特許第5752803号(P5752803)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5752803RF装置およびRF装置のチューニング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5752803
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】RF装置およびRF装置のチューニング方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/18 20060101AFI20150702BHJP
   H03H 11/46 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   H04B1/18 C
   H03H11/46 A
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-545064(P2013-545064)
(86)(22)【出願日】2010年12月23日
(65)【公表番号】特表2014-506412(P2014-506412A)
(43)【公表日】2014年3月13日
(86)【国際出願番号】EP2010070686
(87)【国際公開番号】WO2012084057
(87)【国際公開日】20120628
【審査請求日】2013年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】514106498
【氏名又は名称】クゥアルコム・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ジードン
(72)【発明者】
【氏名】レイマン,クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ボイル,ケビン・アール
(72)【発明者】
【氏名】デ・ヨング,モーリス
(72)【発明者】
【氏名】ビーレン,イエルン
【審査官】 野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/106484(WO,A1)
【文献】 特開2010−135614(JP,A)
【文献】 特開2009−049868(JP,A)
【文献】 特表平11−510895(JP,A)
【文献】 特表2005−518746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/18
H03H 11/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RF装置であって、
基板と、
調整可能RF部品およびDCブロッキングキャパシタを含む直列回路と、ここにおいて、前記直列回路は、前記基板に配置されており、前記直列回路がRF信号端子と固定電圧端子との間に配置されるように、前記調整可能RF部は前記RF信号端子に結合されており、前記DCブロッキングキャパシタは前記定電圧端子に結合されており、前記固定電圧端子は、DC電流に関して前記RF信号端子から電気的にアイソレートされる、
前記基板の第1表面を少なくとも部分的に覆うキャップと、
前記キャップを前記基板と結合するボンドフレームと、
前記基板と前記キャップの前記第1表面の間のキャビティと、
を備え、
ここにおいて、前記調整可能RF部品は、ドライバ端子に結合され、
前記RF装置は、前記直列回路を前記RF信号端子に電気的に接続し、且つ前記ボンドフレームから電気的にアイソレートされる、第1導電ラインを有するフィードスルーを備え、
前記固定電圧端子は、前記ボンドフレームに、電気的且つ物理的に直接接続され、
前記RF装置は、前記ボンドフレームをリファレンス電位端子に接続するボンドフレームキャパシタをさらに備える、
RF装置。
【請求項2】
リファレンス電位端子は、前記RF信号端子と前記固定電圧端子とがDC的に接地されるように、前記RF信号端子と前記固定電圧端子とに結合されている、請求項1に記載のRF装置。
【請求項3】
前記基板は半導体基板である、請求項1に記載のRF装置。
【請求項4】
前記調整可能RF部品は、前記基板に配置されている前記RF信号端子に直接接続されており、前記DCブロッキングキャパシタは、前記基板に配置されている前記固定電圧端子に直接接続されている、請求項1に記載のRF装置。
【請求項5】
前記調整可能RF部品は、バラクタダイオード、PINダイオード、MEMSキャパシタ、可変キャパシタンス値を有するキャパシタ、ガルバニックMEMS部品、およびpHEMTから成るグループから選択された部品を備える、請求項1に記載のRF装置。
【請求項6】
前記調整可能RF部品は、第1寄生キャパシタを有する第1端子と前記第1寄生キャパシタより大きいキャパシタンス値を有する第2寄生キャパシタを有する第2端子とを備え、ここにおいて、前記調整可能RF部品は、前記調整可能RF部品の前記第2端子が前記DCブロッキングキャパシタに接続されるように配置されている、請求項1に記載のRF装置。
【請求項7】
前記調整可能RF部品はキャパシタとして実装されており、前記DCブロッキングキャパシタは前記調整可能RF部品と前記基板との間に配置されている、請求項1に記載のRF装置。
【請求項8】
前記調整可能RF部品は、キャパシタとして実装されており、前記DCブロッキングキャパシタは、1つの共通する平板を前記ドライバ端子に結合させるための共通電極として備える、請求項1に記載のRF装置。
【請求項9】
システムであって、
請求項1に記載の前記RF装置と
前記RF信号端子に結合されているアンテナと
を備える、システム。
【請求項10】
RF装置のチューニング方法であって、
ここにおいて、前記RF装置は、基板の第1表面を少なくとも部分的に覆うキャップと、前記キャップを前記基板と結合するボンドフレームと、前記基板と前記キャップの前記第1表面の間のキャビティとを備え、前記RF装置は、
DC的に接地されているRF入力信号をRF信号端子に供給することと、
接地電位を固定電圧端子に供給することと、ここにおいて、調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとを備える直列回路が前記基板上に配置され、前記直列回路が前記RF信号端子と前記固定電圧端子との間に配置されるように、前記調整可能RF部品は前記RF信号端子に結合され、前記DCブロッキングキャパシタは前記固定電圧端に結合され、前記固定電圧端子は、DC電流に関して前記RF信号端子から電気的にアイソレートされる、
前記調整可能RF部品を制御するドライバ信号を供給すること、
を備え、
前記RF信号端末は、前記直列回路を前記RF信号端子に電気的に接続し、且つ前記ボンドフレームから電気的にアイソレートされる、第1導電ラインを有するフィードスルーを介して前記直列回路に接続され、
前記固定電圧端子は、前記ボンドフレームに、電気的且つ物理的に直接接続され、
前記RF装置は、前記ボンドフレームをリファレンス電位端子に接続するボンドフレームキャパシタをさらに備える、
RF装置のチューニング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はRF装置、RF装置を含むシステムおよびRF装置のチューニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
RF装置は、しばしば、バラクタ、ダイオード、またはMEMSキャパシタと呼ばれる微小電気機械素子キャパシタ(micro−electro−mechanical system capacitor)などの素子を含む。そのような素子はバイアス電圧を必要とする。そのため、DCブロッキングキャパシタが、可変容量素子の少なくとも一端に配置される。
【0003】
WO2006/065693A1は、共振周波数の調整のためにMEMSバラクタを備えたスロットアンテナを参照する。
【0004】
WO2006/129239A1は、インピーダンス整合を含む平面アンテナアセンブリに関するものである。回路は直列に接続された可変キャパシタを含む。
【0005】
"Distortion in "Variable-Capacitance Diodes", Robert G.Meyer, Mark L.Stevens, IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol.SC-10, No.1, February 1975, pp.47-54は、可変容量ダイオードを備えた回路を開示する。
【0006】
WO2010/106484A1は、電子回路に集積されたボンドフレームに関する。最近接のボンドフレームはインダクティブ素子を形成する。さらに、MEMSキャパシタとさらなるキャパシタとの直列回路が、前記ボンドフレームの2つの領域を結合する。MEMSキャパシタの端子はボンドフレームの第1領域と電気的に接続され、さらなるキャパシタの端子はボンドフレームの別の領域に電気的に接続されている。
【0007】
WO2008/087585A2には、キャパシタスイッチアレイを含むMEMSシステムが記載されている。キャパシタスイッチアレイはキャパシタとMEMSスイッチとの直列回路を備える。キャパシタスイッチアレイの容量は、MEMSスイッチを開または閉状態に設定することにより調節されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の目的は、RF装置、RF装置を備えたシステム、およびDCブロッキングキャパシタからの寄生容量の影響を低減するRF装置のチューニング方法、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、独立請求項に記載のRF装置、システムおよびRF装置のチューニング方法によって達成される。RF装置の実施態様は従属請求項に記載されている。
【0010】
RF装置は、基板と、調整可能RF部品およびDCブロッキングキャパシタの直列回路と、を備えている。調整可能RF部品およびDCブロッキングキャパシタの直列回路は、基板に配置されており、RF信号端子を固定電圧端子に結合させる。固定電圧端子は、RF信号端子と電気的にアイソレートされている。調整可能RF部品は、RF信号端子に結合されている。DCブロッキングキャパシタは、固定電圧端子に結合されている。さらに、ドライバ端子は、調整可能RF部品に結合されている。
【0011】
DCブロッキングキャパシタは、固定電圧端子に接続されているため、寄生キャパシタのようなDCブロッキングキャパシタによる寄生の影響は一定になり、RF装置への寄生の影響は低減される。RF装置は、調整可能RF部品が最小キャパシタンス値から最大キャパシタンス値の間で調整され、RF信号端子に接続されたときに、より小さいキャパシタンス値と、より大きなキャパシタンス比を有する。
【0012】
実施形態では、ドライバ端子は、調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとの間のノードに結合されている。
【0013】
代替の実施形態では、ドライバ端子は、調整可能RF部品の制御端子に結合されている。
【0014】
実施形態では、リファレンス電位端子がRF信号端子に結合されており、リファレンス電位端子はDC的に接地されている。RF信号端子は、例えば、RF信号端子とリファレンス電位端子との間にDC電流が流れるのを許可する部品または回路を介してリファレンス電位端子に接続されている。RF信号端子はアンテナ、インダクタ、または抵抗を介して、リファレンス電位端子に接続されることができる。そのため、調整可能RF部品の両端のDC電圧は、ドライバ端子でのドライバ信号によってのみ影響を受ける。リファレンス電位端子の参照により、DC信号の無い、AC電圧信号のみがRF信号端子から取り出されることができる。そのため、RF信号端子でのDC電圧が変化しないことが、調整可能RF部品のキャパシタンス値に影響する。バイアスされた調整可能インピーダンス装置とRF部品との共通設計が実現されている。1またはそれより多い、RF装置に接続されているRF部品は、DC的に接地されている。DC接地は、RF装置が、直接、RF部品に接続されることを可能とする。
【0015】
実施形態では、リファレンス電位端子は、固定電圧端子に結合されている。そのため、固定電圧端子とRF信号端子とはいずれもDC的に接地されている、しかし、固定電圧端子のみがAC的に接地されている。リファレンス電位端子は、接地電位を与える。固定電圧端子は、接地電位を有する。RF入力信号は、RF信号端子に供給される。RF入力信号の電圧は、接地電位と異なる。
【0016】
実施形態では、基板は半導体基板である。好ましくは、基板はシリコン基板である。基板はシリコンウエハまたはシリコンチップとすることができる。好ましくは、基板は単結晶半導体から成る。
【0017】
実施形態では、調整可能RF部品は、バラクタダイオード、PINダイオード、可動電極キャパシタを有するキャパシタのようなMEMSキャパシタ、強誘電体層などの調整可能誘電体層を備えたキャパシタ、マイクロリレー、およびpHEMTと略されるpチャネル高電子移動度のトランジスタのようなガルバニックMEMS部品、から成るグループの1つである。PINダイオードは、positively−doped/intrinsic/negatively−dopedダイオードの略である。バラクタダイオード、PINダイオード、MEMSキャパシタおよび調整可能誘電体層を備えたキャパシタは、ドライバ信号に依存している最小キャパシタンス値と最大キャパシタンス値との間のキャパシタンス値のスペクトラムを得る。ガルバニックMEMS部品は、開状態および閉状態を有し、調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとの直列回路は、DCブロッキングキャパシタのキャパシタンス値またはほぼゼロのいずれかを示す。
【0018】
実施形態では、RF装置は、キャップとボンドフレームを備える。ボンドフレームは、キャップを基板の第1表面に接続する。キャビティは、キャップと基板とに囲まれている。キャビティは、空気などのガスで満たされている。調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとは、基板の第1表面のキャビティの内側に配置されている。そのため、キャップは、基板をカプセル化して、調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとの擾乱の影響を低減する。
【0019】
実施形態では、システムは、RF装置とRF信号端子に結合されているアンテナを備える。
【0020】
さらなる発展では、アンテナはDC的に接地されている、または、RF信号端子とアンテナとの間の接続ラインがDC的に接地されている。DC接地によって、導電性経路は、RF信号端子をリファレンス電位端子に結合させる。
【0021】
そのため、ドライバ信号は、調整可能RF部品の両端DC電圧を制御して、調整可能RF部品のキャパシタンス値を設定する。
【0022】
実施形態では、システムは、携帯電話、ポータブル装置、RF−IDリーダ、または小型化されたアダプティブRFモジュールに適用される。
【0023】
実施形態では、RF装置のチューニング方法は、DC的に接地されているRF入力信号をRF信号端子に供給するステップと、固定電圧端子に接地電位を供給するステップとを有する。調整可能RF部品とDCブロッキングキャパシタとの直列回路は、基板に配置され、RF信号端子を固定電圧端子に結合させる。
【0024】
固定電圧端子は、RF信号端子と電気的にアイソレートされている。調整可能RF部品は、RF信号端子に結合されている。DCブロッキングキャパシタは、固定電圧端子に結合されている。ドライバ信号は、調整可能RF部品を制御する。
【0025】
実施形態では、RF入力信号は、RF信号端子のリファレンス電位端子への抵抗性接続または誘導性接続によりDC的に接地されている。接地電位は、リファレンス電位端子で与えられる。好ましくは、RF信号端子は、AC的に接地されていない。RF入力信号は、接地電位と異なる。RF入力信号はDC電圧がない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図2】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図3】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図4】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図5】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図6】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図7】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図8】RF装置を備えるシステムの例示の実施形態を示す図である。
図9】RF装置の例示の実施形態を示す図である。
図10】RF装置の例示の実施形態を示す図である。
図11】RF装置の例示の実施形態を示す図である。
図12】RF装置の例示の実施形態を示す図である。
図13】RF装置の例示の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の例示的な実施形態の図の記載は、発明をさらに説明する。同じ構造および同じ効果の回路、装置、および部品は、それぞれ、等しい参照符号で表示される。これまでの回路、装置または部品が、それらの機能の観点から、異なる図中のものに対応する限りそれらの説明は以下の図においては繰り返さない。
【0028】
図1は、RF装置11を備えるシステム10の例示の実施形態を示す。RF装置11は、調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14とを有する直列回路12を備える。さらに、RF装置11は、RF信号端子15と固定電圧端子16とを有する。固定電圧端子16は、直接的かつ恒久的に、リファレンス電位端子17に接続されている。固定電圧端子16は、択一的に供給電圧端子に接続されている。同様に、DCブロッキングキャパシタの端子14は、RF信号端子15に接続されている。
【0029】
さらに、RF装置11は、調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14との間のノードに接続されているドライバ端子18を備える。ドライバ回路19は、ドライバ端子18に接続されている。ドライバ回路19は、電圧源20と抵抗21との直列接続を備える。ドライバ回路19は、ドライバ端子18とリファレンス電位端子17との間に接続されている。ドライバ回路19は、DCバイアス回路として設計されている。第1寄生キャパシタ22は、リファレンス電位端子17と、調整可能RF部品13と固定電圧端子16との間のノード、との間に配置されている。第2寄生キャパシタ23は、リファレンス電位端子17を、調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14との間のノードに接続する。さらに、第3寄生キャパシタ24は、リファレンス電位端子17を、DCブロッキングキャパシタ14とRF信号端子15との間のノードに結合させる。
【0030】
システム10は、さらに、さらなるRF部品を有するRF回路25を備える。RF回路25は、RF信号端子15に接続されている。さらに、RF入力端子26は、RF回路25とRF信号端子15との間のノードに接続されている。長方形の破線は、RFデバイス11のパッケージを示す。
【0031】
RF装置11は、調整可能なキャパシタンス値を与える。RF入力信号SRFは、RF入力端子26で、分岐されることができる。RF入力信号SRFは、RF回路25およびRF信号端子15に印加される。ドライバ回路19は、ドライバ信号SDを、ドライバ端子18に供給する。そのため、ドライバ信号SDが調整可能RF部品13に供給され、調整可能RF部品13の両端電圧を設定する。調整可能RF部品13の両端電圧を用いることにより、調整可能RF部品13のキャパシタンス値は決定される。DCブロッキングキャパシタ14は、RF信号端子15から調整可能RF部品13へのDC電流をブロックする。直列回路12の全体のキャパシタンス値CSは、寄生キャパシタンス22,23,24が無視された場合、以下の数式に従って計算されることができる。
【0032】
【数1】
【0033】
ここで、CMEMSは、調整可能RF部品13のキャパシタンス値であり、CDCは、DCブロッキングキャパシタ14のキャパシタンス値である。キャパシタンス値CMEMSはキャパシタンス値CDCよりも小さいため、直列回路12のキャパシタンス値CSは、調整可能RF部品13のキャパシタンス値CMEMSにほぼ等しい。
【0034】
寄生キャパシタ22,23,24が無視されない場合は、直列回路12のキャパシタンス値CSは、以下の数式に従って計算されることができる。
【0035】
【数2】
【0036】
ここで、C2Pは、第2寄生キャパシタ23のキャパシタンス値であり、C3Pは、第3寄生キャパシタ24のキャパシタンス値である。
【0037】
「閉」状態では、調整可能RF部品13は、高いキャパシタンス値を得、一方「開」状態では、調整可能RF部品13は、低いキャパシタンス値を得る。図1に示された直列回路12の「閉」と「開」状態とのキャパシタンス比は、以下の通りである。
【0038】
【数3】
【0039】
ここで、CMEMS_Cは、「閉」状態の調整可能RF部品13のキャパシタンス値であり、CMEMS_Oは、「開」状態の調整可能RF部品13のキャパシタンス値である。図1は、シャントに設けられたRF装置11の典型的な構成を示し、RF装置11の1つのポートのみがバイアスを必要とする。RF装置11は、MEMSスイッチと呼ばれることもできる。
【0040】
RF部品は、通常、DC的に接地されておらず、RF部品におけるDC電圧はアプリケーションによって異なる場合がある。汎用のRF装置は、そのため、最適には、フローティング接続を提供する。このことは、MEMSやバラクタダイオードなど、バイアス電圧を必要とする装置にとって、DCブロッキングキャパシタ14が装置の接続部に配置されていることを意味する。最も多用途な構成においては、このことは、装置の各ポートは、DCブロッキングキャパシタ14と適切な電圧レベルを設定するためのバイアス回路とを必要とすることを意味する。各バイアス回路とブロッキングキャパシタ14は、損失を発生させ、寄生インピーダンスを追加する。
【0041】
図2は、システム10のさらなる例示の実施形態を示す。システム10は、RF信号端子15に接続されているアンテナ30を備える。システム10は、MEMSスイッチアンテナ配置である。
【0042】
図3は、上述の原理に従ったシステム10の例示の実施形態を示す。図3に記載のシステム10は、図1および2に記載のシステムのさらなる発展である。直列回路12は、調整可能RF部品13がRF信号端子15に接続されており、DCブロッキングキャパシタ14が固定電圧端子16に接続されるように、配置されている。調整可能RF部品13は、調整可能RF部品または可変RF部品である。調整可能RF部品は、調整可能キャパシタとして実現されている。アンテナ30は、RF信号端子15に接続されている。RF装置11は、MEMS装置として実装されている。
【0043】
アンテナ30は、アンテナ30によりRF信号端子15にDC接地電位が印加されるように実施される。ドライバ回路19は、ドライバ端子18とリファレンス電位端子17との間に接続されている。DC接地電位がRF信号端子15に印加されているため、ドライバ信号SDは、調整可能RF部品13の第1および第2の端子の間のDC電圧を設定することができる。そのため、調整可能RF部品13のキャパシタンス値は、RF入力信号S
RFでは無く、もっぱら、ドライバ信号SDによって制御される。第1寄生キャパシタ22は、調整可能RF部品13とRF信号端子15との間のノードを、リファレンス電位端子17に結合させる。さらに、第3の寄生キャパシタ24は、DCブロッキングキャパシタ14と固定電圧端子1との間のノードに結合する。そのため、3つの寄生キャパシタ22,23,24は、図1および2の調整可能RF部品13およびDCブロッキングキャパシタ14の同じ端子に配置されている。
【0044】
直列回路12のキャパシタンス値CSは、以下の数式によって計算されることができる。
【0045】
【数4】
【0046】
ここで、CDCは、DCブロッキングキャパシタ14のキャパシタンス値、CMEMSは、調整可能RF部品13のキャパシタンス値、C1Pは第1寄生キャパシタ22のキャパシタンス値、C2Pは第2寄生キャパシタ23のキャパシタンス値である。
【0047】
図3の直列回路12の「閉」と「開」状態とのキャパシタンス比は、
【0048】
【数5】
【0049】
C2PとC3Pのキャパシタンス値の合計が、C1Pのキャパシタンス値よりも大きい場合、図3のRF装置11のキャパシタンス値CSは、図1のRF装置11のキャパシタンス値CSよりも小さい。さらに、図3のRF装置11のキャパシタンス比は、図1のRF装置11のキャパシタンス比よりも大きい。これは、例えば、DCブロッキングキャパシタ14が多くの寄生効果を与えるか、または、キャパシタンス値C2Pがキャパシタンス値C1Pよりも小さくない場合である。
【0050】
図3に従い、RF装置11は、DC的に接地されたアンテナ30に直接接続されている。システム10は、DCブロッキングキャパシタ14からの寄生効果を最小にするだけでなく、DCバイアス抵抗21内への損失を減らす。図3では、RFデバイス11などのバイアスされた調整可能インピーダンス装置と、アンテナ30などのRF部品との共通設計が記載されている。DC的に接地されているアンテナ30を用いて、システム10は最適化されている。図1のRF装置11と比較した図3によるRF装置11の利点は、次の通りである。図3のRF装置11はより低い損失、すなわちより高いQファクタを有する。図3のRF装置11は、より低い最小キャパシタンスを与える。さらに、図3のRF装置11は、より高い、「閉」と「開」状態とのキャパシタンス比を有する。
【0051】
図3から図13には、MEMS装置として実施されることが可能なRF装置11と、RF回路25やアンテナ30などのRF部品との共通設計が記載されている。RF装置11は、DC的に接地されているアンテナ30とシャントになっている、このことは、アンテナ30と並列回路であることを意味する。RF装置11は、調整可能RF部品13、シリコンダイ、およびMEMSを湿気や他の例えば図9から13に示されている有害な周囲の影響からシールするパッケージを備える。
【0052】
有利なことに、バイアス供給点であるドライバ端子18は、調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14との間の電圧分割によって、より低いRF電圧値を有し、そのため、より少ない、DCバイアス抵抗21内への損失を意味するパワーを消費する。
【0053】
代替の実施形態では、調整可能RF部品13は、RFスイッチとして実装されることができる。RFスイッチは、RFMEMSスイッチとして設計されることができる。RFMEMSスイッチは、マイクロリレーとして実現されることができる。この場合、ドライバ回路19は、調整可能RF部品13の制御端子に接続されている。調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14との間のノードではなく、MEMSスイッチは、RF信号端子15でDC接地を有する。RFMEMSスイッチは、例えば、ガルバニックMEMS部品である。あるいは、調整可能RF部品13は、バラクタダイオード、PINダイオード、強誘電層のような調整可能な絶縁層を備えるキャパシタ、またはpHEMTを備えることができる。
【0054】
図4は、上述の原理に従ったシステムのさらなる例示の実施形態を示す。図4のシステム10は、図1から図3により説明されたシステムのさらなる発展である。アンテナ30は、マイクロストリップアンテナで実現されている。アンテナ30は、PIFAと略される、平面逆Fアンテナとして実現されている。アンテナ30は、PCBと略される、プリント回路基板32に配置されている導電ライン31を備える。アンテナ30は、PCB32のリファレンス電位端子に結合されているピン33を備える。アンテナ30のピン33は、短絡ピンとして設計されている。そのため、アンテナ30は、DC的に接地されたアンテナとして実現されている。図4は、MEMS装置とRF部品との共通設計を表す。
【0055】
図5は、上述の原理に従ったシステムのさらなる例示の実施形態を示す。図5に記載のシステム10は、図1から図4に示されているシステムのさらなる発展である。DCブロッキングキャパシタ14は、追加の調整可能RF部品35として実現されている。追加の調整可能RF部品35は、DCブロッキングキャパシタとして動作するように設計されている。そのため、ドライバ信号SDは、調整可能RF部品13と追加の調整可能RF部品35とに印加される。直列回路12のキャパシタ13,35は、調整可能なため、キャパシタンス比はさらに増加する。アンテナ30は、DCグラウンドを有するRF部品としてふるまう。RF装置11は、RFMEMSマトリクスとして実現される。RFMEMSマトリクスは、直列のMEMSマトリクスである。
【0056】
図6は、上述の原理に従ったシステムのさらなる例示の実施形態を示す。図6のシステム10は、図1から図5に記載されているシステムのさらなる発展である。RF装置11は、さらに、さらなるRF調整部品41とさらなるDCブロッキングキャパシタ42とを備えるさらなる直列回路40を備える。さらなるDCブロッキングキャパシタ42は、固定電圧端子16に接続されている。RF装置11のさらなるRF信号端子43は、さらなる調整可能RF部品41に接続されている。システム10の導電ラインは、RF信号端子15をさらなるRF信号端子43に接続する。
【0057】
RF装置11は、RFMEMSマトリクスとして実現されている。アンテナ30は、例えば、DCグラウンドを有するRF部品である。さらなる直列回路40は、さらなる第1、さらなる第2、およびさらなる第3の寄生キャパシタ44から46を得る。さらに、さらなるドライバ端子47は、さらなる調整可能RF部品41とさらなるDCブロッキングキャパシタ42との間のノードに接続されている。さらなるドライバ回路48は、さらなるドライバ端子47をリファレンス電位端子17に接続し、さらなる電圧源49とさらな
る抵抗50とを備える。RF装置11は、並列のMEMSを備える。ドライバ端子18,47は、MEMSスイッチまたは可変キャパシタをそれぞれ個別に制御することができる。RF装置11は、図5または図6に示されているように、1より多い直列または並列のMEMSスイッチを含むMEMSマトリクスとして形成されることができる。
【0058】
あるいは、実施形態には示されていないが、さらなる直列回路40は、RF信号端子15と固定電圧端子16との間に配置されている。そのため、直列回路12とさらなる直列回路40とは、RF装置11の内部で接続されている。さらなるRF信号端子43は、除かれることができる。
【0059】
あるいは、実施形態には示されていないが、ドライバ回路19とさらなるドライバ回路48とは、RF装置11の少なくとも部分的に外側で実現されている。
【0060】
図7は、図1から図6に示されているシステムのさらなる発展である、上述の原理に従ったシステムのさらなる例示の実施形態である。システム10は、RF信号端子15とリファレンス電位端子17との間に接続されているインダクタ51を備える。インダクタ51は、コイルとして形成されている。システム10は、バンドパスフィルタとして実現されている。バンドパスフィルタは、1次のものである。システム10は、テレビチューナに集積されている。ドライバ回路19は、部分的にRF装置11で、部分的にRF装置11の外部のシステム10で実現されている。RF装置11は、RF装置11の内部に配置されているインピーダンス52を備える。システム10は、電圧源20を備える。電圧源20は、RF装置11の外側で実現されている。そのため、ドライバ回路19は、インピーダンス52と、電圧源20とを備える。インダクタ51は、RF端子15のDC接地を供給する。
【0061】
あるいは、実施形態に示されていないが、アンテナ30は、RF端子15に接続されている。アンテナ30は接地されている。
【0062】
さらなる発展では、アンテナ30は、インダクタ51に取って代わる。
図8は、上述の原理に従ったさらなる例示の実施形態を示す。図8のシステム10は、図1から図7に示されているシステムのさらなる発展である。RF装置11は、直列回路12と、図6に示されているさらなる直列回路40とを備える。さらに、さらなるドライバ回路48は、さらなるインピーダンス54とさらなる電圧源49とを備える。さらなるインピーダンス54は、RF装置11の内部で実現れている。さらなる電圧源49は、RF装置11の外部のシステム10で実現されている。さらに、インダクタ51は、RF信号端子15をさらなるRF信号端子43に結合する。アンテナ30は、RF信号端子15に接続されている。アンテナ30は、RF信号15をリファレンス電位端子17に結合する。トランシーバ回路56は、さらなるRF信号端子43に接続されている。図8では、トランシーバ回路56の代わりに抵抗が示されている。
【0063】
システム10は、整合回路を備え、アンテナ30とインダクタ51とは、DC接地を供給する。提案された原理は、MEMSスイッチRFフィルタまたはMEMSスイッチインピーダンス整合回路または任意のMEMSスイッチ回路にも用いられることができる、ただし、当然、DC接地は、シャントのRF装置11のRF信号端子15に存在する。調整可能RF部品13は、単一のMEMSキャパシタまたはMEMSキャパシタアレイとすることができる。RF装置11は、1つのパッケージまたは複数のパッケージ内で作成されることができる。
【0064】
あるいは、実施形態には示されていないが、さらなるRF装置は、さらなる直列回路40を備える。そのため、直列回路12とさらなる直列回路40とは、それぞれのパッケージを有する2つのRF装置に分離されている。
【0065】
図9は、上述の原理に従ったRF装置の例示の実施形態を示す。図9に示されているRF装置11は図1から図8に示されているRF装置11のさらなる発展である。RF装置11は、基板60を備える。さらに、RF装置11は、キャップ61とボンドフレーム62とを備える。キャップ61は、ボンドフレーム62を介して、基板60に結合されている。ボンドフレーム62は、キャップ61と基板60との間に、キャビティ63の密閉シールを供給する。キャップ61は、基板60の第1表面に固定されている。
【0066】
さらに、RF装置11は、第1と第2のフィードスルー64,65を備える。第1のフィードスルー64は、RF信号端子15を、調整可能RF部品13の第1端子に接続する。同様に、第2のフィードスルー65は、固定電圧端子16を、DCブロッキングキャパシタ14の第1端子に接続する。第1フィードスルーキャパシタ66は、調整可能RF部品13の第1端子を、ボンドフレーム62に結合する。同様に、第2フィードスルーキャパシタ67は、DCブロッキングキャパシタ14の第1端子を、ボンドフレーム62に結合する。ボンドフレーム62は、リファレンス電位端子17に接続されている。そのため、ボンドフレーム62は、接地されている。第1と第2のフィードスルーキャパシタ66,67は、キャパシタンス値CB1,CB2をそれぞれ有する、寄生キャパシタである。
【0067】
RF装置11の断面は、図9の右側に示されている。基板60は、シリコン基板である。シリコンは、高抵抗率から外れている。キャップ61は、シリコンの微小機械加工キャップである。ボンドフレーム62は、共晶化合物または金錫半田を備える。調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14とは、基板60の第1表面に配置されている。DCブロッキングキャパシタ14は、MIMキャパシタと略される、金属−絶縁体−金属キャパシタとして実現されている。DCブロッキングキャパシタ14は、そのため、並行平板キャパシタとして実装されている。
【0068】
調整可能RF部品13は、固定および可動電極として作成されている第1および第2の電極68,69を備える。ドライバ信号SDは、第1電極69と第2電極との間の距離を変える。そのため、調整可能RF部品13のキャパシタンス値が制御される。第1および第2の誘電体層70,71は、基板60に積層されている。第1フィードスルー64は、第1および第2の誘電体層70,71の間にある、調整可能RF部品13の1つの電極をRF信号端子15に接続する第1導電ライン73を備える。同様に、第2導電ライン74は、DCブロッキングキャパシタ14の第1端子を、固定電圧端子16に接続する。第1および第2導電ライン73,74は、ボンドフレーム62と電気的にアイソレートされている。第2誘電体層71は、第1および第2導電ライン73,74との電気的アイソレーションを、ボンドフレーム62に供給する。
【0069】
シリコンダイは、基板60、調整可能RF部品13、およびDCブロッキングキャパシタ14を備える。キャップ61とボンドフレーム62は、シリコンダイと主に調整可能RF部品13を、湿気および周囲のガスの圧力からシールする。ボンドフレーム62は、信号との間のクロスカップリングを避けるために、接地されている。
【0070】
あるいは、実施形態には示されていないが、RF装置11は、さらに第3のフィードスルーを備える。そのため、ドライバ端子18は、RF装置11の外側と接続されることができる。ドライバ回路19の電圧源20は、第3のフィードスルーを介して、ドライバ回路19のインピーダンス52に結合されている。
【0071】
図10は、上述の原理に従ったRF装置のさらなる例示の実施形態を示す。図10に示されているRF装置11は、図1から図9に示されているRF装置のさらなる発展である。ボンドフレーム62は、フローティングボンドフレームとして実現されている。ボンドフレーム62は、リファレンス電位端子17、またはRF信号端子15、または固定電圧端子16と、電気的に接続されていない。RF装置11は、ボンドフレーム62をリファレンス電位端子17に接続するボンドフレームキャパシタ75を備える。ボンドフレームキャパシタ75は、好ましくは、寄生キャパシタとすることができる。
【0072】
いくつかのRF装置では、特に、MEMS装置または部品は、密閉パッケージングを必要とする。密封は、トップ基板を装置のキャビティにボンディングすることにより達成されることができる。金属製シールリングは、より低いボンディング温度で用いられることができ、良好な密閉を達成する。キャップ6とボンドフレーム62は、図9図10とに示されているように、ボンドフレーム62に対する信号線のキャパシタンス値CB1とCB2とを有する第1および第2の寄生フィードスルーキャパシタ66,67を生じさせる。
【0073】
ボンドフレーム62をフローティングにしておくことは、ボンドフレーム62のリファレンス電位端子17に対するキャパシタンス値CB3を有する寄生ボンドフレームキャパシタ75が見えるようになる、しかし同時に、RF信号端子15と固定電圧端子16との2つのRFポートでの実効キャパシタンスは低くなる。実効キャパシタンスは、そのため、CB1,CB2,およびCB3の様々な組み合わせの直列接続である。例えば、固定電圧端子16が、接地電位GNDに設定されている場合、RFシングル端子15での接地に対する実効寄生キャパシタンスCEFFは、以下の式に従って計算されることができる。
【0074】
【数6】
【0075】
そのため、CEFFの値は、キャパシタ66のキャパシタンス値CB1よりも低くなる。有利なことに、寄生効果は、システム10をRF装置11と共通設計することにより、低減される。フローティングボンドフレーム62は、有利なことに、クロスカップリングの懸念が少ない、シャント構成に適している。いくつかの応用では、例えば、パッケージ毎に1つのRF機能のみ存在する場合、パッケージと、RF装置11が周囲と同じように配置されたボードとの共通設計は、有利に成される。
【0076】
図11は、上述の原理に従ったRF装置のさらなる例示の実施形態を示す。図11に示されているRF装置11は、図1から図10に示されているRF装置11のさらなる発展である。RF装置11は、第1フィードスルー64を備える。第1フィードスルー64は、ボンドフレームクロスとして実現される。第2フィードスルー65は、除かれている。代わりに、ボンドフレーム62は、固定電圧端子16に接続されている。そのため、ボンドフレーム62は、RF装置11の一方の端子でのRFフィードとして用いられる。
【0077】
そのため、ボンドフレーム62の金属は、パッケージ内側へのフィードラインとして適用される。これは、1つのパッケージ内の並列配置と直列配置とに用いられることができる。固定電圧16は、ボンドフレーム62に直接接続されており、ボンドフレーム62の金属は、パッケージの内側に延び、MEMS/MIM装置のトップ金属に接続されている。この接続における直列損失は、大幅に低減され、そのため、RF装置11のQファクタは大きくなる。並列配置の場合、接地電位GNDは、同様に、固定電圧端子16に接続されており、寄生キャパシタであるボンドフレームキャパシタ75はショートされている。図11は、MEMS装置とRF部品とのさらなる例示の共通設計を示す。
【0078】
図12は、上述の原理に従ったRF装置のさらなる例示の実施形態を示す。図12のRF装置11は、図1から図11のRF装置11のさらなる発展である。調整可能RF部品13は、固定ボタン電極として実現されている第1電極68を備える。第1電極68は、基板60に配置されている。調整可能RF部品13の第2電極69は、可動電極として実現されている。アイソレータ80は、第1電極68に積層されている。アイソレータ80は、第1と第2電極68,69の間のギャップ87の一部のみ埋める。第2電極69は、第2電極69がアイソレータ80に向かっておよび離れて動くことができるように設計されている。第1と第2電極68,69の間のギャップ87は、少なくとも部分的にエアギャップとして実現されている。第2電極69は、アイソレータ80への距離Dを有する。第1寄生キャパシタ22は、第1電極68の、基板60の裏側に対するキャパシタンスから生じる。基板60の裏面は、金属層81で覆われている。金属層81は、リファレンス電位端子17に接続されている。さらに、RF装置11は、DCブロッキングキャパシタ14を備える。そのため、DCブロッキングキャパシタ14は、第1寄生キャパシタ22に並列に接続されている。そのため、第1寄生キャパシタ22のキャパシタンス値CP1は、DCブロッキングキャパシタ14のキャパシタンス値CDCに組み込まれる。
【0079】
設定可能な素子である調整可能RF部品11は、垂直構造において非対称である可能性が高い。よい例は、MEMSの場合、対称のくさび型キャパシタよりも高いキャパシタンス密度を与える平面キャパシタである。非対称装置は、その上、端子において異なる寄生キャパシタンス値を有する。そのため、装置がどちらの「極性」に接続されているか問題となる。典型的には底部電極である第1電極68である、より高い寄生キャパシタンスのある端子は、この寄生キャパシタを介するRF信号の漏洩を避けるために、グラウンドまたはDCブロッキングキャパシタに接続されるべきである。図12は、MEMSキャパシタである調整可能RF部品13の断面と、シャント構成の好ましい接続を示す。そのため、良好なRF性能が達成される。
【0080】
図13は、上述の原理に従ったRF装置のさらなる例示の実施形態を示す。図13に示されているRF装置11は、図1から図12に示されているRF装置11のさらなる発展である。調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14とは、スタック83を形成する。スタック83は、基板60の第1表面に実現されている。DCブロッキングキャパシタ14は、調整可能RF部品13と基板60との間に配置されている。そのため、基板60のエリアは、非常に有効に使用されている。DCブロッキングキャパシタ14の第1電極85は、基板60の表面に配置されている。基板60は、誘電体材料として実現されている。基板60は、PCB、または、高温同時焼成セラミックまたは低温同時焼成セラミックなどのセラミックである。さらなるアイソレータ84は、DCブロッキングキャパシタ14の第1電極85に積層されている。DCブロッキングキャパシタ14の第2電極86は、さらなるアイソレータ84に配置されている。アイソレータ80は、DCブロッキングキャパシタ14の第2電極86に積層されている。DCブロッキングキャパシタ14の第2電極86は、その上、調整可能RF部品13の第1電極68を形成する。
【0081】
調整可能RF部品13とDCブロッキングキャパシタ14とは、並行平板キャパシタであり、共通の板を有する。共通板は、ドライバ端子18に接続されている。アイソレータ80とエアギャップとを備えるギャップ87は、第1電極68を調整可能RF部品13の第2電極69から分離する。調整可能RF部品13の寄生キャパシタが低減される。第3寄生キャパシタ24は、DCブロッキングキャパシタ14の第1電極85を基板60の裏側に結合させる。
【0082】
あるいは、実施形態には示されていないが、基板60は、アイソレーション層が積層されている半導体基板である。そのため、DCブロッキングキャパシタ14の第1電極85の、基板60に対するアイソレーションが与えられる。
【0083】
図13の下部は、図9図13とに示されている断面の組み合わせを示す。図9の第1と第2誘電体層70,71は、アイソレータ80とさらなるアイソレータ84として使用されている。そのため、第1導電ライン73は、アイソレータ80とさらなるアイソレータ84との間に配置されている。その上、第2導電ライン74は、アイソレータ80とさらなるアイソレータ84との間に配置されている。アイソレータ80の開口は、RF信号端子15および固定電圧端子16への電気的コンタクトを許可する。
【0084】
図13のRF装置11は、図12のRF装置11に類似しているが、集積されたDCデカップリングキャパシタがある。寄生キャパシタンスは、DCブロッキングキャパシタ14の第1電極85へシフトされている。DCブロッキングキャパシタ14は、MEMSキャパシタである調整可能RF部品13の下方に集積されている。底部電極へのバイアスの接続は、基板60を通るアンカーのカップリングの作動を避ける。基板60の調整可能RF部品13のアンカーは、第2電極69を第1電極68の上方に保持する、基板60にある構造である。第2電極69は、可動電極であり、薄膜を備える。第1電極68は、固定電極であり、バックプレートとして設計されている。基板60は、好ましくは、半導体基板とすることができる。1つのパッケージ内の1つのRF機能の共通設計により、ボンドフレーム62が接地されていない場合にも、寄生キャパシタンスは低減されることができる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
RF装置であって、
基板(60)と、
調整可能RF部品(13)およびDCブロッキングキャパシタ(14)の直列回路(12)とを備え、前記直列回路(12)は前記基板(60)に配置されており、RF信号端子(15)を、前記RF信号端子(15)と電気的にアイソレートされている固定電圧端子(16)に結合させ、
前記調整可能RF部品(13)は前記RF信号端子(15)に結合されており、前記DCブロッキングキャパシタ(14)は前記固定電圧端子(16)に結合されており、ドライバ端子(18)は前記調整可能RF部品(13)に結合されている、RF装置。
[C2]
リファレンス電位端子(17)は、前記RF信号端子(15)と前記固定電圧端子(16)とがDC的に接地されるように、前記RF信号端子(15)と前記固定電圧端子(16)とに結合されている、C1に記載のRF装置。
[C3]
前記基板(60)は半導体基板である、C1または2に記載のRF装置。
[C4]
前記調整可能RF部品(13)は、前記基板(60)に配置されている前記RF信号端子(15)に直接接続されており、前記DCブロッキングキャパシタ(14)は、前記基板(60)に配置されている前記固定電圧端子(16)に直接接続されている、C1から3のいずれか1項に記載のRF装置。
[C5]
前記調整可能RF部品(13)は,バラクタダイオード、PINダイオード、可動キャパシタ電極を有するキャパシタのようなMEMSキャパシタ、強誘電体層のような調整可能誘電体層を備えたキャパシタ、マイクロリレーのようなガルバニックMEMS部品、およびpHEMTから成るグループの1つである、C1から4のいずれか1項に記載のRF装置。
[C6]
前記基板(60)の第1表面の少なくとも一部を覆うキャップ(61)と、
前記キャップ(61)を前記基板(60)に結合させるボンドフレーム(62)と、
前記基板(60)の前記第1表面と前記キャップ(61)との間のキャビティ(63)とを備える、C1から5のいずれか1項に記載のRF装置。
[C7]
前記直列回路(12)を前記RF信号端子(15)に接続し且つ前記ボンドフレーム(62)からアイソレートされている第1導電ライン(73)、を有する第1フィードスルー(64)と、
前記直列回路(12)を前記固定電圧端子(16)に接続し且つ前記ボンドフレーム(2)からアイソレートされている第2導電ライン(74)、を有する第2フィードスルー(65)とを備える、C6に記載のRF装置。
[C8]
前記ボンドフレーム(62)はフローティングボンドフレームまたは接地されているボンドフレームとして実現されている、C7に記載のRF装置。
[C9]
前記RF装置(11)は、
前記直列回路(12)を前記RF信号端子(15)に接続し且つ前記ボンドフレーム(62)からアイソレートされている第1導電ライン(73)、を有する第1フィードスルー(64)を備え、
前記固定電圧端子(16)は前記ボンドフレーム(62)に電気的に接続されている、C6に記載のRF装置。
[C10]
前記調整可能RF部品(13)は第1寄生キャパシタ(22)を有する第1端子と前記第1寄生キャパシタ(22)より大きいキャパシタンス値を有する第2寄生キャパシタ(23)を有する第2端子とを備え、前記調整可能RF部品(13)は、前記調整可能RF部品(13)の前記第2端子が前記DCブロッキングキャパシタ(14)に接続されるように配置されている、C1から9のいずれか1項に記載のRF装置。
[C11]
前記調整可能RF部品(13)はキャパシタとして実装されており、前記DCブロッキングキャパシタ(14)は前記調整可能RF部品(13)と前記基板(60)との間に配置されている、C1から10のいずれか1項に記載のRF装置。
[C12]
前記調整可能RF部品(13)はキャパシタとして実装されており、前記DCブロッキングキャパシタ(14)は1つの共通する平板を共通電極として備える、C1から11のいずれか1項に記載のRF装置。
[C13]
システムであって、
C1から12のいずれか1項に記載の前記RF装置(11)と、
前記RF信号端子(15)に結合されているアンテナ(30)とを備える、システム。
[C14]
RF装置のチューニング方法であって、
DC的に接地されているRF入力信号(SRF)をRF信号端子(15)に供給するステップと、
接地電位(GND)を固定電圧端子(16)に供給するステップとを備え、
調整可能RF部品(13)とDCブロッキングキャパシタ(14)との直列回路(12)は、基板(60)に配置されており、且つ、前記調整可能RF部品(13)が前記RF信号端子(15)に結合され、前記DCブロッキングキャパシタ(14)が前記固定電圧端子(16)に結合されるように、前記RF信号端子(15)を、前記RF信号端子(15)と電気的にアイソレートされている前記固定電圧端子(16)に結合させ、
前記調整可能RF部品(13)を制御するドライバ信号(SD)を供給するステップをさらに備える、RF装置のチューニング方法。
【符号の説明】
【0085】
10 システム、11 RF装置、12 直列回路、13 調整可能RF部品、14 DCブロッキングキャパシタ、15 RF信号端子、16 固定電圧端子、17 リファレンス電位端子、18 ドライバ端子、19 ドライバ回路、20 電圧源、21 抵抗、22 第1寄生キャパシタ、23 第2寄生キャパシタ、24 第3寄生キャパシタ、25 RF回路、26 RF入力端子、30 アンテナ、31 導電ライン、32 プリント回路基板、33 ピン、35 追加の調整可能RF部品、36 第4寄生キャパシタ、37 第5寄生キャパシタ、40 さらなる直列回路、41 さらなる調整可能RF部品、42 さらなるDCブロッキングキャパシタ、43 さらなるRF信号端子、44 さらなる第1寄生キャパシタ、45 さらなる第2寄生キャパシタ、46 さらなる第3寄生キャパシタ、47 さらなるドライバ端子、48 さらなるドライバ回路、49 さらなる電圧源、50 さらなる抵抗、51 インダクタ、52 インピーダンス、54 さらなるインピーダンス、55 さらなる電圧源、56 トランシーバ回路、60 基板、61 キャップ、62 ボンドフレーム、63 キャビティ、64 第1フィードスルー、65 第2フィードスルー、66 第1フィードスルーキャパシタ、67 第2フィードスルーキャパシタ、68 第1電極、69 第2電極、70 第1誘電体層、71 第2誘電体層、73 第1導電ライン、74 第2導電ライン、75 ボンドフレームキャパシタ、80 アイソレータ、81 金属層、83 スタック、84 さらなるアイソレータ、85 第1電極、86 第2電極、87 ギャップ、SD ドライバ信号、SRF RF入力信号、GND 接地電位。
図1
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図13