特許第5750435号(P5750435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5750435RFIDチップでタグ付与されたインレー、および該インレーを用いて生物組織サンプルカセットを追跡可能なデバイスに転換する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750435
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】RFIDチップでタグ付与されたインレー、および該インレーを用いて生物組織サンプルカセットを追跡可能なデバイスに転換する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/36 20060101AFI20150702BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20150702BHJP
   G01N 35/02 20060101ALN20150702BHJP
【FI】
   G01N1/28 R
   G01N33/53 M
   !G01N35/02 C
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-513892(P2012-513892)
(86)(22)【出願日】2010年6月4日
(65)【公表番号】特表2012-529045(P2012-529045A)
(43)【公表日】2012年11月15日
(86)【国際出願番号】NL2010000092
(87)【国際公開番号】WO2010140879
(87)【国際公開日】20101209
【審査請求日】2013年6月3日
(31)【優先権主張番号】2002967
(32)【優先日】2009年6月4日
(33)【優先権主張国】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】511295818
【氏名又は名称】イントレスコ・ベスローテン・フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】INTRESCO B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・ヤープ・ニートフェルト
【審査官】 土岐 和雅
(56)【参考文献】
【文献】 英国特許出願公開第02446604(GB,A)
【文献】 特開2008−026097(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02379739(GB,A)
【文献】 特表2007−508569(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0239867(US,A1)
【文献】 特開2006−139544(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0068176(US,A1)
【文献】 特表2008−511841(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/109672(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0305515(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0011399(US,A1)
【文献】 特開2009−168737(JP,A)
【文献】 特開平11−132923(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3129201(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N1/00〜1/44、33/48〜33/98、35/00〜37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
病理検査で使用される生物組織サンプルカセット(30,110)のカセット部屋(3)内に配置するのに好適なインレー(10,15,20,25,50,100)であって、
前記カセット部屋(31)は、底部および該底部から延びる壁を有し、
カセット部屋(31)は、組織カセット蓋(32,112)を用いて閉止可能であり、
前記インレーは、カセット部屋(31)から一時的に除去可能なように配置されており、
前記インレーは、RFIDチップを備えた第1インレー部(12,22,52)と、アンテナを備えた第2インレー部(11,16,21,26,51)と、第1インレー部および第2インレー部を全面に被覆する層(58)とを含み
前記層(58)は、パラフィン中に組織サンプルカセットとともに生物組織サンプルを包埋するのに先行して、カセット部屋での生物組織サンプルの処理の際に使用される薬品に対して耐性を有する1つ以上の化合物からなり、
インレーは、L字状フレーム、U字状フレーム、または矩形状フレームのうちの1つである形態を有し、
該フレームは、前記壁の内面に対してカセット部屋内に設置可能であり、これにより生物組織サンプルが戴置されるカセット部屋での中央開口を規定し、
インレーは、組織サンプルカセットの底部および蓋にある孔(35,113)を通って流れる1つ又はそれ以上の流体のフローを許容し、
該フローは、生物組織を処理し、およびパラフィン中に生物組織サンプルとともに組織サンプルカセットを包埋するのに充分であ
前記層(58)は、中央開口に向かう溝、スロットまたはノッチを有し、
溝、スロットまたはノッチの形状は、組織サンプルカセットが生物組織サンプルとともにパラフィン中に包埋されてパラフィンが固化した場合、インレーがカセット部屋内に定着されるように選ばれるようにした、インレー。
【請求項2】
組織サンプルカセット(110)は、カセット部屋(31)の内部に内側組織サンプル部屋(111)を備え、
前記インレーは、内側組織サンプル部屋(111)の周囲においてカセット部屋(31)に嵌り込むように形成される、請求項1記載のインレー。
【請求項3】
前記アンテナは、1つ又はそれ以上のループを持つコイル形状を有する請求項記載のインレー。
【請求項4】
前記アンテナは、中央開口の周りに1つ又はそれ以上のループを持つコイル形状を有する請求項記載のインレー。
【請求項5】
第2インレー部は、バイポーラ型アンテナを収納している請求項1または2記載のインレー。
【請求項6】
アンテナのアームは、中央開口の周りに折り曲げられている請求項記載のインレー。
【請求項7】
アンテナは、ジグザグ形状およびスパイラル形状から選ばれた1つで設けられる請求項記載のインレー。
【請求項8】
RFIDチップは、アクティブ型である請求項1〜のいずれかに記載のインレー。
【請求項9】
RFIDチップに電気エネルギーを供給する電池は、チップに搭載されておらず、組織カセット(33)の角度が付いた部分の下方にある組織カセット空洞(34)内に挿入され、前記空洞内のコンタクトポイント(41)と接触するようにした、分離した電池(40)であり、
コンタクトポイントは、組織サンプル部屋の壁を通過する電線と接続され、電気エネルギーは、チップを前記部屋内に位置決めした場合、アクティブ型RFIDチップに伝導されるようにした請求項記載のインレー。
【請求項10】
RFIDチップおよびアンテナは、LF、MF、HF、VHF、UHFおよびSHFの周波数から選ばれる特定の周波数バンドで動作する、1つ又はそれ以上の特定のシステムに好適である請求項1〜のいずれかに記載のインレー。
【請求項11】
前記層は、ポリマーからなる請求項1〜10のいずれかに記載のインレー。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載のインレーを用いて、病理検査で使用される生物組織サンプル用カセットを、RFID技術を用いて追跡可能なデバイスに転換する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDチップでタグ付与されたインレーを備えたシステムを用いて、生物組織サンプルカセットを追跡可能なデバイスに転換する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にRFID(Radio Frequency Identification)タグまたはRFIDチップと呼ばれるデバイスが、米国特許第3713148号、米国特許第4384288号に記載されているような技術によって可能である。これらの特許は、参照によりここに組み込まれる。RFIDタグについて多数の応用が当業者に知られており、例えば、小売りでの製品ラベル表示およびサプライチェーン・マネジメント、道路集金システムでの応用、公共輸送機関、パスポート、長距離走、動物および図書のタグ付与などがある。
【0003】
RFIDタグは、パッシブ型(passive)RFIDチップを持つものと、アクティブ型(active)RFIDチップを持つものとに分類できる。パッシブ型RFIDチップは、リーダ(reader)またはインテロゲータ(interrogator)装置からの無線信号で機能する電気エネルギーに依存している。こうした装置から送信された信号がRFIDチップのアンテナによって受け取られると、RFIDチップを動作させる電気エネルギーに変換され、コマンドがリーダ/インテロゲータから到来する信号の中に同時に含まれている場合、下記のコマンド(例えば、メモリが存在する場合、送信された情報をメモリに保存したり、あるいはその情報をメモリから消去する)を含み、そして、ある信号をリーダ/インテロゲータへ再び送信する。
【0004】
アクティブ型RFIDチップは、エネルギー供給用のオンボード電池を有する。そのためこれらは、読み取り装置で受け取られる信号を能動的に送信できる。このことは、こうしたRFIDチップを備えたタグが、パッシブ型RFIDチップを備えたタグよりもかなり長い距離で検出可能であることを意味する。しかし、電池のため、前者のタグは後者のように小型化できず、より多くのコストを要する。
【0005】
比較的最近では、品目(item)レベルでのRFID在庫システムが米国公開第2007/019070号に記載されており、これは参照によりここに組み込まれる。さらに、健康管理でのRFIDタグの種々の応用が、18頁のリストの文献1〜4に記載されており、これらの文献は参照によりここに組み込まれる。。病院の病理検査部門での生物組織カセットの追跡に関して、組織カセットに取り付けられたRFIDタグが米国公開第2006/239867号、米国公開第2006/031012号に記載されており、これらは参照によりここに組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、今日の病理検査では、組織サンプル処理に関してより多数の処置が、電子レンジの使用を含むステップ(例えば、組織固定および組織脱石灰)によって迅速化されている。RFIDタグは、アンテナに接続された集積回路を含むため、電子部品は、電子レンジの電磁界によって破壊されることになる。
【0007】
従って、RFIDタグが永久的に装着された組織カセット、またはRFIDタグが分離できない方法で組み込まれた組織カセットは、電子レンジの使用を含む組織処理では使用できない。その制約は、病理検査におけるこうした組織カセットおよびRFID技術の使用の実施にとって問題となる。
【0008】
さらに、組織カセットの外側に装着されたRFIDタグは、生物組織の処理サンプルおよび、サンプルを処理した組織カセットのパラフィン中への包埋(embedding)後に余分なパラフィンを剥ぎ取る際、損傷するというリスクがある。組織カセットの長手側壁の外側に装着されたRFIDタグもまた、組織カセット(前述の包埋と余分なパラフィンの剥ぎ取りの後)を、生物組織サンプルの断面を切断するためのミクロトーム(microtome)に固定する際、損傷するというリスクがある。この点、組織カセットの角度の付いた面は、ミクロトームのクランプ爪は接触しないが、RFIDタグを装着することによって覆うべきではないことに留意すべきである。その理由は、多くの病理検査室は、RFIDチップ内の情報を読み取るために使用される電子機器の故障の場合に、登録番号または、視覚認識を可能にする他のコードのためのスペースを使用したいためである。
【0009】
これらのリスクは、RFIDタグを備えた外側に組織カセットのラベル表示を行うための問題となる。さらに、組織カセットの底部の孔、及び/又は、組織カセットの組織サンプル部屋を閉じるために使用される蓋の孔を封鎖するようなRFIDタグは、適用できない。その理由は、組織サンプル部屋内に含まれる組織サンプルの処理の際にこれらの孔を通る流体のフローが必要であり、そして、前述の包埋の際に流体パラフィンのフローが必要なためである。
【0010】
組織カセットへ装着されるRFIDタグを、のり等の接着剤を用いて付着させた場合、接着剤は、組織カセット内での組織サンプルの処理で使用される全ての薬品に耐性を有すること、そして、組織サンプルおよびカセットをパラフィン中に包埋した後、接着剤は少なくとも100年間持続することが要求される。こうした要求は、のり等の接着剤を用いてRFIDタグを備えた組織カセットのラベル表示にとって問題となる。
【0011】
本発明は、これらの問題について解決法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、限られた期間または有期で組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決め可能であるRFIDチップでタグ付与されたインレー(inlays)を備えたシステムを用いることによって、生物組織サンプルカセットを、RFID技術を用いて追跡可能なデバイスに転換する方法を提供する。その選択肢は、電子レンジの電磁界での処理を除いて、全ての病理検査組織処理ステップにおいて、RFIDチップでタグ付与されたインレーを備えた組織カセットの使用が可能になる。この電磁界処理の際、インレーは、カセットから一時的に除去することができる。その電磁界処理の後、インレーは、組織カセットの組織サンプル部屋内に再び位置決め可能であり、これらのカセット内の組織サンプルは、必要な他の組織処理ステージおよび、病理検査機関/研究所およびこれらの保管所での他の状態に移行できる。この状態では、RFIDチップでタグ付与されたインレーが組織カセットの組織サンプル部屋内に存在している場合、カセットの追尾および追跡が実施可能である。
【0013】
また、カセット内側でのインレーの位置決めは、カセット外側に装着されている場合に発生するようなインレーの損傷は、問題にならないことを意味する。
【0014】
インレーは、RFIDチップのアンテナを備えた部分が、開口の周りに位置し、カセットの組織サンプル部屋の底部においてフラット(flat)に位置決め可能なように、あるいは、部屋の内壁に対して形成され、あるいは別個に形成されるが、全てのケースにおいて、組織カセットとともに組織サンプルをパラフィン中に包埋した場合、充分な流体パラフィンが組織カセットの組織サンプル部屋の底部での孔を通って流れるように、およびこれに先行して、前記部屋内で組織サンプルの処理の際、前記部屋を前記蓋を用いて閉じた場合、充分な量の流体が、これらの孔およびカセット蓋での孔を通って流れるように形成される。こうしたインレーの形態は、全ての形態が、インレーと同じ組織サンプル部屋内に位置決めされる組織サンプルにとって可能な限り多くの空間を残すように、そして、これら全てが異なるタイプの組織カセットでのインレーの使用を可能にするように設計される。
【0015】
本発明の特定の実施形態において、インレーは、片面(one side)でポリマーまたは他の化合物からなる層に接合したり、あるいはこうした材料で完全に被覆される。
【0016】
こうした構成では、追加の定着手段の使用なしで、組織サンプル部屋内のインレー定着を可能にする本発明の実施形態が想定される。こうした構成は、RFID信号伝送のために使用される異なる周波数バンドについて具体化されるように、異なるタイプのRFIDチップおよびアンテナを収容するために使用可能な標準的形態の設計を可能にする。
【0017】
さらに、インレー中のRFIDチップはパッシブ型またはアクティブ型であり、後者の場合、チップの電気エネルギー供給のための電池が、組織サンプル部屋の外部に位置決めされる分離タイプであるようにした実施形態が想定される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】開口周りのアンテナ、または、共に折り曲げられたアンテナを有するRFIDチップを備えたインレーの種々の形態とともに、組織カセットおよび部分的に見える組織サンプル部屋を閉じるための組織カセット蓋の図である。 インレーは、図示のように、アンテナ収納部が組織カセットの組織サンプル部屋の底部にフラットに配置可能なように、あるいは、図示のように、アンテナ収納部が組織カセットの組織サンプル部屋の内壁に対して配置可能なように形成される。 両方の場合において、インレー、特に、開口周りに位置したり、共に折り曲げられたアンテナ収納部は、流体パラフィンまたは他の流体が、インレーが配置された組織カセットの組織サンプル部屋の底部での孔を通って充分に流れ、そして、前記部屋を閉じるためにカセット蓋を使用した場合は、個々のカセット包埋組織処理にとって充分にように、カセット蓋での孔を通って充分に流れるのを確保するのに充分な空間を残すようになる。
図2】上下逆さまの組織カセットの図であり、組織サンプル部屋の底部の隣に空洞を示し、これは、図1に示したインレー内のRFIDチップが別個の電池から電気エネルギーを受け取るアクティブRFIDチップである場合、小型電池のための空間を備える。電気エネルギーは、組織サンプル部屋の壁の中/上にあるコンタクトポイント、およびワイヤを経由して組織サンプル部屋内のRFIDチップに伝導される。
図3】組織サンプル部屋内にも存在する組織サンプルの処理の際、インレーを組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めした場合、インレーおよび前記層と接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物の層に対してインレーが片面で接合しており、インレーおよび前記層が開口周りに位置している種々の代替の実施形態の断面とともに、2つの異なる角度から見たインレーの一形態の図である。
図4図3に示したものと同様であるが、RFIDチップおよびアンテナが全面に前記ポリマーまたは前記他の化合物で覆われている場合のインレーの断面図である。インレーを覆う材料は、層を断面で見た場合、ビームまたはバーの幅と高さの比率を備え、被覆材料をなす寸法を備えた厚さを有するように選択された層を形成するインレーの少なくとも片面にあり、組織カセットの組織サンプル部屋内に嵌め込まれたインレーを伴う。
図5図3に示したものと同様であるが、開口周りに幾つかのループを持つコイルからなるアンテナを備えたインレーの図と、こうした構成の種々の実施形態の2つの断面図である。
図6図3に示したものと同様であるが、バイポーラ型アンテナを備えたインレーの図と、この構成の断面図である。
図7図6に示したものと同様なインレーの2つの断面図(異なる面に沿って)であるが、アンテナアームがスパイラル形態を有し、RFIDチップおよびアンテナスパイラルは、前記ポリマーまたは前記他の化合物全面に覆われている。
図8】組織サンプル部屋内に内側組織サンプル部屋を収容し、片面に立った組織カセットの図と、内側組織サンプル部屋を閉じるように設計された組織カセット蓋の図と、図3に示したインレーに相当する、片面に立ったインレーの図である。インレーは、図示のように、組織サンプル部屋内で、内側組織サンプル部屋の周りに配置できるように形成される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、図1図8の図面に示した他の形態の実施形態を許容するものであり、ここで記載するものは、現時点で好ましい種々の実施形態であり、本開示は本発明の例示として考えられるという理解とともに、本発明を、図示したような特定の実施形態に限定することを意図していない。
【0020】
さらに、図面中の図は概略的な表現に過ぎず、サイズ、特に断面は、正確に比例しておらず、より良好な図のために意図的に適合させていることに留意すべきである。
【0021】
何年にも渡って、今や多くの分野で多くの物品にRFIDチップでタグ付与されているが、健康管理におけるこうしたシステムの実際の使用はまだ広く知られていない。
【0022】
病理検査の分野での用途に関する限り、RFIDタグが永久的に装着された組織カセットについて、上述した米国公開第2006/239867号、米国公開第2006/031012号のような特許出願が提出されており、これらは参照によりここに組み込まれる。
【0023】
電子レンジがRFIDチップの集積回路にとって破壊的な電磁界を放出する組織処理ステップにおいて組織カセットの使用を可能にし、そして、電子レンジ内の電磁界を含むステップとは別の組織処理ステップおよび別の病理検査状態でのRFID技術を可能にするために、本発明では、組織カセットの組織サンプル部屋内に適切な時期に位置決め可能であり、前記部屋内に有期で、または1つまたはそれ以上の限られた期間だけ留まることが可能である、RFIDチップでタグ付与された分離したインレーが設計される。
【0024】
電子レンジ内で電磁波を必要とする、組織カセットの組織サンプル部屋内での組織処理の時間は、インレーは前記部屋から除去可能であり、その後、必要な場合にインレーを前記前記部屋内に再び位置決めできる。内部に位置決めされている前記サンプル部屋からインレーを除去する可能性は、インレーが1つより多くの組織カセットで使用可能であり、特に、インレーが、情報をチップに送信し、それをチップのメモリ内に保存し、後でメモリからその情報を消去し、そして新たな情報をRFIDチップに送信して、チップのメモリ内に保存するといったことが可能なタイプのRFIDチップを有する場合を意味する。
【0025】
組織カセットの組織サンプル部屋内で使用するように設計されたインレーが、パラフィンの包埋後、組織カセットの外側から余分なパラフィンを剥ぎ取る際、RFIDチップ及び/又はそのアンテナが損傷するリスクを有しておらず、あるいは、カセットをミクロトーム(microtome)に固定する際、RFIDチップ及び/又はそのアンテナが損傷するリスクを有していない。
【0026】
さらに、本発明の種々の実施形態において、インレーは、こうしたインレーを組織サンプル部屋内に位置決めした場合、組織サンプル部屋において最大限可能な大きさの空間が組織サンプル用に残るように設計され、そして、組織カセットの底部および組織カセットの蓋にある孔を通る流体の流量が可能な限り最大流量に近くなるように設計される。
【0027】
さらに、本発明の特定の実施形態において、インレーは片面で、インレーを組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めした場合、組織カセットをパラフィン中に包埋した場合、のりやクランプなどの追加の定着手段の使用なしでインレーが組織サンプル部屋内に定着するような形状を持つ材料層と接合するように設計される。カセットの包埋のために使用されるパラフィンによって、組織カセットの組織サンプル部屋内に定着したインレーは、組織サンプルの処理に用いられる薬品に対して耐性を有し、少なくとも100年間は持続する接着剤を必要としない。
【0028】
本発明の同等な特定の実施形態において、インレーは前記材料で完全に覆われる。一方、これらの特定の実施形態および同等な特定の実施形態において、前記材料の形状および寸法により、種々のタイプおよび形態のRFIDチップおよびアンテナが、接合または覆われたインレーの中で使用できる。
【0029】
さらに、本発明の種々の特定の実施形態において、インレーは、1つの組織サンプル部屋を備えた組織カセットだけでなく、内側組織サンプル部屋を備えた組織カセットにも嵌まるように設計される。その理由は、後者の場合、インレーは、組織サンプル部屋の壁と内側組織サンプル部屋の壁との間に嵌まるためである。
【0030】
図1図2に図示した本発明の実施形態において、インレー部12,22にRFIDチップでタグ付与されたインレー10,15,20,25が存在しており、アンテナがインレー部11,16,21,26にあり、インレーは、インレー10,15が、カセット蓋32で閉じられる、組織カセット30の組織サンプル部屋31の底部上にフラットに配置できるように形成され、あるいは、インレー20,25が、カセット蓋32で閉じられる、組織カセット30の組織サンプル部屋31の壁の内側に対して配置できるように形成される。
【0031】
図1に示す実施形態では、アンテナを備えた2つの形態のインレーの一部(符号10,20)は、中央開口の周りに位置している。他の実施形態では、インレーの他の構成、特にアンテナを備えた部分が想定でき、例えば、個々のアンテナ収納部16,26が共に折り曲げられたインレー構成(符号15,25)が想定される。インレーが、組織サンプル部屋31を蓋32で閉じた場合、流体パラフィンまたは他の流体の流量が、組織カセット30などのカセットの底部にある孔35および、カセット蓋32などのカセット蓋にある孔35を通る可能な限り最大流量に近くにできることが条件となる。
【0032】
本発明の特定の実施形態において、RFIDチップを備えた部分12,22と、アンテナチップを備えた部分11,21とを含むインレー10,20は、組織サンプルをカセット蓋32で閉じられた、組織カセット30の組織サンプル部屋31内で処理したり、組織サンプル処理の後、こうした薬品の残留物が組織サンプル部屋31内に残留する場合、インレーと接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物を用いて被覆される。
【0033】
本発明の他の特定の実施形態において、RFIDタグは、限られた数のビット形式で固定数値を保持できるだけの簡単なチップを備えず、数キロバイトのメモリ容量を有する集積回路を備えたRFIDタグでもよい。これは、こうしたバイト量に達するデータが、当業者に知られているように、電波または他の媒体を経由してこうしたRFIDチップに送信装置から無線でアップロード可能であることを意味する。これらの送信装置は、リーダまたはインテロゲータとしても使用でき、RFIDタグを検出し追跡して、RFIDチップ内に存在するデータの読み出し及び/又は検索及び/又は消去が可能である。
【0034】
RFIDチップと通信可能な種々のシステムの種々の要求に適応するには、システムは、RFIDチップとの信号伝送のためにいろいろな周波数を使用し、種々のインレーが想定され、それぞれが、LF、MF、HF、VHF、UHF、SHF(これらの頭字語は、それぞれLow Frequency, Medium Frequency, High Frequency, Very High Frequency, Ultra High Frequency, Super High Frequencyを表す)の周波数に区分された特定の周波数バンドで動作する1つ又はそれ以上のシステムに適したタイプのRFIDチップおよびアンテナを備える。いろいろな周波数バンドを用いていろいろな信号で動作するいろいろなシステムは、1回又はそれ以上のループを持つコイルからなるアンテナから、直線状または折り曲げ(例えば、ジグザグ形態)またはスパイラル状にできるアームを備えたバイポーラ型アンテナに渡るいろいろなタイプのアンテナを必要とする。当業者は、どの用途、どの状況で、あるタイプのRFIDチップとあるアンテナとの特定の組合せを把握し、必要な機器がRFIDチップとの通信に必要になる。
【0035】
本発明のさらに他の実施形態において、インレーは、アクティブ型RFIDタグ(不図示)を含み、こうしたRFIDチップに電気エネルギーを供給する電池が組織サンプル部屋31の内側に位置決めされず、カセット空洞34内に配置された分離した電池40であり、図2において組織カセットは逆さまの位置33で図示している。本実施形態では、カセット空洞34は、電池タイプとともに適切な構成になるように適合し、アクティブ型RFIDタグの機能に必要な電気エネルギーが、組織カセット空洞34内の電池から、コンタクトポイント41および電線(不図示)を経由して、組織サンプル部屋31内に位置決めされたアクティブ型RFIDチップへ伝達される。こうした適切な構成において、組織カセット空洞34内のコンタクトポイント41について、図2に示したものとは異なる位置が想定できる。
【0036】
図3に示す本発明の実施形態において、インレー50が存在しており、インレー部51のRFIDチップおよびインレー部52のアンテナでタグ付与されている。インレーは、組織サンプル部屋にも存在する組織サンプルの処理の際、インレーが組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めされた場合、インレーと接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物からなる層58に接合されている。この特定の実施形態において、前記ポリマーまたは前記他の化合物の層は、こうしたインレーおよび前記層が組織カセットの組織サンプル部屋に嵌まって、組織サンプル部屋の内壁に対して可能な限り多く位置決めされるような寸法を持つ矩形状のフレーム形状を有し、これにより、組織サンプル部屋内に組織サンプルのための可能な限り最大の量に近い空間を残し、カセット底部およびカセット蓋にある孔を通る流体の流量が可能な限り最大流量に近くなる。
【0037】
前記ポリマーまたは前記他の化合物の層は、断面で見た場合、ビームまたはバーの幅と高さの比率を備えた、ある厚さを有するように選択される。図3において、前記層は、インレーの形状に追従して、開口周りの矩形状フレームであるが、本発明の他の実施形態(不図示)では、インレーおよびインレーが接合した層は、直線状のビームまたはバー、L字状またはU字状のビームまたはバーの形態を有してもよい。また、これらの実施形態では、インレーおよびインレーが接合した層は、組織カセットの組織サンプル部屋に嵌り込む寸法を有する。これらの実施形態では、前記層は、矩形状フレームとは別の形態を有し、RFIDチップおよびそのアンテナの形態は、相応に適合している。
【0038】
特定の実施形態(不図示)において、インレーと接合した前記層の厚さは、組織カセットをパラフィン中に包埋する際、インレーがパラフィンで覆われないように、前記層の上部に接合したインレーを組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決め可能なように選択される。こうした構成は、RFIDチップのアンテナを覆う材料によって妨害されることなく、RFIDチップとの信号の伝送が可能であることを確保する。
【0039】
図3において、インレー53が、インレー50の平面図として図示しているように、RFIDチップを備えた部分52と、アンテナを備えた部分51を含む。
【0040】
さらに、図3において、側面A,Bを備えた断面54が存在し、図示のラインA−Bに沿ったインレー53および層58の断面である。この断面は、RFIDチップを備えた部分52と、アンテナを備えた部分51とを示す。
【0041】
さらに、図3において、断面55,56,57はそれぞれ側面C,Dを備え、図示のラインC−Dに沿ったインレー53および層58の断面であり、インレー53の種々の実施形態の種々の形状を図示している。断面55,56,57はまた、アンテナを備えた部分51を示しており、これらは、適切な形状を持つ溝、スロットまたはノッチが、インレー53,50と同様なインレーが接合する材料層の内側に形成されている、インレーの実施形態が想定されることを示す。こうした溝、スロットまたはノッチが、組織サンプルおよび組織カセットをパラフィン中に包埋し、溝、スロットまたはノッチが充分な量の流体パラフィンで充填される際に、こうしたインレーが組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決される場合、適切な形状を有する。パラフィンが固化したとき、インレーが組織サンプル部屋内に定着すれば、パラフィンの量は充分である。この結果は、こうしたインレーでは、包埋したカセットを包埋した組織サンプルとともに、100年間までまたはそれ以上保管する場合、RFIDタグを備えたインレーを正しい位置に維持するために、のりやクランプなどの追加の定着手段が必要でないことを意味する。そして、パラフィンを溶融した後だけ、インレーの除去が可能になる。
【0042】
図4に示す本発明の実施形態において、インレーは、全ての面が前記ポリマーまたは前記他の化合物の層で被覆され、インレーを覆う材料は、インレーの片面においてある層を形成しており、これは、特定の実施形態では、こうしたインレーおよび被覆材料が組織カセットの組織サンプル部屋に嵌り込む寸法を備えた、ビームまたはバーの厚さを有するように選択される。こうしたインレーおよび層58の側面A,Bを持つ断面60を図4に示しており、断面54に相当するものであり、RFIDチップを備えた部分52と、アンテナを備えた部分51とを含む。
【0043】
さらに、図4において側面C,Dを持つ断面61を示し、断面55に相当するものであり、アンテナを備えた部分51を示しているが、アンテナは全ての面が前記ポリマーまたは前記他の化合物の層で被覆され、インレーを覆う材料は、インレーの片面において層58を形成しており、これは、特定の実施形態では、こうしたインレーおよび被覆材料が組織カセットの組織サンプル部屋に嵌り込む寸法を備えた、ビームまたはバーの厚さを有するように選択される。
【0044】
特定の実施形態(不図示)では、インレーを覆う材料は、組織カセットをパラフィン中に包埋する場合、インレーがパラフィンで覆われないように、インレーを組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めできるように形成される。こうした構成は、RFIDチップとの信号の伝送が、RFIDチップのアンテナを覆う材料によって妨害されることが最も少なくなることを確保する。
【0045】
図5に示す本発明の実施形態において、インレー70を平面図として示しており、これは、組織サンプル部屋にも存在する組織サンプルの処理の際、組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めされた場合、インレーおよび層と接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物からなる層58に接合されている。インレーは、インレー53,50に相当し、RFIDチップを備えた部分52を含んでいるが、アンテナ収納部51は、RFIDチップとの情報の読み出し及び/又は書込みのために使用される機器のアンテナとの強い電磁結合を可能にする数回ループを持つコイル形状のアンテナを収納しており、機器は、RFIDチップとの情報の送受信を行いつつ、信号伝送可能な距離が最大化されるようになる。
【0046】
さらに図5において、側面E,Fを備えた断面71を示し、これは、ラインE−Fに沿ったインレー70および層58の断面であり、アンテナを備えた部分も示している。さらに、図5において断面72を示しており、これは断面71に相当しているが、RFIDチップ(不図示)を備えた部分52、アンテナを備えた部分51および、アンテナコイルの数回ループが全面に前記ポリマーまたは前記他の化合物で被覆された実施形態を示している。この特定の実施形態では、インレーを覆う材料は、インレーの片面において層58を形成しており、これは、こうしたインレーおよび被覆材料が組織カセットの組織サンプル部屋に嵌り込む寸法を備えた、ビームまたはバーの厚さを有するように選択される。
【0047】
図6に示す本発明の実施形態において、インレー80が、組織サンプル部屋にも存在する組織サンプルの処理の際、組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めされた場合、インレーと接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物からなる層58に接合されている。インレーは、インレー53,50に相当し、RFIDチップを備えた部分52も収納しているが、アンテナ収納部51にあるアンテナはバイポーラ型アンテナを収納し、アンテナの必要長さは、アンテナのアームをジグザグ形状に折り曲げることによって達成している。代替として、アンテナのアームの折り曲げは、層58の開口の周りにおいて他の方法でもよい。さらに、図6において、側面G,Hを持つ断面81を示し、これは、ラインG−Hに沿ったインレー80および層58の断面であり、アンテナを備えた部分51も示している。
【0048】
図7に示す本発明の実施形態において、インレー90を断面として示しており、これは、図3中のラインM,Nによって規定された層58を通る水平面に沿った、インレー50の断面である。インレーは、RFIDチップを備えた部分52も収納しているが、アンテナ収納部51にあるアンテナはバイポーラ型である。アンテナの必要長さは、アンテナのアームを、前記電磁結合を増強するスパイラル状に形成することによって達成している。そして、RFIDチップを備えた部分52およびアンテナを備えた部分51が、前記ポリマーまたは前記他の化合物からなる層の中に包囲され、その層58は、開口周りに位置している。
【0049】
さらに、図7において、側面J,Kを持つ断面91を示し、アンテナを備えた部分51と層58を示しており、これは、断面90で示したラインJ−Kに沿ったインレーの断面である。断面91において、図3中のラインM,Nによって規定された面のレベルを示しており、この特定の実施形態では、スパイラル状のアンテナは、正方形スパイラルまたは矩形スパイラルとして存在し、スパイラルのピッチに起因して断面91においては完全な正方形または矩形に見えていないことに留意すべきである。
【0050】
図8に示す本発明の実施形態において、インレー100がインレー部51においてRFIDチップでタグ付与され、インレー部52においてアンテナを有している。インレー100は、その側面上に立っており、組織サンプル部屋にも存在する組織サンプルの処理の際、インレーが組織カセットの組織サンプル部屋内に位置決めされた場合、インレーと接触する薬品の悪影響に対して耐性を有するポリマー(例えば、エポキシ樹脂)または1つ又はそれ以上の他の化合物からなる層58に接合されている。インレーは、図3に示したインレー50,53に相当する。
【0051】
さらに、図8において、組織カセット110(その側面上に立っている)が組織サンプル部屋31の内部に内側組織サンプル部屋111を収納しており、組織カセット蓋112の平面図を示す。内側組織サンプル部屋111の底部および、内側組織サンプル部屋111を閉じるために使用される組織カセット蓋112の一部は、両方とも小径孔113を有する。小径孔113は、組織サンプル部屋31の底部および組織カセット蓋112の残りにある孔35よりもかなり小さい。組織カセット30,33の底部および組織カセット蓋32にある孔35について図1図2で上述したように、小径孔113を経由しても、組織サンプルの処理時に使用される流体が、内側組織サンプル部屋111に流入したり、そこから流出することが可能になる。
【0052】
組織サンプルが、図1図2に示したように、組織カセットの底部全体および蓋に存在する孔を経由して漏出できるほど小さい生検(biopsy)である場合、組織カセット110および組織カセット蓋112のような組織カセットおよび蓋が、内側組織サンプル部屋111における組織サンプルの処理のための使用される。インレー100および層58は、中央開口により、インレーおよび層が内側組織サンプル部屋111の周囲において組織カセット110の組織サンプル部屋31に嵌り込むことができるように形成される。
【0053】
図1図8に関する参照符号のリスト
10 RFIDチップおよび開口周りのアンテナでタグ付与されたインレー
11 開口周りのアンテナを備えたインレー部
12 RFIDチップを備えたインレー部
15 RFIDチップおよび共に折り曲げられたアンテナでタグ付与されたインレー
16 共に折り曲げられたアンテナを備えたインレー部
20 RFIDチップおよび開口周りのアンテナでタグ付与されたインレー
21 開口周りのアンテナを備えたインレー部
22 RFIDチップを備えたインレー部
25 RFIDチップおよび共に折り曲げられたアンテナでタグ付与されたインレー
26 共に折り曲げられたアンテナを備えたインレー部
30 組織カセット
31 組織サンプル部屋
32 組織カセット蓋
33 逆さま状態の組織カセット
34 組織カセット空洞
35 組織カセット底部および組織カセット蓋にある孔
40 電池
41 コンタクトポイント
50 開口を有し、ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合された、RFIDチップおよびアンテナでタグ付与されたインレー
51 アンテナを備えたインレー部
52 RFIDチップを備えたインレー部
53 インレーの平面図
54 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
55 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
56 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
57 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
58 ポリマーまたは他の化合物からなる層
60 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
61 ポリマーまたは他の化合物からなる層で被覆されたインレーの断面
70 開口を有し、ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの平面図
71 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
72 ポリマーまたは他の化合物からなる層で被覆されたインレーの断面
80 開口を有し、ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの平面図
81 ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合されたインレーの断面
90 開口を有し、ポリマーまたは他の化合物からなる層で被覆されたインレーの断面
91 ポリマーまたは他の化合物で被覆されたインレーの断面
100 開口を有し、ポリマーまたは他の化合物からなる層に接合された、RFIDチップおよびアンテナでタグ付与されたインレー
110 内側組織サンプル部屋を備えた組織カセット
111 内側組織サンプル部屋
112 組織カセット蓋
113 内側組織サンプル部屋の底部および組織カセット蓋にある小径孔
−−→ 組織サンプル部屋と組織カセット空洞でのインレーまたは電池の位置決め
【0054】
(参考文献)
1. Kumar S, Swanson E, Tran T. RFID in the healthcare supply chain: usage and application. Int J Health Care Qual Assur. 2009;22(1):67-81.
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4. as Florentino GH, Paz de Araujo CA, Bezerra HU, Junior HB, Xavier MA, de Souza VS, de M Valentim RA, Morais AH, Guerreiro AM, Brandao GB. Hospital automation system RFID-based: technology embedded in smart devices (cards, tags and bracelets). Conf Proc IEEE Eng Med Biol Soc. 2008;2008:1455-8.
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8