特許第5753151号(P5753151)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753151
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】救命用具
(51)【国際特許分類】
   E04D 15/00 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   E04D15/00 X
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-267009(P2012-267009)
(22)【出願日】2012年12月6日
(65)【公開番号】特開2014-114546(P2014-114546A)
(43)【公開日】2014年6月26日
【審査請求日】2014年8月22日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504330443
【氏名又は名称】栗原 俊孝
(72)【発明者】
【氏名】栗原 俊孝
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 実用新案登録第2568381(JP,Y2)
【文献】 特開2007−315122(JP,A)
【文献】 特開昭61−193676(JP,A)
【文献】 米国特許第05331761(US,A)
【文献】 特開平08−312155(JP,A)
【文献】 特開2000−176034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 15/00
A62B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重しを入れる容器の底面に、すべり止めの突起を複数設け、該突起の向きを複数方向に設け、上部の短辺のほぼ中央付近に、作業者と救命用具を結ぶ長尺物を固定してしばることの出来る回転自在の留め具を1か所以上設けたことを特徴とする救命用具。
【請求項2】
重しを入れる骨組みのみの容器の底面に、すべり止めの突起を複数設け、該突起の向きを複数方向に設け、上部の短辺のほぼ中央付近に、作業者と救命用具を結ぶ長尺物を固定してしばることの出来る回転自在の留め具を1か所以上設けたことを特徴とする救命用具。
【請求項3】
棟瓦の下部に接触できふんばれるように、棟方向の底面に近い横辺部と縦辺部に複数の支えを設け、一番下の支えは斜め下向き、かつ脇にはみ出すように設けたことを特徴とする請求項1から2のうちいずれか一項に記載の救命用具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積雪のある屋根の上などの高所において、雪おろし作業時に使用する救命用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、積雪のある屋根の上などにおいて、雪おろし作業時に、これといった命綱のような救命用具 の市販品は、皆無に近かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、積雪のある屋根の上などにおいて、雪おろし作業時に、これといった命綱のような救命用具の市販品は、皆無に近かった。
そのため、毎年屋根の雪下ろし作業中に、屋根よりの落下事故により、死傷者が多数発生するという、問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで本発明の救命用具は、容器の底面に突起を複数設けたことを特徴とする。
【0005】
また、本発明の救命用具は、容器の底面に突起を複数設け、さらに長尺物を固定してしばることの出来る留め具を1か所以上設けたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の救命用具は、骨組みの容器の底面に突起を複数設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の救命用具は、骨組みの容器の底面に突起を複数設け、さらに長尺物を固定してしばることの出来る留め具を1か所以上設けたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、突起のある面に囲い部を1か所以上設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、突起の長さを複数種類設けたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、複数の突起を斜め方向に向けたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、突起の向きを複数方向に設けたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、側部に複数の支えを設けたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、側部の一番下の支えは斜め下向き、かつ脇にはみ出すように設けたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の救命用具は、上記発明において、側部に旗を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の救命用具を、屋根の上に設置し、作業者と救命用具を長尺物で結び、救命用具の中に作業者の体重以上の50〜80キログラム程度の重しを載せるため、作業中の屋根からの落下事故の防止に役立つ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の前部短辺の縁に前部短辺のせり出し部(3)を形成し、後部短辺の縁に後部短辺のせり出し部(4)を形成し、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0018】
(ロ)その容器(1)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、その突起A(5)それぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0019】
(ハ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、後部短辺のせり出し部(4)の、中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物を結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【実施例2】
【0020】
(イ)例えば、図3図4で示したように、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、底に底板(9)を二枚形成した、骨組の容器(8)を形成する。
【0021】
(ロ)骨組の容器(8)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、その突起A(5)それぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0022】
(ハ)骨組の容器(8)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺部のせり出し部(4)にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)や骨組の容器(8)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物を結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。
【実施例3】
【0023】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0024】
(ロ)その容器(1)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、その突起A(5)それぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0025】
(ハ)さらに、図5で示したように、その容器(1)の底面部分の、約2分の1付近に縁から相対する縁まで、突起A(5)より、高さを低くなるようにした、コの字型の囲い板A(10)を形成し、さらに、後部短辺部にも同一方向の向きに、縁から相対する縁までコの字型の囲い板A(10)を形成する。
【0026】
(ニ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺のせり出し部(4)の、中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物で結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【実施例4】
【0027】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0028】
(ロ)図6に示したように、その容器(1)の底面部分に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、底面に対して垂直に突き出るように突起A(5)を、底面部分の約2分の1付近の後部方向の縁付近にのみ、複数設ける。さらに、底面の中央部には、突起A(5)の高さより低くし、底面に対して垂直に突き出るような突起C(13)を複数設ける。また、底面部分の約2分の1付近の前部方向の縁付近にのみ、突起A(5)の高さより高くし、底面に対して垂直に突き出るような突起B(12)を複数設ける。すべての突起にそれぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0029】
(ハ)さらに、図6で示したように、その容器(1)の底面部分の、約2分の1付近に縁から相対する縁まで、中央部は突起C(13)より、低くなるようにし、突起A(5)と突起B(12)の脇付近は、突起A(5)と突起B(12)より低くなるようにした、変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。さらに、後部短辺部にも同一方向の向きに、縁から相対する縁まで変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。
【0030】
(ニ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺のせり出し部(4)の中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物で結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【実施例5】
【0031】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0032】
(ロ)図7に示したように、その容器(1)の底面部分に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、底面に対して垂直に突き出るように突起A(5)を、底面部分の約2分の1付近の後部方向の縁付近にのみ、複数設ける。さらに、底面の中央部には、突起A(5)の高さより低くし、底面に対して垂直に突き出るような突起C(13)を複数設ける。また、底面部分の約2分の1付近の前部方向の縁付近にのみ、突起A(5)の高さより高くし、底面に対して垂直に突き出るような突起B(12)を複数設ける。
【0033】
(ハ)図7に示したように、その容器(1)の底面部分に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起D(14)を底面に対して斜めに突き出るように、底面部分の約2分の1付近の後部方向の縁付近にのみ、複数設ける。さらに、底面部分の約2分の1付近の前部方向の縁付近にのみ、突起A(5)の高さより高くし、底面に対して斜めに突き出るような突起E(15)を複数設ける。すべての突起にそれぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0034】
(ニ)さらに、図6で示したように、その容器(1)の底面部分の、約2分の1付近に縁から相対する縁まで、中央部は突起C(13)より、低くなるようにし、突起A(5)と突起B(12)の脇付近は、突起A(5)と突起B(12)より低くなるようにした、変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。さらに、後部短辺部にも同一方向の向きに、縁から相対する縁まで変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。
【0035】
(ホ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺のせり出し部(4)の中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物で結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【実施例6】
【0036】
(イ)例えば、図3図4で示したように、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、底に底板(9)を二枚形成した、骨組の容器(8)を形成する。
【0037】
(ロ)図8に示すように、骨組の容器(8)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、さらに底面に対して斜めに突き出るような突起D(14)を複数設ける。また、すべての突起に、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0038】
(ハ)骨組の容器(8)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺部のせり出し部(4)にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)や骨組の容器(8)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物を結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。
【実施例7】
【0039】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0040】
(ロ)図6に示したように、その容器(1)の底面部分に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、底面に対して垂直に突き出るように突起A(5)を、底面部分の約2分の1付近の後部方向の縁付近にのみ、複数設ける。さらに、底面の中央部には、突起A(5)の高さより低くし、底面に対して垂直に突き出るような突起C(13)を複数設ける。また、底面部分の約2分の1付近の前部方向の縁付近にのみ、突起A(5)の高さより高くし、底面に対して垂直に突き出るような突起B(12)を複数設ける。
【0041】
(ハ)さらに、図7に示したように、その容器(1)の底面部分に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起D(14)を底面に対して斜めに突き出るように、底面部分の約2分の1付近の後部方向の縁付近にのみ、複数設ける。さらに、底面部分の約2分の1付近の前部方向の縁付近にのみ、突起A(5)の高さより高くし、底面に対して斜めに突き出るような突起E(15)を複数設ける。すべての突起にそれぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0042】
(ニ)さらに、図7で示したように、その容器(1)の底面部分の、約2分の1付近に縁から相対する縁まで、中央部は突起C(13)より、低くなるようにし、突起A(5)と突起B(12)の脇付近は、突起A(5)と突起B(12)より低くなるようにした、変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。さらに、後部短辺部にも同一方向の向きに、縁から相対する縁まで変形のコの字型の囲い板B(11)を形成する。
【0043】
(ホ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺のせり出し部(4)の中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物で結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【0044】
(ヘ)さらに、図9図10図11で示したように、容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、下の側板部分の一番下の短辺部に、斜め下向きで、かつ、脇にはみ出るような支えA(16)を左右にひとつづつ設け、さらに、短辺部の中央付近に少し間隔を開けて、側面から見て、左右の支えA(16)と一直線となるように、斜め下向きの支えB(17)をふたつ設ける。さらに、容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)に向かって、支えA(16)より少し上の左右にひとつづつ支えC(18)を設ける。さらに、少し上の左右にひとつづつ支えC(18)より長い支えD(19)を設ける。また、支えD(19)より少し上の左右にひとつづつ支えD(19)より長い支えE(20)を設ける。
【0045】
(ト)すべての支えそれぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【実施例8】
【0046】
(イ)例えば、図12で示したように、上部の両短辺の縁部分に前部短辺のせり出し部(3)と、後部短辺のせり出し部(4)を形成し、さらに、底に底板(9)を二枚形成した、骨組の容器(8)を形成する。
【0047】
(ロ)図12に示すように、骨組の容器(8)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、さらに底面に対して斜めに突き出るような突起D(14)を複数設ける。また、すべての突起に、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0048】
(ハ)骨組の容器(8)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、もう一方の後部短辺部のせり出し部(4)にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)や骨組の容器(8)を連結したり、図15に示すように地表の杭(31)と長尺物を結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。
【0049】
(ヘ)さらに、図12で示したように、骨組の容器(8)の前部短辺のせり出し部(3)の、下の側面部分の一番下の短辺部に、斜め下向きで、かつ、脇にはみ出るような支えA(16)を左右にひとつづつ設け、さらに、短辺部の中央付近に少し間隔を開けて、側面から見て、左右の支えA(16)と一直線となるように、斜め下向きの支えB(17)をふたつ設ける。さらに、骨組の容器(8)の前部短辺のせり出し部(3)に向かって、支えA(16)より少し上の左右にひとつづつ支えC(18)を設ける。さらに、少し上の左右にひとつづつ支えC(18)より長い支えD(19)を設ける。また、支えD(19)より少し上の左右にひとつづつ支えD(19)より長い支えE(20)を設ける。
【0050】
(ト)すべての支えそれぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【実施例9】
【0051】
(イ)例えば、図1図2で示したように、合成樹脂等で、上部の前部短辺の縁に前部短辺のせり出し部(3)を形成し、後部短辺の縁に後部短辺のせり出し部(4)を形成し、上部が開放された、丈夫な容器(1)を形成する。
【0052】
(ロ)その容器(1)の底面部分の全体に積雪に食い込み、すべりにくくなるように、突起A(5)を底面に対して垂直に突き出るように複数設け、その突起A(5)それぞれに、すべり止めとなり、かつ、屋根材に傷がつきにくいように、ゴムなどの弾性体(6)でカバーする。
【0053】
(ハ)容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)の、中央付近に、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設け、さらに、後部短辺のせり出し部(4)の、中央付近にも、重しを増やす時に、追加の容器(1)を連結したり、図15に示すように地表の杭(29)と長尺物を結んだり出来るように、回転自在の長尺物固定留め具(2)を設ける。また、長尺物固定留め具(2)の裏面には、丈夫にするための補強板(7)を設ける。
【0054】
(ニ)図13に示すように、容器(1)の前部短辺のせり出し部(3)と、長辺部の交わる角近辺に、斜めとなるように旗支え(21)を設け、そこへ旗(23)付きの旗棒(22)を差し込む。
本発明は、以上のような構成である。
【0055】
本発明を使用するときは、例えば、破断能力が作業者の体重の十倍以上のロープまたは、帯などを長尺物固定留め具(2)に固定し、本発明の救命用具(24)を、屋根の上の雪下ろし作業をする斜面と、反対の斜面の屋根の棟瓦の下に、支えA(16)が接触するように設置をする。
【0056】
そして、救命用具(24)の中へ重しとなる水を入れたペットボトル、漬物石(セメント封入品)などを作業者の体重以上に入れ荷重をかける。そして、作業者の腰にロープまたは、帯を巻きつけて作業範囲を考えて雪おろし作業をする。そして、片側の斜面の屋根の雪下ろし作業が完了したら、本発明の救命用具(24)の位置を替えて、今までと反対の斜面の屋根の棟瓦の下に、支えA(16)が接触するように設置する。そして、作業者の腰にロープまたは、帯を巻きつけて作業範囲を考えて作業する。両方の屋根の雪下ろし作業が終了したら、完了となる。
【0057】
また、多雪地域の場合には、降雪時期の少し前までに、屋根の雪下ろし作業をする屋根に、前もって本発明の救命用具(24)を、いくつか設置して重しをのせ荷重をかけておき、かつ、地表の杭(31)などを打ち込み、ロープまたは、帯を救命用具(24)の長尺物固定留め具(2)に固定しておく。そして、もう一方の長尺物固定留め具(2)にロープまたは帯を固定し、いつものはしごを使って登る屋根の適当な位置に、いつでも使えるようにロープまたは帯の先端を固定しておく。
すると、雪おろし作業のたびに、救命用具を屋根の上に、上げたり降ろしたりの作業が必要でなくなり、雪おろし作業が楽になり、落下事故防止に大変役立つ。
【0058】
また、前記実施例では、容器(1)は上部が開放としてあるが、ふたを設けたり、側板に取っ手を設けても良い。
【0059】
さらに、骨組の容器(8)の場合には、重しを袋にいれたり、網で包んだりしたものを、骨組の容器(8)に複数しばりつけたりして、荷重を多くしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】本発明の斜視図
図2】本発明の底面の斜視図
図3】本発明の斜視図
図4】本発明の底面の斜視図
図5】本発明の底面の斜視図
図6】本発明の底面の斜視図
図7】本発明の底面の斜視図
図8】本発明の底面の斜視図
図9】本発明の底面の斜視図
図10】本発明の先端部の側面図
図11】本発明の先端部の平面図
図12】本発明の底面の斜視図
図13】本発明の斜視図
図14】本発明の使用状態を示す側面図
図15】本発明の使用状態を示す側面図
【符号の説明】
【0061】
1 容器
2 長尺物固定留め具
3 前部短辺のせり出し部
4 後部短辺のせり出し部
5 突起A
6 弾性体
7 補強版
8 骨組の容器
9 底板
10 囲い板A
11 囲い板B
12 突起B
13 突起C
14 突起D
15 突起E
16 支えA
17 支えB
18 支えC
19 支えD
20 支えE
21 旗支え
22 旗棒
23 旗
24 救命用具
25 長尺物
26 作業者
27 除雪用具
28 屋根の上の積雪
29 地表の積雪
30 建物
31 地表の杭
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15