(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、本発明の実施形態の概略を説明する。本発明の実施形態は、概略、マンマシーン(man machine)の入出力インターフェースとしてタッチパネル機能付き大型ディスプレイを含む卓上電話機において、卓上電話機の操作盤面をタッチパネル機能付きディスプレイとし、その機能をPCの入力インターフェースとしても利用できるようにするというものである。そのために、本実施形態では操作盤面を共用することで、新たな場所を確保することなくPCの入力をサポートすることを可能とする。具体的には、卓上電話機にタッチパネル機能付きのディスプレイを搭載し、画面内もしくは外に電話機側機能かPC側機能かを切替え兼判別可能なボタンを配置することで、一つのディスプレイで電話機操作および様々なPC入力機能をサポート可能とする。これが本実施形態の概略である。
【0020】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1には本実施形態の基本的構成である、電話機本体部100、タッチパネル機能付きディスプレイ部200及びPC300が表されている。
【0022】
なお、電話機本体部100は本発明の「第1の装置又は第2の装置」の何れかの一方に相当するものであり、PC300は本発明の「第1の装置又は第2の装置」の何れかの他方に相当するものである。また、タッチパネル機能付きディスプレイ部200は本発明の「兼用グラフィックユーザインターフェース装置」に相当するものである。
【0023】
図1を参照すると、電話機本体部100は電話機能制御部101を含む。また、タッチパネル機能付きディスプレイ部200は、表示機能制御部201、電話機接続I/F202、主制御部203、PC接続I/F204、タッチパネル制御部205、ディスプレイ206及びタッチパネル207を含む。更に、PC300は制御ドライバ301及びアプリケーション部302を含む。
【0024】
ここで、
図1に表される各機能ブロックは特に本実施形態に関係する部分であり、本実施形態の要旨ではなく且つ当業者にとってよく知られている他の一般的な機能ブロックに関しては図示を省略している。例えば、電話機本体部100を例に取るとハンドセットや電源部、主装置と通信する為のインターフェースといった、電話機としての一般的な機能を提供するための詳細な機能ブロックについては図示を省略している。
【0025】
電話機能制御部101は、電話機本体部100を、通話機能を有する電話機として機能させる部分である。また、電話機能制御部101は電話機能に関する情報をタッチパネル機能付きディスプレイ部200に送信し、この情報をディスプレイ206上に表示させる。なお、以下の説明においてはこの情報を「電話機側表示情報」と呼ぶ。
【0026】
ここで電話機側表示情報とは、例えば、電話番号を入力するためのソフトキーや留守番電話等の機能が割り当てられたソフトキーを含んだユーザインタフェースである。また、これ以外にも、或る電話番号から着信があった場合の発信元の電話番号等の情報や、伝言が残されている旨を通知する情報が電話機側表示情報の一例として挙げられる。更に、これ以外にも時刻や日時を表す情報や電話機本体部100に割り当てられている内線番号等が電話機側表示情報に含まれる場合もある。なお、これらはあくまで例示に過ぎずこれ以外の情報を含んでいたり他の情報に置き換えられたりしても良い。
【0027】
なお、この電話機側表示情報及び後述するPC側表示情報には、「表示切り替えボタン」がソフトキーとして含まれているものとする。そして、本実施形態では表示切替えボタンの操作に応じて、電話機側表示情報及びPC側表示情報が切り替えられて表示される。表示切り替えボタンは単一のボタンにより実現され、このボタンを押すたびに電話機側表示情報及びPC側表示情報の何れかが交互に表示されるようにしても良いし、電話機側表示情報を表示するためのボタンとPC側表示情報を表示するためのボタンの2つのボタンが設けられるようにしても良い。また、ボタンではないユーザインタフェースにより実現されても良い。
【0028】
また電話機能制御部101は、タッチパネル機能付きディスプレイ部200からタッチパネル207上の位置情報を取得し、この位置情報をユーザからの操作として受け付ける。ここで、位置情報とはタッチパネル207上でユーザの操作を受け付けた位置を特定するための情報であり、例えば座標情報である。また、位置情報として同時に複数の離れた箇所がタッチされた場合(マルチタッチと呼ばれることもある)には、この複数の離れた箇所の位置情報を全て受け付けるようにしても良い。
【0029】
電話機接続I/F202は主制御部203と電話機能制御部101を繋ぐ為のインターフェースである。主制御部203と電話機能制御部101は電話機接続I/F202を介して接続され、電話機側表示情報やタッチパネル位置情報をやり取りする。
【0030】
主制御部203は、タッチパネル機能付きディスプレイ部200を制御する部分であり、表示切替えボタンの操作に応じて電話機本体部100及びPC300と通信を行う。通信内容は、下りがタッチパネル位置情報、上りが電話機側表示情報及びPC側表示情報となる。そして、本実施形態では主制御部203の制御に基づいてディスプレイ上に表示される情報が切り替わる。具体的には電話機本体部100から送信される電話機側表示情報が表示されるのか、PC300から送信されるPC側表示情報が表示されるのかが切り替わる。
【0031】
なお、本実施形態では電話機側表示情報、PC側制御情報及び位置情報のみが図示されているが、これ以外の情報が送受信されても良い。例えばタッチパネル機能付きディスプレイ部200を介して、PC300から電話機本体部100に対して電話機本体部100の機能設定を変更する為の情報が送信されるようにしても良い。またタッチパネル機能付きディスプレイ部200を介して、電話機本体部100を利用した通話の内容を電話機本体部100からPC300に対して送信し、この通信内容をPC300上で記録するようにしても良い。更に、これら任意の情報以外に例えば各インターフェースを介して一方から他方に電源の供給が行われるようにしても良い、
表示機能制御部201はディスプレイ206上に情報を表示するための制御部であり、主制御部203が選択した電話機側表示情報又はPC側表示情報をディスプレイ206上に表示する。
【0032】
更に、PC接続I/F204は主制御部203と制御ドライバ301を繋ぐ為のインターフェースである。主制御部203と制御ドライバ301はPC接続I/F204を介して接続され、PC側表示情報やタッチパネルの位置情報をやり取りする。PC接続I/F204は本実施形態特有の形状や規格に準じたインターフェースであっても構わないが、USB規格等の汎用の規格に準じたインターフェースである方が適用可能な機器を問わないという点で望ましい。
【0033】
更に、タッチパネル制御部205はタッチパネル207上でのユーザの操作を受け付け、受け付けた内容を位置情報として主制御部203に通知する。
【0034】
なお、表示機能制御部201が制御するディスプレイ206とタッチパネル制御部205が制御するタッチパネル207は一体となって実現されており、ユーザは画面に直接触れることにより操作を行うことが可能となる。なお、必要に応じてペン型の入力装置等でタッチパネルに触れることで操作を実現するようにしても良い。なお、本実施形態におけるタッチパネル207は静電容量方式であっても良く感圧式であっても良く、これら以外の方式により実現しても良い。また、ディスプレイ206も液晶ディスプレイにより実現されても良く、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイにより実現されても良く、これら以外の方式により実現しても良い。
【0035】
PC300は、ユーザが利用するパーソナルコンピュータであり、その形状や、OS(Operating System)及びファームウェアの種別、等に制限は無い。例えば、デスクトップと呼ばれる据え置き型のPCや携帯可能なノート型やタブレット型のPCであってもよいし、スマートフォンと呼ばれるような携帯電話機であっても良く、更に本実施形態特有の端末であっても良い。また、汎用のOSが組み込まれていても良く、本実施形態特有のOSがファームウェアとして組み込まれていても良い。
【0036】
制御ドライバ301はPC300に組み込まれるデバイスドライバであり、タッチパネル機能付きディスプレイ部200を入出力デバイスとして認識し、且つ、タッチパネル機能付きディスプレイ部200を入出力デバイスとして制御するためのドライバである。
【0037】
アプリケーション部302は、タッチパネル機能付きディスプレイ部200を入出力デバイスとして利用するアプリケーションソフトウェアである。アプリケーション部302は制御ドライバ301を介してタッチパネル機能付きディスプレイ部200と位置情報及びPC側表示情報のやり取りを行う。アプリケーション部302は任意の内容のアプリケーション機能を実現するもので良く、例えば、描画を行うペイントアプリや、電卓を実現するアプリ等、ユーザからの操作を受け付けるアプリケーションであれば任意のものであって良い。また、本実施形態特有のアプリケーションであっても良いが、汎用のアプリケーションそのもの又は汎用のアプリケーションを一部変更したものであっても良い。更に、アプリケーションの一部が電話機能に関するものであっても良い。例えば、電話機本体部100の留守番電話機能の設定や音量の設定等を制御するアプリケーションであっても良い。
【0038】
なお、本実施形態はハードウェアとして実現してもよいが、ソフトウェアとハードウェアが協働することにより実現しても良い。例えば電話機能制御部101や主制御部203を、それぞれ、制御用のIC(Integrated Circuit)により実現しても良い。他にも例えば、制御ドライバ301及びアプリケーション部302を、それぞれ、ソフトウェアとし、演算処理装置がこのソフトウェアに基づいて演算処理及び制御動作を行うことにより実現してもよい。
【0039】
また、制御ドライバ301やアプリケーション部302を実現する為のソフトウェアはPC300製造時に予め組み込まれていても良いが、事後的にPC300に組み込まれるようにしても良い。例えば、様々なタイプの実体のある記録媒体に格納されたソフトウェアをPC300が読み取るようにしても良いし、インターネット上に構築されたサイトからPC300がソフトウェアをダウンロードするようにしても良い。また、タッチパネル機能付きディスプレイ部200に予めソフトウェアを格納しておき、PC300がPC接続I/F204に接続された際にタッチパネル機能付きディスプレイ部200からPC300に対してソフトウェアが送信されるようにしても良い。
【0040】
続いて、本実施形態の運用時の概要図である
図2を参照して本実施形態の説明を続ける。
【0041】
図2に表されるように電話機本体部100及びタッチパネル機能付きディスプレイ部200は一体として実現される。そして、タッチパネル機能付きディスプレイ部200に含まれるPC接続I/F204を介してタッチパネル機能付きディスプレイ部200とPC300は接続される。
【0042】
そして、ディスプレイ206上の表示エリア上部には電話機側表示情報を表示するための表示切り替えボタンとPC側表示情報を表示するための表示切り替えボタンの2つのボタンが表示されている。ユーザはこれらの表示切り替えボタンを押下することによりディスプレイ206上に表示される表示情報を切り替えることができる。また、これらの表示切り替えボタンは、現在ディスプレイ206上に表示中の機能が電話機本体部100からのものかPC300からのものかが分かるための通知機能を兼ねるようにしても良い。例えば現在ディスプレイ206上に電話機側表示情報が表示されているのであれば、電話機側表示情報を表示するための表示切り替えボタンをハイライト表示し、PC側表示情報を表示するための表示切り替えボタンは通常表示する。また、これ以外にも色彩をそれぞれ異なるものとしたり一方を点滅させたりするようにして表示する。ユーザはこれを見ることにより現在ディスプレイ206上に表示されている情報が電話機側表示情報であるのか、又はPC側表示情報であるのかを判断することが可能となる。
【0043】
続いて、
図3を参照して電話機側表示情報が表示される場合の表示例について説明する。
【0044】
本実施形態においては、ディスプレイ206上に固定表示エリアと変動表示エリアを設ける。そして、固定表示エリアには電話機側表示情報を常時表示するようにする。
図3では一例として表示切り替えボタンや日時等が固定表示エリアに表示されている。固定表示エリアには常時このような情報が表示されたままとされ、原則的には表示切り替えボタンが押されたとしてもPC側表示情報が固定表示エリアに表示されることは無いものとする。もっとも、アプリケーション部302により実現されるアプリケーションによっては一時的に固定表示エリア上にPC側表示情報が表示されるようにしても良い。
【0045】
一方で、変動表示エリアに表示される内容は表示切り替えボタンの押下に応じて、電話機側表示情報又はPC側表示情報の何れかに変動するものとする。
【0046】
ここで、電話機側表示情報に含まれているボタンのデザイン等は、電話機本体部100が表示している。そのため、電話機の商品シリーズを変更するような場合には電話機能制御部101に改変を加えるのみでボタン形状・配置を変える等変化を加えることができる。すなわち、電話機本体部100の基本的構成やタッチパネル機能付きディスプレイ部200の構成を大幅に変えることなく電話機の商品シリーズを変更するようなことが可能となる。
【0047】
続いて、
図4及び
図5を参照してPC側表示情報が表示された場合の一例を説明する。
【0048】
図4には、PC300側のアプリケーション部302が実現する機能として電卓アプリを表示している例が表されている。
【0049】
画面上部の固定表示エリアには、電話機本体部100の電話機能に関連して最低限表示が必要な内線番号及び現在時刻に関する情報を表示している。
【0050】
画面下側の変動表示エリアには、PC側表示情報に基づいて電卓ボタンの表示がなされている。PC300側のアプリケーション部302は、押下されたタッチパネルの位置情報に応じて逐次表示内容を変更する。
【0051】
図5には、PC300側のアプリケーション部302が実現する機能としてメモPADアプリを表示している例が表されている。
【0052】
図4と同様に画面上部の固定表示エリアには、電話機本体部100の電話機能に関連して最低限表示が必要な内線番号及び現在時刻に関する情報を表示している。
【0053】
画面下側の変動表示エリアには、PC側表示情報に基づいてメモエリアおよび追加機能が表示されている。PC300側のアプリケーション部302は、押下されたタッチパネルの位置情報に応じて逐次表示内容を変更する。
【0054】
次に、
図6−1乃至
図6−4のフローチャートを参照して本実施形態の基本的動作について説明する。
【0055】
まず、PC300が未接続の状態で、タッチパネル機能付きディスプレイ部200の電源が投入されたとする。その後、タッチパネル機能付きディスプレイ部200の電源が遮断されるまでは
図6−1に表されるPC接続関連処理(ステップA10)、入力関連処理(ステップA30)及び表示関連処理(ステップA60)の3つの処理が繰り返される。
【0056】
まず、
図6−2を参照してPC接続関連処理(ステップA10)について詳細に説明する。
【0057】
ここで、本実施形態ではPC接続状態を管理するためのフラグ(以下、「PC接続フラグ」と呼ぶ)を設けておき、主制御部203がこのPC接続状態フラグを管理するようにする。PC接続フラグは、PC300がタッチパネル機能付きディスプレイ部200に接続されている状態のときにセットされ、接続されていない状態のときにはリセットされるものとする。
【0058】
PC接続関連処理(ステップS10)が開始されるとタッチパネル機能付きディスプレイ部200にPC300が接続されているかを確認する(ステップS11)。PC300が接続されていない場合は(ステップS11においてNo)、PC接続フラグをリセットし、PC接続関連処理(ステップA10)を終了する(ステップS12)。
【0059】
一方で、PC300が接続されている場合は(ステップS11においてYes)、PC接続フラグをセットし(ステップS13)、ステップS14に進む。
【0060】
ステップS14では自動割り当て設定がなされているかを確認する。ここで、自動割り当て設定とは今回のPC300の接続を最初に検知したことを契機として強制的に変動表示エリアに表示を行う機器をPC300へと切り替える設定のことを指す。自動割り当て設定がされており、更に今回のPC接続関連処理(ステップA10)のステップS11にて初めてPC接続を確認した場合には自動割り当ての条件を満たす(ステップS14においてYes)。そのため、PC300に変動表示エリアを割り当て、PC接続関連処理(ステップA10)を終了する(ステップS15)。
【0061】
一方で、自動割り当ての条件を満たさない場合には(ステップS14においてNo)、特に処理を行うことなくPC接続関連処理(ステップA10)を終了する。
【0062】
続いて、
図6−3を参照して入力関連処理(ステップA30)について説明をする。
【0063】
まず、ステップS31において表示切り替えボタンの押下があったか否かを確認する。押下がなかった場合にはステップS40に進む(ステップS31においてNo)。一方、押下があった場合には(ステップS31においてYes)、表示切り替えボタンにより指示された切り替え先が電話機本体部100であるか確認する。
【0064】
電話機本体部100であった場合は(ステップS32においてYes)、変動表示エリアに表示を行う機器を電話機本体部100に割り当てる(ステップS33)。一方で、切り替え先が電話機本体部100では無い場合は(ステップS32においてNo)、切り替え先がPC300であるか確認する(ステップS34)。
【0065】
切り替え先がPC300では無い場合には(ステップS34においてNo)、ステップS40へと進む。これは例えば、電話機本体部100への表示切り替えボタンとPC300への表示切り替えボタンが同時に押下されてしまいどちらの表示切り替えボタンが押されたのかを判別できない場合等である。
【0066】
一方、切り替え先がPC300である場合には(ステップS35においてYes)、PC接続フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS35)。PC接続フラグがセットされている場合には変動表示エリアに表示する機器をPC300に割り当てる(ステップS35においてYes及びステップS36)。PC接続フラグがセットされていない場合には(ステップS35においてNo)、PC300はタッチパネル機能付きディスプレイ部200に接続されていない状態である。そのため、変動表示エリアに表示する機器の割当てを電話機本体部100とすると共に、PC300は非接続である旨のメッセージを固定表示エリア及び変動表示エリアの何れか又は双方に表示する(ステップS37及びステップS38)。なお、エラー表示は行わず、単に変動表示エリアに表示する機器の割当てを電話機本体部100とするだけでも良い。
【0067】
続いて、ステップS40において固定表示エリアに入力があったのかを確認する。入力があった場合にはこの入力を受け付けたディスプレイ206上の位置を表す位置情報を電話機本体部100に出力する(ステップS40においてYes及びステップS41)。一方で、入力が無かった場合には(ステップS40においてNo)、そのままステップS42へと進む。
【0068】
ステップS42では変動表示エリアに入力があったのかを確認する。入力が無かった場合には(ステップS42においてNo)、入力関連処理(ステップA30)を終了する。
【0069】
一方で、変動表示エリアに入力があった場合は(ステップS42においてYes)、ステップS44に進む。
【0070】
ステップS44では現在変動表示エリアに表示する機器として割り当てられている機器が電話機本体部100であるか確認する。電話機本体部100である場合には(ステップS44においてYes)、入力を受け付けたディスプレイ206上の位置を表す位置情報を電話機本体部100に出力する(ステップS46)。そして、入力関連処理(ステップA30)を終了する。
【0071】
一方で、変動表示エリアに表示する機器として割り当てられている機器が電話機本体部100では無くPC300であった場合には(ステップS44においてNo及びステップS45においてYes)、入力を受け付けたディスプレイ206上の位置を表す位置情報をPC300に出力する(ステップS47)。そして、入力関連処理(ステップA30)を終了する。
【0072】
最後に、
図6−4を参照して表示関連処理(ステップA60)について説明する。
【0073】
まず、表示情報が電話機本体部100から入力されているかを確認し、電話機本体部100から電話機側表示情報の入力が無い場合にはステップS67へと進む(ステップS62においてNo)。
【0074】
一方で、電話機本体部100から電話機側表示情報の入力があった場合には(ステップS62においてYes)、この電話機側表示情報が固定表示エリアを指定するものであるか確認する(ステップS63)。
【0075】
固定表示エリアを指定するものであった場合には、電話機側表示情報を固定表示エリアに表示する(ステップS63においてYes及びステップS64)。一方、固定表示エリアを指定するものではない場合には、変動表示エリアに表示する機器として割り当てられているのが電話機本体部100であるか確認する(ステップS65)。
【0076】
割当てが電話機本体部100である場合には、電話機側表示情報を変動表示エリアに表示する(ステップS65においてYes及びステップS66)。一方で、割当てが電話機本体部100でない場合には、電話機側表示情報を変動表示エリアに表示することなく、そのままステップS67へと進む(ステップS65においてNo)。
【0077】
次に、表示情報がPC300から入力されているかを確認し、PC300からPC側表示情報の入力が無い場合には、表示関連処理(ステップA60)を終了する(ステップS67においてNo)。
【0078】
一方で、PC300からPC側表示情報の入力があった場合には(ステップS67においてYes)、変動表示エリアに表示する機器として割り当てられているのがPC300であるか確認する(ステップS68)。
【0079】
割当てがPC300である場合には、PC側表示情報を変動表示エリアに表示する(ステップS68においてYes及びステップS69)。一方で、割当てがPC300でない場合には、PC側表示情報を変動表示エリアに表示することなく、そのまま表示関連処理(ステップA60)を終了する(ステップS68においてNo)。
【0080】
以上が本実施形態の基本的動作である。なお、この動作は一例に過ぎず、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更、追加及び修正が可能である。
【0081】
続いて、主制御部203及び表示機能制御部201がどのようにディスプレイ206に表示を行うのかについて説明を行う。表示方法の具体例として、今回は2つの例を説明する。
【0082】
まず第1の例では、電話機本体部100から電話機側表示情報が来たならば、それが固定表示エリアでの表示を指定するものであるのか、それが変動表示エリアでの表示を指定するものであるのかを判別する。そして、固定表示エリアでの表示を指定するものならば、送られてきた電話機側表示情報を固定表示エリアに描画する。一方で、変動表示エリアでの表示を指定するものであり且つ現在変動表示エリアに表示を行う機器が電話機本体部100に設定されているならば、送られてきた電話機側表示情報を変動表示エリアに描画する。
【0083】
一方で、PC300からPC側表示情報が来たならば、現在変動表示エリアに表示を行う機器がPC300に設定されていることを確認した上で、送られてきた電話機側表示情報を変動表示エリアに描画する。これが第1の表示方法の例である。
【0084】
一方で、表示方法の第2の例としては、少なくとも変動表示エリアに対して表示する情報をバッファリングする用途で、電話機対応バッファとPC対応バッファを設けておく方法が考えられる。
【0085】
そして、現在変動表示エリアに表示を行う機器の設定とは無関係に、電話機体部100から変動表示エリアに対する電話機側表示情報が来たら電話機対応バッファに無条件で書き込み、PC300から変動表示エリアに対するPC側表示情報が来たらPC対応バッファに無条件で書き込む。そして、現在変動表示エリアに表示を行う機器の設定及びその後の表示切り替えボタンの押下に応じて、選択された方のバッファ内容を変動表示エリアに表示する。これが第2の表示方法の例である。
【0086】
第1の表示方法の例を採用した場合、2つのバッファを設ける必要は無くなるが、表示機能制御部201の画像変換処理能力によっては表示切り替えにタイムラグが発生する可能性がある。一方で、第2の表示方法の例を採用した場合には、2つのバッファが必要とはなるが、電話機側表示情報及びPC側表示情報の双方をバッファリングしておくことが可能となるので表示切り替え時の画像変換処理を高速化することが可能となる。
【0087】
以上説明した本発明の実施形態は、以下に示すような多くの効果を奏する。
【0088】
第1の効果は、PCの補助機能を、このアクセサリ機能の提供の為だけの専用のハードを追加せずに実現可能とすることである。
【0089】
その理由は、ディスプレイ部を電話機と共用することによってPCのアクセサリ機能を実現するからである。
【0090】
第2の効果は、表示内容を自由にカスタマイズ可能なことである。
【0091】
その理由は、表示内容は電話機本体もしくはPC側で自由に選択及び修正可能であるためである。
【0092】
第3の効果は、デスクの占有エリアを増やすことなく、PCの補助機能の追加が可能となることである。
【0093】
その理由は、PCに対して自由に表示可能なディスプレイを追加し、またタッチパネルで入力も出来ることである。
【0094】
第4の効果は、タッチパネル機能付きディスプレイ部との接続用インターフェースをUSB等の汎用I/FにすることでPCに限定されない、携帯電話機等の入力補助機能にも転用できることである。
【0095】
なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0096】
例えば、下述する各変形例のような変形を行うことが可能である。また、下述する各変形例における変形を任意に組み合わせることも可能である。
【0097】
まず、第1の変形例について説明する。上述の実施形態では変動表示エリアを1つの表示エリアとして扱っていた。もっともこれを変形し、変動表示エリアを2つ以上に分割して区分するようにしても良い。そして、それぞれの変動表示エリアにおいて異なる機器を割り当て、異なる機器の表示情報を表示するようにしても良い。本変形例では、これを混合モードと呼ぶこととする。
【0098】
混同モードでセットされた場合には、例えば、変動表示エリアを上下2つにし、第1の変動表示エリアと第2の変動表示エリアとに分割する。そして、これに伴い表示切り替えボタンの構成も異なったものとする。例えば、第1の変動表示エリア用にPC側切り替えボタンと電話機側切り替えボタンの2つを用意し、第2の変動表示エリア用にもPC側切り替えボタンと電話機側切り替えボタンの2つを用意する。すなわち、4つの切り替えボタンを用意する。または、第1の変動表示エリアと第2の変動表示エリアにそれぞれ切り替えボタンを用意し、それぞれの変動表示エリアにて切り替えボタンを押下される度にそれぞれの表示を切り替えるようにする。
【0099】
本第1の変形例の動作について
図6−5及び
図6−6のフローチャートを参照して説明をする。なお本変形例においても
図6−1に表されるように3つの処理が行われる。そして、PC接続関連処理(ステップA10)に関しては上述した実施形態からの変形は無く、
図6−2に表される処理が実行される。一方で、入力関連処理(ステップA30)は
図6−5に表される処理に置き換えられる。同様に表示関連処理(ステップA60)は
図6−6に表される処理に置き換えられる。
【0100】
以下の説明においては、本変形例において変形される
図6−5に表される処理及び
図6−6に表される処理について説明し、更に
図6−5に表される処理及び
図6−6に表される処理に含まれる処理であっても
図6−3に表される処理及び
図6−4に表される処理と重複するステップに関しては説明を省略する。
【0102】
ステップS42においてYesだった場合に、現在混同モードであるか否かを確認する(ステップS43)。混同モードでない場合にはステップS44へと進む(ステップS43においてNo)。その後の処理は上述の実施形態と同様である。
【0103】
一方で、混同モードである場合には(ステップS43においてYes)、入力を受け付けた位置が変動表示エリア内のうち、電話機本体部100が表示する機器として割り当てられているエリアであるかを確認する(ステップS48)。電話機本体部100が表示する機器として割り当てられているエリアであった場合には(ステップS48においてYes)、入力を受け付けたディスプレイ206上の位置を表す位置情報を電話機本体部100に出力する(ステップS50)。そして、入力関連処理(ステップA30)を終了する。
【0104】
一方で、電話機本体部100が表示する機器として割り当てられているエリアでなく、PC300が表示する機器として割り当てられているエリアであった場合には(ステップS48においてNo及びステップS49においてYes)、入力を受け付けたディスプレイ206上の位置を表す位置情報をPC300に出力する(ステップS51)。そして、入力関連処理(ステップA30)を終了する。
【0106】
最初に混同モードであるか否かを確認する(ステップS61)。混同モードでない場合には(ステップS61においてNo)、ステップS62へと進む。その後の処理は上述の実施形態と同様である。
【0107】
一方で、混同モードである場合には(ステップ61においてYes)、ステップS70に進む。
【0108】
そして、表示情報が電話機本体部100から入力されているかを確認し、電話機本体部100から電話機側表示情報の入力が無い場合にはステップS74へと進む(ステップS70においてNo)。
【0109】
一方で、電話機本体部100から電話機側表示情報の入力があった場合には(ステップS70においてYes)、この電話機側表示情報が固定表示エリアを指定するものであるか確認する(ステップS71)。
【0110】
固定表示エリアを指定するものであった場合には、電話機側表示情報を固定表示エリアに表示する(ステップS71においてYes及びステップS72)。一方、固定表示エリアを指定するものではない場合には、変動表示エリア内の電話機本体部100に割り当てられている変動表示エリアに電話機側表示情報を表示する(ステップS73)。
【0111】
次に、表示情報がPC300から入力されているかを確認し、PC300からPC側表示情報の入力が無い場合には、表示関連処理(ステップA60)を終了する(ステップS74においてNo)。
【0112】
一方で、PC300からPC側表示情報の入力があった場合には(ステップS74においてYes)、動表示エリア内のPC300に割り当てられている変動表示エリアにPC側表示情報を変動表示エリアに表示する(ステップS74においてYes及びステップS75)。そして、表示関連処理(ステップA60)を終了する(ステップS65においてNo)。
【0113】
以上が本変形例の動作である。そして以上説明した本変形例は、タッチパネル206の変動表示エリアを更に分割して利用することができ、ユーザの多様なニーズにより柔軟に適用できるという有利な効果を奏する。
【0114】
なお、本変形例においては、第1の変動表示エリアと第2の変動表示エリアの区分を切り替えるようなボタンを設けても良い。この場合、例えばボタンの押下を受け付けると上下分割ではなく左右に分割することにより2つの変動表示エリアを設けるように切り替える等したり、ボタンの押下を受け付けると第1の変動表示エリアの表示面積を第2の変動表示エリアよりも広くしたりするようにしても良い。
【0115】
なお、第1の変動表示エリア及び第2の変動表示エリアの双方について表示を行う機器が同一となっても良い。例えばPC300が第1の変動表示エリア及び第2の変動表示エリアの双方について表示を行う機器となったのであれば、PC側表示情報が第1の変動表示エリアへの表示を指定するものである場合にPC側表示情報を第1の変動表示エリアに表示し、PC側表示情報が第2の変動表示エリアへの表示を指定するものである場合にPC側表示情報を第2の変動表示エリアに表示する。
【0116】
次に、第2の変形例について
図7を参照して説明する。
図7の左側にはタッチパネル機能付きディスプレイ部200に含まれるディスプレイ206上に表示されるPC側表示情報の一例として複数のアイコン500が表されている。一方で、
図7の右側にはPC300と接続された表示部又はPC300に含まれる表示部であるディスプレイ400(以下、単に「ディスプレイ400」と呼ぶ。)が表されている。
【0117】
本変形例ではPC側表示情報として表示される複数のアイコン500のそれぞれにアプリケーション部302により実現される複数のアプリケーションのそれぞれが割り当てられている。そして、何れかのアイコン500がユーザの押下を受け付けた場合には、このアプリケーションが起動又は拡大表示されアプリケーション部302により表示される情報がディスプレイ400に表示される。これを表したのが押下されたアイコンに割り当てられているアプリケーションに応じた表示510(以下、単に「表示510」と呼ぶ。)である。
【0118】
このようにすることにより、多くのアプリケーションを簡便且つ直感的に起動したり、拡大表示に切り替えることが可能となり、2つの表示部を有効に利用することが可能となる。なお、アイコン500というのはあくまで例示であり、その個数や形状に特に制限は無い。また、例えばアイコンではなくアプリケーションの名称の一覧をメニュー表示するようにしても良い。
【0119】
更に、アイコン500をディスプレイ400に表示し、表示510をディスプレイ206に表示するようにしても良い。更にこれらの表示を組み合わせるようにしても良い。例えば、ディスプレイ400及びディスプレイ206の何れか又は双方の下部にアイコン500を表示し、上部に表示510を表示するようにしても良い。また、表示510やアイコン500をディスプレイ400及びディスプレイ206の何れに表示させるのかを、ユーザにその都度選択させたり又は予め設定させたりしても良い。更にこの選択や設定はアプリケーション毎に個別に行われても良いし、他の単位で行われても良い。例えば、アプリケーションの種別毎に行われても良いし、全てのアプリケーションに対して一律に行われても良い。
【0120】
このようにユーザによる選択等を可能とすることにより、例えばディスプレイ400がスマートフォンの画面でありディスプレイ206より小さい場合等にも柔軟に対応可能となる。
【0121】
更に、アイコン500はそれぞれが異なるアプリケーションに割り当てられていても良いが、その一部又は全部に同じアプリケーションに割り当てられていても良い。例えば、同一の文章作成用アプリケーションで作成された異なる文書ファイルがそれぞれアイコン500に割り当てられていても良い。
【0122】
なお、アイコン500の表示はアプリケーション部302により実現されるアプリケーションにより行われることを想定する。もっとも、例えば主制御部203により実現されるアプリケーションによりアイコン500の表示が行われるようにしても良い。
【0123】
また、所定の操作に応じてアイコン500に対応するアプリケーションが起動するようにしても良いが、PC300がタッチパネル機能付きディスプレイ部200に接続された際に、アイコン500に対応するアプリケーションがユーザの操作を必要とすることなく自動的に起動するようにしても良い。
【0124】
また、上述した実施形態ではタッチパネル機能付きディスプレイ部200は電話機のディスプレイとして機能するものである。そこで、タッチパネル機能付きディスプレイ部200を電話機特有の操作と連携させるような変形例として第3の変形例が考えられる。
【0125】
具体例としては、電話機本体部100に含まれる又は電話機本体部100に接続されるハンドセット(図示を省略する)と主制御部203による表示情報の切り替えとを連携させることが考えられる。
【0126】
具体例を考えると、ユーザがハンドセットを手に持ち、オフフックの状態となった場合、ユーザが発呼を試みる又は留守番電話機能により録音された音声を再生する等の意図があると推定される。そこで、このようにオフフックの状態となった場合には例えばPC側表示情報が表示されていたとしても、自動的に電話機側表示情報に表示を切り替えるようにしても良い。
【0127】
また、同様にオンフックした場合には通話や録音音声の再生が終了したものと考えられる。そこで、この場合には自動的にPC側表示情報に表示を切り替えるようにしても良い。更に、電話の着信が有った場合には自動的に電話機側表示情報が表示されてもよい。
【0128】
続いて、第4の変形例について
図8を参照して説明する。
図8では同一のアプリケーション(第1のアプリケーション)により表示される情報521及び522がディスプレイ206及びディスプレイ400の双方に表示されている。この際、ディスプレイ206及びディスプレイ400の双方に全く同じ情報をサイズ調整等を行いつつ表示することも可能ではあるが、複数のディスプレイを有効利用するという観点からは、異なる情報を表示することが好ましい。
【0129】
例えば、第1のアプリケーションが文章作成に関するアプリケーションであるとするならば、ディスプレイ206に文字の手書き入力を受け付ける表示を行い、ディスプレイ400には漢字の変換候補や作成済みの文章を表示するようにしても良い。また、第1のアプリケーションが動画再生アプリケーションであるならば、ディスプレイ206に再生可能な動画ファイルの一覧を表示させ、ディスプレイ206上で選択された動画ファイルをディスプレイ400にて再生するような表示方法を採用しても良い。すなわち、各ディスプレイに表示する内容は相違するが全体として一つのアプリケーションとして機能するような表示方法を採用しても良い。
【0130】
続いて、第5の変形例について
図9を参照して説明する。
図9では異なるアプリケーション(第1のアプリケーション及び第2のアプリケーション)により表示される情報がディスプレイ206及びディスプレイ400のそれぞれに表示されている。これにより例えば表計算に関してのアプリケーションを参照しながら文章作成アプリケーションを利用する、といった用途に適用させることが可能となる。なお、各ディスプレイとアプリケーションとの関係は必ずしも1対1とする必要はなく、例えばディスプレイ206には1つのアプリケーションの表示を行い、ディスプレイ400には2つのアプリケーションの表示を行うようにしても良い。
【0131】
続いて、第6の変形例について
図10を参照して説明する。
図10ではディスプレイ206に設けられていた固定表示エリアをディスプレイ400に表示する。すなわち、ディスプレイ400上の固定表示エリアに最低限の電話機能表示である電話機能表示540を行うようにする。これを実現するために主制御部203は位置情報と共に電話機側表示情報をPC300に送信するようにする。
【0132】
なお、上述の説明においてはディスプレイ400とディスプレイ206はそれぞれ一つずつであることを想定していたが、それぞれが複数であっても良い。この場合はディスプレイの総数が3以上となっても良い。更にPC300はディスプレイ400と接続されておらず、ディスプレイ400を含んでいなくとも良い。すなわち、タッチパネル機能付きディスプレイ部200のみが表示装置として存在していても良い。
【0133】
また、各変形例を組み合わせる場合について、その一例を説明する。
図7に表されるようなアイコン500群中の何れかのアイコン500が選択された場合に、この選択されたアイコン500に対応するアプリケーション(例えば
図4に表される電卓アプリや
図5に表されるペイントアプリ)をディスプレイ206の変動表示エリア(例外的に固定表示エリアを含んでも良い)に表示し、アイコン500群は表示しないようにしても良い。すなわち
図9や
図10に表されるような表示状態へと切り替えるようにしても良い。そして、このアプリケーション終了後に、再度、
図7のようにアイコン500群を表示するようにしても良い。また、ディスプレイ206上に表示されているアプリケーションよりも先に、ディスプレイ400上に表示されているアプリケーションが終了したならば、今度はディスプレイ400上にアイコン500群を表示するようにしても良い。
【0134】
なお、上記の兼用グラフィックユーザインターフェース装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。また、上記の兼用グラフィックユーザインターフェース装置により行なわれる兼用方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0135】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0136】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0137】
(付記1) 第1の装置と第2の装置とのためのグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記第1の装置に割り当てられる固定表示エリアと、
変動表示エリアと、
前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの一方を割り当てる割当手段と、
前記固定表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記固定表示エリアに表示をする手段と、
前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、前記割当手段により前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をする手段と、
表示情報を前記第2の装置から入力した時に、前記割当手段により前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をする手段と、
を備えることを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0138】
(付記2) 付記1に記載のグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記固定表示エリアに対して入力があった時に、該入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力する手段と、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当手段により前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力する手段と、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当手段により前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第2の装置に出力する手段と、
を更に備えることを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0139】
(付記3) 付記1又は2に記載のグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記割当手段は、前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置の双方を同時に割り当てる同時割り当てモードも有し、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第1の装置に割り当てられている部分に表示をし、表示情報を前記第2の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第2の装置に割り当てられている部分に表示をする手段を更に備えることを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0140】
(付記4) 付記3に記載のグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの前記位置情報を含む部分が割り当てられている装置に出力する手段を更に有することを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0141】
(付記5) 付記1乃至4の何れか1に記載のグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記割当手段は、前記固定エリアに設けられた選択スイッチに対する操作に従って割当てを行うことを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0142】
(付記6) 付記1乃至4の何れか1に記載のグラフィックユーザインターフェース装置であって、
前記割当手段は、前記第1の装置における所定の動作があった旨の通知を前記第1の装置から入力した時に、前記変動表示エリアを前記第1の装置に割り当てることを特徴とするグラフィックユーザインターフェース装置。
【0143】
(付記7) 第1の装置と第2の装置とのためのグラフィックユーザインターフェース装置を前記第1の装置と第2の装置とで兼用させるための兼用方法であって、
前記グラフィックユーザインターフェース装置の表示画面を、第1の装置に割り当てられる固定表示エリアと、変動表示エリアと、の2つのエリアに区分するステップと、
前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの一方を割り当てる割当ステップと、
前記固定表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記固定表示エリアに表示をするステップと、
前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、前記割当ステップにおいて前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をするステップと、
表示情報を前記第2の装置から入力した時に、前記割当ステップにおいて前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をするステップと、
を有することを特徴とする兼用方法。
【0144】
(付記8) 付記7に記載の兼用方法であって、
前記固定表示エリアに対して入力があった時に、該入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力するステップと、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当ステップにより前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力するステップと、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当ステップにより前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第2の装置に出力するステップと、
を更に有することを特徴とする兼用方法。
【0145】
(付記9) 付記7又は8に記載の兼用方法であって、
前記割当ステップでは、前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置の双方を同時に割り当てる同時割り当てモードの設定も許容し、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第1の装置に割り当てられている部分に表示をし、表示情報を前記第2の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第2の装置に割り当てられている部分に表示をするステップを更に備えることを特徴とする兼用方法。
【0146】
(付記10) 付記9に記載の兼用方法であって、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの前記位置情報を含む部分が割り当てられている装置に出力するステップを更に有することを特徴とする兼用方法。
【0147】
(付記11) 付記7乃至10の何れか1に記載の兼用方法であって、
前記割当ステップでは、前記固定エリアに設けられた選択スイッチに対する操作に従って割当てを行うことを特徴とする兼用方法。
【0148】
(付記12) 付記7乃至11の何れか1に記載の兼用方法であって、
前記割当ステップでは、前記第1の装置における所定の動作があった旨の通知を前記第1の装置から入力した時に、前記変動表示エリアを前記第1の装置に割り当てることを特徴とする兼用方法。
【0149】
(付記13) 第1の装置と第2の装置とのためのグラフィックユーザインターフェース装置としてコンピュータを機能させる為の兼用プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記第1の装置に割り当てられる固定表示エリアと、
変動表示エリアと、
前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの一方を割り当てる割当手段と、
前記固定表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記固定表示エリアに表示をする手段と、
前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、前記割当手段により前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をする手段と、
表示情報を前記第2の装置から入力した時に、前記割当手段により前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアに表示をする手段と、
を備えるグラフィックユーザインターフェース装置として機能させることを特徴とする兼用プログラム。
【0150】
(付記14) 付記13に記載の兼用プログラムであって、
前記固定表示エリアに対して入力があった時に、該入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力する手段と、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当手段により前記第1の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置に出力する手段と、
前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記割当手段により前記第2の装置が前記変動表示エリアに割り当てられているならば、前記入力の位置を示す位置情報を前記第2の装置に出力する手段と、
を更に備えることを特徴とする兼用プログラム。
【0151】
(付記15) 付記13又は14に記載の兼用プログラムであって、
前記割当手段は、前記変動表示エリアに前記第1の装置及び前記第2の装置の双方を同時に割り当てる同時割り当てモードも有し、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアの指定を伴う表示情報を前記第1の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第1の装置に割り当てられている部分に表示をし、表示情報を前記第2の装置から入力した時に、その表示情報に基づいて前記変動表示エリアのうちの前記第2の装置に割り当てられている部分に表示をする手段を更に備えることを特徴とする兼用プログラム。
【0152】
(付記16) 付記15に記載の兼用プログラムであって、
前記同時割り当てモードにおいて、前記変動表示エリアに対して入力があった時に、前記入力の位置を示す位置情報を前記第1の装置及び前記第2の装置のうちの前記位置情報を含む部分が割り当てられている装置に出力する手段を更に有することを特徴とする兼用プログラム。
【0153】
(付記17) 付記13乃至16の何れか1に記載の兼用プログラムであって、
前記割当手段は、前記固定エリアに設けられた選択スイッチに対する操作に従って割当てを行うことを特徴とする兼用プログラム。
【0154】
(付記18) 付記13乃至17の何れか1に記載の兼用プログラムであって、
前記割当手段は、前記第1の装置における所定の動作があった旨の通知を前記第1の装置から入力した時に、前記変動表示エリアを前記第1の装置に割り当てることを特徴とする兼用プログラム。