特許第5752671号(P5752671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5752671
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】VEGFアンタゴニスト製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/00 20060101AFI20150702BHJP
   A61K 9/19 20060101ALI20150702BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20150702BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20150702BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20150702BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20150702BHJP
   A61K 47/34 20060101ALI20150702BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150702BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   A61K37/02ZNA
   A61K9/19
   A61K9/08
   A61K47/12
   A61K47/22
   A61K47/26
   A61K47/34
   A61P43/00 111
   A61P35/00
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-282406(P2012-282406)
(22)【出願日】2012年12月26日
(62)【分割の表示】特願2008-503191(P2008-503191)の分割
【原出願日】2006年3月22日
(65)【公開番号】特開2013-79270(P2013-79270A)
(43)【公開日】2013年5月2日
【審査請求日】2013年1月24日
(31)【優先権主張番号】60/665,125
(32)【優先日】2005年3月25日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507302748
【氏名又は名称】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100114889
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ディックス ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】フライ ケリー
(72)【発明者】
【氏名】カウツ スーザン
【審査官】 安藤 公祐
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/000895(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0032699(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0197324(US,A1)
【文献】 特表平11−510170(JP,A)
【文献】 特表2002−516871(JP,A)
【文献】 FRASER,H.M. et al,Single injections of vascular endothelial growth factor trap block ovulation in the macaque and produce a prolonged, dose-related suppression of ovarian function,J Clin Endocrinol Metab,2005年,Vol.90, No.2,p.1114-22
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/00
A61K 9/08
A61K 9/19
A61K 47/02
A61K 47/12
A61K 47/18
A61K 47/22
A61K 47/26
A61K 47/34
A61P 9/00
A61P 35/00
A61P 43/00
C07K 14/705
C07K 19/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
pH6.3〜6.5で、10 mMヒスチジン、1.5%PEG、0.75%グリシン、2.5%スクロース、および50 mg/mlのSEQ ID NO:4の27〜457位のアミノ酸配列を含む融合タンパク質である血管内皮増殖因子(VEGF)特異的融合タンパク質を含む製剤を凍結乾燥に供し、凍結乾燥製剤を生成する段階を含む、VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの凍結乾燥製剤の製造方法。
【請求項2】
請求項記載の凍結乾燥製剤を液体で再組成する段階を含み、再組成した製剤が生成される、VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの製剤の製造方法。
【請求項3】
液体が滅菌水または静菌水である、請求項記載の方法。
【請求項4】
pH 6.3〜6.5で、100 mg/mlのSEQ ID NO:4の27〜457位のアミノ酸配列を含む融合タンパク質である血管内皮増殖因子(VEGF)特異的融合タンパク質アンタゴニスト、20 mMヒスチジン、3.0% PEG、5.0%スクロース、及び1.5%グリシンを含む、請求項記載の方法により製造される製剤。
【請求項5】
pH 6.3〜6.5で、100 mg/mlのSEQ ID NO:4の27〜457位のアミノ酸配列を含む融合タンパク質である血管内皮増殖因子(VEGF)特異的融合タンパク質アンタゴニスト、20 mMヒスチジン、3.0% PEG、5.0%スクロース、および1.5%グリシンを含む、凍結乾燥後に再組成した製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、血管内皮増殖因子(VEGF)を阻害することが可能な物質を含む薬学的製剤、およびそのような製剤を作製し使用するための方法を対象とする。本発明は、増大した安定性を有する薬学的製剤を含む。
【背景技術】
【0002】
関連技術の記載
血管内皮増殖因子(VEGF)発現は、腫瘍血管新生の重要な媒介物質としてのその役割と一致して、ヒト癌においてほぼ遍在する。VEGF機能の遮断は、分子またはそのVEGFR-2受容体への結合によって、複数の異なる異種移植モデルにおいて移植された腫瘍細胞の増殖を阻害する(例えばGerber et al. (2000) Cancer Res. 60:6253-6258(非特許文献1)を参照されたい)。可溶性VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストは、「VEGFトラップ」と称して記載されている(Kim et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:11399-404(非特許文献2); Holash et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:11393-8(非特許文献3))。
【0003】
凍結乾燥(管理された条件下でのフリーズドライ)は、タンパク質の長期保管のために一般に用いられる。凍結乾燥タンパク質は、フリーズドライの状態で、分解、凝集、酸化、および他の変性プロセスに対して実質的に耐性である(例えば、米国特許第6,436,897号(特許文献1)を参照されたい)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,436,897号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Gerber et al. (2000) Cancer Res. 60:6253-6258
【非特許文献2】Kim et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:11399-404
【非特許文献3】Holash et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:11393-8
【発明の概要】
【0006】
発明の簡単な概要
VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの安定な製剤が、本明細書において提供される。本発明の薬学的に許容される製剤は、VEGF「トラップ」アンタゴニストを薬学的に許容される担体と共に含む。特定の態様において、液体製剤およびフリーズドライ製剤、または凍結乾燥製剤が提供される。
【0007】
第一の局面において、本発明はVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの安定な液体製剤を特徴とし、これは第一のVEGF受容体の免疫グロブリン様(Ig)ドメイン2および第二のVEGF受容体のIgドメイン3から本質的に構成される受容体成分、ならびに多量体形成成分を含む融合タンパク質、1つまたは複数の緩衝液、ならびに1つまたは複数の熱安定剤を含んでいる。VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの特定の態様において、第一のVEGF受容体はFlt1であり、第二のVEGF受容体はFlt1またはFlt4である。より特定の態様において、融合タンパク質は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:4のアミノ酸配列を有する。一つの態様において、緩衝液は、リン酸緩衝液および/またはクエン酸塩(citrate)である。より好ましくは、緩衝液はリン酸塩(phosphate)およびクエン酸塩である。一つの態様において、熱安定剤は、NaClおよび/またはスクロースである。より好ましくは、熱安定剤は、NaClおよびスクロースの両方である。
【0008】
特定の態様において、VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの安定な液体製剤は、pH約6〜6.5で、1〜10 mMリン酸緩衝液、1〜10 mMクエン酸塩、25〜150 mM NaCl、5〜30%スクロース、10〜50 mg/mlの融合タンパク質を含む。より特定の態様において、安定な液体製剤は、pH約6.0で、5 mMリン酸緩衝液、5 mMクエン酸緩衝液、100 mM NaCl、20%スクロース、25 mg/mlの融合タンパク質を含む。さらに、ポリソルベート、例えば0.05〜0.15%ポリソルベート20が存在してもよい。本発明のVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの安定な液体製剤は、25mg/ml VEGF製剤を-80℃で約6ヵ月間保管した後、および5℃で6ヵ月間保管した後、ほとんどまたは全く沈降を示さない。
【0009】
第二の局面において、本発明は、1〜50 mMヒスチジン、25〜150 mM NaCl、5〜30%スクロース、50〜100 mg/mlの融合タンパク質、および0.1〜0.5%ポリソルベートまたは1〜5%PEGのいずれかを含む、pH約6〜6.5の高濃度のVEGFアンタゴニストの安定な液体製剤を特徴とする。より特定の態様において、高濃度の安定な液体製剤は、pH約6.0〜6.5で10 mMヒスチジン、50 mM NaCl、5〜20%スクロース、50〜100 mg/mlの融合タンパク質を、0.1%ポリソルベート(例えばポリソルベート20)または3%PEG(例えばPEG 3350)のいずれかと共に含む。本発明のVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの高濃度安定液体製剤は、5℃で15ヶ月間保管した後約3%未満の分解(75または100 mg/ml VEGFトラップタンパク質)、または24ヶ月後に1.5%未満の分解(50 mg/ml)を示した。
【0010】
第三の局面において、本発明は血管内皮増殖因子(VEGF)特異的融合タンパク質アンタゴニストの凍結乾燥前の製剤を特徴とし、これは(i)第一のVEGF受容体の免疫グロブリン様(Ig)ドメイン2および第二のVEGF受容体のIgドメイン3から本質的に構成される受容体成分、ならびに多量体形成成分を含む融合タンパク質、(ii)緩衝液、(iii)有機共溶媒または充填剤、ならびに(iv)1つまたは複数のリオプロテクタント(lyoprotectant)を含んでいる。様々な態様において、緩衝液はヒスチジンであり、有機共溶媒または充填剤はPEGであり、リオプロテクタントはグリシンおよびスクロースの少なくとも一方である。一つの態様において、本発明の凍結乾燥前の製剤は、保存剤を含まない。
【0011】
本発明の凍結乾燥前の製剤の一つの態様において、製剤はpH約6.0〜6.5で、5〜50 mMヒスチジン、0.1〜3.0%PEG、0.25〜3.0%グリシン、0.5〜6.0%スクロース、および 5〜75 mg/mlの融合タンパク質を含む。任意の態様において、凍結乾燥前の製剤は、最大0.05 mMクエン酸塩および/または0.003〜0.005%ポリソルベートをさらに含んでもよい。存在するポリソルベートは、例えばポリソルベート20であってもよい。
【0012】
より特定の態様において、凍結乾燥前の製剤は、pH約6.25で、約10 mMヒスチジン、約1.5%PEG 3350、約0.75%グリシン、約2.5%スクロース、および約12.5〜75 mg/ml VEGF特異的融合タンパク質を含む。特定の態様において、融合タンパク質は、多量体、例えば二量体として存在するSEQ ID NO:4のタンパク質配列を含む。別の態様において、再組成した製剤は、凍結乾燥前の製剤の2倍の濃度であり、例えば20 mg融合タンパク質/mlの凍結乾燥前の製剤は60 mg融合タンパク質/mlの最終製剤に再組成される。一般に、凍結乾燥製剤は、注射に適した滅菌水によって再組成される。一つの態様において、再組成液体は静菌水であってもよい。
【0013】
好ましい態様において、凍結乾燥前の製剤は、pH約6.25で約10 mMヒスチジン、約1.5%PEG 3350、約0.75%グリシン、約2.5%スクロース、およびSEQ ID NO:4の配列を二量体として有する約50 mg/mlの融合タンパク質から本質的に構成される。クエン酸塩(約0.02 mM未満または約0.02 mMと等量)および/またはポリソルベート(約0.0005%未満または約0.0005%と等量)が存在してもよい。任意で、凍結乾燥前の製剤は、保存剤、リン酸緩衝液、および/またはごく少量のNaClを含まない。一つの態様において、凍結乾燥前の製剤は、pH 6.3で約10 mMヒスチジン、約1.5%PEG 3350、約0.75%グリシン、約2.5%スクロース、および約50 mg/mlのVEGFトラップタンパク質(SEQ ID NO:4)からなり、再組成において20 mM ヒスチジン、3%PEG、1.5%グリシン、約5%スクロース、および約100 mg/ml VEGFトラップタンパク質を含む。
【0014】
第四の局面において、本発明はVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの凍結乾燥製剤の製造方法を特徴とし、これは本発明の凍結乾燥前の製剤を凍結乾燥に供し、凍結乾燥製剤を生成する段階を含む。凍結乾燥製剤は、液体を凍結乾燥するための当技術分野において公知の任意の方法によって凍結乾燥してもよい。
【0015】
第五の関連する局面において、本発明はVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの再組成した凍結乾燥製剤の製造方法を特徴とし、これは本発明の凍結乾燥製剤を再組成製剤へ再組成する段階を含む。一つの態様において、再組成した製剤は、凍結乾燥前の製剤濃度の2倍であり、例えば本発明の方法は以下を含む:(a)VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストの凍結乾燥前の製剤を製造する段階、(b)段階(a)の凍結乾燥前の製剤を凍結乾燥に供する段階、および(c)段階(b)の凍結乾燥製剤を再組成する段階。
【0016】
再組成した凍結乾燥製剤を製造する方法の特定の態様において、凍結乾燥前の溶液は、凍結乾燥前の製剤の溶液1mlに対して25 mg VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストとしてバイアル中に存在してもよく、それを凍結乾燥および再組成して50 mg/ml溶液とする。別の態様において、30 mg/mlの凍結乾燥前の溶液を、凍結乾燥および再組成して60 mg/ml溶液とする。別の態様において、40 mg/mlの凍結乾燥前の溶液を、凍結乾燥および再組成して80 mg/ml溶液とする。別の態様において、12.5 mg/mlの凍結乾燥前の溶液を、凍結乾燥および再組成して25 mg/ml溶液とする。別の態様において、50 mg/mlの凍結乾燥前の溶液を、凍結乾燥および再組成して100 mg/ml溶液とする。別の態様において、75 mg/mlの凍結乾燥前の溶液を、凍結乾燥および再組成して150 mg/ml溶液とする。好ましくは、再組成した凍結乾燥製剤は保存剤を含まない。
【0017】
他の目的および利点は、以下の詳細な説明の検討から明白になると思われる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の詳細な説明
本発明は、特定の方法および記載した実験条件に限定されず、そのような方法および条件は変化してもよい。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される専門用語は、単に特定の態様を説明することを目的とし、指示しない限り限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。
【0019】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」には、明確に特記しない限り複数形も含まれる。したがって、例えば「1つの方法」への言及は、1つもしくは複数の方法、ならびに/または本明細書に記載される種類の段階、および/もしくは本開示を読むことで当業者に明白となる段階を含む。
【0020】
一般的な説明
タンパク質を含む製剤の安全な取り扱いおよび投与は、薬学的に製剤化する人にとって大きな挑戦を意味する。タンパク質は、安定性の問題を示す固有の化学的および物理的特性を備えている:タンパク質毎に様々な分解経路が存在し、それは化学的および物理的不安定性の両方を意味する。化学的不安定性は、脱アミノ化、凝集、ペプチド主鎖のクリッピング、およびメチオニン残基の酸化を含む。物理的不安定性は、例えば凝集を含む多くの現象を包含する。
【0021】
化学的および物理的安定性は、タンパク質から水を除去することによって促進することができる。凍結乾燥(管理された条件下でのフリーズドライ)は、タンパク質の長期保管のために一般に用いられる。凍結乾燥タンパク質は、フリーズドライの状態で、分解、凝集、酸化、および他の変性プロセスに対して実質的に耐性である。凍結乾燥タンパク質は通常、投与前に、任意で静菌性保存剤(例えばベンジルアルコール)を含む水で再組成する。
【0022】
定義
「担体」という用語は、それを用いて組成物を投与する、希釈剤、アジュバント、付形剤、または賦形剤を含む。担体は、例えば水、および例えばピーナッツオイル、大豆油、鉱油、ゴマ油などの石油、動物起源、植物起源、もしくは合成起源の油を含む油のような、滅菌した液体を含むことができる。
【0023】
「付形剤」という用語は、 望ましい硬さまたは安定させる効果を提供するために薬学的組成物に添加される非治療剤を含む。適した薬学的付形剤には、例えばデンプン、グルコース、乳糖、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが含まれる。
【0024】
「凍結乾燥」または「フリーズドライ」という用語は、凍結乾燥法などの乾燥手順に供した物質の状態を含み、水分の少なくとも50%が除去されている。
【0025】
「充填剤」という用語は、薬学的に許容され、かつリオケーキ(lyo cake)に容積を追加する化合物を含む。一般に、当業者に公知の許容可能な充填剤は、例えば、デキストロース、リボース、フルクトースなどのような単糖を含む糖質、マンニトール、イノシトール、およびソルビトールのようなアルコール糖、トレハロース、スクロース、およびラクトースを含む二糖類、デンプン、デキストラン、キトサン、ヒアルロン酸、タンパク質(例えばゼラチンおよび血清アルブミン)、グリコーゲンのような天然のポリマー、ならびに合成モノマーおよびポリマーを含む。本発明の製剤において、PEG 3350は有機共溶媒であり、撹拌する、混合する、または取り扱う場合、融合タンパク質を安定化するため、および充填剤として許容可能な容積を産生するのを補助するために用いられる。
【0026】
「リオプロテクタント」という用語は、フリーズドライまたは凍結乾燥した場合、タンパク質構造を維持するのを補助するため、フリーズドライまたは凍結乾燥製剤に添加してもよい物質を含む。
【0027】
「保存剤」は、製剤中の細菌もしくは他の混入微生物の増殖を遅らせるかまたは除去するために製剤に一般に添加される、静菌性、殺菌性、静真菌性、または殺真菌性の化合物を含む。保存剤は、例えばベンジルアルコール、フェノール、塩化ベンザルコニウム、m-クレゾール、チメロサール、クロロブタノール、メチルパラベン、プロピルパラベンなどを含む。薬学的に許容される保存剤の他の例は、USPにおいて見出すことができる。
【0028】
VEGFアンタゴニスト
VEGFアンタゴニストは、血管内皮増殖因子(VEGF)の生物作用をブロックするかまたは阻害することが可能な化合物であり、かつVEGFをトラップすることが可能な融合タンパク質を含む。好ましい態様において、VEGFアンタゴニストはSEQ ID NO:2または4、より好ましくはSEQ ID NO:4の融合タンパク質である。特定の態様において、VEGFアンタゴニストはCHO細胞のような哺乳動物細胞株において発現し、かつ翻訳後に修飾され得る。特定の態様において、融合タンパク質はSEQ ID NO:4のアミノ酸27〜457を含み、かつAsn残基62、94、149、222、および308でグリコシル化される。
【0029】
本発明の方法および製剤のVEGFアンタゴニストは、当技術分野において公知のまたは知られてきている任意の適した方法によって調製することができる。VEGFアンタゴニストは、薬学的に許容される製剤を調製するのに用いられる時点で、好ましくは実質的にタンパク質混入していない。「実質的にタンパク質混入していない」とは、好ましくは、製剤を製造するのに用いられるVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニスト調製物のタンパク質重量の少なくとも90%がVEGF融合タンパク質アンタゴニストタンパク質であり、より好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも99%であることを意味する。融合タンパク質は好ましくは実質的に凝集体を含まない。「実質的に凝集体を含まない」とは、融合タンパク質が薬学的に有効な製剤を調製するのに用いられる時点で、融合タンパク質の重量の少なくとも90%が凝集体で存在しないことを意味する。本発明の方法および製剤の融合タンパク質は、精製プロセスの結果として少量または微量の化合物、例えば少量もしくは微量のクエン酸塩および/またはポリソルベートを含んでもよい。約50 mg融合タンパク質/mlを含む本発明の凍結乾燥前の製剤の一つの態様において、クエン酸塩は約0.02 mMの濃度で存在してもよく、および/またはポリソルベートは約0.0005%の濃度で存在してもよい。元の容量の半分まで凍結乾燥した後(例えば100 mg/ml融合タンパク質)、凍結乾燥前の製剤を再組成する場合、得られる濃度は0.04 mMクエン酸塩および/または0.001%ポリソルベートであり得る。
【0030】
凍結乾燥法および凍結乾燥製剤
本発明の一つの局面において、VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストを含む薬学的に許容される製剤が提供され、製剤はフリーズドライまたは凍結乾燥製剤である。凍結乾燥製剤は、溶液、懸濁液、乳濁液、または投与もしくは使用に適した任意の他の形状へと再組成することができる。凍結乾燥製剤は典型的に、まず液体として調製し、次いで凍結して凍結乾燥する。凍結乾燥前の総液体容量は、凍結乾燥製剤の最終的な再組成容量より少ないか、それに等しいか、またはそれを上回ることが可能である。凍結乾燥プロセスは当業者に周知であり、典型的に、管理された条件下で凍結した製剤から水を昇華することを含む。
【0031】
凍結乾燥製剤は、広い温度範囲で保管することができる。凍結乾燥製剤は、25℃を下回る温度で保管してもよく、例えば4℃で冷蔵してもよく、または室温(例えば約25℃)でもよい。好ましくは、凍結乾燥製剤は、約25℃を下回る温度、より好ましくは約4〜20℃;約4℃を下回る温度;約-20を下回る温度;約-40℃;約-70℃または-80℃で保管する。
【0032】
凍結乾燥製剤は典型的に、水溶液を添加し、凍結乾燥製剤を溶解することによって、使用のために再組成される。様々な水溶液を、凍結乾燥製剤を再組成するのに用いることができる。好ましくは、凍結乾燥製剤は水を用いて再組成する。凍結乾燥製剤は好ましくは、水(例えばUSP WFIまたは注射用水)または静菌性水((例えば0.9%ベンジルアルコールを伴うUSP WFI)から本質的に構成される溶液によって再組成される。しかしながら、緩衝液および/または付形剤および/または1つもしくは複数の薬学的に許容される担体を含む溶液もまた、用いることができる。
【0033】
フリーズドライまたは凍結乾燥製剤は典型的に、溶液、懸濁液、乳濁液など由来の液体から調製する。したがって、フリーズドライまたは凍結乾燥させた液体は、好ましくは最終的に再組成した液体製剤中の所望の全ての成分を含む。結果として、再組成した場合、フリーズドライまたは凍結乾燥製剤は、再組成の際に望ましい液体製剤を与える。フリーズドライまたは凍結乾燥製剤を生成するのに用いられる好ましい液体製剤は、薬学的有効量のVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニスト、緩衝液、安定剤、および充填剤を含む。融合タンパク質を凍結乾燥する場合、リン酸塩と比較してヒスチジンは融合タンパク質を安定化するのにより有効であることから、フリーズドライまたは凍結乾燥製剤は好ましくはヒスチジンを含む。PEG 3350のような有機共溶媒を、撹拌する、混合する、または取り扱う場合、融合タンパク質を安定化するのに用いる。リオプロテクタントは好ましくは、フリーズドライまたは凍結乾燥製剤において用いる。リオプロテクタントは、フリーズドライまたは凍結乾燥する場合、タンパク質の二次構造を維持するのを補助する。二つの好ましいリオプロテクタントの例は、グリシンおよびスクロースであり、これらは好ましくは一緒に用いられる。
【0034】
安定な液体製剤
一つの局面において、本発明は、VEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストを含む安定な薬学的に許容される製剤を提供し、製剤は液体製剤である。好ましくは、液体製剤は薬学的有効量の融合タンパク質を含む。製剤は1つまたは複数の薬学的に許容される担体、緩衝液、充填剤、安定剤、保存剤、および/または付形剤もまた含むことができる。薬学的に許容される液体製剤の例には、薬学的有効量のVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニスト、緩衝液、共溶媒、および1つまたは複数の安定剤が含まれる。
【0035】
好ましい液体製剤は、保管の際に凝集体および低分子量の産物の形成を最小化するため、リン酸緩衝液、有機共溶媒、および1つまたは複数の熱安定剤を含み、かつ約10 mg/ml〜約50 mg/mlの融合タンパク質を含み、製剤はpH約6.0〜6.5からである。好ましい液体製剤は、約5 mMリン酸緩衝液、約5 mMクエン酸塩、約100 mM NaCl、約25%スクロース、および約10〜50 mg/mlの融合タンパク質を含み、製剤はpH約6.0であり、任意でポリソルベート(例えば0.1%ポリソルベート20)が存在してもよい。NaClまたはスクロースのいずれかを安定剤として用いることができるが、NaClおよびスクロースの組み合わせは、個々の安定剤のいずれか単独よりも効果的に融合タンパク質を安定化するよう確立されている。
【0036】
安定性は、当技術分野で公知の方法、例えば紫外分光法、SDS-PAGE、サイズ排除HPLC、活性のバイオアッセイ測定、等電点電気泳動、およびイソアスパラギン酸定量による、pHの測定、色および出現の目視検査、総タンパク質含有量の測定を含む、特定の時点における多くの方法において測定する。VEGFアンタゴニスト活性を測定するのに有用なバイオアッセイの一つの例において、BAF/3 VEGFR1/EPOR細胞株を、本発明のVEGF特異的融合タンパク質アンタゴニストによるVEGF165結合を測定するのに用いる。
【0037】
液体またはフリーズドライおよび凍結乾燥のいずれでも、製剤を酸素欠乏環境において保管することができる。酸素欠乏環境は、例えばアルゴン、窒素、またはヘリウムのような不活性ガス下で製剤を保管することによって生成することができる。
【実施例】
【0038】
実施例
本発明の方法を記載する前に、本発明は、記載する特定の方法および実験条件に限定されるものではなく、方法および実験は変更できることが理解されるべきである。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲にのみ限定されることから、本明細書で使用される専門用語は、単に特定の態様を説明することを目的としており、限定することを意図しないこともまた理解されるべきである。
【0039】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」には、明確に特記しない限り複数形も含まれる。したがって、例えば「1つの方法」への言及は、1つもしくは複数の方法、ならびに/または本明細書に記載される種類の段階、および/もしくは本開示を読むことで当業者に明白となる段階を含む。
【0040】
特に定義していない限り、本明細書で用いた全ての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本発明の実施または検証においては、本明細書に記載のものと類似または同等のあらゆる方法および物質が使用可能であるが、以下に好ましい方法および物質を説明する。
【0041】
実施例1.VEGFトラップの液体製剤50 mg/mlの安定性
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、0.1%ポリソルベート20、20%スクロース、および50 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は3、6、9、12、18、および24ヶ月で試験した。安定性をSE-HPLCによって測定した。表1に示した結果は、12および24ヶ月で、それぞれ98.6%および98.3%のVEGFトラップタンパク質が無傷で(分解されずに)残っていることを示す。濁度はOD405 nmで測定し;サイズ排除HPLCにより、回収したタンパク質の割合を測定した。
【0042】
(表1)5℃で保管した場合の50 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS065)
【0043】
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、3%PEG 3350、20%スクロース、および50 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は3、6、9、12、18、および24ヶ月で試験した。安定性の結果を表2に示す。
【0044】
(表2)5℃で保管した場合の50 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS065)
【0045】
実施例2.VEGFトラップの液体製剤75 mg/mlの安定性
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、0.1%ポリソルベート20、20%スクロース、および75 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は0、1、2.3、3、9、12、および15ヶ月で試験した。安定性の結果を表3に示す。
【0046】
(表3)5℃で保管した場合の75 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS101)
【0047】
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、3%PEG 3350、20%スクロース、および75 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は0、1、2.3、3、9、12、および15ヶ月で試験した。安定性の結果を表4に示す。
【0048】
(表4)5℃で保管した場合の75 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS101)
【0049】
実施例3.VEGFトラップの液体製剤100 mg/mlの安定性
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、0.1%ポリソルベート20、20%スクロース、および100 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は0、1、2.3、3、9、12、および15ヶ月で試験した。安定性の結果を表5に示す。
【0050】
(表5)5℃で保管した100 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS101)
【0051】
10 mM リン酸塩、50 mM NaCl、3%PEG 3350、20%スクロース、および100 mg/ml VEGFトラップ(SEQ ID NO:4)を含む、pH 6.25の液体製剤を5℃で保管し、試料は0、1、2.3、3、9、12、および15ヶ月で試験した。安定性の結果を表6に示す。
【0052】
(表6)5℃で保管した100 mg/ml VEGFトラップタンパク質の安定性(VGFT-SS101)
【0053】
実施例4.安定なVEGFトラップ製剤のさらなる態様
一つの態様において、本発明は、5 mMリン酸塩、5 mMクエン酸塩、100 mM NaCl、0.1%ポリソルベート20、20%スクロース、25 mg/mlのVEGFトラップタンパク質を含む、pH6.0の安定な液体VEGF結合融合タンパク質(VEGFトラップ)製剤を提供する。製剤は、皮下に送達するか、または希釈して、静脈内注入により送達するかのいずれかが可能である。本製剤の高い重量オスモル濃度のため、製剤を3倍に希釈して、静脈内投与のための等浸透圧溶液を達成する。安定性の研究は、2〜8℃で3年間保管した後、約1%を下回る分解が検出されたことを示した。
【0054】
一つの態様において、本発明は、好ましくは凍結乾燥前の製剤から凍結乾燥後の製剤へと2倍濃縮した凍結乾燥製剤を特徴とし、例えば50〜100 mg/ml;75〜150 mg/ml、または100〜200 mg/ml VEGFトラップタンパク質である。一つの特定の態様において、凍結乾燥前の製剤は、pH 6.3で10 mMヒスチジン、1.5%PEG 3350、0.75%グリシン、2.5%スクロース、50 mg/mlのVEGFトラップタンパク質を含み、再組成されてpH 6.3で20 mM ヒスチジン、3%PEG 3350、1.5%グリシン、5%スクロース、100 mg/ml VEGFトラップタンパク質を含む製剤となる。安定性の研究は、2〜8℃で6ヶ月保管した後、VEGFトラップの分解が検出されなかったことを示した。
【0055】
液体製剤の一つの態様において、製剤は10 mM ヒスチジン、50 mM NaCl、5〜20%スクロース、50〜100 mg/ml VEGFトラップ、および0.1%ポリソルベート20または3%PEG 3350の一方を含む。本液体製剤の一つの利点は、凍結乾燥産物の製造を必要とせずにVEGFトラップの高い濃度を提供することである。したがって、例えばIV注入による送達よりも高い濃度で、予め液体で充填したシリンジを提供することを可能にすることによって、本製剤は、皮下送達を容易にする。また、本製剤を有利に用いて、より少ない注入容量およびより短い注入時間を提供することができる。SE-HPLC後に5℃で最大15または24ヶ月インキュベートすることにより測定される分解量は、表7に要約される。
【0056】
(表7)50〜100 mg/ml VEGFトラップを伴う液体製剤の安定性(VGFT-SS101)
【0057】
実施例5.凍結乾燥および液体の安定性ならびに活性
再組成した凍結乾燥製剤の安定性は、6ヵ月の期間にわたって測定された。凍結乾燥前の製剤は、10 mMヒスチジン、1.5%PEG 3350、2.5%スクロース、0.75%グリシン、および50 mg/mlVEGFトラップタンパク質を含んだ。凍結乾燥後、再組成した製剤は、20 mMヒスチジン、3%PEG 3350、5%スクロース、1.5%グリシン、および100 mg/ml VEGFトラップタンパク質(SEQ ID NO:4)を含んだ。結果を表8に示す。活性は、マウスBaf/3 VEGFR1/EpoR細胞株に対するヒトVEGFの生物学的効果を阻害するVEGFトラップの能力を直接測定する、細胞に基づくバイオアッセイにおいて測定した。したがって、本バイオアッセイは、タンパク質の生物活性を直接測定する。結果は、相対効力の割合として表す(試験試料IC50/参照VEGF IC50標準×100)。VEGFトラップへのVEGFの結合親和性は、VEGFおよび様々な濃度のVEGFトラップを含む平衡混合物中の遊離VEGFを特異的に測定する高感度ELISAを用いて測定する。結果は、相対結合の割合として表す(試験試料のIC50/参照のIC50×100)。測定したpHは、6.3〜6.5の範囲であった。全ての溶液は、視覚的に透明であった。回収したVEGFトラップの濃度は、紫外分光光度計によりmg/mlとしてA280 nmで測定した。天然の立体構造における回収したVEGFトラップの割合(主要ピーク純度)を、SE-HPLCによって測定した。
【0058】
(表8)5℃で保管したVEGFトラップ凍結乾燥製剤の安定性(VGT-RS475)
【0059】
約5 mMリン酸塩、5 mMクエン酸塩、100mM NaCl、0.1%ポリソルベート20、20%スクロース、および25 mg/ml VEGFトラップタンパク質を含む製剤を、5℃で保管した場合、36ヶ月にわたって安定性および活性について試験した。結果を表9に示す。全ての試料は、目視検査によって判定されるように透明で無色であった。pHは、6.0〜6.1の範囲であった。*2つの測定に対する結合アッセイ結果(1および2ヶ月)は、直接表され、標準の割合としてではない。
【0060】
(表9)液体製剤の安定性および活性(VGT-FS405)
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]