特許第5750986号(P5750986)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5750986空気清浄装置およびそれを使用した遊技装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750986
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】空気清浄装置およびそれを使用した遊技装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150702BHJP
   F24F 7/00 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   A63F7/02 349Z
   F24F7/00 B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-92814(P2011-92814)
(22)【出願日】2011年4月19日
(65)【公開番号】特開2012-223324(P2012-223324A)
(43)【公開日】2012年11月15日
【審査請求日】2013年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】関沢 憲弘
(72)【発明者】
【氏名】浅田 高志
(72)【発明者】
【氏名】横山 徳彦
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−046800(JP,A)
【文献】 実開昭57−191420(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3105428(JP,U)
【文献】 特開2006−340924(JP,A)
【文献】 特開2008−264059(JP,A)
【文献】 特開2008−035998(JP,A)
【文献】 特開2011−058725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
B01D 46/00−46/54
F24F 1/00
F24F 1/02
F24F 7/00−7/007
A47L 5/00−7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタを通して吸い込んだ空気を吐出する送風機と、
この送風機から吐出された空気を装置外部へ導出する第1の空気通路と、
この第1の空気通路内にイオンを放出するイオン発生機と、
前記第1の空気通路において前記装置外部へ導出する方向の端部の底部に設けられた分岐孔と、
前記分岐孔を覆うように前記第1の空気通路の前記導出する方向とは反対方向へ向かって設けられた反転部と、
前記第1の空気通路に吐出され前記イオン発生機からイオンが放出された空気の一部を前記分岐孔および前記反転部を介して反転させた後に前記フィルタを介して前記送風機へ還流させる第2の空気通路と、
前記第1の空気通路の排出口を開閉するシャッタと、
を備えたことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項2】
前記第1の空気通路の排出口に筒状のダクトを配設し、
前記シャッタを前記ダクト内に回動自在に支持し、
前記ダクト内に前記シャッタを所定の閉塞位置に停止させるストッパを設け、
前記ストッパは、前記シャッタの周部の全体に当接するように前記ダクトの内面から突設されている
ことを特徴とする請求項1記載の空気清浄装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の空気清浄装置を、隣接する一対の遊技台の間に設けられた台間機内に収容し、前記台間機の正面板に前記第1の空気通路に吐出された空気を当該台間機の外部へ吹き出す吹出口を設けた
ことを特徴とする遊技装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技台が設置された遊技場において、タバコの煙、塵埃、雑菌等空気中に含まれる汚染物質を除去する空気清浄装置およびそれを使用した遊技装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の空気清浄装置としては、本体ケースのフロントカバーに設けられた吸入口と、この吸入口から流入する汚染空気に含まれる塵埃を除去するフィルタと、汚染空気を吸引するファンユニットと、汚染空気をマイナスイオン化して電極部に吸着させ、オゾンを発生させて汚染空気を浄化する空気清浄化ユニットとを備え、この空気清浄化ユニットによって清浄化された空気を排出口から排出させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されたような空気清浄装置においては、自浄作用がなく、フィルタには専ら汚染空気のみが通過する構造であるため、フィルタの交換期間が短くなってフィルタを頻繁に交換しなければならないという問題があった。また、汚染空気が通過するダクト内やファンユニットの内部には、塵埃やタバコのにおいの成分が付着し、排出口から排出される空気が悪臭を放つといった問題もあった。
【0004】
そこで、本発明の出願人は、装置自体に自浄作用をもたせ、フィルタの交換期間を延ばすとともに、ダクト内や送風機内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分を通過する空気によって分解することにより、長期間の使用による臭いの悪影響を軽減するような空気清浄装置を特許文献2によって提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−264059号公報
【特許文献2】特願2010−050212号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2で提案された空気清浄装置においては、イオン発生機からイオンが放出された空気の一部のみをフィルタを介して送風機へ還流させる構造であるため、ダクト内や送風機内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分の分解が必ずしも充分ではないといった問題があった。
【0007】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、必
要に応じてイオン発生機からイオンが放出された空気をフィルタを介して送風機へ還流
させることにより、装置自体の自浄作用を向上させ、フィルタの交換期間を延ばすことに
ある。また、ダクト内や送風機内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分を通過する空気
によって分解することにより、長期間の使用による臭いの悪影響を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、フィルタを通して吸い込んだ空気を吐出する送風機と、この送風機から吐出された空気を装置外部へ導出する第1の空気通路と、この第1の空気通路内にイオンを放出するイオン発生機と、前記第1の空気通路の前記装置外部へ導出する方向の端部の底部に設けられた分岐孔と、前記分岐孔を覆うように前記第1の空気通路の前記方向とは対向する方向へ向かって設けられた反転部と、前記第1の空気通路に吐出され前記イオン発生機からイオンが放出された空気の一部を前記分岐孔および前記反転部を介して反転させた後に前記フィルタを介して前記送風機へ還流させる第2の空気通路と、前記第1の空気通路の排出口を開閉するシャッタとを備えたものである。
【0009】
本発明は、前記発明において、前記第1の空気通路の排出口に筒状のダクトを配設し、前記シャッタを前記ダクト内に回動自在に支持し、前記ダクト内に前記シャッタを所定の閉塞位置に停止させるストッパを設け、前記ストッパは、前記シャッタの周部の全体に当接するように前記ダクトの内面から突設されているものである。
【0010】
本発明は、請求項1または2に係る発明を、隣接する一対の遊技台の間に設けられた台間機内に収容し、前記台間機の正面板に前記第1の空気通路に吐出された空気を当該台間機の外部へ吹き出す吹出口を設けたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シャッタによって第1の空気通路の排出口を閉塞することにより、イオン発生機からイオンが放出された空気の全てをフィルタを介して送風機へ還流させることができるようになる。このため、装置自体の自浄作用が充分なものとなり、フィルタの交換期間を延ばすことや、ダクト内や送風機内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分を通過する空気によって分解することにより、長期間の使用による臭いの悪影響を軽減することができる。
【0012】
前記発明のうちの一つの発明によれば、シャッタによって第1の空気通路の排出口が閉塞されるとき、ストッパによってダクト内が密閉状態となるから、イオン発生機からイオンが放出された空気が排出口から装置外部は漏洩するようなことがない。このため、イオン発生機からイオンが放出された空気の全てをフィルタを介して送風機へ還流させることができるから、装置自体の自浄作用がより一層向上する。
【0013】
前記発明のうちの一つの発明によれば、台間機の吹出口から吹き出される空気が遊技台の空気環境を境界部で仕切るエアーカーテンとして機能するため、隣接する遊技者にタバコの煙が流れることを規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】同図(A)は本発明に係る空気清浄装置を使用した遊技装置の正面図、同図(B)は同図(A)におけるI (B)部の拡大図である。
図2】本発明に係る空気清浄装置の斜視図である。
図3】本発明に係る空気清浄装置のシャッタユニットを取り外した状態の側面図である。
図4図3におけるIV-IV 線断面図である。
図5図6(B)におけるV-V 線で断面し、シャッタユニットを取り外した状態の斜視図である。
図6】同図(A)は同図(B)におけるV-V 線断面図でシャッタによって排出口が閉塞された状態を示し、同図(B)は本発明に係る空気清浄装置の正面図である。
図7図6(B)におけるV-V 線断面図で、シャッタによって排出口が開放された状態を示す。
図8】本発明に係る空気清浄装置においてシャッタによって排出口が閉塞された状態を示し、同図(A)は図6(A)におけるVIII(A)-VIII(A) 線断面図、同図(B)はシャッタユニットの要部を拡大して示す正面図である。
図9】本発明に係る空気清浄装置においてシャッタによって排出口が開放された状態を示し、同図(A)は図7におけるIX(A)-IX(A) 線断面図、同図(B)はシャッタユニットの要部を拡大して示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図9に基づいて説明する。
【0016】
図1(A)に全体を符号1で示す遊技装置は、互いに隣接する遊技機としてのパチンコ台2,2と、これらパチンコ台2,2との間に設けられた台間機3とを備え、台間機3の正面板には、同図(B)に示すようにパネル4が取り付けられており、このパネル4に対応して台間機4の内部には、後述する本発明の空気清浄装置11がブラケット(図示せず)を介して備えられている。このパネル4には、仕切壁6によって左右に分離された一対の吹出口5a,5bが図中上下方向に延在するようにスリット状に形成されており、これら吹出口5a,5bは、空気清浄装置11の排出口27a,28aのそれぞれに対応している。
【0017】
次に、図2ないし図6を用いて、空気清浄装置11について説明する。空気清浄装置11は、図2および図5に示すように箱状に形成された筺体12を備えており、この筺体12内には、送風機としてのブロア13を収容するブロア収容室14と、このブロア収容室14と矢印B方向に隣接し、イオン発生機15を収容するイオン発生機収容室16と、このイオン発生機収容室16の下方(矢印D方向)に隣接する第1の空気通路としての第1のダクト17とが形成されている。
【0018】
このうち、ブロア収容室14の矢印E方向側は、図および図に示すように筺体12に一体に形成された側面壁19によって覆われている。この側面壁19のブロア13に対応した部位には、上端にスリット状の開口を有するポケット部20が形成されており、このポケット部20の側面部には多数の吸込孔20aが設けられている。
【0019】
また、この側面壁19の下端部(矢印D方向の端部)には、後述する第2の空気通路としての第2のダクト30に連通され第2のダクト30内を還流する空気W3を筺体12の外部に吐出する三つの吐出孔21が設けられている。ポケット部20には、フィルタ22が上端の開口から挿抜自在に収容されており、このフィルタ22によってブロア13の吸入口13aが覆われている。
【0020】
上記したイオン発生機収容室16および第1のダクト17の矢印E方向側は開口され、この開口はカバー23によって覆われており、このカバー23は、下端部(矢印D方向の端部)が筺体12に枢支され、上端部が、図に示すように筺体12に一体に形成された爪24に係合している。爪24に係合したカバー23によってイオン発生機収容室16および第1のダクト17の後述するイオン用ダクト27が覆われる。一方、爪24を弾性変形させながらカバー23の上端部との係合を解除し、カバー23を下端部を回動中心として回動させることにより、イオン発生機収容室16およびイオン用ダクト27が開放される。
【0021】
ブロア13は、吸入口13aと直交する方向(矢印B方向)に、当該吸入口13aから吸入した空気W1を吐出する吐出口13bが設けられており、この吐出口13bから吐出された空気W1は第1のダクト17に導入される。
【0022】
第1のダクト17は、図5に示すように矢印A−B方向に延在し、矢印A−B方向の両端部が開口され、矢印A方向の開口端部はブロア13の吐出口13bと対向し、仕切壁26を挟んで矢印E−F方向に空気通路としての二つのイオン用ダクト27,28が設けられている。これらイオン用ダクト27,28の各矢印B方向の開口端部には、空気W2を排出する排出口27a,28aが設けられている。
【0023】
上記したイオン用ダクト27,28の各天井部には、図3に示すように上記したイオン発生機収容室16に連通された孔27b,28bが設けられており、イオン用ダクト27,28には、イオン発生機15からのイオン33,34が供給されるように構成されている。
【0024】
イオン用ダクト27,28の各矢印B方向の端部の底部には、図5および図6(A)に示すように分岐孔27c,28c(一方の分岐孔28cは図示せず)と、これら分岐孔27c,28cを覆うように矢印A方向に突設された反転部27d,28dとが一体に設けられている。したがって、ブロア13の吐出口13bから各ダクト27,28内に吐出された空気W1は、一部の空気W3が反転部27d,28dに当接することにより、これら反転部27d,28dに沿って反転し、分岐孔27c,28cを通過して後述する第2のダクト30内を矢印A方向に向かって流れる。
【0025】
第1のダクト17の下方には、矢印A方向に延設された空気通路としての第2のダクト30が設けられており、この第2のダクト30の矢印B方向の端部は、分岐孔27c,28cを介してイオン用ダクト27,28に連通されている。また、この第2のダクト30の矢印A方向の端部は、上記した三つの吐出口21に連通されている。
【0026】
このように構成された空気清浄装置11は台間機3内に取り付けられると、図4に示すように台間機3とパチンコ台2とを仕切る仕切壁3aとポケット部20との間には、間隔Hなる隙間31が形成される。
【0027】
次に、図2および図6図9を用いて、シャッタユニット40について説明する。シャッタユニット40は、図2に示すように、矢印A−B方向の両端部が開口された角筒状の排出用ダクト41と、この排出用ダクト41の天井部と底部との間に支架された軸42に回動自在に支持されたシャッタ43と、このシャッタ43を所定の閉塞位置に位置付けるストッパとしてのリブ44a,44bと、シャッタ43を回動させるロータリーソレノイド45とを備えている。
【0028】
排出用ダクト41の矢印A方向側端部には、図2に示すように各ダクト27,28の排出口27a,28a側端部(矢印B方向側端部)46に着脱自在に嵌合する袴部41aが設けられている。この袴部41aの断面積は排出用ダクト41の断面積よりもわずかに大きく形成されている。排出用ダクト41の矢印B方向側端部には空気W2を排出する排出口41bが設けられている。
【0029】
シャッタ43は、図8に示すように軸42に回転自在に支持される円筒状の枢軸43aと、この枢軸43aの周部の円周方向に180°離れた部位から互いに反対方向に突設された一対の長方形の羽根43b,43cとによって形成されている。リブ44a,44bは、図9に示すように排出用ダクト41の枢軸43aを除く内周面に全体がコ字状を呈するように突設されている。したがって、後述するようにロータリーソレノイド45をONさせ、シャッタ43を回動させると、シャッタ43の羽根43b,43cの周部の全体が、図8に示すようにリブ44a,44bに当接する。
【0030】
ロータリーソレノイド45は排出用ダクト41の底部に取り付けられており、出力軸45aにシャッタ43の枢軸43aが固定され、枢軸43aは出力軸45aと一体的に回動する。ロータリーソレノイド45をONにすると、出力軸45aが図8(A)に示すように反時計方向に90°回動するので、シャッタ43の羽根43b,43cがリブ44a,44bに当接し、各ダクト27,28の排出口27a,28aが閉塞される。
【0031】
一方、ロータリーソレノイド45がOFFになると、ロータリーソレノイド45に内蔵した復帰用スプリング(図示せず)の付勢力によって、図9に示すように出力軸45aが時計方向に90°回動するので、各ダクト27,28の排出口27a,28aが開放される。このように構成されたシャッタユニット40は、袴部41aを排出口27a,28a側端部46に嵌合させることにより、排出用ダクト41の排出口41bが各ダクト27,28の排出口27a,28aに連通されて空気清浄装置11に取り付けられる。
【0032】
次に、図3図9を用いて、このように構成された空気清浄装置11によって空気を清浄させる動作について説明する。先ず、清浄された空気W2をシャッタユニット40の排出口41bから排出させる動作について説明する。この場合は、ロータリーソレノイド45をOFFとし、図9に示すように各ダクト27,28の排出口27a,28aを開放しておく、
【0033】
この状態で、ブロア13を作動させると、図4における台間機3内の空気がポケット部20の吸込孔20aからフィルタ22を通過し、図3に示すように吸入口13aからブロア13内に吸入され、吐出口13bからイオン用ダクト27,28内に空気W1が吐出される。
【0034】
イオン33,34が放出された空気W1は、これらイオン33,34によって塵埃やタバコ等の臭いの成分が分解されることにより、清浄された空気W2として、空気清浄装置11の排出口27a,28aを通り、さらにシャッタユニット40の排出口41bを通って台間機3の吹出口5a,5bから吹き出される。このように、台間機3の吹出口5a,5bから吹き出される空気W2がパチンコ台2の空気環境を境界部で仕切るエアーカーテンとして機能するため、隣接する遊技者にタバコの煙が流れることを規制することができる。
【0035】
一方、空気W2の一部の空気W3は、図5に示すように反転部27d,28dに当接し、分岐孔27c,28cを介して第2のダクト30内に流入する。この第2のダクト30内に流入した空気W3は、第2のダクト30内を矢印A方向に導かれ、図3に示すように側面壁19の吐出口21から仕切壁3aとポケット部20との間の隙間31に放出される。
【0036】
隙間31に放出された空気W3は、台間機3内の空気といっしょに、再びポケット部20の吸込孔20aからフィルタ22を通過して、吸入口13aからブロア13内に吸入されることによりブロア13内に還流される。このように、装置自体に自浄作用をもたせ、フィルタ22の交換期間を延ばすことができる。また、ブロア13内に空気W3が還流されることにより、イオン33,34によって、清掃が困難なブロア13内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分を分解することにより、長期間の使用による臭いの悪影響を軽減することができる。
【0037】
ここで、装置自体の自浄作用がより必要とする場合は、遊技店の営業が終了した時点でロータリーソレノイド45をONとし、図8に示すように各ダクト27,28の排出口27a,28aをシャッタ3の羽根43b,43cによって閉塞する。したがって、ブロア13の吐出口13bから吐出され、イオン用ダクト27,28内でイオン33,34が放出された空気W2は、図6(A)に示すようにシャッタ43によって排出口41bから外部に排出されることなく、全ての空気W2が空気W3として分岐孔27c,28cを介して第2のダクト30内に流入する。
【0038】
このため、この還流する空気W3の量が増えるため、ブロア13内に付着した塵埃やタバコ等の臭いの成分を分解する力が増大するので、フィルタ22の交換期間をより確実に延ばすことができるとともに、長期間の使用による臭いの悪影響もより確実に軽減することができる。
【0039】
また、排出口27a,28aを閉塞したシャッタ3の羽根43b,43cは、図8に示すようにリブ44a,44bに周部の全てが当接するから、リブ44a,44bによって排出用ダクト41内が密閉状態となるから、空気W2が排出口41bから装置外部へ漏洩するようなことがない。このため、空気W2の全てを確実に第2のダクト30内へ導き、フィルタ22を介してブロア13へ還流させることができるから、装置自体の自浄作用がより一層向上する。
【0040】
なお、本実施の形態においては、装置自体の自浄作用がより必要な場合、遊技店の営業が終了した時点で行うようにしたが、営業を開始する前に行ってもよく、ボタン操作によって、ON、OFFするようにしてもよく、また、タイマーによって自動的にOFFさせるようにしてもよく、種々の設計変更が可能である。また、シャッタユニット40を直接各ダクト27,28の排出口27a,28a側端部46に取り付けるようにしたが、空気清浄装置11を台間機3に取り付けるブラケット(図示せず)を介して排出口27a,28a側端部46に配設するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…遊技装置、2…パチンコ台(遊技機)、3…台間機、5a,5b…吹出口、11…空気清浄装置、13…ブロア(送風機)、15…イオン発生機、17…第1のダクト、21…吐出口、22…フィルタ、27,28…イオン用ダクト、27a,28a…排出口、27b,28b…分岐孔、30…第2のダクト、33,34…イオン、W1,W2,W3…空気、40…シャッタユニット、41…排出用ダクト、41a…鍔、41b…排出口、43…シャッタ、43b,43c…羽根、44a,44b…リブ(ストッパ)、45…ロータリーソレノイド。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9