(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による管理システムの構成を示すブロック図である。
管理システムは、クーポンを利用する利用者にクーポンを配信するためのシステムであって、管理サーバ1と、複数の利用者携帯端末2と、複数の店舗携帯端末(店舗端末)3とを含んで構成される。
管理サーバ1は、コンピュータにより構成され、利用者にクーポンを配信するとともに、どの利用者がいつどの店舗でクーポンを利用したかを管理するサーバ装置である。
利用者携帯端末2は、利用者が保有する携帯端末であって、例えば、携帯電話機、PHS(Personal Handy−phone System)、スマートフォン等の端末装置である。
店舗携帯端末3は、店舗が保有する携帯端末であって、例えば、携帯電話機、PHS、スマートフォン等の端末装置である。
管理サーバ1と利用者携帯端末2、及び、管理サーバ1と店舗携帯端末3は、インターネットや携帯電話網等から構成されるネットワーク4を介して接続される。
【0021】
図2は、本実施形態による管理サーバ1の機能構成を示すブロック図である。
管理サーバ1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含んで構成される。
制御部11は、管理サーバ1の各部を統括して制御し、サイト提供部101と、判定部102と、生成部103と、クーポン配信部104と、利用情報受信部105と、分析部106とを含んで構成される。
【0022】
サイト提供部101は、ウェブサーバの機能を有し、クーポンを利用者が選択するためのウェブサイト(クーポン配布サイト)を提供する。例えば、サイト提供部101は、利用者携帯端末2からアクセスがあると、利用者がクーポンを選択するためのクーポン選択画面を当該利用者携帯端末2に表示させる。クーポン選択画面には、クーポンの一覧が選択可能に表示される。サイト提供部101は、このクーポン選択画面において選択されたクーポンと利用者携帯端末2の利用者を判定部102へ通知する。そして、サイト提供部101は、判定部102により当該クーポンが利用不可であると判定された場合には、当該利用者携帯端末2に当該クーポンが利用できない旨を通知する画面を表示させる。
【0023】
判定部102は、サイト提供部101の表示するクーポン選択画面において利用者により選択されたクーポンが、当該利用者に利用可能か否かを判定する。具体的には、判定部102は、利用履歴記憶部125とクーポン情報記憶部122とを参照して、サイト提供部101により通知された利用者がサイト提供部101により通知されたクーポンを利用した回数を計数する。そして、判定部102は、計数した回数が当該クーポンの利用限度回数より小さい場合に利用可能であると判定し、計数した回数が当該クーポンの利用限度回数以上である場合に利用不可であると判定する。判定部102は、クーポンが利用可能であると判定した場合は、当該クーポンと当該利用者を生成部103に通知する。一方、判定部102は、クーポンが利用不可であると判定した場合は、サイト提供部101にその旨を通知する。
【0024】
生成部103は、クーポン選択画面において選択されたクーポンに利用者の識別情報を付加した2次元コードを生成し、クーポン配信部104に出力する。すなわち、生成部103は、判定部102により通知されたクーポンに判定部102により通知された利用者の識別情報を付加したデータを示す2次元コードを生成する。本実施形態における2次元コードは、QR(Quick Response)コード(登録商標)である。
クーポン配信部104は、通信部13を介して、生成部103により入力された2次元コードを、当該2次元コードが示す利用者の利用者携帯端末2に送信する。2次元コードが示す利用者の利用者携帯端末2は、クーポン選択画面によりクーポンを選択した利用者携帯端末2である。
【0025】
利用情報受信部105は、通信部13を介して、店舗において利用されたクーポンの情報である利用情報を店舗携帯端末3から受信する。利用情報には、クーポンの識別情報と、クーポンの利用日と、利用者の識別情報と、店舗携帯端末3の識別情報とが含まれる。利用情報受信部105は、利用情報に含まれる店舗携帯端末3の識別情報が端末情報記憶部124に記憶されている場合に、利用情報に含まれる利用者の識別情報と、利用日と、クーポンの識別情報とを対応付けて利用履歴記憶部125に書き込む。
【0026】
分析部106は、利用者情報記憶部121と、クーポン情報記憶部122と、店舗情報記憶部123と、利用履歴記憶部125とが記憶する各情報に基づいて、各利用者の店舗利用履歴を生成し、生成した店舗利用履歴に基づいて各利用者について分析する。店舗利用履歴とは、利用者が各店舗を利用した履歴である。そして、分析部106は、分析結果を分析結果記憶部126に書き込む。例えば、分析部106は、各利用者のクーポンの利用回数を計数し、利用計数の多い利用者を優良利用者とする。優良利用者には、優先的にクーポンを配信する等考えられる。また、分析部106は、利用者毎にクーポンを利用した店舗のジャンルや店舗の住所を集計する。そして、分析部106は、各利用者について、利用回数の多いジャンルを利用者の好むジャンルとし、利用回数の多い地域を利用者が主に利用する地域と分析する。
【0027】
記憶部12は、クーポンの利用履歴を管理するための各種情報を記憶し、利用者情報記憶部121と、クーポン情報記憶部122と、店舗情報記憶部123と、端末情報記憶部124と、利用履歴記憶部125と、分析結果記憶部126とを含んで構成される。
利用者情報記憶部121は、各利用者に関する情報を示す個人登録テーブルを記憶する。個人登録テーブルの詳細については後述する。
クーポン情報記憶部122は、各クーポンに関する情報を示す店舗クーポン登録テーブルを記憶する。店舗クーポン登録テーブルの詳細については後述する。
店舗情報記憶部123は、各店舗に関する情報を示す店舗登録テーブルを記憶する。店舗登録テーブルの詳細については後述する。
端末情報記憶部124は、各店舗の保有する店舗携帯端末3に関する情報を示す店舗端末登録テーブルを記憶する。店舗端末登録テーブルの詳細については後述する。店舗登録テーブルと店舗端末登録テーブルに記憶されるデータは、予め店舗携帯端末3が管理サーバ1に登録する。
利用履歴記憶部125は、クーポンの利用履歴を示すクーポン利用履歴テーブルを記憶する。クーポン利用履歴テーブルの詳細については後述する。
分析結果記憶部126は、分析部106による分析結果を記憶する。
【0028】
通信部13は、ネットワーク4を介して利用者携帯端末2または店舗携帯端末3と通信する。
【0029】
図3は、本実施形態による利用者情報記憶部121が記憶する個人登録テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
個人登録テーブルは、会員IDと、氏名と、ログインIDと、パスワードとの各項目のデータを有する。会員IDは、利用者の識別情報である。氏名は、利用者の氏名である。ログインIDは、利用者が管理サーバ1の提供するウェブサイトにログインするときのログインIDである。パスワードは、利用者が管理サーバ1の提供するウェブサイトにログインするときのパスワードである。これらのデータは、利用者が会員登録を行う際に設定するデータである。
【0030】
図4は、本実施形態によるクーポン情報記憶部122が記憶する店舗クーポン登録テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
店舗クーポン登録テーブルは、クーポンIDと、店舗IDと、クーポンメニューと、利用限度回数と、利用可能開始日と、利用可能終了日との各項目のデータを有する。クーポンIDは、クーポンの識別情報である。店舗IDは、クーポンを利用可能な店舗の識別情報である。クーポンメニューは、クーポンの対象となるメニューである。利用限度回数は、1人の利用者がクーポンを利用可能な回数である。利用可能開始日は、クーポンの利用開始日である。利用可能終了日は、クーポンの利用終了日である。利用可能開始日及び利用可能終了日は、クーポンの利用可能期間を示す。これらのデータは、本システムに登録している店舗がクーポンを発行する際に、管理サーバ1にアクセスして設定するデータである。
【0031】
図5は、本実施形態による店舗情報記憶部123が記憶する店舗登録テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
店舗登録テーブルは、店舗IDと、店舗名と、ジャンルと、住所と、電話番号との各項目のデータを有する。店舗IDは、店舗の識別情報である。店舗名は、店舗の名称である。ジャンルは、店舗のジャンルである。住所は、店舗の住所である。電話番号は、店舗の電話番号である。これらのデータは、店舗が本システムに登録する際に設定するデータである。
【0032】
図6は、本実施形態による端末情報記憶部124が記憶する店舗端末登録テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
店舗端末登録テーブルは、店舗IDと、端末IDとの各項目のデータを有する。端末IDは、店舗IDの示す店舗が保有する店舗携帯端末3の識別情報であり、本実施形態では電話番号である。これらのデータは、店舗が店舗携帯端末3として使用する携帯端末を登録する際に設定するデータである。
【0033】
図7は、本実施形態による利用履歴記憶部125が記憶するクーポン利用履歴テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
クーポン利用履歴テーブルは、会員IDと、利用日と、クーポンIDとの各項目のデータを有する。利用日は、クーポンが利用された日付である。これらのデータは、会員が店舗で使用したクーポンの情報を含む利用情報を、店舗携帯端末3から取得した際に記憶されるデータである。
【0034】
図8は、本実施形態による利用者携帯端末2及び店舗携帯端末3の機能構成を示すブロック図である。
利用者携帯端末2は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、通信部24とを含んで構成される。
制御部21は、利用者携帯端末2の各部を統括して制御し、クーポン送出処理部201と、クーポン受信部202とを含んで構成される。
クーポン受信部202は、通信部24を介して管理サーバ1からクーポンを示す2次元コードを受信し、受信したクーポンの2次元コードを記憶部22に書き込む。
クーポン送出処理部201は、記憶部22に記憶されている2次元コードが示すクーポンを店舗携帯端末3に取得させるための処理を行う。具体的には、クーポン送出処理部201は、クーポンを示す2次元コードを表示部23に表示させる。
【0035】
記憶部22は、クーポンを示す2次元コードを記憶する。
表示部23は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
通信部24は、ネットワーク4を介して管理サーバ1と通信する。
【0036】
店舗携帯端末3は、制御部31と、記憶部32と、読取部33と、通信部34とを含んで構成される。
制御部31は、店舗携帯端末3の各部を統括して制御し、利用情報送信部301と、クーポン取得処理部302とを含んで構成される。
クーポン取得処理部302は、利用者携帯端末2からクーポンを取得する処理を行う。具体的には、クーポン取得処理部302は、利用者携帯端末2の表示部23に表示された2次元コードからデータを読取部33により読み取る。
利用情報送信部301は、クーポン取得処理部302が受信したクーポンに端末IDを付加して管理サーバ1に通信部34を介して送信する。付加する端末IDは、記憶部32に予め記憶されている。
【0037】
記憶部32は、店舗携帯端末3の端末IDを記憶する。
読取部33は、2次元コードからデータを読み取るカメラなどから構成されるスキャナである。
通信部34は、ネットワーク4を介して管理サーバ1と通信する。
このように店舗携帯端末3と利用者携帯端末2とでは読取部33の有無に相違はあるが、ほぼ同等の装置構成をした、一般的な携帯端末である。
【0038】
次に、
図9を参照して、本実施形態によるクーポンの配信動作について説明する。
図9は、本実施形態によるクーポン配信処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、利用者携帯端末2が、管理サーバ1の提供するクーポン配布サイトへアクセスする(ステップS101)。
管理サーバ1のサイト提供部101は、利用者携帯端末2からクーポン配布サイトへのアクセスがあると、クーポン配布サイトのログイン画面を利用者携帯端末2に表示させる(ステップS102)。利用者は、利用者携帯端末2を操作してログイン画面において会員IDとログインIDとパスワードとを入力する。
利用者携帯端末2は、ログイン画面において入力された会員IDとログインIDとパスワードとを管理サーバ1に送信し、クーポン配布サイトへログインする(ステップS103)。管理サーバ1のサイト提供部101は、受信した会員IDのログインIDとパスワードとを個人登録テーブルから読み出し、受信したログインID及びパスワードが読み出したログインID及びパスワードと一致するか否かに基づいて利用者の認証を行う。そして、管理サーバ1のサイト提供部101は、利用者を認証すると、ログイン後のクーポン選択画面を利用者携帯端末2に表示させる(ステップS104)。クーポン選択画面には、クーポンの一覧が選択可能に表示されている。
なお、このクーポン一覧は、本システムを導入する店舗についてランダムに表示したり、利用者の現在の居場所の近くにある店舗について表示したり、利用者のリクエストに応じた店舗について表示したり、と任意の店舗について表示されるようにすることができる。また、その一覧であるが、店舗名やコメントといった文書の一覧のほか、写真等を含んだり、絵を含んだりした一覧とすることができる。
【0039】
利用者携帯端末2は、利用者の操作によりクーポン選択画面においてクーポンを選択して確定する(ステップS105)。そして、利用者携帯端末2は、会員IDと、選択したクーポンを示すクーポンメニュー情報とを管理サーバ1に送信する(ステップS106)。クーポンメニュー情報には、クーポンIDが含まれる。管理サーバ1の判定部102は、会員IDとクーポンメニュー情報を受信すると、クーポン利用回数を確認する(ステップS107)。具体的には、管理サーバ1の判定部102は、クーポン履歴テーブルを参照して、受信した会員IDによる受信したクーポンIDの利用回数を計数する。そして、管理サーバ1の判定部102は、受信したクーポンIDの利用限度回数を店舗クーポン登録テーブルから読み出し、計数した利用回数が読み出した利用限度回数より小さいか否かを判定する。管理サーバ1の生成部103は、計数した利用回数が利用限度回数より小さい場合に、受信した会員IDとクーポンIDとを含むデータを示す2次元コードを生成する(ステップS108)。そして、管理サーバ1のクーポン配信部104は、生成した2次元コードを利用者携帯端末2に送信して表示させる(ステップS109)。なお、計数した利用回数が利用限度回数以上である場合には、管理サーバ1のサイト提供部101が、クーポンが利用できない旨を通知する画面を利用者携帯端末2に表示させる。
【0040】
次に、
図10を参照して、本実施形態によるクーポンの利用動作について説明する。
図10は、本実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、利用者はクーポンを利用する店舗に赴く。そして店舗での商品購入後もしくは商品購入前などに、利用者携帯端末2に保持させているクーポンを店員に提示してサービスを受けるものとする。
利用者携帯端末2のクーポン送出処理部201は、クーポンを示す2次元コードを表示部23に表示する(ステップS201)。利用者は、利用者携帯端末2に表示された2次元コードを店舗の店員に提示する。
店員は、店舗携帯端末3を操作して提示された2次元コードを店舗携帯端末3に読み込ませる。具体的には、店舗携帯端末3のクーポン取得処理部302が、2次元コードで示されるデータを読取部33により読み込む(ステップS202)。2次元コードで示されるデータには、会員IDとクーポンIDとが含まれる。次に、店舗携帯端末3の利用情報送信部301が、利用情報を管理サーバ1に送信する(ステップS203)。利用情報には、2次元コードから読み取った会員IDとクーポン情報と記憶部32に記憶されている端末IDとが含まれる。クーポン情報には、クーポンが利用された日付とクーポンIDが含まれる。管理サーバ1の利用情報受信部105は、利用情報を受信すると、利用情報に含まれるクーポンIDに対応する店舗IDを店舗クーポン登録テーブルから読み出し、利用情報に含まれる端末IDに対応する店舗IDを読み出す。そして、利用情報受信部105は、読み出した2つの店舗IDが一致する場合に、受信した利用情報を利用履歴テーブルに書き込んで反映する(ステップS204)。
【0041】
次に、
図11を参照して、本実施形態による利用者の分析方法について説明する。
図11は、本実施形態による利用者分析処理を説明するための図である。
図11(a)に示すように、管理サーバ1の分析部106は、クーポン利用履歴テーブルを個人登録テーブル、店舗クーポン登録テーブル、及び店舗登録テーブルの各項目を紐付けることにより、
図11(b)に示す店舗利用履歴データを生成する。
店舗利用履歴データは、各利用者が利用した店舗の履歴を示し、会員IDと、氏名と、利用日と、店舗名と、クーポンメニューと、ジャンルと、住所との各項目のデータを有する。具体的には、分析部106は、クーポン利用履歴テーブルの会員IDと個人登録テーブルの会員IDを紐付けし、利用者(氏名)を特定する。次に、分析部106は、クーポン利用履歴テーブルのクーポンIDと店舗クーポン登録テーブルのクーポンIDとを紐付けし、クーポン(クーポンメニュー)を特定する。そして、分析部106は、店舗クーポン登録テーブルの店舗IDと店舗登録テーブルの店舗IDとを紐付けすることにより、利用者が利用した店舗(店舗名、ジャンル、住所)を特定する。これにより、クーポン利用履歴テーブルから、店舗の利用履歴データを生成することができる。
なお、本実施形態では、店舗クーポン登録テーブルと店舗登録テーブルとを紐付けすることにより店舗を特定しているが、店舗携帯端末3から受信した利用情報に含まれる端末ID(或いは端末IDに対応する店舗ID)をクーポン利用履歴テーブルに記憶し、端末IDに対応する店舗IDに基づいて店舗を特定してもよい。
【0042】
分析部106は、
図11(b)に示す店舗利用履歴データを生成すると、次に、
図11(c)に示す利用者毎の店舗利用履歴データを生成し、分析結果記憶部126に書き込む。
図11(c)は、特定の利用者(本例では、会員ID「5」)の店舗利用履歴データである。続いて、分析部106は、各利用者の店舗利用履歴データの各項目を集計することにより、各利用者がクーポンを利用した回数、各利用者が最も好むジャンル、各利用者がよく利用する地域を分析し、分析結果を分析結果記憶部126に書き込む。本例では、分析部106は、会員ID「5」の利用者について、クーポンを利用した回数「4」、好むジャンル「ジャンルA」、よく利用する地域「千葉県勝浦市」を分析する。
なお、この分析は、クーポンを使用した全ての会員について、定期的になされて分析結果記憶部126に記憶されても良いし、本システムを導入する店舗が、特定の会員に対して何らかの特典を与えたいがために、店舗が分析条件を指定して管理サーバ1に分析させ
記憶させるようにしてもよい。
【0043】
このように、本実施形態によれば、管理サーバ1は、個人登録テーブル、店舗クーポン登録テーブル、店舗登録テーブル及び店舗端末登録テーブルを予め記憶し、クーポンに会員IDを付加して配信するため、そのクーポンが利用者に使用されて店舗から戻ってきたことを管理することで、どの利用者がいつどの店舗を利用したかを管理することができる。これにより、顧客分析等今後のマーケティングに必要なデータを一元管理することができる。
また、管理サーバ1は、クーポン利用履歴テーブルにおいて、各利用者が利用したクーポンを管理し、利用者のクーポン利用回数を確認しているため、1つのクーポンを同じ利用者が利用制限回数以上利用することを防ぐことができる。
また、管理サーバ1は、店舗利用履歴データを生成して管理するため、利用者毎の好みやよく利用する地域を分析可能である。これにより、その好みやよく利用する地域に合った効率の良いクーポン配信サービスを提供することが可能である。
また、管理サーバ1は、店舗携帯端末3から受信した端末IDが店舗端末登録テーブルに登録されている場合にのみ、受信した利用情報をクーポン利用履歴テーブルに登録するため、クーポンが利用された店舗以外の携帯端末から不正に利用情報が登録されることを防ぐことができる。
また、利用者携帯端末2及び店舗携帯端末3の機能は一般的な携帯電話機により実現可能であり、専用のアプリケーションは不要である。なおかつ、店舗におけるクーポンを読み取る専用のリーダライタ端末の設置も不要となる。これにより、安価に本システムを利用することができる。
【0044】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図12は、本実施形態による管理サーバ1aの機能構成を示すブロック図である。本図において、
図2に示す管理サーバ1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。管理サーバ1aは、
図2に示す管理サーバ1に加えて追加サービス送信部107と、コメント記憶部127と、追加サービス情報記憶部128とを備える。
【0045】
制御部11aのサイト提供部101aは、サイト提供部101の機能に加えて、各クーポンの店舗に対するコメントを入力可能なクーポン選択画面を利用者携帯端末2に表示させる。そして、サイト提供部101aは、クーポン選択画面において入力されたコメントを判定部102を介して生成部103aに出力する。
生成部103aは、入力されたコメントと、会員IDと、クーポンIDとを含むデータを示す2次元コードを生成する。
【0046】
追加サービス送信部107は、利用情報受信部105が受信した利用情報にコメントが含まれる場合、店舗に対応する追加サービスの情報を店舗携帯端末3に送信する。具体的には、追加サービス送信部107は、利用情報に含まれる端末IDに対応する店舗IDを店舗端末登録テーブルから読み出し、読み出した店舗IDと現在の日付に対応する追加サービスの情報を追加サービス情報記憶部128から読み出し店舗携帯端末3に送信する。
【0047】
記憶部12aのコメント記憶部127は、利用情報受信部105が受信した利用情報に含まれるコメントを記憶する。
追加サービス情報記憶部128は、コメントを入力した利用者に対して各店舗が提供する追加サービスに関する情報を記憶する。
【0048】
図13は、本実施形態によるコメント記憶部127が記憶するクーポンコメント登録テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
クーポンコメント登録テーブルは、日時と、店舗IDと、会員IDと、コメントとの各項目のデータを有する。日時は、クーポンが利用された日時である。コメントは、クーポンを利用した店舗に対する利用者のコメントである。
【0049】
図14は、本実施形態による追加サービス情報記憶部128が記憶する追加サービス一覧テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
追加サービス一覧テーブルは、追加サービスIDと、店舗IDと、利用可能開始日と、利用可能終了日と、内容との各項目のデータを有する。追加サービスIDは、追加サービスの識別情報である。利用可能開始日は、追加サービスの利用開始日である。利用可能終了日は、追加サービスの利用終了日である。利用可能開始日及び利用可能終了日は、追加サービスを行う期間を示す。内容は、追加サービスの内容である。
【0050】
次に、
図15を参照して、本実施形態によるクーポンの配信動作について説明する。
図15は、本実施形態によるクーポン配信処理の動作を示すシーケンス図である。
ステップS501からS503に示す処理は、上述したステップS101からS103に示す処理と同様である。
【0051】
ステップS503に続いて、管理サーバ1aのサイト提供部101aは、ログイン後のクーポン選択画面を利用者携帯端末2に表示させる(ステップS504)。このクーポン選択画面には、選択可能なクーポンの一覧に加えて、選択したクーポンの店舗に対するコメントを入力する入力欄が設けられている。
利用者は、利用者携帯端末2を操作してクーポンを選択するとともに、選択したクーポンの店舗に対するコメントを入力する。利用者携帯端末2は、選択されたクーポンと入力されたコメントを確定する(ステップS505)。そして、利用者携帯端末2は、会員IDと、クーポンメニュー情報と、コメントとを管理サーバ1aに送信する(ステップS506)。管理サーバ1aの判定部102は、会員IDとクーポンメニュー情報を受信すると、クーポン利用回数を確認する(ステップS507)。そして、管理サーバ1aの生成部103aは、クーポンの利用回数が利用限度回数より小さい場合に、受信した会員IDとクーポンIDとコメントとを含むデータを示す2次元コードを生成する(ステップS508)。そして、管理サーバ1aのクーポン配信部104は、生成した2次元コードを利用者携帯端末2に送信して表示させる(ステップS509)。なお、計数した利用回数が利用限度回数以上である場合には、管理サーバ1aのサイト提供部101aが、クーポンが利用できない旨を通知する画面を利用者携帯端末2に表示させる。
【0052】
次に、
図16を参照して、本実施形態によるクーポンの利用動作について説明する。
図16は、本実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
ステップS601からS602に示す処理は、上述したステップS201からS202に示す処理と同様である。
ステップS602に続いて、店舗携帯端末3は、2次元コードから読み取った会員IDと、クーポン情報と、コメントと、記憶部33に記憶された端末IDとを含む利用情報を管理サーバ1aに送信する(ステップS603)。管理サーバ1aの利用情報受信部105は、利用情報を店舗携帯端末3から受信すると、利用情報に含まれる会員IDと受信日時とクーポンIDとを利用履歴テーブルに書き込むとともに、利用情報に含まれるコメントをクーポンIDに対応付けてコメント管理テーブルに書き込む(ステップS604)。そして、管理サーバ1aの追加サービス送信部107が、受信した端末IDの店舗IDに対応する追加サービスの内容を追加サービス一覧テーブルから読み出し、追加提供サービス情報を店舗携帯端末3に送信する(ステップS605)。追加提供サービス情報には、追加サービスの内容が含まれる。店舗携帯端末3は、受信した追加提供サービス情報に含まれる内容を利用者携帯端末2に提供する(ステップS606)。
【0053】
図17は、本実施形態によるクーポンを示す2次元コードの一例を示すイメージ図である。
本図に示すように、本実施形態による2次元コードはQRコードである。また、本例に示す2次元コードのフォーマットは「会員ID,クーポン選択数,選択クーポン1,選択クーポン1,・・・,“コメント”」である。ただし、コメントがない場合には、コメントを「“”(空欄)」とする。また、この2次元コードが示すデータ例は「00000001,3,00000120,00000121,00000122,“どれもおいしく、特に霜降り和牛は口の中でとろける感じで、セレブな感覚を味わうことができました!”」である。
なお、フォーマット「会員ID,クーポン選択数,選択クーポン1,“選択クーポン1へのコメント”,選択クーポン2,“選択クーポン2へのコメント”,・・・」のように、2次元コードのフォーマットをクーポンメニュー毎にコメントを入力するようにすることも可能である。
【0054】
このように、本実施形態によれば、管理サーバ1aは、クーポン選択画面において店舗に対するコメントを入力可能とし、入力されたコメントを記憶管理しているため、コメントを店舗や利用者に提供することにより新たなサービスを展開することができる。例えば、店舗には一定の期間毎に記憶管理しているコメントを配布し、今後の商売への参考にしてもらうことが考えられる。また、利用者には、クーポンや店舗等の口コミ情報としてクーポン配布サイトで公表することが考えられる。
さらに、管理サーバ1aは、追加サービス一覧テーブルを記憶し、利用情報にコメントが含まれる場合には追加サービスの情報を店舗携帯端末3に送信しているため、コメントを入力した利用者に更なるサービスをクーポン利用時にその場で提供することができる。これにより、利用者のコメント記入を促進することができる。
また、管理サーバ1aは、店舗携帯端末3から利用情報を受信した際にコメントを登録しているため、クーポンが利用された場合にのみコメントがクーポンコメント登録テーブルに登録される。これにより、実際に店舗を利用していない利用者が不正にコメントを登録することを防ぐことができる。
【0055】
また、
図9、
図10、
図15、
図16に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、クーポンを配信する処理及びクーポンを利用する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0056】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、或いは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0057】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、管理サーバ1(または1a)は、各利用者のポイントを記憶するポイントテーブルを備え、利用者がクーポンを利用する毎にポイントを加算してもよい。この場合、管理サーバ1(または1a)は、貯まったポイントに応じて利用者の利用者携帯端末2に追加サービスを提供してもよい。例えば、本管理システムに参加している全店舗において利用できる割引券等を発行する等考えられる。
また、上述した実施形態では、利用者携帯端末2から店舗携帯端末3へのクーポンの受渡しを2次元コードにより実現しているが、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信等の近距離無線通信によりクーポンを送信してもよい。
また、上述した実施形態では、クーポンを用いて店舗の利用履歴を管理しているが、例えば、ポイント等を用いて店舗の利用履歴を管理してもよい。
また、上述した実施形態では、店舗携帯端末3は、利用情報をクーポンが利用される毎に送信しているが、例えば、店舗の営業終了後に1日の利用情報をまとめて管理サーバ1(または1a)に送信してもよい。