(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1実施形態〕
以下、この発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機100の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
図1には、ガイドレール2で囲まれ、遊技球を発射して遊技を行う遊技領域1aが前面側に形成された遊技盤1を示した。なお、遊技機の外枠であって島設備に固定される機枠や、遊技領域1aの前面を覆うクリア部材保持枠、遊技盤1を取り付ける前面枠、遊技領域1aの下側に設けられ遊技球を収容する上皿、下皿を有するとともに、遊技者が発射操作を行うための操作ハンドルを備えた操作パネルなどは図示を省略している。
【0016】
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
【0017】
遊技領域1aの略中央にはセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、変動表示ゲームをなす特図変動表示ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示する飾り特図変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
【0018】
また、遊技領域1a内には、普図始動ゲート4と、普通変動表示ゲームをなす普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器15、普通変動表示装置として普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5が設けられている。また、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13と、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特
図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)が実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特
図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が実行されるようになっている。
【0019】
また、遊技領域1a内には、変動表示装置として特
図1変動表示ゲームを表示する特
図1表示器8と、変動表示装置として特
図2変動表示ゲームを表示する特
図2表示器9と、が設けられている。また、特
図1変動表示ゲームの未処理回数(特
図1始動記憶)を表示する特
図1記憶表示器18と、特
図2変動表示ゲームの未処理回数(特
図2始動記憶)を表示する特
図2記憶表示器19が設けられている。また、遊技状態等を表示する遊技状態等表示LED6が設けられている。なお、普図記憶表示器15、普図表示器5、特
図1表示器8、特
図2表示器9、特
図1記憶表示器18、特
図2記憶表示器19は、セグメントLEDとして一体に設けられている。また、特別遊技状態となった場合のラウンド数(2R,15R)を表示するラウンド数表示器(LED)を備えても良い。
【0020】
さらに遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、特
図1変動表示ゲーム、特
図2変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
【0021】
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(
図2に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器15にて表示されるようになっている。
【0022】
普図変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた普図表示器5で実行されるようになっている。普図表示器5は、普通識別情報(普図、普通図柄)としての当たりを示すLEDと、普通識別情報としてのはずれを示すLEDとから構成され、二つのLEDを交互に点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、何れか一方のLEDを点灯することで結果を表示するようになっている。なお、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は普通識別情報として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特
図2変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0023】
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、上方に第1始動入賞口13が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電開閉SOL7b、
図2に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0024】
第1始動入賞口13の内部には第1始動口SW13a(
図2に図示)が備えられ、この第1始動口SW13aによって遊技球を検出することに基づき、特
図1変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利(実行権利)が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には第2始動口SW7d(
図2に図示)が備えられ、この第2始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、特
図2変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利(実行権利)が発生するようになっている。この特
図1変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特
図1始動記憶(第1特図始動記憶)として記憶される。そして、この特
図1始動記憶は、特
図1記憶表示器18に表示される。また、特
図2変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特
図2始動記憶(第2特図始動記憶)として記憶される。そして、この特
図2始動記憶は、特
図2記憶表示器19にて表示される。なお、以下の説明において、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
【0025】
特
図1変動表示ゲーム、特
図2変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特
図1表示器8(変動表示装置、第1変動表示装置)、特
図2表示器9(変動表示装置、第2変動表示装置)で実行されるようになっており、複数の特別識別情報(特図、特別図柄)を変動表示したのち、所定の結果態様(停止結果態様)を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。すなわち、特
図1表示器8、特
図2表示器9、表示装置43が、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示する変動表示装置をなす。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特
図1表示器8もしくは特
図2表示器9の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様となる。
【0026】
なお、特
図1表示器8、特
図2表示器9は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に特
図1表示器8、特
図2表示器9を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。なお、特
図2始動記憶は特
図1始動記憶よりも優先的に消化されるようになっており、特
図2始動記憶がある場合は、特
図1始動記憶があっても特
図2変動表示ゲームが実行される。ただし、特
図1変動表示ゲームの実行中に特
図2始動記憶が発生した場合は、そのゲーム終了を待って特
図2変動表示ゲームが実行される。
【0027】
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、
図2に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(
図2に図示)が配設されている。
【0028】
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(
図2に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出発射制御装置50(
図2に図示)によって払い出されるようになっている。排出発射制御装置50は、遊技制御装置30の制御の下で排出装置51を制御して所定数の賞球が払い出されるようにする。
【0029】
また、
図2に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御手段をなす遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40、排出装置51による賞球または貸球の払い出しの制御と、発射装置52による遊技球の発射の制御を行うサブ制御装置としての排出発射制御装置50、電力を供給する電源供給装置60を備えている。
【0030】
遊技制御装置30は、CPU31a、ROM31b、RAM31c等を有する遊技用マイクロコンピュータ31を備えるとともに、入出力インタフェース(入出力I/F)33、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(CLK)32(発振器)等により構成されている。
【0031】
CPU31aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数(第1乱数値)や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(実行態様)を決定するための変動パターン乱数1から3、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数などの各種乱数値なども生成している。RAM31cは、第1始動入賞口13に設けられた第1始動口SW13a、普通変動入賞装置7に設けられた第2始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。
【0032】
ROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値(第1判定値)、特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定するための各種テーブルや判定値などが記憶されている。
【0033】
また、入出力インタフェース33には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、カウントSW10c、入賞口SW12a,12a,…、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121、排出発射制御装置50などが接続されている。そして、入出力インタフェース33は、これらから入力された各種信号を中継し、CPU31aに対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、内枠開放SW121は、前面枠が開放されていることを検出するものである。
【0034】
また、入出力インタフェース33には、CPU31aから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該入出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、特
図1表示器8、特
図1記憶表示器18(
図1に図示)、特
図2表示器9、特
図2記憶表示器19(
図1に図示)、普図表示器5、普図記憶表示器15(
図1に図示)、遊技状態等表示LED6、普電開閉SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部出力端子16、演出制御装置40、排出発射制御装置50に出力される。
【0035】
サブ制御装置としての演出制御装置40は、制御装置としてのCPU40a、ROM40b、RAM40c、入出力インタフェースや、表示装置43(液晶表示装置)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、画像や映像データが記憶されたCGROM40dなどを含むビデオ回路、グラフィックプロセッサとしてのVDP40e(video display processor)を備えている。また、遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用の各種LED45などを駆動するドライバ40f、音の出力を制御する音源LSI40gを備えている。
【0036】
この演出制御装置40は図示しない入出力インタフェースを有し、この入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置30が接続されている。そして、遊技制御装置30から入力される各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPU40aに対し出力される。演出制御装置40は、この遊技制御装置30から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。また、入出力インタフェースには、遊技者が操作可能な操作手段をなす操作ボタン158からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40はこれらの検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。上記操作ボタン158は、例えば、遊技機100の前面パネルに設けられた遊技球を保持する上皿の表面等に設けられる。
【0037】
さらに、入出力インタフェースには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバ40fを介して各種LED45、遊技盤1に設けられる可動演出装置の可動モータ44、などに出力される。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40eに出力され、VDP40eから該制御信号に基づく画像データが液晶表示装置(表示装置43)に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音源LSI40gに出力され、音源LSI40gから該制御信号に基づく音声データがスピーカ145に出力される。
【0038】
サブ制御装置としての排出発射制御装置50は、演算処理用CPU、ROM、RAM等を備え、遊技制御装置30からの賞球制御指令(賞球数データの受信)や、球貸機(図示略)からの球貸制御指令に基づいて、排出装置51に所定数の遊技球(賞球、貸球)を排出させる制御を行う。また、発射装置52による遊技球の発射制御を行うようになっており、排出発射制御装置50には、遊技者が操作ハンドルに触れることで、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ54からの信号が入力されるようになっている。また、遊技者が操作ハンドルに設けられた発射停止スイッチ53を操作することで、該発射停止スイッチ53からの入力信号がタッチセンサ54からの入力信号と併せて入力されるようになっている。
【0039】
また、遊技制御装置30には、電源供給装置60から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置60から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置60には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源61が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
【0040】
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30では、遊技に関する処理として、主に
図3に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる
図4に示すタイマ割込み処理とを行う。
【0041】
メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
図3に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップS1)を行い、そして、停電復旧処理(ステップS2)を行う。
【0042】
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS3)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS4)を行う。その後、大当り判定用乱数や大当り図柄乱数などの乱数の初期値を更新して乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS5)を行い、割込みを許可する処理(ステップS6)を行う。なお、初期値乱数更新処理(ステップS5)では、特
図1変動表示ゲーム用の乱数および特
図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
【0043】
そして、RAM31cの停電検査領域をチェックし、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を行う。なお、停電検査領域には、停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定されるようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
【0044】
停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生していない場合(ステップS7;N)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS4)に戻り、以降、電源の遮断がなければ割込みを禁止する処理(ステップS4)から停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を繰り返し行う。一方、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生した場合(ステップS7;Y)は、停電時処理(ステップS8)を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源61により停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
【0045】
なお、この停電時処理(ステップS8)では、まず、割り込みを禁止する処理を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理を行い、停電検査領域をクリアする処理を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
【0046】
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図4に示すように、このタイマ割込み処理においては、まず、レジスタのデータを待避する処理(ステップS10)を行う。次に、各種センサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121など)からの入力の処理や、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL10b、普電開閉SOL7b)等のアクチュエータの駆動制御を行うための出力の処理を行う入出力処理(ステップS11)を行う。
【0047】
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置40等に出力するコマンド送信処理(ステップS12)を行う。そして、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための大当り判定用乱数、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための当り判定用乱数を更新する乱数更新処理1(ステップS13)を行う。次に、乱数の初期値を更新し、乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS14)を行う。なお、特図に関する乱数は、特
図1変動表示ゲーム用の乱数および特
図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
【0048】
次に、特図変動表示ゲームに関連した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターン(実行態様)を決定する変動パターン乱数1から3を更新するための乱数更新処理2(ステップS15)を行う。次に、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10cから信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理(ステップS16)を行う。そして、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップS17)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS18)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS19)を行う。
【0049】
次に、遊技機100に設けられ、遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDに関する処理を行うセグメントLED編集処理(ステップS20)を行う。そして、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う外部情報編集処理(ステップS21)を行う。次に、割込み終了宣言をする処理(ステップS22)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS23)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS24)を行い、タイマ割込み処理を終了する。
【0050】
そして、遊技制御装置30では、以上のような処理のうち特図ゲーム処理(ステップS18)において、第1始動入賞口13に備えられた第1始動口SW13aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特
図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特
図1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた第2始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特
図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特
図2始動記憶として記憶する処理を行う。
これにより、遊技制御装置30は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段として機能する。
【0051】
また、特
図1始動記憶に基づく特
図1変動表示ゲームの開始時に、特
図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値(第1乱数値)をROM31bに記憶されている特
図1変動表示ゲーム用の大当り判定値(第1判定値)と比較し、特
図1変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、この処理の後に特
図1始動記憶数を1減算する。同様に、特
図2始動記憶に基づく特
図2変動表示ゲームの開始時に、特
図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値(第1乱数値)をROM31bに記憶されている特
図2変動表示ゲーム用の大当り判定値(第1判定値)と比較し、特
図2変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。これにより、遊技制御装置30は、第1乱数値が第1判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段として機能する。また、この処理の後に特
図2始動記憶数を1減算する。また、特
図1始動記憶及び特
図2始動記憶の何れの処理においても、変動パターン乱数1から3に基づき変動パターン(実行態様)を決定する処理も行う。また、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合には、大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する処理を行う。そして、遊技制御装置30では、上述したような始動記憶の判定結果に基づき、特
図1表示器8もしくは特
図2表示器9に、特別識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
【0052】
また、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特
図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特
図1変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理を行う。同様に、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特
図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特
図2変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理を行う。これらの判定の結果は、結果情報(保留判定情報)として遊技制御装置30から演出制御装置40へ送信される。
【0053】
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、例えば複数の識別情報を変動表示可能な上記表示装置43の変動表示ゲームにおいて時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置43の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置43の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている前記複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
【0054】
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置43に表示される飾り変動表示ゲームが、表示装置43における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を仮停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出(リーチパターン)が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャルリーチ1(SP1リーチ)、スペシャルリーチ2(SP2リーチ)、スペシャルリーチ3(SP3リーチ)、スペシャルリーチ4(SP4リーチ)、スペシャルリーチ5(SP5リーチ)が設定されている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
【0055】
次に、特図変動表示ゲームにおける変動パターン(主にリーチパターン)の選択方法について
図5及び
図6を参照して説明する。
【0056】
ここで、変動パターンとは、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などである。変動パターンは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りもしくははずれ)や、保留記憶数(始動記憶数)などに基づいて決定される。
図5は特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)における変動パターン決定用テーブルであり、
図6は特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動パターン決定用テーブルである。
【0057】
図5に示すように、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)の変動パターン決定用テーブルは、変動パターンが決定される所定のタイミング(始動入賞時や特図変動表示ゲームの開始時)における保留記憶数(例えば、保留1〜4)に応じて参照するテーブルが異なる。
【0058】
そして、上記所定のタイミングにおける保留記憶数に応じてテーブルが選択されると、まず、後半変動パターンテーブルを決定するためのグループ抽選を行う。具体的には、この後半変動パターンテーブルは、遊技制御装置30が変動パターン乱数1(第2乱数値)(例えば、「0」〜「49999」の何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値(第2判定値)と比較することによって決定される。
より具体的には、例えば、グループ抽選を行う際の保留数が1の場合において、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「42999」の43000個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ状態を発生させない後半変動パターンテーブルとしてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「43000」〜「48283」の5284個の数字のうちの何れかの値であれば、ノーマルリーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「48284」〜「48998」の715個の数字のうちの何れかの数値であれば、SP1−1リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「48999」〜「49097」の99個の数字のうちの何れかの値であれば、SP1−2リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「49098」〜「49757」の660個の数字のうちの何れかの値であれば、SP2−1リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「49758」〜「49840」の83個の数字のうちの何れかの値であれば、SP2−2リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「49841」〜「49982」の142個の数字のうち何れかの値であれば、SP3リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「49983」〜「49999」の17個の数字のうち何れかの値であれば、SP4リーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択されることとなる。
従って、取得した変動パターン乱数1(第2乱数値)が「43000」の値以上であればリーチ状態の発生が決定することとなる。これにより、遊技制御装置30は、第2乱数値と所定の第2判定値とを比較して変動パターンを決定する変動パターン決定手段として機能する。
また、取得した変動パターン乱数1が「48284」〜「49999」の1716個の数字のうちの何れかの値であれば、SP1リーチ以上のリーチ状態(特定リーチ状態)を発生させる各後半変動パターンテーブルが選択されることとなる。
【0059】
また、グループ抽選を行う際の保留数が2の場合において、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「44499」の44500個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ状態を発生させない後半変動パターンテーブルとしてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「44500」〜「48283」の3784個の数字のうちの何れかの値であれば、ノーマルリーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「48284」〜「49999」の1716個の数字のうちの何れかの値であれば、SP1リーチ以上のリーチ状態(特定リーチ状態)を発生させる各後半変動パターンテーブルが選択されることとなる。
また、同様に、グループ抽選を行う際の保留数が3の場合も、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「45499」の45500個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ状態を発生させない後半変動パターンテーブルとしてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「45500」〜「48283」の2784個の数字のうちの何れかの値であれば、ノーマルリーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「48284」〜「49999」の1716個の数字のうちの何れかの値であれば、SP1リーチ以上のリーチ状態(特定リーチ状態)を発生させる各後半変動パターンテーブルが選択されることとなる。
さらに、グループ抽選を行う際の保留数が4の場合も、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「46999」の47000個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ状態を発生させない後半変動パターンテーブルとしてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「47000」〜「48283」の1284個の数字のうちの何れかの値であれば、ノーマルリーチを発生させる後半変動パターンテーブルが選択され、「48284」〜「49999」の1716個の数字のうちの何れかの値であれば、SP1リーチ以上のリーチ状態(特定リーチ状態)を発生させる各後半変動パターンテーブルが選択されることとなる。
【0060】
図5に示すように、この実施例ではSP1リーチ以上の各リーチ状態のグループを決定する判定値は、当該判定時の保留数に関わらずテーブルの値が同じに設定されている。このことは同一の判定値(共通判定値)によって何れのグループを選択するか判定できることを意味している。
これにより、大当り判定手段(遊技制御装置30)により特別結果を導出しないと判定された場合に変動パターン決定手段(遊技制御装置30)による決定に用いられる第2判定値は、変動パターン決定手段による決定時に始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている始動記憶の数に関わらず所定の割合で特定リーチ状態を発生させるように設定された共通判定値を含むこととなり、特別結果が導出されない場合において特定リーチ状態の発生が決定されると、変動表示ゲームの実行の際に当該特定リーチ状態が他のリーチ状態に変更されることがない。
従って、当該特定リーチ状態を発生させる変動表示ゲームの演出では、他のリーチ状態に変更されることによる演出の矛盾を生じさせることがなくなるので、効果的な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようになる。
【0061】
ここで、「ノーマルリーチ」とは、先読みによる演出(予告演出)の対象としないリーチを、また、「スペシャルリーチ」とは、先読みによる演出(予告演出)の対象とするリーチを意味する。
【0062】
次いで、後半変動パターンテーブルが決定されると、この後半変動パターンテーブルに基づき後半変動パターンの決定を行う。具体的には、この後半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数2(例えば、「0」〜「199」の200個の数字のうちの何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
より具体的には、例えば、グループ抽選を行う際の保留数が1であり、選択された後半変動テーブルがSP1−1を発生させるテーブルが選択されたとする。この場合、取得した変動パターン乱数2が「0」〜「173」の174個の数字のうちの何れかの値であれば、後半変動パターンとしてSP1−1Aリーチが選択されることとなる。
【0063】
次いで、後半変動パターンが決定されると、この後半変動パターンに基づき前半変動パターンの決定を行う。具体的には、この前半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数3(例えば、「0」〜「249」の250個の数字のうちの何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
【0064】
ここで、前半変動パターンとはリーチ状態となるまでの変動表示態様を意味し、後半変動パターンとはリーチ状態となった後の変動パターンを意味するものである。ただし、リーチ状態が発生しない場合、特図変動表示ゲームの変動パターンは後半変動パターンが変動なし(後半変動なし)となり、前半変動パターンのみで構成されることとなる。また、変動パターンが決定されることで、前半変動パターンを実行する時間である前半変動時間と、後半変動パターンを実行する後半変動時間が決まり、これらを合わせた時間が特図変動表示ゲームの変動時間となる。なお、前半変動パターン及び後半変動パターンの区切りはリーチ状態の開始時に限られるものではない。
【0065】
また、
図6に示すように、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)は、大当りの種類(例えば、15R確変大当りA、15R通常大当たり、15R確変大当りBなど)に応じて参照するテーブルが異なる。
ここで、15R確変大当りAとは、例えば、大当たりの終了後確変状態(高確率状態)に移行することを報知する大当りを、また、15R確変大当りBとは、大当たりの終了後確変状態(高確率状態)に移行することを報知しない大当りを意味する。
【0066】
そして、大当りの種類に応じてテーブルが選択されると、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合と同じように、まず、後半変動パターンテーブルを決定するためのグループ抽選を行う。具体的には、この後半変動パターンテーブルは、遊技制御装置30が変動パターン乱数1(例えば、「0」〜「49999」の何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
そして、後半変動パターンテーブルが決定されると、この後半変動パターンテーブルに基づき後半変動パターンの決定を行う。具体的には、この後半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数2(例えば、「0」〜「199」の何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
そして、図示は省略するが、後半変動パターンが決定されると、この後半変動パターンに基づき前半変動パターンの決定を行う。具体的には、この前半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数3(例えば、「0」〜「249」の何れかの値)を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
【0067】
また、遊技制御装置30では、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特図表示器に表示する特別結果態様は大当り判定用乱数値と同時に抽出して記憶される大当り図柄用乱数に基づき決定されるようになっている。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、対応する特図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0068】
また、遊技制御装置30では、特別遊技状態を発生させる処理として、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または0.3秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回、2回の何れか)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。これにより、遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。
【0069】
また、遊技制御装置30では、各種入賞口に設けられたセンサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出発射制御装置50を制御して排出装置51から所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
【0070】
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。
【0071】
次に、
図4に示すタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS18)の詳細について説明する。
図7に示すように特図ゲーム処理では、まず、第1始動入賞口および第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7への入賞の監視と、入賞に基づき各種乱数値の記憶を行う始動口SW監視処理(ステップS30)を行う。その後、カウントSW10cからの入力を監視するカウントスイッチ監視処理(ステップS31)を行う。
【0072】
そして、ゲーム処理番号を取得して取得したゲーム処理番号に基づき実行する処理を選択するゲーム分岐処理(ステップS32)を行う。ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が0である場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、又は特図普段処理を行うために必要な情報の設定を行う特図普段処理(ステップS33)を行う。また、特図普段処理(ステップS33)では、特図変動表示ゲームの変動に係る情報の設定を行うようになっており、例えば、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行に伴い始動記憶を1デクリメントする処理や、特図変動表示ゲームにおける変動時間の設定処理などを行う。
【0073】
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が1である場合は、特図表示中処理(ステップS35)を行うために必要な情報(特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間など)の設定を行う特図変動中処理(ステップS34)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が2である場合は特図表示中処理(ステップS35)を行う。特図表示中処理(ステップS35)では、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、特図普段処理(ステップS33)へ移行するため情報の設定などを行う。
【0074】
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が3である場合は特別遊技状態における大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が4である場合は大入賞口開放中処理(ステップS37)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップS37)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面のコマンドの設定や大入賞口残存球処理(ステップS38)を行うために必要な情報の設定を行う。
【0075】
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が5である場合は大入賞口残存球処理(ステップS38)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップS38)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントSW10cで検出されるまで時間の設定を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が6である場合は大当り終了処理(ステップS39)を行う。この大当り終了処理(ステップS39)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、特図普段処理(ステップS33)を行うために必要な情報の設定を行う。
【0076】
ゲーム処理番号に基づく上述の処理を行った後、設定された各種データをセーブするテーブルデータセーブ処理(ステップS40)を行う。そして、特
図1変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特
図1変動制御処理(ステップS41)、特
図2変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特
図2変動制御処理(ステップS42)を行って特図ゲーム処理を終了する。
【0077】
図8に示すように始動口SW監視処理では、まず、第1始動入賞口13に遊技球の入賞が新たにあれば、特
図1保留情報をセットする処理(ステップS50)を行い、特図始動口SW共通処理(ステップS51)を行う。次いで、普電作動中であるか否かの判定(ステップS52)を行う。
【0078】
この普電作動中であるか否かの判定(ステップS52)では、普電(普通電動役物)をなす普通変動入賞装置7が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているかが判定される。普電作動中であるか否かの判定(ステップS52)において、普電作動中である場合(ステップS52;Y)は、不正入賞による遊技球の数が上限に達しているか否かの判定(ステップS53)を行う。一方、普電作動中であるか否かの判定(ステップS52)において、普電作動中でない場合(ステップS52;N)は、始動口SW監視処理を終了する。
【0079】
次いで、不正入賞による遊技球の数が上限に達しているか否かの判定(ステップS53)において、不正入賞による遊技球の数が上限に達している場合(ステップS53;Y)は、始動口SW監視処理を終了する。一方、不正入賞による遊技球の数が上限に達しているか否かの判定(ステップS53)において、不正入賞による遊技球の数が上限に達していない場合(ステップS53;N)は、普通変動入賞装置7に遊技球の入賞が新たにあれば、特
図2保留情報をセットする処理(ステップS54)を行う。そして、特図始動口SW共通処理(ステップS55)を行い、始動口SW監視処理を終了する。
【0080】
図9に示すように、特図始動口SW共通処理では、まず、保留数情報に対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行う。この保留数情報に対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)では、第1始動入賞口13と普通変動入賞装置7の何れの始動口への入賞により特図始動口SW共通処理が開始されたかに基づき始動入賞フラグを設定する。この始動入賞フラグとしては、第1始動入賞口13への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特
図1フラグが設定され、普通変動入賞装置7への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特
図2フラグが設定される。そして、以下の処理では、特
図1フラグが設定されていれば対応する処理として特
図1始動記憶についての処理が行われ、特
図2フラグが設定されていれば対応する処理として特
図2始動記憶についての処理が行われる。
【0081】
保留数情報に対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行った後、始動口信号出力回数を更新する処理(ステップS61)を行い、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS62)を行う。この対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS62)において、対応する保留は上限(例えば4)である場合(ステップS62:Y)すなわち、これ以上対応する始動記憶を記憶できない場合は、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)を行う。そして、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)において、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものである場合(ステップS63;Y)は、特図保留数コマンドを設定する処理(ステップS64)を行い、特図始動口SW共通処理を終了する。また、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)において、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものでない場合(ステップS63;N)は、特図始動口SW共通処理を終了する。
【0082】
また、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS62)において、対応する保留は上限(例えば4)でない場合(ステップS62:N)は、対応する始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップS65)を行う。
【0083】
次いで、対応する大当り乱数を取得する処理(ステップS66)、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS67)、対応する変動パターン乱数1から3を取得する処理(ステップS68)を行う。そして、特図保留情報判定処理(ステップS69)を行い、始動口SW監視処理を終了する。なお、特図保留数コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
【0084】
図9に示す特図始動口SW共通処理で行われる特図保留情報判定処理(ステップS69)では、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行う。
図10に示すように、この特図保留情報判定処理では、まず、大当り中であるか否かの判定(ステップS70)を行う。
【0085】
大当り中であるか否かの判定(ステップS70)では、特別遊技状態中であるかが判定される。この大当り中であるか否かの判定(ステップS70)において、大当り中である場合(ステップS70;Y)は、保留数情報コマンドを設定する処理(ステップS78)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、この場合は先読み処理を行わない。
【0086】
また、大当り中であるか否かの判定(ステップS70)において、大当り中でない場合(ステップS70;N)は、対応する大当り乱数を取得する処理(ステップS66)で取得した大当り乱数を先読み処理用に取得する処理を行う。そして、大当りであるか否かの判定(ステップS71)を行い、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。
【0087】
この大当りであるか否かの判定(ステップS71)において、大当りである場合(ステップS71;Y)は、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS67)で取得した大当り図柄乱数に基づき図柄情報を設定する処理(ステップS72)を行う。また、この大当りであるか否かの判定(ステップS71)において、大当りでない場合(ステップS71;N)は、はずれ情報を設定する処理(ステップS73)を行う。
【0088】
次いで、対応する変動パターン乱数を取得する処理(ステップS68)で取得した変動パターン乱数を先読み処理用に取得する処理(ステップS74)行い、対応する先読み用の変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS75)を行う。ここで、先読み用の変動パターンテーブルとは、先読み処理により、対応する変動パターン乱数値がスペシャルリーチ1(SP1リーチ)以上の信頼度を有する変動パターンに対応する判定値である場合に選択される変動パターンテーブルである。
【0089】
次いで、対応する変動パターン乱数に基づき変動パターン設定処理(ステップS76)を行う。なお、大当りであるか否かの判定(ステップS71)において、大当りでない場合(ステップS71;N)であって、かつ、変動パターン設定処理において設定された変動パターンがスペシャルリーチ1(SP1リーチ)以上の信頼度を有する変動パターンである場合、判定時の保留数によって設定される変動パターンが変化しないようになっている。
【0090】
次いで、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS77)を行い、保留数情報コマンドを設定する処理(ステップS78)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。なお、始動口入賞演出コマンドは、
図11に示すように、対応する保留が「はずれ・ノーマルリーチ以下」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド1と、対応する保留が「はずれ・スペシャルリーチ1(SP1リーチ)」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド2と、対応する保留が「はずれ・スペシャルリーチ2(SP2リーチ)」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド3と、対応する保留が「はずれ・スペシャルリーチ3(SP3リーチ)」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド4と、対応する保留が「はずれ・スペシャルリーチ4(SP4リーチ)」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド5と、対応する保留が「大当り」であることを指示する始動口入賞演出情報コマンド6と、を有しており、後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
【0091】
また、演出制御装置40では、
図12に示す連続予告設定処理を行う。この連続予告設定処理では、まず、始動口入賞演出情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS80)を行う。この始動口入賞演出情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS80)において、始動口入賞演出情報コマンドを受信した場合(ステップS80;Y)は、受信した始動口入賞演出情報コマンドに基づいて、該始動口入賞演出情報コマンドに含まれる始動口入賞演出情報を取得する処理(ステップS81)を行う。一方、この始動口入賞演出情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS80)において、始動口入賞演出情報コマンドを受信していない場合(ステップS80;N)は、連続予告設定処理を終了する。
【0092】
次いで、始動口入賞演出情報の取得後、連続予告を実行中であるか否かの判定(ステップS82)を行う。この連続予告を実行中であるか否かの判定(ステップS82)において、連続予告を実行中である場合(ステップS82;Y)は、連続予告設定処理を終了する。一方、この連続予告を実行中であるか否かの判定(ステップS82)において、連続予告を実行中でない場合(ステップS82;N)は、当該保留以外の保留についての遊技結果ははずれ確定であるか否かの判定(ステップS83)を行う。
【0093】
この当該保留以外の保留についての遊技結果ははずれ確定であるか否かの判定(ステップS83)において、当該保留以外の保留についての遊技結果がはずれ確定である場合(ステップS83;Y)は、当該保留についての遊技結果は大当りであるか否かの判定(ステップS84)を行う。一方、この当該保留以外の保留についての遊技結果ははずれ確定であるか否かの判定(ステップS83)において、当該保留以外の保留について遊技結果が大当りとなる保留がある場合(ステップS83;N)は、連続予告設定処理を終了する。
【0094】
また、当該保留についての遊技結果は大当りであるか否かの判定(ステップS84)において、当該保留についての遊技結果が大当りである場合(ステップS84;Y)は、連続予告決定用乱数を取得する処理(ステップS85)を行い、ROM40b内に格納されている大当り用連続予告振分テーブルを選択する処理(ステップS86)を行う。
【0095】
次いで、連続予告設定用乱数と大当り用連続予告振分テーブルとを参照して連続予告を実行するか否かの判定(ステップS90)を行う。この連続予告を実行するか否かの判定(ステップS90)において、連続予告を実行する場合(ステップS90;Y)は、当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)を行う。
【0096】
当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)において、当該保留が特
図1始動記憶の場合(ステップS91;Y)は、連続予告回数カウンタに特
図1保留数の値を設定する処理(ステップS92)を行う。
一方、当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)において、当該保留が特
図1始動記憶でない場合(ステップS91;N)は、連続予告回数カウンタに特
図2保留数の値を設定する処理(ステップS93)を行う。
そして、連続予告発生フラグをセットする処理(ステップS94)を行い、連続予告設定処理を終了する。
【0097】
また、当該保留についての遊技結果は大当りであるか否かの判定(ステップS84)において、当該保留についての遊技結果が大当りでない場合(ステップS84;N)は、当該保留についての変動パターンの信頼度がSP1リーチ以上か否かの判定(ステップS87)を行う。当該保留についての変動パターンの信頼度がSP1リーチ以上か否かの判定(ステップS87)において、当該保留についての変動パターンの信頼度がSP1リーチ以上の場合(ステップS87;Y)は、連続予告決定用乱数を取得する処理(ステップS88)を行い、ROM40b内に格納されているはずれ用連続予告振分テーブルを選択する処理(ステップS89)を行う。
【0098】
次いで、連続予告設定用乱数と大当り用連続予告振分テーブルとを参照する場合と同様に、連続予告設定用乱数とはずれ用連続予告振分テーブルとを参照して、連続予告を実行するか否かの判定(ステップS90)を行う。この連続予告を実行するか否かの判定(ステップS90)において、連続予告を実行する場合(ステップS90;Y)は、当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)を行う。
【0099】
当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)において、当該保留が特
図1始動記憶の場合(ステップS91;Y)は、連続予告回数カウンタに特
図1保留数の値を設定する処理(ステップS92)を行う。
一方、当該保留は特
図1始動記憶か否かの判定(ステップS91)において、当該保留が特
図1始動記憶でない場合(ステップS91;N)は、連続予告回数カウンタに特
図2保留数の値を設定する処理(ステップS93)を行う。
そして、連続予告発生フラグをセットする処理(ステップS94)を行い、連続予告設定処理を終了する。
【0100】
また、当該保留についての変動パターンの信頼度がSP1リーチ以上か否かの判定(ステップS87)において、当該保留についての変動パターンの信頼度がSP1リーチ以上でない場合(ステップS87;N)は、連続予告設定処理を終了する。
すなわち、演出制御装置40は、変動パターン決定手段(遊技制御装置30)により、特定リーチ状態(第1特定リーチ状態、第2特定リーチ状態)の発生が決定された場合に、当該特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームまでの変動表示ゲームにおいて、連続的な演出を実行するように制御する連続演出制御手段をなす。
【0101】
これにより、特定リーチ状態の発生が決定され、当該特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームまでの変動表示ゲームにおいて、連続的な演出を実行する場合であっても、当該特定リーチ状態を発生させる変動表示ゲームの実行の際に他のリーチ状態に変更されることがない。従って、当該特定リーチ状態を発生させる変動表示ゲームまで連続的な演出を行い、最後に当該連続的な演出と矛盾するリーチ状態が発生することがないので、効果的な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようになる。
【0102】
また、演出制御装置40では、
図13に示す変動表示ゲーム開始処理を行う。この変動表示ゲーム開始処理では、まず、変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS100)を行う。この変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS100)において、変動開始コマンドを受信した場合(ステップS100;Y)は、変動開始の段階で遊技制御装置30によって選択された変動パターンの変動パターン番号を、当該変動開始コマンド内から取得する処理(ステップS101)を行う。一方、この変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS100)において、変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS100;N)は、変動表示ゲーム開始処理を終了する。
【0103】
次いで、変動パターン番号の取得後、連続予告発生フラグがあるか否かの判定(ステップS102)を行う。この連続予告発生フラグがあるか否かの判定(ステップS102)において、連続予告発生フラグがある場合(ステップS102;Y)は、連続予告回数カウンタの値を1デクリメントする処理(ステップS103)を行い、連続予告回数カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS104)を行う。
【0104】
この連続予告回数カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS104)において、連続予告回数カウンタの値が0の場合(ステップS104;Y)は、連続予告発生フラグをクリアする処理(ステップS105)を行い、連続予告最終回選択テーブルから対応する変動パターンを選択する処理(ステップS106)、選択された変動パターンを設定する処理(ステップS107)を行い、変動表示ゲーム開始処理を終了する。
【0105】
また、連続予告回数カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS104)において、連続予告回数カウンタの値が0でない場合(ステップS104;N)は、連続予告が最終回でない場合に用いられる連続予告用選択テーブルから対応する変動パターンを選択する処理(ステップS108)、選択された変動パターンを設定する処理(ステップS107)を行い、変動表示ゲーム開始処理を終了する。
【0106】
また、連続予告発生フラグがあるか否かの判定(ステップS102)において、連続予告発生フラグがない場合(ステップS102;N)は、通常の選択テーブルから対応する変動パターンを選択する処理(ステップS109)、選択された変動パターンを設定する処理(ステップS107)を行い、変動表示ゲーム開始処理を終了する。
【0107】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0108】
図14は、本実施形態の遊技機における特図始動口SW共通処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、本実施形態における特図始動口SW共通処理では、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS62)において、対応する保留が上限(例えば4)である場合(ステップS62:Y)すなわち、これ以上対応する始動記憶を記憶できない場合は、対応する保留記憶内に遊技結果が大当りとなる保留があるか否かの判定(ステップS110)を行う。
【0109】
この対応する保留記憶内に遊技結果が大当りとなる保留があるか否かの判定(ステップS110)において、大当りとなる保留がない場合(ステップS110;N)は、対応する保留記憶内にSP1〜3のリーチ状態を発生させる保留が所定数以上あるか否かの判定(ステップS111)を行う。そして、対応する保留記憶内にSP1〜3のリーチ状態を発生させる保留が所定数以上あるか否かの判定(ステップS111)において、対応する保留記憶内にSP1〜3のリーチ状態を発生させる保留が所定数以上ある場合(ステップS111;Y)は、対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)を行う。そして、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)において、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものである場合(ステップS63;Y)は、オーバーフローコマンドを設定する処理(ステップS112)、特図保留数コマンドを設定する処理(ステップS64)を行い、特図始動口SW共通処理を終了する。
【0110】
また、対応する保留記憶内に遊技結果が大当りとなる保留があるか否かの判定(ステップS110)において、大当りとなる保留がある場合(ステップS110;Y)、対応する保留記憶内にSP1〜3のリーチ状態を発生させる保留が所定数以上あるか否かの判定(ステップS111)において、対応する保留記憶内にSP1〜3のリーチ状態を発生させる保留が所定数以上ない場合(ステップS111;Y)、対応する保留が特
図1始動記憶によるものか否かの判定(ステップS63)において、この対応する保留が特
図1始動記憶によるものでない場合(ステップS63;N)は、特図始動口SW共通処理を終了する。
【0111】
また、本実施形態の演出制御装置40では、
図15に示す先読み演出処理を行う。この先読み演出処理では、まず、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS120)を行う。このオーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS120)において、オーバーフローコマンドを受信した場合(ステップS120;Y)は、保留判定情報を、当該オーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づく先読み結果を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行い、先読み演出処理を終了する。
【0112】
また、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS120)において、オーバーフローコマンドを受信していない場合(ステップS120;N)は、先読み演出処理を終了する。
【0113】
以上のことから、第2実施形態の遊技機は、判定手段(遊技制御装置30)による乱数値の判定結果を遊技者に報知する報知手段(表示装置43)と、変動表示ゲームにおいて、予め定められた所定のリーチ状態が発生する場合に、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶可能な所定の上限数を超えて遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口13)に入賞するオーバーフローを検出するオーバーフロー検出手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備え、報知手段は、オーバーフロー検出手段により、オーバーフローが検出された場合に、始動記憶手段に記憶されている乱数値の判定結果を報知可能としたこととなる。
【0114】
従って、オーバーフロー検出手段により、オーバーフローが検出された場合に、始動記憶手段に記憶されている始動記憶の判定結果を報知可能であるので、判定結果を早く知りたい遊技者は遊技球の発射を続けオーバーフローを発生させるようになり、止め打ちを好適に防止することができ、遊技が冗長となることを防止できる。
【0115】
なお、この実施例では、特図始動口SW共通処理において、対応する保留が特
図1始動記憶によるものである場合に、オーバーフローコマンドを設定するようにしたが、これに限らず、対応する保留が特
図2始動記憶によるものである場合にも、オーバーフローコマンドを設定するようにしても良い。
【0116】
<第1の変形例>
図16は、第2実施形態の遊技機の第1の変形例における先読み演出処理を示すフローチャートである。
図16に示すように、第1の変形例における先読み演出処理では、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS120)において、オーバーフローコマンドを受信した場合(ステップS120;Y)は、オーバーフローの回数をカウントするオーバーフローカウンタの値を1インクリメントする処理(ステップS130)を行う。
【0117】
そして、オーバーフローカウンタの値が所定数に達したか否かの判定(ステップS131)を行う。具体的には、
図17に示すように、第1所定数(オーバーフローカウンタ値「4」)、第2所定数(オーバーフローカウンタ値「8」)、または、第3所定数(オーバーフローカウンタ値「16」)の何れかに達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づく先読み結果を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行い、先読み演出処理を終了する。
【0118】
具体的には、例えば、オーバーフローカウンタの値が第1所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき消化順序が1番目である最古の保留の当否結果(遊技結果)を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
また、オーバーフローカウンタの値が第2所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき対応する全ての保留の当否結果(遊技結果)を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
また、オーバーフローカウンタの値が第3所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき対応する全ての保留の変動パターンを表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
【0119】
以上のことから、第2実施形態の第1の変形例の遊技機は、オーバーフロー検出手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)により検出されたオーバーフロー数を計数する計数手段(演出制御装置40)を備え、報知手段(表示装置43)は、計数手段による計数結果に基づき、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている乱数値の判定結果の報知態様を変更可能としたこととなる。
【0120】
従って、どれだけオーバーフローさせるかによって報知態様が変わるので、遊技球をどれだけ打ち続けるかを遊技者に選択させることができるようになり、止め打ちを好適に防止することができるとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0121】
なお、保留の変動パターンを表示部43aに報知する際、例えば、変動パターンとしてSP2リーチやSP3リーチ等の信頼度が高いリーチ状態が発生することを報知する場合には、オーバーフローカウンタの値が増加する毎に、信頼度の低いリーチ状態から順にSP1リーチ→SP2リーチ→SPリーチ3とランクアップして表示部43aに表示していき、第3所定数に達した段階で最終的に報知するリーチ状態の種類を表示する構成としても良い。
【0122】
また、第1の変形例の演出制御装置40では、
図18に示す変動停止処理を行う。この変動停止処理では、まず、変動停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS140)を行う。この変動停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS140)において、変動停止コマンドを受信した場合(ステップS140;Y)は、変動停止処理(ステップS141)を行い、オーバーフローカウンタの値をクリアする処理(ステップS142)を行い、変動停止処理を終了する。
【0123】
<第2の変形例>
図19は、第2実施形態の遊技機の第2の変形例における先読み演出処理を示すフローチャートである。
図19に示すように、第2の変形例における先読み演出処理では、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS120)において、オーバーフローコマンドを受信した場合(ステップS120;Y)は、このとき特図変動ゲームが変動中であるか否かの判定(ステップS151)を行う。
【0124】
この特図変動ゲームが変動中であるか否かの判定(ステップS151)において、特図変動ゲームが変動中である場合(ステップS151;Y)は、操作ボタン158の操作受付タイマをセットする処理(ステップS152)を行い、表示部43aに操作ボタン158の操作指示の表示処理(ステップS153)を行う。
【0125】
そして、操作ボタン158の操作受付タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップS154)を行う。この操作ボタン158の操作受付タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップS154)において、操作ボタン158の操作受付タイマがタイムアップしていない場合(ステップS154;N)は、操作ボタン158の操作があるか否かの判定(ステップS155)を行う。
【0126】
この操作ボタン158の操作があるか否かの判定(ステップS155)において、操作ボタン158の操作がある場合(ステップS155;Y)は、保留判定情報を取得する処理(ステップS121)、保留判定情報に基づく結果を報知する処理(ステップS122)を行い、先読み演出処理を終了する。一方、操作ボタン158の操作があるか否かの判定(ステップS155)において、操作ボタン158の操作がない場合(ステップS155;Y)は、ステップS154に移行する。
【0127】
また、操作ボタン158の操作受付タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップS154)において、操作ボタン158の操作受付タイマがタイムアップした場合(ステップS154;Y)は、操作ボタン158の操作指示の表示を終了する処理(ステップS156)を行い、先読み演出処理を終了する。すなわち、操作ボタン158の操作受付タイマがセットされてからタイムアップする間に遊技者による操作ボタン158の操作が無い場合、先読み演出を行わないようになっている。
【0128】
以上のことから、第2実施形態の第2の変形例の遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン158)と、操作手段の操作を検出する検出手段(演出制御装置40)と、を備え、報知手段(表示装置43)は、オーバーフロー検出手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)により、オーバーフローが検出された場合に、検出手段によって操作手段の操作が検出されたことに基づき、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている乱数値の判定結果を報知可能としたこととなる。
【0129】
従って、オーバーフロー検出手段により、オーバーフローが検出された場合に、始動記憶手段に記憶されている乱数値の判定結果を報知可能であるので、判定結果を早く知りたい遊技者は遊技球の発射を続けオーバーフローを発生させるようになり、止め打ちを好適に防止することができ、遊技が冗長となることを防止できる。
また、検出手段によって操作手段の操作が検出されたことに基づき報知する、つまり操作手段の操作を契機に判定結果を報知するので、遊技者の意思に合わせて好適に判定結果を報知することができる。すなわち、判定結果を事前に知りたい遊技者だけが当該判定結果を知ることができるようになる。
【0130】
<第3の変形例>
図20は、第2実施形態の遊技機の第3の変形例における先読み演出処理を示すフローチャートである。
図20に示すように、第3の変形例における先読み演出処理では、操作ボタン158の操作があるか否かの判定(ステップS155)において、操作ボタン158の操作がある場合(ステップS155;Y)は、ボタンカウンタの値を1インクリメントする処理(ステップS160)を行う。
【0131】
そして、ボタンカウンタの値が所定数に達したか否かの判定(ステップS161)を行う。具体的には、
図21に示すように、第1所定数(ボタン押下回数「1回」)、第2所定数(ボタン押下回数「3回」)、または、第3所定数(ボタン押下回数「5回」)の何れかに達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づく先読み結果を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行い、先読み演出処理を終了する。
【0132】
具体的には、例えば、ボタンカウンタの値が第1所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき消化順序が1番目である最古の保留の当否結果(遊技結果)を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
また、ボタンカウンタの値が第2所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき対応する全ての保留の当否結果(遊技結果)を表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
また、ボタンカウンタの値が第3所定数に達した場合は、保留判定情報を、受信したオーバーフローコマンド内から取得する処理(ステップS121)を行い、保留判定情報に基づき対応する全ての保留の変動パターンを表示部43aに報知する処理(ステップS122)を行う。
【0133】
以上のことから、第2実施形態の第3の変形例の遊技機は、検出手段(演出制御装置40)によって、操作手段(操作ボタン158)の操作態様を検出可能とし、報知手段(表示装置43)は、検出手段によって検出された操作態様に基づき、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている乱数値の判定結果の報知態様を変更可能としたこととなる。
【0134】
従って、遊技者による操作手段の操作態様よって報知態様が変わるので、操作手段の操作態様を遊技者に選択させ、遊技者の意思に合わせて好適に判定結果を報知することができる。
【0135】
また、第3の変形例の演出制御装置40では、
図22に示す変動停止処理を行う。この変動停止処理では、まず、変動停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS140)を行う。この変動停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS140)において、変動停止コマンドを受信した場合(ステップS140;Y)は、変動停止処理(ステップS141)を行い、ボタンカウンタの値をクリアする処理(ステップS170)を行い、変動停止処理を終了する。
【0136】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0137】
図23は、本実施形態の遊技機における連続予告設定処理を示すフローチャートである。
図23に示すように、本実施形態の遊技機における連続予告設定処理では、ステップS82の連続予告を実行中であるか否かの判定において、連続予告を実行中でない場合(ステップS82;N)は、当該保留は大当りを発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS84)を行う。
【0138】
当該保留は大当りを発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS84)において、当該保留が大当りを発生させる保留記憶でない場合(ステップS84;N)は、当該保留前に大当りを発生させる保留記憶があるか否かの判定(ステップS180)を行う。
【0139】
そして、当該保留前に大当りを発生させる保留記憶があるか否かの判定(ステップS180)において、当該保留前に大当りを発生させる保留記憶がある場合(ステップS180;Y)は、当該保留がSP4リーチ状態を発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS181)を行う。
【0140】
そして、当該保留がSP4リーチ状態を発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS181)において、当該保留がSP4リーチ状態を発生させる保留記憶である場合(ステップS181;Y)は、演出態様変更フラグをセットする処理(ステップS182)を行い、ステップS90に移行する。なお、このときは連続予告を実行しないため(ステップS90;N)、連続予告設定処理を終了する。
【0141】
また、当該保留は大当りを発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS84)において、当該保留が大当りを発生させる保留記憶である場合(ステップS84;Y)は、連続予告判定処理を行う(ステップS183)。このとき、連続予告判定処理では、連続予告決定用の乱数を取得するとともにROM40bに格納されている大当り用の連続予告振分テーブルを選択する。そして、大当り用の連続予告振分テーブルを参照して、取得した連続予告決定用の乱数が連続予告を実行するものであるか否かを判定する。
【0142】
また、当該保留前に大当りを発生させる保留記憶があるか否かの判定(ステップS180)において、当該保留前に大当りを発生させる保留記憶がない場合(ステップS180;N)、当該保留がSP4リーチ状態を発生させる保留記憶であるか否かの判定(ステップS181)において、当該保留がSP4リーチ状態を発生させる保留記憶でない場合(ステップS181;N)は、連続予告判定処理を行う(ステップS183)。このとき、連続予告判定処理では、連続予告決定用の乱数を取得するとともにROM40bに格納されているはずれ用の連続予告振分テーブルを選択する。そして、はずれ用の連続予告振分テーブルを参照して、取得した連続予告決定用の乱数が連続予告を実行するものであるか否かを判定する。
【0143】
図24は、本実施形態の遊技機における変動表示ゲーム開始処理を示すフローチャートである。
図24に示すように、本実施形態の遊技機における変動表示ゲーム開始処理では、変動パターン番号を取得(ステップS101)した後、開始される特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであるか否かの判定(ステップS190)を行う。
【0144】
この開始される特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであるか否かの判定(ステップS190)において、開始される特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りである場合(ステップS190;Y)は、演出態様変更フラグがあるか否かの判定(ステップS191)を行う。
【0145】
そして、演出態様変更フラグがあるか否かの判定(ステップS191)において、演出態様変更フラグがある場合(ステップS191;Y)は、後半変動パターンとしてSP4リーチを発生させる特定演出用テーブルから対応する変動パターンを選択する処理(ステップS192)を行う。これにより、演出制御装置40は、変動パターン決定手段(遊技制御装置30)により第2特定リーチ状態(例えば、SP4リーチ)の発生が決定され、かつ、当該第2特定リーチ状態の発生が決定された始動記憶以前の始動記憶に特別結果を導出させる始動記憶がある場合には、当該特別結果を導出させる始動記憶に基づく変動表示ゲームにおいて当該第2特定リーチ状態を発生させるように演出態様を変更する演出態様変更手段をなす。
【0146】
従って、従来の予告演出においては、特別結果(大当り)が導出されれば、遊技者の主目的は達成されるので、上記のような場合には決定した第2特定リーチ状態をキャンセルするのが一般的であったが、第3実施形態の遊技機では、特別結果が導出される変動表示ゲームの後に実行される変動表示ゲームにおいて、第2特定リーチ状態の発生が事前に報知されていたにも関わらず、当該第2特定リーチ状態が発生しなくなることによる遊技者の不満を好適に防止することができる。
【0147】
なお、以上の各実施形態で説明した遊技機は、遊技機として、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
【0148】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0149】
本願は、分割出願である。出願人、特許庁、第三者の便宜のために、分割の基礎となる出願(親出願)の出願当初の課題、請求の範囲、発明の効果を記載する。本分割出願は、原出願が出願当初の請求の範囲のまま、審査され、最初の拒絶理由通知を受けた際に分割したものである。したがって、出願当初の特許請求の範囲は、分割直前明細書に記載された特許請求の範囲とも同一である。
【0150】
[原出願の課題]
ここで、特開2003−290515号公報のような連続予告を行う遊技機を現状の遊技機に適用した場合、予め連続予告を実行すると決定していても、実際の変動開始時点での再判定で変動パターンが変更されることが大いに考えられる。
例えば新たに始動入賞が発生した時点での判定で、変動パターンとして期待度の高いリーチが選択され、そのリーチを発生させる変動表示ゲームまで連続予告を行うことが決定されたとする。しかし、当該新たに発生した始動入賞に基づく変動表示ゲームの変動開始時の始動記憶数の状態によっては、せっかくの連続予告を行う最後の変動表示ゲームにおける変動パターンが、通常の期待度の低いリーチによる変動パターンに変更される可能性があり、それまで連続予告を実行してきた意味が無くなってしまうこととなる。これでは、遊技者はせっかくの期待感が裏切られたような感覚に陥り、遊技に対する興趣が低下してしまう。
本発明の目的は、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0151】
[原出願の特許請求の範囲(出願当初、分割直前いずれも同じ)]
[請求項1]
始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能であるとともに、該特別遊技状態を発生させる前段階でリーチ状態を発生可能な遊技機において、
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、
前記乱数値を判定する判定手段と、を備え、
前記乱数値には、
前記変動表示ゲームで特別結果を導出するか否かの判定に用いる第1乱数値と、
前記変動表示ゲームの変動パターンの決定に用いる第2乱数値と、を少なくとも含み、
前記判定手段は、
前記第1乱数値と所定の第1判定値とを比較して特別結果の導出を決定する大当り判定手段と、
前記第2乱数値と所定の第2判定値とを比較して前記変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、を備え、
前記変動パターン決定手段によって決定される変動パターンには、所定の演出が実行される特定リーチ状態が含まれ、
前記大当り判定手段により前記特別結果を導出しないと判定された場合に前記変動パターン決定手段による決定に用いられる前記第2判定値は、前記変動パターン決定手段による決定時に前記始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数に関わらず所定の割合で前記特定リーチ状態を発生させるように設定された共通判定値を含むことを特徴とする遊技機。
[請求項2]
複数の変動表示ゲームに亘って連続的な演出を実行する連続演出制御手段を備え、
前記連続演出制御手段は、
前記変動パターン決定手段により、前記特定リーチ状態の発生が決定された場合に、当該特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームまでの変動表示ゲームにおいて、前記連続的な演出を実行するように制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
[請求項3]
前記特定リーチ状態は、
実行態様及び出現頻度が異なる複数のリーチ状態で構成され、
前記連続演出制御手段は、
前記変動パターン決定手段により、前記複数のリーチ状態のうち特定の実行態様が設定された第1特定リーチ状態、又は、前記出現頻度が所定の度数以下に設定された第2特定リーチ状態の発生が決定された場合に、当該第1又は第2特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームまでの変動表示ゲームにおいて、前記連続的な演出を実行するように制御することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
[請求項4]
前記判定手段による前記乱数値の判定結果を遊技者に報知する報知手段と、
前記変動表示ゲームにおいて、予め定められた所定のリーチ状態が発生する場合に、前記始動記憶手段に記憶可能な所定の上限数を超えて遊技球が前記始動入賞口に入賞するオーバーフローを検出するオーバーフロー検出手段と、を備え、
前記報知手段は、
前記オーバーフロー検出手段により、前記オーバーフローが検出された場合に、前記始動記憶手段に記憶されている前記乱数値の判定結果を報知可能であることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
[請求項5]
前記オーバーフロー検出手段により検出されたオーバーフロー数を計数する計数手段を備え、
前記報知手段は、
前記計数手段による計数結果に基づき、前記始動記憶手段に記憶されている前記乱数値の判定結果の報知態様を変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
[請求項6]
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段の操作を検出する検出手段と、を備え、
前記報知手段は、
前記オーバーフロー検出手段により、前記オーバーフローが検出された場合に、前記検出手段によって前記操作手段の操作が検出されたことに基づき、前記始動記憶手段に記憶されている前記乱数値の判定結果を報知可能であることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
[請求項7]
前記検出手段は、前記操作手段の操作態様を検出可能とし、
前記報知手段は、
前記検出手段によって検出された操作態様に基づき、前記始動記憶手段に記憶されている前記乱数値の判定結果の報知態様を変更可能であることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
[請求項8]
前記変動表示ゲームにおける演出態様を変更する演出態様変更手段を備え、
前記演出態様変更手段は、
前記変動パターン決定手段により前記第2特定リーチ状態の発生が決定され、かつ、当該第2特定リーチ状態の発生が決定された始動記憶以前の始動記憶に前記特別結果を導出させる始動記憶がある場合には、当該特別結果を導出させる始動記憶に基づく変動表示ゲームにおいて当該第2特定リーチ状態を発生させるように演出態様を変更することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
【0152】
ここで、「遊技機」には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機などが含まれる。
また、「変動表示装置」は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
また、「第2判定値」は、乱数値に基づいてリーチ状態の発生およびリーチ状態発生とした場合に何れの変動パターンを選択するかの判定の基準となる値であり、予め設定された変動パターンの数に応じて複数あってもいい。
また、「特定リーチ状態」とは、複数あるリーチ状態のうち予告演出(先読み演出)の対象となるリーチ状態をいう。
また、「所定の演出」とは、例えば、予告演出のことである。
また、「共通判定値」とは、乱数値と所定の判定値とを比較する際に始動記憶の数(保留数)に応じて使用する判定テーブルが異なる場合でも、テーブル間で同一の値に設定された判定値をいう。
なお、「特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームまでの変動表示ゲーム」には、当該特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームを含むものとする。すなわち、当該特定リーチ状態が発生する変動表示ゲームが連続的な演出を実行する最後の変動表示ゲームとなる。
ここで、「第1特定リーチ状態」とは、例えば、通常のリーチ状態に比べて実行時間の長いリーチ状態を意味する。
また、「第2特定リーチ状態」とは、例えば、プレミアム演出を実行するリーチ状態を意味する。
ここで、「報知態様」とは、例えば、始動記憶手段に記憶されている始動記憶のうち消化順序が最初の始動記憶について報知を行うことや、始動記憶手段に記憶されている全ての始動記憶について報知を行うことなどを意味する。
ここで、「操作態様」とは、例えば、操作手段の押下回数などを意味する。
【0153】
[原出願の発明の効果]
本発明によれば、大当り判定手段により特別結果を導出しないと判定された場合に変動パターン決定手段による決定に用いられる第2判定値は、変動パターン決定手段による決定時における始動記憶手段に記憶された始動記憶の数に関わらず所定の割合で特定リーチ状態を発生させることを決定する共通判定値を含むので、特別結果が導出されない場合において特定リーチ状態の発生が決定されると、変動表示ゲームの実行の際に当該特定リーチ状態が他のリーチ状態に変更されることがない。
従って、当該特定リーチ状態を発生させる変動表示ゲームの演出では、他のリーチ状態に変更されることによる演出の矛盾を生じさせることがなくなるので、効果的な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようになる。