(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記隣接するレバーのうちの1つは前記長手方向に延びる一対の嵌合突起を備え、前記隣接するレバーのうちのもう1つは前記レバー組立体の幅方向に突出する一対の嵌合突起を備え、
前記レバージョイントは前記隣接するレバーのうちの1つの嵌合突起がそれぞれ嵌められる一対の嵌合溝と前記隣接するレバーのうちのもう1つの嵌合突起がそれぞれ嵌合する一対の嵌合孔とを備える、請求項1に記載のワイパーブレード。
前記レバー組立体はワイパーアームに連結する第1レバーと、前記第1レバーの長手方向における各外端に連結する一対の第2レバーと、それぞれ前記第2レバーの長手方向における内端または外端に連結する一対の第3レバーとを含み、
前記部分スポイラーは前記第1レバーに形成される第1部分スポイラーと前記第2レバーに形成される第2部分スポイラーとを含み、
前記レバージョイントは前記第1レバーの内面と前記第2レバーの外面との間に介在する、請求項1に記載のワイパーブレード。
前記第1レバーはその長手方向の外端に前記レバー組立体の末端側に傾いた端面を有し、前記第2レバーは前記第1レバーの端面と対向し前記レバー組立体の末端側に傾いた段差面を有する、請求項3に記載のワイパーブレード。
前記コネクタ組立体は、前記回転軸に回転可能に結合し前記ワイパーアームの末端に設けられた結合要素が接触するアダプタと、前記ワイパーアームの結合要素を固定する固定位置と前記ワイパーアームの結合要素の固定を解除する解除位置との間で回動可能なクランプカバーとを含む、請求項9に記載のワイパーブレード。
前記第1レバーは前記第1レバーの嵌合突起に切欠部を備え、前記レバージョイントは前記嵌合溝に位置し前記切欠部に係止するラッチを備える、請求項14に記載のワイパーブレード。
前記第1レバーはその長手方向の外端に前記第2レバーの長手方向の外端側に傾いた端面を有し、前記第2レバーは前記第1レバーの端面と対向し前記第2レバーの長手方向の外端側に傾いた段差面を有する、請求項13に記載のワイパーブレード。
前記クランプカバーは上端に一対のストッパータブと下端に一対のスナップ突起を備え、前記ブラケットは上端に前記一対のストッパータブが安着する一対のストッパーノッチと下端に前記スナップ突起がスナップ結合する一対の凹入部を備える、請求項20に記載のワイパーブレード。
前記第2弾性ラッチは前記第1弾性ラッチから延びる第1湾曲部と、前記第1湾曲部から延び前記第1湾曲部とは逆に湾曲する第2湾曲部と、前記第2湾曲部から延び前記第1湾曲部と同一の方向に湾曲する第3湾曲部とを備え、
前記第2弾性ラッチは前記第2湾曲部で前記フック部を前記安着曲面に対して圧迫する、請求項22に記載のワイパーブレード。
前記第1レバーは前記挿入口の縁に位置決め用ノッチを備え、前記ブラケットは前記位置決め用ノッチに対応する位置決め用リッジを備える、請求項20に記載のワイパーブレード。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ワイパーラバーを保持するレバー組立体は、その高さが低いほど空気抵抗を受けずにすむ。しかし、従来技術によるワイパーブレードのレバー組立体はレバーの分岐形態の連結構造のため高さを低くするのに限界がある。スポイラーがレバー組立体に取り付けられるワイパーブレードでは、スポイラーがレバー組立体とは別個に準備されるので、スポイラーの製作及び取り付けによる製造原価の上昇、スポイラーの脱落などを引き起こす。また、レバー組立体を覆うカバーを備えたワイパーブレードでは、レバー組立体とカバーとの結合のための部品が必要であり、これはワイパーブレードの部品数を増大させて製造原価の上昇を招く。
【0008】
また、従来技術によるワイパーブレードのレバー組立体は、メインレバーとヨークレバーとの間のヒンジ連結がリベットやピンのような連結要素を用いて実現される。このような連結要素を用いる連結はワイパーブレードの部品数を増大させてワイパーブレードの容易な組立を実現することができない。
【0009】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために創案されたものであって、ワイパーラバーを保持するレバー組立体にスポイラーが一体となっていて全高が低いワイパーブレードを提供する。
【0010】
また、本発明はレバー組立体が簡単な操作で組み立てられるワイパーブレードを提供する。
【0011】
また、本発明は前述した特徴を有しつつ、少なくとも2つの類型のワイパーアームに適用することのできるワイパーブレードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような目的及びその他の目的を達成するために、本発明によれば、ワイパーラバーを保持するレバー組立体にスポイラーが一体となったワイパーブレードが提供される。
【0013】
本発明の例示的実施形態において、ワイパーブレードはワイパーラバーと、前記ワイパーラバーを保持しワイパーアームに連結するレバー組立体とを含む。前記レバー組立体は、隣接するレバーが回転可能に連結する複数のレバーを備える。前記複数のレバーのうち少なくとも1つは前記レバー組立体の長手方向に延びる部分スポイラーを有する。また、前記レバー組立体は前記複数のレバーにおいて隣接するレバーのうちの1つの内面と前記隣接するレバーのうちのもう1つの外面との間に介在して前記隣接するレバーを回転可能に連結させるレバージョイントを備える。前記レバージョイントは前記隣接するレバーのうちの1つには前記長手方向における挿入により嵌合し前記隣接するレバーのうちのもう1つには押圧により回転可能に結合する。
【0014】
本発明の実施形態において、前記隣接するレバーのうちの1つは前記長手方向に延びる一対の嵌合突起を備え、前記隣接するレバーのうちのもう1つは前記レバー組立体の幅方向から突出する一対の嵌合突起を備える。前記レバージョイントは前記隣接するレバーのうちの1つの嵌合突起がそれぞれ嵌められる一対の嵌合溝と前記隣接するレバーのうちのもう1つの嵌合突起がそれぞれ嵌合する一対の嵌合孔とを備える。
【0015】
本発明の実施形態において、前記レバー組立体はワイパーアームに連結する第1レバーと、前記第1レバーの長手方向における各外端に連結する一対の第2レバーと、前記第2レバーの長手方向における内端または外端にそれぞれ連結する一対の第3レバーとを含む。前記レバージョイントは前記第1レバーの内面と前記第2レバーの外面との間に介在する。前記部分スポイラーは前記第1レバーに形成される第1部分スポイラーと前記第2レバーに形成される第2部分スポイラーとを含む。
【0016】
本発明の実施形態において、前記第2レバーは第2部分スポイラーが形成され前記第2レバーの一部に配置されるスポイラーカバーを備える。この実施形態において、前記第2レバーは、その長手方向における内端に一対の係止ラグとその長手方向における外端に一対の凹部とを備え、前記スポイラーカバーは、その長手方向における内端に前記一対の係止ラグが嵌められる一対のノッチとその長手方向における外端に前記凹部にスナップ結合する一対の押込部とを備える。また、前記第1レバーは前記第1レバーの長手方向に延び前記第1レバーの幅方向では前記第1レバーの内側に傾いて前記第1部分スポイラーを形成する一対の第1斜面を有し、前記スポイラーカバーは前記スポイラーカバーの長手方向に延び前記スポイラーカバーの幅方向では前記スポイラーカバーの内側に傾いて前記第2部分スポイラーを形成する一対の第2斜面を有する。前記スポイラーカバーは前記第2レバーの一部に一体になってもよい。
【0017】
本発明の実施形態において、前記第1レバーはその長手方向の外端に前記レバー組立体の末端側に傾いた端面を有し、前記第2レバーは前記第1レバーの端面と対向し前記レバー組立体の末端側に傾いた段差面を有する。
【0018】
本発明の実施形態において、前記レバー組立体は中央に挿入口と前記挿入口に前記レバー組立体の幅方向に装着された回転軸とを備え、ワイパーブレードは前記挿入口に嵌められ前記回転軸と結合し前記ワイパーアームとの連結のためのコネクタ組立体をさらに含む。
【0019】
本発明の実施形態において、前記コネクタ組立体は、前記回転軸に回転可能に結合し前記ワイパーアームの末端に設けられた結合要素が接触するアダプタと、前記ワイパーアームの結合要素を固定する固定位置と前記ワイパーアームの結合要素の固定を解除する解除位置の間で回動可能なクランプカバーとを含む。前記ワイパーアームの結合要素はフック部とピン部を含む。このような実施形態において、前記クランプカバーは前記固定位置で前記ピン部に係合する第1弾性ラッチと、前記第1弾性ラッチから延び前記固定位置で前記フック部を前記アダプタに圧迫する第2弾性ラッチとを備える。前記第2弾性ラッチは前記第1弾性ラッチから波形に延びる。
【0020】
本発明のもう1つの例示的実施形態によるワイパーブレードは、ワイパーラバーと、第1レバーと、一対の第2レバーと、一対の第3レバーと、一対のレバージョイントとを含む。前記第1レバーは中央に位置する挿入口と前記挿入口から長手方向における各外端にそれぞれ延びる一対の第1部分スポイラーと前記挿入口に幅方向に装着された回転軸とを有する。前記第2レバーは前記第1レバーの長手方向における外端に連結し、長手方向における外端に前記ワイパーラバーを掴むフィンガーを有する。また、前記第2レバーは前記第1レバーの長手方向における外端と前記第2レバーの長手方向における外端との間に配置され長手方向に延びる第2部分スポイラーを有するスポイラーカバーを備える。前記第3レバーは中央で前記第2レバーの長手方向における内端に回転可能に連結し、長手方向における両端に前記ワイパーラバーを掴むフィンガーを有する。前記レバージョイントは前記第1レバーの内面と前記第2レバーの外面との間に介在して、前記第1レバーには前記第1レバーの長手方向における挿入によって嵌合し前記第2レバーには押圧によって回転可能に結合する。
【0021】
本発明の実施形態において、前記第1レバーはその長手方向に延び下端から内側へ突出する一対の嵌合突起を備え、前記第2レバーは前記外面に幅方向において突出する一対の嵌合突起を備える。前記レバージョイントは下端に前記第1レバーの嵌合突起がそれぞれ嵌められる一対の嵌合溝と中間に前記第2レバーの嵌合突起がそれぞれ嵌合する一対の嵌合孔とを備える。
【0022】
本発明の実施形態において、前記第1レバーは前記第1レバーの嵌合突起に切欠部を備え、前記レバージョイントは前記嵌合溝に位置し前記切欠部に係合するラッチを備える。
【0023】
本発明の実施形態において、前記第2レバーはその長手方向における内端に一対の係止ラグとその長手方向における外端に一対の凹部とを備え、前記スポイラーカバーはその長手方向における内端に前記第2レバーの係止ラグがそれぞれ嵌められる一対のノッチとその長手方向における外端に前記第2レバーの凹部にスナップ結合するように内側に突出する一対の押込部とを備える。
【0024】
例示的実施形態によるワイパーブレードは、前記挿入口に嵌合するブラケットと、前記ブラケットに嵌合し前記回転軸に回動可能に結合しワイパーアームの末端に設けられた結合要素が接触するアダプタと、前記アダプタに対向して前記ブラケットに回動可能に結合するクランプカバーとをさらに含む。前記クランプカバーは、前記ワイパーアームの結合要素を前記ブラケットまたはアダプタに固定する固定位置と前記ワイパーアームの結合要素と前記ブラケットまたはアダプタとの固定を解除する解除位置との間で回動可能である。
【0025】
本発明の実施形態において、前記クランプカバーは上端に一対のストッパータブと、下端に一対のスナップ突起とを備え、前記ブラケットは上端に前記一対のストッパータブが安着する一対のストッパーノッチと、下端に前記スナップ突起がスナップ結合する一対の凹入部とを備える。
【0026】
実施形態によるワイパーブレードが連結するワイパーアームが備える結合要素はピン部とフック部を含む。本発明の実施形態において、前記第1レバーは前記回転軸に隣接するように幅方向において開けられ前記ピン部が貫通する一対の第1貫通孔を備え、前記アダプタは前記フック部が安着する安着曲面を備え、前記クランプカバーは前記固定位置に位置するとき前記第1貫通孔内に位置して前記ピン部に係合する第1弾性ラッチと前記第1弾性ラッチから延び前記フック部を前記安着曲面に対し圧迫する第2弾性ラッチとを備える。
【0027】
この実施形態において、前記第2弾性ラッチは前記第1弾性ラッチから延びる第1湾曲部と、前記第1湾曲部から延び前記第1湾曲部とは逆に湾曲した第2湾曲部と、前記第2湾曲部から延び前記第1湾曲部と同一の方向に湾曲した第3湾曲部とを備える。前記第2弾性ラッチは前記第2湾曲部で前記ワイパーアームの結合要素のフック部を前記アダプタの安着曲面に対し圧迫する。
【0028】
実施形態によるワイパーブレードが連結するワイパーアームが備える結合要素は前記ピン部より直径が小さいもう1つのピン部を含む。前記第1レバーは前記回転軸に隣接するように前記第1貫通孔の反対側で前記幅方向において開けられ前記もう1つのピン部が貫通する一対の第2貫通孔を備え、前記アダプタは前記第2貫通孔に整列し前記もう1つのピン部が嵌められるベアリング孔を備える。
【0029】
本発明の実施形態において、前記第1レバーは前記挿入口の縁に位置決め用ノッチを備え、前記ブラケットは前記位置決め用ノッチに対応する位置決め用リッジを備える。
【発明の効果】
【0030】
実施形態によるワイパーブレードでは、レバー組立体を構成する各レバーが略直線に連なり、各レバーにはスポイラーが一体となっている。従って、スポイラーが一体となっていて低い全高を有するワイパーブレードを実現する。
【0031】
実施形態によるワイパーブレードのレバー組立体のレバージョイントは、隣接するレバーのうちの1つには長手方向における挿入により嵌合し隣接するレバーのうちのもう1つには押圧により結合するので、少ない数の部品と容易な組立が可能なワイパーブレードのレバー組立体を実現する。
【0032】
また、実施形態によるワイパーブレードはフックワイパーアームとサイドピンワイパーアームとに適用するように構成されたコネクタ組立体を備えており、これら2つの類型のワイパーアームに連結することができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付した図面を参照してワイパーブレードの実施形態を説明する。図面で同一の参照番号は同一または対応する要素または部品を指示する。
【0035】
本明細書で用いられる「上方」、「上」等の方向指示語は添付の図面においてレバー組立体がワイパーラバーに対して置かれた方向を基準としており、「下方」、「下」等の方向指示語はその反対方向を意味する。添付の図面に示すワイパーブレードは異なって位置することもあり、前記方向指示語はそれに合せて解釈され得る。また、本明細書で用いられる「長手方向の内端」は一要素の長手方向においてワイパーブレードの中心に近い端を意味し、「長手方向の外端」は一要素の長手方向においてワイパーブレードの中心から遠い端を意味する。
【0036】
実施形態によるワイパーブレードはウインドシールドの表面に接触するワイパーラバーを含むワイパーラバー組立体と、ワイパーラバー組立体を保持するレバー組立体と、レバー組立体に分離可能に結合してレバー組立体をワイパーアームに連結させるコネクタ組立体とを含む。
【0037】
前記レバー組立体は前記ワイパーラバーの長手方向に沿って略直線に連結する複数のレバーで構成され、レバーは嵌合突起と嵌合孔の嵌合によってなされるヒンジ連結(hinge joint)により互いに回転可能に連結している。一実施形態において、前記レバー組立体はレバー間のヒンジ連結のためのレバージョイントを備え、前記レバージョイントは隣接する2つのレバーのうちの1つにはレバー組立体の長手方向における挿入により嵌合し前記隣接する2つのレバーのうちのもう1つには押圧によるスナップ結合により回転可能に結合する。前記レバージョイントの長手方向における挿入による嵌合は長手方向に延びる嵌合溝と嵌合突起との嵌合によって達成され、前記レバージョイントの押圧によるスナップ結合による結合は幅方向に突出する嵌合突起と幅方向に開けられた嵌合孔との嵌合によって達成される。前記隣接するレバーが前記レバージョイントによって連結しているとき、前記レバージョイントは隣接する2つのレバーのうちの1つの内側または内面と隣接する2つのレバーのうちのもう1つの外側または外面との間に介在して、レバー組立体の外部に露出しない。
【0038】
前記レバー組立体の複数のレバーはワイパーアームとの連結のためのコネクタ組立体が分離可能に装着される第1レバーと、第1レバーに回動可能に連結しワイパーラバーを保持するレバーとで構成される。一実施形態において、前記レバー組立体は中央に位置する第1レバーと、第1レバーの長手方向の外端にそれぞれ連結する一対の第2レバーとで構成され、第2レバーはその長手方向の両端にワイパーラバーを掴むフィンガーを有する。このような実施形態におけるレバー組立体はワイパーラバーを4つの圧力点(pressure point)で保持及び支持することができる。もう1つの実施形態において、前記レバー組立体は第1レバーと、第1レバーの長手方向の外端にそれぞれ連結する一対の第2レバーと、第2レバーの長手方向における内端または外端にそれぞれ連結する一対の第3レバーとで構成される。この実施形態において、前記第1レバーは前記レバー組立体の中央に位置し、前記第2レバーは前記第1レバーの長手方向の外側に位置し、前記第3レバーは、第1レバーと第2レバーとの間にまたは第2レバーの外側に位置する。前記第2レバーはワイパーラバーを掴む1つのフィンガーを有し、前記第3レバーはワイパーラバーを掴む2つのフィンガーを有するので、この実施形態におけるレバー組立体はワイパーラバーを6つの圧力点で保持及び支持することができる。他の実施形態において、前記レバー組立体は第1レバーと、第1レバーの長手方向の外端にそれぞれ連結する一対の第2レバーと、第2レバーの長手方向における外端にそれぞれ連結する一対の第3レバーと、第3レバーの長手方向における内端または外端にそれぞれ連結する一対の第4レバーとで構成される。このような実施形態において、前記第2レバーと第3レバーはワイパーラバーを掴む1つのフィンガーを有し、前記第4レバーはワイパーラバーを掴む2つのフィンガーを有するので、この実施形態によるレバー組立体はワイパーラバーを8つの圧力点で保持及び支持することができる
実施形態において、前記第1レバーと前記第2レバーは前記レバージョイントを介して回転可能に連結し、前記第2レバーと前記第3レバーは嵌合突起と嵌合孔によって回転可能に連結する。他の実施形態において、前記第2レバーと前記第3レバーが前記レバージョイントを介して回転可能に連結し、このような実施形態では、前記第3レバーは前記第2レバーの長手方向の外端に連結する。
【0039】
実施形態によるワイパーブレードは風または気流による浮き上がりを防止する反力を生成するスポイラーを備え、前記スポイラーは前記レバー組立体の長手方向に沿って前記レバー組立体と一体になっている。一実施形態において、前記レバー組立体の複数のレバーのうち2つ以上のレバーには前記スポイラーの一部からなる部分スポイラーが一体となっている。レバーが直線に続いているので、各レバーに一体となった部分スポイラーらが連なってスポイラーの一部または全体を限定する。
【0040】
実施形態によるワイパーブレードにおいて、前記部分スポイラーはレバーの長手方向に延びレバーの幅方向ではレバーの内側に傾いた一対の斜面により限定される。前記斜面はレバーの側面の一部または全体を形成する。前記レバーを側面からまたは横断面からみるとき、前記斜面は平面、凹曲面または凸曲面などを含んでもよい。また、前記レバーを側面からまたは横断面からみるとき、前記斜面はレバーの幅方向において少なくとも部分的に対称であってもよい。また、前記一対の斜面のうちのいずれか1つはもう1つの斜面よりも大きな幅を有してもよい。また、前記斜面はレバー組立体の末端へ行くほど幅が一定であるか減少してもよい。
【0041】
一実施形態において、前記レバー組立体の第1レバーは前記スポイラーの第1部分スポイラーを形成する一対の第1斜面を左側及び右側にそれぞれ有し、第2レバーは前記スポイラーの第2部分スポイラーを形成する一対の第2斜面を有する。前記レバー組立体が組み立てられたとき、前記第1レバーの長手方向の各外端に第2レバーが結合するので、第1部分スポイラーを構成する一対の斜面と第2部分スポイラーを構成する一対の斜面とが連なって前記スポイラーを形成する。
【0042】
一実施形態において、第2レバーが備える第2部分スポイラーは、第2レバーの一部に分離可能に結合するあるいは第2レバーの一部に一体となるスポイラーカバーの一対の斜面として形成される。前記スポイラーカバーは一端を前記第2レバーの一端に形成されたラグまたは突起に掛け他端を前記第2レバーにスナップ結合させて前記第2レバーに分離可能に結合する。他の実施形態の第2レバーはスポイラーカバーを備える代わりに前記第2レバーの一部が前記第2部分スポイラーを形成する一対の斜面を備えてもよい。
【0043】
実施形態のワイパーブレードはフック形状の結合要素を末端に備えた「フックワイパーアーム」とピン形状の結合要素を末端に備えた「サイドピンワイパーアーム」とに適用することができる。これらのワイパーアームとの連結は前記レバー組立体の第1レバーに分離可能に結合するコネクタ組立体により達成される。実施形態によるワイパーブレードのコネクタ組立体は、前記フック形状の結合要素のフック部が安着するアダプタと、前記フック形状の結合要素のフック部と前記ピン形状の結合要素のピン部を固定するクランプカバーとを備える。前記クランプカバーは前記結合要素を固定する固定位置と前記結合要素の固定を解除する解除位置との間で回動可能である。前記クランプカバーは前記ピン部を固定する第1弾性ラッチと前記フック部を固定する第2弾性ラッチとを備える。実施形態によるワイパーブレードとフックワイパーアームの連結時、前記クランプカバーが前記コネクタ組立体に固定位置で固定されると、前記第2弾性ラッチは前記フック部を前記アダプタに圧迫する。実施形態によるワイパーブレードとサイドピンワイパーアームの連結時、前記クランプカバーが前記コネクタ組立体に固定位置で固定されると、前記第1弾性ラッチは前記ピン部に係合する。一実施形態において、前記第2弾性ラッチは前記第1弾性ラッチから波形に延びて、強い圧迫力で前記フック部を圧迫し得る。
【0044】
図1〜
図39は実施形態によるワイパーブレード100とワイパーブレード100を構成する部品を示す。ワイパーブレード100は車両のウインドシールドの表面に置かれるワイパーラバーを備えるワイパーラバー組立体1000と、ワイパーラバー組立体1000を保持し支持するレバー組立体2000と、レバー組立体2000に分離可能に結合し、ワイパーアームとの連結のためのコネクタ組立体3000とを備える。
【0045】
ワイパーラバー組立体1000は車両のウインドシールドの表面に置かれるワイパーストリップまたはワイパーラバー1100と、ワイパーラバー1100に嵌められワイパーラバー1100に剛性を付与するスプリングレール1200を備える。
【0046】
ワイパーラバー1100はゴムまたは弾性を有する合成樹脂材料からなる。
図6及び
図7を参照すると、ワイパーラバー1100は細長いボディー部1110と、ボディー部1110の下で長手方向に延びウインドシールドの表面に接触するワイパーリップ1120を有する。また、ワイパーラバー1100はボディー部1110の各側面にその長手方向に延びている2本の溝1130、1140を有する。第1溝1130はボディー部1110の上面直下でボディー部1110に沿って延びる。第2溝1140は第1溝1130の下でボディー部1110に沿って延びる。第1溝1130にはスプリングレール1200がそれぞれ挿入される。第2溝1140にはレバー組立体2000のレバーに設けられたフィンガーが挿入される。また、ワイパーラバー1100の一端付近にはレバーのフィンガーのうち最外側に位置するフィンガーが嵌められる要素が形成されている。即ち、ワイパーラバー1100の一端付近には上面と第1溝1130の間にストッパー1150が突出しており、ストッパー1150によって上面の縁にリセス1160が形成される。また、リセス1160の下側に前記最外側フィンガーの先端が嵌められる挿入孔1170が第2溝1140の一端付近で第2溝1140内に形成される。レバー組立体2000とワイパーラバー組立体1000が組み立てられるとき、前記最外側フィンガーの先端が挿入孔1170に挿入され他のフィンガーの先端が第2溝1140に挿入されてワイパーラバー組立体1000がレバー組立体2000に保持される。
【0047】
スプリングレール1200(当該分野において、スプリングレールはバーテブラ(vertebra)と称され得る)はワイパーラバー1100の第1溝1130にそれぞれ挿入される。スプリングレール1200はワイパーラバー1100に剛性を付与し、ワイパーアームによりレバー組立体2000に沿って加えられる圧力をワイパーラバー1100の長手方向に沿って分散させる。スプリングレール1200は金属材料からなり、細長いバー形状を有する。スプリングレール1200の一端にはノッチ1210が形成されており、第1溝1130内にはノッチ1210に対応する突起1180が形成されている。他の実施形態として、スプリングレール1200はワイパーラバー1100のボディー部1110内部に長手方向に埋め込まれてもよい。
【0048】
レバー組立体2000はワイパーラバー組立体1000、即ち、スプリングレール1200が嵌められたワイパーラバー1100を保持しワイパーアームに対してワイパーラバー組立体1000を支持する。ワイパーアームはその基端でワイパーモータの回転軸に連結し、ワイパーモータの作動により往復回動する。ワイパーブレード100はレバー組立体2000に分離可能に装着されるコネクタ組立体3000を介してワイパーアームの末端に分離可能に取り付けられ、ワイパーアームに連結する。ワイパーアームの往復回動によりワイパーブレード100はウインドシールドの表面上でスライドしながらウインドシールドの表面を拭く。この実施形態において、レバー組立体2000は中央に位置する第1レバー2100と、第1レバー2100の長手方向における各外端に連結する一対の第2レバー2200L、2200Rと、第2レバー2200L、2200Rの長手方向における各内端に連結する一対の第3レバー2300L、2300Rとを含む。前記レバーは金属板材をプレス加工してあるいはプラスチック材料を射出して製造され得る。
【0049】
この実施形態のワイパーブレード100のレバー組立体2000は、風または気流による浮き上がりを防止する反力を生成する一対のスポイラー2500L、2500Rを備える。一対のスポイラー2500L、2500Rをなす左側スポイラー2500Lと右側スポイラー2500Rはレバー組立体2000の長手方向における中心に対して対称であり、レバー組立体2000の長手方向に延びる。
【0050】
図1〜
図4を参照すると、実施形態のワイパーブレード100において、レバー組立体2000の側面の一部がスポイラー2500L、2500Rを形成する。スポイラー2500L、2500Rは車両の走行中ワイパーブレード100にぶつかる風または気流に反作用してワイパーブレード100の浮き上がりを防止する反力を発生させる。このような反力はスポイラー2500L、2500Rを形成するレバー組立体2000の横断面輪郭形状と風または気流との相互作用により発生する。この実施形態において、
図4、
図11及び
図18に示すように、スポイラー2500L、2500Rの横断面輪郭形状はレバー組立体2000の幅方向において対称な一対の凹曲線を含む。
【0051】
レバー組立体2000において、第1レバー2100の長手方向における各外端に第2レバー2200L、2200Rがそれぞれ連結するので、レバー組立体2000の長手方向における各半部は対称に構成される。各スポイラー2500L、2500Rは第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rに位置する部分スポイラーからなる。各レバーの部分スポイラーが直線に連なって、ワイパーブレード100のスポイラー2500L、2500Rを限定する。実施形態によるワイパーブレード100の説明において、レバー組立体2000に一体に形成されるスポイラー2500L、2500Rに関して、第1レバー2100に一体となってスポイラー2500L、2500Rの一部となる部分スポイラーは第1部分スポイラー2510L、2510Rとして参照でき、第2レバー2200L、2200Rに一体となってスポイラー2500L、2500Rの一部となる部分スポイラーは第2部分スポイラー2520L、2520Rとして参照できる。
【0052】
第1レバー2100はレバー組立体2000の中央に位置し、ワイパーアームとの連結のためのコネクタ組立体3000が分離可能に結合する。
図5及び
図8〜
図11を参照すると、第1レバー2100は上壁2110と一対の側壁2120F、2120Rを有する。また、第1レバー2100は上壁2110の中央にコネクタ組立体3000の一部品が挿入されて固定される挿入口2111を有する。第1レバー2100を正面からみるとき、第1レバー2100の下側縁は直線であるかあるいは若干の曲率で 上に湾曲している。また、第1レバー2100を正面からみるとき、第1レバー2100の側壁2120F、2120Rの高さは第1レバー2100の末端へ行くほど小さくなる。
【0053】
第1レバー2100はその左側及び右側の側壁に挿入口2111の長手方向における端部付近から第1レバー2100の長手方向の外端まで延び第1レバー2100の幅方向では第1レバー2100の内側に傾いた一対の第1斜面2121F、2121Rを有する。従って、第1レバー2100を側面からみるとき、第1レバー2100は逆V字状の横断面を有する。第1レバー2100には第1斜面2121F、2121Rにより第1部分スポイラー2510L、2510Rが一体になっている。上壁2110の幅は挿入口2111から急激に狭くなった後一定である。第1斜面2121F、2121Rはこのような上壁2110の幅に合せて窪んでいる。従って、第1斜面2121F、2121Rが限定する第1部分スポイラー2510L、2510Rの横断面輪郭形状は第1レバー2100の幅方向において対称な一対の凹曲線を含む。第1レバー2100を側面または横断面からみるとき、第1斜面2121F、2121Rは凹曲面を含む。
【0054】
挿入口2111は略長方形に上壁2110に開けられている。挿入口2111の下の側壁2120F、2120Rにはリベット2141が結合している。リベット2141は第1レバー2100とコネクタ組立体3000との連結に用いられる。リベット2141にはワイパーアームの末端に設けられる結合要素と係合、嵌合、スナップ結合などにより連結するように構成されるコネクタ組立体3000の一部品が結合され得る。ワイパーブレード100がワイパーアームに連結されているとき、リベット2141はワイパーアームに対するワイパーブレード100の回転軸として機能する。挿入口2111の一側縁には位置決め用ノッチ2112が形成されている。ノッチ2112は前記コネクタ組立体3000の部品を挿入口2111に挿入するとき、当該部品の位置決めに関与する。また、挿入口2111の下の側壁2120F、2120Rにはワイパーアームとの連結に用いられる貫通孔が開けられている。即ち、側壁2120F、2120Rのそれぞれにはリベット2141に隣接するように第1レバー2100の幅方向に一対の第1貫通孔2142が開けられている。また、側壁2120F、2120Rのそれぞれには、リベット2141に隣接して第1貫通孔2142の反対側に一対の第2貫通孔2143が第1レバー2100の幅方向に開けられている。第2貫通孔2143は第1貫通孔2142より小さい。
【0055】
第1レバー2100を正面からみるとき、第1レバー2100の上側の長さは下側の長さより長い。従って、第1レバー2100の長手方向の各外端には上側縁には鋭角に下側縁には鈍角に傾いた、即ちレバー組立体2000の末端側に(この実施形態においては、第2レバー2200L、2200Rの長手方向の外端側に)傾いた端面2122が形成されている。また、第1レバー2100は後述するレバージョイントとの長手方向における嵌合のための要素を有する。この実施形態において、前記第1レバー2100の嵌合要素は、第1レバー2100の長手方向における外端それぞれに位置し第1レバー2100の下端または下側縁から内側へ突出する一対の嵌合突起2130L、2130Rを含む。嵌合突起2130L、2130Rは端面2122につながっており、第1レバー2100の下側縁の端面2122に隣接する一部を第1レバー2100の内側に折り曲げて形成され得る。嵌合突起2130L、2130Rはレバー組立体2000の長手方向または第1レバー2100の長手方向に延び、中間には切欠部2131が形成されている。
【0056】
第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rが連結するとき、第2レバー2200L、2200Rの一部は第1レバー2100の側壁2120F、2120Rの間に限定されたレバー収容部2123内に位置する。
【0057】
第2レバー2200L、2200Rは第1レバー2100にそれぞれ連結されて、ワイパーラバー組立体1000を保持する。
図5及び
図12〜
図19を参照して、第2レバー2200Rについて説明する。第2レバー2200Lはレバー組立体2000の長手方向において第2レバー2200Rと対称である。
【0058】
第2レバー2200L、2200Rは略直線に延びる。第2レバー2200L、2200Rはアーム部2210とジョイント部2220を備え、第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rの組立時にジョイント部2220は第1レバー2100のレバー収容部2123に位置し、アーム部2210はジョイント部2220から反対方向に延びる。ジョイント部2220はその中に長手方向に延びるレバー収容溝2221を有する。アーム部2210とジョイント部2220との境界には、第1レバー2100の端面2122と対向する段差面2222が形成されており、段差面2222はレバー組立体2000の末端側に(この実施形態においては、第2レバー2200L、220Rの長手方向の外端側に)傾いている。即ち、第2レバー2200L、2200Rの長手方向における外端から段差面2222までの上側の長さは長手方向における外端から段差面2222までの下側の長さより短い。
【0059】
第2レバー2200L、2200Rのジョイント部2220は段差面2222から長手方向における内側に前記レバージョイントが安着するジョイントシート2223を有する。第2レバー2200L、2200Rはジョイントシート2223における外面に前記レバージョイントとのヒンジ連結のための嵌合突起2231F、2231Rを備える。嵌合突起2231F、2231Rはレバー組立体2000の長手方向または第2レバー2200L、2200Rの長手方向に直交する幅方向に突出する。嵌合突起2231F、2231Rはその先端上側に傾斜面を有する。また、第2レバー2200L、2200Rは長手方向の内端付近にジョイント部2210のレバー収容溝2221の内面から内側に前記第2レバーの幅方向において突出する一対の嵌合突起2232F、2232Rを有する。嵌合突起2232F、2232Rは第3レバー2300L、2300Rとのヒンジ連結に関与する。嵌合突起2232F、2232Rはその先端下側に傾斜面を有する。
【0060】
レバー組立体2000のスポイラーカバー2240L、2240Rは第2レバー2200L、2200Rの一部、詳しくは、アーム部2210に長手方向において分離可能に結合するか長手方向に一体となる。
図16〜
図18に示す例では、スポイラーカバー2240L、2240Rは第2レバー2200L、2200Rのアーム部2210に分離可能に結合する。スポイラーカバー2240L、2240Rは第1レバー2100の長手方向における外端と第2レバー2200L、2200Rの長手方向における外端との間に配置される。例えば、スポイラーカバー2240L、2240Rの長手方向の内端をアーム部2210の長手方向の内端に掛けスポイラーカバー2240L、2240Rの長手方向の外端をアーム部2210の長手方向の外端に押して両者がスナップ結合する方式でアーム部2210に結合する。このようなスナップ結合のために、アーム部2210は長手方向の内端に形成された係止ラグ2211F、2211Rと、長手方向に外端に形成された凹部2212F、2212R及びストッパー2213F、2213Rを備える。
【0061】
係止ラグ2211F、2211Rは段差面2222に隣接して位置し外側に突出する。凹部2212F、2212Rはアーム部2210の長手方向における外端に位置して長手方向の外端へ行くほど深くなり、これによってアーム部2210の長手方向における外端にL字状のストッパー2213F、2213Rが形成される。係止ラグ2211F、2211Rはスポイラーカバー2240L、2240Rのノッチに嵌められ、凹部2212F、2212Rにはスポイラーカバー2240L、2240Rの押込部がスナップ結合する。
【0062】
また、アーム部2210は長手方向における外端における下側縁にワイパーラバー組立体1000を掴むための一対のフィンガー2214F、2214Rを備える。フィンガー2214F、2214Rはアーム部2210の下側縁で凹部2212F、2212Rに隣接して内側に突出する。第2レバー2200L、2200Rとワイパーラバー組立体1000の組立時に、第2レバー2200Lのフィンガー2214F、2214Rの先端はワイパーラバー1100の第2溝1140に沿って挿入孔1170に嵌められ、第2レバー2200Rのフィンガー2214F、2214Rの先端はワイパーラバー1100の第2溝1140内に挿入され、フィンガー2214F、2214Rの上側にあるアーム部2210の下面との間にスプリングレール1200とこれに隣接するワイパーラバー1100の一部とが挟持される。また、アーム部2210は長手方向に延びる縦リブ2215と縦リブ2215と交差する複数の横リブ2216とを有する。
【0063】
スポイラーカバー2240L、2240Rには第2部分スポイラー2520L、2520Rが一体に設けられている。
図16〜
図18を参照すると、スポイラーカバー2240L、2240Rは上壁2241と一対の側壁2242F、2242Rを有する。スポイラーカバー2240L、2240Rを正面からみるとき、スポイラーカバー2240L、2240Rの上側及び下側縁は若干の曲率で上に湾曲している。また、スポイラーカバー2240L、2240Rを正面からみるとき、スポイラーカバー2240L、2240Rの上側の長さが下側の長さより短い。従って、スポイラーカバー2240L、2240Rの長手方向における内端はレバー組立体2000の末端側に(この実施形態においては、第2レバー2200L,2200Rの長手方向の外端側に)傾いた端面2243を形成する。
【0064】
スポイラーカバー2240L、2240Rはその側壁に端面2243からスポイラーカバー2240L、2240Rの長手方向の外端付近まで延びスポイラーカバー2240L、2240Rの幅方向では内側に傾いた一対の第2斜面2244F、2244Rを有する。従って、スポイラーカバー2240L、2240Rを側面からみるとき、スポイラーカバー2240L、2240Rは逆V字状の横断面を有する。スポイラーカバー2240L、2240Rには第2斜面2244F、2244Rによって第2部分スポイラー2520L、2520Rが一体となっている。上壁2241の幅は長手方向における端面2243から所定の長さにわたって一定であった後広くなる。第2斜面2244F、2244Rはこのような上壁2241の幅に合せて窪んでいる。従って、第2斜面2244F、2244Rが限定する第2部分スポイラー2520L、2520Rの横断面輪郭形状はスポイラーカバー2240L、2240Rの幅方向において第2レバー2200L、2200Rの幅方向において対称な一対の窪んだ曲線を含む。第2レバー2200L、2200Rまたは、スポイラーカバー2240L、2240Rを側面または横断面からみるとき、第2斜面2244F、2244Rは窪んだ曲面を含む。
【0065】
スポイラーカバー2240L、2240Rは端面2243の下側に第2レバー2200L、2200Rの係止ラグ2211F、2211Rが嵌められる一対のノッチ2245F、2245Rを有する。また、スポイラーカバー2240L、2240Rは長手方向の外端付近にその内側に突出する一対の押込部2246F、2246Rを有する。一対の押込部2246F、2246Rは第2レバー2200L、2200Rの凹部2212F、2212Rに対応する位置に形成されている。
図19に示すように、スポイラーカバー2240L、2240Rはスポイラーカバー2240L、2240Rを若干傾けた状態でノッチ2245F、2245Rに係止ラグ2211F、2211Rを嵌め長手方向の外端を第2レバー2200L、2200Rに押して押込部2246F、2246Rが凹部2212F、2212Rにスナップ結合することにより第2レバー2200L、2200Rに結合する。スポイラーカバー2240L、2240Rが第2レバー2200L、2200Rに結合すると、押込部2246F、2246Rの先端が第2レバー2200L、2200Rのストッパー2213F、2213Rに掛かるようになって、スポイラーカバー2240L、2240Rは第2レバー2200L、2200Rから長手方向の外側に分離されない。
【0066】
第3レバー2300L、2300Rは第2レバー2200L、2200Rのジョイント部2220にヒンジ連結する。
図5、
図20及び
図21を参照すると、第3レバー2300L、2300Rは逆U字状の横断面を有し、その中央の嵌合孔2310から相反する方向に延びる一対のアーム2320L、2320Rを含む。第2レバー2200L、2200Rと第3レバー2300L、2300Rは突起と孔との嵌合によりヒンジ連結する。即ち、第2レバー2200L、2200Rのジョイント部2220の内側に形成された嵌合突起2232F、2232Rを第3レバー2300L、2300Rの嵌合孔2310に嵌合して、第3レバー2300L、2300Rが第2レバー2200L、2200Rに回転可能に連結する。第3レバー2300L、2300Rが第2レバー2200L、2200Rに連結すると、第3レバーのアーム2320Lは第2レバー2200L、2200Rのレバー収容溝2221内に位置し、第3レバーのアーム2320Rは第1レバー2100のレバー収容部2123内に位置する。
【0067】
第3レバー2300L、2300Rのアーム2320L、2320Rの末端にはワイパーラバー組立体1000を掴む一対のフィンガー2321F、2321Rがそれぞれ設けられている。フィンガー2321F、2321Rは略C字状を有し、その先端がアーム2320L、2320Rの内側に突出する。第3レバー2300L、2300Rとワイパーラバー組立体1000の組立時、フィンガー2321F、2321Rはワイパーラバー1100の第2溝1140に挿入される。
【0068】
前述したように、レバー組立体2000を構成する各レバーは隣接するレバーとヒンジ連結する。従って隣接するレバーはそれらの間のヒンジ連結部を介して互いに対して所定範囲で回転可能である。第2レバー2200L、2200Rと第3レバー2300L、2300Rは前述したように嵌合突起2232F、2232Rと嵌合孔2310の嵌合によりヒンジ連結し、第3レバー2300L、2300Rは第2レバー2200L、2200Rに対して所定範囲で回動可能である。また、第2レバー2200L、2200Rは第1レバー2100の長手方向における各外端にヒンジ連結する。本発明の実施形態において、レバー組立体2000は第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rとのヒンジ連結のために第2レバー2200L、2200Rの外面に重なり第1レバー1100の内面下に位置してこれらを互いに回転可能に連結させるレバージョイント2400L、2400Rを備える。即ち、レバージョイント2400L、2400Rは第1レバー2100の内面と第2レバー2200L、2200Rの外面との間に介在する。第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rとがレバージョイント2400L、2400Rを介して結合すると、レバー組立体2000において、レバージョイント2400L、2400Rの大部分は外部に露出しない。
【0069】
図5及び
図22〜
図25を参照してレバージョイント2400L、2400Rを説明する。レバージョイント2400L、2400Rの横断面形状は略逆V字状である。レバージョイント2400L、2400Rは上壁2410と一対の側壁2420F、2420Rを有し、これらの間の空間に第2レバー2200L、2200Rのジョイントシート2223が挿入される。レバージョイント2400L、2400Rは長手方向の外端と下端の周りに沿って形成されたフランジ部2430を有する。レバージョイント2400L、2400Rの長手方向の外端における面、即ち、フランジ部2430の長手方向における外面2431はレバー組立体2000の末端側に(この実施形態においては、第2レバー2200L,2200Rの長手方向の外端側に)傾いて、傾斜端面を形成する。即ち、レバージョイント2400L、2400Rの長手方向における内端とフランジ部2430の外面2431間の上側の長さは下側の長さより長い。レバージョイント2400L、2400Rはフランジ部2430の長手方向の外面2431で第2レバー2200L、2200Rの段差面2222と接触し得る。レバージョイント2400L、2400Rはフランジ部2430の外面2431と第2レバー2200L、2200Rの段差面2222との間に若干の間隙をおいて第2レバー2200L、2200Rに組み立てられる。従って、レバージョイント2400L、2400Rは前記間隙が許容する範囲内で第2レバー2200L、2200Rに対して回転可能である。レバージョイント2400L、2400Rが第1レバー2100に組み立てられるとき、レバージョイント2400L、2400Rはフランジ部2430の長手方向の内面2432で第1レバー2100の端面2122と接触する。
【0070】
レバージョイント2400L、2400Rは各側壁2420F、2420Rに開けられた嵌合孔2440F、2440Rを有する。
図26に示すように、レバージョイント2400L、2400Rの嵌合孔2440F、2440Rに第2レバー2200L、2200Rのジョイントシート2223に形成された嵌合突起2231F、2231Rを嵌合して、レバージョイント2400L、2400Rが第2レバー2200L、2200Rに回転可能に結合する。レバージョイント2400L、2400Rと第2レバー2200L、2200Rの結合は、例えば、レバージョイント2400L、2400Rを第2レバーのジョイントシート2223に位置させレバージョイント2400L、2400Rをジョイントシート2223側に垂直方向に押して嵌合突起2231F、2231Rを嵌合孔2440F、2440Rにスナップ結合させて行われる。
【0071】
第1レバー2100とレバージョイント2400L、2400Rは、
図27に示すように、レバー組立体2000の長手方向における挿入または第1レバー2100の長手方向における挿入により嵌合される。このためにレバージョイント2400L、2400Rは第1レバー2100の嵌合突起2130L、2130Rが嵌合する一対の嵌合溝2450F、2450Rを備える。嵌合溝2450F、2450Rはレバージョイント2400L、2400Rの下端縁(フランジ部2430の下側における上面2433)に沿って長手方向の内端から長手方向の外端側に延びる。レバージョイント2400L、2400Rは下側縁から離隔して側壁2420F、2420Rから突出するレール2421F、2421Rを有し、レール2421F、2421Rとフランジ部2430の上面2433との間に嵌合溝2450F、2450Rが限定される。また、レバージョイント2400L、2400Rはレール2421F、2421Rの中間部分に側壁2420F、2420Rが略C字状に切欠されて形成され弾性的に撓むことのできるラッチ2422F、2422Rを有し、ラッチ2422F、2422Rは下端にくさび状に突出するスナップ突起2423F、2423Rを有する。レバージョイント2400L、2400Rが第1レバー2100に結合すると、第1レバー2100の嵌合突起2130L、2130Rはレバージョイント2400L、2400Rの嵌合溝2450F、2450Rに嵌まり、ラッチ2422F、2422Rはスナップ突起2423F、2423Rで嵌合溝2450F、2450Rの切欠部2131にスナップ結合式に係止する。従って、嵌合突起2130L、2130Rの切欠部2131にラッチ2422F、2422Rのスナップ突起2423F、2423Rが係止することで、第1レバー2100とレバージョイント2400L、2400R間の長手方向における分離が防止できる。また、第1レバー2100とレバージョイント2400L、2400Rが結合すると、第1レバー2100とレバージョイント2400L、2400Rは一体に第2レバー2200L、2200Rに対して所定範囲内で回転することができる。また、第1レバー2100とレバージョイント2400L、2400Rが結合すると、レバー組立体2000において、レバージョイント2400L、2400Rのフランジ部2430の長手方向における外側部分のみが露出する。
【0072】
第1レバー2100の長手方向の外端に位置する端面2122はレバー組立体2000の末端側に傾いており、レバージョイント2400L、2400Rのフランジ部2430の外面2431は第1レバー2100の端面2122と略同一の角度に傾いており、第2レバー2200L、2200Rの段差面2222は前記角度と略同一の角度に傾いている。また、レバージョイント2400L、2400Rのフランジ部2430と第2レバー2200L、2200Rの段差面2222とは若干の間隙をおいて位置する。従って、ワイパーブレード100に負荷が加えられないとき、第1レバー2100と第2レバー2200L、2200Rは前記間隙が許容する範囲内で互いに対して回転することができる。これとは反対に、ワイパーブレード100に下方に向かう負荷が加えられるとき、例えば、ワイパーアームによってウインドシールド側に力が加えられるとき、レバージョイント2400L、2400Rのフランジ部2430の外面2431と第2レバー2200L、2200Rの段差面2222とは接触し得る。即ち、前述したように傾いたレバージョイント2400L、2400Rのフランジ部2430の外面2431とこれに対応する第2レバー2200L、2200Rの段差面2222により、第2レバー2200L、2200Rは第1レバー2100の上方に回動することができない。従って、ワイパーブレード100に下方に向かう負荷が加えられるとき、レバー組立体2000はワイパーラバー組立体1000をその長手方向に沿ってウインドシールドに強く密着させることができる。
【0073】
前述したワイパーラバー組立体1000とレバー組立体2000を備える実施形態のワイパーブレード100はコネクタ組立体3000を介してワイパーアームに連結する。実施形態によるワイパーブレード100はフック型の結合要素を末端に備えた「フックワイパーアーム」またはピン形状の結合要素を末端に備えた「サイドピンワイパーアーム」に適用することができる。
【0074】
図40を参照すると、実施形態によるワイパーブレード100が適用できるフックワイパーアーム200はその末端にフック結合要素210を有する。フック結合要素210は直線部211と、直線部211から延び略半円状に湾曲したフック部212と、フック部212から直線部211に平行に後方に延びる延長部213とを有する。フック部212は半円形状の外側の外面214とその内側の内面215を有する。また、
図41及び
図42を参照すると、実施形態によるワイパーブレード100が適用できるサイドピンワイパーアーム300は末端にピン結合要素310、320を有する。ピン結合要素310はサイドピンワイパーアーム300から略垂直に延びるピン部311とピン部311の中間にピン部311の周囲方向に形成された環状溝312を有する。また、ピン結合要素320はピン部311の直径より小さい直径を有するピン部321と、ピン部321の中間にピン部321の周囲方向に形成された環状溝322を有する。
【0075】
図5及び
図28〜
図39を参照すると、コネクタ組立体3000はワイパーラバー組立体1000を保持するレバー組立体2000をフックワイパーアーム200またはサイドピンワイパーアーム300に分離可能に連結するように構成されている。コネクタ組立体3000はレバー組立体2000の第1レバー2100に分離可能に固定されるブラケット3100と、ブラケット3100内部に位置して第1レバー2100の回転軸(リベット2141)に回転可能に結合するアダプタ3200と、アダプタ3200に対向してブラケット3100に回動可能に結合しフックワイパーアーム200のフック結合要素210またはサイドピンワイパーアーム300のピン結合要素310をアダプタ3200またはブラケット3100に固定するクランプカバー3300とを備える。
【0076】
図5及び
図28〜
図31を参照してブラケット3100について説明する。ブラケット3100はアダプタ3200とクランプカバー3300の取付のための基礎として機能する。ブラケット3100は第1レバー2100の挿入口2111に嵌合する。ブラケット3100はブラケット3100の一部が第1レバー2100の上壁2110の厚さ方向における一部を上下から挟持する方式で第1レバー2100の挿入口2111にスナップ結合する。
【0077】
ブラケット3100は挿入口2111の形状及び大きさに対応する形状及び大きさからなる壁部3110と、壁部3110の上側縁部に沿って形成されたカラー部(collar)3120を備える。壁部3110は長手方向で向かい合う一対の端壁3111L、3111Rと、幅方向で向き合う一対の側壁3112F、3112Rを有する。カラー部3120は端壁3111L、3111Rおよび側壁3112F、3112Rの上端から外側に若干突出し、側壁3112F、3112Rの端部付近に下方に突出するタブ部3121F、3121Rを有する。
【0078】
ブラケット3100は第1レバー2100との結合のための要素として、端壁3111L、3111Rそれぞれに設けられた弾性のラッチ3113とラッチ3113の自由端に形成された係止突起3114を備える。ラッチ3113は端壁3111L、3111Rの上側部分が逆U字状に切欠され形成される。また、ブラケット3100は第1レバー2100の挿入口2111の縁に設けられた位置決め用ノッチ2112を通過する位置決め用リッジ3115を備える。位置決め用リッジ3115は端壁3111Rからラッチ3113の下で突出し垂直に延びる。また、ブラケット3100は側壁3112F、3112Rの中間に下端から上側に延びるリベットスロット3116を有する。リベットスロット3116には第1レバー2100に設けられたリベット2141が嵌められる。
【0079】
ブラケット3100はクランプカバー3300を回動可能に取り付けるための要素として、側壁3112F、3112Rの内面から突出する一対の嵌合突起3118F、3118Rを有する。嵌合突起3118F、3118Rは端壁3111R付近に位置する。また、ブラケット3100はクランプカバー3300の固定位置を限定する要素を有する。ブラケット3100はリベットスロット3116と端壁3111Rとの間の側壁3112F、3112Rに下端から上側に窪むように形成された一対の凹入部3117と、上端でカラー部3120に互いに向かい合って位置する一対のストッパーノッチ3122F、3122Rとを備える。凹入部3117にはクランプカバー3300のスナップ突起が掛かり、ストッパーノッチ3122F、3122Rにはクランプカバー3300のストッパータブが安着する。
【0080】
ブラケット3100は、ブラケット3100を挿入口2111に位置させ第1レバー2100側にブラケット3100を押し込むことによって第1レバー2100の挿入口2111に結合する。ブラケット3100を挿入口2111に挿入するとき、ブラケット3100の位置決め用リッジ3115を挿入口2111の位置決め用ノッチ2112に通過させるので、第1レバー2100に対するブラケット3100の位置を決定することができる。ブラケット3100が第1レバー2100に結合すると、カラー部3120の下面とラッチ3113の係止突起3114との間に、第1レバー2100の挿入口2111の縁に位置する部分が位置し、リベット2141はリベットスロット3116に嵌まる。
【0081】
また、ブラケット3100はサイドピンワイパーアーム300のピン部311、321が挿入される貫通孔を有する。側壁3112F、3112Rには、リベットスロット3116と凹入部3117との間にサイドピンワイパーアーム300のピン結合要素310のピン部311が通過する一対の第1貫通孔3142がブラケット3100の幅方向に形成されている。また、側壁3112F、3112Rには、リベットスロット3116を挟んで第1貫通孔3142の反対側にサイドピンワイパーアーム300のピン結合要素320のピン部321が通過する一対の第2貫通孔3143がブラケット3100の幅方向に形成されている。第2貫通孔3143は第1貫通孔3142より小さい。第1貫通孔3142と第2貫通孔3143は第1レバー2100の第1貫通孔2142と第2貫通孔2143にそれぞれ対応する。
【0082】
図5及び
図32〜
図35を参照してアダプタ3200について説明する。
【0083】
アダプタ3200はブラケット3100の側壁3112F、3112R間に嵌合し、第1レバー2100のリベット2141に回転可能に結合する。アダプタ3200はフック結合要素210の直線部211の少なくとも一部を支持しフック部212をその中に収容するように構成されている。また、アダプタ3200はピン結合要素320のピン部321と結合してピン部321をブラケット3100と第1レバー2100に固定するように構成されている。アダプタ3200は一対の側壁3210F、3210Rと、側壁3210F、3210Rを互いに連結するブリッジ部3220を有する。側壁3210F、3210R間にフック結合要素の直線部211、フック部212及び延長部213が位置する。各側壁3210F、3210Rの外面にはブラケット3100の側壁3112F、3112Rの内面と摩擦接触する複数の円弧状のリッジ3211が突出している。ブリッジ部3220は側壁3210F、3210Rの間で側壁3210F、3210Rの後端から前端付近まで延びる。側壁3210F、3210Rの前端とブリッジ部3220の前端は離隔している。また、側壁3210F、3210Rの後端はブリッジ部3220の後端より内側に位置して、ブリッジ部3220の後端にはストッパー3224が突出している。アダプタ3200がブラケット3100側に回動すると、ストッパー3224がブラケット3100のカラー部3120に掛かり、アダプタ3200の回動が阻止される。側壁3210F、3210Rはその前端に内側に突出する一対の係止突起3212を有する。フック結合要素210のフック部212の外面214が係止突起3212に掛かる。
【0084】
ブリッジ部3220はフック結合要素210の直線部211が置かれる安着平面3221を備える。安着平面3221はブリッジ部3220の平らな上面であり、側壁3210F、3210Rの上端縁に比べて若干下側に傾斜している。従って、安着平面3221と側壁3210F、3210Rの上端縁との間には段差部3223F、3223Rが形成される。段差部3223F、3223Rによってフック結合要素210の直線部211が正確に安着平面3221上に位置できる。また、段差部3223F、3223Rはフック結合要素210の直線部211と側方で接触して、ワイパーアーム200の往復回動時に回動方向における力を受ける。
【0085】
また、ブリッジ部3220はフック結合要素210のフック部212と接触する安着曲面3222を備える。安着平面3221から延びるブリッジ部3220の前面がフック部212の内面214がその上に安着するようにラウンド状になっており、フック部212の固定のための安着曲面3222を形成する。
【0086】
アダプタ3200はレバー組立体2000の第1レバー2100との結合のためのリベットスロット3230を備える。アダプタ3200を正面からみるとき、リベットスロット3230は側壁3210F、3210Rの下端からブリッジ部3220の前端付近まで延びる。リベットスロット3230の最内側面はラウンド状になっており、第1レバー2100の回転軸(リベット2141)がリベットスロット3230に嵌合する。
【0087】
アダプタ3200はリベットスロット3230の後方にベアリング孔3240を備える。ベアリング孔3210にはサイドピンワイパーアーム300のピン結合要素320のピン部321が嵌められる。ベアリング孔3240の内面にはその幅方向における略中間にその周方向に係止突起3241が形成されており、係止突起3241はピン結合要素320のピン部321の環状溝322に係止する。アダプタ3200が第1レバー2100に結合してブラケット3100に嵌められると(アダプタ3200のストッパー3224がブラケット3100のカラー部3120に掛かると)、ベアリング孔3240は第1レバー2100の第2貫通孔2143及びブラケット3100の第2貫通孔3143と整列する。
【0088】
図5及び
図36〜
図39を参照して、クランプカバー3300について説明する。
【0089】
クランプカバー3300はブラケット3100にレバー組立体2000の長手方向において回動可能に取り付けられる。クランプカバー3300はフック結合要素210のフック部212とアダプタ3200との固定及びピン結合要素310のピン部311とブラケット3100との固定に関与する。
【0090】
クランプカバー3300は上壁3310と上壁3310の側縁から下に延びる一対の側壁3320F、3320Rを有する。上壁3310の前端は側壁3320F、3320Rの前端より突出して、クランプカバー3300を正面からみるとき、上壁3310の前端と側壁3320F、3320Rの前端との間には空間が形成されている。
【0091】
クランプカバー3300は各側壁3320F、3320Rの後端付近にブラケット3100との結合のための嵌合孔3322F、3322Rを備える。ブラケット3100の嵌合突起3118F、3118Rがクランプカバー3300の嵌合孔3322F、3322Rに嵌合して、クランプカバー3300はブラケット3100に回動可能に結合する。
【0092】
クランプカバー3300はブラケット3100に対する固定位置を限定する要素を有する。クランプカバー3300は各側壁3320F、3320Rの下端に外側に突出するスナップ突起3321F、3321Rを備える。また、クランプカバー3300は上壁3310の側縁から外側に突出するストッパータブ3311F、3311Rを備える。ストッパータブ3311F、3311Rはブラケット3100のカラー部3120に設けられたストッパーノッチ3122F、3122Rに嵌められる。ストッパータブ3311F、3311Rがストッパーノッチ3122F、3122Rに掛かるので、スナップ突起3321F、3321Rがブラケット3100の凹入部3117に掛かった状態で、クランプカバー3300はブラケット3100の下方に回動することができない。
【0093】
従って、クランプカバー3300は、ストッパータブ3311F、3311Rがブラケット3100のストッパーノッチ3122F、3122Rに嵌まりスナップ突起3321F、3321Rがブラケット3100の凹入部3117にスナップ結合した固定位置と、このような固定位置からブラケット3100の上方に回動した解除位置との間で回動可能である。前記固定位置では、クランプカバー3300はフック結合要素210のフック部212をアダプタ3200に固定し、ピン結合要素310のピン部311をブラケット3100と第1レバー2100に固定する。クランプカバー3300が前記固定位置からブラケット3100の上方に回動して前記解除位置に移動すると、フック部212またはピン部311との固定が解除される。前記解除位置はクランプカバー3300のスナップ突起3321F、3321Rがブラケット3100の凹入部3117から外れた位置及びクランプカバー3300のブラケット3100に対する最大回動位置との間の任意の位置とすることができる。
【0094】
クランプカバー3300はピン結合要素310のピン部311またはフック結合要素210のフック部212をコネクタ組立体3000に固定するラッチ要素を備える。前記ラッチ要素はクランプカバー3300の上壁3310の下面から下方に突出する弾性のバー状に形成され得る。この実施形態において、クランプカバー3300は上壁3310の下面から下方に突出する第1弾性ラッチ3330と、第1弾性ラッチ3330から前方及び下方に突出する第2弾性ラッチ3340を備える。
【0095】
第1弾性ラッチ3330はピン結合要素310のピン部311をブラケット3100及び第1レバー2100に対して固定する。クランプカバー3300を正面からみるとき、第1弾性ラッチ3330はその下端にクランプカバー3300の後端側に凸状となる湾曲部3331を有する。また、ワイパーブレード100を正面からみるとき、クランプカバー3300がブラケット3100に固定位置で固定されると、第1弾性ラッチ3330はブラケット3100の第1貫通孔3142の中に位置する。ピン結合要素310のピン部311は第1レバー2100の第1貫通孔2142と、ブラケット3100の第1貫通孔3142とを貫通する方式で第1レバー2100とコネクタ組立体3000に挿入される。クランプカバー3300がブラケット3100に固定位置で固定されると、第1弾性ラッチ3330がピン結合要素310の環状溝312に係合して、ピン結合要素310が第1レバー2100及びコネクタ組立体3000にクランプされる。
【0096】
第2弾性ラッチ3340はフック結合要素210のフック部212をアダプタ3200の安着曲面3222に固定する。クランプカバー3300がブラケット3100に固定位置で固定されると、第2弾性ラッチ3340の前方表面がフック部212の外面214と接触して、フック部212は第2弾性ラッチ3340の弾性力により安着曲面3222に圧迫され密着する。クランプカバー3300を正面からみるとき、第2弾性ラッチ3340は第1弾性ラッチ3330から延び前方に湾曲した第1湾曲部3341と、第1湾曲部3341から延び第1湾曲部3341とは逆に湾曲した第2湾曲部3342と、第2湾曲部3342から延び第1湾曲部3341と同様に前方に同一の方向に湾曲した第3湾曲部3343とを備える。クランプカバー3300がブラケット3100に固定位置で固定されると、第2弾性ラッチ3340の第2湾曲部3342がフック結合要素210のフック部212の外面214と接触する。第2弾性ラッチ3340が第1〜第3湾曲部3341、3342、3343によって波形に延びるので、第2弾性ラッチ3340は強い圧迫力でフック結合要素210のフック部212をアダプタ3200の安着曲面3222に圧迫し得る。
【0097】
図40は実施形態によるワイパーブレード100とフックワイパーアーム200との連結を例示する。
【0098】
図40を参照すると、クランプカバー3300がブラケット3100から上方に回動して解除位置にいる状態で、フック結合要素210の延長部213をアダプタ3200の側壁3210F、3210Rの間を通じて側壁3210F、3210Rの前端からブリッジ部3220の下に挿入する。挿入が完了すると、フック結合要素210の直線部211は段差部3223F、3223Rの間でブリッジ部3220の安着平面3221上に安着しフック部212の内面215はブリッジ部3220の安着曲面3222上に安着し、延長部213はブリッジ部3220の下方に置かれる。また、挿入が完了すると、側壁3210F、3210Rの係止突起3212がフック部212の外面214に係止する。その後、クランプカバー3300をブラケット3100側に回動させてクランプカバー3300をブラケット3100に固定位置で固定させる。クランプカバー3300の固定が完了すると、クランプカバー3300の第2弾性ラッチ3340は第2湾曲部3342の前面でフック部212の外面214に接触して、第2弾性ラッチ3340がフック部212を安着曲面3222に圧迫して固定する。従って、フック結合要素210は直線部211がアダプタ3200の段差部3223F、3223R間に位置しフック部212がアダプタ3200の安着曲面3222に圧迫された状態でコネクタ組立体3000と固定される。
【0099】
図41及び
図42は実施形態によるワイパーブレード100とサイドピンワイパーアーム300との連結を例示する。
【0100】
ワイパーブレード100は、レバー組立体2000及びコネクタ組立体3000にピン結合要素310、320のピン部311、321を貫通させる方式でサイドピンワイパーアーム300と連結する。
図41に示すように、クランプカバー3300がブラケット3100に固定位置で位置した状態で、ピン結合要素310のピン部311は第1レバー2100の第1貫通孔2142を通じてコネクタ組立体3000のブラケット3100に挿入され、反対側に位置する第1貫通孔2142を通じて突出する。ピン部311が第1レバー2100及びコネクタ組立体3000を貫通するとき、ピン部311は第1レバー2100の側壁2120Fの第1貫通孔2142、ブラケット3100の側壁3112Fの第1貫通孔3142、ブラケット3100の側壁3112Rの第1貫通孔3142、第1レバー2100の側壁2120Rの第1貫通孔3142を順に貫通する。ピン結合要素310のピン部311が第1レバー2100とコネクタ組立体3000を貫通すると、クランプカバー3300の第1弾性ラッチ3330がピン部311の環状溝312に係合して、ピン結合要素310のピン部311が第1レバー2100及びコネクタ組立体3000に固定される。または、クランプカバー3300がブラケット3100に解除位置に位置した状態で、ピン結合要素310のピン部311が第1レバー2100の第1貫通2142およびブラケット3100の第1貫通孔3142を通じてブラケット3100に挿入され、反対側に位置した第1貫通孔2142を通じて突出する。その後、クランプカバー3300をブラケット3100側に回動させてクランプカバー3300をブラケット3100に固定位置に固定させる。クランプカバー3300が固定されると、クランプカバー3300の第1弾性ラッチ3330がピン部311の環状溝312に係合して、ピン結合要素310のピン部311が第1レバー2100およびコネクタ組立体3000に固定される。
図42を参照すると、アダプタ3200の後端が上に持ち上げられるようにアダプタ3200がブラケット3100に対して若干傾いた状態で、ピン部311より直径が小さいピン結合要素320のピン部321が第1レバー2100の側壁2120Fの第2貫通孔2143を通じてコネクタ組立体3000に挿入され、第1レバー2100の側壁2120Rに位置する第2貫通孔2143を通じて突出する。アダプタ3200をブラケット3100側に回動させて、アダプタ3200のストッパー3224がブラケット3100のカラー部3120に掛かれば、コネクタ組立体3000を貫通したピン結合要素320のピン部321がアダプタ3200のベアリング孔3240に嵌まる。ピン部321がベアリング孔3240に嵌まると、ベアリング孔3240の係止突起3241がピン部321の環状溝322に係合して、ピン結合要素320のピン部321と第1レバー2100及びコネクタ組立体3000が固定される。
【0101】
以上で説明した本発明は前述した実施形態及び添付する図面により限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で様々な置換、変形及び変更が可能であることが本発明の属する分野で通常の知識を有する者にとって明白である。