【文献】
Texas Instruments Inc,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #62bis,A Simple Counter based Random Access procedure,3GPP,2008年 7月 4日,R2-083253
【文献】
Ericsson,3GPP TSG-RAN WG2 #61bis,Random Access Procedure model,3GPP,2008年 4月 4日,Tdoc R2-082029
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0001】
本発明は、無線通信に関する。
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のLTE(Long Term Evolution)プログラムの目的には、新しいLTEの設定および構成のための新しい技術、新しいアーキテクチャ、および新しい方式を開発することが含まれている。これによって、改善されたスペクトル効率、短縮された待ち時間、および無線リソースの利用改善を実現することで、より低いコストで、より機敏なユーザの使用感、ならびに高機能なアプリケーションおよびサービスをもたらすことができる。
【0003】
図1は、従来技術によるE−UTRAN(Evolved Universal Mobile Telecommunications System (UMTS) Terrestrial Radio Access Network)100の概観を示している。
図1に示すように、E−UTRAN100には、3つのeNodeB(eNB)102が含まれているが、E−UTRAN100には任意の数のeNBを含めることができる。eNB102はX2インターフェイス108によって相互に連結されている。また、eNB102は、S1インターフェイス106によってモビリティ管理エンティティ(MME)112およびサービスを提供するゲートウェイ(SGW)110を含むEPC(Evolved Packet Core)104に接続されている。
【0004】
図2は、従来技術によるLTEユーザプレーンのプロトコルスタック200を示している。プロトコルスタック200は無線送受信ユニット(WTRU)210に位置し、パケットデータ制御プロトコル(PDCP)202、無線リンク制御(RLC)204、媒体アクセス制御(MAC)206、および物理レイヤ(PHY)208を含む。また、プロトコルスタック200は、eNB(図示せず)に存在することもできる。
【0005】
図3は、
図2のWTRU210のLTEコントロールプレーンプロトコルスタック300を示している。コントロールプレーンプロトコルスタック300は、非アクセス層(NAS)302および無線リソース制御(RRC)304を含む。また、PDCP306、RLC308、およびMAC310を含み、これらはともにレイヤ2サブレイヤ312を形成する。
【0006】
必要に応じて、MACエンティティをリセットまたは再構成することができる。ランダムアクセスチャネル(RACH)パラメータなど、MACエンティティのパラメータの1つまたは複数が変更されると再構成が発生する。MACリセット手順は、ハンドオーバ、セルの再選択、無線リソース制御(RRC)接続の再確立、およびWTRUがRRC接続状態からRRCアイドル状態に移るときに実行することができる。
【0007】
MACエンティティのパラメータは、上位レイヤによって再構成することができる。RACHパラメータが上位レイヤによって再構成されると、次回ランダムアクセス手順が開始されたときに、WTRUは新しいRACHパラメータの使用を開始することができる。これは、たとえば、ランダムアクセスプリアンブルおよびそれらの対応するRA−RNTI(radio access−radio network temporary identifier)の伝送のための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの利用可能な組(set)が変更されたかどうかを含むことができる。これはまた、ランダムアクセスプリアンブルのグループおよび各グループ内の利用可能な1組のランダムアクセスプリアンブルを変更することを含むことができる。たとえば、ランダムアクセスプリアンブルのグループを選択するのに必要なしきい値、送信時間間隔(TTI)ウィンドウを得るのに必要なパラメータ、パワーランプ係数(power-ramping factor)、最大プリアンブル送信パワー、初期プリアンブル送信パワー、メッセージハイブリッド自動再送信要求(HARQ)送信の最大数、プリアンブル送信カウンタ、およびバックオフパラメータなど、他のパラメータを変更することができる。他の変更されたパラメータについては、WTRUは、パラメータの再構成された値を直ちに使用し始めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、「無線送受信ユニット(WTRU)」という用語は、ユーザ装置(UE)、移動局、固定または移動可能な加入者端末、携帯無線呼出装置、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、あるいは無線環境において動作可能なその他のあらゆる種類のユーザ用装置を含むが、これらには限定されない。以下、「基地局」という用語は、Node−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、あるいは無線環境において動作可能なその他のあらゆる種類の接続装置を含むが、これらには限定されない。本明細書に開示する方法は、任意の順序に実行することができ、特定の実施形態に示した順序に限定されるものではない。
【0013】
図5は、複数のWTRU510およびeNode B(eNB)520を含む無線通信システム500を示している。
図5に示すように、WTRU510はeNB520と通信する。
図5には、3つのWTRU510および1つのeNB520が示されているが、無線通信システム500には、無線機器および有線機器の任意の組み合わせを含めることができることに留意されたい。
【0014】
図6は、
図5の無線通信システム500のWTRU510およびeNB520の機能ブロック
図600である。
図5に示すように、WTRU510はeNB520と通信する。WTRU510は、PHYエンティティ、MACエンティティ、RRCエンティティ、およびRLCエンティティを用いて構成される。WTRU510はそれぞれ、エンティティのそれぞれとの間でメッセージを受信および送信するようにさらに構成されている。
【0015】
一般的なWTRUに見られるコンポーネントに加えて、WTRU510は、プロセッサ615、受信機616、送信機617、およびアンテナ618を含む。また、WTRU510はユーザインターフェイス618を含むことができ、ユーザインターフェイス618は、LCDスクリーンまたはLEDスクリーン、タッチスクリーン、キーボード、スタイラス、または他の典型的なI/Oデバイスを含むことができるが、これらに限定されるものではない。また、WTRU510は、揮発性および不揮発性のメモリ619だけでなく、USBポート、シリアルポートなど他のWTRUへのインターフェイス620を含むことができる。受信機616および送信機617は、プロセッサ615と通信する。無線データの送信および受信を容易にするために、アンテナ618は、受信機616および送信機617の両方と通信する。
【0016】
一般的なeNBに見られるコンポーネントに加えて、eNB520は、プロセッサ625、受信機626、送信機627、およびアンテナ628を含む。受信機626および送信機627は、プロセッサ625と通信する。無線データの送信および受信を容易にするために、アンテナ628は、受信機626および送信機627の両方と通信する。eNB520は、PHYエンティティ、MACエンティティ、およびRRCエンティティを用いて構成される。
【0017】
MAC再構成
RRCエンティティは、MACエンティティを再構成することができる。プロセスを開始するために、MACエンティティは、RRCエンティティに信号を送信し、再構成を要求、すなわちトリガーすることができる。以下に記載したイベントのいずれでも、RRCが再構成コマンドをMACに送信するようにMACに要求させることができる。
a.ランダムアクセスチャネル(RACH)の再試行の所定のしきい値に達した。
b.予約済みの専用RACHプリアンブルの期限が切れる。
c.会話区間(talk spurt)から無音区間へのSPS移行。
d.無音区間から会話区間へのSPS移行。
e.不連続受信(DRX)機能が、WTRUとeNBとの間の同期を失う。
f.送信時間間隔(TTI)バンドリング再伝送の障害。
g.データの再送信の数が、許可されている再送信の最大数を超える。
h.WTRUのバッファの1つまたは複数がフル(full)、またはフルになりそうである(1つまたは複数のしきい値を使用して決定)。これはバッファ全体、論理チャネルごとのバッファ、MACバッファ、または上位レイヤバッファを含むが、限定されるものではない。
【0018】
たとえば、MAC再構成手順は再構成要求をeNBに送信することによりWTRUによって開始することができる。WTRUは、RRCまたはMAC通信要素(CE)を通してMAC再構成要求をeNBに送信することができる。再構成要求は、MAC再構成要求の理由を示す理由値、再構成されるMACエンティティの同定、再構成される機能の印(indication)、および再構成されるパラメータの印を含むことができる。
【0019】
あるいは、再構成手順は、eNBによって開始してWTRUに信号で送ることができる。eNBは、RRCメッセージ/情報要素(IE)をWTRUに送信することができる。これを受けて、WTRUは、RRCメッセージで示される情報に基づいてMAC再構成を実行することができる。
【0020】
図7は、一実施形態によるMAC再構成700の方法を示す信号図である。
図7に示すように、WTRU702およびeNB704は、MACエンティティを再構成するためにMAC CE(706、708、710)を送信および受信することができる。MAC再構成がWTRU702のMACエンティティから要求されたときに、MAC CE(706、708、710)を使用することができる。MAC CE(706、708、710)は、MAC再構成706を要求するMAC CE、MAC再構成708の受信を承認するMAC CE、およびMAC再構成プロセス710の完了を確認するMAC CEを含む。また、MAC CEは再構成パラメータを含むことができる。
【0021】
図8は、一実施形態によるMAC再構成800の方法を示している。ステップ802で、WTRUのMACエンティティは、RRC信号またはMACがそのパラメータを再構成するべきであることを示すMAC CEを受信する。ステップ804で、MACエンティティは、初期値、デフォルト値、またはMAC CEもしくはRRC信号に含まれている値へとMAC状態変数を再構成する。ステップ806で、MACエンティティは、MAC CEまたはRRC信号に含まれている値へとMACパラメータを再構成する。ステップ808で、WTRUは、たとえば、DRXサイクルの再構成に関連付けられているオンデュレーションタイマーや無効タイマーなど、MACエンティティの再構成された機能に関連付けられているタイマーを開始、停止、または再開する。ステップ810で、WTRUは、たとえば、RACHプリアンブルの再試行の数など、MACエンティティの再構成された機能に関連付けられているカウンタを停止および/または再開する。ステップ812で、WTRUは、再構成手順の完了をeNBに確認し、ステップ814で、WTRUは、再構成の完了を上位レイヤに示す。
【0022】
再構成されたMACエンティティのパラメータの新しい値は、MACエンティティが新しい値を受信した直後には適用されないことがある。MAC再構成は、RRCまたはMAC CEメッセージと同期させることができる。RRCまたはMAC CEメッセージは、新しいパラメータ値の有効化の時間の明示的または暗示的な指示(indication)を含むことができる。あるいは、有効化は、送信時間間隔(TTI)またはシステムフレーム番号(SFN)に基づかせることができる。たとえば、RRCまたはMAC CEメッセージは、SFNまたはRRCもしくはMAC CEメッセージが送信または受信された最後のTTIに関するTTIの数と調整できる新しい値の有効化と同期(align)させることができる。
【0023】
図9は、一実施形態によるRACHまたはDRXのパラメータ900を再構成する方法を示している。ステップ902で、WTRUは、RACHパラメータまたはDRXパラメータの再構成メッセージを受信する。ステップ904で、WTRUは、再構成メッセージから再構成されたRACHパラメータまたはDRXパラメータを読み込み、再構成されたパラメータが変更された値かどうかを判断する。ステップ906で、WTRUは、要求されたパラメータが新しい値に構成されているかどうかを判断する。要求されたパラメータが新しい値に構成されていない場合は、ステップ908で、WTRUは、要求されたパラメータを初期値またはデフォルト値にリセットする。そうでない場合は、ステップ910で、WTRUは、古いパラメータ値を新しいパラメータ値に置き換える。
【0024】
新しいパラメータ値がRACHに対するものである場合、次回RACH手順が開始されたときに値が適用される。また、WTRUとeNode−Bとが同期されたときに、WTRUは、専用のRACH手順の新しいパラメータを適用するように構成することができる。
【0025】
新しいDRXタイマー値に対して、WTRUは、次のTTIで新しいパラメータを適用したり、または古いタイマーの期限が切れるまで待機して、タイマーが開始されるときに新しいタイマー値を適用したりすることができる。
【0026】
図10は、一実施形態によるSPSパラメータ1000を再構成する方法を示している。ステップ1002で、WTRUは、SPSに対する再構成メッセージを受信する。ステップ1004で、WTRUは、再構成が会話区間(talk-spurt)状態から無音状態への移行か、または無音状態から会話区間状態への移行かを検出する。移行が会話区間から無音状態へのものである場合、ステップ1006で、WTRUは、会話区間状態に対して構成された無線リソースを解放し、ステップ1008で、WTRUは、無音区間に対して使用される無線リソースまたはパラメータを構成する。
【0027】
ステップ1004で、再構成が会話区間状態から無音状態へのものであることをWTRUが検出すると、ステップ1010でWTRUは無線リソースを設定する。ステップ1012で、WTRUは、会話区間状態に対するパラメータを構成する。
【0028】
古い構成の解放および新しいパラメータ値の構成は、すぐ次のTTIにおいて実行することができる。あるいは、再構成されたパラメータに対する値の有効化のタイミングは、再構成メッセージで伝達される有効化時間に基づかせることができる。
【0029】
再構成が既存の会話区間のパラメータに対するのもであるとWTRUが検出した場合、または再構成が現在の会話区間の延長に対するものである場合、WTRUは、現在の構成が終了した後に永続的伝送(persistent transmission period)を継続することができる。あるいは、パラメータが現在の会話区間の延長に対して再構成される場合、新しいパラメータは、延長された永続的伝送期間に使用するべきである。
【0030】
WTRUがHARQプロセスに対する再構成メッセージを受信すると、WTRUは、構成されたHARQプロセスのHARQバッファをフラッシュすることができる。次に、構成されたHARQプロセスに対してCURRENT_TX_NBをゼロに初期化することができる。そして最後に、WTRUは、次のTTIに、または再構成メッセージに示された有効化時間に基づいて、再構成された値を適用することができる。
【0031】
MACリセット
MACリセットについては、MACエンティティは、MACリセットが必要であることをRRCエンティティに示すことができる。MACリセットの理由は、MAC再構成の理由と異なっていても良い。MACリセットは、たとえば、ハンドオーバ、セルの再選択、または接続されているモードからアイドルモードへのRRC状態の遷移などによってトリガーすることができる。MACリセットの他のトリガーは、次を含むことができる。
a)RACH再試行の所定数に達する。
b)予約済み専用RACHプリアンブルの期限切れ。
c)DRX機能がWTRUとeNBとの間の同期を失う。
d)データの再送信数が許可されている再送信の最大数を超える。
e)無線リンク障害。
f)MACリセットを示すハンドオーバコマンドが伝送される。
g)隣接するセルがソースセルより優れた信号品質を提供していることを測定が示し、WTRUがハンドオーバ要求を送信することを決定する。
h)隣接セルがソースセルより優れた信号品質を提供していることを測定が示し、WTRUがセルの再選択を実行することを決定する。
i)制御要素(CE)の再送信の数が、許可されている再送信の最大数を超える。および/または
j)トークンバケット(PBRまたは集約MBR(Aggregate−MBR)に使用)が問題を示している。たとえば、1つまたは複数のトークンバケットが、指定した時間/しきい値を超えてゼロ(0)以下の状態を維持する、および/またはWTRUのバッファの1つまたは複数がフル(full)である、もしくはフルになりそうであるなどである。
【0032】
また、他のイベントがMACリセットをトリガーすることもある。
【0033】
図11は、一実施形態によるMACリセット1100の方法を示している。ステップ1102で、MACエンティティはMACリセット要求をRRCに送信する。ステップ1104で、タイマー(Tmac_reset)が開始される。タイマーは、MACエンティティごとに特有なものでも良い。ステップ1106で、WTRUは、タイマーの期限が切れるのを待機することも、またはRRCエンティティからの指示を待機することもできる。RRCエンティティからの指示(indication)は、リセット要求の肯定応答および/またはRRCによって開始されるリセット手順の確認でも良い。ステップ1108で、WTRUは、リセットされるエンティティからの任意のMAC PDUの送信を保留する。ステップ1110で、WTRUは、リセットの前に送信された任意のMAC SDUのバッファをフラッシュする。ステップ1112で、WTRUは、MAC SDUの多重化および組み立てを保留する。ステップ1114で、WTRUは、リセットされるMACエンティティによる任意のMAC PDUの受信を保留する。これは、任意の受信したMAC PDUを破棄することによって発生することができる。ステップ1116で、カウンタ(Cmac_reset)が増分または減分される。カウンタは、リセット要求の数をカウントする。このカウンタは、MACエンティティごとに特有のものでも良い。ステップ1118で、WTRUは、MACエンティティのパラメータを、それらが最初に構成された値にリセットする。
【0034】
図12は、他の実施形態によるMACリセットの方法を示している。
図12において、ステップ1202で、受信するMACエンティティは、受信するRRCエンティティからコマンドを受信してMACエンティティをリセットする。ステップ1204で、WTRUは、少なくとも1つのMAC状態の変数を初期値/デフォルト値またはリセット要求で構成された値へとリセットする。ステップ1206で、WTRUは、構成可能なパラメータをそれらの構成された値またはリセット要求で受信した新しい値へとリセットする。ステップ1208で、MACエンティティに関連付けられているタイマーは、必要に応じて停止および/または再開される。ステップ1210で、WTRUは分解および逆多重化を停止する。ステップ1212で、WTRUは、MACエンティティの送信側のHARQ転送バッファからHARQ PDUを破棄し、破棄した対応するMAC SDUの上位レイヤに通知する。ステップ1214で、WTRUは、MACエンティティの送信側のSDU転送バッファからMAC SDUを破棄し、破棄したSDUの上位レイヤに通知する。
【0035】
MACリセットの完了に続けて、通知を受信した後、RLCエンティティなどの上位レイヤは、たとえば、送信のためにSDUをその下のMACエンティティに再び渡す。MACエンティティの送信側では、MAC SDUは、MACエンティティのSDU転送バッファから破棄されない。上位レイヤは、たとえば、HARQ ACKなどを通じて、ピアのMACエンティティによって受信が承認(acknowledge)されていないすべてのSDUについて通知される。通知を受信した後、上位レイヤは、それらのSDUを送信のためにMACエンティティに再び渡す。MACエンティティは、リセット手順の完了をRRCに確認し、リセットの完了を上位レイヤに示すことができる。これらの動作は、MACがRRCに指示を提供した直後に実行することもできる。
【0036】
eNBは、MACリセットメッセージにC−RNTIを含めることができる。無線リンクの障害の後に、WTRUは、MACリセットメッセージを受信し、C−RNTIがオリジナルのソースセルと同じであることを検出することができる。次に、WTRUは、無線リンク障害の前と同じセルと通信していて、以前に構成したパラメータを上書きする必要がないと判断することができる。しかし、WTRUが異なるC−RNTIを検出した場合、WTRUは、異なるセルと通信していて、オリジナルのパラメータを新しく構成したパラメータでリセットするべきであると判断することができる。
【0037】
MACリセットのタイミングは、RRCメッセージと同期させることができる。RRCメッセージは、リセットのタイミングまたはリセットの有効化の明示的または暗示的な指示(indication)を含むことができる。あるいは、リセットのタイミングは、TTIまたはSFNに基づいて達成することができる。たとえば、RRCメッセージとMACリセットとの間の同期は、SFNまたはRRCメッセージが送信または受信された最後のTTIに関するTTIの数と調整する(align)ことができる。
【0038】
eNBがWTRUのMACエンティティをリセットする場合、SPS、DRX、またはRACHなど、MACリセット手順には、特定のMAC機能のリセットを含めることができる。
図13は、一実施形態による専用のRACHリセット1300の方法を示している。ステップ1302で、WTRUは進行中の専用RACHプロセスを中断する。ステップ1304で、WTRUは、予約済み専用RACHプリアンブルのタイマーの期限が切れるように強制する。ステップ1306で、専用のプリアンブル送信カウンタはゼロに初期化される。ステップ1308で、予約済み専用RACHプリアンブルはフラッシュされ、新しいプリアンブルと置き換えられる。ステップ1310で、タイミング同期タイマー(timing alignment timer)は期限が切れたかのように処理される。ステップ1312で、WTRUとeNBとが同期されたときに、専用のRACH手順の新しいパラメータが適用される。
【0039】
図14は、一実施形態によるDRXリセット1400の方法を示している。ステップ1402で、WTRUはMACリセット指示(indication)を高次レイヤに送信する。ステップ1404で、WTRUはSR/BSRをeNBに送信することをやめる。ステップ1406で、WTRUは、オンデュレーションタイマーの期限が切れたかどうかを判断する。期限が切れた場合は、ステップ1408で、WTRUはMACリセットメッセージを検出する。ステップ1410で、WTRUは、オンデュレーションタイマー値が新しい値にリセットされたかどうかを判断する。リセットされた場合は、ステップ1412で、新しい値が適用される。リセットされなかった場合は、ステップ1414で、古い値は変更されない。ステップ1416で、すべての新しい値は、次のオンデュレーションの最初に適用される。
【0040】
ステップ1406で、WTRUがMACリセットメッセージを受信する前に、オンデュレーションタイマーの期限が切れていない場合は、ステップ1418で、WTRUはMACリセットメッセージを検出する。ステップ1420で、WTRUは、オンデュレーションタイマー値が新しい値にリセットされたかどうかを判断する。リセットされた場合は、ステップ1422で、新しい値が適用される。リセットされなかった場合は、ステップ1424で、古い値は変更されない。ステップ1426で、経過したオンデュレーション期間を考慮することによって、現在のTTIにおいて、または次のTTIからすべてのパラメータの新しい値が直ちに適用される。
【0041】
ステップ1428で、WTRUは、PDCCH送信を受信したとき、またはSRを送信する必要があるときに、新しい値またはオリジナル値のいずれかを用いてDRX無効タイマーを始動する。あるいは、WTRUが実行中にMACリセットメッセージを受信した場合、現在のTTIまたは次のTTIからDRX無効タイマーを再開することができる。
【0042】
ステップ1430で、WTRUは、実行中の場合はDRX再送信タイマーを停止する。新しい値がリセットされると、その後は始動されたときに新しいタイマー値が適用される。また、WTRUは、実行中の場合はDRXショートサイクルタイマーを停止することができる。新しい値がリセットされると、その後は始動されたときに新しいタイマー値が適用される。また、WTRUは、実行中の場合はDRXロングサイクルタイマーを停止する。新しい値がリセットされると、その後は始動されたときに新しいタイマー値が適用される。最後に、ステップ1432で、WTRUは、新しいタイミングおよびアクティブ時間に従って、チャネル品質インジケータ(CQI)/SRSを伝送する。
【0043】
図15は、一実施形態によるSPSリセット1500の方法を示している。ステップ1502で、WTRUはMACリセット指示(indication)を上位レイヤに送信し、オプションとして現在のSPS送信を停止する。ステップ1504で、WTRUは、SPSに対するMACリセットメッセージを受信する。ステップ1506で、WTRUは、SPSの予約済みHARQプロセスをすべて解放する。ステップ1508で、WTRUは、すべての予約済みHARQプロセスのバッファをフラッシュする。ステップ1510で、WTRUは、すべての予約済みHARQプロセスの再送信用のカウンタを初期化する。ステップ1512で、WTRUは、SPSに関連付けられているすべてのタイマーをリセットする。ステップ1514で、WTRUは、すべての予約済みHARQプロセスのパラメータをリセットする。ステップ1516で、たとえば、バンドリングやRV値に使用されるTTIの数など、WTRUは、SPSに使用されるTTIバンドリングパラメータをリセットする。ステップ1518で、WTRUは、新しいHARQ IDを用いてSPSを構成する。
【0044】
WTRUがMACリセット指示を上位レイヤに伝送した後のアップリンク(UL)SPSについては、WTRUはすべてのUL SPS伝送を保留し、リセットメッセージを待機することができる。
【0045】
図16は、一実施形態によるMACリセットの一般的なHARQプロセスを示している。ステップ1602で、WTRUはHARQバッファをフラッシュする。ステップ1604で、WTRUは、再送信の数など、すべてのHARQ関連のパラメータを初期化する。ステップ1606で、WTRUはRV値をリセットする。ステップ1608で、WTRUは、TTIバンドリングパラメータをリセットする。
【0046】
実施形態
実施形態1
無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成する方法であって、MAC再構成の要求を含む第1の制御要素を送信するステップと、MAC再構成の要求の承認を含む第2の制御要素を受信するステップと、MAC再構成完了メッセージを含む第3の制御要素を送信するステップと、を含む方法。
【0047】
実施形態2
無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成する方法であって、MAC再構成要求を送信するステップと、新しいMACパラメータ値を含むMAC再構成コマンドを受信するステップと、MAC再構成コマンドの新しいMACパラメータ値に基づいてMACエンティティを再構成するステップと、を含む方法。
【0048】
実施形態3
MACパラメータ値は、ランダムアクセスチャネル(RACH)パラメータ値を含み、パラメータ値はRACH手順の開始に応じて適用される実施形態2に記載の方法。
【0049】
実施形態4
MACパラメータ値は、ハイブリッド型の自動再送信要求(HARQ)プロセスパラメータを含む実施形態2または3に記載の方法。
【0050】
実施形態5
MACパラメータ値は、SPSパラメータ値を含む実施形態2〜4のいずれか1項に記載の方法。
【0051】
実施形態6
MACパラメータ値は、不連続受信(DRX)パラメータ値を含む実施形態2〜5のいずれか1項に記載の方法。
【0052】
実施形態7
WTRUが、再構成コマンドを読み込み、変更されたパラメータ値を判断するステップをさらに含む実施形態2〜6のいずれか1項に記載の方法。
【0053】
実施形態8
タイマーを調整するステップと、カウンタを調整するステップと、再構成完了メッセージを伝送するステップと、をさらに含む実施形態2〜7のいずれか1項に記載の方法。
【0054】
実施形態9
タイマーの再初期化に基づいて新しいタイマー値を適用するステップと、カウンタの再初期化に基づいて新しいカウンタパラメータ値を適用するステップと、をさらに含む実施形態2〜8のいずれか1項に記載の方法。
【0055】
実施形態10
新しいパラメータ値を適用する時間を含むメッセージを受信するステップと、メッセージに基づいて新しいパラメータ値を適用するステップと、をさらに含む実施形態2〜9のいずれか1項に記載の方法。
【0056】
実施形態11
システムフレーム番号(SFN)に基づいて新しいパラメータ値を適用するステップをさらに含む実施形態2〜10のいずれか1項に記載の方法。
【0057】
実施形態12
時間送信間隔(TTI)に基づいてパラメータ値を適用するステップをさらに含む実施形態2〜11のいずれか1項に記載の方法。
【0058】
実施形態13
MACリセット要求を送信するステップと、MACリセットコマンドを受信するステップと、MACエンティティをリセットするステップと、を含む無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティをリセットする方法。
【0059】
実施形態14
WTRUが、高次レイヤのエンティティからMACリセット指示を受信するステップをさらに含む実施形態13に記載の方法。
【0060】
実施形態15
WTRUが、ランダムアクセスチャネル(RACH)パラメータのMACリセットコマンドを受信するステップをさらに含む実施形態13または14に記載の方法。
【0061】
実施形態16
WTRUが、不連続受信(DRX)パラメータのMACリセットコマンドを受信するステップをさらに含む実施形態13〜15のいずれか1項に記載の方法。
【0062】
実施形態17
WTRUが、ハイブリッド型の自動再送信要求(HARQ)パラメータのMACリセットコマンドを受信するステップをさらに含む実施形態13〜16のいずれか1項に記載の方法。
【0063】
実施形態18
WTRUが、SPSパラメータのMACリセットコマンドを受信するステップをさらに含む実施形態13〜17のいずれか1項に記載の方法。
【0064】
実施形態19
媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成するように構成された無線送受信ユニット(WTRU)であって、MAC再構成の要求を含む第1の制御要素およびMAC再構成完了メッセージを含む第3の制御要素を送信するように構成された送信機と、MAC再構成の要求の承認を含む第2の制御要素を受信するように構成された受信機と、MACエンティティを再構成するように構成されたプロセッサとを備えたWTRU。
【0065】
実施形態20
媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成するように構成された無線送受信ユニット(WTRU)であって、MAC再構成要求を送信するように構成された送信機と、新しいMACパラメータ値を含むMAC再構成コマンドを受信するように構成された受信機と、MAC再構成コマンドの新しいMACパラメータ値に基づいてMACエンティティを再構成するように構成されたプロセッサとを備えたWTRU。
【0066】
実施形態21
MACパラメータ値は、ランダムアクセスチャネル(RACH)パラメータ値を含み、パラメータ値は、RACH手順の開始に応じて適用される実施形態20に記載のWTRU。
【0067】
実施形態22
MACパラメータ値は、ハイブリッド型の自動再送信要求(HARQ)プロセスパラメータを含む実施形態20または21に記載のWTRU。
【0068】
実施形態23
MACパラメータ値は、SPSパラメータ値を含む実施形態20〜22のいずれか1項に記載のWTRU。
【0069】
実施形態24
MACパラメータ値は、不連続受信(DRX)パラメータ値を含む実施形態20〜23のいずれか1項に記載のWTRU。
【0070】
実施形態25
プロセッサは、再構成コマンドを読み込むようにさらに構成され、変更されたパラメータ値を判断する実施形態20〜24のいずれか1項に記載のWTRU。
【0071】
実施形態26
プロセッサは、タイマーを調整し、カウンタを調整するようにさらに構成され、送信機は再構成完了メッセージを伝送するようにさらに構成されている実施形態20〜25のいずれか1項に記載のWTRU。
【0072】
実施形態27
プロセッサは、タイマーの再初期化に基づいて新しいタイマー値を適用し、カウンタの再初期化に基づいて新しいカウンタパラメータ値を適用するようにさらに構成されている実施形態20〜26のいずれか1項に記載のWTRU。
【0073】
実施形態28
受信機は、新しいパラメータ値を適用する時間を含むメッセージを受信するようにさらに構成され、プロセッサは、メッセージに基づいて新しいパラメータ値を適用するようにさらに構成されている実施形態20〜27のいずれか1項に記載のWTRU。
【0074】
実施形態29
プロセッサは、システムフレーム番号(SFN)に基づいて新しいパラメータ値を適用するようにさらに構成されている実施形態20〜28のいずれか1項に記載のWTRU。
【0075】
実施形態30
プロセッサは、時間送信間隔(TTI)に基づいてパラメータ値を適用するようにさらに構成されている実施形態20〜29のいずれか1項に記載のWTRU。
【0076】
実施形態31
媒体アクセス制御(MAC)エンティティをリセットするように構成された無線送受信ユニット(WTRU)であって、MACリセット要求を送信するように構成された送信機と、MACリセットコマンドを受信するように構成された受信機と、MACエンティティをリセットするように構成されたプロセッサとを備えたWTRU。
【0077】
実施形態32
受信機は、高次レイヤのエンティティからMACリセット指示を受信するようにさらに構成されている実施形態31に記載のWTRU。
【0078】
実施形態33
受信機は、RACHパラメータのMACリセットコマンドを受信するようにさらに構成されている実施形態31または32に記載のWTRU。
【0079】
実施形態34
受信機は、DRXパラメータのMACリセットコマンドを受信するようにさらに構成されている実施形態31〜33のいずれか1項に記載のWTRU。
【0080】
実施形態35
受信機は、HARQパラメータのMACリセットコマンドを受信するようにさらに構成されている実施形態31〜34のいずれか1項に記載のWTRU。
【0081】
実施形態36
受信機は、SPSパラメータのMACリセットコマンドを受信するようにさらに構成されている実施形態13に記載のWTRU。
【0082】
実施形態37
無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成するように構成されたeNodeB(eNB)であって、MAC再構成の要求を含む第1の制御要素およびMAC再構成完了メッセージを含む第3の制御要素を受信するように構成された受信機と、MAC再構成の要求の承認を含む第2の制御要素を送信するように構成された送信機と、MACエンティティ再構成パラメータを判断するように構成されたプロセッサとを備えたeNB。
【0083】
実施形態38
無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成するように構成されたeNodeB(eNB)であって、MAC再構成要求を受信するように構成された受信機と、新しいMACパラメータ値を含むMAC再構成コマンドを送信するように構成された送信機と、MAC再構成コマンドの新しいMACパラメータ値を判断するように構成されたプロセッサとを備えたeNB。
【0084】
実施形態39
無線送受信ユニット(WTRU)の媒体アクセス制御(MAC)エンティティを再構成するように構成されたeNodeB(eNB)であって、MACリセット要求を受信するように構成された受信機と、MACリセットコマンドを送信するように構成された送信機と、MACエンティティリセットの要件を判断するように構成されたプロセッサとを備えたeNB。
【0085】
特徴および構成要素は特定の組み合わせを用いて説明されているが、各特徴または構成要素は、他の特徴および構成要素を用いずに単独で用いることが可能であり、または他の特徴および構成要素を用いてもしくは用いずにさまざまな組み合わせで用いることができる。本明細書で提供される方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータで読み出し可能な記憶媒体に組み込まれているコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装することができる。コンピュータで読み出し可能な記憶媒体の例としては、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内蔵型ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクなどの光学式媒体、ならびにデジタル多用途ディスク(DVD)などがある。
【0086】
適したプロセッサの例を挙げると、汎用プロセッサ、特殊用途向けプロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共に用いる1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、書き替え可能ゲートアレイ(FPGA)回路、その他の種類の集積回路(IC)、および/または状態遷移マシーンなどがある。
【0087】
プロセッサをソフトウェアと共に使用することで、無線送受信ユニット(WTRU)、移動端末装置(UE)、端末、基地局、無線ネットワーク制御装置(RNC)、または任意のホストコンピュータで使用する無線送受信機(radio frequency transceiver)を実装することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーホン、振動装置、スピーカー、マイクロホン、テレビの送受信装置、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、LCD(liquid crystal display)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)またはウルトラワイドバンド(UWB)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに実装されたモジュールと共に使用することができる。