(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記当選状態報知制御手段は、所定期間内に所定の操作が行われることを条件として前記報知手段を介して前記持ち越し役でない所定役が当選していることを報知可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0020】
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個のリール62(正面から向かって左側の左リール64、中央の中リール66、右側の右リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全てのリール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、リール62の正面側に設けられて、リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0021】
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記リール62と、前記駆動モータ及び前記リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる報知手段70が形成されている。この報知手段70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示手段84と、演出用ランプ78と、当選状態報知ランプ90とを備えている。
【0022】
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記表示手段84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の正面左右に配置された側部ランプ81と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0023】
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口38からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記操作部30の中央には、操作により対応するリール62の回転を停止させるため、3個のリール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数のリール62それぞれに対応して設けられ、複数のリール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又はベットスイッチの操作を条件にリール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ32と、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36とが設けられている。なお、後述する特別遊技(ボーナス遊技)では上記3枚投入が2枚投入に設定されている。
【0024】
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0025】
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0026】
前記役には、役抽選に当選した後、当選した役に係る図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止させることができなかった場合に、当該図柄61の組み合わせを前記有効ライン86上に停止させるまで当選している状態を次以降の遊技に持ち越すことができるようにした持ち越し役を備えている。この持ち越し役として、後述する特別遊技としてのボーナス遊技へ移行させるための特別役(ボーナス移行役)が設けられている。
この「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段150の判定対象となるラインである。
この有効ライン86は、具体的には3個のリール62にそれぞれ表示されている図柄61のうち図柄表示窓部16から視認可能な図柄61を各リール62につき1個ずつ繋いでできる、複数のリール62の全てを貫くライン(途中で折れ曲がりも可)のうち、入賞等するために有効となる図柄61の組合せの並びを規定したラインである。このラインは、規定数(予め定められた数であって本実施の形態では2又は3)のメダルをベットすることにより有効ライン86になる。本実施の形態においては、
図1に示すように、左リール64の上段に位置する図柄61、中リール66の上段に位置する図柄61、右リール68の上段に位置する図柄61を繋いでできる上段ラインL1と、左リール64の中段に位置する図柄61、中リール66の中段に位置する図柄61、右リール68の中段に位置する図柄61を繋いでできる中段ラインL2と、左リール64の下段に位置する図柄61、中リール66の下段に位置する図柄61、右リール68の下段に位置する図柄61を繋いでできる下段ラインL3と、左リール64の下段に位置する図柄61、中リール66の中段に位置する図柄61、右リール68の上段に位置する図柄61を繋いでできる右上がり斜めラインL4と、左リール64の上段に位置する図柄61、中リール66の中段に位置する図柄61、右リール68の下段に位置する図柄61を繋いでできる右下がり斜めラインL5との5本からなるものである。
【0027】
本実施の形態では、遊技状態に応じて、1回の遊技につき、メダルを2枚又は3枚ベットすることが可能となっており、2枚のメダルをベットした場合も、3枚のメダルをベットした場合も、上述した5本のラインが有効となって有効ライン86になるが、それぞれの場合で入賞等による払い出しメダル数が異なることが可能に設定されている。例えば、ベル役が入賞のとき、規定数3のときは払い出し枚数が6枚に設定され、規定数2のときは払い出し枚数が15枚に設定されている。
図2に示すように、左リール64、中リール66及び右リール68の表面には、「赤7」等の複数の種々の図柄が形成されている。具体的には、リール62の表面には、赤7図柄(赤色で7が描かれた絵柄)、白7図柄(白色で7が描かれた絵柄)、黒バー図柄(黒色長方形にBARが描かれた絵柄)、青バー図柄(青色長方形に所定文字が描かれた図柄)、リプレイ図柄(青色で地球儀を模して描かれた絵柄)、デカガエル図柄(カエルの頭部が大きく描かれた図柄)、ベル図柄(ベルを模して描かれた図柄)、オレンジ図柄(オレンジを模して描かれた図柄)、チェリー1図柄(チェリーを模して描かれた絵柄)、チェリー2図柄(チェリーを模して描かれた図柄の周囲に四角枠を設けた図柄)が形成されている。
【0028】
これら図柄は、それぞれの絵柄がプリントされたテープをリール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄番号(コマ番号)は、リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄の停止表示を制御するためのプログラムで特定の図柄を指定するためのものである。
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。前記制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御部110と、このメイン制御部110からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御部400とを備えている。なお、メイン制御部110とサブ制御部400との間は、メイン制御部110への不正操作を防止するために、メイン制御部110からサブ制御部400への一方向の通信により行われている。メイン制御部110は、役抽選を行うとともに、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御部400は、メイン制御部110から信号を入力し、表示手段84等の報知手段70の作動を制御する。サブ制御部400の出力側には、報知手段70として、表示手段84、スピーカー72、演出用ランプ78、当選状態報知ランプ90の各パーツが接続されている。この当選状態報知ランプ90の詳細は後で詳細に説明する。
【0029】
なお、特に図示していないが、メイン制御部110を有するメイン基板と、サブ制御部400を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御部110は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御部400は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
制御装置100は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0030】
メイン制御部110は、遊技制御手段120、役抽選手段130、停止制御手段140、停止図柄判定手段150、メイン側特典付与手段160(特典付与手段420)、フリーズ制御手段170及びメイン側演出装置駆動手段230(演出装置駆動手段450)の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御部110は、役の抽選を行い、リール62の回転及び停止を制御し、リール62がすべて停止したときに停止図柄判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
前記遊技制御手段120は、遊技を制御するためのものであって、遊技を実行するためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
【0031】
所定の賭け数(2枚又は3枚)のメダル投入により(いわゆる規定数(2又は3)のメダルがメダル投入口38から直接投入又はベットスイッチ(マックスベットスイッチ34又はシングルベットスイッチ32)によりベット投入されることにより)、上段ラインL1、中段ラインL2、下段ラインL3、右上がり斜めラインL4、右下がり斜めラインL5の合計5本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。賭け数のメダルを投入する方法には、上述したようにメダル投入口38からメダルを直接投入する方法と、シングルベットスイッチ32又はマックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段130により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技でのリール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべてのリール62の回転が開始する。なお、本実施の形態では、後述する特別遊技(ボーナス遊技)中のみ上記規定数が2に設定され、通常は規定数が3に設定されている。
【0032】
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、特別役(特別遊技(ボーナス遊技)へ移行させるためのボーナス移行役)が設けられている。
リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサによりリール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応したリール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべてのリール62の回転が停止する。
【0033】
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
遊技制御手段120は、通常に行われる(一般的な遊技である)通常遊技と、この通常遊技よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得る特別遊技(ボーナス遊技)と、この特別遊技(ボーナス遊技)へ移行するための特別役(ボーナス移行役)に当選したにも拘わらず当該特別役に入賞しなかった場合、すなわち特別役に係る図柄が有効ライン86上に停止しなかった場合に移行するボーナス内部当選中遊技とを実行する(
図8参照)。
【0034】
本実施の形態では、スタートスイッチ40操作時に発生可能であり遊技を進行させることができないフリーズ状態のもとで、表示手段84により所定の演出が実施されるように形成されている。
特別遊技(ボーナス遊技)は、特別役(ボーナス移行役)に当選し、さらに特別役(ボーナス移行役)に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、揃った遊技の次回の遊技から開始される遊技である。
特別役(ボーナス移行役)は、持ち越し役であって、当選時の遊技で有効ライン86上に特別役(ボーナス移行役)に対応する図柄61の組合せが揃わなくても、次回の遊技以降、有効ライン86上に特別役(ボーナス移行役)に対応する図柄61の組合せが揃うまで特別役(ボーナス移行役)に当選した状態が有効である(当選の権利が持ち越されている)。その他の役は、当選時の遊技で有効ライン86上に役に対応する図柄61の組合せが揃わなければ、次回の遊技以降は無効となる。
【0035】
本実施の形態に係る特別遊技(ボーナス遊技)は、通常遊技よりも遊技者に大きな利益が付与される可能性が高い遊技である。この特別遊技(ボーナス遊技)が実行される特別遊技状態(ボーナス遊技状態)は、特別遊技状態(ボーナス遊技状態)中に遊技者へ払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数を超えたときに終了する。本実施の形態では、特別遊技状態の終了後、通常遊技が実行される通常遊技状態へ移行する。
本実施の形態では、特別遊技(ボーナス遊技)として、第1ボーナス遊技と、第2ボーナス遊技とが設けられている。第1ボーナス遊技が実行される第1ボーナス遊技状態と、第2ボーナス遊技が実行される第2ボーナス遊技状態とは、終了条件が相違するものである。
【0036】
本実施の形態に係る第1ボーナス遊技状態は、第1ボーナス遊技状態中に払い出されるメダルの払い出し枚数の合計枚数が345枚を超える払い出し枚数になった後で終了する(なお、配当が一律15枚であるため、実際には360枚の払い出しで終了することになる。)。もちろん、この終了条件は345枚に限定されるものではなく、他の枚数でもよいものである。
本実施の形態に係る第2ボーナス遊技状態は、第2ボーナス遊技状態中に払い出されるメダルの払い出し枚数の合計枚数が105枚を超える払出枚数になった後で終了する(なお、配当が一律15枚であるため、実際には120枚の払い出しで終了することになる。)。もちろん、この終了条件は105枚に限定されるものではなく、他の枚数でもよいものである。
【0037】
なお、上述した第1ボーナス遊技状態及び第2ボーナス遊技状態の終了条件としての払出枚数は、実際に払い出されたメダルの枚数であるが、特にこれに限定されるものではなく、払出枚数から投入枚数を除いた差枚数に設定してもよい。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
前記役抽選手段130は、メイン制御部110が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段130は、役に当選したか否かを決定するための抽選データを備えており、メイン制御部110のROM上に記憶されている。役抽選手段130は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段130による処理は、後述するステップ113(
図12参照)において行われる。
【0038】
前記役抽選手段130の役抽選の当選領域には、特別役(ボーナス移行役)と持ち越し役でない所定役とを単独でそれぞれ当選可能な当選領域が含まれ、且つ、特別役(ボーナス移行役)の当選と持ち越し役でない所定役の当選とが同一遊技で同時に成立可能な当選領域が含まれている(具体的には、前記所定役は、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役である。
図7参照。)。役抽選手段130の役抽選の結果が特別役(ボーナス移行役)の当選になって、その特別役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させることができないと、ボーナス内部当選中遊技に移行すると共に、この特別役の当選は、特別役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させるまで持ち越される。
【0039】
ここで、役抽選手段130の役抽選で用いられる当選確率を記憶している抽選テーブルは、当選確率の相違により設定1から設定2、設定3・・・設定6までの6種類設けられている。設定値の数値が大きな抽選テーブルほど、遊技者に概ね有利となるように当選確率が設定されている。
前記停止制御手段140は、メイン制御部110が備える手段であり、各リール62の回転を停止させるためのものである。停止制御手段140は、役抽選手段130の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応するリール62の回転位置とに基づいて、各リール62の回転を停止させる。停止制御手段140による処理は、後述するステップ114(
図12参照)において行われる。
【0040】
前記停止図柄判定手段150は、メイン制御部110が備える手段であり、すべてのリール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段150による処理は、後述するステップ115(
図12参照)において行われる。
前記特典付与手段420としての前記メイン側特典付与手段160は、メイン制御部110が備える手段であり、停止図柄判定手段150の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。メイン側特典付与手段160は、停止図柄判定手段150の判定結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。
【0041】
また、メイン側特典付与手段160は、停止図柄判定手段150の判定結果、再遊技役(リプレイ役)に係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃っていると、その旨をメイン制御部110のRAMに記憶する。これにより、メイン制御部110は、次回の遊技において、遊技者所有のメダルを使用しなくても遊技を可能とする。
なお、このメイン側特典付与手段160は、後述するサブ側特典付与手段430と一緒になって、遊技者に付与する特典を遊技者に付与する特典付与手段420を形成する。
前記フリーズ制御手段170は、スタートスイッチ40の操作を契機として遊技を一時的に保留させて遊技を進行させることができないフリーズ状態を実行可能なものである。このフリーズ状態中において、表示手段84により所定の演出が実施される。
【0042】
前記サブ制御部400は、演出制御手段410、サブ側特典付与手段430(特典付与手段420)、サブ側演出装置駆動手段440(演出装置駆動手段450)、連続演出実行手段445、特定操作判定手段460、当選状態報知制御手段470及び発光状態決定手段490(発光状態抽選テーブル記憶手段491、発光状態当選確率選択手段492及び発光状態抽選手段493)の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御部400は、演出の有無、態様を決定し、遊技の状態に応じた演出を制御する手段として機能することとなる。
前記サブ制御部400は、所定の演出を実行することが決定された場合に演出を実行するためのものである。
【0043】
前記演出制御手段410は、液晶表示装置を有する表示手段84、スピーカー72、演出用ランプ78及び当選状態報知ランプ90からなる報知手段70を制御するためのものである。
前記サブ側特典付与手段430(特典付与手段420)は、遊技者の利益となる特典を遊技者に付与するためのものである。
前記サブ側演出装置駆動手段440(演出装置駆動手段450)は、所定の演出を、表示手段84、スピーカー72、演出用ランプ78及び当選状態報知ランプ90の報知手段70により実行する。
サブ側演出装置駆動手段440は、演出用ランプ78や当選状態報知ランプ90を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示手段84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0044】
前記連続演出実行手段445は、重複当選が可能な役(いわゆる重複当選役)であって、持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)の当選時に複数回の遊技に渡る演出(連続演出)を実行可能にするものである。この連続演出実行手段445は、特に図示しない手段を複数有する。具体的には、連続演出実行手段445は、上述した所定役に当選した場合に抽選により連続演出を開始するか否かを決定する連続演出開始抽選手段と、連続演出の回数を抽選により決定する連続演出回数抽選手段と、特別役に当選している状態である場合、連続演出が行われる複数回の遊技の最終回に報知手段70(具体的には、表示手段84)を介して特別役が当選している状態であることを報知するか否かを抽選により決定する最終報知抽選手段と、連続演出を所定回数実行する場合に連続演出を開始して所定回数だけ実行する連続演出開始実行手段と、特別役の当選を報知する場合にその旨を表示手段84の演出により報知する連続演出報知手段とを備えている。
【0045】
前記特定操作判定手段460は、所定期間内に所定の操作が行われたか否かを判定するものである。前記所定期間は、全てのリール62の停止操作後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの期間に設定されてある。前記所定の操作は、遊技の進行に関係の無い特定の操作(特定操作)である。この特定操作は、具体的には、遊技者によるチャンススイッチ55の押下操作を意味する。本実施の形態では、チャンススイッチ55の操作回数は、前記所定期間内に1回操作されることにより条件を満たすものである。なお、この操作回数は、この1回に限定されるものではなく、1回を超える他の回数に設定しても良いものである。また、かかる操作回数の実行可能な所定期間は上述したものに限定されるものではなく、他の所定時間等に設定してもよい。例えば、3秒間以内に5回以上等のチャンススイッチ55の押下操作を条件とするようなものでもよい。また、さらに、所定時間(例えば3秒間)以内に所定回数(例えば5回)以上の操作回数を1セットとした場合、連続して所定数のセット(例えば3セット)以上クリアすることを条件とするようなものでもよい。なお、これらの残り時間や、操作回数の経過状況は表示手段84に表示されるようにすると遊技者が自己の操作の段階を定量的に把握することができてより面白いものとなる。
【0046】
また、この特定操作は、上述したチャンススイッチ55に限定されるものではなく、遊技の進行に関係の無いタイミングにおける他の操作スイッチ(スタートスイッチ40、マックスベットスイッチ34、シングルベットスイッチ32、ストップスイッチ50、精算スイッチ36等)の操作でもよいものである。
前記当選状態報知制御手段470は、役抽選の結果に基づいた当選の状態を報知手段70を介して報知させるためのものである。この当選状態報知制御手段470は、特定操作判定手段460の判定結果に基づき報知手段70を介して役の当選の状態を報知可能なものである。
この当選状態報知制御手段470は、特定操作判定手段460の判定結果に基づき報知手段70を介して持ち越し役でない所定役が当選していることを全てのリール62の停止操作後に報知可能なものである。当該持ち越し役でない所定役は、具体的には、特別役(ボーナス移行役)にも重複して当選している可能性の高い、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役の小役である(
図7参照)。この所定役は、当選していると特別役の当選の可能性も十分あり得る重複当選役(同時当選役)である。
【0047】
具体的には、当選状態報知制御手段470は、役抽選の結果、特別役(ボーナス移行役)にも重複して当選している可能性の高い重複当選役である平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役の5つの小役のいずれかが当選している場合、全リール62の停止操作後から次の遊技のスタートスイッチ40の操作までの間に遊技者によるチャンススイッチ55の操作がされると発光状態決定手段490の決定に基づいて報知手段70の当選状態報知ランプ90を白色点灯(
図10(A)参照)の発光状態にする。この白色点灯させる時間は、予め定められた僅かな時間に設定されてある。当選状態報知ランプ90による白色点灯は、一瞬、白色点灯した後、直ぐに消灯となる。もちろん、この白色点灯させる時間や点灯状態は、これに限定されるものではなく、所定時間の間隔で点滅させる等してもよいものである。さらに、白色点灯させる態様を、当選している当選役の種類によって判別することができるように点滅させる時間や、その点滅や消灯の時間間隔等を異なるようにしてもよい。
【0048】
この当選状態報知ランプ90が白色点灯している場合は、上述した平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役のいずれかが当選していることになる。その際、特別役(ボーナス移行役)に当選している場合もあり、特別役(ボーナス移行役)に当選していない場合もある。すなわち、上述した小役に単独当選している場合と、特別役及び上述した小役の両方が当選(重複当選)している場合との両方の場合がある(
図9参照。)。
さらに、この当選状態報知制御手段470は、特定操作判定手段460の判定結果に基づき報知手段70を介して特別役(ボーナス移行役)が当選していることを全てのリール62の停止操作後に報知可能なものである。この特別役(ボーナス移行役)の当選とは、第1ボーナス遊技へ移行させるための第1ボーナス移行役の当選又は第2ボーナス遊技へ移行させるための第2ボーナス移行役の当選を意味するものである。具体的には、当選状態報知制御手段470は、役抽選の結果、上述した平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役のいずれかに当選し、且つ、特別役(ボーナス移行役であって、第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)に当選している場合、全リール62の停止操作後から次の遊技のスタートスイッチ40の操作までの間に遊技者によるチャンススイッチ55の操作がされると発光状態決定手段490の決定に基づいて報知手段70の当選状態報知ランプ90を虹色点灯(
図10(B)参照)の発光状態にする。
【0049】
全リール62の停止操作後、チャンススイッチ55を操作してから当選状態報知ランプ90が虹色点灯を開始すると、次の遊技のスタートスイッチ40の操作までの間、当該虹色点灯の状態が継続し、当該スタートスイッチ40の操作を契機として虹色点灯が消灯する。もちろん、この虹色点灯させる時間や点灯の態様状態は、これに限定されるものではなく、所定時間の間隔で点滅させる等してもよいものである。さらに、虹色点灯させる態様を、当選している当選役の種類(第1ボーナス移行役当選又は第2ボーナス移行役当選)によって判別することができるようにしてもよい。具体的には、例えば点滅させる時間や、その点滅や消灯の時間間隔や、色調や、色の順番等が当選役の種類に対応して異なるようにするものである。
【0050】
前記発光状態決定手段490は、当選状態報知制御手段470による当選状態報知ランプ90の発光状態(発光態様)を決定するものである。この発光状態とは、当選状態報知ランプ90が発光する発光態様であって、具体的には、白色点灯又は虹色点灯を意味する。
発光状態決定手段490は、役抽選の結果に基づいて発光状態を抽選で決定するための各発光状態の当選確率を予め記憶した発光状態抽選テーブルを有する発光状態抽選テーブル記憶手段491と、役抽選の結果に基づいて複数の発光状態抽選テーブルから使用する発光状態抽選テーブルを選択し、役抽選の結果により選択される発光状態(白色点灯、虹色点灯)の各当選確率を選択する発光状態当選確率選択手段492と、この発光状態当選確率選択手段492により選択された当選確率を用いて、いずれの発光状態を実際に実施するかを抽選により決定する発光状態抽選手段493とを備えている。
【0051】
前記発光状態抽選テーブル記憶手段491は、発光状態抽選テーブルとして、役抽選の結果、ボーナス移行役に当選していない場合のボーナス移行役非当選用発光状態抽選テーブルと、第1ボーナス移行役に当選している場合の第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブルと、第2ボーナス移行役に当選している場合の第2ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブルとを備えている(
図9参照。))。
各発光状態抽選テーブルには、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役のそれぞれにおいて、白色点灯と虹色点灯との当選確率が割り振られている(
図9参照、なお、当選確率は(%表示)となっている。)。
【0052】
前記発光状態当選確率選択手段492は、役抽選の結果に基づいて発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている発光状態の当選確率から抽選に用いる発光状態の当選確率を選択するものである。発光状態当選確率選択手段492は、役抽選の抽選結果が(1)ボーナス移行役に非当選、(2)第1ボーナス移行役に当選、(3)第2ボーナス移行役に当選の(1)〜(3)の中のいずれの状態であるかに基づいて発光状態抽選テーブルを選択する。なお、この役抽選の抽選結果、ボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)に当選している状態とは、当該遊技における役抽選の結果、ボーナス移行役に当選している場合と、当該遊技より前の遊技の役抽選の結果、ボーナス移行役に当選し、そのボーナス移行役に対応する図柄を有効ライン86に揃えることができなくて当該当選の状態(当選の権利)が当該遊技まで持ち越されているような場合との両方が含まれる。さらに、このボーナス移行役に当選しているとは、ボーナス移行役のみに単独当選している場合と、ボーナス移行役及び持ち越し役でない小役の両方に当選している、いわゆる重複当選している場合との両方が含まれる。
【0053】
そして、発光状態当選確率選択手段492は、選択した発光状態抽選テーブルを用いて、当該遊技における役抽選の結果、持ち越し役でない小役として、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役のいずれの役に当選しているかに基づいて、各発光状態抽選テーブルに記憶されている発光状態の当選確率(%表示)を採取する。こにより、発光状態を決定するための抽選に用いる当選確率が選択される。
前記発光状態抽選手段493は、発光状態当選確率選択手段492により選択された各発光状態の当選確率を用いて、発光状態を白色点灯にするか、又は、虹色点灯にするかの抽選を行う。
【0054】
図4に示すように、ボーナス移行役には、終了条件の相違により、345枚を超える払い出しで終了する第1ボーナス遊技へ移行させるための第1ボーナス移行役と、105枚を超える払い出しで終了する第2ボーナス遊技へ移行させるための第2ボーナス移行役とがある。第1ボーナス移行役には、図柄61の組合せの相違により、第1ボーナス移行役1〜4が設けられている。第2ボーナス移行役には、図柄61の組合せの相違により、第2ボーナス移行役1、2が設けられている。
各図柄61の組合せは、左リール64、中リール66、右リール68の順(以下同様)に、第1ボーナス移行役1が(赤7、赤7、赤7)、第1ボーナス移行役2が(白7、白7、白7)、第1ボーナス移行役3が(赤7、赤7、白7)、第1ボーナス移行役4が(白7、白7、赤7)に設定されている。また、第2ボーナス移行役1が(赤7、赤7、黒バー)、第2ボーナス移行役2が(白7、白7、黒バー)に設定されている。第1ボーナス移行役及び第2ボーナス移行役の配当(メダル払出枚数)はいずれも2枚となっている。
【0055】
図5に示すように、再遊技役(リプレイ役)として、第1再遊技役、第2再遊技役、第3再遊技役が設けられている。その図柄61の組合せは、第1再遊技役が(リプレイ、リプレイ、リプレイ)、第2再遊技役が(リプレイ、デカガエル、リプレイ)、第3再遊技役が(リプレイ、リプレイ、ベル)であり、配当(メダル払出枚数)は、無し(但し次の遊技がメダル投入無しで遊技開始可能)となっている。
図6に示すように、小役として第1入賞役、第2入賞役・・・第5入賞役があり、その図柄組み合わせが、第1入賞役(ベル、ベル、ベル)、第2入賞役(オレンジ、オレンジ、オレンジ)、第3入賞役(黒バー、オレンジ、オレンジ)、第4入賞役(白7、赤7、チェリー2)、第5入賞役(チェリー1、ANY、赤7/白7/黒バー/リプレイ/ベル/オレンジ/チェリー1/チェリー2)である。3枚投入での配当(メダル払出枚数)は、第1入賞役が6枚、第2入賞役及び第3入賞役が3枚、第4入賞役及び第5入賞役が1枚となっており、2枚投入での配当(メダル払出枚数)は、いずれも15枚となっている。なお、上記ANYは、いずれの図柄でもよいことを意味する。
【0056】
図7に示すように、役抽選における各役の抽選領域として、ハズレ、通常リプレイ役、デカガエルリプレイ役、チャンスリプレイ役、通常ベル役、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役が設けられている。各図柄61の組合せが例えば通常リプレイ役では、(リプレイ、リプレイ、リプレイ)のように設定され、これらの役(第1ボーナス移行役1〜4、第2ボーナス移行役1、2)に対する重複当選役(同時当選役)の有無が設定されている。
図7中の「有」の場合には、重複当選(同時当選)の発生可能性が有ることを意味し、「無」の場合には、重複当選(同時当選)の発生可能性が無く、単独当選のみであることを意味する。
【0057】
具体的には、例えば、役抽選の結果、平行オレンジ役に当選している場合、
図7に示すように、図柄61の組合せとして、(オレンジ、オレンジ、オレンジ)又は(黒バー、オレンジ、オレンジ)が有効ライン86上に停止可能な状態となる。この平行オレンジ役の場合、第1ボーナス移行役1の同時当選の有無は、「有」に設定されてあり、第1ボーナス移行役1の当選と平行オレンジ役の当選との重複当選(同時当選)の可能性があることになる。平行オレンジ役では、第1ボーナス移行役1〜4、第2ボーナス移行役1、2の同時当選の有無が、いずれも「有」となっているため、第1ボーナス移行役1、第1ボーナス移行役2、第1ボーナス移行役3、第1ボーナス移行役4、第2ボーナス移行役1、第2ボーナス移行役2のいずれも、平行オレンジ役との重複当選(同時当選)の可能性があることになる。さらに、ハズレでも「有」となっているため、第1ボーナス移行役や第2ボーナス移行役の特別役に当選せずに、平行オレンジ役だけの単独当選もあり得ることになる。
【0058】
確定1枚役では、第1ボーナス移行役1〜4及び第2ボーナス移行役1、2の同時当選の有無が、いずれの重複当選も「有」に設定され、ハズレが「無」に設定されているため、確定1枚役に当選した場合、必ず第1ボーナス移行役1、第1ボーナス移行役2、第1ボーナス移行役3、第1ボーナス移行役4、第2ボーナス移行役1、第2ボーナス移行役2のいずれかの特別役に重複当選していることが確定することになる。
なお、弱チェリー役当選の場合、第1ボーナス移行役1との重複当選は、設定6の場合のみ「有」となり、設定1〜5の場合は、「無」となる。また、弱チェリー役当選の場合、第1ボーナス移行役2との重複当選は、設定4〜6の場合のみ「有」となり、設定1〜3の場合は、「無」となる。
【0059】
図8に示すように、メイン制御部110の遊技状態には、通常遊技が実行される通常遊技状態と、ボーナス内部当選中遊技が実行されるボーナス内部当選中遊技状態と、特別遊技が実行される特別遊技状態とがある。通常遊技状態又はボーナス内部当選中遊技状態において、特別役(ボーナス移行役、いわゆる役物図柄である第1ボーナス移行役1、第1ボーナス移行役2、第1ボーナス移行役3、第1ボーナス移行役4、第2ボーナス移行役1又は第2ボーナス移行役2)に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させると(ボーナス図柄表示)、特別遊技状態へ移行する。特別遊技状態において、規定枚数が払い出される等の終了条件が成立すると、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行する。
【0060】
また、通常遊技状態において、特別役(ボーナス移行役)に当選したにも拘わらず当該特別役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させることができなかった場合、すなわち入賞できなかった場合には、ボーナス内部当選中遊技が実行されるボーナス内部当選中遊技状態に移行する。そして、ボーナス内部当選中遊技状態において、入賞せずに内部で持ち越されている特別役に入賞することにより特別遊技状態に移行する。
図8に示すように、通常遊技が実行される通常遊技状態では、第0リプレイ状態RT0と、第1リプレイ状態RT1と、第2リプレイ状態RT2とのいずれかの動作モードにおいて通常遊技が実行される。ボーナス内部当選中遊技が実行されるボーナス内部当選中遊技状態では、第3リプレイ状態RT3と、第4リプレイ状態RT4と、第5リプレイ状態RT5とのいずれかの動作モードにおいてボーナス内部当選中遊技が実行される。
【0061】
この第0リプレイ状態RT0〜第5リプレイ状態RT5により構成される各動作モードは、遊技の多様性を高めるために構成されてあり、各リプレイ状態RT0〜RT5において役抽選に用いられる抽選テーブルは、当選する可能性のある当選役の組合せを異ならせたり、再遊技役(リプレイ役)への当選確率を異ならせて構成されている。本実施の形態では、動作モードが第1リプレイ状態RT1、第2リプレイ状態RT2、第3リプレイ状態RT3又は第5リプレイ状態RT5のいずれかである場合を、動作モードが第0リプレイ状態RT0又は第4リプレイ状態RT4のいずれかである場合と比較すると、前者の場合の再遊技役(リプレイ役)への当選確率が後者の場合よりも極めて高く設定されていることにより、遊技者がメダルをあまり減らさない状態で遊技を行うことができ、遊技者にとって有利な状態となるように構成されている。なお、各リプレイ状態RT0〜RT5間の移行は、予め定めた所定の図柄61を有効ライン86上に揃えたり、所定の遊技回数が実行される等の所定の移行条件が達成されることにより行われる。
【0062】
なお、特別遊技が実行される特別遊技状態では、再遊技役(リプレイ役)の当選確率は0に設定されている。
図9(A)(B)(C)に示される発光状態抽選テーブルは、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されているものである。これらのうちから、発光状態当選確率選択手段492が、役抽選の結果に基づいて、いずれのテーブルを用いるか選択すると共に選択したテーブルを用いて各発光状態の当選確率が選択される。そして、選択された当選確率に基づいて、発光状態抽選手段493が、いずれの発光状態が実行されるか抽選を行う。
図9(A)に示すように、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されているボーナス移行役非当選の状態における発光状態抽選テーブル(いわゆるボーナス移行役非当選用発光状態抽選テーブル)では、虹色点灯の当選確率は、いずれの役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、弱チェリー役、強チェリー役)においても0%に設定され、白色点灯の当選確率は、100%に設定されている。すなわち、ボーナス移行役非当選の場合に虹色点灯の発光状態となることはなく、発光する場合には必ず白色点灯が実行されることになる。また、確定1枚役は、ボーナス移行役非当選の場合には、いずれの発光状態にもならないように設定されている。
【0063】
図9(B)に示すように、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている第1ボーナス移行役当選の状態における発光状態抽選テーブル(いわゆる第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル)では、虹色点灯の当選確率は、いずれの役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)においても25%に設定され、白色点灯の当選確率は75%に設定されている。
図9(C)に示すように、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている第2ボーナス移行役当選の状態における発光状態抽選テーブル(いわゆる第2ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル)では、第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブルと同一に設定されている。すなわち、虹色点灯の当選確率は、いずれの役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)においても25%に設定され、白色点灯の当選確率は75%に設定されている。
【0064】
上述したように、ボーナス移行役非当選の場合は100%の確率で白色点灯が選択され、第1ボーナス移行役当選又は第2ボーナス移行役当選の場合は75%の確率で白色点灯が選択され25%の確率で虹色点灯が選択される。もちろん、これらの当選確率の数値に限定されるものではなく、他の数値に設定してもよいものである。ここで、第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブルと、第2ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブルの当選確率の数値は白色点灯が75%で虹色点灯が25%の同一の当選確率に設定されてあるが、このような同一の当選確率に限定されるものではない。両者の当選確率に差を設けることで発光状態を見て第1ボーナス移行役に当選しているのか、第2ボーナス移行役に当選しているのか、有る程度の類推が可能となるようにしてもよい。例えば第1ボーナス移行役の当選では虹色点灯の当選確率を高確率(例えば90%)に設定して白色点灯の当選確率を低確率(例えば10%)に設定し、第2ボーナス移行役の当選では白色点灯の当選確率を高確率(例えば90%)に設定して虹色点灯の当選確率を低確率(例えば10%)に設定するようにしてもよい。
【0065】
図10(A)に示すように、前扉14の上部の左右に配置されている当選状態報知ランプ90は、発光状態として白色点灯が選択されたとき、内部に配置されている多数のLEDにより領域全体が白色となるように発光する(
図10(A)のドットで表現される領域)。
図10(B)に示すように、前扉14の上部に左右に配置されている当選状態報知ランプ90は、発光状態として虹色点灯が選択されたとき、内部に配置されている多数のLEDにより縦方向スリット状(帯状)に同一色で発光し、虹色の7色が横方向に並んだ状態となるように発光する(
図10(B)の斜線等で表現される領域)。
図11では、複数回の遊技進行の際、役抽選の結果と、表示手段84に表示される演出例と、チャンススイッチ55の受付区間との一例が遊技進行の順に示されている。
【0066】
図11では、各操作タイミングの順(右方向)に、(1)スタートスイッチ40の操作、(2)第1番目の停止操作(第1停止操作)、(3)第2番目の停止操作(第2停止操作)、(4)第3番目の停止操作(第3停止操作)におけるストップスイッチ50からの指の離反(第3停止操作OFF)、(5)次の遊技におけるメダル投入口38からのメダル投入又はマックスベットスイッチ34等のベットによるメダル投入、の(1)〜(5)の順番で遊技が進行する。当該遊技進行の記載の下に、次の遊技(次ゲーム)進行が記載されてあり、複数回(1ゲーム〜6ゲーム)の遊技が連続するように記載されている。
先ず、1ゲーム目では、役抽選の結果、平行オレンジ役が当選している。この場合において、前述の連続演出実行手段445における連続演出開始抽選手段による抽選に当選し、同じく前述の連続演出回数抽選手段による抽選の結果、6ゲームに渡る連続演出(後述の演出a〜m)が当選している。また、特に図示していないが、発光状態抽選手段493の抽選が行われ、その結果、発光状態として白色点灯が当選している。1ゲーム目の第3停止操作OFFから次の遊技(2ゲーム目)のスタートスイッチ40の操作までの間、チャンススイッチ55の受付が可能に設定されている。この間に遊技者がチャンススイッチ55を押下したことで、当選状態報知ランプ90は所定時間だけ白色点灯の発光状態となり、その後の所定時間経過後、直ぐに消灯する。遊技者は、この白色点灯を見ることで、当該遊技で平行オレンジ等の重複当選の可能性が高い小役に当選していることを知ることができる。なお、当該1ゲーム目では表示手段84によりボーナス移行役の当選の期待を示唆する演出aが開始され、この演出aの後に演出aに関連する演出bが開始される。
【0067】
2ゲーム目の役抽選の結果、再遊技役(リプレイ役)に当選し、再度演出aが開始され、その後再度演出aに関連する演出cが開始される。3ゲーム目の役抽選の結果、ベル役に当選するが、いずれの役も発光状態に移行する役ではないため、当選状態報知ランプ90は発光しない。なお、3ゲーム目では、演出aと演出aに関連する演出dが開始される。
4ゲーム目の役抽選の結果、斜めオレンジ役に当選し、同時に発光状態抽選手段493の抽選が行われ、その結果、発
光状態としての虹色点灯が当選している。また、スタートスイッチ40の操作に伴って演出dに関連する演出eが表示手段84に表示され、さらに、この演出eに関連する演出f、続いて演出fに関連する演出gが実行される。この場合において、演出gが実行される当該ゲーム(4ゲーム目)の第3停止操作OFFから次の遊技(5ゲーム目)のスタートスイッチ40の操作までの間、チャンススイッチ55の受付が可能に設定されている。この間に遊技者がチャンススイッチ55を押下したことで、当選状態報知ランプ90は、虹色点灯の発光状態となり、この発光状態は、次の遊技(5ゲーム目)のスタートスイッチ40の操作まで継続される。この虹色点灯の発光状態となることにより、遊技者は、役抽選の抽選状態がボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)の当選状態にあることを確信することができる。その後、5ゲーム目において、演出gに関連する演出h、演出hに関連する演出i、演出iに関連する演出jが順次実施される。
【0068】
6ゲーム目の役抽選の結果、ハズレとなるが、演出jに関連する演出k、演出kに関連する演出l、演出lに関連するとともに、ボーナス移行役が当選していることを示唆する演出mが実施される。
このように、本実施の形態において制御装置100は、前記持ち越し役でない所定役(1ゲーム目の平行オレンジ)の当選時に複数回の遊技に渡る演出a〜m(連続演出)を実施可能に設けられている。
また、ここでいう「連続演出」とは、連続する複数ゲームの各ゲーム間(本実施形態では6ゲーム間であるが、当然のことながらこれに限定されず、少なくとも2ゲームを有すれば所期の目的を達成できる。)に渡って途切れることなく行われる演出を意味する。この場合において、望ましくは、前述の演出aのように、連続する数ゲーム間(本実施形態では1〜3ゲームの間)の各ゲームの最初に表示される演出を共通させるものとし、或いは、前述の演出dと演出e,演出gと演出h,演出jと演出kのように、連続する数ゲーム間で先のゲームの最後に表示された演出と、その後のゲームの最初に行われる演出とを、例えば物語の続きを表すなどの関連性をもたせるものとする。
【0069】
そして、前記当選状態報知制御手段470は、前記連続演出が行われる複数回の遊技の最終回(6ゲーム目)に前記報知手段70(具体的には、表示手段84)を介して演出mにて前記特別役が当選している状態であることを報知可能とした。なお、本実施形態では前述のように、演出mにて前記特別役が当選している状態であることを報知したが、6ゲーム目の演出kや演出lで報知しても良く、その場合には、演出kや演出lの後の演出(演出lやm)にて、前記当選を祝福するような演出にしても良い。
図12に示すフローチャートに基づいて、メイン制御部110が1回の遊技毎に実行する遊技制御処理について説明する。
【0070】
ステップ112において、メイン制御部110により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御部110により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップ113に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップ112となる。
なお、このステップ112の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御部110により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(2又は3)に達しているか否かの判定が行われる。
【0071】
ステップ113において、役抽選手段130により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御部110からサブ制御部400へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップ114に進む。
ステップ114において、リールユニット60におけるリール62の回転変動処理が行われる。リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御部110により、回転中のリール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、停止制御手段140により、各リール62の回転が停止させられる。
ここで、第3番目のストップスイッチ50の停止操作が行われて、当該第3停止操作を実施した遊技者の指がストップスイッチ50から離反した際(第3停止操作OFF)に、チャンススイッチ55が入力可能状態へ移行する。なお、このチャンススイッチ55の入力可能状態は、次の遊技のスタートスイッチ40操作がON状態となることで終了する。
【0072】
また、第3停止操作OFF後、メイン制御部110からサブ制御部400へ全リール62の回転停止情報が送信される。そして、全てのリール62の回転変動処理が終了すると、次のステップ115に進む。
ステップ115において、停止図柄判定手段150により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御部110からサブ制御部400へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップ116に進む。
ステップ116において、メイン側特典付与手段160により、停止図柄判定手段150の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
【0073】
図13に示すフローチャートに基づいて、サブ制御部400における当選状態報知処理について説明する。
先ず、ステップ210において、当選状態報知制御手段470により所定役に当選したか否かが判定される。ここで、所定役とは、平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役である。当該所定役が役抽選手段130の役抽選の結果、当選しているか否が判定されるものである。当該所定役に当選していると判定された場合、次のステップ211に進み、当該所定役に当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0074】
ステップ211において、特別役(ボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役))に当選している状態であるか否かが判定される。この当選している状態とは、当該遊技の役抽選で当選している場合と、当該遊技より前の遊技で当選し、その当選している状態(当選の権利)が持ち越されている場合との両方が含まれる。また、特別役の単独当選と重複当選との両方が含まれる。特別役に当選していないと判定された場合、次のステップ212に進み、特別役に当選していると判定された場合、次のステップ216に進む。
ステップ212において、発光状態決定手段490により、特別役(ボーナス移行役)非当選時における当選状態報知ランプ90の点灯パターン(白色点灯又は虹色点灯の発光状態)の抽選処理が行われる。具体的には、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている発光状態抽選テーブルから発光状態当選確率選択手段492が役抽選の結果に基づいてボーナス移行役非当選用発光状態抽選テーブル(
図9(A)参照)を選択する。発光状態当選確率選択手段492は、そのボーナス移行役非当選用発光状態抽選テーブル(
図9(A)参照)に記載された所定役(ステップ210で当選していると判断された所定役)の当選確率を選択する。選択された当選確率に基づいて、発光状態抽選手段493が白色点灯又は虹色点灯のいずれの発光状態にするかの抽選を行う。なお、
図9(A)に示すボーナス移行役非当選用発光状態抽選テーブルでは、白色点灯の当選確率が100%に設定されているため、白色点灯が当選することになる。そして、次のステップ213に進む。
【0075】
ステップ213において、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後(第3停止操作のストップスイッチ50から遊技者の指が離反した後)、チャンススイッチ55の操作が行われたか否かが判定される。具体的には、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの間に、チャンススイッチ55の操作が行われたと判定された場合、次のステップ214に進み、その間に、チャンススイッチ55の操作が行われていないと判定された場合、次のステップ215に進む。
ステップ214において、発光状態抽選手段493の点灯パターンの抽選結果に基づいて、当選状態報知ランプ90の点灯処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
【0076】
一方、前記ステップ213で第3停止操作OFF後、チャンススイッチ55の操作が行われていない場合は、ステップ215において、次遊技のスタートスイッチ40がON状態であることに基づいて、チャンススイッチ55の入力受付不可の設定が行われる。そして、当該処理が終了する。
一方、前記ステップ211で特別役に当選している(当選中)と判定された場合は、ステップ216において、第1ボーナス移行役に当選中か否かが判定される。第1ボーナス移行役に当選中であると判定された場合、次のステップ217に進み、第1ボーナス移行役に当選中でないと判定された場合、ステップ221に進む。
【0077】
ステップ217において、発光状態決定手段490により、第1ボーナス移行役当選時における当選状態報知ランプ90の点灯パターン(白色点灯又は虹色点灯の発光状態)の抽選処理が行われる。具体的には、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている発光状態抽選テーブルから発光状態当選確率選択手段492が役抽選の結果に基づいて第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル(
図9(B)参照)を選択する。発光状態当選確率選択手段492は、その第1ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル(
図9(B)参照)に記載された所定役(ステップ210で当選していると判断された所定役)の当選確率を選択する。選択された当選確率に基づいて、発光状態抽選手段493が白色点灯又は虹色点灯のいずれの発光状態にするかの抽選を行う。そして、次のステップ218に進む。
【0078】
ステップ218において、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後(第3停止操作のストップスイッチ50から遊技者の指が離反した後)、チャンススイッチ55の操作が行われたか否かが判定される。具体的には、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの間にチャンススイッチ55の操作が行われたと判定された場合、次のステップ219に進み、その間にチャンススイッチ55の操作が行われていないと判定された場合、次のステップ220に進む。
ステップ219において、発光状態抽選手段493の点灯パターンの抽選結果に基づいて、当選状態報知ランプ90の点灯処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
【0079】
一方、前記ステップ218で第3停止操作OFF後、チャンススイッチ55の操作が行われていない場合は、ステップ220において、次遊技のスタートスイッチ40がON状態であることに基づいて、チャンススイッチ55の入力受付不可の設定が行われる。そして、当該処理が終了する。
一方、前記ステップ216で第1ボーナス移行役に当選していないと判定された場合(具体的には、特別役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)に当選中であるため、第2ボーナス移行役に当選している場合となる)は、ステップ221において、発光状態決定手段490により、第2ボーナス移行役当選時における当選状態報知ランプ90の点灯パターン(白色点灯又は虹色点灯の発光状態)の抽選処理が行われる。具体的には、発光状態抽選テーブル記憶手段491に記憶されている発光状態抽選テーブルから発光状態当選確率選択手段492が役抽選の結果に基づいて第2ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル(
図9(C)参照)を選択する。発光状態当選確率選択手段492はその第2ボーナス移行役当選用発光状態抽選テーブル(
図9(C)参照)に記載された所定役(ステップ210で当選していると判断された所定役)の当選確率を選択する。選択された当選確率に基づいて、発光状態抽選手段493が白色点灯又は虹色点灯のいずれの発光状態にするかの抽選を行う。そして、次のステップ222に進む。
【0080】
ステップ222において、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後(第3停止操作のストップスイッチ50から遊技者の指が離反した後)、チャンススイッチ55の操作が行われたか否かが判定される。具体的には、特定操作判定手段460により、第3停止操作OFF後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの間にチャンススイッチ55の操作が行われたと判定された場合、次のステップ223に進み、その間にチャンススイッチ55の操作が行われていないと判定された場合、次のステップ224に進む。
ステップ223において、発光状態抽選手段493の点灯パターンの抽選結果に基づいて、当選状態報知ランプ90の点灯処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
【0081】
一方、前記ステップ222で第3停止操作OFF後、チャンススイッチ55の操作が行われていない場合はステップ224において、次遊技のスタートスイッチ40がON状態であることに基づいて、チャンススイッチ55の入力受付不可の設定が行われる。そして、当該処理が終了する。
なお、ここで、
図13のフローチャートにおいて、ステップ213、218、222は、異なるステップで別々の処理となるように記載されてあるが、処理内容は同一処理であるため、サブルーチン等により共通のプログラム処理で実施するようにしてもよい。
また、同様にステップ215、220、224は、異なるステップで別々の処理となるように記載されてあるが、処理内容は同一処理であるため、サブルーチン等により共通のプログラム処理で実施するようにしてもよい。
【0082】
また、同様にステップ214、219、223は、異なるステップで別々の処理となるように記載されてあるが、処理内容は同一処理であるため、サブルーチン等により共通のプログラム処理で実施するようにしてもよい。
図14に示すフローチャートに基づいて、
図13のフローチャートのステップ214、219、223の点灯パターンの抽選結果に基づく点灯処理について説明する。
ステップ310において、発光状態抽選手段493の抽選結果、点灯パターンは白色点灯に当選したか否かが判定される。白色点灯に当選したと判定された場合、次のステップ312に進み、白色点灯に当選していないと判定された場合、ステップ313に進む。
【0083】
ステップ312において、当選状態報知制御手段470により、予め定めた所定時間が経過するまで当選状態報知ランプ90の白色点灯の実行処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
ステップ313において、当選状態報知制御手段470により、次遊技におけるスタートスイッチ40がON状態となるまで、当選状態報知ランプ90の虹色点灯の実行処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
本実施の形態では、報知手段70の当選状態報知ランプ90を白色点灯させることで重複当選役であって且つ持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)の当選が報知されると、前記所定役に係る図柄を有効ライン86上に停止させることができなかった場合にも、前記所定役の当選と同時に特別役(ボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役))に当選しているかもしれないという期待感を付与することができ、面白みを増すことができる。
【0084】
本実施の形態では、遊技者により所定期間(全てのリール62の停止操作後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの期間)内に所定の操作(遊技の進行に関係の無い操作、具体的にはチャンススイッチ55の押下操作)が行われることを条件として、当選状態報知制御手段470は、報知手段70の当選状態報知ランプ90を白色点灯させることで重複当選役であって持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役又は強チェリー役)が当選している状態であることを報知可能である。これにより、遊技者自身の行為により前記当選報知を得ることができたという達成感を付与することができる。
【0085】
本実施の形態では、表示手段84を介して連続演出が実施されることで、重複当選役であって持ち越し役でない所定役に係る図柄を有効ライン86上に揃えることができなくても、重複当選可能な所定役に当選しているかもしれないという期待感、さらに特別役にも当選しているかもしれないという期待感を発生させることができる。さらに、連続演出継続中は、連続演出の最終回に特別役の当選が報知されるかもしれないという特別役への当選の期待感を増加させることができる。
本実施の形態では、連続演出の最終回において特別役としてのボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)に当選している状態であることが報知手段70の表示手段84により報知され得るが、それよりも早い段階で、特定操作(チャンススイッチ55の操作)が行われることで、重複当選役であって持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)の当選や、特別役が当選している状態であることが報知手段70の当選状態報知ランプ90の発光状態(白色点灯、虹色点灯)により報知可能となる。連続演出の最終回に到達するよりも早い段階で報知発生の期待感、ひいては特別役の当選の期待感を発生させることができる。また、連続演出を最後まで見ることなく、連続演出の途中で特別役の当選情報を獲得するか否かを、特定操作の有無で遊技者が選択することができる。結果として遊技者の意思を反映させ、遊技者の嗜好に適合した遊技進行が可能になる。
【0086】
本実施の形態では、遊技者自らの選択により遊技の進行に関係の無い特定操作であるチャンススイッチ55の押下操作を実行することで、遊技者は当選の状態の報知を当選状態報知ランプ90の発光により得ることができる。
具体的には、当選状態報知ランプ90の発光状態が虹色点灯となることにより、特別役(ボーナス移行役であって、第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)が当選している状態であることの報知が可能となる。また、当選状態報知ランプ90の発光状態が白色点灯することにより、前記特別役との重複当選役であって、持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)が当選している状態であることの報知が可能となる。
【0087】
本実施の形態では、遊技の進行に関係の無い操作であるチャンススイッチ55の押下操作を遊技者が自ら選択して行うことで特別役(ボーナス移行役であって、第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)が当選している状態であることの報知が可能となる。当選状態報知ランプ90が虹色点灯又は白色点灯の発光状態となることにより、遊技意欲のより高い遊技者に上述したような当選の状態を報知することができる。遊技者自らの意思により当該報知が行われることで、当該報知を得たいという遊技者の意思を反映させることができる。当該報知を希望しない遊技者は、遊技の進行に関係の無い操作であるチャンススイッチ55の押下操作を行わなければ良いものとなり、遊技の選択の幅を広げ、遊技者の好みに適合した遊技を進行させることができる。結果として遊技者に対してより強い達成感を付与することが可能となる。
【0088】
本実施の形態では、重複当選役であって持ち越し役でない所定役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させることができなかった場合であっても、全てのリール62の停止操作後から次の遊技のスタートスイッチ40が操作されるまでの間に特別役に当選している状態かもしれないという疑念を遊技者が抱く場合がある。かかる場合に全リール62の停止操作後から次の遊技に移行する前に、遊技の進行に関係の無い操作であるチャンススイッチ55の押下操作をすることで、この自らの積極的な操作行為を介して重複当選役であって持ち越し役でない所定役が当選していることの報知を得ることが可能となる。
さらに、上述した作用及び効果に加えて、本実施の形態では、下記に示すような作用及び効果を有する。
【0089】
本実施の形態は、前記報知を得るためには、全てのリール62の停止操作後の特定操作(チャンススイッチ55の押下操作)が必要となり、実際にメダル投入口38にメダルを投入して、スタートスイッチ40を操作してリール62を回転させ、実際に遊技を実行しなければならない。例えば、前記報知の条件が単にクレジット枚数だけを増加させるようなものでは、遊技を実際に実行しなくてもクレジット枚数だけを増加させて前記報知だけを得てしまうようなことが行われる場合がある。本実施の形態では、そのような行為を防止することができる。
本実施の形態では、当該遊技で、特別役としてのボーナス移行役(第1ボーナス移行役又は第2ボーナス移行役)の当選と持ち越し役でない所定役(平行オレンジ役、斜めオレンジ役、確定1枚役、弱チェリー役、強チェリー役)の当選とが同一遊技で同時に成立(重複当選)して、特別役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に停止させることができず、前記所定役に係る図柄61の組合せも有効ライン86上に停止させることができなかった場合、特定操作(チャンススイッチ55の押下操作)を実行することで役の当選の状態が報知され、重複当選等により特別役の当選の可能性について知ることが可能となる。これにより、特別役に当選してから特別遊技へ移行するまでに無駄な遊技をすることなく、特別遊技への移行を早い段階で確実なものにすることができる。
【0090】
本実施の形態では、特定操作(チャンススイッチ55の押下操作)は当該遊技の終了後の次の遊技が開始されるまで(具体的には、次の遊技のスタートスイッチ40の押下操作によりON状態となるまで)の間に有効となる。すなわち、特定操作は当該遊技と次の遊技との間で有効になり、次の遊技が開始されると特定操作は無効になる。これにより、特定操作の有効期間は遊技毎に完結し、特定操作が行われると遊技毎に報知が行われる。すなわち、複数回の遊技に渡って、前記報知の機会を複数回得ることが可能となり、複数回の報知が行われることで、より精度の高い(信頼性の高い)遊技情報(特別役の当選情報)を得ることが可能となる。