【実施例1】
【0012】
本発明に係る光コネクタ用アダプタ1は、
図1−A乃至
図1−Bに示すように、両端開口部2a,2bに光ファイバを嵌合させて接続させるアダプタハウジング2と、前記アダプタハウジング2の一端側開口部2aに設けられ斜め配置で当該一端側開口部2aを閉蓋するシャッター3と、前記シャッター3を閉蓋方向に付勢する付勢手段4とで構成されるものである。
【0013】
前記光コネクタ用アダプタ1において、前記アダプタハウジング2は、
図3に示すように、全体が箱形の筒体であり、前方の一端側開口部2aには、付勢手段4の他端部4bを収納するガイド溝2cが設けられている。このガイド溝2cは、
図3(A),(C),(E)に示すように、三角形状の案内板により凹溝が形成されているものである。
【0014】
前記一端側開口部の両側壁には、
図3(A)に示すように、軸用孔2d,2eが左右方向に貫通して穿設されている。この軸用孔2d,2eは、シャッター3を回転自在に支持するピン5(
図7参照)を一方から挿通させて前記両側壁間に架設して固定するものである。
【0015】
また、アダプタハウジング2の他端側開口部2bからは、
図1−Bに示すように、光ファイバ嵌合用の嵌合部6が挿入され装着されるものである。
【0016】
前記シャッター3は、
図4乃至
図5に示すように、その裏面に、前記付勢手段4の一端部4aを収納する、凹溝状のガイド溝3aが設けられるとともに、前記付勢手段4を仮止めする収納部3b及び仮止め手段3cが設けられている。
【0017】
また、シャッター3の下部には、ピン5(
図7参照)を横に挿通させるためのピン用挿通部3dが、裏面から3箇所、正面から2箇所に互い違いに設けられることにより、シャッター支持部となっている。
【0018】
前記シャッター3に設けた収納部3bは、前記付勢手段4の本体部である、例えば、コイル部4c(
図6参照)を全部収納できる凹部状の空間部である。また、前記仮止め手段3cは、前記付勢手段4の円筒状のコイル部4cに突き刺さって該付勢手段4を仮止めする三角状の突起である。
【0019】
なお、この実施例に限らず、他の公知の仮止め手段を適用できるものである。例えば、細い複数個のピン状突起でも良いし、両側壁で前記コイル部4cを緩い摩擦力で引掛けて、付勢手段4を挟持するようにしても良い。
図4に示すように、符号3eは、逃げ部を示しており、これは、シャッター3を全開状態にした場合、前記アダプタハウジング2のガイド溝2cを収納するようになっている。
【0020】
前記付勢手段4は、
図6に示すように、一例としてトーションバネである。これに限らず、板バネでも良い。
【0021】
以上のように構成される本発明に係る光コネクタ用アダプタ1の組立方法について説明する。
図8に示すように、最初に、シャッター3の裏面に、付勢手段であるトーションバネ4を仮止めする。
【0022】
前記トーションバネ4の仮止めは、トーションバネ4の一端部4aをガイド溝3aの位置に対応させながら、コイル部4cを収納部3bの仮止め手段3cに突き刺すようにして押し込む。
【0023】
前記仮止め手段3cの三角状の突起部が、前記コイル部4cの巻いたバネの間に割り込んで入り込み、この付勢手段4が仮止めされる。こうして、シャッター3の裏面に付勢手段4が
図8(B)に示すように仮止めされる。
【0024】
次に、
図9(A)に示すように、アダプタハウジング2を用意し、その一端部側の開口部2aに対して、前記付勢手段4を仮止めしたシャッター3を装着する。付勢手段4の他端部4bをアダプタハウジング2側のガイド溝2cに入り込ませながら、シャッター3を前記開口部2aに向けて押し込む。
【0025】
前記シャッター3のピン用挿通部3dと、アダプタハウジング2の軸用孔2d,2eとが横一直線になったら、
図9(A)に示すように、ピン5を一方から差し込んで軸用孔2d,2e間に架設し、圧入して固定する。
【0026】
前記アダプタハウジング2にシャッター3を組み立てて、
図10(A),(B)に示すように、シャッター3を当該アダプタハウジング2の底部内壁に突き当たるまで倒した際に、前記付勢手段4のコイル部4cが、仮止め手段3cから外れる。
【0027】
これは、前記コイル部4cが付勢力に抗して締められるので、コイルの巻き付け間隔が縮まり、三角状の突起から捻り出るものである。仮止め手段3cが、三角形状にした突起なので、間隔が狭まることで付勢手段4が斜めに押し出されるものである。
【0028】
そして、
図10(A)に示すように、付勢手段4は、そのコイル部4cが収納部3bから、また、ガイド溝2cからも浮いた状態となって配置される。
図10(B)に示すように、シャッター3を全開状態にした場合、シャッター3裏面の収納部3b及びガイド溝3aに、付勢手段4が収納される。
【0029】
また、シャッター3の逃げ部3eがガイド溝2cを収納し、シャッター3の裏面とアダプタハウジング2の底部内壁とが密接する。当該シャッター3の組立方法は以上であり、従来の組立よりも遙かに容易で、手間が掛からず短時間ですむ。なお、シャッター3の開閉動作とその作用・効果は従来と同様であり、説明を省く。
【0030】
次に、
図9(B)に示すように、アダプタハウジング2の他端側開口部2bから、スリーブAとスリーブBとを予め組み付けたスリーブ6を差し込んで装着する。これにより、シャッター付き光コネクタ用アダプタ1が完成する。
【0031】
以上のように、前記シャッター3に付勢手段4が仮止めされた状態で、該シャッター3の他端部が前記アダプタハウジング2の所定の位置に回動自在に係合されて取り付けられ、前記付勢手段4が、アダプタハウジング2にシャッター3が取り付けられた状態で、当該付勢手段4を仮止めするための前記収納部3bから脱し、前記シャッター3のガイド溝3aとアダプタハウジング2のガイド溝2cとに収納された当該付勢手段4の一端部4aと他端部4bとにより支持されているのである。
【0032】
こうして、シャッター用の付勢手段の組立構造において、付勢手段を組立て位置固定する固定部自体を必要としない構造となったことで、前記固定部の破損によってシャッター機能が損なわれるという従来の不都合が生じない光コネクタ用アダプタ1となる。