特許第5752209号(P5752209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5752209
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】車両用固定窓
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/26 20060101AFI20150702BHJP
   B60J 1/10 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   B60H1/26 651A
   B60J1/10 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-228547(P2013-228547)
(22)【出願日】2013年11月1日
(65)【公開番号】特開2015-85907(P2015-85907A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2014年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】502203015
【氏名又は名称】アルナ輸送機用品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(74)【代理人】
【識別番号】100069578
【弁理士】
【氏名又は名称】藤川 忠司
(72)【発明者】
【氏名】山元 衆
(72)【発明者】
【氏名】橋口 正人
(72)【発明者】
【氏名】河音 義男
【審査官】 河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0022180(US,A1)
【文献】 米国特許第04117772(US,A)
【文献】 実開昭50−013352(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0211512(US,A1)
【文献】 米国特許第03090292(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/26
B60H 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下横枠部と左右縦枠部とからなる窓枠が車両構体に取り付けられ、この窓枠に窓ガラスが嵌め殺し式に取り付けられてなる車両用固定窓において、
上下横枠部と左右縦枠部の何れかの枠部を利用して通風路を形成し、通風路の車外側に車外側換気口を設け、通風路の車内側に車内側換気口を設け、通風路内には車内側換気口を内側から開閉する蓋部材を設けると共に、蓋部材を開閉操作する開閉操作機構を車内側で操作可能に設けてなる自然換気装置を備え
前記車内側換気口は全体が車外側換気口よりも高所に位置し、
前記蓋部材は、車外側換気口の内側上位に設けた水平枢軸のヒンジに取り付けられ、該車外側換気口に対し対面方向に揺動開閉すると共に、その開放状態において斜め下向き姿勢になることを特徴とする車両用固定窓。
【請求項2】
前記開閉操作機構は、通風路の車内側に手動操作可能な操作レバーを揺動可能に設け、操作レバーと蓋部材とを連動連結し、操作レバーを揺動操作することにより蓋部材を開閉するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用固定窓。
【請求項3】
前記操作レバーとその取付部との間に、該操作レバーを蓋部材の閉鎖位置と開放位置に夫々簡易ロックする捩りバネを介装してなることを特徴とする請求項2に記載の車両用固定窓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電車、バス等の車両に使用される固定窓に関するもので、上下横枠部と左右縦枠部とからなる窓枠が車両構体に取り付けられ、この窓枠に窓ガラスが嵌め殺し式に取り付けられてなる車両用固定窓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通勤車両の固定窓は、一枚の窓ガラスの周縁部をボンディング材で直接窓枠に固定したり、また窓ガラスの周縁部にボンディング材を介して周縁枠を取り付け、この周縁枠を窓枠に取付け固定するようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように一枚の窓ガラスのボンディングや周縁枠付き構造からなる従来の車両用固定窓では、次のような問題がある。即ち、(1).車内空間と車外空間との自然換気(空気の入れ換え)が全く行なえない。(2).車両故障時や満員時等に換気をしたくても窓を開けることができない。(3).高価な強制換気装置が必要となる。
【0004】
本発明は、上記の課題に鑑み、車外空間と車内空間との自然換気が行なえるようにした車両用固定窓を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、上下横枠部2,3と左右縦枠部4,4とからなる窓枠1が車両構体に取り付けられ、この窓枠1に窓ガラス5が嵌め殺し式に取り付けられてなる車両用固定窓において、
上下横枠部2,3及び左右縦枠部4,4の何れか所要の枠部(本実施形態では、下横枠部3)を利用して通風路7を形成し、通風路7の車外側に車外側換気口9を設け、通風路7の車内側に車内側換気口10を設け、通風路7内には車外側換気口9を内側から開閉する蓋部材11を設けると共に、蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12を車内側で操作可能に設けてなる自然換気装置6を備え、
前記車内側換気口10は全体が車外側換気口9よりも高所に位置し、
前記蓋部材11は、車外側換気口9の内側上位に設けた水平枢軸のヒンジ18に取り付けられ、車外側換気口9に対し対面方向に揺動開閉すると共に、その開放状態において斜め下向き姿勢になることを特徴とする。
【0006】
請求項2は、請求項1に記載の車両用固定窓において、前記開閉操作機構12は、通風路7の車内側に手動操作可能な操作レバー13を揺動可能に設け、操作レバー13と蓋部材11とを連動連結し、操作レバー13を揺動操作することにより蓋部材11を開閉するようにしてなることを特徴とする。
【0007】
請求項3は、請求項2に記載の車両用固定窓において、前記操作レバー13とその取付部(操作ボックス14)との間に、該操作レバー13を蓋部材11の閉鎖位置と開放位置に夫々簡易ロックする捩りバネ22を介装してなることを特徴とする。
【0010】
なお、上記参照符号は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0011】
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、車両用窓が開閉不可能な固定窓の場合に、窓枠1を構成する上下横枠部2,3及び左右縦枠部4,4の何れか所要の枠部を利用して自然換気装置6を設けたもので、この自然換気装置6によれば、蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12による開放操作によって、車外側換気口9を開放すると、車内空間S1は、車内側換気口10、通風路7及び車外側換気口9を介して車外空間S2と連通可能となり、車外の空気と車内の空気が流通し、自然換気を行なうことができる。自然換気を行なわない時は、開閉操作機構12による閉鎖操作によって車外側換気口9を閉鎖すればよい。この自然換気装置6は、蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12を操作するもので、構造が簡単にしてコンパクトで設置に場所をとらないため、コストの低廉化を期することができ、また乗客が着席したままで自由に換気を行なわせることができる。しかも、前記車内側換気口10は全体が車外側換気口9よりも高所に位置し、蓋部材11が車外側換気口9の内側上位に設けた水平枢軸のヒンジ18に取り付けられて該車外側換気口9に対し対面方向に揺動開閉すると共に、その開放状態において斜め下向き姿勢になるように設定しているから、防水性が良好で、車外からの雨水等の浸入を有効に阻止することができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、開閉操作機構12は、通風路7の車内側に手動操作可能な操作レバー13を揺動可能に設け、操作レバー13と蓋部材11とを連動連結して、操作レバー13を揺動操作することにより蓋部材11を開閉操作する構成であるから、構造が簡単で、操作レバー13の操作が容易となり、蓋部材11の開閉を迅速容易に行なうことができる。またさらには、操作レバー13は、手動操作可能であるため、停電時であっても、自然換気が可能となる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、操作レバー13とその取付部(操作ボックス14)との間に介装された捩りバネ22により、操作レバー13が車両の振動等で不測に揺動して、蓋部材11が不都合に開閉作動することが防止される。
【0016】
なお、上記参照符号は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a) は本発明に係る車両用固定窓を車外側から見た正面図、(b) は車内側から見た正面図である。
図2】(a) は図1の(a) のA−A線拡大断面図であり、(b) はB−B線拡大断面図である。
図3図1の(a) のC−C線拡大断面図である。
図4図1の(a) のD−D線拡大断面図である。
図5】(a) は図4の矢印Eで示す部分の拡大図であり、(b) は(a) のF−F線断面図で、車外側換気口が閉じた状態を示し、(c) は(b) で示す部分の側面図であり、(d) は(b) と同様な断面図で、車外側換気口が開放した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1の(a) は本発明に係る車両用固定窓を車外側から見た図面、(b) は車内側から見た図面であり、これらの図において、1は窓枠で、上横枠部2と下横枠部3と左右縦枠部4,4とからなり、この窓枠1に窓ガラス5が嵌め殺し式に取り付けられると共に、窓枠1は、図2図4に概略示されるように、車両構体の窓取付台枠31に固定される。そして、この窓枠1の下横枠部3側に自然換気装置6が設けられている。
【0019】
図2の(a) ,(b) に示すように、窓枠1の上横枠部2は、本体枠部2aと化粧内枠部2bとからなり、自然換気装置6が設けられる下横枠部3は、本体枠部3aと化粧内枠部3bと連結枠部3cとからなり、また左右縦枠部4,4は夫々、図3 に示すように、本体枠部4aと化粧内枠部4bとからなる。
【0020】
上横枠部2の本体枠部2aと下横枠部3の本体枠部3aと左右縦枠部4,4の本体枠部4a,4aとによって、図1の(a) に示すような矩形枠状の窓枠本体1Aが形成され、また上横枠部2の化粧内枠部2bと下横枠部3の化粧内枠部3bと左右縦枠部4,4の化粧内枠部4b,4bとによって、図1の(b) に示すような矩形枠状の化粧内枠1Bが形成される。窓ガラス5は、図2の(a) に示すように、窓枠本体1Aの車外側端部に車内側から取り付けられるガラス支持枠32に対し車外側から接着することにより固定される。なお、図2の(a) ,(b) において、33は座席シートの背もたれ部を示す。
【0021】
次に、自然換気装置6について説明すると、この自然換気装置6は、この実施形態では下横枠部3側に設置したもので、図5から分かるように、下横枠部3を構成する本体枠部3a、化粧内枠部3b及び連結枠部3cと、ガラス支持枠32の下枠部32aと、この下枠部32aと本体枠部3aをつなぐ外側板8とによって密閉状の通風路7を形成し、この通風路7の車外側に位置する外側板8に車外側換気口9を設け、また通風路7の車内側に位置する化粧内枠部3bに車内側換気口10(図4参照)を設け、通風路7内には車外側換気口9を内側から開閉する蓋部材11を設ける共に、この蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12を車内側で操作可能に設けることによって、自然換気装置6を構成している。
【0022】
開閉操作機構12は、図5の(a) 〜(d) に示すように、通風路7の車内側に手動操作可能な操作レバー13を揺動可能に設け、蓋部材11を車外側換気口9に対し対面方向に揺動開閉するように枢設すると共に、操作レバー13と蓋部材11とを連動連結し、操作レバー13を揺動操作することにより蓋部材11を開閉するようにしたものである。なお、図5の(b) 及び(d) において、S1は車内空間を示し、S2は車外空間を示す。
【0023】
上記開閉操作機構12を更に詳細に説明するならば、図4及び図5の(a) 〜(d) に示すように、下横枠部3の化粧内枠部3bの例えば見付け方向中央部をコ字状に切り欠いて、その切欠部34(図5の(a) 参照)より操作ボックス14を化粧内枠部3b内に挿入して固定する。操作ボックス14内には、水平軸15(図5の(a) 参照)周りに揺動するベルクランク形の操作レバー13を取り付けると共に、操作レバー13を一方の腕とするベルクランクの他方の腕を作動アーム16として、この作動アーム16が係脱自在に係合する係合部材17を、図5の(b) ,(d) で示すように上下動自在に取り付け、また操作レバー13の先端部13aは操作ボックス14から常時突出させるようにする。
【0024】
蓋部材11は、図4及び図5の(b) ,(d) に示すように、ガラス支持枠32の下枠部32aにヒンジ18で車外側換気口9に対し対面方向に揺動開閉するように取り付け、しかして蓋部材11に取り付けたブラケット20と、前記操作ボックス14内で上下動する係合部材17とをリンク19により枢支連結する。図5の(b) は、車外側換気口9が閉じた状態を示したもので、この状態から、操作レバー13を同図に関して時計回りに所要角度揺動操作すると、図5の(d) に示すように、操作レバー13と一体の作動アーム16と、係合部材17と、リンク19とを介して、蓋部材11が同図に関し半時計回りに揺動し、車外側換気口9を開放する。
【0025】
なお、図5において、22は、操作レバー13を図5の(b) に示すような蓋部材閉鎖位置と図5の(d) に示すような蓋部材開放位置に夫々簡易ロックするための捩じりバネで、操作レバー13と操作ボックス14との間に介装されている。この捩じりバネ22により、操作レバー13が車両の振動などで不測に揺動して、蓋部材11が不都合に開閉作動することがない。
【0026】
上記開閉操作機構12は、蓋部材11を、車外側換気口9に対し対面する方向に揺動させて開閉するようになっているため、車外側換気口9に対する蓋部材11の閉鎖時の密接性が良く、従って防水性が良好で、車外からの雨水等の浸入を有効に阻止することができる。また、操作レバー13は操作が容易で、蓋部材11の開閉を迅速容易に行なうことができる。また、蓋部材11の表側には、車外側換気口9を形成した外側板8、ガラス支持枠32の下枠部32a及び下横枠部3の本体枠部3aに対して密着性の良好な材料からなるシート材(図示せず)を貼着することによって、車外側換気口9が閉じた状態での蓋部材11の密接性を一層高めることができる。
【0027】
下横枠部3側の前記外側板8に設けられた車外側換気口9は、図1の(a) に概略的に示すように、下横枠部3の見付き方向に一定ピッチで形成された多数のスリット(小孔)からなる。これにより、車外からの過度の流量の風(空気)の吹き込みや多量の雨水の浸入を抑制することができる。なお、本実施形態においては、小孔としてスリットを例示したが、それに限らず、長孔状でも良く、小孔であれば、どのような形状であっても良い。また、本実施形態においては、好ましい例として、多数のスリット(小孔)を形成する例を示したが、それに限らず、長手方向側にスリットや長孔を一つだけ形成するようにしても良い。
【0028】
また一方、下横枠部3の化粧内枠部3bに設けられた車内側換気口10は、図4に示すような多数の小円孔(小孔)からなる。これにより、例えば硬貨等の物を通風路7内へ落としてしまうような危険性を回避できると共に、ゴミ等を入れたりするようなイタズラを防止することができる。なお、本実施形態においては、小孔として小円孔を例示したが、それに限らず、スリットや、長孔状でも良く、小孔であれば、どのような形状であっても良い。また、本実施形態においては、好ましい例として、多数の小円孔(小孔)を形成する例を示したが、それに限らず、長手方向側にスリットや長孔を一つだけ形成するようにしても良い。
【0029】
上記のような構成の車両用固定窓の自然換気装置6において、車内空間S1を換気する際には、開閉操作機構12の操作レバー13を、その先端部13aを掴んで図5の(d) に示すような開放位置まで揺動操作することより、蓋部材11が車外側換気口9を開放し、同図に示すように、車内空間S1は、車内側換気口10、通風路7及び車外側換気口9を介して車外空間S2と連通するので、車外の空気と車内の空気とが流通可能となり、自然換気が行なわれる。図5の(d) には、車外の空気が、車外側換気口9から通風路7内を通って車内側換気口10より車内空間S1へと流入する状態を矢印Wによって示す。自然換気を行なわない時には、操作レバー13を、図5の(d) に示す開放位置から図5の(b) に示す閉鎖位置まで揺動操作することより、蓋部材11が車外側換気口9を閉鎖する。このように操作レバー13を手動操作可能にすることによって、停電時であっても、自然換気が可能となる。なお、本実施形態における車外の空気が車内空間S1へと流入する状態を示す矢印Wの方向は、図5(d)に示す方向に限らず、どのような方向でも良い。例えば、窓ガラス5側から、車外の空気が車内空間S1へ流入しても良い(図5(d))に示す矢印W1参照)。その際、図4に示す車内側換気口10は、窓ガラス5側近傍に設けられることとなる。さらには、化粧内枠部3bの右側面(図2及び図5(d)を図示正面から見た際の右側)から車外の空気が車内空間S1へ流入しても良い(図5(d)に示す矢印W2参照)。その際、図4に示す車内側換気口10は、化粧内枠部3bの右側面に設けられることとなる。
【0030】
しかして、以上説明したように、この自然換気装置6は、車両用窓が開閉不可能な固定窓の場合において、窓枠1を構成する上下横枠部2,3及び左右縦枠部4,4の何れかの枠部を利用して設けたもので、蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12を操作レバー13の手動開放操作によって、車外側換気口9を開放すると、車内空間S1は、車内側換気口10、通風路7及び車外側換気口9を介して車外空間S2と連通可能となり、車外の空気と車内の空気が流通し、自然換気を行なうことができる。この自然換気装置6は、蓋部材11を開閉操作する開閉操作機構12を手動操作するもので、構造が簡単にしてコンパクトで設置に場所をとらないため、コストの低廉化を期することができ、また乗客が座席シートに着席したままで自由に換気を行なわせることができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、操作レバー13を用いた手動操作によって、蓋部材11を開閉操作できるようにしたが、それに限らず、例えば、電動モータを用いて蓋部材11を開閉操作できるようにしても良い。このようにすれば、操作レバー13を用いて蓋部材11を開放操作した後、車掌等が遠隔操作によって電動モータを駆動させることにより、本実施形態に係る車両用固定窓の蓋部材11を一斉に閉止することができる。また、操作レバー13を例えばボタン式にし、そのボタンを押すことによって、電動モータを駆動させるようにすれば、蓋部材11を電動モータの駆動により開閉することができる。
【0034】
一方、本実施形態においては、窓枠1の下横枠部3を利用して自然換気装置6を設置したが、下横枠部3に限らず、他の枠部、例えば上横枠部2や縦枠部4を利用してもよいし、また枠部は、一つの枠部だけでなく、複数の枠部、例えば上横枠部2及び下横枠部3、あるいは左右二つの縦枠部4,4、あるいはまた上下横枠部2,3及び左右縦枠部4,4の全ての枠部を利用して自然換気装置6を設置することもできる。
【符号の説明】
【0035】
S1 車内空間
S2 車外空間
1 窓枠
2 上横枠部
3 下横枠部
4 縦枠部
5 窓ガラス
6 自然換気装置
7 通風路
8 外側板
9 車外側換気口
10 車内側換気口
11 蓋部材
12 開閉操作機構
13 操作レバー
14 操作ボックス(取付部)
18 ヒンジ
22 捩じりバネ
図1
図2
図3
図4
図5