【文献】
Wei-Jung Chien(外2名),Parsing friendly intra mode coding,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 JCTVC-F459,米国,ITU-T,2011年 7月22日,p.1-5
【文献】
Tzu-Der Chuang(外5名),Luma Intra Prediction Mode Coding,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 JCTVC-F062,米国,ITU-T,2011年 7月22日,p.1-5
【文献】
Benjamin Bross (外4名),WD4: Working Draft 4 of High-Efficiency Video Coding,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 JCTVC-F803_d4,米国,ITU-T,2011年10月22日,p.87
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
現在ブロックの左側及び上側ブロックのイントラ予測モードのうち一つのみが有効な場合、2個のイントラ予測モードが前記MPMグループに追加され、前記2個のイントラ予測モードは、前記有効なイントラ予測モードによって決定されることを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測モード復号化方法。
前記左側及び上側ブロックのイントラ予測モードが有効で互いに同じ場合、前記イントラ予測モードが方向性モードであると、2個の方向性モードが前記MPMグループに追加されることを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測モード復号化方法。
前記左側及び上側ブロックのイントラ予測モードが有効で互いに異なる場合、前記左側及び上側イントラ予測モードのうち一つは、2個の非方向性モードのうち一つであり、他の一つは、方向性モードであると、前記MPMグループは、2個の非方向性モード及び前記方向性モードを含むことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測モード復号化方法。
前記2個の非方向性モードのうち一つがDCモードである場合、前記MPMグループは、DCモード、プレーナモード、及び前記方向性モードを含むことを特徴とする請求項5に記載のイントラ予測モード復号化方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の多様な実施例を例示的な図面を介して詳細に説明する。本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるため、本発明を特定の実施形態に対して限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むと理解されなければならない。各図面の説明において、類似の参照符号を類似の構成要素に対して使用した。
【0013】
本発明による動映像符号化装置及び動映像復号化装置は、パソコン、ノートブック、個人用携帯端末機、携帯型マルチメディアプレーヤ、スマートフォン、無線通信端末機、TVなどのユーザ端末機又はサービスを提供するサーバなどである。また、前記動映像符号化装置及び動映像復号化装置は、各種機器又は有無線ネットワークと通信を実行するための通信モデムなどの通信装置、映像を符号化又は復号化し、又は符号化/復号化のための各種プログラムとデータを格納するためのメモリ、プログラムを実行して演算及び制御するためのマイクロプロセッサなどを具備する装置である。
【0014】
図1は、本発明の一実施例に係る動映像符号化装置を示すブロック構成図である。
【0015】
本発明に一実施例に係る動映像符号化装置100は、イントラ予測部110、インター予測部120、変換及び量子化部130、エントロピー符号化部140、逆量子化及び逆変換部150、後処理部160、ピクチャバッファ170、減算部190、及び加算部195を含む。
【0016】
イントラ予測部110は、現在ブロックが含まれるピクチャ又はスライスの復元された画素を利用してイントラ予測ブロックを生成する。イントラ予測部110は、予測符号化する現在ブロックの大きさによって予め設定された個数のイントラ予測モードの中から一つを選択し、前記選択されたイントラ予測モードによって予測ブロックを生成する。
【0017】
インター予測部120は、前記ピクチャバッファ170に格納された参照ピクチャを利用して動き推定を実行し、動き予測のために参照ピクチャインデックス及び動きベクトルを決定する。そして、前記参照ピクチャインデックス及び動きベクトルを利用して現在ブロックのインター予測ブロックを生成する。
【0018】
変換及び量子化部130は、現在ブロックとイントラ予測部110又はインター予測部120で生成された予測ブロックの残差ブロックを変換して量子化する。前記変換は、水平及び垂直方向の1次元変換マトリクスにより行われる。イントラ予測の残差ブロックは、変換ブロックの大きさ(即ち、残差ブロックの大きさ)及びイントラ予測モードによって決定される変換マトリクスにより変換される。インター予測の残差ブロックは、予め定められた変換マトリクスにより変換される。
【0019】
変換及び量子化部130は、前記変換ブロックを量子化ステップサイズを利用して量子化する。前記量子化ステップサイズは、予め定められた大きさ以上の符号化単位別に変更されることができる。
【0020】
前記量子化された変換ブロックは、逆量子化及び逆変換部150とエントロピー符号化部140に提供される。
【0021】
逆量子化及び逆変換部150は、前記量子化された変換ブロックを逆量子化し、前記逆量子化された変換ブロックを逆変換して残差ブロックを復元する。加算器は、前記逆量子化及び逆変換部150により復元された残差ブロック及びイントラ予測部110又はインター予測部120からの予測ブロックを加えて復元ブロックを生成する。
【0022】
後処理部160は、復元されたピクチャの画質を改善するためのものであり、デブロッキングフィルタリング部161、オフセット適用部162、及びループフィルタリング部163を含む。
【0023】
デブロッキングフィルタリング部161は、予測ブロック及び変換ブロックの境界にデブロッキングフィルタを適応的に適用する。前記境界は、8×8グリッドに置かれている境界に限定することができる。デブロッキングフィルタリング部161は、フィルタリングする境界(boundary)を決定し、前記境界強度(bounary strength)を決定し、前記境界強度が0より大きい場合にはデブロッキングフィルタを前記境界に適用するかどうかを判断する。前記境界をフィルタリングすると決定すると、前記境界に適用するフィルタを選択し、選択されたフィルタにより境界をフィルタリングする。
【0024】
オフセット適用部162は、デブロッキングフィルタリング部を経た映像内の画素と原本画素との間のディストーション(distortion)を減少させるために、ピクチャ又はスライス単位にオフセットを適用するかどうかを決定する。または、スライスを複数個のオフセット領域に分割し、各オフセット領域別にオフセットタイプを決定することができる。オフセットタイプは、予め定められた個数のエッジオフセットタイプとバンドオフセットタイプを含むことができる。オフセットタイプがエッジオフセットタイプの場合には各画素が属するエッジタイプを決定し、これに対応するオフセットを適用する。前記エッジタイプは、現在画素と隣接する2個の画素値の分布を基準に決定する。
【0025】
ループフィルタリング部163は、オフセット適用部162を経た復元映像と原本映像を比較した値に基づいて復元映像を適応的にループフィルタリングする。コーディング単位に復元映像をループフィルタリングするかどうかが決定される。各コーディングユニットによって適用されるループフィルタの大きさ及び係数は変わることができる。コーディングユニット別前記適応的ループフィルタの適用可否を示す情報は、各スライスヘッダに含まれることができる。色差信号の場合には、ピクチャ単位に適応的ループフィルタの適用可否を決定することができる。したがって、色差成分の各々がフィルタリングされるかどうかを示す情報をスライスヘッダ又はピクチャヘッダが含むことができる。
【0026】
ピクチャバッファ170は、後処理された映像データを後処理部160から入力を受け、ピクチャ(picture)単位に映像を復元して格納する。ピクチャは、フレーム単位の映像、又はフィールド単位の映像である。
【0027】
エントロピー符号化部140は、変換及び量子化部130により量子化された量子化係数情報、イントラ予測部140から受信されたイントラ予測情報、インター予測部150から受信された動き情報等をエントロピー符号化する。エントロピー符号化部140は、前記量子化された変換ブロックの係数を1次元の量子化係数情報に変換するために、スキャン部145を含む。
【0028】
スキャン部145は、前記量子化された変換ブロックの係数を1次元に変換するためのスキャンタイプを決定する。スキャンタイプは、方向性イントラ予測モード及び変換ブロックの大きさによって変わることができる。量子化係数のスキャン順序は、逆方向にスキャンする。
【0029】
前記量子化された変換ブロックが所定大きさより大きい場合には、前記変換係数が複数個の下位ブロックに分割されてスキャンされる。それぞれの下位ブロックの前記変換係数に適用されるスキャンタイプは同じである。前記下位ブロック間に適用されるスキャンタイプはジグザグスキャンであってもよく、前記各下位ブロックの変換係数に適用されるスキャンタイプと同じであってもよい。
【0030】
図2は、本発明の一実施例に係る動映像復号化装置200を示すブロック構成図である。
【0031】
本発明の一実施例による動映像復号化装置200は、エントロピー復号化部210、逆量子化部220、逆変換部230、イントラ予測部240、インター予測部250、後処理部260、ピクチャバッファ270、加算部280を含む。
【0032】
エントロピー復号化部210は、受信されたビットストリームを復号し、イントラ予測情報、インター予測情報、量子化係数情報などに分離する。エントロピー復号化部210は、復号化されたイントラ予測情報をイントラ予測部240に供給し、復号化されたインター予測情報をインター予測部250に供給する。エントロピー復号化部210は、前記復号化された量子化係数情報を逆スキャンするための逆スキャン部215を含む。
【0033】
逆スキャン部215は、前記量子化係数情報を2次元配列の量子化ブロックに変換する。前記変換のために複数個のスキャンタイプの中から一つを選択する。スキャンタイプは、方向性イントラ予測モード及び変換ブロックの大きさによって変わることができる。量子化係数のスキャン順序は逆方向にスキャンする。前記量子化された変換ブロックが所定大きさより大きい場合には、前記変換係数が複数個の下位ブロックに分割されてスキャンされる。それぞれの下位ブロックの前記変換係数に適用されるスキャンタイプは同じである。前記下位ブロック間に適用されるスキャンタイプはジグザグスキャンであってもよく、前記各下位ブロックの変換係数に適用されるスキャンタイプと同じであってもよい。
【0034】
逆量子化部220は、現在コーディングユニットの量子化ステップサイズ予測子を決定し、前記決定された量子化ステップサイズ予測子及び受信された残差量子化ステップサイズを加えて現在コーディングユニットの量子化ステップサイズを復元する。逆量子化部220は、前記量子化ステップサイズと逆量子化マトリクスを利用して前記量子化ブロックを逆量子化する。前記量子化ブロックの大きさ及び予測モードによって前記量子化マトリクスが決定される。即ち、同じ大きさの量子化ブロックに対しても前記現在ブロックの予測モード及びイントラ予測モードのうち少なくとも一つに基づいて量子化マトリクスが選択される。
【0035】
逆変換部230は、逆量子化された変換ブロックを逆変換して残差ブロックを復元する。前記逆量子化ブロックに適用する逆変換マトリクスは、予測モード及びイントラ予測モードによって決定されることができる。
【0036】
加算部280は、逆変換部230により復元された残差ブロック及びイントラ予測部240又はインター予測部250により生成される予測ブロックを加えて復元ブロックを生成する。
【0037】
イントラ予測部240は、エントロピー復号化部210から受信されたイントラ予測情報に基づいて現在ブロックのイントラ予測モードを復元する。そして、復元されたイントラ予測モードによって予測ブロックを生成する。
【0038】
インター予測部250は、エントロピー復号化部210から受信されたインター予測情報に基づいて参照ピクチャインデックスと動きベクトルを復元する。そして、前記参照ピクチャインデックスと動きベクトルを利用して現在ブロックに対する予測ブロックを生成する。小数精密度の動き補償が適用される場合には選択された補間フィルタを適用して予測ブロックを生成する。
【0039】
後処理部260の動作は、
図1の後処理部160の動作と同様であるため省略する。
【0040】
ピクチャバッファ270は、後処理部260により後処理された復号映像をピクチャ単位に格納する。
【0041】
図3は、本発明の一実施例に係る動映像復号化装置200でのイントラ予測ブロックを生成する方法に対して説明する。
【0042】
まず、エントロピー復号化部210は、受信されたビットストリームからイントラ予測情報をエントロピー復号化する(S110)。
【0043】
イントラ予測情報は、イントラ予測モードグループ指示子と予測モードインデックスを含む。前記イントラ予測モードグループ指示子は、現在ブロックのイントラ予測モードがMPMグループに属するか、MPM以外のグループに属するかを示す。予測モードインデックスは、イントラ予測モードグループ指示子が示すイントラ予測モードグループ内での特定イントラ予測モードを示す情報である。
【0044】
次に、イントラ予測部240は、現在ブロックに隣接したブロックのイントラ予測モードを利用してMPMグループを生成した後、現在ブロックのイントラ予測モードを復元する(S120)。MPMグループは、3個のイントラ予測モードで構成される。
図4を参照して説明する。
図4は、本発明に一実施例に係るイントラ予測モードを示す。
【0045】
1)現在ブロックの上側及び左側ブロックのイントラ予測モードが存在して互いに異なる場合、前記MPMグループは、前記2個のイントラ予測モードと1個の追加イントラ予測モードで構成される。
【0046】
前記2個のイントラ予測モードのうち一つがDCモードであり、他の一つがフラッタモードでない場合、前記追加イントラ予測モードはプレーナモードである。同様に、前記二つのイントラ予測モードのうち一つがプレーナモードであり、他の一つがDCモードである場合、前記追加イントラ予測モードはDCモードである。
【0047】
前記2個のイントラ予測モードがDCモード及びプレーナモードである場合、前記追加イントラ予測モードは、垂直モード又は水平モードである。
【0048】
前記2個のイントラ予測モードがDCモード及びプレーナモードでない場合、前記追加イントラ予測モードは、前記2個のイントラ予測モード間の方向性を有するイントラ予測モードであり、又はDCモード又はプレーナモードである。
【0049】
2)現在ブロックの上側及び左側ブロックのイントラ予測モードが存在して同じ場合、前記MPMグループは、前記イントラ予測モード及び2個の追加イントラ予測モードを含む。
【0050】
前記イントラ予測モードがDCモード及びプレーナモードでない場合、前記2個の追加イントラ予測モードは、前記イントラ予測モードに隣接する2個のイントラ予測モードに設定される。前記イントラ予測モードがDCモードの場合、前記2個の追加イントラ予測モードは、プレーナモード及び垂直モードである。
【0051】
3)現在ブロックの上側及び左側ブロックのイントラ予測モードのうち一つのみが存在する場合、前記MPMグループは、前記イントラ予測モード及び2個の追加イントラ予測モードを含む。前記2個の追加イントラ予測モードは、前記イントラ予測モードにより決定される。
【0052】
4)現在ブロックの上側及び左側ブロックのイントラ予測モードが存在しない場合、前記MPMグループは、DCモード、プレーナモード、及び垂直モードを含むことができる。
【0053】
前記イントラ予測モードグループ指示子が前記MPMグループを示すと、イントラ予測部240は、前記予測モードインデックスが示すイントラ予測モードを、前記MPMグループから選択することで、現在ブロックのイントラ予測モードに決定する。前記イントラ予測モードグループ指示子は、現在ブロックのイントラ予測モードがMPMグループに属するか、MPM以外のグループに属するかを示すフラグ情報である。
【0054】
前記イントラ予測モードグループ指示子が前記MPMグループを示さないと、イントラ予測部240は、MPMグループに属するイントラ予測モードを除いたイントラ予測モード(以下、残余イントラ予測モードという)のうち、前記予測モードインデックスが示すイントラ予測モードを現在ブロックのイントラ予測モードに決定する。前記残余イントラ予測モードに与えられる予測モードインデックスは、MPMグループの構成によって変わる。即ち、前記復号された予測モードインデックスは、MPMグループの構成によって再配列された残余イントラ予測モードのインデックスを示す。したがって、イントラ予測部240は、前記復号された予測モードインデックス及びMPMグループに属するイントラ予測モードによって現在ブロックのイントラ予測モードを前記残余イントラ予測モードの中から選択する。
【0055】
具体的に、現在ブロックの前記残余イントラ予測モードをモード番号順に再配列し、前記受信された予測モードインデックスに対応する順序のイントラ予測モードを現在ブロックのイントラ予測モードとして選択する。この場合、前記残余イントラ予測モードを再配列することもできるが、現在ブロックの前記イントラ予測モードインデックスと前記MPMグループに属するイントラ予測モード番号を比較することで、現在ブロックのイントラ予測モードを決定することもできる。
【0056】
前記方法は、非方向性モードのうち、DCにモード番号2、プレーナモードにモード番号34を付与し、残りのモードに方向性モードを付与した場合に適用されることができる。しかし、現在ブロックのイントラ予測モードとしてプレーナモード及びDCモードが選択される確率が他の方向性モードより高いため、プレーナモードに小さいモード番号(例えば、モード番号0)を適用して前記方法を適用することができる。この場合、他の後順位モード番号のモード番号が1ずつ増加するようになる。
【0057】
または、非方向性モードに最も低いインデックスを付与することもできる。一例として、現在ブロックのイントラ予測モードがプレーナモードであり、前記残余イントラ予測モードにプレーナモードが含まれる場合、前記イントラ予測モードインデックスは0を含むことができる。他の例として、前記残余イントラ予測モードにプレーナモード及びDCモードが含まれる場合、プレーナモード、DCモード、方向性モードの順に整列された状態で前記予測モードインデックスに対応する順序のイントラ予測モードが現在ブロックのイントラ予測モードに設定されることができる。他の例として、プレーナモードにモード番号0、DCモードにモード番号1を割り当てたり、DCモードにモード番号0、プレーナモードにモード番号1を割り当てたりすることもできる。この場合、現在ブロックの前記イントラ予測モードインデックスと前記MPMグループに属するイントラ予測モード番号を比較することで、現在ブロックのイントラ予測モードを決定することができる。
【0058】
イントラ予測部240は、現在ブロックの変換大きさを示す情報を利用して予測ブロックの大きさを決定する(S130)。
【0059】
前記予測ブロックの大きさが現在ブロックの大きさと同じ場合には、現在ブロックのイントラ予測モード及び現在ブロックの参照画素を利用して予測ブロックを生成する。前記参照画素は、現在ブロック以前に復元された画素又は生成された画素である。
【0060】
前記予測ブロックの大きさが現在ブロックの大きさより小さい場合、即ち、現在ブロックが複数個のサブブロックに分けられてイントラ予測が実行される場合には、各サブブロックの予測ブロック生成時に同じイントラ予測モード(即ち、現在ブロックのイントラ予測モード)が利用される。また、復号化順序上、2番目以後のサブブロックの予測ブロックは、先行するサブブロックの復元画素を利用して生成される。したがって、各サブブロック単位に予測ブロック生成、残差ブロック生成、及び復元ブロック生成が終わった後、次の順序のサブブロックの予測ブロックが生成される。
【0061】
イントラ予測部240は、前記予測ブロックの大きさに対応するブロックの参照画素が有効かどうかを判断する(S140)。前記参照画素は、既に復号化されて復元された画素である。前記参照画素のうち少なくとも一つが有効でないと判断される場合には参照画素を生成する(S150)。
【0062】
具体的に、全ての参照画素が有効でないと判断される場合には、2
L−1値に代替する。ここで、Lは輝度成分の階調を示すためのビット数である。
【0063】
有効でない参照画素位置を基準に片側方向にのみ有効な参照画素が存在する場合には、前記有効な参照画素のうち最も近い位置にある参照画素を複写して参照画素を生成する。
【0064】
有効でない参照画素位置を基準に有効な参照画素が両側方向に存在する場合、予め定められた方向の最も近い位置の参照画素を複写し、又はそれぞれの方向に最も隣接した参照画素2個の平均値で参照画素を生成することができる。
【0065】
イントラ予測部240は、参照画素をフィルタリングするかどうかを決定する(S160)。前記復元されたイントラ予測モード及び予測ブロックの大きさによって前記参照画素を適応的にフィルタリングする(S170)。
【0066】
イントラ予測部240は、イントラ予測モードがDCモードである場合には参照画素をフィルタリングしない。イントラ予測モードが垂直モード及び水平モードである場合にも参照画素をフィルタリングしない。しかし、イントラ予測モードが前記垂直モード及び水平モード以外の方向性モードである場合には、前記イントラ予測モード及び前記予測ブロックの大きさによって適応的に参照画素をフィルタリングする。前記予測ブロックの大きさが4×4である場合には、イントラ予測モードに関係なく、複雑度減少のために参照画素をフィルタリングしない。前記フィルタリングは、参照画素間の画素値の変化量をスムージング(smoothing)するためのことであり、low−pass filterを利用する。Low−pass filterは、3−tapフィルタである[1,2,1]又は5−tapフィルタである[1,2,4,2,1]である。前記予測ブロックの大きさが8×8〜32×32の場合、前記予測ブロックの大きさが大きくなることによってより多くの数のイントラ予測モードで参照画素をフィルタリングする。
【0067】
イントラ予測部240は、イントラ予測モードによって予測ブロックを生成する(S180)。前記予測ブロックに使われる参照画素は、前記予測ブロックの大きさ及びイントラ予測モードによって適応的にフィルタリングされた画素である。
【0068】
DCモードでは(x=0,...,N−1、y=−1)位置のN個の上側参照画素と(x=−1、y=0,...,M−1)位置の左側参照画素及び(x=−1、y=−1)位置のコーナー画素の平均値が予測ブロックの予測画素に決定されることができる。しかし、前記参照画素と隣接する位置の予測画素は、前記平均値と前記予測画素に隣接する参照画素の加重平均を利用して生成することができる。プレーナモードでも、前記DCモードと同様の方式に予測画素を生成することができる。
【0069】
垂直モードでは垂直方向に位置する参照画素が予測画素となる。しかし、左側画素と隣接した予測画素は、前記垂直方向の参照画素と、前記左側参照画素の変化量を利用して生成されることができる。前記変化量は、コーナー参照画素と前記予測画素に隣接する参照画素との間の変化量を示す。水平モードでも前記垂直モードと方向のみが異なり、同様の方式に予測画素を生成することができる。
【0070】
図5は、本発明の一実施例に係るイントラ予測モード符号化順序を示す。
図1の動映像符号化装置での現在ブロックのイントラ予測モードを符号化する方法に対して説明する。前記方法は、
図1のイントラ予測部110及びエントロピー符号化部140で実行されることができる。
【0071】
まず、現在ブロックのイントラ予測モードを決定する(S210)。
【0072】
次に、現在ブロックのMPMグループを生成する(S220)。MPMグループを生成する方法は、前述された
図2のイントラ予測部240でMPMグループを生成する方法と同様であるため省略する。
【0073】
次に、現在ブロックのイントラ予測モードがMPMグループに属するイントラ予測モードに含まれるかどうかを判断する(S230)。
【0074】
前記イントラ予測モードがMPMグループに含まれると、MPMグループを示すフラグ(即ち、イントラ予測モードグループ指示子)と前記MPMグループ内のイントラ予測モードを特定する予測モードインデックスを決定する(S240)。
【0075】
前記イントラ予測モードがMPMグループに含まれないと、MPMグループを示さないフラグと前記MPMグループにイントラ予測モードを除いたイントラ予測モード(以下、残余イントラ予測モードという)のうち、前記イントラ予測モードを特定する予測モードインデックスを決定する(S250)。
【0076】
前記残余イントラ予測モードのうち、現在ブロックのイントラ予測モードを示す予測モードインデックスは、MPMグループの構成によって変わる。即ち、前記予測モードインデックスは、MPMグループの構成によって再配列された残余イントラ予測モードのインデックスを示す。したがって、前記現在ブロックのイントラ予測モード及びMPMグループに属するイントラ予測モードによって前記予測モードインデックスが決定される。
【0077】
具体的に、現在ブロックの前記残余イントラ予測モードをモード番号順に再配列し、前記現在ブロックのイントラ予測モードの順序を前記予測モードインデックスにより決定することができる。または、前記残余イントラ予測モードを再配列することもできるが、現在ブロックのイントラ予測モードのモード番号と前記MPMグループに属するイントラ予測モード番号を比較することで、前記予測モードインデックスを決定することもできる。
【0078】
前記方法は、非方向性モードのうち、DCにモード番号2、プレーナモードにモード番号34を付与し、残りのモードに方向性モードを付与した場合に適用されることができる。しかし、現在ブロックのイントラ予測モードとしてプレーナモード及びDCモードが選択される確率が他の方向性モードより高いため、プレーナモードに小さいモード番号(例えば、モード番号0)を適用して前記方法を適用することができる。この場合、他の後順位モード番号のモード番号が1ずつ増加するようになる。または、非方向性モードに最も低いインデックスを付与することもできる。一例として、現在ブロックのイントラ予測モードがプレーナモードであり、前記残余イントラ予測モードにプレーナモードが含まれる場合、前記イントラ予測モードインデックスは0を含むことができる。他の例として、前記残余イントラ予測モードにプレーナモード及びDCモードが含まれる場合、プレーナモード、DCモード、方向性モードの順に整列された状態で前記予測モードインデックスに対応する順序のイントラ予測モードが現在ブロックのイントラ予測モードに設定されることができる。他の例として、プレーナモードにモード番号0、DCモードにモード番号1を割り当てたり、DCモードにモード番号0、プレーナモードにモード番号1を割り当てたりすることもできる。この場合、現在ブロックの前記イントラ予測モードインデックスと前記MPMグループに属するイントラ予測モード番号を比較することで、現在ブロックのイントラ予測モードを決定することができる。
【0079】
以上、実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は、特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができる。