで前進させる。そして、前記ロックレバー62を前側に移動させてロック装置61をロック状態とする(ステップS5)。このようにテープ切断装置14を台車51のアーム52に固定した後、テープ切断装置14の重量がアーム52で支えられるように、昇降装置53によってアーム52を上に移動させる。その後、台車51を電子部品実装装置1に対して後退させることによって、テープ切断装置14が電子部品実装装置1から取外される(ステップS6)。台車51が電子部品実装装置1に対して後退するときに、テープ切断装置14と電子部品実装装置1との間の前記コネクタ18が切断状態になり、テープ切断装置14の空気通路を含む制御系が電子部品実装装置1から切り離される。テープ切断装置14は、このように台車51に保持された状態で運搬することができ、しかも、台車51に保持すなわち収納されるようになって保管することができる。
【0044】
一方、前記台車51に保持されているテープ切断装置14を電子部品実装装置1に取付けるためには、先ず、
図19(B)のステップP1において、台車51を電子部品実装装置1と隣接する位置に移動させ、アーム52の高さを調整する(ステップP2)。この高さ調整は、支持部材36が基台2の支持用レール37より高くなるように行う。その後、2本のアーム52の間に基台2の二つの支持用レール37が挿入されるように台車51のX方向の位置を決め、台車51を前進させる(ステップP3)。このときは、テープ切断装置14の支持部材36が基台2の支持用レール37の上に位置するまで台車51を基台2の部品供給部4内に挿入する(ステップP3)。
【0045】
次に、台車51の昇降ハンドル74を操作してアーム52を下げ(ステップP4)、テープ切断装置14の支持部材36を基台2の支持用レール37に載置させる。そして、台車51を再度前進させ、支持部材36を支持用レール37の上で滑らせてテープ切断装置14の第1のクランプ部41を基台2側の傾斜壁38に押し付ける。このように第1のクランプ部41が傾斜壁38に当たるまでテープ切断装置14が前進することによって、テープ切断装置14の前端部に設けられているコネクタ18が接続状態になり、テープ切断装置14の制御系が電子部品実装装置1の制御装置8に接続される。
【0046】
その後、台車51のロック装置61をロック解除状態として台車51を後退させる(ステップP6)。このように台車51を後退させることによって、テープ切断装置14が電子部品実装装置1に取付けられた状態で台車51のみが電子部品実装装置1から取外される。そして、台車51がテープ切断装置14から後退した状態でテープ切断装置14の第2のクランプ部44をロック状態とし、テープ切断装置14を電子部品実装装置1に固定する(ステップP7)。
【0047】
上述したように構成されたテープ切断装置14は、電子部品実装装置1に取付けられた状態で電子部品実装装置1の制御装置8による制御によってテープを切断する。このテープ切断装置14は簡単に電子部品実装装置から取外すことができ、電子部品実装装置1から取外されると、テープフィーダ12の下方が広く開放される。
このため、この実施の形態によれば、テープフィーダ12とテープ切断装置14とを電子部品実装装置1から外すことによって、電子部品実装装置1の部品供給部4が広く開放されるようになるから、前記部品供給部4にテープフィーダ12とは異なる電子部品供給装置9(例えばトレイフィーダ13)を装着することが可能になる。
【0048】
また、テープ切断装置14は、単体で電子部品実装装置1から取外すことができるから、テープフィーダ支持用台車15毎に設ける必要はないものである。このため、テープフィーダ支持用台車15毎にテープ切断装置14を設ける場合と較べると、テープ切断装置のメンテナンスのため脱着や交換性を向上するとともに、必要とされるテープ切断装置の数を少なくできる。
【0049】
この実施の形態によるテープ切断装置14の前記支持フレーム31は、前記基台2の一端部に載せられた状態で電子部品実装装置1の他端部側に向けて前進することによって取付位置に位置付けられるものである。前記支持フレーム31の前端部には、前進することにより前記基台2の傾斜壁38に押し付けられて上下方向への移動が規制される第1のクランプ部41が設けられている。前記支持フレーム31の後部には、操作子42と、この操作子42と連動する押圧子43とを有する第2のクランプ部44が設けられている。前記押圧子43は、前記支持フレーム31が前記基台2に対して着脱可能となる待避位置と、前記第1のクランプ部41が前記傾斜壁38に押し付けられるように前記支持用レール37(基台2)を後方に向けて押す押圧位置との間で移動するものである。
【0050】
このため、この実施の形態によるテープ切断装置14は、工具を使用することなく電子部品実装装置1に取付けて固定することができ、電子部品実装装置1から取り外すことができる。したがって、テープ切断装置を電子部品実装装置1から簡単に取り外して点検や補修を行い、電子部品実装装置1に簡単に取り付けができるので、メンテナンス性を向上することができる。また、テープ切断装置の点検や補修の頻度は、テープフィーダの段取り替えに比べて極めて頻度が低いので、テープ切断装置の点検や補修のため交換して電子部品実装装置1に取り付けるべき予備のテープ切断装置の数は1台または数台で良い。なお、引用文献2のようにテープ切断装置が、テープフィーダ支持用の台車に固定されている場合には、テープフィーダの段取り替えのため台車を複数入れ替えることが生産基板の変更毎に必要となる場合があり、段取り替え時入れ替える台車の数だけテープ切断装置の数が必要となる。段取り替えのための予備の台車の数は、オフラインで実施する台車に対するテープフィーダの段取り作業を複数の生産基板に対して実施して効率化するため、1台または数台とすることはできず、かなりの数を必要としてしまう。したがって、この実施の形態によれば、電子部品実装装置1に対する脱着が容易な電子部品実装装置用テープ切断装置を提供することができ、且つ少ない数の電子部品実装装置用テープ切断装置で基板生産を可能とできる。
【0051】
この実施の形態によるテープ切断装置脱着作業用の台車51は、アーム52と、昇降装置53と、脚部材54と、ロック装置61とを備え、前記テープ切断装置14を運搬する機能と収納保管する機能とを有している。前記アーム52は、前支持フレーム31が載せられるものである。前記ロック装置61は、テープ切断装置14が前記支持フレーム31に固定される状態と固定が解除される状態とを切替えることができるものである。前記昇降装置53は、前記アーム52および前記ロック装置61を上下方向に移動させるものである。前記脚部材54は、これらのアーム52、ロック装置61および昇降装置53を支持するものである。
【0052】
このように構成された前記台車51は、テープ切断装置14を支えて保持した状態で運搬できるものである。このため、テープ切断装置14を電子部品実装装置1に対して着脱させるときにこの台車51を使用することによって、脱着作業を容易に行うことができるようになり、作業者の負担を軽減することができる。
しかも、この台車51は、テープ切断装置14を収納保管する機能を有しているから、電子部品実装装置1から取外したテープ切断装置14をこの台車51に保持させた状態で例えば保管庫などで保管することができる。このため、この台車51を使用することによって、電子部品実装装置1に対して着脱可能に構成されたテープ切断装置14の取り扱いを容易に行うことができる。
【0053】
この実施の形態による電子部品実装装置1においては、テープフィーダ12とテープ切断装置14とが取外されることによって、部品供給部4が広く開放され、この部品供給部4にテープフィーダ12とは異なる電子部品供給装置9(トレイフィーダ13)を取付部4aに取付けることで、凹部11内に装着することが可能になる。すなわち、テープフィーダ12とトレイフィーダ13を共通の取付部4aに取り付け可能とすることで、専らテープフィーダ12とは異なる電子部品供給装置9を取付けるための取付部を電子部品実装装置1に設ける必要がなくなる。このような電子部品実装装置1は、従来の電子部品実装装置と較べると、工場の床面上の専有面積が小さくなる。
【0054】
また、テープ切断装置を脱しての点検や補修の頻度は、テープフィーダの段取り替えに比べて極めて頻度が低いので、この実施の形態による電子部品実装装置1においては、テープ切断装置の点検や補修のため交換して電子部品実装装置1に取り付けるべき予備のテープ切断装置の数は1台または数台で良い。
他方、引用文献2のようにテープ切断装置が、テープフィーダ支持用の台車に固定されている場合には、テープフィーダの段取り替えのため台車を複数入れ替えることが生産基板の変更毎に必要となる場合があり、段取り替え時入れ替える台車の数だけテープ切断装置の数が必要となる。段取り替えのための予備の台車の数は、オフラインで実施する台車に対するテープフィーダの段取り作業を複数の生産基板に対して実施して効率化するため、1台または数台とすることはできず、かなりの数を必要としてしまう。
すなわち、この実施の形態による電子部品実装装置1においては、電子部品実装装置1に対する脱着が容易な電子部品実装装置用テープ切断装置を提供することができ、且つ少ない数の電子部品実装装置用テープ切断装置で基板生産を可能とできる。
【0055】
この実施の形態による前記テープフィーダ12は、テープフィーダ支持用台車15に載せられ、かつこのテープフィーダ支持用台車15を介して前記部品供給部4に着脱可能に取付けられるものである。前記部品供給部4は、前記テープフィーダ支持用台車15と前記テープ切断装置14とが取外された状態でトレイフィーダ13を装着可能に形成されている。前記制御装置8は、前記部品供給部4に取付けられた前記テープフィーダ12とトレイフィーダ13との動作を制御可能なものである。
このため、この実施の形態によれば、一つの部品供給部4にテープフィーダ12とトレイフィーダ13とを必要に応じて選択的に取付けることが可能な電子部品実装装置を提供することができる。
また、この実施の形態においては、前記テープ切断装置14側に第2のクランプ部44を設けたが、電子部品実装装置側に設けても良い。すなわち、テープ切断装置14をY方向に前進移動させて前記両支持部材36の前端部を基台2の前記傾斜壁38に押し付けた状態で、前記両支持部材36を上方から前記支持用レール37に押圧する機械式押圧機構でテープ切断装置14を電子部品実装装置に取り付け、さらに押圧を解除し、取り外し可能とするものである。これによっても台車51を使って簡単にテープ切断装置14の着脱が可能である。