特許第5753211号(P5753211)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5753211ガムベース、それから製造されたチューインガム調製物およびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753211
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】ガムベース、それから製造されたチューインガム調製物およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23G 4/00 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   A23G3/30
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-51292(P2013-51292)
(22)【出願日】2013年3月14日
(65)【公開番号】特開2013-236621(P2013-236621A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2013年3月14日
(31)【優先権主張番号】10 2012 208 131.3
(32)【優先日】2012年5月15日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390008969
【氏名又は名称】ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ビンマー
(72)【発明者】
【氏名】ヨツヘン・ダウト
【審査官】 戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0241314(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0293777(US,A1)
【文献】 特表2009−504194(JP,A)
【文献】 特表2008−523827(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/149334(WO,A1)
【文献】 特表平10−512747(JP,A)
【文献】 特表2002−538761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 4/00−4/20
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/
WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
15−45重量%の酢酸ポリビニル、10−30重量%のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー、15−45重量%の炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルカムおよびリン酸二カルシウムから成る群から選択される充填剤、5−30重量%のろうまたは脂肪、1−10重量%の可塑剤、1−10重量%の乳化剤から成る均一組成物。
【請求項2】
20−35重量%の酢酸ポリビニル、12−25重量%のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー、20−30重量%の炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルカムおよびリン酸二カルシウムから成る群から選択される充填剤、10−20重量%のろうまたは脂肪、2−8重量%の可塑剤、および2−8重量%の乳化剤から成る、請求項1に記載の均一組成物。
【請求項3】
酢酸ポリビニルが10000から60000の重量平均分子量Mwを有し、酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマーが50000から600000の重量平均分子量Mwを有する、請求項1または2に記載の均一組成物。
【請求項4】
ろうが、パラフィンろう、微結晶ろう、ポリエチレンろうもしくは天然のろうの群から選択され、ならびに/または脂肪が、動物性脂肪および植物性脂肪の群から選択され、可塑剤が、ダイアセチン、トリアセチンの群から選択され、ならびに乳化剤が、アセテムおよびグリセロールモノステアレートの群から選択される、請求項1、2または3に記載の均一組成物。
【請求項5】
酢酸ポリビニル、酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー、充填剤、ろうまたは脂肪、可塑剤および乳化剤である成分を、非連続的または連続的方法において80−130℃の温度で30から100分の時間にわたって一緒に混合することにより、請求項1から4のいずれか一項に記載の均一組成物を製造する方法。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物を含み、さらに糖もしくはシロップ、風味剤および場合によって色素、フルーツ酸、甘味料、保湿剤を含む、あるいはポリオール、風味剤、甘味料および場合によって色素、フルーツ酸、保湿剤を含む、チューインガム。
【請求項7】
請求項6に記載のチューインガムであって、
13−35重量%の請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物、
62−85重量%の一種以上のポリオール、
1−3重量%の風味剤、
場合によって、3重量%以下の保湿剤および
場合によって、1.5重量%以下のフルーツ酸および
場合によって、0.5重量%以下の甘味料
から成る、チューインガム。
【請求項8】
請求項6または7に記載のチューインガムを製造する方法であって、
請求項1から4のいずれか一項に記載の均一組成物を、60℃で、
ポリオールまたは糖およびシロップ、
ならびに風味剤、
ならびに場合によって、色素、フルーツ酸、甘味料および保湿剤
と混合する方法。
【請求項9】
ガムベースとしての請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガムベース、それから製造されたチューインガム調製物、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チューインガム調製物は、通常、ガムベースと呼ばれる水不溶性部分、ならびに風味剤、甘味料および場合によって色素または抗酸化剤を含む、より少量の水溶性部分(糖またはポリオール/糖アルコール)から成る。
【0003】
典型的に、ガムベース配合物は、(例えば、ポリイソブチレン、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)または天然ゴムなどの)エラストマー、酢酸ポリビニル、場合によって、酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー、ポリテルペンまたはコロホニウム樹脂のエステル、充填剤、脂肪(部分硬化植物性脂肪)またはろう(パラフィンろう、微結晶ろう)、さらに乳化剤を含む。
【0004】
US4876095およびUS5110607は、SBR、ポリイソブチレンまたはブチルゴムなどのエラストマーを含むが、コロホニウム樹脂またはポリテルペンを含まないガムベースを開示している。
【0005】
US5173317において、主に使用されるエラストマーとして酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマーを含み、酢酸ポリビニルを含まないガムベースが記載されている。さらに、これらの塊はコロホニウム樹脂誘導体またはポリテルペンを含む。
【0006】
US5116626は、事実上排他的に酢酸ポリビニル、ポリイソブチレン、ラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーおよび可塑剤から成る、透明なガムベース/チューインガム調製物を記載している。
【0007】
US2011/0293777は、ラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ポリビニル、コロホニウム樹脂誘導体、充填剤、可塑剤および乳化剤を含む配合物を開示している。
【0008】
DE102011082981は、ガムベース、およびこのガムベースに基づく、公知のガムベース/チューインガム調製物よりも粘着性の低いチューインガム調製物を記載している。このガムベースは、それぞれ組成物の総重量に基づいて、25−90重量%の量の酢酸ポリビニル、5−70重量%の量のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー、さらに1−15重量%の量の可塑剤から成る均一組成物である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4876095号明細書
【特許文献2】米国特許第5110607号明細書
【特許文献3】米国特許第5173317号明細書
【特許文献4】米国特許第5116626号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2011/0293777号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102011082981号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、従来のガムベースに比べて改善された香り、味および改善された酸化安定性を有し、低度の粘着性しか有さず、さらに、加工が簡単なガムベースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、15−45重量%の酢酸ポリビニル、10−30重量%のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー、15−45重量%の充填剤、5−30重量%のろうまたは脂肪、1−10重量%の可塑剤および1−10重量%の乳化剤から成る均一組成物によって達成される。
【0012】
均一組成物は、20−35重量%の酢酸ポリビニル(PVAc)および12−25重量%のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー(VL/VAコポリマー)から成ることが好ましい。充填剤は、20−30重量%の量で存在することが好ましく、ろうまたは脂肪は10−20重量%の量で存在することが好ましく、可塑剤は2−8重量%の量で存在することが好ましく、乳化剤は2−8重量%の量で存在することが好ましい。
【0013】
記載されるすべての重量百分率は、各組成物の総重量に基づく。重量%で記載された配合物の成分の使用量は、いずれの場合も合計100重量%になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る均一組成物は、エラストマーを含まず、コロホニウム樹脂誘導体を含まず、ポリテルペンを含まない。したがって、それによりこれらの成分に伴う不利益が回避される。
【0015】
中でもエラストマーは、本発明の意味の範囲内で、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、例えば、(通常はシス−またはトランス−1,4−ポリイソプレンに基づく)チクルなどの天然ゴムであると理解され、取扱いと加工が複雑であるという不利益を有する。均一なガムベースを達成するために、(一般に非融解性の)エラストマーが、ガムベースの残余の成分とともに、高せん断力下、複雑で時間のかかる方法で分散されなければならない。
【0016】
通常使用されるポリテルペンまたはコロホニウム樹脂誘導体の不利益は、そのいやな味と香りである。さらに、これらの製品は酸化に関して不安定であり、製品自体およびそれから製造される配合物の保存性の低下をもたらす。
【0017】
本発明に係る組成物の充填剤以外のすべての成分は、加工温度で融解し、したがって、従来のガムベースよりも容易に混合および加工されうる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
10000から60000、特に好ましくは15000から50000の重量平均分子量Mwを有する酢酸ポリビニルが好ましい。重量平均分子量Mwは、ポリスチレン標準に対するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いて、THF中、40℃、流速1.2ml/minにおいて決定された。異なる分子量を有する酢酸ポリビニルの混合物も使用することができる。
【0019】
ラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーは、好ましくは50000から600000、特に好ましくは100000から400000の重量平均分子量Mwを有する。ラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーは、好ましくは15から60重量%のラウリン酸ビニル単位および40から85重量%の酢酸ビニル単位、特に好ましくは35−45重量%のラウリン酸ビニル単位および55から65重量%の酢酸ビニル単位を含む。異なるコポリマー組成および/または異なる分子量の複数のラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーも使用することができる。
【0020】
本発明に係るガムベースにおいて使用される充填剤は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルカムおよびリン酸二カルシウムの群から選択されることが好ましい。炭酸カルシウムまたはタルカムが好ましい。
【0021】
好ましく使用されるろうは、パラフィンろう、微結晶ろう、ポリエチレンろうまたは蜜蝋もしくはカルナウバろうなどの天然のろうである。考慮される脂肪は、例えば、獣脂およびラードなどの動物性脂肪、さらに、例えばココアバター、ダイズ油、綿実油などの硬化されることも可能な植物性脂肪である。微結晶ろうおよび硬化植物性脂肪が特に好ましい。微結晶ろうは、20℃で固体であることが好ましく、パラフィンろうに比べて高い割合の分岐アルカンを含む炭化水素を意味すると受け取られる。
【0022】
可塑剤は、ダイアセチンおよびトリアセチンの群から選択されることが好ましい。トリアセチンが特に好ましい。
【0023】
本発明に係るガムベースにおいて使用される乳化剤は、モノグリセリド、ジグリセリド、アセテム(acetem)、グリセロールモノステアレート、レシチンの群から選択されることが好ましい。アセテムおよびグリセロールモノステアレートが特に好ましい。複数の乳化剤の混合物も使用することができる。
【0024】
本発明に係る均一組成物は、ガムベースとして好適であることが好ましく、したがって、本発明は、本発明に係る組成物のガムベースとしての使用にも関する。本発明に係るガムベースおよびそれから製造されるチューインガム調製物も、従来のガムベース/チューインガム調製物に較べて、風味の放出が改善されている。
【0025】
本発明に係るガムベースは、このタイプの塊に関して通常の方法、一般に混練法によって製造されることができる。製造は、例えば、押出機において連続的に進行させる、または例えば、ツイン−Z混練機(twin−z kneader)において非連続的に進行させることができる。製造は、80−130℃、好ましくは90−120℃の温度で30から100分の時間にわたって進行することが好ましい。
【0026】
この目的のために好適な酢酸ポリビニルおよび好適なラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーは、市販されている(例えばWacker Chemie AG製のVINNAPAS(登録商標)固体樹脂)。酢酸ポリビニル成分およびラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマー成分は、塊状重合または溶液重合を用いる公知のやり方で製造することができる。好適な方法は、例えば、EP1352914B1に記載されている。この目的のために、過酸化水素またはアゾ開始剤などの開始剤の存在下、場合によって通常のアルコール性溶媒中、および場合によって調整剤の存在下で、一般に40℃から140℃の温度で、対応するモノマーが重合され、場合によって溶媒および調整剤および残留モノマーも留去される。
【0027】
本発明に係るガムベースの製造の間、酢酸ポリビニルおよびラウリン酸ビニル−酢酸ビニルコポリマーが開始時に混合され、残余の成分が次いで添加されることが好ましい。
【0028】
ガムベースからの本発明に係るチューインガムの製造は、通常、糖、シロップ、風味剤および場合によって、色素、フルーツ酸、甘味料、保湿剤を添加して、約60℃で進行する。糖を含まないチューインガムは、ガムベース、ポリオール(バルク甘味料とも呼ばれる、糖アルコール)、風味剤および場合によって、色素、フルーツ酸、甘味料、保湿剤から同様に製造される。添加は、後述の組成物が得られるような量で進行する。
【0029】
本発明に係るガムベースは、場合によって40−60℃に加熱され、45−65℃で、他のチューインガム成分と混合されて、生地を形成する。これは、例えば、加熱型のツイン−Z混練機または押出機中で実施されることができる。次いで、チューインガム塊は常法によって成形される。押出、共押出、圧延または裁断などの当業者に知られた連続方法が成形に役立つ。考慮される可能な形状は、ストリップ、スラブ、ペレット、ベルトまたは中空球である。
【0030】
本発明に従って得られるチューインガムは、本発明に係る組成物、ならびに糖もしくはシロップ、風味剤、場合によって、色素、フルーツ酸、甘味料、保湿剤、またはポリオール、風味剤、甘味料、場合によって、色素、フルーツ酸および保湿剤も含む。
【0031】
チューインガムは好ましくは、13−35重量%の本発明に係るガムベース、62−85重量%の一種以上のポリオール、さらに1−3重量%の通常の風味剤、場合によって、3重量%以下の保湿剤(例えば、グリセロール)、場合によって、1.5重量%以下のフルーツ酸(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸)、場合によって、0.5重量%以下の甘味料(アセスルファム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム塩、シクラメート、サッカリン、スクラロース、タウマチン、ネオヘスペリジン、ネオテーム、ステビオサイド)から成る。
【0032】
ポリオールは、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、イソマルト、キシリトール、エリスリトール、またはこれらの化合物の混合物であることが好ましい。ポリオールは、固体形態または50重量%超の固形含量を有するシロップとして存在することが好ましい。
【実施例】
【0033】
以下の実施例は、本発明のさらなる例示のために役立つ:
[実施例1] ガムベースの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、(Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 1.5 spの名前で市販され;Mw15000の)320gのPVAcホモポリマーを、200gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:60:40;Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 500/40 VLの名前で市販されている)とともに120℃で融解し、80gのトリアセチンと混合した。
【0034】
その後、100℃で200gのタルカム、130gの微結晶ろう(Paramelt製)、20gの植物性脂肪、25gのグリセロールモノステアレートおよび25gのアセテム(Danisco製)を添加する。40分の総混合時間の後、混練機からガムベースを取り出し、室温まで冷却する。
【0035】
[実施例2] ガムベースの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、(Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 5 spの名前で市販され;Mw25000の)230gのPVAcホモポリマーを、145gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:60:40;Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 500/40 VLの名前で市販されている)とともに120℃で融解し、55gのトリアセチンと混合した。
【0036】
その後、100℃で、420gのタルカム、100gの微結晶ろう(Paramelt製)、10gの植物性脂肪、15gのグリセロールモノステアレートおよび25gのアセテム(Danisco製)を添加する。45分の総混合時間の後、混練機からガムベースを取り出し、室温まで冷却する。
【0037】
[実施例3] ガムベースの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、(Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 1.5 spの名前で市販され;Mw15000の)320gのPVAcホモポリマーを、200gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:80:20;Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 500/20 VLの名前で市販されている)とともに120℃で融解し、80gのトリアセチンと混合した。
【0038】
その後、100℃で、200gのタルカム、100gの微結晶ろう(Paramelt製)、30gの植物性脂肪、30gのグリセロールモノステアレートおよび40gのアセテム(Danisco製)を添加する。40分の総混合時間の後、混練機からガムベースを取り出し、室温まで冷却する。
【0039】
[実施例4] ガムベースの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、(Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 1.5 spの名前で市販され;Mw15000の)280gのPVAcホモポリマーを、120gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:80:20;Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 500/20 VLの名前で市販されている)とともに120℃で融解し、120gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:60:40;Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 500/40 VLの名前で市販されている)と混合した。混練後、50gのトリアセチンを添加する。その後、90℃で、230gのタルカム、100gの微結晶ろう(Paramelt製)、30gの植物性脂肪、30gのグリセロールモノステアレートおよび40gのアセテム(Danisco製)を添加する。40分の総混合時間の後、混練機からガムベースを取り出し、室温まで冷却する。
【0040】
[実施例5] ガムベースの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、(Wacker Chemie AGからVINNAPAS B 30 spの名前で市販され;Mw50000の)330gのPVAcホモポリマーを、240gの酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマー(モノマー重量比:60:40;SECにより測定した100000の平均分子量)とともに130℃で融解し、40gのトリアセチンと混合した。その後、95℃で、220gの炭酸カルシウム、70gの微結晶ろう(Paramelt製)、60gの植物性脂肪、20gのグリセロールモノステアレートおよび20gのアセテム(Danisco製)を添加する。50分の総混合時間の後、混練機からガムベースを取り出し、室温まで冷却する。
【0041】
[実施例6] 糖を含まないチューインガムの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、60−80℃において、表1中の成分からチューインガム塊を製造した。実験室のローラー裁断装置において、19mm×74mmの寸法のチューインガムストリップをそれから製造した。
【0042】
【表1】
【0043】
[実施例7] 糖を含むチューインガムの製造
加熱型のツイン−Z混練機中、60−80℃で、表1中の成分からチューインガム塊を製造した。実験室のローラー裁断装置において、19mm×74mmの寸法のチューインガムストリップをそれから製造した。
【0044】
【表2】