特許第5750556号(P5750556)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5750556電子ゲーム提供装置及び電子ゲームプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750556
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】電子ゲーム提供装置及び電子ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/35 20140101AFI20150702BHJP
   A63F 13/48 20140101ALI20150702BHJP
   A63F 13/85 20140101ALI20150702BHJP
【FI】
   A63F13/35
   A63F13/48
   A63F13/85
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-20531(P2015-20531)
(22)【出願日】2015年2月4日
(62)【分割の表示】特願2013-258136(P2013-258136)の分割
【原出願日】2013年12月13日
(65)【公開番号】特開2015-112500(P2015-112500A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2015年2月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坊野 博典
(72)【発明者】
【氏名】忍頂寺 毅
【審査官】 櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−18324(JP,A)
【文献】 特開2013−128583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00〜13/98、9/24
G06Q50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザがプレイした電子ゲームに関するプレイ情報を記憶するプレイ情報記憶手段と、
前記プレイ情報をクライアントに送信するプレイ情報送信手段と、
前記クライアントから第2のユーザのアクセスを受けて、前記クライアントからアクセスした前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されているかを判定する判定手段と、
を備え、
前記クライアントにおいて前記プレイ情報に基づいて前記電子ゲームを再現又は実況中継させ、
前記判定手段は、前記電子ゲームの再現又は実況中に前記クライアントから前記第2のユーザのアクセスを受けて、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されている場合には前記第1のユーザがプレイした電子ゲームのプレイ情報に応じた前記電子ゲームを開始させ、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームの前記プレイ情報に応じた前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可し、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されていない場合には前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可せず、前記電子ゲームの再現又は実況中継を継続させる電子ゲーム提供装置。
【請求項2】
コンピュータを、
第1のユーザがプレイした電子ゲームに関するプレイ情報を受信するプレイ情報受信手段と、
前記電子ゲームの再現又は実況中にクライアントから第2のユーザのアクセスに応じて、前記クライアントからアクセスした前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されている場合には、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームのプレイ情報に応じた前記電子ゲームを開始させ、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームの前記プレイ情報に応じた前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可し、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されていない場合には前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可せず、前記電子ゲームの再現又は実況中継を継続させるプレイ情報処理手段と、
して機能させる電子ゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ゲーム提供装置及び電子ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームサービスに登録している第1のユーザが、未だゲームサービスに登録していない第2のユーザに対して登録を招待し、招待された第2のユーザが新規に登録を行ったときに、招待した第1のユーザに特典を付与する技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−195415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、招待されたユーザは、ゲームサービスへの登録を行ったうえで、ゲームのプレイ方法等のチュートリアル等を経なければゲームを楽しむことができず、ゲームを実際に楽しめるようになるまで至らないおそれがあった。特に、ゲームの基本的な動作をみることになり、より訴求性のあるゲームの内容に至るまでに利用を取り止めてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、ゲームに招待されたユーザがゲームへスムーズに導入されることを可能とする電子ゲーム提供装置及び電子ゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、第1のユーザがプレイした電子ゲームに関するプレイ情報を記憶するプレイ情報記憶手段と、前記プレイ情報をクライアントに送信するプレイ情報送信手段と、前記クライアントから第2のユーザのアクセスを受けて、前記クライアントからアクセスした前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されているかを判定する判定手段と、を備え、前記クライアントにおいて前記プレイ情報に基づいて前記電子ゲームを再現又は実況中継させ、前記判定手段は、前記電子ゲームの再現又は実況中に前記クライアントから前記第2のユーザのアクセスを受けて、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されている場合には前記第1のユーザがプレイした電子ゲームのプレイ情報に応じた前記電子ゲームを開始させ、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームの前記プレイ情報に応じた前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可し、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されていない場合には前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可せず、前記電子ゲームの再現又は実況中継を継続させる電子ゲーム提供装置である。
【0007】
本発明の別の態様は、コンピュータを、第1のユーザがプレイした電子ゲームに関するプレイ情報を受信するプレイ情報受信手段と、前記電子ゲームの再現又は実況中にクライアントから第2のユーザのアクセスに応じて、前記クライアントからアクセスした前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されている場合には、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームのプレイ情報に応じた前記電子ゲームを開始させ、前記第1のユーザがプレイした電子ゲームの前記プレイ情報に応じた前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可し、前記第2のユーザが前記電子ゲームの利用者として登録されていない場合には前記電子ゲームの操作を前記第2のユーザに許可せず、前記電子ゲームの再現又は実況中継を継続させるプレイ情報処理手段と、して機能させる電子ゲームプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが電子ゲームへスムーズに導入されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態における電子ゲームシステムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施の形態における情報端末の構成を示す図である。
図3】本発明の実施の形態におけるサーバの構成を示す図である。
図4】本発明の実施の形態におけるプレイデータベースの登録例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態における招待処理のフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態における招待処理のフローチャートである。
図7】本発明の変形例における招待処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態における電子ゲームシステムは、図1に示すように、情報端末100及びサーバ102を含んで構成される。サーバ102は、情報通信網104を介して、複数の情報端末100(100a,100b・・・)と互いに通信可能に接続される。サーバ102は、情報端末100において電子ゲームをプレイできるように情報を提供する。
【0011】
情報端末100は、図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。情報端末100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信可能な携帯端末の基本構成を備えている。本実施の形態では、情報端末100は、ユーザが電子ゲームをプレイするための電子ゲーム装置として機能する。
【0012】
処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、情報端末100において電子ゲームに関する機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、電子ゲームプログラム、電子ゲームの処理に必要なデータ及びデータベース等の情報を記憶する。入力部14は、情報端末100に情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、ユーザからの入力を受けるタッチパネルやボタン等を備える。出力部16は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等や情報端末100での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、情報通信網104を介して、他の情報通信機器と情報をやり取りするためのインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
【0013】
サーバ102は、図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。サーバ102は、通信機能を備えたコンピュータの基本構成を備えている。本実施の形態では、サーバ102は、電子ゲーム提供装置として機能する。
【0014】
処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されている電子ゲーム提供プログラムを実行することによって、情報端末100において利用できる機能を制御する。記憶部22は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、電子ゲーム提供プログラム、情報端末100から取得した電子ゲームで利用されるデータ及びデータベース等の情報を記憶する。なお、記憶部22は、後述するプレイ情報を記憶するプレイ情報記憶手段として機能する。入力部24は、サーバ102に情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード等を備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等やサーバ102での処理結果を出力する手段を含む。出力部26は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部28は、情報通信網104を介して、情報端末100や他の情報通信機器と情報をやり取りするためのインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
【0015】
本実施の形態では、ユーザAが情報端末100aを所持しており、ユーザBが情報端末100bを所持しているものとする。また、ユーザAは、情報端末100aを用いてサーバ102から提供される電子ゲームサービスに登録しており、当該サービスによって提供される電子ゲームをプレイしているものとする。一方、ユーザBは、サーバ102から提供される電子ゲームサービスに登録している場合と登録していない場合について説明する。
【0016】
また、本実施の形態では、情報端末100において実行される電子ゲームプログラムには、ユーザのプレイしている電子ゲームに関する情報を取得し、サーバ102へアップロードする機能が含まれているものとする。サーバ102は、情報端末100からアップロードされた電子ゲームに関する情報(プレイ情報)をユーザ毎に記憶部22のプレイデータベースに登録する。
【0017】
電子ゲームに関する情報(プレイ情報)は、電子ゲームのプレイ中の映像を記憶した写真や動画であってもよいし、プレイヤが電子ゲーム上で行った入力ログでもよい。また、電子ゲームに関する情報のアップロードは、自動的に行われてもよいし、電子ゲームのプレイヤの指示によって行われてもよい。
【0018】
プレイデータベースは、図4の登録例に示すように、ユーザID、プレイデータID及びゲームURLを関連付けて記憶したものである。プレイデータベースは、サーバ102の記憶部22に記憶される。
【0019】
ユーザIDは、サーバ102によって提供される電子ゲームサービスに登録しているユーザを特定する識別子である。ユーザIDは、ユーザ毎に固有の識別子が割り当てられる。
【0020】
プレイデータIDは、関連付けられたユーザIDで特定されるユーザがプレイしている電子ゲームを実行するためのパラメータやデータを読み出すために用いられる識別子である。サーバ102の記憶部22には、情報端末100と通信しながら電子ゲームを提供する際に使用されるパラメータやデータがプレイデータIDに関連付けて登録されている。プレイデータIDが指定されると、サーバ102は、当該プレイデータIDに関連付けられているパラメータやデータを読み出し、それらの情報に基づいて電子ゲームを実行する。
【0021】
なお、電子ゲームにおける具体的な処理については、本願発明の特徴事項ではないので、具体的な説明は省略する。
【0022】
ゲームURLは、関連付けられたユーザIDで特定される第1のユーザが第2のユーザを電子ゲームサービスに招待する際に、第1のユーザの電子ゲームの過去のプレイを閲覧したり、電子ゲームを実際にプレイしたりするためのリンク情報である。サーバ102の記憶部22には、関連付けられたユーザIDで特定されるユーザがプレイヤとして電子ゲームをプレイし、プレイデータIDを登録したときの記録(静止画や動画、入力ログ等のプレイ情報)がゲームURLに関連付けて記憶されている。ゲームURLにアクセスすることによって、ゲームURLに関連付けられている情報が読み出され、アクセスしたユーザのゲーム実効性に基づいて電子ゲームのプレイを閲覧したり、実際に電子ゲームを操作してプレイしたりすることが可能となる。
【0023】
なお、プレイデータID及びゲームURLは同一のユーザに対して複数登録できるようにしてもよい。図4の例では、ユーザIDがa0001のユーザに対して4組のプレイデータID及びゲームURLが登録されている。
【0024】
また、プレイデータベースへの登録は、ユーザが電子ゲームをプレイし終わった後に登録できるようにしてもよい。また、ユーザが電子ゲームをプレイしている最中にユーザからの指示によって登録できるようにしてもよい。
【0025】
以下、図5のフローチャートを参照して、本実施の形態における電子ゲームシステムへの招待処理を説明する。以下の説明では、サーバ102を介して、情報端末100aを使用するユーザAから情報端末100bを使用するユーザBに電子ゲームシステムへの招待を行う例について説明する。なお、以下の処理を行うことによって、情報端末100a、100b及びサーバ102は、それぞれの処理を行う手段として機能する。
【0026】
ステップS10では、情報端末100aにおいて他のユーザを電子ゲームサービスへ招待する指示が受け付けられる。このステップでの処理が招待指示受付手段に相当する。第1のユーザであるユーザAが電子ゲームをプレイしている間、又はプレイ終了後に、情報端末100aの出力部16に他のユーザを電子ゲームサービスへ招待するための選択部を表示させる。ユーザAが画面上の選択部を選択(タッチパネルの場合にはタップ)すると、他のユーザへの招待処理が開始される。
【0027】
ステップS12では、情報端末100aにおいてメッセージングツールやSNSへの投稿が行われる。このステップでの処理が投稿受付手段に相当する。情報端末100aは、他のユーザへ電子ゲームシステムの招待を行うためのメッセージングツールやSNSへの投稿を促すインターフェース画面を表示させる。これに伴って、ユーザAは、電子ゲームシステムへの招待の対象となる他のユーザ(ユーザB)を特定する。ユーザAは、例えば、招待対象とするユーザBへのメッセージの送信先アドレスやSNSのアクセス情報を入力する。情報端末100aは、紹介元となるユーザAのユーザID及び招待対象として特定されたユーザBへのアクセス情報をサーバ102へ送信する。
【0028】
なお、メッセージングツールやSNSへの投稿は、ユーザを特定せずに行われてもよい。すなわち、招待元となるユーザの投稿がメッセージングツールやSNSのサーバへと送信され、送信元のユーザのフレンドやその他のSNSユーザなど複数のユーザに対して公開されることになる。そして、ユーザがメッセージングツールやSNSのサーバへアクセスすることで、その投稿がユーザの情報端末100に表示される。
【0029】
なお、招待元のユーザから招待対象となるユーザへのメッセージの入力を受け付け、メッセージをサーバ102へ送信するようにしてもよい。
【0030】
また、招待処理が開始されると、サーバ102から情報端末100aに他のユーザへ電子ゲームシステムの招待を行うためのメッセージングツールやSNSへの投稿を促すインターフェースに関する情報(ハイパーテキスト等)を送信し、情報端末100aでは当該インターフェースを用いて投稿を行うようにしてもよい。
【0031】
ステップS14では、招待対象となったユーザへ招待が行われる。このステップでの処理が招待情報送信手段に相当する。サーバ102は、情報端末100aから招待元のユーザAのユーザID及び招待対象のユーザBのアクセス情報を受け取ると、ユーザBの情報端末100bに対して招待情報を送信する。サーバ102は、記憶部22に記憶されているプレイデータベースを参照し、招待元のユーザAのユーザIDに関連付けられているゲームURLを読み出し、読み出したゲームURLを招待情報(ハイパーテキスト等)に含めて情報端末100bに送信する。
【0032】
また、ユーザを特定せずにメッセージングツールやSNSへの投稿した場合、投稿に招待元のユーザAのユーザIDに関連付けられているゲームURLを含める。サーバ102は、ゲームURLを含む投稿情報をメッセージングツールやSNSのサービスを提供するサーバに送信する。これにより、他のユーザはメッセージングツールやSNSにアクセスすることによって、ユーザAからの招待を受けることができる。
【0033】
このとき、招待元のユーザから招待対象となるユーザへのメッセージがあれば、当該メッセージを招待情報に含めて送信してもよい。
【0034】
また、招待元のユーザに対して複数組のゲームURLが登録されている場合、すべての情報を招待情報に含めて送信してもよい。また、いずれのゲームURLをするか送信元のユーザに指定させるようにしてもよい。
【0035】
ステップS16では、招待対象となったユーザBの情報端末100bにおいて招待情報が表示される。このステップが招待情報受信手段及び招待情報表示手段に相当する。ユーザBの情報端末100bは、サーバ102からの招待情報を受けて、ユーザBを電子ゲームシステムに招待するための情報を情報端末100bの出力部16に表示させる。表示される画面には、ゲームURLのハイパーリンクが含まれるようにすることが好適である。
【0036】
ステップS18では、電子ゲームをプレイ(試行)する指示が受け付けられる。このステップでの処理がプレイ指示受付手段に相当する。ユーザBは、画面上からゲームURL(ハイパーリンク)を指定する。情報端末100bは、ゲームURLが指定されると、ゲームURLをサーバ102へ送信する。
【0037】
また、ユーザBに関する情報を同時にサーバ102へ送信する。例えば、本実施の形態で処理の対象となっている電子ゲームの提供元(電子ゲーム提供会社)の他の電子ゲームの利用歴やサイトを訪れたときの情報があればそれらの情報をサーバ102へ送信する。具体的には、ユーザの情報端末100bのウェブブラウザのクッキー(Cookie)としてユーザBに関するデータ(電子ゲームの利用履歴、ウェブサイトの訪問の有無、訪問回数、ユーザ登録履歴等)を記憶しておき、それらの情報をサーバ102へ送信するようにしてもよい。
【0038】
ステップS20では、ゲーム実効性について確認処理が行われる。このステップでの処理が判定手段に相当する。ゲーム実効性とは、ステップS18においてプレイを要求したユーザが要求対象となった電子ゲームをプレイできる状態にある場合に成立し、そうでない場合に不成立とされる。ゲーム実効性は、例えば、ユーザBがプレイを要求された電子ゲームサービスの利用者として登録されている場合に成立するものとされ、そうでない場合に不成立とされる。また、ゲーム実効性は、例えば、ユーザBがプレイを要求された電子ゲームサービスの利用者として登録されていない場合であっても、ユーザBが電子ゲームサービスの提供元の会社にユーザ登録している場合に成立するものとされ、そうでない場合には不成立とされるようにしてもよい。また、ゲーム実効性は、例えば、ユーザBの情報端末がサーバと通信可能である場合に成立するものとされ、そうでない場合には不成立とされるようにしてもよい。なお、ゲーム実効性は、これらの条件の例に限定されるものではない。
【0039】
以下、まずゲーム実効性が成立していると判定された場合について説明する。ゲーム実効性が不成立の場合については後述する。
【0040】
ステップS22では、電子ゲームをプレイするためのプレイ情報が情報端末100bへ送信される。このステップでの処理がプレイ情報送信手段に相当する。サーバ102は、ユーザBによって指定されたゲームURLに関連付けられて登録されているゲームを再開するためのプレイ情報を記憶部22から読み出し、情報端末100bへ送信する。このとき、情報端末100bにおいて電子ゲームを実行するために必要なアプリケーション等があれば、それを含めて送信する。
【0041】
また、ユーザBが電子ゲームサービスの利用者として登録されていない場合、プレイ情報に加えて、電子ゲームをプレイした後に電子ゲームサービスに登録するための登録URL(ハイパーリンクとすることが好適である)を情報端末100bへ送信する。
【0042】
ステップS24では、プレイ情報に基づいて電子ゲームが開始される。このステップでの処理がプレイ情報受信手段及びプレイ情報処理手段に相当する。情報端末100bは、サーバ102からプレイ情報を受信すると、情報端末100bにおいてプレイ情報に基づいて電子ゲームを開始する。情報端末100bは、電子ゲームが開始されると入力部14からのユーザの操作を受け付け、その操作に基づいて電子ゲームを進行させる。このとき、必要に応じて電子ゲームをプレイするために必要なアプリケーションをサーバ102からダウンロード等して実行するようにしてもよい。
【0043】
例えば、プレイ情報として、ユーザAが電子ゲームのあるステージをクリアできる直前の場面から電子ゲームが開始されるようにプレイ情報を登録しておけば、ユーザBは、電子ゲームをどのようにクリアすればよいのか容易に知ることができる。また、電子ゲームをクリアする楽しさを実感することができる。また、プレイ情報として、ユーザAが電子ゲームでレイドボスと戦っている場面や特別なステージでプレイしている場面から電子ゲームが再開されるようにプレイ情報を登録しておけば、ユーザBは、煩雑な手続きを減ることなくその電子ゲームに特有の面白さを体験することができる。
【0044】
このように、招待元のユーザが電子ゲームをプレイしている場面から招待先のユーザにプレイできるようにすることによって、ユーザBに電子ゲームの面白さを容易に実感させることができる。また、ユーザAとユーザBとの間のコミュニケーションが活性化される。
【0045】
また、ユーザBが電子ゲームサービスに未登録の場合、ユーザBが電子ゲームサービスに登録するまでの心理的なハードルを低下させ、ユーザBを電子ゲームへスムーズに誘導することができる。また、ユーザBは、電子ゲームサービスにユーザ登録する前に、招待された電子ゲームサービスにおいて提供される電子ゲームが面白いか否かを判断することができる。なお、電子ゲームの開始とユーザ登録とが同時に行われるようにしてもよい。
【0046】
ステップS26では、招待先のユーザからユーザ登録の指示が受け付けられる。このステップでの処理がユーザ登録指示受付手段に相当する。情報端末100bの出力部16に登録URL(ハイパーリンク)を表示させる。ユーザBは、電子ゲームサービスに登録する場合、表示された登録URLを選択する。登録URLが選択されると、情報端末100bは登録URLをサーバ102へ送信する。
【0047】
ステップS28では、ユーザBの電子ゲームサービスへの登録処理が開始される。この処理がユーザ登録手段に相当する。サーバ102は、情報端末100bから登録URLを受信すると、電子ゲームサービスへの登録を行うための情報を情報端末100bに送信する。登録を行うための情報は、例えば、登録ウェブサイトのハイパーテキスト等とすればよい。
【0048】
このとき、ユーザBの情報端末100bから送信される情報に基づいて、ユーザBが電子ゲームサービスに既に登録されている登録ユーザか登録されていない新規ユーザかを判断し、ユーザBが新規ユーザであると判断された場合のみユーザ登録処理を行うようにしてもよい。この処理がユーザ登録判断手段に相当する。
【0049】
これにより、ユーザBは、電子ゲームサービスの新規ユーザとして登録することができる。なお、登録処理については既存の方法を適用することができるので説明を省略する。
【0050】
なお、ステップS22において、電子ゲームをプレイするためのプレイ情報を情報端末100bへ送信する際、ユーザBが既にプレイ対象の電子ゲームサービスに登録していた場合にはユーザBが過去にその電子ゲームをプレイしたときのプレイ情報を情報端末100bへ送信するようにしてもよい。この場合、他のユーザのプレイ情報ではなく、ユーザBの過去の履歴であるプレイ情報に基づいて電子ゲームが再開されてプレイを継続することが可能となる。
【0051】
次に、図6を参照して、ステップS20においてユーザBに対してゲーム実効性が成立しなかったと判定された場合について説明する。
【0052】
ステップS30では、電子ゲームのプレイを再生するためのプレイ情報が情報端末100bへ送信される。このステップでの処理がプレイ情報送信手段に相当する。サーバ102は、ユーザBによって指定されたゲームURLを受信すると、記憶部22にゲームURLに関連付けられて登録されているプレイ情報を読み出し、情報端末100bへ送信する。また、プレイ情報に加えて、プレイ情報の再生終了後に電子ゲームサービスに登録するための登録URL(ハイパーリンクとすることが好適である)を情報端末100bへ送信する。
【0053】
ステップS32では、プレイ情報に基づいて電子ゲームのプレイが再生される。このステップでの処理がプレイ情報受信手段及びプレイ情報処理手段に相当する。情報端末100bは、サーバ102からプレイ情報を受信すると、情報端末100bにおいてプレイ情報に基づいて電子ゲームのプレイを再現する。プレイ情報が動画である場合、サーバ102の記憶部22に記憶されている動画データが情報端末100bにて再現されるようにしてもよい。また、プレイ情報が入力ログである場合、入力ログに基づいて情報端末100b上でゲームが自動的に実行されるようにしてもよい。
【0054】
例えば、プレイ情報として、ユーザAが電子ゲームをうまくクリアしたときの場面を再現する情報を登録しておけば、ユーザBは、どのようにして電子ゲームをクリアしていけばよいのかを再現画面から知ることができる。また、プレイ情報として、ユーザAが電子ゲームで面白く失敗したときの場面を再現する情報を登録しておけば、ユーザBは、電子ゲームで失敗したときの面白さを知ることができる。
【0055】
このように、電子ゲームをプレイしている状況を再現して招待対象となったユーザBに呈示することによって、ユーザAとユーザBとの間のコミュニケーションが活性化される。また、ユーザBが電子ゲームサービスに登録するまでの心理的なハードルを低下させ、ユーザBを電子ゲームへスムーズに誘導することができる。また、ユーザBは、電子ゲームサービスにユーザ登録する前に、招待された電子ゲームサービスにおいて提供される電子ゲームが面白いか否かを判断することができる。
【0056】
なお、本実施の形態では、ステップS32においてプレイURLに基づいてユーザBを招待したユーザAのプレイ情報を情報端末100bに送信し、そのプレイ情報に基づいてユーザAの電子ゲームのプレイの履歴を再現させるものとしたが、これに限定させるものではない。例えば、電子ゲームのランキング上位のユーザのプレイ情報、所定時間内においてアクティビティが高い(プレイ時間が長い)ユーザのプレイ情報、電子ゲームの任意の登録ユーザのプレイ情報等、所定の条件を満たすユーザのプレイ情報を情報端末100bに送信し、そのプレイ情報に基づいてプレイの履歴を再現させるものとしてもよい。
【0057】
なお、上記実施の形態では、特定のユーザに対してプレイ情報を送信して電子ゲームシステムへの招待を行う態様について説明したが、プレイ情報に基づいてウェブサイトに電子ゲームを再現又は実況中継させ、ウェブサイトから電子ゲームシステムへの登録を誘導するようにしてもよい。この変形例について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
ステップS40では、サーバ102から通信端末100bへプレイ情報が送信される。送信は、電子ゲームを提供するためのウェブサイトに通信端末100bのユーザBがアクセスした場合にウェブサイトを構成するハイパーテキスト等と一緒に送信される。このステップでの処理が招待情報送信手段に相当する。サーバ102は、記憶部22に記憶されているプレイデータベースを参照し、所定の条件に基づいてゲームURL、それに関連付けられているプレイ情報、登録URLを読み出して情報端末100bに送信する。例えば、電子ゲームのランキング上位のユーザのプレイ情報、所定時間内においてアクティビティが高い(プレイ時間が長い)ユーザのプレイ情報、電子ゲームの任意の登録ユーザのプレイ情報等を送信するようにすればよい。
【0059】
ステップS42では、情報端末100bにおいてウェブサイト上に電子ゲームが再生又は実況中継される。情報端末100bは、ステップS40にて送信された情報を受信すると、受信した情報に含まれるハイパーテキストに基づいてウェブサイトを出力部16に表示させる。それと共に、受信したプレイ情報に基づいてウェブサイト上に電子ゲームを再現又は実況中継させる。再現又は実況中継の方法については上記実施の形態と同様の処理とすればよい。
【0060】
これにより、ウェブサイトにアクセスしたユーザは、自らの情報端末100bにおいて電子ゲームがプレイされている様子を確認することができる。これにより、電子ゲームの楽しさをユーザが把握することが容易となる。
【0061】
また、再現又は実況中継されている電子ゲームの画面にゲームURL及び登録URLをリンク(例えば、ハイパーリンク)させておくことも好適である。
【0062】
ステップS44にて、電子ゲームの画面を閲覧しているユーザがゲームURLのリンクを選択すると、電子ゲームをプレイ(試行)する指示が受け付けられる。このステップでの処理がプレイ指示受付手段に相当する。情報端末100bは、ゲームURLが指定されると、ゲームURL及びユーザBに関する情報をサーバ102へ送信する。このステップは、上記ステップS18と同様に処理すればよい。
【0063】
ステップS20では、ゲーム実効性について確認処理が行われる。このステップでの処理が判定手段に相当する。この場合、ゲーム実効性は、ユーザBの情報端末がサーバと通信可能である場合に成立するものとされ、そうでない場合には不成立とされるようにすることが好適である。ただし、ゲーム実効性は、ユーザBがプレイを要求された電子ゲームサービスの利用者として登録されている場合に成立するものとされ、そうでない場合に不成立とされるものとしてもよい。また、ゲーム実効性は、ユーザBがプレイを要求された電子ゲームサービスの利用者として登録されていない場合であっても、ユーザBが電子ゲームサービスの提供元の会社にユーザ登録している場合に成立するものとされ、そうでない場合には不成立とされるようにしてもよい。このステップは、上記ステップS20と同様に処理される。
【0064】
ゲーム実効性が成立していると判定された場合、上記ステップS24及びS26と同様に、電子ゲームをプレイするためのプレイ情報の情報端末100bへの送信及びそのプレイ情報に基づく電子ゲームの再開が行われる。これらの処理がプレイ情報送信手段及びプレイ情報処理手段に相当する。このとき、再現又は実況中継中の電子ゲームのパラメータをそのまま引き継ぎ、その状態から電子ゲームのプレイを開始させることが好適である。
【0065】
ゲーム実効性が成立していないと判定された場合、アクセスしたユーザに対する電子ゲームのプレイは許可されず、電子ゲームの再現又は実況中継を継続させる。
【0066】
また、ステップS26では、招待先のユーザからユーザ登録の指示が受け付けられる。このステップでの処理がユーザ登録指示受付手段に相当する。ユーザBが電子ゲームの画面にリンクされている登録URLを選択すると、情報端末100bは登録URLをサーバ102へ送信する。
【0067】
ステップS28では、ユーザBの電子ゲームサービスへの登録処理が開始される。この処理がユーザ登録手段に相当する。
【0068】
このような処理によって、ゲームの実効性が成立する場合には、ユーザは電子ゲームの再現又は実況中継を閲覧しながら任意のタイミングでゲームのプレイを開始することができる。また、ゲームの実行性が成立しない場合には、電子ゲームを再現又は実況中継を続けて見ることができる。
【0069】
なお、本変形例は、任意のウェブページ中に挿入されるウェブ広告に応用することが可能である。すなわち、ユーザBがウェブページを閲覧するために、ウェブページの配信サーバからHTMLファイルをダウンロードした際、電子ゲーム提供サーバからユーザAのプレイ情報がダウンロードされ、それがウェブ広告として表示される。これは、ウェブページの作成者が、ユーザAのプレイ情報をウェブ広告として表示させるためのAPIを、ウェブページのHTMLファイルに埋め込むことにより実現される。
【0070】
これによって、実際のゲームプレイの様子をユーザに見せることが可能となるので、広告としての効果がより高まる。また、広告領域に対してユーザからの入力があった場合、ウェブ広告において再生中の電子ゲームの続きからプレイすることを可能にさせることで、新規ユーザを電子ゲームによりスムーズに誘導することができる。
【0071】
また、ユーザAの過去のプレイ情報でなく、ユーザAが現在プレイしている電子ゲームの情報を取得して、その状況をリアルタイムでユーザBに閲覧させる実況中継を行うようにしてもよい。この場合、ユーザAのプレイ情報を情報端末100aからリアルタイムで取得してサーバ102のプレイ情報を更新すると共に、そのプレイ情報をユーザBの情報端末100bへ転送するようにすればよい。
【0072】
また、ユーザBが電子ゲームサービスのユーザ登録を完了したことを契機として、招待元ユーザAに対して、電子ゲームサービス内でのフレンド関係を構築するためのフレンド申請が送られるようにしてもよい。あるいは、ユーザBが電子ゲームサービスのユーザ登録を完了したことを契機として、ユーザBとユーザAとをフレンドとしてもよい。これらの処理がフレンド関係構築手段に相当する。これによって、ユーザAはフレンドがいる状態でゲームを開始することができるため、ユーザAがゲームを開始することの動機を高めることができる。
【0073】
また、上記実施の形態では、サーバ102によってプレイ情報の管理等が行われる態様としたが、サーバ102によって行われる処理の一部又は全部を情報端末100a又は100bで行うようにしてもよいし、他の情報端末100によって行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、100(100a,100b) 情報端末、102 サーバ、104 情報通信網。
図1
図2
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図5
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図7