特許第5750709号(P5750709)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5750709-手引き鋸柄把持具 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750709
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】手引き鋸柄把持具
(51)【国際特許分類】
   B27B 21/04 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   B27B21/04 Z
【請求項の数】2
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2010-254240(P2010-254240)
(22)【出願日】2010年10月26日
(65)【公開番号】特開2012-91485(P2012-91485A)
(43)【公開日】2012年5月17日
【審査請求日】2013年9月10日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】500096008
【氏名又は名称】上野 俊一
(72)【発明者】
【氏名】上野 俊一
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3134299(JP,U)
【文献】 実公昭12−015071(JP,Y1)
【文献】 米国特許第05716087(US,A)
【文献】 特開平10−156761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27B 21/04
B25G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄把持具土台に、鋸柄の柄頭上部を止める突起と、柄尻下部を止める突起を備え、柄把持具土台の柄尻方向に、木や樹脂、或いは金属素材等の曲げ弾性を持つ、短径8〜20cmの環状をなす腕支持部を備えた鋸柄把持具。
【請求項2】
柄把持具土台に、鋸柄の柄頭上部を止める突起と、柄尻下部を止める突起を備え、柄把持具土台の柄尻方向に、樹脂や金属素材等の曲げ弾性を持つ、下端が開いた半環状腕支持部を備えた鋸柄把持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、手引き鋸の柄に付属して使用する把持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
手引き鋸は、業務用から一般家庭の工作用まで広く普及し、木材、非金属、金属の切断などに広く用いられている。鋸板と柄からなり、柄の形状は直線的な棒状、あるいは湾曲したものなどがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−337701
【特許文献2】特開平10−291202
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
手引き鋸は、鋸板の歯を切断対象に当て、適宜圧力をかけながら押し引きすることで、効果的に切断できる。しかしながら、不慣れであったり、非力な女性や子供、高齢者にとっては、長時間、力をかけ続けることは困難を伴うものであった。本発明の手引き鋸柄把持具は、力をかけ易い構造を持ち、鋸引き作業をより楽に改善するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図1は本発明の手引き鋸柄把持具の一例の斜視図である。柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bを持つ柄把持具土台c、および柄把持具土台cの一端から延びる腕支持部dからなる。腕支持部dは樹脂や金属素材など曲げ弾性を備える素材を用いて、環状または半環状をなすように形成する。
【0006】
本発明の手引き鋸柄把持具を使用する際は、図2図3のように、鋸の柄を、柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bの間に置き、腕支持部dの湾曲部に腕を通して、柄把持具土台cと柄を一緒に握る。この状態で図4のように、切断対象に鋸板の歯を当てると、そのモーメントにより、鋸柄は柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bに挟まれ、確実に把持できる。すなわち腕支持部dと腕の接点を支点、柄の握り部分を力点、鋸板の歯を作用点とする梃子の構造ができ、腕支持部dの曲げ弾性により、安定的に圧力を掛けながら鋸を引くことができる。
【0007】
図5は鋸の柄の形が違う場合の一例である。上部突起aおよび柄止め下部突起bで柄を挟む形態により、多様な種類や大きさの柄に対応するので、鋸の取り替えも容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の手引き鋸柄把持具の斜視図
図2】鋸に手引き鋸柄把持具を組み合わせた正面図
図3】鋸に手引き鋸柄把持具を組み合わせた上面図
図4】本発明の手引き鋸柄把持具の使用状態図
図5】本発明の手引き鋸柄把持具の使用状態別例図
図6】本発明の手引き鋸柄把持具の腕支持部別例図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、図1のように、柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bを持つ柄把持具土台c、および柄把持具土台cの一端に付属する腕支持部dからなる。腕支持部dは木や樹脂、金属素材など曲げ弾性を備える素材を用いて、環状をなすように形成する。さらに腕支持部dは図3のように予め、柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bと反対方向にそらした形態であることが望ましい。これは腕支持部dに腕を通し、押し引きする際に、腕の伸びる方向と鋸の方向が直線状であることが望ましいからである。
【0010】
図1の形態は右利き用であるが、左利き用では、把持具土台cに対しての、柄止め上部突起aおよび柄止め下部突起bの突起方向、腕支持部dのそりの方向は逆になる。
【0011】
腕支持部の形態は、必要な曲げ弾性を得られれば、図6の腕支持部6dのように半環状でも良い。
【0012】
図1の形態は、既存の鋸と組み合わせて使用する形態であるが、予め鋸に固定的に接続した形態でも差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の手引き鋸柄把持具は、既に普及している多くの鋸と組み合わせて使用できる形態を持つため、大いに利便性を提供できる。
【符号の説明】
【0014】
a 柄止め上部突起
b 柄止め下部突起
c 柄把持具土台
d 腕支持部
6d 腕支持部(半環状)
図1
図2
図3
図4
図5
図6