(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0013】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技システムについて説明し、その後、遊技機の構成および処理について説明する。
【0014】
(遊技システム1の概念的な構成)
図1は、遊技システム1の概略的な構成を示した説明図である。遊技システム1は、遊技機100と、情報端末200と、通信基地局300が含まれた通信網301と、サーバ400とを含んで構成され、遊技機100における遊技結果とサーバ400のWebサイトとを連動させる、所謂、サイト連動型のサービスを提供する。
【0015】
遊技機100では、遊技者が操作ハンドルを回転させることにより遊技盤内の遊技領域に向かって遊技球が発射され、遊技領域を流下した遊技球が始動口に入賞したことを契機に実行される大当たりの抽選において大当たりに当選すると、特別遊技(大当たり遊技)が実行され、多くの賞球を獲得することができる。このとき、遊技機100に備えられた演出装置(演出表示装置、音声出力装置、演出役物装置、演出照明装置)においては、遊技の進行に合わせた演出が実行される。
【0016】
情報端末200は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ等、Webブラウザを利用可能な電子機器等であり、通信基地局300および通信網301を介してサーバ400との通信を確立することができる。また、情報端末200は、遊技機100から遊技履歴情報を取得することが可能である。
【0017】
ここで、「遊技履歴情報」は、機種固有の情報と、全機種共通の情報とに分類される。機種固有の情報とは、リーチ演出、予告演出、大当たりの演出、図柄の変動回数、大当たりの種別、達成したミッション、大当たりの抽選回数、大当たり回数、獲得賞球数、連荘回数(所定期間内に連続して大当たりに当選した回数)、遊技者が設定したキャラクタの経験値等に係る情報である。また、全機種共通の情報とは、上記の各遊技履歴情報に応じて付与されるものであり、景品や、情報端末200上で利用したり遊技中に利用したりすることができる特典等と交換可能なポイント値に係る情報である。
【0018】
通信基地局300は、通信網301と接続され、情報端末200と無線によりデータの送受信を行うものである。また、通信基地局300は、情報端末200から無線により送信されたデータが入力され、入力されたデータを、通信網301を介してサーバ400に送信する。なお、サーバ400から情報端末200にデータを送信する場合も、通信経路は逆であるものの同様である。
【0019】
通信網301は、携帯電話網、インターネット、LAN(Local Area Network)、専用回線等で構成され、通信基地局300を介して情報端末200とサーバ400とを通信接続する。
【0020】
サーバ400は、Webサイトを管理し、情報端末200が取得した情報を蓄積する等、様々なサービスを提供する。ここで、Webサイト(ポータルサイト)は、サーバ400により特定されるドメイン下にあるWebページ群を言う。
【0021】
当該遊技システム1において、遊技者は、例えば、任意の遊技機100における遊技開始から遊技終了までの遊技履歴情報等を、遊技者自身の情報端末200に取り込み、サーバ400に送信して蓄積させる。また、遊技者は、このようにサーバ400に蓄積された遊技履歴情報を、情報端末200において確認することができる。このような遊技システム1で実行される一連の機能を本実施形態では「打-WIN機能」と称する。
【0022】
(遊技システム1のブロック図)
図2は、遊技システムの構成を示すブロック図である。なお、遊技機100のブロック図については、
図11で詳しく説明するので、打-WIN機能を有する遊技システムを説明するにあたり、遊技機100については説明を簡略化する。
【0023】
遊技機100は、遊技制御部101と、払出装置121と、発射装置131と、演出表示装置151と、音声出力装置161と、演出役物装置162と、演出照明装置163と、演出操作装置164と、設定入力スイッチ165と、入賞装置170と、駆動装置180と、表示器190と、を含んで構成される。
【0024】
遊技制御部101は、少なくとも、主制御基板110と、払出制御基板120と、発射制御基板130と、副制御基板140と、画像制御基板150と、電飾制御基板160と、を含んで構成され、遊技機100の制御を行う機能を有する制御部である。
【0025】
ここで、主制御基板110は、遊技の基本動作を制御する制御部であり、払出制御基板120は、主制御基板110からの指示により払出装置121を制御する制御部である。また、発射制御基板130は、払出制御基板120との接続確認により発射装置131を制御する制御部であり、副制御基板140は、主制御基板110からの指示により演出を統括して制御する制御部である。また、画像制御基板150は、副制御基板140からの指示により演出表示装置151の制御を行う制御部であり、電飾制御基板160は、副制御基板140からの指示により、音声出力装置161、演出役物装置162および演出照明装置163の制御を行う制御部である。
【0026】
払出装置121は、遊技球を払い出す払出モータ、払い出された遊技球を計数するスイッチ等で構成され、遊技球を払い出す機能を有する装置である。
【0027】
発射装置131は、遊技球を打ち出す発射用ソレノイド、遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ、操作ハンドルの操作角度を検出する操作ボリューム等で構成され、遊技者の操作に応じて遊技球を発射する機能を有する装置である。
【0028】
演出表示装置151は、液晶表示装置、有機ELディスプレイ等で構成され、画像を表示する機能を有する表示装置である。特に、本実施形態では、演出表示装置151は、遊技の進行に合わせた演出画像を表示するだけではなく、遊技者の操作に応じて、所定の情報が含まれた二次元コードも表示する。
【0029】
ここで、「二次元コード」とは、例えば、QRコード(登録商標)やバーコード、さらには文字や数字データからなるパスワードを意味するものである。本実施形態では、後述するように、二次元コードとして、QRコードについて説明しているが、QRコードに置き換え、バーコード、文字や数字列等を用いてもよい。
【0030】
音声出力装置161は、スピーカ等から構成され、BGM(Background music)、SE(Sound Effect)等の音声を出力する機能を有する装置である。
【0031】
演出役物装置162は、遊技の演出に用いる構造物、その構造物を駆動させるモータ等から構成され、かかる構造物を駆動する機能を有する装置である。
【0032】
演出照明装置163は、白熱電球、LED(Light Emitting Diode)、蛍光灯、冷陰極管等から構成され、光を発光する機能を有する装置である。
【0033】
本実施形態では、上記演出表示装置151、音声出力装置161、演出役物装置162、演出照明装置163の全部または一部が、演出装置を構成している。
【0034】
演出操作装置164は、押しボタンスイッチ、ロータリースイッチ(ジョグダイヤル)等から構成され、遊技者の操作を検出する機能を有する装置である。特に、本実施形態では、演出操作装置164は、特定の操作を検出すると、演出表示装置151に二次元コードを表示させたり、情報端末200を介してサーバ400から取得したパスワードを入力させたりする。
【0035】
設定入力スイッチ165は、第1設定入力スイッチ165aおよび第2設定入力スイッチ165bからなり、特定の演出の出現確率や、特定の演出が出現するまでの条件等を設定するためのスイッチである。この設定入力スイッチ165は、遊技場の係員のみが操作可能なように、遊技盤の背面側に設けられている。
【0036】
入賞装置170は、磁気センサ等で構成され、遊技機100の遊技領域に設けられた各種の入賞口(一般入賞口、始動口、大入賞口)またはゲートを遊技球が通過したことを検出する機能を有する装置である。
【0037】
駆動装置180は、ソレノイド、モータ等で構成され、始動口の可動片や大入賞口の開閉扉を駆動する機能を有する装置である。
【0038】
表示器190は、LED(例えば、7セグメント表示器)等で構成され、遊技の結果を示す各種図柄や、各種図柄の変動が保留されている保留個数を表示する機能を有する表示器である。
【0039】
次に、情報端末200の構成について説明する。
【0040】
情報端末200は、端末操作部201と、端末表示装置202と、撮像装置203と、端末通信装置204と、端末制御部205とを含んで構成される。
【0041】
端末操作部201は、キーボード、十字キー、タッチパネル等で構成され、遊技者の操作入力を受け付ける機能を有する装置である。
【0042】
端末表示装置202は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、任意の画像を表示する機能を有する表示装置である。特に、本実施形態では、端末表示装置202は、サーバ400から取得したパスワードの画像を表示したり、サーバ400に蓄積されている遊技機100の遊技履歴情報に対応する画像を表示したりする。
【0043】
撮像装置203は、撮像レンズや、撮像レンズを通じて入射した光を光電変換し画像データにA/D変換してデータ化する撮像素子等で構成され、遊技機100の演出表示装置151に表示された二次元コードを撮像し、二次元コードに含まれた情報を抽出する機能を有する装置である。また、このような撮像装置203による二次元コードの撮像に代え、赤外線通信、近距離通信、Bluetooth(登録商標)等を利用して、遊技機100から情報を取得してもよい。
【0044】
端末通信装置204は、通信網301を介してサーバ400と通信を確立する機能を有する通信装置である。
【0045】
端末制御部205は、中央処理装置(CPU)、端末制御部205を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、情報端末200全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
【0046】
次に、サーバ400の構成について説明する。
【0047】
サーバ400は、蓄積装置401と、サーバ通信装置402と、サーバ制御部403とを含んで構成される。
【0048】
蓄積装置401は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体で構成され、主として、複数の遊技者固有情報を管理し、それぞれの遊技者固有情報に関連付けて遊技機100からの遊技履歴情報を蓄積する機能を有する装置である。
【0049】
サーバ通信装置402は、通信網301を介して情報端末200と通信を確立する機能を有する通信装置である。
【0050】
サーバ制御部403は、中央処理装置(CPU)、サーバ制御部403を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、サーバ400全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
【0051】
(遊技システム1のシーケンス図)
図3、
図4は、本実施形態による遊技システム1のシーケンス図である。なお、ここでは、遊技機100に関する処理について簡単に説明することとし、遊技機100に関する処理の詳細については後述する。
【0052】
(打-WIN機能の事前登録)
遊技者は、打-WIN機能を利用する場合には、遊技者自身の情報端末200を介してサーバ400にアクセスして、サーバ400に遊技者を特定する遊技者固有情報を事前に登録しておかなければならない。以下、具体的な処理について説明する。
【0053】
(ステップS1)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置164に対して第1の操作が行われると、情報端末200からサーバ400にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を含む第1二次元コードを生成する。
【0054】
(ステップS2)
そして、遊技機100は、上記ステップS1で生成した第1二次元コードを演出表示装置151に表示する。すなわち、遊技者は、遊技機100の演出操作装置164に対して第1の操作を行い、遊技機100の演出表示装置151に第1二次元コードを表示させる。
【0055】
(ステップS3)
情報端末200の撮像装置203は、端末操作部201からの操作に応じて、演出表示装置151に表示された第1二次元コードを撮像し、第1二次元コードに含まれた第1のコード情報(URL)を生成する。そして、情報端末200の端末制御部205は、その第1のコード情報(URL)を用い、端末通信装置204を介して登録要求コマンドをサーバ400に送信する。すなわち、遊技者は、情報端末200の端末操作部201を操作して、情報端末200の撮像装置203により、演出表示装置151に表示された第1二次元コードを読み取り、読み取った第1二次元コードに基づいてサーバ400にアクセスする。
【0056】
(ステップS4)
サーバ400のサーバ制御部403は、登録要求コマンドを受信すると、遊技者を特定するために、アクセスしている情報端末200のICCID(Integrated Circuit Card ID)、IPアドレス、携帯電話番号等の遊技者固有情報を取得する。そして、サーバ制御部403は、取得した遊技者固有情報が登録されていないと、取得した遊技者固有情報を登録し、蓄積装置401内に、登録した遊技者固有情報に関連付けて情報を蓄積する領域を確保する。こうして、打-WIN機能を利用する準備が整う。
【0057】
なお、本実施形態では、遊技機100の演出表示装置151に表示された第1二次元コードを介して、サーバ400にアクセスし遊技者固有情報を登録するように構成したが、第1二次元コードを介さずに、直接的にサーバ400にアクセスして遊技者固有情報を登録してもよい。
【0058】
(打-WIN機能を利用した遊技の開始)
遊技者は、打-WIN機能を利用して遊技を開始する場合には、遊技者自身の情報端末200を介してサーバ400にアクセスし、サーバ400からパスワードを取得し、取得したパスワードを遊技機100に入力する。以下、具体的な処理について説明する。
【0059】
(ステップS5)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、パスワード要求コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0060】
(ステップS6)
サーバ400のサーバ制御部403は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワード生成処理を行う。このパスワード生成処理では、アクセスしている情報端末200のICCID等が、事前登録時に記憶したICCID等と一致するかの認証を行う。そして、認証に成功した場合に、遊技者固有情報と関連付けられた蓄積装置401内の記憶領域へのアクセスを許可するとともに、当該アクセス時のアクセス時間情報、機種別情報、ポイント値情報を取得する。そして、当該取得した情報を、所定アルゴリズムに基づいてパスワード(例えば、複数の英数字からなる記号)に暗号化変換する。なお、暗号化変換に際して予測し難いアクセス時間情報を含ませることで、セキュリティ性を向上させたユニークなパスワードが生成されることとなる。
【0061】
(ステップS7)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS6で生成されたパスワードを、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0062】
(ステップS8)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したパスワードを端末表示装置202に表示させる。
【0063】
(ステップS9)
遊技機100は、端末表示装置202に表示されたパスワードが演出操作装置164を介して入力されると、所定アルゴリズムに基づいて、アクセス時間情報、遊技履歴情報を復号化変換し、打-WIN機能を開始するための打-WIN情報設定処理を行う。この打-WIN情報設定処理は、以後の遊技機100の遊技履歴情報を蓄積させていく蓄積開始処理と、遊技機100の演出装置における演出のキャラクタ設定等を行う演出設定処理とが行われる。
【0064】
(ステップS10)
遊技機100では、遊技者によって遊技が行われると、大当たりの抽選、特別遊技の処理、演出装置における演出の処理等の様々な遊技処理が行われる。
【0065】
(ステップS11)
そして、上記ステップS10での遊技処理が行われる毎に、遊技履歴情報が蓄積されていく。なお、ポイント値は、大当たりの抽選(特別図柄の変動)が1回行われるたびに、予め設定された加算条件を満たすことによって加算される。このとき、加算されるポイント値の下限は「1」であり、加算条件を満たしたときの状況に応じて、さらにポイント値が上乗せされるようにしている。
【0066】
例えば、大当たりの抽選が行われたときの遊技状態(後述する高確率遊技状態、低確率遊技状態、時短遊技状態、非時短遊技状態)、後述する変動パターン(リーチ態様等)、特別図柄の種別、実行された変動演出の具体的な内容等に応じて、上乗せされるポイント値が予め設定されている。
【0067】
また、本実施形態においては、遊技履歴情報として、当該遊技機100固有のポイントである経験値が蓄積される。この経験値は、予め設定された加算条件を満たすことによって加算されるが、このとき加算される経験値の下限は、上記のポイント値よりも大きい「3」であり、加算条件を満たしたときの状況に応じて、上記と同様に、ポイント値が上乗せされるようにしている。ただし、この経験値の加算条件は、ポイント値の加算条件に比べて、遊技状態等、加算条件成立時の状況による影響が小さく設定されている。そして、経験値が一定数(例えば100)積算されると、レベル値が「1」上昇するように設定されている。こうした経験値やレベル値は、例えば、遊技者が設定したキャラクタの成長を示す各種のパラメータとして用いることが可能である。
【0068】
(打-WIN機能を利用した遊技の終了)
遊技者は、打-WIN機能を利用した遊技を終了する場合には、取得したアクセス時間情報、更新された遊技履歴情報を、所定アルゴリズムに基づいて、サーバ400へのアクセス情報(URL)を含む第2二次元コードに暗号化変換する。そして、遊技機100の演出表示装置151に第2二次元コードを表示させ、情報端末200により演出表示装置151に表示された第2二次元コードを読み取らせてサーバ400にアクセスさせる。そして、読み取った第2二次元コードの復号化変換に基づいて、更新された遊技履歴情報をサーバ400に蓄積する。以下、具体的な処理について説明する。
【0069】
(ステップS12)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置164に対して第2の操作が行われると、少なくとも、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、サーバ400のURLと、を含む第2二次元コードを生成する。
【0070】
(ステップS13)
そして、遊技機100は、上記ステップS12で生成した第2二次元コードを演出表示装置151に表示する。
【0071】
(ステップS14)
情報端末200の撮像装置203は、端末操作部201からの操作に応じて、演出表示装置151に表示された第2二次元コードを撮像し、第2二次元コードに含まれた第2のコード情報(遊技履歴情報、URL)を抽出する。
【0072】
(ステップS15)
そして、情報端末200の端末制御部205は、その第2のコード情報(遊技履歴情報、URL)を用い、端末通信装置204を介して遊技履歴情報をサーバ400に送信する。
【0073】
(ステップS16)
サーバ400のサーバ制御部403は、遊技履歴情報(経験値、レベル情報、ポイント値情報等)やキャラクタ情報等を受信すると、アクセスしている情報端末200のICCID等の遊技者固有情報も併せて取得する。そして、サーバ制御部403は、取得した遊技者固有情報の認証により、本人確認ができたことを条件に、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域にアクセスし、遊技履歴情報を蓄積させる。
【0074】
これにより、当該遊技機100において、パスワードを入力した時点(打-WIN機能の遊技の開始)から第2二次元コードの演出表示装置151への表示を指示した時点(打-WIN機能の遊技の開始)までの遊技履歴情報をサーバ400に蓄積させることができる。
【0075】
(打-WIN機能のメニュー表示)
遊技者は、打-WIN機能で用意された各種のメニューを使用する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、情報端末200の端末操作部201を操作して、各種のメニューを選択していく(各種コマンドをサーバ400に送信していく)。以下、具体的な処理について説明する。
【0076】
(ステップS17)
サーバ400のサーバ制御部403は、情報端末200によりアクセスがあると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等から、打-WIN機能のトップメニュー情報(トップメニューの画像データ)を生成する。
【0077】
(ステップS18)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS17で生成されたトップメニュー情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0078】
(ステップS19)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したトップメニュー情報を端末表示装置202に表示させる。
【0079】
これ以降、遊技者は、端末表示装置202に表示されたトップメニューの画像データから、各種のメニューを選択していくことができる。
【0080】
(打-WIN機能の閲覧表示)
遊技者は、打-WIN機能を利用して、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報を閲覧する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報に対応する閲覧情報(画像データ)を端末表示装置202に表示させる。以下、具体的な処理について説明する。
【0081】
(ステップS20)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、閲覧要求コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0082】
(ステップS21)
サーバ400のサーバ制御部403は、閲覧要求コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に記憶されている遊技履歴情報に基づいて閲覧情報を生成する。
【0083】
(ステップS22)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS21で生成された閲覧情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0084】
(ステップS23)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信した閲覧情報を端末表示装置202に表示させる。
【0085】
これにより、遊技者は、これまでに遊技機100で実行された演出を、情報端末200において確認することができる。
【0086】
(打-WIN機能のキャラクタ設定)
また、サーバ400の蓄積装置401に蓄積されたそれぞれの遊技者固有情報には、上記の遊技履歴情報だけではなく、遊技者が設定可能なキャラクタ情報(所謂アバター)も関連付けられて記憶されている。遊技者は、このキャラクタ情報を設定する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、サーバ400に設定するキャラクタ情報を送信する。以下、具体的な処理について説明する。
【0087】
(ステップS24)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、複数種類のキャラ設定コマンドの中から、遊技者の希望に応じて選択されたキャラクタに関連付けられたキャラ設定コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0088】
(ステップS25)
サーバ400のサーバ制御部403は、キャラ設定コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているポイント値との交換(購入および消費)処理を行う。ここでは、記憶されているポイント値に応じたキャラクタのみが決定可能となっており、サーバ制御部403は、遊技者によって決定されたキャラクタ情報を、取得した遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域に記憶する。なお、有効とし得るキャラ設定コマンドの種類や、ポイント値の消費条件が、経験値やレベル情報に応じて変更される。
【0089】
(ステップS26)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS25で設定されたキャラクタ情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0090】
(ステップS27)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したキャラクタ情報を端末表示装置202に表示させる。
【0091】
これにより、遊技者の遊技者固有情報とキャラクタ情報とを関連付けて記憶し、遊技者の分身ともいえるキャラクタに愛着を持たせ、キャラクタを育てる楽しみも付与させることができ、より打-WIN機能の遊技性を向上させることができる。特に、本実施形態では、サーバ400で設定されたキャラクタ情報をパスワードに含めることにより、遊技機100側でも、サーバ400で設定されたキャラクタと同じキャラクタを表示させることができる。これにより、遊技者がサーバ400で設定したキャラクタを、遊技機100に移動させたかのように見せることができ、かかるキャラクタを用いて遊技機100の演出を実行することで、より遊技の興趣を向上させることができる。
【0092】
(その他の打-WIN機能)
その他、遊技者は、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、様々な特典を得ることができる。例えば、サーバ400から、遊技機100の攻略情報、未公開情報、遊技機100の基本仕様、遊技機100に関するメロディーや音声等の着信音、着信画像、楽曲、待ち受け画面、アイコン等の情報といった特典を得ることができる。
【0093】
(打-WIN機能により情報端末200に表示される表示画像)
次に、
図5、
図6を用いて、上記遊技システム1のシーケンス図で説明した情報端末200に表示される表示画像の一例について説明する。
【0094】
遊技者は、打-WIN機能の事前登録を行った後、情報端末200を用いてサーバ400にアクセスすると、情報端末200の端末表示装置202では、
図5に示すように、打-WIN機能で用意された各種のメニューが表示される。なお、
図5(a)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の1ページ目を示し、
図5(b)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の2ページ目を示しており、情報端末200の端末操作部201によりスクロール表示される。
【0095】
具体的には、サーバ400は、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等からトップメニュー情報(画像データ)を生成して、生成したトップメニュー情報を、情報端末200に送信する(ステップS17〜S19参照)。
【0096】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図5(a)に示すように、「ステータス」として、遊技者のキャラクタ情報に対応する画像が表示され、
図5(b)に示すように、「メニュー」として、「パスワード発行」、「遊技履歴」、「ミッション確認」、「キャラクタ設定」、「特典ダウンロード」の項目が表示される。
【0097】
そして、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「パスワード発行」を選択すると、打-WIN機能の遊技を行うためのパスワードを取得できる。
【0098】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「パスワード発行」を選択することで、パスワード要求コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS5参照)。サーバ400は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワードを生成するとともに、当該生成したパスワードを、情報端末200に送信する(ステップS5〜ステップS7参照)。
【0099】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(a)に示すように、パスワードが表示される。
【0100】
次に、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「遊技履歴」を選択すると、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報の閲覧をできる。
【0101】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「遊技履歴」を選択することで、閲覧要求コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS20参照)。サーバ400は、閲覧要求コマンドを受信すると、閲覧情報を生成して、生成した閲覧情報を、情報端末200に送信する(ステップS21、ステップS22参照)。
【0102】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(b)に示すように、遊技履歴の閲覧画像が表示される。
【0103】
次に、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「キャラクタ設定」を選択すると、遊技者固有情報に関連付けられたキャラクタ情報(所謂アバター)を設定(変更)できる。
【0104】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「キャラクタ設定」を選択することで、キャラ設定コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS24参照)。サーバ400は、キャラ設定コマンドを受信すると、キャラクタ情報を決定して、決定したキャラクタ情報を、情報端末200に送信する(ステップS25、ステップS26参照)。
【0105】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(c)に示すように、キャラクタ情報の画像が表示される。
【0106】
(打-WIN機能により遊技機100に表示される表示画像)
次に、
図7、
図8を用いて、上記遊技システム1のシーケンス図で説明した遊技機100に表示される表示画像の一例について説明する。
【0107】
詳しい制御処理については後述するが、遊技者が、遊技機100においてデモ表示が行われているときに、演出操作装置164の操作を行うと、
図7(a)に示すように、演出表示装置151に「打-WINメニュー」の画面が表示される。この「打-WINメニュー」には、少なくとも「新規登録」、「パスワード入力」、「遊技終了」、「戻る」のメニュー項目が表示されている。
【0108】
「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「新規登録」を選択すると、遊技機100では、サーバ400のURLを含む第1二次元コードが生成される。そして、
図7(b)に示すように、遊技機100では、生成された第1二次元コードが演出表示装置151に表示される(ステップS1、ステップS2参照)。
【0109】
この第1二次元コードを情報端末200で読み取ってサーバ400にアクセスすることで、打-WIN機能の事前登録(新規登録)を行うことができる(ステップS3、ステップS4参照)。
【0110】
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「パスワード入力」を選択すると、
図8(a)に示すように、パスワードを入力する入力画面が表示される(ステップS9参照)。
【0111】
この入力画面で、演出操作装置164を操作することにより、サーバ400から発行されたパスワードを入力することができる。
【0112】
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「遊技終了」を選択すると、遊技機100では、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、サーバ400のURLと、を含む第2二次元コードが生成される。そして、
図8(b)に示すように、遊技機100では、生成された第2二次元コードが演出表示装置151に表示される(ステップS12、ステップS13参照)。
【0113】
この第2二次元コードを情報端末200で読み取り、その第2二次元コードに含まれた遊技履歴情報をサーバ400に送信することで、遊技機100の演出に関する遊技履歴情報をサーバ400に蓄積させることができる。
【0114】
なお、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「戻る」を選択すると、演出表示装置151から「打-WINメニュー」の画面が消去される。
【0115】
次に、本実施形態の遊技機100について詳細に説明する。
【0116】
図9は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0117】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0118】
図10は、遊技機100の正面図である。この
図10に示すように、前枠6の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0119】
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0120】
遊技領域16は、操作ハンドル12の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、操作ハンドル12によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
【0121】
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0122】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0123】
また、第2始動口22は、遊技盤8の裏面側から正面側に向けて出没可能な可動片22bを有しており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片22bが遊技盤8の裏面側に没入して、遊技領域16から退避した状態、すなわち、閉状態にある場合には、可動片22bの正面を遊技球が流下する構成となっており、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。
【0124】
これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、遊技領域16に向けて突出した開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
【0125】
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが所定の態様で開放されるとともに、この開閉扉28bが遊技球を大入賞口28内に導く受け皿として機能する。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0126】
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
【0127】
ここで、第1始動口20は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であって、第2遊技領域16bを流下する遊技球は入球不可能となっている。一方で、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であって、第1遊技領域16aを流下する遊技球は入球不可能となっている。
【0128】
ただし、第1始動口20には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球するか、もしくは、第1遊技領域16aを流下する遊技球の方が第2遊技領域16bを流下する遊技球よりも入球しやすい位置に配置されていればよい。また、第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよく、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球するか、もしくは、第2遊技領域16bを流下する遊技球の方が第1遊技領域16aを流下する遊技球よりも入球しやすい位置に配置されていればよい。
【0129】
また、通常、閉状態にある第2始動口22を開放させるためには、ゲート24に遊技球を流下させる必要があるが、本実施形態においては、このゲート24が、第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bの双方に設けられている。ただし、このゲート24は、少なくとも第1遊技領域16aを流下する遊技球が通過可能に配置されていればよい。
【0130】
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置151と、可動装置からなる演出役物装置162とが設けられている。演出表示装置151は、画像を表示する演出表示部50aを備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。
【0131】
また、遊技盤8の裏面側であって、かつ、演出表示部50aよりも遊技機100の正面側には、演出役物装置162が設けられている。この演出役物装置162は、図示のように剣を模した形状に構成されており、演出表示部50aの前面から退避して遊技機100に正対する遊技者から視認できない初期位置から、図示のように演出表示部50aの前面に臨む変位位置へと変位可能に設けられている。
【0132】
また、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付ける押しボタンおよび遊技者の回転操作を受け付けるジョグダイヤルからなる演出操作装置164が設けられている。さらに、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機100の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置161が設けられている。そして、前枠6には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置163が複数設けられている。
【0133】
なお、図中符号70は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0134】
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための表示器であるが、その詳細については後述する。
【0135】
(制御手段の内部構成)
図11は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【0136】
主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110b、メインRAM110cを備えている。メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0137】
上記主制御基板110には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aから構成される入賞装置170が接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板110に検出信号が入力されるようになっている。
【0138】
また、主制御基板110には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cとから構成される駆動装置180が接続されており、主制御基板110によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
【0139】
さらに、主制御基板110には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90から構成される表示器190が接続されており、主制御基板110によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
【0140】
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板110のメインROM110bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0141】
また、主制御基板110には、払出制御基板120および副制御基板140が接続されている。
【0142】
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板110に対して双方向に通信可能に接続されている。
【0143】
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ122と、払い出された遊技球を計数する払出球計数スイッチ123とから構成される払出装置121と、が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ122を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ123によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
【0144】
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ124が接続されている。この皿満タン検出スイッチ124は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
【0145】
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ124から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板110に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板110に送信する。
【0146】
発射制御基板130は、払出制御基板120と双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ132と、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム133と、遊技球を打ち出す発射用ソレノイド134とから構成される発射装置131が接続されている。そして、タッチセンサ132および操作ボリューム133から信号が入力されると、発射制御基板130において、発射用ソレノイド134を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
【0147】
副制御基板140は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板140は、サブCPU140a、サブROM140b、サブRAM140c、RTC(Real Time Clock)140dを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から副制御基板140への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU140aは、主制御基板110から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM140bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板150または電飾制御基板160に送信する。このとき、サブRAM140cは、サブCPU140aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0148】
RTC140dは、時刻を計時する計時手段であり、RTC140dの内部に備えられた電池によって動作し、遊技機100の電源が切られているときであっても、時刻の計時を行うことができる。そして、サブCPU140aは、RTC140dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。
【0149】
画像制御基板150は、演出表示装置151の演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備え、演出表示装置151と接続されている。この画像制御基板150のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板140から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示装置151の演出表示部50aの画像表示を制御する。
【0150】
電飾制御基板160は、副制御基板140から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置161から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板160は、副制御基板140から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置162を可動したり演出照明装置163を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置164が押下操作されたことを検出する演出操作検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板140に送信する。そして、設定入力スイッチ165が操作された場合には、その操作信号を副制御基板140に送信することとなる。
【0151】
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力するようになっている。
【0152】
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM110bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
【0153】
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
【0154】
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では1/100)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では1/50)設定された遊技状態である。
【0155】
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
【0156】
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に付与される遊技利益が対応付けられた特別図柄の決定処理(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
【0157】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(特別図柄乱数、大当たり乱数、第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM110cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第2保留とよぶ。
【0158】
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の2つの記憶領域を備えており、また、両保留記憶領域はそれぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第1保留記憶領域の第1〜4記憶部に第1保留として記憶され、第2始動口22に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第2保留記憶領域の第1〜4記憶部に第2保留として記憶される。
【0159】
したがって、第1保留記憶領域に4つの第1保留が記憶された状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはなく、また、第2保留記憶領域に4つの第2保留が記憶された状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはない。
【0160】
図12は、特別図柄判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの特別図柄乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態と、に応じて特別図柄判定テーブルが選択され、当該選択された特別図柄判定テーブルと取得された特別図柄乱数とによって大当たりの判定が行われる。
【0161】
低確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(a)に示す特別図柄判定テーブル1が参照される。この特別図柄判定テーブル1によれば、特別図柄乱数が7であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/100となる。
【0162】
また、高確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(b)に示す特別図柄判定テーブル2が参照される。この特別図柄判定テーブル2によれば、特別図柄乱数が7、57であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/50となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が2倍となる。
【0163】
また、低確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(c)に示す特別図柄判定テーブル3が参照される。この特別図柄判定テーブル3も、特別図柄判定テーブル1と同様に、特別図柄乱数が7であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/100となる。
【0164】
また、高確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(d)に示す特別図柄判定テーブル4が参照される。この特別図柄判定テーブル4も、特別図柄判定テーブル2と同様に、特別図柄乱数が7、57であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/50となる。このように、第2保留の大当たり判定においても、第1保留の大当たり判定と同様に、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が2倍となる。
【0165】
図13は、特別図柄の種別を決定するための図柄種別判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜299の範囲内から1つの大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、上記の大当たりまたはハズレの判定結果と、に応じて図柄種別判定テーブルが選択され、当該選択された図柄種別判定テーブルと取得された大当たり乱数とによって特別図柄の種別が決定される。
【0166】
上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル1が参照される。この図柄種別判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、例えば、大当たり乱数が「0」であった場合には、特別図柄Aが決定されることとなる。
【0167】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第2保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル2が参照される。この図柄種別判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A、Cの2種類の特別図柄が対応付けられている。
【0168】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留または第2保留を判定した結果、ハズレの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル3が参照される。この図柄種別判定テーブル3によれば、いずれの大当たり乱数であっても同一の特別図柄が決定される。ここでは、第1保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Xが決定され、第2保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Yが決定される。以下では、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
【0169】
図14は、大当たりの抽選結果を遊技者に報知する際の演出の態様(変動パターン)を決定する変動パターンコマンド決定テーブルのうち、前半の演出の態様を決定する第1変動パターンコマンド決定テーブルの一例を説明する図である。
図14(a)は、非時短遊技状態において参照される第1変動パターンコマンド決定テーブルを示し、
図14(b)は、時短遊技状態において参照される第1変動パターンコマンド決定テーブルを示している。
【0170】
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの第1変動パターン乱数が取得されるとともに、0〜99の範囲内から1つの第2変動パターン乱数が取得される。なお、本実施形態においては、演出の態様が前半部分と後半部分とに分かれており、第1変動パターン乱数に基づいて前半の演出態様が決定され、第2変動パターン乱数に基づいて後半の演出態様が決定される。以下では、第1変動パターン乱数と第2変動パターン乱数とを総称して変動パターン乱数とよぶ。
【0171】
そして、遊技球が入球した始動口、上記の大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別、および、遊技状態に応じて、第1変動パターンコマンド決定テーブルが決定される。各第1変動パターンコマンド決定テーブルには、変動演出の態様のうち前半部分の演出態様と、第1変動パターン乱数とが対応付けられており、選択された第1変動パターンコマンド決定テーブルと、第1変動パターン乱数とによって、第1変動パターンが1つ決定されることとなる。なお、
図14において、第1変動パターンのうち「なし(0秒)」は、変動演出のうち前半部分の演出が行われないことを示すものである。
【0172】
図15および
図16は、後半の演出の態様を決定する第2変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図である。
図15に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルは、第1変動パターンとして「なし(0秒)」が決定された場合に選択されるテーブルの一例であり、
図16に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルは、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合に選択されるテーブルの一例である。
【0173】
図15に示すように、第1変動パターンとして「なし(0秒)」が決定された場合に選択される第2変動パターンコマンド決定テーブルは4種類設けられており、これらの各テーブルが、遊技状態および始動口種別に応じて図示のとおりに選択されることとなる。
【0174】
一方、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合には、
図16に示すように第2変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。
図16(a)は、非時短遊技状態において参照される第2変動パターンコマンド決定テーブルを示し、
図16(b)は、時短遊技状態において参照される第2変動パターンコマンド決定テーブルを示している。この図からも明らかなように、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合には、変動を開始する保留の種別(第1保留であるか第2保留であるか)、決定された特別図柄の種別、および遊技状態(非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるか)に応じて、それぞれ第2変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。各テーブルには第2変動パターン乱数と、後半の変動演出の態様を決定する第2変動パターンとが対応付けられており、第2変動パターン乱数に基づいて、いずれかの第2変動パターンが決定されることとなる。
【0175】
図17は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動TBL1、2が設けられている。そして、特別図柄A、Bが決定されると、作動TBL1を参照して特別遊技が実行され、特別図柄Cが決定されると、作動TBL2を参照して特別遊技が実行される。作動TBL1によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に6個の遊技球が入球する(カウントC=6)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が5回実行され、作動TBL2によれば、上記のラウンド遊技が15回実行される。なお、各特別遊技において、ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、それぞれ2.0秒に設定されている。
【0176】
このように、特別図柄Cが決定された場合には、特別図柄A、Bが決定された場合よりも、多量の賞球を獲得することが可能となるが、特別図柄Cは、第1保留によって大当たりに当選した場合には40%の確率で決定され、第2保留によって大当たりに当選した場合には80%の確率で決定される。したがって、本実施形態の遊技機100によれば、第1始動口20に遊技球が入球した場合よりも、第2始動口22に遊技球が入球した場合の方が、遊技者に大きな遊技利益が付与されることとなる。
【0177】
図18は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技の終了後の遊技状態は、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別によって決定される。
【0178】
図示のとおり、特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B、Cが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される。なお、高確率遊技状態は、大当たりの抽選結果が10000回確定するまで継続する。高確率遊技状態においては、大当たりの当選確率が1/50に設定されていることから、実質的には、大当たりに再度当選するまで高確率遊技状態が継続することとなる。
【0179】
また、特別遊技の終了後の遊技状態としては、高確率遊技状態または低確率遊技状態に加えて、時短遊技状態に設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の種別に応じて次のようにして決定される。
【0180】
すなわち、大当たり図柄(特別図柄A、B、C)が決定されて特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態として必ず時短遊技状態に設定される。ただし、時短遊技状態の継続回数(時短回数)は、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別によって異なっている。具体的には、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が10回確定するまで時短遊技状態が継続し、特別図柄B、Cが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が10000回確定するまで時短遊技状態が継続する。ただし、上記した時短遊技状態の継続回数(時短回数)は最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、継続回数が設定されることとなる。
【0181】
図19は、普通図柄判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
【0182】
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの普通図柄乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM110cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(普通図柄乱数)を普図保留とよぶ。
【0183】
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図19(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、普通図柄乱数が3、5、7、9であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数がその他の値であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/5となる。
【0184】
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図19(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、普通図柄乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
【0185】
図20(a)は、普通図柄変動パターン決定テーブルを説明する図であり、
図20(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
【0186】
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて
図20(b)に示すように通電制御される。
【0187】
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.0秒×1回=2.0秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが2.0秒開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。なお、この場合、2回の始動口開閉ソレノイド22cの通電間隔すなわちインターバル時間は2.0秒に設定されている。
【0188】
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の消費を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
【0189】
なお、
図20(b)において、開放開始までの待機時間というのは、普通図柄の変動表示が終了して普通図柄表示器88が点灯してから、最初に可動片22bが開放するまでの時間である。したがって、非時短遊技状態において普通図柄表示器88が点灯した場合には、その5秒後に第2始動口22が開放され、時短遊技状態において普通図柄表示器88が点灯した場合には、その1秒後に第2始動口22が開放されることとなる。
【0190】
次に、遊技機100における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0191】
(主制御基板のメイン処理)
図21を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
【0192】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
【0193】
(ステップS91)
メインCPU110aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板140に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
【0194】
(ステップS92)
次に、メインCPU110aは、第1変動パターン乱数および第2変動パターン乱数を更新する変動パターン乱数更新処理を行う。
【0195】
(ステップS93)
次に、メインCPU110aは、特別図柄乱数および大当たり乱数を更新する際に参照される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS92とステップS93との処理を繰り返し行う。
【0196】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図22を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
【0197】
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒、以下「2ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
【0198】
(ステップS100)
まず、メインCPU110aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
【0199】
(ステップS200)
次に、メインCPU110aは、特別図柄乱数、大当たり乱数、普通図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
【0200】
(ステップS300)
次に、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
【0201】
(ステップS400)
次に、メインCPU110aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
【0202】
(ステップS500)
次に、メインCPU110aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
【0203】
(ステップS600)
次に、メインCPU110aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認するとともに、遊技球の入球があった場合には、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
【0204】
(ステップS700)
次に、メインCPU110aは、外部情報データ、駆動装置180の駆動データ(第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ)、表示器190の表示データを作成する処理を行う。
【0205】
(ステップS800)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
【0206】
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
【0207】
図23は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
【0208】
(ステップS310)
まず、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
【0209】
(ステップS320)
次に、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入球したか否かを判定する。メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタを加算して更新する。
【0210】
(ステップS330)
次に、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、
図24を用いて後述する。
【0211】
(ステップS340)
次に、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理は、各種データの記憶領域を異にする点を除いて、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理と同じである。
【0212】
(ステップS350)
次に、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定する。このゲート検出スイッチ入力処理については、
図26を用いて後述する。
【0213】
図24は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0214】
(ステップS330−1)
まず、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0215】
(ステップS330−2)
上記ステップS330−1において、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU110aは、賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
【0216】
(ステップS330−3)
次に、メインCPU110aは、保留記憶領域に記憶されている第1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、第1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−4に処理を移し、第1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0217】
(ステップS330−4)
上記ステップS330−3において、第1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU110aは、第1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0218】
(ステップS330−5)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS200で更新された特別図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した特別図柄乱数を記憶する。
【0219】
(ステップS330−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS200で更新された大当たり乱数を取得するとともに、当該取得した大当たり乱数を、上記ステップS330−5で特別図柄乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0220】
(ステップS330−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS92で更新された第1変動パターン乱数および第2変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−5およびステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0221】
(ステップS331)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS330−5〜ステップS330−7で記憶部に記憶された各乱数を判定する事前判定処理を実行し、当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0222】
図25は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
【0223】
(ステップS331−1)
まず、メインCPU110aは、上記ステップS330−5で記憶部に記憶された特別図柄乱数を、上記した特別図柄判定テーブル1または特別図柄判定テーブル2に基づいて判定する。具体的には、現在の遊技状態に応じて、
図12に示す特別図柄判定テーブル1または特別図柄判定テーブル2を選択するとともに、選択したテーブルを参照して特別図柄乱数を判定し、当該事前判定結果をメインRAM110cの所定の処理領域に記憶する。なお、各乱数の判定は、大当たりの抽選を行うとき、すなわち、特別図柄の変動表示を開始するとき、および、当該特別図柄の変動表示よりも前、より具体的には、第1保留または第2保留が留保されたときの2回行われる。以下では、第1保留または第2保留が留保されたときになされる上記の判定処理を事前判定とよび、特別図柄の変動表示を開始するときになされる判定と区別することとする。
【0224】
(ステップS331−2)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS330−6で記憶部に記憶された大当たり乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−1の事前判定によって「大当たり」の結果が導出された場合には、
図13に示す図柄種別判定テーブル1を選択するとともに、当該選択したテーブルを参照して大当たり乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された特別図柄の種別を、メインRAM110cの所定の処理領域に記憶する。一方、上記ステップS331−1の事前判定によって「大当たり」の結果が導出されなかった場合には、特別図柄Xに係るデータを、メインRAM110cの所定の処理領域に記憶する。
【0225】
(ステップS331−3)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS330−7で記憶部に記憶された第1変動パターン乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−2の事前判定結果によって導出された特別図柄の種別に応じて、
図14に示す第1変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択したテーブルを参照して第1変動パターン乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された第1変動パターンの種別に係る情報(以下、「第1変動パターン情報」という)を、メインRAM110cの所定の処理領域に記憶する。
【0226】
(ステップS331−4)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS330−7で記憶部に記憶された第2変動パターン乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−3の事前判定結果によって導出された第1変動パターン情報、現在の遊技状態、テーブル切換回数、上記ステップS331−2の事前判定結果によって導出された特別図柄の種別に応じて、
図15または
図16に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、選択したテーブルを参照して第2変動パターン乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された第2変動パターンの種別に係る情報(以下、「第2変動パターン情報」という)を、メインRAM110cの所定の処理領域に記憶する。
【0227】
(ステップS331−5)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS331−3および上記ステップS331−4においてメインRAM110cに記憶された第1変動パターン情報および第2変動パターン情報に基づいて始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットし、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、第1保留が留保された時点における第1変動パターン情報と第2変動パターン情報とが副制御基板140に送信されることとなる。
【0228】
なお、始動入賞コマンドは、第1保留が留保されたのか、それとも第2保留が留保されたのかを識別可能に構成されている。また、第1変動パターン情報と第2変動パターン情報とを1つのコマンドにもたせてもよいし、それぞれの情報を別個のコマンドにもたせて複数コマンドを送信することとしてもよい。この事前判定処理は第2始動口22に遊技球が入球した場合にも同様に行われる。
【0229】
図26は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0230】
(ステップS350−1)
まず、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0231】
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0232】
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0233】
(ステップS350−4)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS200で更新された普通図柄乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、普通図柄乱数が取得されると、第1記憶部から順に普通図柄乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した普通図柄乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された普通図柄乱数を普図保留とよぶ。
【0234】
次に、
図27〜
図33を用いて、主制御基板110において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
【0235】
図27は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
【0236】
(ステップS410)
まず、メインCPU110aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
【0237】
次に、メインCPU110aは、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理を実行するが、これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0238】
図28は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0239】
(ステップS420−1)
まず、メインCPU110aは、特図特電データが、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=00と判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特図特電データ=00ではないと判定した場合には当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0240】
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、特図特電データ=00であると判定した場合には、メインCPU110aは、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されているかを判定する。その結果、第2保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−3に処理を移し、第2保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−4に処理を移す。
【0241】
(ステップS420−3)
上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU110aは、第2保留記憶領域に記憶されている第2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第2保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな第2保留数(X2)として記憶する。
【0242】
(ステップS420−4)
また、上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU110aは、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されているかを判定する。その結果、第1保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−5に処理を移し、第1保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
【0243】
(ステップS420−5)
上記ステップS420−4において、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU110aは、第1保留記憶領域に記憶されている第1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第1保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0244】
(ステップS420−6)
次に、メインCPU110aは、特別図柄判定テーブル(
図12参照)および図柄種別判定テーブル(
図13参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に複写された特別図柄乱数および大当たり乱数を、それぞれ選択したテーブルに基づいて判定して、いずれかの特別図柄を決定するとともに、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM110cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
【0245】
このように、この特別図柄変動開始処理によれば、第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、第2保留に基づいて特別図柄決定処理がなされる。つまり、ここでは、第2保留が第1保留に優先して処理されることとなる。
【0246】
(ステップS421)
次に、メインCPU110aは、
図14に示す第1変動パターンコマンド決定テーブル、および、
図15または
図16に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルのうち、現在の遊技状態等に基づいて、対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に上書きされた変動パターン乱数を、選択したテーブルに基づいて判定することにより変動パターンを決定する。この変動パターン決定処理については、
図29を用いて後述する。
【0247】
(ステップS420−7)
次に、メインCPU110aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器82、84において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
【0248】
(ステップS420−8)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421で決定した変動時間を変動時間カウンタにセットする。
【0249】
(ステップS420−9)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0250】
(ステップS420−10)
また、上記ステップS420−4において、第1保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU110aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
【0251】
図29は、上記ステップS421の変動パターン決定処理を説明するフローチャートである。
【0252】
(ステップS421−1)
まず、メインCPU110aは、始動口種別(第1始動口または第2始動口)、現在の遊技状態、および特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別を判定し、
図14に示す複数種類の第1変動パターンコマンド決定テーブルから1のテーブルを決定する。
【0253】
(ステップS421−2)
次に、メインCPU110aは、処理領域に記憶された第1変動パターン乱数を、上記ステップS421−1で選択した第1変動パターン決定テーブルに基づいて判定することにより第1変動パターンを決定する。
【0254】
(ステップS421−3)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−2で決定された第1変動パターンに対応する第1変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0255】
(ステップS421−4)
次に、メインCPU110aは、始動口種別(第1保留または第2保留)、現在の遊技状態、特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別、上記ステップS421−3で決定された第1変動パターン情報(なし(0秒)であるか否か)を判定し、
図15および
図16に示す複数種類の第2変動パターンコマンド決定テーブルから1のテーブルを決定する。
【0256】
(ステップS421−5)
次に、メインCPU110aは、処理領域に記憶された第2変動パターン乱数を、上記ステップS421−4で選択した第2変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて判定することにより第2変動パターンを決定する。
【0257】
(ステップS421−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−5で決定された第2変動パターンに対応する第2変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0258】
(ステップS421−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−2で決定された第1変動パターンの変動時間と、上記ステップS421−5で決定された第2変動パターンの変動時間と、を合算した変動時間を記憶し、当該変動パターン決定処理を終了する。
【0259】
図30は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0260】
(ステップS430−1)
まず、メインCPU110aは、特図特電データが、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=01と判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、特図特電データ=01ではないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0261】
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、特図特電データ=01と判定した場合には、メインCPU110aは、変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−3に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0262】
(ステップS430−3)
上記ステップS430−2において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、上記ステップS420−6で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
【0263】
(ステップS430−4)
次に、メインCPU110aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0264】
(ステップS430−5)
次に、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0265】
(ステップS430−6)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0266】
図31は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。
【0267】
(ステップS440−1)
まず、メインCPU110aは、特図特電データが、停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=02と判定した場合にはステップS440−2に処理を移し、特図特電データ=02ではないと判定した場合には当該停止後処理を終了する。
【0268】
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、特図特電データ=02と判定した場合には、メインCPU110aは、停止表示時間(ステップS430−5でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−3に処理を移す。
【0269】
(ステップS440−3)
上記ステップS440−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、時短遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU110aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM110cに設けられた特定変動回数記憶領域を更新する。この特定変動回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残り変動回数(継続回数)が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に時短遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−4に処理を移す。
【0270】
(ステップS440−4)
次に、メインCPU110aは、高確率遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU110aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM110cに設けられた高確変動回数記憶領域を更新する。この高確変動回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残り変動回数(継続回数)が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に高確遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−5に処理を移す。
【0271】
(ステップS440−5)
次に、メインCPU110aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−6に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−7に処理を移す。
【0272】
(ステップS440−6)
上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、次の特別図柄の変動表示が開始可能となる。
【0273】
(ステップS440−7)
一方、上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU110aは、現在の遊技状態を遊技状態バッファに記憶した後、遊技状態(高確遊技フラグ、高確残り変動回数、時短遊技フラグ、時短残り変動回数)をリセットする処理を行う。
【0274】
(ステップS440−8)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
【0275】
(ステップS440−9)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。
【0276】
図32は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0277】
(ステップS450−1)
まず、メインCPU110aは、特図特電データが、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=03と判定した場合にはステップS450−2に処理を移し、特図特電データ=03ではないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0278】
(ステップS450−2)
上記ステップS450−1において、特図特電データ=03と判定した場合には、メインCPU110aは、オープニング開始処理を行う。特別遊技においては、
図17に示す作動TBL1、2を参照して大入賞口28が開放されるラウンド遊技が複数回実行されるが、1回目のラウンド遊技を開始する前には、専用のオープニング演出を実行するための時間を確保すべく、オープニング開始処理によって所定時間、待機状態が維持される。ここでは、メインCPU110aが、オープニング時間として予め設定された時間をタイマカウンタにセットすることとなる。なお、すでにオープニング中である場合や、オープニングが終了した場合には、当該処理を実行することなく次のステップに処理が移される。
【0279】
(ステップS450−3)
次に、メインCPU110aは、オープニング中であるかを判定する。その結果、オープニング中であると判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了し、オープニング中ではないと判定した場合にはステップS450−4に処理を移す。
【0280】
(ステップS450−4)
上記ステップS450−3において、現在、オープニング中ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、
図17に示す作動TBL1、2を参照して、所定回数のラウンド遊技が実行されるラウンド遊技実行処理を行う。
【0281】
(ステップS450−5)
次に、メインCPU110aは、全てのラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、全てのラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS450−6に処理を移し、全てのラウンド遊技は終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0282】
(ステップS450−6)
上記ステップS450−5において、全てのラウンド遊技が終了したと判定した場合には、メインCPU110aは、エンディング開始処理を行う。ここでは、専用のエンディング演出を実行するための時間を確保すべく、メインCPU110aは、エンディング時間として予め設定された時間をタイマカウンタにセットする。これにより、セットした時間が経過するまで待機状態に維持されることとなる。また、メインCPU110aは、エンディングの開始を副制御基板140に伝達すべく、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。なお、すでにエンディング中である場合には、当該処理を実行することなく次のステップに処理が移される。
【0283】
(ステップS450−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS450−6でセットされたタイマカウンタによって、予め設定されたエンディング時間が経過したかを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−8に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0284】
(ステップS450−8)
上記ステップS450−7において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0285】
図33は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
【0286】
(ステップS460−1)
まず、メインCPU110aは、メインRAM110cに記憶された特別図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技状態データをロードする。そして、
図18に示す遊技状態設定テーブルを参照し、これら特別図柄データに基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確継続回数(残り変動回数)、時短遊技フラグ、時短継続回数(残り変動回数)を設定する。
【0287】
(ステップS460−2)
次に、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確継続回数(残り変動回数)、時短遊技フラグ、時短継続回数(残り変動回数)に係る情報に加え、特別遊技の実行契機となった特別図柄の種別に係る情報を有している。
【0288】
(ステップS460−3)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
【0289】
次に、
図34〜
図38を用いて、主制御基板110において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
【0290】
図34は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
【0291】
(ステップS510)
まず、メインCPU110aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
【0292】
次に、メインCPU110aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0293】
図35は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0294】
(ステップS520−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0295】
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0296】
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0297】
(ステップS520−4)
次に、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている普通図柄乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に普通図柄乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ番号(序数)の小さい記憶部にシフトさせる。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普通図柄保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
【0298】
(ステップS520−5)
次に、メインCPU110aは、処理領域に複写された普通図柄乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、
図19(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、
図19(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。
【0299】
(ステップS520−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
【0300】
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU110aは、当たり図柄データをメインRAM110cの所定の領域に記憶する。
【0301】
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU110aは、ハズレ図柄データをメインRAM110cの所定の領域に記憶する。
【0302】
(ステップS520−9)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、
図20(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに10秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
【0303】
(ステップS520−10)
次に、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
【0304】
(ステップS520−11)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
【0305】
(ステップS520−12)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0306】
図36は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0307】
(ステップS530−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0308】
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU110aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0309】
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。
【0310】
(ステップS530−4)
次に、メインCPU110aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0311】
(ステップS530−5)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0312】
図37は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
【0313】
(ステップS540−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0314】
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU110aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
【0315】
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
【0316】
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU110aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0317】
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0318】
図38は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0319】
(ステップS550−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0320】
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU110aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−6に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
【0321】
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
【0322】
(ステップS550−4)
次に、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=2.0秒、開放開始までの待機時間=5.0秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒、開放開始までの待機時間=1.0秒、インターバル時間2.0秒となる通電制御データをセットする。
【0323】
(ステップS550−5)
次に、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御が開始されることを示す開放コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0324】
(ステップS550−6)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU110aは、上記ステップS550−4でセットされた制御時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−7に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0325】
(ステップS550−7)
上記ステップS550−6において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
【0326】
(ステップS550−8)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0327】
以上のように、主制御基板110において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板110から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板140において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、副制御基板140において制御される演出等の内容と、その処理について具体的に説明する。
【0328】
本実施形態においては、特別図柄遊技に係る演出として、大当たりの抽選結果を遊技者に報知するための変動演出が行われる。この変動演出においては、
図39(a)に示すように、演出表示部50aに表示される3つの演出図柄40a、40b、40cの組み合わせによって、大当たりの抽選結果を遊技者に報知するようにしている。
【0329】
演出図柄40a、40b、40cのそれぞれは、1〜9の数字が記された9種類の図柄から構成されている。そして、特別図柄の変動表示が開始するのとほぼ同時に、
図39(b)に示すように、演出図柄40a、40b、40cのそれぞれが、9種類の図柄を縦方向にスクロール表示させる変動演出を開始する。なお、
図39(b)における矢印は、演出図柄40a、40b、40cが変動表示中(縦方向のスクロール表示中)であることを示している。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出表示部50aに、全ての演出図柄40a、40b、40cが停止表示される。
【0330】
このように、特別図柄の変動表示中には、演出図柄40a、40b、40cが演出表示部50aに変動表示される変動演出が行われる。本実施形態においては、変動演出の態様が、「リーチなし演出」、「リーチ演出」、「擬似連続リーチ演出」に分類され、これらのいずれかの態様の変動演出が行われることとなる。
【0331】
なお、「リーチなし演出」というのは、各演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始した後、まず、演出図柄40aが停止表示され、その後、演出図柄40cが演出図柄40aと異なる図柄で停止表示され、最後に演出図柄40bが停止表示される演出である。なお、この「リーチなし演出」は、
図14に示すように、「なし(0秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。この「なし(0秒)」の第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ決定されるので、大当たり当選時に「リーチなし演出」が実行されることはない。また、「なし(0秒)」の第1変動パターンが決定された場合には、
図15に示すように、「通常ハズレ1(12秒)」、「通常ハズレ2(10秒)」、「短縮ハズレ1(8秒)」、「短縮ハズレ2(4秒)」、「短縮ハズレ3(3秒)」のいずれかの第2変動パターンが決定される。したがって、「リーチなし演出」中の画像や音声、あるいは変動演出の時間は、これらのいずれかの第2変動パターンに基づいて決定されることとなる。
【0332】
また、「リーチ演出」というのは、各演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始した後、まず、演出図柄40aが停止表示され、その後、演出図柄40cが演出図柄40aと同じ図柄で停止表示される。その後、演出表示部50aに「リーチ」と表示されるとともに、さまざまな演出用の画像が表示された後に、演出図柄40bが停止表示される演出である。
【0333】
なお、この「リーチ演出」は、
図14に示すように、「リーチ(20秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。この「リーチ(20秒)」の第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合と、「ハズレ」であった場合との双方の場合に決定され得る。そして、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、最終的に全ての演出図柄40a、40b、40cが同一の図柄で停止表示する。これに対して、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、演出図柄40a、40cは同一の図柄で停止表示するものの、演出図柄40bは、最終的に演出図柄40a、40cと異なる図柄で停止表示することとなる。
【0334】
また、「リーチ(20秒)」の第1変動パターンが決定された場合には、
図16に示すように、「スーパー1(30秒)」、「スーパー2(40秒)」、「スーパー3(50秒)」、「スーパー4(60秒)」、「プレミア大当たり(60秒)」のいずれかの第2変動パターンが決定される。したがって、「リーチ演出」中の画像や音声、あるいは変動演出の時間は、これらのいずれかの第2変動パターンに基づいて決定されることとなる。
【0335】
なお、詳しい説明は省略するが、「疑似連続リーチ演出」は、上記した「リーチ演出」の前半に、演出図柄40a、40b、40cの変動表示が、所定の停止表示態様で仮停止表示した後、変動表示を再開するといった態様の演出が所定回数行われ、その後、上記した「リーチ演出」と同様の変動演出が実行されるものである。
【0336】
「擬似連続リーチ演出」は、
図14に示すように、「疑似1リーチ(25秒)」、「疑似2リーチ(30秒)」、「疑似3リーチ(35秒)」、「疑似4リーチ(40秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。これら各第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合と、「ハズレ」であった場合との双方の場合に決定され得る。
【0337】
また、本実施形態においては、普通図柄遊技に係る演出として、第2始動口22が開状態に変位することを報知する報知演出が行われる。この報知演出は、非時短遊技状態において所定の実行条件が成立した場合にのみ行われるもので、
図40に示すように、上記した変動演出中に、演出表示部50aの下部領域において行われるものである。
【0338】
具体的には、非時短遊技状態において普通図柄の抽選によって当たりに当選すると、5秒間の開放待機時間の経過後に第2始動口22が2秒間開放される。ここでは、当たりが確定したとき(普通図柄表示器88が点灯したとき)に、
図40の(a)から(d)に示すように、第2始動口22が設けられた第2遊技領域16bへ向けての遊技球の発射を促すメッセージがカウントダウン表示される。
【0339】
ただし、本実施形態においては、操作ハンドル12によって発射された遊技球が第2始動口22に到達するまでに、約2秒の平均時間を要する盤面構成となっている。また、第2始動口22の開放時間も2秒に設定されているため、実際に第2始動口22が開放を開始してから第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させたとしても、当該遊技球が第2始動口22に到達したときには、既に第2始動口22が閉状態となっており、第2始動口22に遊技球を入球させることが不可能となっている。したがって、この報知演出においては、実際に第2始動口22が開放する2秒前に、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させるように促すこととしている。
【0340】
こうした報知演出は、非時短遊技状態においてのみ実行されることとなるが、非時短遊技状態においては、通常、遊技者は第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射させている。なぜなら、ゲート24は、第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bの双方に設けられているものの、第1始動口20は、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能に配置されているからである。そして、非時短遊技状態において、第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射させている際に、報知演出が実行された場合に、遊技者が第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させれば、1〜3個の遊技球を第2始動口22に入球させることが可能となっている。
【0341】
これに対して、第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射させている際に、第2始動口22が開放されていることに気付いた遊技者が、操作ハンドル12の発射強度を調整して第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させたとしても、上記したとおり遊技球を第2始動口22に入球させることはできない。つまり、報知演出が実行されたときに、その報知演出にしたがって第2遊技領域16bに向けて遊技球が発射された場合には、報知演出が実行されずに、第2始動口22が開状態に制御を開始された後に第2遊技領域16bに向けて遊技球が発射された場合よりも、第2始動口22が開状態に変位している間に当該第2始動口22に到達する遊技球数が多くなるようにしている。
【0342】
ただし、本実施形態においては、第2始動口22が開放されるたびに報知演出が実行されるわけではなく、予め設定された実行条件にしたがって報知演出が行われるようにしている。ここでは、報知演出の実行条件を異にする複数の演出モードが設けられており、設定されている演出モードに応じて、報知演出が実行されることとなる。
【0343】
図41は、報知演出実行決定テーブルを説明する図である。主制御基板110における普通図柄の抽選によって当たりに当選した場合には、副制御基板140に開放コマンドが送信される(
図38のステップS550−5)。副制御基板140においては、開放コマンドを受信すると、報知乱数を取得するとともに、取得した報知乱数と報知演出実行決定テーブルとに基づいて、報知演出の実行可否の判定が行われる。
【0344】
本実施形態においては、報知演出実行決定テーブルA、B、C、Dの4つのテーブルが設けられており、開放コマンドの受信時に演出モードAに設定されている場合には報知演出実行決定テーブルAが選択される。同様に、開放コマンドの受信時に演出モードBに設定されている場合には報知演出実行決定テーブルBが選択され、開放コマンドの受信時に演出モードCに設定されている場合には報知演出実行決定テーブルCが選択され、開放コマンドの受信時に演出モードDに設定されている場合には報知演出実行決定テーブルDが選択される。
【0345】
報知乱数は0〜9の範囲内から1つ取得されるが、報知演出実行決定テーブルAを参照して報知乱数の判定が行われた場合には、必ず、報知演出を実行しないという判定結果が導出される。したがって、演出モードAに設定されているときの報知演出の実行確率は0%となる。また、報知演出実行決定テーブルBを参照して報知乱数の判定が行われた場合には、報知乱数が0であった場合に報知演出を実行するという判定結果が導出され、報知乱数がその他の乱数値であった場合には、報知演出を実行しないという判定結果が導出される。したがって、演出モードBに設定されているときの報知演出の実行確率は10%となる。
【0346】
また、報知演出実行決定テーブルCを参照して報知乱数の判定が行われた場合には、報知乱数が0または1であった場合に報知演出を実行するという判定結果が導出され、報知乱数がその他の乱数値であった場合には、報知演出を実行しないという判定結果が導出される。したがって、演出モードCに設定されているときの報知演出の実行確率は20%となる。そして、報知演出実行決定テーブルDを参照して報知乱数の判定が行われた場合には、全ての報知乱数に対して、報知演出を実行するという判定結果が導出される。したがって、演出モードDに設定されているときの報知演出の実行確率は100%となる。
【0347】
このように、普通図柄の当選時における報知演出の実行確率は、演出モードA→B→C→Dの順で高くなる。報知演出が実行された場合には、報知演出が実行されなかった場合よりも、第2始動口22に遊技球が入球しやすくなるので、演出モードA→B→C→Dの順に、遊技者は有利に遊技を進行させることが可能となる。この演出モードは、以下のようにして設定されることとなる。
【0348】
図42は、設定スイッチを説明する図である。上記したように、本実施形態においては、第1設定入力スイッチ165aおよび第2設定入力スイッチ165bが設けられている。第1設定入力スイッチ165aは、
図42(a)に示すように、モード設定1〜3の3段階に設定変更が可能となっており、第1設定入力スイッチ165aを操作してモード設定1に設定すると、演出モードが演出モードAに設定される。また、第1設定入力スイッチ165aを操作してモード設定2に設定すると、演出モードが演出モードBに設定され、モード設定3に設定すると、演出モードが演出モードCに設定される。したがって、第1設定入力スイッチ165aを操作することにより、演出モードA、B、Cのいずれか、すなわち、報知演出の実行確率を0%、10%、20%のいずれかに設定することができる。
【0349】
ただし、本実施形態においては、第1設定入力スイッチ165aの操作によっては、演出モードDに設定することができなくなっており、モード変更値が所定の天井値(例えば、特別図柄や普通図柄の抽選におけるハズレの抽選結果の連続数。本実施形態ではハズレの特別図柄の連続数)に到達した場合に限って、演出モードDに設定されるようにしている。換言すれば、長時間にわたって大当たりに当選しなかったとしても、モード変更値が天井値に到達した場合に演出モードDに設定することで、遊技者を救済することとしている。
【0350】
この演出モードDに設定されるためのモード変更値は、
図42(b)に示すように、第2設定入力スイッチ165bによって設定可能となっている。すなわち、第2設定入力スイッチ165bは、モード変更値1〜3の3段階に設定変更が可能となっており、第2設定入力スイッチ165bを操作してモード変更値1に設定すると、モード変更値が600に設定される。また、第2設定入力スイッチ165bを操作してモード変更値2に設定すると、モード変更値が550に設定され、モード変更値3に設定すると、モード変更値が500に設定される。
【0351】
このようにして設定されたモード変更値は、遊技の進行に伴って更新(減算)され、最終的に0(天井値)に到達したところで演出モードDに設定されることとなる。つまり、第2設定入力スイッチ165bは、演出モードDに変更されるまでの値を設定することとなり、モード変更値が小さいほど、演出モードDに変更されるまでの期間が短いということができる。そして、本実施形態においては、現在のモード変更値、すなわち、天井値に到達するまでの残りの値を示唆する示唆演出を実行することにより、演出効果を向上して遊技の興趣を向上することとしている。
【0352】
図43は、示唆演出の一例を説明する図である。この図に示すように、演出表示部50aの左下部の領域には、現在のモード変更値を示唆するキャラクタ41が表示される。ここで表示されるキャラクタ41は、モード変更値に応じて表示色が変更され、「青」→「黄」→「赤」の順に、モード変更値が小さいこと、換言すれば、天井到達が近いことの期待度が高くなっている。
【0353】
そして、本実施形態においては、上記した打-WIN機能を利用して遊技を行っている場合にのみキャラクタ41が表示され、遊技者が保有しているポイント値が高いほど、キャラクタ41の表示色によるモード変更値の示唆が正確に行われるようになっている。
【0354】
図44は、示唆キャラクタ決定テーブルを説明する図である。この図に示すように、キャラクタ41の表示色を決定するための示唆キャラクタ決定テーブルは複数(本実施形態では12個)設けられており、遊技者の保有ポイント値が1000以上の場合にはA種別のテーブルが決定され、ポイント値が500〜999の場合にはB種別のテーブルが決定され、ポイント値が200〜499の場合にはC種別のテーブルが決定され、ポイント値が199以下の場合にはD種別のテーブルが決定される。そして、A種別のテーブルに基づいてキャラクタ41が決定される場合には、モード変更値の示唆の正確度(以下、「信頼度」という)が100%となり、以下、B種別→C種別→D種別の順に徐々に信頼度が低くなっていく。
【0355】
A〜Dの各種別のテーブルは、それぞれ第1分類、第2分類、第3分類に分類されており、まず、保有ポイント値に応じてテーブル種別が決定され、その後、モード変更値に応じて分類が決定されることとなる。例えば、保有ポイント値が1200ポイントで、モード変更値が150の場合には、示唆キャラクタ決定テーブルA−2が決定されることとなる。
【0356】
図45は、示唆キャラクタ決定テーブルの詳細を説明する図である。キャラクタ41の表示態様を決定する際、すなわち、キャラクタ41を表示するにあたっては、0〜9の範囲内から示唆乱数が取得され、取得した示唆乱数と示唆キャラクタ決定テーブルとに基づいてキャラクタ41の表示色が決定される。
図45(a)に示すように、示唆キャラクタ決定テーブルA−1は、保有ポイント値が1000ポイント以上であり、かつ、モード変更値が99以下の場合に選択される。このテーブルによれば、必ず、キャラクタ41の表示色が赤に決定されることとなる。
【0357】
また、保有ポイント値が1000ポイント以上であり、かつ、モード変更値が100〜399の場合には、示唆キャラクタ決定テーブルA−2が選択される。このテーブルによれば、必ず、キャラクタ41の表示色が黄に決定される。さらに、保有ポイント値が1000ポイント以上であり、かつ、モード変更値が400以上の場合には、示唆キャラクタ決定テーブルA−3が選択される。このテーブルによれば、必ず、キャラクタ41の表示色が青に決定される。
【0358】
このように、保有ポイント値が1000ポイント以上である場合には、モード変更値に応じて、キャラクタ41の表示色がいずれか1色に決定される。したがって、1000ポイント以上を保有している遊技者は、キャラクタ41の表示色によって、モード変更値をおおよそ把握することが可能となる。つまり、モード変更値を、99以下、100〜399、400以上の3段階に分けた場合に、そのいずれの段階にあるかをキャラクタ41の表示色によって判断することができる。
【0359】
また、保有ポイント値が500〜999の場合には、
図45(b)に示す示唆キャラクタ決定テーブルBが決定される。より詳細には、保有ポイント値が500〜999である場合に、モード変更値が99以下であれば示唆キャラクタ決定テーブルB−1が決定され、モード変更値が100〜399であれば示唆キャラクタ決定テーブルB−2が決定され、モード変更値が400以上であれば示唆キャラクタ決定テーブルB−3が決定される。
【0360】
示唆キャラクタ決定テーブルB−1によれば、キャラクタ41の表示色が、80%の確率で赤に決定され、20%の確率で黄に決定される。また、示唆キャラクタ決定テーブルB−2によれば、キャラクタ41の表示色が、それぞれ10%の確率で赤または青に決定され、80%の確率で黄に決定される。そして、示唆キャラクタ決定テーブルB−3によれば、キャラクタ41の表示色が、20%の確率で黄に決定され、80%の確率で青に決定される。
【0361】
このように、モード変更値が同一であった場合に、示唆キャラクタ決定テーブルBによれば、示唆キャラクタ決定テーブルAによって決定されるキャラクタ41の表示色に対して、20%の誤差が生じるように設定されており、示唆キャラクタ決定テーブルBによって決定されるキャラクタ41の信頼度は80%となっている。なお、詳しい説明は省略するが、
図45(c)に示すように、示唆キャラクタ決定テーブルCによって決定されるキャラクタ41の信頼度は60%、
図45(d)に示すように、示唆キャラクタ決定テーブルDによって決定されるキャラクタ41の信頼度は40%に設定されている。
【0362】
上記のように、キャラクタ41の表示色による示唆演出の信頼度が高くなれば、遊技の継続可否を容易に判断することが可能となり、保有ポイント値が多くなるほど、遊技者に利益がもたらされることとなる。このように、保有ポイント値が、遊技者にもたらされる利益に関連付けられれば、遊技者に対してポイントを獲得する意欲を向上させることが可能となり、遊技機100の稼働率を向上することができる。
【0363】
以下に、上記の報知演出および示唆演出を実行するための副制御基板140における制御処理について説明する。
【0364】
(副制御基板140のメイン処理)
図46は、副制御基板140のメイン処理を説明するフローチャートである。
【0365】
(ステップS1000)
サブCPU140aは、電源投入に応じて、サブROM140bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM140cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。なお、ここでは、電源投入に応じて設定入力スイッチ165によって設定されている設定値を確認し、演出モードおよびモード変更値の設定を行う。
【0366】
(ステップS1001)
次に、サブCPU140aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。
【0367】
(副制御基板140のタイマ割込処理)
図47は、副制御基板140のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板140には、所定の周期(2ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU140aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
【0368】
(ステップS1100)
まず、サブCPU140aは、副制御基板140で用いられる各種タイマカウンタの更新をしたり、RTC140dから時刻情報を入力したりするタイマ更新処理を行う。
【0369】
(ステップS1200)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板140においては、主制御基板110からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板110から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
【0370】
(ステップS1300)
次に、サブCPU140aは、遊技機100が待機状態である場合の処理として、デモ中処理を行う。このデモ中処理は、主に特別図柄遊技が行われていない場合に実行されるものである。
【0371】
(ステップS1400)
次に、サブCPU140aは、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置164の操作の受け付け可否を判定するとともに、演出操作検出スイッチ56aの信号のチェックを行う。そして、演出操作検出スイッチ56aから操作信号が入力されたときに、演出操作装置164の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置164が操作されたことを画像制御基板150に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。
【0372】
(ステップS1500)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板150や電飾制御基板160へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
【0373】
以下では、上記ステップS1200のコマンド解析処理のうち、本実施形態の特徴である報知演出および示唆演出の実行に係るコマンドを受信した場合の処理と、上記ステップS1300のデモ中処理について詳細に説明する。
【0374】
図48は、上記コマンド解析処理のうち、デモコマンドを受信した場合に実行されるデモコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、このデモコマンドは、主制御基板110において、特別図柄変動開始処理のステップS420−10(
図28参照)で演出用伝送データ格納領域に記憶された後、ステップS800の出力制御処理(
図22参照)によって副制御基板140に送信される。
【0375】
(ステップS1210)
デモコマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU140aは、デモ中(遊技機100の待機状態)であることを示すデモフラグがオンされているかを判断する。その結果、デモフラグがオンされていると判定した場合には当該デモコマンド受信処理を終了し、デモフラグはオンされていないと判定した場合にはステップS1220に処理を移す。
【0376】
(ステップS1220)
上記ステップS1210において、デモフラグはオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、デモフラグをオンする。これにより、上記ステップS1300のデモ中処理が実行されることとなる。なお、このデモフラグは、始動入賞コマンドや変動パターンコマンド等、特別図柄遊技の開始を示すコマンドを受信したときにオフされる。
【0377】
図49は、上記ステップS1300のデモ中処理を説明するフローチャートである。
【0378】
(ステップS1310)
まず、サブCPU140aは、デモフラグがオンされているかを判定する。その結果、デモフラグがオンされていると判定した場合にはステップS1320に処理を移し、デモフラグはオンされていないと判定した場合には当該デモ中処理を終了する。
【0379】
(ステップS1320)
上記ステップS1310において、デモフラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、演出操作装置164の操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160を介して演出操作装置164が操作されたことを示す操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164の操作があったと判定した場合にはステップS1330に処理を移し、演出操作装置164の操作がないと判定した場合にはデモ中処理を終了する。
【0380】
(ステップS1330)
上記ステップS1320において、演出操作装置164の操作があったと判定した場合には、サブCPU140aは、後述するステップS1340の打-WINメニュー処理を行うための打-WIN起動処理を行う。この打-WIN起動処理については、
図50において後述する。
【0381】
(ステップS1340)
次に、サブCPU140aは、遊技機100における打-WIN機能を作動させるための打-WINメニュー処理を行う。この打-WINメニュー処理については、
図51において後述する。
【0382】
図50は、上記ステップS1330における打-WIN起動処理を説明するフローチャートである。
【0383】
(ステップS1330−1)
サブCPU140aは、起動フラグがオンされているか否かを判定する。ここで、「起動フラグ」とは、後述する打-WINメニュー処理を実行させることを許可するためのフラグである。その結果、起動フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1330−2に処理を移し、起動フラグがオンされていると判定した場合には打-WIN起動処理を終了する。
【0384】
(ステップS1330−2)
上記ステップS1330−1において、起動フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、起動フラグをオンにする。これにより、打-WINメニュー処理を実行させる準備が整う。
【0385】
(ステップS1330−3)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「打-WINメニュー」の画像を表示させるため、打-WINメニュー表示コマンドを画像制御基板150に送信する打-WINメニュー表示処理を行う。これにより、
図7(a)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、「打-WINメニュー」の画像が表示される。
【0386】
図51は、上記ステップS1340における打-WINメニュー処理を説明するフローチャートである。
【0387】
(ステップS1340−1)
まず、サブCPU140aは、演出操作装置164に対しての決定操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160から演出操作装置164に対して決定操作がされたことを示す決定操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164に対しての決定操作がないと判定した場合にはステップS1340−2に処理を移し、演出操作装置164に対しての決定操作があると判定した場合にはステップS1340−6に処理を移す。
【0388】
(ステップS1340−2)
上記ステップS1340−1において、演出操作装置164に対しての決定操作がないと判定した場合には、サブCPU140aは、演出操作装置164に対しての選択操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160から演出操作装置164に対して選択操作がなされたことを示す選択操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164に対しての選択操作があると判定した場合にはステップS1340−3に処理を移し、演出操作装置164に対しての選択操作がないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0389】
ここで、「演出操作装置164に対しての決定操作」とは、演出操作装置164の押しボタンに対する押下操作を意味し、「演出操作装置164に対しての選択操作」とは、演出操作装置164のジョグダイヤルに対する回転操作を意味している。ただし、本実施形態のように演出操作装置164を押しボタンおよびジョグダイヤルで構成することに限定されず、複数のボタン(所謂、決定ボタン、選択ボタン)を用いて演出操作装置164を構成し、ボタンの種別によって決定操作と選択操作を識別するように構成してもよい。
【0390】
(ステップS1340−3)
上記ステップS1340−2において、演出操作装置164に対しての選択操作があると判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグがオンであるか否かを判定する。この「PASS入力フラグ」は、パスワード入力状態であることを示す情報であり、後述するステップS1340−12でオンになる情報である。その結果、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1340−4に処理を移し、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合にはステップS1340−5に処理を移す。
【0391】
(ステップS1340−4)
上記ステップS1340−3において、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、打-WINメニューの「選択情報」を更新する選択情報更新処理を行う。ここで、「選択情報」は、
図7(a)に示すように、「新規登録」、「パスワード入力」、「遊技終了」、「戻る」のそれぞれのメニュー項目に対応付けられた複数の選択情報を有している。そして、選択された選択情報に対応するメニュー項目の画像を演出表示部50aの手前側に大きく表示させる打-WINメニュー表示コマンドを画像制御基板150に送信する。これにより、演出操作装置164に対して選択操作することで、打-WIN機能によるメニュー項目を選択することができる。なお、打-WINメニュー処理の開始時には、選択情報として「新規登録」に対応する選択情報が設定されている。
【0392】
(ステップS1340−5)
上記ステップS1340−3において、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、パスワードの文字情報を更新するパスワード文字更新処理を行う。ここで、文字情報には、「A〜Z」の26個のアルファベットと、「0〜9」の10個の数字が対応付けられている。これにより、演出操作装置164に対して選択操作することで、パスワードの文字を選択することができる。
【0393】
(ステップS1340−6)
また、上記ステップS1340−1において、演出操作装置164に対しての決定操作があると判定した場合には、サブCPU140aは、「新規登録」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−7に処理を移し、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−10に処理を移す。
【0394】
(ステップS1340−7)
上記ステップS1340−6において、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、サブROM140bからサーバ400にアクセスするためのURLを取得する第1コード情報取得処理を行う。
【0395】
(ステップS1340−8)
次に、サーバ400にアクセスするためのURLを取得すると、サブCPU140aは、上記ステップS1340−7で取得したURLの情報が含まれた第1二次元コードを生成する第1二次元コード生成処理を行う。
【0396】
(ステップS1340−9)
次に、第1二次元コードを生成すると、サブCPU140aは、生成した第1二次元コードを演出表示装置151の演出表示部50aに表示させる第1二次元コード表示処理を行う。具体的には、上記ステップS1340−8で生成した第1二次元コードを演出表示部50aに表示させる二次元コード表示コマンドを生成し、生成した二次元コード表示コマンドを画像制御基板150に送信する処理を行う。これにより、
図7(b)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、第1二次元コードとしての第1のQRコードが表示される。
【0397】
(ステップS1340−10)
また、上記ステップS1340−6において、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−11に処理を移し、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−19に処理を移す。
【0398】
(ステップS1340−11)
上記ステップS1340−10において、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグがオンされているか否かを判定する。その結果、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1340−12に処理を移し、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合にはステップS1340−14に処理を移す。
【0399】
(ステップS1340−12)
上記ステップS1340−11において、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグをオンにする。これにより、パスワード入力状態であることが示され、これ以降に演出操作装置164に対して選択操作をすることで、パスワードの入力を行うことができる。
【0400】
(ステップS1340−13)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「パスワード入力」の画像を表示させるためのパスワード入力表示処理を行う。具体的には、パスワード入力表示処理では、「パスワード入力」の画像を表示させるための「パスワード入力表示コマンド」を画像制御基板150に送信する。これにより、
図8(a)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、「パスワード入力」の画像が表示される。
【0401】
(ステップS1340−14)
一方、上記ステップS1340−11において、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、上記ステップS1340−5で選択されている文字情報を決定するパスワード文字決定処理を行う。
【0402】
(ステップS1340−15)
次に、パスワードの文字が決定されると、サブCPU140aは、全てのパスワードの入力が完了したか否かを判定する。その結果、全てのパスワードの入力が完了したと判定した場合にはステップS1340−16に処理を移し、全てのパスワードの入力が完了していないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0403】
(ステップS1340−16)
上記ステップS1340−15において、全てのパスワードの入力が完了したと判定した場合には、サブCPU140aは、入力されたパスワードの認証処理を行う。この認証処理では、入力されたパスワードが所定のアルゴリズムから構成されたパスワードであるか否かの判定を行う。
【0404】
(ステップS1340−17)
次に、サブCPU140aは、入力されたパスワードの認証が成功したか否かの判定を行う。その結果、パスワードの認証が成功したと判定した場合にはステップS1340−18に処理を移し、パスワードの認証が成功してないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0405】
(ステップS1340−18)
上記ステップS1340−17において、パスワードの認証が成功したと判定した場合には、サブCPU140aは、遊技機100における打-WIN機能を作動させるため、打-WIN情報設定処理を行う。この打-WIN情報設定処理では、後述するように、遊技機100のサブRAM140cに、演出に関する遊技履歴情報を蓄積させることを許可する打-WINフラグをオンにする。さらに、所定アルゴリズムに基づいて復号化変換したパスワード情報に基づいて、遊技履歴情報(キャラクタ情報、経験値、レベル情報、ポイント値情報等)、パスワード発行時のアクセス時間情報を取得して、サブRAM140cの所定の記憶領域に記憶する。
【0406】
(ステップS1340−19)
また、上記ステップS1340−10において、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−20に処理を移し、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−24に処理を移す。
【0407】
(ステップS1340−20)
上記ステップS1340−19において、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、サブROM140bからサーバ400にアクセスするためのURLを取得するとともに、サブRAM140cに記憶されている遊技履歴情報、および、入力されたパスワードの復号化時に記憶したアクセス時間情報を取得する第2コード情報取得処理を行う。
【0408】
(ステップS1340−21)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1340−20で取得したURL、遊技履歴情報、アクセス時間情報が含まれた第2二次元コードを生成する第2二次元コード生成処理を行う。
【0409】
(ステップS1340−22)
次に、サブCPU140aは、生成した第2二次元コードを演出表示装置151の演出表示部50aに表示させる第2二次元コード表示処理を行う。具体的には、上記ステップS1340−21で生成した第2二次元コードを演出表示部50aに表示させる二次元コード表示コマンドを生成し、生成した二次元コード表示コマンドを画像制御基板150に送信する処理を行う。これにより、
図8(b)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、第2二次元コードとしての第2のQRコードが表示される。
【0410】
(ステップS1340−23)
次に、サブCPU140aは、次の遊技者に遊技履歴情報等が引き継がれないようにするために、打-WIN情報消去処理を行う。この打-WIN情報消去処理では、サブRAM140cに記憶されている遊技履歴情報、キャラクタ情報、後述する特別図柄の変動回数等をクリアするとともに、打-WINフラグをオフする処理が行われる。
【0411】
(ステップS1340−24)
上記ステップS1340−19において、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「戻る」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「戻る」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−25に処理を移し、「戻る」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0412】
(ステップS1340−25)
上記ステップS1340−24において、「戻る」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、打-WINメニュー処理の実行を終了させるため、起動フラグをオフにする。
【0413】
(ステップS1340−26)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「打-WINメニュー」の画像を消去させるための打-WINメニュー消去処理を行う。具体的には、打-WINメニュー消去処理では、「打-WINメニュー」の画像を消去させるための「打-WINメニュー消去コマンド」を画像制御基板150に送信する。
【0414】
図52は、上記コマンド解析処理のうち、図柄確定コマンドを受信した場合に実行される図柄確定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この図柄確定コマンドは、主制御基板110において、特別図柄変動停止処理(
図30参照)のうち、ステップS430−4でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図22参照)によって副制御基板140に送信される。
【0415】
(ステップS1220−1)
図柄確定コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU140aは、演出表示部50aに、演出図柄40a、40b、40cを停止表示するための図柄停止表示処理を行う。この図柄停止表示処理では、演出図柄40a、40b、40cを停止表示させるための停止表示コマンドを画像制御基板150に送信する。
【0416】
(ステップS1220−2)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cに記憶されているモード変更値を更新するモード変更値更新処理を行う。ここでは、予め設定された更新条件にしたがって、サブRAM140cに記憶されているモード変更値を更新(減算)することとなる。
【0417】
本実施形態においては、設定されている遊技状態や、実行された変動演出の内容ごとに、モード変更値の更新値が予め設定されている。例えば、実行された変動演出の内容を記憶しておき、「リーチなし演出」が実行された場合にはモード変更値を「1」更新(減算)し、「リーチ演出」が実行された場合にはモード変更値を「2」更新(減算)する。また、これに加えて、遊技状態が非時短遊技状態の場合にはモード変更値をさらに「1」更新(減算)し、遊技状態が時短遊技状態の場合にはモード変更値をさらに「2」更新(減算)する。このように、遊技状態や出現した変動演出の内容等、遊技進行に伴って変化する種々の条件に対応してモード変更値の更新条件が設定されている。これにより、遊技者は現在のモード変更値を把握することが困難となり、上記した示唆演出によってもたらされる効用を一層向上することが可能となる。なお、モード変更値は、図柄確定コマンドを受信するたびに必ず更新(減算)する必要はなく、更新条件としてモード変更値が更新されない場合を設けてもよい。
【0418】
また、例えば、1回の変動(ハズレ変動)が終了するたびにモード変更値を「1」更新(減算)するようにしても構わない。この場合には、大当たりの抽選によって「ハズレ」の抽選結果が導出された連続回数と、設定されたモード変更値とが等しくなったところで、後述するステップS1220−4において演出モードが演出モードDに設定されることとなる。この場合には、演出モードDに設定する意味合いとして、所謂、遊技者の救済という側面が大きくなる。
【0419】
なお、本実施形態においては、図柄確定コマンドを受信するたびにモード変更値が減算されることとなるが、モード変更値が負の値になった場合にもそのまま更新され続けることとなる。また、ここではモード変更値の更新を減算によって行うこととしたが、モード変更値を積算によって更新することとしてもよい。
【0420】
(ステップS1220−3)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1220−2で更新したモード変更値が0以下であるかを判定する。その結果、モード変更値が0以下であると判定した場合には、ステップS1220−4に処理を移し、モード変更値が0以下ではないと判定した場合には、ステップS1220−5に処理を移す。
【0421】
(ステップS1220−4)
上記ステップS1220−3において、モード変更値が0以下であると判定した場合には、サブCPU140aは、演出モードを演出モードDに設定する処理を行う。ここでは、演出モードごとにフラグが設けられており、サブCPU140aは、演出モードDに設定されていることを示すフラグをオンすることとなる。なお、既に演出モードDに対応するフラグがオンされている場合には、そのままステップS1220−5に処理を移す。
【0422】
(ステップS1220−5)
次に、サブCPU140aは、打-WINフラグがオンされているか否かを判定する。その結果、打-WINフラグがオンされていると判定した場合にはステップS1220−6に処理を移し、打-WINフラグがオンされていないと判定した場合には図柄確定コマンド受信処理を終了する。
【0423】
(ステップS1220−6)
上記ステップS1220−5において、打-WINフラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、特別図柄の変動回数を計数するために、サブRAM140cの変動回数カウンタに1を加算して更新する変動回数更新処理を実行する。これにより、打-WIN機能を利用する遊技を行っているときには、変動回数が計数されていくことになる。
【0424】
(ステップS1220−7)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1220−6において更新した変動回数に応じて、サブRAM140cのポイントカウンタに、所定のポイントを加算して更新するポイント付与処理を行う。なお、ここでは複数変動ごとに所定ポイントを付与してもよいし、毎変動ごとに所定ポイントを付与してもよい。また、変動回数が多くなると、付与するポイントも多くなるといった処理を行うことも可能である。このようにすれば、打-WIN機能を利用する遊技を行っているときに、特別図柄の変動回数が所定回数以上になれば、遊技者に付与されるポイントが増加するので、より遊技機100の稼働率の向上を図ることができる。さらには、上記と同様に、変動演出の内容に応じたポイントを付与してもよい。
【0425】
(ステップS1220−8)
次に、サブCPU140aは、キャラクタ41が演出表示部50aに表示中であるか、すなわち、示唆演出は実行中であるかを判定する。その結果、キャラクタ41の表示中であると判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、キャラクタ41の表示中ではないと判定した場合にはステップS1220−10に処理を移す。なお、打-WIN情報が設定された直後は、キャラクタ41が演出表示部50aに表示されていない。したがって、キャラクタ41が表示されていないと判定した場合には、後述するステップS1220−10に処理を移して、キャラクタ41が表示されるようにしている。
【0426】
(ステップS1220−9)
上記ステップS1220−8において、キャラクタ41が演出表示部50aに表示中であると判定した場合には、サブCPU140aは、上記ステップS1220−6で更新された変動回数が10の倍数であるかを判定する。その結果、変動回数が10の倍数であると判定した場合にはステップS1220−10に処理を移し、10の倍数ではないと判定した場合には図柄確定コマンド受信処理を終了する。
【0427】
(ステップS1220−10)
サブCPU140aは、0〜9の範囲から1つの示唆乱数を取得するとともに、上記ステップS1220−7で更新されたポイント値、および、上記ステップS1220−2で更新されたモード変更値に基づいて、
図45に示す示唆キャラクタ決定テーブルを選択する。そして、選択した示唆キャラクタ決定テーブルと取得した示唆乱数とに基づいて、キャラクタ41の表示色を決定し、当該決定した表示色でキャラクタ41を演出表示部50aに表示するためのコマンドをセットする。これにより、変動演出が10回行われるたびに、演出表示部50aにおいてキャラクタ41が更新されることとなる。
【0428】
図53は、上記コマンド解析処理のうち、遊技状態指定コマンドを受信した場合に実行される遊技状態指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この遊技状態指定コマンドは、主制御基板110において、特別遊技終了処理(
図33参照)のうち、ステップS460−2でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図22参照)によって副制御基板140に送信される。
【0429】
(ステップS1230−1)
遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU140aは、第1設定スイッチ165aによって設定されるモード設定値が、モード設定1〜3のいずれに設定されているかを確認する。
【0430】
(ステップS1230−2)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1230−1で確認したモード設定値に基づいて演出モードの設定を行う。具体的には、第1設定スイッチ165aによってモード設定1に設定されている場合には演出モードAに対応するフラグをオンし、モード設定2に設定されている場合には演出モードBに対応するフラグをオンし、モード設定3に設定されている場合には演出モードCに対応するフラグをオンする(
図42(a)参照)。
【0431】
(ステップS1230−3)
次に、サブCPU140aは、第2設定スイッチ165bによって設定されるモード変更値が、モード変更値設定1〜3のいずれに設定されているかを確認する。
【0432】
(ステップS1230−4)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1230−3で確認したモード変更値設定に基づいてモード変更値の設定を行う。具体的には、第2設定スイッチ165bによってモード変更値設定1に設定されている場合には、サブRAM140cにモード変更値として600を記憶し、モード変更値設定2に設定されている場合には、サブRAM140cにモード変更値として550を記憶し、モード変更値設定3に設定されている場合には、サブRAM140cにモード変更値として500を記憶する(
図42(b)参照)。
【0433】
(ステップS1230−5)
次に、サブCPU140aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいて、高確率遊技状態または低確率遊技状態であることを示すフラグを設定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態であることを示すフラグを設定する。これにより、特別遊技の終了後に主制御基板110において設定される遊技状態を、副制御基板140において把握するようにしている。
【0434】
(ステップS1230−6)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1230−5で記憶した遊技状態に対応する演出画像や音声出力を行うべく、演出実行コマンドを画像制御基板150および電飾制御基板160に送信する。
【0435】
上記のように、特別遊技の終了後には、副制御基板140において演出モードの設定と、モード変更値の設定とが行われることとなる。
【0436】
図54は、上記コマンド解析処理のうち、開放コマンドを受信した場合に実行される開放コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この開放コマンドは、主制御基板110において、普通電動役物制御処理(
図38参照)のうち、ステップS550−5でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図22参照)によって副制御基板140に送信される。上記したとおり、開放コマンドは、主制御基板110において、普通電動役物(第2始動口22の可動片22b)の開閉制御の開始にあたって送信されるものである。
【0437】
(ステップS1240−1)
開放コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU140aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるかを判定する。その結果、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合にはステップS1240−2に処理を移し、現在の遊技状態は非時短遊技状態ではない(時短遊技状態である)と判定した場合には当該開放コマンド受信処理を終了する。
【0438】
(ステップS1240−2)
上記ステップS1240−1において、現在の遊技状態は非時短遊技状態であると判定した場合には、サブCPU140aは、0〜9の範囲から1つの報知乱数を取得する。
【0439】
(ステップS1240−3)
次に、サブCPU140aは、
図41に示す報知演出実行決定テーブルのうち、現在設定されている演出モードに対応する報知演出実行決定テーブルをセットする。
【0440】
(ステップS1240−4)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1240−2で取得した報知乱数と、上記ステップS1240−3でセットした報知演出実行決定テーブルとに基づいて、報知演出の実行可否を判定する。
【0441】
(ステップS1240−5)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1240−4の判定により、報知演出を実行するという判定結果が導出された場合にはステップS1240−6に処理を移し、報知演出を実行しないという判定結果が導出された場合には当該開放コマンド受信処理を終了する。
【0442】
(ステップS1240−6)
上記ステップS1240−5において、報知演出を実行すると判定した場合には、サブCPU140aは、
図40に示す報知演出を実行するための演出実行コマンドを、画像制御基板150および電飾制御基板160に送信する。
【0443】
上記の処理により、第2始動口22の開放を報知する報知演出が、当該第2始動口22の開放開始前に報知されることとなり、遊技者は、操作ハンドル12の発射強度を調整して第2始動口22に遊技球を入球させることが可能となる。
【0444】
以上のように、本実施形態によってもたらされる遊技性について、
図10を参照して説明する。非時短遊技状態に設定されている場合には、第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射させる。第1遊技領域16aを流下する遊技球は、所定の頻度で第1始動口20に入球して大当たりの抽選が行われる。このとき、第1遊技領域16aを流下する遊技球は、ゲート24を通過するため、所定の頻度で第2始動口22が開放される。
【0445】
第2始動口22は、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球することのない位置、すなわち、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能に設けられている。したがって、第2始動口22に遊技球を入球させるためには、遊技者は、操作ハンドル12を操作して発射強度を強くしなければならない。このとき、第2始動口22は、その開放開始後に発射された遊技球が、当該第2始動口22の閉鎖後に到達する盤面構成および開閉制御態様に設計されている。したがって、遊技者が第2始動口22の開放を視認した後に、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させたとしても、第2始動口22に遊技球を入球させることはできない。
【0446】
一方で、第2始動口22が開放する際には、所定の確率で報知演出が行われることとなるが、報知演出が実行された場合には、第2始動口22が開放される前に、第2遊技領域16bに向けての遊技球の発射操作が促される。したがって、報知演出が行われた場合には、遊技者は、第2始動口22に遊技球を入球させることが可能となる。このとき、第2始動口22に遊技球が入球して行われる大当たりの抽選は、第1始動口20に遊技球が入球して行われる大当たりの抽選よりも、遊技者に大きな遊技利益が高確率で付与される。
【0447】
そして、本実施形態においては、こうした報知演出の実行頻度を異にする複数の演出モードが設けられており、設定されている演出モードに応じて、第2始動口22への遊技球の入球頻度が変化する。上記のように、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、第1始動口20に遊技球が入球した場合よりも高確率で大きな遊技利益が付与されるので、設定される演出モードによって、遊技者利益が左右されることとなる。そして、本実施形態においては、遊技者利益を左右する演出モードが、遊技機100ごとに設定可能となっており、遊技を行う遊技機100を選択する楽しみが遊技者に付与されることとなる。
【0448】
また、モード変更値が0(天井値)となった場合には、もっとも報知演出の実行頻度が高い演出モードDに設定されるので、あとどのくらいの遊技で演出モードDに設定されるのかといった緊張感や期待感が遊技者に付与されるとともに、長期にわたって大当たりに当選しなかった場合に遊技者を救済することができる。このように、本実施形態の遊技機100によれば、これまでにない新たな遊技性がもたらされることとなり、遊技の興趣を向上することができる。
【0449】
また、本実施形態においては、上記の遊技性に加えて、示唆演出による演出効果の向上が図られている。この示唆演出は、モード変更値を示唆するものであり、遊技を継続するか否かの判断材料とすることができるが、その信頼度は、遊技の実行によって付与されるポイント値が多くなるほど向上するようにしている。このように、遊技を行ってポイントを獲得すれば、遊技を継続するか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。したがって、遊技者の遊技意欲を向上させることができ、遊技機100の稼働率を向上することができる。
【0450】
なお、上記実施形態においては、示唆演出を遊技機100において実行することとしたが、示唆演出すなわちモード変更値の示唆は、情報端末200において実行可能としてもよい。示唆演出を情報端末200において実行する変形例の遊技システムについて、
図55〜
図57を用いて説明する。ただし、変形例の遊技システムは、上記実施形態の遊技システム1において実行される各処理のうち、示唆演出に係る処理のみが異なり、その他の構成や処理は上記実施形態と同じである。したがって、ここでは、上記実施形態と異なる処理について説明する。
【0451】
変形例の遊技システムは、遊技機100の副制御基板140における処理のうち、
図47に示す演出操作装置制御処理において
図55に示す処理が実行される。
【0452】
図55は、演出操作装置制御処理を説明するフローチャートである。
【0453】
(ステップS1400−1)
サブCPU140aは、演出操作装置164に対して第3の操作がなされたか否かを判定する。ここでは、第3の操作として、演出操作装置164を長押し(3秒以上の連続押下)操作がなされたかを判定する。その結果、第3の操作がなされたと判定した場合にはステップS1400−2に処理を移し、第3の操作はなされていないと判定した場合には当該演出操作装置制御処理を終了する。
【0454】
(ステップS1400−2)
上記ステップS1400−1において、第3の操作がなされたと判定した場合には、サブCPU140aは、打-WINフラグがオンされているかを判定する。その結果、打-WINフラグがオンされていると判定した場合にはステップS1400−3に処理を移し、打-WINフラグはオンされていないと判定した場合には当該演出操作装置制御処理を終了する。
【0455】
(ステップS1400−3)
上記ステップS1400−2において、打-WINフラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、サブROM140bからサーバ400にアクセスするためのURLを取得する第3コード情報取得処理を行う。
【0456】
(ステップS1400−4)
次に、サーバ400にアクセスするためのURLを取得すると、サブCPU140aは、上記ステップS1400−3で取得したURL、上記ステップS1220−2で更新されたモード変更値情報、および、上記ステップS1220−7で更新されたポイント値情報が含まれた第3二次元コードを生成する第3二次元コード生成処理を行う。
【0457】
(ステップS1400−5)
次に、第3二次元コードを生成すると、サブCPU140aは、生成した第3二次元コードを演出表示装置151の演出表示部50aに表示させる第3二次元コード表示処理を行う。具体的には、上記ステップS1400−4で生成した第3二次元コードを演出表示部50aに表示させる二次元コード表示コマンドを生成し、生成した二次元コード表示コマンドを画像制御基板150に送信する処理を行う。これにより、演出表示装置151の演出表示部50aには、第3二次元コードとしての第3のQRコードが表示される。
【0458】
(ステップS1400−6)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cに記憶されているポイント値をリセットし、当該演出操作装置制御処理を終了する。
【0459】
図56は、変形例の遊技システムのシーケンス図である。
【0460】
(ステップS28)
遊技機100は、上記ステップS1400−5において生成した第3二次元コードを演出表示装置151に表示する。
【0461】
(ステップS29)
情報端末200の撮像装置203は、端末操作部201からの操作に応じて、演出表示装置151に表示された第3二次元コードを撮像し、第3二次元コードに含まれた第3のコード情報(モード変更値情報、ポイント値情報、URL)を抽出する。
【0462】
(ステップS30)
そして、情報端末200の端末制御部205は、その第3のコード情報(モード変更値情報、ポイント値情報、URL)を用い、端末通信装置204を介してモード変更値情報およびポイント値情報をサーバ400に送信する。
【0463】
(ステップS31)
サーバ400のサーバ制御部403は、数値情報を受信すると、メニュー情報生成処理を行う。このメニュー情報生成処理では、まずアクセスしている情報端末200から、ICCID等の遊技者固有情報を取得して認証を行い、認証に成功した場合には、受信したポイント値情報を、遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているポイント値に積算して蓄積装置401に蓄積させる。そして、蓄積装置401に記憶されているポイント値に基づいて、メニュー情報(メニューの画像データ)を生成する。また、このとき、サーバ制御部403は、受信したモード変更値情報を、所定の処理領域に一時的に記憶する。
【0464】
(ステップS32)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS31で生成されたメニュー情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0465】
(ステップS33)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じてサーバ400から受信したメニュー情報に基づき、
図57(a)に示すようなメニュー画像を端末表示装置202に表示させる。
【0466】
(ステップS34)
端末表示装置202に表示されたメニュー画像を参照しながら、遊技者が端末操作部201を操作して今回利用するポイントを決定する操作を行うと、情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、遊技者が決定した利用ポイントに係る情報をサーバ400に送信する。
【0467】
(ステップS35)
サーバ400のサーバ制御部403は、受信した利用ポイント情報に基づいて、表示キャラクタ決定処理を行う。ここで、サーバ400には、
図44に示すように、利用ポイント値ごとに、信頼度を異にする示唆キャラクタ決定テーブルが記憶されている。なお、ここでは、上記実施形態と同様に、利用ポイント値が大きいほど、信頼度が高いテーブルに基づいてキャラクタが決定されるようにしている。そして、サーバ制御部403は、
図52のステップS1220−10と同様に、受信した利用ポイント情報に対応する示唆キャラクタ決定テーブルを選択するとともに、示唆乱数を取得して表示キャラクタを決定する。
【0468】
(ステップS36)
また、サーバ制御部403は、蓄積装置401に記憶されているポイント値から、受信した利用ポイント情報に対応するポイント値を減算した値を、蓄積装置401に記憶する。
【0469】
(ステップS37)
次に、サーバ制御部403は、上記ステップS35で決定された表示キャラクタに係る情報を、サーバ通信装置402を介して情報端末200に送信する。
【0470】
(ステップS38)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じてサーバ400から受信した表示キャラクタ情報に基づき、
図57(b)に示すようなキャラクタ画像を端末表示装置202に表示させる。
【0471】
以上のように、この変形例によれば、情報端末200の操作命令に基づくサーバ400のポイント交換処理(購入、消費)の代償として示唆演出が実行されることとなる。この変形例によっても、上記実施形態と同様に、示唆演出による演出効果の向上を実現することができる。
【0472】
なお、本実施形態における発射装置131が本発明の発射手段に相当する。
また、本実施形態における第1始動口20内の領域が本発明の第1始動領域に相当し、第2始動口22内の領域が本発明の第2始動領域に相当する。
また、本実施形態における
図28のステップS420−6の処理を実行するメインCPU110aが本発明の遊技利益決定手段に相当する。なお、本実施形態においては、特別遊技の実行可否、特別遊技の内容、および、特別遊技の終了後の遊技状態を遊技者に付与する遊技利益として決定するが、遊技者に付与する遊技利益の内容はこれに限定されない。例えば、上記のいずれかのみを遊技利益として決定することとしてもよく、遊技利益の具体的な内容は適宜設定することが可能である。いずれにしても、第1始動口20に遊技球が入球した場合よりも、第2始動口22に遊技球が入球した場合の方が、遊技者にとって有利であればよい。
【0473】
また、本実施形態における
図32の特別電動役物制御処理、および、
図33の特別遊技終了処理を実行するメインCPU110aが本発明の遊技利益付与手段に相当する。
また、本実施形態における始動可変ソレノイド22cが本発明の始動可変入賞装置に相当する。
また、本実施形態におけるゲート24内の領域が本発明の進入領域に相当する。
また、本実施形態における
図35のステップS520−5の処理を実行するメインCPU110aが本発明の開閉決定手段に相当する。
また、本実施形態における
図38の普通電動役物制御処理を実行するメインCPU110aが本発明の始動可変入賞装置制御手段に相当する。
【0474】
また、本実施形態における
図52のステップS1220−2の処理を実行するサブCPU140aが本発明のモード変更値更新手段に相当する。
また、本実施形態における演出モードA、B、Cが本発明の第1の演出モードに相当し、演出モードDが本発明の第2の演出モードに相当する。また、
図52のステップS1220−4の処理を実行するサブCPU140aが本発明の演出モード設定手段に相当する。
【0475】
また、本実施形態における
図54のステップS1240−4の処理を実行するサブCPU140aが本発明の報知演出実行決定手段に相当し、本実施形態における
図54のステップS1240−6の処理を実行するサブCPU140aが本発明の報知演出実行手段に相当する。
【0476】
また、本実施形態においては、第2始動口22が開放される前に報知演出を実行するために、普通図柄(当たり図柄)が停止表示した後、待機時間(5.0秒)が経過してから第2始動口22の開放制御を開始することとした。この場合、報知演出が実行されなくても、普通図柄表示器88を常に監視していれば、最適なタイミングで第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させることが可能となる。そこで、例えば、
図35のステップS520−7において当たり図柄をセットしたときに開放コマンドを副制御基板140に送信するとともに、報知演出の実行が決定された場合には、当該報知演出を、当たり図柄が停止表示される前に開始するようにすればよい。このようにすれば、普通図柄表示器88の点灯と同時に第2始動口22を開放制御することが可能となる。
【0477】
また、本実施形態においては、第2始動口22が開状態に制御を開始された後に第2遊技領域16bに向けて発射された遊技球が、第2始動口22が開状態から閉状態に復帰した後に到達する関係を維持している。しかしながら、例えば、第2始動口22の開放を視認してから第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させた場合にも、所定数の遊技球が第2始動口22に入球可能に構成しても構わない。いずれにしても、報知演出が実行されたときに第2遊技領域16bに向けて遊技球が発射された場合には、第2始動口22が開状態に制御を開始された後に第2遊技領域16bに向けて遊技球が発射された場合よりも、当該第2始動口22が開状態に変位している間に到達する遊技球数が多くなればよい。
【0478】
なお、本実施形態における報知演出や示唆演出の内容は一例にすぎず、その具体的な内容は特に限定されるものではない。したがって、例えば、音声出力装置161から音声を出力することによって、報知や示唆を行うこととしてもよい。
【0479】
また、本実施形態において、
図51のステップS1340−11〜ステップS1340−18の処理を実行するサブCPU140aが本発明の識別情報入力手段に相当する。なお、本実施形態においては、遊技者が保有しているポイント情報やキャラクタ情報等が含まれるパスワードを識別情報としたが、識別情報に含まれる具体的な情報の内容は特に限定されるものではない。いずれにしても、当該遊技者による遊技の開始を識別することができる情報であればよい。
【0480】
また、本実施形態において、
図52のステップS1220−7の処理を実行するサブCPU140aが本発明のポイント付与手段に相当する。
また、本実施形態の変形例において、
図55に示す処理を実行するサブCPU140aが本発明の遊技履歴情報出力手段に相当する。
【0481】
また、本実施形態の変形例において、
図56のステップS35〜ステップS37の処理を実行するサーバ制御部403が本発明の示唆演出情報送信手段に相当する。
また、本実施形態における
図52のステップS1220−10の処理を実行するサブCPU140aが本発明の示唆演出実行手段に相当する。なお、本実施形態においては、遊技の進行に伴って付与されるポイントに基づいて示唆演出を実行することとしたが、示唆演出は、ポイント以外の情報に基づいて行うものであってもよい。例えば、サーバ400において特定のキャンペーン情報を配布し、遊技機100に読み込ませたキャンペーン情報に基づいて、示唆演出を実行することとしてもよい。なお、本実施形態においては、図柄確定コマンド受信処理において、特別図柄の変動回数に基づいて、ポイントを付与するように構成したが、ポイントを付与する事象は特別図柄の変動回数に限らず、所定の演出の実行、大当たり回数、単にサーバ400への接続時に付与するなど、どのようなものでもよい。
【0482】
また、普通図柄の抽選によって当たりに当選した場合の第2始動口22の開放パターンを、例えば、「0.5秒開放×1回+1.5秒開放×1回」とし、両開放間のインターバル時間を、発射された遊技球が第2始動口22に到達する時間よりも長い時間(例えば、2.5秒)とする。そして、上記の報知演出として、当該報知演出が実行されていることを認識しにくい報知演出Aと、当該報知演出が実行されていることを認識しやすい報知演出Bとを設け、これら報知演出A、Bのいずれかを、最初の0.5秒開放中に実行する。そして、モード変更値が所定の天井値に到達した場合には、報知演出Bのみを実行することとし、これによって、天井値に到達した場合に第2始動口22に遊技球を入球しやすくするようにしてもよい。
【0483】
また、例えば、第2始動口22の開放パターンとして、「2.0秒開放×1回」の開放パターンAと、「0.5秒開放×1回+1.5秒開放×1回」の開放パターンBと、を設ける。そして、電源投入時や、天井値に到達するまでは、開放パターンA、Bのいずれかが決定され、天井値に到達すると、開放パターンBの決定確率が高くなるようにしてもよい。このようにしても、上記と同様に、天井値に到達した場合に第2始動口22に遊技球を入球しやすくすることができる。
【0484】
さらには、上記の開放パターンBと、「0.5秒開放×1回」の開放パターンCとを設け、電源投入時や、所定の天井値に到達するまでは、開放パターンB、Cのいずれかが決定され、天井値に到達すると、開放パターンBの決定確率が高くなるようにしてもよい。上記の開放パターンA、Cは、第2始動口22の開放時に発射した遊技球を入球させることが難しい、もしくは遊技球の入球が不可能な開放パターンである。また、開放パターンCは、第2始動口22が短時間しか開放されないため、当該第2始動口22の開放に遊技者が気付きにくくなっている。
【0485】
そして、開放パターンB、Cは、いずれも開放開始時に第2始動口22が0.5秒間開放する点で共通しているが、開放パターンBは、その後、所定のインターバル時間(例えば2.5秒)が経過すると第2始動口22が再開放され、一方の開放パターンCは、第2始動口22が再度開放されることはない。このように、開放パターンCを設けることにより、その後に第2始動口22が再開放されるか否かの予測が困難となり、よって、最初の0.5秒の開放に気付いた遊技者が、報知演出が実行されていないにも関わらず、第2始動口22を狙って不用意に遊技球を発射させる事態を抑制することができる。
【0486】
なお、本実施形態における報知演出や示唆演出の内容は一例にすぎず、その具体的な内容は特に限定されるものではない。したがって、例えば、音声出力装置161から音声を出力することによって、報知や示唆を行うこととしてもよい。
【0487】
また、「所定の天井値」には、大当たり抽選の結果である大当たり、小当たりまたはハズレの連続導出上限回数、打−WIN機能におけるレベル値やポイント値の上限値、さらにはこれらの組み合わせからなる予め定めた値も含まれる。
【0488】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。