(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒト対象におけるhLIGHTを媒介した疾患を治療またはその症候の一つ以上を緩和するための医薬組成物であって、該ヒト対象に投与する有効量のhLIGHTに免疫特異的に結合する抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントを含み、hLIGHT活性を該抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントによって阻害する医薬組成物であって、
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントが天然型の可溶性hLIGHTに特異的に結合し、変性型のhLIGHTには結合しない抗体であって、該抗体によるhLIGHTエピトープへの結合が、F19抗体(ATCC Accession No.PTA−7819)に用量依存的様式で競合的に遮断され、E1抗体(ATCC Accession No.PTA−7729)には遮断されない、単離された抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントである、医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントが214位のアミノ酸残基にリジンまたはグルタミン酸を含むhLIGHTに特異的に結合し、かつ、214位のアミノ酸にリジンまたはグルタミン酸を含むhLIGHTが媒介するRANTES分泌を阻害する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントが、細胞表面で発現したhLIGHT又は可溶性hLIGHTへの結合について、HVEM、LTβR、又はそれらの融合タンパク質と競合する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントがATCCアクセッション番号PTA−7819またはPTA−7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体のVH及びVLを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントがATCCアクセッション番号PTA−7819またはPTA−7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体のVH CDR1、VH CDR2及びVH CDR3並びにVL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントがATCCアクセッション番号PTA−7819又はPTA−7728を有するハイブリドーマによって産生される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記抗体またはそのhLIGHT結合フラグメントが、Fabフラグメント、F(ab’)2 フラグメント、単鎖Fv(sFv)、ダイアボディ、トリアボディ、又はミニボディである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0091】
(詳細な説明)
hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体が、本明細書に提供される。また、hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体をコードする単離された核酸が提供される。hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体をコードする核酸を含むベクター、及び宿主細胞が更に提供される。また、hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を作製する方法が提供される。また、hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を投与することを含む、hLIGHTを媒介した疾患を治療し、又は管理する方法が、本明細書に提供される。
【0092】
(抗体)
本発明の抗体は、合成抗体、モノクローナル抗体、組換えで産生された抗体、多特異的抗体(二重特異的抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、イントラボディー、単鎖Fvs(scFv)(例えば、単一特異的、二特異的、その他を含む)、ラクダ化抗体、Fabフラグメント、F(ab')フラグメント、ジスルフィド連結されたFvs(sdFv)、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、及び上記のもののいずれかのエピトープ結合フラグメントを含むが、限定されない。
【0093】
特に、本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子、及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわちhLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗原結合部位を含む分子を含む。本明細書に提供される免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)、又はサブクラスであることができる。具体的実施態様において、本明細書に提供される抗体は、IgG抗体、好ましくはIgG1、又はIgG4である。
【0094】
抗体の変異体、及び誘導体には、エピトープに特異的に結合する能力を保持する抗体フラグメントを含む。好ましいフラグメントには、以下を含む:Fabフラグメント(抗原結合ドメインを含み、かつジスルフィド結合によって架橋された軽鎖と重鎖の部一部とを含む抗体フラグメント);Fab'(ヒンジ領域を介してFab、及び重鎖のさらなる部分を含む単一抗結合ドメインを含む抗体フラグメント);F(ab')
2(重鎖のヒンジ領域において鎖間ジスルフィド結合によって連結された2つのFab'分子;Fab'分子は、同じか、又は異なるエピトープに向けられていてもよい;二特異的Fab(2つの抗原結合ドメインを有するFab分子であって、そのそれぞれが異なるエピトープに向けられてもよい);sFvとしても知られる可変領域を含む単鎖Fab鎖(10〜25アミノ酸の鎖によって共に連結された抗体の単一の軽鎖及び重鎖の、可変性の抗原結合性決定領域);ジスルフィド連結されたFv、又はdsFv(ジスルフィド結合によって共に連結された抗体の単一の軽鎖及び重鎖の、可変性の抗原結合性決定領域);ラクダ化VH(VH境界におけるいくつかのアミノ酸が天然に存在するラクダ抗体の重鎖において見いだされるものの抗体の単一の重鎖の可変性の抗原結合性決定領域);二特異的sFv(2つの抗原結合性ドメインを有するsFv又はdsFv分子であって、そのそれぞれが異なるエピトープに向けられてもよい);ダイアボディー(第1のsFvのVHドメインを第2のsFvのVLドメインと共に構築して、かつ第1のsFvのVLドメインを第2のsFvのVHドメインと共に構築するときに形成される、二量体化されたsFv;ダイアボディーの2つの抗原結合性領域は、同じか、又は異なるエピトープに向けられていてもよい);及びトリアボディー(ダイアボディーと同様の様式で形成されるが、3つの抗原結合性ドメインが単一の複合体に作製される、三量体形成したsFv;3つの抗原結合ドメインは、同じか、又は異なるエピトープに向けられていてもよい)。また、抗体の誘導体には、抗体結合部位の1つ以上のCDR配列を含む。CDR配列は、2つ以上のCDR配列が存在するときは、足場上で共に連結してもよい。特定の実施態様において、本発明で使用することができる抗体には、単鎖Fv(「scFv」)を含む。scFvsは、抗体のVH、及びVLドメインを含む抗体フラグメントであって、これらのドメインは、単一のポリペプチド鎖に存在する。一般に、scFvポリペプチドには、scFvが抗原結合のための所望の構造を形成することを可能にするVH、及びVLドメイン間のポリペプチドリンカーを更に含む。scFvsの総説については、モノクローナル抗体の薬理学)(The Pharmacology of Monoclonal Antibodies)、113巻、Rosenburg及びMoore編、Springer-Verlag, New York, pp. 269-315 (1994)のPluckthunの文献を参照されたい。
【0095】
本発明の抗体は、鳥類、及び哺乳類(例えば、ヒト、マウス、ロバ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、又はニワトリ)を含む任意の動物起源であってもよい。特定の実施態様において、本発明の抗体は、ヒト、又はヒト化モノクローナル抗体である。本明細書に使用される「ヒト」抗体は、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有する抗体を含み、かつヒト免疫グロブリンライブラリーから、又はヒト遺伝子から抗体を発現するマウスから単離された抗体を含む。
【0096】
好ましい実施態様において、本発明の抗体は、免疫特異的にhLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープを結合する完全ヒト抗体などの完全ヒト抗体である。このような完全ヒト抗体は、対象に投与されたときに、非完全ヒト抗体(例えば、その他の種に由来する抗hLIGHT抗体)に向けられる免疫応答などの、望まれない、又は必要とされない副作用の発症を最小化するために、完全マウス(又はその他の完全、又は部分的な非ヒト種抗体)、ヒト化抗体、又はキメラ抗体以上に有利であろう。
【0097】
本発明の抗体は、単一特異的、二特異的、三特異的、又はより多くの多特異的であってもよい。多特異的抗体は、hLIGHTポリペプチドの異なるエピトープに対して特異的であってもよく、又はhLIGHTポリペプチドに対して、並びに異種ポリペプチド、若しくは固体支持物質などの異種エピトープに対して、両方に特異的であってもよい。好ましい実施態様において、本明細書に提供される抗体は、hLIGHTポリペプチドの所与のエピトープに対して単一特異性であり、かつその他のエピトープに免疫特異的に結合しない。
【0098】
好ましい実施態様において、本発明の抗体を含む組成物、及び抗体を使用する方法の抗体には、E1、E13、E63、F19、又はF23抗体(それぞれ、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728)を含む。また、E1、E13、E63、F19、又はF23抗体を産生するハイブリドーマ(それぞれ、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728)、及び/又は本明細書に記述したその他の抗hLIGHTモノクローナル抗体が、本明細書に提供される。
【0099】
特定の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する単離された抗体であって、抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合が:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、若しくはF23抗体;によって競合的に(例えば、用量依存的様式で)遮断されるが、但し、hLIGHTエピトープに対する結合が:(a)E1抗体、及びF19抗体、(b)E1抗体、及びF23抗体、(c)E13抗体、及びF19抗体、(d)E13抗体、及びF23抗体、(e)E63抗体、及びF19抗体、又は(f)E63抗体、及びF23抗体;の両方によって遮断されないことを条件とする、前期抗体が本明細書に提供される。抗体は、完全ヒト抗体であっても、又はなくてもよい。好ましい実施態様において、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗hLIGHT抗体、及び更により好ましくは、完全ヒト、モノクローナル、アンタゴニスト抗hLIGHT抗体である。使用することができる例示的な競合的遮断の試験を、本明細書の実施例に提供してある。
【0100】
その他の実施態様において、抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合が:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、若しくはF23抗体;によって競合的に(例えば、用量依存的様式で)遮断される、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する単離された抗体、好ましくは完全ヒト抗体が、本明細書に提供される。抗体は、完全ヒト抗体であっても、又はなくてもよい。好ましい実施態様において、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗hLIGHT抗体、及び更により好ましくは完全ヒト、モノクローナル、アンタゴニスト抗hLIGHT抗体である。使用することができる例示的な競合的遮断の試験を、本明細書の実施例に提供してある。
【0101】
一部の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、細胞表面に発現されたhLIGHTに対する結合について、HVEM、LTβR、及び/又はDcR3(又はその融合タンパク質)と(例えば、用量依存的様式で)競合する。その他の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、可溶性hLIGHTに対する結合について、HVEM、LTβR、及び/又はDcR3(又はその融合タンパク質)と(例えば、用量依存的様式で)競合する。使用することができる例示的な競合結合アッセイは、本明細書の実施例に提供してある。一つの実施態様において、抗体は、hLIGHTなどの細胞表面に発現されたhLIGHTに対するHVEM、LTβR、及び/又はDcR3の結合を部分的、又は完全に阻害する。別の実施態様において、抗体は、可溶性hLIGHTに対するHVEM、LTβR、及び/又はDcR3の結合を部分的、又は完全に阻害する。一部の実施態様において、本明細書に提供した抗体は、hLIGHT受容体(例えば、HVEM、LTβR、及び/又はDcR3)などの細胞表面に発現されたhLIGHTリガンドを有する細胞からのCCL20、IL-8、及び/又はRANTESの分泌を部分的、又は完全に阻害する。特定の実施態様において、hLIGHT受容体を発現する細胞は、結腸上皮細胞である。
【0102】
本発明の抗体は、以下の抗体、及び以下の抗体の抗原結合フラグメントを含む:E1抗体(ATCCアクセッション番号PTA-7729)、E13抗体(ATCCアクセッション番号PTA-7842)、又はE63抗体(ATCCアクセッション番号PTA-7818)、F19抗体(ATCCアクセッション番号PTA-7819)、又はF23抗体(ATCCアクセッション番号PTA-7728)抗体、実施例の節、及び本出願のその他の部分。具体的実施態様において、本発明の抗体は、E1、E13、E63、F19、又はF23抗体である。別の実施態様において、本発明の抗体には、E1、E13、E63、F19、又はF23の抗体結合フラグメント(例えば、Fabフラグメント)を含む。
【0103】
好ましくは、本発明の抗体は、hLIGHTに免疫特異的に結合する、完全ヒトモノクローナルアンタゴニスト抗体などの完全ヒトモノクローナル抗体である。
【0104】
一部の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、hLIGHTエピトープの三次元表面特徴部であるhLIGHTポリペプチド(例えば、hLIGHTポリペプチドの三量体形態のもの)に結合する。エピトープに寄与するhLIGHTポリペプチドの領域は、ポリペプチドの隣接するアミノ酸であってもよく、又はエピトープは、ポリペプチドの二つ以上の非隣接領域から共に由来してもよい。hLIGHTエピトープは、(a)hLIGHTの三量体形態(「三量体hLIGHTエピトープ」)、(b)hLIGHTの単量体形態(「単量体hLIGHTエピトープ」)、(c)hLIGHTの三量体、及び単量体形態の両方、(d)hLIGHTの単量体形態でなく、三量体形態、又は(e)hLIGHTの三量体形態でなく、単量体形態で存在してもよい。
【0105】
例えば、一部の実施態様において、エピトープは、三量体(天然の)形態で存在するか、又は結合に利用できるだけであるが、抗hLIGHT抗体によって、単量体(変性された)形態で存在しないか、又は結合に利用できない。その他の実施態様において、hLIGHTエピトープは、hLIGHTポリペプチドの(例えば、hLIGHTポリペプチドの三量体形態、又は単量体形態の)直鎖状の特徴部である。本明細書に提供される抗体は、(a)hLIGHTの単量体形態のエピトープ、(b)hLIGHTの三量体形態のエピトープ、(c)hLIGHTの三量体形態でなく、単量体のエピトープ、(d)hLIGHTの単量体形態でなく、三量体のエピトープ、又は(e)hLIGHTの単量体形態、及び三量体形態の両方に免疫特異的に結合してもよい。好ましい実施態様において、本明細書に提供される抗体は、hLIGHTの三量体形態のエピトープに免疫特異的に結合するが、hLIGHTエピトープの単量体形態に免疫特異的に結合しない。
【0106】
具体的実施態様において、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する1つ以上の抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23抗体の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、VH鎖及び/又はVL鎖のアミノ酸配列を有するVH鎖並びに/又はVL鎖を含む、前記抗体を提供する。
【0107】
別の実施態様において、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する1つ以上の抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23抗体の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、VHドメイン及び/又はVLドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン並びに/又はVLドメインを含む、前記抗体を提供する。
【0108】
別の実施態様において、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23抗体の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のCDRのアミノ酸配列を有する1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のCDRを含む、前記抗体を提供する。
【0109】
一つの実施態様において、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する1つ以上の抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/又はF23の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、VL CDR及び/又はVH CDRのアミノ酸配列を有するVL CDR並びに/又はVH CDRの組み合わせを含む、前記抗体を提供する。
【0110】
本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれVH鎖及び/又はVL鎖のアミノ酸配列を有するVH鎖並びに/又はVL鎖を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合が(a)E1、E13、若しくはE63抗体、又は(b)F19、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断され;ただし、該hLIGHTエピトープに対する結合が:(a)E1、及びF19抗体、(b)E1、及びF23抗体、(c)E13、及びF19抗体、(d)E13、及びF23抗体、(e)E63、及びF19抗体、又は(f)E63、及びF23抗体;の両方によって遮断されないことを条件とする、前記抗体を提供する。
【0111】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する完全ヒト抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれVH鎖及び/又はVL鎖のアミノ酸配列を有するVH鎖並びに/又はVL鎖を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合が:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、又はF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断される、前記抗体を提供する。好ましくは、完全ヒト抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0112】
本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれVHドメイン及び/又はVHドメインのアミノ酸配列を有するVLドメイン並びに/又はVLドメインを含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、E13、若しくはE63抗体、又は(b)F19、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断され;ただし、該hLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、及びF19抗体、(b)E1、及びF23抗体、(c)E13、及びF19抗体、(d)E13、及びF23抗体、(e)E63、及びF19抗体、又は(f)E63、及びF23抗体;の両方によって遮断されないことを条件とする、前記抗体を提供する。
【0113】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する完全ヒト抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれVHドメイン及び/又はVLドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン、並びに/又はVLドメインを含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断される、前記抗体を提供する。好ましくは、完全ヒト抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0114】
本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれ1つ、2つ、又は3つのVH CDRのアミノ酸配列を有する1つ、2つ、又は3つのVH CDR(すなわち、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3)を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、E13、若しくはE63抗体、又は(b)F19、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断され;ただし、hLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、及びF19抗体、(b)E1、及びF23抗体、(c)E13、及びF19抗体、(d)E13、及びF23抗体、(e)E63、及びF19抗体、又は(f)E63、及びF23抗体;の両方によって遮断されないことを条件とする、前記抗体を提供する。
【0115】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する完全ヒト抗体であって、前記には、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれ1つ、2、又は3つのVH CDRのアミノ酸配列を有する1つ、2、又は3つのVH CDR(すなわちVH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3)を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、又はF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断される、前記抗体を提供する。好ましくは、完全ヒト抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0116】
本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、前記抗体は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれ1つ、2、又は3つのVL CDRのアミノ酸配列を有する1つ、2つ、又は3つのVL CDR(すなわちVL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL CDR3)を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、E13、若しくはE63抗体、又は(b)F19、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断され;ただし、hLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1、及びF19抗体、(b)E1、及びF23抗体、(c)E13、及びF19抗体、(d)E13、及びF23抗体、(e)E63、及びF19抗体、又は(f)E63、及びF23抗体;の両方によって遮断されないことを条件とする、前記抗体を提供する。
【0117】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する完全ヒト抗体であって、前記には、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体の、それぞれ1つ、2つ、又は3つのVL CDRのアミノ酸配列を有する1つ、2、又は3つのVL CDR(すなわちVL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL CDR3)を含み、該抗体によるhLIGHTエピトープに対する結合は:(a)E1抗体、E13抗体、若しくはE63抗体、又は(b)F19抗体、若しくはF23抗体によって用量依存的様式で競合的に遮断される、前記抗体を提供する。好ましくは、完全ヒト抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0118】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/又はF23の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、VH CDR(すなわち、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3)のいずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR(すなわち、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3);又は任意のそれらの組み合わせを含む、前記抗体を提供する。
【0119】
一つの実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、配列番号1、2、3、4、若しくは5のいずれか1つに示されたVHドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び/又は配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、若しくは10のいずれか1つに示されたVLドメインのアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
【0120】
特定の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(a)配列番号1に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号82、6、又は83のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(b)配列番号2に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号7に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(c)配列番号3に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号8に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(d)配列番号4に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号90、9、91、又は92のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;又は(e)配列番号5に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号10に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン。 好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0121】
別の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有する抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)のVHドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び/又はATCCアクセッション番号ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有する抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)のVLドメインのアミノ酸配列を有するVLドメイン。
【0122】
特定の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(c)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のアミノ酸配列を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0123】
一部の実施態様において、本発明の抗体は、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR1のアミノ酸配列を有するVH CDR1を含む。別の実施態様において、本発明の抗体は、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR2のアミノ酸配列を有するVH CDR2を含む。別の実施態様において、本発明の抗体は、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む。特定の実施態様において、本発明の抗体は、配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVH領域のいずれか1つに示したとおりのVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3から独立して選択されるVH CDR1、及び/又はVH CDR2、及び/又はVH CDR3を含む。
【0124】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、VL CDR(すなわち、VL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL:CDR3)のいずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR(すなわちVL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL CDR3);又は任意のそれらの組み合わせを含む、前記抗体を提供する。
【0125】
特定の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(1)(a)それぞれ配列番号11、12、及び/若しくは13に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(b)それぞれ配列番号14、15、及び/若しくは16に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(c)それぞれ配列番号17、18、及び/若しくは19に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(d)それぞれ配列番号20、21、及び/若しくは22に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、又は(e)それぞれ配列番号23、24、及び/若しくは24に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、及び/又は(2)(a)配列番号84、26、若しくは85のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号86、27、若しくは87のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/若しくは配列番号88、28、若しくは89のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3、(b)それぞれ配列番号29、30、及び/若しくは31に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(c)それぞれ配列番号32、33、及び/若しくは34に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(d)配列番号93、35、94、若しくは95のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/若しくは配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3、又は(e)それぞれ配列番号38、39、及び/若しくは40に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0126】
一部の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(1)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(c)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、及び/又は(2)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(c)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0127】
特定の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(1)(a)それぞれ配列番号11、12、及び/若しくは13に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)配列番号84、26、若しくは85のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号86、27、若しくは87のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/又は配列番号88、28、若しくは89のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3を有するVLドメイン;(2)(a)それぞれ配列番号14、15、及び/若しくは16に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号29、30の、及び/若しくは31に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3;(3)(a)それぞれ配列番号17、18、及び/若しくは19に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号32、33、及び/若しくは34に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(4)(a)それぞれ配列番号20、21、及び/若しくは22に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)配列番号93、35、94、若しくは95のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/又は配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3を有するVLドメイン;又は(5)(a)それぞれ配列番号23、24、及び/若しくは24に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号38、39、及び/若しくは40に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0128】
一部の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、以下を含む:(1)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(2)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(3)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(4)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3;又は(5)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0129】
一部の実施態様において、本発明の抗体は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR1のアミノ酸配列を有するVL CDR1を含む。別の実施態様において、本発明の抗体は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR2のアミノ酸配列を有するVL CDR2を含む。別の実施態様において、本発明の抗体は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む。特定の実施態様において、本発明の抗体は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つに示されたとおりのVL CDR1、VL CDR2、VL CDR3から独立して選択されるVL CDR1、及び/又はVL CDR2、及び/又はVL CDR3を含む。
【0130】
一部の実施態様において、本発明の抗体は、以下を含む:(1)(a)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのVH CDR1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、(b)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのVH CDR2のアミノ酸配列を有するVH CDR2、又は(c)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR3、の1つ以上を有するVHドメイン又はVH鎖;及び/又は(2)(a)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR1のアミノ酸配列を有するVL CDR1、(b)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR2のアミノ酸配列を有するVL CDR2、及び/又は(c)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR3、の1つ以上を有するVLドメイン又はVL鎖。
【表1】
【0131】
また、本発明は、表Iに収載された1つ以上のVH CDR、及び1つ以上のVL CDRを含む抗体を提供する。特に、本発明は、以下を含む抗体を提供する:VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH1 CDR1、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);又は表Iに収載されたVH CDR(配列番号11-25)、及びVL CDR(配列番号26-40)の任意のそれらの組み合わせ。また、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728(E1、E13、E63、F19、又はF23)の対応するVH CDR及びVL CDRを上記の任意の組み合わせで使用してもよい。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0132】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体であって、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する、本明細書に記述したVHドメイン、VH CDR、VLドメイン、及びVL CDRの誘導体を含む、前記抗体を提供する。また、本発明は、E1、E13、E63、F19、及び/又はF23の誘導体を含む抗体であって、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する、前記抗体を提供する。例えば、アミノ酸置換を生じる部位特異的変異誘発、及びPCRを媒介した突然変異誘発を含む、当業者に公知の標準的な技術を、本発明の分子をコードするヌクレオチド配列に突然変異を導入するために使用することができる。好ましくは、誘導体は、元の分子と比較して、25未満のアミノ酸置換、20未満のアミノ酸置換、15未満のアミノ酸置換、10未満のアミノ酸置換、5つ未満のアミノ酸置換、4つ未満のアミノ酸置換、3つ未満のアミノ酸置換、又は2つ未満のアミノ酸置換を含む。好ましい実施態様において、誘導体は、1つ以上の予測される非必須アミノ酸残基にてなされた保存的アミノ酸置換を有する。「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が同様の電荷をもつ側鎖を有するアミノ酸残基で置換されたものである。同様の電荷をもつアミノ酸残基鎖を有する側鎖のファミリーは、当該技術分野において定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、無電荷の極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、無極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)をもつアミノ酸を含む。或いは、突然変異は、飽和突然変異誘発などにより、コード配列の全部、又は一部に沿ってランダムに導入することができ、生じる突然変異体は、生物活性をスクリーニングして活性を保持する突然変異体を同定することができる。突然変異誘発に続いて、コードされたタンパク質を発現させることができ、及びタンパク質の活性を決定することができる。
【0133】
別の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体には、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23、又はVHドメイン、VLドメイン、VH鎖、若しくはVL鎖などのその抗体結合フラグメントのアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。一つの実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、配列番号1、2、3、4、又は5に示されたアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%少なくとも95%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。別の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%少なくとも95%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。更に別の実施態様において、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体は、配列番号11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、若しくは25(VH CDR)に示されたVH CDRアミノ酸配列、及び/又は配列番号84、26、85、86、27、87、88、28、89、2、30、31、32、33、34、93、35、94、95、96、36、97、98、99、37、100、101、38、39、若しくは40に示されたVL CDRアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%同一であるVH CDR、及び/又はVL CDRアミノ酸配列を含む。
【0134】
具体的実施態様において、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗ヒトの抗体である。完全ヒト抗体は、当該技術分野において公知の任意の方法によって産生してもよい。例示的な方法には、内因性免疫グロブリン産生の非存在下でヒト抗体のレパートリーを産生することができるトランスジェニック動物(例えば、マウス)のhLIGHT抗原(免疫応答を誘発することができ、及び任意に担体に抱合された任意のhLIGHTポリペプチド)での免疫化を含み;例えば、Jakobovitsらの文献、(1993)Proc. Natl. Acad. Sci.、90:2551;Jakobovitsらの文献、(1993)Nature、362:255 258(1993); Bruggermannらの文献、(1993) Year in Immunol., 7:33を参照されたい。完全ヒト抗hLIGHT抗体を産生するその他の方法は、本明細書に提供した実施例において見出すことができる。
【0135】
或いは、完全ヒト抗体は、ファージディスプレイ抗体ライブラリーのインビトロでのスクリーニングを介して産生してもよく;例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Hoogenboomらの文献、J. Mol. Biol., 227:381(1991);Marksらの文献、J. Mol. Biol., 222:581(1991)を参照されたい。種々の抗体含有ファージディスプレイライブラリーが記述されており、当業者によって容易に製造されるであろう。ライブラリーには、ヒトFab、Fv、及びscFvフラグメントなどの多様なヒト抗体配列を含んでいるであろうし、これを適切な標的に対してスクリーニングしてもよい。
【0136】
好ましい実施態様において、本発明の方法に従って使用される抗体は、hLIGHTポリペプチド、又はそのポリペプチドフラグメント、若しくはエピトープに対して高親和性を有する。一つの実施態様において、本発明の方法に従って使用される抗体は、hLIGHT抗体に対して公知の抗体(例えば、本明細書において他で考察した市販のモノクローナル抗体)よりも高い親和性を有する。具体的実施態様において、本発明の方法に従って使用される抗体は、本明細書に記述したか、又は当業者に公知の技術(例えば、BIAcoreアッセイ)によって評価すると、hLIGHT抗原に対して公知の抗hLIGHT抗体よりも2〜10倍(又はそれ以上)高い親和性を有する。これらの実施態様に従って、抗体の親和性は、一つの実施態様において、BIAcoreアッセイによって評価される。
【0137】
具体的実施態様において、hLIGHT抗原を免疫特異的に結合する抗体には、以下を含む:(1)配列番号41、42、43、44、若しくは45(VH)、及び/若しくは配列番号102、46、103、47、48、104、49、105、106、若しくは50(VL)に示されたVH並びに/又はVLドメインのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の相補物、又は(2)ストリンジェントな条件下(例えば、約45℃にて6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)におけるフィルターに結合したDNAに対するハイブリダイゼーション、続く1回以上の約50〜65℃における0.2×SSC/0.1% SDS中での洗浄)、高度にストリンジェントな条件下(例えば、約45℃にて6×SSCにおけるフィルターに結合した核酸に対するハイブリダイゼーション、続く1回以上の約68℃におけるO.1×SSC/0.2% SDS中での洗浄)、又は当業者に公知のその他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件(例えば、Ausubel, F.M.らの文献、編、1989、分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、第I巻、Green Publishing Associates社、及びJohn Wiley & Sons社、New Yorkのページ6.3.1-6.3.6にて、及び2.10.3を参照されたい)で、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)のVH又はVLドメインのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の相補物、にハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされるVHドメインのアミノ酸配列及び/又はVLドメインのアミノ酸配列。
【0138】
別の実施態様において、hLIGHT抗原を免疫特異的に結合する抗体には、以下を含む:配列番号11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、若しくは25(VH CDR)、及び/若しくは配列番号84、26、85、86、27、87、88、28、89、2、30、31、32、33、34、93、35、94、95、96、36、97、98、99、37、100、101、38、39、若しくは40(VL CDR)に示されたVH CDR並びに/若しくはVL CDRのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の相補物、又は(b)ストリンジェントな条件下(例えば、約45℃にて6×SSCにおいてフィルターに結合したDNAに対するハイブリダイゼーション、続く1回以上の約50〜65℃における0.2×SSC/0.1% SDSでの洗浄)、高度にストリンジェントな条件下(例えば、約45℃にて6×SSCにおけるフィルターに結合した核酸に対するハイブリダイゼーション、続く1回以上の約68℃にて0.1×SSC/0.2% SDSでの洗浄する)、又は当業者に公知のその他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下(例えば、Ausubel、F.M.らの文献、編、1989、分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、第I巻、Green Publishing Associates社、及びJohn Wiley & Sons社、New Yorkのページ6.3.1-6.3.6にて、及び2.10.3を参照されたい)で、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)のVH CDR及び/又はVL CDRのいずれか1つをコードする核酸配列の相補物、にハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされるVH CDRのアミノ酸配列又はVL CDRのアミノ酸配列、。
【0139】
本発明の抗体は、化学的に、すなわち抗体に対する分子の任意のタイプの共有結合による、修飾された抗体を含む。例えば、しかし、限定するためではなく、抗体誘導体には、例えばグリコシル化、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、公知の保護基/ブロッキング基による誘導体化、タンパク分解性切断、細胞リガンド又はその他のタンパク質に対する結合、その他によって化学的に修飾された抗体を含む。特異的な化学開裂、アセチル化、製剤化、ツニカマイシンの代謝合成、その他を含むが、限定されない、任意の多数の化学修飾を公知技術によって実施してもよい。加えて、抗体は、1つ以上の非古典的アミノ酸を含んでいてもよい。
【0140】
また、本発明は、当業者に公知のフレームワーク領域(例えば、ヒト、又は非ヒトフラグメント)を含むhLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体を提供する。フレームワーク領域は、例えば天然に存在するフレームワーク領域、又はコンセンサスフレームワーク領域であってもよい。最も好ましくは、本発明の抗体のフレームワーク領域は、ヒトである(例えば、その全体が本明細書に参照により組み込まれる、ヒトフレームワーク領域のリストについてのChothiaらの文献、1998, J. Mol. Biol. 278:457-479を参照されたい)。また、Kabatらの文献、(1991)、免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequences of Proteins of Immunological Interest)(米国保健社会福祉省(U.S. Department of Health and Human Services)、Washington, D.C.)、第5版を参照されたい。
【0141】
具体的実施態様において、本発明は、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体であって、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23(すなわち、配列番号11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25(VH CDR)、若しくは配列番号84、26、85、86、27、87、88、28、89、2、30、31、32、33、34、93、35、94、95、96、36、97、98、99、37、100、101、38、39、又は40(VL CDR))の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、CDRの1つ以上のアミノ酸配列と、以下の残基:(a)マウス抗体フレームワーク(すなわち、ドナー抗体フレームワークである)とヒト抗体フレームワーク(すなわち、アクセプター抗体フレームワークである)との間で異なるまれなフレームワーク残基;(b)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワークとの間で異なるときは、ベニヤ(Venier)残基ゾーン;(c)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワークとの間で異なるVH/VLインターフェイスにおける鎖間パッキング残基;(d)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワーク配列との間で異なる正準(canonical)残基、特にマウス抗体CDRループの正準クラスの定義のために重要なフレームワーク領域;(e)CDRと隣接する残基;(g)抗原と相互作用することができる残基;(h)CDRと相互作用することができる残基;並びに(i)VHドメインとVLドメインとの間の接触残基;の1つ、2つ、3つ、又はそれ以上において1つ以上のアミノ酸置換をもつヒトフレームワーク領域とを含む、前記抗体を提供する。特定の実施態様において、上で同定した残基の1つ、2つ、3つ、又はそれ以上において1つ以上のアミノ酸置換をもつヒトフレームワーク領域を含むhLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体は、アンタゴニストhLIGHT抗体である。
【0142】
本発明は、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体であって、フレームワーク領域に突然変異(例えば、1つ以上のアミノ酸置換)を有する、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、又はE1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23抗体の、VHドメイン並びに/若しくはVLドメイン、又はこれらの抗原結合フラグメントのアミノ酸配列を含む、前記抗体を包含する。特定の実施態様において、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体は、VH及び/又はVLドメインのフレームワーク領域に1つ以上のアミノ酸残基置換をもつ、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23のVHドメイン並びに/若しくはVLドメインのアミノ酸配列、又はこれらの抗原結合フラグメントを含む。
【0143】
また、本発明は、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体であって、超可変領域、及びフレームワーク領域に突然変異(例えば、1つ以上のアミノ酸残基置換)を有する、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、又はE1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23抗体のVHドメイン及び/又はVLドメインのアミノ酸配列を含む、前記抗体を包含する。好ましくは、超可変領域、及びフレームワーク領域のアミノ酸置換は、hLIGHT抗原に対する抗体の結合を改善する。
【0144】
一部の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、対象(例えば、ヒト対象)における、HVEM、LTβR、及び/若しくはDcR3に対するhLIGHTの結合を低減し、若しくは阻害し、並びに/又はCCL20、IL8、及び/若しくはRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性を低減し、若しくは阻害する。特定の実施態様において、ヒトモノクローナル抗hLIGHT抗体などの、本明細書に提供した抗体は、対象における、可溶性hLIGHT、若しくは細胞表面に発現されたhLIGHTのHVEM、若しくはLTβRに対する結合を低減し、又は阻害し、並びに/或いは可溶性hLIGHT、若しくは細胞表面に発現されたhLIGHTとの接触後のCCL20、及び/若しくはRANTESの分泌を低減し、又は阻害する。一部の実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。HVEM、LTβR、及び/又はDCR3に対するhLIGHT結合の、本明細書に提供した抗体の遮断活性は、実施例1〜4のいずれか1つに記載されているようなアッセイを使用して検出することができる。本明細書に提供したhLIGHT抗体によるhLIGHT受容体を発現する細胞の生物活性の阻害は、実施例1〜4のいずれか1つに記載されているようなアッセイを使用して検出することができる。
【0145】
その他の実施態様において、本明細書に提供した抗体は、HVEM、LTβR、及び/若しくはDcR3に対するhLIGHTの結合を低減させ、又は阻害し、並びに/又は細胞表面に発現されたhLIGHT受容体(HVEM、LTβR、及び/又はDc3Rなど)を有する細胞において、CCL20、IL8、及び/若しくはRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性を低減し、又は阻害する。特定の実施態様において、ヒトモノクローナル抗hLIGHT抗体などの本明細書に提供した抗体は、HVEM、若しくはLTβRに対する可溶性、若しくは細胞表面に発現されたhLIGHTの結合を低減し、又は阻害し、並びに/又は可溶性、若しくは細胞表面に発現されたhLIGHTとの接触後の、細胞表面に発現されたhLIGHT受容体を有する細胞におけるCCL20、及び/若しくはRANTESの分泌を低減し、又は阻害する。一部の実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。HVEM、LTβR、及び/又はDCR3に対するhLIGHT結合の本明細書に提供した抗体の阻止活性は、実施例1〜4のいずれか1つに記載されているようなアッセイを使用して検出することができる。本明細書に提供したhLIGHT抗体による、hLIGHT受容体を発現する細胞の生物活性の阻害は、実施例1〜4のいずれか1つに記載されているようなアッセイを使用して検出することができる。
【0146】
また、本発明は、hLIGHT抗原、及び異種ポリペプチドに免疫特異的に結合する本明細書に提供した抗体を含む融合タンパク質を提供する。一部の実施態様において、抗体が融合される異種ポリペプチドは、細胞表面に発現されたhLIGHTを有する細胞に対して抗体をターゲットするために有用である。
【0147】
また、本発明は、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体のパネルを提供する。具体的実施態様において、本発明は、異なる結合速度定数、異なる解離速度定数、hLIGHT抗原に対して異なる親和性、及び/又はhLIGHT抗原に対して異なる特異性を有する抗体のパネルを提供する。本発明は、約10、好ましくは約25、約50、約75、約100、約125、約150、約175、約200、約250、約300、約350、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、若しくは約1000個の抗体、又はそれ以上のパネルを提供する。抗体のパネルは、ELISAなどのアッセイ法のためのなど、例えば96ウェル、又は384ウェルプレートにおいて使用することができる。
【0148】
(抗体複合体、及び融合タンパク質)
一部の実施態様において、本発明の抗体は、診断薬、検出可能な薬剤、若しくは治療的な薬剤、又はその他の任意の分子に対して抱合され、又は組換えで融合される。抱合され、又は組換えで融合された抗体は、例えば特定の療法の有効性を決定するなどの、臨床試験手順の一部として、hLIGHTを媒介した疾患の発病、発症、進行、及び/若しくは重症度をモニターし、又は予測するために有用であり得る。
【0149】
このような診断、及び検出は、例えば以下を含むが、限定されない検出可能な物質に抗体を結合することによって達成することができる:西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β‐ガラクトシダーゼ、又はアセチルコリンエステラーゼなどの、しかし限定されない種々の酵素;ストレプトアビジン/ビオチン、及びアビジン/ビオチンなどの、しかし限定されない補欠分子族;ウンベリフェロン、フルオレッセイン、フルオレッセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレッセイン、ダンシルクロリド、又はフィコエリトリンなどの、しかし限定されない蛍光物質;ルミノールなどの、しかし限定されない発光材料;ルシフェラーゼ、ルシフェリン、及びエクオリンなどの、しかし限定されない、生物発光材料;ヨウ素(
131I、
123I、
125I、及び
121I)、炭素(
14C)、硫黄(
35S)、トリチウム(
3H)、インジウム(
115In、
113In、
112In、及び
111In)、テクネチウム(
99Tc)、タリウム(
201Ti)、ガリウム(
68Ga、
67Ga)、パラジウム(
103Pd)、モリブデン(
99Mo)、キセノン(
133Xe)、フッ素(
18F)、
153Sm、
177Lu、
159Gd、
149Pm、
140La、
175Yb、
166Ho、
90Y、
47Sc、
186Re、
188Re、
142Pr、
105Rh、
97Ru、
68Ge、
57Co、
65Zn、
85Sr、
32P、
153Gd、
169Yb、
51Cr、
54Mn、
75Se、
113Sn、及び
117Snなどの、しかし限定されない放射性物質;並びに種々のポジトロン放出断層撮影を使用するポジトロン放射金属、及び非放射性常磁性金属イオン。
【0150】
本発明は、治療的部分(又は1つ以上の治療的部分)に抱合され、又は組換えで融合された本発明の抗体の使用を更に包含する。抗体は、細胞毒、例えば細胞分裂停止薬、若しくは細胞破壊薬、治療薬、又は放射性金属イオン、例えばα放射体などの治療的部分に、抱合されても、又は組換えで融合されていてもよい。細胞毒、又は細胞障害薬には、細胞に有害である任意の薬剤を含む。治療的部分には、以下を含むが、限定されない:抗代謝剤(例えば、メトトレキセート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン);アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオエパ(thioepa)クロランブシル、メルファラン、カルムスチン(BCNU)、及びロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、及び白金(II)シスジクロロジアミン(DDP)、及びシスプラチン);アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前には、ダウノマイシン)、及びドキソルビシン);抗生物質(例えば、dアクチノマイシン(以前には、アクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、及びアントラマイシン(AMC));アウリスタチン(Auristatin)分子(例えば、アウリスタチンPHE、ブリオスタチン1、及びソラスタチン(solastatin)10;これらの全てが参照により本明細書に組み込まれる、Woykeらの文献、Antimicrob. Agents Chemother. 46:3802-8 (2002),Woykeらの文献、Antimicrob. Agents Chemother. 45:3580-4 (2001)、Mohammadらの文献、Anticancer Drugs 12:735-40(2001)、Wallらの文献、Biochem. Biophys. Res. Commun. 266:76-80(1999)、Mohammadらの文献、Int. J. Oncol. 15:367-72(1999)を参照されたい);ホルモン(例えば、糖質コルチコイド、プロゲスチン、アンドロゲン、及びエストロゲン)、DNA修復酵素阻害剤(例えば、エトポシド、又はトポテカン)、キナーゼ阻害剤(例えば、化合物ST1571、イマチニブ溶媒和物(Kantarjianらの文献、Clin Cancer Res. 8(7):2167-76(2002));細胞障害薬(例えば、パクリタキセル、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド(tenoposide)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン(colchicin)、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド(glucorticoids)、プロカイン、テトラカイン)リドカイン、プロプラノロール、及びピューロマイシン、並びにその類似体、又は相同体、並びに米国特許第6,245,759号、第6,399,633号、第6,383,790号、第6,335,156号、第6,271,242号、第6,242,196号、第6,218,410号、第6,218,372号、第6,057,300号、第6,034,053号、第5,985,877号、第5,958,769号、第5,925,376号、第5,922,844号、第5,911,995号、第5,872,223号、第5,863,904号、第5,840,745号、第5,728,868号、第5,648,239号、第5,587,459に開示されている化合物);ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、R115777、BMS-214662、並びに例えば米国特許第6,458,935号、第6,451,812号、第6,440,974号、第6,436,960号、第6,432,959号、第6,420,387号、第6,414,145号、第6,410,541号、第6,410,539号、第6,403,581号、第6,399,615号、第6,387,905号、第6,372,747号、第6,369,034号、第6,362,188号、第6,342,765号、第6,342,487号、第6,300,501号、第6,268,363号、第6,265,422号、第6,248,756号、第6,239,140号、第6,232,338号、第6,228,865号、第6,228,856号、第6,225,322号、第6,218,406号、第6,211,193号、第6,187,786号、第6,169,096号、第6,159,984号、第6,143,766号、第6,133,303号、第6,127,366号、第6,124,465号、第6,124,295号、第6,103,723号、第6,093,737号、第6,090,948号、第6,080,870号、第6,077,853号、第6,071,935号、第6,066,738号、第6,063,930号、第6,054,466号、第6,051,582号、第6,051,574、及び6,040,305に開示されたもの);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、カンプトセシン;イリノテカン;SN-38;トポテカン;9-アミノカンプトセシン;GG-211(GI 147211);DX-8951f;IST-622;ルビテカン;ピラゾロアクリジン;XR-5000;サイントピン;UCE6;UCE1022;TAN-1518A;TAN 1518B;KT6006;KT6528;ED-110;NB-506;ED-110;NB-506;及びレベッカマイシン);ブルガレイン;ヘキスト(Hoescht)色素33342、及びヘキスト色素33258などのDNA副溝結合剤;ニチジン;ファガロニン;エピベルベリン;コラリン(coralyne);β-ラパコン;BC-4-1;ビスホスホナート(例えば、アレンドロナート、シマドロナート(cimadronte)、クロドロナート、チルドロナート、エチドロナート、イバンドロナート、ネリドロナート、オルパンドロナート(olpandronate)、リセドロナート、ピリドロナート、パミドロナート、ゾレンドロナート、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、スタチン、セリバスタチン、レスコール、ルピトール(lupitor)、ロスバスタチン、及びアトルバスタチン);アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、米国特許第6,277,832号、第5,998,596号、第5,885,834号、第5,734,033号、及び第5,618,709に開示されたもの);アデノシンデアミナーゼ阻害剤(例えば、リン酸フルダラビン、及び2-クロロデオキシアデノシン);イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標));トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、並びにこれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、クラスレート、及びプロドラッグ。
【0151】
更に、本発明の抗体は、所与の生物反応を修飾する治療的部分、又は薬物部分に抱合しても、又は組換えで融合してもよい。治療的部分、又は薬物部分は、古典的な化学的治療薬に限定されるものとは解釈されない。例えば、薬物部分は、所望の生物活性を有するタンパク質、ペプチド、又はポリペプチドであってもよい。このようなタンパク質には、例えば以下を含んでいてもよい:アブリン、リシンA、プソイドモナス外毒素、コレラ毒素、又はジフテリア毒素などの、毒素;腫瘍壊死因子、γ-インターフェロン、α-インターフェロン、神経成長因子、血小板由来成長因子、組織プラスミノゲンアクチベーター、アポトーシス薬、例えばTNF-γ、TNF-γ、AIM I(国際公開番号WO97/33899を参照されたい)、AIM II(国際公開番号WO97/34911を参照されたい)、Fasリガンド(Takahashiらの文献、1994、J. Immunol., 6:1567-1574)、及びVEGF(国際公開番号WO99/23105を参照されたい)、抗血管新生薬、例えばアンジオスタチン、エンドスタチン、又は凝固経路の構成要素(例えば、組織因子)などの、タンパク質;又はリンホカイン(例えば、インターフェロンγ、インターロイキン1(「IL-1」)、インターロイキン-2(「IL-2」)、インターロイキン5(「IL-5」)、インターロイキン6(「IL-6」)、インターロイキン7(「IL-7」)、インターロイキン9(「IL-9」)、インターロイキン10(「IL-10」)、インターロイキン12(「IL-12」)、インターロイキン15(「IL-15」)、インターロイキン-23(「IL-23」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM-CSF」)、及び顆粒球コロニー刺激因子(「G-CSF」))などの生体応答調節因子、若しくは成長因子(例えば、成長ホルモン(「GH」))、又は凝固因子(例えば、カルシウム、ビタミンK、ハーゲマン因子(第XII因子)、高分子キニノーゲン(HMWK)、プレカリクレイン(PK)、凝固タンパク質因子II(プロトロンビン)、第V因子、第XIIa因子、第VIII因子、第XIIIa因子、第XI因子、第Xia因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、リン脂質、及びフィブリン単量体などの、しかし限定されない、組織因子)。
【0152】
本発明は、融合タンパク質を産生するために、異種タンパク質、又はポリペプチドに(又はこれらのフラグメント(好ましくは、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、又は約100アミノ酸のポリペプチドに)組換えで融合されたか、又は化学的に抱合された(共有結合性、又は非共有結合性の抱合)本発明の抗体を包含する。特に、本発明は、本発明の抗体の抗体結合フラグメント(例えば、Fabフラグメント、Fdフラグメント、Fvフラグメント、F(ab)
2フラグメント、VHドメイン、VH CDR、VLドメイン、又はVL CDR)、及び異種タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドを含む融合タンパク質を提供する。一つの実施態様において、抗体が融合される異種タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドは、hLIGHT、又はhLIGHT受容体を発現する細胞などの、特定の細胞タイプに抗体をターゲットするために有用である。例えば、特定の細胞タイプ(例えば、免疫細胞)によって発現される細胞表面受容体に免疫特異的に結合する抗体を、本発明の修飾された抗体に融合しても、又は抱合してもよい。
【0153】
本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質には、本明細書に記述した本発明の任意の抗体、及び異種ポリペプチドを含む。一つの実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、E1、E13、E63、F19、若しくはF23抗体、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)、及び異種ポリペプチドを含む。別の実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、E1、E13、E63、F19、若しくはF23の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の抗体結合フラグメント、及び異種ポリペプチドを含む。別の実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVHドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び/又は配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVLドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのアミノ酸配列を有するVLドメイン、及び異種のポリペプチドを含む。別の実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、配列番号11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、若しくは25に示されたVH CDRの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR、及び異種のポリペプチドを含む。別の実施態様において、抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、配列番号84、26、85、86、27、87、88、28、89、2、30、31、32、33、34、93、35、94、95、96、36、97、98、99、37、100、101、38、39、若しくは40に示されたVL CDRの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR、及び異種のポリペプチドを含む。別の実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、それぞれ配列番号1、2、3、4、若しくは5、及び配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたか、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、少なくとも1つVHドメイン、及び少なくとも1つVLドメイン、並びに異種ポリペプチドを含む。更に別の実施態様において、本発明の抱合タンパク質、又は融合タンパク質は、それぞれ配列番号11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、若しくは25、及び配列番号84、26、85、86、27、87、88、28、89、2、30、31、32、33、34、93、35、94、95、96、36、97、98、99、37、100、101、38、39、若しくは40に示されたか、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、少なくとも1つVH CDR、及び少なくとも1つVL CDR、並びに異種ポリペプチドを含む。
【0154】
加えて、本発明の抗体は、ポリペプチドに対して、
213Biなどのα放射体、又は
131In、
131Lu、
131Y、
131Ho、
131Smを含むが、限定されない放射性金属イオンを抱合するために有用な大環状キレート剤などの放射性金属イオンなどの治療的部分に抱合することができる。特定の実施態様において、大環状キレート剤は、リンカー分子を介して抗体に結合することができる、1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N,N',N'',N'''-四酢酸(DOTA)である。このようなリンカー分子は、当該技術分野において周知であり、これらの全体がそれぞれ参照により組み込まれる、Denardoらの文献、1998、Clin Cancer Res. 4(10)):2483-90;Petersonらの文献、1999、Bioconjug. Chem. 10(4):553-7;及びZimmermanらの文献、1999、Nucl. Med. Biol. 26(8):943-50に記述されている。
【0155】
その上、本発明の抗体は、精製を促進するためのペプチドなどの、マーカー配列に融合することができる。好ましい実施態様において、マーカーアミノ酸配列は、とりわけ、pQEベクター(QIAGEN, Inc.)に提供されるタグなどの、ヘキサヒスチジンペプチドであり、これらの多くが、市販されている。Gentzらの文献、1989、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:821-824に記述されているように、例えば、ヘキサヒスチジンは、融合タンパク質の便利な精製を提供する。精製のために有用なその他のペプチドタグには、インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに対応する赤血球凝集素(「HA」)タグ(Wilsonらの文献、1984、Cell 37:767))、及び「FLAG」タグを含むが、限定されない。
【0156】
抗体に治療的部分(ポリペプチドを含む)を融合し、又は抱合するための方法は、周知であり、例えばその全体が参照により本明細書に組み込まれる、以下を参照されたい:モノクローナル抗体、及び癌療法(Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy)、Reisfeldらの文献、(編)pp. 243-56(Alan R. Liss, Inc. 1985)における、Arnonらの文献、(「癌療法における薬物のイムノターゲティングのためのモノクローナル抗体(Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy)」;制御された薬物送達(Controlled Drug Delivery)(第2版)、Robinsonらの文献、(編)pp. 623-53(MarcelDekker、Inc. 1987)における、Hellstromらの文献、「薬物送達のための抗体(Antibody For Drug Delivery)」;Monoclonal Antibodies 84: Biological And Clinical Applications、Pincheraらの文献、(編)pp. 475-506(1985)における、Thorpeの文献、「癌療法における細胞障害薬の抗体担体:概説(Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review)」;癌検出、及び癌療法のためのモノクローナル抗体(Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy)、Baldwinらの文献、(編)pp. 303-16(Academic Press 1985)における、「癌療法における放射標識抗体の治療的使用の解析、結果、及び将来の展望(Analysis, Results, And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy)」、Thorpeらの文献、1982、Immunol., Rev. 62:119-58;米国特許第5,336,603号、第5,622,929号、第5,359,046号、第5,349,053号、第5,447,851号、第5,723,125号、第5,783,181号、第5,908,626号、第5,844,095号、及び第5,112,946号;EP 307,434;EP 367,166;EP 394,827;PCT刊行物WO91/06570、WO96/04388、WO96/22024、WO97/34631、及びWO99/04813;Ashkenazi らの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、88:10535-10539, 1991;Trauneckerらの文献、Nature、331:84-86, 1988;Zhengらの文献、J. Immunol., 154:5590-5600、1995;ViIらの文献、(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)89:11337-11341、1992。
【0157】
融合タンパク質は、例えば遺伝子混合、モチーフ混合、エキソン混合、及び/又はコドン混合(ひとまとめにして、「DNA混合」と呼ばれる)の技術を介して産生してもよい。DNA混合は、本発明の抗体の活性を変化させるために使用してもよい(例えば、より高い親和性、及びより低い解離速度をもつ抗体)。一般に、米国特許第5,605,793号、第5,811,238号、第5,830,721号、第5,834,252号、及び第5,837,458号;Pattenらの文献、1997、Curr. Opinion Biotechnol. 8:724-33;Harayama、1998、Trends Biotechnol. 16(2):76-82;Hanssonらの文献、1999、J. Mol. Biol. 287:265-76;並びにLorenzo、及びBlascoの文献、1998、Biotechniques 24(2):308-313を参照されたい(これらの特許、及び刊行物のそれぞれは、その全体が参照として本明細書に組み込まれる)。抗体、又はコードされる抗体は、組換え前にエラープローンPCR、ランダムヌクレオチド挿入、又はその他の方法によるランダムな突然変異誘発に供することによって変化させてもよい。本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドは、1つ以上の異種の分子の1つ以上の構成要素、モチーフ、切片、部分、ドメイン、フラグメント、その他と再結合してもよい。
【0158】
また、本発明の抗体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,676,980号に記述されたような抗体ヘテロ結合を形成するように、第二の抗体に抱合させることもできる。
【0159】
hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する本発明の抗体に抱合され、若しくは組換えで融合された治療的部分、又は薬物は、所望の予防的、又は治療的効果(群)を達成するように選ばれるべきである。特定の実施態様において、抗体は、修飾された抗体である。臨床家、又はその他の医療関係者は、どの治療的部分、又は薬物を本発明の抗体に抱合し、又は組換えで融合するべきかについて決定するときに、以下を考慮するべきである:疾患の性質、疾患の重症度、及び対象の状態。
【0160】
また、本発明の抗体は、固体支持体に結合してもよく、これは、特に免疫アッセイ、又は標的抗原の精製のために有用である。このような固体支持体は、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、塩化ビニル、又はポリプロピレンを含むが、限定されない。
【0161】
(医薬組成物)
本明細書に提供した本発明の1つ以上の抗体を含む治療的製剤は、所望の程度の純度を有する抗体を、凍結乾燥された製剤、又は水溶液の形態の、随意の生理的に許容し得る担体、賦形剤、又は安定剤(Remingtonの薬学(1990)Mack出版社、Easton、PA)と混合することによって、貯蔵のために製造することができる。許容し得る担体、賦形剤、又は安定剤は、使用される投薬量、及び濃度にてレシピエントに対して非毒性であり、以下などの緩衝液を含む:リン酸、クエン酸、及びその他の有機酸;アスコルビン酸、及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコール、若しくはベンジルアルコール;メチルパラベン、若しくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、若しくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性重合体;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、若しくはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース、若しくはデキストリンを含む単糖、二糖、及びその他の炭水化物;EDTAなどのキレート薬;スクロース、マンニトール、トレハロース、若しくはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質複合体);及び/又はTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)、又はポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性物質。
【0162】
また、本明細書に提供した本発明の抗体は、例えばリポソームに製剤化することができる。関心対象の分子を含むリポソームは、Epsteinらの文献、(1985)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3688;Hwangらの文献、(1980)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4030;並びに米国特許第4,485,045号、及び第4,544,545号に記述されたものなど、当該技術分野において公知の方法によって製造される。循環時間が増強されたリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
【0163】
特に有用な免疫リポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、及びPEGで誘導体化されたホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物で逆相蒸発法によって作製することができる。リポソームは、望まれる直径をもつリポソームを得るために、定義された孔径のフィルターを通して押し出される。本明細書に提供した抗体のFab'フラグメントは、Martinらの文献、(1982)J. Biol. Chem. 257:286-288に記載されているように、ジスルフィド相互交換反応を経てリポソームに抱合することができる。化学療法薬(ドキソルビシンなどの)が、任意にリポソームに含まれる;Gabizonらの文献、(1989)J. National Cancer Inst. 81(19):1484を参照されたい。
【0164】
また、製剤は、本明細書に記述したものなどの、治療される特定の徴候のために必要な複数の活性化合物を含むことができる。特定の実施態様において、製剤には、本発明の抗体、及び互いに悪影響を与えない相補活性をもつ1つ以上の活性化合物を含む。このような分子は、意図される目的のために有効である量と組み合わせて適切に存在する。例えば、本発明の抗体は、1つ以上のその他の治療薬と組み合わせることができる。このような組み合わせ療法は、連続的、若しくは同時に、又は順番に、患者に投与することができる。
【0165】
また、本発明の抗体は、例えばコアセルベーション技術によって、又は界面重合法によって製造されたマイクロカプセル、例えばそれぞれコロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミン微粒子、ミクロエマルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル)中の、又はマクロエマルジョン中の、ヒドロキシメチルセルロース、又はゼラチン-マイクロカプセル、及びポリ-(メチルメタクリラート)マイクロカプセルに封入することができる。このような技術は、レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)(1990)Mack Publishing社、Easton、PAに開示されている。
【0166】
インビボの投与のために使用される製剤は、無菌であることができる。これは、例えば、濾過滅菌膜を通す濾過によって容易に達成される。
【0167】
また、徐放性製剤を製造することもできる。徐放性製剤の適切な例には、アンタゴニストを含む固体疎水性重合体の半透性マトリックスを含み、該マトリックスは、造形物、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリックスの例には、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリラート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸とエチル-L-グルタミン酸との共重合体、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸共重合体、及び酢酸ロイプロリドで構成される注射用微粒子)などの分解可能な乳酸-グリコール酸共重合体、並びにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸を含む。エチレン-酢酸ビニル、及び乳酸-グリコール酸などの重合体は、100日以上の間の分子の放出を可能にするが、特定のヒドロゲルは、より短時間の間にタンパク質を放出する。カプセル化された抗体が体内に長期間残ると、これらは、37℃における湿気に対する暴露の結果として、変性され、又は凝集して、生物活性の喪失、及び免疫原性の変化を生じる可能性があるだろう。関与するメカニズムに応じて、合理的ストラテジーを、安定化のために考案することができる。例えば、凝集メカニズムがチオジスルフィド相互交換を介した分子間のジスルフィド結合形成であることが発見されている場合、安定化は、スルフヒドリル残基を修飾すること、酸性液から凍結乾燥すること、含水量を制御すること、適切な添加物を使用すること、及び特異的な重合体マトリクス組成物を開発することによって達成してもよい。
【0168】
本明細書に提供した医薬組成物は、医薬として許容し得る担体中に、本明細書に提供した本発明の抗体の1つ以上の治療上有効な量、及び任意に1つ以上のさらなる治療薬の予防薬を含む。このような医薬組成物は、炎症性ボウル疾患などのhLIGHTを媒介した疾患、若しくはその症候の1つ以上の予防、治療、管理、又は寛解に有用である。
【0169】
本明細書に提供した化合物の投与のために適した医薬品担体には、特定の投与様式のために適切であることが当業者に公知のそのような担体を含む。
【0170】
加えて、本発明の抗体は、組成物における唯一の医薬として活性な成分として製剤化してもよく、又はその他の活性成分(1つ以上のその他の予防薬、又は治療薬など)と組み合わせてもよい。
【0171】
組成物は、本発明の1つ以上の抗体を含むことができる。一つの実施態様において、抗体は、経口投与のための、溶液、懸濁液、錠剤、分散可能な錠剤、丸剤、カプセル、粉末、持効性製剤、又はエリキシル、又は非経口投与のための無菌液、若しくは懸濁液中に、並びに経皮パッチ製剤、及び乾燥粉末吸入器など、適切な医薬品製剤に製剤化される。一つの実施態様において、上記抗体は、当該技術分野において周知の技術、及び手順を使用して医薬組成物に製剤化される(例えば、Anselの文献、(1985)医薬品剤形についての緒言(Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms)、第4版、p.126を参照されたい)。
【0172】
組成物において、1つ以上の抗体、又はその誘導体の有効濃度を、適切な医薬品担体と混合させる。組成物における化合物の濃度は、投与により、hLIGHTを媒介した疾患、又はその症候を治療し、予防し、又は寛解させる量の送達のために有効である。
【0173】
一つの実施態様において、組成物は、一回服用投与のために製剤化される。組成物を製剤化するために、化合物の重量分率は、治療される状態が軽減され、防止され、又は1つ以上の症候が寛解されるように有効濃度にて選択した担体に、溶解され、懸濁され、分散され、又はさもなければ混合される。
【0174】
本発明の抗体は、治療される患者に対して望ましくない副作用がなく、治療的に有用な効果を及ぼすために十分な有効量で医薬として許容し得る担体に含まれる。治療的に有効な濃度は、ルーチン方法を使用してインビトロ、及びインビボの系において化合物を試験することによって経験的に決定することができ、次いでそこからヒトのための投薬量を推定することができる。
【0175】
例えば、医薬組成物における抗体量は、抗体の物理化学的特徴、投与計画、及び投与される量、並びに当業者に公知のその他の因子に依存するであろう。
【0176】
一つの実施態様において、治療的に有効な投薬量は、約0.1ng/ml〜約50-100μg/mlの抗体の血清中濃度を生じる。医薬組成物は、別の実施態様において、1日あたり体重のキログラムあたり約0.001mg〜約2000mgの抗体の投薬量を提供する。医薬品用量単位剤形は、用量単位剤形あたり、約0.01mg、0.1mg、又は1mg〜約500mg、1000mg、又は2000mg、及び一つの実施態様において約10mg〜約500mgの抗体、並びに/又はその他の随意の主成分の組み合わせを提供するように製造することができる。
【0177】
抗体は、1回で投与することができ、又は時間の間隔で投与されるように多数のより小さな用量に分けてもよい。正確な投薬量、及び治療の期間は、治療される疾患に相関するものであり、公知の試験プロトコルを使用して、又はインビボ、若しくはインビトロでの試験データからの推定によって経験的に決定することができるものと理解される。また、濃度、及び投薬量の値は、軽減される状態の重症度によって変化し得る点に留意すべきである。任意の特定の対象について、具体的な投与計画は、個々の必要、及び組成物の投与し、又は投与を監督する人の専門的判断に従って、時間とともに調整することができること、及び本明細書に記載された濃度範囲が例示的であり、かつ請求した組成物の範囲、又は実施を限定することは意図されないことが、更に理解される。
【0178】
抗体の混合、又は添加により、生じる混合物は、溶液、懸濁液、乳剤、又は同様のものであることができる。生じる混合物の形態は、意図された投与様式、及び選択された担体、若しくは媒体における化合物の溶解度を含む、多数の因子に依存する。有効濃度は、治療される疾患、障害、又は状態の症候を寛解させるために十分であり、かつ経験的に決定してもよい。
【0179】
医薬組成物は、化合物、又はその医薬として許容し得る誘導体の適切な量を含む、錠剤、カプセル、丸剤、粉末、顆粒、無菌の非経口溶液、又は懸濁液、及び経口溶液、又は懸濁液、及び油-水エマルジョンなどの単位剤形で、ヒト、及び動物に対する投与のために提供される。抗体は、一つの実施態様において、単位剤形、又は複数剤形に製剤化され、及び投与される。本明細書に使用される単位剤形は、ヒト、及び動物対象のために適切な、かつ当技術分野において公知のように個々にパックされた、物理的に別々の単位をいう。それぞれの単位用量には、必要とされる医薬品担体、媒体、又は希釈剤と共に、所望の治療効果を生じるのに十分な抗体の予め定められた量を含む。単位剤形の例には、アンプル、及び注射器、並びに個々に包装された錠剤、又はカプセルを含む。単位剤形は、その一部、又は複数を投与することができる。複数剤形は、分離した単位剤形で投与されるように単一の容器にパッケージされた複数の同一の単位剤形である。複数剤形の例には、バイアル、錠剤、若しくはカプセル剤のボトル、又はパイント、若しくはガロンのボトルを含む。それ故、複数剤形は、パッケージングにおいて分離されていない複数の単位用量である。
【0180】
好ましい実施態様において、本発明の1つ以上の抗hLIGHT抗体は、液状医薬品製剤のものである。液体の医薬として投与可能な組成物は、例えば上で定義したような活性化合物、及び随意の医薬品アジュバントを、例えば水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノール、その他などの担体中で溶解し、分散し、又はさもなければ混合して、これにより溶液、又は懸濁液を形成することによって製造することができる。必要に応じて、投与される医薬組成物は、微量の湿潤剤、乳化剤、溶解剤、pH緩衝剤、その他、例えばアセテート、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン、及びその他のこのような薬剤などの無毒の補助物質を含むこともできる。
【0181】
実際のこのような剤形を製造する方法は、公知であるか、又は当業者に明らかであろう;例えば、レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)(1990)Mack Publishing社、Easton、PAを参照されたい。
【0182】
無毒の担体から構成されるバランスで0.005%〜100%の範囲の抗体を含む剤形、又は組成物を製造することができる。これらの組成物の製造のための方法は、当業者に公知である。
【0183】
経口医薬品剤形は、固体、ゲル、又は液体である。固体剤形は、錠剤、カプセル、顆粒、及びバルク粉末である。経口錠剤のタイプには、圧縮された、噛めるロゼンジ、及び錠剤を含み、これらは、腸溶コーティングされ、糖衣され、又はフィルム被覆されていてもよい。カプセルは、硬、又は軟ゼラチンカプセルであることができ、その一方で、顆粒、及び粉末は、当業者に公知のその他の成分の組み合わせと共に非発泡性、又は発泡性の形態で提供することができる。
【0184】
特定の実施態様において、製剤は、固体剤形である。特定の実施態様において、製剤は、カプセル、又は錠剤である。錠剤、丸剤、カプセル、トローチ、その他には、以下の成分、又は同様の天然の化合物の1つ以上を含むことができる:結合剤;潤滑剤;希釈剤;流動促進剤(glidant);崩壊剤;着色剤;甘味料;着香料;湿潤剤;催吐コーティング;及びフィルムコーティング。結合剤の例には、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、グルコース溶液、アカシア粘液、ゼラチン溶液、糖蜜、ポリビニルピロリジン(polvinylpyrrolidine)、ポビドン、クロスポビドン、スクロース、及びデンプンのりを含む。潤滑剤には、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、又はカルシウム、石松子、及びステアリン酸を含む。希釈剤には、例えば乳糖、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール、及び二カルシウムホスフェートを含む。流動促進剤(glidant)には、コロイド性二酸化ケイ素を含むが、限定されない。崩壊剤には、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプングリコラート、アルギン酸、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天、及びカルボキシメチルセルロースを含む。着色剤には、例えば任意の承認され、証明された水溶性FD及びC色素、これらの混合物;並びにアルミナ水和物上で懸濁された水不溶性FD及びC色素を含む。甘味料には、スクロース、乳糖、マンニトール、及びサッカリンなどの人工甘味料、並びに多くの噴霧乾燥香味を含む。着香料には、果実などの植物から抽出された天然の香料、並びにペパーミント、及びサリチル酸メチルなどの、しかし限定されない、楽しい感覚を生じる化合物の合成混合物を含む。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウリンアールエーテルを含む。催吐コーティングには、脂肪酸、脂肪、蝋、セラック、アンモニア処理したセラック、及び酢酸フタル酸セルロースを含む。フィルムコーティングには、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、及び酢酸フタル酸セルロースを含む。
【0185】
本発明の抗体は、それを胃の酸性環境から保護する組成物中に提供することができる。例えば、組成物は、胃においてその完全性を維持し、かつ小腸において活性化合物を放出する腸溶コーティングに製剤化することができる。また、組成物は、制酸剤、又はその他のこのような成分と組み合わせて製剤化することができる。
【0186】
用量単位剤形がカプセルであるとき、これは、上記のタイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含むことができる。加えて、用量単位剤形には、用量単位の物理的形態を修飾する種々のその他の材料、例えば糖、及びその他の腸溶薬のコーティングを含むことができる。また、化合物は、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハ、スプリンクル、チューインガム、又は同様の成分として投与することができる。シロップには、活性化合物に加えて、甘味料としてのスクロース、及び特定の防腐剤、色素、及び着色剤、並びに香料を含んでいてもよい。
【0187】
また、抗体は、所望の作用を害さないその他の活性物質と、又は制酸剤、H2遮断薬、及び利尿剤などの所望の作用を補う材料と混合することができる。活性成分は、本明細書において記述したような抗体、又はその医薬として許容し得る誘導体である。活性成分の約98重量%までのより高濃度で含まれていてもよい。
【0188】
全ての実施態様において、錠剤、及びカプセル製剤は、活性成分の溶解を修飾し、又は持続することが当業者に公知のように被覆することができる。従って、例えば、これらは、フェニルサリチラート、蝋、及び酢酸フタル酸セルロースなどの従来の経腸的に消化できるコーティングで被覆してもよい。
【0189】
好ましい実施態様において、製剤は、液体剤形である。液体経口剤形には、水溶液、乳剤、懸濁液、非発泡性の顆粒から再構成された溶液、及び/又は懸濁液、並びに発泡性の顆粒から再構成された発泡性製剤を含む。水溶液には、例えばエリキシル、及びシロップを含む。乳剤は、水中油型、又は油中水型である。
【0190】
エリキシルは、透明な、加糖された、ハイドロアルコール性製剤である。エリキシルに使用される医薬として許容し得る担体には、溶媒を含む。シロップは、糖、例えばスクロースの濃縮された水溶液であり、保存剤を含んでいてもよい。乳剤は、一方の液体が他方の液体の全体にわたって小さな小球の形態で分散されている二相の系である。乳剤に使用される医薬として許容し得る担体は、非水溶液体、乳化剤、及び防腐剤である。懸濁液には、医薬として許容し得る懸濁剤、及び防腐剤を使用する。非発泡性の顆粒に使用される医薬として許容し得る物質は、液体経口剤形に再構成させるための、希釈剤、甘味料、及び湿潤剤を含む。発泡性の顆粒に使用される医薬として許容し得る物質は、液体の経口剤形に再構成させるための、有機酸、及び二酸化炭素の供与源を含む。着色剤、及び着香料は、上記の剤形の全てに使用される。
【0191】
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、及びシロップを含む。防腐剤の例には、グリセリン、メチル、及びプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、並びにアルコールを含む。乳剤に利用される非水溶液体の例には、鉱油、及び綿実油を含む。乳化剤の例には、ゼラチン、アカシア、トラガカンタ、ベントナイト、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートなどの界面活性物質を含む。懸濁剤には、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカンタ、ビーガム(Veegum)、及びアカシアを含む。甘味料には、サッカリンなどのスクロース、シロップ、グリセリン、及び人工甘味料を含む。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む。有機酸には、クエン酸、及び酒石酸を含む。二酸化炭素の供与源には、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸ナトリウムを含む。着色剤は、任意の承認され、証明された水溶性FD、及びC色素、及びこれらの混合物を含む。着香料には、果実などの植物から抽出された天然の香料、及び楽しい味覚を生じる化合物の合成混合物を含む。
【0192】
固体剤形のためには、例えばプロピレンカルボナート、植物油、又はトリグリセリド中の溶液、又は懸濁液が、一つの実施態様において、ゼラチンカプセルにカプセル化される。このような溶液、並びにその製造、及びカプセル化は、米国特許第4,328,245号;第4,409,239号;及び第4,410,545号に開示されている。液体剤形については、例えばポリエチレングリコール中の溶液は、投与のために容易に測定されるように、例えば医薬として許容し得る液体担体、例えば水の十分な量で希釈することができる。
【0193】
或いは、液体、又は半固体の経口製剤は、植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)、及びその他のこのような担体に活性化合物、又は塩を溶解すること、若しくは分散させること、並びにこれらの溶液、又は懸濁液を硬、又は軟ゼラチンカプセルシェルにカプセル化することによって製造することができる。その他の有用な製剤は、米国特許第RE28,819号、及び第4,358,603号に記載されたものを含む。簡潔には、このような製剤は、本明細書に提供した化合物と、1,2-ジメトキシメタン、ダイグライム、トリグライム、テトラグライム、ポリエチレングリコール-350-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-550-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-750-ジメチルエーテル(ここで、350、550、及び750は、ポリエチレングリコールのおおよその平均分子量を指す)を含むが、限定されないジアルキル化されたモノ、又はポリアルキレングリコールと、ブチルオキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニゾール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、ケファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸、及びそのエステル、並びにジチオカルバメートなどの1つ以上の抗酸化剤とを含むものを含むが、限定されない。
【0194】
その他の製剤には、医薬として許容し得るアセタールを含む水性アルコール溶液を含むが、限定されない。これらの製剤に使用されるアルコールは、プロピレングリコール、及びエタノールを含むが、限定されない、1つ以上のヒドロキシル基を有する任意の医薬として許容し得る水混和性溶媒である。アセタールには、アセトアルデヒドジエチルアセタールなどの低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタールを含むが、限定されない。
【0195】
一つの実施態様において、皮下、筋肉内、又は静脈内のいずれかの注射によって特徴づけられる非経口投与も、本明細書において想定される。注射剤は、溶液、若しくは懸濁液、注射前に液体の溶液、若しくは懸濁液にするのに適した個体形態として、又はエマルジョンとしてのいずれかで、従来の形態に製造することができる。また、注射剤、溶液、及び乳剤には、1つ以上の賦形剤を含む。適切な賦形剤は、例えば水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、又はエタノールである。加えて、必要に応じて、投与される医薬組成物は、また、例えば酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレアート、及びシクロデキストリンなど、湿潤剤、又は乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解度エンハンサー、及びその他のこのような薬剤などの、微量の無毒の補助物質を含むことができる。
【0196】
一定レベルの投薬量が維持されるように、緩効性、又は徐放性の系の移植(例えば、米国特許第3,710,795号を参照されたい)も、本明細書において想定される。簡潔には、本明細書に提供した化合物は、体液に不溶性である外側の高分子膜、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/ビニルアセテート共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルと塩化ビニルの共重合体、塩化ビニリデン、エチレン、及びプロピレン、イオノマポリエチレンテレフタラート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコール共重合体、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、及びエチレン/ビニルオキシエタノール共重合体によって囲まれた、固体の内側マトリックス、例えばポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化、又は非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン-ビニルアセテート共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカルボナート共重合体、アクリル酸、及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性重合体、コラーゲン、架橋されたポリビニルアルコール、及び架橋された部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルに分散される。抗体は、放出律速段階の外側の高分子膜を介して拡散する。このような非経口組成物に含まれる抗体の量は、その特異的な性質、並びに化合物の活性、及び対象の要求に高度に依存的である。
【0197】
非経口投与のための製剤には、注射用の無菌液、皮下注射用錠剤を含む使用の直前に溶媒と組み合わせる用意のできた凍結乾燥された粉末などの無菌の乾燥可溶性製品、注射用の無菌の懸濁液、使用の直前に媒体と組み合わせる用意のできた無菌の乾燥不溶性製品、及び無菌の乳剤を含む。溶液は、水性、又は非水性であってもよい。
【0198】
静脈内に投与される場合、適切な担体は、生理食塩水、又はリン酸緩衝食塩水(PBS)、並びにグルコース、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコール、並びにこれらの混合物などの、濃化剤、及び溶解剤を含む溶液を含む。
【0199】
非経口製剤に使用される医薬として許容し得る担体は、水性媒体、非水性媒体、抗菌薬、等張性の薬剤、緩衝液、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁剤、及び分散剤、乳化剤、封鎖剤、及びキレート剤、並びにその他の医薬として許容し得る物質を含む。
【0200】
水性媒体の例には、塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、等張性デキストロース注射、滅菌水注射、デキストロース、及び乳酸化されたリンゲル注射を含む。非水性非経腸媒体には、植物起源の不揮発性油、綿実油、コーン油、ゴマ油、及びピーナッツ油を含む。静菌剤、又は静真菌剤濃度の抗菌薬を、フェノール、又はクレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチル及びプロピルp−オキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、並びに塩化ベンゼトニウムを含む複数容量容器に包装された非経口製剤に添加することができる。等張薬には、塩化ナトリウム、及びデキストロースを含む。緩衝液には、ホスフェート、及びシトラートを含む。抗酸化剤には、硫酸水素ナトリウムを含む。局所麻酔薬には、塩酸プロカインを含む。懸濁剤、及び分散剤には、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンを含む。乳化剤には、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)を含む。金属イオンの封鎖剤、及びキレート剤には、EDTAを含む。また、医薬品担体には、水混和性媒体のためのエチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びプロピレングリコール;並びにpH調整のための水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、又は乳酸を含む。
【0201】
医薬として活性な化合物の濃度は、注射により望まれる薬理効果を生じるための有効量を提供するように調整される。正確な用量は、当技術分野において公知のように患者、又は動物の年齢、重量、及び状態に依存する。
【0202】
単位用量非経口製剤は、針と共にアンプル、バイアル、又は注射器に包装することができる。非経口投与のための全ての製剤は、当該技術分野において公知であり、かつ実施されているように、無菌であることができる。
【0203】
実例として、活性化合物を含む滅菌水溶液の静脈内、又は動脈内注入は、有効な投与様式である。別の実施態様は、望まれる薬理効果を生じるように、必要に応じて注射される活性物質を含む滅菌の水性、若しくは油性の溶液、又は懸濁液である。
【0204】
注射剤は、局所、及び全身投与のためにデザインされる。一つの実施態様において、治療的に有効な投薬量は、治療された組織(群)に対して、約90% w/w、又はそれ以上までの少なくとも約0.1% w/w、特定の実施態様において1% w/w以上の濃度の活性化合物を含むように製剤化される。
【0205】
抗体は、微粒状、又はその他の適切な形態で懸濁することができる。生じる混合物の形態は、意図される投与様式、及び選択された担体、又は媒体における化合物の溶解度を含む多数の因子に依存する。有効濃度は、状態の症候を寛解させるために十分であり、かつ経験的に決定してもよい。
【0206】
その他の実施態様において、医薬品製剤は、溶液、乳剤、及びその他の混合物として投与するために再構成することができる凍結乾燥粉末である。また、これらは、固体、又はゲルとして再構成して、及び製剤化してもよい。
【0207】
凍結乾燥粉末は、適切な溶媒に、本明細書に提供した抗体、又はその医薬として許容し得る誘導体を溶解することによって製造される。一部の実施態様において、凍結乾燥粉末は、無菌である。溶媒には、安定性を改善する賦形剤、又は粉末、若しくは粉末から調製される再構成された溶液のその他の薬理学的成分を含んでいてもよい。使用してもよい賦形剤には、デキストロース、ソルビタール、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、又はその他の適切な薬剤を含むが、限定されない。また、溶媒には、一つの実施態様において、約中性のpHにて、シトラート、リン酸ナトリウム、若しくはリン酸カリウム、又は当業者に公知のその他のこのような緩衝液などの緩衝液を含んでいてもよい。溶液のその後の濾過滅菌、続く当業者に公知の標準条件下での凍結乾燥により、望まれる製剤を提供する。一つの実施態様において、生じる溶液は、凍結乾燥のためにバイアルに配分されるであろう。それぞれのバイアルには、化合物の一回投薬量、又は複数投薬量を含むであろう。凍結乾燥粉末は、約4℃〜室温にてなど、適切な条件下で貯蔵することができる。
【0208】
注射用の水でのこの凍結乾燥粉末の再構成により、非経口投与に使用するための製剤を提供する。再構成のためには、凍結乾燥粉末が、滅菌水、又はその他の適切な担体に添加される。正確な量は、選択化合物に依存する。このような量は、経験的に決定することができる。
【0209】
局所混合物は、局所、及び全身投与のために記述したように製造される。生じる混合物は、溶液、懸濁液、乳剤、又は同様のものであることができ、クリーム、ゲル、軟膏、乳剤、溶液、エリキシル、ローション、懸濁液、チンキ、ペースト、泡、エアロゾル、灌注、スプレー、座剤、包帯、皮膚用パッチ、又は局所投与のために適したその他の任意の製剤としても製剤化することができる。
【0210】
本発明の抗体は、吸入法などの局所適用のためのエアロゾルとして製剤化することができる(例えば、炎症性疾患、特に喘息の治療のために有用なステロイドの送達のためのエアロゾルを記述する米国特許第4,044,126号、第4,414,209号、及び第4,364,923号を参照されたい)。気道への投与のためのこれらの製剤は、単独で、又は乳糖などの不活性担体と組み合わせて、噴霧器のためのエアロゾル、若しくは溶液の形態で、又はガス注入のための極微小粉末としてであることができる。この種の場合、製剤の粒子は、一つの実施態様において、50ミクロン未満の、一つの実施態様において、10ミクロン未満の直径を有するであろう。
【0211】
化合物は、眼におけるなどの、皮膚、及び粘膜に対する局所適用のためのなどの局部的、又は局所的適用のために、ゲル、クリーム、及びローションの形態で、並びに眼に対する適用のために、又は大槽内、若しくは脊髄内適用のために、製剤化することができる。局所投与は、経皮的送達のために、更に眼、若しくは粘膜に対する投与のために、又は吸入療法のために想定される。また、活性化合物の経鼻溶液は、単独、又はその他の医薬として許容し得る賦形剤と組み合わせて投与することができる。
【0212】
これらの溶液、特に眼の使用のために意図されたものは、適切な塩と共に0.01%〜10%等張液、pH約5〜7として製剤化してもよい。
【0213】
イオン泳動、及び電気泳動装置を含む経皮パッチ、並びに直腸投与などのその他の投与の経路も本明細書において想定される。
【0214】
イオン泳動、及び電気泳動装置を含む、経皮パッチは、当業者に周知である。例えば、このようなパッチは、米国特許第6,267,983号、第6,261,595号、第6,256,533号、第6,167,301号、第6,024,975号、第6,010715号、第5,985,317号、第5,983,134号、第5,948,433号、及び第5,860,957号に開示されている。
【0215】
例えば、直腸投与のための医薬品剤形は、全身作用のための肛門座剤、カプセル、及び錠剤である。本明細書に使用される肛門座剤は、体温で溶解し、又は軟化して、1つ以上の薬理学的、又は治療的に活性な成分を放出する、直腸へ挿入するための固体である。肛門座剤に利用される医薬として許容し得る物質は、基剤、又は媒体、及び融点を上昇させる薬剤である。基剤の例には、カカオバター(カカオ脂)、グリセリン-ゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、並びに脂肪酸のモノ、ジ、及びトリグリセリドの適切な混合物を含む。種々の塩基の組み合わせを使用してもよい。座剤の融点を上昇させる薬剤には、動物蝋、及び蝋を含む。肛門座剤は、圧縮法によって、又は成形によって製造してもよい。肛門座剤の重量は、一つの実施態様において、約2〜3グラムである。
【0216】
直腸投与のための錠剤、及びカプセルは、経口投与のための製剤についてと同じ医薬として許容し得る物質を使用して、及び同じ方法によって製造することができる。
【0217】
また、本明細書に提供した抗体、及びその他の組成物は、治療される対象の体の特定の組織、受容体、又はその他の領域にターゲットされるように製剤化してもよい。多くのこのようなターゲティング法が、当業者に周知である。全てのこのようなターゲティング法が、本明細書において、本組成物に使用するために想定される。ターゲティング法の非限定的な例については、例えば、米国特許第6,316,652号、第6,274,552号、第6,271,359号、第6,253,872号、第6,139,865号、第6,131,570号、第6,120,751号、第6,071,495号、第6,060,082号、第6,048,736号、第6,039,975号、第6,004,534号、第5,985,307号、第5,972,366号、第5,900,252号、第5,840,674号、第5,759,542号、及び第5,709,874号を参照されたい。一部の実施態様において、本発明の抗hLIGHT抗体は、IBDを有するか、又はIBDを有するリスクのある患者においてなどの、結腸にターゲットされる(又はさもなければ、投与される)。
【0218】
一つの実施態様において、腫瘍にターゲットされたリポソームなどの組織にターゲットされたリポソームを含む、リポソーム懸濁液は、また、医薬として許容し得る担体としても適切であろう。これらは、当業者に公知の方法に従って製造することができる。例えば、リポソーム製剤は、米国特許第4,522,811号に記載されているように製造することができる。簡潔には、多層小胞(MLV)などのリポソームを、フラスコの内部で卵子ホスファチジルコリン、及び脳ホスファチジルセリン(7:3モル比)を乾燥減少することによって形成してもよい。二価の陽イオン(PBS)を欠いたリン酸緩衝食塩水中の本明細書に提供した化合物の溶液を添加して、脂質フィルムが分散されるまでフラスコを振盪させる。生じる小胞を洗浄して、カプセル化されていない化合物を除去し、遠心分離によってペレットにし、次いで、PBSに再懸濁する。
【0219】
(投与、及び投薬の方法)
本発明は、hLIGHTを媒介した疾患(又はその症候)の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための本発明の1つ以上の抗体を含む組成物を更に提供する。
【0220】
特定の実施態様において、IBD(例えば、潰瘍性大腸炎、又はクローン病)などのhLIGHTを媒介した疾患、若しくはその症候の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための本発明の1つ以上の抗体を含む組成物が、本明細書に提供される。IBD症候は、軽度から重篤の範囲であってもよく、一般に、関与する腸管部分に依存する。IBDの例示的な症候には、腹部痙攣、及び疼痛、血性下痢、重篤な緊急の便意、熱、食欲不振、体重減少、貧血、疲労、並びに/又は下腿、足首、ふくらはぎ、腿、及び腕の潰瘍を含む。IBDの例示的な腸管合併症には、潰瘍からの大量の出血、腸の穿孔、若しくは破裂、狭窄症、及び閉塞、瘻孔(異常な便通)、及び肛門周囲疾患、中毒性巨大結腸症(例えば、結腸の急性非閉塞性拡張)、並びに/又は悪性腫瘍(例えば、結腸、又は小腸の癌)を含む。IBDの例示的な外腸管合併症には、関節炎、皮膚状態、眼の炎症、肝臓、及び腎臓障害、並びに/又は骨減少を含む。これらの症候の任意の組み合わせを、本明細書に提供した組成物、及び方法を使用して予防し、管理し、治療し、並びに/又は寛解させてもよい。
【0221】
特定の実施態様において、GVHDなどのhLIGHTを媒介した疾患、若しくはその症候の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための本発明の1つ以上の抗体を含む組成物が、本明細書に提供される。GVHDは、一般に同種間、又はマッチした無関係な骨髄移植(BMT)後に生じる。
【0222】
一部の実施態様において、GVHDは、急性GVHDである。急性GVHDの症候は、急速に起こり得るし、軽度、又は重篤であり得る。特定の例において、急性GVHDは、血球数が移植後に回復したときなど、移植後約3月以内に発症する。特定の例において、急性GVHDは、皮膚、胃腸(GI)管、及び/又は肝臓に影響を及ぼす。例えば、一部の患者では、急性皮膚GVHDは、例えば、患者の手の手掌、足の裏、又は肩部上の発疹で始まる。しかし、発疹は、広範囲にわたるようになり得るし、かゆく、かつ痛みを伴うであろうし、及び/又は水疱を形成して、剥離するかもしれない。急性肝臓GVHDは、肝酵素などの肝臓の正常機能に影響を及ぼすであろうし、続いて黄疸を生じさせるであろう。また、急性肝臓GVHDは、患者の腹部を腫大させて、肝臓が肥大するようになると、痛みを伴うであろう。最後に、急性腸GVHD(又は消化器系のGVHD)の症候には、下痢、糞便中の粘液、若しくは血液、締めつけ、若しくは腹痛、消化不良、悪心、及び/又は食欲不振を含み得る。急性GVHDのその他の一般的な症候には、貧血、低熱、及び/又は感染にかかりやすくなることを含み得る。急性GVHDのこれらの症候の任意の組み合わせを、本明細書に提供した組成物、及び方法を使用して予防し、管理し、治療し、並びに/又は寛解させてもよい。
【0223】
その他の実施態様において、GVHDは、慢性GVHDである。慢性GVHDは、移植の少なくと約3月〜約1年後に生じ得る。慢性GVHDは、軽度、又は重篤であり得るし、一般に急性GVHDのものと同様の症候を含む。慢性GVHDは、皮膚、及び肝臓を含む消化器系に影響を及ぼし得るが、その他の器官、及び免疫系(例えば、患者が感染によりかかりやすくなること)、並びに/又は結合組織も含み得る。慢性皮膚GVHDの症候には、発疹、乾燥皮膚、堅い皮膚、皮膚のかゆみ、皮膚の色の黒化、皮膚の肥厚を含むし、及び/又は毛(例えば、脱毛、灰色変化)、若しくは爪(例えば、硬い、又はもろい爪)にも影響を及ぼすであろう。慢性腸GVHDには、消化器系、口、食道、胃の裏打ち、及び/又は腸の裏打ちに影響を及ぼし得るし、かつ症候には、下痢、口乾燥、又は口痛、嚥下痛、胃による低養分吸収、鼓脹、胃痙攣を含み得る。慢性肝臓GVHDは、肝臓の損傷、及び瘢痕(肝硬変)を生じさせ得る。眼の慢性GVHDは、涙を作る腺に影響を及ぼして、眼の乾燥、焼付け、及び痛みを生じさせ、又は明るい光に耐えるのを困難にさせる。慢性肺GVHDは、息切れ、喘鳴、持続的な咳、及び/又は胸部感染によりかかりやすくさせ得る。慢性GVHDは、筋肉を骨に接続する腱(例えば、炎症)に影響を及ぼして、貴方の腕、及び脚を伸ばし、又は曲げるのを困難にさせる。これらの慢性GVHDの症候の任意の組み合わせを、本明細書に提供した組成物、及び方法を使用して予防し、管理し、治療し、並びに/又は寛解させもよい。
【0224】
具体的実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、E1、E13、E63、F19、及び/又はF23抗体を含む。一つの実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)を含む。別の特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、E1、E13、E63、F19、及び/又はF23抗体の抗体結合フラグメントを含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の抗体結合フラグメントを含む。
【0225】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVHドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVHドメインを含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、配列番号11、14、17、20、若しくは23に示されたVH CDR1(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVHのVH CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR1を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、配列番号12、15、18、21、若しくは24に示されたVH CDR2(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR2を含む1つ以上の抗体を含む。好ましい実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号13、16、19、22、若しくは25に示されたVH CDR3(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR3を含む1つ以上の抗体を含む。
【0226】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVLドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVLドメインを含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号84、26、85、29、32、93、35、94、95、若しくは38に示されたVL CDR1(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR1を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、若しくは39に示されたVL CDR2(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR2)の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR2を含む1つ以上の抗体を含む。好ましい実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、若しくは40に示されたVL CDR3(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR3)の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR3を含む1つ以上の抗体を含む。
【0227】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVHドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVHドメイン、及び配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVLドメインの、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVLドメインを含む1つ以上の抗体を含む。
【0228】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号11、14、17、20、若しくは23に示されたVH CDR1(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR1、及び配列番号84、26、85、29、32、93、35、94、95、若しくは38に示されたVL CDR1(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVL CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR1を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号11、14、17、20、若しくは23に示されたVH CDR1(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR1、及び配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、若しくは39に示されたVL CDR2(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR2)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR2を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号11、14、17、20、若しくは23に示されたVH CDR1(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR1、及び配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、若しくは40に示されたVL CDR3(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR3を含む1つ以上の抗体を含む。
【0229】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号12、15、18、21、若しくは24に示されたVH CDR2(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR2、及び配列番号84、26、85、29、32、93、35、94、95、若しくは38に示されたVL CDR1(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR1を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号12、15、18、21、若しくは24に示されたVH CDR2(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR2、及び配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、若しくは39に示されたVL CDR2(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR2を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号12、15、18、21、若しくは24に示されたVH CDR2(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR2、及び配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、若しくは40に示されたVL CDR3(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR3を含む1つ以上の抗体を含む。
【0230】
別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号13、16、19、22、若しくは25に示されたVH CDR3(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR3、及び配列番号84、26、85、29、32、93、35、94、95、若しくは38のVL CDR1(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR1)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR1を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号13、16、19、22、若しくは25に示されたVH CDR3(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR3、及び配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、若しくは39に示されたVL CDR2(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR2)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR2を含む1つ以上の抗体を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、配列番号13、16、19、22、若しくは25に示されたVH CDR3(すなわち、それぞれ配列番号1、2、3、4、又は5に示されたVHのVH CDR3)の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVH CDR3、及び配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、若しくは40に示されたVL CDR3(すなわち、それぞれ配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、又は10に示されたVLのVL CDR3)のいずれか一つのアミノ酸配列を有するVL CDR3の、又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR3を含む1つ以上の抗体を含む。
【0231】
一つの実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物には、配列番号1、2、3、4、若しくは5のいずれか1つに示されたVHドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び/又は配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、若しくは10のいずれか1つに示されたVLドメインのアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
【0232】
特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体は、以下を含む:(a)配列番号1に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号82、6、又は83のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(b)配列番号2に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号7に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(c)配列番号3に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号8に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;(d)配列番号4に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号90、9、91、又は92のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン;又は(e)配列番号5に示されたアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び配列番号10に示されたアミノ酸配列を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0233】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有する抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)のVHドメインのアミノ酸配列を有するVHドメイン、及び/又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有する抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)のVLドメインのアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
【0234】
特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体は、以下を含む:(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(c)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F 19)のアミノ酸配列を有するVLドメイン;又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のアミノ酸配列を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のアミノ酸配列を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0235】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR1のアミノ酸配列を有するVH CDR1を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR2のアミノ酸配列を有するVH CDR2を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、VH領域が配列番号1、2、3、4、又は5のいずれか1つに示されたVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む。特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、配列番号1、2、3、4、又は5に示したVH領域のいずれか一つに示されたような、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3から独立して選択されるVH CDR1、及び/又はVH CDR2、及び/又はVH CDR3を含む。
【0236】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含む、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物であって、前記抗体は、E1、E13、E63、F19、及び/若しくはF23のVL CDRのいずれか一つ(すなわち、VL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL CDR3)の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)のアミノ酸配列を有する1つ以上のVL CDR(すなわち、VL CDR1、VL CDR2、及び/又はVL:CDR3);又は任意のそれらの組み合わせを含む、前記組成物を提供する。
【0237】
特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体は、以下を含む:(1)(a)それぞれ配列番号11、12、及び/若しくは13に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(b)それぞれ配列番号14、15、及び/若しくは16に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(c)それぞれ配列番号17、18、及び/若しくは19に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(d)それぞれ配列番号20、21、及び/若しくは22に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、又は(e)それぞれ配列番号23、24、及び/若しくは24に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに/又は(2)(a)配列番号84、26、若しくは85のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号86、27、若しくは87のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/若しくは配列番号88、28、若しくは89のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3、(b)それぞれ配列番号29、30、及び/若しくは31に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(c)それぞれ配列番号32、33、及び/若しくは34に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(d)配列番号93、35、94、若しくは95のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/若しくは配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3、又は(e)それぞれ配列番号38、39、及び/若しくは40に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0238】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体は、以下を含む:(1)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(c)ATCCアクセッション番号PTA-781 8を有する抗体(E63)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVH CDR1、VH CDR2、VH CDR1のアミノ酸配列を有する、及び/若しくはVH CDR3、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3、又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに/又は(2)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(c)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、(d)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3、又は(e)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0239】
特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体は、以下を含む:(1)(a)それぞれ配列番号11、12、及び/若しくは13に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)配列番号84、26、若しくは85のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1;配列番号86、27、若しくは87のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/又は配列番号88、28、若しくは89のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3を有するVLドメイン;(2)(a)それぞれ配列番号14、15、及び/若しくは16に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号29、30の、及び/若しくは31に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3;(3)(a)それぞれ配列番号17、18、及び/若しくは19に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号32、33、及び/若しくは34に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(4)(a)それぞれ配列番号20、21、及び/若しくは22に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)配列番号93、35、94、若しくは95のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1を有するVLドメイン;配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR2;及び/又は配列番号96、36、97、若しくは98のいずれか1つに示されたアミノ酸配列を有するVL CDR3;又は(5)(a)それぞれ配列番号23、24、及び/若しくは24に示されたアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)それぞれ配列番号38、39、及び/若しくは40に示されたアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0240】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、
前記抗体は、以下を含む:(1)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7729を有する抗体(E1)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(2)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7842を有する抗体(E13)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(3)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7818を有する抗体(E63)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン;(4)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、及びATCCアクセッション番号PTA-7819を有する抗体(F19)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3;又は(5)(a)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及び/若しくはVH CDR3を有するVHドメイン、並びに(b)ATCCアクセッション番号PTA-7728を有する抗体(F23)のVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及び/若しくはVL CDR3を有するVLドメイン。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0241】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR1のアミノ酸配列を有するVL CDR1を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR2のアミノ酸配列を有するVL CDR2を含む。別の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む。特定の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、若しくはPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つに示したとおりのVL CDR1、VL CDR2、VL CDR3から独立して選択されるVL CDR1、及び/又はVL CDR2、及び/又はVL CDR3を含む。
【0242】
一部の実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含み、前記抗体には、以下を含む:(1)(a)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのVH CDR1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、(b)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか1つのVH CDR2のアミノ酸配列を有するVH CDR2、又は(c)配列番号1、2、3、4、若しくは5に示されたVH領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVH CDR3のアミノ酸配列を有するVH CDR3の1つ以上を有するVHドメイン、又はVH鎖;並びに/又は(2)(a)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR1のアミノ酸配列を有するVL CDR1、(b)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマによって産生される抗体(それぞれ、E1、E13、E63、F19、又はF23)の、いずれか一つのVL CDR2のアミノ酸配列を有するVL CDR2、及び/又は(c)配列番号82、6、83、7、8、90、9、91、92、若しくは10に示されたVL領域の;又はATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728(それぞれ、E1、E13、E63、Fl9、又はF23)を有するハイブリドーマによって産生される抗体の、いずれか一つのVL CDR3のアミノ酸配列を有するVL CDR3の1つ以上を有するVLドメイン、又はVL鎖。
【0243】
また、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含む、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物であって、前記抗体は、表Iに収載された1つ以上のVH CDR、及び1つ以上のVL CDRを含む、前記組成物を提供する。特に、本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する抗体を含む、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に使用するための組成物であって、前記抗体は、以下を含む、前記組成物を提供する:VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH1 CDR1、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)、VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR1(配列番号11、14、17、20、又は23)VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);VH CDR2(配列番号12、15、18、21、又は24)、VH CDR3(配列番号13、16、19、22、又は25)、VL CDR1(配列番号84、26、85、29、32、35、又は38)、VL CDR2(配列番号86、27、87、30、33、96、36、97、98、又は39)、及びVL CDR3(配列番号88、28、89、31、34、99、37、100、101、又は40);又は表Iに収載されたVH CDR(配列番号11-25)、及びVL CDR(配列番号26-40)の任意のそれらの組み合わせ。また、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728(E1、E13、E63、F19、又はF23))の対応するVH CDR、及びVL CDRを上記の任意の組み合わせで使用してもよい。好ましくは、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体などの完全ヒト抗体、及び/又はhLIGHTアンタゴニスト抗体である。
【0244】
本明細書において他においてより詳細に論議したように、本発明の組成物は、単独で、又はその他の化合物、若しくは組成物と組み合わせて使用してもよい。その上、抗体は、更に組換えでN、若しくはC末端にて異種ポリペプチドに融合しても、又はポリペプチド、若しくはその他の組成物に化学的に抱合してもよい(共有結合、及び非共有結合での抱合を含む)。例えば、本発明の抗体は、検出アッセイにおける標識、及び異種ポリペプチド、薬物、放射性ヌクレオチド、又は毒素などのエフェクター分子として有用な分子に、組換えで融合しても、又は抱合してもよい。例えば、PCT公報WO92/08495;WO91/14438;WO89/12624;米国特許第5,314,995号;及びEP 396,387を参照されたい。
【0245】
一部の実施態様において、対象(例えば、ヒト対象)におけるHVEM、LTβR、及び/又はDcR3に対するhLIGHTの結合を低減し、又は阻害するための方法であって、hLIGHTポリペプチド(例えば、細胞表面に発現されたか、又は可溶性のhLIGHT)に免疫特異的に結合する抗体の有効量を対象に投与することを含む、前記方法が本明細書に提供される。一つの実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。一部の実施態様において、CCL20、IL8、及び/又はRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性も、対象において低減され、又は阻害される。
【0246】
特定の実施態様において、対象(例えば、ヒト対象)における、CCL20、IL8、及び/又はRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性を低減し、又は阻害するための方法であって、hLIGHTポリペプチド(例えば、細胞表面に発現されたhLIGHT)に免疫特異的に結合する抗体の有効量を対象に投与することを含み、hLIGHT生物活性は、抗体によって低減され、又は阻害される、前記方法が本明細書に提供される。一部の実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。
【0247】
その他の実施態様において、細胞表面発現されたhLIGHTを有する細胞におけるHVEM、LTβR、及び/又はDcR3に対するhLIGHTの結合を低減し、又は阻害するための方法であって、該細胞を、hLIGHTポリペプチド、hLIGHTポリペプチドフラグメント、又はhLIGHTエピトープなどのhLIGHTポリペプチド(例えば、細胞表面に発現されたか、又は可溶性hLIGHT)に免疫特異的に結合する抗体の有効量と接触させる、前記方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。一部の実施態様において、CCL20、IL8、及び/又はRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性も、細胞において低減され、又は阻害される。
【0248】
特定の実施態様において、細胞表面発現されたhLIGHT受容体(HVEM、LTβR、及び/又はDc3Rなどの)を有する細胞における、CCL20、IL8、及び/又はRANTESの分泌などのhLIGHT生物活性を低減し、又は阻害するための方法であって、該細胞を、hLIGHTポリペプチド(例えば、細胞表面に発現されたか、又は可溶性hLIGHT)に免疫特異的に結合する抗体の有効量と接触させることを含み、hLIGHT生物活性が抗体によって低減され、又は阻害される、前記方法が本明細書に提供される。一部の実施態様において、hLIGHTは、214E-32S、214K-32S、214E-32L、又は214K-32LなどのhLIGHTのSNP変異体である。
【0249】
本発明の抗体は、例えばインビトロ、及びインビボでの診断方法、並びに治療方法の両方において、hLIGHT抗原を精製し、検出し、及びターゲットするために使用してもよい。例えば、修飾された抗体は、生体サンプルにおけるhLIGHTのレベルを定性的、及び定量的に測定するのための免疫アッセイに使用される。例えば、Harlowらの文献、抗体:実験室マニュアル(Antibodies: A Laboratory Manual)、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版1988を参照されたい)(その全体が本明細書に参照により組み込まれる)。
【0250】
また、本発明は、本発明の抗体、又は抗体を含む医薬組成物の有効量の対象に対する投与により、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させる方法を提供する。一つの態様において、抗体は、実質的に精製される(すなわち、実質的にその効果を制限するか、又は望まれない副作用を生じる物質がない)。好ましい実施態様において、抗体は、完全ヒトモノクローナルアンタゴニスト抗体などの完全ヒトモノクローナル抗体である。療法が投与される対象は、好ましくは非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットその他)、又は霊長類(例えば、カニクイザル、又はヒトなどのサル)などの、哺乳類である。好ましい実施態様において、対象は、ヒトである。別の好ましい実施態様において、対象は、ヒト乳児、又は未成熟で産まれたヒト乳児である。別の実施態様において、対象は、hLIGHTを媒介した疾患があるヒトである。
【0251】
以下を含むが、限定されない、種々の送達系が公知であり、予防薬、又は治療薬(例えば、本発明の抗体)を投与するために使用することができる:リポソーム、微小粒子、マイクロカプセルへのカプセル化、抗体を発現することができる組換え細胞、受容体依存性エンドサイトーシス(例えば、Wu、及びWuの文献、J. Biol. Chem. 262:4429-4432(1987)を参照されたい)、レトロウイルス又はその他のベクターの一部としての核酸の構築など。予防薬、若しくは治療薬(例えば、本発明の抗体)、又は医薬組成物を投与する方法には、非経口投与(例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、及び皮下)、硬膜外、及び粘膜(例えば、鼻腔、及び経口経路)を含むが、限定されない。具体的実施態様において、予防薬、若しくは治療薬(例えば、本発明の抗体)、又は医薬組成物は、鼻腔内、筋肉内、静脈内、又は皮下に投与される。予防薬、若しくは治療薬、又は組成物は、任意の便利な経路によって、例えば注入、又は大量瞬時投与によって、上皮、又は粘膜皮膚の裏打ち(例えば、口腔粘膜、鼻腔粘膜、直腸、及び腸管粘膜、その他)を介した吸収によって投与してもよく、その他の生物活性薬と共に投与してもよい。投与は、全身的、又は局部的であることができる。加えて、肺投与は、また、例えば吸入器、又は噴霧器の使用によって、及びエアロゾル化剤を含む製剤を使用することができる。例えば、そのそれぞれが参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,019,968号、第5,985,320号、第5,985,309号、第5,934,272号、第5,874,064号、第5,855,913号、第5,290,540号、及び第4,880,078号;並びにPCT公開番号WO92/19244、WO97/32572、WO97/44013、WO98/31346、及びWO99/66903を参照されたい。
【0252】
具体的実施態様において、治療を必要とする領域に局所的に本発明の予防薬、若しくは治療薬、又は医薬組成物を投与することが望ましいであろう。これは、例えば、及び限定するためではなく、局部注入によって、局所的投与によって(例えば、鼻腔内のスプレーによって)、注射によって、又はインプラント手段によって達成してもよく、前記インプラントは、シラスティック膜などの膜、若しくは線維を含む多孔性、非多孔性、又はゲル状材料である。好ましくは、本発明の抗体を投与するときに、使用する材料が抗体を吸収しないことに注意が払われなければならない。
【0253】
別の実施態様において、本発明の予防薬、若しくは治療薬、又は組成物は、小胞、特にリポソームにおいて送達することができる(Langerの文献、1990、Science 249:1527-1533;感染症、及び癌の療法におけるリポソーム(Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer)、Lopez-Berestein、及びFidler(編)Liss, New York, pp. 353- 365 (1989)におけるTreatらの文献;Lopez-Berestein、同書、pp. 317-327を参照されたい;一般に同書を参照されたい)。
【0254】
別の実施態様において、本発明の予防薬、若しくは治療薬、又は組成物は、徐放系、又は持効系において送達することができる。一つの実施態様において、ポンプは、徐放、又は持効放出を達成する使用してもよい(Langerの文献、上記;Seftonの文献、1987、CRC crit. Ref. Biomed. Eng. 14:20;Buchwaldらの文献、1980 Surgery、88:507;Saudekらの文献、1989、N. Engl. J. Med. 321:574を参照されたい)。別の実施態様において、本発明の予防薬、又は治療薬(例えば、本発明の抗体)、又は組成物の徐放性、又は持効性を達成するために、重合物質を使用することができる(例えば、徐放性の医薬品適用(Medical Applications of Controlled Release)、Langer、及びWiseの文献(編)、CRC Pres.、Boca Raton、Florida(1974);徐放性薬物生物学的利用能、薬物製品デザイン、及び性能(Controlled Drug Bioavailability, Drug Product Design and Performance)、Smolen、及びBallの文献(編)、Wiley、New York(1984);Ranger、及びPeppasの文献、1983、J., Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61を参照されたい;また、Levyらの文献、1985、Science 228:190;Duringらの文献、1989、Ann. Neurol. 25:351;Howardらの文献、1989、J. Neurosurg. 71:105を参照されたい);米国特許第5,679,377号;米国特許第5,916,597号;米国特許第5,912,015号;米国特許第5,989,463号;米国特許第5,128,326号;PCT公開番号WO99/15154;及びPCT公開番号WO99/20253。持効性製剤に使用される重合体の例には、ポリ(2-ヒドロキシメタクリル酸エチル)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレン-コ-ビニルアセテート)、ポリ(メタクリル酸)ポリグリコリド(PLG)、ポリ無水物、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、及びポリオルトエステルを含むが、限定されない。好ましい実施態様において、持効性製剤に使用される重合体は、不活性で、濾過可能な不純物がなく、貯蔵時に安定で、無菌で、及び生体分解性である。更に別の実施態様において、徐放系、又は持効系は、治療標的の付近、すなわち鼻腔、又は肺に置くことができ、従って、全身用量の一部分だけが必要である(例えば、Goodsonの文献、徐放性の医薬品適用(Medical Applications of Controlled Release)、上記、第2巻、pp. 115-138(1984)を参照されたい)。徐放系は、Langerの文献(1990、Science 249:1527-1533)による総説に論議されている。当業者に公知の任意の技術を使用して、本発明の1つ以上の抗体を含む持効性製剤を製造することができる。例えば、米国特許第4,526,938号、PCT公報WO91/05548、PCT公報WO96/20698、Ningらの文献、1996、「持効性ゲルを使用するヒト結腸癌異種移植における腫瘍内放射免疫療法(Intratumoral Radioimmunotherapy of a Human Colon Cancer Xenograft Using a Sustained-Release Gel)」、Radiotherapy & Oncology 39:179-189、Songらの文献、1995、「肺循環乳剤の抗体を媒介した肺治療(Antibody Mediated Lung Targeting of Long-Circulating Emulsions)」、PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 50:372-397、Cleekらの文献、1997、「心血管適用ためのbFGF抗体のための生体分解性重合性担体(Biodegradable Polymeric Carriers for a bFGF Antibody for Cardiovascular Application)」Pro. Int'l. Symp. Control. Rel. Bioact. Mater. 24:853-854、及びLamらの文献、1997、「局部的送達のための組換えヒト化のモノクローナル抗体のマイクロカプセル化(Microencapsulation of Recombinant Humanized Monoclonal Antibody for Local Delivery)」、Pro. Int'l. Symp. Control. Rel. Bioact. Mater. 24:759-760を参照されたい。これらのそれぞれは、参照によりこれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0255】
具体的実施態様において、本発明の組成物が、予防薬、又は治療薬(例えば、本発明の抗体)をコードする核酸である場合、核酸は、適切な核酸発現ベクターの一部としてそれを構築し、及びそれが細胞内に入るように投与することによって、例えばレトロウイルスベクターを使用することによって(米国特許第4,980,286号を参照されたい)、又は直接注射によって、又は微小粒子照射を使用することによって(例えば、遺伝子銃;Biolistic, Dupont)、又は脂質、若しくは細胞表面受容体、若しくはトランスフェクト薬でコーティングし、又は核に入ることが知られているホメオボックス様ペプチドに連結してそれを投与することにって(例えば、Joliotらの文献、1991、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:1864-1868を参照されたい)などにより、そのコードされる予防薬、又は治療薬の発現を促進するようにインビボで投与することができる。或いは、核酸は、細胞内に導入して、相同的組換えによって発現のために宿主細胞DNA内に組み込むことができる。
【0256】
具体的実施態様において、本発明の組成物は、1つ、2つ、又はそれ以上の本発明の抗体を含む。別の実施態様において、本発明の組成物は、1つ、2つ、又はそれ以上の本発明の抗体、及び本発明の抗体以外の予防薬、又は治療薬を含む。好ましくは、薬剤は、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解のために有用であることが知られているか、又は使用されてきたか、若しくは現在使用されている。予防薬、又は治療薬に加えて、本発明の組成物は、また担体を含んでいてもよい。
【0257】
本発明の組成物は、単位剤形の製造に使用することができる医薬組成物(例えば、対象、又は患者に投与するために適している組成物)の製造に有用なバルク製剤組成物を含む。好ましい実施態様において、本発明の組成物は、医薬組成物である。このような組成物には、1つ以上の予防薬、又は治療薬(例えば、本発明の抗体、又はその他の予防薬、若しくは治療薬)の予防的、又は治療的に有効な量、及び医薬として許容し得る担体を含む。好ましくは、医薬組成物は、対象に対する投与の経路のために適しているように製剤化される。
【0258】
具体的実施態様において、「担体」という用語は、治療薬が共に投与される希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全、及び不完全))、賦形剤、又は媒体をいう。このような医薬品担体は、水、及びピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油、その他の石油、動物、植物、又は合成起源のものを含む油などの滅菌液であることができる。水は、医薬組成物が静脈内に投与されるときに好ましい担体である。また、食塩水、及びデキストロース水溶液、及びグリセロール溶液は、特に注射用の溶液のための液体担体として使用することができる。適切な医薬品賦形剤には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、胡粉、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール、その他を含む。また、組成物には、必要に応じて、微量の湿潤剤、若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含むことができる。これらの組成物は、溶液、懸濁液、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル、粉末、徐放性製剤、その他の形態をとることができる。経口製剤には、マンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、炭酸マグネシウム、その他の医薬品等級などの標準的な担体を含むことができる。適切な医薬品担体の例は、レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)(1990)Mack Publishing社、Easton、PAに記述されている。このような組成物は、患者に適当な投与のための形態を提供するために、担体の適切な量と共に、好ましくは精製された形態で、抗体の予防的、又は治療的に有効な量を含むであろう。製剤は、投与様式に合わせるべきである。
【0259】
好ましい実施態様において、組成物は、ヒトに対する静脈内投与のために適応された医薬組成物として、ルーチン手順に従って製剤化される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、無菌の等張性の水性緩衝液中の溶液である。必要な場合、組成物には、また溶解剤、及び注射の部位における疼痛を緩和するためのリグノカインなどの局所麻酔薬を含んでいてもよい。しかし、このような組成物は、静脈内以外の経路によって投与されてもよい。
【0260】
一般に、本発明の組成物の成分は、活性薬剤の量を示すアンプル、又は小袋などの密封した容器内に、別々に、又は単位剤形に共に混合されて、例えば乾燥凍結乾燥粉末、又は水を含まない濃縮物として供給される。組成物を輸液により投与する場合、これは、無菌の薬品級の水、又は食塩水を含有する輸液ボトルで分配される。組成物が注射によって投与される場合、成分が投与前に混合されるように、注射用滅菌水、又は生理食塩水のアンプルを提供することができる。
【0261】
また、本発明は、本発明の抗体が、抗体の量を示すアンプル、又は小袋などの密封した容器にパックされているものを提供する。一つの実施態様において、抗体は、密封した容器内の乾燥滅菌された凍結乾燥粉末、又は水を含まない濃縮物として供給され、例えば水、又は生理食塩水で、対象に対する投与のために適した濃度に再構成することができる。好ましくは、抗体は、少なくとも0.1mg、少なくとも0.5mg、少なくとも1mg、少なくとも2mg、又は少なくとも3mg、及びより好ましくは、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも25mg、少なくとも30mg、少なくとも35mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも60mg、少なくとも75mg、少なくとも80mg、少なくとも85mg、少なくとも90mg、少なくとも95mg、又は少なくとも100mgの単位投薬量にて、密封した容器内の乾燥無菌の凍結乾燥粉末として供給される。凍結乾燥された抗体は、その元の容器において2〜8℃の間で貯蔵することができ、該抗体は、再構成された後、12時間以内に、好ましくは6時間以内に、5時間以内に、3時間以内に、又は1時間以内に投与することができる。代わりの実施態様において、抗体は、抗体の量、及び濃度を示す密封した容器内の液体の形態で供給される。好ましくは、抗体の液体状態は、密封した容器内に少なくとも0.1mg/ml、少なくとも0.5mg/ml、又は少なくとも1mg/ml、及びより好ましくは、少なくとも5mg/ml、少なくとも10mg/ml、少なくとも15mg/ml、少なくとも25mg/ml、少なくとも30mg/ml、少なくとも40mg/ml、少なくとも50mg/ml、少なくとも60mg/ml、少なくとも70mg/ml、少なくとも80mg/ml、少なくとも90mg/ml、又は少なくとも100mg/mlが供給される。
【0262】
本発明の組成物は、中性、又は塩形態として製剤化することができる。医薬として許容し得る塩は、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、その他に由来するものなどの陰イオンで形成されるもの、及びナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン、その他に由来するものなどの陽イオンで形成されるものを含む。
【0263】
hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解に有効であろう本発明の予防薬、若しくは治療薬(例えば、本発明の抗体)、又は組成物の量は、標準的な臨床技術によって決定することができる。
【0264】
従って、約0.1μg/ml〜約450μg/ml、及び一部の実施態様において、少なくとも0.1μg/ml、少なくとも0.2μg/ml、少なくとも0.4μg/ml、少なくとも0.5μg/ml、少なくとも0.6μg/ml、少なくとも0.8μg/ml、少なくとも1μg/ml、少なくとも1.5μg/ml、及び好ましくは少なくとも2μg/ml、少なくとも5μg/ml、少なくとも10μg/ml、少なくとも15μg/ml、少なくとも20μg/ml、少なくとも25μg/ml、少なくとも30μg/ml、少なくとも35μg/ml、少なくとも40μg/ml、少なくとも50μg/ml、少なくとも75μg/ml、少なくとも100μg/ml、少なくとも125μg/ml、少なくとも150μg/ml、少なくとも200μg/ml、少なくとも250μg/ml、少なくとも300μg/ml、少なくとも350μg/ml、少なくとも400μg/ml、又は少なくとも450μg/mlの血清力価を生じる抗体、又は組成物の投薬量を、hLIGHTを媒介した疾患の予防、管理、治療、及び/又は寛解のためにヒトに投与することができる。加えて、最適な用量範囲を同定するのを補助するために、任意にインビトロアッセイを使用してもよい。また、製剤に使用される正確な用量は、投与の経路、及びhLIGHTを媒介した疾患の重症度に依存するだろうし、開業医、及びそれぞれの患者の環境の判断に従って決定されるべきである。
【0265】
有効な用量は、インビトロ、又は動物モデル試験系に由来する用量反応曲線から推定してもよい。
【0266】
本発明の抗体については、患者に投与される投薬量は、典型的には患者の体重の0.1mg/kg〜100mg/kgである。一部の実施態様において、患者に投与される投薬量は、患者の体重の約1mg/kg〜約75mg/kgである。好ましくは、患者に投与される投薬量は、患者の体重の1mg/kg〜20mg/kg、より好ましくは患者の体重の1mg/kg〜5mg/kgの間である。一般に、ヒト抗体は、外来ポリペプチドに対する免疫応答のため、人体内で、その他の種由来の抗体よりも長い半減期を有する。従って、ヒト抗体のより低い投薬量、及びより少ない投与頻度が可能なことが多い。更に、本発明の抗体の投薬量、及び投与の頻度は、例えば脂質化などの修飾により、抗体の摂取、及び組織透過を増強することによって低減させてもよい。
【0267】
一つの実施態様において、およそ100mg/kg以下、およそ75mg/kg以下、およそ50mg/kg以下、およそ25mg/kg以下、およそ10mg/kg以下、およそ5mg/kg以下、およそ1mg/kg以下、およそ0.5mg/kg以下、又はおよそ0.1mg/kg以下の本発明の抗体が、hLIGHTを媒介した疾患を管理するために5回、4回、3回、2回、又は好ましくは1回投与される。一部の実施態様において、本発明の抗体は、約1〜12回投与され、この場合、用量は、医師によって決定されるとおり、必要に応じて、例えば毎週、隔週、毎月、隔月、3月に一回などで投与してもよい。一部の実施態様において、低用量(例えば、1〜15mg/kg)をより頻繁に投与することができる(例えば、3〜6回)。その他の実施態様において、高用量(例えば、25〜100mg/kg)は、あまり頻繁に投与することができない(例えば、1〜3回)。しかし、当業者に明らかであろうとおり、その他の投薬量、及びスケジュールも容易に決定可能であり、本発明の範囲内である。
【0268】
具体的実施態様において、およそ100mg/kg、およそ75mg/kg以下、およそ50mg/kg以下、およそ25mg/kg以下、およそ10mg/kg以下、およそ5mg/kg以下、およそ1mg/kg以下、およそ0.5mg/kg以下、およそ0.1mg/kg、又はそれ以下の、持効性製剤中の本発明の抗体が、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、対象、好ましくはヒトに投与される。別の特定の実施態様において、およそ100mg/kg、およそ75mg/kg以下、およそ50mg/kg以下、およそ25mg/kg以下、およそ10mg/kg以下、およそ5mg/kg以下、およそ1mg/kg以下、およそ0.5mg/kg以下、又はおよそ0.1mg/kg以下の、持効性製剤ではない本発明の抗体の大量瞬時投与が、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、対象、好ましくはヒトに投与され、特定の期間の後、およそ100mg/kg、およそ75mg/kg以下、およそ50mg/kg以下、およそ25mg/kg以下、およそ10mg/kg以下、およそ5mg/kg以下、およそ1mg/kg以下、およそ0.5mg/kg以下、又はおよそ5mg/kg以下の、持効性の本発明の抗体が前記対象に(例えば、鼻腔内、又は筋肉内に)、2回、3回、又は4回(好ましくは、1回)投与される。この実施態様によれば、特定の期間は、1〜5日、1週、2週、又は1月であることができる。
【0269】
一部の実施態様において、本発明の抗体の一回用量は、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、1年の期間にわたって、隔週(例えば、約14日)間隔で、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、又は26回患者に投与され、用量は、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される(すなわち、それぞれの用量の毎月の用量は、同一でも、又は同一でなくてもよい)。
【0270】
別の実施態様において、本発明の抗体の一回用量は、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、1年の期間にわたって、約毎月(例えば、約30日)の間隔で、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12回患者に投与され、用量は、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される(すなわち、それぞれの用量の毎月の用量は、同一でも、又は同一でなくてもよい)。
【0271】
一つの実施態様において、本発明の抗体の一回用量は、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、1年の期間にわたって、隔月(例えば、約60日)の間隔で、2、3、4、5、又は6回患者に投与され、用量は、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される(すなわち、それぞれの用量の隔月の用量は、同一でも、又は同一でなくてもよい)。
【0272】
一部の実施態様において、本発明の抗体の一回用量は、hLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために、1年の期間にわたって、約3月に一回(例えば、約120日)の間隔で、2、3、又は4回患者に投与され、用量は、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される(すなわちそれぞれ、3月に一回の用量は、同一でも、又は同一でなくてもよい)。
【0273】
特定の実施態様において、患者に対する本発明の抗体の用量のための投与の経路は、鼻腔、筋肉内、経静脈、又はそれらの組み合わせであるが、本明細書に記述されたその他の経路も許容し得る。それぞれの用量は、同一の投与の経路によって投与しても、又はしなくてもよい。一部の実施態様において、本発明の抗体は、複数の投与の経路を介して、本発明の同じ抗体、若しくは異なる抗体のその他の用量と同時、又はその後に投与してもよい。
【0274】
特定の実施態様において、本発明の抗体は、対象に、予防的、又は治療的に投与される。本発明の抗体は、hLIGHTを媒介した疾患、若しくはその症候を予防し、緩和し、又は寛解させるために、対象に予防的、又は治療的に投与することができる。
【0275】
(遺伝子療法)
具体的実施態様において、本発明の抗体、又はその機能的誘導体をコードする配列を含む核酸は、遺伝子療法を経由してhLIGHTを媒介した疾患を予防し、管理し、治療し、及び/又は寛解させるために投与される。遺伝子療法は、発現される核酸、又は発現可能な核酸の対象に対する投与によって行われる療法をいう。本発明のある実施態様において、核酸は、これらがコードした抗体を産生して、抗体は、予防効果、又は治療効果を媒介する。
【0276】
当該技術分野において利用可能な遺伝子療法のための任意の方法を、本発明に従って使用することができる。例示的な方法を下記の記述してある。
【0277】
遺伝子療法の方法の一般的な総説については、Goldspielらの文献、1993、Clinical Pharmacy 12:488-505;Wu、及びWuの文献、1991、Biotherapy 3:87-95;Tolstoshevの文献、1993、Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol. 32:573-596;Mulliganの文献、1993、Science 260:926-932;並びにMorgan、及びAndersonの文献、1993、Ann. Rev. Biochem. 62:191-217;1993年5月、TIBTECH 11(5):155-215を参照されたい。使用することができる組換えDNA技術の当該技術分野において公知の一般的方法は、Ausubelらの文献、(編)分子生物学の現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、John Wiley & Sons NY(1993);及びKrieglerの文献、遺伝子導入、及び発現、実験室マニュアル(Gene Transfer and Expression, A Laboratory Manual)、Stockton Press, NY(1990)に記述されている。
【0278】
好ましい実施態様において、本発明の組成物は、本発明の抗体をコードする核酸を含み、前記核酸は、適切な宿主において抗体、若しくはキメラタンパク質、又はその重鎖、若しくは軽鎖を発現する発現ベクターの一部である。特に、このような核酸は、抗体コード領域に作動可能に連結されたプロモーター、好ましくは異種プロモーターを有し、前記プロモーターは、誘導性、又は構成的、及び任意に組織特異的である。別の詳細な実施態様において、核酸分子は、抗体コード配列、及び任意のその他の所望の配列が、ゲノムの所望の部位における相同組換えを促進し、従って抗体をコードする核酸の染色体内発現をもたらす領域に隣接するものに使用される(Koller及びSmithlesの文献、1989、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:8932-8935;Zijlstraらの文献、1989、Nature 342:435-438)。一部の実施態様において、発現される抗体分子は、単鎖抗体であり;或いは、核酸配列には、抗体の重鎖、及び軽鎖の両方、又はそのフラグメントをコードする配列を含む。
【0279】
対象への核酸の送達は、直接であってもよく、この場合、対象は、核酸、又は核酸を有するベクターに直接に曝露され、又は間接的で、この場合、最初に細胞をインビトロにて核酸で形質転換して、次いで対象に移植される。これらの2つのアプローチは、それぞれインビボ、又はエキソビボ遺伝子療法として知られている。
【0280】
具体的実施態様において、核酸配列は、インビボに直接投与され、この場合、配列は、コードされた産物を産生するように発現される。これは、当該技術分野において公知の任意の多数の方法によって、例えばこれらを適切な核酸発現ベクターの一部として構築して、配列が細胞内に入るようにベクターを投与することによって、例えば欠損され、若しくは減弱されたレトロウイルス、又はその他のウイルスのベクターを使用する感染によって(米国特許第4,980,286号を参照されたい)、又は裸のDNAの直接注射によって、又は微小粒子照射を使用することによって(例えば、遺伝子銃;Biolistic, Dupont)、又は脂質、若しくは細胞表面受容体、若しくはトランスフェクト薬でのコーティング、リポソーム、微小粒子、若しくはマイクロカプセル内のカプセル化、又は核に入ることが知られているペプチドに連結してこれらを投与することによって、受容体依存性エンドサイトーシスを受けるリガンドに連結してこれを投与することによって(例えば、Wu、及びWuの文献、1987、J. Biol. Chem. 262:4429-4432を参照されたい)(これは、受容体を特異的に発現する細胞タイプをターゲットするために使用することができる)、その他によって達成することができる。別の実施態様において、リガンドがエンドソームを崩壊させる膜融合ウイルスペプチドを含み、核酸をリソソームの分解から回避することができる、核酸-リガンド複合体を形成することができる。更に別の実施態様において、核酸は、細胞特異的な取り込み、及び発現のために、特異的な受容体をターゲッティングすることによってインビボにてターゲッティングすることができる(例えば、PCT公報WO92/06180;WO92/22635;WO92/20316;W093/14188、WO93/20221を参照されたい)。或いは、核酸は、細胞内に導入して、発現のために、相同的組換えによって、宿主細胞DNA内に組み込むことができる(Koller、及びSmithlesの文献、1989、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:8932-8935;及びZijlstraらの文献、1989、Nature 342:435-438)。
【0281】
具体的実施態様において、本発明の抗体をコードする核酸配列を含むウイルスベクターが使用される。例えば、レトロウイルスベクターを使用することができる(Millerらの文献、1993、Meth. Enzymol. 217:581-599を参照されたい)。これらのレトロウイルスベクターは、ウイルスゲノムの正確なパッケージング、及び宿主細胞DNAへの組込みのために必要な成分を含む。遺伝子療法に使用される抗体をコードする核酸配列は、対象への遺伝子の送達を促進する1つ以上のベクター内にクローン化することができる。レトロウイルスのベクターについてのさらに詳細は、幹細胞を化学療法により耐性にするために造血幹細胞にmdr 1遺伝子を送達するためのレトロウイルスベクターの使用を記述する、Boesenらの文献、1994、Biotherapy 6:291-302において見つけることができる。遺伝子療法におけるレトロウイルスベクターの使用を例証するその他の参照文献は、以下の通りである:Clowesらの文献、1994、J. Clin. Invest. 93:644-651;Kleinらの文献、1994、Blood 83:1467-1473;Salmon、及びGunzbergの文献、1993、ヒトGene Therapy 4:129-141;並びにGrossman、及びWilsonの文献、1993、Curr. Opin. in Genetics and Devel. 3:110-114。
【0282】
アデノウイルスは、遺伝子療法に使用することができるその他のウイルスのベクターである。アデノウイルスは、特に呼吸器上皮に遺伝子を送達するための魅力的な媒体である。アデノウイルスは、天然において呼吸器上皮に感染し、そこでこれらは、軽度の疾患を生じさせる。アデノウイルスに基づいた送達系のためのその他の標的は、肝臓、中枢神経系、内皮細胞、及び筋肉である。アデノウイルスは、非分裂細胞に感染することができるという利点がある。Kozarsky及びWilsonの文献、1993、Current Opinion in Genetics and Development 3:499-503は、アデノウイルスに基づいた遺伝子療法の総説を示す。Boutらの文献、1994、Human Gene Therapy 5:3-10は、遺伝子をアカゲザルの呼吸器上皮へ導入するためのアデノウイルスベクターの使用を証明した。遺伝子療法におけるアデノウイルスの使用のその他の例には、Rosenfeldらの文献、1991、Science 252:431-434;Rosenfeldらの文献、1992、Cell 68:143-155;Mastrangeliらの文献、1993、J. Clin. Invest. 91:225-234;PCT公報W094/12649;並びにWangらの文献、1995、Gene Therapy 2:775-783に見つけることができる。好ましい実施態様において、アデノウイルスベクターが使用される。
【0283】
また、アデノ随伴ウィルス(AAV)も、遺伝子療法に使用するために提唱されてきた(Walshらの文献、1993、Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 204:289-300;及び米国特許第5,436,146号)。
【0284】
遺伝子療法に対する別のアプローチは、電気穿孔法、リポフェクション、リン酸カルシウムを媒介したトランスフェクション、又はウイルス感染などの方法によって、遺伝子を組織培養の細胞に導入することを含む。通常、導入法には、細胞に選別可能なマーカーを導入することを含む。次いで、細胞を選択下に置いて、導入遺伝子を取り込んで発現する細胞を単離する。次いで、これらの細胞を対象に送達する。
【0285】
本実施態様において、核酸は、生じる組換え細胞のインビボ投与の前に細胞に導入される。このような導入は、トランスフェクション、電気穿孔法、微量注入、核酸配列を含むウイルス、又はバクテリオファージベクターでの感染、細胞融合、染色体を媒介した遺伝子移入、微小核体によって媒介される遺伝子移入、スフェロプラスト融合、その他を含むが、限定されない、当該技術分野において公知の任意の方法によって実施することができる。細胞への外来遺伝子の導入のための、多くの技術が当該技術分野において公知であり(例えば、Loeffler及びBehrの文献、1993、Meth. Enzymol. 217:599-618;Cohenらの文献、1993、Meth. Enzymol.217:618-644;Clin. Pharma. Ther. 29:69-92(1985)を参照されたい)、本発明に従って使用してもよいが、ただし、受容細胞の必要な発生学的、及び生理学的機能が破壊されないことを条件とする。本技術は、細胞への核酸の安定な導入をもたらすはずであり、その結果、核酸は、細胞によって表現可能で、及び好ましくは遺伝性で、かつその細胞子孫によって発現可能である。
【0286】
生じる組換え細胞は、当該技術分野において公知の種々の方法によって対象に送達することができる。組換え血液細胞(例えば、造血幹細胞、又は前駆細胞)が、好ましくは静脈内に投与される。使用のために想定される細胞の量は、所望の効果、患者の状態、その他に依存し、当業者が決定することができる。
【0287】
核酸を遺伝子療法のために導入することができる細胞には、任意の所望の、利用可能な細胞タイプを包含し、以下を含むが、限定されない:上皮細胞、内皮細胞、ケラチノサイト、線維芽細胞、筋細胞、肝細胞;Tリンパ球、Bリンパ球、単球、マクロファージ、好中球、好酸球、巨核球、顆粒球などの血液細胞;種々の幹細胞、又は前駆細胞、特に例えば骨髄、臍帯血、末梢血、胎児肝臓、その他から得られるような、造血幹細胞、又は前駆細胞。
【0288】
好ましい実施態様において、遺伝子療法のために使用される細胞は、対象に対して自己由来である。
【0289】
組換え細胞が遺伝子療法に使用される実施態様において、本発明の抗体をコードする核酸配列は、これらが細胞、又はこれらの子孫によって発現可能であるように、細胞に導入され、次いで組換え細胞が治療効果のためにインビボに投与される。具体的実施態様において、幹細胞、又は前駆細胞が使用される。インビトロにおいて単離して、かつ維持することができる任意の幹細胞、及び/又は前駆細胞を、本発明のこの実施態様に従って潜在的に使用することができる(例えば、PCT公報WO94/08598;Stemple及びAndersonの文献、1992、Cell 71:973-985;Rheinwaldの文献、1980 Meth. Cell Bio. 21A:229;並びにPittelkow、及びScottの文献、1986、Mayo Clinic Proc. 61:771を参照されたい)。
【0290】
具体的実施態様において、遺伝子療法のために導入される核酸には、核酸の発現を、適切な転写の誘導因子の有無を制御することによって制御可能であるように、コード領域に作動可能に連結された誘導性プロモーターを含む。
【0292】
hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する、標識された本発明の抗体、並びにその誘導体、及び類似体は、hLIGHTを媒介した疾患を検出し、診断し、又はモニターするための診断目的に使用することができる。本発明は、hLIGHTを媒介した疾患の検出のための方法であって:(a)hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する本発明の1つ以上の抗体を使用して対象の細胞、又は組織サンプルにおけるhLIGHT抗原の発現をアッセイすること;並びに(b)対照レベル、例えば正常な組織サンプル(例えば、hLIGHTを媒介した疾患を有していない患者由来、又は疾患発病前の同じ患者由来)におけるレベルと、hLIGHT抗原のレベルを比較すること;を含み、これにより、hLIGHT抗原の対照レベルと比較したhLIGHT抗原のアッセイされたレベルの増大は、hLIGHTを媒介した疾患を指し示す、前記方法を提供する。
【0293】
本発明は、hLIGHTを媒介した疾患を診断するための診断アッセイであって:(a)hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する本発明の1つ以上の抗体を使用して個体の細胞、又は組織サンプルにおけるhLIGHT抗原のレベルをアッセイすること;並びに(b)対照レベル、例えば正常な組織サンプルにおけるレベルとhLIGHT抗原のレベルを比較すること;を含み、これにより、hLIGHT抗原の対照レベルと比較したアッセイされたhLIGHT抗原量の増大は、hLIGHTを媒介した疾患を指し示す、前記方法を提供する。hLIGHTを媒介した疾患のより決定的な診断により、健康管理者が早期に予防手段、又は積極的治療を使用し、これによりhLIGHTを媒介した疾患の発症、又はさらなる進行を予防することができる。
【0294】
本発明の抗体を使用して、本明細書に記述されたような、又は当業者に公知のような古典的な免疫組織学的方法を使用して、生体サンプルにおけるhLIGHT抗原量をアッセイすることができる(例えば、Jalkanenらの文献、1985、J. Cell. Biol. 101:976-985;及びJalkanenらの文献、1987、J. Cell. Biol. 105:3087-3096を参照されたい)。タンパク質遺伝子発現を検出するために有用なその他の抗体に基づいた方法には、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、及び放射免疫アッセイ(RIA)などの免疫アッセイを含む。適切な抗体アッセイ標識は、当該技術分野において公知であり、以下を含む:グルコースオキシダーゼなどの酵素標識;ヨウ素(
125I、
121I)、炭素(
14C)、硫黄(
35S)、トリチウム(
3H)、インジウム(
121In)、及びテクネチウム(
99Tc)などの放射性同位元素;ルミノールなどの発光標識;並びにフルオレッセイン、及びローダミン、及びビオチンなどの蛍光標識。
【0295】
本発明の一つの態様は、ヒトにおけるhLIGHTを媒介した疾患の検出、及び診断である。一つの実施態様において、診断には、a)hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する標識抗体の有効量を対象に投与すること(例えば、非経口的、皮下、又は腹腔内に);b)標識抗体を、hLIGHT抗原が発現される対象の部位に優先して濃縮させるために(及び結合していない標識分子をバックグラウンドレベルにクリアさせるために)、投与後にある時間間隔の間待つこと;c)バックグラウンドレベルを決定すること;及びd)対象における標識抗体を検出すること;を含み、その結果、バックグラウンドレベルを上回った標識抗体の検出は、対象がhLIGHTを媒介した疾患を有することを示す。バックグラウンドレベルは、特定の系のために以前に決定された基準値に対して検出された標識分子の量を比較することを含む、種々の方法によって決定することができる。
【0296】
対象のサイズ、及び使用するイメージングシステムが、診断イメージを作製するために必要なイメージング部分の量を決定するであろうことは、当該技術分野において理解されるだろう。放射性同位元素部分の場合、ヒト対象について、注射される放射能の量は、通常約5〜20ミリキューリーの範囲の
99Tcであろう。次いで、標識抗体が、特異的なタンパク質を含む細胞の位置に優先して蓄積するであろう。インビボでの腫瘍イメージングは、腫瘍イメージング:癌療法イメージングにおける放射化学的発見(Tumor Imaging: The Radiochemical Detection of Cancer Tumor Imaging)、S.W. Burchiel、及びB.A. Rhodesの文献、編、Masson Publishing社(1982)の、S.W. Burchielらの文献、「放射標識抗体、及びこれらのフラグメントの免疫薬物動態(Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragments.)」、第13章に記述されている。
【0297】
使用される標識のタイプ、及び投与様式を含むいくつかの変量に応じて、標識抗体を、hLIGHT抗原が発現される対象の部位に優先して濃縮させるための、及び結合していない標識分子をバックグラウンドレベルにクリアさせるのための、投与後の時間間隔は、6〜48時間、又は6〜24時間、又は6〜12時間である。別の実施態様において、投与後の時間間隔は、5〜20日、又は5〜10日である。
【0298】
一つの実施態様において、hLIGHTを媒介した疾患のモニタリングは、例えば初診の1月後、初診の6月後、初診の1年後、その他に、hLIGHTを媒介した疾患を診断するための方法を繰り返すことによって実施される。
【0299】
標識分子の存在は、インビボでの走査のための技術分野において公知の方法を使用して、対象において検出することができる。これらの方法は、使用される標識のタイプに依存する。当業者であれば、特定の標識を検出するための適切な方法を決定することができるであろう。本発明の診断法に使用してもよい方法、及び装置には、コンピュータ断層撮影法(CT)、位置発光断層撮影法(PET)、磁気共鳴映像法(MRI)、及び断層撮影などの全身スキャンを含むが、限定されない。
【0300】
具体的実施態様において、分子は、放射性同位元素で標識され、及び放射応答性外科器具(Thurstonらの文献、米国特許第5,441,050号)を使用して、患者において検出される。別の実施態様において、分子は、蛍光化合物で標識され、及び蛍光応答性の走査機器を使用して、患者において検出される。別の実施態様において、分子は、ポジトロン放射金属で標識され、及びポジトロン放出-断層撮影法を使用して、患者において検出される。更に別の実施態様において、分子は、常磁性標識で標識され、及び磁気共鳴映像法(MRI)を使用して、患者において検出される
【0301】
(抗体を産生する方法)
抗原に免疫特異的に結合する本発明の抗体は、抗体の合成のための技術分野において公知の任意の方法によって、特に化学合成によって、又は好ましくは組換え発現技術によって産生することができる。本発明の実施には、特に明記しない限り、分子生物学、微生物学、遺伝的解析、組換えDNA、有機化学、生化学、PCR、オリゴヌクレオチド合成、及び修飾、核酸ハイブリダイゼーション、並びに当該技術分野の技術内の関連分野における従来の技術を使用する。これらの技術は、本明細書において引用した参照文献に記述されており、該文献において完全に説明されている。例えば、Maniatisらの文献、(1982)、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Laboratory Press;Sambrookらの文献、(1989)、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A LABORATORY MANUAL)、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press;Sambrookらの文献、(2001)、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor、NY;Ausubelらの文献、分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、John Wiley & Sons(1987、及び年次アップデート);免疫学における現在のプロトコル:実用的アプローチ(Current Protocols in Immunology)、John Wiley & Sons(1987、及び年次アップデート)Gait(編)(1984)オリゴヌクレオチド合成:実用的アプローチ(Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach)、IRL Press; Eckstein(編)(1991)オリゴヌクレオチド、及び類似体:実用的アプローチ(Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach)、IRL Press;Birrenらの文献、(編)(1999)ゲノム解析:実験室マニュアル(Genome Analysis:A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照されたい。
【0302】
抗原に免疫特異的に結合するポリクローナル抗体は、当該技術分野において周知の種々の手順によって産生することができる。例えば、ヒト抗原を、ウサギ、マウス、ラット、その他を含むが、限定されない種々の宿主動物に投与して、ヒト抗原に特異的なポリクローナル抗体を含む血清の産生を誘導することができる。種々のアジュバントを使用して、宿主種に応じて、免疫応答を増加させてもよく、フロイント(完全、及び不完全)のもの、水酸化アルミニウムなどのミネラルゲル、リゾレシチンなどの界面活性物質、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油乳剤、キーホールリンペットヘモシニアン、ジニトロフェノール、並びにBCG(カルメット‐ゲラン菌)、及びコリネバクテリウム・パルバム(corynebacterium parvum))などの潜在的に有用なヒトアジュバントを含むが、限定されない。また、このようなアジュバントは、当該技術分野において周知であろう。
【0303】
モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ、組換え、及びファージディスプレイ技術、又はそれらの組み合わせの使用を含む、当該技術分野において公知の多種多様な技術を使用して製造することができる。例えばモノクローナル抗体は、当該技術分野において公知のもの、及び例えばHarlowらの文献、抗体:実験室マニュアル(Antibodies: A Laboratory Manual)(Cold Spring Harbor Laboratory Press,、第2版、1988);モノクローナル抗体、及びT細胞ハイブリドーマ(Monoclonal Antibodies and T- CeIl Hvbridomas) 563 681(Elsevier、N.Y., 1981)の、Hammerlingらの文献(前記参照は、これらの全体が参照により組み込まれる)に教示されたものを含むハイブリドーマ技術を使用して産生することができる。本明細書に使用される「モノクローナル抗体」という用語は、ハイブリドーマ技術を介して産生される抗体に限定されない。その他の例示的なモノクローナル抗体を産生する方法は、本明細書において他で論議されており、例えばKMマウス(商標)などの使用である。さらなる例示的なモノクローナル抗体を産生する方法は、本明細書の実施例に提供してある。
【0304】
ハイブリドーマ技術を使用して特異的抗体を産生し、及びスクリーニングするための方法は、ルーチンであり、かつ当該技術分野において周知である。簡潔には、マウスをhLIGHT抗原で免疫することができ、一旦免疫応答が検出されたならば、例えばhLIGHT抗原に特異的な抗体がマウス血清において検出されたならば、マウス脾臓を収集し、脾細胞を単離する。次いで、脾細胞を、周知技術によって任意の適切な骨髄腫細胞、例えばATCCから入手可能なSP20株化細胞由来の細胞に融合させる。ハイブリドーマを限界希釈によって選択し、クローン化する。
【0305】
加えて、RIMMS(反復免疫化多重部位)技術を使用して動物を免疫することができる(その全体が参照により組み込まれる、Kilptrackらの文献、1997 Hybridoma 16:381-9)。次いで、ハイブリドーマクローンを、当該技術分野において公知の方法によって、本発明のポリペプチドを結合することができる抗体を分泌する細胞についてアッセイする。一般に高レベルの抗体を含む腹水液は、マウスをポジティブなハイブリドーマクローンで免疫することによって産生することができる。
【0306】
従って、本発明は、本発明の修飾された抗体を分泌するハイブリドーマ細胞を培養することによって抗体を産生する方法であって、好ましくは、ハイブリドーマは、hLIGHT抗原で免疫したマウスから単離された脾細胞を骨髄腫細胞と融合すること、及び次いで融合により生じたハイブリドーマを、hLIGHT抗原に結合することができる抗体を分泌するハイブリドーマクローンについてスクリーニングすることによって産生される、前記方法を提供する。
【0307】
特異的なhLIGHT抗原を認識する抗体フラグメントは、当業者に公知の任意の技術によって産生してもよい。例えば、本発明のFab、及びF(ab')フラグメントは、パパイン(Fabフラグメントを産生するため)、又はペプシン(F(ab')
2フラグメントを産生するため)などの酵素を使用する、免疫グロブリン分子のタンパク分解性切断によって産生してもよい。F'(ab)
2フラグメントは、重鎖可変領域、軽鎖定常領域、及びCH1ドメインを含む。更に、本発明の抗体は、また、当該技術分野において公知の種々のファージディスプレイ法を使用して産生することもできる。
【0308】
例えば、抗体は、また、種々のファージディスプレイ法を使用して産生することができる。ファージディスプレイ法では、機能的抗体ドメインが、これらをコードするポリヌクレオチド配列を有するファージ粒子の表面上に提示される。特に、VH及びVLドメインをコードするDNA配列が動物cDNAライブラリー(例えば、患部組織のヒト、又はマウスcDNAライブラリー)から増幅される。VH及びVLドメインをコードするDNAをPCRによってscFvリンカーと共に再結合させて、ファージミドベクターにクローン化する。ベクターを大腸菌(E. coli)において電気穿孔して、大腸菌(E. coli)をヘルパーファージに感染させる。これらの方法に使用されるファージは、典型的にはfd、及びM13を含む繊維状ファージであり、VH及びVLドメインは、通常、ファージ遺伝子III、又は遺伝子VIIIのいずれかに組換えで融合される。特定の抗原に結合する抗原結合ドメインを発現するファージは、抗原で、例えば標識抗原、又は固体表面、若しくはビーズに結合されたか、若しくは捕獲された抗原を使用して選択し、又は同定することができる。本発明の抗体を作製するために使用することができるファージディスプレイ法の例には、以下に開示されたものを含む:Brinkmanらの文献、1995、J. Immunol. Methods 182:41-50;Amesらの文献、1995、J. Immunol. Methods 184:177-186;Kettleboroughらの文献、1994、Eur. J. Immunol. 24:952-958;Persicらの文献、1997、Gene 187:9-18;Burtonらの文献、1994、Advances in Immunology 57:191-280;PCT出願番号PCT/GB91/01134;国際公開番号WO90/02809、WO91/10737、WO92/01047、WO92/18619、WO93/11236、WO95/15982号、第WO95/20401、及びWO97/13844;並びに米国特許第5,698,426号、第5,223,409号、第5,403,484号、第5,580,717号、第5,427,908号、第5,750,753号、第5,821,047号、第5,571,698号、第5,427,908号、第5,516,637号、第5,780,225号、第5,658,727号、第5,733,743号、及び第5,969,108号;これらのそれぞれは、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0309】
上記参照文献に記載されているように、ファージ選択後、ファージから抗体コード領域を単離すること、及びヒト抗体を含む抗体全体、又は任意のその他の所望の抗原結合フラグメントを産生するために使用すること、並びに例えば後述するように、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母、及び細菌を含むを任意の所望の宿主で発現することができる。また、Fab、(Fab)'、及びF(ab')
2フラグメントを組換えで産生する技術は、PCT公開番号WO92/22324;Mullinaxらの文献、1992、BioTechniques 12(6):864-869;Sawaiらの文献、1995、AJRI 34:26-34;及びBetterらの文献、1988、Science 240:1041-1043(前記参照は、これらの全体が参照により組み込まれる)に開示されたものなどの当該技術分野において公知の方法を使用して、使用することができる。
【0310】
抗体全体を産生するために、VH又はVLヌクレオチド配列、制限部位、及び制限部位を保護するためのフランキング配列を含むPCRプライマーを使用して、scFvクローンのVH又はVL配列を増幅することができる。当業者に公知のクローン技術を利用して、PCR増幅されたVHドメインを、VH定常領域、例えばヒトγ4定常領域を発現するベクターにクローン化することができ、PCR増幅されたVLドメインを、VL定常領域、例えばヒトκ又はλ定常領域を発現するベクターにクローン化することができる。また、VH及びVLドメインは、必要な定常領域を発現する1つのベクターにクローン化してもよい。次いで、重鎖変換ベクター、及び軽鎖変換ベクターを株化細胞に同時トランスフェクトして、当業者に公知の技術を使用して、全長抗体、例えばIgGを発現する安定な、又は一過性の株化細胞を産生する。
【0311】
ヒトにおける抗体のインビボの使用、及びインビトロでの検出アッセイを含むいくつかの使用については、ヒト又はキメラ抗体を使用することが好ましいであろう。完全ヒト抗体は、特にヒト対象の治療的処置のために望ましい。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する抗体ライブラリーを使用して、上記のファージディスプレイ法を含む、当該技術分野において公知の種々の方法によって作製することができる。また、米国特許第4,444,887号、及び第4,716,111号;並びに国際公開番号WO98/46645、WO98/50433、WO98/24893、WO98/16654、WO96/34096、WO96/33735、及びWO91/10741を参照されたい;これらのそれぞれは、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0312】
好ましい実施態様において、ヒト抗体が産生される。ヒト抗体、及び/又は完全ヒト抗体は、本明細書に提供した実施例を含む、当該技術分野において公知の任意の方法を使用して産生することができる。例えば、機能的な内因性免疫グロブリンを発現することができないが、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現することができるトランスジェニックマウス。例えば、ヒト重鎖、及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体は、ランダム、又は相同的組換えによって、マウス胚幹細胞に導入してもよい。或いは、ヒト可変領域、定常領域、及び多様性領域を、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子に加えてマウス胚幹細胞に導入してもよい。マウス重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、相同的組換えによるヒト免疫グロブリン座位の導入とは別々に、又は同時に非機能的にされてもよい。特に、J
H領域のホモ接合性欠損は、内因性抗体産生を妨げる。修飾された胚幹細胞を増殖させて、キメラマウスを産生するために,胚盤胞に微量注入する。次いで、キメラマウスを繁殖させ、ヒト抗体を発現するホモ接合性子孫を産生する。トランスジェニックマウスを、選択した抗原、例えば本発明のポリペプチドの全部、又は一部で、通常の様式で免疫する。抗原に向けられたモノクローナル抗体は、従来のハイブリドーマ技術を使用して免疫されたトランスジェニックマウスから得ることができる。トランスジェニックマウスが保有しているヒト免疫グロブリン導入遺伝子は、B細胞分化の間に再編成し、その後にクラススイッチ、及び体細胞突然変異を受ける。従って、このような技術を使用することにより、治療的に有用なIgG、IgA、IgM、及びIgE抗体を産生することが可能である。ヒト抗体を産生するためのこの技術の概要については、Lonberg及びHuszarの文献(1995、Int. Rev. Immunol. 13:65- 93)を参照されたい。ヒト抗体、及びヒトモノクローナル抗体を産生するためのこの技術、並びにこのような抗体を産生するためのプロトコルの詳細な考察については、例えば、参照によりこれらの全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開番号WO98/24893、WO96/34096、及びWO96/33735;並びに米国特許第5,413,923号、第5,625,126号、第5,633,425号、第5,569,825号、第5,661,016号、第5,545,806号、第5,814,318号、及び第5,939,598号を参照されたい。その他の方法は、本明細書において実施例に詳述してある。加えて、Abgenix社(Freemont、CA)、及びGenpharm(San Jose、CA)などの会社は、上に記述したものと同様の技術を使用して、選択した抗原に向けられたヒト抗体を提供することに従事し得る。
【0313】
キメラ抗体は、抗体の異なる部分が異なる免疫グロブリン分子に由来する分子である。キメラ抗体を産生するための方法は、当該技術分野において公知である。例えば、参照によりこれらの全体が本明細書に組み込まれる、Morrisonの文献、1985、Science 229:1202;Oiらの文献、1986、BioTechniques 4:214;Gilliesらの文献、1989、J. Immunol. Methods 125:191-202;並びに米国特許第5,807,715号、第4,816,567号、第4,816,397号、及び第6,331,415号を参照されたい。
【0314】
ヒト化抗体は、予め定められた抗原に結合することができ、かつ実質的にヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するフレームワーク領域、及び実質的に非ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するCDRを含む、抗体、若しくはその変異体、又はこれらのフラグメントである。ヒト化抗体は、CDR領域の全て、又は実質的に全てが非ヒト免疫グロブリン(すなわち、ドナー抗体)のものに対応し、かつフレームワーク領域の全て、又は実質的に全てがヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、及び典型的には2つの可変ドメイン(Fab、Fab'、F(ab')
2、Fabc、Fv)の実質的に全てを含む。好ましくは、ヒト化抗体は、また、典型的にはヒト免疫グロブリンの、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部を含む。通常、抗体は、軽鎖、並びに少なくとも重鎖の可変ドメインの両方を含むであろう。また、抗体には、重鎖のCH1、ヒンジ、CH2、CH3、及びCH4領域を含んでいてもよい。ヒト化抗体は、IgM、IgG、IgD、IgA、及びIgE、並びにIgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4を含む、任意のアイソタイプを含む免疫グロブリンの任意のクラスから選択することができる。通常、定常ドメインは、相補固定(complement fixing)定常ドメインであり、この場合、ヒト化抗体は、細胞毒性活性を示し、かつクラスは、典型的にはIgG1であることが望まれる。このような細胞毒性活性が望ましくない場合、定常ドメインは、IgG2クラスのものであってもよい。本発明の特定の実施態様に使用することができるVL及びVH定常ドメインの例には、Johnsonらの文献、(1997)J. Infect. Dis. 176、1215-1224に記述されたC-κ、及びC-γ-1(nG1m)、並びに米国特許第5,824,307号に記述されたものを含むが、限定されない。ヒト化抗体は、複数のクラス、又はアイソタイプからの配列を含んでいてもよく、所望のエフェクター機能を最適化するように特定の定常ドメインを選択することは、当該技術分野の通常の技術の範囲内である。ヒト化抗体のフレームワーク、及びCDR領域は、親の配列に正確に一致しなくてもよく、例えば、ドナーCDR、又はコンセンサスフレームワークは、その部位におけるCDR、又はフレームワーク残基がコンセンサス、又は移入抗体のいずれにも対応しないように、少なくとも1つ残基の置換、挿入、又は欠失によって突然変異誘発されてもよい。しかし、このような突然変異は、広範ではないであろう。通常、ヒト化抗体残基の少なくとも75%、より多くの場合90%、及び最も好ましくは95%以上が、親FR、及びCDR配列のものに対応するであろう。ヒト化抗体は、CDR移植(欧州特許番号EP 239,400;国際公開番号WO91/09967;並びに米国特許第5,225,539号、第5,530,101号、及び第5,585,089号)、ベニヤリング(veneering)、又はリサーフェシング(resurfacing)(欧州特許番号EP 592,106、及びEP 519,596;Padlanの文献、1991、Molecular Immunology 28(4/5):489-498;Studnickaらの文献、1994、Protein Engineering 7(6):805-814;並びにRoguskaらの文献、1994、PNAS 91:969-973)、鎖混合(米国特許第5,565,332号)、並びに例えば米国特許第6,407,213号、米国特許第5,766,886号、WO9317105、Tanらの文献、J. Immunol. 169:1119 25(2002)、Caldasらの文献、Protein Eng. 13(5):353-60(2000)、Moreaらの文献、Methods 20(3):267 79(2000)、Bacaらの文献、J. Biol. Chem. 272(16):10678-84(1997)、Roguskaらの文献、Protein Eng. 9(10):895 904(1996)、Coutoらの文献、Cancer Res. 55(23 Supp):5973s-5977s(1995)、Coutoらの文献、Cancer Res. 55(8):1717-22(1995)、Sandhu JSの文献、Gene 150(2):409-10(1994)、及びPedersenらの文献、J. Mol. Biol. 235(3):959-73 (1994)に開示された技術を含むが、限定されない、当該技術分野において公知の多様な技術を使用して産生することができる。また、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開番号US2005/0042664 A1(2005年2月24日)を参照されたい。たいてい、フレームワーク領域のフレームワーク残基は、CDRドナー抗体からの対応する残基で置換されて、抗原結合が変化され、好ましくは改善されるであろう。当該技術分野において周知の方法によって、例えば抗原結合に重要なフレームワーク残基を同定するためのCDR、及びフレームワーク残基の相互作用のモデリング、並びに特定位置にて異常なフレームワーク残基を同定するための配列比較によって同定される。(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Queenらの文献、米国特許第5,585,089号;及びReichmannらの文献、1988、Nature 332:323を参照されたい)。
【0315】
単一ドメイン抗体、例えば軽鎖を欠いている抗体は、当該技術分野において周知の方法によって産生することができる。そのそれぞれが、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Riechmannらの文献、1999、J. Immunol. 231:25-38;Nuttallらの文献、2000 Curr. Pharm. Biotechnol. 1(3):253-263;Muyldermanの文献、2001、J. Biotechnol. 74(4):277302;米国特許第6,005,079号;並びに国際公開番号WO94/04678、WO94/25591、及びWO01/44301)を参照されたい。
【0316】
更に、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する抗体は、次に、当業者に周知の技術を使用して、抗原を「模倣する」抗イディオタイプ抗体を産生するために利用することができる。(例えば、Greenspan及びBona、1989、FASEB J. 7(5):437-444;及びNissinoffの文献、1991、J. Immunol. 147(8):2429-2438を参照されたい)。
【0317】
(抗体をコードするポリヌクレオチド)
本発明は、hLIGHTエピトープに免疫特異的に結合する本発明の抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを提供する。また、本発明は、本発明の修飾された抗体をコードするポリヌクレオチドに対して、例えば上で定義したような、高いストリンジェンシー、中程度、又はより低いストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを包含する。
【0318】
当該技術分野において公知の任意の方法により、ポリヌクレオチドを得てもよく、及びポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定してもよい。E1、E13、E63、F19、及びF23のアミノ酸配列は、公知であり(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、配列番号41、42、43、44、45、102、46、103、47、48、104、49、105、106、及び50;並びにそれぞれATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を参照されたい。)、これらの抗体をコードするヌクレオチド配列、及びこれらの抗体の修飾バージョンは、当該技術分野において周知の方法を使用して決定することができ、すなわち、特定のアミノ酸をコードすることが公知のヌクレオチドコドンは、抗体をコードする核酸を産生するためのような方法で構築される。このような抗体をコードするポリヌクレオチドは、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドから構築してもよく(例えば、Kutmeierらの文献、1994、BioTechniques 17:242 に記載されているとおり)、これは、簡潔には、抗体、そのフラグメント、又は変異体をコードする配列の部分を含む重複するオリゴヌクレオチドの合成、これらのオリゴヌクレオチドのアニーリング、及び結合、並びに次いでPCRによる結合されたオリゴヌクレオチドの増幅を含む。
【0319】
或いは、本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドは、適切な供与源からの核酸から産生してもよい(例えば、ATCCアクセッション番号PTA-7729、PTA-7842、PTA-7818、PTA-7819、又はPTA-7728を有するハイブリドーマ(E1、E13、E63、F19、又はF23)。特定の抗体をコードする核酸を含むクローンが入手不可能であるが、抗体分子の配列が公知である場合、免疫グロブリンをコードする核酸は、化学的に合成するか、又は配列の3'及び5'末端にハイブリダイズ可能な合成プライマーを使用するPCR増幅によって、若しくは例えば抗体をコードするcDNAライブラリーからのcDNAクローンを同定するための特定の遺伝子配列に対して特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用するクローニングによって、適切な供与源(例えば、抗体cDNAライブラリー、又は発明の抗体を発現するように選択されたハイブリドーマ細胞などの、抗体を発現する任意の組織、若しくは細胞から産生されたcDNAライブラリー、又はそれから単離された核酸、好ましくはポリA+ RNA)から得てもよい。次いで、PCRによって産生される増幅された核酸を、当該技術分野において周知の任意の方法を使用して、複製可能なクローニングベクターにクローン化してもよい。
【0320】
特定の実施態様において、本発明の核酸分子は、配列番号41、42、43、44、45(VHをコードする)、及び/若しくは配列番号102、46、103、47、48、104、49、105、106若しくは50(VLをコードする)のいずれか1つ、又は任意のそれらの組み合わせに示したような核酸配列を(例えば、本発明の、全長抗体、抗体の重鎖及び/若しくは軽鎖、又は単鎖抗体などの本発明の抗体をコードするヌクレオチド配列として)含むか、又はからなる。
【0321】
(抗体の組換え発現)
hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する本発明の抗体(例えば、本発明の全長抗体、抗体の重鎖及び/若しくは軽鎖、又は単鎖抗体)の組換え発現には、抗体をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターの構築が必要である。一旦本発明の抗体分子、抗体の重鎖若しくは軽鎖、又はこれらのフラグメント(好ましくは、しかし、必須ではなく、重鎖及び/又は軽鎖可変ドメインを含む)をコードするポリヌクレオチドが得られたら、抗体分子の産生のためのベクターを、当該技術分野において周知の組換えDNA技術を使用する技術によって産生してもよい。従って、抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを発現することによってタンパク質を製造するための方法が、本明細書に記述される。当業者に周知である方法を使用して、抗体コード配列、並びに適切な転写、及び翻訳調節シグナルを含む発現ベクターを構築することができる。これらの方法は、例えばインビトロでの組換えDNA技術、合成技術、及びインビボでの遺伝的組換えを含む。従って、本発明は、プロモーターに作動可能に連結された、本発明の抗体分子、抗体の重鎖、若しくは軽鎖、抗体の重鎖、若しくは軽鎖可変ドメイン、又はこれらのフラグメント、又は重鎖、若しくは軽鎖CDRをコードするヌクレオチド配列を含む複製可能なベクターを提供する。このようなベクターは、抗体分子の定常領域をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく(例えば、国際公開番号WO86/05807、及びWO89/01036;並びに米国特許第5,122,464号を参照されたい)、及び抗体の可変ドメインを、重鎖全体、軽鎖全体、又は重鎖、及び軽鎖全体の両方の発現のために、このようなベクターにクローン化してもよい。
【0322】
発現ベクターは、従来の技術によって宿主細胞へ導入して、次いでトランスフェクト細胞を、従来の技術によって培養して本発明の抗体を産生する。従って、本発明は、異種プロモーターに作動可能に連結された、本発明の抗体、若しくはそのフラグメント、又は重鎖、若しくは軽鎖、若しくはそのフラグメント、又は本発明の単鎖抗体をコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞を含む。二重鎖抗体の発現のための好ましい実施態様において、下記に詳述したように、重鎖、及び軽鎖の両方をコードするベクターを、免疫グロブリン分子全体の発現のために、宿主細胞において同時発現してもよい。
【0323】
種々の宿主-発現ベクター系を、本発明の抗体分子を発現するために利用してもよい(例えば、米国特許第5,807,715号を参照されたい)。このような宿主-発現系は、関心対象のコード配列が産生され、その後に精製されるであろう媒体を表すだけでなく、適切なヌクレオチドコード配列で形質転換され、又はトランスフェクトされたときに、インサイチューで本発明の抗体分子を発現するであろう細胞も表すであろう。これらには、以下を含むが、限定されない:抗体コード配列を含む組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNA、又はコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌(例えば、大腸菌(E. coli)、及び枯草菌(B. subtilis))などの微生物;抗体コード配列を含む組換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母(例えば、サッカロミセス属(Saccharomyces)ピチア属(Pichia));抗体コード配列を含む組換えウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)を感染させた昆虫細胞系;組換えウイルス発現ベクターを感染させたか、若しくは抗体コード配列を含む組換えプラスミド発現ベクター(例えば、Tiプラスミド)で形質転換された植物細胞系(例えば、カリフラワーモザイクウィルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV);又は哺乳動物細胞のゲノムに由来(例えば、メタロチオネインプロモーター)、若しくは哺乳動物ウイルスに由来(例えば、アデノウイルス後期プロモーター;ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター)するプロモーターを含む組換え発現構築物を保有する哺乳動物細胞系(例えば、COS、CHO、BHK、293、NSO、及び3T3細胞)。好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)などの細菌細胞、及びより好ましくは、真核細胞は、特に組換え抗体分子全体の発現のために、組換え抗体分子の発現のために使用される。例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)などの哺乳動物細胞は、ヒトサイトメガロウイルス由来の主要中初期遺伝子プロモーターエレメントなどのベクターと組み合わせて、抗体のための有効な発現系である(Foeckingらの文献、1986、Gene 45:101;及びCockettらの文献、1990、Bio/Technology 8:2)。好ましい実施態様において、本発明の抗体は、CHO細胞において産生される。具体的実施態様において、hLIGHT抗原に免疫特異的に結合する本発明の抗体をコードするヌクレオチド配列の発現は、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、又は組織特異的プロモーターによって調節される。
【0324】
細菌系において、多数の発現ベクターを、発現される抗体分子のために意図される用途に応じて、都合よく選択してもよい。例えば、抗体分子の医薬組成物の産生のために、大量のこのような抗体が産生されるべきときは、容易に精製される融合タンパク質産物の高レベルの発現を指揮するベクターが望ましいであろう。このようなベクターには、大腸菌(E. coli)発現ベクターpUR278(Rutherらの文献、1983、EMBO 12:1791)、この場合、抗体コード配列は、融合タンパク質が産生されるように、lac Zコード領域とインフレームでベクターに個々に結合されるであろう;pINベクター(Inouye、及びInouyeの文献、1985、Nucleic Acids Res. 13:3101-3109;Van Heeke及びSchusterの文献、1989、J. Biol. Chem. 24:5503-5509);その他を含むが、限定されない。また、pGEXベクターを使用して、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として外来ポリペプチドを発現してもよい。一般に、このような融合タンパク質は、可溶性であり、かつマトリックスグルタチオンアガロースビーズに対する吸着、及び結合、続いて遊離グルタチオンの存在下における溶出によって、溶解した細胞から容易に精製することができる。pGEXベクターは、クローン化標的遺伝子産物をGST残基から放出できるように、トロンビン、又はXa因子プロテアーゼ切断部位を含むように設計されている。
【0325】
昆虫系では、オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウィルス(AcNPV)が、外来遺伝子を発現するベクターとして使用される。ウイルスは、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞において増殖する。抗体コード配列は、ウイルスの非必須領域(例えば、ポリヘドリン遺伝子)内に個々にクローン化してもよく、AcNPVプロモーター(例えば、ポリヘドリンプロモーター)の制御下に置いてもよい。
【0326】
哺乳動物宿主細胞では、多数のウイルスに基づいた発現系を利用してもよい。アデノウイルスが発現ベクターとして使用される場合には、関心対象の抗体コード配列をアデノウイルス転写/翻訳調節複合体、例えば後期プロモーター、及び三者間(tripartite)リーダー配列に結合してもよい。次いで、このキメラ遺伝子を、インビトロ、又はインビボでの組換えによってアデノウイルスゲノムに挿入してもよい。ウイルスゲノムの非必須領域(例えば、領域E1又はE3)における挿入により、生存可能であり、かつ感染された宿主において抗体分子を発現することができる組換えウイルスを生じるであろう(例えば、Logan及びShenkの文献、1984、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:355-359を参照されたい)。また、特異的な開始シグナルが、挿入された抗体コード配列の効率的な翻訳のために必要とされるかもしれない。これらのシグナルは、ATG開始コドン、及び隣接する配列を含む。更に、開始コドンは、全インサートの翻訳を保証するために、所望のコード配列のリーディングフレームと同調していなければならない。これらの外来性翻訳制御シグナル、及び開始コドンは、種々の起源、天然、及び合成の両方であることができる。発現の効率は、適切な転写エンハンサーエレメント、転写ターミネーター、その他の包含によって増強してもよい(例えば、Bittnerらの文献、1987、Methods in Enzymol. 153:51-544を参照されたい)。
【0327】
加えて、挿入配列の発現を調整するか、又は所望の特異的様式で遺伝子産物を修飾し、及びプロセスする宿主細胞株を選択してもよい。タンパク質産物のこのような修飾(例えば、グリコシル化)、及びプロセシング(例えば、切断)は、タンパク質の機能にとって重要であろう。異なる宿主細胞は、タンパク質、及び遺伝子産物の翻訳後プロセシング、並びに修飾に関して、特徴かつ特異的なメカニズムを有する。適切な株化細胞、又は宿主系を選択して、発現される外来タンパク質の正確な修飾、及びプロセシングを保証することができる。この目的で、遺伝子産物の転写一次産物の適当なプロセシング、グリコシル化、及びリン酸化のための細胞機構を有する真核生物宿主細胞を使用してもよい。このような哺乳動物宿主細胞は、CHO、VERY、BHK、Hela、COS、MDCK、293、3T3、Wl38、BT483、Hs578T、HTB2、BT2O、及びT47D、NSO(任意の免疫グロブリン鎖を内因的に産生しないマウス骨髄腫株化細胞)、CRL7O3O、並びにHsS78Bst細胞を含むが、限定されない。好ましい実施態様において、本発明の完全ヒトモノクローナル抗-hLIGHT抗体は、CHO細胞などの哺乳動物細胞において産生される。
【0328】
組換えタンパク質の長期の、多収の産生のためには、安定な発現が好ましい。例えば、抗体分子を安定に発現する株化細胞を操作してもよい。ウイルスの複製開始点を含む発現ベクターを使用する以外に、宿主細胞を適切な発現調節エレメントによって制御されるDNA(例えば、プロモーター、エンハンサー、配列、転写ターミネーター、ポリアデニル化部位、その他)、及び選択可能なマーカーで形質転換することができる。外来性DNAの導入に続いて、操作された細胞を、濃縮培地中で1〜2日間培養させてもよく、次いで、選択培地に切り替える。組換えプラスミドにおける選択可能なマーカーは、選択に対する耐性を与え、細胞にこれらの染色体にプラスミドを安定に組み込ませて、フォーカスに増殖させ、これを次にクローン化して、株化細胞へ増殖することができる。この方法は、抗体分子を発現する株化細胞を操作するために、都合よく使用してもよい。このような操作された株化細胞は、特に抗体分子と直接、又は間接的に相互作用する組成物のスクリーニング、及び評価に有用であろう。
【0329】
以下を含むが、限定されない多数の選択系を使用してもよく、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(Wiglerらの文献、1977, Cell 11:223)、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Szybalska及びSzybalskiの文献、1992, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 48:202)、及びアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Lowyらの文献、1980, Cell 22:8-17)遺伝子をそれぞれtk-、hgprt-、又はaprt-細胞に使用することができる。また、抗代謝剤耐性は、以下の遺伝子のための選択の基礎として使用することができる:メトトレキセートに対する耐性を与えるdhfr(Wiglerらの文献、1980 Natl. Acad. Sci. USA、77:357;O'Hareらの文献、1981、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:1527);ミコフェノール酸に対する耐性を与えるgpt、(Mulligan & Bergの文献、1981, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:2072);アミノ配糖体G-418に対する耐性を与えるneo(Wu及びWuの文献、1991、Biotherapy 3:87-95;Tolstoshevの文献、1993、Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol. 32:573-596;Mulliganの文献、1993、Science 260:926-932;並びにMorgan及びAndersonの文献、1993、Ann. Rev. Biochem. 62:191-217;1993年5月、TIB TECH 11(5):155-215);及びハイグロマイシンに対する耐性を与えるhygro(Santerreらの文献、1984、Gene 30:147)。組換えDNA技術の分野において一般に公知の方法をルーチンで適用して、所望の組換えはクローンを選択してもよく、このような方法は、例えばAusubelらの文献、(編)分子生物学の現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、John Wiley & Sons NY(1993);及びKrieglerの文献、遺伝子導入、及び発現、実験室マニュアル(Gene Transfer and Expression, A Laboratory Manual)、Stockton Press, NY(1990);並びに第12章、及び第13章の、Dracopoliらの文献、(編)、ヒト遺伝学における現在のプロトコル(Current Protocols in Human Genetics.)、John Wiley & Sons, NY(1994);Colberre-Garapinらの文献、1981、J. Mol. Biol. 150:1に記述されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0330】
抗体分子の発現レベルは、ベクター増幅によって増大することができる(総説については、Bebbington及びHentschelの文献、DNAクローニングにおける哺乳動物細胞におけるクローン化された遺伝子の発現のための遺伝子増幅に基づいたベクターの使用(The use of vectors based on gene amplification for the expression of cloned genes in mammalian cells in DNA cloning)、第3巻、(Academic Press, New York, 1987)を参照されたい)。抗体を発現するベクター系のマーカーを増幅可能なときは、宿主細胞の培養に存在する阻害剤のレベルの増大により、マーカー遺伝子のコピー数が増大するであろう。増幅された領域は、抗体遺伝子に付随しているので、抗体の産生も増大するであろう(Crouseらの文献、1983、Mol. Cell. Biol. 3:257)。
【0331】
宿主細胞には、本発明の2つの発現ベクター、重鎖由来ポリペプチドをコードする第1のベクター、及び軽鎖由来ポリペプチドをコードする第2のベクターを同時トランスフェクトしてもよい。2つのベクターは、重鎖及び軽鎖ポリペプチドの同等の発現を可能にする同一の選択可能なマーカーを含んでいてもよい。或いは、両方の重鎖及び軽鎖ポリペプチドをコードし、かつ発現する、単一のベクターを使用してもよい。このような状況において、有毒な過剰の遊離重鎖を避けるために、軽鎖を重鎖の前に置くべきである(Proudfootの文献、1986、Nature 322:52;Kohlerの文献、1980、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:2197)。重鎖、及び軽鎖のためのコード配列には、cDNA、又はゲノムDNAを含んでいてもよい。
【0332】
一旦本発明の抗体分子が組換え発現されたならば、これを、免疫グロブリン分子の精製のための当該技術分野において公知の任意の方法によって、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、特にプロテインA後の特異的抗原に対する親和性によって、及びサイズカラムクロマトグラフィー)、遠心分離、差動的溶解度、又はタンパク質の精製のための任意のその他の標準的な技術によって精製してもよい。更に、本発明の抗体は、本明細書に記述されたか、又はさもなければ精製を促進することが当該技術分野において公知の異種ポリペプチド配列に融合してもよい。
【0333】
(キット)
また、本発明は、本明細書に提供した1つ以上の抗体などの、本発明の医薬組成物の成分の1つ以上で満たされた1つ以上の容器を含む医薬品パック、又はキットを提供する。任意に、医薬、若しくは生物学的製剤の製造、使用、又は販売を規制する政府機関によって規定された形態の通知をこのような容器に付随することができ、通知は、ヒト投与のための製造、使用、又は販売の機関による承認を反映する。
【0334】
本発明は、上記方法に使用することができるキットを提供する。一つの実施態様において、キットには、1つ以上の容器に本発明の抗体、好ましくは精製された抗体を含む。具体的実施態様において、本発明のキットは、対照として実質的に単離されたhLIGHT抗原を含む。好ましくは、本発明のキットには、hLIGHT抗原と反応しない対照抗体をさらに含む。別の特定の実施態様において、本発明のキットは、修飾された抗体のhLIGHT抗原に結合することを検出するための手段を含む(例えば、抗体を蛍光性化合物、酵素の基質、放射性化合物、若しくは発光化合物などの検出可能な基質に抱合してもよく、又は第1の抗体を認識する第二抗体を検出可能な基質に抱合してもよい)。具体的実施態様において、キットには、組換えで産生されたか、又は化学合成されたhLIGHT抗原を含んでいてもよい。また、キットに提供されるhLIGHT抗原は、固体支持体に付着されていてもよい。より具体的実施態様において、上記したキットの検出手段には、hLIGHT抗原が付着された固体支持体を含む。また、このようなキットには、付着されていないリポーター標識された抗ヒト抗体を含んでいてもよい。本実施態様において、hLIGHT抗原に対する抗体の結合は、前記リポーター標識抗体の結合によって検出することができる。
【0335】
以下の実施例は、例証として、及び限定するためでなく提供される。
【実施例】
【0336】
(実施例1-ヒト抗hLIGHT抗体の産生)
この実施例では、可溶性の組換えhLIGHTで免疫した染色体導入(transchromosomal)マウス(KM mice(商標))(WO02/43478、WO02/092812、Ishida、及びLonbergの文献、IBCの第11回、抗体工学ミーティング(Antibody Engineering Meeting). 要旨(2000);及びKataoka, S.の文献、回、抗体工学ミーティング(Antibody Engineering Meeting). 要旨(2002))を使用する、ヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体の産生を記述する。本明細書に記述した抗体は、hLIGHTを安定にトランスフェクションした株化細胞(EL4-hLIGHT、及びHEK 293-hLIGHT)を特異的に染色し、親株化細胞を染色しなかった。同様に、これらは、活性化によりヒトT細胞ハイブリドーマ(II-23.D7)(Wareらの文献、1986 Lymphokine Res 5 313-24)の表面上に内在的に発現したhLIGHTに結合する。合わせると、これらのデータは、抗体がhLIGHTに免疫特異的に結合することを示す。後述するように、単離された抗体は、交差遮断実験(cross-blocking experiments)によって決定されるhLIGHT上の2つのエピトープの1つを認識する。その上、抗体は、細胞表面に発現したhLIGHTがヒトHVEM、及びLTβRの両者の可溶性受容体-Fc融合型に結合するのを遮断することができた。可溶性hLIGHTは、ヒト結腸上皮細胞系列HT29.14s(ATCC HTB-38)からのケモカインCCL20、及びRANTESの分泌を用量依存的様式で誘導する。抗hLIGHT抗体との可溶性hLIGHTのインキュベーションは、hLIGHTを媒介したHT29.14s細胞からのCCL20、及びRANTESの両者の分泌を遮断する。加えて、これらの抗hLIGHT抗体との細胞表面に発現したhLIGHT(EL4-hLIGHT)のプレインキュベーションは、膜結合hLIGHTで誘導されるHT29細胞からのケモカイン分泌を遮断する。合わせると、これらの結果は、完全ヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体の機能的、及び構造的な特徴を例証し、かつhLIGHTで媒介される疾患の治療におけるこれらの有用性の証拠を提供する。
【0337】
(材料、及び方法)
抗原製造:完全ヒト抗hLIGHT抗体の産生における免疫化のために使用した抗原は、アミノ酸位66のグリシンから始まりバリン240までの、細胞外領域のみを含むように切断されたhLIGHTの可溶性型であり、タンパク質のアミノ末端にFLAGエピトープタグを含んだ(配列番号54)。この分子の産生は、以前に報告されていた(Rooneyらの文献、2000 J Biol Chem 275 14307-15)。
【0338】
全長hLIGHTのアミノ酸配列(配列番号52)をコードする核酸(配列番号51)は、逆転写-PCRによって、活性化されたII23.D7のT細胞ハイブリドーマ細胞からクローン化した(Mauriらの文献、1998 Immunity 8 21-30)。II-23株化細胞(D7サブクローン)は、ヒトCD4+ T細胞ハイブリドーマである(Wareらの文献、1986 Lymphokine Res 5 313-24)。hLIGHT PCR産物を哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(+)にサブクローニングしてpcDNA3.1-hLIGHTを作製した。細胞外ドメイン(Gly66〜Val240をコードする)は、制限部位が組み込まれた以下のプライマーを使用するPCRにより、pcDNA3-hLIGHTから増幅した:
【化1】
【0339】
増幅したhLIGHT PCR産物をEco RIで消化して、VCAM1リーダー配列、続いて分泌型の、N末端にFLAGタグの付いたタンパク質の産生のためのFLAGエピトープをコードするpCDNA3.1-VCAM-FLAGのSnaBI、及びEco RI部位に連結した(配列番号52)。
【0340】
可溶性hLIGHTの産生のための安定な株化細胞を産生するために、HEK293細胞を、リン酸カルシウム方法を使用してトランスフェクションし、安定なクローンをG418(Invitrogen, Corp.)で選択して、ELISAによってhLIGHT産生についてスクリーニングした。可溶性hLIGHTは、1.0%限定ウシ胎児血清(Hyclone Laboratories, Logan, UT)を含むDMEMにおいて培養した細胞の培養上清から精製した。可溶性hLIGHTは、アガロースビーズに結合した抗FLAG(M2)抗体でのアフィニティークロマトグラフィによって精製した。可溶性hLIGHTは、20mMグリシン、150mM NaCl、pH 3.0を使用してカラムから溶出し、50mM Tris、pH 7.4中に収集することによって直ちにpHを中和した。タンパク質濃度は、280nmでの吸収によって決定した。
【0341】
開始コドン(ATG)から終止コドン(TGA)までのhLIGHTのヌクレオチド配列(配列番号51):
【化2】
【0342】
全長hLIGHT240aaのアミノ酸配列(配列番号52):
【化3】
【0343】
可溶性のFLAGタグ付きhLIGHTのヌクレオチド配列(VCAMリーダー配列が示され、太字のFLAGをコードする配列が続く)(配列番号53)
【化4】
【0344】
可溶性のFLAGタグ付きhLIGHTの183残基ののアミノ酸配列(FLAGは太字体)(配列番号54):
【化5】
【0345】
EL4(ATCC TIB-39)細胞には、EL4-hLIGHT株化細胞の産生のために、全長hLIGHTをコードするcDNAを含むレトロウイルスを安定に導入した。
【0346】
Fc融合タンパク質の製造:ヒトIgG1のFc領域、並びにヒトLTβR及びヒトHVEMのリガンド結合ドメインを含む、可溶性受容体融合タンパク質のクローニング、発現、及び精製は、以前に記述されている(Rooneyらの文献、2000 Methods Enzymol 322 345-63)。簡潔には、HVEM、及びLTβRの細胞外領域を、制限エンドヌクレアーゼ部位を組み込んだプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応法によって単離して、ヒトFc IgG1を含むバキュロウイルスベクターpVL1392(Pharmingen)にインフレームに連結した。トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni) High-Five BTI-TN-5bl-4(Tn5)昆虫細胞(Invitrogen Corp.)には、タンパク質産生のために、LTβR:Fc、又はHVEM:Fc組換えバキュロウイルスを感染させた(抗体、及びタンパク質精製を参照されたい)。
【0347】
マウス:ヒト免疫グロブリン領域をコードするヒト染色体断片を保有するヒトの染色体導入(trans-chromosomal)KMマウス(商標)(WO02/43478、WO02/092812、Ishida、及びLonberg、第11回、抗体工学ミーティング(Antibody Engineering Meeting). 要旨(2000);及びKataoka, S.の文献、13回、抗体工学ミーティング(Antibody Engineering Meeting). 要旨(2002))は、キリンビール株式会社、日本から得て、Gemini Science(La Jolla, CA)の動物施設に収容した。ヒト抗体を産生するための技術の概要は、Lonberg及びHuszarの文献1995 Int Rev Immunol 13 65-93に記述されている。内在性免疫グロブリンを発現しない1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子(カッパ、又はラムダ)をもつトランスジェニック動物は、例えば米国特許第5,939,598号に記述されている。ヒト抗体、及びヒトモノクローナル抗体を産生するためのさらなる方法も、記述されている(例えば、WO98/24893;WO92/01047;WO96/34096;WO96/33735;米国特許第5,413,923号;第5,625,126号;第5,633,425号;第5,569,825号;第5,661,016号;第5,545,806号;第5,814,318号;第5,885,793号;第5,916,771号;及び第5,939,598号を参照されたい)。ヒト免疫グロブリン遺伝子を有するウシであるTCウシの開発は、Ishida及びLonbergに記述されるている(Ishidaの文献 2000 第11回、抗体工学ミーティング(Antibody Engineering Meeting)、Kuroiwaらの文献、2004 Nat Genet 36 775-80、Kuroiwaらの文献、2002 Nat Biotechnol 20 889-94を参照されたい)。
【0348】
免疫:FLAGタグの付いた可溶性hLIGHT組換えタンパク質を等量の完全フロイントアジュバント(CFA, Sigma)と混合し、エマルジョンを製造した。マウスには、10〜50μgのタンパク質を皮下(s.c.)に免疫して、2〜3回の追加免疫については、2〜3週間隔にて不完全フロイントアジュバント(IFA, Sigma)中に乳化した10〜20μgのタンパク質をs.c.に追加免疫した。アジュバント無しの10μgのFLAGタグの付いた可溶性hLIGHTの最終的な静脈内(i.v.)注射は、融合の3日前に与えられた。
【0349】
ハイブリドーマ産生:hLIGHTを導入したEL4細胞対EL4親細胞を使用するhLIGHT ELISA、及びFACSによって決定される、それらの血清中に最も高い抗hLIGHT IgG特異的抗体価を示すマウスを、モノクローナル抗体の産生のために選択した。脾臓を収集し、単一細胞浮遊液を50%のポリエチレングリコール(Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)と共に5:1の比率にてSP2/O-Agl4骨髄腫株化細胞(ATCC, Manassas, VA)に融合した。融合体を、完全DMEM-1O培地(10%ウシ胎児血清(FBS、Invitrogen、Corp.)、1%非必須アミノ酸、2mM L-グルタミン、100U/mlペニシリン、100μg/ml硫酸ストレプトマイシン(全てBioWhittaker、Walkersville、MDから)、HATサプリメント(Sigma)、及び10%ハイブリドーマクローニング因子(HCF、Biovaris、San Diego、CA))を含むダルベッコ修飾イーグル培地)において、最適な密度(ここでは、1x10
6個/ml)にて、96ウェルの平底プレートにまき、10%のCO
2インキュベーターにおいて37℃にて培養した。2つの融合体からのおよそ2800ウェルを、hLIGHT特異的抗体を含むヒトカッパについて、ELISAによってスクリーニングした。ヒト抗hLIGHT IgG抗体は、hLIGHT-EL4細胞対EL4親細胞を使用するフローサイトメトリー解析によって確認した。また、陽性ウェルは、EL4-hLIGHT細胞と未精製ハイブリドーマ吸光培養増殖培地(extinction culture growth media)をプレインキュベートして、半飽和のHVEM:Fc、又はLTβR:Fcで染色することにより、受容体遮断活性についても試験した。陽性ウェルを増殖させて、モノクローナル抗体を得るための3〜5ラウンドの限界希釈クローニングに供した。
【0350】
抗体、及びタンパク質精製:抗体精製のために、ハイブリドーマを、超低IgGウシ胎児血清(Invitrogen、Corp.)を補ったハイブリドーマ-SFM培地(Invitrogen、Corp.)と共に、350ミリリットル〜1リットル/ボトルにて2リットルのローラーボトル中で、又は1リットルのインテグラシステム(INTEGRA Bioscience、Inc. Ijamsville、MD)中で培養した。
【0351】
ヒト及びマウスLTβR:Fc並びにHVEM:Fc組換えタンパク質の産生は、以前報告されており(Rooneyらの文献、2000 Meth. Enzymol. 322:345-63)、1リットルのTn5細胞懸濁液を4日間感染することによって産生した。ヒトモノクローナル抗体、及びFc融合タンパク質の両方は、組換えプロテインA-セファロースFast Flowゲル(Amersham Biosciences)を使用して培地から精製した。ローラーボトルに作製した条件培地は、最初にUltrasette螺旋流システム(Pall Corp., East Hills, NY)を使用して濃縮した。条件培地は、0.22μmの真空フィルターユニット(Millipore, Bedford, MA)で濾過して、培地中のヒト抗体の量に対して適切なサイズのプロテインA-セファロースFast Flowカラム(Amersham Biosciences)に充填した。カラムを20倍のカラム容量のPBSで十分に洗浄して、抗体を0.1MのGly-HCl、pH 3.6、0.15M NaClで溶出して、1M Tris-HCl(pH 8.0)で中和した。画分をSDS-PAGEによって解析して、陽性画分をプールして、遠心濃縮機(Vivaspin、50,000 MWCO:Sartorius、Gettingen、Germany)で濃縮した。
【0352】
セファデックスG-25脱塩カラム(NAP、Amersham biosciences)を、PBS、pH 7.4に緩衝液交換するために使用した。最後に、抗体を0.22μmの孔直径を有するシリンジフィルターを使用して滅菌し、抗体濃度をローリー法によって決定した。発熱物質含量は、カブトガニ変形細胞ライセート(LAL)アッセイ法(Associates of Cape Cod, Falmouth, MA)を使用して決定した。このアッセイの検出限界は、0.06 EU/mgである。試験が陰性である場合、サンプルは、内毒素無しとみなされた。
【0353】
ヒトIgG定量化ELISA:上清、及び精製したストックに存在するヒト抗体の量を決定するために、以下のプロトコルを使用した。ヤギ抗ヒトFcγ特異抗体(Jackson Immunoresearch Laboratories, West Grove, PA)を37℃にて1時間、0.5μg/ウェルにて、炭酸緩衝液中で96ウェルプレート(Nunc, Denmark)にコートした。次いでプレートをスーパーブロック(Pierce、Rockford、IL)で30分間ブロックし、続いてプレートにサンプルを添加した。標準曲線は、総ヒトIgG(Sigma)、又は精製したヒトIgG1、若しくはIgG4(キリンビール株式会社)を使用して作製した。プレートを37℃にて1時間インキュベートして、PBS/1%BSA/0.1% Tween20(Sigma)中で洗浄し、結合した抗体を西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP、Jackson Immunoresearch Laboratories, West Grove, PA)に抱合したヤギ抗ヒトFcγ特異抗体で37℃にて1時間検出した。TMB基質(Sigma)を10分間添加して、反応を硫酸(LabChem、Pittsburgh、PA)で停止した。ODをマイクロプレート上で450nmにて測定した。
【0354】
哺乳動物細胞培養:ヒトII-23株化細胞(D7サブクローン)は、CD4+ T細胞ハイブリドーマ株(Wareらの文献、1986 Lymphokine Res 5 313-24))であり、10%FBS(HyClone Laboratories, Logan, UT)、及び100U/ml ペニシリン/100μg/mlストレプトマイシン(Life Technologies、Grand Island, NY)を含むRPMI 1640において維持した。ヒトHT29.14s株化細胞、EL4-hLIGHT株化細胞、及び293-hLIGHT株化細胞は、全て、10%FBS(HyClone Laboratories, Logan, UT)を含むDMEMにおいて維持した。全ての哺乳動物細胞は、37℃にて5%CO
2の加湿インキュベーターにおいて培養した。
【0355】
抗hLIGHT抗体検出ELISA:抗体価、特異性、及びハイブリドーマによる産生は、ELISAによって決定した。簡潔には、96ウェル平底プレートを、5μg/mlの炭酸緩衝液(pH 9.4)中の50μlのFLAGタグの付いた可溶性hLIGHTで4℃にて一晩、又は37℃にて1時間コートした。PBS/0.1%Tween 20で2回洗浄した後に、プレートをPBS/1%BSA/0.1%Tween 20で37℃にて1時間ブロックした。血清、上清、又は精製した抗体をブロッキング緩衝液で希釈し、ウェルに添加して、プレートを37℃にて1時間インキュベートした。プレートをPBS/0.1%Tween 20で4回洗浄し、ペルオキシダーゼ抱合ヒツジ抗ヒトカッパ検出抗体(The Binding Site、Birmingham、UK)を1:2000希釈にて添加した。37℃にて1時間のインキュベーション後、プレートを洗浄して、TMB(Sigma)基質を添加して、10〜30分間室温でインキュベートした。反応を硫酸(LabChem)で停止し、マイクロプレートリーダーにより450nmでの吸光度を測定した。
【0356】
フローサイトメトリー:抗体価、特異性、及び相対結合親和性は、hLIGHT安定EL4導入株化細胞、又は6〜15時間PMA(40ng/ml)+イオノマイシン(ionomycin)(500ng/ml)で活性化したII23.D7 T株化細胞を使用して、フローサイトメトリー解析によって決定した。細胞を一度、染色緩衝液:PBS + 2%FBS + 0.01% NaN
3+ 10mM EDTAで洗浄し、次いで50μlの容積の血清、上清、又は精製した抗体に再懸濁した。細胞を氷上で抗体と共に20分間インキュベートし、染色緩衝液で2回洗浄し、次いでヤギ抗ヒトIgG-APC標識二次抗体(ロバ抗-ヒト-APC、Jackson Immunoresearch Laboratories, West, Grove、PA)に再懸濁した。氷上で20分のインキュベーション後、細胞を一度洗浄し、1%パラホルムアルデヒドで10分固定し、又は最終的な洗浄に供して、次いで細胞を染色緩衝液に再懸濁し、サンプルをFACScan、又はFACS Caliburフローサイトメーター(Becton Dickinson Biosciences、Palo Alto、CA)を使用して得た。データは、CE1LQUEST(Becton Dickinson Biosciences)、又はFLOW JO(TreeStar、Inc., San Carlos、CA)ソフトウェアを使用して解析した。
【0357】
抗hLIGHT抗体の交差遮断アッセイ:抗体が同じhLIGHTエピトープに結合するかどうかを決定するために、ELISAプロトコルを使用した。NUNC 96ウェル平底ELISAプレートを炭酸緩衝液中のヒト抗hLIGHT抗体で、2μg/mlにて、37℃にて1時間コートした。プレートを洗浄して、次いでPBS/1%BSA/Tween 20でブロックした。次いで、ヒト抗hLIGHT抗体を組換えヒトFLAGタグを付けた可溶性hLIGHTと共に4℃にて30分間プレインキュベートした。抗体-hLIGHTタンパク質の組み合わせをプレートに添加して、4℃にて1時間インキュベートした。3回洗浄した後、結合したhLIGHTを、ペルオキシダーゼ抱合M2-マウス抗FLAGエピトープタグIg(Sigma)で検出した。阻害率は、以下の式において、それぞれのサンプルのODを使用して決定した:%阻害 =(最大-試料/最大)* 100。
【0358】
ヒトサイトカイン解析。処理したHT29.14s細胞の培養培地における8つのヒトサイトカインのパネルを、マルチプレックス技術を使用して、製造業者(Bio-Rad ory、Hercules、CA)の説明書に従って測定した。HT29.14s細胞の培地におけるCCL20の検出は、製造業者の説明書を使用して、ELISA(R&D systems、Minneapolis、MN)によって行った。
【0359】
可溶性受容体Fc融合タンパク質に結合する細胞表面に発現されたLIGHTの、抗体を媒介した遮断のインビトロアッセイ。1e5 EL4 hLIGHT細胞を段階的な濃度のそれぞれの抗体と共に4℃にて30分間インキュベートした。次いで、半飽和量のHVEM:Fc-ビオチン(3μg/ml)、又はLTβR:Fc-His(3μg/ml)(Alexis Biochemicals)を細胞に添加して、4℃にて30分間インキュベートした。次いで、細胞を200μlのFACS緩衝液(1×PBS、2% FBS + 0.02% アジ化ナトリウム)で2回洗浄した。HVEM:Fc-ビオチン、又はLTβR:Fc-Hisは、それぞれ、2.5μg/mlのSA-APC、又は抗-His-HRPのいずれかと共に、30分インキュベーションすることによって検出した。次いで、細胞をFACScaliber(Becton Dickinson)フローサイトメーターで解析した。死細胞は、前方散乱対側方散乱プロットからゲートの外へ出し、それぞれのヒストグラムの幾何平均を、FLOWJO(TreeStar、San Carlos、CA, USA)を使用して算出した。
【0360】
ヒト抗hLIGHT抗体遺伝子の単離。それぞれE63(IgG3)、F23(IgG4)、E1(IgG1)、E13(IgG1)、及びF19(IgG1)抗体を産生する、培養したハイブリドーマ細胞(124E63、124F23、124E1、124E13、及び124F19)を遠心分離によって収集した。総RNAを、RNEASYキット(QIAGEN Inc., Valencia、CA)を使用して、製造業者の説明書に従って、これらの細胞から精製した。SMART RACE cDNA増幅キット(Clontech社、Ltd., Palo Alto、CA)を、総ハイブリドーマ細胞RNAからの免疫グロブリン遺伝子の可変領域をコードするcDNAのクローニングのために使用した。簡潔には、1本鎖cDNAを2マイクログラムのRNAから逆転写酵素によって製造した。このcDNAをポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)のための鋳型として使用し、可変領域、並びに重鎖及び軽鎖(それぞれVH、及びVL)の定常領域の一部を増幅した。5'RACE反応において重鎖及び軽鎖遺伝子の増幅のために使用する3'プライマーは、それぞれHH-2(配列番号64)(H鎖定常領域)、及びHK-2(配列番号65)(軽鎖定常領域)であった。また、増幅される配列には、リーダー配列を含んだ。反応は、以下の通りであった:2.5 単位PFUウルトラDNAポリメラーゼ(Stratagene、La Jolla、Ca);0.2μM 3'プライマー(Heavy鎖:IgG1p、軽鎖:hk5、表2);5'末端については1×UniversalプライマーMix A(UMPプライマーMixAは、SMART RACEキットに含まれる);200μM dNTP混合物;1mM MgCl
2;Puff Ultra緩衝液(終濃度は1×である);及びcDNA鋳型。
【0361】
サーモサイクリングプログラムは、94℃×30秒、72℃×3分の5サイクル、94℃×30秒、7O℃×30秒、72℃×3分の5サイクル、94℃×30秒、68℃×30秒、72℃×3分の25サイクル、続いて72℃×7分の伸長であった。増幅されたDNA断片をアガロースゲル電気泳動によって収集して、QIAQUICKゲル抽出キット(Qiagen Co., Ltd. Germany)によって精製した。精製したVH、及びLVのDNA断片を、Zero Blunt TOPO PCRクローニング(Invitrogen、Carlsbad, CA)を使用してPCR 4 Blunt-TOPOベクターに組み込み、それぞれの構築物プラスミドを大腸菌(E. coli)に形質転換し、次いでクローン化した。構築物プラスミドにおけるそれぞれのインサート(HV、及びLV)のヌクレオチド配列は、特異的なユニバーサルベクタープライマーM13F(配列番号58)、及びM13R(配列番号59)を使用して解析した。VH、及びVLから得られた配列に基づいて、オリゴヌクレオチドプライマーを、それぞれのVH、及びVLを増幅するようにデザインした(表2を参照されたい)。
【0362】
E63、F23、E1、及びF19のVH並びにVLをコードするcDNAを、PCR4 Blunt-TOPOベクターから、IgG1発現ベクターにPCRサブクローニングした。E13は、単一のカッパ鎖を有するIgG1サブタイプ(下記を参照)ハイブリドーマであったので、さらなる解析のために、IgG1ベクターにE13 cDNAをサブクローニングする必要はなかった。
【0363】
最初に、5'-SalI、及び3'-NheI制限酵素認識部位を含むオリゴヌクレオチドプライマーを、PCRによって重鎖の可変領域(VH)を増幅するようにデザインした。例えば、E63VHの場合、PCRは、PFUウルトラDNAポリメラーゼと共に、鋳型としてpTopoE63VHミニプレップDNAを、プライマーとしてE63HF85(配列番号60)、及びE63HR38(配列番号61)(表2を参照されたい)を使用して行った。NheI、及びSalIで消化した後、PCR産物をIgG1発現ベクター(IDEC Pharmaceuticals、San Diego、CA、N5KG1-Val Lark(NheI、及びSalI で予め消化したN5KG1の修飾ベクター(米国特許第6,001,358号)(8.9キロベースのDNA断片))にサブクローニングした。VHの存在は、制限酵素消化によって解析した。
【0364】
次に、5'BglII、及び3'BsiWI制限酵素認識部位を含むオリゴヌクレオチドプライマーを、PCRによって軽鎖の可変領域(VL)を増幅するようにデザインした。例えば、上記のE63VHのサブクローニングに続いて、E63VLをBglII、及びBsiWIでDNAベクターを消化することによって、N5KG1-Val Lark-VHベクターに挿入した。次いで、9.1kbのDNA断片を単離した。VH構築物と同様に、VLのPCRのためのプライマーセットを、5'BglI、及び3'BsiWIの認識部位を含むようにデザインした。これらのプライマー、E63LF84(配列番号62)、及びE63LR43(配列番号63)を使用して、pTopoE63VLミニプレッププラスミドDNAからVLを増幅した。PCR産物をBglII、及びBsiWIで消化して、アガロースゲル電気泳動、及びゲル精製によって単離した。E63VLを含むこの断片をT4DNAリガーゼと共に調製された9.1kbベクターに連結して、Top10細胞(Invitrogen)を形質転換するために使用した。陽性の大腸菌形質転換体を選択した。この発現ベクター、pGlKl12E63を精製し、E63VL、及びE63VH領域の存在を制限酵素解析によって確認した。
【0365】
組換えF23G1、E1Gl、及びF19G1抗体を産生するベクターの産生は、E63G1と本質的に同じ様式で行った。F23VHのPCR増幅を、F23HF86(配列番号66)、及びF23HR55(配列番号67)を使用して行った。F23VL増幅プライマーは、F23LF36(配列番号68)、及びF23LR43、(配列番号69)であった。E1VHのPCR増幅は、E1HFSal1(配列番号70)、及びE1HRNheI(配列番号71)を使用して行った。E1VLκ(A)、E1VLκ(B)、及びE1VLκ(C)のPCR増幅は、E1KR2BsiWI(配列番号75)、又はE1KR3BsiWI(配列番号76)のいずれかと対をなすE1KF2+3BglII(配列番号74)を使用して行った。F19VHのPCR増幅は、F19HFSalI(配列番号72)、及びF19HRNheI(配列番号73)を使用して行った。F19Lκ(A)、及びF19Lκ(B)のPCR増幅は、F19KR1+2BsiWI(配列番号77)、及びF19KF1+2+3BglII、(配列番号79)を使用して行った。F19Lκ(C)のPCR増幅は、F19KR3BsiWI(配列番号78)、及びF19KF1+2+3BglII(配列番号79)を使用して行った。また、生じるベクター、pKLG1/F23、pKLG1/E1、及びpKLG1/F19は、制限酵素消化、及びシーケンシングによって確認する。F19Lκ(D)は、抗体のC末端セグメントを産生する、配列分析によって検出されるリーディングフレームシフトのため、PCR増幅されなかった。
【0366】
E63重鎖可変領域(VH)のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号43)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化6】
【0367】
E63カッパ軽鎖可変領域(VL)のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号48)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化7】
【0368】
F23重鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号45)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化8】
【0369】
F23カッパ軽鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号50)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化9】
【0370】
E1重鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号41)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化10】
【0371】
E1カッパ軽鎖可変領域#1のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号102)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化11】
【0372】
E1カッパ軽鎖可変領域#2のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号46)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化12】
【0373】
E1カッパ軽鎖可変領域#3のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号103)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化13】
【0374】
E13重鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号42)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化14】
【0375】
E13カッパ軽鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号47)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化15】
【0376】
F19重鎖可変領域のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号44)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化16】
【0377】
F19カッパ軽鎖可変領域#1のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号104)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化17】
【0378】
F19カッパ軽鎖可変領域#2のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号49)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化18】
【0379】
F19カッパ鎖可変領域#3のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号105)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化19】
【0380】
F19カッパ鎖可変領域#4のcDNAのヌクレオチド配列(配列番号106)(開始コドン(ATG)から可変領域の終わりまで):
【化20】
【0381】
E63重鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号3)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化21】
【0382】
E63カッパ軽鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号8)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化22】
【0383】
F23重鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号5)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化23】
【0384】
F23カッパ軽鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号10)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化24】
【0385】
E1重鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号1)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化25】
【0386】
E1カッパ軽鎖可変領域#1(E1κ(A))のアミノ酸配列(配列番号82)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化26】
【0387】
Elカッパ軽鎖可変領域#2(E1κ(B))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号6)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化27】
【0388】
Elカッパ軽鎖可変領域#3(E1κ(C))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号83)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化28】
【0389】
E13重鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号2)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化29】
【0390】
E13カッパ軽鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号7)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化30】
【0391】
F19重鎖可変領域のアミノ酸配列(配列番号4)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化31】
【0392】
F19カッパ軽鎖可変領域# 1(F19κ(A))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号90)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化32】
【0393】
F19カッパ軽鎖可変領域#2(F19κ(B))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号9)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化33】
【0394】
F19カッパ軽鎖可変領域#3(F19κ(C))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号91)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化34】
【0395】
F19カッパ軽鎖可変領域#4(F19κ(D))のcDNAのアミノ酸配列(配列番号92)(リーダー配列(太字体)、及び可変領域):
【化35】
【表2】
【0396】
KMマウス(商標)は、例えば、そのそれぞれが参照により、これらの全体が本明細書に組み込まれる、Fishwildらの文献、1996 Nat. Biotechnol. 14:845-51;Lonbergらの文献、2005 Nat. Biotechnol. 9:1117-1 125;Tomizukaらの文献、2000 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97:722-7;Tomizuka 1997 Nat Genet. 16:133-43に記述されている。KMマウス(商標)の性質(例えば、κトランスジェニック株の産生において、複数のカッパ鎖遺伝子がマウスゲノムに組み込まれた)のため、クローンのハイブリドーマから発現された複数のカッパ軽鎖cDNAを有する可能性がある。これがその場合であるかどうかを決定するために、最小で10個のcDNAクローンをシーケンスする。複数のカッパ軽鎖抗体cDNAが単離される場合(例えば、E1、及びF19)、いくつかの構築物は、それぞれのカッパcDNAと組み合わさった様々な重鎖cDNAの対を含んで産生される。これらの発現構築物を、293FECTIN(Invitrogen、San Diego、CA)を使用して293F細胞にトランスフェクトする。次いで、72時間の培養液上清を抗体活性について試験して、免疫特異的にhLIGHTに結合する正確な重鎖及び軽鎖対(群)を同定する(例えば、ウエスタンブロット、ELISA、又はその他の同様の方法による)。複数のカッパ鎖を有する抗体(例えば、E1、及びF19)を特徴づける例示的な方法については、下記の実施例3を参照されたい。
【0397】
293F細胞からの組換えヒト抗hLIGHT抗体の産生:293F細胞の懸濁培養は、フリースタイル293発現培地において、〜120rpm/分で振盪しながら、37℃にて8% CO
2の加湿インキュベーターにおいて維持した。組換え抗体の一過性発現のためには、3×10
7個の293F細胞には、293-fectin(Invitrogen、Carlsbad, CA)を使用して、製造業者の説明書に従って、30μgのE63又はF23抗hLIGHT抗体のいずれかの組換えIgG1型をコードするそれぞれのプラスミドをトランスフェクトした。形質転換体を、30mlのフリースタイル293発現培地の懸濁液中で、通常の増殖条件下で5日間増殖させた。増殖培地を収集し、300gの速度での遠心分離によって細胞を除去し、続いて0.22μmのフィルターを介して濾過した。この精製されていない材料に存在する抗体濃度をhIgG ELISAによって決定して、インビトロアッセイに使用し、サブクラススイッチした抗体の機能的特性を評価した。
【0398】
(結果)
KMマウス(商標)を、CFA/IFAにおいて可溶性組換えFLAGタグの付いたhLIGHTで免疫した。いくつかのマウスは、hLIGHT-EL4細胞のELISA、及びFACS解析染色によって測定されるヒトIgG hLIGHT特異的な力価の範囲で、抗hLIGHT特異的抗体を生じた。最も高い応答を示すマウスの脾細胞を骨髄腫細胞と融合し、ヒト抗hLIGHTを産生するハイブリドーマを産生させた。個々のハイブリドーマによる抗hLIGHT抗体の産生は、抗hLIGHT ELISAによる一次スクリーニングにおいて決定した。このスクリーンでは、抗FLAG抗体をプレート上にコートして、FLAGのタグ付いた組換えhLIGHTを捕獲したが、これはFLAGエピトープをマスクして、抗FLAG抗体を産生するハイブリドーマの単離を防止するための成功した試みである。ELISA陽性クローンからの培地を、hLIGHT-EL4株化細胞を染色するフローサイトメトリーによる二次スクリーニングに使用し、hLIGHTの天然型に免疫特異的に結合する抗体の同定を確認した。
【0399】
陽性ハイブリドーマを、ハイブリドーマによって産生される抗体がhLIGHT-EL4細胞に対するHVEM:Fc、及びLTβR:Fcの結合を遮断する能力を順位付けすることによって、アンタゴニスト活性について試験した。この遮断活性を、ヒトIgG ELISAによって決定される抗体濃度に対して規準化した。上位15の候補を限界希釈によってクローン化し、モノクローナルハイブリドーマを得て、一方で、残りを凍結した。以下の基準:hLIGHTに対する相対結合親和性:hLIGHT-EL4細胞に対するヒトHVEM:Fc及びLTβR:Fc結合を遮断する能力、互いの交差遮断、並びに結腸上皮細胞系列HT29.14sからの可溶性、及び細胞表面に発現したhLIGHTを媒介したケモカイン分泌を遮断する能力に基づいた性質決定、並びに順位付けのために、これらの15抗体について、小スケール精製を吸光培養(extinction culture)から産生した(<1mg)。これらの研究に基づいて、上位5つの選択した候補(E1、E13、E63、F23、及びF19)の特性を
図3に示してある。
【0400】
E1、E13、E63、F23、及びF19抗hLIGHTモノクローナル抗体は、それぞれ活性化されたヒトT株化細胞(II23.D7)、及び安定にhLIGHTを発現する株化細胞hLIGHT-EL4に特異的に結合するが、元のEL4、又は静止II23.D7細胞は、結合しない(
図1A)。これらのヒト抗hLIGHT抗体の結合は、飽和に達した(
図1B)。それぞれの抗体の機能的な定常状態の結合親和性を、hLIGHT-EL4細胞を標識するためにに必要とされる抗体の量を滴定することによって決定した(
図2A、及び2B)。非線形回帰解析を行って、それぞれの候補について、機能的結合親和性測定、又はEC50を決定した(
図3)。機能的親和性の範囲を観察した。低EC50、並びに飽和時の高レベルの染色(平均蛍光強度(MFI))は、両方とも順位付け、及び選択過程の間に理想的であるとみなされた。
【0401】
抗体をELISAによって試験して、これらが可溶性hLIGHTに対する結合について互いに競合するかどうかを決定した(
図4)。2つのhLIGHTエピトープグループが、この解析において同定された。「E抗体」(E1、E13、及びE63)は、互いを交差遮断し、かつ「F抗体」(F19、及びF23)は、互いに交差遮断する。しかし、「E抗体」は、「F抗体」を交差遮断することができず、その逆も出来なかった。予想通り、全ての抗体は、このアッセイにおいてそれら自身を遮断した。
【0402】
フローサイトメトリーに基づいたアッセイを使用して、ヒトHVEM:Fc及びLTβR:Fc融合タンパク質を、細胞表面に発現したhLIGHTに対して遮断するE1、E13、E63、F23、及びF19の能力を、それぞれ
図5A、及び5B、及び
図6A、及び6Bに示してある。これらの実験では、それぞれの抗体の段階的量をEL4-hLIGHT株化細胞に添加し、続いて、受容体融合タンパク質の半飽和量を添加した。受容体融合タンパク質は、Hisタグの付いたLTβR:Fcについては抗His抗体、又はビオチン化HVEM:Fcについてはストレプトアビジン-PEのいずれかによって検出した。示したように、それぞれの抗体は、いずれの受容体融合タンパク質がhLIGHTに結合するのも遮断するが、対照的に、完全ヒト抗インフルエンザM2抗体は、いずれのFc-受容体結合に対しても効果を有さなかった。それぞれの実験において、全ての抗体は、用量依存的な様式で受容体結合を遮断し、IC
5O用量を決定するための非線形回帰による解析を可能にした(
図3)。潜在的候補を順位付けするときに、これらの値を考慮に入れた。
【0403】
本発明のアンタゴニスト抗体がhLIGHTを媒介したシグナリングを遮断することを直接証明するために、インビトロにおいてhLIGHTを媒介したシグナリングを測定するためのアッセイを確立した。この目的のために、LTβR、及びHVEMの両方を発現する結腸上皮細胞系列HT29.14sを、段階的量の可溶性hLIGHTで処理し、数日の時間経過にわたって分泌されたサイトカインの存在について増殖培地を解析した。標準的なELISA、及びサスペンジョンアレイマルチプレックス解析を使用して、hLIGHTが用量依存的な様式でCCL20、IL-8、及びRANTESを誘導することを決定した(
図7、及び
図8A、及び8B)。
図7は、3日目に収集した可溶性hLIGHTの用量滴定を表す。組換えTNFを、TNF受容体を介したケモカイン誘導の陽性対照として使用し、一方で、リンホトキシン(LTα
1β
2)を、LTβRを介したシグナリングの陽性対照として使用した。FLAGタグの付いた細菌アルカリホスファターゼ(FLAG-BAP)を、タグの付いた無関係なタンパク質の陰性対照として使用した。予想通りに、細胞をhLIGHTと接触させることによって産生されるケモカインのレベルは、LTαβによって誘導されるものと同等であるものの、TNFは、CCL20、及びIL-8の誘導により効果的であったが、類似レベルのRANTESを誘導した。この細胞反応アッセイを使用してhLIGHTシグナリングを測定し、インビトロにおいてhLIGHTを媒介したシグナリングイベントを遮断する、本発明の抗体の能力を評価する。
【0404】
hLIGHTを媒介したHT29.14sのCCL20誘導アッセイでは、段階的量の抗hLIGHT抗体を一定量の組換え可溶性hLIGHTと共にプレインキュベートし、次いでHT29.14s細胞に添加した(
図9)。ケモカインレベルを処理後3目日、又は4日目にアッセイして、可溶性hLIGHT単独、又はアイソタイプ対照としての無関係の完全ヒト抗インフルエンザM2タンパク質と共にプレインキュベートした可溶性hLIGHTによって誘導されるレベルと比較した。これらのアッセイにおいて、本明細書において試験した本発明の抗体は、用量依存的な様式で可溶性hLIGHTを媒介したCCL20誘導を遮断した。場合によっては、非線形回帰分析により、IC
50値を生じることができた。
【0405】
任意の特定のメカニズム、又は理論によって拘束されることは望まないが、細胞表面hLIGHTが他の細胞上のその同族受容体と結合することによって開始されるシグナリングは、HVEM相互作用を介して観察されるT細胞共刺激活性、又は腸、脾臓、若しくはリンパ節の間質起源若しくは上皮性起源の細胞上に発現されるLTβRを介したケモカイン産生の増加を発揮するのに重要であるかもしれないことが考えられる。腸におけるCCL20の誘導は、可溶性因子によるよりも、上皮細胞と接触する細胞上のLTβRリガンドの発現によって、より調節されるようである(Rumboらの文献、2004 Gastroenterology 127 213-23)。従って、本発明者らの抗体が細胞表面hLIGHTを遮断する能力を評価するために、細胞表面hLIGHTシグナリングアッセイを開発した。このアッセイでは、ホルマリン固定したhLIGHT-EL4細胞を、可溶性hLIGHTアッセイと同様の様式でHT29.14s細胞とこれらをインキュベートすることによってケモカインを誘導するために使用した。これらの細胞は、可溶性hLIGHTと同等のレベルにCCL20、及びRANTESを誘導した。段階的量の抗hLIGHT抗体を固定されたhLIGHT-EL4細胞と共にプレインキュベートしたときに、RANTESの誘導は、hLIGHTを発現する細胞が添加されなかったときに観察されるレベルに遮断された(
図10)。同一実験において、CCL20も同様に阻害された。合わせると、これらのデータは、本発明の抗体がインビトロにおいて可溶性及び膜結合hLIGHTシグナリングの両方を遮断することができることを示す。
【0406】
(実施例2-市販のマウス抗ヒトモノクローナル抗体の特性付け)
抗体交差遮断。交差遮断実験は、R&D Systems(「R&DマウスmAb」)、及びAbnova(「AbnovaマウスmAb」)から入手可能なマウス抗hLIGHTモノクローナル抗体、並びに実施例1において同定されたヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体を使用して、実施例1に記述したように行って、抗体がどのhLIGHTエピトープに結合するかを評価した。結果を
図11に示してある。
【0407】
結果は、R&DマウスmAbが、ヒトE1、E13、及びE63モノクローナル抗体(「ヒトE抗体」)と同じエピトープ、並びにヒトF19、及びF23モノクローナル抗体(「ヒトF抗体」)と同じエピトープに結合することを示す。従って、2つの異なるエピトープのうち一つにのみ免疫特異的に結合することが見いだされた、実施例1において同定されたヒト抗hLIGHT E&Fモノクローナル抗体とは対照的に、R&DマウスmAbは、両方のhLIGHTのエピトープグループに結合する。すなわち、実施例1において同定されたヒトE抗体、及びヒトF抗体は、互いに交差遮断しなかった。ヒトE抗体は、他方のヒトE抗体を交差遮断し、かつヒトF抗体は、他方のヒトF抗体を交差遮断したが;一方、ヒトE抗体、及びヒトF抗体は、全てR&DマウスmAbを交差遮断することができた。同様に、R&DマウスmAbは、ヒトF抗体、並びにヒトE抗体を交差遮断した。
【0408】
また、結果は、AbnovaマウスmAbが、ヒトE抗体、及びヒトF抗体によって結合されるいずれのエピトープとも結合しないことを示す。すなわち、AbnovaマウスmAbは、いずれのヒトE1、E13、E63、F19、又はF23抗体によっても交差遮断されず、またAbnovaマウスmAbは、いずれのヒトE1、E13、E63、F19、又はF23抗体も交差遮断できなかった。
【0409】
293 hLIGHT細胞に対するHVEM:Fcの結合についての抗体の遮断活性。E1、E13、及びF19ヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体、R&DマウスmAb、市販のヤギ抗hLIGHTポリクローナル抗体(R&D Systems)、及びウサギ抗hLIGHTポリクローナル抗体(eBioscience)を、実施例1に記載されているように、これらがhLIGHTを発現する293細胞に対するHVEM:Fcの結合を遮断する能力について試験した。結果を
図12、及び
図14Bに示してある。全ての4つのモノクローナル抗体は、FACS解析によって決定すると、用量依存的様式で結合を阻害することができた。また、R&Dヤギポリクローナル抗体も、HVEM:Fcの結合を阻害することができたが、eBioscienceウサギポリクローナル抗体は、できなかった。
【0410】
293 hLIGHT細胞に対するLTβR:Fc結合についての抗体の遮断活性。E1、及びE13ヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体、R&DマウスmAb、市販のヤギ抗hLIGHTポリクローナル抗体(R&D Systems)、及びウサギ抗hLIGHTポリクローナル抗体(eBioscience)を、実施例1に記載されているように、これらがhLIGHTを発現する293細胞に対するLTβR:Fcの結合を遮断する能力について試験した。結果を
図13、及び
図14Bに示してある。全ての4つのモノクローナル抗体は、FACS解析によって決定すると、用量依存的様式で結合を阻害することができた。また、R&Dヤギポリクローナル抗体も、LTβR:Fcの結合を阻害することができたが、eBioscienceウサギポリクローナル抗体は、できなかった。
【0411】
天然の、及び変性したhLIGHTに対する結合。5マイクログラムの可溶性ヒトLIGHTを2×SDSサンプル緩衝液中で煮沸した(変性させた)か、又は未処置(天然)のいずれかにし、次いで両者を6回連続希釈した。それぞれのhLIGHT希釈の5μlを、8マルチチャンネルピペットを使用して、水和した0.2μm PVDF膜(Invitrogen、Carlsbad, CA)上に同時にスポットした。ブロットを風乾し、次いで再水和し、ブロックした(1×TBST(Tris緩衝食塩水Tween-20)+2.5%スキムミルク+0.02%アジ化ナトリウム)。それぞれのブロットを5μg/mlのそれぞれの一次抗体(下記参照)でプローブした。ブロットを1×TBSTで3回洗浄し、続いて5μg/mlのビオチン化二次抗体(ビオチン-ヤギαヒト(Vector Labs、Burlingame、CA)、ビオチン-ヤギαマウス(Jacksonlabs、Bar Harbor、ME)、ビオチン-マウスαヤギ(Sigma-Aldrich corp., St. Louis、MO))洗浄した。ブロットを1×TBSTで3回洗浄し、続いてSuper SA-HRP(Amersham Biosciences、Piscataway NJ)洗浄した。化学発光を、ECL検出キット(Amersham Biosciences、Piscataway、NJ)を使用する検出のために使用してX-OMAT ARイメージングフィルム(Kodak、Rochester、New York)に露光することよって、シグナルを視覚化した。
【0412】
試験した一次抗体は、E1、E13、E63、F19、F23ヒト抗hLIGHT mAb(実施例1を参照)、R&D Systems(「R&DマウスmAb」)、及びAbnova(「AbnovaマウスmAb」)から市販されているマウス抗hLIGHTモノクローナル抗体、ヤギ抗hLIGHTポリクローナル抗体標品(R&D Systems「R&DヤギpAb」)、並びに2つのウサギ抗hLIGHTポリクローナル抗体標品(eBioscience(「eBioscienceウサギpAb」)、及びPeprotech(「PeprotechウサギpAb」))であった。
【0413】
結果は、
図15、及び
図16に示してある。このアッセイで試験した本発明のヒト抗hLIGHTモノクローナル「E抗体」(E1、E13、及びE63)は、可溶性hLIGHTの天然型、及び変性型の両方に免疫特異的に結合する(
図15A、及び
図16)。E63は、変性したhLIGHT(最小検出限界は、139ngの変性hLIGHTである)よりも低い濃度の天然のhLIGHT(最小検出限界は、3.9ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。また、抗体E1は、変性したhLIGHT(最小検出限界は、139ngの変性hLIGHTである)と比較して、より低い濃度の天然のhLIGHT(最小検出限界は、23ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。抗体E13は、hLIGHTの天然、及び変性型の両方に免疫特異的に結合し、両方のhLIGHTのタイプについて0.64ngの最小検出限界であった。
【0414】
ヒト抗hLIGHTモノクローナル「E抗体」とは対照的に、このアッセイで試験した本発明のヒト抗hLIGHTモノクローナル「F抗体」(F19、及びF23)は、可溶性hLIGHT(最小検出限界は、23ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合するが、最高濃度(>5000ng)の変性hLIGHTという条件下でさえも、天然型には結合しない(
図15A、及び
図16)。
【0415】
このアッセイで試験したそれぞれの市販のマウス抗hLIGHTモノクローナル抗体(R&DマウスmAb、及びAbnovaマウスmAb)は、可溶性hLIGHTの天然型、及び変性型の両方に免疫特異的に結合する。R&DマウスmAbは、変性したhLIGHT(最小検出限界は、139ngの変性hLIGHTである)と比較して、より低い濃度の天然hLIGHT(最小検出限界は、23ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。AbnovaマウスmAbは、ほぼ同等濃度の可溶性hLIGHTの天然型、及び変性型の両方に免疫特異的に結合する(最小検出限界は、それぞれ、0.64ngの天然、又は変性したhLIGHTである)。
【0416】
3つの市販の抗hLIGHTポリクローナル抗体標品(R&DヤギpAb、eBioscienceウサギpAb、及びPeprotechウサギpAb)は、それぞれ可溶性hLIGHTの天然型、及び変性型の両方に結合する。R&DヤギpAbは、変性したhLIGHT(最小検出限界は、0.13ngの変性hLIGHTである)と比較して、わずかに低い濃度の天然hLIGHT(最小検出限界は、0.04ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。また、eBioscienceウサギpAbは、変性したhLIGHT(最小検出限界は、1.2ngの変性hLIGHTである)と比較して、わずかに低い濃度の天然hLIGHT(最小検出限界は、0.4ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。同様に、PeprotechウサギpAbも、変性したhLIGHT(最小検出限界は、0.13ngの変性hLIGHTである)と比較して、わずかに低い濃度の天然hLIGHT(最小検出限界は、0.04ngの天然hLIGHTである)に免疫特異的に結合する。
【0417】
hLIGHT受容体を発現する細胞の生物活性の阻害。また、本実験は、市販のマウス抗hLIGHTモノクローナル抗体が、HT29.14s細胞の細胞表面に発現したLTβR、及びHVEMに対して可溶性hLIGHTが結合するのを競合的に遮断できるかどうかを決定するために、実施例1に記載したように行った。結果を
図17(CCL20)、及び
図18(RANTES)に示してあり、R&DマウスmAbもAbnovaマウスmAbも、これらの細胞によるLIGHTを媒介したCCL20、又はRANTESケモカインの産生を阻害することができず、一方で、ヒトE13、及びヒトF23 mAbsは、ケモカイン分泌をバックグラウンドレベルまで低減させることができたことを示す。
【0418】
(実施例3−F19及びE1ヒト抗hLIGHT抗体のカッパ鎖の特性付け)
実施例1において論議した手順を使用して、E1及びF19ハイブリドーマによって産生される抗体の好ましいカッパ鎖-重鎖の対を見いだした。これらの実験の結果に基づいて、E1κ(B)(配列番号6)は、E1ハイブリドーマによって産生されるhLIGHT抗体の好ましいカッパ軽鎖であり、F19κ(B)(配列番号9)が、F19ハイブリドーマによって産生されるhLIGHT抗体の好ましいカッパ軽鎖であることが示された。
【0419】
組換え単一カッパ鎖抗体は、親ハイブリドーマ細胞に存在した個々のカッパ鎖遺伝子のそれぞれと対をなす重鎖遺伝子を含む哺乳動物発現ベクターの一過性トランスフェクションによって産生した。次いで、この材料を、それぞれの親ハイブリドーマから産生された精製された抗体と並列して試験した。
【0420】
抗体結合アッセイは、実施例1に記載したように行った。E1κ(B)、又はF19κ(B)を含むカッパ鎖-重鎖対は、それぞれの親ハイブリドーマが産生した抗体と比較して、同等程度にhLIGHTを安定にトランスフェクトした株化細胞(HEK 293-hLIGHT)を特異的に染色した(
図19)。
【0421】
交差遮断ELISA実験を、実施例1に示すように行って、結果は、これらの組換え抗体が、これらの親ハイブリドーマ抗体と同じhLIGHTのエピトープを認識することを示した(
図20)。
【0422】
単一カッパ鎖組換え抗体を、ヒトHVEM、及びLTβRの両方の可溶性受容体-Fc融合形態に対して結合する、細胞表面に発現したhLIGHTを遮断するこれらの能力について、実施例1に記載されているように更に試験した(
図21)。遮断のレベルは、親抗体と同一ではなかった。
【0423】
最後に、組換え単一カッパ抗体を、これらがHT29結腸上皮細胞からのLIGHTを媒介したCCL20分泌を阻害する能力について、実施例1、及び2(
図22、及び
図23)に記載したように試験した。これらの実験では、抗hLIGHT抗体と可溶性hLIGHTのインキュベーションが、親ハイブリドーマと同様にHT29.14s細胞からのhLIGHTを媒介したCCL20分泌を遮断する。
【0424】
加えて、単一カッパ鎖組換え体も、天然LIGHT対変性したLIGHTのドットブロット評価において、親ハイブリドーマが産生した抗体の特異性を維持する(データ示さず)。
【0425】
合わせると、これらの結果は、E1κ(B)(配列番号6)は、E1重鎖(配列番号1)と組み合わせて使用するための好ましいカッパ軽鎖であり、F19κ(B)(配列番号9)は、F19重鎖(配列番号4)と組み合わせて使用するための好ましいカッパ軽鎖であることを示す。
【0426】
(実施例4−LIGHTの一塩基多型(SNP)変異体に対するHVEM:FC、及びLTβR:Fcの結合の、抗体結合、及び抗体を媒介した遮断)
ヒトLIGHTについて、少なくとも2つの非同義的一塩基多型(SNP)変異体が存在する(
図24)。一つのSNP変異体は、アミノ酸位214にてグルタミン酸(E)、又はリジン(K)をコードし、その他のSNP変異体は、アミノ酸位32にてセリン(S)、又はロイシン(L)をコードする。
図24A-24Bに示したように、種々の民族集団全体でそれぞれのSNP変異体の対立形質頻度が、変化する。従って、所与のSNP変異体に結合するhLIGHT抗体は、所与のSNP変異体のより高い発病率を有する民族集団におけるhLIGHTを媒介した疾患、若しくは症候の治療、又は予防において、より効果的であるかもしれない。
【0427】
この実施例では、本明細書に提供したhLIGHT抗体は、hLIGHT細胞外ドメイン、及び細胞質ドメインに存在する非同義的hLIGHT SNP変異体に結合することが示された。また、SNP変異体に対するこれらの抗体の結合は、hLIGHT SNP変異体に対するHVEM:Fc、及びLTβR: Fcを効率的に遮断し、またhLIGHT受容体を発現する細胞の生物学的活性を効率的に遮断する抗体の能力と相関した。
【0428】
抗体の結合。F23、及びE1κ(B)抗体の用量滴定を実施例1のように行って、これらの抗体が細胞表面に発現したhLIGHT SNP変異体に結合するかどうかを決定した。本質的に実施例1に記載されているように製造してしたEL4株化細胞をこれらの実験に使用し、それぞれのhLIGHT SNP変異体を安定に表面に発現した。それぞれ
図25A、及び25Cに示したように、F23、及びE1κ(B)抗体のそれぞれは、214E-32S、及び214E-32LのSNP変異体の両方を結合した。しかし、
図25Bに示したように、F23抗体のみが214K-32SのSNP変異体を認識し、E1κ(B)は、認識しなかった。
【0429】
また、F23(IgG1)、F19、E63、及びE1κ(B)抗体を試験して、「F抗体」、及び「E抗体」がSNP変異体のいずれかの形態を認識する能力間に相違があるかどうかを決定した。
図26A、及び26Bに示したように、F23、及びF19抗体は、両方のhLIGHTの214E、及び214KのSNP型に結合する。しかし、E63、及びE1κ(B)抗体は、LIGHT 214Eのプレドミナント型にのみ結合し、214Kには結合しなかった(
図26A、及び26B)。
【0430】
LIGHT SNP変異体214K-32Sに対するHVEM:Fc、及びLTβR:Fcの結合についての抗体の遮断活性。F23抗体は、LIGHT変異体のプレドミナント型(214E)、及び低(less)プレドミナント型(214K)の両方に結合したので、次にF23抗体が、HVEM:Fc、又はLTβR:Fcの結合を遮断することができるかどうかを決定した。受容体融合タンパク質の抗体を媒介した遮断は、実施例1のように行った。簡潔には、株化細胞EL4-214K-32Sを、抗LIGHT抗体の量を増加してインキュベートし、続いてHVEM:Fc、又はLTβR:Fcのいずれかを添加した。受容体結合に対するこのプレインキュベーションの効果は、実施例1と同様に、HVEM:Fc、又はLTβR:Fcのいずれかの検出によって評価した。
図25Dに示したように、F23抗体は、LIGHT 214K-32S変異体に対するHVEM:Fc、及びLTβR:Fcの両方の結合を効率的に遮断した。
【0431】
細胞表面LIGHT SNP変異体を媒介した、LIGHT受容体を発現する細胞の生物活性の阻害。この研究は、214K、及び214Eの両方のhLIGHT SNP変異体に結合することが以前に示されたヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体が、また、細胞表面に発現したhLIGHTの214E、若しくは214K SNP変異体のいずれか、又はその可溶性hLIGHT SNP変異体により、LTβR、及びHVEMを発現するヒト結腸上皮細胞、HT29.14sにおけるRANTES分泌を効果的に遮断できるかどうかを決定するために行った。細胞表面に発現したLIGHTを媒介したHT29.14s RANTES誘導アッセイでは、段階的量の抗hLIGHT抗体を、hLIGHTのSNP変異体(214K、又は214E)を発現する一定数の細胞と共にプレインキュベートした。ケモカインレベルを処理後の3日目にアッセイして、可溶性hLIGHT単独、hLIGHTを発現する細胞単独、又はアイソタイプの対照タンパク質として無関係なヒトIgGとプレインキュベートした細胞によって誘導されるレベルと比較した。
【0432】
これらのアッセイでは、本明細書に提供した抗体(F19、及びF23)が、可溶性hLIGHT、及び細胞表面に発現した両方のhLIGHT SNP変異体(214E、又は214K)を媒介したRANTES誘導を、用量依存的な様式で遮断した。R&D systemsから入手可能な市販のマウス抗hLIGHTモノクローナル抗体(実施例1と同様の、R&DマウスmAb)は、可溶性、又は細胞表面に発現したhLIGHTを媒介したケモカイン分泌のいずれをも、SNP変異体に関係なく、遮断することができなかった。細胞表面に発現したhLIGHT変異体、及び可溶性組換えhLIGHTの陽性対照の両方は、同等レベルのRANTESを誘導し、かつ細胞表面に発現されたhLIGHT変異体、又は可溶性組換えhLIGHTのいずれかとの負の対照のアイソタイプhIgGのプレインキュベーションは、RANTESレベルを有意に低減させなかった。
【0433】
考察。hLIGHTゲノム座位における一塩基多型(SNP)を加えた30のうち、少なくとも2つの非同義的hLIGHTが、これらと関連する頻度データで存在する(
図24)。一方は、hLIGHTのアミノ酸位214にてグルタミン酸(〜0.9)、又はリジン(0.1)をコードし、hLIGHTの細胞外領域に位置する。他方は、アミノ酸残基32にてセリン(0.99)、又はロイシン(0.011)をコードし、hLIGHTの細胞質領域に位置する。hLIGHTゲノム座位は、炎症性腸疾患についての感受性座位を含む(Rioux et al.(2000)Am J Hum Genet. 66:1863- 70)染色体領域chl9pl3.3に位置し、従って、SNPは、IBD疾患の頻度に相関し得ることを示唆する。従って、本明細書に提供したアンタゴニスト抗hLIGHT抗体は、hLIGHTの非同義的SNP変異体を認識できるかどうかを決定することに興味が持たれた。
【0434】
この実施例では、本発明者らは、抗hLIGHT抗体がEL4株化細胞の表面上で安定に発現するhLIGHT SNP変異体に結合する能力を試験した。
図25A、及び25Bに示したように、F23は、SNP変異体214E、及び214Kの両方に結合し、一方、E1κ(B)は、プレドミナント型の214Eのみに結合する。F23は、同様に、これらの細胞に対するHVEM:Fc、又はLTBRrFcのいずれの結合も遮断する(
図25D)。予想通りに、細胞質SNPは、いずえれの抗体の結合にも影響を及ぼすようには見えない(
図25C)。「E抗体」、及び「F抗体」を試験したときは、F抗体のみが、214K、及び214EのSNP変異体の両方に結合することができた(
図26A、及び26B)。市販のR&DマウスmAb抗体はまた、両方のSNP変異体に結合することができた(データ示さず)。
【0435】
インビトロでのLIGHTのSNP変異体に対する受容体の可溶型の抗hLIGHT抗体遮断に加えて、細胞表面のhLIGHT SNPを媒介したケモカイン誘導も、本発明の抗hLIGHT抗体によって阻害された。このアッセイでは、214E又は214K hLIGHT SNP変異体のいずれかを発現するEL4株化細胞をホルマリンで固定して、HT29結腸上皮株化細胞を処理するために使用した。
図27に示したように、これらの株化細胞は、単独で、1μgの可溶性LIGHTと比較して同様のレベルのRANTESを誘導した。抗hLIGHT「F抗体」は、hLIGHT発現する株化細胞を段階的濃度の抗体とプレインキュベートすることによって試験し、アイソタイプ対照、又は市販のR&DマウスmAbと比較した。F23、及びF19κ(B)のは両方とも、いずれのSNP変異体を発現する株化細胞によって媒介されるRANTES分泌も阻害した。しかし、R&DマウスmAb、及びヒトアイソタイプの陰性対照は、いずれのLIGHT SNP変異体によるRANTES分泌も阻害しなかった。これは、R&DマウスmAbが両方のSNP変異体に結合することができたという事実にもかかわらずであった。これらの結果は、本発明のF23及びF19κ(B)抗体が、LIGHT SNP変異体によるいずれかのシグナリングを遮断することを証明するだけでなく、市販のR&DマウスmAbに対する優位性をも示す。
【0436】
(実施例5−急性異種間移植片対宿主病モデルにおける124F23のインビボの有効性研究)
この実施例では、本明細書に提供した抗hLIGHT抗体のインビボの有効性を、マウス急性異種間移植片対宿主病モデル(GVHD)において評価した。F23抗体は、このモデルにおいて、全体的な肉眼的病態(下痢、腹膜炎、及び腹水症、並びに腸管炎症)、及び組織病態(炎症重症度、炎症程度、絨毛損傷/萎縮、及びパーセント関与)を低減させること、並びに脾臓におけるT細胞の数の低減が示された。
【0437】
全血からのヒトPBMCの精製:全血は、Scripps Green病院(La Jolla、CA)における通常の供血プログラムによって、18〜50歳の年齢の間の健康なドナーから収集し、ヘパリンを添加して凝固を防止した。人種、民族、又は性は、特定しなかった。血液をPBSに希釈して、次いでFICOLL-PLAQUE Plus(Amersham Biosciences)の下に置いた。単核細胞を、ブレーキをかけずに1800回転数/分での遠心分離によって、血清、及び血小板から分離した。次いで、PBMCを含む境界面を収集して、PBSで2回洗浄した。
【0438】
急性移植片対宿主病のインビボモデル:急性異種間移植片対宿主病モデルを使用して、基本的に
図28において概説したように、インビボにおけるF23(124F23G1)ヒト抗ヒトLIGHT抗体の治療可能性を試験した(Watanabeらの文献、2006 1006. Clin Immunol. 120 247-59)。簡潔には、5〜10週齢の重症複合免疫不全(SCID)雄マウスに、20μgのラット抗マウスIL2受容体-β(IL2Rβ)鎖抗体(TMβl, Tanakaらの文献、1993 J Exp Med. 178 1103)を-2日目に注射し、内因性マウスナチュラルキラー細胞を枯渇させた。翌日(-1日目)、マウスは、セシウム供与源を使用して2.5Gyの致死量以下の照射を受け、ヒトの細胞を腸管に移動させた。その翌日(0日目)、マウスは、腹腔内注射によって、PBS中の10,000,000の総ヒト末梢血単核細胞を受け、続いて直ちに、100μlのPBS中の100μgの用量にてヒト抗ヒトLIGHT(124F23G1)、又は負の対照hIgG1(抗ジニトロフェノール(抗DNP)、キリンビール株式会社)抗体を静脈注射した。ヒトT細胞が増殖し、移植片対宿主様の疾患、及び症候を誘導し、その結果、例えば体重減少、血尿、腹水症、肝臓、及び腸管における炎症細胞浸潤、並びに最終的には死に至る。T細胞単独の移植でも、同様の症候を誘導するので、本疾患は、主にヒトT細胞によって媒介される。体重を3〜4日毎に決定し、マウスは、毎週抗IL2Rβ抗体を受けた。12日目にマウスを屠殺し、疾患の肉眼的病態、及び症候について解析し、脾臓をフローサイトメトリー解析のために、盲腸を組織学のために収集し、血清をヒトサイトカイン、及び抗体の解析のために収集した(Watanabeらの文献、1006. Clin Immunol. 120 247-59)。
【0439】
ヒト抗ヒトLIGHTモノクローナル抗体のインビボ機能解析。12日目に観察された肉眼的病態は、以下の通りにスコア化された:下痢(0、又は1)、小腸、及び腹腔における大量出血、並びに腹膜炎(それぞれ、無し、軽度、中等度、重度として、それぞれ0、1、2、又は3と順位付けた)。全ての疾患症候の合計を使用して、合計肉眼的病態スコアを決定した。
図29に示したように、対照抗体、又はPBMC単独(抗体は、注射されていない)を受けたマウスは、全てGVHDの症候を示し、124F23G1抗LIGHT抗体を受けたマウスより高い病態スコアであった。
【0440】
組織病態解析を盲腸のH&E切片に対して行い、以下の通りにスコア化された:炎症重症度、炎症程度、絨毛損傷/萎縮、及びパーセント関与(それぞれ無し、軽度、中等度、重度として、それぞれ0、1、2、又は3と順位付けした)。最終スコアは、それぞれのカテゴリーの合計であり、それぞれのマウスについて12の最大スコアであった。
図30に示したように、対照抗体、又はPBMC単独(抗体は、注射されていない)を受けたマウスは、同様の組織病理を有したが、124F23G1を注射したマウスは、組織学的な疾患の徴候を有さなかった。抗LIGHTで処理した動物で観察された盲腸の組織の一例を
図31Aに図示してあり、これは、一様な絨毛構造、粘膜下組織、及び筋肉層、並びに腹水、又は血液の不足を示す。対照的に、対照抗体で処理した動物からの盲腸の組織は、腹水で満たされた粘膜下組織、赤血球のクラスターによって示された腸管の出血の徴候、及び顕著なリンパ球浸潤を含む、顕著な疾患の特徴を有する(
図31B)。
【0441】
脾臓の解析は、肉眼的病態、及び組織病態と一致していた。ヒトT細胞は、対照抗体で処理したマウスの脾臓に存在したが、124F23G1で処理した動物におけるヒトT細胞の数は、対照動物におけるT細胞の数よりも著しく低かった(
図32)。
【0442】
追跡調査において、抗hLIGHT抗体のT細胞枯渇(IgG1)、及び/又は非枯渇(IgG4PE)型の両方を使用して、T細胞が抗体によって遮断されるか、又はその代わりにアポトーシスを受けるかどうかなどの、疾患寛解のメカニズムを評価することができる。
【0443】
考察:急性移植片対宿主疾患(GVHD)は、同種間造血幹細胞移植と関連する主要な合併症である。GVHDは、一般に、ドナーT細胞による宿主組織に対する幅広い攻撃として定義される。移植に続く全身性の免疫抑制は、GVHDを予防するための現在の方法であるが、これは、日和見病原体感染、及び白血病の再発を引き起こしうる。従って、T細胞同時刺激シグナルの遮断は、免疫抑制薬よりも望みがある選択肢である。最近の報告では、T細胞のLIGHT-HVEM同時刺激が、GVHDにおける重要な病原性の役割を果たすことを示す(Xuらの文献、(2007)109:4097-4104)。従って、アンタゴニスト抗LIGHT抗体は、GVHDに対して治療有効性を有するかもしれない。急性異種間GVHDモデルにおいて証明されたインビボでの有効性は、この可能性を証明する。
【0444】
ヒトPBMCが、NK細胞が枯渇した半致死的に照射を受けたSCIDマウスに注射されるGVHDの急性異種間モデル(
図28)。このモデルでは、照射により、腸管損傷を惹起し、T細胞が、疾患の腸管炎症を媒介する。動物は、PBMC注射後およそ12日以内に重篤な疾患の徴候を示す。疾患の特徴は、大量出血、腹水、及び絨毛萎縮で明らかにされる腸管炎症を含む。最初の研究では、100マイクログラムの抗LIGHT抗体(124F23G1)によるマウスの処理により、小腸において観察された肉眼的病態を低減させた(
図29)。同様に、この低減は、盲腸の組織病態による、より精密な解析によって補強され、この場合は、抗LIGHT抗体処理により、検出可能な疾患を引き起こさなかった(
図30)。
図31Aは、抗LIGHT処理した動物由来の盲腸の代表的なH&E染色切片を示す。対照的に、対照抗体処理した動物の盲腸は、大量出血のを示す細胞の赤いパッチ、はなはだしく内旋した液体で満たされた粘膜下組織、及びリンパ球浸潤を含む、小腸における重篤な炎症の特徴を示した(
図31B)。このモデルでは、移植したヒトT細胞が、主に疾患誘導の原因であり、脾臓のT細胞数が、疾患重症度と相関する傾向がある。抗LIGHT抗体処理は、脾臓における総ヒトT細胞数を有意に低減させた(
図32)。従って、合わせると、これらのデータは、このモデルにおけるインビボの有効性を示し、抗LIGHT抗体が負の対照と比較して疾患の徴候を著しく低減させたことを示す。
【0445】
(実施例6−ヒトLIGHT/抗ヒトLIGHT抗体(F23)相互作用のX線結晶解析)
F23G1抗体(又はそのFab断片)を使用して、天然の三量体hLIGHTの優先的認識の性質を評価する。構造解析は、抗hLIGHT抗体とhLIGHT分子との間の特異的な接触アミノ酸残基の同定を可能にし、抗体によって認識される高次構造上のエピトープを更に定義する。LIGHT-抗-LIGHT Fab複合体の結晶化は、シッティングドロップ蒸気拡散の標準的な方法によって行う(例えば、McReeの文献 1993 実用タンパク質結晶学(Practical Protein Crystallography)(Academic Press、San Diego、Ca), pp. 1-23にて;Rhodesの文献 1993 (結晶学が血漿を明らかにした(Crystallography Made Crystal Clear)(Academic Press、San Diego、CA), pp. 8-10にて、29-38を参照されたい)。結晶は、シンクロトロンを使用して解析し、データは、巨大分子の結晶学に必要とされる大部分の計算を包含する異種プログラムの集団である、CCP4ソフトウェアセット(Science & Technology Facilities Council, Computational Science and Engineering Departement)を使用して解析する。当業者が識するとおり、本明細書に提供したその他のhLIGHT抗体を同様に使用して、hLIGHTエピトープ結合、及びアミノ酸接触残基を決定することができる。
【0446】
(実施例7−大腸炎疾患モデルにおける124F23のインビボ有効性研究)
大腸炎のヒトT細胞移入モデル。Morrisseyらの文献、(1993)J Exp Med. 178 237に記述されているマウス大腸炎のCD4+/CD45Rbhi移植モデルに類似して、RAG -/-マウスにヒトナイーヴT細胞(CD45RA+CD45RO-)を注射する。このモデルでは、ヒトドナーのHLA型にマッチしたHLAトランスジェニック株(C57BL/6NTac-[KO]Abb-[Tg]DR-4)は、RAG-/-(B6.129S6-Rag2
tmlFwaN12)バックグラウンドに戻し交配し、マウスレシピエントAPCとヒトドナーT細胞との間の抗原提示を可能にする。この相互作用は、T細胞の活性化、及び腸へのホーミングの役割を担うと考えられる腸ミクロフローラのT細胞認識のために必要である。動物は、RAG-/-マウスにはみられない腸管の炎症を伴って、体重低減、及び萎縮病を経験する。
【0447】
一定の群には、ヒト-抗-hLIGHT抗体(例えば、F23)が、ヒトドナーT細胞投与と同時に、静脈内注射によって動物あたり100μg(又は、例えば2μg〜500μgの範囲)の用量にて投与される。一定の群には、抗hLIGHT抗体が、ヒトドナーT細胞投与の後、及び/又は前に、種々の時間間隔にて投与される。抗LIGHT抗体は、活性化T細胞の表面上に発現されたLIGHTに結合するので、疾患の症候が予防され、及び/又は治療される。追跡調査において、抗hLIGHT抗体のT細胞の枯渇(IgG1)、及び/又は非枯渇(IgG4PE)型の両方を使用して、疾患寛解のメカニズムを評価することができる。例えば、IgG4抗LIGHT抗体は、T細胞同時刺激、及び生存を遮断することができる。
【0448】
(実施例8−ヒトLIGHTノックインマウスにおけるヒト疾患のIBDモデル)
本明細書において他で論議したように、LIGHTは、以前IBD疾患病態に関係していた(例えば、Wangらの文献、2005 J. Immunol. 174:8173-82;Wangらの文献、2004 J. Clin. Invest. 113:826-35;Cohavyらの文献、2005 J. Immunol. 174:646-53を参照されたい)。この実施例では、IBDのhLIGHTノックインマウスモデルを作製し、本発明のヒト抗hLIGHTモノクローナル抗体を動物に投与して、IBDの治療におけるこれらの抗体のインビボでの有効性を評価する。これらの抗体は、以前に、hLIGHT受容体結合、hLIGHT生物活性の遮断(例えば、実施例1-4を参照されたい)、及びGVHDを治療すること(実施例5)が示されたので、本発明のhLIGHT抗体は、またIBDの治療にも有効であることが予想される。
【0449】
LIGHTノックインマウスの作製。ヒトLIGHT遺伝子のターゲット挿入も有するマウスLIGHT遺伝子を崩壊したマウスは、相同組換えによる遺伝子ターゲッティングの標準的な方法を使用して作製する。簡潔には、遺伝子ターゲットされたマウスES細胞は、野生型ES細胞への遺伝子ターゲッティング構築物のエレクトロポレーション法によって作製する。ES細胞のゲノムとヒトLIGHT遺伝子に隣接するターゲティングベクターにおける2つの相同領域との間の相同組換えにより、ヒトLIGHT遺伝子とマウスLIGHT遺伝子の置換が生じる。次いで、胚盤胞を偽妊娠雌に移植し、キメラマウスの産生に導く。繁殖により、相同的なLIGHTノックイン動物を作製する。
【0450】
ヒト疾患のIBDモデル。hLIGHTノックイン動物は、IBDの確立されたモデルに使用される。IBDの一つの確立されたモデルには、飲料水中にデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を投与することを含む(例えば、Mahlerらの文献、1998 Am J Physiol. 274G544-51を参照されたい)。簡潔には、酸性化した飲料水に3.5%(w/v)のDDS(分子量36100-45,000;TbD Consultancy、Uppsala、Sweden)を制約無しに5日間与えることにより、実験的大腸炎を誘導する。次いで、DDSの投与を停止し、21日目の剖検まで、マウスに16日間、酸性化した飲料水単独を受けさせる。この用量は、中程度から重度の大腸炎までを誘導すると共に、死亡率を最小化するが、その他の用量を使用してもよい。次いで、大腸を収集し、盲腸を結腸から分離する。次いで、炎症、及び病変の重症度を決定するために、標準的な組織固定、及びH&E染色を行う。マウスを病態、組織病態、消耗症候群、及び/又は死について評価する。
【0451】
IBDの第2の確立されたモデルには、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)の直腸投与を含む(例えば、Neurathらの文献、1995 J Exp Med. 182 1281-90を参照されたい)。簡潔には、大腸炎を誘導するために、マウスをメトファン(metofane)で手早く麻酔し、次いで3.5Fカテーテルを慎重に結腸に挿入し、その結果、時間は、肛門に近い約4cmである。大腸炎を誘導するために、50%エタノール中の0.5mgのハプテン試薬TNBS(Sigma、St.Louis、MO)(腸管バリアを破壊するため)を1mlの注射器に取り付けたカテーテルを介して、結腸の内腔に挿入する。対照実験では、マウスに50%エタノール単独を受けさせる。合計注射容積は、両グループにおいて100μlであり、TNBS、又はエタノールを、盲腸、及び虫垂を含む全ての結腸に到達させることができる。次いで、動物を30秒間垂直位に保持し、これらのケージに戻す。又は、マウス大腸炎のCD4+/CD45Rbhi転移モデル(例えば、Morrisseyらの文献、1993 J Exp Med. 178 237-44)を参照されたい)。次いで、抗LIGHT抗体を、本質的に上記のように、動物あたり2〜500μgの用量などで、確立された疾患の治療、及び予防のために使用することができる。次いで、大腸を収集し、盲腸を結腸から分離する。その後、種々の時点にて小腸を除去し、次いで標準的な組織固定、及びH&E染色を行って、炎症、及び病変の重症度を決定する。マウスを、病態、組織病態、消耗症候群、及び/又は死について評価する。
【0452】
IBDの第3の確立されたモデルは、マウス大腸炎のCD4+/CD45RBhi転換モデルである(例えば、Morrisseyらの文献、1993 J Exp Med. 178 237-44を参照されたい)。簡潔には、精製したCD4+リンパ節のT細胞を、これらのCD45RBの発現に従ってソートし、hLIGHTノックインマウスに注射する。次いで、標準的な組織固定、及びH&E染色を行って、炎症、及び病変の重症度を決定する。マウスを病態、組織病態、消耗症候群、及び/又は死について評価する。
【0453】
抗LIGHT抗体(例えば、動物あたり2〜500μgの用量)を上記のものなどの任意のIBDモデルと共に使用して、本質的に上記のように、IBDの治療、及び予防における有効性を評価することができる。これらの抗体は、以前に、hLIGHT受容体結合、hLIGHT生物活性の遮断(例えば、実施例1〜4を参照されたい)、及びGVHDを治療すること(実施例5)が示されたので、本発明のhLIGHT抗体は、また、IBDの治療にも有効であることが予想される。
【0454】
上記の本発明の実施態様は、単に例示的なだけであることが意図され、及び当業者であれば、ルーチン試験物だけを使用して、本明細書に記述された具体的な手順に対する多数の均等物を認識し、又は確認することができるであろう。全てのこのような均等物は、本発明の範囲内であるとみなされ、かつ以下の特許請求項に包含される。更にまた、本明細書、及び特許請求の範囲に使用される、単数形「1つ」及び「該」には、内容が他にはっきり指示しない限り、複数形を含む。従って、例えば、「抗体」に対する言及には、二つ、又はそれ以上のこのような抗体、その他同種のものの混合物を含む。加えて、当業者であれば、操作順序は、説明、及び主張の目的でいくつかの具体的順序で記載されなければならないが、本発明は、このような具体的順位を越えて種々の変更を想定することを認識するであろう。
【0455】
本明細書に記述された全ての参照文献の内容は、参照として本明細書に組み込まれる。
【0456】
その他の実施態様も、以下の特許請求項の範囲内である。