(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施の形態に係る画像読み取り装置100が適用される画像形成装置1について説明した図である。
画像形成装置1は、所謂「タンデム型」のカラープリンタであり、画像データに基づき記録材の一例としての用紙に画像を形成する画像形成部10と、画像形成装置1全体の動作制御や例えばパーソナルコンピュータ(PC)等との通信、画像データに対して行う画像処理等を実行する主制御部50と、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)部90と、画像形成部10により用紙に形成された画像の調整を行なうために用紙の画像を読み取る読み取り手段の一例としての画像読み取り装置100と、を備えている。
【0016】
<画像形成部の説明>
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する機能部であって、並列的に配置されるトナー像形成手段の一例としての6つの画像形成ユニット11C,11M,11HC,11HM,11Y,11K(以下、「画像形成ユニット11」)と、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像が転写される中間転写ベルト20と、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に転写(一次転写)する一次転写ロール21と、を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を用紙に一括転写(二次転写)する二次転写ロール22と、二次転写された各色トナー像を用紙に定着させる定着手段(定着装置)の一例としての定着ユニット60と、を備えている。なお二次転写ロール22が配置され、中間転写ベルト20上の各色トナー像が用紙に二次転写される領域を、以下、「二次転写領域Tr」という。
【0017】
また画像形成部10は、定着ユニット60にて用紙上に定着された各色トナー像を冷却し、用紙上への各色トナー像の定着を促進する冷却部の一例としての冷却ユニット80と、用紙の曲がり(カール)を矯正するカール矯正ユニット85とを備えている。なお本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22によりトナー像を用紙に転写する転写手段が構成される。
【0018】
<画像形成ユニットの説明>
各画像形成ユニット11は、機能部材として、例えば、静電潜像が形成され、その後に各色トナー像が形成される感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13と、帯電器13により帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光器14と、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を各色トナーにより現像する現像器15と、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16と、を備えている。
各画像形成ユニット11の現像器15各々は、各色トナーを貯蔵するトナー容器17C,17M,17HC,17HM,17Y,17K(以下、「トナー容器17」)とトナー搬送路(不図示)で連結されている。そして、トナー搬送路中に設けられた補給用スクリュー(不図示)によりトナー容器17から現像器15に各色トナーが補給されるように構成されている。
【0019】
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収容されるトナーを除いて略同様に構成され、それぞれがC(シアン)色、M(マゼンタ)色、HC(高彩度シアン)色、HM(高
彩度マゼンタ)色、Y(イエロー)色、K(ブラック)色のトナー像を形成する。ここでのHC色は、シアン色系の色相を有し、C色よりも色調が明るく彩度が相対的に高いシアン色であり、HM色は、マゼンタ色系の色相を有し、M色よりも色調が明るく彩度が相対的に高いマゼンタ色である。
【0020】
<定着ユニットの説明>
図2は、定着ユニット60の構成を説明するための断面構成図である。
この定着ユニット60は、用紙を加熱する定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して接離自在に構成された加圧ロール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転動作し、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接(互いに押圧されながら接触)する領域であるニップ部Nにて定着ベルト610を内側から加熱する定着ロール611と、定着ベルト610を内側から張架しながら定着ベルト610を加熱する内部加熱ロール612、定着ベルト610を外側から張架しながら定着ベルト610を加熱する外部加熱ロール613と、を備えている。また、定着ベルトモジュール61は、定着ロール611と内部加熱ロール612との間(ニップ部Nの上流側)で定着ベルト610を張架する張架ロール614と、ニップ部N内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置された剥離パッド64と、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架する張架ロール615と、を備えている。また定着ロール611、内部加熱ロール612、および外部加熱ロール613には、加熱源として内部にハロゲンヒータ71、ハロゲンヒータ72、ハロゲンヒータ73がそれぞれ配置されている。
【0021】
<画像形成装置における用紙搬送系の説明>
また、画像形成部10は、用紙搬送系として、用紙を収容する複数(本実施の形態では2個)の用紙収容容器40A,40Bと、この用紙収容容器40A,40Bに収容された用紙を繰り出して搬送する繰出しロール41A,41Bと、用紙収容容器40Aからの用紙を搬送する第1搬送路R1と、用紙収容容器40Bからの用紙を搬送する第2搬送路R2と、を備えている。さらに、画像形成部10は、用紙収容容器40Aおよび用紙収容容器40Bからの用紙を二次転写領域Trに向けて搬送する第3搬送路R3と、を備えている。加えて、画像形成部10は、二次転写領域Trにて各色トナー像が転写された用紙を定着ユニット60、冷却ユニット80、カール矯正ユニット85、および画像読み取り装置100を通過するように搬送する第4搬送路R4と、画像読み取り装置100からの用紙を画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と、を備えている。
第1搬送路R1から第5搬送路R5は、それぞれに沿って搬送ロールや搬送ベルトが配置され、送られてくる用紙を順次、搬送する。
【0022】
<両面搬送系の説明>
また、画像形成部10は、両面搬送系として、定着ユニット60で第1面に各色トナー像が定着された用紙を一旦保持する中間用紙収容容器42と、画像読み取り装置100からの用紙を中間用紙収容容器42に向けて搬送する第6搬送路R6と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を上記の第3搬送路R3に向けて搬送する第7搬送路R7と、を備えている。さらに、画像形成部10は、画像読み取り装置100の用紙搬送方向下流側に配置され、用紙を用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と中間用紙収容容器42に搬送する第6搬送路R6とに選択的に振り分ける振分機構部43と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を繰り出して第7搬送路R7に向けて搬送する繰出しロール45と、を備えている。
【0023】
<画像形成動作の説明>
次に、
図1および
図2を用いて、本実施の形態に係る画像形成装置1での基本的な画像形成動作について説明する。
画像形成部10の画像形成ユニット11各々は、上記の機能部材を用いた電子写真プロセスによりC色,M色,HC色,HM色,Y色,K色の各色トナー像を形成する。各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順に一次転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像を形成する。中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動(矢印方向)に伴って二次転写ロール22が配置された二次転写領域Trに搬送される。
【0024】
一方、用紙搬送系では、各画像形成ユニット11での画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール41A,41Bが回転動作し、用紙収容容器40Aおよび用紙収容容器40Bの中から例えばUI部90にて指定された方の用紙が繰出しロール41A,41Bにより繰り出される。繰出しロール41A,41Bにより繰り出された用紙は、第1搬送路R1または第2搬送路R2と、第3搬送路R3とに沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。
二次転写領域Trでは、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された合成トナー像が用紙に一括して二次転写される。
【0025】
その後、合成トナー像が転写された用紙は、中間転写ベルト20から分離され、第4搬送路R4に沿って定着ユニット60のニップ部Nに向けて搬送される。そして、ニップ部Nを通過する用紙表面の未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより用紙に定着される。
【0026】
すなわち、本実施の形態の定着ユニット60では、ロールニップ部N1に作用する熱は主に定着ベルト610によって供給される。定着ベルト610は、定着ロール611の内部に配置されたハロゲンヒータ71から定着ロール611を介して供給される熱と、内部加熱ロール612の内部に配置されたハロゲンヒータ72から内部加熱ロール612を介して供給される熱と、外部加熱ロール613の内部に配置されたハロゲンヒータ73から外部加熱ロール613を介して供給される熱とによって加熱される。それにより、定着ロール611だけでなく、内部加熱ロール612および外部加熱ロール613からも熱エネルギーが補給されるので、ロールニップ部N1においては、プロセススピードが高速であっても充分な熱量が確保される。
【0027】
ロールニップ部N1を通過した後には、用紙は剥離パッドニップ部N2に搬送される。剥離パッドニップ部N2は、加圧ロール62に剥離パッド64が押圧されて、定着ベルト610が加圧ロール62に圧接するように構成されている。したがって、ロールニップ部N1は定着ロール611の曲率によって下に凸である湾曲した形状を有するのに対し、剥離パッドニップ部N2は加圧ロール62の曲率によって上に凸である湾曲した形状を有している。
そのため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された用紙は、剥離パッドニップ部N2において加圧ロール62による相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、用紙上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、用紙は定着ベルト610から剥離され易い状態が形成される。このように、剥離パッドニップ部N2は、最終の剥離工程で確実に剥離が行なわれるための準備工程にも位置付けられる。
【0028】
そして、剥離パッドニップ部N2の出口では、定着ベルト610は剥離パッド64に巻き付くように搬送されるので、定着ベルト610の搬送方向はそこで急激に変化する。すなわち、定着ベルト610は剥離パッド64の外側面に沿って移動するため、定着ベルト610の屈曲は大きなものとなる。そのため、剥離パッドニップ部N2内において定着ベルト610との付着力が予め弱められた用紙は、用紙自身が有している紙のコシによって定着ベルト610から分離する。
【0029】
そして、定着ベルト610から分離された用紙は、剥離パッドニップ部N2の下流側に配置された剥離案内板69により、その進行方向が導かれる。剥離案内板69により案内された用紙は、その後、排紙ベルト79によって冷却ユニット80に向けて搬送され、冷却ユニット80にて冷却される。そしてカール矯正ユニット85にて用紙の曲がりが矯正され、画像読み取り装置100により用紙に記録された画像が読み取られた後、画像読み取り装置100を通過した用紙は、振分機構部43により、片面印刷時には第5搬送路R5に導かれて、用紙積載部44に向けて搬送される。
なお、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれクリーナ16、およびベルトクリーナ26によって除去される。
【0030】
一方、両面印刷時には、上述した過程によって用紙の第1面上に定着画像が形成された用紙は、画像読み取り装置100を通過した後、振分機構部43により第6搬送路R6に導かれ、第6搬送路R6を中間用紙収容容器42に向けて搬送される。そして再び、各画像形成ユニット11による第2面の画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール45が回転し、中間用紙収容容器42から用紙が繰り出される。繰出しロール41A,41Bにより繰り出された用紙は、第7搬送路R7および第3搬送路R3に沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。
二次転写領域Trでは、第1面の場合と同様にして、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された第2面の各色トナー像が用紙に一括して二次転写される。
【0031】
そして、両面にトナー像が転写された用紙は、第1面の場合と同様に定着ユニット60にて定着され、冷却ユニット80にて冷却され、さらにはカール矯正ユニット85にて用紙の曲がりが矯正され、画像読み取り装置100により用紙に記録された画像が読み取られる。その後、画像読み取り装置100を通過した用紙は、振分機構部43により第5搬送路R5に導かれて、用紙積載部44に向けて搬送される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
【0032】
<画像読み取り装置の説明>
図3は、本実施の形態の画像読み取り装置100について説明した図である。
本実施の形態において画像読み取り装置100は、定着ユニット60によりトナー像が定着された用紙の画像を読み取る読み取り手段の一例である。そして画像読み取り装置100は、画像が形成された用紙に対して光を照射する光源110と、画像読み取り装置100を調整するために種々の測定面を有する測定部の一例としての読み取り精度測定ユニット120と、用紙や読み取り精度測定ユニット120で反射した光を導く光学系130と、光学系130で導かれた光を光量データに変換するCCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)センサ140と、詳しくは後述するが、読み取り精度測定ユニット120の反射面に光源110からの光を照射したときに生成される光量値と予め定められた光量値との相関式を導出する処理部150とを備える。
【0033】
光源110は、本実施の形態では、一対の直管のキセノン蛍光ランプ111a,111bにより構成される。そしてガイド面101に案内されて搬送面を通過する用紙に対し光を照射し、用紙に形成された画像の情報としての反射光を生成させる。
本実施の形態において、光源110を一対のキセノン蛍光ランプ111a,111bにより構成することで、用紙が搬送面から傾いて搬送される場合でも用紙に照射される光の照度に変化が生じにくくなる。即ち、キセノン蛍光ランプが1つであると用紙が傾いたときに用紙に照射される光の照度に変化が生じやすく、この場合、画像を正常に読み取れないときがある。
【0034】
図4は、読み取り精度測定ユニット120について説明した図である。
本実施の形態において読み取り精度測定ユニット120は、側部に12の面を有する十二面柱ロールである。そしてこの面が画像読み取り装置100を調整するための種々の測定面となっている。読み取り精度測定ユニット120は、例えば、アルミニウムからなり、切削加工により12の面が加工される。そして測定誤差を抑制する観点から、表面を黒色アルマイト処理し、予め定められた面に測定用チャートを両面テープ等により貼り付けることにより作製される。そして読み取り精度測定ユニット120は、軸部121にステッピングモータ(図示せず)および減速ギヤ(図示せず)が接続されており、軸部121を中心に回転可能となっている。そしてこれにより画像読み取り装置100を調整するために必要な測定面を用紙の搬送面側に向けることができる。
【0035】
本実施の形態では、測定面として測定面124,126が設けられる。そして測定面124,126には、予め定められた異なる色からなる複数の反射面が配される。詳しくは後述するが、本実施の形態では、測定面124には、反射面として白色の色校正を行なう白色基準板を設けている。また測定面126には、反射面としてカラーの色校正を行なうために種々のカラーパッチからなる色基準板を設けている。
【0036】
なお本実施の形態において、読み取り精度測定ユニット120には、測定面124,126の他に待避面122および用紙保持面123が設けられている。
待避面122は、読み取り精度測定ユニット120と用紙との干渉を避けるための面である。詳しくは後述するが、本実施の形態において画像読み取り装置100が動作するのは、例えば画像形成装置1の電源がONになったときなどに、画像読み取り装置100や画像形成ユニット11のキャリブレーションを行なう場合である。そのため通常の画像形成時は、画像読み取り装置100は、動作せず、用紙は画像読み取り装置100を通過するだけとなる。そのため通常の画像形成時は、読み取り精度測定ユニット120は、用紙と非接触の位置に待避することが好ましい。待避面122は、他の測定面に比較してより大きい面積の面を形成させた面であり、読み取り精度測定ユニット120の側部の12の面を作製する際に、他の面よりも、より多く切削加工を行なうことで作製することができる。そして、読み取り精度測定ユニット120を回転させ、この待避面122を用紙の搬送面側に向けた際には、待避面122は、用紙の搬送面より下側となり、用紙と待避面122とは、干渉しなくなる。これにより読み取り精度測定ユニット120は、通常の画像形成時は、用紙と非接触の位置に待避することができる。
【0037】
用紙保持面123は、画像形成ユニット11のキャリブレーションを行なう際に、用紙の搬送面側に向ける面である。用紙保持面123を用紙の搬送面側に向けた場合、用紙保持面123は、用紙の搬送面よりわずかに上になるように形成される。そして用紙が画像読み取り装置100を通過する際には、ガイド面101と共に用紙を案内することで、用紙が予め定められた搬送面に対して、より合致するように用紙を通過させることができる。そのため、用紙の画像を読み取る際に、読み取りのばらつきをより少なくすることができる。
【0038】
図3に戻り、光学系130は、ミラー131,132,133と、絞り134と、レンズ135とから構成される。用紙や読み取り精度測定ユニット120の測定面で反射した光は、ミラー131,132,133により反射された後、絞り134により予め定められた光量に減光される。絞り134は、中心部に窓部134aを有し、窓部134aの部分を中心に矢印方向に回転可能となっている。そのため絞り134を回転させることで、窓部134aを通過する光量を変化させ、予め定められた光量に減光させることができる。そして光は、レンズ135により、ライン状に集光され、CCDセンサ140に結像する。ここで集光されるラインは、例えば、
図3の紙面に対し、垂線方向である。
【0039】
CCDセンサ140には、用紙により反射された光を受光する受光部の一例としてのCCD141がライン状に配されている。本実施の形態では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の各色に対応するCCD141が、3列に配列し、用紙に記録された画像をRGBの各色で測定することが可能となっている。つまり3ラインカラーCCDとなっている。そしてCCD141により受光した光は、光電変換されて電荷となる。この電荷は、生成部142に転送される。
【0040】
生成部142では、CCD141から転送された電荷を検出し電気信号とする。この電気信号は、画像形成ユニット11の調整を行なうための情報である光量データ(光量値)となる。つまり生成部142では、CCD141により受光した光から用紙に形成された画像の調整を行なうための情報を作成する。ここで情報は、光量データに対応する。なおCCD141は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の3色のカラーCCDであるため、生成部142では、それぞれの色に対応した光量データであるR信号、G信号、B信号が生成される。
【0041】
<測定面の説明>
次に読み取り精度測定ユニット120に設けられる測定面について更に詳しく説明を行なう。
図5は、白色の色校正を行なうための反射面の一例である白色基準板を設けた測定面124について説明した図である。
図5に示すように測定面124には、予め定められた白色のフィルムからなる白色基準板125が、設けられている。本実施の形態では、この白色基準板125として、株式会社東レ製のルミラーE22等を用いることができる。そして例えば、両面テープ等を用いて、測定面124に固定を行なう。
この白色基準板125を用いることで、本実施の形態では、例えば、シェーディング補正を行なうことができる。即ち、光源110であるキセノン蛍光ランプ111a,111bの管長方向(主走査方向)に対する光量分布のばらつきの補正を行なうことができる。
【0042】
図6は、カラーの色校正を行なうための反射面の一例である色基準板を設けた測定面126について説明した図である。
図6に示した測定面126には、測定面126の長尺方向に対し予め定められた異なる色からなる複数の色基準板が配される。
図6に示すように本実施の形態では、色基準板として14枚の異なる色からなるカラーパッチが用いられる。それぞれの色基準板は、例えば、10mm×20mmの大きさであり、主走査方向に対し1列となるように配列する。このうち測定面126の長手方向中央部に対して一方の側に配される7枚の色基準板127aC,127aM,127aY,127aR,127aG,127aB,127aPは、いわゆるハイライトの色基準板であり、反射率が20%に設定された色基準板である。本実施の形態では、それぞれC(シアン)色、M(マゼンタ)色、Y(イエロー)色、R(レッド)色、G(グリーン)色、B(ブルー)色、P(プロセスブラック)色となっている。一方、測定面126の長手方向中心部に対して他方の側に配される7枚の色基準板127bC,127bM,127bY,127bR,127bG,127bB,127bPは、いわゆるシャドーの色基準板であり、反射率が60%に設定されたに対応する色基準板である。そしてそれぞれの色は、ハイライトの色基準板と同様の順となっている。なお本実施の形態では、以上述べた色基準板127aC,127aM,127aY,127aR,127aG,127aB,127aP,127bC,127bM,127bY,127bR,127bG,127bB,127bPを総称して色基準板127と言うことがある。
【0043】
<経時補正式の説明>
次に読み取り精度測定ユニット120の白色基準板125と色基準板127に光源110からの光を照射したときに生成される光量データと予め定められた基準時に生成された光量データから光源110の経時変化を表す相関式である経時補正式を求める手順について説明する。
ここでは、基準時を光源110であるキセノン蛍光ランプ111a,111bの点灯開始時(T0)とし、その時に生成された光量データと、キセノン蛍光ランプ111a,111bの点灯開始から累積500時間後(T500)に生成された光量データから経時補正式を求める場合について説明を行なう。
【0044】
まずT0において、色基準板127のうちM色の色基準板127bM,127aMと白色基準板125に光源110から光を照射する。そして光量データとしてG信号を取得する。ここでは、この光量データをそれぞれyi(i=1,2,3)とする。
そしてT500において同様に光量データとしてG信号を取得する。ここでは、この光量データをそれぞれxi(i=1,2,3)とする。
【0045】
以上のように取得したyi,xi(i=1,2,3)の一例を、以下の表1に示す。
【0047】
このyi,xi(i=1,2,3)を以下の(1)式に代入し、a,bの値を求める。
【0049】
このa,bは、T0における光量データをy、T500における光量データをxとし、このyとxの経時補正式として一次関数y=ax+b(a:傾き、b:切片)を考えたときのa,bとなる。
表1に示したyi,xiの場合では、a=0.978877、b=25.51111であるため、経時補正式は、y=0.978877x+25.51111となる。
また
図7に、xi,yi(i=1,2,3)の各点、およびこの経時補正式のグラフを示す。このように反射率が異なる基準板である白色基準板125や色基準板127を使用することで、光源110の経時変化を表す経時補正式を求めることができる。そしてこの経時補正式を使用することで、光源110から照射される光の分光放射特性が変化しても読み取り値を補正することができる。
【0050】
また光量データとしてR信号、B信号を使用した場合についても同様に経時補正式を導出する。
【0051】
更に他の色基準板127を使用した場合の経時補正式を導出する。つまりC色(色基準板127bCと色基準板127aC)、Y色(色基準板127bYと色基準板127aY)、R色(色基準板127bRと色基準板127aR)、G色(色基準板127bGと色基準板127aG)、B色(色基準板127bBと色基準板127aB)、P色(色基準板127bPと色基準板127aP)の各組み合わせ、およびこれらと白色基準板125を使用して、G信号、R信号、B信号について経時補正式を導出する。以上により上述した各色についてG,B,Rの3色に対応した経時補正式が導出される。
【0052】
<機差補正式の説明>
次に読み取り精度測定ユニット120の白色基準板125と色基準板127に光源110からの光を照射したときに生成される光量データと予め定められた光量データから光量データ読み取りの装置間機差を表す相関式である機差補正式を求める手順について説明する。
ここでは、標準的な部品で構成され、読み取る光量データに偏りがない画像読み取り装置100である標準機体を使用して求めた光量データを、予め定められた光量データとして設定する。そしてこの予め定められた光量データとの比較で補正を行ないたい画像読み取り装置100(以下、「機体A」と呼ぶ。)の装置間機差を表す機差補正式を求める。
【0053】
まずT0において、標準機体を用いて色基準板127のうちM色の色基準板127bM,127aMと白色基準板125に光源110から光を照射し、光量データであるG信号を取得しておく。ここでは、この光量データをそれぞれyi(i=1,2,3)とする。
そして同様にT0において、機体Aにおける標準機体の色基準板127のうちM色の色基準板127bM,127aMと白色基準板125を用いて光量データであるG信号を取得する。ここでは、この光量データをそれぞれxi(i=1,2,3)とする。
【0054】
以上のように取得したyi,xi(i=1,2,3)の一例を、以下の表2に示す。
【0056】
このyi,xi(i=1,2,3)を上記の(1)式に代入し、a,bの値を求める。
【0057】
このa,bは、T0における標準機体の光量データをy、T0における機体Aの光量データをxとし、このyとxの機差補正式として一次関数y=ax+b(a:傾き、b:切片)を考えたときのa,bとなる。
表1に示したyi,xiの場合では、a=1.007091、b=−8.61168であるため、機差補正式は、y=1.007091x−8.61168となる。
また
図8に、xi,yi(i=1,2,3)の各点、およびこの機差補正式のグラフを示す。このように反射率が異なる基準板である白色基準板125や色基準板127を使用することで、画像読み取り装置100の装置間機差を表す機差補正式を求めることができる。そしてこの機差補正式を使用することで、装置間機差に起因する読み取り値の変化の補正を行なうことができる。
【0058】
また光量データとしてR信号、B信号を使用した場合についても同様に機差補正式を導出する。
【0059】
更に他の色基準板127を使用した場合の機差補正式を導出する。つまりC色(色基準板127bCと色基準板127aC)、Y色(色基準板127bYと色基準板127aY)、R色(色基準板127bRと色基準板127aR)、G色(色基準板127bGと色基準板127aG)、B色(色基準板127bBと色基準板127aB)、P色(色基準板127bPと色基準板127aP)の各組み合わせ、およびこれらと白色基準板125を使用して、G信号、R信号、B信号について機差補正式を導出する。以上により上述した各色についてG,B,Rの3色に対応した機差補正式が導出される。
【0060】
なお以上述べた例では、経時補正式や機差補正式として一次関数y=ax+bを考えたが、これに限られるものではなく、二次関数y=ax
2+bx+c等の更に高次の関数を設定してもよい。また経時補正式や機差補正式としてとして一次関数y=ax+bを求める場合、上述した例ではxi,yi(i=1,2,3)で規定される3点を使用したが、少なくとも2点使用すれば求めることができる。更に上述した例では、T0およびT500についての光量データを使用したが、これに限られるものではなく、自由に設定が可能である。
【0061】
次に上述した経時補正式の具体的な利用方法について説明する。
図9は、経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なう第1の例について説明したフローチャートである。
まず画像形成装置1の主制御部50(
図1参照)が画像読み取り装置100に対し、起動コマンドを送信する(ステップ101)。画像読み取り装置100に送られた起動コマンドは、画像読み取り装置100の処理部150(
図3参照)により受信される。そして処理部150は、まず光源110が点灯状態であるか否かを判定する(ステップ102)。そして光源110が点灯状態でない場合は、光源110を点灯させる(ステップ103)。そして光源110が点灯状態のもとで処理部150は、CCDセンサ140のゲイン/オフセット調整を行なう(ステップ104)。次に処理部150は、読み取り精度測定ユニット120を回転させ、白色基準板125を設けた測定面124を用紙の搬送面側に向ける。そして光源110により白色基準板125に光を照射し、白色基準板125による光量データを取得し(ステップ105)、シェーディング補正を行なう(ステップ106)。次に処理部150は、再び読み取り精度測定ユニット120を回転させ、色基準板127を設けた測定面126を用紙の搬送面側に向ける。そして光源110により色基準板127に光を照射し、色基準板127による光量データを取得する(ステップ107)。
【0062】
そして処理部150は、白色基準板125および色基準板127により取得された光量データにより経時補正式を導出する(ステップ108)。以上により画像読み取り装置100のキャリブレーションが終了し、画像を読み取る準備が完了する。そして処理部150は、読み取り準備完了コマンドを主制御部50に対し送信する(ステップ109)。
【0063】
読み取り準備完了コマンドを受信した主制御部50は、画像形成部10(
図1参照)によりテストチャートを印刷し、印刷されたテストチャートは画像読み取り装置100に搬送される(ステップ110)。そして画像読み取り装置100は、テストチャートを読み取り、その光量データとしての読み取り値は処理部150に送られる(ステップ111)。次に処理部150は、この読み取り値に対し、経時補正式を使用して読み取り値の経時補正を行なう(ステップ112)。ここでテストチャートには、上述したC(シアン)色、M(マゼンタ)色、Y(イエロー)色、R(レッド)色、G(グリーン)色、B(ブルー)色、P(プロセスブラック)色のテストパターンが印刷されている。そしてこの各色について、R(Red)、G(Green)、B(Blue)についての各経時補正式を用いて経時補正を行なう。なおテストパターンには、黒色としてP(プロセスブラック)色の他に、K(ブラック)色によるテストパターンも印刷されている。このK(ブラック)色に対する経時補正は、P(プロセスブラック)色の経時補正式をそのまま使用することができる。
【0064】
そして処理部150は、補正後の読み取り値を主制御部50に送信する(ステップ113)。主制御部50は、補正後の読み取り値を基にして、画像形成ユニット11で形成されるトナー像の調整を行なうために各補正/変換パラメータの修正を行なう(ステップ114)。これにより画像形成ユニット11のキャリブレーションを行なうことができる。
【0065】
これにより経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なうことができる。この読み取り値の経時変化が生じるのは、例えば光源110であるキセノン蛍光ランプ111a,111bの分光放射特性が経時変化するためである。つまりキセノン蛍光ランプ111a,111bが発光するのは、まずキセノン蛍光ランプ111a,111b中に封入されているキセノンガスが放電により励起することで紫外線が発生し、この紫外線がキセノン蛍光ランプ111a,111b内側に塗布されている蛍光体により可視光に変換されることによる。そしてこの蛍光体は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の3色で発光するものが混合されており、それにより予め定められた色温度の白色光で発光する。ただしこの蛍光体は、特にB(Blue)の蛍光体について劣化しやすい。そのためR(Red)、G(Green)よりB(Blue)の発光が相対的に低くなりやすく、そのためキセノン蛍光ランプ111a,111bの分光放射特性が変化する。
【0066】
図10は、経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なう第2の例について説明したフローチャートである。
ここで、ステップ201〜ステップ207の処理は、
図9で説明を行なったステップ101〜ステップ107の処理と同様である。
図10においては、色基準板127による光量データを取得した後、処理部150は、白色基準板125による光量データおよび色基準板127による光量データについて、T0における光量データとの差分を算出する(ステップ208)。そしてこの差分の絶対値が予め定められた閾値以上であるか否かの判定を行なう(ステップ209)。このとき差分の絶対値が予め定められた閾値未満であった場合は、ステップ210〜ステップ216の処理を行なう。このステップ210〜ステップ216の処理は、
図9で説明を行なったステップ108〜ステップ114の処理と同様である。
【0067】
またステップ209において、差分の絶対値が予め定められた閾値以上であった場合は、処理部150は、主制御部50に対し光源110が交換時期である旨の信号を送信する(ステップ217)。そして主制御部50は、ユーザインターフェース部90(
図1参照)に光源110であるキセノン蛍光ランプ111a,111bの交換を促すメッセージを表示し、ユーザに通知を行なう(ステップ218)。
【0068】
このような処理を行なうことで、光量データを利用して光源110の交換を適切な時期にユーザに通知することができる。
【0069】
図11は、経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なう第3の例について説明したフローチャートである。
ここで、ステップ301〜ステップ308の処理は、
図9で説明を行なったステップ101〜ステップ108の処理と同様である。
図11においては、経時補正式を導出した後、処理部150は、経時補正式の傾き(a)および切片(b)が、予め定められた閾値の範囲内であるか否かの判定を行なう(ステップ309)。このとき傾きおよび切片が、予め定められた閾値の範囲内であった場合は、ステップ310〜ステップ315の処理を行なう。このステップ310〜ステップ315の処理は、
図9で説明を行なったステップ109〜ステップ114の処理と同様である。
【0070】
またステップ309において、傾きおよび切片が予め定められた閾値の範囲を超えた場合は、処理部150は、主制御部50に対し光源110が交換時期である旨の信号を送信する(ステップ316)。そして主制御部50は、ユーザインターフェース部90(
図1参照)に光源110であるキセノン蛍光ランプ111a,111bの交換を促すメッセージを表示し、ユーザに通知を行なう(ステップ317)。
【0071】
このような処理を行なうことで、経時補正式を利用して光源110の交換を適切な時期にユーザに通知することができる。
【0072】
図12は、経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なう第4の例について説明したフローチャートである。
ここで、ステップ401〜ステップ407の処理は、
図9で説明を行なったステップ101〜ステップ107の処理と同様である。
図12においては、色基準板127による光量データを取得した後、処理部150は、この光量データと前回経時補正式を導出したときの光量データとの差分を求める(ステップ408)。そして、この差分の絶対値が予め定められた閾値以上であるか否かの判定を行なう(ステップ409)。このとき差分の絶対値が予め定められた閾値以上であった場合は、経時補正式を導出する(ステップ410)。そして以後ステップ412〜ステップ417の処理を行なう。このステップ412〜ステップ417の処理は、
図9で説明を行なったステップ109〜ステップ114の処理と同様である。
【0073】
またステップ409において、差分の絶対値が予め定められた閾値未満であった場合は、経時補正式を導出しない(ステップ411)。つまり経時補正式を更新せずに、前回導出した経時補正式を使用する。そして以後ステップ412〜ステップ417の処理を行なう。
【0074】
このような処理を行なうことで、必要なときに経時補正式を更新することができる。つまり統計的に有意な場合のみに経時補正式を更新することができる。
【0075】
図13は、経時補正式を利用して画像読み取り装置100の読み取り値の経時補正を行なう第5の例について説明したフローチャートである。
ここで、ステップ501〜ステップ508の処理は、
図9で説明を行なったステップ101〜ステップ108の処理と同様である。
図13においては、経時補正式を導出した後、処理部150は、経時補正式の傾き(a)および切片(b)について、前回経時補正式を導出したときの傾きおよび切片との差分を求める(ステップ509)。そして、この差分の絶対値が予め定められた閾値以上であるか否かの判定を行なう(ステップ510)。このとき差分の絶対値が予め定められた閾値以上であった場合は、経時補正式を更新する(ステップ512)。そして以後ステップ513〜ステップ518の処理を行なう。このステップ513〜ステップ518の処理は、
図9で説明を行なったステップ109〜ステップ114の処理と同様である。
【0076】
またステップ510において、差分の絶対値が予め定められた閾値未満であった場合は、経時補正式を更新しない(ステップ511)。つまり前回導出した経時補正式を使用する。そして以後ステップ513〜ステップ518の処理を行なう。
【0077】
この場合についても、必要なときに経時補正式を更新することができる。
【0078】
次に上述した機差補正式の具体的な利用方法について説明する。
図14は、機差補正式を利用して画像読み取り装置100の装置間機差で生ずる読み取り値の機差補正を行なう例について説明したフローチャートである。
ここで、ステップ601〜ステップ607の処理は、
図9で説明を行なったステップ101〜ステップ107の処理と同様である。
図14においては、色基準板127による光量データを取得した後、処理部150は、白色基準板125および色基準板127により取得された光量データにより機差補正式を導出する(ステップ608)。そして以後、ステップ609〜ステップ614の処理を行なう。このステップ609〜ステップ614の処理は、
図9で説明を行なったステップ109〜ステップ114の処理とほぼ同様であるが、ステップ612において処理部150は、読み取った光量データに対し、機差補正式を使用して画像読み取り装置100の装置機差の補正を行なう、という点で異なる。
【0079】
このような処理を画像形成装置1の出荷前に行なうことで、画像読み取り装置100により読み取られる読み取り値の装置間機差を抑制し、読み取り値を一致させやすくなる。
【0080】
なお上述した処理部150が行なっていた処理は、主制御部50で行なうことが可能である。即ち、処理部150を設けず、主制御部50によって一連の処理を行なってもよい。
【0081】
また以上詳述した画像読み取り装置100は、画像形成装置1の画像形成ユニット11の調整を行なうための装置であるとして説明を行なったが、これに限られるものではない。例えば、プラテンガラス上に原稿等の画像が形成された用紙を載せ、光源によりこの原稿に光を照射して、反射光をCCDセンサ等で読み取る一般的なスキャナ等の画像読み取り装置でも適用可能である。
【0082】
更に以上詳述した画像読み取り装置100は、トナー像を形成させることで画像を形成する画像形成装置1に対して適用されるものとして説明を行なったが、これに限られるものではない。例えば、インクジェット方式により画像を形成させる画像形成装置に対しても適用が可能である。